JP6468111B2 - 惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 - Google Patents
惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6468111B2 JP6468111B2 JP2015146038A JP2015146038A JP6468111B2 JP 6468111 B2 JP6468111 B2 JP 6468111B2 JP 2015146038 A JP2015146038 A JP 2015146038A JP 2015146038 A JP2015146038 A JP 2015146038A JP 6468111 B2 JP6468111 B2 JP 6468111B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- friction coefficient
- traveling
- inertial
- vehicle
- road
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
本発明は、低摩擦係数路の走行中の車両における惰性走行から通常走行への切り替えを防止することを目的とする。
(第1実施形態)
(構成)
第1実施形態に係る惰性走行制御装置について以下に説明する。図1及び図2を参照する。車両1の内燃機関であるエンジン2の出力側には、トルクコンバータ3が設けられている。トルクコンバータ3の出力側には、ベルト式の無段階変速機4が接続されている。エンジン2から出力された回転駆動力は、トルクコンバータ3を介して無段階変速機4に入力され、所望の変速比によって変速された後に、ディファレンシャルギア5を介して駆動輪である前輪6a及び6bに伝達される。エンジン2には、エンジン始動を行うモータ7と、発電を行うオルタネータ8とが備えられている。
トルクコンバータ3は、低車速時にトルク増幅を行う。トルクコンバータ3は、ロックアップクラッチ10を有する。トルクコンバータ3は、車速が所定速度V1以上の場合、ロックアップクラッチ10を締結して、エンジン2の出力軸と無段階変速機4の入力軸との相対回転を規制する。所定速度V1は、例えば14km/h程度であってよい。
前後進切換機構11は、前進用クラッチ16及び後進用ブレーキ17を備える。前進用クラッチ16及び後進用ブレーキ17は、セカンダリプーリ13から伝達された回転を、それぞれ正方向(前進方向)及び逆方向(後進方向)に伝達するための摩擦締結要素である。
また、無段階変速機4内には、エンジン2によって駆動されるオイルポンプ15が設けられている。エンジン作動時には、このオイルポンプ15を油圧源として、トルクコンバータ3のコンバータ圧やロックアップクラッチ10のクラッチ圧が供給される。
また、エンジンコントロールユニット20には、運転者によるブレーキペダル21の操作によりオン信号を出力するブレーキスイッチ22からのブレーキ信号が入力される。ブレーキペダル21は、運転者が操作して車両1の制動力を指示する操作子の一例である。
さらにエンジンコントロールユニット20には、後述する変速機コントロールユニット30からの変速機状態信号と、エンジン水温、クランク角、エンジン回転数等の信号が入力される。エンジンコントロールユニット20は、上記各種信号に基づいてエンジン2の始動または自動停止を実施する。
変速機コントロールユニット30は、エンジン作動状態を示すエンジン状態信号をエンジンコントロールユニット20から受信し、無段階変速機4の状態を示す変速機状態信号をエンジンコントロールユニット20へ送信する。変速機コントロールユニット30は、これら信号に基づいて、無段階変速機4の変速比等を制御する。
また、車速が所定速度V1未満のときはロックアップクラッチ10を解放しているが、所定速度V1以上のときはロックアップクラッチを締結して、エンジン2と無段階変速機4とを直結状態としている。
さらに、車両1は、車体コントロールユニット43と、ステアリングホイール44付近に設けられたイグニッションスイッチ45と、ワイパ46の動作を切り替えるワイパスイッチ47を備える。
路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であるか否かを間接的に検出するために、ワイパスイッチ47を使用してもよい。ワイパスイッチ47がオンである場合に、降雨又は降雪のために現在又は走行予定の走行路が低摩擦係数路であることを検出してもよい。車体コントロールユニット43は、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であるか否かを示す路面情報をエンジンコントロールユニット20へ入力する。例えば、車体コントロールユニット43は、路面情報として、ワイパ46の作動状態を示すワイパ信号をエンジンコントロールユニット20に出力する。
なお、エンジンコントロールユニット20、変速機コントロールユニット30、ナビゲーション装置40、及び車体コントロールユニット43は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、記憶装置等のCPU周辺部品とを含むコンピュータであってよい。本明細書で説明するこれらのコンピュータの各機能は、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを各々のCPUが実行することによって実装される。
