JP6464842B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出装置に関する。
液体吐出装置として、特許文献1には、インクを吐出するインクジェットヘッドが開示されている。インクジェットヘッドは、複数のノズル、及び、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室が形成された流路ユニットと、複数の圧力室を覆うように流路ユニットに設けられた圧電アクチュエータを備えている。圧電アクチュエータは、圧電層と、複数のノズルにそれぞれ対応して圧電層の表面に形成された複数の個別電極と、複数の個別電極と共通に対向する共通電極と有する。尚、このインクジェットヘッドでは、振動板の上面が、共通電極の役割を果たしている。
圧電アクチュエータの表面には、配線基板(COF)が接続されている。配線基板には、ドライバICと、ドライバICに接続された複数の配線が設けられている。圧電アクチュエータの各個別電極は、配線基板の配線を介して、ドライバICと接続されている。ドライバICからある個別電極に対して駆動信号が出力されると、その個別電極と共通電極(振動板)とに挟まれる圧電層の部分に電界が作用し、圧電層が変形する。この圧電層の変形により、圧力室内のインクに圧力が付与され、ノズルからインクが吐出される。尚、以下では、説明の便宜上、1つの個別電極、共通電極、及び、両電極に挟まれた圧電層の部分からなる1つの要素を、1つの圧電素子と称する。
特開2012−69548号公報
特許文献1のインクジェットヘッドにおいては、圧電アクチュエータの複数の個別電極が、配線部材の配線を介して、1つのドライバICに接続されている。ここで、1つのドライバICから複数の圧電素子の個別電極までの距離は同じではなく、複数の圧電素子の間で、個別電極とドライバICとを繋ぐ配線の長さに差がある。ドライバICからの距離が遠い圧電素子、即ち、ドライバICとの間の配線が長い圧電素子では、配線抵抗が大きくなるために、ドライバICから出力された駆動信号の応答性が悪くなる。そのため、複数の圧電素子の間で挙動にばらつきが生じ、吐出速度や吐出量といった、ノズルから吐出される液体の吐出特性もばらつくことになる。
本発明の目的は、複数の圧電素子の間における、配線抵抗の差に起因する駆動信号の応答性のばらつきを抑制することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の液体吐出装置は、複数のノズル、及び、前記複数のノズルにそれぞれ連通した複数の圧力室を含む、第1液体流路が形成された第1流路構造体と、前記第1流路構造体に、前記複数の圧力室を覆うように設けられた圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータを駆動する駆動装置とを備え、前記圧電アクチュエータは、前記複数の圧力室を覆う振動板と、前記振動板に前記複数の圧力室に対応して配置された複数の圧電素子であってそれぞれ活性体を含む複数の圧電素子と、前記振動板に設けられた複数の信号入力部であって前記駆動装置と接続されて前記複数の圧電素子を駆動するための駆動信号が前記駆動装置から入力される複数の信号入力部と、所定の基準電位が印加される基準電位部と、前記複数の圧電素子の各々と前記複数の信号入力部の各々と前記基準電位部とを結ぶ複数のアクチュエータ配線と、を有し、前記複数の圧電素子は、第1圧電素子と第2圧電素子を含み、前記第1圧電素子と前記駆動装置の間の配線であって前記アクチュエータ配線を含む配線の全長が、前記第2圧電素子と前記駆動装置の間の配線であって前記アクチュエータ配線を含む配線の全長よりも長く、前記第1圧電素子と前記信号入力部とを接続する前記アクチュエータ配線、又は、前記第1圧電素子と前記基準電位部とを接続する前記アクチュエータ配線に前記第1圧電素子と直列的に接続されるコンデンサが設けられており、前記コンデンサは、前記複数の圧電素子の前記活性体と同じ圧電材料で形成された、絶縁体を有することを特徴とするものである。
本発明では、圧電アクチュエータの各圧電素子は、駆動装置から駆動信号が入力される信号入力部、及び、所定の基準電位が印加される基準電位部と、それぞれアクチュエータ配線で接続されている。駆動信号が駆動装置から信号入力部を経由して圧電素子に供給されると、圧電素子の活性体に印加される電圧が変動して活性体の内部に電界が生じる。この電界によって圧電素子に変形が生じて振動板が変位するため、圧力室内の液体に吐出エネルギーが付与される。
また複数の圧電素子は、駆動装置からの配線の全長が互いに異なる第1圧電素子と第2圧電素子を含む。そのうち、前記配線の全長が長い第1圧電素子については、この第1圧電素子と信号入力部、又は、第1圧電素子と基準電位部とを繋ぐアクチュエータ配線に第1圧電素子と直列的に接続されたコンデンサが設けられている。従って、駆動装置から第1圧電素子を経て基準電位部に至る回路において、第1圧電素子と直列的に別のコンデンサが付加されることになり、前記回路全体の合成容量が小さくなる。つまり、回路の時定数が小さくなって、駆動信号が供給されたときの第1圧電素子の印加電圧の変化が速くなる。これにより、第1圧電素子について配線が長いことによる駆動信号の応答性低下が抑えられるため、第1圧電素子と第2圧電素子の間での配線抵抗の差に起因する駆動信号の応答性のばらつきが小さくなる。またコンデンサは、圧電素子の活性体と同じ圧電材料で形成された絶縁体を有する。そのため、圧電素子の活性体とコンデンサの絶縁体とを同じ工程で形成することが可能である。
本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。 インクジェットヘッドのヘッドユニットの上面図である。 図2のA部拡大図である。 図3のヘッドユニットのB−B線断面図である。 図4の圧電アクチュエータの拡大断面図である。 図2において符号Cで示す線に沿った断面図である。 1つの圧電素子を駆動する1つの回路ループの等価回路である。 変更形態のヘッドユニットの、図3相当の一部拡大上面図である。 図8の圧電アクチュエータのD−D線断面図である。 別の変更形態の圧電アクチュエータの断面図である。 さらに別の変更形態のヘッドユニットの、図3相当の一部拡大上面図である。 図11のヘッドユニットのE−E線断面図である。 さらに別の変更形態のヘッドユニットの、図6相当の断面図である。
本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。まず、図1を参照してインクジェットプリンタ1の概略構成について説明する。尚、図1に示す前後左右の各方向をプリンタ1の「前」「後」「左」「右」と定義する。また、紙面手前側をプリンタ1の「上」、紙面向こう側をプリンタ1の「下」とそれぞれ定義する。以下では、前後左右上下の各方向を適宜使用して説明する。
(プリンタの概略構成)
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プラテン2と、キャリッジ3と、インクジェットヘッド4と、搬送機構5と、制御装置6等を備えている。
