JP6451508B2 - エピタキシャル成長装置、エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャル成長装置用リフトピン - Google Patents

エピタキシャル成長装置、エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャル成長装置用リフトピン Download PDF

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Description

本発明は、エピタキシャル成長装置、エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャル成長装置用リフトピンに関し、特に、エピタキシャルシリコンウェーハ裏面への疵発生を低減できるとともに、ウェーハ表面へのパーティクルの付着を低減できるエピタキシャル成長装置、エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャル成長装置用リフトピンに関するものである。
一般に、シリコンウェーハは、チョクラルスキー(Czochralski、CZ)法等により単結晶シリコンを育成し、該シリコン単結晶をブロックに切断した後、薄くスライスし、平面研削(ラッピング)工程、エッチング工程および鏡面研磨(ポリッシング)工程を経て最終洗浄することにより得られる。その後、各種品質検査を行って異常が確認されなければ製品として出荷される。
ここで、結晶の完全性がより要求される場合や抵抗率の異なる多層構造を必要とする場合などには、前記シリコンウェーハ上に単結晶シリコン薄膜を気相成長(エピタキシャル成長)させてエピタキシャルウェーハを製造する。
エピタキシャルウェーハの製造には、例えば枚葉式エピタキシャル成長装置を用いる。ここで、一般的な枚葉式エピタキシャル成長装置について、図1を参照して説明する。図1に示すように、エピタキシャル成長装置100は、上部ドーム11、下部ドーム12およびドーム取付体13に囲まれたチャンバー2を有する。このチャンバー2は、その側面の対向する位置に反応ガスの供給及び排出を行うガス供給口31及びガス排出口32が設けられる。
一方、チャンバー2内には、シリコンウェーハWが載置されるサセプタ4が配置される。サセプタ4は、回転可能な主柱7aに連結された支持アーム7bによってその下面の外周部が嵌合支持され、支持アーム7bとともに回転する。また、サセプタ4および支持アーム7bには、シリコンウェーハWの昇降を行うためのリフトピン5を通過させる貫通孔4hおよび7hが形成されている。また、リフトピン5は、その基端を昇降シャフト6により支持されて昇降される。
すなわち、チャンバー2内に導入したシリコンウェーハWは、サセプタ4の貫通孔4hおよび支持アーム7bの貫通孔7hに挿通したリフトピン5をサセプタ4の上方に向けて移動し、リフトピン5の頭部をシリコンウェーハWの裏面に当接させてシリコンウェーハWをリフトピン5で一旦支持する。ここで、前記リフトピン5の上昇移動は、該リフトピン5の基端を支持する昇降シャフト6の上昇移動を介して行う。
次いで、前記サセプタ4を支持する支持シャフト7を上昇させてサセプタ4をシリコンウェーハWの位置まで移動し、シリコンウェーハWをサセプタ4上に載置する。この状態において、リフトピン5の頭部は、サセプタ4の貫通孔4hの拡径部(図示せず)内に収められる。かように、シリコンウェーハWをサセプタ4上に載置し、例えばサセプタ4の上方および下方に配置した複数台の加熱ランプ14によりシリコンウェーハWを1000℃以上の温度に加熱する一方、エピタキシャル膜形成室2内に反応ガスを供給して、所定の厚さのエピタキシャル膜を成長させてエピタキシャルウェーハを製造する。
その後、支持アーム7bの下降によってサセプタ4を下降する。この下降は、リフトピン5が昇降シャフト6に支持されサセプタ4から突出する位置まで行い、シリコンウェーハWをリフトピン5にて支持しておく。そして、チャンバー2内に図示しない搬送ブレードを導入し、リフトピン5を下降して搬送ブレード上にシリコンウェーハWを載置することにより、シリコンウェーハWをリフトピン5から搬送ブレードに受け渡す。その後、搬送ブレードとともにシリコンウェーハWを成長装置100から退出させる。
