JP6484610B2 - 皮革を得るためのなめし方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイド(hide)をなめして、皮革を得る方法に関する。より具体的には、本発明は、より良い品質の皮革を得るために、ハイドをクロムでなめす従来の方法に導入された改良に関する。本発明の利点は、酸漬け(pickling)工程における有機酸による円滑な酸性化によって得られる。
ハイドなめしは、その中に存在するコラーゲンタンパク質がなめし剤と反応し、皮革を生じさせる方法であり、したがって、このなめし方法は、皮革製造方法における必須の工程の一つである。それは非常に古い方法であり、その目的は、用いられるなめし剤により生じるタンパク質架橋現象によって、ハイドの劣化および腐敗を回避することである。
「ウェットブルー(Wet Blue)」を生成するクロムなめし(最終皮革を得る前の中間段階)の場合、伝統的に使用されるなめし剤は、硫酸クロムまたは塩基性硫酸クロムなどのクロムIII塩である。典型的には、ハイドが約3.5重量%の酸化クロム、Cr23(乾燥基準)を取り込むとき皮革はすでになめされており、したがって、引き戻し試験(retraction test)耐性皮革を得る。
ハイドをなめす伝統的な方法では、なめし浴中で利用できる酸化クロムの70%〜80%が使用されるだけである。これは、大過剰の塩の使用が必要とされることを意味し、この方法に追加のコストを課し、望ましくない残渣をもたらし、環境に損傷を与える影響を潜在的に引き起こし、ならびに廃棄前の保管および/または化学的処理を必要とする。
クロムIII化合物は、特に中性条件下で、植物および動物に損傷を与えないという事実にもかかわらず、国際規則は、水および空気中のクロムIIIおよび他の重金属の存在に対して低い限界を課している。
米国特許第4,715,861号明細書および同第4,978,361号明細書には、化合物の補助的添加による、ハイドによるクロムのより良いハイド吸収が記載されている。米国特許第4,042,321号明細書には、排液処理の減少を目的として複雑で費用のかかる方法によってなめし浴を再生利用することが提案されているが、しかしながら、塩および繊維残渣の蓄積のために面倒である。欧州特許第822,263号明細書ならびにブラジル特許第9603419−0号明細書および同第9702025−7号明細書には、非常に毒性であるアルデヒドの使用によってクロム浴を大々的に消尽することが開示されている。概して、最新技術では、問題に対処するために、より多くの工程および/またはより多くの原材料の使用が提案されている。
動物ハイドから最終皮革への伝統的なクロム法は、以下の工程:
1)動物ハイドを、石灰漬けし、脱毛し、フレッシングする工程と、
2)一般にアンモニウム塩および脱灰剤を使用して、工程1後に得られたハイドを脱灰およびベーチングする工程と、
3)酸漬け工程:塩、通常は塩化ナトリウムも含む浴中でハイドを酸性化工程に供する工程と、
4)なめし工程:クロムイオンがハイド断面を横切ることを可能にするのに十分な時間の間、クロム塩を浴に添加する工程と、
5)塩基性化工程:塩基性化剤を浴中に添加し、次いで、これを加熱する工程と、
6)ウェットブルーを排出および洗浄後、皮革を得る工程と、
7)再なめし工程と、
8)仕上げ工程(中和、染色、固定、乳化加脂)と、
9)クラスト皮革を得る工程と、
10)追加の仕上げ工程と、
11)最終皮革を得る工程と
を含む。
提案された溶液は、一般に、(1)クロム塩を最初に、なめし浴中塩化ナトリウムの存在下で2.5〜3のpH下でハイドに導入し、このとき、クロム塩とコラーゲン(タンパク質)の末端カルボキシル基との親和性は最小であり、ハイドの沈殿および汚染を回避し(酸漬けとして知られる段階)と;(2)続いて、クロムをハイドに固定し、pHを3.8〜4.2に上昇させ、タンパク質の末端カルボキシル基とクロム塩との間の反応を生じさせる(塩基性化として知られる段階)ことによる、少し解明された方法によって達成されることを仮定することが追加的に証明される。この従来法では、必須の要件と見なされる、浴の低pH(2.5〜3)は、通常、4〜6のpHまで有機酸の添加、続いて、2.5〜3のpHまで硫酸または塩酸などの強酸の添加によって達せられる。
塩基性化工程は、現在使用される場合、塩基性化剤の添加の速度または過剰な量は皮革に染みを生じさせるので、慎重な制御を必要とし、したがって、配慮および注意をもって行われるべき工程である。
