JP6477449B2 - 分析装置、及び、分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分析対象物の科学的な分析を行うための分析装置、及び、分析方法に関する。
検体と試薬とを反応させたときの変化の度合いを検出することによって、検体に含まれる特定の成分(以下、「対象成分」という。)の濃度や量を推定することが可能な分析装置が知られている。検体と試薬との間で化学反応が生じる場合、検体に含まれる対象成分の濃度と、化学反応による変化量との対応関係は、非線形となる場合が多い。又、この対応関係は、分析時の様々な条件(以下、「分析条件」という。)に応じて変化する場合がある。このため通常、はじめに、既知濃度の対象成分を含む検体と試薬との間で化学反応を生じさせた場合の変化量に基づいて、対応関係を示す検量線が作成される。ユーザは、作成された検量線を分析装置に適用することによって、未知濃度の対象成分を含む検体の分析を行う。
分析装置によって測定を精度良く行うためには、検量線の作成時と、未知濃度の対象成分を含む検体の分析時とで、検体以外の分析条件を極力同一にすることが好ましい。しかし、この分析条件を完全に一致させることはできない。例えば、ロットが相違する複数の試薬の成分を完全に一致させることは困難である。このため、ロットが相違する複数の試薬間では、試薬に起因する分析条件(以下、「試薬条件」という。)が相違する。従って、通常、ロットが相違する試薬が使用される度に、分析前に検量線を作り直す作業がユーザによって行われている。これに対し、試薬メーカで検量線を作成し、そのデータをユーザに提供することによって、ユーザによる検量線の作成の手間を省くという試みもなされている(例えば、特許文献1参照)。
又、分析装置に起因する分析条件(以下、「装置条件」という。)が、複数の分析装置間で相違する場合がある。例えば、試薬メーカで検量線を作成するときに使用される分析装置と、ユーザによって使用される分析装置とで、試薬の定量量や温度、加速度、光学測定部の感度や発光強度などの装置条件が異なる場合がある。このような場合、試薬メーカから提供される検量線のデータをそのままユーザが分析装置に適用しても、ユーザは分析を精度良く行うことができない。これに対し、提供される検量線のデータを補正するための補正式を用い、補正された検量線を分析装置に適用することによって、装置条件が相違する場合でも、分析の精度を向上させようとする提案がされている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭59−10850号公報 特開平9−127122号公報
試薬メーカで検量線が作成される場合において、試薬条件と装置条件とが相互に作用して検量線のデータに影響を及ぼす場合がある。この場合、提供された検量線のデータを特許文献2に記載された補正式によって補正しても、試薬メーカ側とユーザ側との間の試薬条件及び装置条件の相違を補完できない場合がある。この場合、ユーザは、未知濃度の対象成分を含む検体の分析を精度良く実行できないという問題点がある。
本発明の目的は、互いに独立した試薬条件及び装置条件を用いることによって、検体に含まれる対象成分の量の推定を簡易且つ精度良く行うことが可能な分析装置、及び、分析方法を提供することである。
本発明の第1態様に係る分析装置は、検体と試薬との反応によって変化する物理量を検出し、第1パラメータと第2パラメータとを少なくとも含むパラメータであって互いに独立した試薬条件及び装置条件をそれぞれ用いる検量線のパラメータによって表現される非線形関数に基づいて特定可能な検量線と前記物理量とを照合して、前記検体に含まれる対象成分の割合を算出する分析装置であって、前記検体と前記試薬とを反応させる反応手段と、前記反応手段による前記検体と前記試薬との反応によって変化する前記物理量を検出する検出手段と、前記パラメータを保持するパラメータ保持手段と、前記検出手段による検出結果と、前記パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータとに基づいて、前記検体に含まれる前記対象成分の割合を算出する検量線照合手段と、前記第2パラメータの少なくとも一部が入力される入力手段と、前記入力手段によって前記第2パラメータの少なくとも一部が入力された場合に、前記パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータの更新処理を実行するパラメータ処理手段とを備え、前記パラメータ処理手段は、前記入力手段によって入力された前記第2パラメータの少なくとも一部を新たな前記第2パラメータとし、前記入力手段によって前記第2パラメータが入力される前に前記パラメータ保持手段によって保持されていた前記第1パラメータを、新たな前記第1パラメータとするよう、前記パラメータを更新することを特徴とする。
上記の場合、分析装置のユーザは、保持された第1パラメータと、入力された第2パラメータとを使用して、検体に含まれる対象成分の割合の算出を行う。第1パラメータと第2パラメータとは独立しているので、これらを含むパラメータによって表現される非線形関数に基づいて特定される検量線では、ユーザによる分析に用いられる試薬の分析条件と、ユーザによる分析に用いられる分析装置の分析条件とが、相互作用を生じることなく適切に反映される。このため、ユーザは、検体に含まれる対象成分の割合の算出を、第1パラメータと第2パラメータとに基づいて精度良く行うことができる。
又、ユーザによって用いられる分析装置又は試薬が変更された場合でも、変更された一方側のパラメータだけを更新すれば、他方側のパラメータを更新する必要がない。従って、例えば、検体に含まれる対象成分の割合の算出が、共通の分析装置を用い且つ異なる試薬を用いて行われる場合でも、ユーザは検量線を新たに作成しなおすことなく簡易に、対象成分の割合の算出を行うことができる。
第1態様において、前記第1パラメータは、前記反応手段及び前記検出手段のうち少なくとも一方毎に校正されたパラメータであり、前記第2パラメータは、前記試薬毎に校正されたパラメータであってもよい。この場合、検量線を表現するパラメータのうち、分析装置毎に校正された第1パラメータと、試薬毎に校正された第2パラメータとが分離される。このため、ユーザは、例えば、分析に用いられる試薬が変更された場合、パラメータ保持手段によって保持されたパラメータのうち第2パラメータだけを変更し、分析装置の第1パラメータはそのまま用いることができる。従って、ユーザは、試薬のメーカで使用された分析装置の第1パラメータ、及び、装置のメーカで使用された試薬の第2パラメータを考慮する必要がない。
第1態様において、前記パラメータは、すべて、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータであってもよい。この場合、検量線は、第1パラメータ及び第2パラメータのみによって表現され、第1パラメータを決定する要因と第2パラメータを決定する要因以外の要因は考慮する必要がないことになる。このため、ユーザは、分析条件を適切に反映した検量線を表現可能な第1パラメータ及び第2パラメータを、適切に特定できる。従って、ユーザは、検体に含まれる対象成分の割合の算出を、更に精度良く行うことが可能となる。