近年の半導体デバイスの微細化・高集積化に伴って、結晶欠陥やウェーハの表面に付着したパーティクルの低減が要求されている。こうした背景の下、特許文献1には、リフトピンが摺動して生じる摩耗分に注目し、リフトピンおよびサセプタの表面を炭化シリコン(SiC)で形成し、サセプタと接触するリフトピンの領域を研磨して0.2μmから5μmの表面粗さとすることにより、エピタキシャル成長中に生じるパーティクルの付着や結晶欠陥の形成を低減できることが記載されている。
特開2002−299260号公報
特許文献1に記載された発明では、リフトピン表面の材質がSiCで構成されることから、リフトピン昇降時にリフトピンの頂部と接するウェーハの裏面部位において、接触疵が発生してしまう問題がある。
すなわち、特許文献1に記載される発明に限らず、一般的に、サセプタ4は、耐熱性および耐酸性の観点から、カーボン基材をSiCで被覆したもの、あるいは基材そのものをSiC製としたもの等が用いられ、リフトピンも同様にカーボン基材をSiCで被覆したもの、あるいは基材そのものをSiC製としたものが用いられている。
しかし、SiCは耐熱性・耐酸性に優れるものの、その硬度は高いため、SiC製のリフトピンを用いた場合、リフトピン5の先端部とシリコンウェーハWの裏面とが接触した際に、ウェーハWの裏面に接触疵や接触痕を発生させてしまう問題がある。現況の高集積化デバイスにおいては、シリコンウェーハWの裏面とリフトピン5との接触によるウェーハW裏面への接触疵を可及的に低減することが希求される状況下にあり、裏面疵が低減されたエピタキシャルシリコンウェーハの提供が必要とされる。
本発明の目的は、エピタキシャルシリコンウェーハ裏面への疵発生を低減できるとともに、ウェーハ表面へのパーティクルの付着を低減できるエピタキシャル成長装置、エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャル成長装置用リフトピンを提案することにある。
発明者は、リフトピン5の材質をSiCよりも硬度が低い材質で構成することにより、シリコンウェーハ裏面への疵発生を低減させるとともに、リフトピン5の表面粗さを調整することにより、パーティクルの発塵を低減させることを想起し、様々な実験を重ねたところ、以下の知見を得た。
まず、サセプタ4よりも硬度が低い材質でリフトピン5を作製してエピタキシャル成長処理を行ったところ、シリコンウェーハWの裏面への接触疵の発生を大幅に低減できることが確認されたが、ウェーハ表面へのパーティクルの付着量が増加することが確認された。
発明者は、ウェーハ表面にパーティクルが付着する原因は、サセプタ4とリフトピン5との接触によるパーティクルの発生が原因と推察し、サセプタ4と接触する領域の表面粗さをできるだけ小さくした平坦性に優れるリフトピン5を使用して実験を行った。その結果、ウェーハ表面へのパーティクルの付着量の低減効果は確認されたが、ウェーハ表面へのパーティクルの付着量が急激に増加する異常現象が度々発生することが新たに確認された。
このパーティクルの急激な増加は突発的に発生することから、エピタキシャル成長処理中に、何らしかのトラブルが発生していることが予想される。このため、発明者は、エピタキシャル成長処理中に、リフトピン5の昇降動作が正常に行われているとどうかの確認を行った。具体的には、チャンバー2を開放した状態で原料ガスなどは流さずに、室温のサセプタ4上にシリコンウェーハWを載置した状態で、昇降シャフト6を駆動してリフトピン5を上下に昇降させる操作を繰り返して行い、リフトピン5の昇降動作を目視で確認する実験を行った。
その結果、昇降シャフト6を下降させてリフトピン5を下方に降した際、一部のリフトピン5が支持アーム7bの貫通孔4h内で引っかかり、リフトピン5が下がりきらず、その後、引っかかりが開放されてリフトピン5が下方に勢いよく落ちる現象が確認された。
