JP6438742B2 - 薬液投与装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内へ薬液を投与するために使用される薬液投与装置に関する。
インスリンなどの薬液を投与する装置として、投与対象となる使用者(患者)の皮膚に取り付けた状態で経時的に薬液を投与する携帯型の薬液投与装置が知られている。薬液投与装置では、投与動作として、予め設定された薬液量を持続的に患者に自動投与したり、これに加えて、食事や運動などの場合に患者の指示に基づいて薬液量を追加したりすることができる。患者は、このような薬液投与装置によって、適正な量の薬液が適宜投与されて、十分な薬効を得て活動することができる。
ところで、薬液投与装置内部の薬液流路に空気が存在した状態で投与動作が行われたり、薬液投与装置の送液機構が起動してから実際の送液が始まるまでに遅れがあったりすると、生体内に空気が注入されたり、生体内に投与された正確な薬液の量を把握できなくなったりする。このため、患者は、投与動作を開始する前に充填動作を行う必要がある。充填動作は、薬液投与装置を装着しない状態でコントローラを操作し、薬液投与装置の流路内容積に相当する量よりも若干多い薬液量を送液したり、送液を継続させたりして、薬液投与装置から外部に薬液が排出されたことを目視で確認することで行われる。
例えば、薬液投与装置を装着した状態において誤って充填動作を行ってしまうと、生体内に空気が注入されたり、生体内に投与された正確な薬液量の把握ができなくなったりするだけでなく、送液を継続させた場合には、過剰な量の薬液が生体内に投与される虞がある。上記のような充填動作に関係した課題とは別に、一般的な薬液投与装置においては、薬液投与装置が投与動作中に、意図せずに生体への装着が外れた場合には、本来投与されるべき薬液が生体外へ漏れて、過小な量の薬液しか生体内に投与されない虞があるとともに、生体内に投与された正確な薬液量の把握ができないといった課題や、薬液投与装置を装着しない状態で投与動作を行った場合には、高価な薬液が外部に漏洩してしまうとともに、生体内に投与された正確な薬液量の把握が困難なるといった課題がある
このようなことから、特許文献1では、生体に装着されて薬液を生体内に注入する注入部と、注入部に薬液を送液する送液部が互いに連結可能に構成されており、注入部と送液部の連結分離状態を患者に報知して適正な量の薬液が投与されるように促す装置が開示されている。
国際公開第2009−016635号
上記のように、薬液投与装置による薬液の投与において、適切な量の薬液を投与するための装置は提案されているものの、患者が報知に気が付かなかったり報知の内容を十分に理解できなかったりした場合、適正な量の薬液が投与されず、十分な薬効を得ることができない虞がある。
発明は、充填動作時に誤って生体内へ薬液が投与されることを防止し、生体内に適正な量の薬液を投与することによって、使用者(患者)が安全に、十分な薬効を得ることができる薬液投与装置を提供することを目的とする。
本発明に係る薬液投与装置は、生体内に薬液を注入する注入部材と、前記注入部材を生体に保持する保持部材と、を備えた注入部と、前記注入部材に前記薬液を送液する流路を備える送液部材と、前記薬液を貯蔵しているシリンジを有し、前記薬液を前記送液部材に送液する送液器と、を備え、前記注入部に連結分離可能な送液部と、前記生体内に前記薬液を投与する投与動作および前記注入部と前記送液部とが分離された状態で前記シリンジに貯蔵された前記薬液を前記送液部材の前記流路に充填する充填動作前記送液器へ指示する指示部と、前記指示部と前記保持部材とが所定の範囲内にあるかを検出する検出部と、前記送液器の動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記検出部によって前記指示部と前記保持部材とが互いに所定の範囲内にあることが検出された場合、前記送液器の前記薬液の充填動作を許可する。
本発明に係る薬液投与装置によれば、指示部と保持部材が互いに所定の範囲内にあることが検出された場合に、制御部が送液器の薬液の充填動作を許可することから、生体内への意図しない過剰な薬液の投与が防止できるとともに、生体内への空気の注入防止や生体内に投与された正確な薬液量の把握が可能となる。
また、制御部が、指示部と保持部材が互いに所定の範囲内にあることを検出部が検出している間、充填動作を許可すれば、例えば、薬液投与装置の使用者(患者)が指示部と保持部材を一旦近づけた後、指示部から離間させた保持部材によって注入部材を生体に保持してから、充填動作を開始させるようなことを防止できる。
また、制御部が、指示部と保持部材が互いに所定の範囲内にあることを検出部が検出した場合、充填動作を開始させれば、薬液投与装置の使用者(患者)が指示部を操作する必要がなく、充填動作を自動的に開始させることができる。
また、検出部を保持部材の生体に対向する面に備えれば、保持部材を生体面から確実に外した状態において、充填動作を許可することができる。