プラテン2の上面には、被記録媒体である記録用紙100が載置される。キャリッジ3は、プラテン2と対向する領域において2本のガイドレール10,11に沿って走査方向に往復移動可能に構成されている。キャリッジ3には無端ベルト14が連結され、キャリッジ駆動モータ15によって無端ベルト14が駆動されることで、キャリッジ3は走査方向に移動する。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ3に取り付けられており、キャリッジ3とともに走査方向に移動する。インクジェットヘッド4は、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクカートリッジ17が装着されるカートリッジホルダ7と、図示しないチューブによって接続されている。インクジェットヘッド4は、走査方向に並ぶ2つのヘッドユニット12,13を備えている。各ヘッドユニット12,13の下面(図1の紙面向こう側の面)には、プラテン2に載置された記録用紙100に向けてそれぞれインクを吐出する、複数のノズル24(図2〜図4参照)が形成されている。2つのヘッドユニット12,13のうちの、一方のヘッドユニット12は、ブラックとイエローのインクを吐出するものであり、他方のヘッドユニット13は、シアンとマゼンタのインクを吐出するものである。
搬送機構5は、搬送方向にプラテン2を挟むように配置された2つの搬送ローラ18,19を有する。搬送機構5は、2つの搬送ローラ18,19によって、プラテン2に載置された記録用紙100を搬送方向に搬送する。
制御装置6は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。制御装置6は、ROMに格納されたプログラムに従い、ASICにより、記録用紙100への印刷等の各種処理を実行する。例えば、印刷処理においては、制御装置6は、PC等の外部装置から入力された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド4のヘッドユニット12,13やキャリッジ駆動モータ15等を制御して、記録用紙100に画像等を印刷させる。具体的には、キャリッジ3とともにインクジェットヘッド4を走査方向に移動させながらインクを吐出させるインク吐出動作と、搬送ローラ18,19によって記録用紙100を搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。
(インクジェットヘッドのヘッドユニットの詳細)
次に、インクジェットヘッド4のヘッドユニット12,13の詳細構成について説明する。尚、2つのヘッドユニット12,13は同一の構造を有するため、以下では、ブラックとイエローのインクを吐出するヘッドユニット12で代表して説明する。図2は、インクジェットヘッド4のヘッドユニット12の上面図である。図3は、図2のA部拡大図である。図4は、図3のB−B線断面図、図5は、図4の圧電アクチュエータ部分の拡大断面図である。図2〜図5に示すように、ヘッドユニット12は、ノズルプレート20、流路形成部材21、圧電アクチュエータ22、及び、リザーバ形成部材23を備えている。尚、図2、図3では、図面の簡素化のため、流路形成部材21及び圧電アクチュエータ22の上方に位置するリザーバ形成部材23は二点鎖線で外形のみ示されている。
(ノズルプレート)
ノズルプレート20は、ステンレス鋼等の金属材料、シリコン、あるいはポリイミド等の合成樹脂材料などで形成されている。図4に示すように、ノズルプレート20には、複数のノズル24が形成されている。図2に示すように、複数のノズル24は、搬送方向に配列されて、走査方向に並ぶ4列のノズル列25a、25b、25c、25dを構成している。右側の2列のノズル列25a,25bは、ブラックインクを吐出するノズル列である。2列のノズル列25a,25bの間で搬送方向におけるノズル24の位置が、各ノズル列の配列ピッチPの半分(P/2)だけずれている。左側の2列のノズル列25c,25dは、イエローインクを吐出するノズル列である。イエローインク用の2列のノズル列25c,25dも、ブラックインク用のノズル列25a,25bと同様に、2列のノズル列25c,25dの間で搬送方向におけるノズル24の位置がP/2ずれている。
(流路形成部材)
流路形成部材21は、シリコンで形成されている。この流路形成部材21の下面に、前述したノズルプレート20が接合されている。流路形成部材21には、複数のノズル24とそれぞれ連通する複数の圧力室26が形成されている。各圧力室26は、走査方向に長い矩形の平面形状を有する。複数の圧力室26は、複数のノズル24に応じて搬送方向に配列されて、走査方向に並ぶ4列の圧力室列27a、27b、27c、27dを構成している。右側2列の圧力室列27a,27bがブラックインク用の圧力室列であり、左側2列の圧力室列27c,27dがイエローインク用の圧力室列である。尚、同色のインクを吐出する2列の圧力室列のうち、左側の圧力室列27b(27d)においては、圧力室26の左端部とノズル24が重なり、右側の圧力室列27a(27c)においては、圧力室26の右端部とノズル24が重なっている。また、ブラックインク用の2列の圧力室列27a,27bの間で、搬送方向における圧力室26の位置がP/2ずれており、イエローインク用の2列の圧力室列27c,27dの間でも、搬送方向における圧力室26の位置がP/2ずれている。
(圧電アクチュエータ)
圧電アクチュエータ22は、複数の圧力室26内のインクにそれぞれ、ノズル24から該インクを吐出させるための吐出エネルギーを付与するものである。圧電アクチュエータ22は、流路形成部材21の上面に、複数の圧力室26を覆うように設けられている。図2〜図5に示すように、圧電アクチュエータ22は、振動板30、下部電極31、下部コンデンサ電極46、圧電体32、上部電極33、上部コンデンサ電極47、及び、駆動配線35等を備えている。尚、本実施形態の圧電アクチュエータ22は、流路形成部材21となるシリコン基板の上面に、公知の半導体プロセス技術によって各層を順に成膜することによって形成されている。
振動板30は、流路形成部材21の上面の全域に、複数の圧力室26を覆うように配置されている。振動板30は、シリコン酸化膜(SiO2)、あるいは、シリコン窒化膜(SiN)等で形成されている。振動板30の、圧力室26のノズル24とは反対側の端部には、連通孔42が形成されている。尚、図3、図4に示すように、連通孔42は、平面視で、圧力室26内に収まるような大きさとなっている。
下部電極31は、導電性材料からなる。この下部電極31は、振動板30の上面にほぼ全面的に形成され、下部電極31は、複数の圧力室26と共通に対向している。別の言い方をすれば、下部電極31は、複数の圧力室26とそれぞれ対向する複数の電極部分が互いに繋がって一体化された、共通電極となっている。尚、図2〜図5に示すように、振動板30の上面の、複数の圧力室26の内の一部の圧力室26と重なる領域には、下部コンデンサ電極46が配置されている。尚、下部コンデンサ電極46は、下部電極31とは分離されている。
圧電体32は、下部電極31が形成された振動板30の上面に、4つの圧力室列27a〜27dにそれぞれ対応して4つ配置されている。各圧電体32は、1つの圧力室列を構成する複数の圧力室26に跨るように、搬送方向に延びている。圧電体32は、例えば、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなる。尚、PZT等の圧電材料は、誘電率の高い、高誘電率材料である。
