JP6478265B2 - 難燃・防汚布帛、花粉キャッチ・防汚布帛、及び、これらの布帛を用いたカーテン - Google Patents

難燃・防汚布帛、花粉キャッチ・防汚布帛、及び、これらの布帛を用いたカーテン Download PDF

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Description

本発明は、難燃性と防汚性を有した防汚性布帛、花粉キャッチ性と防汚性を有した防汚性布帛、及び、この防汚性布帛を用いたカーテン(ロールスクリーン、ローマンシェード等を含む)等に関するものである。
従来、防汚性繊維構造物が知られている(特許文献1)。
この防汚性繊維構造物は、ポリエステル系繊維の単繊維内部に燐系化合物を含み、かつ、該単繊維表面にオルガノシリケートが付着している。
特開2001−81675号公報
しかしながら、特許文献1に記載された防汚性繊維構造物のように、短繊維表面に付着させるものがオルガノシリケートである場合には、<1>JIS−L−1091:1999のA−1法を準じて行った際には、JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた1分加熱及び着炎3秒後の何れかが燃焼面積が30cm2 を超える、又は、残炎時間が3秒を超える、又は、残炎時間+残じん時間が5秒を超えること、<2>JIS−L−1091:1999のA−2法を準じて行った際には、JIS−L−1091:1999のA−2法に準じた2分加熱及び着炎6秒後の何れかが燃焼面積が40cm2 を超える、又は、残炎時間が5秒を超える、又は、残炎時間+残じん時間が20秒を超えること、<3>JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数が2回以下となることの<1>〜<3>のうち何れか1つに該当して、十分な難燃性(防炎性)を確保できない(後述する比較例2、4参照)。
これは、付着させるオルガノシリケートによって、難燃性が阻害されていると思われる。
そこで、難燃性を確保するために、付着させるオルガノシリケートの量を減らした防汚性繊維構造物を、JIS−L−1919:2012のA−2法に準じて人工汚染物質と共に袋に入れてふり混ぜる防汚試験を行った際に、下記式(1)で算出される防汚性評価値Hは、0.51となり、今度は、十分な防汚性が確保できない(後述する比較例3参照)。

防汚性評価値H=|L0−L1|/L0・・・(1)

(式(1)中、L0は、前記防汚試験の前における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値であり、L1は、前記防汚試験の後における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値である。)
又、社会的な問題でもある花粉症の原因とされるスギやヒノキ等の花粉に対しては、衣服に出来るだけ付かないような工夫がなされたり、室内に持ち込まれた花粉の飛散を軽減させるために、粘着性の加工を施して花粉を捉える(キャッチする)ことが行われている。
しかし、粘着性の付与は花粉だけでなく、同時に汚れも付着させることとなるため、防汚と花粉キャッチの両立が出来ないという課題がある(後述する比較例5参照)。
そこで、本発明は、難燃ポリエステル系繊維を含む難燃布帛等にコロイダルシリカを付与する(つまり、難燃性を持たせた布帛にコロイダルシリカを付与する)ことで、「防汚性」と「難燃性」の両立を実現した防汚性布帛、及び、この布帛を用いたカーテン等を提供することを目的とする。
又、本発明は、捲縮繊維を含む捲縮布帛等に、コロイダルシリカを付与することで、「防汚性」と「花粉キャッチ性」の両立を実現した防汚性布帛、及び、この布帛を用いたカーテン等を提供することを目的とする。
本発明に係る防汚性布帛1の第1の特徴は、難燃性を有する難燃ポリエステル系繊維を含む難燃布帛に、コロイダルシリカが付与され、捲縮された捲縮繊維を含んでいる点にある。
本発明に係る防汚性布帛1の第2の特徴は、ポリエステル系繊維を含む布帛に、コロイダルシリカと難燃剤が付与され、前記難燃剤は後加工により付与され、捲縮された捲縮繊維を含んでいる点にある。
本発明に係る防汚性布帛1の第の特徴は、上記第1又は2の特徴に加えて、前記コロイダルシリカが、バインダ樹脂を使用せずに、付与されている点にある。
本発明に係る防汚性布帛1の第の特徴は、上記第1〜の特徴に加えて、JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた1分加熱及び着炎3秒後の何れもが燃焼面積が30cm2 以下、且つ、残炎時間が3秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が5秒以下であるか、又は、JIS−L−1091:1999のA−2法に準じた2分加熱及び着炎6秒後の何れもが燃焼面積が40cm2 以下、且つ、残炎時間が5秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が20秒以下であると同時に、JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数が3回以上である点にある。
本発明に係る防汚性布帛1の第の特徴は、上記第1〜の特徴を備えた防汚性布帛を、JIS−L−1919:2012のA−2法に準じて人工汚染物質と共に袋に入れてふり混ぜる防汚試験を行った際に、下記式(1)で算出される防汚性評価値Hが、0.48以下であることを特徴とする防汚性布帛。

防汚性評価値H=|L0−L1|/L0・・・(1)

