JP6481175B2 - 炭酸シートマスク - Google Patents

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本発明は、皮膚に貼付して使用する3層構造を呈したシート状構造体であって、使用時に水を含む組成物を供給した際に炭酸ガスが発生するものであり、優れた発泡性、血流改善効果および安全性を有する炭酸シートマスクに関する。
従来より、美しい肌を得るために重要なことの一つが肌の血流改善であることは一般的に知られている。血流が良くなれば、老廃物が排出されて細胞の新陳代謝が促され、組織再生が活性化し、肌の状態は自ずと改善される。特に、肌をマッサージして血行を促進し、美肌効果を得ることは、従来から行われていることである。
また肌の血行を促進して美容効果を得るための別の方法として、炭酸ガスを利用することも一般的に知られている。炭酸ガスを含んだ、化粧水、洗顔料、パックなど、様々な形態の化粧料も提供されており、臨床的にも炭酸ガス浴としてリハビリ等にも利用されている。
炭酸ガス、いわゆる二酸化炭素は、気体状態で経皮吸収されることはほとんどなく、水に溶けた状態で皮膚から吸収されやすくなる。炭酸ガスが、皮膚を通じて血管などの組織から吸収されると、一時的に肌は酸欠状態になったと判断し、組織に酸素を含んだ血液を供給しようとして血管を拡張させるため、血流が増加する。これが、炭酸ガスによる血行促進効果である。この時、組織内の炭酸ガスの濃度と、血流量とは正の相関があることも知られている。
このように、炭酸ガスには、血流改善効果による優れた美容効果が期待できることから、様々な形態の製剤が開発されており、特に局所的に用いて血行促進効果と治癒効果が期待できるパック剤やシート状マスク製剤に関してもいくつかの報告がある。
炭酸ガスをパック剤に用いた文献としては、炭酸塩と酸とを水の存在しない状態で、不織布、布、紙などの担体に担持させて、使用時に水を供給して炭酸ガスを発生させ、血行促進作用によって肌をしっとりさせるパック剤(特許文献1)、水、増粘剤及び炭酸塩を含有する塩基性組成物と、塩基性組成物に含まれる炭酸塩のモル数に対して少なくとも10%以上の酸を含有する二酸化炭素発生補助剤からなり、使用時にこれらを混合して得られた組成物中に発生した二酸化炭素を保持し、発泡後の最大容積時の組成物中に保持されている二酸化炭素の40容量%以上を気泡状で5分間以上保持することができる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の製造キット(特許文献2)、遊離炭酸を300ppm以上含み、且つトレハロースを必須成分として含む実質的に気泡状の炭酸ガスを含まない水溶液からなることを特徴とする炭酸経皮吸収用組成物に関し、人体の皮膚と接触させて皮膚を通して炭酸ガスを有効に人体に吸収させ皮膚の血行促進を図ることが可能な炭酸経皮吸収用組成物、それを用いた化粧水、該組成物をシート状支持体に複合化させた炭酸経皮吸収用シート状物、さらにこれらの使用方法及び製造方法(特許文献3)、繊維集合体層とフイルム層が熱融着されてなる複合シートであって、該複合シートの繊維集合体層に炭酸ガスを加圧溶解した水性組成物が含浸されてなり、水溶液中の炭酸ガスを効率的に皮膚面へ供給できる炭酸ガス経皮吸収用シート状物(特許文献4)、炭酸塩と酸性物質との化学反応により炭酸ガスを発生してパック部位の血行を促進させるための血行促進用パック材であって、パック部位に貼付可能なパックシートと、パック前に前記パックシートに添加するための添加液とを備え、前記パックシートと前記添加液との内、一方は前記炭酸塩を、他方は該炭酸塩と反応して炭酸ガスを発生させるための前記酸性物質を含むことを特徴とする血行促進用パック材で、簡便に使用できて、しかも使用に際して炭酸ガスの発生を目視でき、大きな視覚的訴求効果を期待できる(特許文献5)、炭酸塩又は炭酸水素塩のうちいずれか少なくとも一方を含有する薬品と、水溶液中で酸性を示す化合物を含有する薬品とを水の存在下で接触させることにより二酸化炭素を発生させる機能性シートであって、この機能性シートにおける前記二種類の薬品のうちの少なくとも一方には、緩衝剤が配合されてなり、前記二種類の薬品のうちの一方は、布基材からなる担持体に担持されて、仕切り部によって複数の小室に区分けされた密封性袋材における一の小室に封入されてなり、前記二種類の薬品のうちの他方は、密封性袋材におけるもう他の小室に封入されてなり、前記仕切り部の破壊によって、密封空間にて前記二種類の薬品を接触させて二酸化炭素を発生させることを特徴とする機能シート(特許文献6)などが報告されている。
