(実施形態)
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1000の構成を示すブロック図である。情報処理システム1000は本の管理を行うためのシステムである。本は、図書と雑誌とに大別される。図書は、1人又は複数の著者や編者によって書かれた1冊完結の出版形態をとる本であるが、シリーズで出版される大系・全書なども含む。これに対し、雑誌は、同じタイトルで定期的に継続して発行される本であり、ボリューム(叢書)、巻号、パート、通号などが付与されている。図書にはISBN(例えば10桁又は13桁)、雑誌にはISSN(例えば8桁又は13桁)という国際標準番号が付与される。ISBN及びISSNはいずれも書籍を特定するための情報であり、以下これらを区別しない場合には「書籍特定情報」という。
情報処理システム1000は、例えば図書館に設置された画像処理装置100と、例えば図書館の管理者が運営するサーバ装置200と、例えば国立国会図書館や書誌情報提供サイトの運営者が管理する書誌情報記憶装置300と、これらの装置を接続するネットワーク400とを備える。画像処理装置100は、画像読取機能と画像形成機能を備えた、いわゆる複合機である。サーバ装置200は、画像処理装置100によって読み取られた画像を解析し、書誌情報記憶装置300から書誌情報を取得するなどして、本の管理に関する処理を実行する。この本の管理に関する処理には、サーバ装置200内のデータベースに本を登録/削除する処理、本を貸し出すためにデータベースを更新する処理、又は、貸し出した本の返却のためにデータベースを更新する処理の少なくともいずれかが含まれる。
書誌情報記憶装置300は、膨大な数の本の書誌情報を記憶しており、これら書誌情報をネットワーク400経由で提供する、Webサーバ装置である。書誌情報には、書誌のタイトルや発行日、図書分類コードなどが含まれている。図書分類コードとは、図書の主題や内容に基づく標準的な区分を表したコードである。ネットワーク400は、LAN(Local Area Network)、イントラネット、VPN(Virtual Private Network)、インターネットなどの各種ネットワークを含んでいる。画像処理装置100と、サーバ装置200と、書誌情報記憶装置300のそれぞれの数は、図1の例示に限定されない。なお、サーバ装置200の機能はいずれかの画像処理装置100によって実装されてもよいし、いずれかの画像処理装置100にフロントエンド装置として接続された情報処理装置110によって実装されてもよい。また、サーバ装置200の機能を複数のサーバ装置に分散し、各々のサーバ装置が連携してサーバ装置200と同等の機能を実現するようにしてもよい。サーバ装置200の機能はいわゆるクラウドサービスとして提供されてもよい。また、書誌情報記憶装置300以外の構成(画像処理装置100、サーバ装置200、情報処理装置110)を一つの装置内に実装してもよい。
図2は、画像処理装置100の構成を示すブロック図である。画像処理装置100は、制御部101と、記憶部102と、画像形成部103と、画像読取部104と、通信部105と、UI(User Interface)部106を備えた情報処理装置である。制御部101は、画像処理装置100の各部を制御する手段であり、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)やCPU(Central Processing Unit)などの制御回路と各種メモリによって構成されている。記憶部102は、例えばハードディスクなどの記憶手段であり、CPUによって実行されるプログラムや当該プログラムの実行に伴って用いられるデータを記憶する。
画像形成部103は、例えば電子写真方式で画像を媒体に形成する手段であり、レーザービームを感光体などの像保持体に照射して潜像を形成し、これをY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色のトナーで現像して記録シート等の媒体に転写し、定着処理を経てからその媒体を排出する。画像読取部104は、原稿上の画像を光学的に読み取って画像データを生成する手段である。通信部105は、データを送受信する手段であり、ネットワーク400を介してサーバ装置200と通信を行う。UI部106は、利用者に対する対話を実現する手段であり、例えばキーやタッチセンサなどの操作子を備え利用者の操作に応じた操作信号を制御部101に供給する操作部と、例えば液晶パネルや液晶駆動回路を備え制御部101による制御の下で画像を表示する表示部を備えている。
図3は、サーバ装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部230とを備えている。制御部210は、サーバ装置200の各部の動作を制御する手段である。制御部210は、CPUなどの制御回路と各種メモリによって構成されており、プログラムを実行することによりサーバ装置200の各部の動作を制御する。記憶部220は、サーバ装置200で使用されるデータを記憶する手段である。記憶部220は、例えばハードディスクであり、制御部210が実行するプログラムや、当該プログラムの実行に伴って用いられるデータを記憶する。ここでは、記憶部220は、図書DB(Data Base)221と雑誌DB222と区分テーブル223と利用者DB224とを記憶している。通信部230は、データを送受信する手段であり、ネットワーク400を介して画像処理装置100や書誌情報記憶装置300と通信を行う。
図4は、図書DB221、雑誌DB222及び区分テーブル223の内容の一部を例示する図である。図書DB221において、管理番号は、図書館などの図書を管理する施設に所蔵されている各図書に対して採番された番号であり、どの本についても固有の番号が対応付けられている。そのため、管理番号は本を識別する識別情報としても用いられる。タイトルは図書のタイトルである。同じタイトルの図書が複数ある場合には、前述したようにそれぞれ異なる管理番号が付与される。ISBNは、上述した書籍特定情報(書籍を特定するための情報)であり、図書に付与された国際標準番号である。図書分類コードは、上述した図書の主題や内容に基づく標準的な区分を表したコードであり、日本では日本十進分類法(NDC9)と呼ばれる規則に則って定められたコードが知られている。
請求記号(1)は、それぞれの図書館において使用される、本の管理のために用いられる規則に則ったその本の区分を表す情報(以下「区分情報」という)である。請求記号(1)としては、上記の日本十進分類法に則って区分を表した情報が使用される場合もあるし、図書館が独自に定めた規則に則って区分を表した情報が使用される場合もある。どの規則を用いて請求記号(1)を表すかは、図書館等の本を所蔵する施設毎に定められている。一般に図書館においては各図書の配架場所や本棚での並び順を図書の分類ごとに定めるため、この請求記号(1)により、図書館における各図書の配架場所や本棚での並び順が特定される。その場合、請求記号(1)は、その請求記号(1)という区分情報によって区分が表される本の施設での配置を表すことになる。
請求記号(3)は、シリーズで出版される大系・全書における各図書の巻数や発行年などの分類である。請求記号(3)は、請求記号(1)内での連番であり、同一タイトルの場合には同一番号が採番されるのが一般的である。貸出フラグは、図書が貸し出し中か否かを示すフラグである。貸出日は、図書が貸し出し中の場合のその貸出日である。利用者IDは、図書が貸し出し中の場合のその図書を借りた利用者の識別情報である。
雑誌DB222に含まれる各データは、上記において説明した図書DB221における「図書」を「雑誌」と読み替えて理解すればよい。なお、雑誌DBには、その雑誌の発行日からの貸し出しが許可されない期間である禁帯出期間が含まれる。
区分テーブル223は、標準的な図書の分類である図書分類コードと、図書館独自の図書の分類である請求記号(1)との対応関係を示したものである。この区分テーブル223により、NDC9などの標準的な図書分類コードを、図書館で用いられる請求記号(1)に変換することが可能になる。利用者DB224は、利用者に割り当てられた利用者IDやその利用者の属性などを含むデータベースである。
図5は、本の外観の一例を示す平面図である。図5の例においては、本の表紙1には、管理番号をコード化した管理バーコードを示す管理バーコードラベル11が貼付される。さらに、図書の場合には、管理番号を例えば「YB000123」とし、雑誌の場合には管理番号を例えば「YM0000123」とするといったように、図書を意味する「YB」という識別子と雑誌を意味する「YM」という識別子を管理番号の一部として用いることにより、管理番号に基づいて図書/雑誌を識別可能としてもよい。また、この例では管理バーコードラベル11を表紙1に貼付しているが、裏表紙2や背表紙3に貼付してもよい。
本の裏表紙2には、上述した書籍特定情報(書籍を特定するための情報であり、具体的にはISBN又はISSN)を示す書籍特定情報バーコードラベル21と、本の価格を示す価格バーコードラベル22とが印刷ないし貼付されている。背表紙3には請求記号ラベル31が貼付されている。この請求記号ラベル31は三段構成の表示になっており、その最上段には請求記号(1)が記され、その最下段には請求記号(3)が記される。
雑誌の場合には、禁帯出期間を意味する禁帯出ラベル12が雑誌の表紙1等に貼付される(図6参照)。本の貸し出しは、図6に示した利用者カード4を所持する利用者に対してのみ行われる。利用者カード4には、各利用者を識別するための利用者IDを示す利用者IDバーコード41が印刷ないし貼付されている。
なお、上記の各種情報を表現するときの形式はバーコードである必要はなく、それぞれ情報が符号化されたコードであればよい。
図7は、システム1000の機能構成を示す図である。画像処理装置100は、読取手段151、取得手段152と、変換手段153と、生成手段154と、算出手段155と、選択手段156と、情報取得手段157と、出力手段158と、画像形成手段159と、表示制御手段160と、受付手段161とを備える。読取手段151は、書籍を特定するための情報としてISBN又はISSNを読み取る手段である。読取手段151は、例えば図5に示す書籍特定情報バーコードラベル21から、これらの情報を読み取る。
取得手段152は、本の属性を示す属性情報と、本を識別する識別情報と、本の区分を表す区分情報及び本の貸出が許可されない期間(すなわち禁帯出期間)を示す期間情報の少なくともいずれか一方とのセットを1または複数取得する。取得手段152は、本実施形態では、属性情報として本のタイトルを、識別情報として本の管理番号を、区分情報として請求記号(1)及び請求記号(3)をそれぞれ取得する。取得手段152は、取得した属性情報を出力手段158に供給し、取得した識別情報を変換手段153に供給する。また、取得手段152は、取得した区分情報及び期間情報を生成手段154に供給する。
変換手段153は、取得手段152により取得された識別情報をコード画像に変換し、そのコード画像を出力手段158に供給する。コード画像とは、識別情報をコード化して表した画像であり、例えば管理バーコードの画像である。つまり、変換手段153は、識別情報を管理バーコードに変換してその管理バーコードを表す画像を生成することで、管理バーコードの画像への変換を行う。
生成手段154は、取得手段152により請求記号(1)及び(3)が取得された場合にはそれらの請求記号を表す請求記号画像を生成し、生成した請求記号画像を出力手段158に供給する。また、生成手段154は、取得手段152により期間情報が取得された場合にはその期間情報が示す禁帯出期間を表す禁帯出期間画像を生成し、生成した禁帯出期間画像を出力手段158に供給する。
算出手段155は、媒体において画像群が形成される領域のサイズを算出する。選択手段156は、サイズがそれぞれ異なる複数の媒体のなかから、算出手段155により算出されたサイズとの関係が予め定められた条件を満たすものを選択する。選択手段156は、選択した媒体を示す媒体情報を出力手段158に供給する。情報取得手段157は、自装置の画像形成機能及び画像読取機能の少なくともいずれか一方の性能に関する性能情報を取得する。情報取得手段157は、取得した性能情報を出力手段158に供給する。
出力手段158は、画像を媒体に形成するためのデータである画像形成データを画像形成手段159に対して出力する。出力手段158は、変換手段153、生成手段154、選択手段156及び情報取得手段157から供給された各情報に基づいて画像形成データを生成し、生成した画像形成データを出力する。画像形成データは、例えば、形成すべき画像をPDL(pagedescription language)で表される描画領域(以下、単に「PDL」という)に配置したことを表すデータである。なお、出力手段158は、これらの情報が全て供給されて画像形成データが生成可能となっても、すぐには画像形成データを出力しない場合がある。その場合についてはのちほどさらに詳しく説明する。
画像形成手段159は、出力手段158から出力されてきた画像形成データに基づいて、取得手段152により取得された属性情報の一部または全部を表す画像、変換手段153により変換されたコード画像、及び生成手段154により生成された請求記号画像(又は禁帯出期間画像)を、一のセットに対応する画像群が一枚の媒体に形成されるように、1または複数の媒体に画像形成する。このうちのコード画像及び請求記号画像が形成された媒体は、ラベルとして本に貼り付けられて図書館等における本の管理のために用いられる。以下ではこれらのコード画像、請求記号画像及び禁帯出期間画像をまとめて指す場合には「ラベル画像」という。また、ラベル画像が表す情報、すなわちコード画像が表す識別情報、請求記号画像が表す請求記号及び禁帯出期間画像が表す禁帯出期間をまとめて指す場合には「ラベル情報」という。ラベル情報は、本の管理に用いられる情報である。
表示制御手段160は、ユーザ操作を受け付けるための操作画面を表示手段(UI部106)に表示させる。操作画面には、例えば操作子や記入欄などが表示される。表示制御手段160は、表示させた操作画面に関して、ユーザ操作を受け付けるために必要な情報を受付手段161に供給する。この情報は、例えば表示されている操作子や記入欄などを識別する情報である。受付手段161は、操作画面が表示された状態でユーザによって行われたユーザ操作を受け付け、受け付けたユーザ操作に応じた処理を行う。ユーザ操作に応じた処理とは、例えば表示されている操作子に対応付けられた処理や表示されている記入欄の情報を修正する処理などである。
