JP6443097B2 - 液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、液滴吐出ヘッドで構成した記録ヘッド(以下、ヘッドともいう)を含む装置を用いて、記録媒体(以下、記録紙ともいうが材質を限定するものではなく、印刷媒体、被記録媒体、記録用紙、転写材、用紙なども同義で使用する)を搬送しながら、液体としてのインク(記録液)を記録紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる)を行なう、いわゆるインクジェット方式の画像形成装置(インクジェット記録装置ともいう)が知られている。
このようなインクジェット記録装置に用いられる液滴吐出ヘッドは、一般に、複数のノズル列を有し、ノズル列に連通した複数の個別液室(圧力室)を有し、該複数の個別液室には比較的容積の大きな共通の共通液室が連通されている構成が一般的である。個別液室に選択的にエネルギーを印加することにより個別液室を変形させ、液滴を吐出させて任意の画像をオンデマンドで形成することができる。エネルギーの印加媒体(駆動手段、アクチュエータともいう)としては、例えば、圧電素子やヒーターチップなどが知られている。
近年、より高品位な画像を、より速い印刷速度で出力できること(印刷速度の高速化および高画質化)が求められている。画像の高画質化の要求に対しては、ノズルの数を増加して高密度化する傾向にある。それに伴い、各個別液室の間隔は狭まり、またエネルギー印加の周波数も高くなる傾向にある。
エネルギーの印加媒体として数百から数千の圧電素子を搭載した態様においては、圧電素子を駆動させた際に、他の圧電素子、特に隣接する圧電素子への振動特性への影響を小さくするために、保持基板を設ける構成が知られている。
高密度に圧電素子が設けられたアクチュエータ基板において、チャネル間の変位特性や振動特性のばらつきを小さくするために、保持基板との位置関係は高精度化が要求される。
これに対し、保持基板とアクチュエータ基板との接合信頼性やアライメント精度を向上させるための技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、基板の反りを抑制して基板との接合信頼性を高めるために、保持基板が駆動ICを個別液室基板上に設置するための開口部を有し、該開口部を形成する側面が撥水性を有する液滴吐出ヘッドが開示されている。保持基板と個別液室基板とは、接着剤により接合されることが記載されている。
特許文献2には、複雑な構造にすることなく小型化を両立させ、圧力室の所定個数毎に液体を供給する開口形成された複数リザーバ間の隔壁の剛性を確保するために、リザーバと圧力室とを連通させる供給口がリザーバ基板の開口部の形成面に所定の深さの凹部により構成された液滴吐出ヘッドが開示されている。キャビティ基板とリザーバ基板とを接着剤を用いて直接接合する態様が記載されている。
しかしながら、シリコンウエハのような比較的大きい部品における貼り合わせや、プレス部品等の凹凸が大きい部品の貼り合わせにおいては、均一な接着品質を得るために接合時に加圧が必要となるため、保持基板とアクチュエータ基板との位置ずれが生じやすい。
そこで本発明は、接着剤を介した保持基板とアクチュエータ基板との接合において、加圧による位置ずれの発生を防止可能な液滴吐出ヘッドを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液体を吐出する複数のノズルが設けられたノズル基板と、前記ノズル基板と接合され、隔壁により区切られた複数の液室が設けられた液室基板と、前記液室の少なくとも一部の壁面を形成する振動板と、前記振動板に接合され、前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する駆動手段と、前記液室基板の前記ノズル基板とは反対側に接着剤を介して接合され、液体を前記液室に供給するための貫通口が設けられた保持基板と、を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記保持基板は、前記液室基板との接合面に開口パターンが形成された開口パターン領域を複数有し、前記開口パターン領域ごとに異なる方向に傾斜したアンカー部が前記接着剤により形成されてなることを特徴とする。
本発明によれば、接着剤を介した保持基板とアクチュエータ基板との接合において、加圧による位置ずれの発生を防止可能な液滴吐出ヘッドを提供することができる。
