JP6444698B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明による実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
半導体プロセスにおいては、ウェハを清浄に保つために、薬液を用いてウェハを洗浄する。洗浄後は、ウェハから薬液を除去するためにウェハをリンス液で処理する。リンス液での処理後は、ウェハを次工程へ送るためにウェハを乾燥させる。
ウェハを乾燥させる技術として、IPA(Iso-Proply Alcohol)乾燥がある。IPA乾燥では、リンス液で処理したウェハの表面を、揮発性のIPAで置換することで乾燥させる。しかし、IPA乾燥を、20nm以下の幅を持つ微細な凸状パターンが形成されたウェハに適用する場合、凸状パターン上に配置されたIPAの表面張力により、凸状パターンの倒壊や変形が生じるおそれがあった。
これに対処するために、有機膜材料を揮発性溶媒に溶解した有機膜材料含有液を用いた乾燥技術がある。この乾燥技術では、リンス液が付着したウェハ上に有機膜材料含有液を塗布してリンス液を有機膜材料含有液で置換する。さらに、有機膜材料含有液中の揮発性溶媒を揮発させることにより、凸状パターン間に有機膜材料を埋め込むようにウェハ上に有機膜材料を析出させる。これによりウェハ上に付着したリンス液は有機膜により置換され完全に除去される。そして、この有機膜を昇華させることによってウェハ表面を乾燥させる。
しかし、このような有機膜を用いた乾燥技術では、揮発性溶媒が短時間で揮発すると、有機膜の表面が部分的に波打ち、その平坦性が悪化する。有機膜の平坦性が悪化すると、有機膜に被覆されていない領域や有機膜厚が不適当な領域で凸状パターンが依然として変形あるいは倒壊するおそれがあった。
なお、半導体基板表面に形成された凹凸パターンにレジストや有機シリコン材料を塗布し埋め込む方法が幾つか知られている。例えば、ポリシラザンを含む溶液を半導体基板に塗布し、ポリシラザンをシリコン酸化膜に転化させるために水蒸気やオゾンガスを基板表面に供給する方法がある。また、例えば、塗布膜の埋め込み性を改善するために溶媒蒸気を供給したり、超音波を印加する方法がある。この方法では、水蒸気や溶媒の蒸気を塗布膜に供給することで膜の構造転化や塗布膜の凹み改善を行っているが、平坦な基板に対してドーム型のルーフを用いるため、平坦な基板の中央部と外周部で蒸気供給のムラが発生してしまっていた。これにより、外周部で塗布膜の凹みの改善効果が小さくなってしまう傾向があった。
特開2013−69952号公報
パターンの倒壊や変形を抑制する基板処理装置および基板処理方法を提供する。
本実施形態による基板処理装置は、第1ノズルと、第2ノズルと、検出器と、制御部と、を備える。第1ノズルは、リンス液で処理した基板の表面に、リンス液を置換可能な有機膜材料含有液を供給する。第2ノズルは、基板の表面に、有機膜材料が溶解可能な溶媒の蒸気を供給する。検出器は、基板の表面における蒸気の第1物理量を検出する。制御部は、第1物理量に応じて蒸気の第2物理量を制御する。
第1の実施形態を示す基板処理装置1の図である。 凸状パターン21を有する半導体基板2の模式図である。 第1の実施形態を示す基板処理方法の全体工程図である。 第1の実施形態を示す基板処理方法の成膜工程図である。 図1の基板処理装置1による有機膜材料含有液の塗布動作を示す図である。 図1の基板処理装置1による成膜動作を示す図である。 有機膜3が形成された半導体基板2の模式図である。 第2の実施形態を示す基板処理装置1の図である。 第2の実施形態を示す基板処理方法の成膜工程図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態を示す基板処理装置1の図である。基板処理装置1は、回転機構11と、複数のノズルN1〜N5と、蒸気分圧検出器121と、温度制御部TCと、ヒータHと、マスフローコントローラMFCと、対向板13と、蒸気供給源14と、蒸気供給管17_2と、移動装置16とを有する。
回転機構11は、円板状の水平なステージ111を有している。ステージ111は、鉛直方向に延びる回転軸113の上端に、回転軸113と同心状に固定されている。ステージ111は、回転軸113を中心に回転することができる。回転軸113には、例えばモータ等の駆動源114が接続されている。駆動源114は、回転軸113を回転駆動する。駆動源114には、例えば、ドライバ回路やCPU等で構成される制御部115が接続されている。制御部115は、駆動源114による回転軸113の回転駆動を制御する。
ステージ111の表面111aの外周縁には、複数のチャックピン112が周方向に間隔を隔てて配置されている。複数のチャックピン112は、半導体基板2の外周面を把持するようにして半導体基板2をステージ111上に水平に固定する。これにより、回転機構11は、半導体基板2をステージ111の上方に固定した状態で回転させることができる。
