JP6459826B2 - 熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体およびその成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体およびその成形体に関する。
ポリプロピレン系樹脂は、融点が高く、軽量であることから、多様な用途に適応できる。従来、真空成形法や圧空成形法などの熱成形法による成形品の製造に用いられるシート用のポリプロピレン系樹脂としては、MFRが低く溶融張力が高いポリプロピレン系樹脂が用いられている。しかしながら、このようなポリプロピレン系樹脂を用いたシートは、光沢が低いことが多い。このような場合には、押出成形の際に表面が極めて平滑な鏡面ロールを用いることで、外観上の不具合が改善されたシートができる。しかし、そのようにして得られたシートは、熱成形すると、熱成形前に比べて光沢がひどく低下する、いわゆる「艶戻り」といった現象が起こる。これは、ポリプロピレン系樹脂の緩和時間が長いために、押出成形後のシートの残留応力が大きくなり、熱成形の際にはこの残留応力が原因でシート表面が荒れた状態となってしまうからであると考えられている。
艶戻りを改善するために、ポリプロピレン系樹脂からなるシートを基材層として、基材層の表面にMFRが高いポリプロピレン系樹脂を表面層として積層して得られる積層シートが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。これらの方法では、MFRが高いポリプロピレン系樹脂は緩和時間が短く、押出成形時、樹脂は固化する前に緩和が終了するので、押出成形後のシートの残留応力を無くす又は小さくすることができ、よって艶戻りを改善する効果は認められている。
特開2004−276240 特開昭58−153643
近年、熱成形用シート及び熱成形体への要求はさらに高まっており、たとえば、より高速で押出成形が可能なように表面層の樹脂の緩和時間をより短くするとか、より深絞り成形が可能なように基材層の樹脂の溶融張力をより高くするとかの検討がなされている。しかしながら、特許文献1、2のように主に樹脂のMFRの高低に着目した積層シートでは、今度は基材層と表面層との界面の荒れに起因すると考えられる積層不良が発生するという問題が生じている。積層不良が発生すると、シートの表面に皺を生じさせたり、熱成形後のシートに皺を生じさせたりするので、やはり外観上、問題がある。
以上のように、艶戻りが改善され積層不良が発生しにくい、外観が優れるポリプロピレン系樹脂積層体は現在まで見出されてはいなかった。
本発明は、前記現状に鑑み、艶戻りが起こりにくく積層不良が発生しにくい、光沢が高く外観に優れるポリプロピレン系樹脂積層体を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂を含み、かつ特定のMFRおよび溶融張力を有するポリプロピレン系樹脂組成物を表面層として用いることで、基材層と相性がよく、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の特性(A−i)〜(A−iii)を有するポリプロピレン系樹脂組成物(A)を含む基材層と、前記基材層の片面または両面に積層され、下記の特性(B−i)〜(B−iii)を有するポリプロピレン系樹脂組成物(B)を含む表面層とを含む熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
特性(A−i):メルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)が0.1〜15g/10分である長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および/又はMFRが0.1〜3.0g/10分である直鎖状ポリプロピレン系樹脂(X2)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(X3)とからなる。
特性(A−ii):MFR(温度230℃、荷重2.16kg)がポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRよりも小さい。
特性(A−iii):230℃における溶融張力(MT)が5〜30gである。
特性(B−i):長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(Y2)とからなる。
特性(B−ii):メルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)が3.0〜100g/10分である。
特性(B−iii):230℃における溶融張力(MT)が1.0g以上である。
この発明によれば、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂が、高い溶融張力を示すので、これを表面層用の樹脂に適用することによって、高いMFRを維持しつつも、基材層と表面層との溶融張力差を小さくすることができ、表面層を安定的に積層させることができる。すなわち、熱成形時の「艶戻り」の発生を抑制できるだけでなく、積層不良を改善することができる。また、表面層の樹脂組成物はMFRが高く、緩和時間が短いので、高い光沢を発現することができる。
本発明の別の発明は、前記長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)の絶対分子量Mabsが50万における分岐指数g’が、0.3以上1.0未満であることを特徴とする前記の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
この発明によれば、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)は、高い溶融張力を示し、加えてゲルの発生が少ないため、良好な外観の積層体を得ることが出来る。
本発明の別の発明は、結晶核剤を表面層に含む前記の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
この発明によれば、結晶核剤により樹脂冷却時に微小な球晶が多数生成するので、光沢をより高くすることができる。
本発明の別の発明は、表面層の厚みの合計が積層体の厚みに対して1〜50%である前記の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
この発明によれば、溶融張力がより高い基材層が積層体の半分以上を占めるため、熱成形における加熱時の垂れ下がり(ドローダウン)や、偏肉などの成形不良を抑制することができる。
本発明の別の発明は、ポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)は、重合時に長鎖分岐構造が形成される前記の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
この発明によれば、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂は櫛形鎖構造を有するポリプロピレン系樹脂となる、化学的または物理的変性を伴わない長鎖分岐形成手法であるので、高次の架橋が無く、ゲルの発生が抑えられ、優れた外観の積層体を得ることができる。