次に、エンジン2の自動停止処理について説明する。自動停止処理とは、所定の条件が成立した場合に、エンジンコントロールユニット20がエンジン2の自動停止と再始動を行う処理である。このため、エンジンコントロールユニット20、変速機コントロールユニット30は、ナビゲーション装置40、及びセンサ41は、エンジン2の自動停止処理を行うエンジン停止制御装置31を構成する。
惰性走行制御装置50は、車速が所定速度V1よりも早い速度V2以上であっても、所定の第1惰性走行条件が成立する場合には、エンジン2への燃料供給を停止してエンジン2と駆動輪である前輪6a及び6bとを切り離し、その状態で車両1を走行させる。本明細書において、車速が速度V2以上であり、エンジン2への燃料供給が停止し、かつエンジン2と駆動輪とが切り離された状態での走行を「第1惰性走行」と表記する。また、前進用クラッチ16を締結し、すなわちエンジン2と駆動輪とを接続しエンジン2へ燃料を供給する状態での走行を「通常走行」と表記することがある。
(1)車速が速度V2以上速度V3以下である。例えば、速度V2は30km/h程度でよく、速度V3は80km/h程度でよい。
(2)アクセル操作量がゼロになってから所定時間以上経過している。例えば所定時間は2秒でよい。
惰性走行制御部52は、第1惰性走行条件が成立し、且つ所定のアイドルストップ許可条件が成立する場合に、第1惰性走行を許可し、エンジン停止命令をエンジン2に出力する。アイドルストップ許可条件は、例えば、エンジン暖機中でなく且つバッテリ9の充電率が所定値以上であることであってよい。
エンジン停止命令を受信したエンジン2は燃料噴射を停止して、エンジン2への燃料供給を停止する。また、惰性走行制御部52は、電動オイルポンプ18の作動禁止命令を無段階変速機4へ出力する。エンジン2の停止によりオイルポンプ15が停止し、さらに電動オイルポンプ18が作動しないため、前後進切換機構11の前進用クラッチ16が解放される。これにより、エンジン2と前輪6a及び6bとが切り離される。
(1)車速が速度V2未満である。
(2)アクセルが踏まれる。
(3)アイドルストップ許可条件が成立しない。
第1終了条件が成立すると、惰性走行制御部52は、再始動命令をエンジン2に出力する。再始動命令を受信したエンジン2は、燃料噴射を再開してモータ7を駆動し、エンジンクランキングを行う。エンジン2の回転開始により前後進切換機構11の前進用クラッチ16が締結される。
(1)ブレーキペダル操作量が所定値以上である。
(2)アクセルペダル操作量がゼロである。
第2惰性走行条件が成立し、且つアイドルストップ許可条件が成立する場合に、惰性走行制御部52は、エンジン停止命令をエンジン2に出力する。エンジン2の自動停止時には、無段階変速機4は電動オイルポンプ18を作動させ、前後進切換機構11の前進用クラッチ16の締結を維持する。これにより、エンジン2と前輪6a及び6bとの接続が維持される。なお、第2惰性走行は減速燃料カット制御の後に始まるため、第2惰性走行中の車速は所定速度V1より遅い。
を終了させる。例えば次の2条件のいずれかを満たす場合に第2終了条件が成立する。
(1)マスタバック27内の負圧が所定値未満である。
(2)アイドルストップ許可条件が成立しない。
第2終了条件が成立すると、惰性走行制御部52は、再始動命令をエンジン2に出力する。
以上にように、惰性走行制御装置50は、第1惰性走行及び第2惰性走行によりエンジン停止機会を増やすことにより、車両1の燃費を向上させることができる。
しかしながら、低摩擦係数路における惰性走行は好ましくない。例えば、低摩擦係数路を第1惰性走行中に第1終了条件が成立すると、解放されていた前進用クラッチ16が再締結される。低摩擦係数路の走行中に前進用クラッチ16が再締結されると、タイヤのロックやスリップが生じやすく車両挙動が不安定になるおそれがある。また、例えば、低摩擦係数路を第2惰性走行中に第2終了条件が成立し、エンジン2による駆動輪の駆動を再開すると、タイヤのスリップが生じやすく車両挙動が不安定になるおそれがある。
そのため、惰性走行制御装置50は、車両1が低摩擦係数路に進入する前に走行路が低摩擦係数路であることを検知して第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。
また、路面状態検出部53は、ワイパスイッチ47がオンであるか否かを検出することにより、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であるか否かを間接的に検出してもよい。路面状態検出部53の機能は、例えば、センサ41、ナビゲーション装置40、及びワイパスイッチ47のいずれかによって実装されてよい。
また、路面状態検出部53は、ワイパスイッチ47がオンであるか否かに応じて、現在の気象状態が車両1の現在又は走行予定の走行路を低摩擦係数路にする原因となる気象状態であるか否かを検出してもよい。
惰性走行制御部52は、惰性走行禁止信号を受信すると、第1惰性走行条件が成立しても第1惰性走行を開始しない。また、惰性走行制御部52は、惰性走行禁止信号を受信すると、第2惰性走行条件が成立しても第2惰性走行を開始しない。惰性走行禁止信号の受信が停止し第1惰性走行条件が成立すると、惰性走行制御部52は、第1惰性走行を開始する。惰性走行禁止信号の受信が停止し第2惰性走行条件が成立すると、惰性走行制御部52は、第2惰性走行を開始する。
