JP6466146B2 - 偏心揺動型の減速機 - Google Patents

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Description

本発明は、偏心揺動型の減速機に関する。
特許文献1に、偏心揺動型の減速機が開示されている。この減速機は、揺動歯車と、偏心体を有する偏心体軸と、揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を有している。減速機は、偏心体軸の偏心体を介して揺動歯車を偏心揺動させている。
揺動歯車としては、特許文献1では、外歯歯車が採用されており、該外歯歯車が内歯歯車に揺動しながら内接噛合している。外歯歯車を揺動させるための偏心体軸は、内歯歯車の軸心からオフセットした位置に複数本設けられている。
特許文献1においては、このような偏心揺動型の減速機において、偏心体軸に対して、特定の硬化処理を施すことによって、偏心体軸の寿命を増大させる技術が開示されている。
特開2011−158073号公報(段落[0009]〜[0012]等)
偏心体軸の硬化処理の手法としては、前記特許文献1の手法を含め、従来、種々のものが知られている。
本発明は、偏心体軸の寿命を大きく延ばすことのできる偏心揺動型の減速機を提供することをその課題としている。
本発明は、揺動歯車と、偏心体を有する偏心体軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を有し、前記偏心体軸の前記偏心体を介して前記揺動歯車を偏心揺動または撓み揺動させる偏心揺動型の減速機において、前記偏心体軸に硬化処理が施されており、該硬化処理は、前記偏心体軸に対して該偏心体軸の材料特性が変化する熱負荷を付与したときに、当該熱負荷を付与する前における該偏心体軸の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における該偏心体軸の表面部の炭化物量が増加する硬化処理であり、該熱負荷は、前記偏心体軸を300℃以上の状態に3時間以上を晒すものである構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、偏心体軸に対して、その材料の特性が変化するような熱負荷を与える前における該偏心体軸の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における該偏心体軸の表面部の炭化物量が増加するような硬化処理を施す。
これにより、偏心体軸の耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、偏心体軸の寿命を大きく延ばすことのできる偏心揺動型の減速機を得ることができる。
各種硬化処理の組成、諸元等の一覧表 炭化物の析出態様を示す画像 窒化物の析出態様を示す画像 本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速機を示す断面図 図4の矢示V−V線に沿う断面図 偏心揺動型の減速機の偏心体軸の製造工程における各種硬化処理の熱負荷の付与態様の例を示すタイムチャート
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
始めに、図4および図5を用いて、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速機の基本構成から説明する。
図4は、該偏心揺動型の減速機の断面図、図5は図4の矢示V−V線に沿う断面図である。
この偏心揺動型の減速機12は、外歯歯車(揺動歯車)24A、24Bと、偏心体22A、22Bを一体に有する偏心体軸20と、該外歯歯車24A、24Bと偏心体22A、22Bとの間に配置されるころ(偏心体軸受の転動体)26A、26Bと、内歯歯車28と、を有する。外歯歯車24A、24Bは、偏心体軸20の偏心体22A、22Bによって偏心揺動しながら内歯歯車28に内接噛合している。減速機12の出力は、外歯歯車24A、24Bの自転成分として第1、第2キャリヤ32、34から取り出される。以下、詳述する。
