JP6439268B2 - 細胞捕捉デバイス及び細胞捕捉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞捕捉デバイス及び細胞捕捉装置に関する。
「悪性腫瘍」とも呼ばれるがんは進行した場合生体の生命維持に重大な支障をきたすため、治療方法について種々検討されている。がん患者の治療方針を決める際の目安になるものとして、がんの転移の有無がある。転移はがん細胞が血管やリンパ管中に侵入し、これらを経由して体中に広がって他の臓器にがん細胞が移り住むことによる。したがって、血中のがん細胞の有無及びその量の測定は、がんの転移予測をするに際して重要な情報となる。このような血管又はリンパ管を通じて人の体内を循環するがん細胞は、血中循環がん細胞(Circulating Tumor Cell:CTC)と呼ばれている。
転移がんの検査又は抗がん剤の評価のためにCTCを捕える従来技術としては、例えば、特許文献1に示すように、CTCをフィルタで捕捉する方法が知られている。特許文献1では、フィルタの半導体技術を用いた製造方法、フィルタを収納したセルユニットの形状、並びに、血液及び処理液を流す流路の構造が示されている。具体的には、フィルタを収納したセルユニットにがん細胞を含んだ血液を流すことでがん細胞を捕捉し、フィルタ上に存在する細胞を染色によりがん細胞と同定する構成が示されている。また、特許文献2、3には、がん細胞および免疫細胞の少なくとも一方を含む細胞分散液を通過させて、前記がん細胞および前記免疫細胞の少なくとも一方に、物理的作用、化学的作用及び生理活性作用の少なくとも一種を付与することができる細胞処理カートリッジを備える体液処理システムが開示されている。また、特許文献4には、ニッケル基板に微細貫通孔を有するニッケル基板の上下に試料供給口を備えるポリジメチルシロキサン(PDMS)製上部部材と試料排出口を備える下部部材を備えるマイクロ流体デバイスが開示されている。
米国特許出願公開第2011/0053152号明細書 特開2010−227011号公報 特開2010−75191号公報 特開2011−163830号公報
しかしながら、特許文献1〜4記載の装置を用いた場合、血中のがん細胞を捕捉する操作を行う際に、気泡が混入する可能性がある。特に、フィルタ近隣の流路に気泡が混入した場合には、気泡が液体の流れを阻害するため、例えば、フィルタの全面に対して血液が十分に供給されずに捕捉効率が大きく低下するため、検体の処理の効率が著しく低下するという懸念がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、内部への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能な細胞捕捉デバイス及びこの細胞捕捉デバイスを含む細胞捕捉装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る細胞捕捉デバイスは、被検液又は前記被検液中の細胞を処理するための処理液を内部に導入するための導入流路と、導入された前記被検液又は前記処理液を外部に排出するための排出流路と、複数の貫通孔が厚み方向に形成されて、前記導入流路と前記排出流路との間の流路上に前記被検液又は前記処理液が該貫通孔を通過するように配置されたフィルタと、前記導入流路、前記排出流路及び前記フィルタが内部に設けられた筐体と、を備える細胞捕捉デバイスであって、前記導入流路及び前記排出流路は、それぞれ、前記筐体の表面において、前記被検液又は前記処理液を外部との間で流通させるための外部流路を接続可能な流路接続部を有し、前記流路接続部は、それぞれ前記被検液又は前記処理液の流通を開放及び閉鎖する開閉弁を備え、前記開閉弁は、前記流路接続部に対して前記外部流路が接続されている場合には、前記被検液又は前記処理液の流通を開放し、前記流路接続部に対して前記外部流路が接続されていない場合には、前記被検液又は前記処理液の流通を閉鎖することを特徴とする。
上記の細胞捕捉デバイスによれば、流路接続部の開閉弁により、外部流路が接続されている場合には細胞捕捉デバイスにおける被検液又は処理液の流通を開放する一方で、外部流路が接続されていない場合には、被検液又は処理液の流通が閉鎖される。すなわち、外部の流路の接続の有無によって開放と閉鎖とを切り替える構成を有することで、細胞捕捉デバイスの内部に対して外気が混入することを防止することができ、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することを抑制することができる。また、気泡の発生を抑制することによって、細胞捕捉の効率の低下を抑制することができ、細胞捕捉に係る処理を効率よく行うことができる。
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、例えば、前記開閉弁は、前記流路接続部において前記導入流路又は前記排出流路を封止するように設けられた弾性部材により構成される態様が挙げられる。
また、上記作用を効果的に奏する他の構成として、例えば、前記開閉弁は、前記流路接続部において前記導入流路又は前記排出流路を封止するように設けられた平板上の封止部材と、前記封止部材を移動可能に支持する弾性部材とにより構成される態様が挙げられる。