ステージ111の周囲には、ステージ111と同心の略筒状のカップ19が設けられている。カップ19の上端部は、チャックピン112より高い位置にある。カップ19は、例えば、後述する洗浄、リンスおよび乾燥の際に、半導体基板2の表面の液体が回転機構11の回転によって周囲に飛散することを防止する。
第1ノズルN1は、有機膜材料含有液を貯留するタンク18_1に供給管17_1を介して接続されている。供給管17_1には、有機膜材料含有液の流量を調整するバルブV_1が配置されている。第1ノズルN1は、半導体基板2から離間した待機位置と半導体基板2の表面上方の供給位置との間を移動する。
第1ノズルN1は、リンス液で処理した半導体基板2の表面に、タンク18_1から供給された有機膜材料含有液を吐出する。第1ノズルN1によって吐出された有機膜材料含有液は、回転機構11による半導体基板2の回転にともなって、半導体基板2の表面の中央部から径方向外方に広がるように塗布される。半導体基板2の表面に塗布された有機膜材料含有液は、半導体基板2の表面に存在するリンス液と置換し、固化して有機膜を形成する。そして、有機膜を半導体基板2から昇華させることによって、半導体基板2を乾燥させる。
ここで、有機膜材料含有液は、常温常圧で固体の有機膜材料を揮発性の溶媒に溶解させた溶液である。有機膜材料は、有機膜を形成するものであれば特に限定されない。有機膜材料は、例えば、高分子化合物に比較して低分子化合物であることが好ましく、芳香族化合物、環状化合物が好ましい。さらに好ましくは、極性官能基を持つ芳香族化合物、極性官能基を持つ環状化合物がある。例えば、安息香酸誘導体、フタル酸誘導体、フェノール誘導体、ベンゾフェノン誘導体、シクロヘキサンカルボン酸誘導体、ベンズアミド誘導体、アニリン誘導体などがある。また、有機膜材料は、メチルエステル基を有する化合物であってもよい。有機膜材料含有液の溶媒は、リンス液を置換可能であれば特に限定されない。例えば、リンス液として純水を用いる場合、溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、IPA(すなわち2−プロパノール)、シクロヘキサノン、アセトン、テトラヒドロフラン、でよい。また、この他にも、溶媒は、PGMEA(プロピレングリコール‐1‐モノメチルエーテルアセテート)やNMP(N‐メチルピロリドン)などでもよい。
第2ノズルN2は、蒸気供給源14に蒸気供給管17_2を介して接続されている。蒸気供給源14は、有機膜材料含有液の溶媒を貯留する溶媒タンク141と、該溶媒を加温する溶媒ヒータ142とを有する。溶媒ヒータ142によって加温された溶媒は、蒸発することで蒸気になる。また、蒸気供給管17_2には、溶媒の蒸気の流量を調整する蒸気供給バルブV_2が配置されている。蒸気供給バルブV_2には、マスフローコントローラMFCが接続されている。マスフローコントローラMFCは、例えば蒸気供給バルブV_2の開度を制御することで溶媒の蒸気の流量を制御する。
第2ノズルN2は、有機膜材料含有液が供給された半導体基板2の表面に、蒸気供給源14から供給された溶媒の蒸気を吐出する。ここで、溶媒は、上述の通り、例えば、IPAである。IPAは、有機膜材料を良好に溶解し、かつ、リンス液(純水)との置換性にも優れているので、半導体基板2の乾燥に適する。
なお、蒸気の溶媒は、有機膜材料を溶解可能であれば有機膜材料含有液の溶媒以外の溶媒であってもよい。例えば、メタノール、エタノール、IPA(すなわち2−プロパノール)、シクロヘキサノン、アセトン、テトラヒドロフラン、PGMEA(プロピレングリコール‐1‐モノメチルエーテルアセテート)、NMP(N‐メチルピロリドン)でよい。
対向板13には、蒸気供給管17_2の一端が、第2ノズルN2に連通するように接続されている。蒸気供給管17_2の他端には、蒸気供給源14が接続されている。第2ノズルN2は、半導体基板2の表面に対向する対向板13の中央に配置されている。対向板13は、ステージ111と同心の円形平板状の天板131と、天板131の外周端から垂下した円筒状の外周壁132とを有する。第2ノズルN2は、半導体基板2の表面の中央部に対向する位置と、半導体基板2の表面に対して上方向D1に離間した位置との間を移動可能である。第2ノズルN2は、移動装置16によって対向板13と一体的に移動される。
溶媒の蒸気は、有機膜を柔らかくするため、あるいは、有機膜材料の析出速度を抑制するために、半導体基板2上に供給される。例えば、有機膜材料含有液を半導体基板2上に供給した後、第2ノズルN2が溶媒の蒸気を有機膜材料含有液へ供給する。このとき、溶媒の蒸気は、有機膜材料含有液中の溶媒の揮発を遅延させ、かつ、有機膜材料を溶解する。これにより、有機膜は、有機膜材料が析出し切って膜化する前に、有機膜材料の析出が不完全な柔らかい状態を比較的長時間経る。即ち、溶媒の蒸気は、有機膜材料の析出速度を抑制し(遅延させ)、それにより、有機膜の柔らかい状態を比較的長時間、継続させる。柔らかい有機膜は、或る程度流動性を有するので、回転機構11が半導体基板2を回転させることによって、有機膜のレベリングが容易になる。
