JP6462513B2 - ワイヤハーネス保護シート、及び該シート付きワイヤハーネス、並びに該シートのワイヤハーネスへの取付け方法 - Google Patents

ワイヤハーネス保護シート、及び該シート付きワイヤハーネス、並びに該シートのワイヤハーネスへの取付け方法 Download PDF

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Description

この発明は、ワイヤハーネスを集束しつつ保護するワイヤハーネス保護シート、及び該シート付きワイヤハーネス、並びに該シートのワイヤハーネスへの取付け方法に関する。
ワイヤハーネスを構成する電線群にシートを巻き付け、巻き付けたシートの巻き付け端を固定することで電線群を集束しつつ包み込むようにして保護するワイヤハーネス保護シートが知られている。
このようなワイヤハーネス保護シートは、例えば、ビニルシートや塩ビシートなどの防水樹脂シートで形成され、特許文献1における防水樹脂シートに例示されるように、シートの巻き付け終了側の巻付け終端部に粘着部が形成されており、該粘着部によって電線群に巻き付けた状態のシートに巻付け終端部を接着することでシートを電線群に巻き付けた状態で取り付けることができる。
しかし、このような保護シートは、シートの巻き付け力によってのみ電線群に対して取り付けられているため、電線群に取り付けた状態において電線群の軸方向にずれないように、シートの長手方向の端部を電線群に固定テープ等でテーピングする必要があり、作業工程が増えるという難点があった。
一方、ワイヤハーネス保護シートには、特許文献2におけるワイヤハーネス外装用シートに例示されるように、シートの一面全体に粘着部を備えたものも知られている。このようなワイヤハーネス保護シートは、電線群にシートを巻き付ける際に、このシートの一面全体に備えた粘着部によって電線群をシートに接着できるため、電線群に対する軸方向のずれの解消が期待できる。
しかし、このようなワイヤハーネス保護シートは、電線群に取り付ける際に、シートの一面全体に備えた粘着部が作業者の手や周辺の部材に意に反して接着することや、電線群が所定の取り付け箇所や取り付け姿勢(角度)に対して位置ずれした状態でシート面に接着するなど、スムーズ、且つ適切に電線群に取り付けることができないおそれがあった。
特開平7−105756号公報 特開2000−82341号公報
そこでこの発明は、熟練した技術を要さずとも容易に、且つワイヤハーネスに適切に巻き付けてしっかりと保護することができるワイヤハーネス保護シート、及び該シート付きワイヤハーネス、並びに該シートのワイヤハーネスへの取付け方法を提供することを目的とする。
この発明は、ワイヤハーネスを構成する電線群に巻き付けるシートと、該シートの少なくとも巻き付け開始側の巻付け始端部に備えるとともに上記電線群に接着するハーネス粘着部と、上記シートの少なくとも巻き付け終了側の巻付け終端部に備えるとともに電線群に巻き付けた上記シートの対向部分に接着するシート粘着部とで構成し、上記シートの上記巻付け始端部と上記巻付け始端部との間に、粘着部を形成していない非粘着領域を有し、上記シートに、該シートの巻き付け方向の一方の端部が上記巻付け始端部であることを表示する巻付け始端側表示手段を有することを特徴とする。
上記構成によれば、熟練した技術を要さずとも、電線群に対して軸方向のずれ等が生じることがなく容易に、且つワイヤハーネスに適切に巻き付けてしっかりと保護することができるワイヤハーネス保護シートを提供することができる。
また、上記構成によれば、ワイヤハーネス保護シートは、シートの巻き方向の一端部にハーネス粘着部を備えるとともに、シートの巻き方向の他端部にシート粘着部とを備えているが、上記巻付け始端部に上記巻付け始端側表示手段を形成することにより、作業者は、巻付け始端側表示手段を基に、シートの巻き付け方向の一端部と他端部とのうちいずれの端部が巻付け始端部であるかを特定することができる。
この発明の態様として、上記ハーネス粘着部と上記シート粘着部との少なくとも一方が、上記シートの上記電線群への巻き付け方向に直交する方向の略全体に形成されたものである。
上記構成によれば、上記ハーネス粘着部を、上記シートの上記電線群への巻き付け方向に直交する方向の略全体に形成した場合には、上記シートの巻付け始端部の略全体を上記電線群に接着することができ、シートを電線群に巻き付ける際に、シートの弛緩を防ぐために、巻付け終端部側から該シートにテンションを加えながら巻き付けても、上記電線群に接着した上記シートの巻付け始端部が外れることなく、上記シートを巻付け終端部側からテンションを加えながら巻き付け後のシート径が細くなるようにしっかりと巻き付けることができる。
一方、上記シート粘着部を、上記シートの上記電線群への巻き付け方向に直交する方向の略全体に形成した場合には、電線群に巻き付けたシートの巻付け終端部が捲れることがなく、巻付け終端部の略全体をそれに対向するシート部分にしっかりと接着することができる。
またこの発明の態様として、上記シート粘着部は、上記巻付け終端部のシート端辺を含めた領域に形成されたものである。
上記構成によれば、上記巻付け終端部において上記シート粘着部をシート端辺まで備えることができるため、上記シート粘着部とシート端辺との間が非粘着領域となることがなく、電線群に巻き付けた状態のシートにおける巻付け終端部に指等が引っ掛かるなどしてシートが剥がれることを防止することができる。
従って、例えば、上記ハーネス粘着部と上記シート粘着部とで粘着力や粘着面積が互いに異なる場合であっても、シートの巻き付け方向における粘着力が弱く、粘着面積が小さい側の端部を上記巻付け終端部として作業者が誤って認識したままワイヤハーネスに外装するおそれがなく、上記巻付け始端部と上記巻付け終端部とのそれぞれに有する適切な粘着力を活かしてワイヤハーネスにしっかりと取り付けることができる。