おそらく、エピタキシャル成長処理中も、このリフトピン5が落ちるという異常動作が発生しているものと推察され、このリフトピン5の落下現象により、リフトピン5とサセプタ4との接触により発生した粉塵がサセプタ4より上方に舞い上げられてしまい、シリコンウェーハWの表面に回り込むパーティクル量を突発的に増大させているものと推測される。
そこで、発明者は、リフトピン5と支持アーム7bとの引っかかりを抑制してウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制できる方途について鋭意検討した結果、支持アームの貫通孔内を通過するリフトピンの領域に、支持アームと接触可能な面積を低減する欠損部を設けることが有効であることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)チャンバーの内部に、シリコンウェーハを載置するサセプタと、該サセプタを下方から支持し、前記サセプタの中心と同軸上に位置する支柱と該支柱から放射状に延びる支持アームとを有する支持シャフトと、前記サセプタに設けられた貫通孔および前記支持アームに設けられた貫通孔の双方に挿通されて鉛直方向に移動自在に配設された、リフトピンとを備え、該リフトピンを昇降させて前記シリコンウェーハを前記サセプタ上に脱着させるエピタキシャル成長装置において、前記リフトピンの少なくともその表層域は前記サセプタよりも硬度が低い材料で構成され、かつ前記支持アームの貫通孔内を通過する前記リフトピンの直胴部下部領域に、前記支持アームと接触可能な面積を低減する欠損部を設けたことを特徴とするエピタキシャル成長装置。
(2)前記低減された面積の割合が全体の20%以上50%以下である、前記(1)に記載のエピタキシャル成長装置。
(3)前記リフトピンは少なくともその表層域がガラス状カーボンからなり、前記サセプタは少なくともその表層域が炭化シリコン(SiC)からなり、前記支持アームは石英からなる、前記(1)または(2)に記載のエピタキシャル成長装置。
(4)前記サセプタの貫通孔内を通過する前記リフトピンの直胴部上部領域、および前記サセプタの貫通孔を区画する壁面、の少なくとも一方の算術平均粗さが0.1μm以上0.3μm以下である、前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のエピタキシャル成長装置。
(5)前記サセプタの貫通孔内を通過する前記リフトピンの直胴部上部領域、および前記サセプタの貫通孔を区画する壁面、の双方の算術平均粗さが0.1μm以上0.3μm以下である、前記(4)に記載のエピタキシャル成長装置。
(6)前記リフトピンの下端部が丸み加工されている、前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載のエピタキシャル成長装置。
(7)前記(1)〜(6)に記載のエピタキシャル成長装置を用いてシリコンウェーハ上にエピタキシャル膜を成長させることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
(8)シリコンウェーハ上にエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャル成長装置内に設置するサセプタに設けられた貫通孔および前記サセプタの下部を支持する支持アームに設けられた貫通孔の双方に挿通され、前記シリコンウェーハを前記エピタキシャル成長装置内に搬入する際または前記エピタキシャル成長装置から取り出す際に前記シリコンウェーハの裏面を支持して昇降されるリフトピンであって、少なくとも表層域が前記サセプタよりも硬度が低い材料で構成され、かつ前記支持アームの貫通孔内を通過する直胴部下部領域に、前記支持アームと接触可能な面積を低減する欠損部を有することを特徴とするエピタキシャル成長装置用リフトピン。
(9)少なくとも表層域がガラス状カーボンからなる、前記(8)に記載のエピタキシャル成長装置用リフトピン。
(10)前記サセプタの貫通孔内を通過する直胴部上部領域の表面粗さが0.1μm以上0.3μm以下である、前記(8)または(9)に記載のエピタキシャル成長装置用リフトピン。
(11)前記リフトピンの下端部が丸み加工されている、前記(8)〜(10)のいずれか一項に記載のエピタキシャル成長装置用リフトピン。