第3ノズルN3は、リンス液を貯留するタンク18_3に供給管17_3を介して接続されている。リンス液は、例えば純水である。供給管17_3には、リンス液の流量を調整するバルブV_3が配置されている。第3ノズルN3は、第1ノズルN1と同様に供給位置と待機位置との間を移動可能である。
第3ノズルN3は、薬液すなわち洗浄液で洗浄した半導体基板2の表面に、タンク18_3から供給されたリンス液を吐出する。なお、第3ノズルN3は、半導体基板2を枚葉式でリンスするが、バッチ式でリンスした半導体基板2を乾燥するために本実施形態を適用することもできる。半導体基板2をバッチ式でリンスする場合、第3ノズルN3に替えてリンス液漕を設ければよい。
第4ノズルN4は、薬液を貯留するタンク18_4に供給管17_4を介して接続されている。供給管17_4には、薬液の流量を調整するバルブV_4が配置されている。第4ノズルN4は、半導体基板2の表面に薬液を吐出する。第4ノズルN4は、第1ノズルN1と同様に供給位置と待機位置との間を移動可能である。なお、第4ノズルN4は、半導体基板2を枚葉式で洗浄するが、バッチ式で洗浄した半導体基板2を乾燥するために本実施形態を適用することもできる。半導体基板2をバッチ式で洗浄する場合、第4ノズルN4に替えて薬液漕を設ければよい。
第5ノズルN5は、IPAを貯留するタンク18_5に供給管17_5を介して接続されている。供給管17_5には、IPAの流量を調整するバルブV_5が配置されている。第5ノズルN5は、リンス液で処理された半導体基板2の表面にIPAを吐出する。IPAは、リンス液と効率的に置換できる。但し、上述の通り、第2ノズルN2から吐出される有機膜材料含有液もリンス液と置換することができるので、第5ノズルN5は、必ずしも設ける必要は無い。
蒸気分圧検出器121は、基板表面における溶媒の蒸気の第1物理量として、溶媒の蒸気の分圧(以下、蒸気分圧ともいう)を検出する。蒸気分圧検出器121の具体的な態様は特に限定されない。例えば、蒸気分圧検出器121は、対向板13の外周壁132の内側において蒸気に晒されるピラニ式の分圧検出器である。ピラニ式の分圧検出器は、例えば、蒸気に晒される金属線を有し、該金属線に印加した電圧と該金属線に流れる電流とを測定することで、該金属線の電気抵抗を蒸気分圧として算出する。または、蒸気分圧検出器121は、冷陰極電離真空計の1つであるペニング式の分圧検出器(ペニング真空計)であってもよい。蒸気分圧検出器121は、蒸気分圧の検出値を温度制御部TCに出力する。
ここで、蒸気分圧は、半導体基板2の乾燥がパターンの倒壊や変形の抑制の観点および処理時間の観点から適切に行われているか否かを示す指標の1つと言える。なぜならば、蒸気分圧が低過ぎれば、溶媒が短時間で揮発してしまうので、有機膜材料の析出速度を抑制困難となるからである。この場合、十分なレベリングができる程度に有機膜を柔らかくすることが困難となる。また、蒸気分圧が高過ぎれば、溶媒がほとんど揮発せずに、有機膜材料の析出が著しく遅延する。このため、乾燥時間が過大になる。そこで、本実施形態では、蒸気分圧を指標として、半導体基板2の乾燥が適切に行われるように、蒸気分圧に影響する蒸気の温度を制御する。
尚、蒸気分圧の上限値および下限値の具体的な態様は特に限定されない。例えば、上限値は、飽和蒸気圧であってもよい。下限値は、飽和蒸気圧以下の圧力(例えば、50kPa等)であってもよい。上限値を飽和蒸気圧とした場合、蒸気分圧を飽和蒸気圧以下に制御きるので、蒸気の凝結を、有機膜材料の析出が著しく遅延しないように適度に抑えることができる。制御の詳細は後述する。
ヒータHは、蒸気供給管17_2に配置されている。ヒータHは、蒸気供給管17_2を加熱することで、蒸気供給管17_2を流れる蒸気を加熱する。温度制御部TCは、蒸気分圧検出器121およびヒータHに接続されている。温度制御部TCは、蒸気分圧検出器121から取得した蒸気分圧の値に応じて、蒸気分圧が上限値と下限値との間に収まるようにヒータHの温度を制御する。温度制御部TCは、ヒータHの温度を制御することで、蒸気の温度(以下、蒸気温度ともいう)を制御する。蒸気温度を制御することで、蒸気分圧をレベリングおよび半導体基板2の迅速な乾燥に適した値に制御できる。
尚、ヒータHの温度制御の具体的な態様は特に限定されない。例えば、ヒータHが、電気信号の印加によって発熱する構造であれば、電気信号の印加量によってヒータHの温度を制御してよい。また、対向板13や蒸気供給管17_2に、蒸気温度を検出する温度計を配置し、温度計の検出結果を温度制御部TCにフィードバックしてもよい。温度制御部TCは、蒸気分圧が飽和蒸気圧以下になるように、蒸気温度を65℃〜80℃の範囲に制御してもよい。