なお、記入欄の情報が修正されると、受付手段161が、修正された情報を表示制御手段160に供給する処理をユーザ操作に応じた処理として行い、表示制御手段160が、修正された情報を記入欄に表示させる。表示制御手段160及び受付手段161については、記憶手段256及び出力手段158とともにのちほどさらに詳しく説明する。読取手段151、取得手段152、変換手段153、生成手段154、算出手段155、選択手段156、情報取得手段157、出力手段158、画像形成手段159、表示制御手段160及び受付手段161は、制御部101のソフトウェア処理によって実現される。
サーバ装置200は、登録手段251と、送信手段252とを備える。登録手段251は、図4に示す図書DB221に属性情報である本のタイトルと、ラベル情報である管理番号及び請求記号とのセットを登録し、雑誌DB222に属性情報である本のタイトルと、ラベル情報である管理番号及び禁帯出期間とのセットを登録する。登録手段251は、第2取得手段253と、特定手段254と、採番手段255と、記憶手段256とを備える。第2取得手段253は、本から読み取った書籍特定情報(ISBN又はISSN)を取得する。
特定手段254は、本実施形態では、取得された書籍特定情報がISBNであった場合には、そのISBNに基づいて、本の区分を表す区分情報を特定する。特定手段254は、具体的には、まず、ISBNに基づいて図1に示す書誌情報記憶装置300に対して書誌情報を照会する。そして、特定手段254は、照会した書誌情報に含まれる図書分類コードに図4に示す区分テーブル223において対応付けられている請求記号(1)を特定し、その請求記号(1)に基づいて請求記号(3)を特定する。特定手段254は、特定した請求記号(1)及び請求記号(3)を記憶手段256に通知する。
また、特定手段254は、取得された書籍特定情報がISSNであった場合には、そのISSNに基づいて、上述した禁帯出期間(雑誌の発行日からの貸し出しが許可されない期間)を特定する。この場合、特定手段254は、ISSNに基づいて書誌情報記憶装置300に対して書誌情報を照会し、書誌情報に含まれている雑誌の発行日から禁帯出期間を特定する。特定手段254は、特定した禁帯出期間を記憶手段256に通知する。また、特定手段254は、書籍特定情報がISBN及びISSNのいずれであった場合でも、書誌情報を照会すると、その書誌情報に含まれている本のタイトルを記憶手段256に通知し、その旨を採番手段255に通知する。採番手段255は、特定手段254からの通知があると、管理番号を採番する。採番手段255は、採番した管理番号を記憶手段256に通知する。
記憶手段256は、第2取得手段253により取得された書籍特定情報がISBNであった場合には、特定手段254から通知された請求記号(1)及び請求記号(3)と、採番手段255から通知された管理番号とを、上述したラベル情報として得る。また、記憶手段256は、第2取得手段253により取得された書籍特定情報がISSNであった場合には、特定手段254から通知された禁帯出期間と、採番手段255から通知された管理番号とを、上述したラベル情報として得る。これらのラベル情報は、第2取得手段253が取得した書籍特定情報(ISBN又はISSN)に基づいて得られた情報である。
記憶手段256がこうして得たラベル情報を記憶し、特定手段254から通知された本のタイトルを上述した属性情報として記憶することで、登録手段251は属性情報及びラベル情報のセットを登録する。記憶手段256は、書籍特定情報がISBNであれば図書DB221にこれらの情報を記憶し、書籍特定情報がISSNであれば雑誌DB222にこれらの情報を記憶する。なお、記憶手段256は、ラベル情報を得てもすぐに記憶しない場合がある。その場合についてはのちほどさらに詳しく説明する。
送信手段252は、登録手段251により登録された属性情報及びラベル情報のセットを画像処理装置100に送信する。送信手段252は、本実施形態では、一冊の本に対応するセット(一冊の本の書籍特定情報バーコードラベル21から読み取られた書籍特定情報に基づいて登録された属性情報及びラベル情報のセット)が登録される度に画像処理装置100への送信を行う。
このセットは、取得手段152に供給され、属性情報と、識別情報と、区分情報及び期間情報の少なくともいずれか一方とのセットとして取得手段152によって取得される。登録手段251、送信手段252、第2取得手段253、特定手段254及び記憶手段256は、制御部210のソフトウェア処理によって実現される。また、本に付されたコードとは、本に印刷されているコードや本に貼付されているコードのほか、本に取り外し可能な形態で取りつけられているコードなども含む。なお、コードとは、情報を表現するための記号や符号の体系であり、本実施形態では各種のバーコードやQRコード(登録商標)のほか、請求記号をも含む。
続いて、記憶手段256によるラベル情報の記憶について詳しく説明する。
記憶手段256は、上記のとおり得たラベル情報に請求記号(1)及び請求記号(3)という区分情報が含まれている場合に、それらの区分情報を画像処理装置100に送信する。この区分情報は、表示制御手段160に供給される。表示制御手段160は、供給された区分情報を確認させるための画面であり、且つ、必要であればその区分情報を修正する操作(以下「第1操作」という)をユーザ操作として受け付けるための画面を表示させる。
図8は、第1操作を受け付けるための画面の一例を示す図である。この画面には、「確認・修正画面」及び「本のタイトル:xxxxxxxxxx」という文字列が表示されている。また、「請求記号(1):」という文字列の横に、「09」という区分情報が表された記入欄A1が表示され、「請求記号(3):」という文字列の横に、「18」という区分情報が表された記入欄A2が表示されている。また、「OK」という文字列を含む操作子A3が表示されている。記入欄A1及びA2に表されている区分情報は、ユーザが修正できるようになっている。受付手段161が記入欄A1又はA2に表されている区分情報を修正する操作を第1操作として受け付けると、表示制御手段160は修正された区分情報を表示させる。
また、受付手段161は、操作子A3を選択する操作を第1操作として受け付けると、記入欄A1に表示されている区分情報である請求記号(1)と、記入欄A2に表示されている区分情報である請求記号(3)とをサーバ装置200に送信する処理をユーザ操作に応じた処理として行う。ユーザは、最初に表示された請求記号(1)、(3)で問題がないか否かを確認し、問題がなければ記入欄A1及びA2を修正することなく操作子A3を選択する操作を行うし、問題があれば記入欄A1及びA2を修正したうえで操作子A3を選択する操作を行う。
ここでいう問題とは、請求記号(1)、(3)が図書館独自の図書の分類として適切なものになっているか否かというものである。区分情報は、上述したとおり、書籍特定情報に基づいて照会された書誌情報に含まれる図書分類コードに対応している。しかし、例えばクラウドコンピューティングの分野のように、変化が激しい分野に関連する本については、照会された書籍情報に含まれる図書分類コードが適切でない場合がある。その場合、特定手段254により特定される区分情報も適切でないものになる。
受付手段161によってサーバ装置200に送信された請求記号(1)及び(3)は、記憶手段256に供給される。記憶手段256は、そうして供給された請求記号(1)及び(3)をラベル情報として図書DB221に記憶する。こうして記憶手段256は、区分情報が修正された場合には、第1操作により修正された区分情報をラベル情報として記憶する。また、記憶手段256は、区分情報が修正されなかった場合であっても、ユーザによって確認された区分情報をラベル情報として記憶する。
次に、出力手段158による画像形成データの出力について詳しく説明する。出力手段158は、画像形成データを出力するために必要な各情報(言い換えるとラベル情報を媒体に形成するために必要な情報)が全て供給されると、その旨を表示制御手段160に通知する。本実施形態では、前述したように一冊の本に対応する属性情報及びラベル情報のセットがサーバ装置200から送信されてくるので、出力手段158は、一冊の本に対応するラベル画像を媒体に形成させるために必要な各情報が揃う度にこの通知を行う。
表示制御手段160は、少なくとも一の画像形成データの出力が可能である場合に、ラベル画像の媒体への形成の開始を指示する操作(以下「第2操作」という)をユーザ操作として受け付けるための画面を表示させる。
図9は、第2操作を受け付けるための画面の一例を示す図である。この画面には、「ラベル画像の準備状況画面」という文字列と、「準備できたラベル画像の数:」という文字列の横に、「2」という数値が表された表示欄A11とが表示されている。また、「画像形成を開始してよいですか?」という文字列と、「OK」という文字列を含む操作子A12とが表示されている。
受付手段161は、操作子A12を選択する操作を第2操作として受け付けると、まだ媒体に形成されていないラベル画像を形成するための画像形成データを出力するよう出力手段158に要求する処理をユーザ操作に応じた処理として行う。出力手段158は、受付手段161から上記の要求がされた場合、すなわちユーザによって第2操作が行われた場合に、要求されたとおりに、まだ媒体に形成されていないラベル画像を形成させるための画像形成データを出力する。図9に示す画面が表示されているときに第2操作が行われた場合であれば、出力手段158は、まだ媒体に形成されていない2つのラベル画像を形成させるための画像形成データを出力する。また、この第2操作が行われなければ、書籍特定情報バーコードラベル21の読み取りが行われる度に、表示欄A11に表されている数値が1ずつ増えていく。
以上のとおり、表示制御手段160は、記憶手段256によってラベル情報が得られてからそのラベル情報を表すラベル画像が画像形成手段159によって媒体に形成される前までに行われるユーザ操作(第1操作又は第2操作)を受け付けるための操作画面を表示手段に表示させる。また、出力手段158は、それらの操作画面のいずれか又は両方が表示されて受け付けられたユーザ操作に基づく指示を反映し、ラベル画像を媒体に形成させるためのデータの出力を行う。ここでいう指示とは、第1操作が受け付けられた場合は区分情報を修正する指示であり、第2操作が受け付けられた場合はラベル画像の媒体への形成を開始させる指示である。
本実施形態では、前述したとおり区分情報を修正するためのユーザ操作である第1操作が受け付けられてその修正された区分情報が反映されたラベル画像が媒体に形成される。これにより、誤った区分情報を表すラベル画像が形成されてその区分情報を修正したラベル画像を形成することによる余計な媒体の消費が抑えられる。また、まだ媒体に形成されていないラベル画像の数が増えたときにユーザが第2操作を行うことで、例えば画像形成データが生成可能になるとすぐに画像形成データを生成して出力する場合に比べて、媒体に形成されるラベル画像の数が多くなり、その結果消費される媒体が少なくなる。
本実施形態では、前述したように本の管理に用いるラベルの画像を媒体に形成する処理においてユーザの指示が反映されるようになるので、この処理において消費される媒体を少なくするための指示をユーザが行えるようになる。具体的には、区分情報が誤っていた場合にそれを修正する指示を第1操作によってユーザが行えるようになり、また、媒体に形成されるラベルの画像を多くするための指示を第2操作によってユーザが行えるようになる。
(動作)
図10、図11は、サーバ装置200の動作を示すフローチャートであり、図12〜図14は画像処理装置100に表示される画面の一例を示す図である。図10は、サーバ装置200の基本的な動作を示しており、図11は、図10のステップS107の詳細な処理を示している。
(基本動作)
まず、画像処理装置100のUI部106において、図12に示す処理選択画面G1が表示される。この処理選択画面G1において、利用者が所望の処理を選択する。図12に示す「本を借りる」「本を返す」「文献複写」「本を登録する」「複合機一般機能」という処理が記されたソフトボタンのうち、「本を借りる」「本を返す」「本を登録する」のソフトボタンにはそれぞれURL(Uniform Resource Locator)が関連付けられている。利用者がこれらの「本を借りる」「本を返す」「本を登録する」という処理のいずれかを選択すると、画像処理装置100の制御部101は、選択された処理に関連付けられたURLに対してHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)要求を送信する。
一方、利用者によって「文献複写」が選択された場合、画像処理装置100の制御部101は、いわゆるコピーを行うための画面データを記憶部102から読み出して、そのデータに応じた画面をUI部106に表示する。また、「複合機一般機能」が選択された場合、画像処理装置100の制御部101は、コピー、スキャン、ファクシミリ等の選択肢が列挙された、複合機における一般的なメニュー画面を表示するためのデータを記憶部102から読み出して、その画面をUI部106に表示する。
なお、上述の処理の全てを、全ての利用者に提供しなくてもよい。即ち、全ての処理のうち幾つかの処理は全ての利用者に提供し、その他の処理は、特定の利用者にのみ提供するようにしてもよい。その際には、処理選択画面G1を表示する前に利用者の認証を行い、認証された利用者が利用できる処理が表示された処理選択画面G1を表示する方法や、最初は全ての利用者が利用できる処理が表示された処理選択画面G1を表示しておき、認証をして後に認証された利用者が利用可能な処理を表示する方法が考えられる。
通常の利用者と特定の利用者とで表示画面自体を変更してもよい。例えば、「本を登録する」という処理は、司書のみに提供されるようにすることができる。通常の利用者用の処理選択画面G1には「本を登録する」を表示しないようにするとともに、司書用のログイン画面G2においてID及びパスワード等による認証成功後に、制御部101が司書専用の処理選択画面を表示するためのデータを記憶部102から読み出して、「本を登録する」と表記されたソフトボタンを含む画面をUI部106に表示する。
ここでは、画像処理装置100において利用者が「本を借りる」「本を返す」「本を登録する」のいずれかを選択する操作を行った場合を例に挙げて説明する。この場合、画像処理装置100の制御部101は、選択された処理に対応付けられたURLに対しHTTP要求を送信する。この例では、これらの処理は全てサーバ装置200で行われるので、このURLは、サーバ装置200のURLである。サーバ装置200の制御部210は、このHTTP要求を受け取ることで、処理の選択を受け付ける(図10のステップS101)。そして、制御部210は、HTTP要求に応じた操作画面データを記憶部220から読み出して画像処理装置100に送信する(ステップS102)。