本実施形態に係る液滴吐出ヘッドの一例を示す個別液室短手方向の断面図である。 保持基板とアクチュエータ基板との接合の流れの一例を模式的に示す説明図である。 保持基板とアクチュエータ基板との接合の流れの一例を示すフローチャートである。 保持基板のアクチュエータ基板との接合面を示す模式図であり、(A)は全体図、(B)は(A)の部分拡大図である。 接着剤が塗布された状態の保持基板のアクチュエータ基板との接合面の部分拡大図である。 保持基板とアクチュエータ基板との接合状態における断面の例を示す模式図である。 保持基板の開口パターンとアンカー部の傾斜を説明する模式図である。 保持基板の断面の一例を示す模式図である。 接着剤の塗布に用いられるフレキソ印刷装置の断面模式図である。 フレキソ印刷装置の凸版の拡大図である。 フレキソ印刷装置の凸版と保持基板の開口パターンとの関係を示す説明図である。 ディスペンサによる接着剤の塗布を説明する模式図である。 本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す側面図である。 本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す側面図である。
以下、本発明に係る液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本実施形態に係る液滴吐出ヘッドは、液体を吐出する複数のノズルが設けられたノズル基板と、前記ノズル基板と接合され、隔壁により区切られた複数の液室が設けられた液室基板と、前記液室の少なくとも一部の壁面を形成する振動板と、前記振動板に接合され、前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する駆動手段と、前記液室基板の前記ノズル基板とは反対側に接着剤を介して接合され、液体を前記液室に供給するための貫通口が設けられた保持基板と、を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記保持基板は、前記液室基板との接合面に開口パターンが形成された開口パターン領域を複数有し、前記開口パターン領域ごとに異なる方向に傾斜したアンカー部が前記接着剤により形成されてなる。
図1は、本実施形態に係る液滴吐出ヘッドの一例を示す個別液室短手方向の断面図である。
図1に示すように、液滴吐出ヘッドは、ノズル16が設けられたノズル基板17と、隔壁14により区切られた複数の液室(個別液室)15が設けられた液室基板と、液室15の少なくとも一部の壁面を形成する振動板12と、振動板12に接合され、上部電極、下部電極、圧電体からなり、液室15内の液体を加圧する圧力を発生する駆動手段(以下、「圧電アクチュエータ」という)11と、圧電アクチュエータ11、振動板12、及び液室15を保持する保持基板13から構成されている。
以下、圧電アクチュエータ11と、振動板12と、液室15が形成された液室基板で構成される部材をアクチュエータ基板19という。
ノズル基板17の材料は、所望の剛性や加工性に応じて種々選択可能である。例えば、SUS、ニッケル等の金属または合金や、シリコン、セラミックス等の無機材料、ポリイミド等の樹脂材料を用いることができる。
ノズル16の加工方法は、ノズル基板17の材料特性や要求される精度・加工性から最適な方法を選択すればよく、例えば、電鋳めっき法、エッチング法、プレス加工法、レーザ加工法、フォトリソグラフィ法等によればよい。また、ノズル16の開口径、ノズル配列数、配列密度等についても、要求される仕様に合わせて所望の組み合わせを設定すればよい。
液室基板の材料は、所望の加工性・物性から種々選択可能であるが、例えば、フォトリソグラフィ法を利用できるシリコン基板を用いることが好ましい。液室15の加工は任意のものを用いることができるが、前述のフォトリソグラフィ法を用いる場合は、ウェットエッチング法、ドライエッチング法のいずれかを用いることができる。
圧電アクチュエータ11は、電極材料がAu、Pt、Ir等により構成され、圧電体のPZTとの密着力、振動板12との密着力を向上させるために、TiOやSRO等の酸化物を電極層として用いる。酸化物電極層は、圧電体の酸素欠損の補填等の効果もある。
保持基板13は、液室15に対向する領域に、圧電アクチュエータ11を駆動し振動板12が変位できる空間を確保するための凹部13aを有する。保持基板13の凹部13aは、液室15ごとに区画され、隔壁14に対応する位置に接合される。これにより、板厚の薄い液室基板の剛性を高めることができ、圧電アクチュエータ11を駆動した際の隣接する液室15間の相互干渉を低減することが可能となる。
保持基板13の材料としては、例えば、シリコンや樹脂などが挙げられる。
