JP6489890B2 - 換気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加湿エレメントを備えた換気装置に関し、外気を加湿させて室内に取り入れる換気装置に関する。
換気装置において、給気風路内の偏流による加湿エレメントの処理風量の偏りは、局所的な加湿性能の低下に繋がることから、加湿エレメントのライフサイクルに影響を与える要因となっている。このため、従来は、給気送風機、給気吹出口、および加湿エレメントの配置を調整し、加湿性能と送風性能とが好適な状態となるように換気装置の設計を行っている。また、風向板等を流れ場に干渉させて風速分布を制御する方法を採用した換気装置等も知られている(例えば特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、送風機の駆動により発生する風を吹出す吹出口に設けられ、千鳥状に配置された風上側風向板と風下側風向板とを有する風向制御装置が開示されている。風向制御装置は、吹出口から吹き出す風を偏向する場合に、風上側風向板と風下側風向板とでほぼ連続した一つの風向板を形成して気流を偏向させ、圧力損失を少なくするものである。また、特許文献2には、送風流路のアスペクト比又は断面積の拡大率を適切化し、送風流路を複数の経路又は導風板によって分割することで、どの位置においてもほぼ均一な風速を得ようとするイオン拡散装置が開示されている。
さらに、特許文献3には、加湿体を有する滴下浸透気化式の加湿器と、送風機の吹出口からの空気の一部を加湿器に導く導入路と、導入路に設置され開口率が制限された網目状のパネル型部材とを備えた空調装置が開示されている。該空調装置では、パネル型部材が、導入路に対して所定の角度だけ傾斜した状態で配置されており、これにより、導入路の風速の低下および均一化を図っている。
特開2007−113806号公報 特開2005−083651号公報 特開平10−311569号公報
しかしながら、従来のように、換気装置に備わる各構成部材の配置を調整しても、加湿エレメントの処理風量には偏りが残る。また、特許文献1のように、風向板を用いて気流を偏向させる手法を採る場合には、各風向板の偏向角度を、換気装置の風量帯又は風量ノッチに合わせて変化させる必要があり、各風向板の駆動機構および制御装置を要するため、装置の肥大化に繋がるという課題がある。
さらに、特許文献2のような手法では、換気装置に対する給気送風機の配置によって経路および導風板の形状を変更する必要がある。コンパクトな製品が求められている昨今においては、サイズの制約があり、送風機から吹出口までの距離が限られているため、風量を均一化することができないという課題がある。また、特許文献3の空調装置では、傾斜角を有するパネル型部材と加湿器との距離を確保する必要があるため、装置の大型化に繋がるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、装置を大型化することなく、加湿エレメントの内部を通過する空気の風量の均一化を図る換気装置を提供することを目的とする。
本発明に係る換気装置は、外気を給気吸込口から吸い込んで室内に給気吹出口から給気する給気風路、および室内の空気を排気吸込口から吸い込んで室外に排気吹出口から排気する排気風路が設けられたケーシングと、ケーシング内の給気風路上および排気風路上に配設され、給気吸込口から吸い込まれた外気と排気吸込口から吸い込まれた室内の空気との間の熱交換を行う全熱交換器と、全熱交換器において熱交換された空気を加湿して給気吹出口に供給するものであり、給気吹出口に対向する対向領域および対向領域に隣接する隣接領域を有する加湿エレメントと、給気風路上における加湿エレメントと給気吹出口との間に設けられ、対向領域上に設けられた対向フィルタと、隣接領域上に設けられた隣接フィルタと、を有する抑制フィルタと、を備え、隣接フィルタは、対向フィルタの端部から同一平面上に延び、屈曲部を境界として、加湿エレメントからの距離が徐々に大きくなるように設定された傾斜角をなすように形成されたものである
本発明は、加湿エレメントの対向領域への空気の流れを抑制する抑制フィルタが、対向領域上に設けられていることから、給気吹出口の手前における風速を抑制することができるため、装置を大型化することなく、加湿エレメントの内部を通過する空気の風量の均一化を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る換気装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1の変形例1−1に係る抑制フィルタの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1の変形例1−2に係る抑制フィルタの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る換気装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2の変形例2−1に係る抑制フィルタの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2の変形例2−2に係る抑制フィルタの概略構成を示す模式図である。 加湿エレメントの下流側にフィルタを有しない換気装置の概略構成を示す模式図である。 加湿エレメントの下流側に厚みが均等なフィルタを有する換気装置の概略構成を示す模式図である。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1に係る換気装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、換気装置81は、外気を給気吸込口21から吸い込んで室内に給気吹出口22から給気する給気風路11、および室内の空気を排気吸込口23から吸い込んで室外に排気吹出口24から排気する排気風路12が設けられたケーシング10と、給気風路11に組み込まれ、給気吸込口21から給気吹出口22に向かって流れる給気流11aを形成する給気送風機31と、排気風路12に組み込まれ、排気吸込口23から排気吹出口24に向かって流れる排気流12aを形成する排気送風機32と、を有している。
