JP6437886B2 - 高周波接続線路 - Google Patents

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本発明は、高周波接続線路に関し、特に異なる基板に形成された高周波線路同士を互いに当接した形態で電気的に接続する際に、高周波線路同士の接続箇所での特性インピーダンスの不整合を改善することができる高周波接続線路に関するものである。
所定の特性インピーダンスを備えた異なる基板に備えられた高周波線路を電気的に互いに接続する際、接続領域での電気的な反射量を抑圧することを目的とし、接続する領域における高周波線路の形状の最適化によって、接続後の特性インピーダンスの変化を低減させた高周波接続線路が知られている。
異なる基板に形成された高周波線路同士を接続する例としては、基板裏面にグランドプレーンを備えるグランデッドコプレーナ線路と、基板裏面にグランドプレーンを備えていないコプレーナ線路の接続が挙げられる(例えば特許文献1)。図18(A)は裏面にグランドプレーン1−4を備えたグランデッドコプレーナ線路が形成された基板1−1を上から見た上面図、図18(B)は基板1−1を下から見た下面図である。
基板1−1の表面には、導体を所定の形状に加工したシグナルパッド1−2とグランドパッド1−3とが形成されている。シグナルパッド1−2は、導体からなる信号線路1−9と接続されている。基板1−1の裏面には、導体を所定の形状に加工したシグナルパッド1−5とグランドパッド1−8とが形成されている。グランドパッド1−8は、導体からなるグランドプレーン1−4と接続されている。表面のシグナルパッド1−2は、円筒形状のスルーホール1−6によって裏面のシグナルパッド1−5と電気的に接続されている。同様に、表面のグランドパッド1−3は、円筒形状のスルーホール1−7によって裏面のグランドパッド1−8と電気的に接続されている。
一方、基板1−1に形成されたグランデッドコプレーナ線路と接続する相手となる高周波線路は、図19(B)に示すように、絶縁体からなるコネクタハウジング2−1と、導体を所定の形状に加工したシグナルメタル2−2およびグランドメタル2−3とからなる高周波コネクタ2である。コネクタハウジング2−1は、シグナルメタル2−2およびグランドメタル2−3を適切な配列で保持する。なお、図19(A)は図18(B)と同じ基板の下面図である。
図20(A)は高周波コネクタ2を基板1−1の裏面に搭載した状態を示す下面図、図20(B)は図20(A)のA−A’線断面図である。高周波コネクタ2を基板1−1の裏面に搭載すると、高周波コネクタ2のシグナルメタル2−2と基板1−1のシグナルパッド1−5とが機械的に当接することで電気的に接続され、また高周波コネクタ2のグランドメタル2−3と基板1−1のグランドパッド1−8とが機械的に当接することで電気的に接続される。
そして、対応するコネクタを高周波コネクタ2と嵌合させることにより、基板1−1から配線を引き出すことが可能になり、基板1−1に形成された高周波線路(グランデッドコプレーナ線路)と外部との電気的な接続が実現できる。
高周波コネクタ2のコネクタハウジング2−1の材料としては、コネクタ挿抜時での機械的な強度確保の目的、ならびに多様な形状の高周波コネクタハウジングを低コストで提供するために樹脂材料が使用されるのが一般的であり、その電気的な特性である比誘電率は約4であることも一般的に知られている。
しかしながら、基板1−1の高周波線路と接続される相手が高周波コネクタ2でなく別形態の高周波線路である場合、さらに、基板材料が樹脂とは異なる比較的大きな比誘電率(約9以上)を備えたセラミックやガラスである場合には、特性インピーダンスの著しい低下が発生し、基板同士の接続部における反射損失増大によって、図20(A)、図20(B)に示したような接続形態が必ずしも適切とは限らなくなる。
図21(A)は図18(B)と同じ基板1−1の下面図、図21(B)はコプレーナ線路が形成された基板4−1の下面図、図22(A)は基板1−1に形成されたグランデッドコプレーナ線路と基板4−1に形成されたコプレーナ線路とを接続した状態を示す下面図、図22(B)は図22(A)のA−A’線断面図である。基板4−1の裏面には、導体を所定の形状に加工したシグナルパッド4−2とグランドパッド4−3とが形成されている。
図22(A)、図22(B)に示すように、基板1−1と基板4−1の裏面同士が向かい合うようにして基板1−1上に基板4−1を搭載すると、基板1−1のシグナルパッド1−5と基板4−1のシグナルパッド4−2とが機械的に当接することで電気的に接続され、また基板1−1のグランドパッド1−8と基板4−1のグランドパッド4−3とが機械的に当接することで電気的に接続される。
