JP2015188376A - 処理液キット及び細胞捕捉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】細胞の捕捉に係る作業効率の向上と共に再現性の向上を可能とする。
【解決手段】処理液キット6は、各処理液を個別に準備する場合と比較して、染色液を含む各処理液の交換を一括して行えるので、作業効率が向上する。さらに、一連の処理に用いられる処理液を処理液キットとして揃えて細胞の捕捉及び観察に繰り返し使用することで、細胞の捕捉及び観察における再現性を向上させることができる。また、処理液キット6において、複数の処理液容器5A〜5Dを互いに連結する連結手段9A〜9Dの形状が互いに異なっている。これは、第1の接続部81、第2の接続部82、及び第3の接続部83における嵌合部の凹凸の形状が互いに異なるからである。このように、嵌合部の凹凸の形状が互いに異なることによって、互いに嵌合する連結手段の組み合わせを間違えることを防ぐことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、被検液中の特定の細胞をフィルタにより捕捉するための細胞捕捉装置、及びこの細胞捕捉装置に用いる処理液キットの製造方法に関する。
「悪性腫瘍」とも呼ばれるがんは進行した場合生体の生命維持に重大な支障をきたすため、治療方法について種々検討されている。がん患者の治療方針を決める際の目安になるものとして、がんの転移の有無がある。転移はがん細胞が血管中に侵入し、血液に乗って体中に広がって他の臓器にがん細胞が移り住むことによる。したがって、血中のがん細胞の有無及びその量の測定は、がんの転移予測をするに際して重要な情報となる。
転移を引き起こす血液中のがん細胞を捕える従来技術としては、例えば、特許文献1に示すように、血液中のがん細胞をフィルタで捕獲する方法が知られている。特許文献1では、リソグラフィ技術を用いたフィルタの製造方法と、フィルタを収納したセルユニットの形状と、血液及び処理液を流す流路の構造とが示されている。特許文献1記載の方法によれば、フィルタを収納したセルユニットにがん細胞を含んだ血液を流すことでフィルタを通過しない細胞がフィルタ上で回収される。そして、フィルタ上に存在する細胞は染色によりがん細胞と同定される。
また、特許文献2には、種々の試薬チャージにおいても柔軟な取り扱いを可能にする試薬取り扱い手段を見出すことを目的として、複数の試薬容器が一体に成形された連結装置によって直接互いに結合されていることによって形成されているモジュラー式試薬カートリッジが開示されている。
米国特許公開第2011/0053152号明細書 特表平11−515106号公報
フィルタによって捕捉したがん細胞を評価するためには、がん細胞と同程度の大きさを有し、がん細胞と一緒にフィルタ上に残っている白血球をがん細胞と共に染色して顕微鏡観察を行い、がん細胞と白血球を見分ける必要がある。フィルタによってがん細胞を捕捉し染色するプロセスでは、複数種類の処理液を用いて各種の処理が行われる。複数種類の処理液を用いた処理の一例としては、以下の処理が挙げられる。すなわち、最初に流路全体を洗浄液で洗浄する第1の洗浄処理、続いて被検液をフィルタに通してがん細胞を捕捉する捕捉処理、続いて洗浄液でフィルタを洗浄する第2の洗浄処理、続いて固定液を用いてがん細胞を腐敗等から保護する固定化処理、続いて固定液を洗い流す第3の洗浄処理、続いてフィルタ上に捕捉されたがん細胞内部に染色液が浸透できるよう透過液を用いてがん細胞の細胞膜を溶解する透過処理、続いて透過液を洗い流す第4の洗浄処理、続いて染色液を用いてフィルタ上に捕捉されたがん細胞を染色する染色処理、染色液を洗い流す第5の洗浄処理である。これらの処理が行われた後に、顕微鏡による観察が行われる。
このように、がん細胞を観察するためには、それまでに行わなければならない作業が多く、煩雑である。また、上記のように複数処理を行う際に市販の処理液を用いた場合、同じ種類の処理液であってもメーカの違い及び他の処理液との組み合わせ等によってその効果が異なることがある。このため、十分な再現性が得られない可能性がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、細胞の捕捉に係る作業効率の向上と共に再現性の向上が図られた細胞捕捉装置及び細胞捕捉装置に用いる処理液キットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、十分に再現性が確認された処理液を各々処理液容器に封入し、処理液容器に取り付けられた連結手段によって一体的に連結可能な処理液キットにすることが再現性の担保及び作業性の向上に非常に有益であることを見出した。そして、複数の処理液容器に設けられた連結手段の形状を互いに変更させることで、取り違え等を防ぐことができると共に細胞の捕捉に係る作業効率の向上効果を奏することを見出した。