給気風路11は、給気吸込口21と給気吹出口22とを連通させる風路であり、給気流11aが給気吸込口21から給気吹出口22に向かって流れている。排気風路12は、排気吸込口23と排気吹出口24とを連通させる風路であり、排気流12aが排気吸込口23から排気吹出口24に向かって流れている。換気装置81は、給気風路11と排気風路12とをケーシング10で覆って形成された箱体構造である。
給気吸込口21は、ケーシング10の一方の側面に設けられており、給気吹出口22は、ケーシング10の一方の側面に対向する他方の側面に設けられている。排気吸込口23は、ケーシング10の一方の側面に設けられており、排気吹出口24は、ケーシング10の他方の側面に設けられている。給気吸込口21と排気吹出口24とは、ケーシング10の一方の側面に、y方向に沿って並んで配設されている。給気吹出口22と排気吸込口23とは、ケーシング10の他方の側面に、y方向に沿って並んで配設されている。
また、換気装置81は、ケーシング10内の給気風路11上および排気風路12上に配設され、給気吸込口21から吸い込まれた外気と排気吸込口23から吸い込まれた室内の空気との間の熱交換を行う全熱交換器40を有している。全熱交換器40は、給気流11aと排気流12aとの間で全熱交換を行うものである。全熱交換器40の内部では、給気流11aを通す給気風路11と排気流12aを通す排気風路12とが交差するように構成されている。かかる構成により、給気流11aと排気流12aとの間で全熱が交換されるため、換気装置81は、熱交換しながら換気を行うことができる。
さらに、換気装置81は、例えば気化式加湿エレメントからなり、全熱交換器40において熱交換された空気を加湿して給気吹出口22に供給する加湿エレメント60を有している。加湿エレメント60は、給気吹出口22に対向する対向領域60aと、対向領域60aに隣接する隣接領域60bと、を有している。また、換気装置81は、給気風路11上における全熱交換器40と給気吹出口22との間に設けられ、隣接領域60bよりも対向領域60aへの空気の流れを抑制する抑制フィルタ71を有している。ここで、図1における黒抜き矢印は、給気送風機31の下流を通過する空気の流れ方向および流量を例示するものである。すなわち、黒抜き矢印を構成する曲線は、給気送風機31の下流を通過する空気の流れ方向を例示するものであり、曲線の太さは、給気送風機31の下流を通過する空気の流量を例示するものである。後述する図2〜図8においても同様である。
抑制フィルタ71は、全熱交換器40からの空気が加湿エレメント60の内部を均等な風速及び風量で通過するように調整するものである。抑制フィルタ71は、例えば、通気性を有する網目状のネット、エアフィルタ、又は金属製の網部材の何れか1つにより構成されている。抑制フィルタ71は、加湿エレメント60と給気吹出口22との間に設けられており、加湿エレメント60の対向領域60aへの空気の流れを抑制するものである。
抑制フィルタ71は、対向領域60a上に設けられた対向フィルタ71aと、隣接領域60b上に設けられた隣接フィルタ71bと、を有している。対向フィルタ71aと加湿エレメント60との距離Δxは、隣接フィルタ71bと加湿エレメント60との距離Δxよりも短くなっている。より具体的に、隣接フィルタ71bと加湿エレメント60との距離Δxは、加湿エレメント60と給気吹出口22との距離が離れるほど徐々に大きくなっている。つまり、隣接フィルタ71bは、対向フィルタ71aの端部から同一平面上に所定の距離だけ延びた位置に屈曲部71mを有しており、屈曲部71mを境界として、加湿エレメント60からの距離が徐々に大きくなっている。
図1の例において、隣接フィルタ71bは、加湿エレメント60に対向する面が、対向フィルタ71a側に位置する屈曲部71mを境界として、加湿エレメント60に対し予め設定された傾斜角θをなすように形成されている。加湿エレメント60と対向フィルタ71aとは、x方向に沿って平行配置されている。すなわち、抑制フィルタ71は、y方向における中央部が屈曲しており、排気吸込口23側が加湿エレメント60から徐々に遠ざかるように形成されている。
さらに、抑制フィルタ71は、対向フィルタ71aおよび隣接フィルタ71bからなるフィルタ部の形状を固定するフレーム(図示せず)を有している。本実施の形態1において、抑制フィルタ71の形状は、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風量を均一化できるように、フレームの屈曲位置(屈曲部71mの位置に相当)、傾斜角(屈曲角度)θ、および屈曲箇所数などの形状パラメータによって決定される。上記形状パラメータは、例えば、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速をもとに設定される。