第1態様において、前記非線形関数は、ロジスティック関数であってもよい。化学反応は、対象成分が少なすぎると反応が進まず、対象成分が多すぎると早く反応が進んで対象成分が早く枯渇する。このため、化学反応を表す検量線は、対象成分が多いとき及び少ないときで傾きが小さく、その間で傾きの大きな曲線で表されることが多い。従って、通常、このような系における検量線は、ロジスティック関数で良好に近似されることが知られている。これに対し、本発明では、上記に基づき、検量線がロジスティック関数で表現される。このため、分析装置は、検体に含まれる対象成分の割合の算出に際して、簡単な関数を用いて精度良い近似値を得ることができる。
第1態様において、前記非線形関数は、
Figure 0006477449
(但し、a1、b1、c1、d1は前記第1パラメータ、a2、b2、c2、d2は前記第2パラメータ、xは前記対象成分の割合)の関係式によって特定可能な4パラメータのロジスティック関数f(x)で表現されてもよい。4パラメータのロジスティック関数では、第1パラメータと第2パラメータとが原理的にほぼ分離できるような記述方法となっている。このため、4パラメータをそれぞれ第1パラメータ及び第2パラメータの積で表すことによって、柔軟な補正を行うことができる。
第1態様において、前記非線形関数は、
Figure 0006477449
(但し、a、c、dは前記第1パラメータ、bは前記第2パラメータ、xは前記対象成分の割合)の関係式によって特定可能な4パラメータのロジスティック関数f(x)で表現されてもよい。4パラメータのロジスティック関数では、第1パラメータと第2パラメータとが原理的にほぼ分離できるような記述方法となっている。このため、4パラメータをそれぞれ第1パラメータ及び第2パラメータで表すことによって、柔軟な補正を行うことができる。
本発明の第2態様に係る分析方法は、検体と試薬との反応によって変化する物理量を検出し、第1パラメータと第2パラメータとを少なくとも含むパラメータであって互いに独立した試薬条件及び装置条件をそれぞれ用いる検量線のパラメータによって表現される非線形関数に基づいて特定可能な検量線と前記物理量とを照合して、前記検体に含まれる対象成分の割合を算出する分析方法であって、前記検体と前記試薬とを反応させる反応手段による前記検体と前記試薬との反応によって変化する前記物理量を検出する検出手段による検出結果と、パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータとに基づいて、前記検体に含まれる前記対象成分の割合を算出する検量線照合ステップと、前記第2パラメータの少なくとも一部が入力される入力ステップと、前記入力ステップによって前記第2パラメータの少なくとも一部が入力された場合に、前記パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータの更新処理を実行するパラメータ処理ステップとを備え、前記パラメータ処理ステップは、前記入力ステップによって入力された前記第2パラメータの少なくとも一部を新たな前記第2パラメータとし、前記入力ステップよって前記第2パラメータが入力される前に前記パラメータ保持手段によって保持されていた前記第1パラメータを、新たな前記第1パラメータとするよう、前記パラメータを更新することを特徴とする。また、第2態様において、前記第1パラメータは、前記反応手段及び前記検出手段のうち少なくとも一方毎に校正されたパラメータであり、前記第2パラメータは、前記試薬毎に校正されたパラメータであってもよい。第2態様によれば、第1態様と同様の効果を奏することができる。
第2態様において、前記物理量がそれぞれ異なる少なくとも1つの基準物質に対して前記物理量をそれぞれ検出し、検出結果に基づいて前記第1パラメータを決定する第1パラメータ決定ステップを更に備え、前記少なくとも1つの基準物質の数が、前記非線形関数を表現する前記パラメータの数よりも少なくてもよい。例えば、nパラメータの関数で表現される検量線の場合、検量線を決定するためには、最低でもn個の異なる既知濃度の基準物質に対する検出結果を要する。これに対し、本発明では、検量線を表現するパラメータに第1パラメータと第2パラメータとが含まれる。第2パラメータが既知であるとき、分析装置毎は、第2パラメータを除いた数分の異なる既知濃度の基準物質に対する検出結果があれば、第1パラメータを決定できる。このため、検量線を得るために必要な手順を削減できる。
第2態様において、前記第1パラメータ決定ステップは、分析装置毎に行われ、且つ、前記第1パラメータの数以上の数の基準物質に対して前記物理量を検出し、前記第1パラメータを決定してもよい。例えば、第1パラメータがm個の場合、第1パラメータを決定するための検出結果をm個以上とすることによって、第1パラメータを決定できる。
第2態様において、前記物理量がそれぞれ異なる少なくとも1つの基準物質に対して前記物理量を検出し、検出結果に基づいて前記第2パラメータを決定する第2パラメータ決定ステップを更に備え、前記少なくとも1つの基準物質の数が、前記非線形関数を表現する前記パラメータの数よりも少なくてもよい。例えば、nパラメータの関数で表現される検量線の場合、検量線を決定するためには、最低でもn個の異なる既知濃度の基準物質に対する検出結果を要する。これに対し、本発明では、検量線を表現するパラメータに第1パラメータと第2パラメータとが含まれる。第1パラメータが既知であるとき、分析装置毎は、第1パラメータを除いた数分の異なる既知濃度の基準物質に対する検出結果があれば、第2パラメータを決定できる。このため、検量線を得るために必要な手順を削減できる。
第2態様において、前記第2パラメータ決定ステップは、前記試薬毎に行われ、且つ、前記第2パラメータの数以上の数の前記複数の基準物質に対して前記物理量を検出し、前記第2パラメータを決定してもよい。例えば、第2パラメータがm個の場合、第2パラメータを決定するための検出結果をm個以上とすることによって、第2パラメータを決定できる。
分析装置1の斜視図である。 分析装置1の上部の拡大斜視図、及び、分析装置1の電気的構成を示すブロック図である。 ロジスティック関数の一例を示すグラフである。 第1前工程、第2前工程、及び、分析工程を示す図である。 第1前工程、第2前工程、及び、分析工程を示すフローチャートである。
本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の上側、下側、左下側、右上側、右下側、及び、左上側を、それぞれ、分析装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側とする。
<分析装置1の構造>
分析装置1は、液体である検体及び試薬を収容可能な検査チップ2(図2参照)を用い、検体に含まれる対象成分の、検体の単位量当たりの割合を分析する装置である。検体の単位量当たりの割合はすなわち検体中の対象成分の濃度であり、測定に用いる化学反応や検出装置によって異なるが、体積あたり、表面積あたり、あるいは重量あたりの、体積、表面積、重量あるいは物質量濃度などとして表現される量である。本実施形態においては後述のように既知の奥行きの測定部において所定面積あたりの光量を測定することで、単位体積あたりの物質量(体積モル濃度)に比例する量を推定している。
図1に示すように、分析装置1は筐体10を備える。筐体10は、箱状のフレーム構造を有する。筐体10の上部に、穴11Aが形成されている。筐体10は、長方形の板材である蓋部材11Bの一端部を、回転可能に支持する。蓋部材11Bの一端部と対向する他端部が、回転によって筐体10に近接した場合、蓋部材11Bは穴11Aを覆う。穴11Aの右側に、操作部12が設けられる。操作部12は、電源スイッチ及び複数の操作スイッチを含む。なお、分析装置1には、図示しない情報機器(PC等)が接続される場合がある。