複数の上部電極33は、圧電体32の上面の、圧力室26と重なる部分にそれぞれ形成されている。各上部電極33は、走査方向に長い矩形の平面形状を有する。尚、圧電体32の上面の、複数の圧力室26の内の一部の圧力室26と重なる領域には、圧電体32を挟んで下部コンデンサ電極46と対向する、上部コンデンサ電極47が配置されている。上部コンデンサ電極47は、上部電極33の右側に配置され、且つ、上部電極33とは分離されている。また、図3〜図5に示すように、前記一部の圧力室26と重なる領域において、圧電体32にスルーホール32bが形成されている。そして、圧電体32の上側に位置する上部電極33と、圧電体32の下側に位置する下部コンデンサ電極46とが、スルーホール32b内に充填された導電性材料からなる導通部48によって導通されている。
圧電体32の、上部電極33と下部電極31に挟まれた部分は、厚み方向において下向き、即ち、上部電極33から下部電極31に向かう方向に分極されている。圧電体32の、上記の分極処理が施された部分を、特に活性体32aという。また、圧電体32の1つの活性体32aと、この活性体32aを挟む上部電極33、及び、下部電極31とが、振動板30を挟んで1つの圧力室26と対向して配置された、1つの圧電素子36を構成している。複数の圧電素子36は、複数の圧力室26の配列に応じて搬送方向に配列され、走査方向に並ぶ4列の圧電素子列65a、65b、65c、65dを構成している。
また、複数の圧力室26の内の一部の圧力室26と対向する部分において、圧電体32の一部分34が、上部コンデンサ電極47と下部コンデンサ電極46に挟まれている。そして、高誘電率材料で形成された圧電体32の上記部分34と、この部分を挟む上部コンデンサ電極47、及び、下部コンデンサ電極46によって、1つのコンデンサ49が構成されている。即ち、圧電アクチュエータ22の一部の圧電素子36の右側に、これらの圧電素子36の活性体32aと同じ圧電材料で形成された絶縁体34を有する、コンデンサ49が設けられている。先の説明からも明らかなように、絶縁体34は、活性体32aと同一平面上に配置され、且つ、活性体32aと絶縁体34とが一体化されて圧電体32を構成している。絶縁体34は、圧電体32を形成する工程において同時に形成される。尚、一部の圧電素子36にのみコンデンサ49が設けられている理由については、後で説明する。
図4、図5に示すように、振動板30の上面には、下部電極31、圧電体32、及び、上部電極33を覆うように、2層の保護層37,38が形成されている。尚、図2、図3では、図面の簡単のため、保護層37,38の図示は省略されている。保護層37は、アルミナ(Al23)、あるいは、シリコン窒化膜等の絶縁体によって構成されている。また、保護層38は、シリコン酸化膜等の絶縁体によって構成されている。尚、保護層37,38が2層である必要は特になく、例えば、シリコン酸化膜等からなる1層の保護層38のみが形成されてもよい。
保護層38の上面には、後述するドライバIC51から出力された駆動信号を、複数の圧電素子36にそれぞれ供給するための、複数の駆動配線35が設けられている。図2、図3に示すように、前記コンデンサ49が設けられていない圧電素子36については、駆動配線35は、その圧電素子36の上部電極33に直接接続されている。一方、コンデンサ49が設けられている圧電素子36については、駆動配線35は、上部コンデンサ電極47に接続されている。
図2、図4、図5に示すように、各駆動配線35は、上部電極33又は上部コンデンサ電極47の上面に接続され、上部電極33又は上部コンデンサ電極47から右方へ延びている。複数の駆動配線35は、シリコン酸化膜等からなる保護層39によって覆われている(図4、5)。尚、図2、図3では、保護層39の図示は省略されている。図2、図3に示すように、圧電アクチュエータ22の右端部の上面には、複数の駆動接点部40が搬送方向に1列に配列されている。複数の駆動配線35は、流路形成部材21の右端部に位置する複数の駆動接点部40とそれぞれ接続されている。また、複数の駆動接点部40の、搬送方向における両側には、下部電極31と接続されている2つのグランド接点部41が配置されている。
尚、図2に示すように、各圧電素子36から右方に引き出された駆動配線35は、それよりも右側に位置する圧電素子列65a、65b、65cの2つの圧電素子36の間を通って、駆動接点部40に接続されている。そのため、4列の圧電素子列65のうち、最も右側に位置する圧電素子列65aを構成する2つの圧電素子36の間には、左側3列の圧電素子列65b〜65dからそれぞれ引き出された3本の駆動配線35を通す必要がある。これら3本の駆動配線を搬送方向に並べて配置してもよいが、2つの圧電素子36の搬送方向における間隔が狭い場合は、3本の駆動配線35の間隔がかなり狭くなるため、駆動配線35の間でショートやマイグレーションが発生する虞がある。
図6は、図2において符号Cで示す線に沿った断面図である。本実施形態では、図6に示すように、3本の駆動配線35a、35b、35cが、振動板30からの高さ位置(振動板と直交する上下方向の位置)が異なるように配置されている。具体的には、まず、保護層38の上面に、2本の駆動配線35a,35bが配置されている。これら2本の駆動配線35a,35bは、保護層39aで覆われる。その保護層39aの上面の、2本の駆動配線35a,35bの間の領域に、もう1本の駆動配線35cが配置されている。この中央の駆動配線35cは、保護層39bで覆われている。
このように、3本の駆動配線35a〜35cの間で、振動板30からの高さ位置を異ならせる。つまり、限られた領域内で、3本の駆動配線35a〜35cを高さ方向に離して配置することで、隣接する駆動配線35の間の距離を離すことができ、ショートやマイグレーションを防止できる。尚、右から2番目の圧電素子列65bにおいて、2つの圧電素子36の間を通過する、2本の駆動配線35についても、上と同様に高さ位置が異なっていてもよい。
また、3本の駆動配線35a〜35cは、保護層39a,39bで覆われているが、中央の駆動配線35cの高さ位置が高いために、保護層39bの中央部分が周囲よりも突出した形状となっている。そのため、例えば、後述するリザーバ形成部材23を圧電アクチュエータ22に押し付けて接合する場合など保護層39bに外力が作用したときに、上記突出部分に応力が集中して保護層39bやこれによって保護される構造が破損しやすくなる。そこで、図6に示すように、保護層39aの、高さ位置が低い両側2本の駆動配線35a,35bを覆っている部分が、さらに、別の保護層39cで覆われていることが好ましい。これにより、3本の駆動配線35a〜35cの高さ位置を異ならせつつ、保護層39b,39cの上面をほぼ平らにして、応力集中を防止できる。
圧電アクチュエータ22の右端部の上面には、配線部材であるCOF(Chip On Film)50が接合されている(図2)。尚、図2では、図面を見やすくするために、COF50は、圧電アクチュエータ22に対して右側へ意図的にずらして示されているが、実際には、COF50は、その左端部が、圧電アクチュエータ22の右端部に重なるように配置される。COF50は、ドライバIC51と、このドライバIC51に接続された、複数の入力配線55、及び、複数の出力配線56を有する。COF50の一端部は、プリンタ1の制御装置6(図1参照)に接続され、COF50の他端部は、圧電アクチュエータ22の右端部の上面に接続されている。これにより、ドライバIC51は、複数の入力配線55を介して、制御装置6と電気的に接続されている。また、複数の入力配線55には、所定の駆動電位が印加された電源線57が含まれており、電源線57もドライバIC51に接続されている。一方で、複数の出力配線56の先端部には、それぞれ、複数の出力端子66が設けられ、これら複数の出力端子66は、圧電アクチュエータ22の複数の駆動接点部40と接続される。つまり、ドライバIC51は、複数の出力配線56を介して、圧電アクチュエータ22の複数の駆動接点部40と電気的に接続されている。