本発明の別の発明は、表面層の光沢が80%以上であり、かつ、熱成形して成形品としたときの表面層の光沢が70%以上であることを特徴とする前記の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
本発明によって、表面層として長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)を含むポリプロピレン系樹脂組成物を用いることで、溶融張力が高いポリプロピレン系樹脂、MFRが低いポリプロピレン系樹脂等を含むポリプロピレン系樹脂組成物(A)からなる基材層であっても、艶戻りが起こりにくく積層不良が発生しにくい、光沢が高く外観に優れるポリプロピレン系樹脂積層体を得ることができる。その積層体は、熱成形した後でも艶戻りを起こしにくいので、光沢が高い、外観が優れる熱成形体を提供することができる。
以下に、本発明の形態を詳細に説明する。
本発明の熱成形用ポリプロピレン系積層体は、下記の特性(A−i)〜(A−iii)を有するポリプロピレン系樹脂組成物(A)を含む基材層と、前記基材層の片面または両面に積層され、下記の特性(B−i)〜(B−iii)を有するポリプロピレン系樹脂組成物(B)を含む表面層とを含む熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体である。
特性(A−i):メルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)が0.1〜15g/10分である長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および/又はMFRが0.1〜3.0g/10分である直鎖状ポリプロピレン系樹脂(X2)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(X3)とからなる。
特性(A−ii):MFR(温度230℃、荷重2.16kg)がポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRよりも小さい。
特性(A−iii):230℃における溶融張力(MT)が5〜30gである。
特性(B−i):長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(Y2)とからなる。
特性(B−ii):メルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)が3.0〜100g/10分である。
特性(B−iii):230℃における溶融張力(MT)が1.0g以上である。
1.ポリプロピレン系樹脂組成物(A)
基材層を構成するポリプロピレン系樹脂組成物(A)は、次の(A−i)〜(A−iii)の特性を満たすことが必要である。
1.1.(A−i):使用するポリプロピレン系樹脂
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂組成物(A)は、MFRが0.1〜15g/10分である長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および/又はMFRが0.1〜3.0g/10分である直鎖状ポリプロピレン系樹脂(X2)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(X3)とからなることが必要である。
長鎖分岐とは、主鎖炭素数が数十以上、分子量では数百以上からなる分子鎖による分岐構造を言い、1−ブテンなどのα−オレフィンと共重合を行うことにより形成される炭素数数個の短鎖分岐とは区別される。このようなポリプロピレン系樹脂の製造方法は当業者に公知である(例えば、特開2015−40213)。具体的な合成例は下記実施例において述べる。
ポリプロピレン中に長鎖分岐があるかどうかを調べる方法は、幾つかあるが、樹脂のレオロジー特性によるものが簡便に用いられる。より厳密な同定方法としては、分子量と粘度との関係を用いる方法や、13C−NMRを用いる方法などがある。後者についてはMacromol.Chem.Phys.2003,vol.204,1738に詳細な説明があるので、参照されたい。ポリプロピレン系樹脂が長鎖分岐構造を有することの直接的な指標としての分岐指数g’については後記する。
直鎖状ポリプロピレン系樹脂とは、当業者に公知の汎用の直鎖状ポリプロピレン系樹脂をいい、特に限定されないが、ホモポリマーのほか、エチレンのようなオレフィンとのランダム共重合体やブロック共重合体も含む。直鎖状ポリプロピレン系樹脂には、長鎖分岐構造を有しないポリプロピレン系樹脂が含まれる。
長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)、直鎖状ポリプロピレン系樹脂(X2)としては、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、またはこれらの混合物が挙げられる。
その他のポリプロピレン系樹脂(X3)は、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)が(A−ii)、(A−iii)を満たす限り、特に制限はなく、MFRが0.1〜100、MTが0.1〜40のプロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、またはこれらの混合物などが挙げられる(ただし(X1)、(X2)、または(X1)と(X2)との混合物に該当する場合を除く)。前記α−オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1等が例示できる。
これらポリプロピレン系樹脂(X1)およびポリプロピレン系樹脂(X2)の含有量は特に規定しないが、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上含むことが好ましい。上限は100重量%である。これらのポリプロピレン系樹脂が含まれることによって、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)の溶融張力が高くなり、熱成形における加熱時の垂れ下がり(ドローダウン)や、熱成形体の立ち上がり部や立ち壁部における偏肉などの成形不良を抑制することができる。またMFRが上記範囲内であれば、適度な溶融粘度を有しているため、成形性が良く、押し出し機への負荷も小さくできる。一方、ポリプロピレン系樹脂(X3)の含有量は、好ましくは0〜90重量%、より好ましくは0〜80重量%、さらに好ましくは0〜40重量%である。
ポリプロピレン系樹脂(X1)、直鎖状ポリプロピレン系樹脂(X2)が単独で、(A−ii)及び(A−iii)を満たす場合には、ポリプロピレン系樹脂(X3)は、なくてもよい。
1.2. 特性(A−ii):MFR
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂組成物(A)のメルトフローレート(MFR)は、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRよりも小さい。ポリプロピレン系樹脂組成物(A)のメルトフローレート(MFR)は、例えば、0.05〜80g/10分であり、好ましくは0.1〜20g/10分、より好ましくは0.2〜10g/10分、さらに好ましくは0.3〜10g/10分である。ポリプロピレン系樹脂組成物(A)のメルトフローレート(MFR)は、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRよりも小さければ、表面層が有する、例えば光沢を高める機能を損なうことなく、熱成形時の垂れ下がり(ドローダウン)を効果的に抑制できる。