ここで、上記巻付け始端側表示手段としては、例えば、上記巻付け始端部に切込みや、厚み方向に凹凸等の形状を形成する、或いは、矢印等の図柄(模様、絵、文字のうち少なくともいずれか)を付するなどして上記巻付け終端部と区別できるようにしたものであればよい。
またこの発明は、上述したワイヤハーネス保護シートが上記電線群に巻き付けられた保護シート付きワイヤハーネスであることを特徴とする。
上記構成によれば、ワイヤハーネス保護シートを電線群に巻き付けてしっかりと保護された保護シート付きワイヤハーネスを提供することができる。
またこの発明は、上述したワイヤハーネス保護シートをワイヤハーネスへ取り付ける取付け方法であって、ワイヤハーネスを構成する電線群を上記巻付け始端部に配置して上記ハーネス粘着部に接着し、電線群に上記シートを上記巻付け終端部の手前まで巻き付け、上記シート粘着部を被覆する被覆シートを剥離し、電線群に巻き付けた上記シートの巻付け終端部と該巻付け終端部の対向部分とを上記シート粘着部により接着するワイヤハーネス保護シートのワイヤハーネスへの取付け方法であることを特徴とする。
上記構成によれば、電線群に上記シートを上記巻付け終端部の手前まで巻き付けてから上記シート粘着部を被覆する被覆シートを剥離するため、シートが上記シート粘着部に不用意に接着することなくシートを電線群にスムーズに巻き付けることができる。
また、ワイヤハーネスを構成する電線群を上記巻付け始端部に配置するとともに上記ハーネス粘着部に接着し、さらに、上記シートを電線群に上記巻付け終端部の手前まで巻き付ける際に、上記巻付け始端部と上記巻付け始端部との間に非粘着領域を有するシートを巻き付けることで、上記巻付け終端部側を引っ張りながらシートにテンションを付与しながら上記シートを電線群に巻き付けることができる。
よって、上記シートに巻き緩み等が生じず、電線とシート間、或いはシートの各層間が互いに密着した状態でシートを電線群にしっかりと巻き付けることができる。
この発明によれば、熟練した技術を要さずとも容易に、且つワイヤハーネスに適切に巻き付けてしっかりと保護することができるワイヤハーネス保護シート、及び該シート付きワイヤハーネス、並びに該シートのワイヤハーネスへの取付け方法を提供することができる。
本ワイヤハーネス保護シートの構成説明図。 電線群への外装状態を示す本ワイヤハーネス保護シートの外観図及び断面図。 本ワイヤハーネス保護シートの電線群への外装手順を示すフローチャート。 図3に示すフローチャートのステップ1,2の説明図。 図3に示すフローチャートのステップ3,4の説明図。 本ワイヤハーネス保護シートの実施例の説明図。 他の実施形態のワイヤハーネス保護シートの説明図。 他の実施形態のワイヤハーネス保護シートの平面図。 他の実施形態のワイヤハーネス保護シートの平面図。 電線群への他の外装状態を示す本ワイヤハーネス保護シートの断面図。 従来のワイヤハーネス保護シートの課題説明図。 従来のワイヤハーネス保護シートの他の課題説明図。 従来のワイヤハーネス保護シートの他の課題説明図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図面は本実施形態のワイヤハーネス保護シート1を示し、図1(a)は本実施形態のワイヤハーネス保護シート1の平面図であり、図1(b)は本実施形態のワイヤハーネス保護シート1の右側面図であり、図1(c)は図1(b)中のX1部拡大図であり、図1(d)は図1(b)中のX2部拡大図である。図2(a)は、ワイヤハーネス500の電線群510への外装状態を示す本実施形態のワイヤハーネス保護シート1の外観図であり、図2(b)は図2(a)中のA−A線拡大断面図である。なお、図2(a)はワイヤハーネス500の軸方向の一部のみを示している。
また、図中において矢印(L)はシート10の長手方向、矢印(S)はシート10の短手方向を示す。矢印(X)はワイヤハーネス500、すなわち電線群510の軸方向を示す。
図1(a)、(b)、(c)、(d)、及び図2(a)、(b)に示すように、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、ワイヤハーネス500を構成する電線群510に巻き付けて外装するシート10と、該シート10の短手方向の両側に備えた粘着部11,11とで形成している。
シート10は、展開状態で例えば、長手方向長さが約170mmであり、短手方向長さが約150mmのサイズで平面視矩形状に形成し、耐水性、及び絶縁性を有するポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂シートである。
このシート10は、後述するが該シート10の短手方向に沿って電線群510に巻き付けるため、短手方向がシート10の巻き付け方向に一致するとともに、電線群510に巻き付けた状態において、長手方向が電線群510の軸方向に一致する。
粘着部11は、シート10の一方の面における短手方向の両端部4,4に、各端部4,4で互いに同じ大きさ、及び同じ短冊形状で長手方向の略全長に亘って配置されている。粘着部11は、シート10の短手方向の各端部4,4において、それぞれに対応するシート端辺10t,10t(シート末端)を含めた領域に備え、それぞれに対応するシート端辺10tから他方のシート端辺10t側へ例えば、15mmの幅(図1(a)中の幅W参照)で備えている。