また、上記の細胞捕捉デバイスでは、前記導入流路及び前記排出流路の流路接続部は、前記筐体の同一平面上に設けられていることが好ましい。このように、筐体の同一平面上に流路接続部が設けられることで、外部流路との接続及び切断に係る作業効率を高めることができる。
また、本発明に係る細胞捕捉装置は、上記の細胞捕捉デバイスと、前記被検液を収納する被検液収納容器と、前記被検液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する外部流路であって、前記導入流路の前記流路接続部に対して接続可能なデバイス接続部を有する被検液流路と、前記フィルタを通過することで前記フィルタに捕捉された細胞を処理するための前記処理液を収納する処理液収納容器と、前記処理液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する外部流路であって、前記導入流路の前記流路接続部に対して接続可能なデバイス接続部を有する処理液流路と、前記細胞捕捉デバイスの前記排出流路に接続される外部流路であって、前記排出流路の前記流路接続部に対して接続可能なデバイス接続部を有する系外排出用流路と、前記細胞捕捉デバイスに対して供給する液を前記被検液及び前記処理液から選択する選択手段と、前記選択手段の選択結果に基づいて、前記被検液収納容器からの被検液又は前記処理液収納容器からの処理液を前記細胞捕捉デバイスに供給する送液手段と、を備えることを特徴とする。
上記の細胞捕捉装置によれば、細胞捕捉デバイスにおける流路接続部の開閉弁により、外部流路たる被検液流路、処理液流路及び系外排出用流路が接続されている場合には細胞捕捉デバイスにおける被検液又は処理液の流通を開放する一方で、被検液流路、処理液流路及び系外排出用流路が接続されていない場合には、被検液又は処理液の流通が閉鎖される。すなわち、外部の流路の接続の有無によって開放と閉鎖とを切り替える構成を有することで、細胞捕捉デバイスの内部に対して外気が混入することを防止することができ、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することを抑制することができる。また、気泡の発生を抑制することによって、細胞捕捉の効率の低下を抑制することができ、細胞捕捉に係る処理を効率よく行うことができる。
また、上記の細胞捕捉装置は、前記細胞捕捉デバイスを移動可能に支持する第1の移動手段をさらに備える態様とすることが好ましい。
このように細胞捕捉デバイスを移動可能に支持する第1の移動手段を備えることで、例えば、外部流路たる被検液流路、処理液流路及び系外排出用流路を固定した状態で、細胞捕捉デバイスを第1の移動手段により移動させることで細胞デバイスと外部流路との接続及び切断を容易に行うことができる。したがって、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することを抑制できると共に、外部流路との接続及び切断に係る作業効率を高めることができる。
また、第2の移動手段に支持され、一端側が前記処理液流路の前記デバイス接続部と接続可能であると共に、他端側が前記系外排出用流路の前記デバイス接続部と接続可能であるバイパス流路をさらに備える態様とすることが好ましい。
このようにバイパス流路をさらに備えることで、処理液収納容器からの処理液流路に気泡が含まれている場合に、細胞捕捉デバイスを処理液流路に接続する前に、バイパス流路を処理液流路及び系外排出用流路に対して接続した状態で処理液を処理液流路内に流すことで、処理液流路から気泡を排除することができ、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際の気泡の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明によれば、内部への気泡の混入を抑制し、細胞の捕捉に係る処理を効率よく行うことが可能な細胞捕捉デバイス及びこの細胞捕捉デバイスを含む細胞捕捉装置が提供される。
本発明の実施形態に係る細胞捕捉装置の概略構成を説明する図である。 細胞捕捉装置を構成する細胞捕捉デバイスの概略構成を説明する図である。 細胞捕捉装置を構成する細胞捕捉デバイスの概略構成を説明する図であり、図2のIII−III線に沿った断面図に対して細胞捕捉デバイス内の流路を破線で追記した図である。 細胞捕捉デバイスの流路接続部の概略構成を説明する図である。 細胞捕捉デバイスに対して外部流路を接続する際の接続方法を説明する図である。 細胞捕捉デバイスに対して外部流路を接続した際の概略構成を説明する図である。 細胞捕捉デバイスの流路接続部に外部流路を接続する際の構成を説明する図である。 細胞捕捉デバイスの流路接続部についての変形例及び流路のデバイス接続部の変形例を説明する図である。 細胞捕捉デバイスの流路接続部についての変形例及び流路のデバイス接続部の変形例を説明する図である。 細胞捕捉デバイスの流路接続部についての変形例及び流路のデバイス接続部の変形例を説明する図である。 細胞捕捉装置の変形例について説明する図である。 細胞捕捉装置の変形例について説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(細胞捕捉装置)