保持基板13は、アクチュエータ基板19を構成する液室基板との接合面(以下、「アクチュエータ基板19との接合面」ともいう)に開口パターンが形成された開口パターン領域を複数有し、開口パターン領域ごとに異なる方向に傾斜したアンカー部が接着剤により形成されてなる。アンカー部は、接着剤量が局所的に多くなっているライン状の部分である。接着剤が局所的に多くなっている部分において、接着剤は保持基板13の開口パターンに溜まることによってアンカー効果を発揮し、加圧による位置ずれ量を低減することができる。
そして、複数の開口パターンごとに異なる傾きのアンカー部が設けられることにより、複数の方向の位置ずれに対して耐性を確保することができる。
まず、保持基板13とアクチュエータ基板19の接着プロセスについて図2及び図3により説明する。図2は、保持基板13とアクチュエータ基板19の接着プロセスを模式的に示した図であり、図3はフローチャートである。
保持基板13(図2の(A))に、接着剤20を塗布する(図2の(B)、図3のS01)。
次いで、保持基板13とアクチュエータ基板19とをアライメントマーク等を用いて位置合わせを行い(図2の(C)、図3のS02)、接触させる(図2の(D)、図3のS03)。
弱圧状態で接着させた後、この時点で生じた位置ずれを修正するために再度アライメントを行い(図3のS04)、その後加圧(本加圧)を行い(図3のS05)、加圧状態を保持したまま接着剤20が硬化する温度まで加熱し(図3のS06)、接着剤を硬化させる。
図3のステップS05の加圧工程において、シリコンウエハのような大きなサイズの基板や、局所的なうねりを有する基板の接合では、均一な接着状態を得るために、反りを矯正するのに必要な加圧が必要となる。比較的大きな加圧を行う場合、位置ずれの発生を防ぐ必要がある。
そこで、本実施形態の液滴吐出ヘッドの製造方法においては、図3のステップS01の接着剤塗布工程において、保持基板13の液室基板との接合面に開口パターン領域ごとに異なる傾斜のアンカー部が形成されるように接着剤を塗布した後、以降の保持基板13と液室基板とを接合する工程を行う。
アンカー部の具体的な構成と位置ずれの発生を防止する機構について、図4〜図8に基づき説明する。
図4(A)は、保持基板13のアクチュエータ基板19との接合面を示した模式図であり、図4(B)は(A)の下部の四角形で囲んだ部分の拡大図である。
図4(B)に示すように、保持基板13は、略四角形で形成された開口パターンが規則性をもって配列された開口パターン領域18a、18b及び18cを有する。
これらの開口パターンは、保持基板13がシリコンからなる場合、ウェットエッチングやドライエッチングにより形成される。
図5は、接着剤が塗布された状態の保持基板13のアクチュエータ基板19との接合面の部分拡大図(写真)である。アンカー部21は、明確にするために写真上に図示している。
それぞれの開口パターン領域ごとに異なる方向に傾斜したアンカー部21(21a、21b、21c)が接着剤20により形成されている。
図6は、保持基板とアクチュエータ基板との接合状態における断面の例を示す模式図である。
接着剤量が局所的に多いアンカー部21を設けることにより、図6(A)に示すように、接着剤20が開口パターン18で形成された空隙(開口部)に侵入してアンカーとして作用し、位置ずれ(図の左右方向のずれ)を低減させることができる。
また、図6(B)に示すような状態でも開口部に侵入した接着剤20によるアンカー効果が得られる。
図7は、保持基板13の一つの開口パターン領域における開口パターン18とアンカー部21の傾斜との関係を説明する模式図である。
図7に示すように、開口パターン18が配列されている方向(図中の矢印22)は、ベタ領域が続くため滑りやすく、位置ずれが発生しやすい。そこで、開口パターン18の配列方向(図中の矢印22)とは異なる方向にアンカー部21を設けることが好ましい。
図7に示した例では、開口パターン18の開口形状が四角形であり、アンカー部21は四角形の各辺の方向に対して傾斜している。本実施形態の液滴吐出ヘッドにおいては、開口パターンの開口形状が略四角形であり、アンカー部21は略四角形の各辺の方向に対して傾斜していることが好ましい。
また、複数の開口パターン領域において、各領域の開口パターン18は、開口形状が略同一で配設方向が異なるように設けられることが好ましい。
略同一の開口パターンを設けることで、開口部へ侵入する接着剤量を均一にすることができ、接合面におけるアンカー効果の均一化を達成することができる。すなわち、接合面の均一な接合品質を得ることができる。
さらに、開口パターン18は、開口深さが均一であることが好ましい。
図8は、保持基板の断面の一例を示す模式図である。
図8に示すように、開口パターン18の開口幅や開口深さ(加工深さ)を均一にすることによって、開口パターン18に溜まる接着剤20の量が多い箇所や少ない箇所が生じるのを抑制し、アンカー効果を均一化でき、位置ずれ量を小さくすることができる。