また、検出部が、磁気を発生させる被第1検出部材と、被第1検出部材の磁気を検出する第1検出部材を、指示部および送液部に対応して設ければ、非常に簡便な構成によって、例えば被第1検出部材と第1検出部材が必ずしも接触しなくても、指示部と保持部材の連結分離を確実に検出できる。さらに、例えば所定の磁力の被第1検出部材を選択することによって、指示部と保持部材が互いに所定の範囲内にあるか検出可能な距離を任意に設定することができる。
また、所定の電気抵抗を有する被第2検出部材と、被第2検出部材の電気抵抗を検出する第2検出部材を、指示部および送液部に対応して設ければ、非常に信頼性が高く且つ廉価な構成によって、指示部と保持部材が互いに所定の範囲内にあるかを確実に検出できる。
また、複数の保持部材が、電気抵抗が異なる被第2検出部材をそれぞれ備えれば、薬液投与装置の使用者(患者)が保持部材を再利用しようとした場合や保持部材を予め定めた使用回数を超えて使用しようとした場合等に、その使用を制限することによって、感染症等を防止できる。
実施形態に係る薬液投与装置を示す斜視図である。 図1の薬液投与装置の各構成を分解して示す斜視図である。 図1の薬液投与装置の注入部を分解して示す斜視図である。 図1の薬液投与装置の注入部と送液部が連結している状態での薬液の流路に係る構成を示す断面図である。 図1の薬液投与装置の制御に係る指示部とクレードルが互いに所定の範囲内にある場合における充填動作許可のフローを示す図である。 図5に示す制御における薬液投与装置の充填動作を示す模式図である。 実施形態の変形例に係る薬液投与装置の注入部を分解して示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。図1〜図4および図7では、X、Y、およびZの矢印を用いて、薬液投与装置の方位を示している。Xで表す矢印の方向は、薬液投与装置の短手方向Xを示している。Yで表す矢印の方向は、薬液投与装置の長手方向Yを示している。Zで表す矢印の方向は、薬液投与装置の厚み方向Zを示している。
薬液投与装置(インスリンポンプ100)について説明する。
先ず、インスリンポンプ100の構成について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、実施形態に係るインスリンポンプ100を示す斜視図である。図2は、図1のインスリンポンプ100の各構成を分解して示す斜視図である。図2(A)は、インスリンポンプ100を図中左側に注入ディスポ部110を配置して上面側から示している。図2(B)は、インスリンポンプ100を図中右側に注入ディスポ部110を配置して生体面と対向する下面側から示している。図3は、図1のインスリンポンプ100の注入ディスポ部110を分解して示す斜視図である。図4は、図1のインスリンポンプ100の注入ディスポ部110と送液ディスポ部120Aが連結している状態でのインスリンSの流路に係る構成を示す断面図である。
インスリンポンプ100は、注入部(注入ディスポ部110に相当)、送液部120(送液ディスポ部120Aおよび送液リユース部120Bに相当)、指示部(コントローラ130に相当)、検出部140、および制御部150を含んでいる。
注入ディスポ部110は、生体内に薬液(インスリンSに相当)を注入する。
注入ディスポ部110は、注入部材(カニューレ111に相当)、クレードル112、穿刺針113、および筐体114を含んでいる。注入ディスポ部110は、衛生面から、数日に亘るインスリンSの注入が完了した後、再利用せずに廃棄するように構成する。
カニューレ111は、生体内に薬液(インスリンSに相当)を注入する。カニューレ111は、図2(B)および図3に示すように、筐体114に接続され、クレードル112の導入穴112aを貫通している。カニューレ111は、例えば、ポリウレタン、ナイロン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等の樹脂材料からなり、中空の円筒状に形成されている。カニューレ111は、図4に示すように、その内腔に穿刺針113を貫通させた状態で、穿刺針113と共に生体内に穿刺することで、生体内に挿入される。カニューレ111は、その内腔から穿刺針113が抜去されると、生体内にインスリンSを注入するための流路となる。
クレードル112は、カニューレ111を生体に保持する。すなわち、クレードル112は、生体面に貼り付いて、カニューレ111の位置を固定する。クレードル112は、生体面に沿うように可撓性を備えた材料からなり、矩形状に形成されている。クレードル112の一面は、生体面に密着するように粘着剤が塗布され、さらにその上には粘着剤の乾燥を防止するための不図示の剥離部材が覆われている。クレードル112を生体面に貼り付ける際には、剥離部材が粘着剤の面から剥がされて使用される。クレードル112の他面は、筐体114が接続されている。