基板4−1の材料の比誘電率が約9以上と大きいことにより、基板1−1の高周波線路と基板4−1の高周波線路とが互いに接続された状態では、その接続箇所での電気的な容量が増大してしまう。一般的に特性インピーダンスZ0=√(インダクタンス/容量)の関係が成り立つため、電気的な容量の増大によって特性インピーダンスが低下する。このため、基板1−1の高周波線路と基板4−1の高周波線路との接続箇所では、特性インピーダンスの不整合が生じ、高周波信号の反射損失の増大を招き、高周波信号を通過させることが困難となる。
高周波線路同士の接続箇所での容量増大を抑圧する手法として、シグナルパッド1−2,1−5およびグランドパッド1−3,1−8のサイズを縮小する手法が一般的に知られている。ただし、シグナルパッド1−2と1−5はスルーホール1−6を介して電気的に接続されており、グランドパッド1−3と1−8もスルーホール1−7を介して電気的に接続されている。これらスルーホール1−6,1−7の内径を無限小にすることはできない。
また、製造上での公差の限界によって、スルーホール1−6,1−7の外形サイズをシグナルパッド1−2,1−5およびグランドパッド1−3,1−8の幅と同一にすることも原理的に不可能である。よって、シグナルパッド1−2,1−5およびグランドパッド1−3,1−8のサイズ縮小にはおのずと限界がある。
一方、基板4−1の高周波線路の接続箇所において、先と同様なアプローチでシグナルパッド4−2およびグランドパッド4−3のサイズを縮小すると、基板1−1のシグナルパッド1−5と基板4−1のシグナルパッド4−2との接触面積の低下および基板1−1のグランドパッド1−8と基板4−1のグランドパッド4−3との接触面積の低下によって機械的な接続安定性が低下することが考えられる。これにより、接続後のすべての高周波線路における電気的な特性の均一性の確保が困難になるという問題が発現する。
特開2007−123741号公報
上述のように、高周波線路の接続箇所での特性インピーダンスの低下を抑圧するために行われるシグナルパッドおよびグランドパッドのサイズ縮小手法では、基板の表面のパッドと裏面のパッドとを電気的に接続するスルーホールの内径サイズに縮小の限界があり、またスルーホール形成での製造公差によりスルーホールの外形サイズをシグナルパッドおよびグランドパッドの幅と同一にすることは原理的に不可能である。
さらに、高周波線路の接続箇所の機械的強度を確保することが必要なため、接続相手の基板の高周波線路の導体サイズの縮小にも限界がある。このように従来のサイズ縮小手法には限界があり、高周波線路の接続箇所で特性インピーダンスの不連続の発生を回避することが難しいという問題点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、異なる基板に形成された高周波線路同士を互いに当接した形態で電気的に接続する際に、高周波線路同士の接続箇所での特性インピーダンスの不整合を改善することができる高周波接続線路を提供することにある。
本発明の高周波接続線路は、第1の基板上に形成された第1の高周波線路と、前記第1の基板と異なる第2の基板上に形成され、前記第1の高周波線路と電気的に接続された第2の高周波線路とを備え、前記第1の高周波線路は、誘電体からなる前記第1の基板と、この第1の基板に形成された第1のシグナル線路と、前記第1の基板に形成された第1のグランドと、前記第1の基板に形成され、前記第1のシグナル線路と電気的に接続されたシグナルパッドと、前記第1の基板に形成され、前記第1のグランドと電気的に接続されたグランドパッドとを備え、前記第2の高周波線路は、誘電体からなる前記第2の基板と、この第2の基板に形成され、前記第1の基板と前記第2の基板とが向かい合うようにして前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに前記シグナルパッドと当接して電気的に接続される第2のシグナル線路と、前記第2の基板に形成され、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに前記グランドパッドと当接して電気的に接続される第2のグランドとを備え、前記第2の基板は、比誘電率が前記第1の基板の比誘電率以上で、前記第1の基板よりも厚い誘電体からなり、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路との接続領域の少なくとも一部において前記第1の基板と向かい合う表面から離れた基板内部に空洞が形成され、前記第1の基板は、端部に切欠きが形成された平面視櫛形の誘電体からなり、前記第1高周波線路は、前記第1のシグナル線路と前記第1のグランドと前記シグナルパッドと前記グランドパッドとが前記切欠きの延伸方向に沿って前記第1の基板に形成されることにより、前記第2の高周波線路と重ね合わされる端部が櫛形の形状を有することを特徴とするものである。
