JP6470494B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置(可変表示部)を備えている。遊技者は、まず、BET操作により賭数を決定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作(レバー操作)する。これにより、リールの回転が開始し、遊技者は各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止させる。そして、全てのリールの回転が停止した際に、入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組み合わせ(例えば、7−7−7、以下、図柄の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことにより入賞が発生する。すなわち、スロットマシンは、遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
入賞する役は、例えば、小役、ボーナス、リプレイといった種類がある。遊技者は、小役の入賞では、小役の種類毎に予め定められた数のメダル(或いは遊技球)が払い出されることで利益を得ることができ、ボーナスの入賞では、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されることで利益を得ることができる。また、遊技者は、リプレイの入賞では、賭数の設定に新たなメダル(或いは遊技球)を消費することがなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
このようなスロットマシンの一例として、遊技者にとって有利な遊技状態としての有利RT(リプレイタイム)における実際のメダルの付与率(賭数設定に消費されたメダル数に対する内部抽選結果に応じて付与されるメダル数の占める付与率)が設計上の付与率よりも高い上限値以上となる場合に、有利RT終了後に再度有利RTに制御するものが開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−158354号公報
特許文献1に記載の技術では、有利RT中のメダル付与率が上限値以上となる遊技履歴になったときに再度有利RTに制御されるという特典が付与されているが、メダル付与率が上限値以上になったことによって再度有利RTに制御されたことの報知に関して特に考慮されていないという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、特定遊技履歴になったことによって特典が付与されたことを効果的に報知することができるスロットマシンを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係るスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R)を備え、
遊技用価値が用いられて賭数を設定することで前記可変表示部の変動表示が開始可能となり、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
遊技者に付与された遊技用価値に関する値が特定値になったときに遊技者に有利な特典(例えば、上乗せゲーム数のAT継続当選、所定ゲーム数のボーナス当選、所定配信数のプレミア演出の配信)を付与することが可能な特典付与手段(例えば、サブ制御部91が実行するステップSd9、Se3、Se4の処理)と、
遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値になったことを示す特定値表示(例えば、枚数報知演出502、521)を実行する特定値表示実行手段(例えば、サブ制御部91が実行するステップSd14〜Sd17、Sf1、Sf3の処理)と、
付与された前記特典の量(例えば、上乗せゲーム数、所定ゲーム数、所定配信数)を示す特典量表示(例えば、上乗せ報知演出504、506、510、523)を実行する特典量表示実行手段(例えば、サブ制御部91が実行するステップSd14〜Sd17、Sf6、Sf7の処理)とを備え、
前記特典量表示実行手段は、遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値になり前記特典が付与されたときに、前記特定値表示実行手段によって実行された前記特定値表示を前記特典量表示に変化させ(例えば、サブ制御部91が何れかの演出パターンの継続当選報知演出を実行する)
前記特定値表示(例えば、「TOTAL +100枚」との文字列の画像)における遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値(例えば、100)になったことを示す数値表示(例えば、「100」との数字の画像)を構成する複数の数字(例えば、「1」、「0」、「0」の各数字)のうち一部の数字(例えば、「1」および「0」の各数字)により、前記特典量表示(例えば、「上乗せ +10G」との文字列の画像)における付与された前記特典の量(例えば、10)を示す数値情報(例えば、「10」との数字の画像)が構成される
このような構成によれば、遊技者に付与された遊技用価値に関する値が特定になったときに特典が付与されたときに特定表示を特典量表示に変化させて特典が付与されたことを報知することができるので、特定表示を特典量表示に変化させないスロットマシンよりも特定になったときに特典が付与されたことを効果的に報知することができる。
(2)上記(1)のスロットマシンにおいて、
遊技用価値に関する値は、前記入賞の発生に伴う遊技用価値の獲得(例えば、AT開始後からのメダル純増数)であってもよい。
このような構成によれば、遊技用価値の獲得数が所定の発生数になることによって特典が付与される可能性があるので、遊技者は遊技用価値の獲得数が所定の発生数になることに興味を抱くようになり、遊技の興趣が向上する。
(3)上記(1)、(2)のスロットマシンにおいて、
前記特典量表示実行手段は、前記特定表示と前記特典量とで一致する数字について、少なくとも一部を変化させずに前記特定表示を前記特典量表示に変化させてもよい(例えば、サブ制御部91が一部破壊演出503を実行してもよい)。
このような構成によれば、遊技者に付与された遊技用価値に関する値と特典量との間の関連性を遊技者が認識することができる。
(4)上記(1)〜(3)のスロットマシンにおいて、
前記特典付与手段は、特定条件(例えば、チェリー役又はスイカ役に内部当選する条件)が成立したときに前記特典を付与する可能性があり(例えば、サブ制御部91が実行するステップSd9、Se1、Se2の処理)、
遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定にな前記特典が付与されたゲームにおいて前記特定条件が成立して前記特典が付与されたときに、前記特典量表示を実行した後に前記特定条件成立によって前記特典が付与されたことを報知する特典付与報知手段を更に備えてもよい(例えば、サブ制御部91がステップSd14〜Sd17、Sf8、Sf9の処理を実行してもよい)。
このような構成によれば、特典量表示を実行した後に特定条件成立によって特典が付与されたことを報知しないスロットマシンよりも特定にな特典が付与されたゲームにおいて特定条件成立によっても特典が付与されていることを遊技者が認識不能となることを低減できる。
(5)上記(1)〜(4)のスロットマシンにおいて、
付与された有利量に基づいて遊技者にとって有利な有利期間(ATにおけるRT3状態の期間)を制御する有利期間制御手段(例えば、メイン制御部41がRT3状態に制御する処理及びサブ制御部91がRT3状態においてAT制御する処理)を更に備え、
前記特典付与手段は、前記有利期間において遊技者に付与された遊技用価値に関する値が特定値となったときに前記特典として前記有利量を付与するか否かを決定してもよい(例えば、サブ制御部91がステップSd9、Se3、Se4の処理を実行してもよい)。
このような構成によれば、遊技者に付与された遊技用価値に関する値が特定値となったときに有利量を付与する可能性がないスロットマシンよりも遊技者は付与された遊技用価値に関する値に興味を抱くようになり、遊技の興趣が向上する。
(6)上記(1)〜(5)のスロットマシンにおいて、
付与された有利量に基づいて遊技者にとって有利な有利期間(ATにおけるRT3状態の期間)を制御する有利期間制御手段(例えば、メイン制御部41がRT3状態に制御する処理及びサブ制御部91がRT3状態においてAT制御する処理)を更に備え、
前記特定値は、遊技者に付与された遊技用価値に関する値を計数してから最初に到達する第1の特定値(例えば、100枚)と、前記第1の特定値の次に到達する第2の特定値(例えば、250枚)とを含み
遊技者に付与された遊技用価値に関する値を計数してから前記第1の特定になるまでに要する前記有利量の期待値(例えば、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達するまでの平均ゲーム数、消化ゲーム数、押し順ベルの平均ナビ回数、押し順ベルの当選率)は、前記第1の特定になってから前記第2の特定になるまでに要する前記有利量の期待値(例えば、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚に到達するまでの平均ゲーム数、消化ゲーム数、押し順ベルのナビ回数、押し順ベルの当選率)以下となってもよい。
このような構成によれば、有利期間において第1の特定になったときに第2の特定になったときよりも有利期間を延長され易くすることができ、遊技者は最初の第1の特定値となる早い段階で有利期間が延長されることを期待することができる。
(7)上記(6)のスロットマシンにおいて、
前記有利期間が開始すると前記有利期間の終了までに遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記第1の特定値に到達してもよい(例えば、非当選となる割合が0%となる100枚獲得時の継続抽選テーブルを設定した上で、AT開始後からのメダル獲得枚数が必ず100枚以上となるように設定してもよい)。
このような構成によれば、有利期間が開始されると有利期間が終了されるまでに必ず第1の特定となり、遊技者は有利期間が延長されることを期待することができるので、遊技の興趣が向上する。
(8)上記(1)〜(7)のスロットマシンにおいて、
前記特典付与手段は、遊技者にとって有利な有利期間(ATにおけるRT3状態の期間)及び前記有利期間の開始前に設けられた準備期間(ATにおける通常状態・RT1状態・RT2状態の期間)において計数された遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値となったときに前記特典を付与するか否かを判定してもよい(例えば、サブ制御部91がステップSd9、Se3、Se4の処理を実行してもよい)。
このような構成によれば、有利期間に移行するまでの準備期間についても遊技者に付与された遊技用価値に関する値が計数されるので、準備期間については遊技者に付与された遊技用価値に関する値が計数されないスロットマシンよりも特定になり易くなって特典が付与され易くな、遊技者は特典が付与されることを期待することができるので、遊技の興趣が向上する。
(9)上記(1)〜(8)のスロットマシンにおいて、
操作を受付ける操作受付手段(例えば、演出用ボタン56)と、
操作を要求する操作要求演出(例えば、ボタン画像512、515の表示)を実行する操作要求演出実行手段(例えば、サブ制御部91が操作要求演出を実行する処理)と、
前記操作要求演出実行中において前記操作受付手段により受付けられた操作(例えば、連打操作、長押し操作)に応じて特定の条件が成立する毎に演出態様を更新させる操作対応演出(例えば、取り巻く炎の色を変化させる人物画像514の表示)を実行する操作対応演出実行手段(例えば、サブ制御部91が操作対応演出を実行する処理)とを更に備え、
前記操作要求演出実行手段は、
前記操作要求演出実行中において前記操作受付手段により予め定められた操作(例えば、連打操作要求演出実行中であれば1回目の操作、長押し操作要求演出実行中であればサブ制御部91が2回目の検出信号を検出する操作)が受付けられるまで所定態様(例えば、第1態様)で前記操作要求演出を実行し(例えば、サブ制御部91が第1態様で操作要求演出を実行し)、
前記操作要求演出が前記所定態様で実行されているときに前記操作受付手段により操作が受付けられたことに応じて、前記所定態様よりも前記操作対応演出を遊技者が認識し易い特定態様(例えば、第2態様)で前記操作要求演出を実行してもよい(例えば、サブ制御部91が第2態様で操作要求演出を実行してもよい)。
このような構成によれば、所定態様で操作要求演出を実行することにより、所定態様で操作要求演出を実行しないスロットマシンよりも操作をさせることを遊技者に対して把握させ易くできる。一方、操作受付手段により操作が受付けられた後は、遊技者は操作要求演出の演出内容を把握していると擬制して、特定態様で操作要求演出を実行することにより、特定態様で操作要求演出を実行しないスロットマシンよりも操作対応演出を遊技者が認識し易くすることができ、遊技の興趣が向上する。
本発明の実施形態1に係るスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造図である。 リールの図柄配列を示す図である。 入賞ラインを示す図である。 特別役の種類、特別役の図柄の組み合わせ、及び特別役に関連する事項と、一般役の種類、一般役の図柄の組み合わせ、及び一般役に関連する事項について説明するための図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 (A)は遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役について説明するための図、(B)は抽選対象役名称について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 メイン制御部が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が実行するコマンド受信割込処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が実行するAT継続抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 (A)はチェリー当選時の継続抽選テーブルの一例を示す図、(B)はスイカ当選時の継続抽選テーブルの一例を示す図、(C)は100枚獲得時の継続抽選テーブルの一例を示す図、(D)は250枚獲得時の継続抽選テーブルの一例を示す図である。 サブ制御部が実行する演出パターン選択処理の制御内容を示すフローチャートである。 (A)は枚数報知演出の一例を示す図、(B)は一部破壊パターンの継続当選報知演出の一例を示す図、(C)は全部破壊パターンの継続当選報知演出の一例を示す図、(D)は全演出終了後の継続当選報知演出の一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係るサブ制御部が実行する操作関連演出処理の制御内容を示すフローチャートである。 演出抽選用テーブルを説明するための図である。 第1演出態様及び第2演出態様を説明するための図である。 連打操作及び長押し操作を説明するための図である。 (A)は1回目から5回目までの抽選で用いられる付与ATゲーム数抽選テーブルの一例を示す図、(B)は6回目以降の抽選で用いられる付与ATゲーム数抽選テーブルの一例を示す図である。 (A)はズームパターンの継続当選報知演出の一例を示す図、(B)はシャッフルパターンの継続当選報知演出の一例を示す図、(C)は文字変化パターンの継続当選報知演出の一例を示す図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
まず、本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシン1の概要について説明する。本実施形態1に係るスロットマシン1は、筐体1aと前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1は、図1に示すように、前面扉1bから透視窓3を介して円筒型の左リール2L、中リール2C、右リール2Rを視認することができるように構成されており、リールパネル1cの中央に配置される透視窓3の周囲に、メダルを投入するメダル投入部4と、最大の賭数を設定するMAXBETスイッチ6と、ゲームを開始させるスタートスイッチ7と、各リールを停止させる左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8C、右ストップスイッチ8Rと、遊技に係る情報を表示する遊技用表示部13と、を備えている。
また、スロットマシン1は、前面扉1bの上部に液晶表示器51を備え、下部にスピーカ53、54と、メダル払出口9と、スロットマシン1のタイトル(機種名)や配当表等が印刷された下部パネル1dと、を備えている。なお、配当表とは、後述する役の構成と役に応じたメダル払い出し枚数等を関連付けて示す表であり、リールパネル1c等に印刷されていても良く、待機状態において液晶表示器51によって表示されても良い。
遊技者がスロットマシン1でゲームを開始する場合、一般的には、メダル投入部4に所定の枚数のメダル(通常は3枚以上)を投入し、又はMAXBETスイッチ6を操作して所定の賭数(通常は最大賭数である3枚)を設定する。賭数が設定されると、スタートスイッチ7が有効になり、スロットマシン1はゲームを開始可能な状態になる。ゲーム開始可能な状態で遊技者がスタートスイッチ7を操作すると、各リール(左リール2L、中リール2C、右リール2R)が回転を開始する。この状態で遊技者がいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して各リールの回転を停止させることで、透視窓3を介して表示結果が導出表示される。
各リールの回転が停止することでゲームが終了し、予め決められた役に応じた図柄の組み合わせが表示結果として導出されている(揃っている)場合、その役に対応した入賞が発生する。入賞に応じたメダルの払い出しが枚数を記憶すると、記憶できるメダル枚数の最大値(通常50枚)以上となる場合、メダル払出口9から最大値を超えた分のメダルが払い出される。遊技状態の移行を伴う役の入賞が発生した場合、その役に応じて遊技状態が移行する。いずれの役の入賞も発生しなかった場合、遊技者は再度MAXBETスイッチ6を操作し、又は再度メダル投入部4にメダルを投入し、次のゲームを開始する。
なお、遊技者が遊技を終了する際に記憶されているメダル数が残っている場合、遊技者が精算スイッチ10を操作することで、記憶されているメダル数がメダル払出口9から払い出される。
以上がスロットマシン1の概要である。
次に、スロットマシン1の詳細な構成について説明する。
遊技用表示部13には、クレジットが表示されるクレジット表示器11と、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12と、賭数が1つ設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2つ設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3つ設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト状態中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20と、が設けられている。なお、ウェイト状態とは、前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態のことであり、本実施形態では約4.1秒である。
また、「クレジット」とは、スロットマシン1に記憶された(投入された)メダル数のうち、賭数を差し引いたメダル数のことを意味している。本実施形態では、賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されると、自動的に投入されたメダル数が賭数として設定される。
例えば、メダルが投入されていない状態において、遊技者がメダル投入部4にメダルを1枚投入すると、賭数は1に設定され、1BETLED14が点灯する。次に、遊技者がメダル投入部4にメダルを1枚投入すると、賭数は2に設定され、2BETLED15が点灯する。さらに遊技者がメダル投入部4にメダルを1枚投入すると、賭数は最大である3に設定され、3BETLED16、スタート有効LED18が点灯する。この状態において、スロットマシン1に投入されたメダル数は3枚であるが、その3枚は全て賭数として設定されているため、クレジット表示器11には「0」が表示される。この状態でさらに遊技者がメダル投入部4にメダルを1枚投入すると、最大賭数は3であるため、クレジットとしてクレジット表示器11に「1」が表示される。なお、本実施形態では、クレジットの上限は50(枚)とする。
スロットマシン1の前面扉1bは施錠部1eにより施錠することができ、ゲームを開始する際は施錠されていることが一般的である。スロットマシン1の前面扉1bは、施錠部1eに鍵を差し込み、時計周り方向に回転操作することで開放することができる。
スロットマシン1は、図2に示すように、内部に可変表示装置(可変表示部)2と、電源ボックス100と、ホッパーユニット34と、を備えている。
可変表示装置2は、上述の各リール2L、2C、2Rと、各リール2L、2C、2Rに対応したリールモータ32L、32C、32Rと、から構成されている。これらのリールモータ32L、32C、32Rが各リール2L、2C、2Rを回転させることで、透視窓3を介して複数種類の図柄が連続的に表示されることとなる。
また、可変表示装置2には、後述するリールLED55が設けられており、リールLED55によって各リール2L、2C、2Rの各図柄を独立して照射することができ、これによりリールの視認性を向上することができる。
電源ボックス100には、設定を変更する設定キースイッチ37と、通常時にはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更する際には後述する内部抽選の当選確率の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源のオンオフをする電源スイッチ39と、が設けられている。
なお、本実施形態では、スロットマシン1は、設定値に応じてメダル払出率(所謂、機械割)の期待値が異なる。ここで、メダル払出率とは、投入したメダル数に対する払い出されたメダル数の割合である。例えば、メダルを1000枚投入し、1000枚分のゲームが終了した際に1100枚のメダルが払い出されていた場合、メダル払出率は110%となる。当然、投入したメダル数よりも払い出されたメダル数が多い方(メダル払出率が100%以上)が遊技者にとって有利な状態であるということとなる。
設定値は、1、2、3、4、5、6の値から設定することが可能であり、値が高い設定値ほどメダル払出率も高くなる。すなわち、設定値が高い値(例えば、4、5、6)に設定されているスロットマシン1は、遊技者にとって有利度が高く、設定値が低い値(例えば、1、2、3)に設定されているスロットマシン1は、有利度が低い。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定しても良く、6段階に限定する必要はない。
上述の設定値を変更するには、設定キースイッチ37に専用のキーを差し込んでオン状態とした後に電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源を投入する必要がある。上述のようにしてスロットマシン1の電源を投入すると、前面扉1bに設けられている設定値表示器24に内部の記憶装置から読み出された設定値が表示される。次に、リセット/設定スイッチ38を操作すると、設定値表示器24に表示される設定値が1ずつ加算される(設定値6の次は1に戻る)。所望の設定値までリセット/設定スイッチ38を操作した後、スタートスイッチ7が操作されると、その設定値が内部の記憶装置に記憶され、遊技可能状態に移行する。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37に専用のキーを差し込んでオン状態とすれば良い。設定キースイッチ37専用のキーを差し込んでオン状態にすることで、設定値表示器24に内部の記憶装置から取得された設定値が表示される。この状態においては、ゲームを開始することができず、設定キースイッチ37に専用のキーを差し込んでオフ状態とすることでゲームの開始が可能となる。
