JP6464290B1 - 研掃用工具とパイプ内面の研掃方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプ内に均一にブラッシング加工を施す作業を簡単に行うことができるうえ、作業効率が高く、精密な加工に適し、経済性を高めることができる研掃用工具とパイプ内面の研掃方法を提供する。【解決手段】研掃ブラシは、第1のブラシ作業部22と、固定部23と、第2のブラシ作業部24と、連結部25と、を具備するパワーブラシ21を有する。第1のブラシ作業部22は、砥粒入り樹脂フィラメントからなる研掃用線状体26を複数本束ねた第1の研掃用線状体束27をU字状に湾曲させてU字状湾曲部28が形成されている。固定部23は、U字状湾曲部28の両端部を拘束する。第2のブラシ作業部24は、研掃用線状体29を複数本束ねた第2の研掃用線状体束30をI字状に成形させる。連結部25は、研掃ブラシの挿入方向と直交する方向に延設された第2のブラシ作業部24の中央部を第1のブラシ作業部22に一体に連結させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、金属や、非鉄金属などの筒体を始めとするパイプの内周面部へのブラッシング加工を施すことができる研掃ブラシを有する研掃用工具とパイプ内面の研掃方法に関する。
研掃用工具は、研掃ブラシを使用してパイプの内周面部へ例えば研磨・研削・バリとり・サビ取り・ペンキ剥離などのブラッシング加工を施す工具である。この研掃用工具は、加工対象のパイプの内部に研掃ブラシを挿入して使用する。そして、パイプの内部に研掃ブラシを挿入した状態で、研掃ブラシの挿入方向に沿う回転軸の軸回り方向に研掃ブラシを回転させると同時に、研掃ブラシを軸方向に移動させる。これにより、研掃ブラシでパイプの内周面部全体へブラッシング加工を施す。
現在、市販されているブラシは、金属線・樹脂線共に毛先が放射状になっている。そのため、ブラシの外径は、パイプなどの内径よりも小径でなければパイプに挿入することができない。一般にブラシによりパイプの内周面部へブラッシング加工を施す作業を安易に行うため、パイプ内径とブラシ外径とのクリアランスは大きくとる場合が多い。そのため、パイプの内周面部へブラッシング加工する際に、パイプ内周面とブラシとの間には隙間が生じているので、パイプの内周面の全体に均等にブラッシング加工を施すことは難しい。例えば、パイプの内周面の一部にブラッシング加工されていない部分が残ったり、仕上がり状態にばらつきが生じやすいので、パイプの内周面全体に均等に加工を施すためには、豊富な経験を持った作業者に限定される。
また、従来から金属線や、砥粒入りナイロンフィラメントを利用したブラシが市販されている。しかしながら、これらの製品もパイプ内径とブラシ外径とのクリアランスは大きくとる必要があるので、精密な加工には適さず、需要は限られている。
特許第6111301号公報
従来のブラシは、加工対象のパイプの内部へブラシを挿入した際に、パイプの内周面と接触するブラシの接触部分は、ブラシの最も外側の部分が局部的に点接触するようになっている。そのため、パイプの内周面部へブラッシング加工する際に、パイプ内周面とブラシとの間には隙間が生じているので、パイプの内周面の全体に均等にブラッシング加工を施すことは難しい。例えば、パイプの内周面の一部にブラッシング加工されていない部分が残ったり、仕上がり状態にばらつきが生じやすい。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、パイプ内に均一にブラッシング加工を施す作業を簡単に行うことができるうえ、作業効率が高く、精密な加工に適し、経済性を高めることができる研掃用工具とパイプ内面の研掃方法を提供することにある。