すなわち、粘着部11は、図1(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、シート10の短手方向の各端部4,4において、それぞれに対応するシート端辺10t,10tとの間に、粘着部11が配置されていない非粘着領域を有しないように、それぞれに対応するシート端辺10t,10tに至るまで備えている。
また、図1(c)、(d)に示すように、粘着部11は、粘着部本体12と、該粘着部本体12を剥離可能に被覆する被覆シート13とで2層構造で形成している。粘着部本体12と被覆シート13とは、互いに平面視同じ大きさ、及び同じ短冊形状で形成している。
このような粘着部11は、15mmの幅を有した両面テープ110の一方の面を、シート10の短手方向の各端部4,4に長手方向の全長に亘って貼着することで備えている。
詳しくは、両面テープ110は、図1(b)、(c)、(d)に示すように、粘着部本体12として機能する粘着層と、被覆シート13として機能する被覆層との2層構造で成り、この両面テープ110の粘着層(12)をシート10の短手方向の各端部4,4に貼着することで粘着部本体12と被覆シート13との2層構造から成る粘着部11を形成している。
また、ワイヤハーネス保護シート1は、図1(a)、(b)に示すように、粘着部11を、上述したようにシート10の短手方向の両端部4,4にのみ配置し、短手方向に連続しない構成とすることで、シート10の短手方向の両端部4,4間には、粘着部11を配置しておらず、シート10の表面が露出した非粘着領域16としている。
続いて上述したワイヤハーネス保護シート1をワイヤハーネス500の電線群510に外装する手順について図3に示すフローチャート、並びに図4(a)、(b)及び図5(a)、(b)を用いて説明する。
なお、図3は本ワイヤハーネス保護シート1の電線群510への外装手順を示すフローチャートであり、図4は、図3に示すフローチャートのステップS1,2の説明図であり、詳しくは、図4(a)は巻付け始端部42に電線群510を配置する前にハーネス粘着部112の被覆シート13を剥離する様子を、X1部を拡大して示すとともに右側面視して示した説明図であり、図4(b)は巻付け始端部42に電線群510を配置する様子を平面視して示した説明図である。
図5は、図3に示すフローチャートのステップS3,4の説明図であり、詳しくは、図5(a)は電線群510にシート10を巻き付けるとともに、シート粘着部113の被覆シート13を剥離する様子を、X2部を拡大して示すとともに右側面視して示した説明図であり、図5(b)は電線群510にシート10を巻き付ける様子を平面視して示した説明図である。
ここで、ワイヤハーネス保護シート1は、ワイヤハーネス500を構成する電線群510にシート10を巻き付けて外装するが、シート10の短手方向の各端部4,4に備えた接着部11は互いに同じ形態であるため、短手方向のいずれの端部4側から電線群510を巻き付けてもよいが、以下では、図1(a)、(b)、(c)、(d)、及び図2(b)に示すように、便宜上、短手方向の一方の端部4を、該シート10の巻き付け開始側の巻付け始端部42に設定し、巻付け始端部42に備えた粘着部11を、上記電線群510に接着するハーネス粘着部112に設定する。
同様に、短手方向の他方の端部4を、該シート10の巻き付け終了側の巻付け終端部43に設定し、巻付け終端部43に備えた粘着部11を、電線群510に巻き付けた上記シート10の対向部分10a(図2(b)参照)に接着するシート粘着部113に設定する。
すなわち、図1(a)、(b)、(c)、及び図2(b)に示すように、ハーネス粘着部112は、被覆シート132とハーネス粘着部本体122との2層構造から成り、図1(a)、(b)、(d)、及び図2(b)に示すように、シート粘着部113は、被覆シート133とシート粘着部本体123との2層構造から成る。
まず、図3中のステップS1において、図4(a)中のX1部拡大部分に示すように、ハーネス粘着部112の被覆シート132を剥離し、ハーネス粘着部本体122の粘着面を露出させる。
続く図3中のステップS2において、図4(a)に示すように、電線群510をシート10の巻付け始端部42に配置して該巻付け始端部42に備えたハーネス粘着部本体122に電線群510を接着する。このとき、図4(b)中の仮想線で示した電線群510に示すように、電線群510を、その軸方向がシート10の長手方向に一致するように(平行になるように)巻付け始端部42に配置する。
続く図3中のステップS3において、図5(a)に示すように、シート10を電線群510に巻き付けていく(図5(a)、(b)中の矢印D参照)。その際、図5(b)に示すように、シート10の長手方向の一方の端部をガイド用治具200などに当接させることにより、巻き付け方向がシート10の短手方向に一致するようにガイド用治具200によってシート10をガイドしながら電線群510に巻き付ける。
さらに、電線群510にシート10を巻き付ける際に、電線群510とシート10間や、電線群510に巻き付けたシート10の層間において隙間やシート10の弛緩(中弛み)が生じないように巻付け終端部43側からシート10にテンションをかけながらシート10を電線群510に巻き付ける(図5(a)、(b)中の矢印F参照)。
そして図3中のステップS4において、シート10に巻き付けた電線群510が巻付け終端部43に達する手前において、電線群510へのシート10の巻き付け状態を保持しつつ、図5(a)中のX2部拡大部分に示すように、巻付け終端部43側のシート粘着部113の被覆シート133を剥離し、シート粘着部本体123の粘着面を露出させる。
続く図3中のステップS5において、シート粘着部本体123をシート10の対向部分(図2(b)参照)に接着する。