また、本発明の高周波接続線路の1構成例において、前記第2の基板は、さらに、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路との接続領域の近傍において前記第1の基板と向かい合う表面に形成された凹部を備え、前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとは、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに前記切欠きと対応する位置に、前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとが存在しない空隙が生じ、この空隙が前記凹部と連通するように前記第2の基板に形成され、前記切欠きの位置と前記空隙の位置とが一致するように前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに、前記切欠きと前記空隙と前記凹部とが連通することを特徴とするものである。
また、本発明の高周波接続線路の1構成例において、前記第1の高周波線路は、さらに、前記グランドパッドと電気的に接続されたグランドプレーンを備え、前記第1の基板の前記第2の基板と向かい合う面に前記シグナルパッドと前記グランドパッドと前記グランドプレーンとが形成され、この面と反対側の面に前記第1のシグナル線路と前記第1のグランドとが形成されたグランデットコプレーナ線路であり、前記第2の高周波線路は、前記第2の基板の前記第1の基板と向かい合う面に前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとが形成されたコプレーナ線路である。
また、本発明の高周波接続線路の1構成例において、前記第1の高周波線路は、さらに、前記グランドパッドと電気的に接続されたグランドプレーンを備え、前記第1の基板の前記第2の基板と向かい合う面に前記シグナルパッドと前記グランドパッドと前記グランドプレーンとが形成され、この面と反対側の面のうち前記第2の高周波線路との接続領域に前記第1のシグナル線路と前記第1のグランドとが形成され、前記接続領域以外の領域には前記第1のシグナル線路のみが形成されたマイクロストリップ線路であり、前記第2の高周波線路は、前記第2の基板の前記第1の基板と向かい合う面に前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとが形成されたコプレーナ線路である。
本発明によれば、第1の基板に形成された第1のシグナル線路と第1のグランドとシグナルパッドとグランドパッドとを備えた第1の高周波線路と、第2の基板に形成された第2のシグナル線路と第2のグランドとを備えた第2の高周波線路を、互いに当接した形態で電気的に接続する高周波接続線路において、第2の基板の第1の高周波線路との接続領域の少なくとも一部において第1の基板と向かい合う表面から離れた基板内部に空洞を形成することにより、第2の基板の実効的な誘電率を低下させることができ、第1の高周波線路と第2の高周波線路との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができるので、この接続箇所での第1、第2の高周波線路の特性インピーダンスを概ね所望の値(例えば50Ω)に維持することが可能となる。その結果、本発明では、第2の基板の材料として比誘電率が大きい材料を用いる場合の接続箇所での特性インピーダンスの不整合を改善することができる。
また、本発明では、第1の基板の材料を、端部に切欠きが形成された平面視櫛形の誘電体とし、第1高周波線路の端部を櫛形の形状とすることにより、第1の基板の実効的な誘電率を低下させることができ、第1の高周波線路と第2の高周波線路との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができるので、接続箇所での特性インピーダンスの不整合を更に改善することができる。