穿刺針113は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等の金属からなり、図4に示すように、その先端部には生体に穿刺可能なように鋭角な刃面が形成されている。穿刺針113をカニューレ111の内腔に貫通させた状態で生体内に穿刺した後、穿刺針113を抜去すると、筐体114に設けられ穿刺針113が貫通していた充填部材114dによって、インスリンSの流路114fの密閉状態が保たれる。筐体114は、カニューレ111、クレードル112、および穿刺針113を一体に保持し、送液ディスポ部120Aが接続される。
筐体114は、図4に示すように、後述する送液ディスポ部120Aの連結部124aと連結する被連結部114aに、カニューレ111および穿刺針113を設けている。被連結部114aは、送液ディスポ部120Aの連結部124aが連結することで送液管121が貫通し、送液管121からカニューレ111に至るインスリンSの流路114fが形成される。被連結部114aは、穿刺針113を抜去するとともに、その開口を封止する充填部材114dによって、流路114fの密閉状態が保たれる。同様に、被連結部114aは、送液管121が貫通した状態で、その開口を封止する充填部材114eによって、流路114fの密閉状態が保たれる。
筐体114には、その内面において、送液ディスポ部120Aのディスポ部筐体124と連結する案内部114cが形成されている。案内部114cは、長手方向Yに沿った直線状の突起から形成されている。図2(A)および図2(B)に示すように、筐体114の被連結部114aの一面に設けられた被当接部114bが、ディスポ部筐体124の連結部124aの一面に設けられた当接部124bと対向している。
送液部120は、送液ディスポ部120Aおよび送液リユース部120Bから構成され、注入ディスポ部110にインスリンSを送液する。
送液ディスポ部120Aおよび送液リユース部120Bは、注入ディスポ部110と連結分離可能に構成されている。
送液ディスポ部120Aは、送液部材(送液管121に相当)、送液器122、電池123、ディスポ部筐体124を含んでいる。送液ディスポ部120Aは、衛生面から、数日に亘るインスリンSの送液が完了した後、再利用せずに廃棄するように構成する。
送液管121は、流路114fを介してカニューレ111にインスリンSを送液する。送液管121は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等の金属やポリウレタン、ナイロン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等の樹脂材料からなり、インスリンSを流通させる流路を備えた管状に形成されている。送液管121は、一端が送液器122に連通されている。送液管121は、図4に示すように、送液ディスポ部120Aのディスポ部筐体124が注入ディスポ部110の筐体114に連結されるときに、他端がカニューレ111に至る流路114fに貫通される。ディスポ部筐体124に設けられ送液管121が貫通した充填部材114eによって、インスリンSの流路114fの密閉状態が保たれる。
送液器122は、貯蔵しているインスリンSを送液管121に送液する。送液器122は、インスリンSを内部に貯蔵したシリンジ122A、シリンジ122A内のインスリンSを送液管121へ送液させる押し子122B、押し子122Bを押圧する駆動モータ122Cから構成される。
電池123は、送液器122の駆動モータ122Cに電力を供給する。
ディスポ部筐体124は、送液管121、送液器122、および電池123を一体に保持し、注入ディスポ部110が連結される。ディスポ部筐体124は、その内面において、注入ディスポ部110の筐体114と連結する連結部124aに、送液管121を導入する。ディスポ部筐体124は、その外面において、注入ディスポ部110の筐体114と連結する案内部124cが形成されている。案内部124cは、長手方向Yに沿った直線状の溝から形成されている。
送液リユース部120Bは、リユース部筐体125を含んでいる。送液リユース部120Bは、数日に亘るインスリンSの送液が完了した後、次のインスリンSの送液の際に再利用する。リユース部筐体125は、送液ディスポ部120Aの各構成部材を保護するようにディスポ部筐体124に着脱可能に接続される。リユース部筐体125は、その内面に、送液器122の動作を制御する制御部150の制御回路151を装着している。リユース部筐体125は、ディスポ部筐体124に接続されたときに電池123と電気的に接続される不図示の接点を備えており、この接点により制御部150に電源が供給される。
なお、駆動モータ122Cを送液リユース部120Bに配置し、送液ディスポ部120Aと送液リユース部120Bが接続されたときに、歯車等によって駆動モータ122Cの回転を送液ディスポ部120Aの押し子122Bの押圧に変換する機構を設けた構成とすることもできる。
コントローラ130は、使用者(患者)が送液部120にインスリンSの充填動作や投与動作等を指示するものであり、入力ボタン131、モニター132、制御回路133、電池134、および筐体135を含んでいる。