次に、接着剤の塗布方法について説明する。
保持基板13の液室基板との接合面に、開口パターン領域ごとに異なる傾斜のアンカー部21が形成されるように接着剤20を塗布する工程において、接着剤20を塗布する方法としては、フレキソ印刷による方法、ディスペンサ装置による方法などが挙げられる。
図9に、接着剤をフレキソ印刷により塗布する方法を模式的に示す。
図9に示すフレキソ印刷装置は、回転するアニロックスロール43上に接着剤20を滴下し、ドクターブレード44を用いて薄層にのばし、アニロックスロール43上の薄層化した接着剤20を回転する塗布ロール42上に設けた表面に微細な凹凸を持つ樹脂凸版40に転写する。このとき、樹脂凸版40上の凹凸に接着剤20が保持される。
ステージ45上に被塗布部材である保持基板13を載置して矢印の方向に移動させ、塗布ロール42を回転させて、樹脂凸版40上に保持されている接着剤20を保持基板13上に転写する。
本実施形態の液滴吐出ヘッドの製造方法では、樹脂凸版40のパターンと、保持基板13の開口パターン18とのモアレ現象を利用することにより、接着剤量が局所的に多くなったアンカー部21を形成することができる。
図10及び図11は、樹脂凸版40の拡大図(写真)である。
樹脂凸版40には、円柱形状の凸状部41が一定方向に配列されたパターンが形成されている。
図11に示す枠18aは、保持基板13の開口パターン18に対応する領域を模式的に示したもので、白枠で囲んだ凸状部41は、保持基板13と当接したとき開口パターン18に収容されるため、凸状部41周囲の隙間に保持されている接着剤20が流出しやすくなる。よって、白枠で囲んだ凸状部41に沿って接着剤20の転写量の多い領域(アンカー部21)が形成される。
すなわち、樹脂凸版40のパターンと、保持基板13の開口パターン18との組合せを適宜設定することにより、所望の位置にアンカー部21を形成することができる。
一方、図12に示すように、接着剤をディスペンサにより塗布することもできる。
この方法によれば、ディスペンサにより接着剤20の量が局所的に多い領域を容易に形成することが可能となるため、接着剤供給方式および保持基板13の開口パターン設計の自由度を確保することができる。
<画像形成装置>
本発明にかかる画像形成装置について図13〜図15に基づき説明する。
図13は、本実施形態の液滴吐出ヘッド1を備える画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置50である。
インクジェット記録装置50はブラック(B)とシアン(C)とマゼンタ(M)とイエロー(Y)の4色にそれぞれ対応した液滴吐出ヘッド1B,1C,1M,1Yを有する。
各液滴吐出ヘッド1には維持機構装置51があり、パージ処理、ワイピング処理などの保全動作時には液滴吐出ヘッド1のノズル面に対向する位置に移動する。この液滴吐出ヘッド1は記録媒体の印字領域幅以上の長さのノズル列を有するライン型からなる。
給紙トレイ52は圧板53と、記録紙30を給紙する給送回転体54がベース55に取り付けられている。圧板53はベース55に取り付けられた回転軸を中心に回転可能であり、圧板ばね56により給送回転体54に押圧される。
給送回転体54と対向する圧板53の部位には、記録紙30の重送を防止するため、人工皮等の摩擦係数の大きい材質からなる分離パッドが設けられている。また、圧板53と給送回転体54の当接を解除するリリースカムが設けられている。
このインクジェット記録装置50で、待機状態ではリリースカムが圧板53を所定位置まで押し下げている。これにより圧板53と給送回転体54の当接は解除される。この状態で搬送ローラ57の有する駆動力がギヤ等により給送回転体54及びリリースカムに伝達されると、リリースカムが圧板53から離れて圧板53は上昇して記録紙30が給送回転体54に当接し、給送回転体54の回転に伴い記録紙30はピックアップされ給紙を開始し、分離爪によって1枚ずつ分離される。
給送回転体54は記録紙30をプラテン58に送り込むべく回転する。記録紙30はガイド60の間を通過して搬送ローラ57まで導かれプラテン58まで搬送される。その後、再び記録紙30と給送回転体54との当接を解除した待機状態となって搬送ローラ57からの駆動力が切られる。
また、手差しトレイ61から供給された記録紙30も給送回転体62により搬送ローラ57からプラテン58まで搬送される。プラテン58まで搬送された記録紙30は液滴吐出ヘッド1B,1C,1M,1Yにより紙搬送速度と液滴吐出のタイミングを制御された信号に基づき所望の画像が形成される。
画像が記録された記録紙30は排紙ローラ63と拍車64とにより搬送されて排紙トレイ65に排出される。
このようにライン型の液滴吐出ヘッド1B,1C,1M,1Yを使用して記録紙30に所望の画像を迅速に形成することができる。