図2に示すように、分析装置1は、ホルダ61、ターンテーブル33、回転機構(図示略)、角度変更機構34、仕切り壁14、測定部7等を備える。それぞれの構成の概略は、次の通りである。ホルダ61は、上板32の上側に設けられる。ホルダ61は、検査チップ2を装着可能である。ホルダ61は、ターンテーブル33によって下側から支持される。検査チップ2は、透明な合成樹脂の板材を主体とする。検査チップ2の板材の両側の面は、それぞれ、透明の合成樹脂シートによって封止される。対向する2つの合成樹脂シート2A、2Bの間の距離(奥行き)は、検査チップ2全体で均一である。対向する2つの合成樹脂シート2A、2Bの間には、検査チップ2に収容された検体及び試薬が流動可能な液体流路2Cが形成される。回転機構は、上板32の下方に設けられたモータを有する。モータは、ホルダ61と検査チップ2とから離間した垂直軸線A1を中心にターンテーブル33を回転させることで、ホルダ61及び検査チップ2を回転させる。角度変更機構34は、一対のラックギア43を備えている。一対のラックギア43は、それぞれ、垂直軸線A1に沿って延びる内軸40に固定される。一対のラックギア43は、内軸40の上下動に伴って上下動する。各ラックギア43に対し、上側から見て反時計回り方向側に、それぞれ、支持部47が設けられている。支持部47は、ターンテーブル33の上面に設けられ、ホルダ61を回転可能に支持する。ホルダ61に形成されたギア76は、ラックギア43と噛み合っている。ラックギア43の上下動に伴ってギア76が回転することで、ホルダ61は水平軸線A2を中心に回転する。ホルダ61の回転に伴い、ホルダ61に装着された検査チップ2も回転する。
本実施形態では、ターンテーブル33の回転に伴ってホルダ61及び検査チップ2が垂直軸線A1を中心に回転し、ホルダ61及び検査チップ2に遠心力が作用する。ホルダ61及び検査チップ2の垂直軸線A1を中心とした回転を、公転と呼ぶ。一方、内軸40の上下動に伴ってホルダ61及び検査チップ2が水平軸線A2を中心に回転し、ホルダ61及び検査チップ2に作用する遠心力の方向である遠心方向が相対変化する。ホルダ61及び検査チップ2の水平軸線A2を中心とした回転を、自転と呼ぶ。
仕切り壁14は、上側が閉塞した円筒部材である。仕切り壁14は、上板32の上側、且つ、ホルダ61及び検査チップ2が回転される回転範囲の外側に設けられる。仕切り壁14は、回転範囲を上側から覆う。仕切り壁14の側面部に、穴14A、14Bが形成される。測定部7は、混合液に対して光学的な測定を行う。測定部7は、測定光を発光する射出部71と、射出部71から射出された測定光を検出する検出部72とを有する。射出部71は、仕切り壁14の穴14Aの右側に配置される。検出部72は、仕切り壁14の穴14Bの左側に配置される。測定部7は、射出部71から測定光を射出させる。射出部71から射出された測定光は、穴14Aを通過する。穴14Aを通過した測定光は、検査チップ2のうち液体流路2Cの一部分に形成された測定部を、2つの合成樹脂シートの対向方向と同一方向に透過する。検査チップ2の測定部を透過した測定光は、穴14Bを通過する。穴14Bを通過した測定光は、検出部72によって検出される。測定部7は、検出部72によって検出された測定光の強度に応じた信号を、後述するCPU91に出力する。
分析装置1は、CPU91、RAM92、フラッシュメモリ93、公転コントローラ97、及び、自転コントローラ98を更に備える。CPU91は、分析装置1の主制御を司る。CPU91には、RAM92、フラッシュメモリ93、操作部12、公転コントローラ97、自転コントローラ98、及び、測定部7が接続されている。RAM92は、各種データを一時的に記憶する。フラッシュメモリ93は、制御プログラムを記憶する。又、フラッシュメモリ93は、後述するパラメータを記憶する。公転コントローラ97は、CPU91からの指示に基づいてホルダ61及び検査チップ2の公転を制御する。自転コントローラ98は、CPU91からの指示に基づいてホルダ61及び検査チップ2の自転を制御する。
<遠心処理、光学測定処理、分析処理の概要>
ユーザは、検査チップ2の非図示の注入口から、検体及び試薬を注入する。検体の具体例の1つとして、ビタミンAを対象成分として含む検体が挙げられる。試薬の具体例の1つとして、ラテックス凝集比濁法に用いるラテックス混濁液が挙げられる。ユーザは、検査チップ2をホルダ61に取り付けて、操作部12から処理開始のコマンドを入力する。これによって、CPU91は、フラッシュメモリ93に記憶されている制御プログラムに基づいて、遠心処理を実行する。
遠心処理の概要は次の通りである。CPU91は、フラッシュメモリ93に予め記憶されている駆動情報を読み込み、公転コントローラ97及び自転コントローラ98に駆動情報をセットする。CPU91は、検査チップ2の公転を開始する。CPU91は、公転する検査チップ2の移動速度である公転速度を、所定の速度で維持する。次いで、CPU91は自転角度を変更する。検査チップ2の自転角度が変更されると、検査チップ2に作用する遠心力の方向が変化する。CPU91は、自転角度を繰り返し変化させて、遠心力の方向を繰り返し変化させる。
検査チップ2の公転及び自転に応じ、検査チップ2に注入された検体及び試薬は、液体流路2Cに沿って移動する。検体及び試薬は、移動の過程で定量、混合される。なお、検体と試薬とが混合された場合、検体に含まれる対象成分と試薬との間で化学反応が生じる。混合液は測定部に貯留される。
遠心処理の実行後、CPU91は、次のようにして光学測定処理を実行する。CPU91は、測定部7を制御し、射出部71から測定光を射出させる。測定光は、検査チップ2の測定部を透過する。測定部を透過した測定光は、検出部72によって検出される。測定部7は、検出部72によって検出された測定光の強度に応じた信号を、CPU91に出力する。なお、上記のように、測定部内の混合液中において、検体に含まれる対象成分と試薬との間で化学反応が生じている。検体に含まれる対象成分の量に応じて、対象成分と試薬との間で生じる化学反応の程度は変化する。化学反応の程度の変化は、測定光が混合液を透過するときの透過率に影響を及ぼす。つまり、検体に含まれる対象成分の濃度が変化すると、検出部72によって検出される測定光の強度も変化する。このため、検体に含まれる対象成分の濃度の変化は、測定部7から出力される信号の電圧の変化として検出される。以下、測定部7から出力される信号の電圧を、「測定電圧」という。
CPU91は、光学測定処理の実行後、測定部7から出力された信号の測定電圧を検量線と照合することによって、対象成分の濃度を算出する。検量線は、フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータに基づいて表現される非線形関数によって特定される。以下、測定電圧を検量線と照合することによって対象成分の濃度を算出する上記の処理を、「分析処理」という。つまり、CPU91は、遠心処理、光学測定処理、及び、分析処理を実行することによって、検体に含まれる対象成分の濃度を算出することになる。
<パラメータ>