ここで、MFRは、JIS K7210に準拠し、加熱温度230℃、荷重21.2N(2.16kg)で測定する値である。
1.3.(A−iii):MT
さらにポリプロピレン系樹脂組成物(A)はメルトテンションテスターによる230℃における溶融張力(MT)が5〜30gである。ここでMTは、(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを用いて、キャピラリー:直径2.0mm、長さ40mm、シリンダー径:9.55mm、シリンダー押出速度:20mm/分、引き取り速度:4.0m/分、温度:230℃の条件で、測定したときの溶融張力を表し、単位はグラムである。下限値はより好ましくは7.0g以上、さらに好ましくは12g以上のものが良好である。上限値は27g以下、さらに好ましくは25g以下のものが良好である。溶融張力が上記範囲内であれば熱成形時の垂れ下がり(ドローダウン)を効果的に抑制できるため、成形加工特性(例えば延展性)や力学物性が両立し、外観も美麗な熱成形体を得ることが出来る。
2.ポリプロピレン系樹脂組成物(B)
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂組成物(B)は、下記の特性(B−i)〜(B−iii)を満たすことをことが必要である。
2.1.特性(B−i):長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂組成物(B)は、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)を含むことが必要である。長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)についてはMFRの範囲を除いて上記項目1に記載のポリプロピレン系樹脂(X1)と同様であり、下記項目3でも説明する。また、具体的な合成例も下記実施例において述べる。
長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)の含有量は特に限定しないが、好ましくは10%以上、さらに好ましくは20%以上である。長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)が含まれることによって、表面層と基材層の溶融張力差が小さくなり、表面層と基材層の相性が良くなるため、基材層と表面層との界面荒れなどの積層不良を効果的に抑制できる。
その他のポリプロピレン系樹脂(Y2)は、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)が(B−ii)、(B−iii)を満たす限り、特に制限はなく、MFRが0.1〜100、MTが0.1〜40のプロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、またはこれらの混合物などが挙げられる(ただし(Y1)に該当する場合を除く)。前記α−オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1等が例示できる。好ましいポリプロピレン系樹脂(Y2)としては、直鎖状のプロピレン単独重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、またはプロピレン・エチレンブロック共重合体が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂(Y1)の含有量は特に規定しないが、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上含むことが好ましい。一方、ポリプロピレン系樹脂(Y2)の含有量は、好ましくは0〜90重量%、より好ましくは0〜80重量%、さらに好ましくは0〜75重量%である。
ポリプロピレン系樹脂(Y1)が単独で、(B−ii)及び(B−iii)を満たす場合には、ポリプロピレン系樹脂(Y2)は、なくてもよい。ポリプロピレン系樹脂(Y1)が単独で、(B−ii)または(B−iii)を満たさない場合には、特定のMFRやMTのポリプロピレン系樹脂(Y2)を用いることにより、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRやMTを所望の値になるように調整することができる。
2.2. 特性(B−ii):MFR
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂組成物(B)のメルトフローレート(MFR)は、3.0〜100g/10分であり、下限値は好ましくは5.0/10分以上、更に好ましくは7.0/10分以上であり、上限値は好ましくは50g/10分以下、更に好ましくは15g/10分以下である。MFRが3.0g/10分以上であれば、溶融樹脂の流動性が良く、表面荒れを抑制でき、さらに緩和時間が短いため、押出成形機でシート成形した際、押出し後の残留応力が小さくなり、熱成形しても艶戻りを効果的に抑制できる。一方、100g/10分以下であれば溶融樹脂の溶融張力が維持され、基材層と表面層間の界面荒れを抑制することができる。
ここで、MFRは、JIS K7210に準拠し、加熱温度230℃、荷重21.2N(2.16kg)で測定する値である。
2.3.特性(B−iii):溶融張力(MT)
さらに、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)は、溶融張力(MT)が1.0g以上である。測定条件は上記のとおりである。MTの上限値については、これを特に設ける必要は無いが、MTが40g以下であれば、流動性が良くなり、表面荒れ等を抑制できるため、好ましくは40g以下、さらに好ましくは35g以下、もっとも好ましくは30g以下である。溶融張力が上記範囲であれば、基材層と表面層の相性が良くなり、多層シート成形時には、基材層と表面層間の界面荒れを効果的に抑制することが出来る。
3.長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)
長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)が長鎖分岐を有することの直接的な指標として、分岐指数g’を挙げることができる。g’は、長鎖分岐構造を有するポリマーの固有粘度[η]brと同じ分子量を有する線状ポリマーの固有粘度[η]linの比、すなわち、[η]br/[η]lin によって与えられ、長鎖分岐構造が存在すると、1よりも小さな値をとる。
定義は、例えば「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983)に、記載されており、当業者にとって公知の指標である。
g’は、例えば、下記に記すような光散乱計と粘度計を検出器に備えたGPCを使用することによって、絶対分子量Mabsの関数として得ることができる。