入力軸14は、図示せぬモータの出力軸と連結可能である。入力軸14の先端には太陽歯車16が一体的に形成されている。太陽歯車16は複数(この例では3個)の伝動歯車18と同時に噛合している。
各伝動歯車18は、複数(この例では3本)設けられた偏心体軸20にそれぞれ組み込まれ、3本の偏心体軸20を同時に且つ同方向に駆動可能である。各偏心体軸20には、それぞれ軸方向に並んで偏心体22A、22Bが180度の位相で一体的に設けられている。また、各偏心体軸20の軸方向同位置にある偏心体22A同士、及び偏心体22B同士がそれぞれ同位相で同一の方向に回転可能となるように組み込まれている。
外歯歯車24Aと3つの偏心体22Aの間には、偏心体軸受を構成するころ(転動体)26Aが配置されている。外歯歯車24Bと3つの偏心体22Bの間にも偏心体軸受を構成するころ(転動体)26Bが配置されている。各偏心体軸20それぞれの偏心体22A、22Bは、同期して回転し、外歯歯車24A、24Bは、同期して偏心回転する偏心体軸20の偏心体22A、22Bを介して偏心揺動しながら内歯歯車28にそれぞれ内接噛合可能である。
内歯歯車28は、ケーシング30と一体化されており、「内歯」として、ころ状のピン28Pを備えている。ピン28Pは、外歯歯車24A、24Bとそれぞれ噛合可能である。内歯歯車28の内歯の数(ピン28Pの本数)は、外歯歯車24A、24Bの外歯の数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。
外歯歯車24A、24Bの軸方向両側には、第1、第2キャリヤ32、34が配置されている。第1、第2キャリヤ32、34は、第2キャリヤ34側から圧入により突出形成されたキャリヤピン34A及びボルト40を介して互いに連結され、その全体が軸受36、38を介してケーシング30に回転可能に支持されている。
次に、当該偏心揺動型の減速機12の作用を説明する。
入力軸14が回転すると、該入力軸14の太陽歯車16と噛合している伝動歯車18を介して3本の偏心体軸20が同時に減速回転する。この結果、それぞれの偏心体軸20に一体的に装着されている偏心体22A同士、及び偏心体22B同士が同位相で回転し、外歯歯車24A、24Bが内歯歯車28に内接しながらそれぞれ180度の位相差を維持しながら揺動回転する。内歯歯車28はケーシング30と一体化され、固定された状態にあるため、偏心体軸20が回転すると偏心体22A、22Bを介して外歯歯車24A、24Bが揺動回転し、該外歯歯車24A、24Bと内歯歯車28の内歯であるピン28Pとの噛合位置が順次移動していく現象が発生する。
外歯歯車24A、24Bの歯数は、内歯歯車28の歯数よりも1だけ少ない。そのため、この噛合位置の移動により、固定状態にある内歯歯車28に対して歯数差に相当する1歯分だけ外歯歯車24A、24Bの位相がずれる(自転する)。この結果、偏心体軸20が該自転成分に相当する速度で入力軸14の周りを公転し、該偏心体軸20を支持している第1、第2キャリヤ32、34が当該公転速度に相当する速度で回転する。第1、第2キャリヤ32、34は、キャリヤピン34A及びボルト40を介して連結されている。したがって、該第1、第2キャリヤ32、34は一体となって(1つの大きな出力体として)ゆっくりと回転し、ボルト孔42を介して連結される図示せぬ相手機械(被駆動機械)を駆動する。
なお、この実施形態のように、ケーシング30(内歯歯車28)が固定されているときには、外歯歯車24A、24Bと内歯歯車28との相対変位を第1、第2キャリヤ32、34側から取り出すことができ、第1、第2キャリヤ32、34の自転が拘束された構成としたときは、外歯歯車24A、24Bの(自転の拘束された)揺動を介してこの相対変位をケーシング30側の回転(枠回転)として取り出すことができる。
ここで、偏心体22A(22B)−ころ26A(26B)−外歯歯車24A(24B)間のラジアル隙間は、この実施形態では、−3μm〜3μm程度に設定されており、製造誤差の吸収代が極めて小さい。しかも、偏心体軸20は高速で回転しているため、DmN値、即ち、偏心体軸20の回転速度(rpm)×ころ26A、26Bのピッチ円径(mm)の値が、10,000を超えた状態となっている。