尚、ドライバIC51は、COF50の幅方向における中央部に配置されている。そして、ドライバIC51の左側から引き出された複数の出力配線56は、複数の駆動接点部40に向けて、扇形状に広がって延びている。そのため、複数の出力配線56の長さは一定ではない。即ち、前後両端側の出力配線56の配線長が、中央側の出力配線56の配線長よりも長くなっている。
ドライバIC51は、制御装置6から送られてきた制御信号に基づいて、圧電素子36を駆動するための駆動信号を生成して出力する。ドライバIC51から出力された駆動信号は、COF50の出力配線56を介して駆動接点部40に入力され、さらに、圧電アクチュエータ22の駆動配線35を介して各圧電素子36に供給される。駆動信号が供給された上部電極33の電位は、所定の駆動電位とグランド電位との間で変化する。
また、COF50には、2本のグランド配線58が形成されている。これら2本のグランド配線58の先端部には、それぞれグランド端子68が設けられ、これら2つのグランド端子68は、圧電アクチュエータ22の2つのグランド接点部41と接続されている。また、2つのグランド接点部41はグランド電位に維持されている。従って、2つのグランド接点部41と接続されている下部電極31の電位も、常にグランド電位に維持される。
ドライバIC51から駆動信号が供給されたときの、圧電素子36の動作について説明する。駆動信号が供給されていない状態では、圧電素子36の上部電極33の電位はグランド電位となっており、下部電極31と同電位である。この状態から、ある圧電素子36の上部電極33に駆動信号が供給されて、上部電極33に駆動電位が印加されると、上部電極33と下部電極31との電位差により、圧電素子36の活性体32aに、その厚み方向に平行な電界が作用する。ここで、活性体32aの分極方向と電界の方向とが一致するために、活性体32aはその分極方向である厚み方向に伸びて面方向に収縮する。この活性体32aの収縮変形に伴って、振動板30が圧力室26側に凸となるように撓む。これにより、圧力室26の容積が減少して圧力室26内に圧力波が発生することで、圧力室26に連通するノズル24からインクの液滴が吐出される。
上述した圧電アクチュエータ22の製造工程について、図5を参照して簡単に説明しておく。まず、流路形成部材21となるシリコン基板の一表面に、酸化又は窒化処理を行って振動板30を形成する。この振動板30の上面に、導電性材料の成膜とパターニングを行って、下部電極31と下部コンデンサ電極46を形成する。次に、圧電材料の成膜とパターニングを行って、下部電極31と下部コンデンサ電極46をそれぞれ覆うように、活性体32a及び絶縁体34を含む圧電体32を形成する。尚、その際のパターニングによって、圧電体32にスルーホール32bも同時に形成する。
次に、圧電体32の上面に、導電性材料の成膜とパターニングを行って、上部電極33と上部コンデンサ電極47を形成する。尚、上部電極33等を形成するときに、導電部48が、スルーホール32b内の側面及び底面に、上部電極33から連続して形成されるように導電性材料を成膜する。この場合、上部電極33等と導電部48とは同時に形成される。その後、保護層37、保護層38、駆動配線35、及び、保護層39を、この順に積層させていく。尚、上部電極33等の形成前に、スルーホール32b内に導電性材料を充填する工程を行って、導電部48を先に形成してもよい。
(リザーバ形成部材)
リザーバ形成部材23は、圧電アクチュエータ22を挟んで、流路形成部材21と反対側(上側)に配置され、圧電アクチュエータ22の上面に接着剤45で接合されている。リザーバ形成部材23は、例えば、流路形成部材21と同様、シリコンで形成されてもよいが、シリコン以外の材料、例えば、金属材料や合成樹脂材料で形成されていてもよい。
リザーバ形成部材23の上半部には、それぞれ搬送方向に延び、且つ、走査方向に並ぶ2つのリザーバ52が形成されている。2つのリザーバ52は、インクカートリッジ17が装着されるカートリッジホルダ7(図1参照)と、図示しないチューブでそれぞれ接続されている。2つのリザーバ52のうち、一方のリザーバ52にはブラックインクが供給され、他方のリザーバ52にはイエローインクが供給される。
リザーバ形成部材23の下半部には、各リザーバ52から下方に延びる複数のインク供給流路53が形成されている。リザーバ形成部材23は、圧電アクチュエータ22の連通孔42の周囲領域に接合されている。これにより、リザーバ形成部材23の各インク供給流路53は、圧電アクチュエータ22の連通孔42に連通している。各リザーバ52内のインクは、複数のインク供給流路53、及び、複数の連通孔42を介して、流路形成部材21の複数の圧力室26に供給される。また、リザーバ形成部材23の下半部には、圧電アクチュエータ22の4列の圧電素子列65a〜65dをそれぞれ覆う、4つの凹状の保護カバー部54も形成されている。
(圧電素子36に接続されるコンデンサ49について)
次に、一部の圧電素子36に直列的に接続されるコンデンサ49について、その設けられている理由、及び、具体的な構成等について、以下説明する。
コンデンサ49が設けられる前提として、まず、本実施形態では、以下の(1)、(2)に述べるように、圧電アクチュエータ22の複数の圧電素子36の間で、駆動信号を出力するドライバIC51と圧電素子36とを接続する配線の全長が異なった構成となっている。
(1)圧電アクチュエータ22の駆動配線35の長さの違い
図2に示すように、圧電アクチュエータ22の複数の圧電素子36は、左右に並ぶ4列の圧電素子列65a〜65dを構成している。また、圧電アクチュエータ22の右端部に、複数の駆動接点部40が配置されている。従って、4列の圧電素子列65a〜65dの間で、複数の駆動接点部40との距離が異なっている。そのため、駆動接点部40から離れるほど、即ち、圧電素子列65a、圧電素子列65b、圧電素子列65c、圧電素子列65dの順に、圧電素子36に接続される駆動配線35の長さが長くなる。これにより、4列の圧電素子列65a〜65dの間で、圧電素子36とドライバIC51の間の配線の全長が異なることになる。
(2)COF50の出力配線56の長さの違い
図2に示すように、ドライバIC51はCOF50の幅方向(前後方向)における中央部に配置されているため、COF50の複数の出力配線56は、ドライバIC51から複数の駆動接点部40に向けて、扇状に広がって延びている。つまり、1列の圧電素子列を構成する複数の圧電素子36のうち、その配列方向の端に位置する圧電素子36に対応するCOF50の出力配線56は、配列方向の中央側に位置する圧電素子36に対応するCOF50の出力配線56よりも、配線長さが長い。これにより、1列の圧電素子列を構成する複数の圧電素子36の間でも、圧電素子36とドライバIC51との間の配線の全長が異なることになる。
複数の圧電素子36の間で、圧電素子36とドライバIC51とを繋ぐ配線の全長が異なっていると、配線長が長い圧電素子36では、配線抵抗が大きくなるために、ドライバIC51から出力された駆動信号の波形が鈍る。つまり、駆動信号の応答性が悪くなる。複数の圧電素子36の間で駆動信号の応答性が異なってしまうと、複数の圧電素子36にそれぞれ対応する複数のノズル24の間で、吐出速度が異なったり、あるいは、吐出量が異なったりしてしまい、印字品質が低下する。そこで、本実施形態では、前記配線長が長い圧電素子36について、駆動信号の応答性改善のために、コンデンサ49が接続されている。