すなわち、本発明に係る処理液キットは、被検液中の特定の細胞をフィルタにより捕捉する細胞捕捉装置に用いられ、細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、複数の処理液容器に対してそれぞれ取り付けられ、複数の処理液容器を互いに連結可能な複数の連結手段と、を備える処理液キットであって、複数の連結手段の形状は互いに異なることを特徴とする。
また、本発明に係る細胞捕捉装置は、被検液が収容された被検液容器と、被検液を通過させることで被検液中の特定の細胞を捕捉する貫通孔が主面に設けられたフィルタと、フィルタ上に特定の細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、被検液容器及び複数の処理液容器のそれぞれとフィルタの主面の一方側とを接続する流路と、を備えた細胞捕捉装置であって、複数の処理液容器は、複数の処理液容器に対してそれぞれ取り付けられ、複数の処理液容器を互いに連結可能な複数の連結手段連結手段により一体的に連結された処理液キットを構成し、複数の連結手段の形状は互いに異なることを特徴とする。
また、複数の連結手段は、他の連結手段と嵌合するための凹凸が形成された嵌合部の形状が互いに異なっている態様とすることができる。
このように、連結手段と嵌合するための凹凸の形状が互いに異なっている構成とすることで、連結時の取り違えを効果的に防ぐことができるため、細胞の捕捉に係る作業効率が更に向上する。
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、具体的には、嵌合部は、凹凸が連結手段の厚さ方向に延在して形成されている態様とすることができる。
また、上記作用を効果的に奏する他の構成として、具体的には、嵌合部は、凹凸が連結手段の主面の延在方向に沿って延在して形成されている態様とすることができる。
また、上記作用を効果的に奏する他の構成として、具体的には、嵌合部は、連結手段の厚さ方向及び主面の延在方向の双方に沿って凹凸が形成されている態様とすることができる。
本発明によれば、細胞の捕捉に係る作業効率の向上と共に再現性の向上が図られた細胞捕捉装置及び細胞捕捉装置に用いる処理液キットが提供される。
実施形態に係る細胞捕捉装置の構成を説明する図である。 図2(A)は実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図2(B)は処理液キットを構成する1つの処理液容器及び連結手段のみを示す斜視図である。 図2(A)に示す処理液キットの上面図である。 処理液キットの接続部(嵌合部)の変形例を説明する図である。 処理液キットの接続部(嵌合部)の変形例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(細胞捕捉装置)
図1は第1実施形態に係る細胞捕捉装置の構成を説明する図である。細胞捕捉装置は、被検液となる血液をフィルタによってろ過することで血液中に含まれるがん細胞を捕捉する装置である。また、フィルタにより捕捉されたがん細胞について、染色液等の処理液を用いて染色することで、がん細胞の特定及びがん細胞の個体数のカウント等が行われる。以下の実施形態では、被検液が血液であり、捕捉対象となる細胞が血中循環がん細胞(Circulating Tumor Cell:CTC)である場合について説明するが、この点については限定されない。例えば、被検液としては、血液、リンパ液等が挙げられ、捕捉対象となる特定の細胞としては、CTCを始めとする希少細胞、血液中の細胞(赤血球、白血球、血小板等)が挙げられる。
図1に示すように、細胞捕捉装置100は、がん細胞を捕捉するためのフィルタ1が内部に設けられたフィルタユニット2、フィルタユニット2に対して処理液(試薬)を供給するための軟質チューブからなる流路3、フィルタユニット2に対して被検液(血液)を供給するための軟質チューブからなる流路4が設けられている。流路3の上流側には、複数の処理液容器5を含んで構成される処理液キット6が接続されている。複数の処理液容器には、染色等の処理を施すための処理液(試薬)が入れられている。処理液容器5に投入される処理液としては、染色液、洗浄液、透過液、固定液等が挙げられる。処理液の詳細については後述する。これらの複数の処理液容器5に対してはそれぞれ軟質チューブからなる流路7が挿入されて個別の流路を形成している。そして、これらの流路が選択バルブ8に対して接続されていて、選択バルブ8を回転させることにより流路3に対して接続する処理液が収容された処理液容器5が選択される。