入力ボタン131は、使用者(患者)によるインスリンポンプ100の電源のON/OFF、インスリンSの充填動作や投与動作等の指示を、制御回路133に伝達する。
モニター132は、入力ボタン131を介した使用者(患者)による指示の内容や、インスリンポンプ100の動作状態を表示する。
制御回路133は、集積回路からなる。制御回路133は、マイコンおよび無線通信デバイスを備えている。マイコンは、インスリンポンプ100の動作を制御回路151に指示したり、後述する検出部140の磁気センサ142を制御したりする制御プログラムを格納したROM、制御プログラムに基づいて制御するCPU、および指示の内容を一時的に記憶するRAMを設けている。
電池134は、制御回路133およびモニター132に駆動電力を供給する。筐体135は、表面側に入力ボタン131およびモニター132を配置し、内部に制御回路133および電池134を収容している。
検出部140は、コントローラ130とクレードル112が所定の範囲内にあるかを検出する。
検出部140は、被第2検出部材(磁石141に相当)および第2検出部材(磁気センサ142に相当)を含んでいる。
磁石141は、磁気を発生させる。磁石141は、注入ディスポ部110の筐体114の案内部114cの溝部分に埋設している。磁石141は、筐体114とクレードル112によって挟持されている。すなわち、磁石141は、クレードル112の生体に対向する面に近接して備えている。
磁気センサ142は、ホール素子を備えた回路からなり、磁石141の磁気を検出する。磁気センサ142は、コントローラ130の裏面側であって、モニター132に対向するように設けている。検出部140は、例えば、コントローラ130とクレードル112が当接している場合に、磁石141からの磁気を検出する。
検出部140は、押圧力を電気信号に変換する圧電素子や、発光および受光素子を組み合わせたフォトカプラによって構成してもよい。
制御部150は、インスリンポンプ100を統括的に制御する。
特に、制御部150は、送液器122による送液を制御する。
制御部150は、制御回路151を含んでいる。制御回路151は、集積回路からなり、送液リユース部120Bの内面に搭載されている。制御回路151は、マイコンおよび無線通信デバイスを備えている。
制御回路151のマイコンは、送液器122の送液等を制御する制御プログラムを格納したROM、制御プログラムに基づいて送液器122等を制御するCPU、および送液器122の駆動量を一時的に記憶するRAMを設けている。無線通信デバイスは、コントローラ130および検出部140との情報の送受信に用いる。
次に、インスリンポンプ100の充填動作について、図5および図6を参照して説明する。
図5は、図1のインスリンポンプ100の制御に係るコントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にある場合における充填動作許可のフローを示す図である。図6は、図5に示す制御におけるインスリンポンプ100の充填動作を示す模式図である。
コントローラ130の制御回路133は、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあることを検出部140が検出している間、送液器122による充填動作を許可する。これにより、制御回路151は、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあることを検出部140が検出した場合、送液器122による充填動作を開始させる。一方、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあることを検出部140が検出できない場合、例えば、クレードル112によって生体に貼り付けられた注入ディスポ部110に送液部120が連結された状態においては充填動作が制限される。すなわち、インスリンSが生体に投与可能な状態においては充填動作を行うことができない。
このような制御によって、インスリンポンプ100の使用者(患者)が、インスリンSの過剰投与に起因して、低血糖になってしまうことを防止できる。また、生体内への空気の注入の防止や生体内に投与された正確なインスリンSの量の把握が可能となる。制御回路133が、送液器122による充填動作を制限する場合、音声または光等によって、報知する構成としてもよい。
具体的には、使用者(患者)がコントローラ130を介して充填動作を行うために入力ボタン131を操作すると、図5に示すような制御が実行される。
検出部140は、注入部(注入ディスポ部110)に配設された磁石141と、指示部(コントローラ130)に配設された磁気センサ142によって、コントローラ130とクレードル112が所定の範囲内にあることを検出する。この状態において、コントローラ130は、制御回路133のマイコンから無線通信デバイスに対して、インスリンSの充填動作命令を行う。制御回路133の無線通信デバイスとマイコンの間は、SPI(Serial Peripheral Interface)通信によって情報が伝達される。