図14及び図15は、本実施形態の液滴吐出ヘッド1を備える画像形成装置の他の一例としてのインクジェット記録装置50である。
図14は本実施形態の一例のインクジェット記録装置100の斜視図であり、図15は機構部の構成を示す側面図である。
記録装置100は、装置本体の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ101とキャリッジ101に搭載した液滴吐出ヘッド1及び液滴吐出ヘッド1に対してインクを供給するインクカートリッジ102等で構成される印字機構部103等を収納し、装置本体の下方部には前方側から多数枚の記録紙30を積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい)104を抜き差し自在に装着されている。また、記録紙30を手差しで給紙するために開かれる手差しトレイ105を有し、給紙カセット104あるいは手差しトレイ105から給送される記録紙30を取り込み、印字機構部103によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ106に排紙する。
印字機構部103は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド107と従ガイドロッド108とでキャリッジ101を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ101にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッド1を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ101には液滴吐出ヘッド1に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ102を交換可能に装着している。
インクカートリッジ102は上方に大気と連通する大気口、下方には液滴吐出ヘッド1へインクを供給する供給口が設けられ、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により液滴吐出ヘッド1へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、液滴吐出ヘッド1としては各色の液滴吐出ヘッド1を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個の液滴吐出ヘッドでもよい。
ここでキャリッジ101は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド107に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド108に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ101を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ109で回転駆動される駆動プーリ110と従動プーリ111との間にタイミングベルト112を張装し、このタイミングベルト112をキャリッジ101に固定しており、主走査モータ109の正逆回転によりキャリッジ101が往復駆動される。
一方、給紙カセット104にセットした記録紙30を液滴吐出ヘッド1の下方側に搬送するために、給紙カセット104から記録紙30を分離給装する給紙ローラ113及びフリクションパッド114と、記録紙30を案内するガイド部材115と、給紙された記録紙30を反転させて搬送する搬送ローラ116と、この搬送ローラ116の周面に押し付けられる搬送コロ117及び搬送ローラ116からの記録紙30の送り出し角度を規定する先端コロ118とを有する。搬送ローラ116は副走査モータによってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ101の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ116から送り出された記録紙30を液滴吐出ヘッド1の下方側で案内するため用紙ガイド部材である印写受け部材119を設けている。この印写受け部材119の用紙搬送方向下流側には、記録紙30を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ120と拍車121を設け、さらに記録紙30を排紙トレイ106に送り出す排紙ローラ123と拍車124と、排紙経路を形成するガイド部材125,126とを配設している。