本発明で使用する長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)は、光散乱によって求めた絶対分子量Mabsが50万の時に、g’が0.3以上1.0未満であることが好ましい。下限値はより好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.7以上、最も好ましくは0.8以上である。上限値はより好ましくは0.95以下、更に好ましくは0.9以下である。
以下に詳細に記述するとおり、本発明に係る長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)は、g’が0.3以上であると、主鎖と分岐鎖の割合のバランスが良く、ゲルの生成を抑制することができ、良好な外観の積層シートを得ることが出来る。一方、g’が1の場合には、長鎖分岐が存在しないことを意味し、溶融張力が不足しやすくなる傾向にあり、本発明に適さない。
本発明において、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂は、櫛型鎖構造を有していることが好ましい。
「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering vol.2」(John Wiley & Sons 1985 p.485)によると、櫛型ポリマーのg’値は、以下の式で表されている。
Figure 0006459826
ここで、gは、ポリマーの回転半径比で定義される分岐指数であり、εは分岐鎖の形状と溶媒によって決まる定数で、同文献のp.487のTable3によれば、良溶媒中の櫛型鎖では、おおよそ0.7〜1.0程度の値が報告されている。λは櫛型鎖における主鎖の割合、pは平均の分岐数である。この式によると、櫛型鎖であれば、分岐数が極めて大きくなる、すなわち、pが無限大の極限で、g’=gε=λεとなり、λεの値以下にはならないことになり、一般に下限値が存在することになる。
一方、電子線照射や過酸化物変成の場合において生じると考えられる、従来公知のランダム分岐鎖の式は、同文献中の485ページ式(19)で与えられており、これによると、ランダム分岐鎖では、分岐点が多くなるにつれ、g’およびg値は、特に下限値が存在することなく、単調に減少する。つまり、本発明において、絶対分子量Mabsの関数としてg’値に極小値があるということは、櫛型鎖構造を有していることを意味している。
また、g’が上記の範囲にある櫛型鎖に近い構造を有する分岐状ポリマーにおいては、混練を繰り返した際の溶融張力の低下度合いが小さく、工業的に成形体を生産する工程で発生する、例えばシート、フィルム成形時に端部をカットすることで生じる端材をリサイクル材として再度成形に供する際に、物性や成形性の低下が小さくなることになり、好ましい。
具体的なg’の算出方法は、以下の通りである。
示差屈折計(RI)および粘度検出器(Viscometer)を装備したGPC装置として、Waters社のAlliance GPCV2000を用いる。また、光散乱検出器として、多角度レーザー光散乱検出器(MALLS)Wyatt Technology社のDAWN−Eを用いる。検出器は、MALLS、RI、Viscometerの順で接続する。移動相溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼン(BASFジャパン社製酸化防止剤Irganox1076を0.5mg/mLの濃度で添加)である。
流量は1mL/分で、カラムは、東ソー社 GMHHR−H(S) HTを2本連結して用いる。カラム、試料注入部および各検出器の温度は、140℃である。試料濃度は1mg/mLとし、注入量(サンプルループ容量)は0.2175mLである。
MALLSから得られる絶対分子量(Mabs)、二乗平均慣性半径(Rg)およびViscometerから得られる極限粘度([η])を求めるにあたっては、MALLS付属のデータ処理ソフトASTRA(version4.73.04)を利用し、以下の文献を参考にして計算を行う。
参考文献:
1.「Developments in Polymer Characterization−4」(J.V. Dawkins ed. Applied Science Publishers, 1983. Chapter1.)
2.Polymer, 45, 6495−6505(2004)
3.Macromolecules, 33, 2424−2436(2000)
4.Macromolecules, 33, 6945−6952(2000)
[分岐指数(g’)の算出]
分岐指数(g’)は、サンプルを上記Viscometerで測定して得られる極限粘度([η]br)と、別途、線状ポリマー(直鎖状ポリマー)を測定して得られる極限粘度([η]lin)との比([η]br/[η]lin)として算出する。
ポリマー分子に長鎖分岐構造が導入されると、同じ分子量の線状のポリマー分子と比較して慣性半径が小さくなる。慣性半径が小さくなると、極限粘度が小さくなることから、長鎖分岐構造が導入されるに従い同じ分子量の線状ポリマーの極限粘度([η]lin)に対する分岐ポリマーの極限粘度([η]br)の比([η]br/[η]lin)は、小さくなっていく。
したがって、分岐指数(g’=[η]br/[η]lin)が1より小さい値になる場合には、長鎖分岐が導入されていることを意味する。ここで、[η]linを得るための線状ポリマーとしては、市販のホモポリプロピレン(日本ポリプロ社製ノバテックPP(登録商標) グレード名:FY6)を用いる。本発明においては、チーグラー触媒を用いて製造され、変成処理されていないFY6を線状(直鎖状)ポリプロピレンであるとみなしている。線状ポリマーの[η]linの対数は分子量の対数と線形の関係があることは、Mark−Houwink−Sakurada式として公知であるから、[η]linは、低分子量側や高分子量側に適宜外挿して数値を得ることができる。
4.長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)の製造方法
長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)は、上記の特性を満たす限り、特に製造方法を限定するものではないが、櫛型鎖構造を有し、重合時に長鎖分岐構造が形成されるマクロマー共重合法を用いる方法が好ましい。このような方法の例としては、例えば、特表2001−525460号公報や、特開平10−338717号公報、特表2002−523575号公報、特開2009−57542号公報に開示される方法が挙げられる。特に特開2009−57542号公報のマクロマー共重合法はゲルの発生が無く長鎖分岐含有ポリプロピレン樹脂を得ることができ、本発明に好適である。この手法は、マクロマー生成能力を有する特定の構造の触媒成分と、高分子量でマクロマー共重合能力を有する特定の構造の触媒成分とを組み合わせた触媒を用いて、長鎖分岐構造を有するポリプロピレンを製造する方法である。これによれば、バルク重合や気相重合といった工業的に有効な方法で、特に実用的な圧力温度条件下の単段重合で、しかも、分子量調整剤である水素の量や触媒量、触媒比を変化させることで、生成する重合体の平均分子量の他に、分子量分布、分子量分布の高分子量側への偏り、非常に高い分子量成分、分岐(量、長さ、分布)を制御することができる。そのことにより、MFR、溶融張力MT、分岐指数g’といった、長鎖分岐構造を有するポリプロピレンを特徴付ける溶融物性を制御することができる。