充填動作命令を受けた制御回路133の無線通信デバイスは、送液部120(送液リユース部120B)に装着された制御回路151の無線通信デバイスに対して、RF信号(充填動作命令)を発信する。コントローラ130と送液リユース部120Bの制御回路151の間は、無線通信によって情報が伝達される。
RF信号(充填動作命令)を受信した制御回路151の無線通信デバイスは、制御回路151のマイコンに対して、充填動作命令を伝達する。充填動作命令を受けた制御回路151のマイコンは、送液器122に対して、送液管121へのインスリンSの充填動作を実行させる。
すなわち、制御部150の制御回路151は、検出部140による検出結果に基づき、図6に示すように、コントローラ130とクレードル112が当接している状態において、送液器122のインスリンSの充填動作を制御する。図6において、送液管121に送液されたインスリンSの一部が、送液管121の先端側から外部に滴下している。滴下したインスリンSは、生体内に投与されることはない。
以上のように、実施形態に係るインスリンポンプ100によれば、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあることが検出された場合に、制御部150が送液器122のインスリンSの充填動作を許可することから、生体内への意図しない過剰なインスリンSの投与が防止できるとともに、生体内への空気の注入防止や生体内に投与された正確な薬液量の把握が可能となる。
さらに、制御部150が、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあることを検出部140が検出している間、充填動作を許可されることから、例えば、使用者(患者)がコントローラ130とクレードル112を一旦近づけた後、コントローラ130から離間させたクレードル112によって注入部材を生体に保持してから、充填動作を開始させるようなことを防止できる。
さらに、制御部150が、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあることを検出部140が検出した場合、充填動作を開始させることから、インスリンポンプ100の使用者(患者)がコントローラ130を操作する必要がなく、充填動作を自動的に開始させることができる。
さらに、検出部140をクレードル112の生体に対向する面に備えていることから、クレードル112を生体面から確実に外した状態において、充填動作が許可される。
さらに、検出部140が、磁気を発生させる磁石141と、磁石141の磁気を検出する磁気センサ142を、コントローラ130および送液部120に対応して設けていることから、非常に簡便な構成によって、例えば磁石141と磁気センサ142が必ずしも接触しなくても、コントローラ130とクレードル112の連結分離を確実に検出できる。さらに、例えば所定の磁力の磁石141を選択することによって、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあるか検出可能な距離を任意に設定することができる。
<変形例>
変形例の薬液投与装置(インスリンポンプ200)について説明する。
インスリンポンプ200は、検出部240を電気抵抗検出方式によって構成したことが、前述した実施形態に係るインスリンポンプ100と異なる。実施形態の変形例においては、前述した実施形態と同様の構成からなるものについて同一の符号を付加し、重複する説明を省略する。
インスリンポンプ200の構成について、図7を参照して説明する。
図7は、実施形態の変形例に係るインスリンポンプ200の注入ディスポ部110を分解して示す斜視図である。
検出部240は、被第2検出部材(抵抗素子241に相当)および第2検出部材(抵抗測定器に相当)を含んでいる。
抵抗素子241は、2つの素子側端子電極を有し、この素子側端子電極間に所定の電気抵抗を有する。抵抗素子241は、クレードル112の生体面に貼り付ける側の粘着剤を覆う剥離部材上に設置される。すなわち、抵抗素子241の2つの素子側端子電極は、クレードル112の生体に対向する面に露出して備えている。
抵抗測定器は、コントローラ130の裏面側であって、モニター132に対抗するように設けられており、2つの測定器側端子電極を外面に露出する。2つの測定器側端子電極の間には微弱な既知の電流が流され、この2つの測定器側端子電極の間に発生する電圧値と既知の電流値から測定器側端子電極に接続された抵抗素子の抵抗値が測定される。検出部240は、例えば、コントローラ130とクレードル112が当接しているか否かを、抵抗素子241の電気抵抗に基づき検出する。抵抗素子241の2つの素子側端子電極が抵抗測定器の2つの測定器側端子電極にそれぞれ接触すると、抵抗素子241の素子側端子電極間に微弱な既知の電流が流れる。検出部240は、測定器側端子電極間に発生した電圧値と既知の電流値から測定された抵抗値と抵抗素子241の電気抵抗の値を比較し、一致した場合にコントローラ130とクレードル112の当接を検出する。一方、抵抗素子241が抵抗測定器から離間すると、検出部240は、抵抗測定器によって測定される抵抗値と抵抗素子241の電気抵抗の値が一致せず、コントローラ130とクレードル112の離間を検出する。