図1の構成では、給気送風機31が加湿エレメント60の一端側に設けられ、給気吹出口22が加湿エレメント60の他端側に設けられている。かかる配置の場合、給気送風機31から加湿エレメント60に供給される気流は、最も圧力が低下する給気吹出口22の近傍に流れやすいため、給気吹出口22の近傍の風速が増大しやすくなる。したがって、空気の風速及び風量を調整する構成がなければ、給気吹出口22からの距離が離れた加湿エレメント60の内部ほど、全熱交換器40からの空気が流れにくくなり、風速が小さくなる。このため、給気吹出口22からの距離に応じて、加湿エレメント60の内部の流速には偏りが生じることとなる。
この点、換気装置81は、給気流11aの流速調整により、給気吹出口22の手前における風速の加速を抑制する抑制フィルタ71を有している。抑制フィルタ71において、給気吹出口22側に位置する対向フィルタ71aは、加湿エレメント60の近傍に平行配置されている。また、排気風路12側に位置する隣接フィルタ71bは、屈曲部71mを境に、排気吸込口23側へ近づくにつれて、加湿エレメント60との距離が離れるように形成されている。よって、給気吹出口22に対向する対向領域60aは、平行配置された対向フィルタ71aの抵抗分を含んだ通風抵抗を有することになる。一方、排気吸込口23側に位置する隣接領域60bには、加湿エレメント60に対して傾斜角θをなすように形成された隣接フィルタ71bが隣接しているため、加湿エレメント60は、抑制フィルタ71が有する抵抗の影響を受けにくくなっている。すなわち、加湿エレメント60および抑制フィルタ71を一つの系と考えた場合の通風抵抗は、給気吹出口22の周辺よりも、排気吸込口23側の方が小さくなっている。
以上のように、抑制フィルタ71を有する換気装置81では、全熱交換器40からの空気が流れにくい排気吸込口23側の通風抵抗が小さくなっており、給気吹出口22の周辺の通風抵抗が大きくなっている。このため、換気装置81によれば、図1において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量が、対向領域60aと隣接領域60bとで等しくなるように調整することができる。すなわち、本実施の形態1の換気装置81は、加湿エレメント60による圧力損失に、抑制フィルタ71による圧力損失の分布が加わるように構成されている。したがって、換気装置81によれば、風速及び風量の抑制を行いたい給気吹出口22の周辺と、風速及び風量を増加させたい排気吸込口23側とに、通風性の偏りを与えることができるため、加湿エレメント60を通過させる空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。
<変形例1−1>
次に、図2を参照して、本実施の形態1の換気装置81の変形例1−1を説明する。図2は、本実施の形態1の変形例1−1に係る抑制フィルタ72の概略構成を示す模式図である。本変形例1−1において、給気送風機31は、加湿エレメント60の一端側に設けられており、給気吹出口22は、加湿エレメント60の他端側に設けられている。
抑制フィルタ72は、加湿エレメント60に沿って配置され、対向領域60a上に設けられた対向フィルタ72aと、隣接領域60b上に設けられた隣接フィルタ72bと、を有している。対向フィルタ72aと加湿エレメント60との距離Δxは、隣接フィルタ72bと加湿エレメント60との距離Δxよりも短くなっている。より具体的に、隣接フィルタ72bと加湿エレメント60との距離Δxは、加湿エレメント60と給気吹出口22との距離が離れるほど徐々に大きくなっている。つまり、隣接フィルタ72bは、対向フィルタ72aの端部から同一平面上に所定の距離だけ延びた位置に屈曲部72nを有しており、屈曲部72nを境界として、加湿エレメント60からの距離が徐々に大きくなっている。
図2の例において、隣接フィルタ72bは、加湿エレメント60に対向する面が、対向フィルタ72a側に位置する屈曲部72nを境界として、加湿エレメント60に対し予め設定された傾斜角θをなすように形成されている。また、抑制フィルタ72は、対向フィルタ72aおよび隣接フィルタ72bからなるフィルタ部の形状を固定するフレーム(図示せず)を有している。加湿エレメント60と対向フィルタ72aとは、x方向に沿って平行配置されている。
本変形例1−1において、抑制フィルタ72の形状は、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風量を均一化できるように、フレームの屈曲位置(屈曲部72nの位置に相当)、傾斜角θ、および屈曲箇所数などの形状パラメータによって決定される。なお、抑制フィルタ72は、屈曲箇所数が1箇所に決定された例である。
以上のように、本変形例1−1の換気装置81は、加湿エレメント60と給気吹出口22との間に、y方向における中央部が屈曲した形状である抑制フィルタ72を有している。抑制フィルタ72において、給気吹出口22側に位置する対向フィルタ72aは、加湿エレメント60の近傍に平行配置されている。また、隣接領域60b側に位置する隣接フィルタ72bは、屈曲部72nを境に、対向領域60aから遠ざかるにつれて、加湿エレメント60からの距離が離れるように形成されている。
すなわち、本変形例1−1では、加湿エレメント60と抑制フィルタ72との距離関係が上記のように調整されているため、給気吹出口22に対向する対向領域60aの通風抵抗を増加させ、隣接フィルタ72b側に位置する隣接領域60bの通風抵抗を減少させることができる。よって、給気送風機31の下流における給気風路11内の風速分布を均一化し、加湿エレメント60を通過する空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。つまり、図2において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量が、対向領域60aと隣接領域60bとで等しくなるように調整することができる。
