JP6478673B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、ならびに、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置には、有機化合物である電荷発生物質および正孔輸送物質(電荷輸送物質)を含有する感光層を有する電子写真感光体(有機電子写真感光体)が広く用いられている。
電荷発生物質の中でも、高い感度を有する電荷発生物質としては、フタロシアニン顔料やアゾ顔料が知られている。
ところが、フタロシアニン顔料やアゾ顔料を用いた電子写真感光体は、フォトキャリア(正孔および電子)の発生量が多いため、正孔輸送物質によって移動した正孔の対としての電子が感光層(電荷発生層)中に滞留しやすい。このため、フタロシアニン顔料やアゾ顔料を用いた電子写真感光体には、ゴーストと呼ばれる現象が発生しやすいという問題があった。具体的には、出力画像中、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が濃くなるポジゴーストや、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が薄くなるネガゴーストが見られる。
特許文献1には、導電性支持体と感光層との間に設けられた下引き層に電子輸送材料とポリアミド樹脂とを含有させて、露光電位や残留電位の環境変動を小さくする技術が開示されている。
特許文献2では、電荷発生層、および下引き層に電子輸送材料を含有させて、ゴーストを抑制する技術が開示されている。
特許文献3には、下引き層に白色の金属酸化物または金属フッ化物とチオ尿素誘導体とを含有させて、高感度で繰り返し使用後の残留電位の上昇を抑制する技術が開示されている。
特開2002−091044号公報 特開2007−148293号公報 特開平7−140693号公報
現在、様々な環境下においてゴーストを抑制することが望まれている。様々な環境の中でも、ゴーストが特に発生しやすいのは低温低湿環境下であるが、上記の従来技術は、低温低湿環境下におけるゴーストを抑制する効果が十分ではなかった。
本発明の目的は、低温低湿環境下であっても、ゴーストが抑制された電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、支持体、該支持体上に形成された下引き層、および該下引き層上に形成された電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体であって、
該下引き層が、ウレア化合物を含有し、
該ウレア化合物は、カルボニル基と2つの窒素原子とを有するウレア部位を1つ以上3つ以下有し、
それぞれの該ウレア部位において、該2つの窒素原子の少なくとも1つが、
無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、および置換もしくは無置換のアリーレン基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基
を有することを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、像露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、低温低湿環境下であっても、ゴーストが抑制された電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 実施例1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。 実施例8で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。 ゴースト評価用画像を示す図である。
本発明の電子写真感光体は、支持体、該支持体上に形成された下引き層ならびに該下引き層上に形成された電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体である。そして、本発明は、該下引き層が、ウレア化合物を含有し、
該ウレア化合物は、カルボニル基と2つの窒素原子とを有するウレア部位を1つ以上3つ以下有し、
それぞれの該ウレア部位において、該2つの窒素原子の少なくとも1つが、
無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、および置換もしくは無置換のアリーレン基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基を有することを特徴とする。
本発明の電子写真感光体が、ゴーストの抑制効果に優れる理由について、本発明者らは、以下のように推察している。
すなわち、本発明の電子写真感光体の下引き層に含有される前記ウレア化合物の強い極性と、カルボニル基の電子求引性によって、電荷発生物質から電子を引き抜くことで、電荷発生物質からの電子の流れを良好にする。これに加えて、ウレア化合物の持つ包接性と、カルボニル基に対して窒素原子が対称配置していることにより、下引き層内において電子を滞留させるトラップサイトの形成を解消し、また、電気的特性の偏在を抑制する。これらにより、電子写真感光体における電子の滞留や移動度の低下を抑制し、露光部と非露光部の濃度差であるゴーストを改善すると考えている。
また、前記ウレア化合物の中でも、下記式(1)で示される化合物、および下記式(2)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のウレア化合物であることが好ましい。
Figure 0006478673
Figure 0006478673
式(1)、式(2)中、R11、R12、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を示す。Ar11、Ar12、Ar21、Ar23は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を示す。Ar22は置換もしくは無置換のアリーレン基を示す。ただし、Ar11、Ar12のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換のアリール基であり、Ar21、Ar23のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換のアリール基である。該置換アルキル基の置換基としては,シアノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、ニトロ基、または、ハロゲン原子である。該置換アリール基の置換基としては、シアノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、ニトロ基、または、ハロゲン原子である。該置換アリーレン基の置換基としては、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、または、ハロゲン原子である。
前記式(1)、(2)で示されるウレア化合物の窒素原子が持つアリール基は、下引き層内で電子を移動させる導電パスとして機能するので、さらにゴースト抑制能を向上させると推察される。
また、前記式(2)で示されるウレア化合物の中でも、Ar22が、フェニレン基であることが好ましい。
また、前記式(1)、(2)中のR11、R12、R21〜R24が、それぞれ独立に置換もしくは無置換のメチル基、置換もしくは無置換のエチル基、または、置換もしくは無置換のプロピル基であることが好ましい。
さらに、前記式(1)、(2)中のR11、R12、R21〜R24のうち少なくとも1つが、ヒドロキシアルキル基であることが好ましい。ヒドロキシアルキル基の水素結合性が、下引き層内のトラップサイトの形成を解消させるのにさらに効果的に働くためと推察される。
また、前記式(1)、(2)中のAr11、Ar12、Ar21、Ar23が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基(但し、置換のフェニル基の置換基は、水酸基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびハロゲン原子からなる群より選択される基である。)であることが好ましい。前記ウレア化合物のカルボニル基に対してフェニル基が対称配置する場合、フェニル基同士が向かい合う構造をとり、フェニル基同士の距離が縮まることで、この二つのフェニル基が異方性を持つ導電パスとして作用し、電子の流れを良好にしてゴースト抑制能を向上させるからだと推察される。
さらに、前記式(1)、(2)中のAr11、Ar12、Ar21、Ar23のうち少なくとも1つが、水酸基置換フェニル基またはヒドロキシアルキル基置換フェニル基であることが好ましい。水酸基またはヒドロキシアルキル基の水素結合性が、下引き層内のトラップサイトの形成を解消させるのにさらに効果的に働くためと推察される。
また、前記下引き層における前記ウレア化合物の含有量が、前記下引き層の全質量に対して0.05質量%以上15質量%以下であることが好ましい。前記下引き層における前記ウレア化合物の含有量が少なすぎると、ゴースト抑制能が十分ではなく、含有量が多すぎると、前記ウレア化合物が析出しやすくなるためである。より好ましくは、0.1質量%以上10質量%以下である。
また、前記下引き層が、金属酸化物粒子を含有することが好ましい。金属酸化物粒子による電子伝導機構は、イオン伝導機構に比べて繰り返し使用や環境変動による電気特性の変動が少ないためである。金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛粒子、酸化チタン粒子などが挙げられる。