移動装置16は、液剤供給用の第1移動装置161と、蒸気供給用の第2移動装置162とを有する。移動装置16は、ノズルN1〜5を上記供給位置と待機位置との間を移動させる。移動装置16は、ノズルN1、3〜5を一体として移動させてもよく、あるいは、個別に移動させてもよい。
第1移動装置161は、ノズルN1、3〜5に一端が連結されたアーム部1611と、アーム部1611の他端に連結された回転軸1612と、回転軸1612を回転駆動する駆動源1613と、駆動源1613を制御する制御部1614とを有する。
第2移動装置162は、対向板13の上部に連結された支軸1621と、支軸1621を上下動させる駆動装置1622と、駆動装置1622を制御する制御部1623とを有する。
ここで、もし、溶媒の蒸気を用いずに半導体基板2を乾燥する場合、上述のように、有機膜の平坦性が悪化し、半導体基板2上に形成されたパターンが変形あるいは倒壊するおそれがある。より詳細には、溶媒の蒸気を用いない場合、溶媒が短時間で揮発し、有機膜材料の析出速度を抑制することが困難である。従って、有機膜が平坦でなく波打った状態で流動性を失い固まってしまう。
例えば、図2に示すように、半導体基板2の表面に、複数の微細な凸状パターン21が狭ピッチで形成されている場合がある。尚、凸状パターン21は、例えばNAND型フラッシュメモリのメモリ部のパターンあるいは3次元積層型メモリのメモリ部のパターンでよい。このような凸状パターン21を有する半導体基板2を、有機膜材料含有液を用いて乾燥させる場合、有機膜が波打った状態で固まると、凸状パターン21が有機膜の起伏にともない変形したり、あるいは、倒壊するおそれがある。また、有機膜材料含有液の溶媒が短時間で揮発すると、有機膜が凸状パターン21間へ充分に埋め込まれないまま固まってしまうおそれもある。この場合にも、凸状パターン21が変形したり、あるいは、倒壊するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、第2ノズルN2が、半導体基板2上に供給された有機膜材料含有液に溶媒の蒸気をあてる。これにより、有機膜材料含有液の溶媒の揮発を抑制し、有機膜材料の析出速度を抑制することができる。また、蒸気の溶媒が有機膜材料含有液中で析出した有機膜材料あるいは有機膜を或る程度溶解できるので、有機膜材料の析出速度を抑制できる。この場合、有機膜の柔軟な状態が比較的長期間持続するので、有機膜の平坦性が向上し、かつ、凸状パターン21の間を適切に埋め込むことができる。その結果、本実施形態による半導体処理装置1は、パターンの変形や倒壊を抑制することができる。
さらに、溶媒の蒸気は、半導体基板2の表面を対向板13で覆った状態で供給される。このため、半導体基板2の表面と対向板13との間に溶媒の蒸気を充満させることができる。これにより、少ない溶媒の蒸気で、有機膜材料含有液の溶媒の揮発を有効に抑制できる。その結果、有機膜材料の析出速度や有機膜の固化時間を更に有効に抑制できる。また、対向板13の天板131は、半導体基板2の表面に対して平行であるため、半導体基板2の表面における中央部と外周部とで、蒸気供給の斑は少ない。この結果、半導体基板2の表面の全面に亘って、有機膜材料の析出速度を有効に抑制できる。
もし、溶媒の蒸気を、一定の温度や予め決められた段階的に変化する温度で加熱する場合、半導体基板2を適切に乾燥することは困難である。なぜならば、一定の温度や予め決められた段階的に変化する温度は、実際の蒸気分圧を反映していないからである。
これに対して、本実施形態では、蒸気分圧の監視結果に応じて蒸気温度を変更可能であるので、蒸気温度を実際の蒸気分圧に応じて変更することができる。このため、有機膜材料の析出速度や有機膜の固化時間を適切に制御することができる。その結果、パターンの変形や倒壊を抑制しながら半導体基板2を短時間で乾燥させることができる。
なお、半導体基板2の表面においてチャックピン112付近の部位では、チャックピン112によって有機膜材料含有液の流れが妨げられ易い。このため、チャックピン112付近では、有機膜材料含有液の塗布斑が生じ易い傾向にある。しかし、本実施形態によれば、溶媒の蒸気を用いることで、チャックピン112付近における有機膜材料含有液の柔軟な状態が比較的長期間持続する。よって、チャックピン112付近における塗布斑を抑制できる。これにより、チャックピン112付近における有機膜も十分に平坦かすることができ、チャックピン112付近でのパターンの変形または倒壊も抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の基板処理装置1は、基板表面の溶媒の蒸気圧を制御することができ、付随して有機材料含有液からの溶媒の揮発を制御できる。そして、溶媒の揮発を制御することで、析出した有機膜材料(すなわち有機膜)の埋め込み性、膜厚が改善され、パターンの倒壊や変形を抑制することができる。