特開昭60−215606号公報 特開2000−319187号公報 特開2003−034612号公報 特開2004−238333号公報 特開2010−047486号公報 特開2011−026249号公報
しかしながら、これら従来の技術では、炭酸ガスが水に溶解する量より、空気中に発散する量の方が多い場合が殆どで、二酸化炭素の経皮吸収性は充分ではなく、血流改善効果による美容効果は期待しがたい。また、肌に感じられる炭酸ガスの発泡性と、持続性にも乏しく、満足できる効果感は得られにくいものであった。
本発明は、皮膚に貼付して使用する3層構造を呈したシート状構造体であって、使用時に水を含む組成物を供給した際に炭酸ガスが発生するものであり、優れた発泡性および血流改善効果を有する炭酸シートマスクを提供することをその課題とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、皮膚に貼付して使用する3層構造を呈したシート状構造体において、シート間に炭酸塩又は炭酸水素塩と、酸性物質の混合物である非水組成物を、理想的な形態で担持させることに成功し、本願発明を達成するに至った。
すなわち、本発明は皮膚に貼付して使用する3層構造を呈したシート状構造体であって、最外層〜皮膚接触面を(A)〜(C)とした場合に、
(A)疎水加工されたシート
(B)炭酸塩又は炭酸水素塩と、酸性物質の混合物である非水組成物
(C)80〜500g/cm2・分の透水性を有するシート
であり、(B)の非水組成物において、炭酸塩又は炭酸水素塩と、酸性物質とが、モル比で1:0.2〜1で均一混合され、酸性物質が平均粒子径0.1〜3.0mmの結晶体、もしくは結晶の凝集体であることを特徴とする、水を含む組成物を供給して使用する炭酸シートマスクを提供するものである。
本発明の炭酸シートマスクは、含水時、炭酸ガスが水に有効量溶解されることで、その経皮吸収性により、優れた血流改善効果を発揮し、さらにその発泡性によって炭酸ガスの発生を肌に感じることができ、持続性と低刺激性に優れるものであった。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明に用いられる炭酸塩又は炭酸水素塩としては、一般的に利用されている炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどが好ましい。これらの炭酸塩又は炭酸水素塩はそれぞれ選ばれる1種又は2種以上を混合して用いることができる。
従来の技術において多層シートを作成するには、ニードルパンチ法等により繊維同士を交絡させたり、エンボス加工を行うことにより、接着性を持たせて得ることができる。この場合、含水させて使用する際に剥がれ易い欠点があり、さらに接着性物質を用いて接着強度を上げることが行われる。接着性物質としては、肌への刺激のない水溶性高分子等を用いることができるが、水を必要とすることから、(B)成分と反応して扱いにくかったり、水溶性高分子等が含まれると、使用時の反応性が悪く、優れた効果感を得られにくいというデメリットが生じる。本発明の炭酸シートマスクにおいては、このような接着性物質を用いなくとも、充分な接合性が得られることを大きな特徴としている。本発明では、接着性物質には、(B)成分に含まれる酸性物質を用いる。
