JP6467567B2 - 地表変化解析システム - Google Patents

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Description

本発明は、ある時期と、この時期と異なる時期の地表における変化を解析する地表変化解析システムに関する。
航空機にレーザースキャナを搭載し、航空機を飛行させつつ当該レーザースキャナから地上にレーザー光を照射し、地上から反射するレーザー光との時間差より得られる地上までの距離と、GPS測量機、IMU(慣性計測装置)から得られる航空機の位置情報より、地上の標高や地形の形状を精密に調べる測量手法として、航空レーザー測量が知られている。
例えば、特許文献1(特許2012−256230号公報)には、航空機による地表のレーザースキャナーデータに基づいて、その所定範囲について地表面のみの標高データである(Digital Terrain Model)を推定するDTM推定方法であって、前記所定範囲における単位グリッド内にデータが存在しない画素を連結して河川領域を抽出し、前記河川領域を除くデータについて、第1の最大許容傾斜値を設定して暫定的なDTMを推定し、推定したDTMから局所的な傾斜を計算し、傾斜が所定値を超える場合は、前記第1の最大許容傾斜値より大きい第2の最大許容傾斜値を設定して再度DTMを推定する方法が開示されている。
特許2012−256230号公報
上記のような航空レーザー測量は、膨大な費用と準備が必要であり、簡便に測量を行い得るようなものではない、という問題があった。したがって、従来は、例えば地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生直後の地表変化を簡便に把握することが不可能であった。地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生直後の地表変化を把握することが可能となれば、防災への活用などに資することができるが、従来はこれができず、問題であった。
この発明は、上記のような課題を解決するものであって、本発明に係る地表変化解析システムは、飛行体に搭載したカメラによって、地表を異なる位置から撮影した空中写真を複数準備する準備ステップと、前記準備ステップで準備された複数の空中写真における実測量による基準座標を複数設定する基準座標設定ステップと、前記準備ステップで準備された空中写真における特徴点を抽出し、複数の空中写真間の対応付けを行うことで、地表の3次元分布データを算出する3次元分布データ算出ステップと、前記3次元分布データ算出ステップで算出された地表の3次元分布データに基づいて、地表の3次元分布データより高密度な地表の3次元点群データを算出する3次元点群データ算出ステップと、前記基準座標設定ステップで設定された基準座標に基づいて、前記3次元点群データ算出ステップで算出された地表の3次元点群データ中の点群の座標を算出し、座標算出済み3次元点群データを取得する座標算出済み3次元点群データ取得ステップと、からなる各ステップを実行し、第1時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第1の座標算出済み3次元点群データを取得すると共に、前記第1時期と異なる第2時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第2の座標算出済み3次元点群データを取得し、前記第1の座標算出済み3次元点群データと、前記第2の座標算出済み3次元点群データとの差分を算出して表示することを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記差分の大小に応じて色分けして表示を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記基準座標が3点以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記基準座標をトータルステーションによる実測量で求めることを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記基準座標をグローバルナビゲーションサテライトシステムによる実測量で求めることを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、第1時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第1の座標算出済み3次元点群データを取得する際に用いる基準座標が第2時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第2の座標算出済み3次元点群データを取得する際に用いる基準座標と、同一であることを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記3次元分布データ算出ステップには、Structure from Motion技術が用いられることを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記3次元点群データ算出ステップには、Multi−view Stereo 技術が用いられることを特徴とする。
また、本発明に係る地表変化解析システムは、前記飛行体が無人機であることを特徴とする。
本発明に係る地表変化解析システムによれば、地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生直後の地表変化を迅速に把握することが可能となると共に、迅速に得られる解析結果を、防災、捜索支援のために活用すること可能となる。