次に、図3〜図7を用いて、本実施形態の基板処理方法の一例としての基板処理装置1の動作例を説明する。ここで、図3は、第1の実施形態を示す基板処理方法の全体工程図である。図4は、第1の実施形態を示す基板処理方法の成膜工程図である。図5は、図1の基板処理装置1による有機膜材料含有液の塗布動作を示す図である。図6は、図1の基板処理装置1による蒸気供給動作を示す図である。
先ず、基板処理装置1は、図3のステップS1において、ステージ111上に載置されている半導体基板2に対して洗浄工程を実施する。洗浄工程において、第1移動装置161は、第4ノズルN4を供給位置に移動させて、半導体基板2の表面に薬液を吐出する。このとき、駆動源114は、ステージ111を回転させる。ステージ111の回転にともなって、半導体基板2は、回転しながら洗浄される。
次いで、基板処理装置1は、ステップS2において、洗浄後の半導体基板2に対して、半導体基板2の表面の薬液(すなわち洗浄液)をリンス液に置換するリンス工程を実施する。リンス工程において、第1移動装置161は、第3ノズルN3を供給位置に移動させ、半導体基板2の表面にリンス液を吐出する。このとき、駆動源114は、ステージ111を回転させる。ステージ111の回転にともなって、半導体基板2は、回転しながらリンスされる。
次いで、基板処理装置1は、ステップS3において、リンス後の半導体基板2に対して、IPA置換工程を実施する。IPA置換工程において、第1移動装置161は、第5ノズルN5を供給位置に移動させ、基板表面にIPAを吐出する。このとき、駆動源114は、ステージ111を回転させる。ステージ111の回転にともなって、半導体基板2が回転しながら、リンス液がIPAで置換される。なお、有機膜材料含有液によってリンス液を十分に置換できるのであれば、IPA置換工程は省略してもよい。また、第5ノズルN5に替えて、第2ノズルN2からのIPAの蒸気を用いてIPA置換工程を実施してもよい。
次いで、基板処理装置1は、ステップS4において、IPA置換後の半導体基板2に対して、有機膜材料含有液の塗布工程を実施する。塗布工程において、第1移動装置161は、第1ノズルN1を供給位置に移動させ、半導体基板2の表面に有機膜材料含有液(図5における符号L)を吐出する。なお、図5には、供給位置に移動された第1ノズルN1が示されている。このとき、駆動源114は、図5の符号Rに示される回転軸113回りにステージ111を回転させる。ステージ111の回転にともなって、基板表面には、有機膜材料含有液Lが基板表面の中央部から径方向外方に向かって塗布されていく。これにより、基板表面に残存するリンス液は、有機膜材料含有液Lによって効率的に置換される。したがって、塗布工程は、基板表面のリンス液を有機膜材料含有液で置換する工程でもある。塗布工程の終了後、第1移動装置161は、ノズルN1、3〜5を待機位置へ移動させる。
次いで、基板処理装置1は、ステップS5において、有機膜材料含有液Lの塗布後の半導体基板2に対して、有機膜材料含有液の溶媒の蒸気を供給しながら、有機膜の成膜工程すなわち有機膜材料を析出させる工程を実施する。成膜工程において、第2移動装置162は、第2ノズルN2を供給位置に移動させ、半導体基板2の表面上の有機膜材料含有液に溶媒の蒸気(図6における符号S)を供給する。このとき、対向板13は、半導体基板2の表面を上方から覆う。尚、図6には、供給位置に移動された第2ノズルN2が示されている。また、このとき、駆動源114は、ステージ111を、塗布工程(S4)のときよりも高速に回転させる。
蒸気Sの供給により、半導体基板2の表面には、有機膜材料が急激には析出されず、或る程度時間をかけて析出される。これにより、半導体基板2の表面には、柔らかい弾力性のある(可撓性のある)有機膜が次第に形成される。このような有機膜は、液体と固体との間の或る粘性を有する半固体あるいは粘性体の膜(例えば、ゲル状の膜)であるといってもよい。このような有機膜に、ステージ111の高速回転によって大きな遠心力が作用すると、有機膜は、液体半導体基板2の表面上において径方向外方側に流動する。これにより、有機膜の表面がレベリングされ、半導体基板2の表面における高低差(起伏)を低減できる。このようにしてレベリングが促進される。
また、半導体基板2の表面に固体の有機膜が既に形成されている場合、溶媒の蒸気が固体の有機膜を再度柔軟にすることができる。従って、固体の有機膜が既に形成されている場合であっても、有機膜をレベリングすることができる。
さらに、有機膜材料が急激に析出されずに、或る程度時間をかけて析出されるので、図7に示すように、有機膜材料は、凸状パターン21の間に充分に埋め込まれ得る。