本発明に用いられる酸性物質は、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸から選ばれる1種または2種以上が好ましい。クエン酸の一水和物は、DSCを用いて融解転移を測定すると、138.3℃あたりに融解転移点があり、152℃あたりに融解ピークがあり無水物となる。175℃以上では分子内脱水によりアコニット酸に変化するので注意が必要である。リンゴ酸(DL−リンゴ酸)は127〜132℃に融点を持つ。酒石酸は、L体のL−酒石酸が一般に用いられ、168〜170℃に融点を持つ。マレイン酸は、ジカルボン酸で水への溶解度が高い特徴がある。融点は131℃で、無水物になると融点は53℃となる。フマル酸は、マレイン酸の幾何学異性体で、200℃くらいから気化する昇華性を示し、水への溶解度は低く、化学的性質はマレイン酸と大きく異なる。
これら酸性物質は、シートに挟んで、100〜200℃の高温下で、1秒以内の極めて短時間内で、圧力を加えることにより、化学変化を伴わずに、熱融着によって接着性物質を用いなくともシート同士を強く接合することが可能となる。熱融着による接合性が良い点で、クエン酸、リンゴ酸またはマレイン酸が好ましく、クエン酸またはリンゴ酸がさらに好ましい。図1に、本発明の炭酸シートマスク(酸性物質にリンゴ酸を用いたもの)の接着面を、マイクロスコープを用いて観察した写真を示す。この写真から、結晶体が繊維中に複雑に絡まり合っているのが観察できる。
これら炭酸塩又は炭酸水素塩と、酸性物質とは、モル比で1:0.2〜1、平均粒子径0.1〜3.0mmの結晶体、もしくは結晶の凝集体であることが好ましい。そのモル比は、0.2未満では、炭酸ガスの発生量が充分ではなく、1を超えると、pHが高くなり過ぎて、刺激性を高めてしまうことから好ましくない。
凝集体の平均粒子径は、0.1mm未満では、酸性物質による接合性が充分ではなく、シート同士が剥がれ易い。また、熱融着時にこれら粉末の飛散により、シート上に必要量を充填することができない。平均粒子径が3.0mmを超えると、酸性物質の融解もしくは軟化が不充分となり接着性が低下し、熱融着時間を長く設定しないとシート同士の充分な接合性が得られにくく好ましくない。
本発明の炭酸シートマスクの3層構造の最外層と皮膚接触面に使用されるシート素材には不織布が用いられ、先に記載したように、必須成分である酸性物質によって、充分な接合性を得ていることを大きな特徴としている。さらにシート素材にエンボス加工を施し圧着することでより強い接合性が得られる。不織布は、繊維を3次元構造に重ねあわせ結合した多孔質のシートで、その材料としては、天然繊維、合成繊維、半合成繊維があり、本発明においては、透水性に優れたものが望ましい。その中でも綿、麻、パルプなどの透水性と耐熱性に優れた天然繊維である植物性繊維(セルロース)が好ましい。透水性のコントロールは繊維の種類、重ね合わせ具合、シートの厚みなどで調節できる。透水性と耐熱性に優れた点で、パルプが特に好ましい。シートの厚みは、0.01〜2mmが好ましく、より好ましくは0.05〜1mm、さらに好ましくは0.1〜0.5mmである。厚みが0.1mmより小さいと、単位面積あたりに含むことのできる水の量が少なく乾きやすい。2mmを超えると、シートの柔軟性が低下し、発泡感も得られにくい。
最外層のシートと皮膚接触面側のシートは、基本的には同じ材質のものを用いる。最外層のシートは、炭酸シートの機能を満たす上では、透水性の低いものが望ましいが、疎水性の材質を用いると接触面で発泡しやすく、炭酸ガスの溶解が妨げられて、気泡化が促進されやすいことから、透水性の高い材質のものにラミネート処理を行って用いる。このように、透水性の高いシートにラミネート加工することによって、炭酸ガスが上部から漏れるのを抑えられ、強い発泡感も得られ易い。さらに、上部への気泡化が抑制され、炭酸ガスの水への溶解度が上昇し、優れた血行促進効果を発揮する。
皮膚接触面側のシートは、80〜500g/cm2・分の高い透水性を有するものが好ましい。80g/cm2・分未満では、水を吸い込みにくく、500g/cm2・分を超えると水分を保持できずに液垂れを生じやすい。
さらに本発明の炭酸シートには、通常保湿剤として用いられる多価アルコール、糖、糖アルコールは含まないことが望ましい。多価アルコール、糖、糖アルコールが含まれると、シート同士の接合性が低下し好ましくない。また、これらは水分を誘引しやすく、炭酸シート製剤に禁物の湿気の影響を受けやすくする。