ホッパーユニット34は、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cと、から構成されている。
また、ホッパータンク34aから溢れたメダルを貯留するオーバーフロータンク35がホッパータンク34aと隣接して設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定の数のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルに接触して導電することで、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンク35が満杯状態となったことを検出することができる。
また、スロットマシン1は、内部に外部出力基板1000を備えており、外部出力基板1000から外部装置に信号を出力する。
各リール(左リール2L、中リール2C、右リール2R)には、複数種類の図柄が配列されており、遊技者は、透視窓3を介して、各リールで縦に3つずつの図柄、すなわち、3×3の図柄を視認することができる。なお、視認することができる図柄数は、これに限られず、各リールで少なくとも一つ以上の図柄を視認することができれば良い。
各リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、「黒7」、「網7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」といった互いに識別可能な複数種類の図柄がそれぞれ所定の順序で合計21個ずつ描かれている。
なお、上述の複数種類の図柄は図3では平面上で表しているが、上述の通り、実際には各リールは円筒型であるため、20番目の図柄の次には0番目の図柄が配置されていることとなる。また、上述の複数の図柄の配列及び種類は一例であり、任意に設定することができる。
以下の説明において、N番の図柄からN+M番の図柄の部分について説明する場合、「Mコマ」と表現する。すなわち、例えば左リール2Lの10番の「黒7」から5コマ以内、と表現した場合、左リール2Lの10番の「黒7」から14番の「オレンジ」までの図柄を意味する。
各リール2L、2C、2Rは、それぞれ対応して配置されたリールモータ32L、32C、32Rによって反時計回り(図1では図面上部から下部に向かう方向)に回転し、これにより透視窓3を介して複数種類の図柄が連続的に表示されることとなる。本実施形態では、各リール2L、2C、2Rは、対応して配置されたストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されてから最大190ms遅延して回転を停止する。リールが停止するまでの遅延時間はこれに限られず、ゲーム性を向上するために190ms以上遅延して回転を停止しても良い。
なお、各リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄数)=1680コマ分の図柄を変動させる。このため、各リール2L、2C、2Rは、190msの間で最大で4コマの図柄を引き込むことができる。すなわち、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された際に停止する図柄は、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された際に表示されていた図柄から4コマ先にある図柄(合計5コマ分の図柄)のうちのいずれかである。
例えば、左リール2Lの10番の「黒7」が透視窓3の下段に表示された際にストップスイッチ8Lが操作された場合、左リール2Lの下段には、左リール2Lの10番の「黒7」から14番の「オレンジ」までのいずれかの図柄が停止することとなる。なお、透視窓3には、10番から12番までの「黒7・リプレイ・ベル」、11番から13番までの「リプレイ・ベル・スイカ」、12番から14番までの「ベル・スイカ・オレンジ」、13番から15番までの「スイカ・オレンジ・リプレイ」、14番から16番までの「オレンジ・リプレイ・ベル」のいずれかが表示結果として導出される。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作された際に、そのストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とすると、停止するリールは、基準の図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができる。よって、リール2L、2C、2Rは、それぞれストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作された際、そのストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインに表示させることができる。
ここで、入賞ラインとは、透視窓3を介して表示される3×3コマのうち、図柄の組み合わせが揃った際に入賞が発生するラインを意味する。本実施形態では、入賞ラインは、図4に示すように、透視窓3を介して表示される各リール2L、2C、2Rの各コマを、左リール上段2Lt、左リール中段2Lm、左リール下段2Lb、中リール上段2Ct、中リール中段2Cm、中リール下段2Cb、右リール上段2Rt、右リール中段2Rm、右リール下段2Rb、とすると、左リール上段2Lt、中リール中段2Cm、右リール下段2Rb、を通る斜めのラインである入賞ラインL1と、各リールの上段(2Lt、2Ct、2Rt)を結ぶ平行なラインである入賞ラインL2と、各リールの中段(2Lm、2Cm、2Rm)を結ぶ平行なラインである入賞ラインL3と、各リールを斜め右上(2Lb、2Cm、2Rt)に結ぶ斜めのラインである入賞ラインL4と、からなる。上述のようにストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されて各リール2L、2C、2Rが全て停止し、有効な入賞ラインL1〜L4のうちいずれかで役に応じた図柄の組み合わせ揃うと入賞が発生する。
本実施形態では、入賞ラインが4ライン有効である場合について説明するが、これに限られず、例えば、左リール上段2Lt、中リール中段2Cm、右リール上段2Rt、を変則的に結ぶラインを有効にしても良く、入賞ラインL3のみの1ライン構成にしても良い。
役に応じて入賞ラインに揃う図柄の組み合わせは、任意に設定することが可能であり、同一図柄の組み合わせであっても良く、異なる図柄の組み合わせであっても良い。入賞が発生する役は、大きく分けてメダルの払い出しを伴う役(以下、小役とする)、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始することができる役(以下、再遊技役とする)、遊技者にとって有利な遊技状態(有利遊技状態)への移行を伴う役(以下、特別役とする)、に区分される。なお、以下の説明では、小役と再遊技役を総じて一般役とも称する。
なお、本実施形態では、メダルの払い出し有無に関わらず、入賞ラインに導出された表示結果に応じて遊技者に所定の価値を付与することを入賞とする。すなわち、遊技状態が移行したゲームにおける取りこぼし表示結果(小役が当選したゲームでその小役が揃わなかった時の表示結果)が導出されることも入賞であり、メダルの払い出しを伴わない特別役、再遊技役に応じた図柄の組み合わせが導出されることも入賞とする。
本実施形態では、有利遊技状態であるBB(ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)への移行を伴う特別役は、図5に示すように、「白7」、「白7」、「白7」が入賞ラインに揃うことで入賞が発生するBB(ビッグボーナス)、「黒7」、「黒7」、「網7」又は「網7」、「網7」、「黒7」が入賞ラインに揃うことで入賞が発生するRB(レギュラーボーナス)の2種類からなる。
なお、特別役は、上述の組み合わせ、種類に限られず、任意に設定することが可能である。例えば、「黒7」、「白7」、「網7」が入賞ラインに揃うことで入賞が発生するBBのみであっても良く、複数種類のBB、複数種類のRBであっても良い。
また、ボーナスの種類にCB(チャレンジボーナス)を加えても良い。この場合、CB図柄が入賞ラインに揃うことで入賞が発生すると、CT(チャレンジタイム)状態に移行する。CT状態においては、いずれかの役の入賞の発生を許容するか否かを決定する通常の内部抽選処理において小役が当選していなくても、リール制御の制限によって小役に入賞することが許容される。具体的には、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してから所定の時間(75ms(通常は190ms))内にリール2L、2C、2Rが停止する制御が行われる。CB状態は、このようなCT状態に終了条件が成立するまで(メダルの払い出し枚数が254枚以上となるまで)繰り返し移行されることで実現される。
図5に示す特別役は、内部抽選処理において当選し、いずれかの入賞ラインで図柄が揃うことで入賞が発生し、特別役の入賞が発生すると遊技状態はボーナス状態(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)へと移行する。
ボーナス状態は、所定の条件で終了する。本実施形態では、BBは、メダルの払い出しが361枚以上になった時点で終了するものとし、RBは、いずれかの小役の入賞が4回発生するか、又はボーナス状態で12ゲーム消化した時点で終了するものとする。終了条件は上述の条件に限らず、メダル払出率等の設計に従って任意に変更しても良いが、BBは最高でも466枚以上の払い出しを終了条件とすることが好ましい。
また、実質的には、ボーナス状態は、ビッグボーナス状態とレギュラーボーナス状態に区分される。RBの入賞に起因して開始されるレギュラーボーナス状態は、上述の通りいずれかの小役の入賞が4回発生するか、又は12ゲーム消化した時点で終了するが、BBの入賞に起因して開始されるビッグボーナス状態は、メダルの払い出し枚数の条件を満たすまでレギュラーボーナス状態の移行を繰り返す。すなわち、ビッグボーナス状態は、「1セットのレギュラーボーナス状態の終了後、ビッグボーナス状態の終了条件を満たしていない場合、図柄を介すことなく再度レギュラーボーナス状態に移行する制御がなされる状態」であるとも言える。
また、ビッグボーナス状態において、レギュラーボーナス状態へ移行する場合、図柄を介してレギュラーボーナス状態へ移行するようにしても良い。この場合、JACIN図柄(レギュラーボーナス状態への移行を伴う図柄)の入賞後にレギュラーボーナス状態へ移行することとなる。
なお、本実施形態では、特別役としてSB(シングルボーナス)を含む。SBは、「オレンジ・黒7・オレンジ」が入賞ラインに揃うことで入賞が発生する。SBの入賞が発生すると、遊技状態はSB状態に移行し、1ゲーム消化すると終了、すなわち、SB状態に移行する前の遊技状態に移行する。
次に一般役について説明する。本実施形態では、一般役は、図5に示すように、再遊技役として通常リプレイ、昇格リプレイ、突入リプレイ、転落リプレイ、複数種類の制御リプレイを含み、メダルの払い出しを伴う小役として複数種類のベル、スイカ、チェリー、1枚役、を含む。
本実施形態では、再遊技役としてのリプレイは数種類あり、遊技状態移行の契機として用いられる。リプレイの種類は、通常リプレイ、昇格リプレイ、突入リプレイ、転落リプレイ、制御リプレイ、の5種類である。
通常リプレイは、いずれかの入賞ラインに「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。昇格リプレイは、いずれかの入賞ラインに「リプレイ・リプレイ・ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。突入リプレイは、いずれかの入賞ラインに「リプレイ・リプレイ・チェリー」又は「リプレイ・リプレイ・白7」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。転落リプレイは、いずれかの入賞ラインに「ベル・チェリー・ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。
通常リプレイ、昇格リプレイ、突入リプレイ、転落リプレイが入賞すると、自動的にリプレイが入賞したゲームにおける賭数と同値の賭数が設定され、新たに賭数を設定することなく次のゲームを開始することができる。また、通常遊技状態において昇格リプレイが入賞すると、遊技状態は再遊技役の当選確率が上昇する有利遊技状態へと移行し、突入リプレイが入賞すると、遊技状態は所定のゲームの間再遊技役の当選確率が上昇する有利遊技状態へと移行する。一方で、昇格リプレイが入賞した後、有利遊技状態において転落リプレイが入賞すると、遊技状態は通常遊技状態へと移行(転落)する。
制御リプレイ1は、いずれかの入賞ラインに「黒BAR・黒BAR・白7」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。制御リプレイ2は、いずれかの入賞ラインに「黒BAR・白7・リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。制御リプレイ3は、いずれかの入賞ラインに「黒BAR・リプレイ・黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。制御リプレイ4は、いずれかの入賞ラインに「黒BAR・黒BAR・ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。制御リプレイ5は、いずれかの入賞ラインに「白7・リプレイ・リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。
ここで、制御リプレイ1、制御リプレイ2、制御リプレイ3、制御リプレイ4、制御リプレイ5は、昇格リプレイ、突入リプレイ、転落リプレイのいずれかを少なくとも含む再遊技役と同時に当選する複合役としてのみ当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作順に応じて入賞するリプレイの種類が異なる押し順リプレイの押し順を制御するために当選する。以下の説明では、制御リプレイ1、制御リプレイ2、制御リプレイ3、制御リプレイ4、制御リプレイ5を総じて制御リプレイと称する。
押し順リプレイとは、例えば、内部抽選処理において「通常リプレイ+昇格リプレイ+制御リプレイ1+制御リプレイ5」が当選すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを中、右、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインに「リプレイ・リプレイ・ベル」が揃い、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインに「リプレイ・リプレイ・リプレイ」が揃う役のことである。
ベル1は、いずれかの入賞ラインに「any・ベル・any」又は「ベル・黒BAR・ベル」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。ベル2は、いずれかの入賞ラインに「白BAR・白7・黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。ベル3は、いずれかの入賞ラインに「白BAR・黒BAR・ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。ベル4は、いずれかの入賞ラインに「白BAR・黒BAR・黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。ベル1、ベル2、ベル3、ベル4が入賞すると、4枚のメダルが払い出される。
ここで、ベル2、ベル3、ベル4は、ベル1を含む小役と同時に当選する複合役としてのみ当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作順に応じて入賞する入賞ラインが異なる押し順ベルの押し順を制御するために当選する。
押し順ベルとは、例えば、内部抽選処理において「ベル1+ベル4」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを左、中、右の順番で操作すると中リール中段2Cmにベル図柄が停止し、「any・ベル・any」の組み合わせが3つの入賞ラインL1、L3、L4で揃い入賞が発生しているため、合計12枚(4×3)のメダルが払い出され、それ以外の順番で操作すると中リール上段2Ctにベル図柄が停止し、1つの入賞ラインL2で「any・ベル・any」の組み合わせが揃い入賞が発生しているため、4枚のメダルが払い出される役のことである。
ここで、押し順ベルや押し順リプレイのようなストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作順に応じて入賞する役や導出結果が異なる複合役を押し順役と称する。また、押し順役当選時に、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作によって最も有利な役の入賞を発生させることを、押し順の正解と称する。例えば、押し順ベル当選時に押し順を正解すると、中リール中段2Cmにベルが停止し、12枚のメダルが払い出されることとなる。
スイカは、いずれかの入賞ラインに「スイカ・スイカ・スイカ」が揃ったときに入賞が発生する。スイカが入賞すると、4枚のメダルが払い出される。チェリーは、いずれかの入賞ラインに「チェリー・白7・リプレイ」、「チェリー・黒7・リプレイ」、「チェリー・網7・リプレイ」、「チェリー・スイカ・リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞が発生する。チェリーが入賞すると、4枚のメダルが払い出される。1枚役は、いずれかの入賞ラインに「オレンジ・黒BAR・黒7」が揃ったときに入賞が発生する。1枚役が入賞すると、1枚のメダルが払い出される。
図3に示すように、リプレイ及びベル図柄については、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されている。すなわち、通常リプレイ、昇格リプレイ、いずれかのベルが当選した場合、遊技者は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず(昇格リプレイは押し順を正解した場合)、通常リプレイ、昇格リプレイ、いずれかのベルを入賞させることができる。また、チェリー図柄については、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置され、チェリー図柄又は白7については、右リール2Rにおいてそれぞれ5コマ以内に配置されている。すなわち、突入リプレイ又は転落リプレイが当選した場合、遊技者は押し順を正解すれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず、突入リプレイ、転落リプレイを入賞させることができる。
一方で、スイカ、1枚役については、それぞれの図柄が全てのリールにおいて5コマ以内に配置されているわけではない。従って、スイカ、1枚役、が当選した場合、遊技者は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正に操作しなければ、これらの小役を入賞させることができない。チェリーについても、図3に示すように、左リール2L上のチェリー図柄は1箇所にしか配置されていないため、遊技者はストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ左リール2L上にチェリー図柄を停止させることができない。一方で、中リール2C上の白7、黒7、網7、スイカ図柄と、右リール2Rのリプレイ図柄はそれぞれ5コマ以内に配置されている。従って、遊技者は左リール2L上にチェリー図柄を停止させれば、ストップスイッチ8Cの操作タイミングに依らず、チェリーを入賞させることができる。
なお、一般役は、上述のような図柄の組み合わせ、払い出し枚数に限られず、任意に設定することが可能である。例えば、スイカを2種類に区分し、平行スイカ、斜めスイカとしても良く、チェリーを2種類に区分し、チェリーA、チェリーBとしても良い。
また、入賞ラインを中段のL3のみの1ライン構成にする場合、無効ラインで上述の図柄の組み合わせが揃うような一般役の構成にしても良い。このような構成において、例えば、左リール2Lの8番のベル、中リール2Cの7番のベル、右リール2Rの8番のベル、が無効ラインL2で揃った場合、実際に入賞ラインL3で揃う図柄は、左リール2Lの7番のリプレイ、中リール2Cの6番のチェリー、右リール2Rの7番のスイカ、であるため、入賞ラインL3に「リプレイ・チェリー・スイカ」の図柄が揃った場合には一定の払い出し(例えば9枚)を付与することで、無効ラインでベルが揃った場合でも、入賞が発生することとなる。
スロットマシン1は、詳細には、図6に示すように、遊技状態を制御する遊技制御基板40と、遊技状態に応じた演出を制御する演出制御基板90と、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101と、から構成されている。
電源基板101は、外部からAC100Vの電源が供給され、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する各種電気部品の駆動に必要な直流電圧を生成する。生成された直流電圧は、遊技制御基板40に供給され、遊技制御基板40を介して演出制御基板90にも供給される。
また、メイン制御部41からサブ制御部91へコマンドを送信するコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインとは、一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されている。演出制御基板90側の各部は、上述のコマンド伝送ライン及び電源供給ラインと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されている場合に動作可能となり、コマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、電源が供給されず動作できない。すなわち、演出制御基板90は、コマンド伝送と電源供給ラインが両方接続されて初めて動作可能となる。
また、遊技制御基板40は遊技に係る処理を実行するため、セキュリティ上、外部からアクセスできない構成とすることが好ましい。このため、遊技制御基板40と演出制御基板90は、単方向通信であり、遊技制御基板40から演出制御基板90への通信は許容されるが、演出制御基板90から遊技制御基板40への通信は許容されない。
電源基板101には、上述のホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、設定キースイッチ37と、満タンセンサ35aと、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39と、が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、各ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、ドア開放検出スイッチ25と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、各リールセンサ33L、33C、33Rと、が接続され、これらの接続された各種スイッチの検出信号が入力される。また、遊技制御基板40には、電源基板101を介して、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、が接続されており、これらの接続されたスイッチ等の検出信号も入力される。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、流路切替ソレノイド30と、リールモータ32L、32C、32Rと、が接続され、これらの接続された電気部品は、後述するメイン制御部41の制御に基づいて駆動する。また、遊技制御基板40には、電源基板101を介して、ホッパーモータ34bが接続されており、この電気部品も、後述するメイン制御部41の制御に基づいて駆動する。