フィルタユニット2に対して接続する流路4には、内部に被検液としてがん細胞を含む疑いのある血液が納められた血液容器10(被検液容器)が接続されている。フィルタユニット2に対しては、処理液及び血液を同時に供給するのではなくいずれか一方を供給する構成となっているが、処理液及び血液のうちいずれの液体を供給するかの制御は流路3、4のそれぞれに対して取り付けられたバルブ12、13によって切り替えられる。例えば、血液をフィルタユニット2に対して供給する場合は、バルブ12を閉とし、バルブ13を開とする。バルブ12、13としては、軟質チューブを加圧変形させてその流れを遮断するピンチバルブ等を用いることができる。
また、フィルタユニット2に対して処理液及び血液のうちのいずれかの液体を供給する場合、フィルタユニット2の下流に設けられたポンプ14によって吸引することで液体の供給が行われる。ポンプ14は回転数変化により流路中の液体の流速を変えることが可能な構造となっている。ポンプ14としては、例えば軟質チューブに対する加圧による蠕動点を順次移動させる蠕動ポンプ(ペリスタルティックポンプ)を用いることができる。ポンプ14の駆動により、処理液、血液等の液体は流路3又は流路4の内部をフィルタユニット2に向かう方向に流れフィルタユニット2に供給される。そして、フィルタユニット2のフィルタ1を通過した液体は、流路15を経て廃液タンク16に流れ込む構造となっている。これらの構造により、血液中のがん細胞がフィルタユニット2内の流路上に設けられたフィルタ1によって捕捉されると共に、染色液によりがん細胞が染色される。
フィルタユニット2には、厚さ方向に複数の貫通孔1Aが主面に形成されたフィルタ1が内部に収容されている。フィルタ1は、例えば金属、ポリマ等からなる。フィルタユニット2のフィルタ1より上流側には、軟質チューブで形成された流路3に接続される流路3Aと、流路4に接続される流路4Aとが形成される。また、流路3A、4Aが形成された側とは逆側のフィルタ1の下流側には、フィルタ1の貫通孔1Aを通過した液体を外部に排出するための流路15Aが設けられる。フィルタ1の貫通孔1Aは、捕捉目標となるがん細胞が通過できない程度の大きさとされていて、貫通孔1Aを血液が通過する際、がん細胞がフィルタ1上に捕捉される。
ここで、捕捉したがん細胞を検出するための洗浄及び染色は血液のフィルタリングが終了した後、流路3Aに接続されるチューブの流路3から染色液、洗浄液、透過液及び固定液を供給することで行われる。この作業によって、フィルタ1を用いたがん細胞の捕捉及び処理液による染色が行われ、その後、フィルタ1上のがん細胞の同定及びがん細胞数の数量計測等が行われる。
(処理液キット)
次に、図2及び図3を参照しながら、処理液キットについて説明する。図2(A)は処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図2(B)は、図2(A)に示す処理液キットを構成に含まれる1つの処理液容器の斜視図である。また、図3は、図2(A)に示す処理液キットの上面図である。以下の実施形態で説明する処理液キット6では、処理液容器5Aには洗浄液が封入され、処理液容器5Bには固定液が封入され、処理液容器5Cには透過液が封入され、処理液容器5Dには染色液が封入されている構成について説明する。
ここで、血液中のがん細胞の捕捉作業後のがん細胞の同定及びがん細胞の数量計測等に係る処理において用いられる処理液についての概略を説明する。洗浄液は、前工程で使用した薬液の残留分の洗浄又は除去のために用いられる処理液である。洗浄液としては、例えばウシ血清アルブミンとエチレンジアミン四酢酸をリン酸緩衝生理食塩水に配合してpH7.4程度に調整した溶液等が挙げられる。また、固定液は、生物試料を自己分解又は腐敗による劣化から保護するための化学処理を行うための処理液である。固定液としては、例えばパラホルムアルデヒドをリン酸緩衝生理食塩水に1〜4質量%配合した溶液等が挙げられる。また、透過液は、フィルタ上に捕捉されたがん細胞の細胞膜を溶解して、例えば色素及び染色液等が高分子物質を透過できるようにするための処理液である。透過液としては、例えばポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルをリン酸緩衝生理食塩水に配合した溶液等が挙げられる。染色液は、対象となる抗原と反応する抗体に対して蛍光色素を標識するための処理液である。染色液としては、例えば2’−(4−エトキシフェニル)−5−(4−メチル−1−ピペラジニル)―2,5’−bi−1Hベンズイミダゾールの三塩酸塩水溶液、ヒト白血球抗原及びサイトケラチン(Cytokeratin)の混合液をリン酸緩衝生理食塩水で希釈した溶液等が挙げられる。これらの処理液ががん細胞の捕捉及び観察に係る処理に用いられる。なお、捕捉及び観察の対象である細胞が上記のがん細胞とは異なる場合には、当然ながら処理液を変更することができる。