画像処理装置100の制御部101は受信した操作画面データに応じた操作画面をUI部106に表示する。例えば、図書館が新規に入手した本の登録を行う場合には登録画面G3(図12)がUI部106に表示され、図書館が本を貸し出す(利用者が本を借りる)場合には貸出処理画面G5(図13)がUI部106に表示され、利用者が本を返却する場合には返却処理画面G6(図13)がUI部106に表示される。本を登録する場合、画像処理装置100の画像読取部104に、本の書籍特定情報バーコードラベル21が印刷された裏表紙2をセットし、さらに、登録画面G3に設けられた入力欄に必要な情報を入力して、「OK」と表記されたソフトボタン(以下、OKボタンという)を選択する。これにより、登録画面においてHTML(Hyper Text Markup Language)のFORMタグによって関連付けられたURLに対し、OKボタンの識別子、その値情報、及び入力欄に入力された情報が送信される。
また、本の貸出又は返却の場合、利用者は画像処理装置100の画像読取部104が備えるプラテンガラスの上に、管理バーコードラベル11が貼付された本の表紙1と、自身の利用者カード4の利用者IDバーコードが印刷された面をセットし、貸出処理画面G5又は返却処理画面G6におけるOKボタンを選択する。これにより、画像読取部104がプラテンガラス上の1冊の本から1回のスキャンで複数のコードを読み取ることになる。このとき、複数の本を同時にプラテンガラスの上においてこれらの本から一度のスキャンでコードを読み取ってもよいし、また、利用者カードを合わせてプラテンガラスの上においてこの利用者コードからコードを読み取ってもよい。
これらの画面においてHTMLのFORMタグによって関連付けられたURLに対し、OKボタンの識別子及びその値情報が送信される。サーバ装置200の制御部201は、これらの情報を受け取ることで、処理の指示を受け付ける(ステップS103)。なお、画像処理装置100に設けられたハードボタンが上記のソフトボタンと同じ指示を受け付けるようにしてもよい。または、UI部106にソフトボタンを表示せずに、画像処理装置のハードボタンがソフトボタンの機能を代替してもよい。
サーバ装置200の制御部210は、画像処理装置100に対し、スキャン指示及び遷移先画面指定情報を送信する(ステップS104)。スキャン指示には、スキャンの解像度(例えば300dpi(dot/inch))、白黒、画像形式(例えばTIFF形式)等のスキャン時のパラメータと、スキャン画像データの送信先を示すURLが含まれる。遷移先画面指定情報は、画面データの格納先を意味するURLなどのパス情報である。
画像処理装置100の制御部101は、受信したスキャン指示に従い、画像読取部104によって画像を読み取り、サーバ装置200から指定されたパラメータに従って画像データを生成する。制御部101は、生成した画像データを指定された送信先に送信する。制御部101は、必要に応じて、スキャン画像データに、スキャン時のパラメータのほか、メタ情報(認証済のユーザ情報、画像処理装置のアドレス等)を付加する。
サーバ装置200の制御部210は、画像処理装置100から送信されるスキャン画像データを受信する(ステップS105)。そして、制御部210は、スキャン画像データに含まれるバーコードによって特定される情報を取得する(ステップS106)。スキャン画像データに複数のバーコードが含まれている場合には、制御部210は、それぞれに対応した複数の情報を取得する。そして、制御部210は、取得した情報を用いて処理を実行することが可能か否かを判断し、処理を実行することが可能だと判断した場合には、取得した情報に基づいて処理を実行する(ステップS107)。各々の処理の詳細については後述する。
ステップS105〜S107の間、画像処理装置100の制御部101は、遷移先画面指定情報によって指定されたURLを指定して、サーバ装置200に対して状態表示画面を要求する。サーバ装置200の制御部210は、ステップS107の処理が完了していない場合は(ステップS109;No)、処理中画面データ(図12の処理中画面G4)を画像処理装置100に送信する(ステップS108,S110)。また、制御部210は、ステップS107の処理が正常終了している場合は(ステップS109;Yes)、正常終了画面データ(図13の処理結果画面G7,G8、図14の処理結果画面G9)を、エラー終了している場合はエラー画面(図14の処理結果画面G10,G11,G12)を画像処理装置100に送信する(ステップS111)。
(登録動作)
次に図11を参照して、本の登録時のステップS107(図10)の処理について説明する。サーバ装置200の制御部210は、スキャン画像データに含まれる1又は複数のバーコードを復号し、それぞれのバーコードから特定される1又は複数の情報を取得する。これらの情報の中に、ISBNを示す文字列が含まれているか否かを判断する(ステップS301)。ISBN、ISSN、利用者ID、図書・雑誌の管理番号などの各種情報の識別には、それぞれのプレフィクスで判別する方法が考えられる。
具体的には、ISBNは987で始まる13桁の数値であり、ISSNは977で開始する13桁の数値であり、利用者IDは例えばAなどの特定のプレフィクスから始まり(例;A0012345)、図書の管理番号は例えばYBなどの特定のプレフィクスから始まり(例;YB00012)、雑誌の管理番号例えばYMなどの特定のプレフィクスから始まる(例;YM0002222)ようにしておき、制御部210はこれらのプレフィクスで情報の種類を判断する。また、各情報の桁数や、いわゆるチェックデイジットを用いてもよい。また、バーコードの種類で判別してもよいし、バーコードの周囲の画像(ガイド画像など)やバーコードの位置で判別してもよい。
ISBNが得られた場合(ステップS301;Yes)、制御部210は、ISBNを指定して書誌情報記憶装置300に対して書誌情報を照会する(ステップS302)。書誌情報が得られると、制御部210は管理番号を採番する(ステップS303)。制御部210は、区分テーブル223を参照し、取得した書誌情報に含まれる図書分類コードに対応する請求記号(1)を特定する(ステップS304)。次に、制御部210は、特定した請求記号(1)に対して、請求記号(3)を特定する(ステップS305)。
続いて、制御部210は、特定した請求記号(請求記号(1)及び(3))と書誌情報に含まれている本のタイトルとを画像処理装置100に送信する(ステップS306)。これにより画像処理装置100が例えば図8に示す画面を表示する。そしてユーザによる第1操作が行われると、画像処理装置100がその第1操作を受け付けてその時点で表示している請求記号をサーバ装置200に送信してくるので、制御部210は、そうして送信されてきた請求記号を受け取る。次に制御部210は、図書データベース221に新規レコードを追加し、受け取った請求記号を含む必要な情報を登録する(ステップS308)。
制御部210は、登録した情報のうち、ラベル情報を表すラベル画像(コード画像及び請求記号画像)と、属性情報である本のタイトルとを媒体に形成させる(ステップS309)。こうして媒体に形成されたコード画像、すなわち管理番号を表すバーコードの画像は、管理バーコードラベル11として図書に貼り付けられる。また、媒体に形成された請求記号画像は、請求記号ラベル31として図書に貼り付けられる。また、媒体に形成された本のタイトルは、管理バーコードラベル11及び請求記号ラベル31がどの本のものなのかをユーザが判別するために用いられる。なお、ステップS309の処理の詳細は後述する。
一方、ISSNが得られた場合(ステップS301;No且つステップS310;Yes)、制御部210は、ISSNを指定して書誌情報記憶装置300に対して書誌情報を照会する(ステップS311)。書誌情報が得られると、制御部210は管理番号を採番する(ステップS312)。制御部210は、雑誌データベース222に新規レコードを追加し、必要な情報を登録する(ステップS313)。制御部210は、登録した情報のうち、ラベル情報を表すラベル画像(コード画像及び禁帯出期間画像)と、属性情報である本のタイトルとを媒体に形成させる(ステップS314)。こうして媒体に形成されたコード画像は、管理バーコードラベル11として雑誌に貼り付けられ、媒体に形成された禁帯出画像は、禁帯出ラベル12として雑誌に貼り付けられる。なお、ステップS314の処理の詳細は後述する。
なお、ISBN及びISSNが取得できなかった場合には(ステップS301;No且つステップS310;No)は、制御部210は、本の登録ができないと判断して、画像処理装置100に対してエラー表示を行うよう指示する(ステップS315)。つまり、ステップS301及びステップS310の判断は、要求された処理である本の登録を行うことが可能か否かの判断に相当する。この場合、本の表紙、裏表紙を画像処理装置100で読み取らせてOCR(Optical Character Recognition)処理し、書誌情報として使用
してもよい。
(管理バーコード及びラベル作成動作)
次に、図15を参照して、図11のステップS309及びステップS314の処理について説明する。この例で、サーバ装置200の制御部210は、図11のステップS309において、ステップS308で登録された情報に基づき、図書のタイトルなどを含む図書情報(属性情報の一例)、管理番号(識別情報の一例)、請求記号(1)及び請求記号(3)(区分情報の一例)のセットを画像処理装置100に送信する。また、ステップS314において、制御部210は、ステップS313で登録された情報に基づき、雑誌のタイトルなどを含む雑誌情報、管理番号及び貸出禁止期限情報のセットを画像処理装置100に送信する。図書情報及び雑誌情報は、本の属性を示す属性情報の一例である。
図15は、ラベル作成処理における画像処理装置100の動作の手順を示すフローチャートである。ラベル作成処理とは、管理バーコードラベル11及び請求記号ラベル31を作成する処理(図11のステップS309の処理)のことである。まず、画像処理装置100の制御部101は、属性情報の一例である図書情報と、識別情報の一例である管理番号と、区分情報の一例である請求記号(1)及び請求記号(3)とのセットを、サーバ装置200から受信する(取得する)(ステップS501)。制御部101は、受信された管理番号を管理バーコードの画像(コード画像の一例)に変換する(ステップS502)。
変換されるバーコードのコード体系は、例えばCode39が用いられてもよく、また、QRコードなどの2次元コードであってもよい。また、制御部101は、画像処理装置100でスキャン可能な最小解像度(一般的には200dpi)で読み取った場合に解析可能な大きさの管理バーコードの画像に変換してもよい。このとき、制御部101は、管理バーコードの画像の上部や下部に、図書館名や拠点名などの追加情報を付加してもよい。追加情報は画像処理装置100の記憶部に予め保持されていてもよい。
制御部101は、受信された請求記号(1)及び請求記号(3)に基づいて請求記号画像を生成する(ステップS503)。請求記号画像は、例えば画像処理装置100に予め登録されている請求記号ラベル31用の画像に請求記号(1)及び請求記号(3)が合成されることによって生成される。制御部101は、以上のとおり図書情報の取得、管理バーコードの画像への変換及び請求記号画像の生成を行うと、媒体に形成すべき画像の情報(図書情報及びラベル画像)が揃って画像形成データが生成可能となるので、図9に示すような第2操作を受け付けるための画面を表示する(ステップS504)。
制御部101は、第2操作を受け付けるまで第2操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS505)、第2操作を受け付けたと判断すると(ステップS505;YES)、図書情報及びラベル画像を媒体に形成するための画像形成データを生成する(ステップS506)。次に、制御部101は、生成した画像形成データを画像形成手段に出力し(ステップS507)、図書情報及びラベル画像を媒体に形成する(ステップS508)。
図16の画像I1は、ステップS508において媒体に形成される画像の一例である。この例で、A4サイズの1枚の媒体に、図書のタイトルT1と、管理バーコードラベル11と、請求記号(1)及び請求記号(3)を含む請求記号ラベル31とを表す画像が形成されている。この例で、制御部101は、タイトルT1、管理バーコードラベル11を表す画像(すなわち管理バーコードの画像)及び請求記号ラベル31を表す画像(すなわち請求記号画像)を、上述したPDLに配置する。制御部101は、まず、本のタイトルT1を左寄せで配置する。本のタイトルT1は、文字列として埋め込まれてもよく、また、フォント画像に変換された後に配置されてもよい。タイトルT1が長く一行ではページに入りきらない場合、ページの端までいったあと改行される。
制御部101は、タイトルT1の次の行に管理バーコードラベル11を配置し、管理バーコードラベル11の次の行に請求記号ラベル31を配置する。なお、この例では、制御部101がタイトルT1、管理バーコードラベル11及び請求記号ラベル31(以下「画像群」という)の配置場所を一意に決定するが、画像群の配置方法はこれに限られない。例えば、配置方法を記載したテンプレートを画像処理装置100の記憶部に予め記憶しておき、制御部101が記憶部に記憶されたテンプレートを参照して画像群を配置してもよい。作業者は、媒体に形成された管理バーコードラベル11及び請求記号ラベル31を媒体から切り取り、登録された本に貼付する。
(変形例)
上述した実施形態は、本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、実施形態及び各変形例は、必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
(変形例1:出力タイミング)
出力手段158は、実施形態では第2操作が行われた場合に画像形成データを出力したが、これとは異なるタイミングで画像形成データを出力してもよい。出力手段158は、例えば、まだ媒体に形成されていない未形成のラベル画像の数に基づいて画像形成データを出力する。具体的には、出力手段158は、まだ媒体に形成されていないラベル画像の数が閾値を超えた場合には、第2操作が行われなくても画像形成データを出力する。
ラベル画像の数としては、例えば、コード画像及び請求記号画像の組の数やコード画像及び禁帯出期間画像の組の数を用いてもよいし、コード画像、請求記号画像及び禁帯出期間画像をそれぞれ1つと数えた数を用いてもよい。閾値としては、例えば、1枚の媒体全体に形成されることになるラベル画像の数が用いられる。この場合の閾値は、ラベル画像のサイズや媒体のサイズ、ラベル画像の配置などに応じて決められる。なお、1枚の媒体ではなく複数枚の媒体の各々の全体にラベル画像が形成されるような数が閾値として用いられてもよい。