また、炭酸シート製剤においては、含水時に水を増粘させる目的で、水溶性高分子や多糖などを用いることがある。これらは、先に記載したシート同士の接合性を高める目的で使用される以外に、液垂れを防止するのに有効である。また、炭酸ガスの気泡化を抑制する効果も知られている。しかしながら、シート中にこれらが含まれると、発生した炭酸ガスが水へ溶解する速度が妨げられ、気泡化が抑制されたとしても、結局、炭酸ガスの水への溶解度が低下する。そのため血行促進効果が得られにくくなることから、本発明の炭酸シートにおいてはこれらを含まないことが望ましい。さらには、増粘成分がパリパリとした肌への発泡感を得られにくくしてしまうため、炭酸ガスの発生を肌に実感しにくいという欠点もある。
本発明の炭酸シートマスクの使用方法としては、マスクを皮膚に貼付する直前または貼付後に、水を含む組成物を供給することにより含浸させ使用する。本発明の炭酸シート自体に好ましくなかった上記の多価アルコール、糖、糖アルコール、水溶性高分子、多糖は、水を含む組成物中に含有させて用いることで、これらの欠点を解消することが可能である。
本発明の炭酸シートマスクのもうひとつの課題として刺激の解消方法がある。炭酸ガスが水に溶解した状態においては、pHが低くなることから、一時的な軽い刺激であるスティンギング刺激といわれる、肌がチクチクするような不快な刺激感を感じる場合がある。本発明者は、炭酸シートマスクにおけるpH低下によるスティンギング刺激を緩和させるのに、L−アスコルビン酸誘導体の添加が有効であることを見出した。L−アスコルビン酸誘導体は、マスクを皮膚に貼付する直前または貼付後に使用する、水を含む組成物中に配合することが可能であるが、炭酸シートに含有させることでスティンギング刺激緩和に最も効果がある。また、炭酸塩又は炭酸水素塩1に対する、酸性物質のモル比が1を超えると、同様にpH低下によるスティンギング刺激を感じやすい。
L−アスコルビン酸誘導体としては、L−アスコルビン酸−2−グルコシド(2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸)、L−アスコルビン酸−2−モノリン酸エステル及びそれらのマグネシウム,ナトリウム,亜鉛またはカリウム塩、から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。この中でも、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、L−アスコルビン酸−2−モノリン酸マグネシウム塩がスティンギング刺激緩和効果の点で好ましい。
L−アスコルビン酸誘導体の配合量は、モル比で炭酸塩又は炭酸水素塩が1に対して、0.1〜1であるのが好ましい。0.1未満では効果が得られず、1を超えると、シートの接合性が低下する。
本発明の炭酸シートマスクには、上記必須成分以外に、他の成分としては、例えば、抗菌剤、香料、抗炎症剤、植物抽出成分、その他の有効成分等を本発明の効果を損なわない範囲にて含有することができる。
本発明の炭酸シートマスクは、図2に示すような、専用の製造機を用いて、連続的に製造することが可能である。また、シートの形状・大きさは、使用する部位に応じて調整することが可能である。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。表1に実施例1〜3及び比較例1〜3の炭酸シートマスクを示す。これらは、図1の炭酸シートマスク専用製造機を用いて製造した。これらについて、皮膚血流量を測定し、さらに下記評価基準にて発泡感及び刺激感を評価した。これら評価結果についても表1に示す。
[皮膚血流量]
被験者として、25〜40歳の男子5名女子5名の健常人10名を測定対象として皮膚血流量を測定した。被験者の頬の皮膚血流量をレーザードップラー式血流計(biomedical science、血流計KB−201型)を用いて測定した。炭酸シートマスクの使用方法としては、被験者はまず顔面を適当な洗顔料にて洗顔し乾いた後、シートを頬にのせ、精製水を適量加えて、5分間放置して用いた。シートを適用する前に測定した値を100とし、表1に示すシートを適用した時の相対値を求め、その平均値により評価した。