5.その他の成分
また、本発明の効果を損なわない限り、基材層、表面層の各層は、他の熱可塑性樹脂として、ポリエチレン系樹脂やエラストマーなどを含んでいても良い。
6.結晶核剤
本発明においては、表面層に、結晶核剤が配合されていることが好ましい。
その場合、結晶核剤の配合量は、プロピレン系樹脂組成物(B)100重量部に対し、通常0.01〜1重量部の範囲であり、好ましくは0.02〜0.8重量部、より好ましくは0.04〜0.5重量部である。結晶核剤の配合量が上記範囲内であれば、結晶核剤の効果が十分に発揮され、高い光沢を有する積層体を得ることができる。
本発明において好ましく用いられる結晶核剤としては、芳香族カルボン酸金属塩、芳香族リン酸金属塩、ソルビトール系誘導体、ロジンの金属塩等、アミド系核剤を挙げることができる。これらの結晶核剤の中では、P−t−ブチル安息香酸アルミニウム、リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)アルミニウム、ビス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,g][1,2,3]ジオキサホスホシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩と有機化合物の複合体、p−メチル−ベンジリデンソルビトール、p−エチル−ベンジリデンソルビトール、ロジンのナトリウム塩等が好適である。
結晶核剤は、市販のものを使用できる。例えば、アデカ社製の商品名アデカスタブNA21、新日本理化社製の商品名ゲルオールMD、ミリケン社の商品名ミラッドNX3988やミラッドNX8000などが挙げられる。
7.その他の配合剤
本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体の基材層、表面層の各層には、酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、ブロッキング防止剤、滑剤、帯電防止剤、金属不活性剤、着色剤など、その他ポリプロピレンに用いることのできる重合体などの各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤およびチオ系酸化防止剤などが例示でき、中和剤としては、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩類が例示でき、光安定剤および紫外線吸収剤としては、ヒンダードアミン類、ニッケル錯化合物、ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類などが例示できる。
また、無機充填剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、ハイドロタルサイト、ゼオライト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどが例示でき、滑剤としては、ステアリン酸アマイドなどの高級脂肪酸アマイド類が例示できる。
更に、帯電防止剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステルなどの脂肪酸部分エステル類が例示でき、金属不活性剤としては、トリアジン類、フォスフォン類、エポキシ類、トリアゾール類、ヒドラジド類、オキサミド類などが例示できる。
8.ポリプロピレン系樹脂組成物(A)および(B)の調製方法
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂組成物(A)および(B)の調製方法としては、パウダー状もしくはペレット状のポリプロピレン系樹脂、および必要に応じて各層に配合することができる結晶核剤やその他の配合剤をドライブレンド、ヘンシェルミキサー等で混合する方法や単軸および二軸押出し機で溶融混練する方法を挙げることができる。
また、状況に応じて、結晶核剤のみ、ポリプロピレン系熱成形用シートの製造時に、別フィードしても良い。
9.積層体
以下に本発明のポリプロピレン系樹脂積層体について詳細に説明する。
9.1.層構成
本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を基材層、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)を表面層とする積層体である。層構成は、表面層/基材層の二種二層や表面層/基材層/表面層のような二種三層の層構成が挙げられるが、加えて本発明の効果を阻害しない限り、表面層/基材層/他の樹脂層、のような三種三層や、表面層/基材層/他の樹脂層/基材層/表面層のような三種五層のように他の樹脂層を挟んで複数層含めることもでき、例えばガスバリヤ層、発泡層、耐衝撃性付与層など、目的に応じて適宜必要な機能を有する層を設けることが出来る。
基材層の片面または両面に積層された表面層の厚みの合計は、積層体全体の1〜50%であることが好ましく、より好ましくは2〜45%、さらに好ましくは5〜40%である。両表面層の厚みが、上記範囲であれば、高い光沢を維持しつつ、界面荒れを抑制することができる。
表面層の外側には、本発明の効果を損なわない限り、印刷層、加飾層などを設けることができる。基材層と他の樹脂層との間には接着層等をもうけることができる。
9.2.積層体の製造
本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体の製造法は特に限定しないが、共押出法が生産性や層構成を簡便に調整できることから好ましい。より具体的な例を挙げて共押出Tダイ成形機による製造方法を説明すると、各層の押出機に本発明で用いるプロピレン重合体組成物を投入し、200〜280℃の温度で加熱溶融混練後、フィードブロックで積層構造にし、Tダイのダイリップよりシート状に押し出し、エアーナイフ法やエアーチャンバー法、ポリシングロール法、スイングロール法、ベルトキャスト法、水冷法等で積層溶融シートを冷却固化して、引取機で引き取り、積層シートを製造する。
10.熱成形体の製造
本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は、熱成形に好適に用いられる。ここでいう熱成形とは、一般に、プラスチックシートを加熱軟化して所望の型に押しあてて成形することであり、型と材料の隙間にある空気を排除し大気圧により型に密着させて成形する真空成形、及び大気圧以上の圧縮空気を利用して成形する圧空成形、真空および圧空を併用した真空圧空成形等がある。また、本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は金型に非接触の面においての光沢が高いため、雄型のみを使う雄型成形において特に好適に使用することができる。以上の熱成形により得られる熱成形体の用途としては、自動車内外装などの工業部材や食品包装分野等に用いられる各種容器、容器蓋等が挙げられる。
11.積層体および熱成形体の形態