その際、図示省略するが電線群510にシート10を巻き付けながら巻付け終端部43に達するまで電線群510を転動させることでシート粘着部本体123を、該シート粘着部本体123に対向するシート10の対向部分10aに接着させてもよい。或いは、シート10を電線群510に巻き付けた巻付け部分に、巻付け終端部43を重ねるようにしてシート粘着部本体123をシート10の対向部分10aに接着させてもよい。
上述した手順により、図2(a)、(b)に示すように、ワイヤハーネス保護シート1をワイヤハーネス500の電線群510に適切に外装した保護シート付きワイヤハーネス500Aを得ることができる。
以上、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、ワイヤハーネス500を構成する電線群510に巻き付けるシート10と、該シート10の巻き付け開始側の巻付け始端部42に備えるとともに電線群510に接着するハーネス粘着部112と、シート10の巻き付け終了側の巻付け終端部43に備えるとともに電線群510に巻き付けたシート10の対向部分10aに接着するシート粘着部113とで構成し、シート10の巻付け始端部42と巻付け終端部43との間に、粘着部11を形成していない非粘着領域16を有するものである(図1(a)、(b)、(c)、(d)、及び図2(a)、(b)参照)。
上記構成によれば、熟練した技術を要さずともワイヤハーネス500に容易に、且つ適切に巻き付けてワイヤハーネス500をしっかりと保護することができるワイヤハーネス保護シート1を提供することができる。
詳述すると、例えば、図11(a)に示す巻付け終端部43のみに粘着部11を有する従来のワイヤハーネス保護シート600のように、巻付け始端部42に粘着部11を有しないシート10を電線群510に巻き付けようとした場合、巻付け終端部43側からシート10にテンションをかけると(図11(a)矢印F参照)、電線群510へ巻き付け状態のシート10が電線群510から外れてしまうおそれがあることから、巻付け終端部43側からシート10にテンションをかけながらシート10を電線群510に巻き付けることができなかった。
このため、図11(b)に示すように、巻付け終端部43側からシート10にテンションをかけずにシート10を電線群510に巻き付けると、上述したように、電線群510とシート10間や、シート10の層間において隙間が生じ、電線群510に巻き付けた状態のシート10が弛緩(中弛み)するなどして従来のワイヤハーネス保護シート600は不用意に太くなるおそれがあった。
さらに、例えば、巻付け始端部42に粘着部11を有しない従来のワイヤハーネス保護シート600の場合、巻付け始端部42において電線群510を粘着部11によって固定できないため、シート10の巻き付け方向がワイヤハーネス500の短手方向に対して傾いた(ずれた)巻き付け態様になることや、巻き付け後のシート10の各層が径方向内側から外側へ徐々にワイヤハーネス500の長手方向にずれた状態で巻かれ易くなり、結果として、図11(c)に示すように、シート10の長手方向の端部において電線群510に巻き付けたシート10の各層のずれ部分が露出する巻き付け態様となることもあり、ワイヤハーネス500の長手方向の保護したい所望の箇所をワイヤハーネス保護シート600により適切に保護することができないおそれもあった。
これに対して、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1によれば、上述したように、ハーネス粘着部112によりシート10の巻付け始端部42を電線群510に接着することができるため、ワイヤハーネス500を巻付け終端部43側からシート10にテンションを掛けながら電線群510に巻き付けることができる(図5(a)、(b)参照)。
これにより、図2(b)に示すように、電線群510とシート10間や、シート10の層間において隙間なく、密着した状態で巻き付けることができ、電線群510に巻き付けたシート10の径を細くすることができる。
すなわち、電線群510とシート10間や、巻き付けたシート10の層間の隙間から水や埃などが侵入せずワイヤハーネス500の外装箇所をしっかりと保護することができる。
また、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1によれば、上述したように、シート10の巻付け始端部42をハーネス粘着部112により電線群510に接着した状態でシート10を電線群510に巻き付けることができるため(図2(b)参照)、シート10巻き付け後にシート10がワイヤハーネス500の長手方向にずれる所謂、横ずれを防止できる。
さらに、シート10の電線群510への巻き付け時において、シート10の電線群510に対する配置位置や配置姿勢がずれるなどせず、シート10をワイヤハーネス500の長手方向に直交する方向、すなわちシート10の短手方向に真直に沿うように電線群510に巻き付けることができ、シート10の長手方向の端部において電線群510に巻き付けたシート10の各層がずれることのない巻き付け態様とすることができる。
従って、ワイヤハーネス500にワイヤハーネス保護シート1を外装するための熟練の技術や経験を有さずとも、ワイヤハーネス500の長手方向における保護したい所望の巻付け箇所に正確に外装してしっかりと保護することができる。
また、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、シート10の巻付け始端部42と巻付け終端部43との間に、非粘着領域16を有するため(図1(a)、(b)参照)、ワイヤハーネス500にワイヤハーネス保護シート1を効率よく適切に取り付けることができる。