本発明によれば、エピタキシャルシリコンウェーハ裏面への疵発生を低減できるとともに、ウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制することができる。
一般的なエピタキシャル成長装置を示す図である。 本発明によるエピタキシャル成長装置を示す図である。 本発明によるエピタキシャル成長装置におけるリフトピンの周辺領域を示す図である。 支持アームの貫通孔内を通過するリフトピンの領域(直胴部下部領域)に設けられた欠損部の具体例を示す図である。 本発明による好適なエピタキシャル成長装置におけるリフトピンの周辺領域を示す図である。 支持アームの貫通孔内を通過するリフトピンの領域(直胴部下部領域)における低減された面積の割合とリフトピンの昇降不具合発生率との関係を示す図である。 サセプタの貫通孔内を通過するリフトピンの領域(直胴部上部領域)の表面粗さとウェーハ1枚当たりのLPDの個数との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明について詳しく説明する。
図2は、本発明によるエピタキシャル成長装置1を示している。また、図3は、エピタキシャル成長装置1におけるリフトピン15の周辺領域を示している。なお、図1と同じ構成には同じ符号が付されており、説明を省略する。図2および3に示すように、本発明によるエピタキシャル成長装置1は、サセプタ4よりも硬度が低い材料、すなわち柔らかい材料で構成されたリフトピン15を有しており、このリフトピン15は、サセプタ4の貫通孔4hおよび支持アーム17bの貫通孔17hに挿通され、鉛直方向に移動自在に配設されている。
図3に示すように、リフトピン15は、棒状の直胴部15aと、該直胴部15aおよび貫通孔4hより太径の頭部15bとを有しており、頭部15bがサセプタ4の貫通孔4hの拡径部4wに係合するように構成されている。なお、リフトピンは、棒状の直胴部の先端にシリコンウェーハを直接支持する頭部を有するものであれば、形状は限定する必要はなく、従って、図示の形状に限定されない。
上述のように、リフトピン15は、サセプタ4よりも硬度が低い材料、すなわち柔らかい材料で構成する。これにより、ウェーハWの裏面への接触疵の発生を大幅に低減できる。リフトピン15は、具体的には、ガラス状カーボン、黒鉛、石英、窒化アルミニウム、フォルステライト、コージェライト、イットリア、ステアタイト等を用いることができる。中でも、ガラス状カーボンは成型加工に優れ、高純度かつ耐熱性、耐酸性に優れる。なお、リフトピン15全体を上記材料で構成する必要はなく、少なくともその表層域がサセプタの表面材質よりも柔らかい材料で構成されていればよい。例えば、SiC等の硬度が高い基材の表面に上記材料を被覆してリフトピン15を構成することができる。
サセプタ4は、高純度かつ高温環境下での使用に耐え得る耐熱性、耐酸性の観点から、カーボン基材の表面をSiCで被覆したものや、基材そのものをSiC製としたもの等で構成するのが通例である。
本発明においては、支持アーム17bの貫通孔17h内を通過するリフトピン15の直胴部15a上の領域(以下、「直胴部下部領域」と称する)15cに、支持アーム17bと接触可能な面積を低減する欠損部Dを設けることが肝要である。上述のように、リフトピン15をサセプタ4よりも柔らかい材料で構成した場合に、昇降シャフトを下降させてリフトピンを下方に降した際、一部のリフトピンが支持アームの貫通孔内で引っかかることが判明した。
この原因は必ずしも明らかではないが、発明者は、以下のように考えている。すなわち、たとえば面粗さの低い透明板ガラス同士を合わせた場合と透明板ガラスとすりガラスを合わせた場合の接触面の摩擦はすりガラスのように一方が凹凸を持つ方が摩擦が小さくなり接触面のすべりが大きくなることと同じ効果があるためと考えられる。
そこで、本発明においては、支持アーム17bの貫通孔17h内を通過するリフトピン15の直胴部15a上の直胴部下部領域15cに、支持アーム17bと接触可能な面積を低減する欠損部Dを設けるこれにより、リフトピン15と支持アーム17bが接触する確率が低減されて、リフトピン15と支持アーム17との間で引っかかりが発生する確率が低減され、ウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制することができるのである。
ここで、欠損部Dは、支持アーム17bとの接触表面積が低減されればよく、その形状や数は限定されない。また、欠損部Dにより低減された面積の割合が全体の20%以上50%以下であることが好ましい。ここで、低減された面積の割合を全体の20%以上とすることにより、リフトピン15の昇降動作の不具合発生率を10%にまで低減することができる。また、上記不具合の発生率の低減効果が飽和すること、および加工コストの点から、低減された面積の割合を全体の50%以下とすることが好ましい。
上記欠損部Dの具体例を図4に示す。図4(a)は、リフトピン15の直胴部下部領域15cにおいてリフトピン15の軸方向に延びる断面がコの字型の欠損部を示しており、図4(b)はリフトピン15の軸方向に延びる断面がV字型の欠損部Dを示している。また、図4(c)は、リフトピン15の移動部分15cの表面に設けられた円形のくぼみ状の欠損部Dを示しており、図4(d)はリフトピン15の軸に平行な平面で切り取られた欠損部Dを示している。
なお、本発明において、図5に示すように、サセプタ4の貫通孔4h内を通過するリフトピン15の直胴部上の領域(以下、「直胴部上部領域」と称する)15d、およびサセプタ4の貫通孔4hを区画する壁面4s、の少なくとも一方の表面粗さが0.1μm以上0.3μm以下であることが好ましい。本発明においては、リフトピン15をサセプタ4よりも柔らかい材料で構成するため、リフトピン15の直胴部上部領域15d、およびサセプタ4の貫通孔4hを区画する壁面4s、の少なくとも一方の表面粗さを0.3μm以下とすることにより、上記した発塵を抑制する効果を達成することができる。また、表面粗さを0.1μm以上とすることにより、加工コストが嵩むことなく発塵の発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明において、リフトピン15の直胴部上部領域15d、およびサセプタ4の貫通孔4hを区画する壁面4s、の双方の表面粗さが0.1μm以上0.3μm以下であることが好ましい。これにより、発塵の抑制効果をより高めることができる。
さらに、リフトピンの頭部15bの下面部は、サセプタ4の貫通孔4hの拡径部4wと接触するため、頭部15bの下面部の表面粗さは0.3μm以下にすることが好ましい。なお、「表面粗さ」とは、JIS B 0601(2001年)に規定の算術平均粗さRaを意味している。
さらに、本発明において、リフトピン15の下端部が丸み加工されていることが好ましい。上述のように、リフトピン15は、サセプタ4の貫通孔4hおよび支持アーム17bの貫通孔17hの双方に挿通されており、上下方向に移動可能に構成されている。その際、リフトピン15と貫通孔4hおよび17hとの間には、リフトピン15が貫通孔4hおよび17h内をスムーズに移動可能なように、わずかな隙間(クリアランス)が設けられている。
そのため、リフトピン15が昇降運動する際に、リフトピン15が傾斜して、リフトピン15が昇降運動する際の軌道から外れる場合があるが、リフトピン15の下端部に対して丸み加工を施して丸みを有するようにすることにより、リフトピン15の軌道を回復させることができ、軌道からの逸脱により生じたリフトピン15とサセプタ4との摺動による粉塵の発生を抑制できる。
こうして、本発明により、エピタキシャルシリコンウェーハ裏面への疵発生を低減できるとともに、ウェーハ表面へのパーティクルの付着を抑制することができる。
<リフトピンの作製>
表1に示す仕様のリフトピン(発明例1〜7および比較例)を作製した。その際、全てのリフトピンをガラス状カーボンで作製した。
Figure 0006451508
<リフトピン昇降不具合動作確認実験>
作製した発明例1〜7および比較例のリフトピンのそれぞれを、図2に示したエピタキシャル成長装置1に適用し、サセプタ上にシリコンウェーハWを載置した状態でリフトピンを昇降動作させた場合に、動作に不具合が発生するか否かを確認する動作確認実験を行った。この動作確認実験は、エピタキシャル成長装置1の上部ドーム11を開放した室温状態で行い、動作不具合発生の確認は目視で行った。昇降動作の回数は50回とし、往復の動作を1回としてカウントした。