(式(1)中、L0は、前記防汚試験の前における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値であり、L1は、前記防汚試験の後における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値である。)
これらの特徴により、難燃性を有する難燃ポリエステル系繊維2’を含む難燃布帛3’に、コロイダルシリカ4を付与することで、特許文献1のようにオルガノシリケートを付与した場合とは異なり、黒ずみ等の汚れが付き難く、十分な防汚性を確保できると同時に、十分な難燃性を確保できる(後述する実施例1〜6、8参照)。
つまり、「防汚性」と「難燃性」の両立が可能となる。
尚、本発明における「防汚性」とは、JIS−L−1919:2012で規定されるように、「繊維製品の汚れにくさ及び/又は付いた汚れの落ちやすさ」を意味し、更に詳しくは、JIS−L−1919:2012のA−2法で言及されているように、「繊維製品の気中に浮遊している粉じんや花粉などを想定した細かい粒子を含んだ乾性の粉体汚染物質に対する防汚性」を含んでいても良い。
本発明における「難燃性」とは、JIS−L−1091:1999の附属書1で規定されるように、「炎を発して燃える現象を抑制したり、終わらせたり、防止したりする材料の特性」を意味し、「防炎性」又は「耐炎性」とも言う。
本発明における「難燃ポリエステル系繊維2’」とは、難燃剤5を練り込んだポリエステル系繊維2や、難燃剤5である共重合性リン化合物をポリエステル系繊維2の製造時にポリエステル系繊維を構成する繰り返し単位に共重合させたポリエステル系繊維2を意味するだけでなく、ポリエステル系繊維2に対する後加工によって難燃剤5を付与したもの(糸難燃加工されたポリエステル系繊維2)も意味する。
本発明における「難燃剤5」とは、JIS−L−1091:1999の附属書1で規定されるように、「炎の広がりの抑制、有意な軽減又は遅延を図るため、材料に対して付加した物質又は用いた処理剤」を意味し、ポリエステル系繊維2の溶融紡糸時に添加し練り込む難燃剤や、ポリエステル系繊維2の製造時にポリエステル系繊維を構成する繰り返し単位に用いる共重合性リン化合物も含む。
本発明における「後加工」とは、繊維糸条そのものを製造する紡糸や紡績の後にその繊維糸条に対して施す加工(糸後加工)や、繊維糸条を含む布帛全体に対して施す加工(布後加工)を意味し、例えば、繊維糸条そのもの、又は、布帛全体に対して、コロイダルシリカ4を付与する浸漬加工や難燃剤5を付与する難燃加工(難燃糸後加工、又は、難燃布後加工)や、紡糸・紡績した後の染色加工、浸漬加工、繊維糸条に対するコーティング加工等を意味する。
本発明における「含む」とは、難燃ポリエステル系繊維2’や、後述のポリエステル系繊維2等の繊維糸条を織り込んで難燃布帛3’や布帛3とする「織り込む」ことや、繊維糸条を編み込んで難燃布帛3’や布帛3とする「編み込む」ことを意味し、その他、繊維糸条を難燃布帛3’や布帛3に「差し込む(挿入する)」こと、繊維糸条で難燃布帛3’や布帛3の1種である「不織布を形成する」ことなど、難燃布帛3’や布帛3に難燃ポリエステル系繊維2’やポリエステル系繊維2等の繊維糸条が含まれるのであれば、何れの構成であっても良い。
本発明における「付与する」とは、難燃剤5を練り込んだり、難燃剤5を共重合させること以外に、難燃ポリエステル系繊維2’や、後述するポリエステル系繊維2、後述の捲縮繊維2”、難燃布帛3’、後述の捲縮布帛3”に、コロイダルシリカ4や難燃剤5を後加工によって付着させることも意味する。
付与の方法は、特に限定されるものではなく、例えば、上述の練り込みや共重合、後加工として、染色加工、パディング加工、スプレー加工、コーティング加工、浸漬加工などを用いることが出来、又、コロイダルシリカ4や難燃剤5を付着させるためのバインダ樹脂ついては、その使用・不使用の何れをも含む。
尚、染色加工においてコロイダルシリカ4や難燃剤5を付着させる場合、染料と共に難燃剤5等を添加させても良く、又、難燃ポリエステル系繊維2’等とコロイダルシリカ4等との間に介在して、繊維糸条への付着を容易にするバインダ樹脂の有無は問わない。
又、浸漬加工は単独の工程として行っても良いが、染色・洗浄後に引き続き同じ浴においてコロイダルシリカ4等を添加して処理する工程をとる一浴二段加工(染色同時防汚等の加工)を行っても構わない。染色・洗浄後に製織性、製編性を向上させる目的として油剤(オイリング剤)を用いるオイリング加工が行われるが、この加工において、オイリング剤とコロイダルシリカ4等を併用する浸漬加工(つまり、染色・洗浄後で同じ浴による一浴二段加工)を行うことで工程を増加させずに「防汚性」と「難燃性」を繊維糸条に付与することが可能となる。
一方、ポリエステル系繊維2を含む布帛3に、コロイダルシリカ4と難燃剤5を付与し、このうち、難燃剤5は後加工によって付与することで、「防汚性」と「難燃性」の両立を実現しても良い(後述する実施例7参照)。
この他、捲縮された捲縮繊維2”を含む捲縮布帛3”に、コロイダルシリカ4を付与することで、花粉を捉える(キャッチする)と同時に、汚れは付き難いと言える(後述する実施例8参照)。
つまり、「防汚性」と「花粉キャッチ性」が両立できる。
尚、本発明における「捲縮繊維2”」とは、繊維糸条を捲縮させたものを意味し、捲縮させる繊維糸条の素材は、例えば、ポリエステル系繊維2など、何れであっても構わない。
本発明における「花粉キャッチ性」とは、「繊維製品の花粉の捉えやすさ(キャッチしやすさ)」を意味する。
更には、花粉キャッチ試験の前後における防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系の色差ΔE* abを12.00以上とすることで、所定の「花粉キャッチ性」を確保できると同時に、「防汚性」をも実現できる(「防汚性」と「花粉キャッチ性」の両立)。
そして、コロイダルシリカ4を、バインダ樹脂を使用せずに、付与することで、バインダ樹脂自体が燃焼すること等は生じず、更に高い難燃性を確保できる。
更に加えて、<1>JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた燃焼面積が30cm2 以下、且つ、残炎時間が3秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が5秒以下であるか、又は、<2>JIS−L−1091:1999のA−2法に準じた燃焼面積が40cm2 以下、且つ、残炎時間が5秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が20秒以下であると同時に、<3>JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数が3回以上とすることで、所定の「難燃性」を確保できる。
尚、本発明における「燃焼面積」とは、JIS−L−1091:1999で規定されるように、「規定された試験条件において、燃焼又は熱分解によって破壊された材料の損傷範囲」を意味する。
本発明における「残炎時間」とは、JIS−L−1091:1999で規定されるように、「規定された試験条件において、着火源を取り去った後の材料が炎を発生し続ける時間の長さ」を意味し、「炎の持続時間」とも言う。
本発明における「残じん時間」とは、JIS−L−1091:1999の附属書1で規定されるように、「規定された試験条件において、着火源を取り去った後、又は炎が消えた後の材料の赤熱が持続する時間の長さ」を意味し、「残じんの持続時間」とも言う。
防汚試験で下記式(1)により算出される防汚性評価値Hを0.48以下とすることで、所定の「防汚性」を確保できる。

防汚性評価値H=|L0−L1|/L0・・・(1)