さらに、柔らかい有機膜においては、溶媒が残存する。このため、凸状パターン21間に残存するリンス液は、有機膜の溶媒によって置換され得る。これにより、レベリングが更に促進される。その後、溶媒の蒸気の供給を停止することによって、溶媒が有機膜から揮発し、有機膜は固化する。
次いで、ステップS6において、有機膜が成膜された半導体基板2に対して、不図示のベーク炉を用いたベーク工程を実施する。次いで、ステップS7において、ベーク後の半導体基板2に対して、不図示の昇華装置を用いて、有機膜の昇華工程を実施する。昇華工程においては、有機膜の温度および圧力を調整することで、有機膜すなわち析出された有機膜材料を直接気体に相転移させて基板表面から除去する。尚、有機膜はプラズマを用いて気化することによって除去してもよい。これにより、半導体基板2の乾燥が完了する。
(有機膜の成膜工程)
次に、図4を参照して成膜工程(S5)の更なる詳細を説明する。成膜工程において、先ず、第2ノズルN2は、ステップS51において蒸気Sの供給を開始する。
次いで、蒸気分圧検出器121は、ステップS521において、蒸気分圧の検出を開始する。
次いで、温度制御部TCは、ステップS531において、ステップS521で検出された蒸気分圧が、下限値未満であるか否かを判定する。そして、蒸気分圧が下限値未満(ステップS531:Yes)である場合には、ステップS541に進む。一方、蒸気分圧が下限値以上(ステップS531:No)である場合には、ステップS551に進む。
ここで、ステップS541に進んだ場合、温度制御部TCは、蒸気温度を上昇させる。ステップS541の後は、ステップS551に進む。
ステップS541において、例えば、温度制御部TCは、一定温度ずつ蒸気温度を上昇させることを、下限値以上の蒸気分圧が検出されるまで複数回繰り返してもよい。または、例えば、蒸気分圧と好適な蒸気温度の上昇量との対応関係が予めテーブルや関数等の態様によって設定されている場合、温度制御部TCは、当該対応関係に基づいて好適な蒸気温度の上昇量を選択してもよい。
次いで、ステップS551において、温度制御部TCは、ステップS521において検出された蒸気分圧が、上限値より大きいか否かを判定する。そして、蒸気分圧が上限値より大きい(ステップS551:Yes)場合には、ステップS561に進む。一方、蒸気分圧が上限値以下(ステップS551:No)である場合には、ステップS57に進む。
ここで、ステップS561に進んだ場合、温度制御部TCは、蒸気温度を低下させる。ステップS561の後は、ステップS57に進む。
ステップS561において、例えば、温度制御部TCは、ヒータHの駆動を、上限値以下の蒸気分圧が検出されるまで停止してもよい。または、温度制御部TCは、ヒータHの加熱温度を、上限値以下の蒸気分圧が検出されるまで漸減または段階的に減少させてもよい。
次いで、ステップS57において、基板処理装置1は、成膜終了の有無を判定する。この判定は、例えば蒸気供給の開始時刻から予め定められた時間が経過したこと等を判定基準としてもよい。そして、成膜終了が検知された(ステップS57:Yes)場合には、ステップS581に進む。一方、成膜終了が検知されない(ステップS57:No)場合には、ステップS531に戻る。
次いで、ステップS581において、蒸気分圧検出器121は、蒸気分圧の検出を終了する。
次いで、ステップS59において、第2ノズルN2は、蒸気Sの供給を終了する。その後、図3のステップS6に進む。
以上の成膜工程によれば、蒸気分圧の監視結果に応じて、蒸気分圧が上限値と下限値との間に収まるように蒸気温度を変更できるので、有機膜材料の析出速度を制御できる。これにより、半導体基板2を、パターンの変形や倒壊を抑制しながらも、できるだけ短時間に乾燥させることができる。
本実施形態によれば、蒸気Sの供給により、半導体基板2の表面には、柔らかい弾力性のある(可撓性のある)有機膜が次第に形成される。このような有機膜を有する半導体基板2を回転させることによって、半導体基板2の表面における有機膜をレベリングさせることができる。
また、半導体基板2の表面に固体の有機膜が既に形成されている場合、溶媒の蒸気が固体の有機膜を再度柔軟にすることができる。従って、固体の有機膜が既に形成されている場合であっても、有機膜をレベリングすることができる。
さらに、有機膜材料が急激に析出されずに、或る程度時間をかけて析出されるので、有機膜材料は、凸状パターン21の間に充分に埋め込まれ得る。
(変形例)
第1の実施形態において、有機膜材料含有液として有機膜材料を溶媒に溶解した溶液を用いて半導体基板2を乾燥する例を説明した。一方、有機膜材料含有液は、融解した有機膜材料そのものであってもよい。ここで、融解した有機膜材料は、溶媒を含まない。また、融解した有機膜材料は、凝固によって有機膜を形成する。