図2及び図3に戻り、処理液キット6は、複数の処理液容器5A〜5Dと、複数の処理液容器を互いに連結可能な連結手段9A〜9Dとを含んで構成される。処理液容器5A〜5Dは、それぞれ例えば樹脂材料から構成される。処理液容器5A〜5Dは、それぞれ横断面が円形である筒型の容器とされている。4つの処理液容器5A〜5Dは、それぞれ有底筒状であるが、底部が上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状であってもよい。又は底部の中央が周辺部よりも1段低い2段階の底部を有する構造としてもよい。処理液容器5A〜5Dは、特に使用前はそれぞれ蓋部材等によって上部の開口が塞がれるが、図示省略する。
処理液容器5Aの外壁には連結手段9Aが取り付けられ、処理液容器5Bの外壁には連結手段9Bが取り付けられ、処理液容器5Cの外壁には連結手段9Cが取り付けられ、処理液容器5Dの外壁には連結手段9Dが取り付けられている。連結手段9A〜9Dは、各々処理液容器5A〜5Dとの外壁に対して取り付けられる固着部91と、隣接する他の連結手段と嵌合するための凹凸が形成された1以上の嵌合部を備えている。そして、互いに凸の嵌合部と凹の嵌合部が嵌合し合って処理液キット6を組み立てることができる。処理液キット6では、各処理液容器5A〜5Dを何度でも個別に脱着することが可能である。そして、処理液キット6を組み立てた際には一体となって、一体的な処理液キットとして扱うことができる。なお、処理液容器5A〜5Dに対して、連結手段9A〜9Dをそれぞれ固着する、又は、処理液容器5Aと連結手段9Aとを一体成型すること等によって、処理液容器と連結手段とを両者を分解不能な構成としてもよいが、処理液容器に対して連結手段を取り外し可能な構成とすることもできる。
処理液キット6における複数の処理液容器5A〜5Dを接続する4つの連結手段9A〜9Dは、連結すると上面から見たときに略長方形状(図3参照)を呈する平板状の部材から構成される。そして、連結手段9Aと連結手段9Bとは、連結手段9A側の嵌合部92と連結手段9B側の嵌合部93とが嵌合することによって形成された第1の接続部81によって接続されている。同様に、連結手段9Bと連結手段9Cとは、連結手段9B側の嵌合部93と連結手段9C側の嵌合部94とが嵌合することによって形成された第2の接続部82によって接続されている。また、連結手段9Cと連結手段9Dとは、連結手段9C側の嵌合部96と連結手段9D側の嵌合部97とが嵌合することによって形成された第3の接続部83によって接続されている。各嵌合部92〜97は、それぞれ、図3に示す形状の凹凸が連結手段9A〜9Dの厚さ方向に延在する形状とされている(図2(B)参照)。
上記の処理液キット6は、各処理液を個別に準備する場合と比較して、染色液を含む各処理液の交換を一括して行えるので、作業効率が向上する。さらに、一連の処理に用いられる処理液を処理液キットとして揃えて細胞の捕捉及び観察に繰り返し使用することで、細胞の捕捉及び観察における再現性を向上させることができる。
また、処理液キット6では、複数の処理液容器5A〜5Dを互いに連結する連結手段9A〜9Dの形状が互いに異なっている。これは、第1の接続部81、第2の接続部82、及び第3の接続部83における嵌合部の凹凸の形状が互いに異なるからである。このように、嵌合部の凹凸の形状が互いに異なることによって、互いに嵌合する連結手段の組み合わせを間違えることを防ぐことができる。例えば、第1の接続部81〜第3の接続部83がすべて同じ形状であるとすると、例えば、処理液容器5Bと処理液容器5Cとを入れ替えて、処理液容器5A、5C、5B、5Dがこの順にならんだ処理液キット6を組み立てることが可能となる。上述のように処理液容器5Bには固定液が封入され、処理液容器5Cには透過液が封入されていることため、処理液容器の配列順序が異なる処理液キット6が組立可能な形状とされていると、処理液として求められている機能を果たすことができない処理液キットが組み立てられてしまう可能性がある。したがって、本実施形態に係る処理液キット6のように、複数の処理液容器5A〜5Dを互いに連結する連結手段9A〜9Dの形状が互いに異なっている構成とすることで、外観によって処理液容器5Aを区別することができると共に、処理液キット6として組み立てるときにも連結先を間違えることなく確実に組み立てることができる。