尚、本発明における「L0」とは、防汚試験の前における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値であり、本発明における「L1」とは、防汚試験の後における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値である。
又、本発明における「|L0−L1|/L0」とは、上述したL0とL1の差の絶対値を、L0で割ったもの(商)である。
本発明に係るカーテン30は、上述した防汚性布帛1を用いていることを第1の特徴としても良い。
この特徴により、カーテン30においても、オルガノシリケートを付与した場合と比べて、十分な難燃性・防汚性・花粉キャッチ性を確保でき、「防汚性」と「難燃性」の両立や、「防汚性」と「花粉キャッチ性」の両立が可能となる。
難燃性を持たせた布帛にコロイダルシリカを付与することで、「防汚性」と「難燃性」が両立できる。
捲縮繊維を含む捲縮布帛等にコロイダルシリカを付与することで、「防汚性」と「花粉キャッチ性」が両立できる。
は、本発明の第1実施形態に係る防汚性布帛(難燃ポリエステル系繊維を含む防汚性布帛)を例示した概要図である。 は、本発明の第2実施形態に係る防汚性布帛(布帛全体に対する後加工により難燃剤を付与された防汚性布帛)を例示した概要図である。 は、本発明の第3実施形態に係る防汚性布帛(捲縮された捲縮繊維を含む防汚性布帛)を例示した概要図である。 は、本発明の実施例1に係る防汚性布帛の防汚試験後における外観を示した図面代用拡大写真である。 は、比較例1に係る(防汚剤を付与していない)布帛の防汚試験後における外観を示した図面代用拡大写真である。 は、比較例2に係る(防汚剤としてオルガノシリケートを付与した)布帛の防汚試験後における外観を示した図面代用拡大写真である。
<防汚性布帛1>
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1〜3には、本発明に係る防汚性布帛1が示されている。
このうち、図1は、本発明の第1実施形態に係る防汚性布帛1を示し、布帛3を、難燃性を有するポリエステル系繊維(難燃ポリエステル系繊維2’)を含む布帛(難燃布帛3’)とすることで、防汚性と共に、難燃性も持たせている。
図2は、本発明の第2実施形態に係る防汚性布帛1を示し、布帛3全体に対する後加工で難燃剤5を付与することで、防汚性と共に、難燃性も持たせている。
図3は、本発明の第3実施形態に係る防汚性布帛1を示し、布帛3を、捲縮された繊維(捲縮繊維2”)を含む布帛(捲縮布帛3”)とすることで、防汚性と共に、花粉キャッチ性を持たせている。
尚、図1〜3は、防汚性布帛1を示すと共に、この防汚性布帛1を用いたカーテン30の一部を表しているとも言える。
<布帛3、難燃布帛3’、捲縮布帛3”>
これら第1〜3実施形態の防汚性布帛1で用いられる布帛3、難燃布帛3’又は捲縮布帛3”は、編物や織物をはじめ、その他、不織布等でも良い。
布帛3等が編物である場合には、この編物は、経糸又は緯糸によって編成される。布帛3等が経糸のみで編成された経編布帛であれば、例えば、トリコット編(デンビー編とも言う。詳しくは、筬が3枚のトリプル・トリコット編や、筬が2枚のダブル・トリコット編、筬が1枚のシングル・トリコット編等)であっても良い。
その他、布帛3等が経編布帛である場合には、当然、トリコット編以外の組織であっても構わず、コード編(詳しくは、筬1枚で、3つの針編を越えたシングル・コード編(1×3シングル・コード編)や、筬2枚を用いるダブル・コード編、筬3枚を用いるトリプル・コード編など)であったり、バンダイク編(アトラス編とも言う。詳しくは、シングル・バンダイク編、ダブル・バンダイク編等)、糸抜き編(レース編)、パイル編など何れの経編組織であっても構わない。
又、布帛3等が経編布帛である場合には、緯方向に挿入糸を挿入しても構わない。
そして、布帛3等が緯糸のみで編成された緯編布帛であれば、平編、ゴム編、パール編、タック編、浮き編、両面編、透孔編(レース編)、パイル編など何れの緯編組織や、これら以外に丸編組織であっても構わない。
又、布帛3等が緯編布帛である場合には、経編布帛の場合と同様に、経方向に挿入糸を挿入しても構わない。
布帛3等が織物である場合には、この織物は、経糸と緯糸を交互に交差させた平織や、その他、綾織(斜文織)や朱子織をはじめ、これら平織、綾織、朱子織の三原組織を変化させた変化組織や、二重組織(経二重組織、緯二重組織)、二重より多い多重組織、紋織組織(ジャガード織)など、何れの織組織であっても構わない。
<ポリエステル系繊維2>
本発明におけるポリエステル系繊維2は、繊維糸条の一種であって、その素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレナフタレート(PBN)等を挙げることが出来るが、これら例示に限定されるものではない。
このようなポリエステル系繊維2が、本発明の防汚性布帛1に含まれている。
又、本発明の防汚性布帛1は、布帛全体として難燃性が得られるのであれば、ポリエステル系繊維2や後述の難燃ポリエステル系繊維2’、捲縮繊維2”と同時に、アラミド繊維等のポリアミド(ナイロン)系繊維、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)繊維、ポリ塩化ビニル(PVC)繊維、フッ素系繊維などの合成繊維や、レーヨン繊維、キュプラ繊維、アセテート繊維などの半合成繊維、木綿、羊毛、絹、麻などの天然繊維などを含んでも何ら問題ない。
ポリエステル系繊維2は、マルチフィラメント、モノフィラメントの何れであっても良く、その総繊度は、特に限定はないが、例えば、1dtex以上10000dtex以下、好ましくは10dtex以上1000dtex以下、更に好ましくは20dtex以上500dtex以下であっても良い。
<難燃ポリエステル系繊維2’>
本発明における難燃ポリエステル系繊維2’は、繊維糸条の一種であって、上述したポリエステル系繊維2に、後述する難燃剤5を練り込んだ繊維糸条、又は、ポリエステル系繊維2製造時にポリエステル系繊維2を構成する繰り返し単位に共重合性リン化合物(難燃剤5)を共重合させた繊維糸条、又は、ポリエステル系繊維2に対する後加工(糸後加工)によって難燃剤5を付与した繊維糸条である。
更に、難燃ポリエステル系繊維2’は、JIS−L−1091:1999のE法(酸素指数法試験、厳密には、E−1法、E−2法、E−3法の何れかの試験)に準じた酸素指数のうち、材料がぎりぎり有炎燃焼を維持できる酸素指数(限界酸素指数(Limiting Oxygen Index 、LOI値)と言う。)が26以上である特徴を備えていても良い。
尚、本発明における「酸素指数」とは、JIS−L−1091:1999に規定されるように、「材料が燃焼を持続するのに必要な酸素の容量パーセントで表される最低酸素濃度の数値」を意味する。
又、本発明における「限界酸素指数」とは、JIS−L−1091:1999の附属書1に規定されるように、「規定された試験条件において、材料がぎりぎり有炎燃焼を維持できる酸素と窒素の混合気中の最低酸素濃度(vol%)」を意味する。
このような難燃ポリエステル系繊維2’が、本発明の防汚性布帛1に含まれていても良い。
難燃ポリエステル系繊維2’も、マルチフィラメント、モノフィラメントの何れであっても良く、その総繊度も、ポリエステル系繊維2と同様に、特に限定はないが、例えば、1dtex以上3000dtex以下、好ましくは10dtex以上1000dtex以下、更に好ましくは20dtex以上500dtex以下であっても良い。
この難燃ポリエステル系繊維2’を含む布帛を、難燃布帛3’と言う。
<捲縮繊維2”>
本発明における捲縮繊維2”は、繊維糸条の一種であって、上述したポリエステル系繊維2を捲縮させたものや、その他、ポリエステル系繊維2以外の繊維糸条を捲縮させたものも意味する。
このような捲縮繊維2”が、本発明の防汚性布帛1に含まれていても良い。
捲縮繊維2”としては、ポリエステル系繊維を捲縮させた帝人フロンティア株式会社製「エフコット(登録商標)」や、ウーリー加工をした繊維糸条(ウーリー加工糸)を用いても構わない。
捲縮繊維2”も、マルチフィラメント、モノフィラメントの何れであっても良く、その総繊度も、ポリエステル系繊維2等と同様に、特に限定はないが、例えば、1dtex以上3000dtex以下、好ましくは10dtex以上1000dtex以下、更に好ましくは20dtex以上500dtex以下であっても良い。
尚、この捲縮繊維2”を含む布帛を、捲縮布帛3”と言う。
<コロイダルシリカ4>
本発明におけるコロイダルシリカ4は、二酸化ケイ素(SiO2 )のコロイド、又は、二酸化ケイ素の水和物のコロイドであって、ポリエステル系繊維2を含む布帛3や、難燃ポリエステル系繊維2’を含む難燃布帛3’、捲縮繊維2”を含む捲縮布帛3”に付与される。
コロイダルシリカ4の平均粒子径は、1nm以上100nm以下のものであり、好ましくは1nm以上50nm以下であり、より好ましくは3nm以上30nm以下であり、更に好ましくは5nm以上15nm以下である。
尚、本発明における「平均粒子径」とは、BET法(JIS−Z−8830:2013に規定される多点法又は一点法に準じる方法)で測定された比表面積に基づく平均粒子径を言う。
又、コロイダルシリカ4は、ケイ酸塩に希塩酸を作用させてから透析する方法によって得られたものであっても良く、コロイダルシリカ4の製法は、特に限定されない。
以下では、水を分散媒とし、無水ケイ酸(二酸化ケイ素の無水物)の超微粒子を水中に分散させたコロイド溶液を、コロイダルシリカ4として用いた。
布帛3や難燃布帛3’、捲縮布帛3”に対して付与するコロイダルシリカ4の重量(固形分換算)は、難燃性と防汚性が両立するのであれば特に限定されないが、例えば0.01g/m2 以上0.50g/m2 以下であり、好ましくは0.04g/m2 以上0.16g/m2 以下である。
尚、付与するコロイダルシリカ4の重量が、例えば、0.01g/m2 少ない場合は、防汚性の効果に劣るとも言え、0.50g/m2 より多い場合は、防汚性の向上が頭打ちになると共に、風合いの低下や、逆に難燃性阻害の要因と成り得るとも言える。
<難燃剤5>
本発明における難燃剤5は、難燃性を有した難燃ポリエステル系繊維2’に用いられたり、ポリエステル系繊維2を含む布帛3や、捲縮繊維2”を含む捲縮布帛3”に後加工に(布後加工)よって付与されて、防汚性布帛1に難燃性を持たせるものである。
難燃剤5は、防汚性布帛1に難燃性を持たせるものであれば、特に限定はないが、無機難燃剤であれば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン等の金属化合物や、リン酸、ホウ酸等の無機酸や、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等のアンモニウム塩や、縮合ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、ケイ酸ナトリウム等のアルカリ金属塩などであっても良い。
又、難燃剤5は、含燐難燃剤であれば、リン酸エステル、芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ホスホニウム塩等の含燐有機物や、燐酸グアニジン、ポリリン酸カルバメート等の水溶性アミノプラスト燐酸塩などであっても良い。
更に、難燃剤5は、含ハロゲン難燃剤であれば、テトラブロモフタル酸含有アルキッド等の含ハロゲン高分子や、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、デカブロモジフェニルエーテル、含ハロゲン縮合リン酸エステル等の含ハロゲン有機物などであっても良い。
この他、難燃剤5は、含硫黄、チオ尿素系等の含硫黄難燃剤でも良い。
これらの難燃剤5が、上述したポリエステル系繊維2の重合時又は溶融紡糸時に練り込まれたり、ポリエステル系繊維2の製造時にポリエステル系繊維2を構成する繰り返し単位に共重合性リン化合物を難燃剤5として共重合されたり、ポリエステル系繊維2に対する後加工(難燃糸後加工)によって付与されることで、難燃性を有した難燃ポリエステル系繊維2’となる。
<防汚性評価>
本発明における防汚性の評価は、JIS−L−1919:2012のA−2法(密閉形樹脂製袋を用いる方法)に準じて、下記の防汚試験にて行った。
この防汚試験は、約24×34cmのチャック付き袋(例えば、ポリエチレン製等の袋)に、試験用の人工汚染物質を約1g入れる。
次に、4cm×4cmに裁断した試験片(防汚性布帛1)を入れ、袋いっぱいに空気を封入してチャックを閉めて20秒ふり混ぜる。
そのあと、試験片を袋から取出し、四隅を持ち替えながら5回はじく。
上述した防汚試験の前に、当該試験片(防汚性布帛1)の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値を測定し、この測定値をL0とする。
又、上述した防汚試験の後に、四隅を持ち替えながら5回はじいた当該試験片(防汚性布帛1)の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値を測定し、この測定値をL1とする。
尚、JIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系に基づくL* 値の測定は、グレタグマクベス(GretagMacbeth )社製「スペクトロリノ(Spectrolino )」を用い、試験片の場所を変えながら5回測定し、最大と最小を除いた3回の平均値を測定結果とした。
測定した上述のL0、L1を用いて、防汚性評価値Hの計算は、下記式(1)により行う。