フラッシュメモリ93に記憶されるパラメータについて詳細に説明する。記憶されるパラメータは、a1、b1、c1、d1、a2、b2、c2、d2、の合計8つである。パラメータa1、b1、c1、d1は、分析装置1のメーカにおいて、分析装置1の出荷時にフラッシュメモリ93に記憶される。これらのパラメータと、操作部12を介して入力されるパラメータa2、b2、c2、d2(後述)とは、検量線を特定するための非線形関数を表現するためのものである。本実施形態では、非線形関数としてロジスティック関数が用いられる。
パラメータ(a1、b1、c1、d1、a2、b2、c2、d2)によって表現されるロジスティック関数を、(1)式によって示す。なお、(1)式のうち、xは、検体に含まれる対象成分の濃度に対応する。f(x)は測定電圧に対応する。ロジスティック関数f(x)の一例を示すグラフは、図3によって示される。
Figure 0006477449
又、(1)式において、a1×a2を「a」、b1×b2を「b」、c1×c2を「c」、及び、d1×d2を「d」と表記した場合、(2)式によって示される。
Figure 0006477449
<対象成分の濃度とロジスティック関数との関係>
分析装置1によって光学測定処理が行われる場合において、検体に含まれる対象成分の濃度に応じて、測定電圧は変化する。例えば、検体に含まれる対象成分の濃度が小さい場合、対象成分と試薬との間の化学反応の速度は、相対的に遅い。検体に含まれる対象成分の濃度が大きくなるに従って、対象成分と試薬との間の化学反応の速度は上昇する。但し、検体に含まれる対象成分の濃度が大きくなり過ぎると、対象成分との化学反応によって試薬が枯渇するので、一定時間後における対象成分と試薬との間の化学反応の程度は飽和する。このように、対象成分が多いとき及び少ないときで濃度に対する化学反応の程度の変化率が小さく、その間で変化率が大きくなる。このような傾向は、個体群成長のモデルとして考案されたロジスティック関数と良好に近似することが、一般的に知られている。
このため、分析装置1では、検体に含まれる対象成分の濃度を算出するための検量線として、ロジスティック関数が用いられる。分析装置1では、光学測定処理において測定部7から出力された信号が検出された場合、分析処理において、(1)式の逆関数に測定電圧が代入される。これによって、検体に含まれる対象成分の濃度が算出される。具体的には、例えば図3において、測定電圧(f(x))がV0である場合、(1)式の逆関数に基づいて、対応する濃度(x)として、D0が算出される。
<パラメータと分析条件との関係>
ロジスティック関数を表現するためのパラメータ(以下、「ロジスティック関数のパラメータ」と言い換える。)が、光学測定処理の実行時における様々な条件(以下、「分析条件」という。)の相違に応じて変化する場合がある。分析条件として、分析装置1に起因する分析条件(以下、「装置条件」という。)と、試薬に起因する分析条件(以下、「試薬条件」という。)とがある。装置条件には、反応条件及び測定条件の少なくとも一方が含まれる。反応条件の具体例として、回転機構による公転、及び、角度変更機構34による自転時の回転速度及び回転角度、分析処理時の温度、検査チップ2の形状等が挙げられる。測定条件の具体例として、測定部7の射出部71から射出される測定光の強度および射出角度、測定部7の検出部72における測定光の感度等が挙げられる。試薬条件の具体例として、試薬の成分、濃度等が挙げられる。
パラメータ(a1、a2、b1、b2、c1、c2、d1、d2)と分析条件(装置条件及び試薬条件)との関係について説明する。(1)式において、対象成分の濃度xを「0」とした場合を考える。この場合、右辺はa1×a2となる。なお、対象成分の濃度xを「0」とした場合、対象成分と試薬との化学反応は生じないことになる。このため、試薬条件が相違する場合でも、f(x)(=a1×a2)は一致する。従ってa1×a2(=a)は、試薬条件が相違することによる影響を受けないパラメータ、言い換えれば、装置条件が相違することにのみ影響を受けるパラメータであることがわかる。
(1)式において、対象成分の濃度xをきわめて大きくとり、無限大とした場合の極限を考える。この場合、右辺はd1×d2となる。なお、対象成分の濃度xをきわめて大きくした場合、試薬との間で化学反応が生じない対象成分が支配的となる。このため、試薬条件が相違する場合でも、f(x)(=d1×d2)はほぼ一致する。従って、d1×d2(=d)は、試薬条件が相違することによる影響を受けないパラメータ、言い換えれば、装置条件が相違することにのみ影響を受けるパラメータであることがわかる。
(1)式において、対象成分の濃度xがk倍された場合を考える。この場合、右辺の第2項の分母は、「(kx/(c1×c2))(b1×b2)」のように表される。又、「(kx/(c1×c2))(b1×b2)」と、「(kx/(c1×c2))(b1×b2)」の分子と分母にそれぞれ「1/k」を乗算した「(x/(c1×c2/k))(b1×b2)」とは同値である。このことから、対象成分の濃度xがk倍されることと、c1×c2が1/k倍されることとで、f(x)は同じ変化を示すことになる。このため、c1×c2は、検体の試薬に対する定量比を表すパラメータであるといえる。従って、c1×c2(=c)は、試薬条件が相違することによる影響を受けないパラメータ、言い換えれば、装置条件が相違することにのみ影響を受けるパラメータであることがわかる。
一方、(1)式において「b1×b2」を変化させた場合を例示する。この場合、対象成分の濃度xに応じて、f(x)の傾きが変化する。なお、傾きの変化は、対象成分に対する試薬の反応速度の変化を示しており、試薬の成分に影響を受ける。従って、b1×b2(=b)は、装置条件が相違することによる影響を受けないパラメータ、言い換えれば、試薬条件が相違することにのみ影響を受けるパラメータであることがわかる。
以上のように、(1)(2)式で示されるロジスティック関数のパラメータは、すべて、装置条件又は試薬条件の何れかにのみ影響を受けるパラメータであることがわかる。以下、a1、b1、c1、d1を第1パラメータという。a2、b2、c2、d2を第2パラメータという。a1×a2、c1×c2、d1×d2は装置条件にのみ影響を受ける。b1×b2は試薬条件にのみ影響を受ける。
<前工程>
本実施形態において、第1パラメータは、分析装置1のメーカ(以下、「装置メーカ」という。)において決定される。一方、第2パラメータは、試薬Pのメーカ(以下、「試薬メーカ」という。)において決定される。ユーザは、分析装置1及び試薬Pを用い、装置メーカ及び試薬メーカにおいて決定されたパラメータを使用することによって、対象成分の濃度を算出する。以下、装置メーカ及び試薬メーカにおいてパラメータが決定される工程を、「前工程」という。なお、装置メーカと試薬メーカとは同一のメーカであってもよい。
図4、図5を参照し、前工程の詳細について説明する。なお、試薬Pは、検体Qに含まれる対象成分qとの間で化学反応を生じさせる試薬である。分析装置1は、検体Q及び試薬Pを用いることによって、対象成分qの濃度を算出することができる。装置メーカによって製造される複数の分析装置1を、「分析装置1A、1B」と表記する。分析装置1A、1Bは、装置条件がそれぞれ相違する。試薬メーカによって製造される複数の試薬Pを、「試薬P1、P2」と表記する。試薬P1、P2は、試薬条件がそれぞれ相違する。
<第1前工程>
装置メーカにて行われる前工程(以下、「第1前工程」という。)について説明する。第1前工程では、分析装置1のフラッシュメモリ93に予め記憶される第1パラメータa1、b1、c1、d1が決定される。詳細は次の通りである。