また、本発明では、第1の高周波線路と第2の高周波線路との接続領域の近傍において第1の基板と向かい合う第2の基板の表面に凹部を形成し、第1の高周波線路と第2の高周波線路とが重ね合わされたときに切欠きと対応する位置に空隙が生じ、この空隙が凹部と連通するように第2のシグナル線路と第2のグランドとを第2の基板に形成することにより、第1の高周波線路と第2の高周波線路とをはんだ接続する際に生じる液状化したフラックスを切欠きと空隙とから構成される細い溝による毛細管現象によって第2の基板の凹部に誘導するので、はんだ接続後の冷却時にフラックスを凹部の内部で安定硬化させることができ、第1の高周波線路と第2の高周波線路との接続箇所に残って硬化するフラックスの残渣を減らすことができる。その結果、本発明では、第1の高周波線路と第2の高周波線路との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができ、この接続箇所での第1、第2の高周波線路の特性インピーダンスを概ね所望の値(例えば50Ω)に維持することが可能となる。したがって、本発明では、無洗浄のままであっても信号の高周波損失を低減させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第1の基板に形成される高周波線路の分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第1の基板に形成される高周波線路の斜視図および上面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る第2の基板の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第2の基板に形成される高周波線路の分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第2の基板に形成される高周波線路の斜視図および上面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路の分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路の上面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路の断面図である。 従来の高周波接続線路および本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路の反射損失特性、通過損失特性を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第1の基板に形成される高周波線路の分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第1の基板に形成される高周波線路の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路の分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路の上面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路の断面図である。 従来の高周波接続線路および本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路の反射損失特性、通過損失特性を示す図である。 グランデッドコプレーナ線路が形成された従来の基板の上面図および下面図である。 グランデッドコプレーナ線路が形成された従来の基板の下面図および高周波コネクタの上面図である。 高周波コネクタを基板の裏面に搭載した状態を示す下面図および断面図である。 グランデッドコプレーナ線路が形成された従来の基板の下面図およびコプレーナ線路が形成された従来の基板の下面図である。 異なる基板に形成された高周波線路同士を接続した状態を示す下面図および断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。以下の実施の形態では、特性インピーダンスが50Ωに設定された高周波接続線路を例に挙げて説明する。なお、以下の実施の形態では、第1の基板の材料をポリイミド(比誘電率4)、第2の基板の材料をアルミナセラミクス(比誘電率9.8)としているが、決してこれに限らず、第1の基板の材料を石英ガラス(比誘電率3.5)、第2の基板の材料を化合物半導体InP(比誘電率12.4)としてもよく、第2の基板の材料の比誘電率が第1の基板の材料の比誘電率以上であるという大小関係が維持されれば、あらゆる材料に本発明を適用できることは言うまでもない。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第1の基板に形成される高周波線路の分解斜視図である。図1に示すように、平板状の絶縁体からなる第1の基板6−1には、導体からなるシグナルスルーホール6−7およびグランドスルーホール6−8が複数埋め込まれている。
第1の基板6−1の表面には、導体からなるシグナル線路6−2と、同じく導体からなるグランド6−3とが形成される。第1の基板6−1の裏面には、シグナル線路6−2と対応して設けられる、導体からなるシグナルパッド6−4と、グランド6−3と対応して設けられる、導体からなるグランドパッド6−5と、比較的広い面積を備えた導体からなるグランドプレーン6−6とが形成される。グランドパッド6−5はグランドプレーン6−6と接続されている。