例えば、惰性走行維持部55は、車輪速センサ29から複数の車輪6のそれぞれの車輪速信号を受信する。惰性走行維持部55は、複数の車輪6間の車輪速差に基づいて走行路が低摩擦係数路であると判定してよい。例えば、惰性走行維持部55は、複数の車輪6間の車輪速差が所定の速度差Twを超えた場合に、走行路が低摩擦係数路であると判定してよい。また、惰性走行維持部55は、例えば、ナビゲーション装置40、センサ41及び車体コントロールユニット43のいずれかから受信した路面情報に基づいて、走行路が低摩擦係数路であると判定してもよい。
惰性走行制御部52は、惰性走行維持信号を受信すると、第1終了条件が成立しても第1惰性走行を終了しない。惰性走行維持信号の受信が停止し第1終了条件が成立すると、惰性走行制御部52は第1惰性走行を終了する。このように、惰性走行維持部55は、第1惰性走行中の車両1が低摩擦係数路に進入した場合に低摩擦係数路から進出するまで第1惰性走行を続行する。
惰性走行制御部52は、惰性走行維持信号を受信すると、第2終了条件が成立しても第2惰性走行を終了しない。惰性走行維持信号の受信が停止し第2終了条件が成立すると、惰性走行制御部52は第2惰性走行を終了する。このように、惰性走行維持部55は、第2惰性走行中の車両1が低摩擦係数路に進入した場合に低摩擦係数路から進出するまで第2惰性走行を続行する。
また、惰性走行維持部55は、複数の車輪6間の車輪速差が所定の速度差Tw以下である場合にスリップの終了を検出する。スリップの終了を検出した場合に惰性走行維持部55は、スリップ発生中でないことを示す値「0」を、スリップ発生フラグFsにセットする。惰性走行維持部55は、スリップ発生フラグFsの値が「1」である場合に惰性走行維持信号を出力する。惰性走行維持部55は、スリップ発生フラグFsの値が「0」である場合に惰性走行維持信号の出力を停止する。
また、惰性走行維持部55は、第1惰性走行中又は第2惰性走行中の車両1が低摩擦係数路に進入した場合に低摩擦係数路から進出するまで第1惰性走行又は第2惰性走行を続行する。この結果、低摩擦係数路の走行中に第1惰性走行又は第2惰性走行が終了して車両挙動が不安定になることを防止できる。
次に、イグニッションスイッチ45がオンに切り替わった直後の惰性走行制御装置50の処理の一例を説明する。図4を参照する。以下に本明細書で説明する処理の例では、路面状態検出部53が、現在の気象状態が車両1の現在又は走行予定の走行路を低摩擦係数路にする原因となる気象状態であるか否かを検出することにより、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であるか否かを間接的に検出する場合について述べる。
ステップS10においてイグニッションスイッチ45がオンに切り替わると、ステップS11において、センサ41が外気温を読み込む。また、ステップS12において、ナビゲーション装置40がナビ協調制御を開始し、現在の気象情報を受信する。
ステップS13においてエンジンコントロールユニット20は、エンジン2を始動する。ステップS14において、惰性走行禁止部54は、センサ41が検出した外気温が所定温度Tt以下であるか否かを判定する。外気温が所定温度Tt以下である場合(ステップS14:Y)に処理はステップS16へ進む。外気温が所定温度Tt以下でない場合(ステップS14:N)に処理はステップS15へ進む。
ステップS16において、惰性走行禁止信号を惰性走行制御部52に出力して、第1惰性走行及び第2惰性走行を禁止する。その後処理は終了する。
図5の(c)に示すように外気温は所定温度Tt以下である。このため、図5の(d)に示すように時刻t2において惰性走行禁止部54は、外気温が低気温であると判断する。
図8を参照して惰性走行禁止条件の判定処理の一例を説明する。ステップS40において惰性走行禁止部54は、センサ41が検出した外気温が所定温度Tt以下であるか否かを判定する。外気温が所定温度Tt以下である場合(ステップS40:Y)に処理はステップS43へ進む。外気温が所定温度Tt以下でない場合(ステップS40:N)に処理はステップS41へ進む。
ステップS42において惰性走行禁止部54は、ワイパ46が作動しているか否かを判断する。ワイパ46が作動している場合(ステップS42:Y)に処理はステップS43へ進む。ワイパ46が作動してない場合(ステップS42:N)に処理はステップS44へ進む。
図7を参照する、惰性走行禁止条件が成立する場合(ステップS20:Y)に処理はステップS20に戻る。惰性走行禁止条件が成立しない場合(ステップS20:N)に処理はステップS21へ進む。
ステップS21において惰性走行制御部52は、アイドルストップ許可条件が成立するか否かを判断する。アイドルストップ許可条件が成立する場合(ステップS21:Y)に処理はステップS22へ進む。アイドルストップ許可条件が成立しない場合(ステップS21:N)に処理はステップS20へ戻る。
ステップS24において惰性走行制御部52及び惰性走行維持部55は、第1惰性走行を終了するか否かを判定する第1惰性走行終了判定処理を行う。
ステップS51において惰性走行維持部55は、複数の車輪6間の車輪速差が所定の速度差Twを超えているか否か、すなわちスリップが発生したか否かを判断する。