本発明の実施形態に係る地表変化解析システムで用いる空中写真を取得する飛行体101の構成を説明する図である。 本発明の実施形態に係る地表変化解析方法に基づいて地表変化解析システムを実現させるコンピューターの構成の一例を示す図である。 本発明に係る地表変化解析システムで実行される解析処理のフローチャートを示す図である。 本発明に係る地表変化解析システムの座標算出済み3次元点群データ取得するサブルーチンを示す図である。 空中写真における基準座標の選定例について説明する図である。 実測量による基準座標の測定の様子の一例を示す図である。 実際の空中写真における基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の設定例を示す図である。 実際の空中写真における基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の設定例を示す図である。 実際の空中写真における基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の設定例を示す図である。 土石流災害発生前の第1時期の空中写真を示す図である。 土石流災害発生後の第2時期の空中写真を示す図である。 第1の座標算出済み3次元点群データと第2の座標算出済み3次元点群データとの差分を色分けして表示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。まず、本発明に係る地表変化解析システムで利用される空中写真を撮影する方法の一例について説明する。図1は本発明の実施形態に係る地表変化解析システムで用いる空中写真を取得する飛行体101の構成を説明する図であり、飛行体101によって地表の空中写真を撮影している様子を示している。
なお、以下、空中写真を撮影するための構成を説明するが、このような構成による空中写真の撮影方法は、あくまでも空中写真の撮影方法の一例であり、本発明に係る地表変化解析システムは、他の撮影方法によって取得された空中写真を用いることもできる。
図1中、101は自律飛行可能な飛行体である。ここでは、この飛行体101としては、無人機を想定しているが、有人機を用いて空中写真を撮影するようにしてもよい。
地上に制御装置(不図示)が設置されており、該制御装置は、前記飛行体101とデータ通信可能であり、前記飛行体101の飛行の制御、飛行計画の設定、変更、前記飛行体101が収集した情報を保存、管理することができるようになっている。
前記飛行体101は、例えば自律飛行する小型飛行体としてのヘリコプターを用いることができる。該飛行体101(ヘリコプター)は前記制御装置から遠隔操作で操縦され、或は前記制御装置から前記飛行体101(ヘリコプター)の制御装置に飛行計画が設定され、飛行計画に従って、自律飛行するようになっている。
前記飛行体101(ヘリコプター)は、機体103、該機体103に設けられた所要数のプロペラ、例えば前後左右、計4組のプロペラ104、105、106、107を有し、該プロペラ104、105、106、107はそれぞれ個別に第1モータ、第2モータ、第3モータ、第4モータ(いずれも不図示)に連結されている。また、各第1モータ、第2モータ、第3モータ、第4モータは独立して駆動が制御される様になっているなお、前記プロペラ104、105、106、107及び前記第1モータ、第2モータ、第3モータ、第4モータ等は飛行体の航行手段を構成する。
前記飛行体101(ヘリコプター)の機体103には、撮像装置113及び飛行体制御装置(不図示)が設けられている。前記撮像装置113はデジタル画像データを取得する。該撮像装置113は、静止画像を所定時間間隔で撮像するカメラであってもよいし、或は画像を連続的に撮像するビデオカメラであってもよい。前記撮像装置113は前記機体103の下面に設けられている。又、前記撮像装置113は、撮像素子として、画素(ピクセル)の集合体であるCCD、CMOSセンサを有しており、この撮像素子によって、空中からのデジタル画像データ(空中写真)を取得することができるようになっている。
撮像装置113で取得された空中写真のデータは、無線で地上の制御装置に送信するように構成してもよいし、また、不図示のメディアなどに記憶しておき、飛行体101(ヘリコプター)の着陸後、このメディアから回収するようにしてもよい。
なお、以上のような飛行体101(ヘリコプター)に搭載された撮像装置113で空中写真を取得することは、大がかりな準備等が必要なく、比較的簡便で安価に空中写真を撮影することでき、本発明に係る地表変化解析システムを実現する上では、要となる事項で
はあるが、必ずしも、本発明に係る地表変化解析システムは、上記のような飛行体を用いての空中写真を利用する必要はない。すなわち、従来の有人飛行機等や人工衛星といった飛行体によって取得された空中写真等を用いても、本発明に係る地表変化解析システムを実現することができる。
次に、以上のような飛行体101(ヘリコプター)の撮像装置113で取得された空中写真に基づいて、地表における変化の解析を行う本発明に係る地表変化解析システムを実行するコンピューターの構成を説明する。