この状態下で、偏心体軸20には、偏心体22A、22B及びころ26A、26Bを介して外歯歯車24A、24Bを揺動回転させる際の「高速に変動する負荷トルク」が常時掛かる。このため、偏心体軸20は、熱的に非常に厳しい状況下にある(非常に高温となる)。
そこで、本実施形態では、偏心体軸20に対して、特定の硬化処理を施すようにしている。理解を容易にするために、先ず、比較の目的で、従来、この種の偏心体軸(20)に対してなされている一般的な硬化処理Pから説明する。
従来、一般的には偏心体軸に対し以下のような硬化処理Pが施されていた。
硬化処理Pが施される偏心体軸の材質は、鉄(Fe)に、C:0.18〜0.23重量%、Si:0.15〜0.35重量%、Mn:0.60〜0.90重量%、P:0.030重量%以下、S:0.030重量%以下、Ni:0.25重量%以下、Cr:0.90〜1.20重量%、Mo:0.15〜0.25重量%、を含有させたものである。
この硬化処理Pは:a)偏心体軸を、炭素を含有する材料(木炭のような固体材料でもよいし、天然ガスや石油ガスのような気体材料でもよく、あるいは液体材料でもよい)とともに、930℃に加熱・維持; b)加熱温度を830℃に下げ、この状態を維持; c)次いで、偏心体軸を油(水でもよい)に入れて急冷(焼き入れ); d)再び170℃の焼き戻し温度にまで加熱して維持し、焼き戻し、という工程を踏む。
ここで、発明者は、上記と同様の硬化処理Pおよび上述した特許文献1によって開示されている硬化処理を施した偏心体軸等に対し、減速機運転によって掛かると予想される熱負荷を疑似する熱負荷(偏心体軸の材料特性が変化すると解される300℃に3時間晒すという「試験用熱負荷」)を意図的に与えてみた。
そして、当該試験用熱負荷の掛けられた従来の偏心体軸の表面部の炭化物量を計測してみた。すると、従来の偏心体軸は、試験用熱負荷を付与する前後において、そもそも炭化物自体が存在しないか、あるいは試験用熱負荷を付与した後の炭化物量が、試験用熱負荷を付与する前の炭化物量よりも減少していた、という定性的傾向を確認することができた。
この結果を受けて、発明者は、逆に、偏心体軸に対して、『偏心体軸の材料特性が変化する熱負荷(試験用熱負荷)を付与する前における該偏心体軸の表面部の炭化物量よりも、該試験用熱負荷を付与した後における該偏心体軸の表面部の炭化物量が増加するような硬化処理』を施すことで、偏心体軸が使用(減速機の運転)によって材料特性が変化した後の特性を改善でき、寿命を大きく延ばすことができるのではないか、との仮説を立てた。
そして、先ず、さまざまな硬化処理を実際に行ってみて、そのような定性的傾向を示す熱処理の存在を探索した。その結果、少なくとも以下の4つの硬化処理例1〜4については、「試験用熱負荷を付与する前における偏心体軸の表面部の炭化物量よりも、該試験用熱負荷を付与した後における偏心体軸の表面部の炭化物量が増加する特性」を有する偏心体軸20が得られることが確認できた。以下、順に説明する。
[硬化処理例1]
硬化処理例1では、図6(A)で示すような処理が行われた。ここで、硬化処理例1が施された偏心体軸20の材質は、上記硬化処理Pが施された偏心体軸と同様である。
先ず、炭化水素系のガス(例えば、メタン、プロパン、エチレン、アセチレンなど)の雰囲気の下で、偏心体軸20を、930℃に加熱し、その状態を維持する(第1工程S1a)。ここでの維持時間は、必要な硬化処理深さに応じて設定される。通常は、必要な硬化処理深さに応じて、2〜40時間程度の範囲から適宜設定される。
次いで、ガスクーリングにて加熱温度を下げた後(第2工程S2a)、再び850℃まで上げ、この温度を維持する(第3工程S3a)。ここでの維持時間も、必要な硬化処理深さに応じて設定され、通常は1〜10時間程度の範囲から適宜設定される。