本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は、包装材分野、及び各種工業部材に用いられる容器、蓋、及び成形品等を熱成形により製造する場合に用いる積層体であって、積層体そのものだけでなく、その熱成形体にも優れた外観、高い光沢が求められる。従って、本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は、表面層の光沢が80%以上であることが好ましい。また、この積層体を熱成形して得られる成形品において、表面層の光沢が70%以上であることが好ましく、さらに好ましくは75%以上である。光沢性が上記範囲であると、高級感のある熱成形体を得ることが出来る。従って、本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は自動車内外装用などの工業部材や、食品用品、日用品などの包装容器等に好適に利用できる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
12.諸物性の測定方法
(i)MFR
JIS K7210:1999のA法(ISO1133:1997)、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。単位はg/10分である。
(ii)溶融張力(MT)
東洋精機製作所製キャピログラフを用いて、以下の条件で測定した。
・キャピラリー:直径2.0mm、長さ40mm
・シリンダー径:9.55mm
・シリンダー押出速度:20mm/分
・引き取り速度:4.0m/分
・温度:230℃
MT測定を実施する試料が複数のポリプロピレン系樹脂からなる場合は、それらの樹脂をドライブレンドし、スクリュ口径30mmφの単軸押出機に投入し、スクリュ回転数30rpm、温度230℃で溶融混練させて押出し、得られた組成物を造粒したものを用いてMT測定を実施した。
(iii)分岐指数g’
示差屈折計(RI)、粘度検出器(Viscometer)、光散乱検出器(MALLS)を検出器として備えたGPCを用いて、絶対分子量Mabsが50万となる時の分岐指数g’を求めた。具体的な測定方法、解析方法、算出方法は、上記項目3に述べた通りである。
13.マクロマー共重合法による長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の製造例
[製造例 PP−1]
<触媒成分(A)の合成例1>
rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]ハフニウムの合成:(成分[A−1](錯体1)の合成):
rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]ハフニウムの合成は、特開2012−149160号公報の合成例1に記載の方法と同様に、実施した。
<触媒成分(A)の合成例2>
rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウムの合成:(成分[A−1](錯体2)の合成):
rac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウムの合成は、特開平11―240909号公報の実施例7に記載の方法と同様にして、実施した。
<触媒合成例1>
(i)イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
セパラブルフラスコ中で蒸留水2,264gに96%硫酸(668g)を加えその後、層状珪酸塩としてモンモリロナイト(水沢化学社製ベンクレイSL:平均粒径19μm)400gを加えた。このスラリーを90℃で210分加熱した。蒸留水4,000gにこの反応スラリーを加えた後にろ過したところ、ケーキ状固体810gを得た。
次に、セパラブルフラスコ中に、硫酸リチウム432g、蒸留水1,924gを加え硫酸リチウム水溶液としたところへ、上記ケーキ上固体を全量投入した。このスラリーを室温で120分反応させた。このスラリーに蒸留水4,000gを加えた後にろ過し、更に蒸留水でpH5〜6まで洗浄し、ろ過を行ったところ、ケーキ状固体760gを得た。
得られた固体を窒素気流下100℃で一昼夜予備乾燥後、53μm以上の粗大粒子を除去し、更に200℃、2時間、減圧乾燥することにより、化学処理スメクタイト220gを得た。
この化学処理スメクタイトの組成は、Al:6.45重量%、Si:38.30重量%、Mg:0.98重量%、Fe:1.88重量%、Li:0.16重量%であり、Al/Si=0.175[mol/mol]であった。
(ii)触媒調製及び予備重合
3つ口フラスコ(容積1L)中に、上で得られた化学処理スメクタイト20gを入れ、ヘプタン(132mL)を加えてスラリーとし、これにトリイソブチルアルミニウム(25mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を68.0mL)を加えて1時間攪拌後、ヘプタンで残液率が1/100になるまで洗浄し、全容量を100mLとなるようにヘプタンを加えた。
また、別のフラスコ(容積200mL)中で、前記触媒成分(A)の合成例1で作製したrac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−i−プロピルフェニル)インデニル}]ハフニウム(210μmol)をトルエン(42mL)に溶解し(溶液1)、更に、別のフラスコ(容積200mL)中で、前記触媒成分(A)の合成例2で作製したrac−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロアズレニル}]ハフニウム(90μmol)をトルエン(18mL)に溶解した(溶液2)。
先ほどの化学処理スメクタイトが入った1Lフラスコにトリイソブチルアルミニウム(0.84mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を1.2mL)を加えた後、上記溶液1を加えて20分間室温で撹拌した。その後更にトリイソブチルアルミニウム(0.36mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を0.50mL)を加えた後、上記溶液2を加えて、1時間室温で攪拌した。
その後、ヘプタンを338mL追加し、このスラリーを、1Lオートクレーブに導入した。
オートクレーブの内部温度を40℃にしたのち、プロピレンを10g/時の速度でフィードし、4時間40℃を保ちつつ予備重合を行った。その後、プロピレンフィードを止めて、1時間残重合を行った。得られた触媒スラリーの上澄みをデカンテーションで除去した後、残った部分に、トリイソブチルアルミニウム(12mmol:濃度143mg/mLのヘプタン溶液を17.0mL)を加えて5分攪拌した。
この固体を1時間減圧乾燥することにより、乾燥予備重合触媒52.8gを得た。予備重合倍率(予備重合ポリマー量を固体触媒量で除した値)は1.82であった。
以下、このものを「予備重合触媒1」という。
<重合>
内容積200リットルの撹拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十分に脱水した液化プロピレン40Kgを導入した。これに水素9.2L(0.82g)、トリイソブチルアルミニウム(0.12mol:濃度50g/Lのヘプタン溶液を0.47L)を加えた後、内温を70℃まで昇温した。次いで予備重合触媒1を2.1g(予備重合ポリマーを除いた重量で)、アルゴンで圧入して重合を開始させ、内部温度を70℃に維持した。2時間経過後に、エタノールを100ml圧入し、未反応のプロピレンをパージし、オートクレーブ内を窒素置換することにより重合を停止した。得られたポリマーを90℃窒素気流化で1時間乾燥し、18.8kgの重合体を得た。触媒活性は9000gPP/g触媒であった。