本発明の一局面の態様は、加工対象のパイプの内部に挿入され、前記パイプの内周面部へのブラッシング加工を施す研掃ブラシを有する研掃用工具である。前記研掃ブラシは、第1のブラシ作業部と、固定部と、第2のブラシ作業部と、連結部と、を具備するパワーブラシを有する。前記第1のブラシ作業部は、砥粒入り樹脂フィラメントからなる研掃用線状体を複数本束ねた第1の研掃用線状体束をU字状に湾曲させてU字状湾曲部が形成されている。前記固定部は、前記U字状湾曲部の両端部を固定する。前記第2のブラシ作業部は、前記研掃用線状体を複数本束ねた第2の研掃用線状体束をI字状に成形させる。前記連結部は、前記研掃ブラシの挿入方向と直交する方向に延設された前記第2のブラシ作業部の中央部を前記第1のブラシ作業部に一体に連結させる。
好ましくは、前記第2のブラシ作業部は、少なくとも前記研掃ブラシの挿入方向と直交する方向の長さ寸法L2が前記第1のブラシ作業部における前記研掃ブラシの挿入方向と直交する方向の長さ寸法L1よりも大きい寸法、またはL2=L1である。
好ましくは、前記連結部は、前記第1のブラシ作業部と前記第2のブラシ作業部とをまとめて束ねた結束部分の外周面を覆うリング状の結束具を有するインシュロック機構で固定した部分を接着剤で固定したものである。
好ましくは、前記パワーブラシは、前記研掃ブラシの挿入方向に沿う回転軸の軸回り方向に回転させる回転駆動機構に連結される。
本発明の他の一局面の態様は、前記研掃用工具を使用するパイプ内面の研掃方法である。このパイプ内面の研掃方法は、前記加工対象のパイプの内部に前記パワーブラシを挿入することと、前記パイプの内部に挿入された前記パワーブラシを前記固定部の軸回り方向に回転させることと、前記パワーブラシを回転させた状態で、前記パワーブラシを軸方向に前進させることで、第2のブラシ作業部の前記研掃用線状体の先端部によって前記パイプの内面を叩くハンマリングと、前記第1のブラシ作業部の前記U字状湾曲部の前記研掃用線状体によって前記パイプの内面を引っかくスクラッチングとを連続的に施すことと、を有する。
パイプ内に均一にブラッシング加工を施す作業を簡単に行うことができるうえ、作業効率が高く、精密な加工に適し、経済性を高めることができる研掃用工具とパイプ内面の研掃方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態のパワーブラシを有する研掃用工具の全体の概略構成を示す縦断面図である。 図2は、実施形態のパワーブラシの斜視図である。 図3は、図2のパワーブラシの正面図である。 図4は、図2のパワーブラシの側面図である。 図5は、実施形態のパワーブラシをパイプの内部に挿入した使用状態の一例を示す要部の縦断面図である。 図6は、実施形態のパワーブラシをパイプの内部に挿入した使用状態の一例を示す要部の横断面図である。 図7は、実施形態のパワーブラシをパイプの内部に挿入した使用状態の他の例を示す要部の縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態のパワーブラシを有する研掃用工具の全体の概略構成を示す縦断面図である。図2は、実施形態のパワーブラシの斜視図である。図3は、図2のパワーブラシの正面図である。図4は、図2のパワーブラシの側面図である。図5は、実施形態のパワーブラシをパイプの内部に挿入した使用状態の一例を示す要部の縦断面図である。図6は、実施形態のパワーブラシをパイプの内部に挿入した使用状態の一例を示す要部の横断面図である。図7は、実施形態のパワーブラシをパイプの内部に挿入した使用状態の他の例を示す要部の縦断面図である。
本実施形態の研掃用工具1は、加工対象の金属や、非鉄金属などの筒体を始めとする金属パイプ2(図5参照)の内周面部へのブラッシング加工を施すパワーブラシ21を有する工具である。研掃用工具1は、図1に示すように軸体3と、ブラシ固定部4と、パワーブラシ21とを有する。
本実施形態の軸体3は、可撓性を有する可撓性軸体6である。この可撓性軸体6は、柔軟性が高い軟質樹脂パイプ7の内部に弾性変形可能な線材8を配置している。軟質樹脂パイプ7は、例えば塩化ビニルによって形成されている。線材8は、例えばピアノ線を使用している。
線材8の基端部(図1中で下端部)は、剛性が高い硬質樹脂からなる円柱状の第1のブロック部材9の中央に埋設される状態で固定されている。線材8の先端部は、剛性が高い硬質樹脂からなる円柱状の第2のブロック部材10の基端部側の中央に埋設される状態で固定されている。