再び一時的にガスクーリングにて加熱温度を下げた後(第4工程S4a)、今度は、炭化水素系のガスとNHガス(アンモニアガス)を含んだ雰囲気中で、加熱温度をもう一度850℃にまで上昇・維持する(第5工程S5a)。ここでの維持時間は、第3工程S3aとほぼ同等とされている。
その後、偏心体軸20を油(水でもよい)に入れて急冷(焼き入れ)する(第6工程S6a)。そして、再度180℃の低温焼き戻し温度にまで加熱・維持した後、焼き戻しする(第7工程S7a)。
以上の処理により、偏心体軸20の表面部に炭素および窒素が侵入・拡散し、また微細炭化物や微細窒化物が析出する。また、偏心体軸20の表面部には、後述するような量の残留オーステナイトも存在することとなる。
そして、以上の工程を有する硬化処理例1によって製造された偏心体軸20は、該偏心体軸20の材料特性が変化する熱負荷(上記試験用熱負荷)を付与する前における偏心体軸20の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における偏心体軸20の表面部の炭化物量が増加することが確認された。つまり、試験用熱負荷を付与する前における偏心体軸20の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における偏心体軸20の表面部の炭化物量が増加するような熱処理は、実際に存在することが確認された。
なお、以下では、この「試験用熱負荷を付与する前における偏心体軸の表面部の炭化物量よりも、該試験用熱負荷を付与した後における偏心体軸の表面部の炭化物量が増加する特性」を、単に、「炭化物量の増加特性」と称する。
[硬化処理例2]
硬化処理例2では、図6(B)に示すような処理が行われた。
硬化処理例2が施された偏心体軸20の材質も、上記硬化処理Pが施された偏心体軸と同様である。
硬化処理例2でも、先ず、炭化水素系のガス(例えば、メタン、プロパン、エチレン、アセチレンなど)の雰囲気の下で、偏心体軸20を、940℃に加熱し、その状態を維持する(第1工程S1b)。ここでの維持時間は、必要な硬化処理深さに応じて設定される。通常は、必要な硬化処理深さに応じて、2〜40時間程度の範囲から適宜設定される。
次いで、ガスクーリングにて加熱温度を下げた後(第2工程S2b)、再び850℃まで上げ、この温度を維持する(第3工程S3b)。ここでの維持時間も、必要な硬化処理深さに応じて設定され、通常は1〜10時間程度の範囲から適宜設定される。
再び一時的にガスクーリングにて加熱温度を下げた後(第4工程S4b)、今度は、炭化水素系のガスとNHガス(アンモニアガス)を含んだ雰囲気中で、加熱温度をもう一度850℃にまで上昇・維持する(第5工程S5b)。ここでの維持時間は、第3工程S3bとほぼ同等とされている。
ここで、この硬化処理例2では、第5工程S5bの後に、一時的にガスクーリングにて温度を下げた後(第6工程S6b)、第5工程S5bと同様な雰囲気(炭化水素系のガス+NHガスを含んだ雰囲気)中で、加熱温度を880℃にまで上昇・維持する(第7工程S7b)。ここでの維持時間も、第3工程S3bとほぼ同等である。
そしてその後に、焼き入れを行う(第8工程S8b)。焼き戻し温度は、硬化処理例1での焼き戻し温度(180℃)よりも若干高めの220℃とする(第9工程S9b)。
以上の処理により、偏心体軸20の表面部に炭素および窒素が侵入・拡散し、また微細炭化物や微細窒化物が析出する。また、偏心体軸20の表面部には、後述するような量の残留オーステナイトも存在することとなる。
以上のような硬化処理例2によっても、「炭化物量の増加特性」を確認することができた。
[硬化処理例3]
硬化処理例3では、図6(C)に示すような処理が行われた。
硬化処理例3が施された偏心体軸20の材質も、上記硬化処理Pが施された偏心体軸と同様である。
硬化処理例3でも、先ず、炭化水素系のガス(例えば、メタン、プロパン、エチレン、アセチレンなど)の雰囲気の下で、偏心体軸20を、940℃に加熱し、その状態を維持する(第1工程S1c)。ここでの維持時間は、必要な硬化処理深さに応じて設定される。通常は、必要な硬化処理深さに応じて、2〜40時間程度の範囲から適宜設定される。