2002年に、本出願人は、その時点まで使用されていたよりもあまり酸性でないpH範囲を使用する以外には、伝統的なものと同様のなめし方法で十分なクロムをハイドに固定することができることがわかった。国際公開第2004/015148号パンフレットには、酸性化が、硫酸などの強酸なしで、グルタル酸、アジピン酸およびコハク酸などの有機酸で行われるなめし方法が開示されている。酸漬け浴は、3.5〜5のpHに達した。この革新の一部の利点は、以下である:−硫酸または塩酸などの強酸の使用は、なめし方法から完全に排除され、それを作業者の健康の観点からより安全にすること;−なめし浴中のクロム塩をより効率的に使用し、得られたクロム塩の量を、伝統的な方法で必要とされる過剰に対して減少させ、そのコストを低下させることができること;−塩化ナトリウムである塩のより低い量の使用、またはさらにはその完全な排除が可能であること;−自然にあまり潜在的に有害でない残渣を生成すること;−あまり汚染性でない残渣の生成は、伝統的な方法で必要とされるよりも処理をあまり必要としないこと;−その目的がクロムをタンパク質に固定するためになめし浴のpHを上昇させることであった塩基性化工程が排除されること;−なめし浴が再利用されることを可能にすること;−皮革を得るためにハイドを処理する総時間が減少すること。
本出願人は今や、酸漬け工程における円滑な酸性化によってなめし方法の利点をさらに向上させたいと考える。特に、本出願人は、皮革の機械的特性を向上させたいと考える。本発明者は今や、強酸による伝統的な方法に対して本発明者の前の発明の利点のすべてを維持しながら、酸漬け工程において異なる有機酸を使用する場合により良好な引張り強度を得ることができることがわかった。
本発明の目的は、
1.ハイドを酸および塩を有する浴に浸漬させることからなる酸漬け工程と、続いて、
2.ハイドをクロム塩を有する浴に浸漬させることからなるなめし工程と、続いて、
3.ハイドを塩基性化剤を有する浴に浸漬させることからなる塩基性化工程と
を含み、
酸漬け工程の浴が、2−メチルグルタル酸(MGA)、エチルコハク酸(ESA)およびそれらの混合物から選択される有機酸を含む、ハイドをなめす方法である。
この方法の有利な特性は、下位請求項および以下に見出すことができる。
図1は、ウェットブルー試料の走査電子顕微鏡(EDS)を表し、図1aは、本発明の実施例1によるウェットブルーであり、図1bは、比較例3によるウェットブルーである。 図2は、クラスト試料の走査電子顕微鏡(EDS)を表し、図2aは、本発明の実施例1によるウェットブルーからのクラストであり、図2bは、比較例3によるウェットブルーからのクラストである。
本発明による方法において、酸漬け工程の浴中の有機酸の量は、有利には、ハイドの重量の0.25〜10%、好ましくは0.5〜5%の間に含まれる。
本発明の1つの特定の実施形態において、有機酸は、アジピン酸(AA)をさらに含む。
本発明による方法において、有機酸は、好ましくは、
・70〜100重量%のMGA;
・0〜30重量%のESA;
・0〜15重量%のAA
を含む。
より特定的には、有機酸は、
・80〜95重量%のMGA;
・0〜10重量%のESA;
・5〜10重量%のAA
を含むことができる。
本発明によれば、酸漬け工程の浴は、ハイド重量に対して、2.5〜10重量%の塩、特に塩化ナトリウムをさらに含むことができる。
酸漬け工程の浴が、ハイド重量に対して、0.4〜2重量%のギ酸をさらに含むことも好ましくあり得る。
一部の実施形態において、酸漬け工程の浴は、漂白剤をさらに含む。
本発明の方法によれば、酸漬け工程の浴のpHは、有利には、3.0〜5.0、より好ましくは3.4〜4.0の間に含まれる。
本発明による方法は、塩基性化工程で使用される塩基性化剤の量が、ハイド重量に対して、0.20〜0.45%の間、好ましくは0.3〜0.4%の間に含まれることを特徴とすることもできる。
実施例1〜実施例3:ウェットブルー中間段階の製造
実施例1
石灰漬け、脱毛およびフレッシングプロセスが完了している200kgのハイドを、同じ重量の水でなめしドラム中10分間洗浄する。
すべての実施例について、その後に添加される原料のすべては、初期ハイド重量の重量パーセントである。