図1は本実施形態に係る細胞捕捉装置の構成を説明する図である。細胞捕捉装置は、被検液となる細胞分散液をフィルタによってろ過することで、被検液中に含まれる細胞を捕捉する装置である。また、フィルタにより捕捉された細胞について、染色液等の処理液を用いて染色することで、細胞の特定及び細胞の個体数のカウント等が行われる。被検液となる細胞分散液としては、例えば血液が挙げられる。また、細胞捕捉装置は、例えば、CTCと呼ばれる循環癌細胞を含む血液中から、血液中に含まれる赤血球、血小板及び白血球(以下、これらを総称して「血球成分」とする)を通過させる一方で、CTCを捕捉する目的に好適に用いられる。
図1に示すように、細胞捕捉装置100は、細胞を捕捉するためのフィルタが内部に設けられた細胞捕捉デバイス1、細胞捕捉デバイス1に対して処理液(試薬)を供給するための軟質チューブからなる流路3(処理液流路)、細胞捕捉デバイス1に対して被検液を供給するための軟質チューブからなる流路4(被検液流路)が設けられている。図1では、細胞捕捉デバイス1と流路3及び細胞捕捉デバイス1と流路4はそれぞれ離間されているが、細胞捕捉装置100を用いて細胞を捕捉して観察を行うための処理を行う場合にはこれらは接続される。この点については、後述の流路9についても同様である。
流路3の上流側には、互いに異なる処理液(試薬)が入れられている複数の処理液収納容器5が設けられる。処理液収納容器5に投入される処理液としては、細胞を染色するための染色液、フィルタに捕捉された細胞等を洗浄するための洗浄液、細胞を腐敗等から保護するための固定液、染色液が細胞内部に浸透できるようにするための透過液等が挙げられる。図1に示す複数の処理液収納容器5は、カバー部材5Aによって封止されているが、この構成は特に限定されない。
複数の処理液収納容器5に対してはそれぞれ軟質チューブ6が挿入されて個別の流路(処理液流路)を形成している。そして、これらの流路が選択バルブ8に対して接続されており、選択バルブ8を回転させることにより流路3に対して接続する処理液が選択され、選択された処理液が収容された処理液収納容器5に対して挿入された軟質チューブ6と流路3とが接続される。
使用時に細胞捕捉デバイス1に対して接続される流路4には、内部に被検液として細胞を含んだ血液が納められた被検液収納容器10が接続されている。細胞捕捉デバイス1に対しては、処理液及び被検液を同時に供給するのではなく、いずれか一方を供給する構成となっている。処理液及び被検液のいずれの液を供給するかの制御は流路3、4のそれぞれに対して取り付けられたバルブ12、13によって切り替える。例えば、被検液を細胞捕捉デバイス1に対して供給する場合は、バルブ12を閉とし、バルブ13を開とする。バルブ12、13としては、軟質チューブを加圧変形させてその流れを遮断するピンチバルブを用いることができる。
なお、図1以降の図面では、説明のためにXYZ軸を示している。このうち、XY軸により示されるXY平面が、いわゆる水平面に相当し、Z軸が鉛直線を示す。また、本実施形態に係る細胞捕捉装置100全体としての配置の方向を示す目的ではなく、細胞捕捉デバイス1の構成を説明するために示している。すなわち、細胞捕捉装置100を構成する処理液収納容器5及び被検液収納容器10は、それぞれ液が収納される容器であり、底面がZ軸に対して交差する方向に配置されて、底面に対してZ軸に沿って上方に容器の開口が設けられている。
細胞捕捉デバイス1に対して処理液及び被検液のうちのいずれかの液を供給する場合、細胞捕捉デバイス1の上流側の流路3、4を細胞捕捉デバイス1に対して接続すると共に、細胞捕捉デバイス1の下流側の軟質チューブからなる流路9(系外排出用流路)を細胞捕捉デバイス1に対して接続する。そして、流路9上に設けられたポンプ14(供給手段)の駆動によって目的の液を吸引することで液の供給が行われる。ポンプ14は回転数の変化により流路中の液の流速を変えることが可能な構造となっている。ポンプ14としては、例えば軟質チューブに対する加圧による蠕動点を順次移動させる蠕動ポンプ(ペリスタルティックポンプ)を用いることができる。ポンプ14の駆動により、処理液、被検液等の液は流路3又は流路4の内部を細胞捕捉デバイス1に向かう方向に流れ、細胞捕捉デバイス1に供給される。そして、細胞捕捉デバイス1を通過した液は、流路9を経て廃液容器16に流れ込む構造となっている。これらの構造により、被検液中の細胞が細胞捕捉デバイス1内の流路上に設けられたフィルタによって捕捉されると共に、染色液により細胞が染色される。
流路3、4、9の細胞捕捉デバイス1側の端部には、それぞれ注射針のように中空であり且つ先端部分が針状に加工されたデバイス接続部31、41、91を備える。デバイス接続部31、41、91が細胞捕捉デバイス1に対して挿入されることで、流路3、4、9と細胞捕捉デバイス1とが接続される。この構成については後述する。デバイス接続部31、41、91は、支持具等によって固定されていることが好ましい。デバイス接続部31、41、91を支持した状態で細胞捕捉デバイス1を移動させて、細胞捕捉デバイス1の取付け及び取り外しを行うことで、デバイス接続部31、41、91を個別に移動させる場合と比較して、作業効率の向上が図られる。