<変形例1−2>
続いて、図3を参照して、本実施の形態1の換気装置81の変形例1−2を説明する。図3は、本実施の形態1の変形例1−2に係る抑制フィルタ73の概略構成を示す模式図である。本変形例1−2では、給気送風機31と給気吹出口22とが、y方向における中央部において直線上に配置されている。
抑制フィルタ73は、加湿エレメント60に沿って配置され、対向領域60a上に設けられた対向フィルタ73aと、隣接領域60b上に設けられた隣接フィルタ73b及び73cを有している。すなわち、本変形例1−2における隣接フィルタ73b及び73cは、それぞれ、対向フィルタ73aの両端部に連結されており、給気送風機31、対向領域60a、対向フィルタ73a、および給気吹出口22が直線上に配置されている。
隣接フィルタ73bは、対向フィルタ73aの一端部から同一平面上に所定の距離だけ延びた位置に第1屈曲部73mを有している。隣接フィルタ73cは、対向フィルタ73aの他端部から同一平面上に所定の距離だけ延びた位置に第2屈曲部73nを有している。対向フィルタ73aと加湿エレメント60との距離Δxは、隣接フィルタ73bと加湿エレメント60との距離Δxおよび隣接フィルタ73cと加湿エレメント60との距離Δxよりも短くなっている。すなわち、隣接フィルタ73bと加湿エレメント60との距離Δxは、第1屈曲部73mを境界として、加湿エレメント60と給気吹出口22との距離が離れるほど徐々に大きくなっている。また、隣接フィルタ73cと加湿エレメント60との距離Δxは、第2屈曲部73nを境界として、加湿エレメント60と給気吹出口22との距離が離れるほど徐々に大きくなっている。
図3の例において、隣接フィルタ73bは、加湿エレメント60に対向する面が、対向フィルタ73a側に位置する第1屈曲部73mを境界として、加湿エレメント60に対し予め設定された傾斜角θをなすように形成されている。また、隣接フィルタ73cは、加湿エレメント60に対向する面が、対向フィルタ73a側に位置する第2屈曲部73nを境界として、加湿エレメント60に対し予め設定された傾斜角θをなすように形成されている。さらに、抑制フィルタ73は、対向フィルタ73a、隣接フィルタ73b、および隣接フィルタ73cからなるフィルタ部の形状を固定するフレーム(図示せず)を有している。加湿エレメント60と対向フィルタ73aとは、x方向に沿って平行配置されている。本変形例1−2において、抑制フィルタ73の形状は、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風量を均一化できるように、フレームの屈曲位置(第1屈曲部73m又は第2屈曲部73nの位置に相当)、傾斜角θ、傾斜角θ、および屈曲箇所数などの形状パラメータによって決定される。
すなわち、本変形例1−2では、加湿エレメント60と抑制フィルタ73との距離関係が上記のように調整されているため、給気吹出口22に対向する対向領域60aの通風抵抗を増加させ、隣接フィルタ73b及び73c側に位置する隣接領域60bの通風抵抗を減少させることができる。よって、給気風路11内における給気送風機31の下流側の風速分布を均一化し、加湿エレメント60を通過する空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。つまり、図3において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量が、対向領域60aと隣接領域60bとで等しくなるように調整することができる。
以上の通り、本実施の形態1の換気装置81は、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速及び風量が均等になるように調整する抑制フィルタ71〜73を有することから、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速を均一化することができるため、通過する風速及び風量の違いに起因した加湿エレメント60の局所的な加湿性能の低下を抑制することができる。
また、換気装置81は、給気流11aを調整するための助走距離として、給気送風機31から抑制フィルタ71〜73までの距離を有効に利用することができるため、装置の大型化等を回避することができる。さらに、本実施の形態1における抑制フィルタ71〜73は、加湿エレメント60の下流側において、加湿エレメント60の全域に対向するように配設されているため、加湿エレメント60からの水飛散および蒸発残留物の飛散を低減するエリミネータとして機能させることができる。
なお、図1〜図3では、対向フィルタ71a〜73a、隣接フィルタ71b〜73b及び73cが薄板形状である場合を例示しているが、これに限定されず、例えば、対向フィルタ71aおよび隣接フィルタ71bの少なくとも一つ、対向フィルタ72aおよび隣接フィルタ72bの少なくとも一つ、又は対向フィルタ73a、隣接フィルタ73b、及び隣接フィルタ73cの少なくとも一つが歪曲した形状であってもよい。また、抑制フィルタ71〜73は、全体が歪曲した形状であってもよく、すなわち、抑制フィルタ71と加湿エレメント60との距離は、加湿エレメント60と給気吹出口22との距離が離れるほど徐々に大きくなっていくように構成してもよい。