[発泡感の評価]
上記と同様の使用方法にて表1に示す各シートを適用し、精製水を加えた後の30秒以内に発生した微細な泡の発泡感を下記評価基準を用いて、その平均値により評価した。
[評価基準]発泡感
5:強い発泡感を感じた
4:発泡感を感じた
3:やや発泡感を感じた
2:わずかに発泡感を感じた
1:感じなかった
[刺激感の評価]
同様に各シートを適用し、塗布してから5分後に基準品に対しての評価品のスティンギング刺激を、下記評価基準にて採点した。基準品には0.1%パラオキシ安息香酸メチル溶液にて浸漬した不織布を用い、基準品を左頬に、評価品を右頬に同時に塗布して行った。被験者には、基準品に同程度の刺激感を感じるスティンギング刺激に過敏な25〜40歳の男子3名女子2名の5名を選出し行った。5名の平均値にて評価した。
[評価基準]スティンギング刺激
5:基準品よりも強い刺激感を感じた
4:基準品よりもやや強い刺激感を感じた
3:基準品と同程度の刺激感を感じた
2:基準品よりも明らかに弱いスティンギング刺激を感じた
1:刺激は感じなかった
表2の結果から、本発明の実施例1〜3の炭酸シートマスクは、比較例に比べて、皮膚血流量が高く、血行促進効果に優れることが確認された。また、本発明の実施例の炭酸シートマスクは比較例よりも強い発泡感を有しており、特に比較例3では、水溶性高分子であるヒドキシエチルセルロースを含む場合、発泡感はあまり感じられないことが確認された。また比較例2及び3のシートは、試験中シート同士が剥がれ易く、正確な実験を行うことが難しかった。スティンギング刺激の結果からは、L−アスコルビン酸誘導体を有効量含む実施例2及び3において、特に刺激感が低減されることが確認された。
これらのことから、本発明の炭酸シートマスクは、炭酸ガスの経皮吸収性により、皮膚血流量を高め、血行促進効果に優れることがわかった。また、本発明の炭酸シートマスクは、発泡感にも優れ、低刺激であることが確認された。
図1は、本発明の炭酸シートマスクの接着面を、マイクロスコープを用いて観察した写真である。 図2は、本発明の炭酸シートマスクの製造機を示す模式図である。(1) 粉体散布装置(2) 下側原反繰出し軸(3) 上側原反繰出し軸(4) 貼り合せ巻取り軸(5) ヒーター付きロール(6) 張力検出器

Claims (5)

  1. 皮膚に貼付して使用する3層構造を呈したシート状構造体であって、最外層〜皮膚接触面を(A)〜(C)とした場合に、
    (A)疎水加工されたシート
    (B)炭酸塩又は炭酸水素塩と、酸性物質の混合物である非水組成物
    (C)80〜500g/cm2・分の透水性を有するシート
    であり、(B)の非水組成物において、炭酸塩又は炭酸水素塩と、酸性物質とが、モル比で1:0.2〜1で均一混合され、酸性物質が平均粒子径0.1〜3.0mmの結晶体、もしくは結晶の凝集体であり、さらに接着性物質として(B)に含まれる酸性物質を用いて、(A)〜(C)を100〜200℃にて、加圧時間1秒以内で圧縮することにより、一枚のシート状に加工されることを特徴とする、水を含む組成物を供給して使用する炭酸シートマスクの製造方法
  2. 酸性物質がクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸から選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の炭酸シートマスクの製造方法
  3. 水を含む組成物の供給が、マスクを皮膚に貼付する直前または貼付後に行なわれるものである請求項1または2記載の炭酸シートマスクの製造方法
  4. (A)の疎水加工されたシートが、不織布の最外層側をラミネート処理したものである請求項1〜3のいずれか1項記載の炭酸シートマスクの製造方法
  5. (B)成分にさらにL−アスコルビン酸誘導体の粉末組成物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の炭酸シートマスクの製造方法
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