図7は、1つの圧電素子36を駆動する1つの回路ループの等価回路である。1つの圧電素子36は、高誘電率材料である圧電体32の活性体32aが、上部電極33と下部電極31とに挟まれた要素であり、ある容量Cを有する一種のコンデンサとみなすことができる。また、ドライバIC51から駆動接点部40を経由して圧電素子36に至る配線56,35、及び、圧電素子36からグランド接点部41を経てグランド(GND)に至る配線59,58の、総抵抗をRとしている。
また、ドライバIC51は、圧電素子36に対して駆動信号を供給することにより、圧電素子36の上部電極33の電位を駆動電位とグランド電位との間で切り換えるものであるが、これは、駆動電位が印加される電源線57(VDD)との接続/遮断を切り換えるスイッチSWと置き換えることができる。以上より、図7に示すように、1つの圧電素子36を駆動する1つの回路ループは、電気抵抗Rの抵抗と容量Cのコンデンサとが直列接続されたRC直列回路とみなすことができる。
ドライバIC51と等価のスイッチSWがONになったときに、電源VDDから供給された電流が回路内を流れて圧電素子36と等価のコンデンサが充電され、それにつれて、圧電素子36の上部電極33の電位が上昇していく。そして、充電が完了したときに、上部電極33の電位が駆動電位に至る。この状態において、上部電極33と下部電極31とに挟まれる、圧電素子36の活性体32aに電界が作用するため、圧電素子36に変形が生じる。
ここで、ドライバIC51と圧電素子36の間の配線の全長が長い場合は、図7の抵抗Rが大きくなる。また、RC直列回路の、回路の応答性を示す時定数は、RCで示される。つまり、抵抗Rが大きい場合に、回路の応答性を高めるために時定数を小さくするには、回路全体の容量Cを小さくすればよい。そこで、本実施形態では、ドライバIC51までの配線の全長が長い一部の圧電素子36について、この圧電素子36と駆動接点部40を繋ぐ駆動配線35に、圧電素子36と直列的に接続されたコンデンサ49(静電容量Ca)が設けられている。
先にも少し触れたが、コンデンサ49は、具体的には、以下のような構成である。図4、図5に示すように、コンデンサ49は、圧電体32の一部である絶縁体34と、絶縁体34の振動板30側に配置された下部コンデンサ電極46と、絶縁体34の振動板30と反対側に配置された上部コンデンサ電極47とを有する。下部コンデンサ電極46は、圧電体32のスルーホール32b内の導電性材料からなる導通部48によって、隣接する圧電素子36の上部電極33と導通している。また、上部コンデンサ電極47は、駆動配線35に接続されている。
次に、このコンデンサ49が設けられている具体的な位置について説明する。上記(1)で説明した、4つの圧電素子列65a〜65dの間での、圧電アクチュエータ22の駆動配線35の長さの違いと、上記(2)で説明した、1列の圧電素子列内の複数の圧電素子36の間での、COF50の出力配線56の長さの違い、という2つの観点から、コンデンサ49の位置が決められている。
先の(1)、(2)で述べたように、4列の圧電素子列65a〜65dの間では、左側に位置しており駆動接点部40からの離間距離が大きいものほど、駆動配線35の長さが長くなる。各圧電素子列の複数の圧電素子36の間では、配列方向端側に位置するものほど、出力配線56の長さが長くなる。
そこで、まず、4列の圧電素子列65a〜65dのうち、駆動接点部40とは反対側(左側)に位置する3列の圧電素子列65b〜65dについてのみ、コンデンサ49が設けられている。最も左側に位置する圧電素子列65dについては、この圧電素子列65dを構成する全ての圧電素子36に、それぞれ、コンデンサ49が直列的に接続されている。左から2つ目の圧電素子列65cについては、圧電素子列65dよりは駆動配線35の長さは短い。そこで、出力配線56が長くなる、配列方向端側に位置する4つ、両側で合計8つの圧電素子36にのみ、コンデンサ49が接続されている。左から3つ目の圧電素子列65bについては、さらに、駆動配線35の長さは短いことから、配列方向端側の2つ、両側で合計4つの圧電素子36にのみコンデンサ49が接続されている。
以上のように、本実施形態では、圧電アクチュエータ22の複数の圧電素子36のうち、ドライバIC51から圧電素子36までの配線の全長が長い一部の圧電素子36については、圧電素子36と駆動接点部40を繋ぐ駆動配線35に、圧電素子36と直列的に接続されたコンデンサ49が設けられている。つまり、ドライバIC51から、駆動接点部40、圧電素子36を経て、グランドに至る回路において、圧電素子36と直列的に、別のコンデンサ49が付加されることになり、この回路全体の合成容量が小さくなる。従って、回路の時定数が小さくなって、駆動信号が供給されたときの、圧電素子36の圧電体に印加される電圧(電位差)の変化が速くなる。これにより、この圧電素子36について、配線が長いことによる駆動信号の応答性低下が抑えられるため、複数の圧電素子36の間で、配線抵抗の差に起因する、駆動信号の応答性のばらつきが小さくなる。また、コンデンサ49は、圧電素子36の活性体32aと同じ圧電材料で形成された絶縁体34を有する。そのため、圧電素子36の活性体32aと、コンデンサ49の絶縁体34とを同じ工程で形成することが可能である。
また、本実施形態では、複数のコンデンサ49の容量は全て同じではなく、圧電素子36とドライバIC51とを繋ぐ配線の長さに応じて、コンデンサ49の静電容量が異なっている。これにより、複数の圧電素子36の間での、駆動信号の応答性ばらつきがより小さくなる。尚、コンデンサ49の静電容量に差を付けるために、本実施形態では、上部コンデンサ電極47の電極面積を異ならせている。もちろん、下部コンデンサ電極46の電極面積を大きくすることによって、コンデンサ49の静電容量を大きくすることも可能である。
左側3つの圧電素子列65b〜65dについては、少なくとも一部の圧電素子36にコンデンサ49が接続されている。しかし、これら3つの圧電素子列65b〜65dは、左側に位置するものほど、配線の全長が長くなる。そこで、3つの圧電素子列65b〜65dのうち、複数の駆動接点部40からの、走査方向における離間距離が大きいものほど、コンデンサ49の容量が小さくなっている。例えば、3つの圧電素子列65b〜65dのそれぞれにおいて、配列方向における端に位置する圧電素子36にコンデンサ49が接続されているが、最も左に位置する圧電素子列65dの、端位置の圧電素子36に接続された、コンデンサ49の静電容量(上部コンデンサ電極47の電極面積)が最も小さく、圧電素子列65cの端位置の圧電素子36、圧電素子列65bの端位置の圧電素子36の順に、コンデンサ49の静電容量が大きくなっている。
また、1列の圧電素子列内でも、COF50の出力配線56の長さが長いものほど、コンデンサ49の容量が小さくなっている。即ち、1列の圧電素子列内の複数の圧電素子36のうち、配列方向の端側に配置されているものほど、その圧電素子36に接続されたコンデンサ49の静電容量が小さくなっている。
本実施形態では、コンデンサ49の下部コンデンサ電極46と圧電素子36の上部電極33とが、活性体32a及び絶縁体34を含む圧電体32の、スルーホール32b内の導通部48によって接続されている。ところで、スルーホール32b内では、導電性材料がスルーホール32b内の空間を全て満たすように充填されるとは限られず、導電性材料がスルーホール32bの内壁面を覆うように配置されているだけで、その内側には大きな空洞が生じていることもあり得る。この場合、リザーバ形成部材23の接合時に、余剰の接着剤45が前記空洞内に流入すると、スルーホール32b内の導通部48の導通信頼性が低下する虞がある。この点、図2〜図4に示すように、本実施形態では、圧電体32のスルーホール32bは、リザーバ形成部材23が接合される、圧電アクチュエータ22の連通孔42の周囲領域よりも、外側に配置されている。そのため、スルーホール32b内に、余剰の接着剤45が流入するということが起こりにくい。