細胞捕捉デバイス1は、移動装置17(第1の移動手段)により移動可能に支持される。移動装置17は、固定台18と、固定台上に対してXY平面に沿って移動可能な取付台19と、駆動モータ20とを含んで構成され、駆動モータ20の回転により、取付台19がX軸方向又はY軸方向に移動する(本実施形態の移動装置17は、Y軸方向に移動する)。細胞捕捉デバイス1は、取付台19の上方に固定されることで、取付台19の移動と共に移動可能となる。移動方向は上記に限定されないが、移動装置17によって細胞捕捉デバイス1が移動することで、流路3、4、9と細胞捕捉デバイス1との接続/切断が切り換えられる。
上記の各部の制御は、制御部(選択手段、送液手段/図示せず)による制御により行われる。具体的には、選択バルブ8、バルブ12、13の駆動、及び、移動装置17による細胞捕捉デバイス1の移動は、制御部からの指示によって行われる。制御部には、上記の各部についての駆動、停止等の制御を可能とするプログラムを入力するためのプログラム入力機能が備えられていて、これにより入力されたプログラムによって上記したように各機器を順に動作させる駆動機構が付加されている。制御部30によって液を流すラインが選択され、その選択結果に基づいて、制御部から上記のバルブの開閉及びポンプの駆動に係る指示が各部に対して行われる。
(細胞捕捉デバイス)
次に、細胞捕捉デバイス1について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、細胞捕捉デバイス1の上面図、図3は、図2のIII−III線に沿った断面の矢視図に対して細胞捕捉デバイス1内の流路を破線で追記した図である。
細胞捕捉デバイス1は、複数の貫通孔61を有するフィルタ57を蓋部材58と収納部材59とで挟み込んだ構成とされている。フィルタ57は、蓋部材58及び収納部材59を組み合わせた際にその内部に形成された空間に配置されている。フィルタ57は、例えば金属からなり、その厚み方向に貫通孔61が複数形成されたものである。また蓋部材58と収納部材59とにより、細胞捕捉デバイス1の筐体が構成されている。
細胞捕捉デバイス1の蓋部材58には、軟質チューブで形成された流路3に接続される流路3A(導入流路)と、流路4に接続される流路4A(導入流路)とが形成されると共に流路3A、4Aと連通してフィルタ57の上方に形成されて液をフィルタ57の貫通孔61に対して誘導するための空間となる導入領域62とが設けられる。すなわち、本実施形態において「導入流路」とは、流路のうち細胞捕捉デバイス1の内部に設けられた流路3A、4Aを指す。また、「被検液流路」、「処理液流路」とは、細胞捕捉デバイス1の流路3A、4Aの上流側にそれぞれ接続される流路3、4を指す。
細胞捕捉デバイス1の収納部材59には、フィルタ57の下方に形成されて中央部の深さが周縁部よりも深く形成され、フィルタ57の貫通孔61を通過した液を外部に排出するための空間となる排出領域63が設けられる。更に、収納部材59には、排出領域63に対して連通すると共に流路9に対して接続され、排出領域63内の液を外部に排出するための流路9A(排出流路)が設けられる。蓋部材58と収納部材59とにより挟み込まれるフィルタ57に設けられた貫通孔61は、捕捉目標となる細胞が通過できない程度の大きさとされる。
また、細胞捕捉デバイス1内の流路3Aのうち、筐体の表面であって、フィルタ57側の端部とは逆側の端部には、処理液を外部との間で流通させるための外部流路たる流路3が接続可能な流路接続部30が設けられる。同様に、流路4Aのうち、筐体の表面であって、フィルタ57側の端部とは逆側の端部には、被検液を外部との間で流通させるための外部流路たる流路4が接続可能な流路接続部40が設けられる。また、流路9Aのうち、筐体の表面であって、フィルタ57側の端部とは逆側の端部には、細胞捕捉デバイス1を通過した被検液及び処理液を外部との間で流通させるための外部流路たる流路9が接続可能な流路接続部90が設けられる。図2で示すように、上記の流路接続部30、40、90は、蓋部材58及び収納部材59により構成される筐体の同一平面上に設けられている。これにより、細胞捕捉デバイス1に対する流路3、4、9の接続を一度に行うことができ、作業効率の向上が図られる。
流路接続部30、40、90の構造について、図4を参照しながら説明する。図4では、流路接続部30について説明するが、流路接続部40、90も同様の構成を有する。流路接続部30は、流路3Aに接続し、流路3Aよりも内径が大きい接続流路301と、筐体の表面に設けられ、接続流路301の端部のうち流路3Aと接続する端部側とは逆側の端部で接続流路301に対して接続し、接続流路301よりも内径が大きい開口302と、を備える。さらに開口302には、その流路を封止するように設けられた弾性部材からなるシール部305が設けられる。シール部305により流路が封止されることで、細胞捕捉デバイス1の内部に対してその使用前に外気が流通することは防止される。また、シール部305は弾性を有しているゴム等により構成され、処理液(又は被検液)の流通を開放及び閉鎖する開閉弁として機能する。すなわち、デバイス接続部31が接続流路301に対して挿入されて、流路3と細胞捕捉デバイス1が接続される際には、シール部305はデバイス接続部31を介した処理液又は被検液の流通を開放し、デバイス接続部31が細胞捕捉デバイス1から取り外されて流路3と細胞捕捉デバイス1との接続が切断された場合には、シール部305は再び流路を封止する機能を有する。