また、軟質樹脂パイプ7の基端部は、第1のブロック部材9に外嵌された状態で固定されている。同様に、軟質樹脂パイプ7の先端部は、第2のブロック部材10に外嵌された状態で固定されている。これにより、軟質樹脂パイプ7と線材8とが一体化された可撓性軸体6が形成されている。
可撓性軸体6の基端部は、金属ケース(基部)11に固定されている。この金属ケース11は、有底円筒状のケース本体11aと、このケース本体11aの底部11bに固定された丸棒の軸部11cとを有する。金属ケース11のケース本体11aには、可撓性軸体6の基端部をかしめ固定するかしめ固定部11dを有する。
第2のブロック部材10の先端部の中央部位には、ねじ穴10aが形成されている。このねじ穴10aには、後述するパワーブラシ21の雄ねじ部12が螺着される。そして、第2のブロック部材10によってパワーブラシ21が着脱可能に連結されるブラシ固定部4が形成されている。
パワーブラシ21は、第1のブラシ作業部22と、固定部23と、第2のブラシ作業部24と、連結部25と、を具備する。第1のブラシ作業部22は、砥粒入り樹脂フィラメントからなる研掃用線状体(ブラシ毛)26を複数本束ねた第1の研掃用線状体束27をU字状に湾曲させてU字状湾曲部28を有する。U字状湾曲部28の両端部は、パイプ状の固定部23に挿入された状態で固定されて拘束されている。固定部23は、有底円筒状のケース本体23aと、このケース本体23aの底部23bに固定された雄ねじ部12とを有する。パワーブラシ21は、この雄ねじ部12によって可撓性軸体6のブラシ固定部4に着脱可能に連結されている。
本実施形態では、ケース本体23aは、例えば剛性が高い硬質樹脂パイプ、例えばABS樹脂によって形成されている。なお、ケース本体23aは、硬質樹脂パイプ以外の材料、例えば金属材料であってもよい。この場合は、ケース本体23aにU字状湾曲部28の両端部をかしめ固定することができる。
第2のブラシ作業部24は、第1のブラシ作業部22と同一、または異なる材料によって形成された研掃用線状体(ブラシ毛)29を複数本束ねた第2の研掃用線状体束30をI字状(ウイング状)に成形させたものである。連結部25は、U字状湾曲部28の先端部に固定部23の中心線方向と直交する方向に延設された第2のブラシ作業部24の中央部を一体に連結させる連結具である。
本実施形態では、連結部25の一例として第1のブラシ作業部22と第2のブラシ作業部24とをまとめて束ねた結束部分の外周面を覆うリング状の結束具を有するインシュロック機構31で固定した部分を図示しない接着剤で固定した構成を示している。
また、前記研掃用線状体26、29は、樹脂材料、例えばナイロンと研磨砥粒(グリット)をブラシ用のフィラメントとして加工した「N−GRIT」「エヌグリット」(登録商標)や、「プラグリット」(登録商標)などによって形成された砥粒入り樹脂フィラメントからなる。
例えば、本実施形態の研掃用線状体26、29の素材の製造時には、ナイロンとシリコンカーバイトグリット、またはナイロンとアルミニウムオクサイドをミキシングし、ブラシ用フィラメントとして押し出し加工したものである。この研掃用線状体26、29は、母材のナイロンに混入されているグリットの鋭いエッジが、無作為にあらゆる面に固定されているため、どんな形状の作業面も確実にとらえ、研磨性能を発揮することが確認されている。さらに、本実施形態の研掃用線状体26、29は、耐熱性(融点217°c)に優れた砥粒入り樹脂線であり、狭部作業など摩擦熱の放出が難しい場所の作業にも耐えることができ、接触面への溶着を防止することができる。なお、樹脂材とミキシングする砥粒の種類は、粗さが異なる多数の中から選ぶことが出来る。例えば、#1000(細目)から#46(粗目)の間で12種類から選別することが可能である。
また、本実施形態では、図3に示すように第2のブラシ作業部24は、パワーブラシ21の挿入方向と直交する方向の長さ寸法L2が第1のブラシ作業部22における固定部23の中心線方向と直交する方向の長さ寸法L1よりも大きい寸法に設定されている。なお、第2のブラシ作業部24の長さ寸法L2と第1のブラシ作業部22の長さ寸法L1とは、L2=L1であってもよい。