次いで、ガスクーリングにて加熱温度を下げた後(第2工程S2c)、再び850℃まで上げ、この温度を維持する(第3工程S3c)。ここでの維持時間も、必要な硬化処理深さに応じて設定され、通常は1〜10時間程度の範囲から適宜設定される。
再び一時的にガスクーリングにて加熱温度を下げた後(第4工程S4c)、今度は、NHガス(アンモニアガス)を含んだ雰囲気中で、加熱温度を650℃にまで上昇・維持する(第5工程S5c)。ここでの維持時間は、第3工程S3cとほぼ同等とされている。
つまり、硬化処理例3の第5工程S5cでは、前記硬化処理例2と異なり、(炭化水素系のガス+NHガスを含んだ雰囲気ではなく)NHガスのみを含んだ雰囲気とされ、温度は850℃より低い650℃とされている。
その後、この硬化処理例3では、一時的にガスクーリングにて温度を下げ(第6工程S6c)、再び炭化水素系のガス+NHガスを含んだ雰囲気中で、加熱温度を850℃にまで上昇・維持する(第7工程S7c)。ここでの維持時間も、第3工程S3cとほぼ同等とされている。
そしてその後に、焼き入れが行われる(第8工程S8c)。焼き入れ後の焼き戻し温度は、硬化処理例2の焼き戻し温度(220℃)より若干低い180℃とする(第9工程S9c)。
以上の処理により、偏心体軸20の表面部に炭素および窒素が侵入・拡散し、また微細炭化物や微細窒化物が析出する。また、偏心体軸20の表面部には、後述するような量の残留オーステナイトも存在することとなる。
以上のような硬化処理例3によっても、「炭化物量の増加特性」を確認することができた。
[硬化処理例4]
硬化処理例4では、図6(D)に示すような処理が行われた。
硬化処理例4が施された偏心体軸20の材質も、上記硬化処理Pが施された偏心体軸と同様である。
硬化処理例4でも、先ず、炭化水素系のガス(例えば、メタン、プロパン、エチレン、アセチレンなど)の雰囲気の下で、偏心体軸20を、930℃に加熱し、その状態を維持した(第1工程S1d)。ここでの維持時間は、必要な硬化処理深さに応じて設定される。通常は、必要な硬化処理深さに応じて、2〜40時間程度の範囲から適宜設定される。
そして、硬化処理例4では、そのまま炉冷に入る(第2工程S2d)。
その後、今度は、炭化水素系のガスとNHガス(アンモニアガス)を含んだ雰囲気中で、加熱温度をもう一度850℃にまで上昇・維持する(第3工程S3d)。ここでの維持時間も、必要な硬化処理深さに応じて設定され、通常は1〜10時間程度の範囲から適宜設定される。
そしてその後に、焼き入れを行う(第4工程S4d)。焼き入れ後の焼き戻し温度は、硬化処理例1での焼き戻し温度と同等の180℃とする(第5工程S5d)。
以上の処理により、偏心体軸20の表面部に炭素および窒素が侵入・拡散し、また微細炭化物や微細窒化物が析出する。また、偏心体軸20の表面部には、後述するような量の残留オーステナイトも存在することとなる。
以上のような硬化処理例4によっても、「炭化物量の増加特性」を確認することができた。
すなわち、例示した硬化処理例1〜4は、いずれも、偏心体軸20の材料特性が変化する熱負荷(試験用熱負荷)を付与する前における偏心体軸20の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における偏心体軸20の表面部の炭化物量が増加する、という「炭化物量の増加特性」が認められた。つまり、このような「炭化物量の増加特性」を満足するような硬化処理は、少なくとも4例は存在する。バリエーションを含めるならば、より多くの硬化処理方法が存在すると考えられる。
例えば、熱処理の仕方だけでなく、偏心体軸20の材質を、鉄(Fe)に含ませる各種添加物等の含有量を変更した場合には、上記とは異なる熱処理で、「炭化物量の増加特性」を得ることができる可能性があると考えられる。この意味で、偏心体軸20の材質として、鉄(Fe)に含ませる炭素(C)、ケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)、硫黄(S)、窒素(N)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)等の含有量を変更した上で、熱処理を施してみるのは、「炭化物量の増加特性」の探索に有効な手法である。