以上説明した実施形態において、インクジェットヘッド4が、本発明の液体吐出装置に相当する。流路形成部材21とノズルプレート20が、本発明の第1流路構造体に相当する。ノズルプレート20に形成された複数のノズル24、及び、流路形成部材21に形成された複数の圧力室26が、本発明の第1液体流路に相当する。リザーバ形成部材23が、本発明の第2流路構造体に相当する。リザーバ形成部材23のリザーバ52とインク供給流路53が、本発明の第2液体流路に相当する。下部電極31が、本発明の第1素子電極に相当し、上部電極33が、本発明の第2素子電極に相当する。駆動接点部40が、本発明の信号入力部に相当する。グランド接点部41が、本発明の基準電位部に相当する。
下部コンデンサ電極46が、本発明の第1コンデンサ電極に相当し、上部コンデンサ電極47が、本発明の第2コンデンサ電極に相当する。COF50が、本発明の配線基板に相当し、ドライバIC51が、本発明の駆動装置に相当する。駆動接点部40と圧電素子36とを結ぶ駆動配線35、及び、複数の圧電素子36の下部電極31とグランド接点部41とを結ぶ導電経路59(図7参照)が、本発明のアクチュエータ配線に相当する。COF50の出力配線56が、本発明の基板側配線に相当する。図6の保護層39aが、本発明の第1絶縁層に相当し、保護層39bが、本発明の第2絶縁層に相当し、保護層39cが、本発明の第3絶縁層に相当する。
また、特に、請求項1〜11の発明に記載の圧電素子と本実施形態の構成との対応関係については、以下のようになる。コンデンサ49が接続された圧電素子36が、第1圧電素子の一例に相当し、コンデンサ49が接続されていない圧電素子36が、第2圧電素子の一例に相当する。また、コンデンサ49が接続された圧電素子36を含む圧電素子列65b〜65dが、第1圧電素子列の一例に相当し、コンデンサ49が接続された圧電素子36を含まない圧電素子列65aが、第2圧電素子列の一例に相当する。
一方、請求項12の発明に記載の圧電素子と本実施形態の構成との対応関係については、以下のようになる。コンデンサ49が接続された圧電素子36のうちの、ドライバIC51との間の配線の長さが長い圧電素子36が、請求項12の第1圧電素子の一例に相当し、この第1圧電素子に接続されたコンデンサ49が、第1コンデンサの一例に相当する。一方、前記配線長が短い圧電素子36が、請求項12の第2圧電素子の一例に相当し、この第2圧電素子36に接続されたコンデンサ49が、第2コンデンサの一例に相当する。例えば、圧電素子列65b〜65dのそれぞれに対して、容量の異なる複数種類のコンデンサ49が存在するが、静電容量の小さいコンデンサ49に接続された、端側の圧電素子36が第1圧電素子に相当し、静電容量の大きいコンデンサ49に接続された、中央側の圧電素子36が第2圧電素子に相当する。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、コンデンサ49は、駆動接点部40と圧電素子36とを繋ぐ駆動配線35に設けられていたが、コンデンサ49が、圧電素子36とグランド接点部41とを繋ぐ配線に設けられてもよい。図8では、左側の圧電素子列65dについては、圧電素子36の右側、即ち、圧電素子36と駆動接点部40とを接続する駆動配線35側にコンデンサ49が配置されているが、右側の圧電素子列65cについては、圧電素子36の左側、即ち、圧電素子36とグランド接点部41とを接続する配線側にコンデンサ49が配置されている。
図9は、図8のD−D線断面図である。図9に示すように、この形態では、駆動接点部40に接続されている駆動配線35は、圧電素子36の上部電極33に直接接続されている。また、圧電素子36の下部電極31と、コンデンサ49の上部コンデンサ電極47とが、スルーホール32b内の導通部48によって導通している。さらに、コンデンサ49の下部コンデンサ電極46は、グランド接点部41に接続されている。ここで、図8に示すように、左側の圧電素子列65dにおいては、前記実施形態の構成と同様に、複数の圧電素子36の下部電極31が互いに導通して共通電極となり、且つ、グランド接点部41に接続されてグランド電位に保持されている。一方で、コンデンサ49の下部コンデンサ電極46は、周囲から分離して配置されている。これに対して、右側の圧電素子列65cにおいては、逆に、複数のコンデンサ49の下部コンデンサ電極46が互いに導通し、グランド接点部41に接続された構成となる。つまり、複数の圧電素子36の下部電極31の方が分離して配置されている。
尚、図8では、右側の圧電素子列65cについては、左側の圧電素子列65dと比べて、コンデンサ49の上部コンデンサ電極47の電極面積が格段に大きくなっている。これは、図9からわかるように、右側の圧電素子列65cにおいては、上部コンデンサ電極47が、圧電素子36の下部電極31とスルーホール32b内の導電部48を介して接続されるために、右側へ張り出しているからである。つまり、右側の圧電素子列65のコンデンサ49は、上部コンデンサ電極47の面積が格段に大きくなっているものの、絶縁体34の、上部コンデンサ電極47と下部コンデンサ電極46とに挟まれる領域が格段に大きくなっているわけではない。
また、この変更形態では、図8に示すように、全てのコンデンサ49の絶縁体34が、圧電アクチュエータ22の連通孔42の周囲領域と、圧電素子36との間に配置されている。そのため、圧電アクチュエータ22の連通孔42の周囲領域に、リザーバ形成部材23が接着剤で接合される際に、連通孔42の周囲領域を囲むように絶縁体34が配置されていることから、余剰の接着剤が、連通孔42の周囲領域から圧電素子36側へ流れ出すことを防止できる。
2]図5に示すように、前記実施形態のコンデンサ49では、上部コンデンサ電極47が、駆動配線35側にあって高い電位が印加される電極であり、下部コンデンサ電極46がグランド接点部41側にあって低い電位が印加される電極であったが、この関係が逆であってもよい。即ち、上部コンデンサ電極47に低い電位が印加され、下部コンデンサ電極46に高い電位が印加される構成であってもよい。
3]圧電素子36の活性体32aと、コンデンサ49の絶縁体34は、同じ材料で形成されていれば必ずしも一体的に構成されている必要はない。例えば、図10に示すように、コンデンサ49の絶縁体34が、圧電素子36の活性体32aを含む圧電体32から分離して配置されていてもよい。また、図10では、コンデンサ49の下部コンデンサ電極46と圧電素子36の上部電極33とを接続する導通部48が、活性体32aを含む圧電体32の側面に形成されている。尚、図10に示す構成において、前記実施形態と同様に、スルーホールを採用してもよい。この場合、活性体32aを含む圧電体32に、スルーホールが形成されてもよいが、圧電体32から離れた、絶縁体34を含む別の圧電体60の、絶縁体34に連なる部分にスルーホールが形成されてもよい。また、圧電体32と絶縁体34とが同一面上にある必要もない。例えば、圧電体32又は絶縁体34の何れか一方の下側に、別の層が積層されるなどして、圧電体32と絶縁体34の、振動板30からの高さ位置が多少異なっていてもよい。