(細胞捕捉装置の接続方法)
次に、上記の流路接続部30、40、90に対して流路3、4、9を接続する方法について、図5〜図7を参照しながら説明する。図5では、流路3の例を用いて説明する。まず、流路3を細胞捕捉デバイス1に対して接続する場合には、流路3のデバイス接続部31が流路接続部30の開口302に設けられたシール部305に対向するように、且つ、接続流路301が延在する方向に沿って配置する。本実施形態に係る細胞捕捉デバイス1では、接続流路301がY軸方向に延在しているので、針状のデバイス接続部31もY軸方向に沿って同軸となるように配置する。同様に、流路4のデバイス接続部41及び流路9のデバイス接続部91についても、それぞれ流路接続部40、90に対応する位置に配置する。その後、移動装置17によって、細胞捕捉デバイス1をY軸方向に移動させることで、図6に示すように、デバイス接続部31が細胞捕捉デバイス1の接続流路301に対して挿入される。同様にデバイス接続部41は細胞捕捉デバイス1の接続流路401に対して挿入され、デバイス接続部91は細胞捕捉デバイス1の接続流路901に対して挿入される。
このとき、本実施形態に係る細胞捕捉デバイス1では、図7(A)に示すように、デバイス接続部31を挿入する前には、接続流路301は、シール部305によって流路3Aへの処理液(又は被検液)の流れを封止する一方で、図7(B)に示すように、デバイス接続部31がシール部305を突き破るように流路接続部30の接続流路301に対して挿入された際には、シール部305は、デバイス接続部31の外径に対応した領域だけ開放される。シール部305は弾性を有する部材であり、デバイス接続部31の外径よりも大きい開口がシール部305に形成することは抑制されることから、シール部305とデバイス接続部31との隙間から細胞捕捉デバイス1内に空気が混入することが抑制されると共に、シール部305とデバイス接続部31との隙間から細胞捕捉デバイス1内の液が外部に漏れることも防止される。さらに、デバイス接続部31が接続流路301から取り外された場合には、シール部305はデバイス接続部31の挿入前のように流路3Aを塞ぐ構成となる。このように、シール部305、405、905が細胞捕捉デバイス1の内部と外部とを接続する流路に設けられて、外部の流路の接続の有無によって開放と閉鎖とを切り替える構成を有することで、細胞捕捉デバイス1の内部に対して外気が混入することを防止することができ、細胞捕捉デバイス1内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することを抑制することができる。また、気泡の発生を抑制することによって、細胞捕捉の効率の低下を抑制することができ、細胞捕捉に係る処理を効率よく行うことができる。
また、本実施形態に係る細胞捕捉デバイス1では、流路接続部30、40、90が筐体の同一平面上に形成されていて、接続流路301、401、901が同じ方向(Y軸方向)に延在しているので、流路3のデバイス接続部31、流路4のデバイス接続部41及び流路9のデバイス接続部91の細胞捕捉デバイス1への取付けを細胞捕捉デバイス1の一方向への移動のみで達成することができる。具体的には、デバイス接続部31、41、91を、接続流路301、401、901の配置に対応させて並置しておき、デバイス接続部31、41、91がそれぞれ接続流路301、401、901に対して挿入されるように細胞捕捉デバイス1をY軸方向に移動させることで、これらの取付けを一度に行うことができる。このため、細胞捕捉デバイス1と3つの流路3、4、9との接続をより簡便な操作で行うことができ、作業効率の向上を達成することができる。
(変形例)
次に、本発明に係る細胞捕捉デバイス及び細胞捕捉装置の変形例について説明する。まず、細胞捕捉デバイスの流路接続部の変形例について説明した後に、細胞捕捉装置の変形例について説明する。
(変形例−1)
図8は細胞捕捉デバイスの流路接続部30についての第1の変形例を説明する図である。図8(A)は流路を接続する前の流路接続部を示し、図8(B)は流路を接続した状態での流路接続部を示す。図8に示す細胞捕捉デバイスの流路接続部30Aは、上記実施形態にて説明した流路接続部30と比較して、開口302周辺の筐体72の形状及びシール部の形状が異なる。すなわち、図8に示す流路接続部30Aでは、開口302及びその下側であって接続流路301の上側の周囲が略円柱形状の凸部721が筐体72に形成されていて、凸部721の下方(筐体72の表面側)は上方よりも内径が狭くなっているネック部722が形成されている。そして、シール部306は、開口302の上側を覆い、さらに凸部721の上面(開口302が形成されている面)を覆う形状とされ、シール部306の外周側に肉厚の結合部306Aが形成されていて、結合部306Aがネック部722に対して嵌合することで、シール部306が流路3Aの端部(開口302)を塞いだ状態で固定されている。