このようにして、「炭化物量の増加特性」が得られた多くの偏心体軸20(サンプルA〜サンプルEの5つのサンプル)について、実際に各種組成や諸元を測定して得られた結果の数値例を図1に示す。ここで、偏心体軸20には、上述した硬化処理により熱歪が発生する。そのため、偏心体軸20は、硬化処理後に、表面部を50〜150μm程度切削研磨され、熱歪が除去されている。本実施形態においては、この切削研磨後の偏心体軸20(つまり、製品として減速機に組み込まれる状態の偏心体軸20)の表面部を測定している。
図1の各項目の中で、「付与前炭化物量」は、偏心体軸20の材料特性が変化すると解される300℃に3時間晒すという「試験用熱負荷」を付与する前の偏心体軸20(の偏心体22A、22B)の表面部に析出された(微細)炭化物量、「付与後炭化物量」は、同じく、「試験用熱負荷」を付与した後の偏心体軸20(の偏心体22A、22B)の表面部に析出された(微細)炭化物量を意味している。単位は、面積%である。
偏心体軸20の表面部の炭化物量は、偏心体軸20の表面を撮像し、撮像画像中において炭化物が占める面積割合を測定することにより得られる。但し、例えば偏心体軸の外径が小さくて、周辺部分の画像のピントが合わず、解析が困難となるような場合には、偏心体軸を切断し、「表面からの深さが50〜100μm程度の部位における軸と平行な断面」で測定するようにしてもよい。50〜100μm程度までの深さであれば、炭化物の析出態様は、表面と殆ど変わらない。むしろ、より小さな誤差で表面部の炭化物量(面積%)を計測することができる場合もある。
図2の画像例は、この観点で「表面からの深さが50〜100μm程度の部位における軸と平行な断面」で、偏心体軸20の表面部の(微細)炭化物の析出態様を捉えたものである。図2の左側の上段は特定のサンプル(偏心体軸20)に対して材料特性が変化する熱負荷(試験用熱負荷)を付与する前において撮像された表面部の断面の炭化物の析出画像である。図2の左側の下段は、このサンプルに対して試験用熱負荷を付与した後において撮像された表面部の炭化物の析出画像である。また、図2の右側の上段は、別のサンプルに対して同様に試験用熱負荷を付与する前において撮像された表面部の炭化物の析出画像である。図2の右側の下段は、このサンプルに対して試験用熱負荷を付与した後において撮像された表面部の炭化物の析出画像である。
図2の画像において、濃い黒色の部分が炭化物である。いずれのサンプルにおいても、本実施形態に係る偏心体軸20は、偏心体軸20の材料特性が変化する熱負荷を付与する前における該偏心体軸20の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における該偏心体軸20の表面部の炭化物量の方が増加している点が見て取れる。
図1の諸元表において、例えば、サンプルAの欄は、以下の内容を示している。すなわち、「付与前炭化物量」が、6.3(面積%)、「付与後炭化物量」が、8.8(面積%)、したがって、炭化物量の増加率が140%であった。サンプルAの偏心体軸20は、その表面部の残留オーステナイト(残留γ)が43(体積%)、表面硬さ(ビッカース硬度)が62.5HV、表面部の炭素濃度が1.2(重量%)、表面部の窒素濃度が0.08(重量%)であり、寿命が従来の硬化処理Pで処理した偏心体軸と比較して6.2倍であった、ということである。サンプルB〜Eの見方も同様である。
図1の諸元表を全体的に見て、サンプルA〜Eでは、炭化物量が、6.3→8.8(増加割合140%)、6.0→6.6(同110%)、8.8→13.0(同148%)、10.0→11.2(同112%)、および、9.8→10.0(同102%)と変化している。つまり、いずれも試験用熱負荷を与える前よりも、与えた後の方が炭化物量が増加している。そしてこのように、「炭化物量の増加特性」を有しているサンプルA〜Eは、従来の硬化処理Pによるサンプルと比較して、偏心体軸の寿命(寿命倍数)は、それぞれ6.2倍、3.6倍、4.5倍、4.1倍、5.2倍であり、大きな寿命の増大が得られている。