装置メーカにて、分析装置1Aが使用される。対象成分qの濃度が既知の3つの検体Qが準備される。以下、それぞれの検体を、「Q1、Q2、Q3」と表記する。検体Q1、Q2、Q3のそれぞれに含まれる対象成分qの濃度を、「濃度D1、D2、D3」という。又、試薬メーカにて製造された試薬P1が準備される。なお、詳細は後述するが、試薬P1には、第2パラメータa2、b2、c2、d2が印刷された媒体(データシート等)が付属される。第2パラメータは、操作部12を介して分析装置1Aに入力される。
分析装置1Aにおいて検体Q1及び試薬P1が使用され、遠心処理が実行される(S11)。遠心処理の過程で、検査チップ2に注入された検体Q1及び試薬P1は、定量、混合される。対象成分qと試薬P1との間で化学反応が生じる。混合液は測定部に貯留される。遠心処理の実行後、光学測定処理が次のようにして実行される(S13)。測定部7の射出部71から測定光が発光される。測定光は、検査チップ2の測定部を透過し、測定部7の検出部72によって検出される。検出された測定光の強度に応じた信号が、測定部7から出力される。検体Q1に含まれる対象成分qの濃度D1と、測定部7から出力された信号の測定電圧V1とが関連付けられ、RAM92に関連付けて記憶される。以下、関連付けて記憶された濃度及び測定電圧を、(D1,V1)と表記する。検体Q2、Q3をそれぞれ使用し、遠心処理、及び、光学測定処理が同様に実行される。結果、(D2,V2)(D3,V3)がRAM92に記憶される。
(2)式の(x,f(x))として、RAM92に記憶された(D1,V1)(D2,V2)(D3,V3)がそれぞれ代入される。更に、(2)式のパラメータbとして、試薬P1に付属する媒体に印刷されたパラメータb2が代入される。これによって、パラメータa、c、dを変数として含む3つの方程式が定義される。変数が3つであり、方程式の数も3つであるので、これらを連立方程式として解くことによって、パラメータa、c、dが決定される(S15)。決定されたパラメータa、c、dは、分析装置1Aの第1パラメータのうちa1、c1、d1としてフラッシュメモリ93に記憶される。ここで、第1パラメータのうちb1としては「1」がフラッシュメモリ93に記憶される(S17)。なお、パラメータb1として「1」がフラッシュメモリ93に記憶されることの理由は、ユーザにて行われる後述する分析工程において、操作部12を介してパラメータb2が入力された場合、b1×b2の算出結果をb2と一致させるためである。詳細は後述する。分析装置1Aは、フラッシュメモリ93に第1パラメータa1、b1、c1、d1が記憶された状態で、ユーザに出荷される。
なお、第1前工程は、装置メーカによって製造される複数の分析装置1のそれぞれについて実行される。このため、第1パラメータは、分析装置1毎に校正されたパラメータであるといえる。なお、複数の分析装置1は、装置条件がそれぞれ異なる。又、装置条件は、反応条件及び測定条件の少なくとも一方を含む。このため、第1パラメータは、それぞれの分析装置1の反応条件及び測定条件の少なくとも一方毎に校正されたパラメータに対応する。
<第2前工程>
試薬メーカにて行われる前工程(以下、「第2前工程」という。)について説明する。第2前工程では、試薬Pに付属されるデータシート等の媒体に印刷される第2パラメータa2、b2、c2、d2が決定される。詳細は次の通りである。
試薬メーカにて、分析装置1Bが使用される。なお、分析装置1Bのフラッシュメモリ93には、前述の第1前工程にて説明したように、第1パラメータが記憶されている。対象成分qの濃度が既知の1つの検体Qが準備される。以下、この検体を、検体Q4という。検体Q4に含まれる対象成分qの濃度を、濃度D4という。又、試薬P2が準備される。
分析装置1Bにおいて検体Q4及び試薬P2が使用され、遠心処理が実行される(S21)。遠心処理の過程で、検査チップ2に注入された検体Q4及び試薬P2は、定量、混合される。対象成分qと試薬P2との間で化学反応が生じる。混合液は測定部に貯留される。遠心処理の実行後、光学測定処理が実行される(S23)。光学測定処理において、検出部72によって検出された測定光の強度に応じた信号が、測定部7から出力される。検体Q4に含まれる対象成分qの濃度D4と、測定部7から出力された信号の測定電圧V4とが関連付けられ、RAM92に(D4,V4)として記憶される。
(2)式の(x,f(x))として、RAM92に記憶された(D4,V4)が代入される。更に、(2)式のパラメータa、c、dとして、フラッシュメモリ93に記憶された第1パラメータのうちa1、c1、d1がそれぞれ代入される。これによって、パラメータbを変数として含む方程式が定義される。この方程式を解くことによって、パラメータbが決定される(S25)。決定されたパラメータbは、試薬P2の第2パラメータのうちb2として媒体に印刷される。又、第2パラメータのうちa2、c2、d2としては「1」が媒体に印刷される(S27)。なお、パラメータa2、c2、d2として「1」が印刷されることの理由は、ユーザにて行われる後述する分析工程において、パラメータa2、c2、d2が操作部12を介して分析装置1に入力された場合、a1×a2、c1×c2、d1×d2の算出結果を、それぞれ、a1、c1、d1と一致させるためである。詳細は後述する。試薬P2は、第2パラメータが印刷された媒体が付属された状態で、ユーザに出荷される。
なお、第2前工程は、試薬メーカによって製造される複数の試薬Pのそれぞれについて実行される。このため、第2パラメータは、試薬P毎に校正されたパラメータに対応する。
<分析工程>
ユーザにて行われる分析工程について説明する。ユーザは、装置メーカから出荷された分析装置1Aを準備する。上記の第1前工程で説明したように、分析装置1Aのフラッシュメモリ93には、第1パラメータa1、b1、c1、d1が記憶されている。又、ユーザは、試薬メーカから出荷された試薬P2を準備する。上記の第2前工程で説明したように、試薬P2には、第2パラメータa2、b2、c2、d2が印刷された媒体が付属されている。又、ユーザは、対象成分qの濃度が未知の検体Qを準備する。以下、この検体を「検体Qx」と表記する。検体Qxに含まれる対象成分qの濃度を、「Dx」と表記する。
ユーザは、分析装置1Aの操作部12を介して第2パラメータを入力する。分析装置1Aによって、入力された第2パラメータが受け付けられる(S31)。フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータは、元の第1パラメータa1、b1、c1、d1と、入力された第2パラメータa2、b2、c2、d2とによって更新される。入力された第2パラメータa2、b2、c2、d2は、それぞれ、新たな第2パラメータa2、b2、c2、d2となる(S33)。
なお、分析装置1Aにおいて最初にS33の処理が実行される場合、フラッシュメモリ93に第2パラメータは記憶されていない(第1前工程参照)。この場合、S33の処理によって、入力された第2パラメータはフラッシュメモリ93に新たに記憶される。一方、分析装置1Aにおいて2回目以降のS33の処理が実行される場合、前回のS33の処理によって第2パラメータがフラッシュメモリ93に記憶されているので、上記のように、フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータは、元の第1パラメータ及び入力された第2パラメータによって更新される。