<造粒>
重合により得られたポリプロピレンのパウダー100重量部に対し、フェノ−ル系酸化防止剤であるテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン(商品名:IRGANOX1010、チバスペシャリティーケミカルズ社製)0.05重量部、フォスファイト系酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名:IRGAFOS 168、チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製)0.05重量部、並びに中和剤であるステアリン酸カルシウム(商品名:カルシウムステアレ−ト、日本油脂株式会社製)0.05重量部を配合し、高速攪拌式混合機(ヘンシェルミキサ−、商品名)にて室温下で3分間混合した後、二軸押出機にて溶融混練してペレットPP―1を得た。MFRは10g/10分、MTは5g、絶対分子量Mabsが50万における分岐指数g’が0.9であった。
[製造例 PP−2]
重合において、添加する水素を5.8リットル、使用する予備重合触媒1を2.6g(予備重合ポリマーを除いた重量で)で行う以外は、製造例1と同様に実施し、20.8kgの重合体(以下、「PP−2」という。)を得た。触媒活性は、8000gPP/g触媒であった。MFRは2.2g/10分、MTは13g、絶対分子量Mabsが50万における分岐指数g’が0.9であった。
[製造例 PP−3]
添加する水素を3.8リットル、使用する予備重合触媒1を2.8g(予備重合ポリマーを除いた重量で)で行う以外は、製造例1と同様に実施し、17.4kgの重合体(以下、「PP−3」という。)を得た。触媒活性は、6210gPP/g触媒であり、ペレット化したもののMFRは1.0g/10分、MTは21g、絶対分子量Mabsが50万における分岐指数g’が0.9であった。
14.その他の使用樹脂
上記の長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂以外に実施例および比較例で使用したポリプロピレン系樹脂は以下のとおりである。
PP−4:MFR=0.8g/10分、MT=2.9g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP EG8B<商品名>)
PP−5:MFR=21g/10分、MT=0.1g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP MA1B<商品名>)
PP−6:MFR=0.32g/10分、MT=6.0g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP EC9<商品名>)
PP−7:MFR=11g/10分、MT=0.8g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP MA38<商品名>)
PP−8:MFR=0.5g/10分、MT=1.8g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP EA9<商品名>)
PP−9:MFR=1.3g/10分、MT=1.9g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP EG7F<商品名>)
PP−10:MFR=2.6g/10分、MT=1.1g(日本ポリプロ(株)製ノバテックPP FY6<商品名>)
PP−11:MFR=7.0g/10分、MT=0.2g、g’=1.0(日本ポリプロ(株)製WINTEC WFW4<商品名>)
[実施例1]
積層シートの成形
長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)としてPP−1を用い、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)とした。結晶核剤であるミリケン社の商品名ミラッドNX8000のマスターバッチペレットを結晶核剤成分量が0.5重量部となるように加えドライブレンドし、結晶核剤含有樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を230℃に加熱したスクリュー径45mmの押出機から2種3層構成のフィードブロックの両表面層側に入れ、基材層用プロピレン樹脂組成物(A)としてPP−3を240℃に加熱したスクリュー径65mmの押出機から上記フィードブロックの中間層側に入れた。これらを、230℃に加熱した幅750mmのT型ダイスよりシート状に押出し、70℃の冷却水が内部で循環している2本の鏡面ロール(硬質クロムメッキ加工が施してある)で挟み、冷却固化させて引き取り、熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層シートを得た。該積層シートの厚みは、両表面層がそれぞれ0.2mm、基材層が1.6mm、計2.0mm(全シート厚み)である。
積層シートの評価
(1)シート外観評価
シートの外観を目視で確認し、下記基準で評価した。
○:表面荒れ、さらに表面層と基材層との間に生じる界面荒れが無く、外観に優れている。
×:表面荒れや界面荒れが起こり、良好なシートではない。
(2)表面の光沢測定
JIS K7105に従い60度鏡面法で表面層側の光沢度(GROSS)を測定した。
熱成形体の評価
成形した樹脂積層シートを、中央に30cm角の穴を有する2枚の鉄枠(33mm×33mm×2mm)の間に挟み、断熱箱の中に水平にセットした。次に鉄枠にサンドイッチされた樹脂シートを均一に加熱できるように450℃に加熱された上下ヒーター(上下ヒーターは、設置されたシート面から15cm離れたところから樹脂シートを加熱)をシート上下面にスライドさせて設置した。鉄枠内のシートは、加熱によって一旦、下面ヒーター方向に垂れ下がり、その後、シートの厚み方向に均一に昇温が進むと、樹脂シートは再び水平(以下、緊張点と称す。)となる。この緊張点からさらに15秒間加熱した後、シートに対して上から垂直方向に長さ20cmのプラグで押し込み、深絞り熱成形体を得た。得られた深絞り熱成形体の側面中央部分から5cm角の試験片を切り出し、この試験片の表面層の光沢度をJIS K7105に従い60度鏡面法で測定した。この熱成形体を下記基準で評価した。
○:艶戻りをすることなく(光沢度の低下が25%以下)、光沢に優れている(光沢度が75%以上)。
△:艶戻りをすることなく(光沢度の低下が25%以下)、外観上問題は無いレベルだが、光沢度が75%未満である。
×:艶戻りが起こってしまい(光沢度の低下が25%を超える)、光沢が失われている。
上記の評価結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリプロピレン系樹脂組成物(B)としてPP−1を75重量%、PP−4を25重量%とをブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例3]