洗浄後、水浴を排出させ、ハイドを、1.8%の硫酸アンモニウム、およびジカルボン酸に基づく1%の市販の脱灰剤(例:Rhodia Poliamida e Especialidades Ltdaにより商品化されたRhodiaeco Descal SD)を使用して脱灰およびベーチングに供する。結局、ベーチングプロセスが行われ、0.08%の標準的な市販のタンパク質分解酵素を添加する(60分間運転)、(pH=8.0)。これらの操作の最後に、ハイドの断面は、フェノールフタレイン指示薬によってピンク色を示さない。
ハイドを、裸皮重量(pelt weight)に基づいて、100%の水で2回洗浄し、洗浄液を排出する。
酸漬け工程:
ハイド重量に対して、40%の水、続いて、5%の塩化ナトリウム(Be(ボーメスケール)6〜7)を添加し(15分間運転)、0.4%の市販の漂白剤を添加する(15分間行う)。この時点後、ドラム中に水に希釈した(1対10)0.8%の85%ギ酸を添加し(30分間運転)、続いて、水に希釈した(1対3)2−メチルグルタル酸(MGA)、エチルコハク酸(ESA)およびアジピン酸(AA)の0.75%の混合物を添加し、ドラムをさらに15分間運転する。この時点後、浴のpHは、ほぼ3.5である。
なめし工程:
この時点で、3%の市販の硫酸クロム塩(例:塩基性硫酸クロム、これは33%のアルカリ度および25〜26%の酸化クロムIIIを提示する)を添加する(60分間運転)。3%の硫酸クロムの第2の添加を添加し、ドラムをさらに6時間運転し、その時点後、クロムはハイド断面を完全に横切っていた。
塩基性化工程:
この時点後、20%の水、続いて0.35%の市販の塩基性化剤(例:酸化マグネシウム)を添加する(90分間運転)。水浴を35℃から50℃に5時間加熱し、ドラムを排水し、ウェットブルーを100%の水(裸皮重量に基づく)で洗浄し、排水し、再び80%の水で洗浄する。
得られたウェットブルーを、全クロム含量、層中のクロムの分析および走査電子顕微鏡(EDS)による評価に供する(表1および図1a)。
実施例2
石灰漬け、脱毛およびフレッシングが完了している1000kgのハイドをなめしドラム中100%の水(裸皮重量に基づく)で10分間洗浄する。その後、ハイドを実施例1に従って脱灰およびベーチングに供する。
ハイド重量に対して、ドラム中に40%の水および5%の塩化ナトリウム(Be6〜7)を添加し(15分間運転)、続いて0.4%の市販の漂白剤を添加する(15分間運転)。この時点後、水に希釈した(1対10)0.8%の85%ギ酸を添加し(30分間運転)、続いて、2−メチルグルタル酸(MGA)、エチルコハク酸(ESA)およびアジピン酸(AA)の混合物の2.5%の水溶液を添加し、ドラムをさらに15分間運転する。この時点後、浴のpHは、ほぼ3.5である。
この時点で、3%の市販の硫酸クロム塩(例:塩基性硫酸クロム、これは、33%のアルカリ度および25〜26%酸化クロムIIIを提示する)を添加する(60分間運転)。3%の硫酸クロム塩の第2の添加を添加し、ドラムをさらに6時間運転し、その時点後、クロムはハイド断面を完全に横切っていた。
この時点後、ドラム中に20%の水を添加し、0.35%の市販の塩基性化剤(例:酸化マグネシウム)を添加する(90分間運転)。水浴を35℃から50℃に5時間加熱し、ドラムを排水し、ウェットブルーを100%の水(裸皮重量に基づく)で洗浄し、排水し、再び80%の水で洗浄する。
実施例3(比較例;強酸性化による伝統的方法)
石灰漬け、脱毛およびフレッシングが完了している200kgのハイドをなめしドラム中100%の水(裸皮重量に基づく)で10分間洗浄する。その後、ハイドを実施例1に従って脱灰およびベーチングに供する。
ハイド重量に対して、ドラム中に40%の水、6%の塩化ナトリウム(Be6〜7)を添加し(15分間運転)、0.4%の市販の漂白剤を添加する(15分間運転)。ドラム中に、水に希釈した(1対10)0.6%の85%ギ酸を添加し(30分間運転)、続いて、水に希釈した(1対15)0.3%の硫酸を添加し(15分間運転)、水に希釈した(1対15)0.3%の硫酸を添加し(15分間運転)、そして水に希釈した(1対15)0.4%の硫酸を添加する(3時間運転)。この時点後、浴のpHは、ほぼ2.5〜3である。
この時点で、3%の市販の硫酸クロム塩(例:塩基性硫酸クロム、これは33%のアルカリ度および25〜26%の酸化クロムIIIを提示する)をドラム中に添加する(60分間運転)。3%の硫酸クロム塩の第2の添加を添加し、ドラムをさらに3時間運転し、その時点後、クロムはハイド断面を完全に横切っていた。