防汚性評価値H=|L0−L1|/L0・・・(1)
防汚性の評価は、防汚性評価値Hが0.48以下の場合は防汚性が良好と判断し、0.48を超える場合は防汚性が劣ると判断した。
防汚性評価値Hは、好ましくは0.45以下であり、更に好ましくは0.40以下である。
尚、この防汚試験用の人工汚染物質は、JIS−Z−8901:2006に規定される人工汚染物質(一般財団法人日本粉体工業技術協会製「JIS試験用粉体17種」)を用いた。この他、JIS−L−1919:2012のA−2法の表2で規定される人工汚染物質を用いても良い。
<L* 値>
黒ずみ等の汚れは、布帛3や難燃布帛3’、捲縮布帛3”が白色や淡色の場合に目立ちやすいことから、防汚性の付与による大きな効果が実感できる。
この観点から、本発明における布帛3等は、例えば、L* 値(明度)を70以上とするのが好ましく、より好ましくは80以上であり、更に好ましくは90以上である。
<難燃性評価>
本発明における難燃性の評価は、試験片(防汚性布帛1)に対して、JIS−L−1091:1999のA−1法(45°ミクロバーナ法)及びJIS−L−1091:1999のD法(接炎試験)に準じた下記の難燃試験にて行った。
A−1法においては、1分加熱、着炎3秒後の何れもが燃焼面積が30cm2 以下、且つ、残炎時間が3秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が5秒以下であると同時に、D法においては、接炎回数が3回以上の場合を合格とした。
A−1法において、燃焼面積、残炎時間、残炎時間+残じん時間の何れか1つでも上記の合格ラインを超えた場合、又は、D法において接炎回数が2回以下の場合を不合格とした。
又、本発明における難燃性の評価は、試験片(防汚性布帛1)の目付けに応じて、JIS−L−1091:1999のA−1法(45°ミクロバーナ法)と、JIS−L−1091:1999のA−2法(45°メッケルバーナ法)の何れかを行うと同時に、JIS−L−1091:1999のD法(接炎試験)に準じた下記の難燃試験にて行う。
A−2法においては、2分加熱、着炎6秒後の何れもが燃焼面積が40cm2 以下、且つ、残炎時間が5秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が20秒以下であると同時に、D法においては、接炎回数が3回以上の場合を合格とした。
A−2法においても、燃焼面積、残炎時間、残炎時間+残じん時間の何れか1つでも上記の合格ラインを超えた場合、又は、D法において接炎回数が2回以下の場合を不合格とした。
尚、A−1法やA−2法においては、試験片(防汚性布帛1)に対して、JIS−L−1091:1999に準じた洗濯方法で処理してから、難燃性の評価をしても良く、この場合の洗濯方法としては、試験片(防汚性布帛1)に対して、以下に示す水洗い洗濯を5回とドライクリーニングを5回行った。
水洗い洗濯は、以下の条件にて行った。
洗濯(洗い)は、温度を60±2℃とし、時間を15分間とする。浴比(試験片の重量と水の液量との比)は1:40とする。このとき使用される洗濯用合成洗剤は、JIS−K−3371:1994に規定される第1種・弱アルカリ性洗剤であり、その使用量は1g/L(リットル))である。
すすぎは、温度を40±2℃とし、時間を5分間とし、このすすぎを3回繰り返す。
脱水は、遠心脱水を行い、時間を2分間とする。
乾燥は、熱風乾燥を行い、温度を60±5℃とする。
上記の水洗い洗濯(洗い)、すすぎ、脱水、乾燥を1サイクルとし、計5サイクル行う。
ドライクリーニングは、以下の条件にて行った。
ドライクリーニングは、温度を30℃±2℃とし、時間を15分間とする。試験片の重量と水の液量との比は、試験片1gにつき有機溶剤であるテトラクロロエチレン(パークロロエチレン)を12.6mlとする。このとき、試験片1gにつきチャージソープ(ノニオン活性剤1g、アニオン活性剤1g、水0.1mlを混合したもの)を0.265gとする。
上記のドライクリーニングを1サイクルとし、計5サイクル行う。
尚、洗濯方法としては、上述した条件以外に、JIS−L−1091:1999に規定された方法そのままでも構わない。
又、この洗濯方法を必要としない製品では、この処理(洗濯)を省略することが出来る。
<花粉キャッチ性評価>
本発明における花粉キャッチ性の評価は、下記の花粉キャッチ試験にて行った。
この花粉キャッチ試験は、約24×34cmのチャック付き袋(例えば、ポリエチレン製等の袋)に、試験用の疑似花粉(星野株式会社製のピンクに染色した石松子)を約0.5g入れる。
次に、4cm×4cmに裁断した試験片(防汚性布帛1)を入れ、袋いっぱいに空気を封入してチャックを閉めて20秒ふり混ぜる。
そのあと、試験片を袋から取出し、軽く振って疑似花粉を落とす。
上述した花粉キャッチ試験の前に、当該試験片(防汚性布帛1)の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値、a* 値、b* 値を測定する。
又、上述した花粉キャッチ試験の後に、疑似花粉を軽く振って落とした当該試験片(防汚性布帛1)の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値、a* 値、b* 値を測定する。
そして、花粉キャッチ試験の前と後における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値、a* 値、b* 値の差(ΔL* 、Δa* 、Δb* )から、色差ΔE* abを算出する。
尚、JIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系に基づくL* 値、a* 値、b* 値の測定は、防汚試験と同様に、グレタグマクベス(GretagMacbeth )社製「スペクトロリノ(Spectrolino )」を用い、試験片の場所を変えながら5回測定し、最大と最小を除いた3回の平均値を測定結果とした。
花粉キャッチ試験の評価は、下記により行った。
花粉キャッチ試験では、疑似花粉が着色されていることから、試験片(防汚性布帛1)が疑似花粉を多くキャッチするほど、色差ΔE* abは大きくなり好ましい。
従って、この色差ΔE* abを、花粉キャッチ性を評価する値とし、色差ΔE* abが12.00以上の場合は花粉キャッチ性が良好と判断し、12.00未満の場合は花粉キャッチ性が不良と判断した。
色差ΔE* abは、好ましくは16.00以上であり、更に好ましくは20.00以上である。
<試験1〜3>
ここからは、まず本発明に係る防汚性布帛1の実施例1〜8と、比較例1〜5について言及する。
これら実施例1〜8と比較例1〜5を用いて、後述する試験1〜3を行う。
<実施例1>
実施例1における布帛は、難燃ポリエステル系繊維2’を含む難燃布帛(編物)3’であり、この難燃布帛3’について、まず以下で述べる。
この難燃布帛3’は、3枚筬(第1筬、第2筬、第3筬)の経編機(22ゲージ、釜間3.2mm)の第1筬には、ポリエステル系繊維2(56dtexマルチフィラメント、セミダルの繊維糸条)を通糸し、第2筬には、ポリエステル系繊維2(83dtexマルチフィラメント、ブライトの繊維糸条)を通糸し、第3筬には、難燃ポリエステル系繊維2’(83dtexマルチフィラメント、フルダルの繊維糸条)を通糸し、第1筬による編組織を1−0/0- 1/……とし、第2筬による編組織を0−0/3−3/……とし、第3筬による編組織を2−2/0−0/……として編成した経編地(経編布帛)である。