さらに、前記下引き層における前記ウレア化合物の含有量が、前記金属酸化物粒子の全質量に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。この範囲であれば、電気特性変動を十分に抑制され、クラックの発生が抑制される。
また、前記感光層が、前記電荷発生物質を含有する電荷発生層、および、該電荷発生層上に形成された前記正孔輸送物質を含有する正孔輸送層を有することが好ましい。
さらに、前記電荷発生層が、前記電荷発生物質および前記ウレア化合物を含有することが好ましい。電荷発生層と下引き層の両方に前記ウレア化合物を含有することで、電荷発生層と下引き層の界面における電子のやりとりがより良好になるためであると推察される。
さらに、前記下引き層が含有する前記ウレア化合物と、前記電荷発生層が含有する前記ウレア化合物が、同一の構造のウレア化合物であることが好ましい。電荷発生層と下引き層の含有する前記ウレア化合物が同一であることで、電荷発生層と下引き層の界面における電子のやりとりがさらに良好になるためであると推察される。
また、前記電荷発生物質がガリウムフタロシアニン結晶であることが好ましい。
さらに、前記ガリウムフタロシアニン結晶がCuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶であることが好ましい。ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を電荷発生物質として用いることにより、環境変動に対する電気特性の安定性が向上し、本発明がさらに有効に作用するためである。
さらに、前記ガリウムフタロシアニン結晶が、前記ウレア化合物を結晶内に含有するガリウムフタロシアニン結晶であることが好ましい。結晶内に前記ウレア化合物を含有することにより、ガリウムフタロシアニン結晶からの電子の流れが良好になり、電子発生部(ガリウムフタロシアニン結晶)から電荷発生層を通って下引き層まで、電子が滞留することなく流れるようになるためであると推察される。
さらに、前記ガリウムフタロシアニン結晶内における前記ウレア化合物の含有量が、0.02質量%以上2質量%以下であることが好ましい。前記ガリウムフタロシアニン結晶内における前記ウレア化合物の含有量が少なすぎると、ゴースト抑制能が十分ではなく、含有量が多すぎると、前記ウレア化合物がガリウムフタロシアニン結晶の分散性を損なう可能性があるためである。
以下に、本発明のウレア化合物の具体例(例示化合物)を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 0006478673
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本発明の電子写真感光体は、上述のとおり、支持体、該支持体上に形成された下引き層、および、該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体である。
図1は、本発明に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。図1中、101は支持体であり、102は下引き層であり、103は電荷発生層であり、104は正孔輸送層であり、105は感光層(積層型感光層)である。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましい。例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属(合金)製の支持体や、表面に導電性皮膜を設けた金属、プラスチック、紙製の支持体などが挙げられる。また、支持体の形状としては、例えば、円筒状、フィルム状などが挙げられる。これらの中でも、円筒状のアルミニウム製の支持体が、機械強度、電子写真特性およびコストの点で優れている。また、素管のまま支持体として用いてもよいが、素管の表面に対して切削、ホーニングなどの物理処理や、陽極酸化処理や、酸などを用いた化学処理などを施したものを支持体として用いてもよい。素管に対して切削、ホーニングなどの物理処理を行うことにより、表面粗さをJIS B0601:2001で規定される十点平均粗さRzjis値で0.8μm以上に処理した支持体は、優れた干渉縞抑制機能を有している。
支持体と下引き層との間には、必要に応じて、導電層を設けてもよい。導電層を形成することにより、干渉縞抑制機能を付与することができる。
導電層は、導電層用塗布液を支持体上に塗布した後、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。導電層用塗布液は、導電性粒子、結着樹脂および溶剤を分散処理することによって調製することができる。導電性粒子としては、例えば、酸化スズ粒子、酸化インジウム粒子、酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子、カーボンブラックなどが挙げられる。結着樹脂としては、フェノール樹脂などが挙げられる。また、必要に応じて、導電層用塗布液に粗し粒子を加えてもよい。
導電層の膜厚は、干渉縞抑制機能、支持体上の欠陥の隠蔽(被覆)などの観点から、5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。
支持体または導電層上には、下引き層が設けられる。
下引き層は、本発明のウレア化合物、および、樹脂を溶剤に溶解させることによって調製された下引き層用塗布液を、支持体または導電層上に塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
下引き層に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂、アガロース樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂が好ましい。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
下引き層の膜厚は、0.1〜30.0μmであることが好ましい。
下引き層に含有させる本発明のウレア化合物は、非晶質であっても結晶質であってもよい。また、本発明のウレア化合物を2種類以上組み合わせて用いることもできる。
下引き層上には、電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層が設けられる。
電荷発生物質としては、高い感度を有する点で、フタロシアニン顔料やアゾ顔料が好ましく、その中でも、フタロシアニン顔料がより好ましい。
フタロシアニン顔料としては、無金属フタロシアニンや、金属フタロシアニンが挙げられ、これらは軸配位子や置換基を有してもよい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、ガリウムフタロシアニンは、高い感度を有する一方で、ゴーストが発生しやすいため、本発明が有効に作用し、好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層の結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アガロース樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの樹脂(絶縁性樹脂)が挙げられる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーを用いることもできる。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
電荷発生層は、電荷発生物質および必要に応じて結着樹脂を含有する電荷発生層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生層用塗布液は、電荷発生物質だけを溶剤に加えて分散処理した後に結着樹脂を加えて調製してもよいし、電荷発生物質と結着樹脂を一緒に溶剤に加えて分散処理して調製してもよい。
電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましい。
電荷発生層における電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して30質量%以上90質量%以下であることが好ましく、50質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
正孔輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリルメタン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、正孔輸送層の結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アガロース樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの樹脂(絶縁性樹脂)が挙げられる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーを用いることもできる。
正孔輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、テトラリン、モノクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