図2は本発明の実施形態に係る地表変化解析方法に基づいて地表変化解析システムを実現させるコンピューターの構成の一例を示す図である。図2において、10はシステムバス、11はCPU(Central Processing Unit)、12はRAM(Random Access Memory)、13はROM(Read Only Memory)、14は外部情報機器との通信を司る通信制御部、15はキーボードコントローラなどの入力制御部、16は出力制御部、17は外部記憶装置制御部、18はキーボード、ポインティングデバイス、マウスなどの入力機器からなる入力部、19は印刷装置などの出力部、20はHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、21はグラフィック制御部、22はディスプレイ装置をそれぞれ示している。
図2において、CPU11は、ROM13内のプログラム用ROM、或いは、大容量の外部記憶装置20に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することでデータを検索・取得したり、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行したり、更に、外部記憶装置20に格納されているデータベースの管理を実行したり、などといった演算処理を行うものである。
また、CPU11は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM13内のプログラム用ROMあるいは外部記憶装置20には、CPU11の制御用の基本プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶されている。また、ROM13あるいは外部記憶装置20には出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。メインメモリーであるRAM12は、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
入力制御部15は、キーボードや不図示のポインティングデバイスからの入力部18を制御する。また、出力制御部16は、プリンタなどの出力部19の出力制御を行う。
外部記憶装置制御部17は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)や、或いはフロッピーディスク(FD)等の外部記憶装置20へのアクセスを制御する。本発明の地表変化解析方法を実現するシステムプログラムは、上記のような外部記憶装置20に記憶されている。また、グラフィック制御部21は、ディスプレイ装置22に表示する情報を描画処理するための構成である。
また、通信制御部14は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これによりシステムが必要とするデータを、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースから取得したり、外部機器に情報を送信したりすることができるように構成される。
外部記憶装置20には、CPU11の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)以外に、本発明の地表変化解析システムをCPU11上で動作させるシステムプログラム、及びこのシステムプログラムで用いるデータなどがインストー
ルされ保存・記憶されている。
本発明の地表変化解析方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータとしては、基本的には外部記憶装置20に保存されていることが想定されているが、場合によっては、これらのデータを、通信制御部14を介してインターネットやイントラネット上の外部機器から取得するように構成することも可能である。また、本発明の地表変化解析方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータを、USBメモリやCD、DVDなどの各種メディアから取得するように構成することもできる。
次に、上記のようなシステム構成のコンピューターにより実行可能な本発明に係る地表変化解析方法について、以下説明する。本発明に係る地表変化解析システムは、概要としては、第1時期と、この第1時期とは異なっている第2時期との地表の変化を解析して、これを視覚化しディスプレイ装置22などにより表示するものである。
ここで、本発明に係る地表変化解析システムの解析処理においては、第1時期に係る空中写真と、この第1時期の後である第2時期に係る空中写真とで、地表に有意な変化がある場合における地表の解析を想定している。また、第2時期としては、例えば、地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生後の時期を想定しており、第1時期としては、当該災害発生前の時期を想定している。
なお、本発明に係る地表変化解析システムにおいては、空中写真はデジタルデータとして処理し得るものを準備するものであるが、災害発生前の第1時期に係る空中写真として、アナログ写真しか準備できないような場合には、これをスキャンしてデジタルデータとすればよい。第2時期に係る空中写真については、飛行体101(ヘリコプター)による、これまで説明した空中写真の取得方法に基づいて取得するようにすれば適切なデジタルデータによる空中写真を得ることができる。
以下、本発明に係る地表変化解析システムにおける解析処理について説明する。図3は本発明に係る地表変化解析システムで実行される解析処理のフローチャートを示す図である。