表面のシグナル線路6−2は、上記のシグナルスルーホール6−7によって裏面のシグナルパッド6−4と電気的に接続されている。同様に、表面のグランド6−3は、グランドスルーホール6−8によって裏面のグランドパッド6−5およびグランドプレーン6−6と電気的に接続されている。
以上のような構造により、図2(A)の斜視図および図2(B)の上面図で示すような高周波線路7−1が第1の基板6−1に形成される。高周波線路7−1は、基板裏面にグランドプレーン6−6を備えたグランデッドコプレーナ線路である。
第1の基板6−1には、後述する第2の基板との接続箇所に平面視長方形の切欠き7−2が形成されている。つまり、第1の基板6−1は、図1に示すように端部に切欠き7−2が形成された平面視櫛形の形状を有している。
シグナル線路6−2、グランド6−3、シグナルパッド6−4およびグランドパッド6−5は切欠き7−2の延伸方向(図2(B)右方向)に沿って切欠き7−2を避けるように形成されるので、第2の基板との接続箇所におけるシグナル線路6−2とグランド6−3との間の領域およびシグナルパッド6−4とグランドパッド6−5との間の領域には第1の基板6−1の材料が存在しない。したがって、高周波線路7−1の端部は、全体として櫛形の外観を呈している。
図1、図2(A)、図2(B)の例では、切欠き7−2が2個設けられているが、切欠き7−2は複数個でなくてもよく、少なくともシグナル線路6−2とグランド6−3との間の空隙の数だけ形成すればよい。シグナル線路6−2とグランド6−3とが1本ずつとすれば、切欠き7−2の最低数は1である。
図3は本実施の形態の第2の基板8−1の斜視図である。上記のとおり、第2の基板8−1の比誘電率は第1の基板6−1の比誘電率以上であり、また第2の基板8−1は第1の基板6−1よりも厚いものであればよい。
平板状の絶縁体からなる第2の基板8−1には、第1の基板6−1の高周波線路7−1との接続領域の少なくとも一部において第1の基板6−1と向かい合う表面から離れた基板内部に空洞8−2が形成されている。空洞8−2の具体的な形成方法としては、第2の基板8−1の材料を選択的に除去すればよく、例えば第1の基板6−1と第2の基板8−2の積層方向(図3上下方向)と直交する方向に第2の基板8−1を貫通する貫通穴を設けるようにすればよい。また、第2の基板8−1には、第1の基板6−1の高周波線路7−1との接続領域の近傍において第1の基板6−1と向かい合う表面に凹部8−3が形成されている。
図4は本実施の形態の高周波接続線路を構成する、第2の基板8−1に形成される高周波線路10−1の分解斜視図、図5(A)は高周波線路10−1の斜視図、図5(B)は高周波線路10−1の上面図である。第1の基板6−1と対向する側の第2の基板8−1の表面には、導体からなるシグナル線路9−1と、同じく導体からなるグランド9−2とが形成される。
シグナル線路9−1は、第1の基板6−1と第2の基板8−1とが重ね合わされたときに少なくとも一部が第1の基板6−1のシグナルパッド6−4と当接するように形成される。グランド9−2は、第1の基板6−1と第2の基板8−1とが重ね合わされたときに少なくとも一部が第1の基板6−1のグランドパッド6−5と当接するように形成される。
また、第1の基板6−1と対向する側の第2の基板8−1の表面には、第1の基板6−1と第2の基板8−1とが重ね合わされたときに第1の基板6−1の切欠き7−2と対応する位置に、シグナル線路9−1とグランド9−2とが形成されない空隙9−3が存在する。シグナル線路9−1とグランド9−2とは切欠き7−2の延伸方向(図5(B)右方向)に沿って形成され、この延伸方向の先のシグナル線路9−1が途切れる箇所に凹部8−3があって、空隙9−3と凹部8−3とが連通するようになっている。
以上のような構造により、図5(A)の斜視図および図5(B)の上面図で示すような高周波線路10−1が第2の基板8−1に形成される。高周波線路10−1は、基板表面にシグナル線路9−1とグランド9−2とが形成されるコプレーナ線路である。
シグナル線路9−1とグランド9−2とは第1の基板6−1のシグナルパッド6−4とグランドパッド6−5とに対応して設けられ、シグナルパッド6−4とグランドパッド6−5とはシグナル線路6−2とグランド6−3とに対応して設けられるのであるから、シグナル線路9−1とグランド9−2との間の空隙9−3の数は第1の基板6−1の切欠き7−2の数と等しい。