正孔輸送層は、正孔輸送物質および必要に応じて結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる正孔輸送層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
正孔輸送層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましい。
正孔輸送物質の含有量は、正孔輸送層の全質量に対して20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、30質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
積層型感光層における電荷発生層に含有させる本発明のウレア化合物も、非晶質であっても結晶質であってもよい。また、本発明のウレア化合物を2種類以上組み合わせて用いることもできる。
感光層上には、感光層を保護することを目的として、保護層を設けてもよい。
保護層は、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート(ポリカーボネートZや変性ポリカーボネートなど)、ナイロン、ポリイミド、ポリアリレート、ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマーなどの樹脂を溶剤に溶解させることによって調製された保護層用塗布液を感光層上に塗布し、得られた塗膜を乾燥/硬化させることによって形成することができる。塗膜を硬化させる場合には、加熱、電子線、紫外線を用いることができる。
保護層の膜厚は、0.05〜20μmであることが好ましい。
また、保護層には、導電性粒子、紫外線吸収剤、フッ素原子含有樹脂粒子などの潤滑性粒子を含有させてもよい。導電性粒子としては、例えば、酸化スズ粒子などの金属酸化物粒子が挙げられる。
各層用の塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布法(ディッピング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法などが挙げられる。
図2は、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
1は円筒状(ドラム状)の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3により、正または負の所定電位に帯電される。次いで、電子写真感光体1の表面には、像露光手段(不図示)から像露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。像露光光4は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光であり、例えば、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段から出力される。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像(正規現像または反転現像)され、電子写真感光体1の表面にトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。このとき、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写材7が紙である場合、転写材7は給紙部(不図示)から取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して給送される。
電子写真感光体1からトナー像が転写された転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離されて、像定着手段8へ搬送されて、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。
転写材7にトナー像を転写した後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9により、トナー(転写残トナー)などの付着物の除去を受けて清浄される。近年、クリーナレスシステムも開発されているので、それを採用すれば、転写残トナーを直接、現像器などで除去することもできる。さらに、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段9などから選択される構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納め、一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、それを電子写真装置本体に対して着脱自在に構成できる。例えば以下のように構成する。帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9から選択される少なくとも1つを、電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化する。これを、電子写真装置本体のレールなどの案内手段12を用いて、電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光であってもよい。または、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動もしくは液晶シャッターアレイの駆動などにより放射される光であってもよい。
本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンターおよびレーザー製版などの電子写真応用分野にも幅広く適用することができる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例の電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計(Fischerscope、フィッシャーインスツルメント社製)または単位面積当たりの質量からの比重換算で求めた。また、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、酸化スズで被覆されている硫酸バリウム粒子(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)60部、
酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)15部、
レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、DIC(株)製、固形分70質量%)43部、
シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製)0.015部、
シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、東芝シリコーン(株)製)3.6部、
2−メトキシ−1−プロパノール50部、および、メタノール50部
をボールミルに入れ、20時間分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を140℃で1時間加熱し、塗膜を硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、アルキッド樹脂(商品名:ベッコライトM6401−50−S(固形分50%)、DIC(株)製)36部、
メラミン樹脂(商品名:スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%)、DIC(株)製)20部、
表面未処理ルチル型酸化チタン粒子(商品名:CR−EL、平均粒径0.25μm、石原産業(株)製)120部、
例示化合物(39)0.88部、および、
2−ブタノン280部を混合して、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を130℃で45分間乾燥させることによって、膜厚が3μmの下引き層を形成した。
次に、特開2011−94101号公報に記載の(合成例1)に続いて(実施例1−1)と同様に処理して得られたヒドロキシガリウムフタロシアニンを用意した。以下、このヒドロキシガリウムフタロシアニンを、ヒドロキシガリウムフタロシアニンAと称する。ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(39)0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.45部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図3に示す。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(39)が0.05質量%含有されていることが確認された。
次に、得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、下記式(3)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、
Figure 0006478673
ポリビニルブチラール(商品名:BX−1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン519部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した。その後、酢酸エチル764部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(4)で示されるトリアリールアミン化合物(正孔輸送物質)70部、