以上のように、実施形態の変形例に係るインスリンポンプ200によれば、検出部140が、所定の電気抵抗を有する抵抗素子241と、抵抗素子241の電気抵抗を検出する抵抗測定器を、コントローラ130および送液部120に対応して設けていることから、非常に信頼性が高く且つ廉価な構成によって、コントローラ130とクレードル112が互いに所定の範囲内にあるかを確実に検出できる。
さらに、複数のクレードル112が、電気抵抗が異なる抵抗素子241をそれぞれ備えていることから、インスリンポンプ200の使用者(患者)がクレードル112を再利用しようとした場合やクレードル112を予め定めた使用回数を超えて使用しようとした場合等に、その使用を制限することによって、感染症等を防止できる。
以上、実施形態および変形例を通じて本発明に係る薬液投与装置を説明したが、これらの形態は特許請求の範囲に記載された内容に基づいて適宜改変することが可能である。
例えば、薬液投与装置は、生体内にインスリンSを注入する形態に限定されることなく、生体内に鎮痛や麻酔等の薬効を有する薬液を投与する形態としてもよい。
100、200 インスリンポンプ(薬液投与装置)、
110 注入ディスポ部(注入部)、
111 カニューレ(注入部材)、
112 クレードル、
112a 導入穴、
113 穿刺針、
114 筐体、
114a 被連結部、
114b 被当接部、
114c 案内部、
114d、114e 充填部材、
114f 流路、
120 送液部、
120A 送液ディスポ部(送液部)、
120B 送液リユース部(送液部)、
121 送液管(送液部材)、
122 送液器、
122A シリンジ、
122B 押し子、
122C 駆動モータ、
123 電池、
124 ディスポ部筐体、
124a 連結部、
124b 当接部、
124c 案内部、
125 リユース部筐体、
130 コントローラ(指示部)、
131 入力ボタン、
132 モニター、
133 制御回路、
134 電池、
135 筐体、
140、240 検出部、
141 磁石(被第1検出部材)、
142 磁気センサ(第1検出部材)、
241 抵抗素子(被第2検出部材)、
150 制御部、
151 制御回路、
S インスリン、
X インスリンポンプの短手方向、
Y インスリンポンプの長手方向、
Z インスリンポンプの厚み方向。

Claims (7)

  1. 生体内に薬液を注入する注入部材と、前記注入部材を生体に保持する保持部材と、を備えた注入部と、
    前記注入部材に前記薬液を送液する流路を備える送液部材と、前記薬液を貯蔵しているシリンジを有し、前記薬液を前記送液部材に送液する送液器と、を備え、前記注入部に連結分離可能な送液部と、
    前記生体内に前記薬液を投与する投与動作および前記注入部と前記送液部とが分離された状態で前記シリンジに貯蔵された前記薬液を前記送液部材の前記流路に充填する充填動作前記送液器へ指示する指示部と、
    前記指示部と前記保持部材とが所定の範囲内にあるかを検出する検出部と、
    前記送液器の動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記検出部によって前記指示部と前記保持部材とが互いに所定の範囲内にあることが検出された場合、前記送液器の前記薬液の充填動作を許可する、薬液投与装置。
  2. 前記制御部は、前記指示部と前記保持部材とが互いに所定の範囲内にあることを前記検出部が検出している間、前記送液器による充填動作を許可する、請求項1に記載の薬液投与装置。
  3. 前記制御部は、前記指示部と前記保持部材とが互いに所定の範囲内にあることを前記検出部が検出した場合、前記送液器による充填動作を開始させる、請求項1または2に記載の薬液投与装置。
  4. 前記検出部は、前記保持部材の生体に対向する面に備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬液投与装置。
  5. 前記検出部は、磁気を発生させる被第1検出部材と、前記被第1検出部材の磁気を検出する第1検出部材とを、前記指示部および前記送液部に対応して設けた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬液投与装置。
  6. 前記検出部は、所定の電気抵抗を有する被第2検出部材と、前記被第2検出部材の電気抵抗を検出する第2検出部材とを、前記指示部および前記送液部に対応して設けた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬液投与装置。
  7. 複数の前記保持部材は、電気抵抗が異なる前記被第2検出部材をそれぞれ備えた、請求項6に記載の薬液投与装置。
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