図17は本変形例のラベル作成処理における画像処理装置100の動作の手順を示すフローチャートである。画像処理装置100の制御部101は、まず、図15に示すステップS501からS505までの動作を行う。制御部101は、ステップS505で第2操作を受け付けた(YES)と判断した場合にはステップS56(画像形成データ生成処理)以降の動作を行う。制御部101は、ステップS505で第2操作を受け付けていない(NO)と判断した場合には、次に、まだ形成されていないラベル画像の数が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS509)。制御部101は、ラベル画像の数が閾値を超えていない(NO)と判断した場合には、ステップS505に戻って動作を行い、閾値を超えている(YES)と判断した場合には、ステップS56(画像形成データ生成処理)以降の動作を行う。
ユーザが書籍特定情報バーコードラベル21の読み取りの作業ばかりを進めると未形成の画像ラベルの数が次第に増えていくが、その際に例えば画像処理装置100でトラブルが生じると、未形成の画像ラベルが消えてしまうことが起こり得る。本変形例によれば、ラベル画像の数に基づく画像形成データの出力を行わない場合に比べて、未形成のラベル画像が少なくなり、前述したような場合における画像ラベルの消失による登録作業のやり直しの手間が小さくなる。
なお、未形成のラベル画像の数が閾値を超えても、画像形成データを出力させないようにする場合があってもよい。例えば、出力手段158は、ラベル画像を形成する画像形成手段159が特定の状態のときには、まだ媒体に形成されていないラベル画像の数が閾値を超えた場合における画像形成データの出力を行わない。特定の状態として、例えば、画像形成手段159がラベル画像を形成する媒体を収容するための専用の収容手段(例えば専用の給紙トレイ)を有していない状態と、ラベル画像が形成されて排出された媒体を収容するための専用の収容手段(例えば専用の排紙トレイ)を有していない状態とが用いられる場合について説明する。
図18は本変形例のラベル作成処理における画像処理装置100の動作の他の手順を示すフローチャートである。画像処理装置100の制御部101は、まず、図17に示すステップS501からS505までの動作を行う。制御部101は、ステップS505で第2操作を受け付けていない(NO)と判断し、次に、まだ形成されていないラベル画像の数が閾値を超えたと判断した場合に(ステップS509;YES)、画像形成手段が特定の状態か否かを判断する(ステップS510)。制御部101は、画像形成手段が特定の状態であると判断した場合には(ステップS510;YES)、ステップS505(第2操作の受け付け有無の判断)に戻って動作を行い、画像形成手段が特定の状態ではないと判断した場合には(ステップS510;NO)、ステップS56(画像形成データ生成処理)以降の動作を行う。
例えば前述した専用の給紙トレイを画像形成手段が有していない場合、ラベル画像を形成することで給紙トレイを共有している他の業務の作業効率が低下することがある。図18の例によれば、その場合には、登録の業務を行っているユーザが、画像形成手段が他の業務であまり使われていないときに第2操作を行ってラベル画像を形成させるようにすることで、他の業務の作業効率の低下が抑えられる。また、反対に、専用の給紙トレイを画像形成手段が有している場合には、ユーザが他の業務での画像形成手段の使用状況を気にしなくてもよくなる。
また、前述した専用の排紙トレイを画像形成手段が有していない場合、ラベル画像が形成された媒体が他の業務でも使用される排紙トレイに排出されることになる。未形成のラベル画像の数が閾値を超えた場合にそれらのラベル画像が媒体に形成されると、登録の作業を行っているユーザは、自分が第2操作を行ったわけではないので、ラベル画像が媒体に形成されたことに気付かない場合がある。その場合、媒体を放置したままにして他のユーザに持って行かれたり処分されたりするという問題が起こり得る。
図18の例によれば、専用の排紙トレイを画像形成手段が有していなければ第2操作を行わなければラベル画像が媒体に形成されないから、そのような問題が起こらないようになる。以上のとおり、図18の例によれば、画像形成手段の状態に基づいたデータの出力が行われない場合に比べて、その画像形成手段を利用するユーザの作業の効率が高められる。
他にも、出力手段158は、例えば、特定の日時が訪れた場合には、第2操作が行われなくても画像形成データを出力してもよい。特定の日時としては、例えば、図書を管理する施設において新規に本を入手する時期から、それらの本の書籍特定情報バーコードラベル21を読み取らせる作業に要すると見込まれる期間が経過した日時が定められる。これ以外にも、画像処理装置100に非形成のラベル画像が溜まっている見込みが高い日時が定められるとよい。これにより、日時に基づく画像形成データの出力を行わない場合に比べて、未形成のラベル画像が少なくなり、前述の例と同様に画像ラベルの消失による登録作業のやり直しの手間が小さくなる。
(変形例2:未形成ラベル画像の表示)
実施形態では、図9に示す表示欄A11のように、表示制御手段160が、まだ媒体に形成されていない未形成のラベル画像の数を表示手段に表示させたが、これ以外の表示が行われてもよい。例えば、表示制御手段160は、まだ媒体に形成されていないラベル画像の数を当該ラベル画像の種類別に表示手段に表示させる。
図19は本変形例で表示される画面の一例を示す図である。この画面には、準備できたラベル画像の数、すなわち未形成のラベル画像の数が、「哲学」、「歴史」、「社会科学」及び「自然科学」といった区分ごとに用意された複数の表示欄A21にそれぞれ表示されている。各表示欄A21の隣には「開始」という文字列を含む操作子A22がそれぞれ表示されている。出力手段158は、1以上の操作子A22を選択する操作が行われると、操作された操作子A22に対応する区分のラベル画像の画像形成データを出力する。
また、図19の画面には、「まとめて開始」という文字列を含む操作子A23が表示されている。出力手段158は、操作子A23を選択する操作が行われると、区分に関係なく未形成のラベル画像を全て媒体に形成するための画像形成データを出力する。このように、表示制御手段160は、まだ媒体に形成されていないラベル画像の数を表示させるのに加え、それらのラベル画像のうち、種類が共通するラベル画像の媒体への形成の開始を指示する操作を第2操作として受け付けるための画面(複数の操作子A22を表した画面)を表示させる。
また、表示制御手段160は、種類を問わずに全ての未形成のラベル画像の媒体への形成の開始を指示する操作を第2操作として受け付けるための画面(操作子A23を表した画面)を表示させる。出力手段158は、受け付けられた第2操作に応じて、種類が共通するラベル画像の画像形成データまたは全ての未形成のラベル画像の画像形成データを出力する。本変形例によれば、第2操作を行ったときに形成される各種類のラベル画像の数がユーザに伝えられる。また、その数を見たユーザが第2操作を行うことで、未形成のラベル画像が種類毎にまとめて形成されたり、種類を問わず未形成のラベル画像がまとめて形成されたりする。
(変形例3:画面表示の有無)
表示制御手段160は、実施形態では、第1操作を受け付けるための操作画面と第2操作を受け付けるための操作画面とをどちらも表示させたが、これに限らず、例えばいずれかの操作画面だけを表示させてもよい。その場合でも、表示された方の操作画面で受け付けられるユーザ操作が示すユーザの指示がラベル画像を媒体の形成させる処理に反映されることになる。
また、表示制御手段160は、例えばユーザが設定することによって、両方の操作画面を表示させないようにしてもよい。例えば特定手段254により特定される区分情報が正確であるため修正する必要がなく、且つ、上述した未形成のラベル画像の数に基づく(この数が閾値を超えた場合の)画像形成データの出力をしておけば問題ないという場合であれば、両方の操作画面を表示させないように設定することで、ユーザの手間が省けて便利である。
(変形例4:ラベル情報の記憶)
記憶手段256は、実施形態では、ラベル情報を得てもユーザによる確認及び必要であれば修正がされたあとでなければそのラベル情報を記憶しなかったが、これに限らず、すぐに記憶してもよい。その場合、記憶手段256は、例えば、ラベル情報に対応付けて、そのラベル情報に対するユーザの確認及び必要な修正が行われていない旨を表すフラグを記憶する。そして、ユーザによる確認及び必要な修正がされた請求記号(1)、(3)がサーバ装置200から送信されてきて記憶手段256に供給されると、記憶手段256は、先に記憶しておいた請求記号(1)、(3)に供給された請求記号(1)、(3)を上書きして記憶して、対応付けていたフラグを消去する。
登録手段251は、こうしてフラグに対応付けられていない請求記号(1)、(3)が記憶されることで、これらの請求記号をラベル情報として登録する。フラグが対応付けられたラベル情報は、ユーザの確認及び必要な修正がされていないラベル情報(以下「未確認ラベル情報」という)であるから、送信手段252はこの未確認ラベル情報を画像処理装置100に送信しないようにする。これにより、未確認ラベル情報を表すラベル画像が媒体に形成されないようになる。
なお、送信手段252が未確認ラベル情報をフラグに対応付けられていることを表すようにして送信してもよい。その場合、例えば生成手段154が未確認ラベル情報に含まれる請求記号からは請求記号画像を生成しないようにしてもよい。また、出力手段158が、未確認ラベル情報に含まれる請求記号から生成された請求記号画像を、媒体に形成する画像形成データを出力しないようにしてもよいし、上述した変形例の未形成ラベル画像の数に含まないようにしてもよい。このように、未確認ラベル情報を表すラベル画像を媒体に形成しないようにすることで、ユーザによる確認及び必要な修正がされた区分情報を表すラベル画像でなければ媒体に形成されないようになる。
(変形例5:雑誌の管理)
実施形態では請求記号が図書の管理にしか用いられなかったが、雑誌の管理に用いられてもよい。その場合、図11に示すステップS313の雑誌DBへの登録の前に、ステップS306及びS307と同様の処理が行われて、ユーザによる区分情報の確認及び必要な修正がされるようにしてもよい。
(変形例6:ラベル情報の変更)
実施形態ではラベル情報に含まれる区分情報(具体的には請求記号)が図書館独自の図書の分類として適切なものに修正されたが、必ずしも適切なものに修正されなくとも、何らかの他の区分情報に変更されるだけであってもよい。また、区分情報以外のラベル情報、すなわち識別情報や禁帯出期間が変更されてもよい。この場合、表示制御手段160は、ラベル情報(区分情報、識別情報及び禁帯出期間を含む)を確認させるための画面であり、且つ、必要であればそのラベル情報を変更する操作を第1操作として受け付けるための画面を表示させる。これにより、ユーザは、採番された管理番号(識別情報の一例)や禁帯出期間を変更したい場合に、それらの情報を変更する指示を反映させることができる。
(変形例7:第2操作の受け付けタイミング)
表示制御手段160は、実施形態とは異なるタイミングで第2操作を受け付けるための操作画面を表示させてもよい。表示制御手段160は、例えば、図15に示すステップS501(図書情報等の取得)のあとで且つステップS502(管理バーコードの画像への変換)の前にその操作画面を表示させてもよいし、ステップS56(画像形成データ生成処理)のあとで且つステップS507(画像形成データの出力)の前に操作画面を表示させてもよい。
また、表示制御手段160は、ステップS507のあとでステップS508(ラベル画像の媒体への形成)の前に操作画面を表示させてもよい。この場合、実施形態で出力手段158が表示制御手段160及び受付手段161と行ったやり取りを、画像形成手段159が行う。要するに、表示制御手段160は、媒体へのラベル画像の形成が開始される前に第2操作を受け付けるための操作画面を表示させればよい。
(変形例8:画像形成データ生成処理)
図15に示すステップS56の画像形成データ生成処理は実施形態と異なっていてもよい。
図20(a)は本変形例の画像形成データ生成処理の例を示すフローチャートである。制御部101は、本のタイトル、管理バーコードの画像及び請求記号画像をPDL上に配置して(ステップS561)、管理バーコードの画像を囲む枠(第1枠画像の一例)と、請求記号画像を囲む枠(第2枠画像の一例)とをPDLに配置する(ステップS562)。
図28(a)の画像I2は、この動作例において媒体に形成される画像の一例である。この例で、配置される枠は、管理バーコードラベル11及び請求記号ラベル31と接しないよう、少しの余裕をもって配置される。なお、管理バーコードラベル11を囲む枠と請求記号ラベル31を囲む枠とは接していてもよい。
管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31を枠で囲むことにより、作業者が媒体から管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31をハサミなどで切り取る作業を行い易い。また、枠が管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31と接しないように配置されることにより、管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31が切り取り易くなり、また、切り取られる際に管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31が誤って欠損してしまうことが抑制される。
図20(b)は、画像形成データ生成処理の別の例を示すフローチャートである。制御部101は、ステップS561の動作(画像群のPDLへの配置)を行い、PDLに配置した画像群を囲む枠(第3枠画像の一例)を、PDLに配置する(ステップS563)。図28(b)の画像I3は、この動作例において媒体に形成される画像の一例である。この例で、配置される枠は、画像群と接しないよう、少しの余裕をもって配置される。
画像群が枠で囲まれることで、図書のタイトルT1と管理バーコードラベル11と請求記号ラベル31が、互いに紐付いていることが把握され易い。また、枠が管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31と接しないように配置されることにより、管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31が切り取り易くなり、また、切り取られる際に管理バーコードラベル11や請求記号ラベル31が誤って欠損してしまうことが抑制される。
図20(c)は、画像形成データ生成処理の別の例を示すフローチャートである。制御部101は、ステップS561の動作(画像群のPDLへの配置)を行い、管理バーコードラベル11と請求記号ラベル31とを予め定められた第1の方向に並べて配置するとともに、第1の方向に垂直な第2の方向における管理バーコードラベル11の長さと請求記号ラベル31の長さとを揃える。この例で、制御部101は、管理バーコードラベル11の高さが、請求記号ラベル31の高さと一致するように調整する(ステップS564)。制御部101は、高さを調整した管理バーコードラベル11をPDL上に配置する(ステップS565)。この動作例では、図31の画像I82に示されるように、管理バーコードラベル11の高さと請求記号ラベル31の高さが揃えられる。