Figure 0006478673
下記式(5)で示されるトリアリールアミン化合物(正孔輸送物質)10部、
Figure 0006478673
ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−200、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)100部を、モノクロロベンゼン630部に溶解させることによって、正孔輸送層用塗布液を調製した。
この正孔輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を120℃で1時間乾燥させることによって、膜厚が19μmの正孔輸送層を形成した。
導電層、下引き層、電荷発生層および正孔輸送層の塗膜の乾燥は、各温度に設定されたオーブンを用いて行った。以下同様である。
以上のようにして、円筒状(ドラム状)の電子写真感光体1を製造した。
〔実施例2〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)の使用量を0.88部から0.018部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体2を製造した。
〔実施例3〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)の使用量を0.88部から0.18部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体3を製造した。
〔実施例4〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)の使用量を0.88部から3.52部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体4を製造した。
〔実施例5〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)の使用量を0.88部から17.6部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体5を製造した。
〔実施例6〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)の使用量を0.88部から35.2部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体6を製造した。
〔実施例7〕
実施例1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散および濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体7を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(39)2.0部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.46部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(39)が0.18質量%含有されていることが確認された。
〔実施例8〕
実施例1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過および電荷発生層用塗布液の調製を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体8を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.44部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図4に示す。
次に、得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、
上記式(3)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、
例示化合物(39)1部、
ポリビニルブチラール(商品名:BX−1、積水化学工業(株)製)10部、および、
シクロヘキサノン519部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した。その後、酢酸エチル764部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
〔実施例9〕
実施例1において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体9を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(29)0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.43部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(29)が0.09質量%含有されていることが確認された。
〔実施例10〕
実施例8において、電荷発生層用塗布液を調製する際に例示化合物(39)を使用しなかった。それ以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体10を製造した。
〔実施例11〕
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学社製)56部、
ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製)56部、
酸化亜鉛微粒子(シランカップリング剤:N-2-(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602、信越化学社製)により表面処理)300部、
例示化合物(39)2.2部、および、
2−ブタノン/n−ブタノール=1/1の混合溶液596部を混合し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3.3時間分散した。その後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン(株)製)0.04部、および、ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子(PMMA、積水化成品工業社製、SSX−102、平均粒径2.5μm)21部を添加して、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を160℃で30分間乾燥させることによって、膜厚が16μmの下引き層を形成した。
次に、電荷発生層と正孔輸送層を実施例1と同様にして形成して、電子写真感光体11を作製した。
〔実施例12〕
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン6(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス(株)製)25部をn−ブタノール225部の混合溶剤に溶解(65℃での加熱溶解)させてなる溶液を冷却した。その後、溶液をメンブランフィルター(商品名:FP−022、孔径:0.22μm、住友電気工業(株)製)で濾過した。次いで、濾液にスズ原子を含むルチル型酸性チタニアゾル56部を加え、平均直径0.8mmのガラスビーズ500部を用いたサンドミル装置に入れ、800rpmで30分間分散処理した。分散処理後、ガラスビーズをメッシュ濾過により分離した。そして、分離液を、メタノールとn−ブタノールを用いて固形分が3.0質量%、溶剤比がメタノール:n−ブタノール=2:1になるように希釈した。この希釈液500部に、例示化合物(39)0.08部を添加することによって、下引き層用塗布液を調製した。下引き層用塗布液に含有される酸化チタン結晶粒子の含有量は、下引き層用塗布液中の乾燥固形分の全質量に対して25質量%であった。
この下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.45μmの下引き層を形成した。
次に、電荷発生層と正孔輸送層を実施例1と同様にして形成して、電子写真感光体12を作製した。
〔実施例13〕
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン6(商品名:トレジンEF−30T)25部をメタノール320部/n−ブタノール160部の混合溶剤に溶解(65℃での加熱溶解)させてなる溶液を冷却した。その後、溶液をメンブランフィルター(商品名:FP−022)で濾過し、濾液に例示化合物(39)0.13部を添加することによって、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.45μmの下引き層を形成した。
次に、電荷発生層と正孔輸送層を実施例1と同様にして形成して、電子写真感光体13を作製した。
〔実施例14〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(26)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体14を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(26)1.0部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.46部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(26)が1.6質量%含有されていることが確認された。