次に、上記構成のパワーブラシ21の作用について説明する。本実施形態のパワーブラシ21の使用時には、可撓性軸体6のブラシ固定部4のねじ穴10aにパワーブラシ21の雄ねじ部12が螺着される状態にセットされる。なお、パワーブラシ21は、例えば第1のブラシ作業部22と、第2のブラシ作業部24の大きさ、形状などが異なる複数種類の部品が予め準備されている。そして、加工対象の金属パイプ2の条件、例えば金属パイプ2のパイプ内径や、パイプ2の材質、研磨面の状況などに応じて適宜、選択的に使用できるようになっている。また、可撓性軸体6の基端部は、例えば電気ドリル等の図示しない回転駆動機構に連結される。
可撓性軸体6にパワーブラシ21をセットした後、図5に示すように、加工対象の金属パイプ2の一端側の開口端からパワーブラシ21を挿入する。このとき、パワーブラシ21の第2のブラシ作業部24側から金属パイプ2の一端側の開口端に挿入する。なお、このとき使用されるパワーブラシ21の第2のブラシ作業部24の外径は、金属パイプ2の内径とほぼ同径か、金属パイプ2の内径よりも若干大径であることが望ましい。
金属パイプ2内にパワーブラシ21を挿入したのち、パイプ2の内部に挿入されたパワーブラシ21を回転駆動機構によりパワーブラシ21の挿入方向に沿う図示しない回転軸の軸回り方向に回転させる。さらに、パワーブラシ21を回転させた状態で、パワーブラシ21を軸方向に前進させる。このとき、パワーブラシ21に回転を与えると図6に示すように左右に突出した第2のブラシ作業部24の第2の研掃用線状体束30の両端部分の各先端部がパイプ2の内周面に点接触しながら回転する動作が始まる。続いて、その後に図5に示すように第1のブラシ作業部22のU字状湾曲部28がパイプ2の内周面に面接触しながら回転する動作が追従することになる。したがって、第2のブラシ作業部24の研掃用線状体29の両端部分の各先端部によってパイプ2の内面を叩くハンマリングと、第1のブラシ作業部22のU字状湾曲部28の外周部位の研掃用線状体26によってパイプ2の内面を引っかくスクラッチングとを連続的に施すことができる。
そこで、上記構成のパワーブラシ21では次の効果を奏する。すなわち、本実施形態のパワーブラシ21では、第2のブラシ作業部24の研掃用線状体29によってパイプ2の内周面の表面(被加工部)に衝撃を与えたあと、引き続きその位置から第1のブラシ作業部22の研掃用線状体26による引っ掻き切削に入る。これにより、金属パイプ2の内周面部への研磨・研削・バリとり・サビ取り・ペンキ剥離などのブラッシング加工を簡単に行うことができる。なお、パワーブラシ21を軸方向に往復動作させることも可能である。
さらに、本実施形態のパワーブラシ21の研掃用線状体26、29を形成している砥粒入り樹脂線は、樹脂と砥粒をミキシングして糸状に加工した線材である。このため、砥粒が繊維の横面にも突出しているため、従来のブラシとは違い線の先端だけではなく、線の側面をも使用することも可能である。その結果、第1のブラシ作業部22の研掃用線状体26では、線材の側面を使用することでパイプ2の内周面に対して面接触させることができ、用途を拡大することが可能になる。
また、パワーブラシ21の固定部23として金属ではなく、樹脂棒の加工品を使用した場合には、パワーブラシ21の回転時にパワーブラシ21の固定部23がパイプ2の内周面に接触したとしてもパイプ2の内周面の被加工部を傷つけることを防ぐことが出来る。
さらに、本実施形態のパワーブラシ21では、パワーブラシ21を軸方向に移動させる動作により、第2のブラシ作業部24によるハンマリング動作と、第1のブラシ作業部22によるスクラッチング動作とを連続的に施すことができる。そのため、これらの第2のブラシ作業部24によるハンマリング動作と、第1のブラシ作業部22によるスクラッチング動作との相互作用により、金属パイプ2の内周面部へのブラッシング加工を簡単に行うことができる。その結果、本実施形態のパワーブラシ21では、従来のブラシのように例えば、8000rpm程度に高速回転させてブラシを拡開させる必要がない。したがって、パワーブラシ21の耐久性を高めることができ、消耗頻度が大幅に改善された。