図3において、ステップS100で、解析処理が開始されると、続いて、ステップS101では、 第1時期に取得された複数の空中写真を準備するステップが実行される。このステップでは、地表の変形を引き起こすような地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生の前の空中写真を複数準備することを想定している。ここで、以下、空中写真を準備する際には、解析対象とする地表を、異なる位置から撮影した空中写真を複数準備することが求められている。これは、後述する第2時期の空中写真を準備するステップの場合も同様である。
続いて、ステップS102においては、前のステップS101で準備された第1時期の空中写真を基に、座標算出済みの3次元点群データを取得するサブルーチンを実行する。
以下、このようなサブルーチンについて説明する。図4は本発明に係る地表変化解析システムの座標算出済み3次元点群データ取得するサブルーチンを示す図である。
図4において、ステップS200で、座標算出済み3次元点群データ取得サブルーチンが開始されると、ステップS201において、該当する時期の複数の空中写真が参照される。
ステップS202では、空中写真中に基準座標を設定するステップを実行する。このよ
うな空中写真中の基準座標の設定について説明する。
本発明に係る地表変化解析システムにおいては、複数の空中写真中における基準座標を、実測量によって設定した上で、デジタルデータ処理することによって、正確な3次元点群データ座標を算出することができるようになっている。このように、実測量に基づく基準座標を、空中写真のデータ中に設定することが、本発明に係る地表変化解析システムにおいて重要な構成要件の一部となっている。このような基準座標を、グラウンドコントロールポイント(GCP)とも称する。
ここで、基準座標の座標位置を設定する具体的な方法について説明する。空中写真そのものは、地理情報ではなく、あくまで画像情報である。そこで、空中写真中の特定しやすい個所に、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)を設定する作業を実施するが、この基準座標を設定する上では、あくまで実測量に基づいて行うことが、特に、本発明に係る地表変化解析システムにおいては重要である。これにより、2時期における地表の差分を正確に把握することが可能となる。
図5は空中写真における基準座標の選定例について説明する図であり、図5(A)は空中写真の一例を、また、図5(B)はその中の一部拡大図を示している。空中写真において、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)として選定するポイントは、目安として空中写真で認識しやすい場所を選定するとよい。
例えば、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)として選定するポイントは、横断歩道の路面標識などの角部などとするとよい。図5(B)においては、そのような基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)として適切な箇所が点線によって囲まれている。また、図6は、トータルステーション120によって基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の位置座標を実測している様子の一例を示す図である。
図6に示すように、横断歩道の路面標識の端部など、空中写真における認識しやすい点の3次元の座標を実測量によって取得して、空中写真中の基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)として設定する。ここで、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の3次元座標を実測量する方法は、トータルステーションによる方法に限定されるものではなく、その他の任意の方法を用いることができる。例えば、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)は、GPSなどのグローバルナビゲーションサテライトシステムによって測量することもできる。
以上のように実測量により得られた3次元座標である基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)は、空中写真のデータ中に設定される。
図7乃至図9は実際の空中写真における基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の設定の例を示す図である。図7乃至図9の例では、駐車場における路面表示を、空中写真で認識しやすい場所として選定し、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)としている。図7乃至図9は、それぞれ異なる位置から地表の所定のエリアを撮影して得た複数の空中写真である。それぞれの空中写真中には、上記のように実測量された同一の基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)が設定される。これにより、それぞれの画像情報から3次元の地理情報を得ることが可能となる。
なお、上記のような基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)は、空中写真中に最低3点設定される必要があるが、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)として4点以上である方がより精密な地表の解析を行うことが可能となる。