〔実施例15〕
実施例14において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例14と同様にして、電子写真感光体15を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(26)0.2部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.45部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(26)が0.37質量%含有されていることが確認された。
〔実施例16〕
実施例14において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例14と同様にして、電子写真感光体16を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(26)2.0部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.46部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(26)が2.9質量%含有されていることが確認された。
〔実施例17〕
実施例10において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(26)に変更した。それ以外は、実施例10と同様にして、電子写真感光体17を製造した。
〔実施例18〕
実施例14において、下引き層用塗布液の調製を以下のように変更した。それ以外は、実施例14と同様にして、電子写真感光体18を製造した。
N−メトキシメチル化ナイロン6(商品名:トレジンEF−30T)25部をメタノール320部/n−ブタノール160部の混合溶剤に溶解(65℃での加熱溶解)させてなる溶液を冷却した。その後、溶液をメンブランフィルター(商品名:FP−022)で濾過し、濾液に例示化合物(26)0.13部を添加することによって、下引き層用塗布液を調製した。
〔実施例19〕
実施例17において、下引き層用塗布液の調製を以下のように変更した。それ以外は、実施例17と同様にして、電子写真感光体19を製造した。
N−メトキシメチル化ナイロン6(商品名:トレジンEF−30T)25部をメタノール320部/n−ブタノール160部の混合溶剤に溶解(65℃での加熱溶解)させてなる溶液を冷却した。その後、溶液をメンブランフィルター(商品名:FP−022)で濾過し、濾液に例示化合物(26)0.13部を添加することによって、下引き層用塗布液を調製した。
〔実施例20〕
実施例11において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(40)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例11と同様にして、電子写真感光体20を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.44部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
〔実施例21〕
実施例12において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(47)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例12と同様にして、電子写真感光体21を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.44部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図4と同様であった。
〔実施例22〕
実施例21において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(47)の使用量を0.08部から0.005部に変更した。それ以外は、実施例21と同様にして、電子写真感光体22を製造した。
〔実施例23〕
実施例21において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(47)の使用量を0.08部から0.02部に変更した。それ以外は、実施例21と同様にして、電子写真感光体23を製造した。
〔実施例24〕
実施例21において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(47)の使用量を0.08部から0.23部に変更した。それ以外は、実施例21と同様にして、電子写真感光体24を製造した。
〔実施例25〕
実施例21において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(47)の使用量を0.08部から0.75部に変更した。それ以外は、実施例21と同様にして、電子写真感光体25を製造した。
〔実施例26〕
実施例10において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(5)に変更した。それ以外は、実施例10と同様にして、電子写真感光体26を製造した。
〔実施例27〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(5)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体27を製造した。
〔実施例28〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(10)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体28を製造した。
〔実施例29〕
実施例13において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(13)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過および電荷発生層用塗布液の調製を以下のように変更した。それ以外は、実施例13と同様にして、電子写真感光体29を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(13)2.0部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.49部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(13)が3.5質量%含有されていることが確認された。
次に、得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、上記式(3)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、例示化合物(13)1部、ポリビニルブチラール(商品名:BX−1)製)10部、および、シクロヘキサノン519部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した。その後、酢酸エチル764部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
〔実施例30〕
実施例11において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(13)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を実施例29と同様にして行った。それ以外は、実施例11と同様にして、電子写真感光体30を製造した。
〔実施例31〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(15)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体31を製造した。
〔実施例32〕
実施例13において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(18)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例13と同様にして、電子写真感光体32を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(18)1.0部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.46部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(18)が0.9質量%含有されていることが確認された。
〔実施例33〕
実施例12において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(18)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を実施例32と同様にして行った。それ以外は、実施例12と同様にして、電子写真感光体33を製造した。
〔実施例34〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(20)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体34を製造した。