ポリプロピレン系樹脂組成物(B)としてPP−1を25重量%、PP−5を75重量%とをブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例4]
基材層用のポリプロピレン系樹脂組成物(A)としてPP−6を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例5]
積層シートの厚みを、両表面層がそれぞれ0.1mm、基材層が1.8mmで、計2.0mm(全シート厚み)になるようにして積層シートを製造したこと以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例6]
基材層用のポリプロピレン系樹脂組成物(A)としてPP−6を用い、積層シートの厚みを、両表面層がそれぞれ0.1mm、基材層が1.8mmで、計2.0mm(全シート厚み)になるようにして積層シートを製造したこと以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例7]
ポリプロピレン系樹脂組成物(B)としてPP−2を45重量%、PP−7を55重量%とをブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例8]
ポリプロピレン系樹脂組成物(B)としてPP−2を45重量%、PP−7を55重量%とをブレンドしたものを用い、基材層用のポリプロピレン系樹脂組成物(A)としてPP−3の代わりに、PP−6を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[実施例9]
ポリプロピレン系樹脂組成物(B)に結晶核剤を加えなかったこと以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表1に示す。
[比較例1〜8]
表2に示すように、実施例1に対し、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)としてPP―2、PP−4、PP−5、PP−7〜PP−11を用いたこと以外は、実施例1と同様に実施した。その評価結果を表2に示す。
Figure 0006459826
Figure 0006459826
[実施例と比較例との対照による考察]
以上の各実施例と各比較例とを対照して考察すれば、本発明の構成における各要件を満たす、実施例1〜9の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は、積層状態が良く、表面荒れが無く、外観に優れ、かつ高い光沢性を有していることが分かる。また、その熱成形体も艶戻りをすることなく、光沢を維持していることが明らかである。
よって、本発明の構成における、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)についての構成要件の各規定は合理的で実験データにより実証されていることが、明確に理解できる。
比較例1〜7では、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)が長鎖分岐構造を含むポリプロピレン系樹脂(Y1)を含んでおらず、MFRやMTも本発明の規定外であるため、表面荒れや基材層と表面層との界面の荒れが発生してしまい、積層シートの外観は悪かった。さらに、熱成形後の成形体に関しても、比較例1、2では艶戻りの状態になってしまい光沢を維持することはできなかった。また比較例3〜7では、艶戻りの状態になることはなかったが、積層シートの表面荒れや界面荒れが熱成形体にも反映され、外観は悪かった。
比較例8では、ポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRやMTが本発明の規定外であるため、熱成形後の成形体が、艶戻りの状態になってしまい光沢を維持することはできなかった。
以上の対照評価からして、本発明における効果と要件の妥当性は明らかである。
本発明の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体は、光沢および外観に優れ、さらに熱成形後の成形品に関しても光沢および外観に優れている。従って、成形品の美粧性が要求される包装材料分野や家電製品、自動車内外装などの工業部材等に用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記の特性(A−i)〜(A−iii)を有するポリプロピレン系樹脂組成物(A)を含む基材層と、前記基材層の片面または両面に積層され、下記の特性(B−i)〜(B−iii)を有するポリプロピレン系樹脂組成物(B)を含む表面層とを含む熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体。
    特性(A−i):メルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)が0.1〜15g/10分である長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および/又はMFRが0.1〜3.0g/10分である直鎖状ポリプロピレン系樹脂(X2)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(X3)とからなる。
    特性(A−ii):MFR(温度230℃、荷重2.16kg)がポリプロピレン系樹脂組成物(B)のMFRよりも小さい。
    特性(A−iii):230℃における溶融張力(MT)が5〜30gである。
    特性(B−i):長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(Y1)と必要に応じて使用するその他のポリプロピレン系樹脂(Y2)とからなる。
    特性(B−ii):メルトフローレート(MFR)(温度230℃、荷重2.16kg)が3.0〜100g/10分である。
    特性(B−iii):230℃における溶融張力(MT)が1.0g以上である。
  2. 前記長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)の絶対分子量Mabsが50万における分岐指数g’が、0.3以上1.0未満であることを特徴とする請求項1に記載の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体。
  3. 結晶核剤を表面層に含むことを特徴とする請求項1に記載の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体。
  4. 表面層の厚みの合計が積層体の厚みに対して1〜50%であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体。
  5. ポリプロピレン系樹脂(X1)および(Y1)は、重合時に長鎖分岐構造が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体。
  6. 表面層の光沢が80%以上であり、かつ、熱成形して成形品としたときの表面層の光沢が70%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱成形用ポリプロピレン系樹脂積層体。
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