その経編地をセット処理(190℃×10分間)して、コース密度が23コース/25.4mm、ウェール密度が11ウェール/25.4mmの難燃布帛3’を得た。
この難燃布帛3’に、コロイダルシリカ4(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−AK」)を0.4%solに調整したパディング槽に浸漬し、ピックアップ率134%にて絞った後、130℃で乾燥、160℃で熱処理することで、コロイダルシリカ4を付与して目付けが106.2g/m2 である実施例1の防汚性布帛1を得た。
<実施例2>
実施例1の防汚性布帛1において、コロイダルシリカ4を、日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−AK−L」に変えて、0.38%solに調整することで、実施例2の防炎性布帛1を得た。
<実施例3>
実施例1の防汚性布帛1において、コロイダルシリカ4を、日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−30」に変えて、0.25%solに調整することで、実施例3の防炎性布帛1を得た。
<実施例4>
実施例1の防汚性布帛1において、コロイダルシリカ4を、日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−O」に変えて、0.38%solに調整することで、実施例4の防炎性布帛1を得た。
<実施例5>
実施例1の防汚性布帛1において、コロイダルシリカ4を、日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−N」に変えて、0.38%solに調整することで、実施例5の防炎性布帛1を得た。
<実施例6>
実施例1の防汚性布帛1において、コロイダルシリカ4を、日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−C」に変えて、0.38%solに調整することで、実施例6の防炎性布帛1を得た。
<実施例7>
実施例7における布帛は、ポリエステル系繊維2を含む布帛(織物)3であり、この布帛3について、まず以下で述べる。
この布帛3は、経糸を、ポリエステル系繊維2(22dtexモノフィラメントの繊維糸条)とし、緯糸を、ポリエステル系繊維2(67dtexモノフィラメント、ブライトの繊維糸条)、及び、また別のポリエステル系繊維2(84dtexマルチフィラメント、フルダルのポリエステル系繊維糸条)として交互に打ち込んで織製した平織りの織物である。
その織物を、高圧染色機にて、染料と臭素系の難燃剤5(丸菱油化工業株式会社製「ノンネンR087−3」)を用いた後加工(染浴同時防炎の布後加工)を施した後、洗浄を行い、乾燥、セット処理(180℃×2分間)して、経糸密度98.6本/25.4mm、緯糸密度84.3本/25.4mmの布帛3を得た。
この布帛3に、コロイダルシリカ4(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−AK」)を0.4%solに調整したパディング槽に浸漬し、ピックアップ率136%にて絞った後、130℃で乾燥、160℃で熱処理することで、コロイダルシリカ4を付与して目付けが40.9g/m2 である実施例7の防汚性布帛1を得た。
尚、実施例7において、コロイダルシリカ4を布帛3に付着させるためのバインダ樹脂は、用いていない。
<実施例8>
実施例8における布帛は、難燃ポリエステル系繊維2’を含む難燃布帛3’の一種であると同時に、捲縮繊維2”を含む捲縮布帛(編物)3”の一種でもあり、この難燃布帛3’で且つ捲縮布帛3”(難燃捲縮布帛3+ )について、まず以下で述べる。
この難燃捲縮布帛3+ は、3枚筬(第1筬、第2筬、第3筬)の経編機(22ゲージ、釜間3.2mm)の第1筬には、ポリエステル系繊維2(56dtexマルチフィラメント、セミダルの繊維糸条)を通糸し、第2筬には、ポリエステル系繊維2(83dtexマルチフィラメント、ブライトの繊維糸条)を通糸し、第3筬には、ポリエステル系繊維2(綿番手30番単糸、スパンの繊維糸条)を通糸し、第1筬による編組織を1−0/0- 1/……とし、第2筬による編組織を0−0/3−3/……とし、第3筬による編組織を0−0/0−0/……のタテ挿入組織とし第1筬の編組織(鎖組織)と交互に配列し、更に、ヨコ糸挿入糸として捲縮繊維2”(320dtexマルチフィラメント、フルダルのポリエステル系繊維糸条)及び難燃ポリエステル系繊維2’(330dtexマルチフィラメントの繊維糸条)を交互に挿入して編成した経編地(経編布帛)である。
その経編地をセット処理(190℃×10分間)して、コース密度が23コース/25.4mm、ウェール密度が11ウェール/25.4mmの難燃捲縮布帛3+ を得た。
この難燃捲縮布帛3+ に、コロイダルシリカ4(日産化学工業株式会社製「スノーテックスST−AK」)を0.4%solに調整したパディング槽に浸漬し、ピックアップ率121%にて絞った後、130℃で乾燥、160℃で熱処理することで、コロイダルシリカ4を付与して目付けが115.6g/m2 である実施例8の防汚性布帛1を得た。
<比較例1>
実施例1においてコロイダルシリカ4を付与する後加工(防汚布後加工)を行う前の難燃布帛3’を、比較例1の布帛とした。
<比較例2>
比較例1の布帛に、オルガノシリケート(タナテックスケミカルズジャパン株式会社製「BAYGARD AS」)を0.7%solに調整したパディング槽に浸漬し、ピックアップ率134%にて絞った後、130℃で乾燥、160℃で熱処理することで、オルガノシリケートを付与した比較例2の布帛とした。
<比較例3>
比較例2の布帛において調整されるオルガノシリケートの%solを、0.2%solに変えて、オルガノシリケートを付与した比較例3の布帛とした。
<比較例4>
実施例7の布帛において、染浴同時防炎の布後加工で難燃剤5を付与した後で、且つ、防汚布後加工でコロイダルシリカ4を付与する前の布帛3を、比較例2、3で用いたオルガノシリケートを0.7%solに調整したパディング槽に浸漬し、ピックアップ率136%にて絞った後、130℃で乾燥、160℃で熱処理することで、オルガノシリケートを付与した比較例4の布帛とした。
<比較例5>
実施例8においてコロイダルシリカ4を付与する後加工(防汚布後加工)を行う前の難燃捲縮布帛3+ を、比較例5の布帛とした。
<試験1>
試験1では、上述した実施例1、比較例1〜3に対して、JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた1分加熱及び着炎3秒後における燃焼面積、残炎時間、残炎時間+残じん時間や、JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数について比較する。
これと同時に、JIS−L−1919:2012のA−2法に準じた人工汚染物質と共に袋に入れてふり混ぜる防汚試験の前後におけるL* 値と、これらのL* 値を用いた防汚性評価値Hについても比較する。
実施例1、比較例1〜3における防汚性と難燃性の各項目の結果(洗濯前)を、以下の表1に示す。
尚、試験1において、実施例1、比較例2に対しては、水洗い洗濯を5回した後(水洗い洗濯後)と、ドライクリーニングを5回した後(ドライクリーニング後)にも、防汚性と難燃性の各項目の評価を行った。
実施例1、比較例2における水洗い洗濯後の結果は、以下の表2に示し、ドライクリーニング後の結果は、以下の表3に示す。