なお、第1前工程において第1パラメータがフラッシュメモリ93に記憶される場合、同時に、任意の第2パラメータがフラッシュメモリ93に記憶されてもよい。この場合、分析装置1Aにおいて最初にS33の処理が実行される場合にも、フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータは、元の第1パラメータ及び入力された第2パラメータによって更新されことになる。
分析装置1Aにおいて、検体Qx及び試薬P2が使用されて遠心処理が実行される(S35)。遠心処理の過程で、検体Qx及び試薬P2は、定量、混合される。対象成分qと試薬P2との間で化学反応が生じる。混合液は測定部に貯留される。遠心処理の実行後、光学測定処理が実行される(S37)。光学測定処理の過程で、測定光の強度に応じた信号の測定電圧が検出される。
フラッシュメモリ93に記憶された第1パラメータa1、b1、c1、d1および第2パラメータa2、b2、c2、d2に基づいて、ロジスティック関数が表現される。なお、第1および第2前工程で説明したように、パラメータb1と、パラメータa2、c2、d2にはそれぞれ「1」が設定されている。したがって(1)式においてa1×a2=a1、b1×b2=b2、c1×c2=c1、d1×d2=d1であるから、ロジスティック関数は(2)式においてa=a1、b=b2、c=c1、d=d1を代入したものと同じ形になる。このように、特定のパラメータに定数「1」を設定することで、第1パラメータのうちの装置パラメータのみ、また第2パラメータのうちの試薬パラメータのみが実質的に検量線の係数として反映されるようになっている。
パラメータが代入された(2)式の逆関数に、検出された測定電圧がf(x)として代入される。これによって、検体Qxに含まれる対象成分qの濃度Dxが算出される(S39)。算出された濃度Dxを示す情報が、分析装置1Aに接続する情報装置に出力される(S41)。
<本実施形態の作用、効果>
以上の場合、分析装置1は、フラッシュメモリ93に記憶された第1パラメータと、操作部12を介して入力された第2パラメータとによってロジスティック関数を表現し、このロジスティック関数によって特定される検量線に測定電圧を照合することによって、検体Qに含まれる対象成分qの濃度の算出を行うことになる。a1×a2、c1×c2、d1×d2は、装置条件にのみ影響を受け、b1×b2は、試薬条件にのみ影響を受ける。つまり、双方は互いに独立したパラメータである。これらのパラメータによって表現されるロジスティック関数は、ユーザによる分析に用いられる試薬Pの試薬条件と、ユーザによる分析に用いられる分析装置1の装置条件とが、適切に反映される。このため、ユーザは、検体Qに含まれる対象成分qの濃度の算出を精度良く行うことができる。
ユーザによって使用される分析装置1が変更された場合、変更後の分析装置1のフラッシュメモリ93に記憶された第1パラメータが、ロジスティック関数を表現するパラメータとして適用される。又、ユーザによって使用される試薬Pが変更された場合、変更後の試薬Pに付属する媒体に印刷された第2パラメータが、ロジスティック関数を表現するパラメータとして適用される。このように、分析装置1又は試薬Pが変更された場合でも、ロジスティック関数を表現するパラメータのうち変更された分析装置1の第1パラメータ又は試薬Pの第2パラメータだけ更新されればよい。従って、例えば、検体Qに含まれる対象成分qの濃度の算出が、異なる分析装置1を用いて行われる場合や、異なる試薬Pを用いて行われる場合でも、ユーザは、対象成分qの濃度の算出を簡易に行うことができる。具体的には、例えばユーザは、分析装置1Aの第1パラメータを決定するときに用いられた試薬P1が、ユーザが分析時に使用する試薬P2と異なる場合でも、分析装置1及び試薬P毎の校正をやり直すことなく、精度のよい分析を行なうことが可能となる。又、ユーザは、試薬P2の第2パラメータを決定するときに用いられた分析装置1Bが、ユーザが分析時に使用する分析装置1Aと異なる場合でも、分析装置1及び試薬P毎の校正をやり直すことなく、精度のよい分析を行なうことが可能となる。
上記において、ロジスティック関数を表現するパラメータは、分析装置1毎に校正された第1パラメータと、試薬P毎に校正された第2パラメータとに分離される。このため、ユーザは、例えば、分析に用いられる試薬Pが変更された場合、フラッシュメモリ93に記憶される第2パラメータを、試薬Pに付属する媒体に印刷された第2パラメータに変更しロジスティック関数を表現できる。従って、ユーザは、試薬メーカで使用された分析装置1の第1パラメータを考慮する必要がない。又、ユーザは、例えば、分析に用いられる分析装置1が変更された場合、フラッシュメモリ93に記憶された第1パラメータをそのまま用いてロジスティック関数を表現できる。ユーザは、装置メーカで使用された試薬Pの第2パラメータを考慮する必要がない。
装置条件と試薬条件とが相互作用するパラメータがある場合、測定の誤差の原因になってしまい好ましくない。これに対し、(1)式又は(2)式で示されるロジスティック関数は、第1パラメータ及び第2パラメータのみによって表現される。第1パラメータを決定する装置条件と、第2パラメータを決定する試薬条件との相互作用は考慮する必要がない。このため、ユーザは、分析条件が適切に反映されたロジスティック関数を、第1パラメータ及び第2パラメータに基づいて適切に表現できる。従って、ユーザは、検体Qに含まれる対象成分qの濃度の推定を、更に精度良く行うことが可能となる。
検体Qに含まれる対象成分qと試薬Pとの間の化学反応は、対象成分qが少なすぎると反応が進まず、対象成分qが多すぎると早く反応が進んで対象成分が早く枯渇する。このため、化学反応を表す検量線は、対象成分が多いとき及び少ないときで傾きが小さく、その間で傾きの大きな曲線で表されることが多い。従って、通常、このような系における検量線は、ロジスティック関数で良好に近似されることが知られている。このため、本実施形態において、検量線はロジスティック関数で表現される。これによって、分析装置1は、検体Qに含まれる対象成分qの濃度の算出を精度良く行うことができる。
上記実施形態において、検量線は4パラメータのロジスティック関数で示される。4パラメータのロジスティック関数では、第1パラメータと第2パラメータとが原理的にほぼ分離できるような記述方法となっている。このため、4パラメータをそれぞれ第1パラメータ及び第2パラメータで表すことによって、柔軟な補正を行うことができる。
4パラメータ(a1×a2、b1×b2、c1×c2、d1×d2)の関数で示されるロジスティック関数の場合、パラメータを決定するためには、最低でも4つの異なる既知濃度の検体Qに対する測定電圧を要する。これに対し、上記実施形態の場合、a1×a2=a1、b1×b2=b2、c1×c2=c1、d1×d2=d1であるから、ロジスティック関数は(2)式においてa=a1、b=b2、c=c1、d=d1を代入したものと同じ形になる。つまり、第1前工程において決定される3つのパラメータa1、c1、d1と、第2工程において決定される1つのパラメータb2とが含まれる。又、第1前工程において、パラメータb2は操作部12を介して入力される。このため、第1前工程において、3つの異なる既知濃度の検体Q(Q1、Q2、Q3)に対する測定電圧があれば、パラメータa1、c1、d1を決定できる。このため、装置メーカは、ロジスティック関数を表現するための第1パラメータを得るために必要な手順を削減できる。又、第2前工程において、パラメータa1、c1、d1は、分析装置1のフラッシュメモリ93に予め記憶される。このため、第2前工程において、1つの既知濃度の検体Q(Q4)に対する測定電圧があれば、パラメータbを決定できる。