また、本実施形態では、可撓性軸体6の先端部にブラシ固定部4を設け、このブラシ固定部4にパワーブラシ21を着脱可能に連結させている。そのため、例えばパワーブラシ21が摩耗した際に、パワーブラシ21のみを交換して使用できるので、経済性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、加工対象の金属パイプ2に挿入するパワーブラシ21の固定部16と、可撓性軸体6の軟質樹脂パイプ7などを樹脂材料で形成している。そのため、パワーブラシ21の回転時に、固定部16や、可撓性軸体6の軟質樹脂パイプ7などが金属パイプ2と接触した場合でも金属パイプ2が傷つくことを防ぐことができる。
本実施形態のパワーブラシ21は、可撓性軸体6を柔軟性が高い軟質樹脂パイプ7と、弾性変形可能な線材8とによって形成したので、湾曲型の金属パイプなどの対象物にもパワーブラシ21を挿入することができる。そのため、湾曲型の金属パイプなどの対象物の内周面もパワーブラシ21によってブラッシング加工することが可能になる。
したがって、従来は薬剤によるエッチング加工で行っていた湾曲型の金属パイプの内周面の加工もエッチング加工を行うことなく簡単にブラッシング加工を行うことができる。その結果、薬剤などの費用を省略できるので、湾曲型の金属パイプの内周面の加工費用の削減等大きな経済効果が得られる。
また、図5および図6に示すように被加工物である金属パイプ2の側面に外側から横穴41を開けたとき、必ず金属パイプ2の横穴41の開口部の端縁部にパイプ2の内部側に突出する交差バリ42ができる。この交差バリ42も本実施形態のパワーブラシ21によって簡単に除去することができる。
すなわち、図5に示すように金属パイプ2内にパワーブラシ21を挿入した状態で、パワーブラシ21を回転させながらパワーブラシ21を軸方向に前進させる。このとき、パワーブラシ21の前進により、最初に第2のブラシ作業部24の研掃用線状体29を交差バリ42に衝撃(Hammerlng)を与え、交差バリ42の根元を弱体化する。その後、第1のブラシ作業部22の研掃用線状体26の引っ掻き(Scratching)作用で簡単に交差バリ42を引っかけて取り除くことが出来る。このように本実施形態のパワーブラシ21では、第2のブラシ作業部24の研掃用線状体29によるハンマリングと、第1のブラシ作業部22の研掃用線状体26によるスクラッチングとの相互作用により簡単に交差バリ42を掻き取り除去することができる。さらに、交差バリ42の掻き取り屑は、作業後、パワーブラシ21を金属パイプ2から引き抜く際に、金属パイプ2に付着したまま金属パイプ2の外部に取り去ることができる。
さらに、パワーブラシ21の第2のブラシ作業部24の長さ寸法L2と第1のブラシ作業部22の長さ寸法L1との関係がL2>L1の場合は、図7に示すように被加工物である金属パイプ43の内周面にねじ溝44のブラッシング加工を簡単に行うことができる。すなわち、図7に示すように被加工物である金属パイプ43の内周面にねじ溝44が形成されている対象物の場合は、第2のブラシ作業部24の研掃用線状体29によってねじ溝44の溝底部44bに付着するバリ45を除去することができる。同時に、第1のブラシ作業部22の研掃用線状体26によってねじ溝44の先端部44aに付着するバリ46を除去することができる。これにより、金属パイプ43内にパワーブラシ21を挿入した状態で、パワーブラシ21を回転させながらパワーブラシ21を軸方向に前進させる操作により、ねじ溝44の溝底部44bに付着するバリ45と、ねじ溝44の先端部44aに付着するバリ46とを同時に除去することができる。したがって、従来のブラシに比べて作業範囲の拡大を図ることができる。
本実施形態の作業例としては、
(1)材料(S48C)のクランクシャフトの内径公差バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
(2)材料(FC材)のカムシャフトの内径公差バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