以上のようにステップS202で、複数の空中写真中に実測量による基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)を設定した後には、ステップS203に進み、複数の空中写真から3次元分布データを算出する。このようなステップS203の3次元分布データ算出ステップにおいては、Structure from Motion技術を用いるようにすることが好適である。
Structure from Motion技術は、空中写真における特徴点を抽出し、複数の空中写真間の対応付けを行うことで、地表の3次元分布データを算出する技術である。このような3次元分布データ算出ステップとしては、特開2013−120133号公報、特開2014−120079号公報などに記載されている従来周知のアルゴリズムを用いることができる。
次に、ステップS204においては、上記のステップS203で算出された3次元分布データに基づいて、地表の3次元分布データより高密度な地表の3次元点群データを算出する3次元点群データ算出ステップを実行する。この3次元点群データ算出ステップにおいては、Multi−view Stereo技術を用いるようにすることが好適である。
なお、ステップS203の3次元分布データ算出ステップや、ステップS204の3次元点群データ算出ステップには、Agisoft PhotoScan Proなどのソフトウェアを用いることができる。
続く、ステップS205においては、上記のようにして得た3次元点群データ算出ステップと、設定さている基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)に基づいて、全ての点群の位置座標を算出して、座標算出済み3次元点群データを取得する。3次元点群データ算出ステップと基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)とから、座標算出済み3次元点群データを取得するアルゴリズムとしては、従来周知のものを用いることができる。
なお、第1時期の空中写真に基づいて取得された座標算出済み3次元点群データを、第1の座標算出済み3次元点群データと称することとする。
ステップS206では、元のルーチンにリターンする。
サブルーチンからメインルーチンに戻り、続いて、図3のステップ103において、第2時期に取得された複数の空中写真を準備するステップが実行される。このステップでは、地表の変形を引き起こすような地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生の後の空中写真を複数準備することを想定している。災害発生の後の空中写真を得るには、先に説明したような飛行体101(ヘリコプター)を用いると、比較的簡便で安価に空中写真を撮影することできる。
続いて、ステップS104においては、前のステップS103で準備された第2時期の空中写真を基に、座標算出済みの3次元点群データを取得するサブルーチンを実行する。
このサブルーチンは、第2時期の空中写真を基に実行される以外、先に説明したものと同様のものであるが、より好ましいサブルーチンの実施態様について説明する。
ステップS202においては、空中写真中に基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)を設定する作業を実施することは説明した。ここで、第1時期に取得された
複数の空中写真に設定する基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)と、第2時期に取得された複数の空中写真に設定する基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)とを同一のものにすることが、より好ましい。
すなわち、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)として選定し、実測量するポイントは、地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生によって損壊しなかった場所にある横断歩道などの特徴的な場所とするとよい。
さて、サブルーチンによって、第2時期の空車写真に基づいて得られた座標算出済み3次元点群データの取得が完了するとメインルーチンにリターンする。
なお、第2時期の空中写真に基づいて取得された座標算出済み3次元点群データを、第2の座標算出済み3次元点群データと称することとする。
さて、図3のメインルーチンに戻り、第1時期に取得された複数の空中写真に基づいて取得された、第1の座標算出済み3次元点群データと、第2時期に取得された複数の空中写真に基づいて取得された、第2の座標算出済み3次元点群データとの差分を算出する。
ステップS106では、前記差分の大小に応じて、例えば、色分けして、ディスプレイ装置22に表示したり、出力部19から出力したりする。なお、前記差分の大小を視覚化する上では、色分け表示のみならず、濃淡表示などを採用することもできる。また、差分の大小が視覚化できれば、他の任意の方法を用いることができる。
ステップS107で解析処理を終了する。
以上のような本発明に係る地表変化解析システムによれば、地すべりや土石流、豪雪や雪崩などの災害発生直後の地表変化を迅速に把握することが可能となると共に、迅速に得られる解析結果を、防災、捜索支援のために活用すること可能となる。
(実施例)
2014年8月において広島で発生した土石流災害を、本発明に係る地表変化解析システムによって解析した。
図10は土石流災害発生前の第1時期の空中写真を示す図である。第1時期の空中写真としては、デジタル航空測量カメラによって、2008年に撮影されたものを用いた。