このため、試薬メーカは、ロジスティック関数を表現するための第2パラメータを得るために必要な手順を削減できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記実施形態では、分析装置1のCPU91によって分析処理が実行され、検体Qに含まれる対象成分qの濃度が算出された。これに対し、検体Qに含まれる対象成分qの濃度の算出は、分析装置1に接続される情報機器によって実行されてもよい。具体的には、例えば、上記において分析装置1のフラッシュメモリ93に記憶される第1パラメータは、情報機器のメモリに記憶されてもよい。試薬Pに付属する媒体に印刷された第2パラメータは、ユーザによって情報機器に入力されてもよい。情報機器のCPUは、メモリに記憶されたパラメータを、元の第1パラメータ及び入力された第2パラメータによって更新してもよい。これによって、情報機器のCPUは、入力された第2パラメータを、新たな第2パラメータとしてもよい。情報機器のCPUは、メモリに予め記憶された第1パラメータと、入力された第2パラメータとに基づき、上記と同じ方法によってロジスティック関数を特定してもよい。分析装置1は、遠心処理、及び、光学測定処理を実行し、測定電圧を示すデータを情報機器に出力してもよい。情報機器のCPUは、分析装置1から出力されたデータに基づき、測定電圧を取得してもよい。情報機器のCPUは、取得された測定電圧を、メモリに記憶された第1パラメータ及び第2パラメータに基づいて表現されるロジスティック関数に適用することによって、対象成分qの濃度を算出してもよい。
分析装置1は、液晶ディスプレイ等の表示部を有していてもよい。CPU91は、検体Qに含まれる対象成分qの濃度を算出した場合、算出結果を表示部に表示させてもよい。
上記において、第1パラメータは、分析装置1のフラッシュメモリ93に予め記憶された。第1パラメータは、第2パラメータが入力されることに応じて更新されるタイミングで、同一の値によって上書きされ更新されてもよい。第1パラメータは、分析装置1に付属する媒体(例えば、取扱説明書や保証書)に印刷されてもよい。分析装置1のユーザは、媒体に記憶された第1パラメータを、操作部12を介して分析装置1に入力してもよい。分析装置1のCPU91は、フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータを、入力された第1パラメータ及び第2パラメータによって更新してもよい。即ち、CPU91は、入力された第1パラメータ及び第2パラメータを、新たな第1パラメータ及び第2パラメータとしてもよい。又、上記において、フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータは、入力された第1パラメータ及び第2パラメータのうち一部のみによって更新されてもよい。
上記において、第2パラメータは、試薬Pに付属する媒体に印刷されていた。第2パラメータは、例えば、2次元バーコードとして媒体に印刷されてもよい。又、第2パラメータが記憶される媒体として、RFIDが使用されてもよい。分析装置1のCPU91は、フラッシュメモリ93に記憶されたパラメータを、元の第1パラメータ、及び、RFIDから読み出した第2パラメータによって更新してもよい。即ち、CPU91は、RFIDから読み出した第2パラメータを、新たな第2パラメータとしてもよい。
分析装置1は、検体Qと試薬Pとの間の化学反応による透過率の変化を、光学測定によって検出し、検体Qに含まれる対象成分qの濃度を算出した。これに対し、分析装置1は、検体Qと試薬Pとの間の化学反応によって生じる他の物理量の変化を検出することによって、検体Qに含まれる対象成分qの濃度を算出してもよい。例えば、分析装置1は、検体Qと試薬Pとの間の化学反応に応じて発光する場合の光の変化、伝導率の変化、色の変化等を検出することによって、対象成分qの濃度を算出してもよい。分析装置1において、検量線としてロジスティック関数以外の関数が用いられてもよい。装置条件は、反応条件及び測定条件の少なくとも一方に限定されない。装置条件は、分析装置1の個体差に基づいた別の分析条件を含んでいてもよい。
第1前処理のS17にて、第1パラメータがフラッシュメモリ93に記憶される場合において、b1として「1」が記憶された。これに対し、b1として、用いられた試薬P1に付属する媒体に印刷されたb2が、b1としてフラッシュメモリ93に記憶されてもよい。又、第2前処理のS27にて、第2パラメータが媒体に印刷される場合において、a2、c2、d2として「1」が印刷された。これに対し、a2、c2、d2として、用いられた分析装置1Bのフラッシュメモリ93に記憶されたa1、c1、d1が、それぞれ、a2、c2、d2として媒体に印刷されてもよい。
分析装置1のフラッシュメモリ93には、ロジスティック関数を表現するために必要な全てのパラメータが記憶された。これに対し、フラッシュメモリ93には、第1パラメータ及び第2パラメータの一部のみ記憶されてもよい。たとえば、前述の実施例で「1」が設定されたパラメータは省略されてもよい。この場合、第1パラメータとしてa1、c1、d1が、第2パラメータとしてb2が記憶されていればよい。a=a1、b=b2、c=c1、d=d1とおけば、(1)式は(2)式の形になる。あるいは実施例で「1」が設定されたパラメータ以外を省略してもよい。この場合、ユーザは、分析を開始する前に、残りのパラメータを特定するための前工程を実行してもよい。
ロジスティック関数を表現するために必要なパラメータとして、装置条件と試薬条件とが相互作用して影響を及ぼす別のパラメータが含まれていてもよい。ロジスティック関数は、上記で説明した表現形式に限定されず、他の表現形式で表現されてもよい。この場合、ロジスティック関数を表現するためのパラメータの数は4つに限定されない。例えば、試薬条件の相違にのみ影響を受けるパラメータは、1つに限定されず、2つ以上であってもよい。このとき、試薬Pに付属される媒体に印刷される第2パラメータは、2つ以上のうち一部であってもよい。
装置メーカで実行される第1前工程において、パラメータa1、c1、d1を決定するときに使用される検体Qの数は、3つに限定されず、4つ以上であってもよい。例えば、検体Qの数を4つとした場合、4つの方程式からなる連立方程式を解くことによって、パラメータa、c、dに加えてbが特定されてもよい。分析装置1の出荷時、特定されたパラメータa、b、c、dが、それぞれ第1パラメータa1、b1、c1、d1としてフラッシュメモリ93に記憶されてもよい。
試薬メーカで実行される第2前処理において、パラメータb2を決定するときに使用される検体Qの数は、1つに限定されず、2つ以上であってもよい。例えば、検体Qの数を4つとした場合、4つの方程式からなる連立方程式を解くことによって、パラメータbに加えてa、c、dが特定されてもよい。試薬Pの出荷時、特定されたa、b、c、dが、それぞれ第2パラメータa2、b2、c2、d2として媒体に印刷され、試薬Pに付属されてもよい。
装置メーカで実行される第1前工程処理において、複数の試薬Pを使用することによってa1、c1、d1がそれぞれ複数決定されてもよい。この場合、決定された複数のa1、c1、d1について、それぞれの平均値が算出され、分析装置1のフラッシュメモリ93に記憶されてもよい。試薬メーカで実行される第2前工程において、複数の分析装置1を使用することによって複数のb2が決定されてもよい。この場合、決定された複数のb2の平均値が算出され、試薬Pに付属される媒体に印刷されてもよい。