(3)材料(FCD材)のパワーステアリングのギアケース部品の内面バリ取り
(4)材料(ADC12)のピストンの内面バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
(5)材料(ADC12)のトランスミッションの内径公差バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
(6)材料(FGD450)の油圧バルブの内径バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
(7)材料(ADC12)のエアシリンダの内径バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
(8)材料(SUS・アルミ・鉄)の各種金属パイプの内径バリ取り、ねじ部バリ取り、研磨
などがある。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…研掃用工具、2…金属パイプ、3…軸体、4…ブラシ固定部、6…可撓性軸体、7…軟質樹脂パイプ、8…線材、9…ブロック部材、10…ブロック部材、10a…ねじ穴、11…金属ケース、11a…ケース本体、11b…底部、11c…軸部、11d…固定部、12…雄ねじ部、16…固定部、21…パワーブラシ、22…第1のブラシ作業部、23…固定部、23a…ケース本体、23b…底部、24…第2のブラシ作業部、25…連結部、26…研掃用線状体、27…第1の研掃用線状体束、28…U字状湾曲部、29…研掃用線状体、30…第2の研掃用線状体束、31…インシュロック機構、41…横穴、42…交差バリ、43…金属パイプ、44…ねじ溝、44a…先端部、44b…溝底部、45…バリ、46…バリ、L1…長さ寸法、L2…長さ寸法。

Claims (5)

  1. 加工対象のパイプの内部に挿入され、前記パイプの内周面部へのブラッシング加工を施す研掃ブラシを有する研掃用工具であって、
    前記研掃ブラシは、砥粒入り樹脂フィラメントからなる研掃用線状体を複数本束ねた第1の研掃用線状体束をU字状に湾曲させてU字状湾曲部が形成された第1のブラシ作業部と、
    前記U字状湾曲部の両端部を固定する固定部と、
    前記研掃用線状体を複数本束ねた第2の研掃用線状体束をI字状に成形させた第2のブラシ作業部と、
    前記研掃ブラシの挿入方向と直交する方向に延設された前記第2のブラシ作業部の中央部を前記第1のブラシ作業部に一体に連結させる連結部と、
    を具備するパワーブラシを有する研掃用工具。
  2. 前記第2のブラシ作業部は、少なくとも前記研掃ブラシの挿入方向と直交する方向の長さ寸法L2が前記第1のブラシ作業部における前記研掃ブラシの挿入方向と直交する方向の長さ寸法L1よりも大きい寸法、またはL2=L1である請求項1に記載の研掃用工具。
  3. 前記連結部は、前記第1のブラシ作業部と前記第2のブラシ作業部とをまとめて束ねた結束部分の外周面を覆うリング状の結束具を有するインシュロック機構で固定した部分を接着剤で固定したものである請求項1に記載の研掃用工具。
  4. 前記パワーブラシは、前記研掃ブラシの挿入方向に沿う回転軸の軸回り方向に回転させる回転駆動機構に連結される請求項1に記載の研掃用工具。
  5. 請求項1に記載の研掃用工具を使用するパイプ内面の研掃方法であって、
    前記加工対象のパイプの内部に前記パワーブラシを挿入することと、
    前記パイプの内部に挿入された前記パワーブラシを前記研掃ブラシの挿入方向に沿う回転軸の軸回り方向に回転させることと、
    前記パワーブラシを回転させた状態で、前記パワーブラシを軸方向に前進させることで、前記第2のブラシ作業部の前記研掃用線状体の先端部によって前記パイプの内面を叩くハンマリングと、前記第1のブラシ作業部の前記U字状湾曲部の前記研掃用線状体によって前記パイプの内面を引っかくスクラッチングとを連続的に施すことと、を有するパイプ内面の研掃方法。
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