ステップS52において惰性走行維持部55は、スリップ発生フラグFsの値を「1」にセットする。これにより惰性走行維持部55は、惰性走行維持信号を出力する。このため、ステップS53において惰性走行制御部52は、第1惰性走行を終了しないと判断する。
ステップS55において惰性走行維持部55は、スリップ発生フラグFsの値を「0」にセットする。このため、惰性走行維持信号の出力は停止する。
ステップS56において惰性走行制御部52は、第1終了条件が成立するか否かを判断する。第1終了条件が成立する場合(ステップS56:Y)に、処理はステップS57へ進む。第1終了条件が成立しない場合(ステップS56:N)に、処理はステップS53へ進み、惰性走行制御部52は、第1惰性走行を終了しないと判断する。
ステップS57において惰性走行制御部52は、第1惰性走行を終了すると判断する。
ステップS26において惰性走行制御部52は、再始動命令をエンジン2に出力することによりエンジン2を再始動する。その結果、第1惰性走行が終了する。その後処理は終了する。
ステップS27において惰性走行制御部52は、第2惰性走行条件が成立するか否かを判定する。第2惰性走行条件が成立する場合(ステップS27:Y)に処理はステップS28へ進む。第2惰性走行条件が成立しない場合(ステップS27:N)に処理はステップS20へ戻る。ステップS28において惰性走行制御部52は、エンジン停止命令をエンジン2に出力する。この結果、エンジン2への燃料供給が停止され第2惰性走行が開始する。
ステップS30において惰性走行制御部52及び惰性走行維持部55は、第2惰性走行を終了するか否かを判定する第2惰性走行終了判定処理を行う。第2惰性走行終了判定処理は、図9のステップS56において第1終了条件の代わりに第2終了条件の成立を判定することを除き、図9に示す第1惰性走行終了判定処理と同様である。
ステップS26において惰性走行制御部52は、再始動命令をエンジン2に出力することによりエンジン2を再始動する。その結果、第2惰性走行が終了する。その後処理は終了する。
図10の(a)及び図10の(b)に示すように、時刻t1において車速は速度V2以上であり、アクセル操作量がゼロになっている。また、図10の(d)に示すようにアイドルストップ許可条件が成立している。このため、時刻t1から所定時間経過した時刻t2において第1惰性走行条件が成立し、図10の(e)に示すように惰性走行が許可される。その結果、図10の(f)に示すように第1惰性走行が開始し、図10の(g)に示すようにエンジン回転数が低下して、その後エンジン2が停止する。
この結果、図10の(a)に示すように時刻t5において車速がV2未満になり第1終了条件が成立した後も、図10の(e)に示すように惰性走行が許可された状態が継続する。この結果、図10の(f)に示すように第1惰性走行が続く。
この時点で、図10の(a)に示すように車速がV2未満であり第1終了条件が成立しているため、図10の(e)に示すように時刻t8において第1惰性走行が禁止される。これにより図10の(f)に示すように車両1の走行状態は惰性走行から通常走行に戻る。このため、エンジン2が始動してエンジン2の回転数が上昇する。また、前進用クラッチ16が接続されてエンジン2の駆動力が前輪6a及び6bに伝達されるため車速が上昇する。
(1)第1実施形態の惰性走行制御装置50は、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であることを検出したか否かを判定し、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であることを検出した場合に、第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。このため、車両1が低摩擦係数路を走行する前に予め第1惰性走行及び第2惰性走行を禁止することができる。したがって、低摩擦係数路を走行中の車両1における惰性走行から通常走行への切り替えを防止できる。
(2)惰性走行維持部55は、走行路が低摩擦係数路であるか否かを判定し、第1惰性走行中又は第2惰性走行中の車両1が低摩擦係数路に進入した場合に低摩擦係数路から進出するまで第1惰性走行又は第2惰性走行を続行する。このため、第1惰性走行中又は第2惰性走行中の車両1が低摩擦係数路に進入しても、低摩擦係数路を走行中の車両1における惰性走行から通常走行への切り替えを防止できる。
(3)惰性走行維持部55は、車両1の異なる複数の車輪6間の車輪速差に基づいて走行路が低摩擦係数路であるか否かを判定する。このため、第1惰性走行中又は第2惰性走行中の車両1が低摩擦係数路に進入したか否かを判断することができる。
(4)車両1の走行中に気象状態を検出することにより、車両1が低摩擦係数路に侵入する前に予め路面の摩擦係数が所定摩擦係数になることを検出し、第1惰性走行及び第2惰性走行を禁止することができる。したがって、低摩擦係数路を走行中の車両1における惰性走行から通常走行への切り替えを防止できる。