具体的には、例えば、シート10の一方の面全体に粘着部11を備えた従来のワイヤハーネス保護シート610の場合には、図12に示すように、シート10の電線群510への巻き付け作業中に作業者の手や周辺の部材が巻付け始端部42以外の箇所に形成した粘着部11に意に反して粘着してしまい、ワイヤハーネス500をワイヤハーネス保護シート610に適切に配置したり、シート10をワイヤハーネス500に適切に巻き付けることができないおそれがあり、作業効率が低下するおそれがあった。
これに対して、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、シート10の巻付け始端部42と巻付け終端部43との間に、非粘着領域16を有するため(図1(a)、(b)参照)、作業者の手やワイヤハーネス500が非粘着領域16に触れても意に反して粘着しないため、ワイヤハーネス保護シート1をワイヤハーネス500にスムーズ且つ、適切に取り付けることができ、また、無駄な粘着部11を省くことで、コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、巻付け始端部42をハーネス粘着部112により電線群510に接着することで、図6に示すように、電線群510の幹線510Aと支線510Bとの分岐部520近傍に取り付ける場合であっても、電線群510の分岐部520近傍を含めてシート10を幹線510Aに巻き付けた状態で取り付けることができ、適切に保護することができる。
なお、図6は本実施形態のワイヤハーネス保護シート1を電線群510の分岐部520近傍の幹線510Aに外装した状態を示す正面図である。
詳述すると、巻付け始端部42に粘着部11を備えていない従来のワイヤハーネス保護シート600の場合、図11(b)に示すように、巻付け始端部42を粘着部11により電線群510に接着していない状態でシート10を電線群510に巻き付けるため、図13(a)に示すように、シート10を電線群510に対して固定するために、巻き付け状態のシート10の長手方向の各端部を、その近傍の電線群510に固定テープ700でテーピングするなどして固定する補強作業が行われていた。
しかしその場合、固定テープ700は、シート10端部において、その幅方向の一方側部分をシート10にオーバーラップさせてテーピングし、その幅方向の他方側部分をシート10端部よりもシート10外側へはみ出すようにして電線群510にテーピングする態様となるため、電線群510の軸方向の所定箇所に巻き付けるワイヤハーネス保護シート600の位置決めのために付された位置決めライン550が固定テープ700によって隠れてしまい、ワイヤハーネス保護シート600の位置決めが困難になるおそれがあった(図13(a)参照)。
さらに、電線群510の分岐部520近傍の幹線510Aに従来のワイヤハーネス保護シート600を取り付ける場合においては、固定テープ700が分岐部520から分岐する支線510Bに干渉し、この固定テープ700の貼り付けスペースを考慮すると図13(b)に示すように、該分岐部520の近傍部分までシート10を巻き付けることができず、電線群510における分岐部520近傍を含めた箇所をワイヤハーネス保護シート600により適切に保護することができないという事態が生じていた。
その他にも、電線群510にシート10を巻き付け後に、巻き付け状態のシート10の長手方向の両端部において、固定テープ700などでシート10と電線群510とをテーピングする作業を要するため、作業コストが嵩むという難点も有していた。
これに対して本実施形態では、巻付け始端部42を電線群510にハーネス粘着部112によって接着した状態でシート10を電線群510に巻き付けるため(図2(b)参照)、巻き付け状態のシート10の長手方向の端部を、その近傍の電線群510に固定テープ700により一体にテーピングせずとも、電線群510に対してシート10をしっかりと固定することができる。
よって、図6に示すように、電線群510の分岐部520近傍にワイヤハーネス保護シート1を取り付ける場合においても、該分岐部520近傍までシート10を巻き付けることができ、分岐部520近傍を含めて電線群510をワイヤハーネス保護シート1により適切に保護することができる。さらに、巻き付け状態のシート10の長手方向の端部を、その近傍の電線群510とともに固定テープ700により一体にテーピングする必要がないため、ワイヤハーネス保護シート1を電線群510に取り付ける作業効率を向上させることができる。
またこの発明の態様として、ハーネス粘着部112とシート粘着部113とのそれぞれを、シート10の長手方向の略全体に形成したものである(図1(a)参照)。
上記構成によれば、ハーネス粘着部112を、シート10の長手方向の略全体に形成することで、シート10の巻付け始端部42を電線群510にしっかりと接着することができ、これにより、シート10を電線群510に巻き付ける際に、シート10の弛緩を防ぐために、巻付け終端部43側からシート10にテンションを加えながらシート10を電線群510に巻き付けても、電線群510と、該電線群510に接着したシート10の巻付け始端部42とが外れることがなく、シート10を、そのシート径が細くなるように電線群510にしっかりと巻き付けることができる。
またこの発明の態様として、シート粘着部113についても、シート10の長手方向の略全体に形成することで(図1(a)参照)、電線群510にシート10を巻き付けた状態において、巻付け終端部43が捲れることがなく、巻付け終端部43全体をそれに対向するシート対向部分10aにしっかりと接着することができる(図2(a)参照)。
またこの発明の態様として、シート粘着部113は、巻付け終端部43のシート端辺10tを含めた領域に形成され、ハーネス粘着部112は、巻付け始端部42のシート端辺10tを含めた領域に形成されたものである(図1(a)、(b)、(c)、(d)参照)。