さらに、本実施の形態1の抑制フィルタは、2箇所以上が屈曲した形状であってもよい。すなわち、抑制フィルタは、加湿エレメント60に沿って配置され、加湿エレメント60との位置関係が異なる複数のフィルタと、複数のフィルタの各端部を連結する少なくとも2つの屈曲部と、を有していてもよい。また、複数のフィルタは、それぞれ、給気吹出口22側に位置する上記屈曲部を境界として、加湿エレメント60に対し予め設定された傾斜角をなしていてもよく、対向領域60aからの距離が遠いフィルタほど、傾斜角が大きくなるように形成されていてもよい。
また、抑制フィルタ71〜73の形状を決めるための形状パラメータが、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速に連動して自動的に設定され、抑制フィルタ71〜73の形状を自動的に変形させるように構成し、形状の最適化を行うようにしてもよい。例えば、傾斜角θ〜θを可変とし、換気装置81の風量設定と、屈曲位置を軸にフレームを回転させるモータの回転角とを連動させることにより、傾斜角θ〜θを自動制御するように構成してもよい。さらに、屈曲位置を軸に回転可能に支持(リンク固定)させておけば、最大風速となる給気吹出口22の周辺が受ける風圧を用いて、フィルタまたはフィルタ相当の部材の変位を利用した構造的な形状の自動最適化を行うこともできる。もっとも、形状の自動調整機能については、上記例示に制限されるものではなく、例えば、加湿エレメント60の周辺に設けた風量センサによる検出値と上記モータの回転角とを連動させる、といった種々の方法を用いて実現してもよい。
(実施の形態2)
続いて、図4〜図6を参照して、本実施の形態2の換気装置82の構成を説明する。図4は、本実施の形態2に係る換気装置82の概略構成を示す模式図である。前述した実施の形態1における換気装置81と同一の構成部材については同一の符号を用いて説明は省略する。なお、給気送風機31および給気吹出口22の配置は、図1の場合と同様である。
換気装置82は、給気吹出口22からの距離が近くなるほど通風抵抗が大きくなるように形成されている抑制フィルタ74を有している。抑制フィルタ74は、例えば、通気性を有する網目状のネット、エアフィルタ、又は金属製の網部材の何れか1つからなり、給気吹出口22からの距離が近くなるほど、x方向の厚み、メッシュ密度の少なくとも1つが大きくなるように形成されている。もっとも、抑制フィルタ74の網目形状又は網部材の種類を局所的に変えることにより、給気吹出口22の近傍の圧力損失を高めるようにしてもよい。すなわち、抑制フィルタ74の形状は、局所的な変化の要素である厚み、メッシュ密度、網目形状、および網部材の種類(素材)の少なくとも1つと、局所的な変化を施す範囲とを形状パラメータとして決定してもよい。
図4には、換気装置82が、加湿エレメント60と給気吹出口22との間に、局所的に厚みを変化させることで通風抵抗を変化させた抑制フィルタ74を有する場合を例示している。抑制フィルタ74は、給気吹出口22の周辺における厚みが、排気吸込口23側よりも相対的に増加するように構成されている。より具体的に、抑制フィルタ74は、対向領域60a上に設けられた対向フィルタ74aと、隣接領域60b上に設けられた隣接フィルタ74bとを有しており、対向フィルタ74aの厚みは、隣接フィルタ74bの厚みよりも大きくなっている。よって、加湿エレメント60および抑制フィルタ74による圧力損失は、排気吸込口23側よりも給気吹出口22の近傍の方が上昇しているため、給気吹出口22の近傍には、全熱交換器40からの空気が相対的に流れにくくなっている。
すなわち、換気装置82は、給気吹出口22の手前における風速の加速を考慮して、抑制フィルタ74の厚み等を局所的に変えることにより、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速及び風量が均等になるように調整されている。したがって、予め圧力損失に分布を持たせた抑制フィルタ74を有する換気装置82によれば、加湿エレメント60および抑制フィルタ74を一つの系と考えた場合の圧力分布を、全熱交換器40からの空気が加湿エレメント60の内部を均等な風速及び風量で通過するように調整することができる。このため、加湿エレメント60を通過させる空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。よって、換気装置82によれば、図4において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量が、対向領域60aと隣接領域60bとで等しくなるように調整することができる。
<変形例2−1>
次に、図5を参照して、本実施の形態2における換気装置82の変形例2−1を説明する。図5は、本実施の形態2の変形例2−1に係る抑制フィルタ75の概略構成を示す模式図である。本変形例2−1では、図2の場合と同様に、給気送風機31と給気吹出口22とが、排気風路12側において直線上に配置されている。本変形例2−1において、換気装置81は、加湿エレメント60の下流側に、給気吹出口22からの距離が近くなるほど通風抵抗が大きくなるように形成された抑制フィルタ75を有している。
図5の例では、加湿エレメント60の下流側に、厚みを局所的に変化させることで通風抵抗を変化させた抑制フィルタ75を示しており、抑制フィルタ75は、給気吹出口22の周辺部分の厚みが増加されている。すなわち、抑制フィルタ75は、給気吹出口22から離れた部分の厚みよりも、給気吹出口22の周辺部分の厚みの方が大きくなっている。より具体的に、抑制フィルタ75は、対向領域60a上に設けられた対向フィルタ75aと、隣接領域60b上に設けられた隣接フィルタ75bとを有しており、対向フィルタ75aの厚みは、隣接フィルタ75bの厚みよりも大きくなっている。よって、加湿エレメント60および抑制フィルタ75による圧力損失は、給気吹出口22から遠い部分よりも給気吹出口22の近傍の方が上昇しているため、給気吹出口22の近傍には、全熱交換器40からの空気が相対的に流れにくくなっている。