<試験1の評価>
表1〜3のうち、まず、表1について言及する。
表1に示されているように、防汚剤を付与していない比較例1は、難燃性は合格しているものの、防汚性評価値Hが0.49となっており、十分な防汚性は確保できない。
これは、図5の拡大図面代用写真で示されたように、防汚試験後における比較例1には、多くの汚染物質が付着している。
つまり、「防汚性」と「難燃性」を両立するには、何らかの防汚剤を付与することが必要となる。
そこで、防汚剤としてオルガノシリケートを付与した比較例2では、図6の拡大図面代用写真で示されたように、防汚剤を付与していない比較例1より汚染物質の付着量が少なく、防汚性評価値Hが0.43となり、防汚性は確保できるが、燃焼面積、残炎時間、残炎時間+残じん時間の全てが∞(つまり、炎が消えない状態)となり、難燃性を全く確保できない。
これは、オルガノ(organo、有機)シリケートが、例えば、シリカ微粒子の表面をシラノール基と反応する官能基を有する有機化合物を用いて処理しており、有機化合物を含むことから、難燃性の低下を引き起こし、難燃性を阻害しているとも言える。
これをふまえ、難燃性を確保するために、付与するオルガノシリケートの量を減らした比較例3は、確かに、難燃性が合格となるものの、防汚性評価値Hが0.51と大幅に低下し、今度は、防汚性を確保できない。
従って、防汚剤を用いない場合や、防汚剤としたオルガノシリケートを用いた場合には、「防汚性」か「難燃性」の何れかが確保できず、「防汚性」と「難燃性」を両立できない。
これら比較例1〜3に対して、防汚剤としてコロイダルシリカ4を付与した実施例1は、図4の拡大図面代用写真で示されたように、防汚剤を付与していない比較例1より汚染物質の付着量が少なく、防汚性評価値Hも0.41であって、十分な防汚性を確保していると同時に、難燃性も合格している。
つまり、難燃性を有した布帛(難燃布帛3’)にコロイダルシリカ4を付与した本発明の防汚性布帛1であれば、「防汚性」と「難燃性」の両立が可能となる。
次に、表2、3について言及する。
表2、3における比較例2の難燃性を比較すると、水洗い洗濯後は合格であるものの、ドライクリーニング後は不合格である。
これは、炭素を有するオルガノシリケートが水洗い洗濯によって布帛表面から除去されたため、洗濯前では不合格だった比較例2の難燃性が合格に替わったものの、有機溶剤を用いるドライクリーニングでは、布帛表面のオルガノシリケートが除去されなかったため、洗濯前と同様に不合格のままであるとも言える。
つまり、表2、3は、オルガノシリケートが付与されていると、難燃性を阻害することを示唆している。
一方、実施例1については、表2、3に示すように、水洗い洗濯後、ドライクリーニング後の何れにおいても、難燃性は合格である。
<試験2>
試験2では、上述した実施例1、7、比較例2、4に対して、JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた1分加熱及び着炎3秒後における燃焼面積、残炎時間、残炎時間+残じん時間や、JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数、そして、JIS−L−1919:2012のA−2法に準じた人工汚染物質と共に袋に入れてふり混ぜる防汚試験の前後におけるL* 値と、これらのL* 値を用いた防汚性評価値Hについて比較する。
これと同時に、難燃剤5の付与方法についても比較する。
実施例1、7、比較例2、4における防汚性と難燃性の各項目の結果(洗濯前)を、以下の表4に示す。
<試験2の評価>
表4に示されているように、防汚剤としてオルガノシリケートを付与した比較例2、4では、防汚性は確保できるものの、難燃剤5の付与方法が、難燃ポリエステル系繊維2’による比較例2であっても、後加工による比較例4であっても、難燃性は不合格となり、十分な難燃性は得られない。
しかし、防汚剤としてコロイダルシリカ4を付与した実施例1、7であれば、防汚性の確保は勿論のこと、難燃剤5の付与方法を問わず、実施例1、7共に難燃性は合格であることから、十分な難燃性が確保できる。
つまり、難燃布帛3’であるか、後加工による難燃剤5の付与であるかを問わず、難燃性を有した布帛にコロイダルシリカ4を付与した本発明の防汚性布帛1であれば、「防汚性」と「難燃性」の両立が可能となる。
尚、本発明の防汚性布帛1においても、難燃剤5を後加工によって付与する実施例7の方が、難燃ポリエステル系繊維2’によって難燃剤5を付与する実施例1より、防汚性が高いとも言える。
<試験3>
試験3では、上述した実施例1、8、比較例5に対して、JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた1分加熱及び着炎3秒後における燃焼面積、残炎時間、残炎時間+残じん時間や、JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数、そして、JIS−L−1919:2012のA−2法に準じた人工汚染物質と共に袋に入れてふり混ぜる防汚試験の前後におけるL* 値と、これらのL* 値を用いた防汚性評価値Hについて比較する。
これと同時に、疑似花粉と共に袋に入れてふり混ぜる花粉キャッチ試験の前後における色差ΔE* abについても比較する。
実施例1、8、比較例5における防汚性と難燃性と花粉キャッチ性の各項目の結果(洗濯前)を、以下の表5に示す。
<試験3の評価>
表5に示されているように、捲縮繊維2”を含んでいるものの、防汚剤を付与していない比較例5は、花粉キャッチ性を示す色差ΔE* abが24.26であったり、難燃性は合格しているものの、防汚性評価値Hが0.49となっており、十分な防汚性は確保できない。
つまり、「防汚性」と共に、「花粉キャッチ性」や「難燃性」を両立するには、何らかの防汚剤を付与することが必要となる。
一方、試験1、2でも用いた実施例1における色差ΔE* abは11.71となっているが、捲縮繊維2”を含み、且つ、防汚剤としてコロイダルシリカ4を付与した実施例8であれば、防汚性、難燃性の確保は勿論のこと、色差ΔE* abも24.32と非常に向上しており、十分な花粉キャッチ性も確保している。
つまり、捲縮繊維2”を含み、且つ、難燃性を有した布帛にコロイダルシリカ4を付与した本発明の防汚性布帛1であれば、「防汚性」と「難燃性」に加え、更に、「花粉キャッチ性」の同時実現が可能となる。
<実施例1〜8、比較例1〜5のまとめ>
ここまで述べた実施例1〜8、比較例1〜5について、防汚剤、防汚剤使用量、防汚性評価値H、防汚性評価、難燃剤の付与方法、難燃性合否、捲縮繊維2”の有無、色差ΔE* ab、花粉キャッチ性評価、使用布帛を、以下の表6に纏める。
更に、実施例1〜8で用いたコロイダルシリカ4については、詳細を以下の表7に示す。
<コロイダルシリカ4におけるpH、電荷、粒子径、防汚性>
表7が示すように、コロイド溶液中の二酸化ケイ素(SiO2 )濃度が略同一となるように設定すると、pHが酸性かアルカリ性か、電荷が正か負か、粒子径が幾らかを問わず、防汚性評価値Hが0.48を下回ると同時に、難燃性は合格している。
つまり、pHや電荷、粒子径によらず、コロイダルシリカ4を付与することで、「防汚性」と「難燃性」を両立できるとも言える。
尚、コロイダルシリカの粒子径が10nm以上50nm以下で良好な防汚性を示すが、敢えて傾向を述べれば、粒子径が10nm以上15nm以下のタイプがより好ましい防汚性を示し、同じ粒子径であっても、pHは酸性の方が、電荷は正の方がより良い傾向を示していると言える。