この時点後、20%の水、続いて、0.35%の市販の塩基性化剤(例:酸化マグネシウム)を添加する(90分間運転)。0.15%の酸化マグネシウムの第2の部分を添加し、ドラムをさらに90分間運転する。水浴を35℃から50℃に5時間加熱し、ドラムを排水し、ウェットブルーを100%の水(裸皮重量に基づいて)で洗浄し、排水し、再び80%の水で洗浄する。
得られたウェットブルーを、全クロム含量、層中のクロムの分析および走査電子顕微鏡(EDS)による評価に供した(表1および図1b)。
実施例4:実施例1〜実施例3の再なめしハイドの製造(クラスト工程)
実施例1および実施例3で得られたウェットブルーを異なる印で識別し、合わせ、標準的な再なめしプロセスに供する。印したウェットブルーハイドをドラムに入れ、30℃にて200%の水(ウェットブルー重量に基づいて)で30分間洗浄し、洗浄液を排水する。
150%の水、2%のギ酸ナトリウムおよび0.3%の重炭酸ナトリウムをドラム中に添加し、60分間運転し、その時点後、水浴はpH=4.4を示した。
水浴を排水し、30℃で60%の水、2%の市販のポリアクリレート(粉末)を添加し(60分間運転)、水浴を排水する。
60℃で150%の水、2%の市販の亜硫酸化合成油、2%の市販の硫酸化乳化植物油を添加し、ドラムを45分間運転し、水浴を排水する。
水に希釈した(1対5)0.3%の85%のギ酸を添加し(20分間運転)、水浴を排水し、再なめしハイドを洗浄する。
再なめしハイドを12時間放置し、伸長させ、自然乾燥させ、軟化させる。
再なめしハイドの特性を、引張り強度、破断強度、引裂き強度、進行性引張り強度、クラストの平方フィート重量に基づく再なめし生成物の取り込み性、光堅牢度、色外観、および走査電子顕微鏡(EDS)による比較評価に関して、評価および比較する。(表2〜表4ならびに図2aおよび図2b)。
実施例5および実施例6:ウェットブルー中間段階の製造
実施例5(国際公開第2004/015148号パンフレットに従う比較例)
石灰漬け、脱毛およびフレッシングプロセスが完了している500kgのハイドを、なめしドラム中100%の水(裸皮重量に基づく)で10分間洗浄する。その後、ハイドを実施例1に従って脱灰およびベーチングに供する。
ハイド重量に対して、40%の水、5%の塩化ナトリウム(Be6〜7)を添加し(15分間運転)、続いて、0.4%の市販の漂白剤を添加する(15分間運転)。水に希釈した(1対10)、0.8%の85%ギ酸を添加し(30分間運転)、続いて、0.75%のDioro(ジカルボン酸の混合物に基づくRhodia Poliamida e Especialidades Ltdaからの市販の製品)を添加し、ドラムを15分間運転する。この時点後、浴のpHは、ほぼ3.4〜3.6である。
この時点で、3%の市販の硫酸クロム塩(例:塩基性硫酸クロム、これは33%のアルカリ度および25〜26%の酸化クロムIIIを提示する)を添加する(60分間運転)。3%の硫酸クロム塩の第2の添加を添加し、ドラムをさらに6時間運転し、その時点後、クロムはハイド断面を完全に横切っていた。
この時点後、20%の水、および0.35%の市販の塩基性化剤(例:酸化マグネシウム)を添加し、ドラムを90分間運転する。水浴を35℃から50℃に5時間加熱し、ドラムを排水し、ウェットブルーを100%の水(裸皮重量に基づく)で洗浄し、排水し、再び80%の水で洗浄する。
得られたウェットブルーを、全クロム含量および層中のクロムの分析に供した(表1)。
実施例6(比較例;強酸性化による伝統的方法)
石灰漬け、脱毛およびフレッシングプロセスが完了している500kgのハイドを、なめしドラム中100%の水(裸皮重量に基づく)で10分間洗浄する。その後、ハイドを実施例1に従って脱灰およびベーチングに供する。
ハイド重量に対して、40%の水、5%の塩化ナトリウム(Be6〜7)を添加し、ドラムを15分間運転し、続いて、0.4%の市販の漂白剤を添加する(15分間運転)。水に希釈した(1対10)0.6%の85%ギ酸を添加し(30分間運転)、続いて、水に希釈した(1対15)0.3%の硫酸を添加し(15分間運転)、水に希釈した(1対15)0.3%の硫酸を添加し(15分間運転)、そして水に希釈した(1対15)0.4%の硫酸を添加し、ドラムをさらに2時間運転する。この時点後、浴のpHは、ほぼ2.6〜3である。
この時点で、3%の市販の硫酸クロム塩(例:塩基性硫酸クロム、これは33%のアルカリ度および25〜26%の酸化クロムIIIを提示する)を添加する(60分間運転)。3%の硫酸クロム塩の第2の添加を添加し、ドラムをさらに3時間運転し、その時点後、クロムはハイド断面を完全に横切っていた。