なお、本試験におけるサンプルA〜Eでは、残留オーステナイト(残留γ)は、サンプルA〜Eの偏心体軸20(の偏心体)の表面に対しX線を照射した解析にて測定している。X線がサンプルの深さ方向に浸透するため(深さ方向の情報を拾うため)、測定結果は、体積%となる。なお、ここでの残留オーステナイトは、製品として完成した状態(試験用熱負荷を与えていない状態:未運転の状態)での値である。
本試験におけるサンプルA〜Eでは、残留オーステナイトは、36〜45(体積%)の間の値となっている。
ここで、残留オーステナイトが36〜45体積%というのは、従来最適と考えられていた残留オーステナイト量に比べてかなり多い。残留オーステナイト量が多くなると、圧痕が発生したときに、その圧痕盛り上がり高さを低く抑えられるという効果が得られるものの、必要な硬度を確保できなくなる。したがって、従来は、36〜45体積%よりも低い残留オーステナイト量が最適と考えられていた。
しかし、本発明者は、残留オーステナイト量が多くても、微細炭化物(や微細窒化物)を析出させることで、硬度低下を補って、必要硬度を確保できる点(残留オーステナイトと微細炭化物の相乗効果)に着想した。実際、本実施形態においては、残留オーステナイト量を36〜45体積%としつつも、微細炭化物を析出させることで必要硬度を確保し、かつ圧痕盛り上がり高さを低く抑えられるという効果も享受している。
本試験におけるサンプルA〜Eでは、ビッカース硬度(HV)が、60.8HV〜63.3HVの間で安定した硬さを示していることが確認できる。なお、ここでのビッカース硬度は、製品として完成した状態(試験用熱負荷を与えていない状態:未運転の状態)での値である。
また、本試験におけるサンプルA〜Eでは、表面部の炭素濃度が、1.0〜1.6(重量%)の間の値であったことが確認できる。この表面部の炭素濃度は、本試験では、機械加工によって表面部を50μm〜100μm程度切削し、その削り粉を溶かして湿式分析することによって測定している。
表面部の炭素濃度は、試験用熱負荷を付与する前と付与した後の両方で測定している。しかし、表面部の炭素濃度に関しては、試験用熱負荷を付与する前後において、ほとんど変化がない(同一である)ことが発明者によって確認されている。別言するならば、サンプルA〜Eにおいては、試験用熱負荷を付与する前後において、偏心体軸の表面部の炭素濃度は、ほぼ同一であるにも関わらず、表面部の炭化物量は増加している硬化処理が施されている、と捉えることができる。
また、本試験におけるサンプルA〜Eでは、表面部の窒素濃度が、0.08〜0.28(重量%)の間の値となっている。つまり、本試験におけるサンプルA〜Eでは、表面部の窒素濃度は、概ね0.07〜0.30(重量%)の間の値であったことが確認できる。ここでの表面部の窒素濃度の値は、製品として完成した状態(試験用熱負荷を与えていない状態:未運転の状態)での値である。なお、表面部の窒素濃度の測定方法は、上記炭素濃度の測定方法と同じである。
なお、「炭化物量の増加特性」を満足するサンプルの一部については、図3に示される左側および右側のサンプルのように、偏心体軸に対して、「試験用熱負荷」を付与する前における偏心体軸の表面部の窒化物量(上段)よりも、「試験用熱負荷」を付与した後における偏心体軸の表面部の窒化物量(下段)が増加している事実が認められた。図3において、白く現れている部分が窒化物である。そして、このような傾向がみられるサンプルは、「試験用熱負荷」を付与する前後において窒化物量が変わらない(あるいは低下する)サンプルよりも、より寿命が長くなる傾向が確認された。
なお、本発明において、試験用熱負荷は、減速機の使用中に偏心体軸に負荷される熱負荷を試験的に付与するものであり、ベースとなるべきは、実際の使用態様によって負荷される熱負荷である。但し、その目的は、減速機の使用中と同様に、偏心体軸の材料特性が変化する程度の熱負荷を付与することであるから、必ずしも、当該減速機に実際に負荷される熱負荷と完全にリンクしている必要はない。