また、上記に関連して、前記実施形態では、1列の圧電素子列を構成する複数の圧電素子36の間で、圧電体32が一体化されているが、複数の圧電素子36の間で、圧電体32が互いに分離された構成であってもよい。
4]図11、図12に示すように、圧電アクチュエータ22の連通孔42の周囲領域に、コンデンサ49の絶縁体34が配置されていてもよい。図11、図12では、圧電アクチュエータ22(振動板30)の連通孔42の周囲領域に、コンデンサ49の絶縁体34、上部コンデンサ電極47、下部コンデンサ電極46が、それぞれ環状に形成され、連通孔42を取り囲むように配置されている。この構成では、連通孔42を囲むように絶縁体34を含むコンデンサ49が配置されることで、連通孔42の周囲に環状の壁部が形成される。そのため、リザーバ形成部材23を、圧電アクチュエータ22の連通孔42の周囲領域に接合する際に、リザーバ形成部材23を、絶縁体34を含む環状の壁部に押し付けて接合できるため、連通孔42の周りのシール性が向上し、インクが漏れにくくなる。
5]2つの圧電素子36の間に2本以上の駆動配線35を通すときの、これら2本以上の駆動配線35の配置は、前記実施形態の図6に示す形態には限られない。図13は、4本の駆動配線35を通す例であるが、この図13に示すように、下側(振動板30側)に配置される配線35a,35bと完全に重なるように、上側の配線35c,35dが配置されてもよい。尚、この図13の形態では、左右の2本の配線35a,35bの間の、配線35が配置されていない領域に凹みができてしまうため、この凹みを覆うように保護層39cを形成して、上面全体を平らにすることが好ましい。
6]前記実施形態では、一部の圧電素子36に設けられている複数のコンデンサ49の間で、圧電素子36とドライバIC51との間の配線の全長に応じて、コンデンサ49の静電容量を異ならせているが、全てのコンデンサ49について、静電容量を等しくしてもよい。あるいは、圧電アクチュエータ22の全ての圧電素子36に対してそれぞれコンデンサ49を設けた上で、配線の長さに応じて、コンデンサ49の静電容量を異ならせた形態も採用できる。
7]前記実施形態では、圧電アクチュエータ22の駆動接点部40に、COF50を介してドライバIC51が接続されているが、圧電アクチュエータ22にドライバIC51が設けられて、駆動接点部40にドライバIC51が直接接続されてもよい。
8]前記実施形態では、流路形成部材21はシリコン基板で形成され、シリコン基板に公知の半導体プロセス技術によって、圧電アクチュエータを形成しているが、流路形成部材21が、シリコン以外の材料、例えば、金属材料などで形成されていてもよい。流路形成部材21が、シリコン以外の材質で形成されている場合は、別の工程で作製した圧電アクチュエータを、流路形成部材21の上面に接着剤で接合すればよい。また、その場合の圧電アクチュエータの製造方法は特に限定されない。例えば、未焼成のグリーンシートの表面に電極を印刷等によって形成してから、このグリーンシートを焼成することによって製造されたものであってもよい。
9]前記実施形態では、圧電層32に対して振動板30側に位置する下部電極31が、グランド接点部41側の電極であり、圧電層32に対して振動板30と反対側に位置する上部電極33が、駆動接点部40側の電極となっているが、この関係が逆であってもよい。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、本発明を、記録用紙にインクを吐出して画像等を印刷するインクジェットヘッドに適用したものであるが、画像等の印刷以外の様々な用途で使用される液体吐出装置においても本発明は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を吐出して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本発明を適用することは可能である。
1 インクジェットプリンタ
4 インクジェットヘッド
20 ノズルプレート
21 流路形成部材
22 圧電アクチュエータ
23 リザーバ形成部材
24 ノズル
26 圧力室
30 振動板
31 下部電極
32 圧電体
32a 活性体
32b スルーホール
33 上部電極
34 絶縁体
35 駆動配線
36 圧電素子
39a 保護層
39b 保護層
39c 保護層
40 駆動接点部
41 グランド接点部
42 連通孔
45 接着剤
46 下部コンデンサ電極
47 上部コンデンサ電極
48 導通部
49 コンデンサ
52 リザーバ
53 インク供給流路
56 出力配線
65 圧電素子列
51 ドライバIC

Claims (12)

  1. 複数のノズル及び前記複数のノズルにそれぞれ連通した複数の圧力室を含む第1液体流路が形成された第1流路構造体と、
    前記第1流路構造体に、前記複数の圧力室を覆うように設けられた圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動する駆動装置とを備え、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記複数の圧力室を覆う振動板と、前記振動板に前記複数の圧力室に対応して配置された複数の圧電素子であってそれぞれ圧電材料で形成された活性体を含む複数の圧電素子と、前記振動板に設けられた複数の信号入力部であって前記駆動装置と接続されて前記複数の圧電素子を駆動するための駆動信号が前記駆動装置から入力される複数の信号入力部と、所定の基準電位が印加される基準電位部と、前記複数の圧電素子の各々と前記複数の信号入力部の各々と前記基準電位部とを結ぶ複数のアクチュエータ配線と、を有し、
    前記複数の圧電素子は、第1圧電素子と第2圧電素子を含み、
    前記第1圧電素子と前記駆動装置の間の前記アクチュエータ配線を含む配線の全長が、前記第2圧電素子と前記駆動装置の間の前記アクチュエータ配線を含む配線の全長よりも長く、
    前記第1圧電素子と前記信号入力部とを接続する前記アクチュエータ配線、又は前記第1圧電素子と前記基準電位部とを接続する前記アクチュエータ配線に前記第1圧電素子と直列的に接続されるコンデンサが設けられており、
    前記コンデンサは前記複数の圧電素子の前記活性体と同じ圧電材料で形成された絶縁体を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1液体流路と連通する第2液体流路が形成された第2流路構造体を備え、
    前記第2流路構造体は、前記圧電アクチュエータに対して前記第1流路構造体と反対側に配置されており、且つ、前記圧電アクチュエータに接合されており、
    前記圧電アクチュエータには、前記第1流路構造体の前記第1液体流路と前記第2流路構造体の前記第2液体流路とを連通させる連通孔が形成されており、
    前記絶縁体は、前記圧電アクチュエータの前記連通孔の周囲領域に、前記連通孔を囲むように配置されており、
    前記第2流路構造体は、前記絶縁体が設けられた前記周囲領域において前記圧電アクチュエータと接合されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1液体流路と連通する第2液体流路が形成された第2流路構造体を備え、
    前記第2流路構造体は、前記圧電アクチュエータに対して前記第1流路構造体と反対側に配置されており、且つ、前記圧電アクチュエータに接合されており、
    前記振動板には、前記第1流路構造体の前記第1液体流路と前記第2流路構造体の前記第2液体流路とを連通させる連通孔が形成されており、