図20(d)は、画像形成データ生成処理の別の例を示すフローチャートである。図20(d)において、制御部101は、ステップS561の動作(画像群のPDLへの配置)を行い、サーバ装置10から取得される図書情報を基にラベルの色を決定する(ステップS567)。例えば、制御部101は、デフォルトでは青いラベルを使用するが、禁帯出の図書の場合、赤いラベルを使用してもよい。使用される色は、予め作業者が設定していてもよく、その都度作業者に問い合わせてもよい。
ところで、図書によっては(例えば、一般図書と禁帯出の図書)、ラベルの色を変えたいケースがあるが、作業者が手作業で使い分けるのは手間が掛かる。それに対しこの実施形態では、図書の情報から使用するラベルを画像処理装置100が選択することで、作業者の手作業が軽減される。この例では、図32の画像I11に示されるように、一般の図書と禁帯出の図書とで、異なる色の請求記号ラベル31c、31dが生成される。
(変形例9:画像形成データの他の生成方法)
画像形成データの生成方法は上述したものに限らない。以下、他の複数の生成方法について説明する。なお、以下の説明では、第2操作を受け付けるための操作画面を表示する処理については説明を省略する。また、以下で述べる生成方法は、互いに組み合わせて用いられてもよいし、上述した生成方法と組み合わせて用いられてもよい。
図21は、画像処理装置100が行う、画像形成データの生成方法の他の例を示すフローチャートである。この例では、サーバ装置200から、図書情報、管理番号、請求記号(1)及び請求記号(3)のセットを、複数まとめて受信する場合の動作を説明する。
制御部101は、図書情報、管理番号、請求記号(1)及び請求記号(3)のセットを複数、サーバ装置200から受信する(取得する)(ステップS601)。制御部101は、受信された複数のセットから1のセットを選択し、選択したセットについてステップS602以降の処理を行う。制御部101は、受信されたセットに含まれる管理番号を管理バーコードの画像(コード画像の一例)に変換する(ステップS602)。また、制御部101は、制御部101は、受信されたセットに含まれる請求記号(1)及び請求記号(3)に基づいて請求記号画像を生成する(ステップS603)。
制御部101は、画像群をPDL上に配置するに先立って、画像群を配置した場合のサイズを計算する(ステップS604)。このサイズは、画像群を含む矩形枠の縦及び横のサイズとする。なお、この矩形枠は、画像群に接しないように配置されてもよい。制御部101は、PDLの現在のページに、ステップS604で算出されたサイズの画像群を配置可能な余白があるかを計算する(ステップS605)。この計算には、一般的な矩形配置アルゴリズムが使用される。算出されたサイズの画像群が配置可能な余白は、縦向きであるか横向きであるかを問わない。
算出したサイズの画像群を配置するだけの余白がない場合(ステップS605;NO)、制御部101は、PDLを改ページする(ステップS606)。算出したサイズの画像群を配置可能な余白がある場合(ステップS605;YES)、または改ページした場合、制御部101は、余白に画像群を配置する(ステップS607)。制御部101は、受信した複数のセットのうち、処理が未完了のものがあるか判定する(ステップS608)。未完了のセットがある場合(ステップS608;YES)、制御部101は、次の図書のセットを選択し、ステップS602の処理以降を繰り返す。制御部101は、全ての図書のセットについて処理が完了すると、終了する。
図29の画像I4及び画像I5は、この動作例において媒体に形成される画像の一例である。画像I4に示されるように、複数の画像群が1枚の媒体に画像形成される。また、複数の画像群が1枚の媒体に収まらない場合は、画像I5に示されるように、複数の媒体に分かれて画像形成される。このとき、1のセットに対応する画像群が複数のページに分断されない位置でページが改められるように、画像群の配置が決定される。
図22は、画像処理装置100が行う、画像形成データの生成方法の他の例を示すフローチャートである。図22に示すフローチャートが図21に示すフローチャートと異なる点は、ステップS601の処理の後に、ステップS609の処理を行う点である。制御部101は、サーバ装置200から受信された複数のセットを、各セットに含まれる図書情報(例えばタイトル)、管理番号、請求記号(1)及び請求記号(3)の少なくともいずれかひとつに基づいて並び替える(ソートする)(ステップS609)。並び替えの方法は、昇順または降順でもよく、また、作業者が設定するようにしてもよい。図30の画像I6は、複数の画像群がタイトルで並び替えられた例を示している。
図23は、画像処理装置100が行う、画像形成データの生成方法の他の例を示すフローチャートである。図23に示すフローチャートが図21に示すフローチャートと異なる点は、ステップS601の処理の後に、ステップS610〜S612の処理を行う点である。制御部101は、サーバ装置200から受信された複数のセットの数を算出する(ステップS610)。制御部101は、受信された複数のセットに対応する画像群をPDLに配置した場合の、最小となる画像群のサイズ(以下「最小サイズ」という)を算出する(ステップS611)。この最小サイズは、画像群を含む矩形枠の縦及び横のサイズとする。なお、この矩形枠は、画像群に接しないように配置されてもよい。
制御部101は、サイズがそれぞれ異なる複数の種類の媒体の中から、ステップS611で算出された最小サイズとの関係が予め定められた条件を満たすものを選択する。この例で、制御部101は、算出された最小サイズで画像群を画像形成した場合に、余白が最小となるサイズの媒体を選択する(ステップS612)。
この動作例では、図30の画像I71、A72に示されるように、複数の画像群が1枚のA4の媒体に収まりきれない場合、2枚のA4の媒体に画像群が形成されるのではなく、1枚のB4の媒体に画像群が形成される。この場合、2枚のA4が用いられるよりも余白が少なくなる。なお、最小の用紙サイズがA3サイズより大きいサイズとなった場合、制御部101は、A4サイズを選択してもよい。これは、オフィスに設置されている一般的な画像処理装置で用いられている媒体の最大の用紙サイズがA3であるためである。
図24は、画像処理装置100が行う、画像形成データの生成方法の他の例を示すフローチャートである。制御部101は、自装置の画像形成機能及び画像読取機能の少なくともいずれか一方の性能に関する情報を取得する。この例で、制御部101は、管理バーコードラベル11を媒体に画像形成するデバイス、及び管理バーコードラベル11を読み取るデバイスの機器情報を取得する(ステップS513)。制御部101は、PDLに画像群を配置する際に(ステップS56の画像形成データ生成処理の前に)、ステップS513で取得されたデバイスの機器情報を用いてバーコードの大きさを調整する(ステップS514)。
例えば、100dpiでしか画像形成できないデバイスを使用する場合、バーコードが小さすぎると、細いバーと太いバーを正しく区別して画像形成できない。その場合、制御部101は、管理バーコードラベル11のサイズを拡大してPDLに配置する。また、読取デバイスの解像度が低い場合も、管理バーコードラベル11のサイズを拡大して配置する(図31の画像I91参照)。一方、読取デバイスが600dpiに対応しており、画像形成用のデバイスも600dpiで出力可能な場合、あまり大きなバーコードである必要がないため、PDLの領域を有効に活用するために、管理バーコードラベル11のサイズを小さくする(図31の画像I92参照)。
図25は、画像形成データの生成方法の他の例を示すフローチャートである。制御部101は、図書のタイトル及び図書の厚みを示す厚み情報を少なくとも含む図書情報(属性情報の一例)、管理番号、請求記号(1)及び請求記号(3)を、サーバ装置200から取得する(ステップS515)。また、制御部101は、ステップS561の動作(画像群のPDLへの配置)のあと、ステップS503で生成したラベルの幅を、厚み情報に応じて調整する(ステップS568)。なお、この動作例では、制御部101は、サーバ装置200から取得された厚み情報に応じてラベルの幅を決定するが、ラベルの幅の決定方法はこれに限られない。例えば、サーバ装置200から取得する情報に図書のページ数を示す情報が含まれている場合、この情報に基づいてラベルの幅を決定してもよい。制御部101は、幅が決定されたラベルをPDL上に配置する(ステップS569)。ステップS561、S568、S569はステップS56の画像形成データ生成処理に含まれる処理である。
ところで、図書の背表紙に貼付されるラベルは、一般的に17×26mm程度の大きさであるが、図書によっては、ラベルよりもほんの僅かに薄いなど、作業者がラベルを貼り難い場合があった。それに対しこの動作例では、図書の厚さをもとにラベルを貼り易い大きさに調整することで、作業者がラベルの貼付作業を行い易い。なお、ここでいう貼り易い大きさとは、例えば、ラベルの左右いくらかが表紙と裏表紙に回り込む程度の大きさをいう。一方で、調整後のラベルが余りに細かったり太かったりすると逆に貼り難いため、或る閾値を超える薄さ・厚さの図書の場合、制御部101は、もともとのラベルの大きさから調整しないようにする。この例では、図32の画像I10に示される、図書の厚みに応じて幅の異なる請求記号ラベル31a、31bが作成される。
図26は、画像処理装置100が行う、管理バーコードラベル11及び禁帯出ラベル12の作成処理(図11のステップS314の処理)の流れを示すフローチャートである。制御部101は、雑誌のタイトルを含む雑誌情報、管理番号及び禁帯出期間(禁止期間情報の一例)のセットを、サーバ装置200から受信する(ステップS701)。制御部101は、受信された管理番号を管理バーコードの画像に変換する(ステップS702)。制御部101は、禁帯出期間から禁帯出画像を生成する(ステップS703)。制御部101は、雑誌情報に含まれるタイトルを表す画像、管理バーコードの画像及び禁帯出画像を、一枚の媒体に画像形成する(ステップS704)。
図33の画像I12は、ステップS704において媒体に形成される画像の一例である。この例で、A4サイズの1枚の媒体に、雑誌のタイトルT1と、管理バーコードラベル11と、禁帯出ラベル12とが画像形成される。
図27は、画像処理装置100が行う、管理バーコードラベル11、請求記号ラベル31及び禁帯出ラベル12の作成処理の流れを示すフローチャートである。この例では、図書のタイトルを含む図書情報、管理番号、請求記号(1)及び請求記号(3)の複数のセット(以下「図書情報セット」という)と、雑誌のタイトルを含む雑誌情報、管理番号及び禁帯出期間の複数のセット(以下「雑誌情報セット」という)とをまとめて処理する場合の動作を説明する。制御部101は、複数の図書情報セットと複数の雑誌情報セットをサーバ装置200から受信する(ステップS801)。制御部101は、受信した複数の図書情報セットと複数の雑誌情報セットを、図書情報セット群と雑誌情報セット群とに分かれるように並び替える(ステップS802)。例えば、「図書1」、「図書2」、「雑誌1」、「雑誌2」、「図書3」、の順でセットを受け付けた場合、制御部101は、「図書1」、「図書2」、「図書3」、「雑誌1」、「雑誌2」、の順に並び替えてもよい。
制御部101は、並び替えた図書情報セット群の中から一つの図書情報セットを選択する(ステップS803)。例えば、制御部101は、図書情報セットの昇順に一つずつ選択してもよい。制御部101は、選択した図書情報セットに含まれる管理番号を管理バーコードの画像に変換する(ステップS804)。また、制御部101は、選択した図書情報セットに含まれる請求記号(1)及び請求記号(3)に基づいて請求記号画像を生成する(ステップS806)。なお、処理中のセットが図書情報セットではなく雑誌情報セットである場合(ステップS805;NO)、制御部101は、禁帯出期間から禁帯出画像を生成する(ステップS807)。
次いで、制御部101は、処理中のセットに対応する画像群をPDL上に配置した場合のサイズを計算する(ステップS808)。なお、ここでいうサイズとは、画像群を内包する矩形枠の縦と横のサイズである。制御部101は、計算したサイズをPDLに配置するための余白があるかを判定する(ステップS810)。計算したサイズ分の余白がない場合(ステップS810;NO)、制御部101は、PDLを改ページする(ステップS811)。計算したサイズの画像群を配置可能な余白がある場合(ステップS810;YES)、または改ページした場合、制御部101は、余白に画像群を配置する(ステップS812)。
制御部101は、処理が完了していない図書情報セットがある場合、残りの図書情報セットから一つを選択し、ステップS804の処理に戻って、管理バーコードの画像の生成処理以降を繰り返す。また、制御部101は、図書情報セット群の処理を終えると(ステップS814;YES)、雑誌情報セットについて処理を開始する(ステップS809)。
ところで、複数の図書情報セットと複数の雑誌情報セットをまとめて処理する場合、作業者は、管理バーコードの画像などの画像群が、図書は図書、雑誌は雑誌でまとまって出力された方が作業を行い易い。一方で、予め図書と雑誌で選り分けて画像処理装置100に入力するのは手間が掛かる。それに対しこの実施形態では、画像処理装置100が図書及び雑誌でそれぞれまとめて画像群を配置し、作業者の作業を行い易くしている。この例では、図33の画像I13と画像I14に示されるように、図書の画像群と雑誌の画像群とが別々の媒体に形成される。
(変形例10:貸出時の処理)
次に図34を参照して、本の貸出時のステップS107(図10)の処理について説明する。
サーバ装置200の制御部210は、スキャン画像データに含まれる1又は複数のバーコードを復号し、1又は複数の情報を取得する。制御部210は、これらの情報の中に、利用者IDを示す文字列が含まれているか否かを判断する(ステップS200)。利用者IDが得られた場合(ステップS200;Yes)、制御部210は、得られた利用者IDと、記憶部220に記憶されている利用者DBに含まれる利用者IDとを照合し、正当な利用者であるか否かを判断する(ステップS201)。正当な利用者であれば(ステップS201;Yes)、制御部210は、上記の情報の中に、管理番号を示す文字列が含まれているか否かを判断する(ステップS202)。管理番号が得られた場合(ステップS202;Yes)、制御部210は、管理番号を参照して図書であるか否かを判断する(ステップS203)。図書の場合(ステップS203;Yes)、制御部210は、図書DB221を読み出して(ステップS204)、管理番号に対する貸出フラグ、利用者ID及び貸出日を、貸出の内容に更新する(ステップS205)。