要するならば、偏心体軸の材料の特性が変化するような熱負荷であれば、偏心体軸の表面部の炭化物量の増減の定性的傾向は掴める。むしろ、この試験用熱負荷は、実際の熱負荷よりも厳しい条件、例えば低温焼き戻し温度(150℃〜200℃)より高いという条件とした方が、付与前後の炭化物の増減の比較が容易になる傾向がある。この意味で、発明者が採用した、例えば「300℃に3時間晒す」という条件は、定性的傾向が顕著に現れる適正な熱負荷であると言える。なお、この意味で、上記「低温焼き戻し温度」という用語は、当該偏心体軸自体を実際に熱処理(硬化処理)したときの焼き戻し温度そのものを意味するものではない。
また、本発明に係る偏心揺動型の減速機の具体的な減速構造も、上記例に限定されず、例えば、偏心体軸を減速機の半径方向中央部に1本のみ有し、該減速機の中央に配置された偏心体軸の偏心体を介して外歯歯車を揺動回転する減速構造であっても良い。また、上記例のように、外歯歯車が揺動歯車として揺動するタイプのほか、内歯歯車が揺動するタイプの偏心揺動型の減速機も公知である。本発明は、このような内歯歯車が揺動歯車として揺動するタイプの偏心揺動型の減速機にも適用可能である。更には、外歯歯車が撓みながら内歯歯車に内接噛合するいわゆる撓み噛み合いタイプの偏心揺動型の減速機にも適用可能である。この場合は、外歯歯車を撓ませる偏心体(非円形体)を一体に備えた軸を本発明に係る「偏心体軸」と捉えることができる。
12…偏心揺動型の減速機
14…入力軸
16…太陽歯車
18…伝動歯車
20…偏心体軸
22A、22B…偏心体
24A、24B…外歯歯車
26A、26B…ころ
28…内歯歯車

Claims (5)

  1. 揺動歯車と、偏心体を有する偏心体軸と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を有し、前記偏心体軸の前記偏心体を介して前記揺動歯車を偏心揺動または撓み揺動させる偏心揺動型の減速機において、
    前記偏心体軸に硬化処理が施されており、
    該硬化処理は、前記偏心体軸に対して該偏心体軸の材料特性が変化する熱負荷を付与したときに、当該熱負荷を付与する前における該偏心体軸の表面部の炭化物量よりも、該熱負荷を付与した後における該偏心体軸の表面部の炭化物量が増加する硬化処理であり、
    前記熱負荷は、前記偏心体軸を300℃以上の状態に3時間以上を晒すものである
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速機。
  2. 請求項1において、
    前記硬化処理は、前記熱負荷を付与する前における前記偏心体軸の表面部の窒化物量よりも、前記熱負荷を付与した後における該偏心体軸の表面部の窒化物量が増加する硬化処理である
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速機。
  3. 請求項1または2において、
    前記偏心体軸の表面部の残留オーステナイトが、36〜45体積%である
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速機。
  4. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記硬化処理は、前記熱負荷を付与する前後において、前記偏心体軸の表面部の炭素濃度が同一である硬化処理である
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速機。
  5. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記偏心体軸の表面部の窒素濃度が、0.07〜0.30重量%である
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速機。
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