    前記第2流路構造体は、前記圧電アクチュエータの前記連通孔の周囲領域に、接着剤で接合され、
    前記絶縁体は、前記第2流路構造体が接合された前記圧電アクチュエータの前記周囲領域と前記第1圧電素子との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1液体流路と連通する第2液体流路が形成された第2流路構造体を備え、
    前記第2流路構造体は、前記圧電アクチュエータに対して前記第1流路構造体と反対側に配置されており、且つ、前記圧電アクチュエータに接合されており、
    前記圧電アクチュエータには、前記第1流路構造体の前記第1液体流路と前記第2流路構造体の前記第2液体流路とを連通させる連通孔が形成されており、
    前記複数の圧電素子の各々は、前記活性体に対して前記振動板側に配置された第1素子電極と、前記活性体に対して前記振動板と反対側に配置された第2素子電極とを有し、
    前記コンデンサは、前記絶縁体に対して前記振動板側に配置された第1コンデンサ電極と、前記絶縁体に対して前記振動板と反対側に配置された第2コンデンサ電極とを有し、
    前記第1素子電極と前記第2コンデンサ電極、又は、前記第2素子電極と前記第1コンデンサ電極が、前記活性体又は前記絶縁体を含む圧電体に形成されたスルーホール内に配置された導電性材料を含む導通部によって接続されており、
    前記第2流路構造体は、前記圧電アクチュエータの前記連通孔の周囲領域に接着剤で接合されており、
    前記スルーホールが、前記第2流路構造体が接合された前記連通孔の周囲領域よりも外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  5. 前記複数の信号入力部に接続される配線基板を備え、
    前記配線基板には、前記駆動装置と、前記駆動装置と前記複数の信号入力部の各々とを接続する、複数の基板側配線とが設けられており、
    前記駆動装置と前記第1圧電素子に対応する前記信号入力部とを接続する前記基板側配線が、前記駆動装置と前記第2圧電素子に対応する前記信号入力部とを接続する前記基板側配線よりも長いことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記複数の圧電素子は、第1方向に配列されることによって、前記第1方向と直交する第2方向に並ぶ、第1圧電素子列と第2圧電素子列とを構成し、
    前記第2方向において、前記第2圧電素子列に対して前記第1圧電素子列と反対側に前記複数の信号入力部が配置されており、
    前記第1圧電素子列が、前記コンデンサと接続された前記第1圧電素子を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液体吐出装置。
  7. 前記第1圧電素子列は、それぞれ前記コンデンサが接続された複数の前記第1圧電素子を有し、
    前記複数の第1圧電素子にそれぞれ接続された前記コンデンサは、前記第1圧電素子と前記駆動装置の間の配線の全長が長いものほど、その静電容量が小さいことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 複数の前記第1圧電素子列が前記第2方向において並んで配置されており、
    前記複数の第1圧電素子列にそれぞれ対応する前記コンデンサは、対応する前記第1圧電素子列と前記信号入力部との前記第2方向における離間距離が大きいものほど、その静電容量が小さいことを特徴とする請求項6又は7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記複数の圧電素子は、第1方向に配列されることによって、前記第1方向と直交する第2方向に並ぶ3つの圧電素子列を構成し
    前記第2方向において、前記3つの圧電素子列の一方側に、前記複数の信号入力部が配置されており、
    前記3つの圧電素子列のうちの、最も前記一方側に配置されている前記圧電素子列に含まれる2つの前記圧電素子の間に、他の2つの圧電素子列にそれぞれ対応する2本の前記アクチュエータ配線が配置され、
    前記2本のアクチュエータ配線の、前記振動板からの高さ位置が異なることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の液体吐出装置。
  10. 前記2本のアクチュエータ配線のうちの一方が第1絶縁層によって覆われ、
    前記2本のアクチュエータ配線のうちの他方は、高さ方向から見た場合に前記一方のアクチュエータ配線とは重ならない部分において前記第1絶縁層に形成されており、且つ前記一方のアクチュエータ配線よりも前記振動板からの高さ位置が高くなっており、
    前記他方のアクチュエータ配線は、第2絶縁層によって覆われており、
    前記第1絶縁層の前記一方のアクチュエータ配線を覆う部分が、さらに、第3絶縁層で覆われていることを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記コンデンサの前記絶縁体は、前記圧電素子の前記活性体が形成される工程において、前記活性体と同時に形成されることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の液体吐出装置。
  12. 複数のノズル及び前記複数のノズルにそれぞれ連通した複数の圧力室を含む第1液体流路が形成された第1流路構造体と、
    前記第1流路構造体に、前記複数の圧力室を覆うように設けられた圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動する駆動装置と、を備え、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記複数の圧力室を覆う振動板と、前記振動板に前記複数の圧力室に対応して配置された複数の圧電素子であってそれぞれ圧電材料で形成された活性体を含む複数の圧電素子と、前記振動板に設けられ、且つ、前記駆動装置と接続されて前記駆動装置から前記複数の圧電素子を駆動するための駆動信号が入力される複数の信号入力部と、所定の基準電位が印加される基準電位部と、前記複数の圧電素子の各々と前記複数の信号入力部の各々と前記基準電位部とを結ぶアクチュエータ配線と、を有し、
    前記複数の圧電素子は、第1圧電素子と第2圧電素子を含み、
    前記第1圧電素子と前記駆動装置の間の前記アクチュエータ配線を含む配線の全長が、前記第2圧電素子と前記駆動装置の間の前記アクチュエータ配線を含む配線の全長よりも長く、
    前記第1圧電素子と前記信号入力部とを接続する前記アクチュエータ配線、又は、前記第1圧電素子と前記基準電位部とを接続する前記アクチュエータ配線に、前記第1圧電素子と直列的に接続される第1コンデンサが設けられ、
    前記第2圧電素子と前記信号入力部とを接続する前記アクチュエータ配線、又は、前記第2圧電素子と前記基準電位部とを接続する前記アクチュエータ配線に、前記第2圧電素子と直列的に接続される第2コンデンサが設けられ、
    前記第1コンデンサの静電容量が、前記第2コンデンサの静電容量よりも小さく、
    前記第1コンデンサと前記第2コンデンサは、それぞれ、前記複数の圧電素子の前記活性体と同じ圧電材料で形成された絶縁体を有することを特徴とする液体吐出装置。
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