上記巻付け終端部43においてシート粘着部113をシート端辺10tまで備えることで、シート粘着部113とシート端辺10tとの間に非粘着領域が形成されることがなく、電線群510に巻き付けた状態のシート10における巻付け終端部43に指等が引っ掛かるなどしてシート10が剥がれることを防止することができる(図2(a)参照)。
一方、巻付け始端部42においてハーネス粘着部112をシート端辺10tまで備えることで、ワイヤハーネス500を巻付け始端部42にハーネス粘着部112によりしっかりと粘着できる。
また、本実施形態におけるワイヤハーネス保護シート1をワイヤハーネス500へ取り付ける取付け方法は、図3に示すように、ワイヤハーネス500を構成する電線群510を巻付け始端部42に配置してハーネス粘着部112に接着するステップS2と、電線群510にシート10を巻付け終端部43の手前まで巻き付けるステップS3と、シート粘着部113を被覆する被覆シート133を剥離するステップS4と、電線群510に巻き付けたシート10の巻付け終端部43と該巻付け終端部43の対向部分10aとをシート粘着部113により接着するステップS5とをこの順で行うものである。
上記構成によれば、ステップS4において電線群510にシート10を巻付け終端部43の手前まで巻き付けてからシート粘着部113を被覆する被覆シート133を剥離するため、シート10がシート粘着部113に不用意に接着することなくシート10を電線群510にスムーズに巻き付けることができる。
また、ステップS2においてワイヤハーネス500を構成する電線群510を巻付け始端部42に配置するとともにハーネス粘着部112に接着し、さらに、ステップS3においてシート10を電線群510に巻付け終端部43の手前まで巻き付ける際に、巻付け始端部42と巻付け始端部42との間に非粘着領域16を有するシート10を電線群510に巻き付けることで、巻付け終端部43側からシート10にテンションを付与しながら巻き付けることができる。
よって、図2(a)、(b)に示すように、シート10に巻き緩み等が生じず、電線群510とシート10間、或いはシート10の各層間が互いに密着した状態でシート10を電線群510にしっかりと巻き付けることができる。
この発明のシートの巻き付け方向は、上述の実施形態のシート10の短手方向に対応し、以下、同様に、
シートの巻き付け方向に直交する方向は、シート10の長手方向に対応し、
巻付け始端側表示手段は、後述する切込み部70に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、電線群510に巻き付けた上述したワイヤハーネス保護シート1には、図7(a)に示すように、シート粘着部113の粘着力を補強する例えば、ビニールテープで形成した補強テープ50を備えてもよい。
なお、図7(a)は電線群510に巻き付けるとともに、補強テープ50をテーピングしたワイヤハーネス保護シート1の外観図である。
上記構成によれば、電線群510にシート10を巻き付け時にシート10の巻付け終端部43を、それと対向するシート10の対向部分10aにシート粘着部113により接着することができるが、電線群510に巻き付けたワイヤハーネス保護シート1を補強テープ50によって例えば、長手方向の中間部の1箇所にテーピングするだけで、ワイヤハーネス保護シート1による電線群510の巻き付け力を補強することができ、より強固な巻き付け力を得ることができる。
ここで、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、上述したように、巻付け始端部42に備えたハーネス粘着部112によって巻付け始端部42を電線群510に接着するため、シート10を電線群510に巻き付けた状態においてもシート10を電線群510に固定することができる(図2(b)参照)。
このため、上述した従来のワイヤハーネス保護シート600のように(図13(a)参照)、電線群510に巻き付け状態のシート10の長手方向の各端部を、シート10の長手方向の端部よりもシート10外側へはみ出すようにして電線群510も含めて固定テープ700でテーピングする必要がない。
すなわち、本実施形態のワイヤハーネス保護シート1は、電線群510への巻き付け状態のシート10の長手方向の例えば、中間部など、シート10端部よりもシート10外側へはみ出さないように補強テープ50をテーピングするだけで、ワイヤハーネス保護シート1による電線群510の巻き付け力をしっかりと補強することができる。
従って、図6に示すように、に示すように、電線群510の幹線510Aから支線510Bが分岐する分岐部520近傍の幹線510Aに外装したワイヤハーネス保護シート1をその巻き付けを補強テープ50で補強する場合であっても(図6中の仮想線で示した補強テープ50参照)、補強テープ50が分岐部520において分岐する支線510Bに干渉することがなく、該分岐部520の近傍部分までシート10を巻き付けることができ、分岐部520近傍を含めた電線群510をワイヤハーネス保護シート1により適切に保護することがでる。
なお、ワイヤハーネス保護シート1の巻き付けを補強する補強部材は、上述した補強テープ50等の粘着部材で形成することができるが、その他にも例えば、ゴム等弾性を活かして固定する弾性部材や、バンド等で形成してもよい。
また、図7(b)に示すように、他の実施形態として、ワイヤハーネス保護シート1Aは、シート10の短手方向の一方の端部が巻付け始端部42であることを表示する切込み部70をシート10の巻付け始端部42に形成してもよい。
なお、図7(b)は巻付け始端部42に切込み部70を形成した他の実施形態のワイヤハーネス保護シート1Aの平面図である。