(6)路面状態検出部53によって降雨及び降雪の少なくともいずれか一方を検出した場合に、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であると判断する。このため、降雨及び降雪により走行路の摩擦係数が低下する場合に、第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止することができる。この結果、車両1が低摩擦係数路を走行する前に予め第1惰性走行及び第2惰性走行を禁止することができる。
(7)車両1のワイパ46が使用された場合に、路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であると判断する。これにより、専用のセンサ41やナビゲーション装置40を設けることなく、路面の摩擦係数の低下を検出し、第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止することができる。
第1実施形態の惰性走行制御装置50は、無段階変速機4の以外の形式の自動変速機を採用した車両にも適用することができる。例えば、惰性走行制御装置50は、平行軸歯車式の自動変速機を採用した車両にも適用することができる。また、惰性走行制御装置50は、駆動源として内燃機関のみを備える車両にもハイブリッド車両にも適用することができる。
第1惰性走行時に惰性走行制御装置50は、電動オイルポンプ18の作動禁止命令の代わりに、前進用クラッチ16が積極的に解放するクラッチ解放信号を無段階変速機4へ出力してもよい。
また、惰性走行禁止部54は、イグニッションスイッチ45がオンになった後、エンジン始動前に惰性走行禁止条件の成立を判定して第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止してもよい。エンジン始動前に第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止することにより、車両1が低摩擦係数路を走行する前に、より確実に第1惰性走行及び第2惰性走行を禁止することができる。
次に、第2実施形態に係る惰性走行制御装置50を説明する。第2実施形態に係る惰性走行制御装置50は、第1実施形態に係る惰性走行制御装置50の構成及び機能に加え、気象状態以外の条件に基づいて第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。例えば、カーブ路での第1惰性走行又は第2惰性走行は、車両挙動を不安定にするおそれがある。このため、例えば惰性走行制御装置50は、車両1の走行路が連続カーブ路である場合に第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。また、例えば、車両1の舵角が所定値を超える場合に、第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。
また例えば、車両1の水平面挙動を自動制御する旋回挙動制御機能が作動している場合には、低摩擦係数路を走行中であるおそれがあり、低摩擦係数路での第1惰性走行又は第2惰性走行は、車両挙動を不安定にするおそれがある。このため、惰性走行制御装置50は、旋回挙動制御機能が作動している場合に第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。旋回挙動制御機能は、例えば、ビークルダイナミクスコントロール(VDC:Vehicle Dynamics Control)であってよい。
図11を参照する。第1実施形態と同じ構成要素には同じ参照符号を使用する。また、第2実施形態に関係する構成を中心に説明するため、第1実施形態の構成要素と同じ構成要素の一部について記載を省略する。
車両1は、制動力を制御するブレーキコントロールユニット70と、前輪6a及び6b並びに後輪6c及び6dにそれぞれ設けられたブレーキアクチュエータ71a〜71dと、ステアリングホイール44の舵角θを検出する舵角センサ72を備える。また、車両1は、ヨーレートセンサ73と、加速度センサ74を備える。ブレーキアクチュエータ71a〜71dを総称して「ブレーキアクチュエータ71」と表記することがある。
また、エンジンコントロールユニット20には、舵角センサ72が検出したステアリングホイール44の舵角θを示す舵角信号が入力される。
次に、通常走行時の第2実施形態に係る惰性走行制御装置50の動作を説明する。図13を参照する。ステップS60において連続カーブ検出部80は、車両1の走行路又は走行予定の進路に連続カーブが存在するか否かを判断する。連続カーブが存在する場合(ステップS60:Y)に処理はステップS63へ進む。連続カーブが存在しない場合(ステップS60:N)に処理はステップS61へ進む。
ステップS61において惰性走行制御部52は、舵角θが所定値Tθ以上であるか否かを判断する。舵角θが所定値Tθ以上である場合(ステップS61:Y)に処理はステップS63へ進む。舵角θが所定値Tθ未満である場合(ステップS61:N)に処理はステップS62へ進む。
ステップS63において惰性走行制御部52は、惰性走行禁止信号を惰性走行制御部52に出力することにより第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。その後処理は終了する。
(1)連続カーブ検出部80は、車両1の走行路が連続カーブ路である場合か否かを判定し、走行路が連続カーブ路である場合に、惰性走行制御部52は、第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。この結果、連続カーブ路での第1惰性走行又は第2惰性走行により、車両挙動が不安定になることを防止できる。