<その他>
分析装置1において、検体及び試薬を混合して対象成分と試薬とを化学反応させるための構成(ホルダ61、ターンテーブル、回転機構、角度変更機構34)は、本発明の「反応手段」の一例である。光学測定処理を行うための構成(測定部7)は、本発明の「検出手段」の一例である。フラッシュメモリ93は本発明の「パラメータ保持手段」の一例である。S39の処理を行うCPU91は本発明の「検量線照合手段」の一例である。操作部12は本発明の「入力手段」の一例である。S33の処理を行うCPU91は本発明の「パラメータ処理手段」である。S33の処理は本発明の「パラメータ処理ステップ」の一例である。S39の処理は本発明の「検量線照合ステップ」の一例である。S31の処理は本発明の「入力ステップ」の一例である。S15の処理は本発明の「第1パラメータ決定ステップ」の一例である。S25の処理は本発明の「第2パラメータ決定ステップ」の一例である。第1前工程にて使用される検体Q1〜Q3、及び、第2前工程にて使用される検体Q4は、本発明の「基準物質」の一例である。
1、1A、1B :分析装置
2 :検査チップ
7 :測定部
12 :操作部
34 :角度変更機構
91 :CPU
93 :フラッシュメモリ

Claims (12)

  1. 検体と試薬との反応によって変化する物理量を検出し、第1パラメータと第2パラメータとを少なくとも含むパラメータであって互いに独立した試薬条件及び装置条件をそれぞれ用いる検量線のパラメータによって表現される非線形関数に基づいて特定可能な検量線と前記物理量とを照合して、前記検体に含まれる対象成分の割合を算出する分析装置であって、
    前記検体と前記試薬とを反応させる反応手段と、
    前記反応手段による前記検体と前記試薬との反応によって変化する前記物理量を検出する検出手段と、
    前記パラメータを保持するパラメータ保持手段と、
    前記検出手段による検出結果と、前記パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータとに基づいて、前記検体に含まれる前記対象成分の割合を算出する検量線照合手段と、
    前記第2パラメータの少なくとも一部が入力される入力手段と、
    前記入力手段によって前記第2パラメータの少なくとも一部が入力された場合に、前記パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータの更新処理を実行するパラメータ処理手段と
    を備え、
    前記パラメータ処理手段は、
    前記入力手段によって入力された前記第2パラメータの少なくとも一部を新たな前記第2パラメータとし、
    前記入力手段によって前記第2パラメータが入力される前に前記パラメータ保持手段によって保持されていた前記第1パラメータを、新たな前記第1パラメータとするよう、前記パラメータを更新することを特徴とする分析装置。
  2. 前記第1パラメータは、前記反応手段及び前記検出手段のうち少なくとも一方毎に校正されたパラメータであり、前記第2パラメータは、前記試薬毎に校正されたパラメータであることを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記パラメータは、すべて、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の分析装置。
  4. 前記非線形関数は、ロジスティック関数であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の分析装置。
  5. 前記非線形関数は、
    Figure 0006477449
    (但し、a1、b1、c1、d1は前記第1パラメータ、a2、b2、c2、d2は前記第2パラメータ、xは前記対象成分の割合)
    の関係式によって特定可能な4パラメータのロジスティック関数f(x)で表現されることを特徴とする請求項4に記載の分析装置。
  6. 前記非線形関数は、
    Figure 0006477449
    (但し、a、c、dは前記第1パラメータ、bは前記第2パラメータ、xは前記対象成分の割合)
    の関係式によって特定可能な4パラメータのロジスティック関数f(x)で表現されることを特徴とする請求項4または5に記載の分析装置。
  7. 検体と試薬との反応によって変化する物理量を検出し、第1パラメータと第2パラメータとを少なくとも含むパラメータであって互いに独立した試薬条件及び装置条件をそれぞれ用いる検量線のパラメータによって表現される非線形関数に基づいて特定可能な検量線と前記物理量とを照合して、前記検体に含まれる対象成分の割合を算出する分析方法であって、
    前記検体と前記試薬とを反応させる反応手段による前記検体と前記試薬との反応によって変化する前記物理量を検出する検出手段による検出結果と、パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータとに基づいて、前記検体に含まれる前記対象成分の割合を算出する検量線照合ステップと、
    前記第2パラメータの少なくとも一部が入力される入力ステップと、
    前記入力ステップによって前記第2パラメータの少なくとも一部が入力された場合に、前記パラメータ保持手段によって保持された前記パラメータの更新処理を実行するパラメータ処理ステップと
    を備え、
    前記パラメータ処理ステップは、
    前記入力ステップによって入力された前記第2パラメータの少なくとも一部を新たな前記第2パラメータとし、
    前記入力ステップよって前記第2パラメータが入力される前に前記パラメータ保持手段によって保持されていた前記第1パラメータを、新たな前記第1パラメータとするよう、前記パラメータを更新することを特徴とする分析方法。
  8. 前記第1パラメータは、前記反応手段及び前記検出手段のうち少なくとも一方毎に校正されたパラメータであり、前記第2パラメータは、前記試薬毎に校正されたパラメータであることを特徴とする請求項7に記載の分析方法。
  9. 前記物理量がそれぞれ異なる少なくとも1つの基準物質に対して前記物理量をそれぞれ検出し、検出結果に基づいて前記第1パラメータを決定する第1パラメータ決定ステップを更に備え、
    前記少なくとも1つの基準物質の数が、前記非線形関数を表現する前記パラメータの数よりも少ないことを特徴とする請求項8に記載の分析方法。
  10. 前記第1パラメータ決定ステップは、
    分析装置毎に行われ、且つ、前記第1パラメータの数以上の数の基準物質に対して前記物理量を検出し、前記第1パラメータを決定することを特徴とする請求項9に記載の分析方法。
  11. 前記物理量がそれぞれ異なる少なくとも1つの基準物質に対して前記物理量を検出し、検出結果に基づいて前記第2パラメータを決定する第2パラメータ決定ステップを更に備え、
    前記少なくとも1つの基準物質の数が、前記非線形関数を表現する前記パラメータの数よりも少ないことを特徴とする請求項8に記載の分析方法。
  12. 前記第2パラメータ決定ステップは、
    前記試薬毎に行われ、且つ、前記第2パラメータの数以上の数の基準物質に対して前記物理量を検出し、前記第2パラメータを決定することを特徴とする請求項11に記載の分析方法。
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