切込み部70は、例えば、巻付け始端部42の短手方向の中間部と、該中間部に対して所定間隔を隔てた各側との複数箇所に、巻付け始端部42のシート端辺10tから巻付け終端部43に向けて徐々に幅小となるように略三角形状に切欠いた切欠き形状で形成している(図7(b)参照)。
上記構成によれば、ワイヤハーネス保護シート1Aは、シート10の短手方向の巻付け始端部42にハーネス粘着部112を備えるとともに、シート10の短手方向の巻付け終端部43にシート粘着部113とを備えているが、巻付け始端部42に巻付け始端側表示手段としての切込み部70を形成することにより、作業者は、切込み部70を基に、シート10の短手方向の一端部4と他端部4とのうちいずれの側の端部4が巻付け始端部42であると認識することができる。
さらに、切込み部70は、巻付け始端部42にのみ形成するに限らず、巻付け始端部42と巻付け終端部43とのうち少なくとも一方に形成することができるが、巻付け始端部42にのみ形成することが好ましい。
切込み部70を巻付け始端部42にのみ形成しておけば、シート10の短手方向の一端部4を巻付け始端部42であることを特定することができるとともに、巻付け終端部43に切込み部70が形成されていないため、シート10を電線群510に巻き付け後に巻付け終端部43の縁部からシート10が捲れることがなく好ましい。
巻付け始端部42側を表示する手段として、本実施例では、巻付け始端部42に形成した切込み部70で形成したが、これに限らず、シート10の端部から外側へ突出する突形状、シート10の厚み方向に凹凸となる凹凸形状、矢印等の図柄(模様、絵、文字等)のうち少なくともいずれかで形成することができ、巻付け終端部43と区別できるようにしたものであれば特に限定しない。
また、本発明のワイヤハーネス保護シートは、上述した実施形態のように、粘着部11を、シート10の一方の面における短手方向の両端部に、互いに略同じ短冊形状、及び大きさで長手方向の略全長に亘って配置したが、この実施形態に限定せず、他の実施形態としてもよい。
例えば、ワイヤハーネス保護シート1Bは、図8(a)に示すように、粘着部11をシート10の巻付け始端部42と巻付け終端部43とに配置するに加えて、シート10の短手方向の中間部、中間部と巻付け始端部42との間、及び中間部と巻付け終端部43との間にも配置するなど、シート10上に非粘着領域16と粘着部11とを交互に配置した所謂、ストライプ型に形成してもよい。
或いは他の実施形態として、ワイヤハーネス保護シート1Cは、図8(b)に示すように、ハーネス粘着部112を巻付け始端部42の長手方向の略全長に亘って形成し、シート粘着部113を、シート10の長手方向の両端部においてシート10の短手方向の巻付け終端部43と中間部との間部分に配置するなど、ハーネス粘着部112とシート粘着部113とのうち少なくとも一方を、シート10の短手方向の両端部に長手方向に沿って配置してもよい。
或いは他の実施形態として、ワイヤハーネス保護シートは、シート粘着部113を、シート10の巻付け終端部43と中間部との間部分の全体(略片側半分の略全体)に配置するなど、ハーネス粘着部112とシート粘着部113とのうち少なくとも一方を、上述した実施形態(図1参照)のハーネス粘着部112、又はシート粘着部113の幅である15mmよりも幅広に形成してもよい。すなわち、ハーネス粘着部112とシート粘着部113との幅(短手方向の長さ)に差を設けてもよい。
具体的には、図8(c)に示すワイヤハーネス保護シート1Dのように、シート粘着部113をハーネス粘着部112よりも幅広に形成してもよい。上記構成によれば、ハーネス粘着部112とシート粘着部113との双方を幅広に形成する場合と比較して両面テープ110の使用量を削減することができつつ、電線群510に巻き付けたシート10が外れることがなく、強固な巻き付け状態に保つことができる。
一方、図8(d)に示したワイヤハーネス保護シート1Eのように、ハーネス粘着部112をシート粘着部113よりも幅広に形成してもよい。上記構成によれば、ハーネス粘着部112とシート粘着部113との双方を幅広に形成する場合と比較して両面テープ110の使用量を削減することができる。しかも、幅広に形成したハーネス粘着部112を、通常、ばらけるなどして形状が変動し易い電線群510にしっかりと貼り付けることができるため、電線群510の形状変動を抑制することができ、シート10に巻き緩み等が生じず、強固な巻き付け状態に保つことができる。
或いは他の実施形態として、ワイヤハーネス保護シートは、ハーネス粘着部112とシート粘着部113とのうち少なくとも一方を、それぞれに対応する端部において、長手方向の略全長に亘って形成せずに、例えば、長手方向の一部にのみ形成してもよい。
具体的には、図9(a)に示すワイヤハーネス保護シート1Fのように、ハーネス粘着部112を巻付け始端部42の長手方向の略全長に亘って形成せずに、巻付け始端部42の長手方向の中央部分にのみ配置してもよい。
または、図9(b)に示すワイヤハーネス保護シート1Gのように、シート10の一方の面における短手方向の少なくとも一方の端部4(42,43)において、長手方向の中間部にハーネス粘着部112、或いはシート粘着部113が形成されていない切れ目25を設けた形状としてもよい。
上記構成によれば、凹凸や曲り部分を有する電線群510の巻き付け部分に対してシート10を巻き付ける際にも、シート10の切れ目25等粘着部11が形成されていない部分を有する端部4を含めたシート10全体がその形状に沿って柔軟に対応して変形するため、端部4が巻き付け部分にフィットするように調節しながらハーネス粘着部112、或いはシート粘着部113をしっかりと貼り付けることができる。