また、処理液キット6の接続部81〜接続部83を構成する嵌合部92〜97の形状は、水平方向(連結手段9A〜9Dの延在方向)への移動による取り外しが困難な形状とされている。すなわち、接続部81〜83の嵌合部は、それぞれ連結手段同士の連結面に凹凸が形成されることによって形成されているが、例えば嵌合部92を形成する凸部の頂部(図3の92A)と比較して凸部の下部(図3の92B)の幅が狭くなっている。そして、対応する嵌合部93には、嵌合部92の凸部に対応した凹部が形成されているため、連結手段9A及び連結手段9Bの主面の延在方向(図3の紙面水平方向)に沿って両者を移動させることは困難とされていて、連結手段9A及び連結手段9Bの連結を外すためには、連結手段9A及び連結手段9Bの厚さ方向(図3の紙面垂直方向)に移動させる必要がある。このような構成とすることで、処理液容器5A〜5Dを処理液キット6として組み立てた後は、処理液キット6が意図せず分解することを抑制することができるため、処理液キット6の操作性を高めることができる。
(接続部の変形例)
ここで、処理液キットの連結手段に係る変形例について、図4及び図5を参照しながら説明する。複数の処理液容器を互いに連結する複数の連結手段の形状を変更するためには、他の処理液容器と連結する接続部の形状を異ならせることが肝要である。すなわち、接続部を形成する嵌合部の形状を互いに異ならせる。
複数の処理液容器を連結するための嵌合部の形状を互いに異ならせるためには、嵌合部の凹凸の形状を接続部毎に異ならせる必要がある。嵌合部の凹凸の形状は1つの処理液キット6において互いに異なっていればよい。また、嵌合部の凹凸の形状を変更する方法は、特に限定されず、例えば、処理液キット6における接続部81と接続部83との違いに陽に、嵌合部に形成される凸部(及び対応する凹部)の形状を変更する方法の他、接続部81と接続部82との違い同一形状の凸部(及び対応する凹部)の数を変更する方法、及び、2つ以上の凸部(及び対応する凹部)が設けられている場合に、隣接する凸部(及び対応する凹部)間の距離を変更する方法、等を例示することができる。ここでは、図4及び図5を参照しながら、嵌合部を形成する凸部及び凹部の形状の変更例について説明する。
図4では、図3に示す処理液キット6の連結手段と同様に、連結手段の厚さ方向に凹凸が延在する例を2つ示す。まず、図4(A)では、2つの連結手段9Eと9Fとを連結する接続部84を構成する嵌合部に形成された2つの凸部84Aの形状を図3に示す接続部83よりも複雑にしたものであり、凸部84Aの側面に外方に突出する突起部84Bが形成されているものである。このように突起部84Bが設けられることで、連結手段9E及び連結手段9Fの主面の延在方向(図4の紙面水平方向)に沿って両者を移動させることは困難となる。また、図4(B)では、2つの連結手段9E及び連結手段9Fを連結する接続部85に形成された2つの凸部85Bの形状が略台形状とされていて、その短辺側が連結手段9Eに接続する形状とされている。この場合も、連結手段9E及び連結手段9Fの主面の延在方向(図4の紙面水平方向)に沿って両者を移動させることは困難となる。図4(A)及び図4(B)に例示したように、連結手段を接続する接続部を構成する嵌合部の形状は種々の変更をすることができる。
図5では、連結手段の厚さ方向に凹凸が延在する例とは異なる変形例を3つ示す。まず、図5(A)に示す2つの連結手段9E及び連結手段9Fを連結する接続部86及び図5(B)に示す2つの連結手段9E及び連結手段9Fを連結する接続部87は、いずれも、連結手段9E及び連結手段9Fの厚さ方向と、主面の延在方向と、のどちらから見た場合でも凹凸が形成されている例である。例えば、図5(A)の接続部86では、離間して設けられた2つの凸部86Aの厚さ方向に見たときの側面にも突起部86Bが形成されている。したがって、連結手段9E及び連結手段9Fの厚さ方向に沿って移動させることが困難である。また、図5(B)の接続部87では、離間して設けられた2つの凸部87Aの厚さ方向に見たときの側面にも突起部87Bが形成されている。さらに突起部87Bは所謂中空状であり、対応する凹部側に突起部87Bの内側に挿入される突起部87Cが形成されている。このような形状を有している場合であっても、連結手段9E及び連結手段9Fの厚さ方向に沿って移動させることが困難である。
また、図5(C)に示す2つの連結手段9E及び連結手段9Fを連結する接続部88は、凸部88Aが連結手段9E及び連結手段9Fの主面の延在に沿って延びた形状とされていて、連結手段9E及び連結手段9Fの厚さ方向への移動を困難にしている。さらに、凸部88Aの頂部と比較して下部(連結手段9E側の端部)の幅が狭くなっていることから、連結手段9E及び連結手段9Fの主面の延在方向に沿って両者を移動させることは困難とされている。