一方、制御部210は、管理番号を参照して雑誌であると判断した場合(ステップS203;No且つステップS206;Yes)、雑誌DB222を読み出して(ステップS207)、禁帯出期間を経過していれば(ステップS208;Yes)、管理番号に対する貸出フラグ、利用者ID及び貸出日を非貸出の内容に更新する(ステップS209)。なお、利用者IDや管理番号が取得できなかった場合(ステップS201;No又はステップS202;No)や、禁帯出期間を経過していない場合(ステップS208;No)は、制御部210は、本の貸し出しができないと判断して、画像処理装置100に対してエラー表示を行うよう指示する(ステップS210)。つまり、ステップS201、ステップS202及びステップS208の判断は、要求された処理である本の貸し出しを行うことが可能か否かの判断に相当する。
図書・雑誌の返却に関しては、貸出の時の同様の手順で、管理番号に対する貸出フラグ、利用者ID及び貸出日を、返却に応じた内容に更新すればよい。
また、データベースにおける本の削除の場合、サーバ装置200の制御部210は、スキャン画像データに含まれる1又は複数のバーコードを復号し、1又は複数の情報を取得する。制御部210は、これらの情報の中に、管理番号を示す文字列が含まれているか否かを判断する。管理番号が得られた場合、制御部210は、管理番号を参照して図書であれば、図書DB221において上記管理番号に対応する情報を削除するし、管理番号を参照して雑誌であれば、雑誌DB222において上記管理番号に対応する情報を削除する。
なお、図34の例では、利用者が所望の処理(貸出又は返却)を選択した後に、利用者IDに基づく認証を行っていたが、まず利用者の認証を行い、そのあとに、所望の処理を選択するような手順であってもよい。また、上記では利用者カードという媒体を用いて認証を行っていたが、これは一例であり、利用者IDやパスワードを利用者が手入力して認証を行ってもよいし、ユーザの顔などの身体情報を用いた認証などのように、正当な利用者であるか否かを判定し得るものであれば、どのようなものでもよい。また、複合機としての通常の画像処理装置における認証と、「本を借りる」や「本を返す」などの図書管理における認証とを共通にしてもよい。また、利用者の認証はICカードや生体認証などの手法で実現してもよい。
(変形例11:サーバ装置の別の機能)
サーバ装置200は、実施形態とは異なる機能構成を有していてもよい。
図35は、本変形例のサーバ装置200の機能構成を示す図である。サーバ装置200は、通信部230と、本の管理に関する処理の要求を受け付ける処理受付部241と、本に付されたコードを取得するコード取得部242と、取得された複数の前記コードによって特定される情報を取得する情報取得部243と、取得された複数のコードの中に前記処理に対応するコードが存在するか否かを判断する判断部244と、前記処理に対応するコードが存在すると判断された場合に、当該コード(当該コードによって特定される情報)に基づいて当該処理を実行する処理実行部245と、記憶部220という機能を備えている。
本の管理に関する処理とは、サーバ装置200内のデータベースに本を登録/削除する処理、本を貸し出すためにデータベースを更新する処理、又は、貸し出した本の返却のためにデータベースを更新する処理の少なくともいずれかが含まれる。処理実行部245は、例えばデータベースに本を登録する処理の場合、取得された情報を記憶部220に登録する手段と、登録された前記情報に基づき、本に付されるコードを生成する手段と、画像形成部103を用いて、当該生成したコードを媒体に形成する手段とを有する。
処理受付部241、コード取得部242、情報取得部243、判断部244及び処理実行部245は制御部210のソフトウェア処理によって実現される。また、本に付されたコードとは、本に印刷されているコードや本に貼付されているコードのほか、本に取り外し可能な形態で取りつけられているコードなども含む。なお、コードとは、情報を表現するための記号や符号の体系であり、本実施形態では各種のバーコードやQRコード(登録商標)のほか、請求記号をも含む。
図36は、本変形例のサーバ装置200aの機能構成を示す図である。サーバ装置200aは、通信部230と、本に付された複数のコードを取得するコード取得部242と、取得された前記コードによって特定される情報を取得する情報取得部243と、取得されたコードの中に本の管理に関する処理に対応するコードが存在するか否かを判断するする判断部246と、前記コードが存在すると判断された場合に当該コードに対応する処理を実行する処理実行部245と、記憶部220という機能を備えている。コード取得部242、情報取得部243、判断部246及び処理実行部245は制御部210のソフトウェア処理によって実現される。
図37は、サーバ装置200aの動作を示すフローチャートである。本を登録する場合、画像処理装置100の画像読取部104に、本の書籍特定情報バーコードラベル21が印刷された裏表紙2をセットし、さらに、登録画面G3に設けられた入力欄に必要な情報を入力して、「OK」と表記されたソフトボタン(以下、OKボタンという)を選択する。また、本の貸出又は返却の場合、利用者は画像処理装置100の画像読取部104に、管理バーコードラベル11が貼付された本の表紙1をセットし、貸出処理画面G5又は返却処理画面G6におけるOKボタンを選択する。これらの画面においてHTMLのFORMタグによって関連付けられたURLに対し、OKボタンの識別子及びその値情報が送信される。サーバ装置200aの制御部201は、これらの情報を受け取ることで、スキャンの指示を受け付ける(ステップS401)。
サーバ装置200aの制御部210は、画像処理装置100に対し、スキャン指示及び遷移先画面指定情報を送信する(ステップS402)。スキャン指示には、スキャン時のパラメータと、スキャン画像データの送信先を示すURLが含まれる。遷移先画面指定情報は、画面データの格納先を意味するURLなどのパス情報である。画像処理装置100の制御部101は、受信したスキャン指示に従い、画像読取部104によって画像を読み取り、サーバ装置200aから指定されたパラメータに従って画像データを生成する。制御部101は、生成した画像データを指定された送信先に送信する。制御部101は、必要に応じて、スキャン画像データに、スキャン時のパラメータのほか、メタ情報(認証済のユーザ情報、画像処理装置のアドレス等)を付加する。
サーバ装置200aの制御部210は、画像処理装置100から送信されるスキャン画像データを受信する(ステップS403)。そして、制御部210は、スキャン画像データに含まれるバーコードによって特定される情報を取得する(ステップS404)。スキャン画像データに複数のバーコードが含まれている場合には、制御部210は、それぞれに対応した複数の情報を取得する。そして、制御部210は、取得した情報を用いて、実行すべき処理を特定する(ステップS405)。具体的には制御部210は、ISBN又はISSNを取得した場合には、本の登録の処理であることを特定する。また、制御部210は、本の管理番号を取得した場合には、本の貸出又は返却の処理であることを特定する。
貸出と返却とを区別する方法としては、図書DB221又は雑誌DB222において貸出フラグを参照し、貸出中でないなら貸出処理と特定し、貸出中なら返却処理と特定する。また、本の表紙を画像処理装置100にセットする位置が貸出と返却とで異なる位置に置くよう決められており、その位置に基づいて両者を区別するようにしてもよい。また、表紙又はバーコードをセットする向きが貸出と返却とで異なるよう決められており、その向きに基づいて両者を区別するようにしてもよい。また、本の表紙と利用者カードの位置関係が貸出と返却とで異なるよう決められており、その位置関係に基づいて両者を区別するようにしてもよい。
また、ISBNまたはISSNと、本の管理番号との両方が取得された場合には、既に登録済の本であると判断し、本の貸出または返却の処理であると特定するようにしてもよい。
処理が特定でき(ステップS406;Yes)、その処理が本の登録であれば(ステップS407;Yes)、書司の認証が完了していることを条件として(ステップS408;Yes)、制御部210は登録処理を実行する(ステップS409)。また、その処理が本の登録でなければ(ステップS407;No)、制御部210はその処理を実行する(ステップS409)。なお、ステップS403〜S409の間、画像処理装置100の制御部101は、遷移先画面指定情報によって指定されたURLを指定して、サーバ装置200aに対して状態表示画面を要求する。サーバ装置200aの制御部210は、ステップS409の処理が完了していない場合は(ステップS411;No)、処理中画面データ(図12の処理中画面G4)を画像処理装置100に送信する(ステップS410,S412)。また、制御部210は、ステップS409の処理が正常終了している場合は(ステップS411;Yes)、正常終了画面データ(図13の処理結果画面G7,G8、図14の処理結果画面G9)を、エラー終了している場合はエラー画面(図14の処理結果画面G10,G11,G12)を画像処理装置100に送信する(ステップS413)。
(変形例12:画像処理装置の別の機能その1)
図38は、本変形例の画像処理装置100の機能構成を示す図である。画像処理装置100の機能は、標準機能部115と、追加機能部120と、UI制御部130と、ウェブブラウザ部140と、認証制御部150と、ウェブサーバ部141とに大別される。標準機能部115は、標準機能プログラム102Aにより実現され、追加機能部120、UI制御部130、認証制御部150及びウェブサーバ部141は、追加アプリケーション102Bにより実現され、ウェブブラウザ部140は、ウェブブラウザにより実現される。
標準機能部115は、コピー機能を呼び出すコピー制御部111と、スキャン機能を呼び出すスキャン制御部112と、プリント機能を呼び出すプリント制御部113と、ファクシミリ機能を呼び出すファクシミリ制御部114とを含む。コピー制御部111は、画像読取部104に原稿上の画像を読み取らせて画像データを生成させ、更に、生成された当該画像データに基づいて画像形成部103に画像を形成させる。スキャン制御部112は、画像読取部104に原稿上の画像を読み取らせて画像データを生成させ、更に、生成された当該画像データを記憶部102に記憶させる。
プリント制御部113は、通信部105によりネットワーク400から受信された画像データに基づいて、画像形成部103に画像を形成させる。ファクシミリ制御部114は、ファクシミリ送信及びファクシミリ受信を行う。ファクシミリ送信は、画像読取部104に原稿上の画像を読み取らせて画像データを生成させ、更に、生成された当該画像データをネットワーク400の電話回線を介して送信する処理である。ファクシミリ受信は、通信部105によりネットワーク400の電話回線から受信された画像データに基づいて、画像形成部103に画像を形成させる処理である。
追加機能部120は、呼出手段121と、拡張手段122とを含む。呼出手段121は、画像処理装置100の追加機能を呼び出す手段の一例である。追加機能は、前述したとおり、本の管理に関する機能で、登録機能、貸し出し機能、返却機能及び文献複写機能を含む。これらのうち、文献複写機能は、標準機能であるコピー機能の呼び出しを伴う機能であるが、詳細は後で説明する。拡張手段122は、追加機能に伴って呼び出された標準機能を拡張する手段の一例である。拡張手段122は、ここでは、追加アプリケーション102Bに対するプラグインによって実現される。ただし、拡張手段122は、追加アプリケーション102Bの機能によって実現されてもよい。拡張手段122は、標準機能プログラム102Aの一部の機能であって、標準機能では使用されず不活性となっている機能を活性化させてもよい。
UI制御部130は、UI部106を介した利用者との対話に関する制御を司る。UI制御部130は、詳細には、第1表示手段131と、第2表示手段132と、表示制御手段133とを含む。第1表示手段131は、標準機能を呼び出すためのメニューを含む第1メニュー画面を、UI部106に表示する手段の一例である。本変形例のメニューは、利用者により選択する操作が行われるメニュー(項目)である。第2表示手段132は、追加機能を呼び出すためのメニューを含む第2メニュー画面を、UI部106に表示する手段の一例である。
前述した呼出手段121は、例えば、第2メニュー画面のメニューが選択された場合に動作(起動)し、選択されたメニューに対応する追加機能を呼び出す。第1表示手段131及び第2表示手段132は、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)形式の画面データをウェブブラウザ部140に供給して、当該画面データが表すメニュー画面を表示する。表示制御手段133は、第1メニュー画面及び前記第2メニュー画面のいずれを優先して表示させるかを制御する制御手段の一例である。
標準機能に関する画面データは、標準機能部115からUI制御部130に供給され、追加機能に関する画面データは、追加機能部120からUI制御部130に供給されるが、この例に限られない。標準機能部115及び追加機能部120は、ウェブサーバ部141にデータを供給し、ウェブサーバ部141がこのデータを解釈して画面データを生成して、UI制御部130に供給してもよい。UI制御部130は、更に、通信部105を介してサーバ装置200から受信されたウェブページのデータをウェブブラウザ部140に供給して、UI部106に画面を表示する。また、UI制御部130は、UI部106に対して利用者が行った操作を受け付けて、受け付けた操作に応じた画面を表示する画面制御を行う。
ウェブブラウザ部140は、UI制御部130(例えば第1表示手段131及び第2表示手段132)から供給された画面データに基づいて、UI部106に画面を表示する。ウェブブラウザ部140は、例えば、全画面又はウィンドウにより、UI部106において画面を表示する。ウェブブラウザ部140は、HTML形式の画面データやCSS(Cascading Style Sheets)、JavaScript(登録商標)、画像データ、文書データ(PDF(Portable Document Format)形式の文書データ)などを含む画面データに基づいて画面を表示する。
認証制御部150は、利用者を認証する制御を司る。利用者の認証は、画像処理装置100に搭載された機能の利用の可否を判定するために行われる。認証の一例として、登録機能を提供する利用者である司書の認証がある。UI制御部130は、認証制御部150の制御に応じて、利用者を認証するための認証画面(ログイン画面)をUI部106に表示させたり、認証に関する利用者の操作をUI部106を用いて受け付けたりする。