〔実施例35〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(25)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体35を製造した。
〔実施例36〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(28)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体36を製造した。
〔実施例37〕
実施例8において、下引き層用塗布液の調製を実施例36と同様にして行い、電荷発生層用塗布液の調製の際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(28)に変更した。それ以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体37を製造した。
〔実施例38〕
実施例36において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例36と同様にして、電子写真感光体38を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(28)0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.48部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(28)が1.48質量%含有されていることが確認された。
〔実施例39〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(29)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体39を製造した。
〔実施例40〕
実施例39において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(29)の使用量を0.13部から0.005部に変更した。それ以外は、実施例39と同様にして、電子写真感光体40を製造した。
〔実施例41〕
実施例39において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(29)の使用量を0.13部から1.25部に変更した。それ以外は、実施例39と同様にして、電子写真感光体41を製造した。
〔実施例42〕
実施例39において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(29)の使用量を0.13部から5部に変更した。それ以外は、実施例39と同様にして、電子写真感光体42を製造した。
〔実施例43〕
実施例8において、下引き層用塗布液の調製を実施例39と同様にして行い、電荷発生層用塗布液の調製の際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(29)に変更した。それ以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体43を製造した。
〔実施例44〕
実施例39において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例39と同様にして、電子写真感光体44を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(29)0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.43部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(29)が0.09質量%含有されていることが確認された。
〔実施例45〕
実施例44において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散および濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例44と同様にして、電子写真感光体45を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(29)1.0部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.46部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(29)が0.18質量%含有されていることが確認された。
〔実施例46〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(29)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体46を製造した。
〔実施例47〕
実施例10において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(29)に変更した。それ以外は、実施例10と同様にして、電子写真感光体47を製造した。
〔実施例48〕
実施例20において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(40)を例示化合物(29)に変更した。それ以外は、実施例20と同様にして、電子写真感光体48を製造した。
〔実施例49〕
実施例21において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(47)を例示化合物(29)に変更した。それ以外は、実施例21と同様にして、電子写真感光体49を製造した。
〔実施例50〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(30)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体50を製造した。
〔実施例51〕
実施例50において、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例50と同様にして、電子写真感光体51を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(30)0.5部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.49部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(30)が0.04質量%含有されていることが確認された。
〔実施例52〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(33)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体52を製造した。
〔実施例53〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(34)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体53を製造した。
〔実施例54〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(37)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体54を製造した。
〔実施例55〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(42)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体55を製造した。
〔実施例56〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(42)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体56を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニン0.5部、例示化合物(42)0.2部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.45部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(42)が0.05質量%含有されていることが確認された。
〔実施例57〕
実施例11において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(42)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を実施例56と同様にして行った。それ以外は、実施例11と同様にして、電子写真感光体57を製造した。
〔実施例58〕
実施例12において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(42)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を実施例56と同様にして行った。それ以外は、実施例12と同様にして、電子写真感光体58を製造した。