図4及び図5に示した接続部84〜88の形状は、接続部の変形例の一部であり、形状の変形例は上記に限定されない。少なくとも一体化される処理液キットにおいて、各処理液容器に対して取り付けられる連結手段の形状が互いに異なっていることで、各処理液容器を区別することができると共に処理液容器の配置を間違えることなく処理液キットとして一体化することができればよい。そのために、他の処理液容器の連結手段と嵌合するための凹凸が形成された嵌合部の形状が接続部毎に互いに異なっていることが好ましい。
以上、本発明に係る処理液キット及び細胞捕捉装置の実施形態について説明したが、本発明に係る処理液キット及び細胞捕捉装置は種々の変更を行うことができる。
また、上記実施形態では、がん細胞の捕捉に係る一連の処理において、4種類の処理液が用いられる構成について説明したが、処理液の数は細胞の捕捉に係る工程に応じて適宜変更される。また、工程数又は処理液数に応じて、細胞捕捉装置100に設けられる流路7の数も適宜変更される。また、例えば、5種類の処理液が用いられる構成である場合、処理液キットは5つの処理液容器が連結手段によって連結されて一体化された構造を採用することができる。
また、細胞を捕捉するためのフィルタ1が収容されたフィルタユニット2の構成は適宜変更することができる。また、連結手段は、上記実施形態の形状に限定されない。
また、上記実施形態では、処理液キット6の連結手段9A〜9Dにおいて、接続部を構成する嵌合部の形状が互いに異なる場合について説明したが、連結手段9A〜9Dにおける嵌合部とは異なる部分の形状を変更することで、処理液容器5A〜5Dを区別する構成としてもよい。ただし、嵌合部の形状を互いに異ならせる構成とする方が、他の部分の形状を変更する場合と比較して、連結時の取り違えを防止できる点から効果的である。
1…フィルタ、2…フィルタユニット、3、4、7…流路、5(5A〜5D)…処理液容器、6…処理液キット、8…選択バルブ、100…細胞捕捉装置。

Claims (6)

  1. 被検液中の特定の細胞をフィルタにより捕捉する細胞捕捉装置に用いられ、前記細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、
    前記複数の処理液容器に対してそれぞれ取り付けられ、前記複数の処理液容器を互いに連結可能な複数の連結手段と、
    を備える処理液キットであって、
    前記複数の連結手段の形状は互いに異なる処理液キット。
  2. 前記複数の連結手段は、他の前記連結手段と嵌合するための凹凸が形成された嵌合部の形状が互いに異なっている請求項1記載の処理液キット。
  3. 前記嵌合部は、凹凸が前記連結手段の厚さ方向に延在して形成されている請求項2記載の処理液キット。
  4. 前記嵌合部は、凹凸が前記連結手段の主面の延在方向に沿って延在して形成されている請求項2記載の処理液キット。
  5. 前記嵌合部は、前記連結手段の厚さ方向及び主面の延在方向に沿って凹凸が形成されている請求項2〜4のいずれか一項に記載の処理液キット。
  6. 被検液が収容された被検液容器と、
    前記被検液を通過させることで前記被検液中の特定の細胞を捕捉する貫通孔が主面に設けられたフィルタと、
    前記フィルタ上に前記特定の細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、
    前記被検液容器及び前記複数の処理液容器のそれぞれと前記フィルタの主面の一方側とを接続する流路と、
    を備えた細胞捕捉装置であって、
    前記複数の処理液容器は、前記複数の処理液容器に対してそれぞれ取り付けられ、前記複数の処理液容器を互いに連結可能な複数の連結手段により一体的に連結された処理液キットを構成し、
    前記複数の連結手段の形状は互いに異なる細胞捕捉装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019239514A1 (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日立化成株式会社 細胞溶解装置および細胞溶解方法

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WO2019239514A1 (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日立化成株式会社 細胞溶解装置および細胞溶解方法

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