(2)惰性走行制御部52は、車両1の舵角θが所定値Tθであるか否かを判定し、舵角θが所定値Tθ以上の場合に、第1惰性走行及び第2惰性走行の開始を禁止する。この結果、カーブ路での第1惰性走行又は第2惰性走行により、車両挙動が不安定になることを防止できる。
ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである。
Claims (10)
- 路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であることを検出したか否かを判定する処理と、
前記路面の摩擦係数が前記所定摩擦係数以下であることを検出した場合に、車両のエンジンへの燃料供給を停止して走行する惰性走行の開始を禁止する処理と、
走行路が低摩擦係数路であるか否かを判定する処理と、
前記エンジンへの燃料供給を停止して走行する惰性走行中の前記車両が低摩擦係数路に進入した場合に、前記低摩擦係数路から進出したか否かを判定し、前記低摩擦係数路から進出したと判定するまで惰性走行を続行する処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする惰性走行制御方法。 - 前記車両の異なる複数の車輪間の車輪速差に基づいて前記走行路が低摩擦係数路であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の惰性走行制御方法。
- 前記車両の走行中に気象状態を検出し、前記気象状態に応じて前記路面の摩擦係数が前記所定摩擦係数以下であるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の惰性走行制御方法。
- 前記気象状態として外気温を検出し、
前記外気温が所定温度以下の場合に前記路面の摩擦係数が前記所定摩擦係数以下であると判断する、
ことを特徴とする請求項3に記載の惰性走行制御方法。 - 前記気象状態として降雨及び降雪の少なくともいずれか一方を検出した場合に、前記路面の摩擦係数が前記所定摩擦係数以下であると判断することを特徴とする請求項3に記載の惰性走行制御方法。
- 前記車両のワイパが使用された場合に、前記路面の摩擦係数が前記所定摩擦係数以下であると判断することを特徴とする請求項3に記載の惰性走行制御方法。
- さらに走行路が連続カーブ路である場合か否かを判定し、
前記走行路が連続カーブ路である場合に、惰性走行の開始を禁止することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の惰性走行制御方法。 - さらに前記車両の舵角が所定値以上であるか否かを判定し、
前記舵角が前記所定値以上の場合に、惰性走行の開始を禁止することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の惰性走行制御方法。 - さらに前記車両の水平面挙動を自動制御する旋回挙動制御機能が作動しているか否かを判定し、
前記旋回挙動制御機能が作動している場合に、惰性走行の開始を禁止することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の惰性走行制御方法。 - 路面の摩擦係数が所定摩擦係数以下であることを検出するセンサ又は情報処理装置と、
前記路面の摩擦係数が前記所定摩擦係数以下であることを検出した場合に、車両のエンジンへの燃料供給を停止して走行する惰性走行の開始を禁止するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、走行路が低摩擦係数路であるか否かを判定し、前記エンジンへの燃料供給を停止して走行する惰性走行中の前記車両が低摩擦係数路に進入した場合に、前記低摩擦係数路から進出したか否かを判定し、前記低摩擦係数路から進出したと判定するまで惰性走行を続行することを特徴とする惰性走行制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015146038A JP6468111B2 (ja) | 2015-07-23 | 2015-07-23 | 惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015146038A JP6468111B2 (ja) | 2015-07-23 | 2015-07-23 | 惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017025816A JP2017025816A (ja) | 2017-02-02 |
JP6468111B2 true JP6468111B2 (ja) | 2019-02-13 |
Family
ID=57950238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015146038A Expired - Fee Related JP6468111B2 (ja) | 2015-07-23 | 2015-07-23 | 惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6468111B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6647748B2 (ja) * | 2015-08-28 | 2020-02-14 | ダイハツ工業株式会社 | 車両用制御装置 |