なお、リセットスイッチ23は所定のキー操作によりエラー状態や打止状態を解除し、設定値表示器24は設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値を表示し、打止スイッチ36aは打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択し、自動精算スイッチ36bはビッグボーナス状態終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択し、流路切替ソレノイド30はメダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a側又はメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替え、ドア開放検出スイッチ25は前面扉1bの開放状態を検出する。上述の各部は前面扉1bの内側に設けられている。
遊技制御基板40は、メイン制御部41と、乱数発生回路42と、サンプリング回路43と、スイッチ検出回路44と、モータ駆動回路45と、ソレノイド駆動回路46と、LED駆動回路47と、電断検出回路48と、リセット回路49と、を備えている。
メイン制御部41は、例えば、CPU41aと、RAM41bと、ROM41cと、I/O41dと、から構成されている。ROM41cには、制御プログラムが記憶されており、RAM41bがこの制御プログラムを読み込み、CPU41aは制御プログラムに従って遊技の進行に関する各種処理を実行し、遊技制御基板40に搭載された各回路を制御する。
RAM41bには、遊技の進行に従って、当選した役を示す当選フラグや現在の遊技状態を示す遊技状態フラグ等のデータが記憶される。役の入賞が発生するか否かは、ゲーム開始時のメイン制御部41の抽選によって決定されているが、この抽選は遊技状態フラグを基に実行され、抽選の結果が当選フラグとして記憶される。抽選の対象となる役は、図5に示す役から構成されており、以下では、この抽選対象役について説明する。
一般役は、メイン制御部41の抽選において当選する際、複数の一般役を含む複合役の一部として当選する場合がある。このような複合役は、複数の一般役から構成されているものの、メイン制御部41の抽選において当選すると、1つの当選フラグとして設定される。本実施形態では、抽選の対象となる役(抽選対象役)は複合役を含み、図7に示すように、例えば「BB+スイカ」等、特別役と少なくとも一つ以上の一般役が同時に当選する役(以下、同時当選役とする)と、例えば「チェリー+1枚役」等、複数の一般役が同時に当選する複合役と、例えば「RB」や「チェリー」等、特別役又は一般役が単独で当選する役(以下、単独役とする)と、を含むものとする。抽選対象役として設定されている小役は、「ベル1+スイカ+チェリー(中段ベル)」、「ベル1+ベル4(押し順ベル1)」、「ベル1+ベル3(押し順ベル2)」、「ベル1+ベル2(押し順ベル3)」、「ベル1(押し順ベル4)」、「ベル1+ベル3+ベル4(押し順ベル5)」、「スイカ」、「スイカ+1枚役」、「チェリー」、「チェリー+1枚役」、「1枚役」、である。
「中段ベル」は、ベル1とスイカ及びチェリーが同時に当選する複合役であり、「中段ベル」が当選すると、中段の入賞ラインL3で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順ベル1」は、ベル1とベル4が同時に当選する複合役であり、「押し順ベル1」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを左、中、右の順番で操作すると中リール中段2Cmにベル図柄が停止し、斜めの入賞ラインL1、L4のいずれかで「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作すると、上段の入賞ラインL2で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容される。すなわち、「押し順ベル1」の正解の押し順は左、中、右である。
「押し順ベル2」は、ベル1とベル3が同時に当選する複合役であり、「押し順ベル2」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを左、右、中の順番で操作すると中リール中段2Cmにベル図柄が停止し、斜めの入賞ラインL1、L4のいずれかで「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作すると、上段の入賞ラインL2で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容される。すなわち、「押し順ベル2」の正解の押し順は左、右、中である。
「押し順ベル3」は、ベル1とベル2が同時に当選する複合役であり、「押し順ベル3」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを中、左、右又は中、右、左の順番で操作すると中リール中段2Cmにベル図柄が停止し、斜めの入賞ラインL1、L4のいずれかで「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作すると、上段の入賞ラインL2で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容される。すなわち、「押し順ベル3」の正解の押し順は中、左、右又は中、右、左である。
「押し順ベル4」は、ベル1が当選する単独役であり、「押し順ベル4」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、左、中の順番で操作すると中リール中段2Cmにベル図柄が停止し、斜めの入賞ラインL1、L4のいずれかで「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作すると、上段の入賞ラインL2で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容される。すなわち、「押し順ベル4」の正解の押し順は右、左、中である。
「押し順ベル5」は、ベル1とベル3とベル4が同時に当選する複合役であり、「押し順ベル5」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、中、左の順番で操作すると中リール中段2Cmにベル図柄が停止し、斜めの入賞ラインL1、L4のいずれかで「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作すると、上段の入賞ラインL2で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果の導出が許容される。すなわち、「押し順ベル5」の正解の押し順は右、中、左である。
以下の説明では、「押し順ベル1」、「押し順ベル2」、「押し順ベル3」、「押し順ベル4」、「押し順ベル5」、を総じて「押し順ベル」と称し、斜めの入賞ラインL1、L4のいずれかで「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果を「正解ベル」、上段の入賞ラインL2で「ベル・ベル・ベル」が揃う表示結果を「不正解ベル」と称する。
「スイカ」は、スイカが単独で当選する場合の小役であり、「スイカ+1枚役」は、スイカと1枚役が複合して当選する複合役である。「スイカ」が当選すると、斜めの入賞ライン(L1、L4)でスイカが揃う表示結果(以下、斜めスイカとする)の導出が許容され、「スイカ+1枚役」が当選すると、平行な入賞ライン(L2、L3)でスイカが揃う表示結果(以下、平行スイカとする)の導出が許容される。
「チェリー」は、チェリーが単独で当選する場合の小役であり、「チェリー+1枚役」は、チェリーと1枚役が複合して当選する複合役である。「チェリー」が当選すると、優先して左リール2Lの上段又は下段にチェリーが停止して揃う表示結果(以下、角チェリーとする)の導出が許容され、「チェリー+1枚役」が当選すると、優先して左リール中段2Lmにチェリーが停止して揃う表示結果(以下、中段チェリーとする)の導出が許容される。また、1枚役は、1枚役が単独で当選する場合の小役である。
すなわち、遊技者は、平行スイカが導出されると当選フラグが「スイカ+1枚役」を含むものであったこと、斜めスイカが導出されると当選フラグが「スイカ」を含むものであったこと、角チェリーが導出されると当選フラグが「チェリー」を含むものであったこと、中段チェリーが導出されると当選フラグが「チェリー+1枚役」を含むものであったこと、を判断することができる。
また、図8(A)に示すように、抽選対象役として設定されている再遊技役は、「通常リプレイ」、「押し順昇格リプレイ1」、「押し順昇格リプレイ2」、「押し順昇格リプレイ3」、「押し順昇格リプレイ4」、「押し順維持リプレイ1」、「押し順維持リプレイ2」、「押し順維持リプレイ3」、「押し順突入リプレイ1」、「押し順突入リプレイ2」、である。なお、上述の抽選対象役は名称であり、役構成については以下で詳細に説明する。
図8(B)に示すように、「押し順昇格リプレイ1」は、通常リプレイと昇格リプレイと転落リプレイと制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順昇格リプレイ1」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを中、左、右の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・リプレイ(通常リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順昇格リプレイ2」は、通常リプレイと昇格リプレイと制御リプレイ1と制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順昇格リプレイ2」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを中、右、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・リプレイ(通常リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順昇格リプレイ3」は、通常リプレイと昇格リプレイと制御リプレイ2と制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順昇格リプレイ3」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、左、中の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・リプレイ(通常リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順昇格リプレイ4」は、通常リプレイと昇格リプレイと制御リプレイ3と制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順昇格リプレイ4」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、中、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・リプレイ(通常リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
ここで、「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果が導出されると、有利遊技状態へと移行する一方で、「リプレイ・リプレイ・リプレイ(通常リプレイ)」が揃う表示結果が導出されても遊技状態は移行しない。すなわち、「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される押し順が、各押し順昇格リプレイ1〜4の正解の押し順となる。
「押し順維持リプレイ1」は、昇格リプレイと突入リプレイと転落リプレイと制御リプレイ3と制御リプレイ4と制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順維持リプレイ1」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを中、左、右又は中、右、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順維持リプレイ2」は、と昇格リプレイと転落リプレイと制御リプレイ1と制御リプレイ3と制御リプレイ4と制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順維持リプレイ2」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、左、中の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順維持リプレイ3」は、昇格リプレイと転落リプレイと制御リプレイ2と制御リプレイ3と制御リプレイ4と制御リプレイ5とが同時に当選する複合役であり、「押し順維持リプレイ3」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、中、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
ここで、「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果が導出されると、有利遊技状態へと移行する一方で、「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果が導出されると遊技状態は通常遊技状態へと移行する。すなわち、「リプレイ・リプレイ・ベル(昇格リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される押し順が、各押し順維持リプレイ1〜3の正解の押し順となる。
「押し順突入リプレイ1」は、突入リプレイと転落リプレイと制御リプレイ3が同時に当選する複合役であり、「押し順突入リプレイ1」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを中、左、右又は中、右、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・チェリー(突入リプレイ)」又は「リプレイ・リプレイ・白7(突入リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
「押し順突入リプレイ2」は、突入リプレイと転落リプレイと制御リプレイ1とが同時に当選する複合役であり、「押し順突入リプレイ2」が当選し、ストップスイッチ8L、8C、8Rを右、左、中又は右、中、左の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「リプレイ・リプレイ・チェリー(突入リプレイ)」又は「リプレイ・リプレイ・白7(突入リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容され、それ以外の順番で操作するといずれかの入賞ラインで「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される。
ここで、「リプレイ・リプレイ・チェリー(突入リプレイ)」又は「リプレイ・リプレイ・白7(突入リプレイ)」が揃う表示結果が導出されると、有利遊技状態へと移行する一方で、「ベル・チェリー・ベル(転落リプレイ)」が揃う表示結果が導出されると遊技状態は通常遊技状態へと移行する。すなわち、「リプレイ・リプレイ・チェリー(突入リプレイ)」又は「リプレイ・リプレイ・白7(突入リプレイ)」が揃う表示結果の導出が許容される押し順が、各押し順突入リプレイ1、2の正解の押し順となる。
なお、抽選対象役は上述に限られず、任意に設定することが可能であり、例えば、抽選対象役をそれぞれの特別役、一般役そのものとしても良い。
RAM41bに記憶される遊技状態フラグは、図9に示す複数種類の遊技状態に応じた値が設定される。本実施形態では、スロットマシン1は、通常遊技状態、RT(リプレイタイム)1〜3状態、SB状態、内部中状態、ボーナス状態を含む複数種類の遊技状態に制御される。通常遊技状態は、通常の遊技状態であり、特別役が当選しておらず比較的メダル払出率の低い遊技状態である。RT1〜3状態は、通常遊技状態と比較して再遊技役の当選確率が異なる遊技状態である。SB状態は、SBに入賞した後の1ゲームにおける遊技状態であり、通常遊技状態やRT1〜3状態と比較して小役の当選確率が高い遊技状態である。内部中状態は、特別役に当選してから特別役が入賞するまでのゲームにおける遊技状態であり、ここでは既に特別役が当選しているために特別役が当選し得る役は抽選対象から除外される。ボーナス状態は、特別役の入賞の発生に伴い移行する特別遊技状態であり、メダルの払い出しを伴う小役の確率が大幅に上がることで、メダル払出率が非常に高くなる遊技状態である。
RT1状態にはボーナス状態が終了すると移行し、RT1状態においてSBが当選し、SBが入賞しなかった(以下、SBの取りこぼしという)場合に、遊技状態は通常遊技状態に移行する。
RT2状態には通常遊技状態において昇格リプレイが入賞すると移行し、RT2状態において不正解ベル又は転落リプレイが入賞するか、SBの取りこぼしが発生した場合に、遊技状態が通常遊技状態へと移行する。
RT3状態にはRT2状態において突入リプレイが入賞すると移行し、RT3状態において不正解ベルが入賞すると遊技状態は通常遊技状態へと移行する。なお、RT3状態の時にSBが入賞して移行したSB状態で1ゲーム消化すると、RT3状態の1ゲームを消化したことになる。
通常遊技状態、RT1〜3状態及び後述するSB状態において特別役が当選すると、遊技状態は内部中状態へと移行する。内部中状態において特別役の入賞が発生すると、遊技状態はボーナス状態へと移行する。
SB状態には通常遊技状態、RT1〜3状態のいずれかの時にSBが入賞すると移行し、SB状態を1ゲーム消化すると遊技状態は元の遊技状態へと移行する。なお、SB状態の時にSBが入賞するとSB状態を1ゲーム継続し、継続した1ゲームを消化すると遊技状態は元の遊技状態(最初にSB入賞した通常遊技状態やRT1〜3状態)へと移行する。また、SB状態の時に元の遊技状態であれば次の遊技状態に移行する条件が成立すると遊技状態はSB状態から次の遊技状態に直接移行する。
具体的には、元の遊技状態がRT1、2状態のいずれかの時に移行したSB状態において、SBの取りこぼしが発生すると遊技状態は通常遊技状態へと移行する。また、元の遊技状態が通常遊技状態の時に移行したSB状態において、昇格リプレイが入賞すると遊技状態はRT2状態へと移行する。また、元の遊技状態がRT2状態の時に移行したSB状態において、突入リプレイが入賞すると遊技状態はRT3状態へと移行し、転落リプレイが入賞すると遊技状態は通常遊技状態へと移行する。さらに、元の遊技状態がRT3状態の時に移行したSB状態において、不正解ベルが入賞すると遊技状態は通常遊技状態へと移行する。なお、元の遊技状態が通常遊技状態、RT1〜3状態のいずれかの時に移行したSB状態において、特別役に当選すると遊技状態は内部中状態へと移行し、特別役の入賞が発生すると遊技状態はボーナス状態へと移行する。
本実施形態のスロットマシン1は、図8(A)に示すように、再遊技役の当選確率が大幅に上昇するRT2状態又はRT3状態に制御することが可能である。RT2状態への移行の契機は、昇格リプレイの入賞であり、RT3状態への移行の契機は、突入リプレイの入賞である。通常遊技状態において昇格リプレイを入賞させるには、押し順昇格リプレイ1〜4のいずれかが当選し、さらに押し順を正解する必要があり、突入リプレイを入賞させるには、RT2状態において押し順突入リプレイ1〜2のいずれかが当選し、さらに押し順を正解する必要がある。
図6に戻り、乱数発生回路42は、パルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成されている。サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得し、取得した数値をメイン制御部41に出力する。乱数発生回路42は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設定され、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。サンプリング回路43は、CPU41aの指示に従って、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する。
乱数を取得する構成は上述の構成に限られず任意である。例えば、CPU41aは、サンプリング回路43から取得した数値を基に異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェア処理によって各種数値を加工又は更新しても良い。なお、本実施形態においては、上述の乱数値の範囲は、16ビットの範囲、すなわち、0〜65535の範囲の値とする。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に接続されている各種スイッチから入力された検出信号を受信し、受信した検出信号をメイン制御部41に出力する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号を基にリールモータ32L、32C、32R等の各種モータを制御する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を基に流路切替ソレノイド30を制御する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を基に遊技制御基板40に接続されている各種LEDや表示器を制御する。
電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出した際に、電圧低下の検出を示す電圧低下信号をメイン制御部41に出力する。リセット回路49は、電源投入時又は電源遮断時等、電源が不安定な状態において、メイン制御部41にシステムリセット信号を出力する。また、リセット回路49は、内部にウォッチドックタイマを備えており、ウォッチドックタイマがタイムアップした場合、すなわち、メイン制御部41の動作が一定時間停止した場合に、メイン制御部41にリセット信号を出力する。
なお、メイン制御部41にはバックアップ電源が供給されており、RAM41bは、記憶しているデータをバックアップすることができる。すなわち、例えば停電時等、スロットマシン1への電力供給が停止した場合、RAM41bは、記憶しているデータを所定の期間保存することができる。また、RAM41bは、起動時に診断処理が行われて正常か否かの判別がなされ、ゲームの進行状況に従って各種領域が初期化される。なお、プログラム続行に必要な領域は初期化されることはない。このため、例えばゲームの進行中に不意に停電した場合でも、クレジットの残数や遊技状態を停電前の状態に復帰させることができる。
また、制御プログラムによって、CPU41aにROM読出防止機能とバス出力マスク機能を実行させることも可能である。ROM読出防止機能は、ROM41cの記憶データの読出動作を禁止又は許可することができる機能であり、ROM41cの記憶データの読出動作が禁止されると、CPU41aはROM41cの記憶データを読み出すことができない。また、バス出力マスク機能は、外部装置等からROM41cの記憶データの読出要求があった場合、I/O41dの出力にマスクをかけることにより、外部装置等からのROM41cの記憶データの読み出しを禁止する機能である。これらの機能を実行させることで、セキュリティを向上させることができる。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されている各種スイッチ等の検出信号を受信し、受信した検出信号に従って基本処理を実行する。また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行することもできる。本実施形態では、メイン制御部41は内部にタイマを備え、タイマが満了したこと、すなわち、一定時間(本実施形態では約0.56ms)経過したことに起因してタイマ割込処理(メイン)を実行する。
メイン制御部41は、上述の割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されており、複数の割込が発生した場合には予め設定された順序に従って割込処理を実行する。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、実行中の割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態である場合、実行中の割込処理が終了した時点で新たな割込が発生することとなる。
なお、タイマ割込処理の実行間隔Tは、基本処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間が設定されている。すなわち、基本処理が一巡する時間T1とタイマ割込処理(メイン)の実行時間T2との関係は、T1+T2<Tである。このため、メイン制御部41は繰り返し基本処理を実行するが、タイマ割込処理(メイン)が実行される間、少なくとも一度は基本処理を実行できることとなる。
演出制御基板90には、液晶表示器51と、演出効果LED52と、スピーカ53、54と、演出用スイッチ56と、リールLED55と、が接続され、これらの演出装置は、後述するサブ制御部91の制御によって駆動される。
なお、本実施形態では、演出制御基板90が備えるサブ制御部91が、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、等の演出装置の出力の制御を行う構成とするが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90又は他の基板に搭載しても良い。この構成を採用する場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを求め、出力制御部は、その出力パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。このようにすることで、サブ制御部91と出力制御部の両方で演出装置の出力制御を行うことができるようになる。
また、本実施形態では、スロットマシン1は、演出装置として上述の液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、演出用スイッチ56を備える構成であるが、これに限られず、他の演出装置を採用することもでき、また、必ずしも上述の演出装置を備えている必要はない。すなわち、上述の各演出装置は、概ねゲーム性向上のために設けられる装置であり、スロットマシン1の動作に影響はない。このため、例えば、機械的に駆動する所謂役モノや、擬似的なリール、立体表示可能な液晶表示器等、様々な演出装置を採用することが可能である。ただし、本実施形態では、スロットマシン1はナビ演出が実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATとする)に演出状態を制御可能であるため、少なくとも上述のナビ演出を実行可能な演出装置を備えている必要がある。
演出制御基板90は、サブ制御部91と、表示制御回路92と、LED駆動回路93と、音声出力回路94と、リセット回路95と、スイッチ検出回路96と、時計装置97と、電断検出回路98と、を備えている。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、例えば、CPU91aと、RAM91bと、ROM91cと、I/O91dと、から構成されている。CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、制御プログラムに従って各種処理を実行する。サブ制御部91は、遊技制御基板40から出力されるコマンドを受信し、受信した信号を基に、各種回路の制御等、演出を行うための各種の制御を実行する。
表示制御回路92は、サブ制御部91から出力された表示制御信号を基に液晶表示器51の表示制御を行う。LED駆動回路93は、サブ制御部91から出力されたLED駆動信号を基に演出効果LED52、リールLED55等の駆動制御を行う。音声出力回路94は、サブ制御部91から出力された音声出力信号を基にスピーカ53、54の音声出力制御を行う。
リセット回路95は、電源投下時又は初期化命令が一定時間入力されていない場合に、サブ制御部91にリセット信号を出力する。スイッチ検出回路96は、演出制御基板90に接続されている、例えば演出用スイッチ56のスイッチから入力された検出信号を受信し、受信した検出信号をサブ制御部91に出力する。時計装置97は、日付情報と時刻情報を含む時間情報をサブ制御部91に出力する。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出した際に、電圧低下の検出を示す電圧低下信号をサブ制御部91に出力する。
なお、リセット回路95は、遊技制御基板40が備えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められている。このため、サブ制御部91は、電源投下時において、メイン制御部41よりも早く起動することができる。一方、電断検出回路98は、遊技制御基板40が備える電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められている。このため、サブ制御部91は、電断時において、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、電断処理を実施することとなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に割込機能を備えており、メイン制御部41からコマンドを受信すると割込を発生させて、メイン制御部41が出力したコマンドを受信してバッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、割込処理の実行中でも他の割込を禁止するように設定されておらず、コマンド受信割込処理を最優先で実行するように設定されている。すなわち、サブ制御部91は、コマンドの受信に基づく割込が発生した場合、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、タイマ割込処理(サブ)に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
また、サブ制御部91にも、バックアップ電源が供給されており、RAM91bは、停電時においても記憶しているデータを所定の期間保持することができる。
なお、本実施形態では、サブ制御部91は、遊技状態をAT状態に制御可能である。サブ制御部91は、AT状態に移行し押し順役が当選すると、正解の押し順を報知する。本実施形態では、サブ制御部91は液晶表示器51を介して演出を実行することで遊技者に正解の押し順を報知するが、これに限られず、スピーカ53、54を介して音声等で報知しても良く、左中右停止有効LED22L、22C、22Rの点灯制御によって報知しても良い。
ここで、AT状態ではない遊技状態においては、遊技者は当選役や正解の押し順等を判断できないため、当選役に応じた押し順操作によって遊技状態を移行させることは難しい。しかしながら、AT状態に移行すると、押し順昇格リプレイ1〜4のいずれかが当選したことに応じてサブ制御部91が正解の押し順を報知するため、遊技者は昇格リプレイを入賞させてRT2状態に移行させることができ、さらにRT2状態において押し順突入リプレイ1〜2のいずれかが当選したことに応じてサブ制御部91が正解の押し順を報知するため、遊技者は突入リプレイを入賞させてRT3状態に移行させることができる。このように遊技状態が移行することで、再遊技役の当選確率が大幅に上昇し、さらに押し順ベルが当選してもサブ制御部91によって押し順が報知されるため、メダルを消費することなく、押し順ベルの押し順を正解することでメダルを増やしながらゲームを消化することができる。なお、本実施形態では、AT状態においてRT3状態以外の遊技状態のメダルの平均純増数が1以上、RT3状態に移行したときのメダルの平均純増数が2以上となるように押し順ベルの当選率等が予め設定されている(図7参照)。
また、本実施形態では、AT状態ではない状態で押し順昇格リプレイが当選したゲームにおいて、第1停止(遊技者が初めに停止させるリール)が左リール2L以外であった場合、サブ制御部91はペナルティを付与する。具体的には、サブ制御部91は、AT状態に制御していないゲームにおいて押し順昇格リプレイが当選し、第1停止が左リール2L以外であった場合、スピーカ53、54を介して警報音を発し、RAM91bに規制フラグを設定する。サブ制御部91は、規制フラグが設定されているゲームにおいては、AT抽選を行わない。本実施形態では、規制フラグは5ゲーム間設定されるものとする。
このため、本実施形態に係るスロットマシン1には、第1停止は左リール2Lから行うように注意を促す表示がされている。よって、以下の説明では、遊技者は液晶表示器51にナビ演出が実行されない限り、左リール2Lから停止操作をするものとして説明する。
遊技者が左リール2Lから停止操作をしている限り、押し順昇格リプレイが当選しても押し順が正解して昇格リプレイが入賞することはない。
なお、本実施形態では、AT状態は、RAM91b設定されているATゲーム数カウンタのゲーム数が0になったときに終了する。なお、AT状態は、ATゲーム数カウンタのゲーム数が0になったときに終了するが、これに限られない。例えば、押し順ベルの押し順不正解時に終了したりしても良い。
以上が、スロットマシン1の詳細な構成である。
次に、メイン制御部41が実行する処理について説明する。
スロットマシン1は、一般的に、賭数の設定、スタートスイッチ7の操作、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作、各リール2L、2C、2Rの停止、メダルの払い出し、とゲームが進行する。このようなゲームの進行状況に合わせて、メイン制御部41は、図10に示すようにゲーム処理を実行する。
メイン制御部41は、ゲーム処理を開始すると、BET処理(ステップSa1)、内部抽選処理(ステップSa2)、リール回転処理(ステップSa3)、入賞判定処理(ステップSa4)、払出処理(ステップSa5)、ゲーム終了時処理(ステップSa6)、を順次実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再度BET処理に戻る。
メイン制御部41は、ステップSa1におけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されるとゲームを開始させる。
メイン制御部41は、ステップSa2における内部抽選処理では、上述のスタートスイッチ7の検出時と同時に内部抽選用の乱数値に基づいて抽選を行い、いずれかの役の入賞を許容するか否かを判別し、当選した役を示す当選フラグをRAM41bに設定する。メイン制御部41は、内部抽選処理において、当選した役をそれぞれフラグとして示す当選フラグ、ボーナスに当選している場合はボーナスの種類、及びメイン制御部41で決定する演出の種類(例えば、フリーズ演出)等の情報を特定可能な内部当選コマンドをサブ制御部91に送信する。
メイン制御部41は、ステップSa3におけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された際に、対応するリールの回転を停止させる。
メイン制御部41は、ステップSa4における入賞判定処理では、全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止した際に、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果(導出結果)に応じて入賞を発生させるか否かを判別する。メイン制御部41は、入賞判定処理において、導出結果を特定可能な入賞判定コマンドをサブ制御部91に送信する。
メイン制御部41は、ステップSa5における払出処理では、上述の入賞判定処理において入賞を発生させると判別された場合に、その入賞に応じてメダルを払い出す必要がある場合、クレジットの加算やメダルの払い出し等を行う。
メイン制御部41は、ステップSa6におけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する。
よって、上記のゲーム処理では、リールの回転を停止した後、いずれかの役の入賞が発生しなかった場合、払い出し等が実行されず、遊技状態の更新もされずに1ゲームが終了する。また、いずれかの役の入賞が発生した場合、小役の入賞や通常リプレイの入賞が発生したときには、払い出し等が実行され、遊技状態の更新がされずに1ゲームが終了する。また、BB、RB、SB、通常リプレイ以外の再遊技役(昇格リプレイ、突入リプレイ、転落リプレイ、制御リプレイ)の入賞が発生したときには、払い出し等が実行されず、遊技状態が更新されて1ゲームが終了する。なお、いずれかの役の入賞が発生したか否かに関わらず、特定役に内部当選している場合には、遊技状態が更新されて1ゲームが終了する。また、例えば、ボーナス状態や有利RT状態の終了後に新たなボーナス状態や有利RT状態に移行することなく所定のゲーム数を消化した場合には、いずれかの役の入賞が発生したか否かに関わらず、遊技状態を更新させて1ゲームを終了させることも可能である。
この結果、本実施形態では、各リール2L、2C、2Rに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了している。
また、メイン制御部41は、ゲーム処理では、ゲームの進行に従って必要がある場合は、サブ制御部91に対するコマンドを生成し、コマンド伝送ラインを介して生成したコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、受信したコマンドに従って各演出装置の制御やAT状態への移行の抽選等を行う。
上述で説明した特別役及び一般役は、内部抽選処理において当選し、RAM41bに当選フラグが設定されていなければ入賞させることができない。本実施形態では、内部抽選処理における各抽選対象役の当選確率は、設定値及び遊技状態によって異なる。すなわち、設定値が1〜6のいずれかの値かに加え、遊技状態が後述する通常遊技状態であるか、RT1〜3状態のいずれかであるか、内部中状態であるか、ボーナス状態であるか、によって異なる抽選テーブルを基に抽選を行う。
遊技状態は、RAM41bに遊技状態フラグとして設定されている。このため、メイン制御部41は、RAM41bの遊技状態フラグを参照することで、現在の遊技状態を判別することができる。なお、通常遊技状態及びRT1〜3状態は、同一の遊技状態フラグとして設定されている。このため、通常遊技状態及びRT1〜3状態を判別するには、RAM41bのRTフラグの値を参照する必要がある。RTフラグには、例えば、通常遊技状態の場合は0、RT1状態の場合は1、等と値が設定されている。
抽選対象役は、図7、図8(A)に示すように、各遊技状態に応じた抽選テーブルに従って設定されている。すなわち、抽選対象役や判定値数は、通常遊技状態、SB状態、RT1〜3状態、内部中状態、ボーナス状態に応じて異なる。
通常遊技状態、RT1〜3状態、SB状態では、「BB」、「BB+スイカ」、「BB+スイカ+1枚役」、「BB+チェリー」、「BB+チェリー+1枚役」、「BB+1枚役」、「RB」、「RB+スイカ」、「RB+スイカ+1枚役」、「RB+チェリー」、「RB+チェリー+1枚役」、「RB+1枚役」、「SB」、「中段ベル」、「押し順ベル1」、「押し順ベル2」、「押し順ベル3」、「押し順ベル4」、「押し順ベル5」、「スイカ」、「スイカ+1枚役」、「チェリー」、「チェリー+1枚役」、「1枚役」が抽選対象役として設定されている抽選テーブルを基に内部抽選処理を行う。なお、本実施形態のSB状態では、図7に示すように、通常遊技状態やRT1〜3状態よりも「押し順ベル1」の判定数値が1だけ大きくなっている。
内部中状態では、「中段ベル」、「押し順ベル1」、「押し順ベル2」、「押し順ベル3」、「押し順ベル4」、「押し順ベル5」、「スイカ」、「スイカ+1枚役」、「チェリー」、「チェリー+1枚役」、「1枚役」が抽選対象役として設定されている抽選テーブルを基に内部抽選処理を行う。
ボーナス状態では、「中段ベル」、「スイカ」、「スイカ+1枚役」、「チェリー」、「チェリー+1枚役」、「1枚役」が抽選対象役として設定されている抽選テーブルを基に内部抽選処理を行う。
さらに、通常遊技状態の抽選テーブルでは再遊技役として、「通常リプレイ」、「押し順昇格リプレイ1」、「押し順昇格リプレイ2」、「押し順昇格リプレイ3」、「押し順昇格リプレイ4」、が抽選対象役に設定されている。
RT1状態及びRT3状態の抽選テーブルでは再遊技役として、「通常リプレイ」のみが抽選対象役に設定されている。RT2状態の抽選テーブルでは再遊技役として、「通常リプレイ」、「押し順維持リプレイ1」、「押し順維持リプレイ2」、「押し順維持リプレイ3」、「押し順突入リプレイ1」、「押し順突入リプレイ2」、が抽選対象役に設定されている。
なお、SB状態の抽選テーブルでは再遊技役として、元の遊技状態(通常遊技状態、RT1〜3状態)の抽選テーブルに設定された再遊技役がそのまま抽選対象役に設定されており、判定数値も元の遊技状態の抽選テーブルと同じ値が設定されている。すなわち、SB状態の抽選テーブルは、元の遊技状態の抽選テーブルに依存して設定されている。
なお、図7、図8(A)に示している数値は抽選対象役が当選する判定値であり、この判定値を基に内部抽選処理が行われる。判定値の分母は、65536(2の16乗)に設定されている。すなわち、抽選対象役の当選確率は、判定値数/65536となる。また、図7、図8(A)に示している判定値は、設定値が1である場合の判定値とするが、これに限られない。上述のように設定値に従ってメダル払出率が変動するように設計するには、例えば、設定値が大きくなるにつれて同時当選役の判定値を増加させるようにすれば良い。
なお、本実施形態では、特別役と一般役が同時に当選している場合、一般役が優先して入賞するように制御される。すなわち、例えば「BB+スイカ」が当選した場合、そのゲームにおいては、いずれかの入賞ラインにスイカ図柄が揃う制御となる。
また、一般役(小役や再遊技役)の当選フラグは、その当選フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効となり、次ゲームでは無効となる。一方で、特別役の当選フラグは、その当選フラグが設定されたゲームから特別役が入賞するまで有効とされ、その特別役が入賞したゲームで無効となる。すなわち、一般役の場合、当選したゲームで揃えなければメダルの払い出しを伴う入賞が発生することはないが、特別役の場合は、当選したゲームで揃えることができなくても、当選フラグが無効となることはないため、特別役が当選したゲーム以降のゲームであっても入賞させることができる。このため、特別役が入賞するまでのゲームにおける内部抽選処理では、特別役の抽選は行われず、専用の抽選テーブルを基に抽選処理が行われる。なお、SBの当選フラグに限り、BB、RBとは異なり、当選したゲームで入賞が発生しないと次のゲームでは無効となる。すなわち、SBの当選フラグは一般役の当選フラグと同様に扱われる。
メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rに表示結果が導出表示される前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に、各役(一般役や特別役)の入賞を許容するか否かを上述の抽選テーブルを基に決定する。すなわち、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選処理が行われ、いずれかの役が当選すれば、その役の入賞が許容されるため、その役を各リール2L、2C、2Rに導出表示することができる。
まず、メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。メイン制御部41は、取得した乱数値をRAM41bの専用の領域(乱数値格納ワーク)に記憶し、図10のステップSa1におけるBET処理にて、乱数値格納ワークに記憶されている乱数値をさらに抽選用の領域(抽選用ワーク)に記憶する。
メイン制御部41は、図10のステップSa2において内部抽選処理を実行すると、図11に示すように、RAM41bに設定されている遊技状態フラグを参照し、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(ステップSb1)。
現在の遊技状態がボーナス状態である場合(ステップSb1;Yes)、メイン制御部41は、ボーナス状態に対応する抽選テーブルをRAM41bに設定する(ステップSb2)。
現在の遊技状態がボーナス状態ではない場合(ステップSb1;No)、メイン制御部41は、現在の遊技状態が特別役を持ち越している状態か否か、すなわち、内部中状態であるか否かを判別する(ステップSb3)。
現在の遊技状態が内部中状態である場合(ステップSb3;Yes)、メイン制御部41は、内部中状態に対応する抽選テーブルをRAM41bに設定する(ステップSb4)。
現在の遊技状態が内部中状態ではない場合(ステップSb3;No)、メイン制御部41は、RAM41bに設定されているRTフラグの値を参照し、遊技状態がRT1〜3状態のうちいずれかであるか否かを判別する(ステップSb5)。
現在の遊技状態がRT1〜3状態のうちいずれかである場合(ステップSb5;Yes)、メイン制御部41は、RT1〜3状態のうちのいずれかの状態に対応する抽選テーブルをRAM41bに設定する(ステップSb6)。
現在の遊技状態がRT1〜3状態のいずれでもない場合(ステップSb5;No)、メイン制御部41は、RAM41bに設定されている遊技状態フラグを参照し、遊技状態がSB状態であるか否かを判別する(ステップSb7)。
現在の遊技状態がSB状態である場合(ステップSb7;Yes)、メイン制御部41は、SB状態に対応する抽選テーブルをRAM41bに設定する(ステップSb8)。
現在の遊技状態がSB状態ではない場合(ステップSb7;No)、メイン制御部41は、通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態に対応する抽選テーブルをRAM41bに設定する(ステップSb9)。
メイン制御部41は、それぞれの遊技状態に応じて抽選テーブルを設定すると、賭数及び設定値に応じた判定値数を設定された抽選テーブルから取得し、取得した判定値数と抽選用ワークに格納された乱数値とに基づいて、役の当選有無を判別する抽選処理を実行する(ステップSb10)。抽選処理では、抽選テーブルから取得した判定値数を、抽選用ワークに記憶された数値データ(乱数値)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローした際に、その役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値/65536)で役が当選することとなる。
メイン制御部41は、いずれかの役が当選したと判別すると、当選したと判別した役に対応する当選フラグをRAM41bの内部当選フラグ格納ワークに設定する(ステップSb11)。
そして、メイン制御部41は、当選フラグを特定可能な内部当選コマンドを生成し、サブ制御部91に内部当選コマンドを送信する(ステップSb12)。メイン制御部41は、コマンド格納処理終了後、内部抽選処理を終了してゲーム処理に復帰する。
なお、内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの領域で構成されており、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークと、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとで区分されている。特別役格納ワークに設定される当選フラグは、特別役が当選した場合に設定され、特別役が入賞するまでクリアされることはない。一般役格納ワークに設定される当選フラグは、一般役が当選した場合に設定され、いずれの役にも当選しなかった場合にクリアされる。
また、メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作検出時に内部抽選用の乱数値を取得するが、例えば静電気等のノイズによりスタートスイッチ7の操作を誤検出してしまった場合や、ゲームが開始できない状態でスタートスイッチ7の操作を検出した場合でも乱数値を取得してしまうと、正常に内部抽選処理が行われなくなる可能性がある。しかしながら本実施形態では、メイン制御部41がBET処理においてゲームの開始が可能な場合に乱数値格納ワークに格納されている乱数値を抽選用ワークに格納し、内部抽選処理では抽選用ワークに格納された乱数値を基に抽選を行う。このため、静電気等のノイズやゲームが開始できない状態においてスタートスイッチ7の操作が誤検出された場合でも、内部抽選処理で使用される抽選用格納ワークには影響を与えないため、正常に内部抽選処理を行うことができる。
メイン制御部41は、内部抽選処理でいずれかの役が当選すると、各リール2L、2C、2Rで当選した役の導出表示を許容する制御を行う(図10、ステップSa3)。ここでは、各リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rが回転を開始したとき、又はいずれかのリールが停止し、未停止のリールが残っているとき、ROM41cに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリールそれぞれの停止制御テーブルを作成する。そして、メイン制御部41は、回転中のリールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかの操作が検出されると、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
なお、滑りコマ数とは、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してから実際にリール2L、2C、2Rが停止するまでにリール上を通過するコマ数のことである。例えば、図3に示す左リール2Lの18番の「白7」が下段を通過時にストップスイッチ8Lを操作し、実際に左リール下段2Lbには20番の「ベル」が停止していた場合、滑りコマ数は2コマであったことがわかる。
テーブルインデックスには、内部抽選処理による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態とする)毎にアドレスが格納されており、メイン制御部41は、内部当選状態に応じたアドレスを取得することで、テーブル作成用データを取得することができる。なお、内部当選状態が異なる場合でも、同一のリール制御が適用される場合は、テーブルインデックスには同一のアドレスが格納されている。このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、から構成される。なお、停止操作位置とは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出した際の図柄の位置を意味する。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、各リール2L、2C、2Rの停止状況によって異なる場合がある。すなわち、全てのリール2L、2C、2Rが回転しているか、いずれか一つのリールのみ停止しているか、いずれか二つのリールが停止しているか、によって異なる場合がある。更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。このため、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、メイン制御部41は、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスを特定することができる。そして、メイン制御部41は、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定することができる。
なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照される。
停止制御テーブルは、停止操作(ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作)が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定できるテーブルである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを採用している。すなわち、リールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることで、リール2L、2C、2Rが1周する。そして、リールモータ32L、32C、32Rには、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄にリール基準位置から0〜20番の図柄番号が割り当てられている。すなわち、各リール2L、2C、2Rそれぞれの0番から20番の図柄番号に対して、リールモータ32L、32C、32Rそれぞれの0〜20の領域番号が割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、メイン制御部41は、停止制御テーブルを展開することで領域番号別の滑りコマ数を取得できる。
本実施形態では、上述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルには、停止基準位置(本実施形態では下段の図柄)からの滑りコマ数が領域番号毎に設定されているが、これに限られず、停止基準位置を上段としても中段としても良い。
メイン制御部41は、停止制御テーブルを作成する際、まず、テーブルインデックスを基に、リール回転開始時にそのゲームの内部当選状態に応じたアドレスを取得し、テーブル作成用データを取得する。そして、メイン制御部41は、テーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得する。さらに、メイン制御部41は、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
メイン制御部41は、いずれかの一つのリールが停止したとき、又はいずれか二つのリールが停止したとき、リール回転開始時に取得したテーブル作成用データから停止済みリール及びそのリールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止リールの停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41が回転中のリールに対応するいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出した場合、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。メイン制御部41は、回転中のリールに対応するいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置(例えば、0番の領域)からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、メイン制御部41は、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。
具体的には、メイン制御部41は、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数を基に取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を求め、求めたステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、下段の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一つの遊技状態における一つの内部当選状態に対応する一つのアドレスのみが格納されている。さらに、一つのテーブル作成用データには、一つのリールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして、一つのアドレスのみが格納されている。すなわち、遊技状態、内部当選状態に対応するテーブル作成用データと、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとは一意に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも一意に定められる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みリールの停止位置)の全てが同一条件である場合、メイン制御部41は、同一の停止制御テーブルに基づき制御を行う。
また、本実施形態では、滑りコマ数は0〜4の値が設定されており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち、停止操作位置の図柄を含めて最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施形態では、いずれかの役に当選した場合、その役を入賞ラインに4コマの範囲内で最大限に引き込む制御を行うような停止制御テーブルを生成する。また、いずれの役にも当選していない場合、いずれの役も入賞ラインに揃わない制御を行うような停止制御テーブルを生成する。すなわち、いずれかの役に当選した場合、当選役の4コマの範囲内で停止操作をすると、その当選役に応じた図柄の組み合わせが揃う制御がなされ、例えば滑りコマ数が2コマで停止することはない。また、いずれの役にも当選していない場合、いずれかの役を0コマの範囲で停止操作をしても、滑りコマ数が設定されているため、いずれの役も揃わない制御がなされる。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で一般役が当選した場合、当選した一般役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むような制御が行われる。すなわち、特別役よりも一般役の方が優先して揃う制御となる。ただし、4コマの範囲で当選した一般役が引き込めず、4コマの範囲で特別役が引き込める場合、特別役が優先して揃う制御がなされる。
具体的には、メイン制御部41は、まず、当選した一般役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数を設定した停止制御テーブルを作成し、停止操作位置が当選した一般役を引き込めない場合、当選していた特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数を設定した停止制御テーブルを作成する。このように制御することで、入賞ラインの4コマの範囲で当選した一般役を引き込めれば、当選した一般役が揃う制御となり、当選した一般役が引き込めず、当選していた特別役が引き込めれば、当選していた特別役が揃う制御となる。
例えば、BB(白7・白7・白7)が当選している状態において、「ベル」が当選した場合、左リール2Lの入賞ラインの停止操作位置が18番の「白7」であっても、4コマの範囲内に20番の「ベル」が配置されているため、左リール2L上に20番の「ベル」が停止し、中、右リール2C、2Rにおいても同様に、「ベル」が停止し、「ベル」の入賞が発生する。
また、例えば、BB(白7・白7・白7)が当選している状態において、「チェリー」が当選した場合、左リール2Lの入賞ラインの停止操作位置が、例えば18番の「白7」であるとすると、4コマの範囲内に「チェリー」が存在しないが「白7」は存在するため、左リール2L上に18番の「白7」が停止し、中、右リール2C、2Rにおいても同様に、4コマの範囲内で停止操作すれば「白7」を揃えることができる。しかし、例えば左リール2Lの下段の入賞ラインにおける停止操作位置が1番の「網7」であった場合、4コマの範囲内に5番の「チェリー」が存在するため、「チェリー」が停止する制御がなされる。
本実施形態では、「リプレイ」又は「ベル」は、各リールで5コマ以内に配置されている。すなわち、特別役が当選している状態で「リプレイ」又は「ベル」が当選した場合は、必ず「リプレイ」又は「ベル」が揃うこととなる。本実施形態では、このような場合において、「リプレイ」又は「ベル」と同時に特別役が入賞ラインで揃うことがないように図柄が配置されているが、これに限られず、ゲーム性を高めるために「リプレイ」又は「ベル」と同時に特別役が無効ラインに揃うような図柄の配置にしても良い。この構成を採用する場合、例えば、下段の平行な無効ラインで特別役が揃う制御にすれば良い。ただし、無効ラインで役が揃った場合は、入賞は発生しない。
なお、本実施形態では、上述のように、特別役よりも一般役を優先して入賞ラインに揃え、一般役が引き込めないときに特別役を入賞ラインに揃える制御を行うが、これに限られず、特別役を一般役よりも優先して入賞ラインに揃え、特別役が引き込めないときに一般役を入賞ラインに揃える制御にしても良い。
なお、本実施形態では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rが回転を開始してから、対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまでリールを回転し続け、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された際に、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するように制御する。なお、リール回転エラーの発生により一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リールの回転が再開した後は同様にストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまでリールを回転し続ける。
また、メイン制御部41は、所定時間の経過を条件に自動的にリールを停止させても良い。この場合、メイン制御部41は、いずれかの役に当選していた場合でも、いずれの役も入賞ラインに停止させないようにリールの停止を制御する。ただし、いずれかのリールを停止した際に、既に役の入賞が確定している場合は、そのまま入賞が発生することとなる。例えば、一部のリール(例えば左リール2L)に所定の図柄(例えばチェリー図柄)が停止するのみで入賞が確定するような役がある場合において、その一部のリール(例えば左リール2L)に所定の図柄(例えばチェリー図柄)が停止して役の入賞が確定したときには、その他のリール(例えば中リール2C及び右リール2R)を自動的に停止させればよい。
以上が、メイン制御部41が実行する処理についての説明である。
次に、サブ制御部91が実行する処理について説明する。
上述で説明したように、サブ制御部91はメイン制御部41から受信した各種コマンドに従って演出制御を行う。サブ制御部91は、メイン制御部41から各種コマンドを受信すると、図12に示すようにコマンド受信割込処理を実行し、コマンド伝送ラインを介してコマンドを受信し(ステップSc1)、受信したコマンドをRAM91bの専用の領域に格納する(ステップSc2)。RAM91bには、最大で16個のコマンドを格納することができる領域が設けられており、サブ制御部91は、複数のコマンドをRAM91bに蓄積することができる。なお、RAM91bに格納することができるコマンド数は16個に限られず、可能な範囲内で拡張しても良い。
コマンド受信割込処理においてRAM91bに格納されたコマンドは、タイマ割込処理(サブ)で処理される。サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)を開始すると、図13に示すように、RAM91bに未処理のコマンドが格納されているか否かを判別し(ステップSd1)、未処理のコマンドが格納されていない場合(ステップSd1;No)、処理を終了するが、未処理のコマンドが格納されている場合(ステップSd1;Yes)、最も古いコマンドに基づいて各演出装置を制御する。すなわち、サブ制御部91は、受信したコマンド順に各演出装置を制御する。
サブ制御部91は、コマンドが内部当選コマンドであるか否かを判別する(ステップSd2)。コマンドが内部当選コマンドではない場合(ステップSd2;No)、サブ制御部91は、コマンドの種類に応じた処理を実行し(ステップSd17)、処理を終了する。コマンドが内部当選コマンドである場合(ステップSd2;Yes)、サブ制御部91は、当選フラグをRAM91bに記憶し(ステップSd3)、ATフラグがオンであるか否かを判別する(ステップSd4)。ATフラグとは、RAM91bに設定されているAT状態であるか否かを示すフラグであり、AT状態である場合はオンとなり、AT状態ではない場合はオフとなる。
ATフラグがオフである場合(ステップSd4;No)、サブ制御部91は、AT抽選処理を行う(ステップSd5)。AT抽選処理の後、サブ制御部91は、抽選処理によってATに当選したか否かを判別する(ステップSd6)。ATに当選した場合(ステップSd6;Yes)、RAM91bのATフラグをオンにし(ステップSd7)、RAM91b設定されているATゲーム数カウンタに付与されたゲーム数(当選したゲーム数)を加算して(ステップSd8)、次の処理へと進む。なお、本実施形態では、AT抽選処理においてATに当選したときに付与されるゲーム数(ATゲーム数カウンタに加算されるゲーム数)が50ゲーム(RT3状態に移行してから50ゲーム)となるように予め設定されている。
ATフラグがオンである場合(ステップSd4;Yes)、サブ制御部91は、ATの上乗せゲーム数(継続当選したゲーム数、特典量)を付与するか否かの抽選を行うAT継続抽選処理を行う(ステップSd9)。サブ制御部91は、AT継続抽選処理を実行すると、図14に示すように、チェリー役又はスイカ役に内部当選をしているか否かを判別する(ステップSe1)。ここで、チェリー役とは、具体的には、「BB+チェリー」、「BB+チェリー+1枚役」、「RB+チェリー」、「RB+チェリー1枚役」、「チェリー」、「チェリー+1枚役」、「ベル1+スイカ+チェリー(中段ベル)」のことをいう(図7参照)。また、スイカ役とは、具体的には、「BB+スイカ」、「BB+スイカ+1枚役」、「RB+スイカ」、「RB+スイカ+1枚役」、「スイカ」、「スイカ+1枚役」、「ベル1+スイカ+チェリー(中段ベル)」のことをいう(図7参照)。
チェリー役又はスイカ役に内部当選している場合(ステップSe1;Yes)、サブ制御部91は、図15(A)に示すチェリー当選時の継続抽選テーブル又は図15(B)に示すスイカ当選時の継続抽選テーブルを用いてATに継続当選(上乗せゲーム数を付与)させるか否かの抽選を行う(ステップSe2)。
ここで、チェリー当選時の継続抽選テーブル及びスイカ当選時の継続抽選テーブルについて説明する。図15(A)に示すように、チェリー当選時の継続抽選テーブルには、内部当選コマンドがチェリー役のときにATの上乗せゲーム数が付与される割合(継続当選率)が設定されている。本実施形態では、内部当選コマンドがチェリー役のときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0、すなわち、非当選となる割合が50[%]、+5ゲームとなる割合が5[%]、+10ゲームとなる割合が20[%]、+30ゲームとなる割合が15[%]、+50ゲームとなる割合が5[%]、+100ゲームとなる割合が4.5[%]、+300ゲームとなる割合が0.5[%]に設定されている。
また、図15(B)に示すように、スイカ当選時の継続抽選テーブルには、内部当選コマンドがスイカ役のときにATの上乗せゲーム数が付与される割合が設定されている。本実施形態では、内部当選コマンドがスイカ役のときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0(非当選)となる割合が90[%]、+5ゲームとなる割合が5[%]、+10ゲームとなる割合が0[%]、+30ゲームとなる割合が0[%]、+50ゲームとなる割合が3[%]、+100ゲームとなる割合が1[%]、+300ゲームとなる割合が1[%]に設定されている。
図14に戻り、チェリー役又はスイカ役当選によるAT継続抽選後、又は、チェリー役又はスイカ役に内部当選していない場合(ステップSe1;No)、サブ制御部91は、RAM91bに設定されているAT用メダル獲得枚数カウンタを参照し、AT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)が所定枚数に到達する特定遊技履歴になったか否かを判別する(ステップSe3)。
なお、このように制御するために、本実施形態のサブ制御部91は、メイン制御部41から受信した入賞判定コマンドに基づいて、メダル獲得枚数を履歴データとしてRAM91bに記憶しており、AT用メダル獲得枚数カウンタは、履歴データからAT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)をカウント(計数)している。
また、本実施形態では、所定枚数として、100枚、250枚、500枚、1000枚、…が設定されている。よって、本実施形態では、複数の所定枚数について、次の所定枚数までの差分の枚数(100−0=100[枚]、250−100=150[枚]、500−250=250[枚]、1000−500=500[枚])が増加してゆくように予め設定されている。なお、本実施形態では、AT制御時におけるRT3状態のメダルの平均純増数が2以上であるため、例えば、最初の100枚にはRT3状態に移行してから50ゲーム以下(100/2=50[G])、次の250枚には75ゲーム以下((250−100)/2=75[G])で到達することになる。
また、本実施形態では、AT制御時におけるRT3状態のメダルの平均純増数が2以上であり、ATはRT3状態に移行してから少なくとも50ゲームは消化可能であるため、AT制御時におけるRT3状態に移行してからのメダル獲得枚数が100枚に到達する割合は、100枚に到達しない割合よりも高くなっている。さらに、本実施形態では、AT制御時におけるRT3状態に移行するまでの他の遊技状態のメダルの平均純増数が1以上であり、ATはRT3状態に移行するまでATゲーム数カウンタの残りゲーム数を消化しない。このため、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達する割合は、100枚に到達しない割合よりも更に高くなっている。
サブ制御部91は、AT開始後のメダル獲得枚数が所定枚数に到達していない場合(ステップSe3;No)、AT抽選処理を終了する。一方、サブ制御部91は、AT開始後のメダル獲得枚数が所定枚数に到達した場合(ステップSe3;Yes)、図15(C)及び図15(D)に示す所定枚数獲得時の継続抽選テーブルを用いてATに継続当選させるか否かの抽選を行い(ステップSe4)、AT抽選処理を終了する。
ここで、所定枚数獲得時の継続抽選テーブルについて説明する。例えば、図15(C)に示すように、100枚獲得時の継続抽選テーブルには、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚となったときにATの上乗せゲーム数が付与される割合が設定されている。本実施形態では、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚となったときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0(非当選)となる割合が0[%]、+5ゲームとなる割合が40[%]、+10ゲームとなる割合が40[%]、+30ゲームとなる割合が10[%]、+50ゲームとなる割合が5[%]、+100ゲームとなる割合が4[%]、+300ゲームとなる割合が1[%]に設定されている。よって、本実施形態では、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚となったときにはATに継続当選して上乗せゲーム数が+5ゲーム以上付与されるように100枚獲得時の継続抽選テーブルが設定されている。
また、例えば、図15(D)に示すように、250枚獲得時の継続抽選テーブルには、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚となったときにATの上乗せゲーム数が付与される割合が設定されている。本実施形態では、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚となったときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0(非当選)となる割合が40[%]、+5ゲームとなる割合が10[%]、+10ゲームとなる割合が30[%]、+30ゲームとなる割合が10[%]、+50ゲームとなる割合が5[%]、+100ゲームとなる割合が4[%]、+300ゲームとなる割合が1[%]に設定されている。
なお、図示は省略するが、AT開始後からのメダル獲得枚数が500枚や1000枚等となったときにも、図15(D)に示す250枚獲得時の継続抽選テーブルと同様の500枚獲得時の継続抽選テーブルや1000枚獲得時の継続抽選テーブル等が設けられている。よって、本実施形態では、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚、500枚、1000枚、…となったときには、AT継続非当選となり上乗せゲーム数が付与されない可能性がある各継続抽選テーブルがそれぞれ設定されている。なお、本実施形態では、100枚獲得時の継続抽選テーブル以外の各所定枚数獲得時の継続抽選テーブルは、非当選となる割合が0%ではない場合を例示したが、100枚獲得時の継続抽選テーブルと同様に0%であってもよい(100%の割合で上乗せゲーム数が付与されてもよい)。
図13に戻り、AT継続抽選処理の後、サブ制御部91は、継続抽選処理によってAT継続に当選したか否かを判別する(ステップSd10)。AT継続に当選した場合(ステップSd10;Yes)、RAM91b設定されているATゲーム数カウンタに付与された上乗せゲーム数を加算する(ステップSd11)。
なお、本実施形態では、AT抽選処理やAT継続抽選処理において、当選フラグがチェリー+1枚役である場合には、100%の割合でAT当選・AT継続当選するように予め設定されている。
AT継続に非当選であった場合(ステップSd10;Yes)、又はAT継続に当選してATゲーム数カウンタにゲーム数を加算した後、サブ制御部91はRAM91bを参照して当選フラグが「通常リプレイ」を示すフラグであるか否かを判別する(ステップSd12)。当選フラグが「通常リプレイ」を示すフラグである場合(ステップSd12;Yes)、サブ制御部91は、内部押し順ナビ決定処理を実行する(ステップSd13)。内部押し順ナビ決定処理とは、受信した内部当選コマンドから特定した内部押し順を報知するか否かを決定する処理である。
本実施形態では、メイン制御部41は連続正解カウンタの値が「3」になったことを条件に特殊信号を外部出力する。特殊信号を受信した外部機器は、AT状態に制御された回数(AT回数)を遊技者が認識可能となるように表示することができる。このときのAT回数は、正確な値であることが求められる。
ここで、本実施形態のスロットマシン1のように、所定のゲーム数消化することを条件にATを終了する構成の場合、例えば、「AT状態へ移行−特別役当選・入賞−ボーナス状態への移行−ボーナス終了−再度AT状態へ移行」というように、ボーナス状態への移行等でAT状態が中断されることがある。このとき、単純にAT状態を開始したときに特殊信号を外部出力するような構成にすると、AT状態の中断後にも再度特殊信号を外部出力してしまうこととなり、AT抽選処理に当選した回数は1回、すなわち実質的なAT回数は1回であるにも関わらず、特殊信号が2回外部出力され、表示されるAT回数は2回と表示される可能性がある。
このため、本実施形態では、サブ制御部91は内部押し順を報知するか否かをゲームの状況によって判別する。すなわち、サブ制御部91は、内部押し順を正解させることで特殊信号を外部出力する必要がある場合、内部押し順を報知し、特殊信号を外部出力する必要がない場合、内部押し順を報知しない。しかしながら、内部押し順を報知しない場合であっても、遊技者の操作によって連続正解カウンタの値が「3」になり、特殊信号が出力されてしまう可能性がある。このような状況を回避するため、サブ制御部91は、特殊信号を出力する必要がない場合であって、連続正解カウンタの値が「3」になる可能性がある場合は、内部押し順とは異なる押し順(不正解押し順)を報知する。
以下、サブ制御部91が判別する状況について説明する。サブ制御部91は、「ATに当選してから初めてAT状態に移行し、遊技状態がRT3状態である場合(初当りAT時)」、「電断後にAT状態に移行し、遊技状態がRT3状態である場合(電断後AT時)」の場合に、特殊信号を外部出力する必要があると判別する。
また、サブ制御部91は、遊技状態がRT3状態であっても、「AT中断後にAT状態に移行し、遊技状態がRT3状態である場合(中断後AT時)」、「押し順ミス後にRT3状態に移行した場合(押し順ミス後RT時)」等の場合には、特殊信号を外部出力する必要がないと判別する。
これらの判別には、AT消化ゲーム数に基づいたフラグを用いることができる。この場合、例えば、サブ制御部91はAT消化開始時、AT消化ゲーム数が0であった場合(初当りAT時)にRAM91bに設定されているフラグをオンにする。サブ制御部91は、フラグがオンになっている間は内部押し順を報知し続け、連続正解カウンタの値が「3」になったことを条件にフラグをオフにし、内部押し順の正解報知を制限する。すなわち、上述のフラグのオンは、特殊信号を外部出力する必要があるということを意味し、フラグのオフは、特殊信号を外部出力する必要がないということを意味する。
また、電断が発生した際は、電断処理時、又は起動処理時にAT状態であるか否か、又は遊技状態がRT3状態であるか否かに応じて、フラグをオンにすれば良い。電断後にフラグがオンになっていることで、サブ制御部91は連続正解カウンタの値が「3」になるまで内部押し順を報知し続け、連続正解カウンタの値が「3」になると、メイン制御部41は特殊信号を外部出力する。
このように制御するため、サブ制御部91にも、メイン制御部41と同様に、RAM91bに連続正解カウンタが設定されているものとする。連続正解カウンタの更新契機は、メイン制御部41がサブ制御部91に送信するコマンドに連続正解カウンタの値を含め、サブ制御部91がそのコマンドを受信することで同値に更新しても良く、サブ制御部91が自律的に、メイン制御部41の処理と同様の処理を実行することで更新しても良い。
内部押し順ナビ決定処理の後、又はATフラグをオンにした後、又はATに非当選であった場合(ステップSd6;No)、サブ制御部91は、ATフラグ及び当選フラグを基にROM91cに記憶されている演出パターンを選択する(ステップSd14)。ここで、演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部抽選の結果、すなわち当選フラグに応じた選択率で選択され、RAM91bに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91cに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、当選フラグに応じて演出テーブルから選択率を参照し、その選択率に応じて演出パターンを選択し、選択した演出パターンをRAM91bに設定する。なお、サブ制御部91は、連続演出中等、既に演出パターンがRAM91bに設定されている場合は、新たに演出パターンを選択することなく、その演出パターンに従って処理を進める。
演出パターンが選択された後、サブ制御部91は、ROM91cに記憶されている制御パターンテーブルを参照して制御パターンを取得し、取得した制御パターンをRAM91bに設定する(ステップSd15)。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する各種パターンが登録されている。演出パターンは、例えば、液晶表示器51の表示パターンや演出効果LED52の点灯態様等である。この制御パターンテーブルに従って、サブ制御部91は遊技の進行状況に応じた演出の制御を実行する。
なお、サブ制御部91は、コマンドの受信を契機とした演出の制御を実行中に、新たなコマンドを受信した場合、実行中の演出の制御を中止し、新たに受信したコマンドに対応する演出の制御を実行する。すなわち、演出の制御が完了していなくても、その演出をキャンセルして新たなコマンドに基づく演出の制御を実行することができる。例えば、液晶表示器51にコマンドに基づく演出が表示されている場合でも、演出が完了する前に遊技者がゲームを開始すれば、その演出はキャンセルされることとなる。
MAXBETスイッチ6の操作時に受信するBETコマンドや、スタートスイッチ7の操作時に受信する内部当選コマンド等、遊技者がゲームを開始する際に必須となる操作に伴うコマンドに応じて実行中の演出の制御を中止するようにしても良い。このような構成にすることで、遊技者が次のゲームを迅速に開始したいとき等、煩わしい思いをさせることがなくなる。また、特定の演出に限り、いずれのコマンドを受信した場合でも演出の制御を継続する構成を採用しても良い。この場合、上述の特定の演出が発生すると遊技者に期待感を持たせることができる。
そして、サブ制御部91は、演出パターンに従って演出の制御を実行し(ステップSd16)、処理を終了する。上述のように、演出パターンは選択率に従って選択されるため、同じ内部抽選の結果である同じ内部当選コマンドを受信したとしても、演出パターンが同一になるとは限らない。
また、本実施形態では、各種コマンドに基づいて演出パターンを選択する場合(ステップSd14、ステップSd17)、サブ制御部91は、液晶表示器51において実行する演出パターンを選択する演出パターン選択処理を実行する。サブ制御部91は、演出パターン選択処理を実行すると、図16に示すように、ATフラグがオンであるか否かを判別する(ステップSf1)。サブ制御部91は、ATフラグがオフである場合(ステップSf1;No)、通常の演出パターンを選択し(ステップSf2)、処理を終了する。一方、サブ制御部91は、ATフラグがオンである場合(ステップSf1;Yes)、図17(A)に示す枚数報知演出を選択し(ステップSf3)、RAM91bに設定されているAT用メダル獲得枚数カウンタを参照してAT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)が所定枚数に到達したか否かを判定する(ステップSf4)。
ここで、枚数報知演出501とは、AT用メダル獲得枚数カウンタがカウントしたAT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)を報知する演出である。本実施形態の枚数報知演出501は、図17(A)に示すように、例えば、AT開始後からのメダル獲得枚数が15枚であったときに遊技者にとって目立たない表示態様で「TOTAL +15枚」との文字列の画像を液晶表示器51に表示する演出である。例えば、液晶表示器51の中央部に人物画像を表示し、液晶表示器51の右端下部に人物画像よりも小さく表示する演出である。
図16に戻り、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達した場合(ステップSf4;Yes)、図14に示すAT継続抽選処理による上乗せゲーム数と所定枚数とで共通する数字があるか否かを判定する(ステップSf5)。例えば、上乗せゲーム数が+10ゲームで所定枚数が100枚のときには「1」及び「0」が共通する数字である。また、例えば、上乗せゲーム数が+5ゲームで所定枚数が100枚のときには共通する数字がないことになる。
サブ制御部91は、上乗せゲーム数と所定枚数とで共通する数字がある場合(ステップSf5;Yes)、図17(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を選択する(ステップSf6)。
ここで、継続当選報知演出とは、AT継続抽選処理が実行されて上乗せゲーム数が付与されたか否か(AT継続当選したか否か)を報知する演出である。また、一部破壊パターンの継続当選報知演出とは、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通する数字がある場合において、所定枚数の上乗せゲーム数とで共通しない数字を破壊する演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。なお、本実施形態の各パターンの継続当選報知演出は、1ゲームが終了するまでに実行される連続演出としたが、複数ゲームに亘って実行される連続演出であってもよい。
本実施形態の一部破壊パターンの継続当選報知演出は、図17(B)に示すように、例えば、「TOTAL +100枚」との文字列の画像を表示する枚数報知演出502が液晶表示器51に表示された後、「TOTAL +100枚」の「0枚」の文字列を爆発の画像で上書きした一部破壊演出503を液晶表示器51に表示してから「+10」の文字列を残した状態でその他の文字列を変化させて「上乗せ +10G」との文字列の画像を表示する上乗せ報知演出504を液晶表示器51に表示する連続演出である。なお、本実施形態の上乗せ報知演出504では、「+10」の文字列を移動させずにその他の文字列を変化させたが、「+10」の文字列を移動させつつその他の文字列を変化させてもよい。また、図示は省略するが、本実施形態の一部破壊パターンの継続当選報知演出は、AT継続抽選に非当選であった場合、すなわち、上乗せゲーム数が±0ゲームであった場合にも、「TOTAL +100枚」の「+10」の文字列を爆発の画像で上書きした一部破壊演出を液晶表示器51に表示してから「上乗せ ±0G! 残念!!」等の文字列の画像を液晶表示器51に表示する上乗せ報知演出を実行する。
図16に戻り、サブ制御部91は、上乗せゲーム数と所定枚数とで共通する数字がない場合(ステップSf5;No)、図17(C)に示す全部破壊パターンの継続当選報知演出を選択する(ステップSf7)。
ここで、全部破壊パターンの継続当選報知演出とは、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通する数字がない場合において、所定枚数の全ての数字を破壊する演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。本実施形態の全部破壊パターンの継続当選報知演出は、図17(C)に示すように、例えば、枚数報知演出502が液晶表示器51に表示された後、全ての文字列を爆発の画像で上書きした全部破壊演出505を液晶表示器51に表示してから文字列を変化させて「上乗せ +5G」との文字列の画像を液晶表示器51に表示する上乗せ報知演出506を実行する連続演出である。
図16に戻り、継続当選報知演出の選択後、又は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達していない場合(ステップSf4;No)、サブ制御部91は、チェリー役又はスイカ役に内部当選したことによりAT継続抽選処理が実行されてAT継続当選しているか否かを判定する(ステップSf8)。サブ制御部91は、チェリー役又はスイカ役当選でAT継続当選していない場合(ステップSf8;No)、処理を終了し、チェリー役又はスイカ役当選でAT継続当選している場合(ステップSf8;Yes)、図17(D)に示す全演出終了後の継続当選報知演出507を選択し、処理を終了する。
ここで、全演出終了後の継続当選報知演出507とは、1ゲームが終了して全ての演出の最後に実行されるチェリー役又はスイカ役当選によってATに継続当選した旨を報知する演出である。本実施形態の全演出終了後の継続当選報知演出507は、図17(D)に示すように、例えば、チェリー役当選によってATに継続当選した場合に、「上乗せ +10G」との文字列の画像とチェリーの画像とを液晶表示器51に表示する演出である。
以上が、サブ制御部91が実行する処理についての説明である。
次に、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御について説明する。
AT状態においてチェリー役又はスイカ役に内部当選したり、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数(100枚、250枚、500枚、1000枚、…)に到達したりしたときに、サブ制御部91は、図15(A)〜図15(D)に示す継続抽選テーブルを用いてAT抽選処理を実行する。また、サブ制御部91は、図17(A)に示す枚数報知演出501を実行してAT開始後からのメダル獲得枚数を報知し、メダル獲得枚数が所定枚数となったときに継続当選報知演出を実行して上乗せゲーム数を報知することでAT継続当選を報知する。ここで、サブ制御部91は、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、図17(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行し、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字がないときには、図17(C)に示す全部破壊パターンの継続当選報知演出を実行する。そして、サブ制御部91は、メダル獲得枚数が所定枚数であるか否かに関わらず、チェリー役又はスイカ役の内部当選によってAT継続当選しているときには、全ての演出の最後に図17(D)に示す全演出終了後の継続当選報知演出507を実行してチェリー役又はスイカ役当選によってAT継続当選してゲーム数が上乗せされたことを報知する。
以上が、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御についての説明である。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、図17(A)に示すように、AT開始後からのメダル獲得枚数を報知する枚数報知演出501を実行する。そして、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときにAT継続抽選処理を実行するとともに、AT継続当選して上乗せゲーム数が付与されたか否かを報知する継続当選報知演出を実行する。このとき、本実施形態では、サブ制御部91は、図17(B)及び図17(C)に示すように、所定枚数を報知する枚数報知演出502から上乗せゲーム数を報知する上乗せ報知演出504、506に変化させる演出パターンの連続演出を継続当選報知演出として実行する。
このようにすることで、チェリー役やスイカ役の当選時だけでなくAT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときにもAT継続抽選が行われるので、チェリー役やスイカ役の当選時にのみAT継続抽選を行うスロットマシンよりもAT継続抽選が行われる可能性を高くすることができ、遊技者は当選率の低いチェリー役やスイカ役に当選しなくてもATが継続することに対する期待を抱くことができるので、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態のスロットマシン1は、枚数報知演出から継続当選報知演出に変化させる演出パターンで上乗せゲーム数を報知しないスロットマシンよりもメダル獲得枚数と上乗せゲーム数との間の関連性を遊技者が認識し易くなるので、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによってAT継続当選したことを効果的に報知することができる。
特に、本実施形態のスロットマシン1によれば、遊技者が得た有利事象としてのAT開始後からのメダル獲得枚数、すなわち、メダル純増数が、AT継続抽選を行うか否かの判別対象となっている。
このようにすることで、遊技者はAT開始後からのメダル獲得枚数が増加してゆくことによって遊技に対して満足感を得られるだけでなく、メダル獲得枚数が所定枚数になることで上乗せゲーム数が付与されて更にメダル獲得枚数が増加する可能性があるとの期待を抱くことができるので、AT開始後からのメダル獲得枚数に更に興味を抱くようになり、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達してもAT継続抽選処理が実行されないスロットマシンよりも遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、AT継続抽選を行うか否かの判別対象をAT開始後からのメダル純増数としているが、遊技者が得る有利事象であればその他の事象であってもよい。例えば、AT継続抽選を行うか否かの判別対象をAT開始後からのメダルの払い出し枚数としてもよい。また、例えば、AT状態の期間が長いほど遊技者にとって有利であり、遊技に対する満足度を得ることが可能であるため、AT継続抽選を行うか否かの判別対象をAT開始後からの消化ゲーム数、消化ナビストック数、消化ナビ数(ナビ演出の実行回数)としてもよい。ここで、ナビストックとは、その数の多さによって、ATに制御可能となる量(セット数)を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(例えば40)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。なお、判定対象を消化ナビストック数とする場合、例えば、所定回数のナビストックを消化するときに、50%の割合で新たなナビストックを付与してATを継続させるか否かを判定する構成が考えられる。また、判定対象を消化ナビ数とする場合、例えば、AT当選時にナビ演出の実行可能回数が20回付与される構成において、所定回数のナビ演出の実行後に、50%の割合で新たなナビ演出の実行可能回数を付与してATを継続させるか否かを判定する構成が考えられる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数となったときに、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、図17(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行し、枚数報知演出502と上乗せ報知演出504との共通の文字列の画像(「+10」の画像)を残した一部破壊演出503を実行する。
このようにすることで、一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行しないスロットマシンよりもメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことと上乗せゲーム数との間の関連性を遊技者が認識し易くすることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによって上乗せゲーム数が付与されたゲームにおいてチェリー役又はスイカ役当選によっても上乗せゲーム数が付与されたときに、継続当選報知演出を実行した後に図17(D)に示す全演出終了後の継続当選報知演出507を実行する。
このようにすることで、継続当選報知演出を実行した後に全演出終了後の継続当選報知演出を実行しないスロットマシンよりもAT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによって上乗せゲーム数が付与されたゲームにおいてチェリー役又はスイカ役当選によっても特典が付与されていることを遊技者が認識できなくなることを低減できる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT制御中において、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数になることによってATを継続するための上乗せゲーム数が付与されるか否かを決定する。