〔実施例59〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(43)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体59を製造した。
〔実施例60〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を例示化合物(45)に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、電子写真感光体60を製造した。
〔実施例61〕
実施例1において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(39)を例示化合物(45)に変更し、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体61を製造した。
上記ヒドロキシガリウムフタロシアニンA0.5部、例示化合物(45)0.2部、および、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部を、直径0.8mmのガラスビーズ15部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下で52時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をN,N−ジメチルホルムアミドで十分に洗浄し、続いてテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.48部得た。得られた結晶の粉末X線回折図は図3と同様であった。
NMR測定によりフタロシアニン結晶中にプロトン比率から換算し例示化合物(45)が0.20質量%含有されていることが確認された。
〔実施例62〕
実施例56において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(42)を例示化合物(45)に変更した。それ以外は、実施例56と同様にして、電子写真感光体62を製造した。
〔実施例63〕
実施例1において、電荷発生層を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体63を製造した。
特開2011−94101号公報に記載の(合成例1)に示す方法で得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料(電荷発生物質)を用意した。このクロロガリウムフタロシアニン顔料20部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX―1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン519部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した。その後、酢酸エチル764部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.27μmの電荷発生層を形成した。
〔実施例64〕
実施例1において、電荷発生層を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体64を製造した。
CuKα線の特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°および27.1°にピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このオキシチタニウムフタロシアニン結晶20部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX―1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン519部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した。その後、酢酸エチル764部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
〔比較例1〕
実施例1において、下引き層用塗布液の調製およびヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の分散と濾過をする際に例示化合物(39)を使用しなかった。それ以外は、実施例1と同様にして、比較電子写真感光体1を製造した。
〔比較例2〕
実施例20において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(40)を下記式(6)で示されるウレア化合物に変更した。それ以外は、実施例20と同様にして、比較電子写真感光体2を製造した。
Figure 0006478673
〔比較例3〕
実施例21において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(47)を下記式(7)で示されるウレア化合物に変更した。それ以外は、実施例21と同様にして、比較電子写真感光体3を製造した。
Figure 0006478673
〔比較例4〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を下記式(8)で示されるウレア化合物に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、比較電子写真感光体4を製造した。
Figure 0006478673
〔比較例5〕
実施例19において、下引き層用塗布液を調製する際に用いた例示化合物(26)を下記式(9)で示されるウレア化合物に変更した。それ以外は、実施例19と同様にして、比較電子写真感光体5を製造した。
Figure 0006478673
〔実施例1〜64および比較例1〜5の評価〕
実施例1〜64および比較例1〜5で製造した電子写真感光体について、温度23℃/湿度50%RHの常温常湿環境下および温度15℃/湿度10%RHの低温低湿環境下でゴーストの評価を行った。
評価用の電子写真装置として、実施例1〜10、12〜19、21〜29、31〜47、49〜56、58〜64および比較例1、3〜5については、ヒューレットパッカード社製のレーザービームプリンター(商品名:Color Laser Jet CP3525dn)の改造機を用いた。改造点としては、前露光を点灯せず、帯電条件とレーザー露光量は可変で作動するようにした。また、製造した電子写真感光体をシアン色用のプロセスカートリッジに装着して、シアンのプロセスカートリッジのステーションに取り付け、他の色用のプロセスカートリッジをレーザービームプリンター本体に装着しなくても作動するようにした。
一方、実施例11、20、30、48、57および比較例2については、キヤノン(株)製の複写機(商品名:imageRUNNER iR−ADV C5051)の改造機を用いた。改造点としては、帯電条件とレーザー露光量を可変で作動するようにした。また、製造した電子写真感光体をシアン色用のプロセスカートリッジに装着して、シアンのプロセスカートリッジのステーションに取り付け、他の色用のプロセスカートリッジを複写機本体に装着しなくても作動するようにした。
画像の出力に際しては、シアン色用のプロセスカートリッジのみをレーザービームプリンター本体または複写機本体に取り付け、シアントナーのみによる単色画像を出力した。
電子写真感光体の表面電位は、実施例1〜10、12〜19、21〜29、31〜47、49〜56、58〜64および比較例1、3〜5については、初期暗部電位が−500V、明部電位が−120Vとなるように設定した。一方、実施例11、20、30、48、57および比較例2については、初期暗部電位が−600V、明部電位が−220Vとなるように設定した。電位設定の際の電子写真感光体の表面電位の測定には、プロセスカートリッジの現像位置に電位プローブ(商品名:model6000B−8、トレック・ジャパン(株)製)を装着したものを用い、電子写真感光体の長手方向中央部の電位を表面電位計(商品名:model344、トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。
まず、温度23℃/湿度50%RHの常温常湿環境下で、ゴーストの評価を行った。その後、同環境下で1,000枚の通紙耐久試験を行い、耐久試験直後でのゴーストの評価を行った。常温常湿環境下における評価結果を表1に示す。
次に、電子写真感光体を評価用の電子写真装置とともに温度15℃/湿度10%RHの低温低湿環境下で3日間放置した後、ゴーストの評価を行った。そして、同環境下で1,000枚の通紙耐久試験を行い、耐久試験直後でのゴーストの評価を行った。低温低湿環境下における評価結果を表1に示す。
通紙耐久試験時は、印字率1%のE文字画像を、A4サイズの普通紙にシアン単色で形成した。
評価の基準は、以下のとおりである。
ゴースト評価用画像は、図5に示すように、画像の先頭部に、ベタ白302の中にベタ黒301で四角の画像を出した後、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像304を出力することによって形成した。まず、1枚目にベタ白画像を出力し、その後、ゴースト評価用画像を連続して5枚出力し、次に、ベタ黒画像を1枚出力した後、再度、ゴースト評価用画像を5枚出力する、という順番で画像出力を行い、合計10枚のゴースト評価用画像で評価した。