図11は土石流災害発生後の第2時期の空中写真を示す図である。第2時期の空中写真としては、無人の飛行体101で撮影した。撮影時の対地高度は150mであり、14フライトにより5500枚の空中写真を得た。
基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)としては、第1時期及び第2時期で共通のものを30点実測量により得て、これら30点の位置座標を各空中写真中に設定した。なお、基準座標(GCP;グラウンドコントロールポイント)の実測量には、グローバルナビゲーションサテライトシステムを用いた。
ソフトウェアとしては、Agisoft PhotoScan Proを用いた。
図12に本発明に係る地表変化解析システムによる解析結果を示す。図12は第1の座標算出済み3次元点群データと第2の座標算出済み3次元点群データとの差分を色分けして表示した図である。
図12に示すように、本発明に係る地表変化解析システムによれば、被災地域の高さ変化分布を正確に把握することができ、捜索や土砂の撤去などの意思決定に利用することが可能であった。
10・・・システムバス
11・・・CPU(Central Processing Unit)
12・・・RAM(Random Access Memory)
13・・・ROM(Read Only Memory)
14・・・通信制御部
15・・・入力制御部
16・・・出力制御部
17・・・外部記憶装置制御部
18・・・入力部
19・・・出力部
20・・・外部記憶装置
21・・・インターフェイス部
21・・・グラフィック制御部
22・・・ディスプレイ装置
101・・・飛行体
103・・・機体
104、105、106、107・・・プロペラ
113・・・撮像装置
120・・・トータルステーション
130・・・ターゲット

Claims (9)

  1. 飛行体に搭載したカメラによって、地表を異なる位置から撮影した空中写真を複数準備する準備ステップと、
    前記準備ステップで準備された複数の空中写真における実測量による基準座標を複数設定する基準座標設定ステップと、
    前記準備ステップで準備された空中写真における特徴点を抽出し、複数の空中写真間の対応付けを行うことで、地表の3次元分布データを算出する3次元分布データ算出ステップと、
    前記3次元分布データ算出ステップで算出された地表の3次元分布データに基づいて、地表の3次元分布データより高密度な地表の3次元点群データを算出する3次元点群データ算出ステップと、
    前記基準座標設定ステップで設定された基準座標に基づいて、前記3次元点群データ算出ステップで算出された地表の3次元点群データ中の点群の座標を算出し、座標算出済み3次元点群データを取得する座標算出済み3次元点群データ取得ステップと、
    からなる各ステップを実行し、
    第1時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第1の座標算出済み3次元点群データを取得すると共に、
    前記第1時期と異なる第2時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第2の座標算出済み3次元点群データを取得し、
    前記第1の座標算出済み3次元点群データと、前記第2の座標算出済み3次元点群データとの差分を算出して表示することを特徴とする地表変化解析システム。
  2. 前記差分の大小に応じて色分けして表示を行うことを特徴とする請求項1に地表変化解析システム。
  3. 前記基準座標が3点以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地表変化解析システム。
  4. 前記基準座標をトータルステーションによる実測量で求めることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地表変化解析システム。
  5. 前記基準座標をグローバルナビゲーションサテライトシステムによる実測量で求めることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の地表変化解析システム。
  6. 第1時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第1の座標算出済み3次元点群データを取得する際に用いる基準座標が
    第2時期に取得された複数の空中写真に基づいて、第2の座標算出済み3次元点群データを取得する際に用いる基準座標と、同一であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の地表変化解析システム。
  7. 前記3次元分布データ算出ステップには、Structure from Motion技術が用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の地表変化解析システム。
  8. 前記3次元点群データ算出ステップには、Multi−view Stereo 技術が用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の地表変化解析システム。
  9. 前記飛行体が無人機であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の地表変化解析システム。
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