このようにすることで、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数になることによって上乗せゲーム数を付与しないスロットマシンよりも遊技者はAT開始後からのメダル獲得枚数に興味を抱くようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、所定枚数として、100枚、250枚、…と複数の枚数が設定されている。そして、AT制御中のRT3状態においてメダルの平均獲得枚数は変化しない。このため、ATを開始した後、RT3状態に移行してからのメダル獲得枚数が0枚から100枚までの平均ゲーム数は、100枚から250枚までの平均ゲーム数の2/3倍(100/150=2/3[倍])となるように設定されている。また、平均ゲーム数だけでなく、例えば、0枚から100枚までの押し順ベルの平均ナビ回数も、100枚から250枚までの押し順ベルの平均ナビ回数の2/3倍となっている。この結果、AT開始後からのメダル獲得枚数が最初の所定枚数(100枚)に到達するまでの期待値(平均ゲーム数、平均ナビ回数等)が、次の所定枚数(250枚)に到達するまでの期待値の1.5倍となっている。そして、本実施形態では、最初の所定枚数に到達するまでの期待値が最も高く、所定枚数が250枚、500枚、1000枚、…と増加するに連れて所定枚数に到達するまでの期待値が低くなるように設定されている。
このようにすることで、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達したときには、メダル獲得枚数が100枚から250枚、250枚から500枚、500枚から1000枚に到達したときよりも短い期間で所定枚数に到達してAT継続抽選が行われる。このため、本実施形態のスロットマシン1は、所定枚数が小さいほど所定枚数に到達し易く、上乗せゲーム数が付与され易くなっており、遊技者はメダル獲得枚数が100枚になる早い段階で上乗せゲーム数が付与されることを期待することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、所定枚数が多くなるに連れて所定枚数に到達し難くなるので、遊技者の上乗せゲーム数が付与されることに対する期待感や射幸性が高まり過ぎるのを防止することができる。
特に、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達したときには上乗せゲーム数が必ず+5ゲーム以上付与されるように100枚獲得時の継続抽選テーブルが予め設定されている。また、本実施形態では、AT状態におけるRT3状態の1ゲーム当たりのメダルの平均純増数が2以上、ATに当選したときに付与されるゲーム数がRT3状態に移行してから50ゲームとなるように予め設定されているため、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚になる確率が高くなるように設定されている。
このようにすることで、遊技者はAT開始後からのメダル獲得枚数が100枚になり上乗せゲーム数が付与されてATが継続されることを期待することができるので、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚になる可能性が低いスロットマシンや100枚に到達しても上乗せゲーム数が付与されないスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
なお、本実施形態では、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達しない可能性もあり、必ずしもATが継続されるとは限らないが、確実に100枚に到達して必ず上乗せゲーム数が付与されてATが継続されるように設計してもよい。例えば、サブ制御部91は、AT当選時にゲーム数を設定せず、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達するまでATを継続するように制御してもよい。また、例えば、AT当選時にAT終了条件として「残りゲーム数が0ゲーム且つメダル純増数が100枚以上」等の条件を設定して、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に確実に到達なるまでATに制御してもよい。この場合、残りゲーム数が0ゲームになったときに、メダル純増数が100枚に到達していなければATを継続できるようにサブ制御部91を制御する必要がある。
このようにすることで、遊技者はATが開始されるとメダル獲得枚数が100枚になり上乗せゲーム数が付与されてATが継続されることを確信することができるので、ATに当選しても延長されない可能性があるスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、RT3状態が有利RTに設定されており、遊技者にとっては通常状態・RT1状態・RT2状態のATよりもRT3状態のATのほうが有利度としてのメダルの平均純増数が高くなるように設定されている。そして、サブ制御部91は、遊技状態(通常状態・RT1〜RT3状態、SB状態)に関わらずAT開始後からメダル獲得枚数を計数して上乗せゲーム数を付与するか否かを判定している。さらに、サブ制御部91は、RT3状態に移行するまでATゲーム数カウンタの残りゲーム数が消化されないように設定されており、RT3状態に移行するまでの通常状態やRT1状態やRT2状態であってもATに制御されていればメダルの平均純増数が1以上となるように設定されている。
このようにすることで、RT3状態に移行するまでの通常状態やRT1状態やRT2状態についてもATに制御されていればATの残りゲーム数が消化されずにメダル獲得枚数が増加(純増)するので、メダルが純増可能な通常状態やRT1状態やRT2状態のATについてメダル獲得枚数が計数されないスロットマシンよりもAT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達し易く、上乗せゲーム数が付与され易くなっており、遊技者は上乗せゲーム数が付与されることを期待することができるので、遊技の興趣が向上する。
[実施形態2]
上記実施形態1では、枚数報知演出501、各パターンの継続当選報知演出、全演出終了後の継続当選報知演出507等を実行したが、その他にも、例えば、後述する操作関連演出を実行してもよい。以下、操作関連演出を実行する実施形態2について説明する。
なお、本実施形態では、上記実施形態1と同様の構成及び処理となる部分についてはその詳細な説明を省略し、主として上記実施形態1とは異なる部分について説明する。
図18を用いて、サブ制御部91が1ゲーム消化に関連するタイミング(例えば、1ゲーム開始時や1ゲーム終了時等)に実行する操作関連演出処理を説明する。図18は、操作関連演出処理を実行するためのフローチャートである。まず、ステップS510において、操作要求演出実行条件が成立したか否かが判定される。ここで、本実施形態においては、操作要求演出実行条件は、1枚役に当選することにより成立する条件である。操作要求演出実行条件が成立しないと判定される場合(ステップS510;No)、操作関連演出処理を終了する。一方、操作要求演出実行条件が成立すると判定される場合(ステップS510;Yes)、ステップS520に移る。
ステップS520においては、演出抽選用テーブルを用いて操作要求演出抽選が実行される。操作要求演出抽選では、連打要求演出を実行するか、長押し要求演出を実行するか等が決定される。図19は、演出抽選用テーブルの一例を示した図である。なお、演出抽選用テーブルは、ROM91bに予め格納されている。図19を用いて、演出抽選用テーブルについて説明する。
図19に示す演出抽選用テーブルでは、連打要求演出(通常)と、連打要求演出(有利)と、長押し要求演出(通常)と、長押し要求演出(有利)との振分率(決定確率)が規定されており、それぞれの振分率は、40%、10%、40%、10%となる。ステップS520においては、これらの振分率に基づいて、操作要求演出抽選が実行される。また、括弧内の「通常」及び「有利」は、連打要求演出又は長押し要求演出の演出態様を示しており、以下では、それぞれ通常態様、有利態様という。有利態様は通常態様よりも、操作要求演出が実行されたときに付与され得るATゲーム数の期待値が多くなる割合が高くなるように設定されている(後述する図22参照)。このように、操作要求演出抽選において通常であるか有利であるかが決定されることから、遊技者に対して緊張感を与えることができる。
ステップS530において、連打要求演出(連打要求演出(通常)又は連打要求演出(有利))が実行されると判定された場合には(ステップS530;Yes)、ステップS540に移り、長押し要求演出(通常)又は長押し要求演出(有利)が実行される旨が決定された場合には(ステップS530;No)、ステップS740に移る。
ステップS540においては、操作対応演出の実行、及び、第1演出態様で連打要求演出の実行が開始される。図20は操作対応演出、及び、連打要求演出の一例を示した図である。図20を用いて、操作対応演出及び連打要求演出について説明する。図20(A)は、操作対応演出及び第1演出態様での連打要求演出を示し、図20(B)は、操作対応演出及び第2演出態様での連打要求演出を示した図である。また、図20(A)及び図20(B)に示す操作対応演出及び連打要求演出は、液晶表示器51に所定の画像(キャラクタやメッセージ)を表示させることにより実行される演出である。
図20(A)に示すように、操作対応演出として、所定のキャラクタを模倣した人物画像514及びゲージ画像516が表示され、第1演出態様での操作要求演出として、「PUSH!」と示されたボタンを模倣したボタン画像512、及び、「連打!」というメッセージ(以下、「連打メッセージ」という。)513が表示される。
ここで、操作対応演出及び第1演出態様での操作要求演出においては、人物画像514が、ボタン画像512の背景となるように、人物画像514及びボタン画像512は表示される。換言すれば、ボタン画像512は、人物画像514に重畳されて表示される。さらに、ボタン画像512は、後述する第2演出態様でのボタン画像515よりも大きく表示される。これにより、ボタン画像512を目立たせることができることからボタン画像512を遊技者に目視させ易くすることができ、演出用スイッチ56を連打操作させることを当該遊技者に対して分かりやすく認識させることができる。換言すれば、ボタン画像512が人物画像514に重畳されていることから、遊技者は、ボタン画像512を注視することができる。なお、図20(B)については後述する。
また、ボタン画像512の色は、通常態様又は有利態様に応じて異なるように定められている。本実施形態では、有利態様のときにはボタン画像512に赤色(図20ではハッチング)が付加され、通常態様のときにはボタン画像512に白色(特に図示せず)が付加される。これにより、遊技者は、ボタン画像512の色を認識することにより、操作要求演出の演出態様(通常態様又は有利態様)を認識することができる。
ステップS540の処理が終了すると、ステップS550の処理に移る。ステップS550においては、連打用の所定操作が検出されたか否かが判定される。図21は、連打操作及び長押し操作の詳細を説明するための図である。図21(A)は連打操作の詳細を示した図であり、(ア)は「演出用スイッチ56からの検出信号」を示し、(イ)は「サブ制御部91により特定される操作」を示す。「(ア)演出用スイッチ56からの検出信号」について「ON」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力された旨を示し、「OFF」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力されていない旨を示す。また、「(イ)サブ制御部により特定される操作」について「ON」は、サブ制御部91により操作が特定された旨を示し、「OFF」は、サブ制御部91により操作が特定されていない旨を示す。
本実施形態においては、(イ)に示すように、連打操作(複数回の操作)のうち、サブ制御部91は、1回目(初回)の操作を、「連打用の所定操作」として特定し、2回目以降の操作を、「連打用の特定操作」として特定する。なお、サブ制御部91が、連続して検出した検出信号の個数が後述する所定個(10個)未満である場合には、当該検出信号を出力させた操作を連打操作のうちの1回の操作であると特定する。
ステップS550の処理において、連打用の所定操作が検出されるまで(ステップS550;No)、処理を継続させる。なお、ステップS550の処理において、連打用の所定操作が検出されずに、遊技者によりキャンセル操作がされる場合、操作関連演出は終了し、次のゲームに移行される。ステップS550において、連打用の所定操作が検出される場合(ステップS550;Yes)、ステップS560の処理に移る。ステップS560においては、連打要求演出の演出態様が、第1演出態様から、第2演出態様に変更される。図20(B)に、第2演出態様の連打要求演出等を示す。図20(B)の例では、人物画像514は、ボタン画像512の背景として表示されるものの、第2演出態様の連打要求演出として、ボタン画像512は、人物画像514に重畳されない位置に表示されると共に、ボタン画像512は第1演出態様のときと比較して小さく表示される。第2演出態様でのボタン画像512をボタン画像515という。さらに、第2演出態様では、連打メッセージ513は表示されなくなる。一方、操作対応演出としての人物画像514の大きさ及び位置は変更されない。
連打要求演出の演出態様が、第1演出態様から、第2演出態様に変更されることにより、ボタン画像512の大きさ及び位置が変更される理由について説明する。前述のように、第1演出態様においては、ボタン画像512を大きく、かつ、ボタン画像512を人物画像514に重畳させて表示することにより、遊技者に対してボタン画像512を認識させることで、遊技者に操作内容を明確に把握させる。
また、第1演出態様から第2演出態様に変更されたということは、遊技者により所定操作(図21の例では連打操作の1回目の操作)がされたということである。遊技者が所定操作を行ったということは、遊技者は連打操作を行う旨を認識していると擬制できる。遊技者が連打操作を行う旨を認識している場合にまで、第1演出態様のように、ボタン画像512を大きく、かつ、ボタン画像512を人物画像514に重畳させて表示させると、人物画像514を遊技者に対して見せることができず、かつ、遊技者にとってあまり必要でない情報であるボタン画像512がただ大きく表示されることになり、遊技の興趣の低下を招く場合がある。
そこで、第2演出態様では、「連打用の所定操作を行った遊技者は連打操作を行う旨を認識しており、当該遊技者にとってボタン画像512の表示はあまり必要ない」と擬制して、ボタン画像512を人物画像514に重畳させず、かつ、第1演出態様時よりもボタン画像512を小さく表示する。これにより、遊技者に対して、人物画像514を適切に見せることができ、かつ、ボタン画像512に対して煩雑性を招くことはなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、第2演出態様において、ボタン画像512を表示しないとすると、遊技者は、「連打操作をする必要がないのか」という疑念を抱く場合があるが、本実施形態の第2演出態様では、ボタン画像512は小さく表示される。したがって、遊技者に、連打操作の必要性を認識させることができ、このような疑念を抱かせないようにすることができる。
また、図20(A)においては、ボタン画像512が赤色(ハッチング)が付加されていることにより、第1演出態様でありかつ有利態様で操作要求演出が実行されているが、図20(B)においても、ボタン画像512は赤色(ハッチング)が付加されていることから、第2演出態様でありかつ有利態様で操作要求演出が実行されている。このように、第1演出態様から第2演出態様に変更されても、有利態様は変更されない。したがって、第1演出態様から第2演出態様に変更されたとしても、「操作要求演出が実行されたときに付与され得るATゲーム数の期待値が多くなる割合が高い」旨の示唆を継続させることができ、遊技者に、当該示唆を見逃させないようにすることができる。
説明を図18に戻す。ステップS560の処理が終了すると、ステップS570に移る。ステップS570においては、連打用の特定操作が検出されたか否かが判断される。連打用の特定操作とは、図21(イ)に示すように、連打用の所定操作(1回目の操作)後にされる操作である。すなわち、図21(イ)の例では、連打操作のうち、2打目以降の操作である。ステップS570において、連打用の特定操作が検出された場合(ステップS570;Yes)、ステップS580に移る。
ステップS580においては、付与ATゲーム数抽選テーブルを用いて、付与ATゲーム数抽選し、当該抽選により決定されたゲーム数が付与される。図22は、当該付与ATゲーム数抽選テーブルの一例を示したものである。本実施形態の付与ATゲーム数抽選テーブルは、付与ATゲーム数抽選の回数が1〜5回である場合には、(A)の付与ATゲーム数抽選テーブルが用いられ、付与ATゲーム数抽選の回数が6回以降である場合には、(B)の付与ATゲーム数抽選テーブルが用いられる。図22(A)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定されることはない一方、図22(B)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定され得る点等で図22(A)及び図22(B)のテーブルは異なる。また、図22(A)及び図22(B)の付与ATゲーム数抽選テーブルにおいては、付与されるATゲーム数の振分率(付与される確率)が、通常時(通常態様で連打要求演出が実行されているとき)と、有利時(有利態様で連打要求演出が実行されているとき)とで異なるように設計されている。
図22(A)の例では、1G、2G、5G、10G(ただし、Gは「ゲーム数」をいう。)が規定されており、1G、2G、5G、10Gが付与される確率(振分率)は、通常時においてはそれぞれ40%、35%、20%、5%であるのに対し、有利時においては、それぞれ20%、30%、30%、20%である。また、図22(B)の例では、0G、1G、2G、5G、10Gが規定されており、0G、1G、2G、5G、10Gが付与される確率(振分率)は、通常時においてはそれぞれ10%、60%、20%、5%、5%であるのに対し、有利時においてはそれぞれ5%、45%、20%、15%、15%である。
このように、図22(A)及び図22(B)の双方において、有利時では通常時よりも、付与されるATゲーム数の期待値は多くなるように設計されている。したがって、有利時では通常時よりも、遊技者にとって有利な状況である割合が高いといえる。
次に、図22(A)及び図22(B)の2種類の付与ATゲーム数抽選テーブルを分けて用いる理由について説明する。前述のように、図22(A)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定されることはない一方、図22(B)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定され得る点で両者のテーブルは異なる。ところで、操作関連演出は、演出終了条件(本実施形態では後述するステップS600及びステップS800において付与ATゲーム数抽選処理で外れになることにより成立する条件)が成立したときに、操作関連演出は終了する。もし、図22(A)のテーブルに付与されるATゲーム数として「0」が規定されている場合には、付与ATゲーム数抽選の回数が1〜5回という少ない回数であるにもかかわらず付与されるATゲーム数が「0」に決定され、操作関連演出が終了し、遊技の興趣を低下させる可能性がある。そこで、図22(A)及び図22(B)を分けることにより、付与ATゲーム数抽選の回数が1〜5回であるときには、付与されるATゲーム数が「0」に決定されないようにし、付与ATゲーム数抽選の回数が6回以降であるときには、付与されるATゲム数が「0」に決定され得るようにする。したがって、遊技者に対して、ATゲーム数の最低保障を担保することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、ステップS580の処理を実行することにより、遊技者により、特定操作が行われる毎に、操作対応演出が更新されると共に、付与ATゲーム数抽選が実行されATゲーム数が付与される。したがって、遊技者操作要求演出で要求された操作を遊技者が積極的に行うように促すことができ、操作要求演出についての興趣を向上させることができる。
ステップS580の処理が終了すると、ステップS590の処理に移る。ステップS590においては、付与ATゲーム数演出が実行され、操作対応演出が更新される。本実施形態の付与ATゲーム数演出については、ステップS580において決定・付与されたゲーム数を液晶表示器51に表示させる演出である(特に図示せず)。これにより、遊技者は1回の特定操作により、付与されるATゲーム数を把握することができる。また、本実施形態の操作対応演出の演出態様の更新については、図22(B)の人物画像514を取り巻く炎の色が変化すると共に、ゲージ画像516の左端の色が変化するものである。なお、本実施形態の操作対応演出の演出態様の更新とは、1回の特定操作毎に操作対応演出の演出態様が更新され、当該更新後の操作対応演出が所定時間(例えば、1秒)実行され、元の演出態様に戻る更新である。例えば、特定操作がされる前の炎の色が黄色である場合には、特定操作がされると、炎の色が例えば「黄色→赤色→黄色」のようになることである。
このように、操作対応演出を更新させることにより、遊技者が特定操作を行ったことを当該遊技者自身に把握させることができる。また、6回目以降の付与ATゲーム数抽選において、付与されるATゲーム数として「0」が決定されると、「0G」と表示すると共に、「残念」というメッセージを表示させる。
ステップS590の処理終了後、ステップS600の処理に移る。ステップS600においては、ステップS580での付与ATゲーム数抽選の結果が外れである(付与ATゲーム数が0である)か否かが判定される。付与ATゲーム数抽選の結果が外れであると判定された場合には(ステップS600;Yes)、ステップS610に移行され、付与ATゲーム数抽選の結果が外れでないと判定された場合には(ステップS600;No)、ステップS570に戻る。
つまり、連打要求演出開始時から付与ATゲーム数抽選処理の結果が外れになるまでのステップS570、S580、S590、S600におけるループにより、遊技者が連打をする毎に、人物画像514を取り巻く炎の色及びゲージ画像516の左端518の色が変化すると共に、付与ATゲーム数抽選により決定されたATゲーム数の表示及び付加が行われることになる。したがって、遊技者に対して連打要求演出に対する操作の介入度合を高めることができる。
ステップS610においては、合計付与ゲーム数演出が実行される。合計付与ゲーム数演出とは、ステップS580の付与ATゲーム数抽選により、決定・付与されたATゲーム数の合計値を報知する演出である。例えば、付与されたATゲーム数の合計値が200ゲームである場合には、「おめでとう!200ゲームGET!!」といったメッセージが表示されることになる。
次に、ステップS520での操作要求演出抽選により、長押し要求演出(通常)又は長押し要求演出(有利)が決定された場合について説明する。また、連打要求演出と同一の箇所については、説明を省略する。ステップS530の処理において、長押し要求演出が実行されたと判定された場合には、ステップS740に移行する。
ステップS740においては、操作対応演出の実行、及び、第1演出態様で長押し要求演出の実行が開始される。第1演出態様での長押し要求演出は、図20(A)記載の連打メッセージ513が、「長押し!!」という長押しメッセージに代替された態様の演出である。また、操作対応演出は図20(A)と同様であり、第2演出態様での長押し要求演出は図20(B)と同様である。
ステップS740の処理が終了すると、ステップS750の処理に移行する。ステップS750においては、長押し用の所定操作が検出されたか否かが判定される。図21(B)は長押し操作の詳細を示した図であり、(ウ)は「演出用スイッチ56からの検出信号」を示し、(エ)は「サブ制御部91により特定される操作」を示す。「(ウ)演出用スイッチ56からの検出信号」について「ON」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力された旨を示し、「OFF」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力されていない旨を示す。また、「(エ)サブ制御部により特定される操作」について「ON」は、サブ制御部91により操作が特定された旨を示し、「OFF」は、サブ制御部91により操作が特定されていない旨を示す。