又、表7に示されるように、コロイダルシリカ4の粒子径(平均粒子径)は、10nm以上50nm以下や、上述した1nm以上100nm以下等であって、黒ずみ等の汚れの原因となる汚染物質と、大きさが略同じナノオーダーとなっている。
従って、コロイダルシリカ4は、汚染物質に先回りして、ポリエステル系繊維2、難燃ポリエステル系繊維2’、捲縮繊維2”の表面にある凹みに先に嵌り得て、この凹みに汚染物質が嵌ったり、ポリエステル系繊維2等の内部に入ること等を防止して、防汚性を発現していると考えられる。
又、コロイダルシリカ4は、ポリエステル系繊維2、難燃ポリエステル系繊維2’、捲縮繊維2”の表面に付着して凸状を形成することで接触面積を少なくすることにより、より大きな粒子径の汚れやマイクロオーダーの花粉に対しても防汚性を発現しているとも考えられる。
<コロイダルシリカ4と花粉キャッチ性について>
更に、上述したコロイダルシリカ4の粒子径(平均粒子径)は、通常の花粉の平均粒子径(25μm以上100μm以下)と比べて、非常に小さい。
従って、通常の花粉は、ポリエステル系繊維2等の表面にある凹みに嵌まらず、逆に、ポリエステル系繊維2等の表面にあるコロイダルシリカ4の凸状によって花粉のキャッチ性を阻害しているとも言えるが、本発明における捲縮繊維2”が捲縮構造を持つからこそ、花粉を物理的に捉える(キャッチする)ことに有効に寄与していると考えられる。
その結果、繊維糸条の構造でキャッチする本発明の防汚性布帛1は、従来のように、繊維に付与した粘着質物質によって花粉だけでなく汚染物質も捉える問題や、従来の防汚加工を行うことによって汚れが捉え難くなるものの、花粉も捉え難くなり、花粉キャッチ性が低下する問題などが生じず、一見、相反する「防汚性」と「花粉キャッチ性」を両立できる。
<バインダ樹脂について>
尚、上述したように、後加工で難燃剤5を付与した実施例7においては、コロイダルシリカ4を布帛3に付着させるためのバインダ樹脂は、用いていない。
このように、コロイダルシリカ4や難燃剤5をポリエステル系繊維2等に付着させる樹脂成分(バインダ樹脂)がない場合には、バインダ樹脂の粘着性により、コロイダルシリカ4本来の性能を損なうことや、難燃性の阻害を、引き起こし難くなる。
又、ポリエステル系繊維2等の繊維糸条の表面に、出来るだけ難燃剤等の薬剤を残存させないことが、防汚性を向上させる点で好ましい。
<その他>
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。防汚性布帛1やカーテン30の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが出来る。
防汚性布帛1は、織編物に限らず、ポリエステル系繊維、難燃ポリエステル系繊維又は捲縮繊維を含み、コロイダルシリカ4が付与されているのであれば、不織布等であっても良い。
又、コロイダルシリカ4や難燃剤5の付与において、防汚性・難燃性・花粉キャッチ性に支障がない範囲で、バインダ樹脂を用いても良い。
本発明の防汚性布帛は、カーテン、特にL* 値(明度)が高いレースやボイル(薄手の織物)や、ロールスクリーンの生地、ローマンシェードカーテンの生地などに用いられるだけでなく、椅子張地、更には織物壁装材など何れの繊維製品に用いられていても良い。
1 防汚性布帛
2 ポリエステル系繊維
2’ 難燃ポリエステル系繊維
2” 捲縮繊維
3 布帛
3’ 難燃布帛
3” 捲縮布帛
4 コロイダルシリカ
5 難燃剤
30 カーテン
H 防汚性評価値
L0 防汚試験の前における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:
2013に規定されるL*** 表色系のL*
L1 防汚試験の後における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:
2013に規定されるL*** 表色系のL*