JP6791933B2 (ja) * | 2018-11-08 | 2020-11-25 | 住友電気工業株式会社 | 情報提供システム、情報提供方法、及びコンピュータプログラム |
JP7255262B2 (ja) * | 2019-03-20 | 2023-04-11 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の制御装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55136624A (en) * | 1979-04-10 | 1980-10-24 | Nippon Denso Co Ltd | Method and device for controlling run in neutral state |
JPS5962036U (ja) * | 1982-10-20 | 1984-04-23 | 日産自動車株式会社 | 車両の惰性走行制御装置 |
JP5782239B2 (ja) * | 2010-07-30 | 2015-09-24 | いすゞ自動車株式会社 | 惰行制御装置 |
JP5834608B2 (ja) * | 2011-08-08 | 2015-12-24 | 日産自動車株式会社 | 車両のエンジン自動停止制御装置 |
JP5990946B2 (ja) * | 2012-03-13 | 2016-09-14 | 日産自動車株式会社 | エンジン制御装置 |
JP2014097695A (ja) * | 2012-11-13 | 2014-05-29 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
-
2015
- 2015-07-23 JP JP2015146038A patent/JP6468111B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017025816A (ja) | 2017-02-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5853690B2 (ja) | 車両のエンジン自動停止制御装置 | |
JP6536678B2 (ja) | 車両走行制御方法及び車両走行制御装置 | |
JP6437891B2 (ja) | 自動車の制御装置 | |
KR102021248B1 (ko) | 엔진 제어 방법 및 차량 주행 제어 장치 | |
JP2012172578A (ja) | 車両制御装置 | |
JP2007331533A (ja) | 車両用制御装置 | |
JP2011179597A (ja) | 車両駆動システムの制御装置 | |
JP2000328980A (ja) | アイドルストップ車両 | |
JP6471630B2 (ja) | 惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 | |
WO2017183519A1 (ja) | 車両制御装置 | |
JP6468111B2 (ja) | 惰性走行制御方法及び惰性走行制御装置 | |
JP6436240B2 (ja) | 車両走行制御方法及び車両走行制御装置 | |
JP5843833B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2005207327A (ja) | 車両の自動停止始動制御装置 | |
JP5936572B2 (ja) | 車両制御装置 | |
WO2012132119A1 (ja) | 車両のエンジン自動停止制御装置 | |
JP6582685B2 (ja) | 車両走行制御方法及び車両走行制御装置 | |
JP5924242B2 (ja) | アイドルストップ制御装置及びアイドルストップ制御方法 | |
JP5834608B2 (ja) | 車両のエンジン自動停止制御装置 | |
JP6481536B2 (ja) | エンジン制御方法及びエンジン制御装置 | |
JP6236936B2 (ja) | 車両のエンジン自動停止制御装置 | |
JP2013189869A (ja) | 車両のエンジン自動停止制御装置 | |
JP2013189868A (ja) | 車両のエンジン自動停止制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181023 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181030 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181203 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181231 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6468111 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |