JP6445881B2 - 抄紙装置 - Google Patents

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本発明は製紙機械、特に円網抄紙機に好適な抄紙装置に関する。
従来、タオルペーパー、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、ナプキン等の衛生薄葉紙は、各種抄紙機を用いて湿式抄紙法により製造されている。例えば特許文献1には、円網抄紙機を用いてタオルペーパーやトイレットペーパー等の紙シートを製造することが記載されており、具体的には、軸心周りに回転駆動される円網の外周部に紙料液を供給し、該円網の回転に伴って該紙料液を移動させつつ、該紙料液の水分を該円網内に排出させて脱水を進行させた後、その脱水により形成された湿紙をフェルトに転移させるワイヤーパートを経て、紙シートを製造する方法が記載されている。
図3には、衛生薄葉紙等の抄紙に従来使用されている抄紙装置の一例が示されている。図3に示す抄紙装置90は、特許文献1の図2に記載の円網抄紙機と同様の基本構成を有しており、中心軸回りに図3中符号R1で示す方向に回転する円筒状の円網サクションシリンダー91と、該円網サクションシリンダー91の外周部910に紙料液を供給するヘッドボックス92と、回転自在に軸支された複数の円筒状のガイドロール93a,93b,93c,93dに架け渡され、これら複数のガイドロール93a〜93dによって規定される走行路を走行する無端フェルト94とを備えており、ヘッドボックス92から外周部910に紙料液を供給して湿紙WPを形成し、その湿紙WPを、外周部910から無端フェルト94に転移させて次工程に搬送するようになされている。抄紙装置90においては、無端フェルト94を架け渡している複数のガイドロール93a〜93dうちの2個のガイドロール93b,93cが、円網サクションシリンダー91の外周部910を圧接可能に配置されている。そのため、無端フェルト94は、両ガイドロール93b,93c間を走行中は、円網サクションシリンダー91の外周部910上の湿紙WPに押し付けられつつ、円網サクションシリンダー91の周方向に走行する。
特開2006−320625号公報
図3に示す従来の抄紙装置90を用いて湿式抄紙を行った場合、円網サクションシリンダー91の外周部上の湿紙WPが、本来は、円網サクションシリンダー91とガイドロール93cとの間を通過した無端フェルト94に転移すべきところが、この転移がうまくいかずに円網サクションシリンダー91側にとられてしまい、その結果、抄紙装置90の稼働がストップする等、紙の製造効率の低下を著しく招くという問題があった。本発明者らの知見によれば、この湿紙の転移性の低下の問題は、特に坪量30g/m2以上の比較的高坪量の紙を抄紙する場合に多発する。
本発明の課題は、紙料液を抄紙網上にて脱水して得られた湿紙をフェルトにスムーズに転移させて次工程に送ることができ、効率良く安定した抄紙が可能な抄紙装置に関する。
本発明は、外周部が抄紙網により形成され、中心軸回りに回転する円筒状の円網サクションシリンダーと、該円網サクションシリンダーの外周部に紙料液を供給するヘッドボックスと、複数のガイドロールに架け渡され、複数の該ガイドロールによって規定される走行路を走行する無端フェルトとを備え、前記ヘッドボックスから前記円網サクションシリンダーの外周部に紙料液を供給し、該円網サクションシリンダーの内部側からの吸引により該紙料液の含水量を低減させて該外周部上に湿紙を形成し、該湿紙に前記無端フェルトを重ね、該湿紙を該外周部から前記無端フェルトに転移させて次工程に送る抄紙装置であって、前記無端フェルトを架け渡している複数の前記ガイドロールのうちの1個のみが、前記円網サクションシリンダーの外周部を圧接可能に配置されたクーチロールであり、該クーチロールの該円網サクションシリンダーとの最近接部にて、前記湿紙が該外周部から該無端フェルトに転移されるようになされており、前記無端フェルトは、前記円網サクションシリンダーと前記クーチロールとの間にて、該円網サクションシリンダーの外周部上の前記湿紙に重ねられ、該円網サクションシリンダーと該クーチロールとの間よりも該円網サクションシリンダーの回転方向の上流側では、該円網サクションシリンダーの外周部上の該湿紙に重ねられない抄紙装置である。
本発明によれば、紙料液を抄紙網上にて脱水して得られた湿紙をフェルトにスムーズに転移させて次工程に送ることができ、効率良く安定した抄紙が可能な抄紙装置が提供される。
図1は、本発明の抄紙装置の一実施形態の全体の概略図である。 図2は、図1に示す抄紙装置の要部即ち円網サクションシリンダー及びその周辺部の概略図である。 図3は、従来の抄紙装置における円網サクションシリンダー及びその周辺部の概略図である。
以下、本発明の抄紙装置をその好ましい実施形態に基づき、図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本実施形態の抄紙装置10が示されている。抄紙装置10は、外周部120が抄紙網により形成され、中心軸回りに図2中符号R1で示す方向に回転する円筒状の円網サクションシリンダー12と、該外周部120に紙料液を供給するヘッドボックス11と、複数の円筒状のガイドロール13に架け渡され、複数の該ガイドロール13によって規定される走行路を走行する無端フェルト14Aとを備え、ヘッドボックス11から円網サクションシリンダー12の外周部120に紙料液を供給し、該円網サクションシリンダー12の内部側からの吸引により該紙料液の含水量を低減させて該外周部120上に湿紙WPを形成し、該湿紙WPに無端フェルト14Aを重ね、該湿紙WPを該外周部120から無端フェルト14Aに転移させて次工程に送るようになされている。
さらに説明すると、抄紙装置10は、図1に示すように、ヘッドボックス11から供給された紙料液を円網サクションシリンダー12の外周部120上で湿紙WPに形成するワイヤーパート部10Aと、外周部120上の湿紙WPを無端フェルト14Aに転移させて搾水するプレスパート部10Bと、湿紙WPを乾燥して紙DPとするドライヤーパート部10Cと、紙DPを巻き取るリールパート部10Dとを含んで構成されている。
ワイヤーパート部10Aは、ヘッドボックス11と円網サクションシリンダー12とを含んで構成されている。ヘッドボックス11は、図2に示すように、紙料液を噴出する供給口110を有し、この供給口110はヘッドボックス11の円網サクションシリンダー12との最近接部に位置している。また、ヘッドボックス11は、供給口110位置から円網サクションシリンダー12の外周部120に沿って回転方向R1の下流側に延び且つ外周部120を所定の隙間をもって覆う上リップ111と、供給口110に対して回転方向R1の上流側に配置された下リップ112とを有し、両リップ111,112によって、供給口110から噴出された紙料液の流路が画成されている。円網サクションシリンダー12は、モータ等の図示しない原動機からの動力を受けて、中心軸回りを矢印R1方向に回転する。円網サクションシリンダー12の外周部120は、金属製ワイヤー又は合成樹脂製ワイヤーを円筒状に製織してなる円筒体からなり、該ワイヤーとしては、この種のサクションシリンダーに通常用いられているものを特に制限無く用いることができ、該ワイヤーの網目のサイズは適宜選択可能である。
円網サクションシリンダー12の外周部120における供給口110に対応する位置よりも回転方向R1の下流側には、無端フェルト14Aを架け渡している複数のガイドロール13のうちの1個であるクーチロール13Aが、外周部120を圧接可能に配置されている。複数のガイドロール13のうち、外周部120を圧接可能に配置されているのはこのクーチロール13A1個のみである。クーチロール13Aは、モータ等の図示しない原動機からの動力を受けて、中心軸回りを矢印R2方向に回転する。クーチロール13Aの直径は、他のガイドロール13の直径よりも大きいが、円網サクションシリンダー12の直径よりは小さい。クーチロール13Aの直径と円網サクションシリンダー12の直径との比は、前者/後者として、好ましくは0.50以上、さらに好ましくは0.55〜1.00、さらにより好ましくは0.70〜1.00である。
円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPは、クーチロール13Aの円網サクションシリンダー12との最近接部にて、外周部120から無端フェルト14Aに転移されるようになされており、該最近接部は湿紙WPの転移位置である。前述したヘッドボックス11の上リップ111は、湿紙WPの転移位置までは延びておらず、該転移位置と供給口110との略中間位置まで延びている。
円網サクションシリンダー12の内部は、図2に示すように、ヘッドボックス11の供給口110と対応する位置から湿紙WPの転移位置までの回転方向R1に亘る範囲が、仕切板121によって相互に独立した複数の空間部12A,12B,12Cに区画されている。空間部12A,12B,12Cは、それぞれ、図示しないバルブを介して図示しない真空吸引ポンプに接続されており、空間部12A,12B,12Cの吸引力は、該バルブの開度により独立的に調整可能になされている。
ワイヤーパート部10Aにおいては、円網サクションシリンダー12を符号R1で示す方向に回転駆動させた状態で、ヘッドボックス11の供給口110から円網サクションシリンダー12の外周部120に紙料液を供給する。外周部120に供給された紙料液は、円網サクションシリンダー12の回転に伴って移動する過程で、円網サクションシリンダー12の内部側からの吸引により脱水され、その脱水がある程度まで進行すると、外周部120上に湿紙WPが形成される。円網サクションシリンダー12による吸引力は、上リップ111の存在により紙料液に効果的に作用し、これにより紙料液の脱水が促進される。円網サクションシリンダー12においては、空間部12A,12B,12Cの全てで吸引を行っても良く、これら複数の空間部の一部、例えば空間部12A及び12Bのみで吸引を行い、空間部12Cでは吸引を行わず、空間部12Cに対応する湿紙WPの転移位置及びその近傍では自然脱水としても良い。
プレスパート部10Bは、ワイヤーパート部10Aで形成された湿紙WPを圧搾して脱水し、より含水量の少ない湿紙WPとするものであり、図1に示すように、複数のガイドロール13に架け渡された無端フェルト14A,14Bと、一対のプレスロール15a,15bとを含んで構成されている。プレスパート部10Bは、走行路の異なる2種類の無端フェルト14A,14Bを備えている。無端フェルト14Aは、円網サクションシリンダー12の外周部120を圧接可能に配置されているクーチロール13Aに架け渡されており、湿紙WPを外周部120上から転移させるいわゆるピックアップフェルトであり、湿紙WPと共にプレスロール15a,15b間に導入される。一方、無端フェルト14Bは、クーチロール13Aに架け渡されておらず、無端フェルト14Aとは異なる走行路を走行してプレスロール15a,15b間に導入される。無端フェルト14A,14Bとしては、湿紙から水を搾る搾水性、湿紙の平滑性を高める平滑性、湿紙を搬送する湿紙搬送性等の基本的な機能を備えていれば良く、この種の抄紙装置で通常用いられている無端状に形成されたフェルトを特に制限無く用いることができ、例えば、織布等からなる基体と、該基体にニードルパンチで絡合一体化されたステープルファイバー層とを含んで構成されるフェルトが挙げられる。
プレスパート部10Bにおいては、図1及び図2に示すように、円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPを、クーチロール13Aの円網サクションシリンダー12との最近接部にて無端フェルト14Aに転移させて、湿紙WPと無端フェルト14Aとの一体化物20とし、その一体化物20を一対のプレスロール15a,15b間に導入する。プレスロール15a,15b間には一体化物20と共に無端フェルト14Bが導入され、一体化物20における湿紙WPは、無端フェルト14A,14Bで挟まれつつ、プレスロール15a,15bによって押圧され搾水される。こうして搾水された湿紙WPは、無端フェルト14Bに付着して一体化物21を形成し、無端フェルト14Bと共にドライヤーパート部10Cに搬送される。一方、無端フェルト14Aは湿紙WPから離れ、再びクーチロール13Aに向かって所定の走行路を走行する。
ドライヤーパート部10Cは、図1に示すように、回転シリンダー式抄紙乾燥機であるヤンキードライヤー16を含んで構成されている。ドライヤーパート部10Cにおいては、円筒状のヤンキードライヤー16の周面に湿紙WPの片面を密着乾燥させて紙DPとした後、ドクターブレード17を用いてヤンキードライヤー16から紙DPを引き剥がす。その際公知の方法により、ヤンキードライヤー16上でドクターブレード17によって紙DPにクレープ加工を施しても良い。ドライヤーパート部10Cで得られた紙DPは、リールパート部10Dでロール状に巻回される。その後、紙DPに対して必要に応じ、裁断、カレンダー加工等の公知の各種加工を施すことができる。
本実施形態の抄紙装置10の主たる特徴の1つとして、図2に示すように、無端フェルト14A(ピックアップフェルト)が、円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間にて、円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPに重ねられ、円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間よりも回転方向R1の上流側では、外周部120上の湿紙WPに重ねられない点が挙げられる。ここでいう、「円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間」は、クーチロール13Aの円網サクションシリンダー12との最近接部(湿紙WPの転移位置)におけるクーチロール13Aの法線NLと、法線NLに平行で且つ円網サクションシリンダー12の回転方向R1の上流側に位置するクーチロール13Aの接線TLとに挟まれた領域である。
このように、円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPに無端フェルト14Aを重ねるタイミングを、該湿紙WPが円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間に存するタイミングに限定することで、図3に示す如き従来の円網抄紙機において問題となっていた湿紙の転移不良が効果的に防止されるため、湿紙WPを無端フェルト14Aにスムーズに転移させて次工程に送ることが可能となり、効率良く安定した抄紙が可能となる。従来の円網抄紙機において湿紙の転移不良が特に多発していたのは、坪量30g/m2以上の比較的高坪量の紙を抄紙する場合であるから、抄紙装置10は、坪量30g/m2以上、好ましくは35〜100g/m2、さらに好ましくは35〜70g/m2の紙を抄紙する場合に有効である。
従来の円網抄紙機において坪量30g/m2以上の紙を抄紙する場合に、湿紙がクーチロールの円網サクションシリンダーとの最近接部にてフェルトに転移せずに、円網サクションシリンダーの外周部上に残ってしまう理由は、定かではないが、以下のように推測される。即ち、湿紙のフェルトへの転移がスムーズに行われるためには、その転移位置において湿紙が湿潤状態を維持しつつ適切な紙力(コシの強さなど)を有している必要があり、そのためには転移位置において湿紙の含水率が一定の範囲にある必要がある。円網サクションシリンダーの外周部上に存する湿紙の含水率は、円網サクションシリンダーの吸引力を適宜調整することで調整可能であるが、該湿紙にフェルトが重ねられている状態では該フェルトによって円網サクションシリンダーの吸引力が低下するため、該吸引力による湿紙の含水率の調整が難しくなる。図3に示す従来の抄紙装置90においては、無端フェルト94が、円網サクションシリンダー91とガイドロール93c(クーチロール)との間よりも回転方向R1の上流側にて、円網サクションシリンダー91の外周部910上の湿紙WPと重ねられており、図2に示す抄紙装置10よりも早いタイミングで外周部910上の湿紙WPに無端フェルト94が重ねられ、無端フェルト94と外周部910上の湿紙WPとが重なり合う状態が比較的長時間維持される。そのため、抄紙装置90においては、円網サクションシリンダー91の吸引による湿紙WPの脱水が進行し難く、外周部910上の湿紙WPは、過剰量の水分を含んだ状態で無端フェルト94と重なったまま転移位置(ガイドロール93cの円網サクションシリンダー91との最近接部)へ移送され、その移送の途中で、湿紙WP中の水分の一部が無端フェルト94に吸収される。そして転移位置では、湿紙WPから吸収され無端フェルト94に含まれている水分がガイドロール93cによって絞り出され、その絞り出された水分は、円網サクションシリンダー91による吸引によって湿紙WPに吸収されるため、湿紙WPの紙力が低下し、その結果、湿紙WPの無端フェルト94への転移がうまくいかずに、湿紙WPが外周部910上に残ってしまうことになる。
これに対し、本実施形態の抄紙装置10は、円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPに無端フェルト14Aを重ねるタイミングを、該湿紙WPが円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間に存するタイミングに限定し、外周部120上で湿紙WPが単独で存在する状態を従来の抄紙装置よりも長時間維持し得るようにしたので、円網サクションシリンダー12の吸引力の調整による湿紙WPの含水率の調整が容易であり、所定の転移位置(クーチロール13Aの円網サクションシリンダー12との最近接部)において湿紙WPが外周部120から無端フェルト14Aへスムーズに転移し得る。
前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、無端フェルト14Aが、円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間にて、円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPに重ねられることを前提として、無端フェルト14Aは、クーチロール13Aの円網サクションシリンダー12との最近接部(湿紙WPの転移位置)から回転方向R1の上流側に回転方向R1に沿って150mm以内、特に70mm以内、とりわけ30mm以内の領域にて、円網サクションシリンダー12の外周部120上の湿紙WPに重ねられることが好ましい。
本実施形態の抄紙装置10においては、図2に示すように、無端フェルト14Aは、クーチロール13Aの円網サクションシリンダー12との最近接部(湿紙WPの転移位置)における、クーチロール13Aの接線方向に沿って走行して、円網サクションシリンダー12とクーチロール13Aとの間に導入される。従って、本実施形態の抄紙装置10において無端フェルト14Aと外周部120上の湿紙WPとが重ねられるのは、湿紙WPの転移位置又はその近傍である。斯かる構成により抄紙装置10においては、外周部120上の湿紙WPが転移位置に到達する前の早い段階で、該湿紙WP中の水分がこれに重ねられた無端フェルト14Aに吸収されることがなく、従って前述した、転移位置における無端フェルト14Aから湿紙WPへの水分の移行が抑制され、湿紙WPの無端フェルト14Aへの転移がスムーズになされる。
本発明は前記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、ヘッドボックス11の上リップ111及び下リップ112の位置、形状、長さは、供給口110から噴出される紙料液やその加圧条件、円網サクションシリンダー12の吸引力等によって適宜調整される。また、ドライヤーパート部10Cは、図示の如きヤンキードライヤーに制限されず、この種の抄紙装置において通常採用されている乾燥手段を含んで構成されていても良い。本発明の抄紙装置は、各種の紙の製造に用いることができ、特に、タオルペーパー、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、ナプキン等の衛生薄葉紙の製造に好適である。
10、90 抄紙装置
10A ワイヤーパート部
10B プレスパート部
10C ドライヤーパート部
10D リールパート部
11,92 ヘッドボックス
110 供給口
111 上リップ
112 下リップ
12,91 円網サクションシリンダー
12A,12B,12C 円網サクションシリンダーの内部空間
120,910 円網サクションシリンダーの外周部
121 仕切板
13,93a,93b,93c,93d ガイドロール
13A クーチロール
14A,14B,94 無端フェルト
15a,15b プレスロール
16 ヤンキードライヤー
17 ドクターブレード
20,21 湿紙と無端フェルトとの一体化物
WP 湿紙
DP 紙(湿紙の乾燥物)

Claims (3)

  1. 外周部が抄紙網により形成され、中心軸回りに回転する円筒状の円網サクションシリンダーと、該円網サクションシリンダーの外周部に紙料液を供給するヘッドボックスと、複数のガイドロールに架け渡され、複数の該ガイドロールによって規定される走行路を走行する無端フェルトとを備え、
    前記ヘッドボックスから前記円網サクションシリンダーの外周部に紙料液を供給し、該円網サクションシリンダーの内部側からの吸引により該紙料液の含水量を低減させて該外周部上に湿紙を形成し、該湿紙に前記無端フェルトを重ね、該湿紙を該外周部から前記無端フェルトに転移させて次工程に送るようになされ、坪量30g/m 2 以上の紙を抄紙する抄紙装置であって、
    前記無端フェルトを架け渡している複数の前記ガイドロールのうちの1個のみが、前記円網サクションシリンダーの外周部を圧接可能に配置されたクーチロールであり、該クーチロールの該円網サクションシリンダーとの最近接部にて、前記湿紙が該外周部から該無端フェルトに転移されるようになされており、
    前記無端フェルトは、前記円網サクションシリンダーと前記クーチロールとの間にて、該円網サクションシリンダーの外周部上の前記湿紙に重ねられ、該円網サクションシリンダーと該クーチロールとの間よりも該円網サクションシリンダーの回転方向の上流側では、該円網サクションシリンダーの外周部上の該湿紙に重ねられない抄紙装置。
  2. 前記無端フェルトは、前記最近接部から前記円網サクションシリンダーの回転方向の上流側に150mm以内の領域にて、前記円網サクションシリンダーの外周部上の前記湿紙に重ねられる請求項1に記載の抄紙装置。
  3. 前記無端フェルトは、前記最近接部における前記クーチロールの接線方向に沿って走行して、該円網サクションシリンダーと該クーチロールとの間に導入される請求項1又は2に記載の抄紙装置。
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