この記録装置100で記録時には、キャリッジ101を移動させながら画像信号に応じて液滴吐出ヘッド1を駆動することにより、停止している記録紙30にインクを吐出して1行分を記録し、その後、記録紙30を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または記録紙30の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ記録紙30を排紙する。
また、キャリッジ101の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、液滴吐出ヘッド1の吐出不良を回復するための回復装置127を配置している。回復装置127はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ101は印字待機中にはこの回復装置127側に移動されてキャッピング手段で液滴吐出ヘッド1をキャッピングして吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
また、吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で液滴吐出ヘッド1の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
上述のインクジェット記録装置50、100においては、アクチュエータ基板と保持基板の位置ずれ量が小さく、液滴の吐出ばらつきが小さい液滴吐出ヘッド1を搭載しているので、安定したインク滴吐出特性が得られ、画像品質を向上することができる。
以上インクジェット記録装置50、100に本実施形態の液滴吐出ヘッド1を使用した場合について説明したが、インク以外の液滴、例えば、パターニング用の液体レジストを吐出する装置に本実施形態の液滴吐出ヘッド1を適用しても良い。
1 液滴吐出ヘッド
11 アクチュエータ(駆動手段)
12 振動板
13 保持基板
14 隔壁
15 液室(個別液室)
16 ノズル
17 ノズル板
18 開口パターン
18a、18b、18c 開口パターン領域
19 アクチュエータ基板
20 接着剤
21 アンカー部
30 記録紙
50、100 画像形成装置
特開2014−151536号公報 特開2009−285931号公報

Claims (8)

  1. 液体を吐出する複数のノズルが設けられたノズル基板と、
    前記ノズル基板と接合され、隔壁により区切られた複数の液室が設けられた液室基板と、
    前記液室の少なくとも一部の壁面を形成する振動板と、
    前記振動板に接合され、前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する駆動手段と、
    前記液室基板の前記ノズル基板とは反対側に接着剤を介して接合され、液体を前記液室に供給するための貫通口が設けられた保持基板と、を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記保持基板は、前記液室基板との接合面に開口パターンが形成された開口パターン領域を複数有し、前記開口パターン領域ごとに異なる方向に傾斜したアンカー部が前記接着剤により形成されてなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記開口パターンの開口形状が略四角形であり、前記アンカー部は略四角形の各辺の方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 複数の前記開口パターン領域において、各領域の前記開口パターンは、開口形状が略同一で配設方向が異なることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記開口パターンの開口深さが均一であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記保持基板の前記液室基板との接合面に、前記開口パターン領域ごとに異なる傾斜のアンカー部が形成されるように前記接着剤を塗布した後、前記保持基板と前記液室基板とを接合する工程を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記接着剤をフレキソ印刷により塗布することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記接着剤をディスペンサにより塗布することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする画像形成装置。
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