すなわち、抑制フィルタ75は、給気吹出口22の手前における風速の加速を考慮して、厚み等が局所的に変化するように構成されているため、加湿エレメント60および抑制フィルタ75を一つの系と考えた場合の圧力分布を調整することができる。したがって、抑制フィルタ75を備えた換気装置82によれば、全熱交換器40からの空気が加湿エレメント60の内部を均等な風速及び風量で通過するように調整することができ、加湿エレメント60を通過させる空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。つまり、図5において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量が、対向領域60aと隣接領域60bとで等しくなるように調整することができる。なお、抑制フィルタ75の形状は、局所的な変化の要素である厚み、メッシュ密度、網目形状、および網部材の種類の少なくとも1つと、局所的な変化を施す範囲とを形状パラメータとして決定される。
<変形例2−2>
続いて、図6を参照して、本実施の形態2における換気装置81の変形例2−2を説明する。図6は、本実施の形態2の変形例2−2に係る抑制フィルタ76の概略構成を示す模式図である。本変形例2−2では、図3の場合と同様に、給気送風機31と給気吹出口22とが、y方向における中央部において直線上に配置されている。
本変形例2−2における換気装置82は、加湿エレメント60の下流側に、給気吹出口22からの距離が近くなるほど通風抵抗が大きくなるように形成された抑制フィルタ76を有しており、抑制フィルタ76は、給気吹出口22の周辺部の厚みが局所的に増加している。より具体的に、抑制フィルタ76は、対向領域60a上に設けられた対向フィルタ76aと、隣接領域60b上に設けられた隣接フィルタ76b及び76cとを有しており、対向フィルタ75aの厚みは、隣接フィルタ76b及び76cの厚みよりも大きくなっている。よって、給気吹出口22の近傍には、全熱交換器40からの空気が相対的に流れにくくなっている。
すなわち、抑制フィルタ76は、給気吹出口22の手前における風速の加速を考慮して、厚み等が局所的に変化するように構成されているため、加湿エレメント60および抑制フィルタ76を一つの系と考えた場合の圧力分布を調整することができる。したがって、抑制フィルタ76を備えた換気装置82によれば、全熱交換器40からの空気が加湿エレメント60の内部を均等な風速及び風量で通過するように調整することができ、加湿エレメント60を通過させる空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。つまり、図6において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量が、対向領域60aと隣接領域60bとで等しくなるように調整することができる。なお、抑制フィルタ76の形状は、局所的な変化の要素である厚み、メッシュ密度、網目形状、および網部材の種類の少なくとも1つと、局所的な変化を施す範囲とを形状パラメータとして決定される。
以上の通り、本実施の形態2における換気装置82では、給気風路11内に、抑制フィルタ74〜76による圧力損失の分布が加わっている。よって、換気装置82によれば、風速及び風量の抑制を行いたい給気吹出口22の周辺と、風速及び風量を増加させたい隣接領域60b側とに、通風性の偏りを与えることができるため、加湿エレメント60を通過させる空気の風速及び風量の均一化を図ることができる。
また、本実施の形態2における換気装置82は、予め圧力損失に分布を持たせた抑制フィルタ74〜76を有するため、給気吹出口22の手前における風速の加速を抑制することができる。さらに、本実施の形態2における抑制フィルタ74〜76は、加湿エレメント60の下流側において、加湿エレメント60の全域に対向するように配設されているため、加湿エレメント60からの水飛散および蒸発残留物の飛散を低減するエリミネータとして機能させることができる。加えて、抑制フィルタ74〜76は、給気吹出口22の近傍の厚さ又はメッシュ密度等が増加しているため、加湿エレメント60からの水飛散および蒸発残留物の飛散のリスクをより低減することができる。
なお、抑制フィルタ74〜76の圧力損失の分布を変化させる例として、図4〜図6では、厚みを変化させた構成を示したが、これに限定されず、例えば、給気吹出口22の近傍におけるメッシュ密度を局所的に増加させるようにしてもよい。また、抑制フィルタ74〜76に利用する素材(網部材の種類)、抑制フィルタ74〜76の網目形状などを局所的に変更することで、給気吹出口22の近傍における通風抵抗を増加させるようにしてもよい。さらに、図4〜図6では、抑制フィルタ74〜76に厚みを付与する例として、2段階の調整を例示したが、これに限定されず、ケーシング10の内部の状況に応じて、2段階以上の厚み調整を行うようにしてもよい。
(実施の形態1及び2の効果)
ここで、図7及び図8を参照して、実施の形態1及び2における換気装置81及び82によって得られる効果を更に詳細に説明する。図7は、加湿エレメントの下流側にフィルタを有しない換気装置800の概略構成を示す模式図である。図8は、加湿エレメントの下流側に厚みが均等なフィルタ700を有する換気装置の概略構成を示す模式図である。