Claims (6)

  1. 難燃性を有する難燃ポリエステル系繊維を含む難燃布帛に、コロイダルシリカが付与され
    捲縮された捲縮繊維を含んでいることを特徴とする防汚性布帛。
  2. ポリエステル系繊維を含む布帛に、コロイダルシリカと難燃剤が付与され、
    前記難燃剤は後加工により付与され
    捲縮された捲縮繊維を含んでいることを特徴とする防汚性布帛。
  3. 前記コロイダルシリカが、バインダ樹脂を使用せずに、付与されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防汚性布帛。
  4. JIS−L−1091:1999のA−1法に準じた1分加熱及び着炎3秒後の何れもが燃焼面積が30cm2 以下、且つ、残炎時間が3秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が5秒以下であるか、又は、JIS−L−1091:1999のA−2法に準じた2分加熱及び着炎6秒後の何れもが燃焼面積が40cm2 以下、且つ、残炎時間が5秒以下、且つ、残炎時間+残じん時間が20秒以下であると同時に、
    JIS−L−1091:1999のD法に準じた接炎回数が3回以上であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の防汚性布帛。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載の防汚性布帛を、JIS−L−1919:2012のA−2法に準じて人工汚染物質と共に袋に入れてふり混ぜる防汚試験を行った際に、下記式(1)で算出される防汚性評価値Hが、0.48以下であることを特徴とする防汚性布帛。

    防汚性評価値H=|L0−L1|/L0・・・(1)

    (式(1)中、L0は、前記防汚試験の前における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値であり、L1は、前記防汚試験の後における当該防汚性布帛の表面のJIS−Z−8781−4:2013に規定されるL*** 表色系のL* 値である。)
  6. 請求項1〜の何れか1項に記載の防汚性布帛を用いていることを特徴とするカーテン。
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