ウェブサーバ部141は、ウェブブラウザ部140から供給されたデータを、標準機能部115や追加機能部120に対する制御を要求する要求メッセージに変換して、標準機能部115や追加機能部120に供給する。
なお、標準機能部115と、追加機能部120と、UI制御部130と、ウェブブラウザ部140と、認証制御部150との1つ以上が、ウェブサーバ部141に組み込まれていてもよいまた、
なお、画像処理装置100において、ウェブサーバ部141が省略されてもよい。
本変形例の画像処理装置100の動作を説明する。
(A:標準機能に関する画面の表示動作)
まず、標準機能に関する画面の表示動作を説明する。画像処理装置100の制御部101は、標準機能プログラム102Aを実行することにより、図39(a)に示す標準機能メニュー画面Gb(第1メニュー画面の一例)をUI部106に表示させる。図39(a)に示すように、標準機能メニュー画面Gbは、コピー機能に対応するメニューMb1と、スキャン機能に対応するメニューMb2と、プリント機能に対応するメニューMb3と、ファクシミリ機能に対応するメニューMb4とを含む。
(B:認証画面の表示動作)
次に、認証画面の表示動作を説明する。制御部101は、画像処理装置100に搭載された機能を提供する利用者が制限されている場合は、その機能を利用者に提供する前に、利用者の認証を行う。制御部101は、登録機能については、利用者が司書かどうかを認証する。制御部101は、利用者の認証を行う場合、図39(b)に示す認証画面GcをUI部106に表示させる。認証画面Gcには、利用者を識別する識別子としての「ID」に対応した入力欄と、認証用のパスワードを入力するため入力欄と、利用者の認証を行うことを指示するための「OK」と記されたソフトボタン(以下「OKボタン」という。)とが配置されている。認証に成功した場合、制御部101は、認証した利用者に提供する機能を実現させるための処理を実行する。
なお、認証画面Gcは、例えば追加アプリケーション102Bの機能より表示されるが、標準機能プログラム102Aの機能より表示されてもよい。
(C:追加機能に関する画面の表示動作)
図40は、追加アプリケーション102Bが存在する画像処理装置100の動作を示すフローチャートである。図41は、追加機能に対応するメニュー画面の表示に用いられる追加機能設定ファイルの構成例を示す図である。
トップ画面を表示する際に、画像処理装置100の制御部101は、追加機能があるかどうかを判断する(ステップS1)。ここにおいて、トップ画面とは、画像処理装置100の電源オン時又は復帰時等において、機能に関する最初の指示を受け付けるための画面をいう。制御部101は、追加機能があると判断した場合は(ステップS1;Yes)、追加機能のメニュー画面を構成する(ステップS2)。制御部101は、ここでは、追加アプリケーション102Bに基づいて取得した追加機能設定ファイルF1(図41参照)を用いて、図書メニュー画面を構成する。
図41に示すように、追加機能設定ファイルF1は、追加機能に対応するメニューに、ラベルと、種別と、URL(Uniform Resource Locator)/コマンドと、プラグインとが関連付けられたファイルである。追加機能に対応するメニューは、ここでは、図書管理に対応したメニューであることを示す「図書管理」という属性を示す。ラベルは、追加機能に対応するメニューの各々を識別する文字列で、ここでは、メニューの名称(項目名)を表す文字列である。種別は、追加機能の呼び出しの種別(呼び出しの方法)を示し、ここでは「内部」又は「外部」のいずれかである。「内部」は、メニューが選択されたときに、所定のコマンドを実行して画像処理装置100の内部の機能を呼び出すことを意味する。
この場合、追加機能の呼び出しに実行すべきコマンド(文献複写機能の場合は「copy_proc」)が、追加機能設定ファイルF1において指定されている。「外部」は、メニューが選択されたときに、ウェブブラウザを用いて外部装置から機能を呼び出すことを意味する。この場合、追加機能の呼び出しに使用するURL(ここでは、サーバ装置200のURL)が、追加機能設定ファイルF1において指定されている。プラグインは、追加機能が標準機能の呼び出しを伴うものである場合に、その標準機能を拡張するためのプラグインを示す。ここでは、文献複写機能に対して、「Libcopy_coinkit_zip」というプラグインが関連付けられている。
図41に示す追加機能設定ファイルF1が使用される場合、図42に示す図書メニュー画面Ga(第2のメニュー画面の一例)が構成される。図42に示すように、図書メニュー画面Gaには、「本を借りる」と記された貸し出し機能に対応するメニューMa1と、「本を返す」と記された返却機能に対応するメニューMa2と、「文献複写」と記された文献複写機能に対応するメニューMa3と、「本を登録する」と記された登録機能に対応するメニューMa4とが配置されている。
メニューMa1,Ma2,Ma4の各々には、追加機能設定ファイルF1で指定されたURLが、例えばHTMLのFORMタグによって関連付けられる。利用者が、URLが関連付けられたメニューを選択した場合、画像処理装置100の制御部101は、選択されたメニューに関連付けられたURLに対してHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)要求を送信する。一方で、制御部101は、コマンドが関連付けられたメニューMa3が選択された場合、制御部101は、追加機能設定ファイルF1で指定されたコマンドを実行する。
次に、制御部101は、メニュー画面間のリンク(ハイパーリンク)を設定する(ステップS3)。図43(a)に示すように、制御部101は、図書メニュー画面Gaに対し、標準機能メニュー画面Gbに遷移するためのURLを関連付けたメニューMa5を配置する。また、図43(b)に示すように、制御部101は、標準機能メニュー画面Gbに対し、図書メニュー画面Gaに遷移するためのURLを関連付けたメニューMb5を配置する。
なお、リンクを設定するための表示要素(ソフトボタン等の表示部品)、並びに、当該表示要素のサイズ、色、文字のフォント、配置順及び配置位置等の表示形態を特定する情報は、追加機能設定ファイルF1に含まれていてもよい。
次に、制御部101は、追加機能のメニュー画面(ここでは、図書メニュー画面Ga)をトップ画面に設定するかどうかを判断する(ステップS4)。制御部101は、追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定しないと判断した場合は(ステップS4;No)、現在のトップ画面を表示させる(ステップS6)。例えば、画像処理装置100の管理者によってトップ画面が指定されている場合は、制御部101は、この指定に従い、トップ画面を表示させる。他方、制御部101は、追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定すると判断した場合は(ステップS4;Yes)、追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定し(ステップS5)、設定したトップ画面を表示させる(ステップS6)。ここで、記憶部102は、ステップS4の判断のため、どのメニュー画面をトップ画面とするかを示す情報を記憶している。
画像処理装置100は、トップ画面の設定を、図44に示すフローチャートの手順に従って行ってもよい。以下の処理は、図40で説明したステップS4〜S6の処理に代えて実行される。
トップ画面を表示する際に,制御部101は、トップ画面が指定されているかどうかを判断する(ステップS11)。制御部101は、トップ画面が指定されていると判断した場合は(ステップS11;Yes)、指定された画面をトップ画面に設定する(ステップS12)。制御部101は、トップ画面が指定されていないと判断した場合は(ステップS11;No)、追加機能のメニュー画面に、利用者の認証が行われないメニュー画面が含まれているかどうかを判断する(ステップS13)。利用者の認証が行われないメニュー画面は、利用者の認証なしで、当該利用者に提供される機能に対応するメニューを含んだ画面である。ここでは利用者の認証が行われないメニュー画面の一例として、図書メニューGaを示す。
図書メニュー画面Gaは、利用者の認証なしで利用者に提供される、貸し出し機能や返却機能、文献複写機能に対応するメニューを含む画面である。よって、制御部101は、ステップS13で「Yes」と判断して、図書メニュー画面Ga(図43(a))をトップ画面に設定する(ステップS14)。仮に利用者の認証が行われないメニュー画面がない場合(ステップS13;No)、制御部101は、認証画面Gcをトップ画面に設定する(ステップS15)。この場合、制御部101は、認証画面Gcを用いた利用者の認証に成功した後、当該利用者の役割(例えば司書)に合致したメニュー画面を表示させる。そして、制御部101は、ステップS12,S14又はS15で設定したトップ画面をUI部106に表示させる(ステップS16)。
(D:メニュー画面に関する基本動作)
ここで、画像処理装置100におけるメニュー画面の表示から機能の呼び出しまでの基本動作を、図45に示すフローチャートを参照して説明する。
画像処理装置100の制御部101は、メニューの表示が指示されたかどうかを判断する(ステップS21)。メニューの表示は、例えば、トップ画面を表示させるための利用者の操作、すなわち操作イベントの発生により指示されるが、その他の特定のイベントの発生により指示されてもよい。
ステップS21で「Yes」と判断すると、制御部101は、図40又は図44に示すフローチャートの手順に従ってトップ画面に設定したメニュー画面を、例えば全画面でUI部106に表示させる(ステップS22)。このメニュー画面をトップ画面として表示させることは、本発明における「優先して表示させる」の一例である。次に、制御部101は、表示したメニュー画面に含まれるメニューを選択する操作を受け付けたかどうかを判断する(ステップS23)。制御部101は、例えば、UI部106におけるメニューの表示位置に指を触れさせる操作、又は、操作子を用いてカーソルをメニューに合わせて確定させる操作により、メニューを選択する操作を受け付ける。
ステップS23で「Yes」と判断した場合、制御部101は、選択されたメニューに対応する機能を呼び出す(ステップS24)。そして、制御部101は、呼び出した機能に関する画面をUI部106に表示させたり、その機能を実現させるための処理を実行したりする。利用者の認証が行われる場合は、制御部101は、機能を呼び出す前に利用者の認証を行う。
また、制御部101は、図書メニュー画面GaのメニューMa5を選択する操作を受け付けた場合は、標準機能メニュー画面Gbを、標準機能メニュー画面GbのメニューMb5が選択を選択する操作を受け付けた場合は、図書メニュー画面GaをUI部106に表示させる。
利用者が、図書メニュー画面Gaに含まれる文献複写機能に対応するメニューMa4を選択した場合、画像処理装置100の制御部101は、メニューMa4に関連付けられたコマンドを実行し、図46に示す動作を行う。図46は、画像処理装置100が行う文献複写機能に関する動作を示すフローチャートである。
制御部101は、まず、文献複写機能に関するプラグインがあるかどうかを判断する(ステップS21)。本変形例のプラグインは、標準機能としてのコピー機能を拡張するプラグインである。このプラグインは、メニューの組み込み方法の情報を含み、具体的には、表示データ(例えば表示要素、ラベル、アイコン及び表示位置の情報)、及び、呼び出す機能(関数、URL等)が含まれる。また、表示データとしては、標準機能における表示要素(例えばタイトル)を置換するための情報を含んでいてもよい。
制御部101は、プラグインがあると判断した場合(ステップS21;Yes)、コピー機能の操作画面に、プラグインの要素を組み込むことにより、文献複写機能の操作画面を構成する(ステップS22)。制御部101は、ここでは、プラグインとして「Libcopy_coinkit.zip」を実行して、文献複写機能の操作画面を構成する。そして、制御部101は、構成した操作画面をUI部106に表示させる(ステップS23)。図47(a)は、文献複写機能の操作画面を示す文献複写画面Ga1を示す図である。
図47(a)に示すように、文献複写画面Ga1は、コピー部数を指定するためのメニューMa11と、コピー用紙のサイズを指定するためのメニューMa12と、コピーに使用する色を指定するためのメニューMa13とを含む。メニューMa11〜Ma13は、それぞれ、図47(b)に示すコピー機能の操作画面を示すコピー画面Gb1に含まれる、コピー部数を指定するためのメニューMb11と、コピー用紙のサイズを指定するためのメニューMb12と、コピーに使用する色を指定するためのメニューMb13と共通する。
制御部101は、利用者に投入された文献複写機能の利用料金を示すウィンドウW(ウィジェット)を、文献複写画面Ga1上に表示させる。また制御部101は、利用者によって投入された金額を認識し、規定の利用料金に達したかどうかを判定する。即ち、制御部101は、文献複写機能を呼び出す際には、コピー機能の呼び出しを行い、且つ、プラグインによってコピー機能を拡張する。文献複写画面Ga1のOKボタンが利用者により選択された場合、制御部101は、コピー機能を実現させる場合と同じ処理を行って、本を複写するための制御を行う。
以上説明した本変形例によれば、例えば図52に示すように、標準機能に対応するメニューMb1〜Mb4を含むメニュー画面で、追加機能に対応するメニューMa1,Ma2,Ma4が表示される場合に比べて、一画面に配置されるメニューが減る。更に本変形例では、標準機能に対応するメニューと、追加機能に対応するメニューとで、メニュー画面が分けられている。このため、画像処理装置100の追加機能が提供される利用者は、トップ画面で表示されるメニュー画面Gaに含まれるメニューを選択する操作を行えばよく、画像処理装置100の標準機能が提供される利用者は、標準機能メニュー画面Gbを表示させてメニュー選択の操作を行えばよい。
よって、画像処理装置100によれば、追加機能及び標準機能の個々の機能の利用者がメニューを操作し易くなり、特に、追加機能の利用者がメニューを操作し易くなる。また、追加機能の利用者にとっては、標準機能に対応するメニューを誤って選択する誤操作の可能性が低くなる。
また、画像処理装置100は、自装置の標準機能を呼び出して追加機能を実現させ、更に、その標準機能を拡張することにより、標準機能を利用して追加機能に関する多様な処理を実行し得る。
(変形例13:画像処理装置の別の機能その2)
上述した変形例10の画像処理装置100は、図書管理に関する追加機能と、標準機能とでメニュー画面を分けていたが、本変形例では、機能が提供される利用者に応じてメニュー画面が分けられる。