図7に例示する換気装置800は、図1及び図4と同様に、給気送風機31が加湿エレメント60の一端側に設けられ、給気吹出口22が加湿エレメント60の他端側に設けられている。換気装置800は、加湿エレメント60の圧力損失を調整する構成を有していないため、図7において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量は、対向領域60aで多くなっており、隣接領域60bでは少なくなっている。
図8に例示する換気装置810においても、給気送風機31が加湿エレメント60の一端側に設けられ、給気吹出口22が加湿エレメント60の他端側に設けられている。換気装置810は、加湿エレメント60の下流側にフィルタ700を有している。しかしながら、フィルタ700は、図8に示すように、全域において同じ厚さであり、屈曲した形状を採ってもいない。すなわち、換気装置810は、加湿エレメント60の圧力損失を調整する構成を有していないため、図8において、黒抜き矢印の太さで示すように、加湿エレメント60を通過する空気の流量は、対向領域60aで多くなっており、隣接領域60bでは少なくなっている。
これに対し、実施の形態1及び2の換気装置81及び82は、加湿エレメント60の下流側に配設した抑制フィルタ71〜76によって流れ場の調整を行うという構成を採っている。抑制フィルタ71〜76は、給気吹出口22の手前における風速の加速を考慮し、加湿エレメント60において、空気の流れを抑制したい位置と、空気の流れを増加させたい位置との通風性に偏りを与えるように構成されている。すなわち、換気装置81及び82では、加湿エレメント60の下流側に設置された抑制フィルタ71〜76が、給気吹出口22の周辺の通風抵抗を増加するように作用するため、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速及び風量が均等となるように圧力分布を調整することができる。よって、換気装置81及び82では、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速及び風量の不均衡が生じないため、加湿エレメント60の局所的な加湿性能の低下を抑制することができ、適正な加湿量を所望の期間持続させることができる。
また、換気装置81及び82によれば、給気送風機31から抑制フィルタ71〜76までの距離を、給気流11aを調整するための助走距離として有効に利用することができるため、製品を不必要に拡大することなく、加湿エレメント60の内部に均一な流れを形成することができる。さらに、抑制フィルタ71〜76は、加湿エレメント60の下流側に配置されているため、給気送風機31の直後における最も風速の大きい気流を変更させる必要がない。すなわち、抑制フィルタ71〜76を実装した換気装置81及び82によれば、不要な圧力損失を生じさせずに流れ場に干渉させることができるため、換気装置81及び82の送風性能を損なうことなく、加湿エレメント60の風速分布の改善を図ることができる。
ところで、従来の構成によって風速を均一化させるためには、ある程度の助走距離が必要となる。すなわち、傾斜角を有するパネル型部材と加湿器との距離を確保する必要が生じるため、装置の大型化および大幅な設計変更の要因となる。加えて、特許文献3の換気装置は、構造上、送風機の吹出口、パネル型部材、および加湿器が直線上に配置されていなければ適正な効果を得ることができないため、換気装置の各構成部材の配置構造に制約が存在する。この点、換気装置81及び82は、給気風路11における給気送風機31の下流側に抑制フィルタ71〜76を設けているため、装置の大型化、構成の複雑化、および大幅な設計変更を回避することができる。
また、従来の換気装置は、送風機からの気流に対し、パネル型部材により風速調整を施して加湿器を通過させるという構成を採っている。よって、加湿器の経年劣化に起因した水飛散およびパネル型部材より下流側で生成された蒸発残留物の飛散に対応することができないため、水漏れ又は異物飛散の発生を抑制できないという課題がある。加えて、加湿器の加湿エレメントとして気化式加湿エレメントを採用した場合には、経年劣化の有無によらず、気化式加湿エレメントに特有な現象である水飛散および蒸発残留物の飛散が発生する。この点、本実施の形態1及び2における抑制フィルタ71〜76は、加湿エレメント60の下流側に配設されているため、加湿エレメント60からの水飛散および蒸発残留物の飛散を低減するエリミネータとして機能させることができる。
上記の通り、抑制フィルタ71〜76は、それぞれ、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速及び風量が均等になるように、対向領域60a上の形状又は厚み等および隣接領域60b上の形状又は厚み等が調整されている。また、抑制フィルタ71〜76は、加湿エレメント60の全域に対向するように配設されている。したがって、換気装置81及び82によれば、装置を大型化することなく、加湿エレメントの内部を通過する空気の風量の均一化を図ることができ、併せて、加湿エレメント60からの水飛散および蒸発残留物の飛散を低減することができる。
以上から、換気装置81及び82によれば、メンテナンス部品である加湿エレメント60のライフサイクルコストを改善することができるため、ランニングコストの低減を図ることができる。すなわち、換気装置81及び82では、経年変化による加湿エレメント60の性能低下が、全体でバランスよく進行するため、ライフサイクルの最適化を実現することができる。