有機膜材料含有液として融解した有機膜材料を上記成膜工程において用いても、溶媒の蒸気は、有機膜材料を溶解し、有機膜材料含有液を半固体あるいは粘性体にすることができる。これにより、本変形例は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の説明にあたり、第1の実施形態に類する構成部については、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図8は、第2の実施形態を示す基板処理装置1の図である。第2の実施形態の基板処理装置1は、第1の実施形態で説明した蒸気分圧検出器121の替わりに、蒸気濃度検出器122を有する。
蒸気濃度検出器122は、基板表面における溶媒の蒸気の第1物理量として、基板表面における溶媒の蒸気の濃度(以下、蒸気濃度ともいう)を検出する。蒸気濃度検出器122の具体的な態様は特に限定されない。例えば、蒸気濃度検出器122は、対向板13に配置された赤外吸収式の濃度検出器である。赤外吸収式の濃度検出器は、例えば、対向板13の外周壁132の内側の溶媒の蒸気に対して、光源から赤外線を照射し、蒸気に吸収されずに透過した赤外線を受光器で受光し、受光量に応じた蒸気濃度を算出する。または、蒸気濃度検出器122は、水素炎イオン化型VOC分析計(FID)であってもよい。FIDは、例えば、溶媒の蒸気を水素炎中で燃焼させることで得られたイオンをコレクタ電極に捕集して電気信号に変換することで、電気信号に応じた蒸気濃度を算出する。または、蒸気濃度検出器122は、光イオン化(PID)式の濃度検出器であってもよい。PID式の濃度検出器は、例えば、光照射によってイオン化した溶媒の蒸気中の揮発性有機化合物(VOC)を電極によって電荷量として検出することで、電荷量に応じた蒸気濃度を算出する。蒸気濃度検出器122は、蒸気濃度の検出値を、マスフローコントローラMFCに出力する。
ここで、蒸気濃度は、半導体基板2の乾燥がパターンの倒壊や変形の抑制の観点および処理時間の観点から適切に行われているか否かを示す指標の1つと言える。なぜならば、蒸気濃度が低過ぎれば、有機膜材料の析出速度を抑制することが困難であるので、十分なレベリングができる程度に有機膜を柔らかくすることが困難であるからである。また、蒸気濃度が高過ぎれば、有機膜材料の析出が著しく遅延するため、乾燥時間が過大になるからである。そこで、本実施形態では、蒸気濃度を指標として、半導体基板2の乾燥が適切に行われるように、蒸気濃度に影響する蒸気の流量を制御する。制御の詳細は後述する。
本実施形態のマスフローコントローラMFCは、蒸気濃度検出器122に接続されている。マスフローコントローラMFCは、蒸気濃度検出器122から取得した蒸気濃度に応じて、蒸気濃度が上限値と下限値との間に収まるように、蒸気供給バルブV_2の開度を制御する。マスフローコントローラMFCは、蒸気供給バルブV_2の開度を制御することで、溶媒の蒸気の流量(以下、蒸気流量ともいう)を制御する。蒸気供給バルブV_2の開度の制御の具体的な態様は特に限定されない。例えば、蒸気供給バルブV_2が、電気信号の印加にともなって開度が変化する構造であれば、電気信号の印加量によって開度を制御してよい。
第2の実施形態では、蒸気濃度の監視結果に応じて蒸気流量を変更可能である。この場合、蒸気流量を実際の蒸気濃度に応じて変更することができるので、有機膜材料の析出速度や有機膜の固化時間を適切に制御することができる。これにより、パターンの変形や倒壊を抑制しながら半導体基板2を短時間で乾燥させることができる。
次に、図9を用いて、本実施形態の基板処理方法の一例としての基板処理装置1の動作例を説明する。図9は、第2の実施形態を示す基板処理方法の成膜工程図である。
図9に示すように、第2の実施形態においては、図4のステップS521〜S561、S581に替わり、ステップS522〜S562、S582を実行する。
ステップS522において、蒸気濃度検出器122は、蒸気濃度の検出を開始する。
ステップS532において、マスフローコントローラMFCは、ステップS522において検出された蒸気濃度が、下限値未満であるか否かを判定する。そして、蒸気濃度が下限値未満(ステップS532:Yes)である場合には、ステップS542に進む。一方、蒸気濃度が下限値以上(ステップS532:No)である場合には、ステップS552に進む。
ここで、ステップS542に進んだ場合、マスフローコントローラMFCは、蒸気流量を増加させる。ステップS542の後は、ステップS552に進む。
ステップS542において、例えば、マスフローコントローラMFCは、一定流量ずつ蒸気流量を増加させることを、下限値以上の蒸気濃度が検出されるまで複数回繰り返してもよい。または、例えば、蒸気濃度と好適な蒸気流量の増加量との対応関係が予めテーブルや関数等の態様によって設定されている場合、マスフローコントローラMFCは、当該対応関係に基づいて好適な蒸気流量の増加量を選択してもよい。