ゴーストの評価は、1ドット桂馬パターン画像濃度とゴースト部(ベタ黒301に起因するゴーストが生じうる部分303)の画像濃度との濃度差を、分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite(株)製)で測定することで行った。1枚のゴースト評価用画像で10点測定し、それら10点の平均をとって1枚の結果とした。そして、10枚のゴースト評価用画像すべてを同様に測定した後、それらの平均値を求め、各例の濃度差とした。この濃度差は、値が小さいほど、ゴーストの程度が小さく、良好であることを意味する。結果を表1に示す。表1中、「初期」とは、常温常湿環境下または低温低湿環境下での1,000枚の通紙耐久試験を行う前における濃度差を意味する。「耐久後」とは、常温常湿環境下または低温低湿環境下での1,000枚の通紙耐久試験を行った後における濃度差を意味する。
Figure 0006478673
101 支持体
102 下引き層
103 電荷発生層
104 正孔輸送層
105 感光層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 像露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 像定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (16)

  1. 支持体、該支持体上に形成された下引き層、および該下引き層上に形成された電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体であって、
    該下引き層が、ウレア化合物を含有し、
    該ウレア化合物が、下記式(1)で示される化合物、および下記式(2)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のウレア化合物であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0006478673
    Figure 0006478673
    (式(1)、式(2)中、R 11 、R 12 、R 21 〜R 24 は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を示す。ただし、R 11 、R 12 、R 21 〜R 24 のうち少なくとも1つは、ヒドロキシアルキル基である。Ar 11 、Ar 12 、Ar 21 、Ar 23 は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を示す。Ar 22 は置換もしくは無置換のアリーレン基を示す。ただし、Ar 11 、Ar 12 のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換のアリール基であり、Ar 21 、Ar 23 のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換のアリール基である。該置換アルキル基の置換基としては,シアノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、ニトロ基、または、ハロゲン原子である。該置換アリール基の置換基としては、シアノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、ニトロ基、または、ハロゲン原子である。該置換アリーレン基の置換基としては、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、または、ハロゲン原子である。)
  2. 前記式(2)中のAr22が、フェニレン基である請求項に記載の電子写真感光体。
  3. 前記式(1)、(2)中のR11、R12、R21〜R24が、それぞれ独立に置換もしくは無置換のメチル基、置換もしくは無置換のエチル基、または、置換もしくは無置換のプロピル基である請求項またはに記載の電子写真感光体。
  4. 前記式(1)、(2)中のAr11、Ar12、Ar21、Ar23が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基(但し、置換のフェニル基の置換基は、水酸基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、またはハロゲン原子である。)である請求項からのいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 支持体、該支持体上に形成された下引き層、および該下引き層上に形成された電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体であって、
    該下引き層が、ウレア化合物を含有し、
    該ウレア化合物が、下記式(1)で示される化合物、および下記式(2)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1種のウレア化合物であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0006478673
    Figure 0006478673
    (式(1)、式(2)中、R 11 、R 12 、R 21 〜R 24 は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を示す。Ar 11 、Ar 12 、Ar 21 、Ar 23 は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を示す。Ar 22 は置換もしくは無置換のアリーレン基を示す。ただし、Ar 11 、Ar 12 のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換のアリール基であり、Ar 21 、Ar 23 のうち少なくとも1つは置換もしくは無置換のアリール基である。さらにAr 11 、Ar 12 、Ar 21 、Ar 23 のうち少なくとも1つは、水酸基置換フェニル基またはヒドロキシアルキル基置換フェニル基である。該置換アルキル基の置換基としては,シアノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、ニトロ基、または、ハロゲン原子である。該置換アリール基の置換基としては、シアノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、ニトロ基、または、ハロゲン原子である。該置換アリーレン基の置換基としては、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、または、ハロゲン原子である。)
  6. 前記下引き層における前記ウレア化合物の含有量が、前記下引き層の全質量に対して0.05質量%以上15質量%以下である請求項1からのいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  7. 前記下引き層が、金属酸化物粒子を含有する請求項1からのいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 前記下引き層における前記ウレア化合物の含有量が、前記金属酸化物粒子の全質量に対して0.1質量%以上10質量%以下である請求項に記載の電子写真感光体。
  9. 前記感光層が、前記電荷発生物質を含有する電荷発生層、および、該電荷発生層上に形成された前記正孔輸送物質を含有する正孔輸送層を有する請求項1からのいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  10. 前記電荷発生層が、前記電荷発生物質および前記ウレア化合物を含有する請求項に記載の電子写真感光体。
  11. 前記下引き層が含有する前記ウレア化合物と、前記電荷発生層が含有する前記ウレア化合物が、同一の構造のウレア化合物である請求項10に記載の電子写真感光体。
  12. 支持体、該支持体上に形成された下引き層、および該下引き層上に形成された電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体であって、
    該下引き層が、ウレア化合物を含有し、
    該ウレア化合物は、カルボニル基と2つの窒素原子とを有するウレア部位を1つ以上3つ以下有し、
    それぞれの該ウレア部位において、該2つの窒素原子の少なくとも1つが、
    無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、および置換もしくは無置換のアリーレン基からなる群より選択される少なくとも1つの置換基を有し、
    前記電荷発生物質が、前記ウレア化合物を結晶内に含有するガリウムフタロシアニン結晶であることを特徴とする電子写真感光体。
  13. 前記ガリウムフタロシアニン結晶がCuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である請求項12に記載の電子写真感光体。
  14. 前記ガリウムフタロシアニン結晶内における前記ウレア化合物の含有量が、0.02質量%以上2質量%以下である請求項12に記載の電子写真感光体。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  16. 請求項1から14のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、像露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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