なお、この切れ目25は、シート10の一方の面における短手方向の少なくとも一方の端部4,4において、中間部に限らず、また1箇所に限らず、複数箇所に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、粘着部11は、被覆シート13と粘着部本体12との2層構造で形成したが、被覆シート13は必須ではなく、本発明のワイヤハーネス保護シートは、ハーネス粘着部112とシート粘着部113のうち、少なくともいずれか一方のみを被覆シート13と粘着部本体12との2層構造で形成し、他方を粘着部本体12のみで形成してもよい。
また、ワイヤハーネス保護シート1のワイヤハーネス500の電線群510への巻き付け態様は、ハーネス粘着部本体122とシート粘着部本体123とが周方向において一部がオーバーラップする(重なり部分を有する)巻き付け態様であったが(図2(b)参照)、このような巻き付け態様に限らず、例えば、図10(a)に示すように、ハーネス粘着部本体122とシート粘着部本体123とが周方向においてオーバーラップしない巻き付け態様としてもよく、或いは、図10(b)に示すように、周方向において略全体がオーバーラップする巻き付け態様としてもよい。
図10(a)に示すように、ハーネス粘着部本体122とシート粘着部本体123とが周方向においてオーバーラップしない巻き付け態様とすることで、ワイヤハーネス500の電線群510に外装したワイヤハーネス保護シート1の粘着部本体12に相当する箇所の***を抑制し、シート粘着部本体123を、該シート粘着部本体123に対向するシート10の対向部分10aに接着させ易い巻き付け態様とすることができる。
一方、図10(b)に示すように、ハーネス粘着部本体122とシート粘着部本体123とが周方向においてオーバーラップする巻き付け態様とすることで、図7(a)に示すように、電線群510への巻き付け状態のシート10にさらに補強テープ50でテーピングした際に、重なり部分に補強テープ50が特に食い込むことにより、シート10に巻き緩み等が生じ難くなり、電線群510とシート10間、或いはシート10の各層間が互いに密着した状態でシート10を電線群510にしっかりと巻き付けることができる。
さらにまた、上述した実施形態では、シート10を、電線群510への巻き付け方向が短手方向となるとともに、電線群510の軸方向が長手方向になるように形成したが、これに限らず、本発明のワイヤハーネス保護シートは、電線群510への巻き付け方向が長手方向となるとともに、電線群510の軸方向が短手方向になるように形成する、或いは、シート10を、平面視正方形に形成してもよい。
また、ワイヤハーネス保護シート1をワイヤハーネス500の電線群510に外装する手順は、上述した手順に限らず、他の手順、或いは他の外装方法であってもよい。
例えば、図3中のステップS3において、ガイド用治具200によってガイドしながらシート10を電線群510に巻き付けたが(図5(b)参照)このように、ガイド用治具200を用いる手順に限らず、ガイド用治具200を用いずにシート10を電線群510に巻き付けてもよい。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…ワイヤハーネス保護シート
10…シート
10a…シートの対向部分
10t…シート端辺
16…非粘着領域
42…巻付け始端部
43…巻付け終端部
70…切込み部
112…ハーネス粘着部
113…シート粘着部
500…ワイヤハーネス
500A…保護シート付きワイヤハーネス
510…電線群
L…シートの長手方向
S…シートの短手方向

Claims (5)

  1. ワイヤハーネスを構成する電線群に巻き付けるシートと、
    該シートの少なくとも巻き付け開始側の巻付け始端部に備えるとともに上記電線群に接着するハーネス粘着部と、
    上記シートの少なくとも巻き付け終了側の巻付け終端部に備えるとともに電線群に巻き付けた上記シートの対向部分に接着するシート粘着部とで構成し、
    上記シートの上記巻付け始端部と上記巻付け始端部との間に、粘着部を形成していない非粘着領域を有し、
    上記シートに、該シートの巻き付け方向の一方の端部が上記巻付け始端部であることを表示する巻付け始端側表示手段を有する
    ワイヤハーネス保護シート。
  2. 上記ハーネス粘着部と上記シート粘着部との少なくとも一方が、上記シートの上記電線群への巻き付け方向に直交する方向の略全体に形成された
    請求項1に記載のワイヤハーネス保護シート。
  3. 上記シート粘着部は、上記巻付け終端部のシート端辺を含めた領域に形成されている
    請求項1、又は2に記載のワイヤハーネス保護シート。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のワイヤハーネス保護シートが上記電線群に巻き付けられた
    保護シート付きワイヤハーネス。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のワイヤハーネス保護シートをワイヤハーネスへ取り付ける取付け方法であって、
    ワイヤハーネスを構成する電線群を上記巻付け始端部に配置して上記ハーネス粘着部に接着し、
    電線群に上記シートを上記巻付け終端部の手前まで巻き付け、
    上記シート粘着部を被覆する被覆シートを剥離し、
    電線群に巻き付けた上記シートの巻付け終端部と該巻付け終端部の対向部分とを上記シート粘着部により接着する
    ワイヤハーネス保護シートのワイヤハーネスへの取付け方法。
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