この時点後、20%の水、および0.35%の市販の塩基性化剤(例:酸化マグネシウム)を添加する(90分間運転)。0.15%の酸化マグネシウムの第2の部分を添加し、ドラムをさらに90分間運転する。水浴を35℃から50℃に5時間加熱し、ドラムを排水し、ウェットブルーを100%の水(裸皮重量に基づく)で洗浄し、排水し、再び80%の水で洗浄する。
実施例7(実施例5および実施例6の再なめしハイドの製造(クラスト工程))
実施例5および実施例6で得られたウェットブルーを異なる印で識別し、実施例4に従って標準的な再なめしプロセスに供する。
結果
再なめしハイドの特性を、引張り強度、破断強度、引裂き強度、進行性引張り強度、クラストの平方フィート重量に基づく再なめし生成物の取り込み性、光堅牢度および色に関して評価および比較する(表2〜表4)。
図1は、ウェットブルー試料の走査電子顕微鏡(EDS)を表す。
図1aは、本発明の実施例1によるウェットブルーである。
図1bは、比較例3によるウェットブルーである。
注記:
キセノンランプ(ENISO105−B02:2002法)
総曝露時間:24時間、紫外線をフィルター除去する。
放射照度:300〜800nmで445W/m2
試験後、試験片を23+/−2℃および50+/−5%の空気相対湿度で調整環境にて暗所に少なくとも1時間保存する。
図2は、クラスト試料の走査電子顕微鏡(EDS)を表す。
図2aは、本発明の実施例1によるウェットブルーからのクラストである。
図2bは、比較例3によるウェットブルーからのクラストである。
結論
有機酸(特に、2−メチルグルタル酸(MGA)、エチルコハク酸(ESA)およびアジピン酸(AA)の混合物)の使用は、酸漬け工程中の硫酸の完全な排除を可能にする。したがって、本発明は、従業員に対してより安全な方法およびより少ない危険を提供する。
本発明は、標準的な方法に対して塩基性化工程であまり塩基性化剤(特にMgO)を必要としない。この影響は経済的であり(より少ない化学薬品)、かつまたプロセス時間を減少させる(経済的で、エネルギーを節約する)。
本発明によって得られるウェットブルーは、標準的な方法に対して、かつまた本発明者の前の方法に対して、クロムのより均一な分布を示す。
クラストおよび最終皮革の物理−機械的特性は、標準的な方法に対して、および本発明者の前の方法に対して改善される。

Claims (8)

  1. ハイドをなめす方法であって、
    a)前記ハイドを、酸および塩を有する浴に浸漬させることからなる酸漬け工程と、続いて、
    b)前記ハイドを、クロム塩を有する浴に浸漬させることからなるなめし工程と、続いて、
    c)前記ハイドを、塩基性化剤を有する浴に浸漬させることからなる塩基性化工程と
    を含み、
    前記酸漬け工程の浴が、2−メチルグルタル酸(MGA)、エチルコハク酸(ESA)およびアジピン酸(AA)の混合物を含む、方法。
  2. 前記酸漬け工程の浴中混合物の量が、ハイドの重量の0.25〜10%、好ましくは0.5〜5%の間に含まれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記酸漬け工程の浴が、ハイド重量に対して、2.5〜10重量%の塩、特に塩化ナトリウムをさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記酸漬け工程の浴が、ハイド重量に対して、0.4〜2重量%のギ酸をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記酸漬け工程の浴が、漂白剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記酸漬け工程の浴のpHが、3.0〜5.0の間に含まれることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記酸漬け工程の浴のpHが、3.4〜4.0の間に含まれることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記塩基性化工程に使用される塩基性化剤の量が、ハイド重量に対して、0.20〜0.45%の間、好ましくは0.3〜0.4%の間に含まれることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
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