このような流路接続部30Aを設けている場合、図8(B)に示すように、デバイス接続部31がシール部306を突き破るように流路接続部30の接続流路301に対して挿入された際には、シール部306は、デバイス接続部31の外径に対応した領域だけ開放され、シール部306とデバイス接続部31との隙間から細胞捕捉デバイス1内に空気が混入することが抑制されると共に、シール部306とデバイス接続部31との隙間から細胞捕捉デバイス1内の液が外部に漏れることも防止される。さらに、デバイス接続部31が接続流路301から取り外された場合には、シール部306はデバイス接続部31の挿入前のように流路3Aを塞ぐ構成となることから、細胞捕捉デバイス1内の気密性は保たれる。
(変形例−2)
図9は細胞捕捉デバイスの流路接続部30についての第2の変形例を説明する図である。図9(A)は流路を接続する前の流路接続部を示し、図9(B)は流路を接続した状態での流路接続部を示す。図9に示す細胞捕捉デバイスの流路接続部30Bは、上記実施形態にて説明した流路接続部30Aではシール部306が流路を開閉する開閉弁として機能していたのに対して、流路3Aを封止するように設けられた平板上の封止部材と、封止部材を移動可能に支持する弾性部材とにより開閉弁が構成されている点が相違する。また、流路接続部30Bの形状に対応して、流路3のデバイス接続部の形状も変更されている。
具体的には、図9(A)に示すように、流路接続部30Bには、流路3Aに対して接続して流路3Aよりも内径が大きい接続流路301と接続流路301よりも上方にあって、接続流路301よりも内径が小さく、筐体72表面と接続流路301とを接続する開口303及び開口304が設けられている。さらに、接続流路301の内部には、弾性部材314によって接続流路301の延在方向に沿って移動可能に支持された平板状の封止部材312が設けられている。
封止部材312は、弾性部材314によって、流路3と細胞捕捉デバイス1とが接続されていないとき(通常時)は封止部材312に対して固定されたOリング313を介して接続流路301の開口303側の内壁面と当接するように取り付けられている。Oリング313は、通常時に開口303の接続流路301側端面の周囲を囲うように設けられている。このような構成を有することで、通常時はOリング313及び封止部材312により、細胞捕捉デバイス1内の流路が閉じられている。
封止部材312には、さらに、開口304を介して筐体72の外側に突出するピン311が設けられている。ピン311は、開口304の内径に対応した形状となっていて、開口304の内部を摺動可能とされている。なお、ピン311と封止部材312とは接着等により互いに固定されていてもよいし、離間してもよい。
これに対して、流路3のデバイス接続部31Aは、細胞捕捉デバイス1側の流路3の端部において、流路3の周囲を覆うブロック33と、ブロック33の表面において流路3の端面を囲うように固定されたOリング34と、により構成される。ブロック33の大きさは、デバイス接続部31を細胞捕捉デバイス1と当接させて流路3を接続する際に、流路3が開口303と向き合うように配置させた場合に、同時にブロック33が開口304から突出するピン311を押圧可能な大きさとされる。
そして、図9(B)に示すように、ブロック33を筐体72に対して当接させることで、ピン311が接続流路301側に摺動することにより、封止部材312が流路3A側に移動する。これにより、封止部材312と開口303とが離間することで、Oリング313及び封止部材312による流路の閉鎖が解かれて、流路3、開口303及び接続流路301が連通し、流路が開放される。また、流路3のデバイス接続部31Aが細胞捕捉デバイス1から離されると、ブロック33によるピン311に対する押圧が解かれ、弾性部材314の弾性によって、封止部材312が通常時の位置に戻って図9(A)に示す状態となり、開口303と接続流路301との間が封止部材312及びOリング313によって塞がれて、流路が閉鎖される。
このように、開閉弁として、弾性を有するシール部を用いた構成に代えて、平板状の封止部材と封止部材を移動可能に支持する弾性部材とによる開閉弁を備える構成とした場合でも、細胞捕捉デバイスの内部に対して外気が混入することを防止することができ、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することを抑制することができる。また、気泡の発生を抑制することによって、細胞捕捉の効率の低下を抑制することができ、細胞捕捉に係る処理を効率よく行うことができる。
(変形例−3)
図10は細胞捕捉デバイスの流路接続部30についての第3の変形例を説明する図である。図10(A)は流路を接続する前の流路接続部を示し、図10(B)は流路を接続した状態での流路接続部を示す。図10に示す細胞捕捉デバイスの流路接続部30Cは、上記の変形例として示した流路接続部30Bと比較して、開閉弁として機能する封止部材及び弾性部材の構成を変更したものである。