図6は、低減された直胴部下部領域の表面積の割合とリフトピンの昇降不具合発生率との関係を示している。図6から明らかなように、リフトピンの昇降不具合発生率は、低減される直胴部下部領域15cの表面積の割合が増加するにつれて減少し、10%以上の場合(発明例1〜7)には昇降不具合発生率が5%と十分に小さくなる。そして、低減された面積の割合が20%以上の場合(発明例2および3)には、昇降動作に不具合が発生しなかった。
<エピタキシャルウェーハ製造実験1>
発明例2および3、並びに比較例のリフトピンのそれぞれを図2に示したエピタキシャル成長装置1に適用して、エピタキシャルウェーハを製造した。ここで、サセプタ4は、カーボン基材の表面にSiCコートしたものを用いた。また、エピタキシャルウェーハの基板としては、ボロンがドープされた直径300mmのシリコンウェーハWを用いた。
エピタキシャルウェーハの製造は、まず、シリコンウェーハWをエピタキシャル成長装置1内に導入し、リフトピン15を用いてサセプタ4上に載置した。続いて、水素ガス雰囲気下で1150℃の温度で水素ベークを行った後、1150℃にて、シリコンウェーハWの表面上にシリコンエピタキシャル膜を4μm成長させてエピタキシャルシリコンウェーハを得た。ここで、原料ソースガスとしてはトリクロロシランガスを用い、また、ドーパントガスとしてジボランガス、キャリアガスとして水素ガスを用いた。エピタキシャルウェーハは、上記発明例および比較例のそれぞれに対して50枚ずつ製造した。
<表面品質の評価>
得られたエピタキシャルウェーハについて、エピタキシャル層に形成されたエピタキシャル欠陥の数を評価した。具体的には、表面欠陥検査装置(KLA−Tencor社製:Surfscan SP−2)を用いてDWOモード(Dark Field Wide Obliqueモード:暗視野・ワイド・斜め入射モード)でエピタキシャル層表面を観察評価し、サイズ(直径)が0.25μm以上のLPD(Light Point Defect)の発生状況を調べた。この評価を、それぞれ50枚ずつ作製した発明例1および2、並びに比較例のウェーハに対して行い、ウェーハ1枚当たりのLPDの個数を求めた。その結果、直胴部下部領域の表面粗さが1μmを超える発明例2および3については、突発的なLPD増加の発生が確認されず、リフトピンの昇降動作に不具合が発生しなかったものと推認できる。これら発明例2および3については、製造された全てのエピタキシャルウェーハにおいて、観察されたLPDの個数は1個/wf以下であった。
これに対して、直胴部下部領域の表面粗さが1μm未満である比較例については、突発的なLPD増加の発生が確認され、リフトピンの昇降動作に不具合が発生したと推認できる。これら比較例について、観察されたLPDの個数が10個/wfを超えたエピタキシャルウェーハの枚数は、比較例では2枚であった。
<エピタキシャルウェーハ製造実験2>
発明例2および3、並びに比較例と同様に、発明例4〜7のリフトピンを、図2に示したエピタキシャル成長装置1に適用してエピタキシャルウェーハを製造した。ここで、製造条件は、発明例2および3、並びに比較例の場合と全て同じである。
上記エピタキシャルウェーハの製造の際、発明例4〜7のいずれについても、リフトピン15の直胴部下部領域15cにおいて、図4(a)に示した断面がコの字型の欠損部Dを有しているため、突発的なLPD増加の発生は確認されなかった。図7は、発明例4〜7に対する、直胴部上部領域の表面粗さとウェーハ1枚当たりの平均LPDの個数との関係を示している。図7から、リフトピンの直胴部上部領域の表面粗さが0.3μm以下である発明例4(表面粗さ:0.15μm)、発明例5(表面粗さ:0.3μm)については、平均LPDの個数が1個/wf以下を達成しているのに対して、リフトピンの直胴部上部領域の表面粗さが0.3μmを超える発明例6(表面粗さ:0.5μm)および発明例7(表面粗さ:1μm)については、平均LPDの個数が1個/wf以下を達成できないことが分かる。