ステップS552において、マスフローコントローラMFCは、ステップS522において検出された蒸気濃度が、上限値より大きいか否かを判定する。そして、蒸気濃度が上限値より大きい(ステップS552:Yes)場合には、ステップS562に進む。一方、蒸気濃度が上限値以下(ステップS552:No)である場合には、ステップS57に進む。
ここで、ステップS562に進んだ場合、マスフローコントローラMFCは、蒸気流量を減少させる。ステップS562の後は、ステップS57に進む。
ステップS562において、例えば、マスフローコントローラMFCは、一定流量ずつの蒸気流量の減少制御を、上限値以下の蒸気濃度が検出されるまで複数回繰り返してもよい。または、例えば、蒸気濃度に応じた好適な蒸気流量の減少量の情報が予めテーブルや関数等の態様によって取得されている場合、マスフローコントローラMFCは、当該情報に基づいて好適な減少量を選択してもよい。
ステップS582において、蒸気濃度検出器122は、蒸気濃度の検出を終了する。
その他の構成および作用効果は、第1実施形態と同様でよい。
第1および第2の実施形態において、溶媒の蒸気は、有機膜材料含有液の塗布中に供給されてもよい。この場合、有機膜材料含有液の塗布と蒸気の供給とを同時に行うために、第1ノズルN1を第2ノズルN2とともに対向板13に設けてもよい。また、溶媒の蒸気は、有機膜の固化後に供給されてもよい。この場合、有機膜をレベリングするために、有機膜を溶解し柔らかくする。
第1の実施形態と第2の実施形態とを適宜組み合わせてもよい。例えば、蒸気分圧および蒸気濃度の一方または両方の監視結果に応じて、蒸気温度および蒸気流量の一方または両方を制御してもよい。また、第2の実施形態において融解した有機膜材料を採用してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 基板処理装置
121 蒸気分圧検出器
2 半導体基板

Claims (5)

  1. パターンが形成された基板の表面に薬液を供給する第4ノズルと、
    前記薬液で処理された前記基板の表面にリンス液を供給する第3ノズルと、
    前記リンス液で処理した前記基板の表面に、前記リンス液を置換可能な有機膜材料含有液を供給する第1ノズルと、
    前記基板の表面に、前記有機膜材料が溶解可能な溶媒の蒸気を供給する第2ノズルと、
    前記蒸気の分圧および濃度の少なくとも一方を含む前記基板の表面における前記蒸気の第1物理量を検出する検出器と、
    前記第1物理量に応じて前記蒸気の温度および流量の少なくとも一方を含む前記蒸気の第2物理量を制御する制御部と、
    前記基板の表面に前記蒸気を供給するときに、前記有機膜材料含有液に基づいて前記基板の表面に形成される有機膜の表面をレベリングするように前記基板を保持しつつ回転させる回転機構と、を備える基板処理装置。
  2. 前記回転機構は、前記基板の表面に前記蒸気を供給するときに、前記基板の表面に前記有機膜材料含有液を供給するときよりも高速に前記基板を回転させる、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記基板の表面に対向する対向板を更に有する、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記第2ノズルは、前記対向板の中央に配置され、
    前記基板処理装置は、
    前記第2ノズルに連通するように前記対向板に接続された蒸気供給管と、
    前記蒸気供給管に接続された蒸気供給源と、を更に備える、請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 基板を乾燥させる基板処理方法であって、
    パターンが形成された前記基板の表面を洗浄液を用いて洗浄する工程と、前記基板の表面の前記洗浄液をリンス液に置換する工程と、前記基板の表面の前記リンス液を、常温常圧で固体の有機膜材料を融解または溶媒に溶解させた有機膜材料含有液に置換する工程と、前記基板の表面に供給された前記有機膜材料含有液から前記有機膜材料を析出させる工程と、前記基板の表面に析出した前記有機膜材料を除去する工程と、を含み、
    前記有機膜材料を析出させる工程では、前記基板の表面に析出された前記有機膜材料の表面をレベリングするように前記基板を保持しつつ回転させ、かつ、前記基板の表面に、前記有機膜材料が溶解可能な溶媒の蒸気を供給しながら、前記蒸気の分圧および濃度の少なくとも一方を含む前記基板の表面における前記蒸気の第1物理量を検出し、前記第1物理量に応じた前記蒸気の温度および流量の少なくとも一方を含む前記蒸気の第2物理量を制御することで、前記有機膜材料含有液から前記基板の表面を被覆する有機膜を生成する、基板処理方法。
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