図48は、追加アプリケーション102Bがインストールされた後の画像処理装置100の動作を示すフローチャートである。まず、制御部101は、ステップS1と同じ方法で追加機能があるかどうかを判断する(ステップS31)。ステップS31で「Yes」と判断した場合、制御部101は、追加機能のメニュー画面を構成する(ステップS32)。制御部101は、ここでは、追加アプリケーション102Bに基づいて取得した追加機能設定ファイル及びメニュー設定ファイル(図49参照)を用いて、メニュー画面を構成する。
図49(a)に示すように、追加機能設定ファイルF1aは、追加機能に対応するメニューに、ラベルと、種別と、URL/コマンドと、プラグインとが関連付けられたファイルである。追加機能に対応するメニューは、ここでは、一般利用者向けの図書に関するサービスを示す「図書サービス」と、司書専用のメニューを示す「司書機能」という、機能を提供する利用者の属性に基づいて分けられる。種別と、URL/コマンドと、プラグインとの各情報は、上述した変形例と同じである。
図49(b)に示すように、メニュー設定ファイルF2では、メニュー毎に、役割と、リンクとが関連付けられている。このメニューは、追加機能設定ファイルF1aで指定された追加機能のメニューであることを示す図書サービス、司書機能、及び、標準機能とのいずれかの属性を示す。役割は、機能を提供する利用者が担う役割のことであり、ここでは、特に役割が指定されていないことを示す「NONE」(一般利用者)と、本の管理を行う「司書」と、標準機能を利用する「標準機能利用者」とを含む。リンクは、メニュー画面に設定されるリンクを示す。ここでは、メニュー「図書サービス」に対応して、「司書機能」と「標準機能」とが関連付けられている。これは、一般利用者向けの「図書サービス」に対応したメニュー画面に対し、「司書機能」に対応したメニュー画面と、「標準機能」に対応したメニュー画面とに遷移させるためのリンクを設定することを意味する。
また、「司書機能」に対応して、「コピー」、「スキャン」、「プリント」、「ファクシミリ」及び「ログアウト」が関連付けられている。これは、司書用の「司書機能」に対応したメニュー画面に、コピー、スキャン、プリント、ファクシミリ及びログアウトの画面(例えば操作画面)へ遷移させるためのリンクを設定することを意味する。また、「標準機能」に対応して、「コピー」、「スキャン」、「プリント」及び「ファクシミリ」が関連付けられている。これは、標準機能利用者用の「標準機能」に対応したメニュー画面に、コピー、スキャン、プリント及びファクシミリの各機能に対応した画面(例えば操作画面)へ遷移させるためのリンクを設定することを意味する。
図49に示す追加機能設定ファイルF1a及びメニュー設定ファイルF2が使用される場合、図50に示す図書サービス画面Ga2と、司書機能画面Ga3とが構成される。図50に示すように、図書サービスに対応する図書サービス画面Ga2(第2メニュー画面の一例)には、貸し出し機能に対応するメニューMa21と、返却機能に対応するメニューMa22と、文献複写機能に対応するメニューMa23とが配置される。メニューMa21〜Ma23は、それぞれメニューMa1,Ma2,Ma3と同じメニューである。司書向けの図書サービスに対応する司書機能画面Ga3(第2メニュー画面の一例)には、登録機能に対応するメニューMa31が配置される。メニューMa31は、メニューMa4と同じメニューである。
次に、制御部101は、メニュー画面間のリンクを設定する(ステップS33)。図51に示すように、制御部101は、図書サービス画面Ga2に対し、司書機能画面Ga3に遷移させるためのURLを関連付けたメニューMa24と、標準機能メニュー画面Gbに遷移させるためのURLを関連付けたメニューMa25とを配置する。また、制御部101は、司書機能画面Ga3に対し、コピー機能に対応するメニューMa32と、スキャン機能に対応するメニューMa33と、プリント機能に対応するメニューMa34と、ファクシミリ機能に対応するメニューMa35と、ログアウトするためのメニューMa36が配置される。メニューMa32〜Ma35は、それぞれメニューMb11〜Mb14と同じメニューである。
なお、司書のみに提供される司書機能については、認証画面Gc(図39(b)参照)が表示され、利用者の認証の成功後に司書機能画面Ga3が表示される。また、標準機能利用者のみに提供される標準機能についても、認証画面Gcが表示され、標準機能利用者の認証の成功後に標準機能メニュー画面Gbが表示される。標準機能メニュー画面Gbは、図39(a)で説明した画面と同じでよい。
次に、制御部101は、例えば本変形例で説明したステップS4,S5(例えばステップS11〜S15)で説明した手順によりトップ画面を設定して(ステップS34)、設定したトップ画面をUI部106に表示させる(ステップS35)。トップ画面が予め指定されていない場合、制御部101は、利用者の認証が行われないメニューを含む図書サービス画面Ga2をトップ画面に設定して、司書機能画面Ga3よりも優先して表示させる。
以上説明した本変形例によれば、上述した変形例10で説明した作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。画像処理装置100では、図書管理に関するメニュー画面のうち、利用者の認証が行われない図書サービス画面Ga2が、司書機能画面Ga3よりも優先して表示される。このため、司書よりも多く存在し得る一般利用者にとって、図書サービスに関するメニューを操作し易くなる。また、画像処理装置100では、各機能の利用者に応じてメニュー画面が分けられているので、各利用者が、自身が利用する機能に対応するメニューを操作し易くなる。
(変形例14:メニュー画面)
画像処理装置100は、追加機能のメニュー画面のうち、利用者の認証が行われないメニュー画面でなく、利用者の認証が行われるメニュー画面をトップ画面に設定してもよい。例えば、画像処理装置100がオフィス内に設置される場合等、認証の対象となる利用者の方が多い場合には、利用者の認証が行われるメニュー画面をトップ画面にした方が、多くの利用者にとってメニューを操作し易くなると考えられる。
また、画像処理装置100は、標準機能のメニュー画面をトップ画面に設定することにより、追加機能のメニュー画面よりも優先して表示してもよい。
(変形例15:優先表示)
上述した変形例では、「優先して表示させる」の一例として画像処理装置100は、追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定し、表示している。これにより、標準機能のメニュー画面よりも優先して表示していた。しかし優先して表示する態様はトップ画面の設定に限られない。画像処理装置100は、例えば、優先して表示させるメニュー画面を、他方のメニュー画面よりも、利用者の少ない操作で(例えば、操作子の操作回数を少なくして)表示することにより、優先して表示させるメニュー画面を他方のメニュー画面よりも優先して表示してもよい。
また、追加機能のメニュー画面と、標準機能のメニュー画面とを同じ階層に配置した場合に、優先して表示させるメニュー画面を他方のメニュー画面よりも先に表示することにより、優先表示させてもよい。この場合、画像処理装置100は、UI部106に対するフリック操作等の、優先表示したメニュー画面の表示中に、当該メニュー画面の表示領域を移動させる操作を受け付けた場合に、他方のメニュー画面やその他のメニュー画面に切り替えて表示する。
また、画像処理装置100は、例えば、一方のメニュー画面の表示を禁止することにより、優先して表示するメニュー画面を前記一方のメニュー画面よりも優先して表示する構成にしてもよい。また、追加機能のメニューを優先表示するとともに、標準機能のメニュー画面の表示を禁止するようにした場合、追加機能設定ファイルF1又はF1aに、このメニュー画面の優先表示に係る設定情報が含まれてもよい。
また、画像処理装置100は、優先して表示したメニュー画面から、他方のメニュー画面に遷移させたくない場合には、ステップS3,S33で説明したメニュー画面間のリンクの設定を行わない、又は、メニュー画面間のリンクを表示しないようにしてもよい。画像処理装置100は、メニュー画面間のリンクの設定や表示をするか否かの条件として、利用者の認証の情報を用いてもよい。即ち、画像処理装置100は、利用者の認証の状況に応じて、優先して表示した追加機能のメニュー画面から、他のメニュー画面に遷移させるかどうかを制御する。認証の情報とは、例えば、利用者の認証が行われたか否か、又は、認証に成功した利用者(例えば利用者が担う役割)の情報である。
また、画像処理装置100は、追加機能のメニュー画面を、標準機能のメニュー画面よりも大きなサイズとして、これらを同時に表示してもよい。この場合、画像処理装置100は、追加機能のメニュー画面に含まれるメニューを選択する操作を受け付ける一方で、標準機能のメニュー画面を選択する操作を受け付けた場合は、標準機能のメニュー画面を、追加機能のメニュー画面よりも大きなサイズで表示するとよい。
即ち、画像処理装置100において、メニュー画面の優先表示の具体的な方法や、メニュー画面の表示を変更するために利用者が行うべき具体的な操作は特に問わない。また、メニュー画面及び当該メニュー画面に含まれるメニューの表示方法は特に問わない。
(変形例16:利用者の認証)
利用者の認証は、認証が行われる機能のメニューを含むメニュー画面を表示する前に行われることに限られず、認証が行われる機能のメニューが選択された後に行われてもよい。また、利用者の認証はメニュー単位又はメニュー画面単位で行われる例に限られず、複数のメニュー又は複数のメニュー画面単位で利用者の認証が行われてもよい。例えば、一度の認証によって、標準機能を利用するための認証と、追記機能を利用するための認証とが完了してもよい。また、利用者の認証は、ID及びパスワードによる認証に限られず、利用者の情報を格納したICカードや指紋等の生体情報を用いて行われる生体認証、利用者の顔を撮影して、撮影画像から顔を認識する顔認証等の、種々の認証技術を適用し得る。
(変形例17:データ送受信)
上述した各実施形態で、URLに対してHTTP要求を送信していた処理は、例えばマルチパートにより送信されてもよく、データの送受信の形式は特に問わない。
(変形例18:構成・動作)
上述した実施形態及び変形例で説明した構成又は動作の一部が省略されてもよい。例えば、標準機能の拡張や、利用者の認証等に関する構成や動作が省略されてもよい。
また、フローチャートを参照して説明した画像処理装置100が行う処理の順番は変更されてもよい。画像処理装置100は、例えば、図9のステップS1で追加機能があると判断した場合に(ステップS1;Yes)、ステップS4,5の処理を行って追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定するかどうかを制御し、その後にステップS2,3の処理を行って、追加機能のメニュー画面を構成しメニュー画面間のリンクを設定してもよい。また、画像処理装置100は、ステップS4の処理を行って追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定するかどうかを判断してから、ステップS2,3の処理を行って追加機能のメニュー画面の構成及びメニュー画面間のリンクを設定し、その後に、ステップS4で「Yes」と判断していた場合は追加機能のメニュー画面をトップ画面に設定してもよい。
(変形例19:第2の機能等)
本発明の第2の機能は、上述した実施形態では、画像処理装置100を本の管理のための用途に用いるための機能であったが、これに限られない。例えば、企業で行われる業務に関するデータの管理をする機能を追加したものや、それ以外の機能を追加したものに、本発明が適用されてもよい。本発明の第2の機能は、情報処理装置を特定の用途に用いるための機能であればよく、該特定の用途は、防犯のための用途や、出退勤の管理のための用途、在庫管理のための用途等であってもよい。
また、本発明の第2の機能は、情報処理装置に対して追加された機能に限られない。本発明の第2の機能は、例えば、情報処理装置に予め搭載された機能であってもよい。この場合、情報処理装置は、例えば、予め搭載された複数の機能に対応するメニューのうち、特定の機能に対応するメニューを優先して表示するように制御してもよい。一例として、上述した実施形態の画像処理装置100が、図書管理のための機能を標準機能として有していてもよい。
本発明の第2の機能は、アプリケーションプログラム以外のプログラムによって追加された機能であってもよい。
本発明の第1の機能は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能又はファクシミリ機能に限られず、他の機能であってもよい。
本発明の情報処理装置は、画像形成装置に限られず、スマートフォンや携帯電話機、タブレット型コンピュータ、ノート型パソコン、携帯型ゲーム機等の、画像形成装置以外の情報処理装置であってもよい。
(変形例20:処理及び機能の主体)
上述の図10、図11、図34のフローにおける処理の主体は上述の実施形態において例示したものに限定されない。例えば、ステップS103及びステップS104の処理を、サーバ装置200でなく画像処理装置100が行ってもよい。また、図4等に示す各手段は、上述した実施形態及び変形例とは異なる装置によって実現されてもよい。例えば表示制御手段160をサーバ装置200が備え、サーバ装置200が画像処理装置100に図8等に示す画面を表示させるような制御を行ってもよい。
また、取得手段152、変換手段153、生成手段154、算出手段155、選択手段156、情報取得手段157及び出力手段158をサーバ装置200が備え、サーバ装置200から画像形成データを画像処理装置100に対して出力してもよい。また、特定手段254を図1に示す情報処理装置110が備えていてもよい。さらに、図4等に示す各手段を1台の装置(例えば画像処理装置100)が全て備えていてもよい。また、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータが表示制御手段160及び受付手段161を備え、ユーザに対するインターフェースとして用いられてもよい。以上のように、情報処理システム1000において実現される各手段は、様々な装置によって実現されてもよい。
(変形例21:発明のカテゴリ)
本発明は、画像処理装置、サーバ装置、情報処理装置及び書誌情報記憶装置等の各装置の他、上述した各手段を実現する他の装置としても捉えられる。また、それらの装置を備える情報処理システムのようなシステムとしても捉えられる。なお、ここでいうシステムには、上述した各手段を1台の装置で実現するものも含まれる。また、本発明は、それらの装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、それらの装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。