本発明によれば、エピタキシャルシリコンウェーハ裏面への疵発生を低減できるとともに、ウェーハ表面へのパーティクルの付着を低減できるため、半導体ウェーハ製造業に有用である。
1,100 エピタキシャル成長装置
2 チャンバー
4 サセプタ
4h,7h,17h 貫通孔
4s,17s 壁面
4w 拡径部
5,15 リフトピン
6 昇降シャフト
7 支持シャフト
7a,17a 主柱
7b,17b 支持アーム
11 上部ドーム
12 下部ドーム
13 ドーム取付体
14 加熱ランプ
15a 直胴部
15b 頭部
15c 直胴部下部領域
15d 直胴部上部領域
31 ガス供給口
32 ガス排出口
D 欠損部
W シリコンウェーハ

Claims (11)

  1. チャンバーの内部に、シリコンウェーハを載置するサセプタと、該サセプタを下方から支持し、前記サセプタの中心と同軸上に位置する支柱と該支柱から放射状に延びる支持アームとを有する支持シャフトと、前記サセプタに設けられた貫通孔および前記支持アームに設けられた貫通孔の双方に挿通されて鉛直方向に移動自在に配設された、リフトピンとを備え、該リフトピンを昇降させて前記シリコンウェーハを前記サセプタ上に脱着させるエピタキシャル成長装置において、
    前記リフトピンの少なくともその表層域は前記サセプタよりも硬度が低い材料で構成され、かつ
    前記支持アームの貫通孔内を通過する前記リフトピンの直胴部下部領域に、前記支持アームと接触可能な面積を低減する欠損部を設けたことを特徴とするエピタキシャル成長装置。
  2. 前記低減された面積の割合が全体の20%以上50%以下である、請求項1に記載のエピタキシャル成長装置。
  3. 前記リフトピンは少なくともその表層域がガラス状カーボンからなり、前記サセプタは少なくともその表層域が炭化シリコン(SiC)からなり、前記支持アームは石英からなる、請求項1または2に記載のエピタキシャル成長装置。
  4. 前記サセプタの貫通孔内を通過する前記リフトピンの直胴部上部領域、および前記サセプタの貫通孔を区画する壁面、の少なくとも一方の算術平均粗さが0.1μm以上0.3μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエピタキシャル成長装置。
  5. 前記サセプタの貫通孔内を通過する前記リフトピンの直胴部上部領域、および前記サセプタの貫通孔を区画する壁面、の双方の算術平均粗さが0.1μm以上0.3μm以下である、請求項4に記載のエピタキシャル成長装置。
  6. 前記リフトピンの下端部が丸み加工されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエピタキシャル成長装置。
  7. 請求項1〜6に記載のエピタキシャル成長装置を用いてシリコンウェーハ上にエピタキシャル膜を成長させることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
  8. シリコンウェーハ上にエピタキシャル層を気相成長させるエピタキシャル成長装置内に設置するサセプタに設けられた貫通孔および前記サセプタの下部を支持する支持アームに設けられた貫通孔の双方に挿通され、前記シリコンウェーハを前記エピタキシャル成長装置内に搬入する際または前記エピタキシャル成長装置から取り出す際に前記シリコンウェーハの裏面を支持して昇降されるリフトピンであって、
    少なくとも表層域が前記サセプタよりも硬度が低い材料で構成され、かつ前記支持アームの貫通孔内を通過する直胴部下部領域に、前記支持アームと接触可能な面積を低減する欠損部を有することを特徴とするエピタキシャル成長装置用リフトピン。
  9. 少なくとも表層域がガラス状カーボンからなる、請求項8に記載のエピタキシャル成長装置用リフトピン。
  10. 前記サセプタの貫通孔内を通過する直胴部上部領域の表面粗さが0.1μm以上0.3μm以下である、請求項8または9に記載のエピタキシャル成長装置用リフトピン。
  11. 前記リフトピンの下端部が丸み加工されている、請求項8〜10のいずれか一項に記載のエピタキシャル成長装置用リフトピン。
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