なお、上述した各実施形態は、換気装置における好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術的範囲は、これらの態様に限定されるものではない。例えば、図1〜図6では、加湿エレメント60に対向する全域に亘って抑制フィルタ71〜76が配設された構成を例示しているが、これに限定されず、例えば、抑制フィルタ71〜76として、対向フィルタ71a〜76a、又は対向フィルタ71a〜76aの給気吹出口22に対向する部分に相当するフィルタを設け、隣接フィルタ71b〜76b、73c、76c等を設けないようにしてもよい。
また、実施の形態1における抑制フィルタ71〜73の形状と、実施の形態2における抑制フィルタ74〜76の形状とを組み合わせた抑制フィルタを形成して、換気装置81又は82に設けるようにしてもよい。すなわち、換気装置81又は82に適用する抑制フィルタは、例えば、y方向における少なくとも一部を屈曲させ、かつ対向領域60a上に位置する部分の厚み又はメッシュ密度等を増加させた形状であってよい。さらに、図1〜図6には、加湿エレメント60の下流側に抑制フィルタ71〜76を設けた構成を例示しているが、加湿エレメント60の上流側に、加湿エレメント60の内部を通過する空気の風速及び風量が均等になるように調整する抑制フィルタを設けるようにしてもよい。
加えて、図1及び図4には、外気を給気風路11に吸い込む給気吸込口21と、排気風路12を通過した空気を室外に吹き出す排気吹出口24とが、ケーシング10の室外側に設けられ、給気風路11を通過した空気を室内に吹き出す給気吹出口22と、室内の空気を排気風路12に吸い込む排気吸込口23とが、ケーシング10の室内側に設けられている例を示している。しかし、給気吸込口21、給気吹出口22、排気吸込口23、および排気吹出口24は、ケーシング10の内部に設けられていてもよい。
また、抑制フィルタ71〜76の形状は、図1〜図6の例示に限定されるものではなく、各構成部材の配置又は周囲の環境といった状況に応じて、領域ごとの適正な通風抵抗を実現できる形状に適宜変更してもよい。そして、抑制フィルタ71〜76の形状を決めるための形状パラメータは、上記例示に限定されるものではない。さらに、上述した実施の形態1〜6において、風速分布の均一化を図るための抑制フィルタ71〜76の最適化は、給気吹出口22の位置に大きく依存している。このため、特に給気送風機31の配置は、図1〜図6の例示に限定されるものではない。また、実施の形態1〜3に対する実施の形態4〜6の効果は、給気送風機31と給気吹出口22の配置を含む加湿エレメント60の周辺の構造が同様であれば等価であるため、換気装置の送風特性又は性能に応じて使い分けるようにしてもよい。
10 ケーシング、11 給気風路、11a 給気流、12 排気風路、12a 排気流、21 給気吸込口、22 給気吹出口、23 排気吸込口、24 排気吹出口、31 給気送風機、32 排気送風機、40 全熱交換器、60 加湿エレメント、60a 対向領域、60b 隣接領域、71〜76 抑制フィルタ、71a〜76a 対向フィルタ、71b〜76b、73c、76c 隣接フィルタ、71m、72n 屈曲部、73m 第1屈曲部、73n 第2屈曲部、θ〜θ 傾斜角、81、82、800、810 換気装置、700 フィルタ。

Claims (6)

  1. 外気を給気吸込口から吸い込んで室内に給気吹出口から給気する給気風路、および室内の空気を排気吸込口から吸い込んで室外に排気吹出口から排気する排気風路が設けられたケーシングと、
    前記ケーシング内の前記給気風路上および前記排気風路上に配設され、前記給気吸込口から吸い込まれた外気と前記排気吸込口から吸い込まれた室内の空気との間の熱交換を行う全熱交換器と、
    前記全熱交換器において熱交換された空気を加湿して前記給気吹出口に供給するものであり、前記給気吹出口に対向する対向領域および前記対向領域に隣接する隣接領域を有する加湿エレメントと、
    前記給気風路上における前記加湿エレメントと前記給気吹出口との間に設けられ、前記対向領域上に設けられた対向フィルタと、前記隣接領域上に設けられた隣接フィルタと、を有する抑制フィルタと、を備え、
    前記隣接フィルタは、
    前記対向フィルタの端部から同一平面上に延び、屈曲部を境界として、前記加湿エレメントからの距離が徐々に大きくなるように設定された傾斜角をなすように形成されている換気装置。
  2. 前記給気吸込口から前記給気吹出口に向かって流れる給気流を形成する給気送風機をさらに有し、
    前記隣接フィルタは、前記対向フィルタの両端部に連結されており、
    前記給気送風機、前記対向領域、前記対向フィルタ、および前記給気吹出口が直線上に配置されている請求項に記載の換気装置。
  3. 前記抑制フィルタは、前記給気吹出口からの距離が近くなるほど通風抵抗が大きくなるように形成されている請求項1又は2に記載の換気装置。
  4. 前記抑制フィルタは、
    前記給気吹出口からの距離が近くなるほど、厚みおよびメッシュ密度の少なくとも1つが大きくなるように形成されている請求項に記載の換気装置。
  5. 前記抑制フィルタは、
    前記加湿エレメントの下流側に設けられており、
    前記加湿エレメントからの水飛散および蒸発残留物の飛散を低減するエリミネータとして機能する請求項1〜の何れか一項に記載の換気装置。
  6. 前記抑制フィルタは、通気性を有する網目状のネット、エアフィルタ、又は金属製の網部材からなる請求項1〜の何れか一項に記載の換気装置。
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