流路接続部30Cにおける接続流路301、開口303、304、封止部材312及び封止部材312に対して固定されるOリング313は、図9に示す流路接続部30Bと同様である。ただし、封止部材312を移動可能に支持する部材が弾性部材314に代えて、切り欠きバネ316とされていて、切り欠きバネ316は一端側で封止部材312と接続されると共に、他端側で接続流路301の側壁面に対して固定される。また、開口304内に摺動可能に設けられるピン315は、封止部材312に対して固定されずに、互いに移動可能とされている。
このような流路接続部30Cにおいては、図10(B)に示すように、ブロック33を筐体72に対して当接させることで、ピン315が接続流路301側に摺動することにより、封止部材312を押し込む。ここで、封止部材312のうち、主に切り欠きバネ316により固定された側とは逆側がピン315による押圧によって、流路3A側に移動する。これにより、封止部材312と開口303とが離間することで、Oリング313及び封止部材312による流路の閉鎖が解かれて、流路3、開口303及び接続流路301が連通し、流路が開放される。また、流路3のデバイス接続部31Aが細胞捕捉デバイス1から離されると、ブロック33によるピン315に対する押圧が解かれ、切り欠きバネ316の弾性によって、封止部材312が通常時の位置に戻って図10(A)に示す状態となり、開口303と接続流路301との間が封止部材312及びOリング313によって塞がれて、流路が閉鎖される。
このように、流路接続部30Cにおける開閉弁の構成を変更した場合であっても、細胞捕捉デバイスの内部に対して外気が混入することを防止することができ、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することを抑制することができる。なお、開閉弁の構成は種々の変更を行うことができ、上記実施形態で示した構成に限定されない。
(変形例−4)
次に、細胞捕捉装置100の構成の第1の変形例を説明する。図11に示す細胞捕捉装置100Aは、図1に示した細胞捕捉装置100と比較して以下の点を変更したものである。すなわち、一端側が流路3(処理液流路)のデバイス接続部31と接続可能であると共に、他端側が流路9(系外排出用流路)のデバイス接続部91と接続可能であるバイパス流路71を備えるバイパスカートリッジ70が新たに設けられた点である。
バイパスカートリッジ70は、筐体72の内部にバイパス流路71が形成されたものであり、処理液収納容器5からの流路3に気泡が含まれている場合に、細胞捕捉デバイス1を流路3に接続する前に、バイパスカートリッジ70を接続した状態で処理液を流路3内に流すことで、流路3から気泡を排除するために用いられる。
バイパスカートリッジ70におけるバイパス流路71の両端部、すなわち、デバイス接続部31、91と接続される部分には、流路接続部30、40、90と同様の構成を有する流路接続部73、74が設けられる。流路接続部73と流路接続部74は、バイパスカートリッジ70の筐体72の外面のうちの同一平面上に設けられ、流路接続部73と流路接続部74との距離は、デバイス接続部31とデバイス接続部91との距離と同様としておくことで、流路3、9とバイパスカートリッジ70の接続、及び、バイパスカートリッジ70から細胞捕捉デバイス1への接続の切り替えをスムーズに行うことができる。
バイパスカートリッジ70は、細胞捕捉デバイス1と同様に、移動装置17Aの取付台19上に固定されている。また、図11に示す細胞捕捉装置100Aにおける移動装置17AはY軸方向に移動させるための駆動モータ20Aに加えて、X軸方向にも移動可能なように駆動モータ20Bを備える。このような移動装置17Aによりバイパスカートリッジ70及び細胞捕捉デバイス1を移動させることで、細胞捕捉装置100Aにおける細胞の捕捉処理を開始する前に、流路3とバイパスカートリッジ70と流路9とを接続して、処理液を流通させることで、主に流路3内の気泡を排出することができる。その後、移動装置17Aによりバイパスカートリッジ70を流路3及び流路9から取り外して、細胞捕捉デバイス1を、流路3、4、9に接続し、細胞の捕捉に係る処理を開始することで、細胞捕捉デバイスの内部に対して外気が混入することを防止することができ、細胞捕捉デバイス内に処理液又は被検液を流通させた際に内部に気泡が発生することをさらに抑制することができる。
なお、上記の細胞捕捉装置100Aでは、バイパスカートリッジ70と細胞捕捉デバイス1とが同一の取付台19上に固定されて一緒に移動する構成について説明したが、バイパスカートリッジ70は、細胞捕捉デバイス1とは異なる移動手段(第2の移動手段)によって移動される構成であってもよい。
(変形例−5)
次に、細胞捕捉装置100の構成の第2の変形例を説明する。図12に示す細胞捕捉装置100Bは、図11に示した細胞捕捉装置100Aと比較して以下の点を変更したものである。すなわち、移動装置17Bにおいて移動させる対象物を変更した。