本実施形態においては、(エ)に示すように、長押し操作されている期間において所定時間(例えば、0.1秒)ごとに、サブ制御部91は、演出用スイッチ56からの検出信号を検出する。当該所定時間については、一般的な遊技者が連打操作する際の、操作間隔よりも短い時間であれば、如何なる値でもよい。本実施形態においては、(エ)に示すように、長押し操作のうち、サブ制御部91は、連続して所定個(10個)(図21では省略して図示)の検出信号を検出するまでの、遊技者による操作を「長押し用の所定操作」として特定し、11回目以降の検出信号を検出する毎の、遊技者による操作を「長押し用の特定操作」として特定する。つまり、長押し用の所定操作は、遊技者から長押し操作された時から、所定期間t(この例では、1秒(=10×0.1))経過する時までの操作であり、長押し用の特定操作は、長押し用の所定操作以降に検出信号を検出する毎の、遊技者による操作である。当該所定期間tは1秒に限られるものではなく、他の値であってもよい。なお、前述のように、サブ制御部91が、連続して検出した検出信号の個数が所定個(10個)未満である場合には、サブ制御部91は、当該検出信号を出力させた操作を連打操作のうちの1回の操作であると特定する。
ステップS750の処理において、長押し用の所定操作が検出されるまで(ステップS750;No)、処理を継続させる。ステップS750において、長押し用の所定操作が検出される場合(ステップS750;Yes)、S760の処理に移る。ステップS760においては、長押し要求演出の演出態様が、第1演出態様から、第2演出態様に変更される(図20(A)及び図20(B)の説明参照)。
ステップS760の処理が終了すると、ステップS770に移る。ステップS770においては、長押し用の特定操作が検出されたか否かが判断される。ステップS770において、長押し用の特定操作が検出されれば(ステップS770;Yes)、つまり、長押し用の所定操作以後も、遊技者により演出用スイッチ56が継続して操作されていればステップS780に移行される。
ステップS780においては、図22に示す付与ATゲーム数抽選テーブルを用いて、付与ATゲーム数抽選し、当該抽選により決定されたゲーム数が付与される。
ステップS780の処理が終了すると、ステップS790の処理に移行する。ステップS790においては、付与ATゲーム数演出が実行され、操作対応演出が更新される。ステップS800においては、ステップS780での付与ATゲーム数抽選の結果が外れである(付与ATゲーム数が0である)か否かが判定される。付与ATゲーム数抽選の結果が外れであると判定された場合には(ステップS600;Yes)、ステップS610に移り、付与ATゲーム数抽選の結果が外れでないと判定された場合には(ステップS600;No)、ステップS770に戻る。
つまり、長押し要求演出開始時から付与ATゲーム数抽選処理の結果が外れになるまでのステップS770、S780、S790、S800におけるループにより、遊技者が長押しを継続している間、人物画像514を取り巻く炎の色及びゲージ画像516の左端518の色が変化すると共に、付与ATゲーム数抽選により決定されたATゲーム数の表示及び付加が行われることになる。したがって、遊技者に対して長押し要求演出に対する操作の介入度合を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、連打操作や長押し操作を遊技者に対して要求する操作要求演出を実行する際に、操作内容を遊技者に対して適切に把握させるために、第1演出態様として、ボタン画像512を人物画像514に重畳させ、かつ、ボタン画像512を大きく表示する。一方、遊技者が連打操作や長押し操作を開始し始めると、「遊技者は連打操作又は長押し操作を行う旨を認識しており、当該遊技者にとってボタン画像512の表示はあまり必要ない」と擬制できる。したがって、第2演出態様として、ボタン画像512を人物画像514に重畳させず、かつ、第1演出態様時よりもボタン画像512を小さく表示する。これにより、遊技者に対して、操作対応演出としての人物画像514の視認性を高めることができ遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、操作要求演出として、液晶表示器51に、ボタン画像512及び連打メッセージ513(長押し要求演出の場合には、長押しメッセージ)を表示させ、操作対応演出として、液晶表示器51に、人物画像514及びゲージ画像516を表示させる。したがって、遊技者に対して直接的に、操作内容を認識させることができる。
その他、本実施形態のスロットマシン1は、実施形態1のスロットマシン1と同様の作用効果を奏する。
なお、上記実施形態1、2では、AT抽選処理やAT継続抽選処理において付与する特典としてATに制御するゲーム数や上乗せゲーム数を例示したが、これに限定されず、例えば、ナビストック数や上乗せナビストック数であってもよい。また、例えば、所定のゲーム数(例えば、10ゲーム)の間、上乗せゲーム数が付与される割合が高い上乗せ特化ゾーンやチャンスゾーン等の有利期間を付与してもよい。なお、このように制御するために、サブ制御部91は、これらの有利期間を制御可能に構成する必要がある。また、付与する特典としてはATに関する特典に限定されず、例えば、所定ゲーム数(特典量)のボーナスの当選や所定配信数(特典量)のプレミア演出の配信等であってもよい。なお、このように制御するために、AT開始後からメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときにボーナスの内部抽選やプレミア演出の配信の抽選を実行できるようにスロットマシン1を制御する必要がある。
なお、上記実施形態1、2のように、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達する可能性を高く設定することが好ましいが、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達する可能性を低く設定してもよい。例えば、AT状態におけるメダルの平均獲得数を考慮してAT当選時に付与するゲーム数を付与することにより、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達する可能性を低くしてもよい。
なお、本実施形態のように、AT状態におけるRT3状態以外の遊技状態のメダルの平均純増数が1以上となることが好ましいが、1未満であってもよい。例えば、AT状態におけるRT3状態以外の遊技状態のメダルの平均純増数が0以上1未満であってもよい。さらに、AT状態ではメダルが純減しないことが好ましいが、AT状態であっても有利RTであるRT3に移行するまでは純減する構成であってもよい。すなわち、AT状態におけるRT3状態以外の遊技状態のメダルの平均純増数が0未満であってもよい。
なお、上記実施形態1、2では、所定枚数として、100枚、250枚、500枚、1000枚、…と10の倍数の枚数が設定されているが、所定枚数は10の倍数の枚数でなくてもよい。例えば、33枚、55枚、77枚、88枚、333枚、555枚、777枚、888枚等のゾロ目や、29枚(ニク)、39枚(サンキュー)、634枚(ムサシ)等の語呂合わせや、123枚、321枚等の規則性のある数字等であってもよい。この場合、777枚等の特殊な枚数については、遊技者にとっての有利度を高く設定してもよい。例えば、AT継続の当選率を高く設定したり、大きい上乗せゲーム数が付与される割合を高く設定したり、チャンスゾーン等の有利状態に以降する割合を高くしてその旨を示唆したり、示唆を行うか否かを選択したりしてもよい。
なお、上記実施形態1、2では、特定表示としての枚数報知演出501、502や特典量表示としての上乗せ報知演出504、506を実行し、液晶表示器51を用いてAT開始後からのメダル獲得枚数や上乗せゲーム数やその他の文字列等を表示したが、これらの文字列を表示するのは液晶表示機51に限定されず、例えば、7セグメント表示器やドットマトリクスLED表示器等を用いて表示してもよい。
なお、上記実施形態1、2では、一部破壊パターンの継続当選報知演出の一例として、図17(B)に示すように、例えば、「TOTAL +100枚」と「上乗せ +10G」との共通の「+10」の画像を残した一部破壊演出503を実行したが、共通する全ての文字列を全て使用しなくてもよく、共通する文字列を少なくとも1文字以上用いて他の数字を消去したり、違う数字を追加したりして上乗せゲーム数に変化させてもよい。例えば、「+10」のうちの「+1」のみを残して「上乗せ +111G」としたり、「上乗せ +123G」としたりしてもよい。また、所定枚数が10の倍数の枚数でない場合には、例えば、「TOTAL +77枚」から「7」を削除して「上乗せ +7G」としたり、下一桁に「0」を追加して「上乗せ +70G」としたり、上一桁に「1」を追加して「上乗せ +17G」としたり、上一桁及び下一桁にそれぞれ「7」を追加して「上乗せ +777G」としたりしてもよい。
なお、上記実施形態1、2のように、サブ制御部91は、AT制御時には枚数報知演出501、502が常に液晶表示部51に表示され、継続当選報知演出が枚数報知演出502から変化する連続演出であるので、チェリー役又はスイカ役に当選して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出(全演出終了後の継続当選報知演出507)によって所定枚数に到達して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出(継続当選報知演出、すなわち、枚数報知演出502、一部破壊演出503、全部破壊演出505、上乗せ報知演出504、506)が寸断されて分かり難くなることを防止するために、継続当選報知演出の実行後に全演出終了後の継続当選報知演出507を実行することが好ましいが、各演出との実行順はこれに限定されず、例えば、チェリー役又はスイカ役に当選して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出を最初に実行してから所定枚数に到達して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出を実行してもよい。
なお、上記実施形態1、2のように、サブ制御部91は、所定枚数に到達して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出(継続当選報知演出)を実行した後にチェリー役又はスイカ役に当選して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出(全演出終了後の継続当選報知演出507)を実行したが、各演出を同時に実行してもよい。例えば、サブ制御部91は、所定枚数に到達して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出を液晶表示部51に表示するとともに、チェリー役又はスイカ役に当選して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出を別途設けた他の液晶表示器で表示したり、スピーカ53、54で音声出力したり、演出効果LED52でランプ表示したりして各演出を同時に実行してもよい。なお、所定枚数に到達して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出とチェリー役又はスイカ役に当選して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出とを液晶表示部51に同時に表示する場合には、例えば、液晶表示機51の表示領域を上下や左右に分割し、所定枚数に到達して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出を第1領域(例えば、上半分の領域、左半分の領域)に表示するとともに、チェリー役又はスイカ役に当選して上乗せゲーム数が付与されたことを報知する演出を第2領域(例えば、下半分の領域、右半分の領域)に表示すればよい。
なお、上記実施形態1、2では、所定枚数が増加するに連れて所定枚数に到達し難くなるように設定されているが、例えば、所定枚数として、100枚、250枚、400枚、550枚、…と100枚以降は150枚毎に所定枚数を設定して、AT開始後からのメダル獲得枚数が0枚から100枚になるまでの期待値が、100枚から250枚、250枚から400枚、400枚から550枚、…になるまでのそれぞれ期待値の1.5倍となり、250枚以降は前の所定枚数よりも到達し難くならないように設定してもよい。また、例えば、所定枚数として、100枚、200枚、300枚、400枚、…と100枚毎に設定して所定枚数に到達するまでの期待値が一定となるようにしてもよい。
なお、上記実施形態1、2のように、所定枚数が増加するに連れて所定枚数に到達し難くなるように設定されていることが好ましいが、所定枚数が増加するに連れて所定枚数に到達し易くなるように設定されていてもよい。
なお、上記実施形態1、2では、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときにAT継続抽選を行っており、ATに制御されていれば遊技状態に関わらず所定の平均純増数でメダルを獲得できるので、遊技状態がRT3状態以外であってもATの残りゲーム数を消化せずにメダル獲得枚数を計数したが、例えば、遊技状態がRT3状態以外であってもATの残りゲーム数を消化する構成としたときには、RT3状態以外のときにはメダル獲得枚数(メダル純増数)を計数しないようにしたり、RT3状態に移行したときにメダル獲得枚数がマイナス(純減)であれば0にリセットしたりしてもよい。
なお、上記実施形態1、2では、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数となったときに、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、図17(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行し、共通の数字がないときには、図17(C)に示す全部破壊パターンの継続当選報知演出を実行したが、例えば、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときにも、全部破壊パターンの継続当選報知演出を実行してもよい。また、例えば、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、一部破壊パターンの継続当選報知演出と全部破壊パターンの継続当選報知演出とをそれぞれ50%の割合で実行するようにしてもよい。
なお、上記実施形態1、2では、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数となったときに、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、図17(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行し、共通の数字がないときには、図17(C)に示す全部破壊パターンの継続当選報知演出を実行したが、継続当選報知演出の演出パターンについてはこれに限定されず、その他の演出パターンの継続当選報知演出を実行してもよい。例えば、図23(A)に示すズームパターンの継続当選報知演出、図23(B)に示すシャッフルパターンの継続当選報知演出、図23(C)に示す文字変化パターンの継続当選報知演出を実行してもよい。
ここで、ズームパターンの継続当選報知演出とは、所定枚数を含む文字列の画像を拡大表示させながら判読不能にズームアウトさせた後に上乗せゲーム数を含む文字列の画像を縮小表示させながら判読可能にズームインさせる演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。例えば、図23(A)に示すように、枚数報知演出502が液晶表示器51に表示された後、文字列がズームイン・ズームアウトするズーム演出508を液晶表示器51に表示してから上乗せ報知演出504を実行する連続演出である。
また、シャッフルパターンの継続当選報知演出とは、所定枚数を含む文字列の画像について各文字の位置を移動させながら上乗せゲーム数を含む文字列の画像に変化させる演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。例えば、図23(B)に示すように、枚数報知演出502が液晶表示器51に表示された後、「100」の各数字が弾んだり回転したりしながら移動するシャッフル演出509を液晶表示器51に表示して「010」に変化させて「上乗せ +010G」との文字列の画像を液晶表示器51に表示する上乗せ報知演出510を実行する連続演出である。
また、文字変化パターンの継続当選報知演出とは、所定枚数を含む画像について数字以外の文字や記号やデザイン画像の一部等を上乗せゲーム数の数字に見立てて上乗せゲーム数を含む文字列の画像に変化させる演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。例えば、所定枚数が100枚までの期間を「BLUE MODE」、250枚までの期間を「YELLOW MODE」、500枚までの期間を「GREEN MODE」、1000枚までの期間を「RED MODE」として液晶表示器51に表示するようにしたときに、図23(C)に示すように、「TOTAL +100枚 [BLUE MODE] 突入!」との文字列の画像を表示する枚数報知演出521が液晶表示器51に表示された後、「BLUE MODE」の「B」と「O」とを「8」と「0」に見立てて文字列を移動させたり変化させたりしてゆく文字変化演出522を液晶表示器51に表示して「上乗せ +80G」との文字列の画像を液晶表示器51に表示する上乗せ報知演出523を実行する連続演出である。
なお、上記実施形態2では、サブ制御部91は、1枚役に内部当選することにより操作要求演出実行条件が成立して操作要求演出を実行したが、例えば、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときやチェリー役又はスイカ役に内部当選したときにも操作要求演出を実行してもよい。すなわち、上記実施形態2の各演出態様のボタン画像512、515を含む操作要求演出を上記実施形態1の枚数報知演出502や継続当選報知演出や全演出終了後の継続当選報知演出507に組み合わせて実行してもよい。この場合、例えば、AT継続抽選処理において上乗せゲーム数が付与され得る操作要求演出の実行回数を抽選する構成とし、操作要求演出が1回当選したときに「TOTAL +100枚」との文字列の画像を表示する枚数報知演出502、「TOTAL +100枚」の「00枚」の文字列を爆発の画像で上書きした一部破壊演出を表示してから「+1」の文字列を残した状態でその他の文字列を変化させて「操作要求演出 +1回!」との文字列の画像を表示する報知演出を液晶表示器51に表示する連続演出を実行してもよい。また、例えば、枚数報知演出502において遊技者に連打操作や長押し操作を要求して要求された操作が行われなければその後に実行される予定の継続当選報知演出を実行しないようにしてもよい。また、例えば、図20に示す操作要求演出の右端下部に「TOTAL +100G!」等の文字列の画像を表示した上で、上乗せゲーム数が+10G付与されることが許容されているときに、連打操作によってゲージ画像516の色が所定期間内に最後まで変化(MAXゲージまで到達)すれば「上乗せ +10G!」の上乗せ報知演出を表示して上乗せゲーム数を付与し、変化しなければ上乗せゲーム数を付与しないようにしてもよい。
なお、上記実施形態1、2では、遊技制御基盤40がメイン制御部41を備え、演出制御基盤90がサブ制御部91を備える構成について説明したが、これに限られず、同一基盤がメイン制御部41とサブ制御部91とを備えていても良い。この構成を採用することで、メイン制御部41とサブ制御部91との通信が容易になり、また、筐体1aの体積を軽減することができる。
なお、スロットマシン1は、上記実施形態1、2で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における課題を解決できるように、上記実施形態1、2で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。例えば、液晶表示器51や演出用スイッチ53等はゲーム性を向上するために備える要素であり、他の構成で図17(A)〜図17(D)、図20、図23に示す各演出が実行可能であれば必ずしも備えている必要はない。
なお、上記実施形態1、2におけるスロットマシン1では、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものとして説明したが、本願請求項1、2に係る発明のスロットマシンはこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施形態1、2で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
なお、本発明のスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンも、本発明のスロットマシンに含まれるものである。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、スロットマシン1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採用して良い。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採用しても良い。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
1 スロットマシン、2 可変表示装置、2L,2C,2R リール、3 透視窓、32L,32C,32R リールモータ、4 メダル投入部、51 液晶表示器、52 演出効果LED、53,54 スピーカ、55 リールLED、56 演出用スイッチ、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、9 メダル払出口、10 精算スイッチ、13 遊技用表示部、34 ホッパーユニット、35 オーバーフロータンク、37 設定キースイッチ、38 リセット/設定スイッチ、39 電源スイッチ、40 遊技制御基盤、41 メイン制御部、90 演出制御基盤、91 サブ制御部、100 電源ボックス、101 電源基板、501、502、521 枚数報知演出、503 一部破壊演出、504、506、510、523 上乗せ報知演出、505 全部破壊演出、507 全演出終了後の継続当選報知演出、508 ズーム演出、509 シャッフル演出、512 第1演出態様でのボタン画像、513 メッセージ、連打メッセージ、514 人物画像、515 第2演出態様でのボタン画像、516 ゲージ画像、518 ゲージ画像の左端、522 文字変化演出。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    遊技用価値が用いられて賭数を設定することで前記可変表示部の変動表示が開始可能となり、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    遊技者に付与された遊技用価値に関する値が特定値になったときに遊技者に有利な特典を付与することが可能な特典付与手段と、
    遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値になったことを示す特定値表示を実行する特定値表示実行手段と、
    付与された前記特典の量を示す特典量表示を実行する特典量表示実行手段とを備え、
    前記特典量表示実行手段は、遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値になり前記特典が付与されたときに、前記特定値表示実行手段によって実行された前記特定値表示を前記特典量表示に変化させ
    前記特定値表示における遊技者に付与された遊技用価値に関する値が前記特定値になったことを示す数値表示を構成する複数の数字のうち一部の数字により、前記特典量表示における付与された前記特典の量を示す数値情報が構成される、
    スロットマシン。
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