具体的には、細胞捕捉装置100Bにおける移動装置17Bでは、駆動モータ20Bの駆動によりX軸方向に移動可能な取付台19と、Y軸方向に移動可能な取付台191〜193を備えている。このうち、細胞捕捉デバイス1及びバイパスカートリッジ70が取付台19上に固定されている。また、流路3のデバイス接続部31は取付台191に固定され、流路4のデバイス接続部41は取付台192に固定され、流路9のデバイス接続部91は取付台193に固定されている。このような取付台191〜193にデバイス接続部31、41、91をそれぞれ固定した場合、取付台191〜193はそれぞれ独立して移動可能であるから、細胞捕捉デバイス1又はバイパスカートリッジ70へのデバイス接続部31、41、91の接続または切断を個別に行うことができる。
このように、移動装置の機構及び移動装置による移動対象についても適宜変更することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。例えば、細胞捕捉装置100の各部の構成は上記に限定されず、例えば、細胞捕捉デバイス1の形状は適宜変更することもできる。
また、必要に応じて、上記実施形態で説明した細胞捕捉装置100の各部に加えて、脱気装置等の装置を追加してもよい。
また、本発明の細胞捕捉装置及びこの装置の運転方法は、血液中の細胞(赤血球、白血球、血小板、血中循環がん細胞等)の捕捉に有用であるが、特に血中循環がん細胞(CTC)が血液中の白血球よりも変形しにくいため、白血球を有する血液から血中循環がん細胞を分離、捕捉するときに好適に有用である。
1…細胞捕捉デバイス、3、4、9…流路、5…処理液収納容器、10…被検液収納容器、17…移動装置、30、30A、30B、30C、40、90…流路接続部、31、41、91…デバイス接続部、70…バイパスカートリッジ、100、100A、100B…細胞捕捉装置。

Claims (6)

  1. 被検液又は前記被検液中の細胞を処理するための処理液を内部に導入するための導入流路と、導入された前記被検液又は前記処理液を外部に排出するための排出流路と、複数の貫通孔が厚み方向に形成されて、前記導入流路と前記排出流路との間の流路上に前記被検液又は前記処理液が該貫通孔を通過するように配置されたフィルタと、前記導入流路、前記排出流路及び前記フィルタが内部に設けられた筐体と、を備える細胞捕捉デバイスであって、
    前記導入流路及び前記排出流路は、それぞれ、前記筐体の表面において、前記被検液又は前記処理液を外部との間で流通させるための外部流路を接続可能な流路接続部を有し、
    前記流路接続部は、それぞれ前記被検液又は前記処理液の流通を開放及び閉鎖する開閉弁を備え、
    前記開閉弁は、前記流路接続部に対して前記外部流路が接続されている場合には、前記被検液又は前記処理液の流通を開放し、前記流路接続部に対して前記外部流路が接続されていない場合には、前記被検液又は前記処理液の流通を閉鎖し、
    前記導入流路及び前記排出流路のそれぞれに設けられた流路接続部は、前記筐体の同一平面上に配置されている、細胞捕捉デバイス。
  2. 前記開閉弁は、前記流路接続部において前記導入流路又は前記排出流路を封止するように設けられた弾性部材により構成される請求項1記載の細胞捕捉デバイス。
  3. 前記開閉弁は、前記流路接続部において前記導入流路又は前記排出流路を封止するように設けられた平板上の封止部材と、前記封止部材を移動可能に支持する弾性部材とにより構成される請求項1記載の細胞捕捉デバイス。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の細胞捕捉デバイスと、
    前記被検液を収納する被検液収納容器と、
    前記被検液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する外部流路であって、前記導入流路の前記流路接続部に対して接続可能なデバイス接続部を有する被検液流路と、
    前記フィルタを通過することで前記フィルタに捕捉された細胞を処理するための前記処理液を収納する処理液収納容器と、
    前記処理液収納容器と前記細胞捕捉デバイスの前記導入流路とを接続する外部流路であって、前記導入流路の前記流路接続部に対して接続可能なデバイス接続部を有する処理液流路と、
    前記細胞捕捉デバイスの前記排出流路に接続される外部流路であって、前記排出流路の前記流路接続部に対して接続可能なデバイス接続部を有する系外排出用流路と、
    前記細胞捕捉デバイスに対して供給する液を前記被検液及び前記処理液から選択する選択手段と、
    前記選択手段の選択結果に基づいて、前記被検液収納容器からの被検液又は前記処理液収納容器からの処理液を前記細胞捕捉デバイスに供給する送液手段と、
    を備える細胞捕捉装置。
  5. 前記細胞捕捉デバイスを移動可能に支持する第1の移動手段をさらに備える請求項記載の細胞捕捉装置。
  6. 第2の移動手段に支持され、一端側が前記処理液流路の前記デバイス接続部と接続可能であると共に、他端側が前記系外排出用流路の前記デバイス接続部と接続可能であるバイパス流路をさらに備える請求項記載の細胞捕捉装置。
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