図6は、本実施の形態の高周波接続線路の分解斜視図である。高周波線路7−1と高周波線路10−1とを接続するには、高周波線路7−1の切欠き7−2の位置と高周波線路10−1の空隙9−3の位置とが概ね一致するように、高周波線路7−1を高周波線路10−1の上に載置し、高周波線路7−1のシグナルパッド6−4と高周波線路10−1のシグナル線路9−1との間、および高周波線路7−1のグランドパッド6−5と高周波線路10−1のグランド9−2との間をはんだ等によって接続すればよい。こうして、図7の斜視図で示すような高周波接続線路12−1が完成する。
図8は本実施の形態の高周波接続線路12−1の上面図、図9は図8の高周波接続線路12−1のA−A’線断面図である。図9に示すように、シグナル線路9−1の中心線とグランド9−2の中心線間の距離をw1、シグナルパッド6−4の中心線とグランドパッド6−5の中心線間の距離をw2とすると、w1とw2は等しい。これにより、高周波線路7−1の切欠き7−2の位置と高周波線路10−1の空隙9−3の位置とが概ね一致するように、高周波線路7−1を高周波線路10−1の上に載置すると、高周波線路7−1のシグナルパッド6−4と高周波線路10−1のシグナル線路9−1とが当接すると共に、高周波線路7−1のグランドパッド6−5と高周波線路10−1のグランド9−2とが当接する。
空洞8−2は、第2の基板8−1の全領域のうち、高周波線路7−1と高周波線路10−1との接続が行われる領域(図8の12−3)に形成される。ただし、図9に示すように、第2の基板8−1のうち空洞8−2の上に位置する表面に近い部分の厚みをh、空洞8−2の深さをdとしたとき、d≧hの関係が維持されるよう、空洞8−2が形成されている。空洞8−2の中は空気、あるいは真空となっており、空洞8−2の電気的な特性である比誘電率は1である。したがって、領域12−3で形成される電気的な容量は、空洞8−2が第2の基板8−1の材料で充填されている場合よりも十分低下する。
こうして、本実施の形態では、第2の基板8−1に空洞8−2を形成することにより、高周波線路7−1と高周波線路10−1との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができるので、この接続箇所での高周波線路7−1,10−1の特性インピーダンスを概ね所望の値(本実施の形態では50Ω)に維持することが可能となり、第2の基板8−1の材料として比誘電率が大きい材料を用いる場合の接続箇所での特性インピーダンスの不整合を改善することができる。
また、図21(A)、図21(B)、図22(A)、図22(B)に示した従来の高周波接続線路において、基板1−1のシグナルパッド1−5と基板4−1のシグナルパッド4−2の半永久的な接続、および基板1−1のグランドパッド1−8と基板4−1のグランドパッド4−3の半永久的な接続の手法としてはんだ接続を採用すると、はんだ接続工程で発生する液状化したフラックスが図22(B)の5−1で示す空隙に留まり硬化する。フラックスの主成分は松脂等の樹脂を主体としている。つまり、フラックスの残留は基板1−1の高周波線路と基板4−1の高周波線路との接続箇所に樹脂材料がさらに充填されることを意味するため、接続箇所での電気的容量が増大することになる。
上記のとおり、特性インピーダンスZ0=√(インダクタンス/容量)の関係が成り立つため、基板1−1の高周波線路と基板4−1の高周波線路との接続箇所で電気的容量が増大すると、特性インピーダンスが低下し、特性インピーダンスの不整合を接続箇所で生じさせてしまう。
これに対して、本実施の形態においても、高周波線路7−1のシグナルパッド6−4と高周波線路10−1のシグナル線路9−1との間、および高周波線路7−1のグランドパッド6−5と高周波線路10−1のグランド9−2との間をはんだで接続する工程の際に、液状化したフラックスがはんだから染み出してくる。
ただし、本実施の形態では、櫛形の高周波線路7−1の切欠き7−2と高周波線路10−1の空隙9−3とが細い溝を形成しており、この溝が毛細管現象を誘発することで、液状化したフラックスがこの溝に一定量留まろうとするが、フラックスが空隙9−3を伝わって第2の基板8−1の凹部8−3にも濡れ広がると、重力、表面張力の両者によって、フラックスの大半が凹部8−3に流れ込む。
このように、本実施の形態では、液状化したフラックスを切欠き7−2と空隙9−3とから構成される細い溝による毛細管現象によって第2の基板8−1の凹部8−3に誘導するので、はんだ接続後の冷却時にフラックスを凹部8−3の内部で安定硬化させることができ、高周波線路7−1と高周波線路10−1との接続箇所に残って硬化するフラックスの残渣を減らすことができる。その結果、本実施の形態では、高周波線路7−1と高周波線路10−1との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができ、この接続箇所での高周波線路7−1,10−1の特性インピーダンスを概ね50Ωに維持することが可能となる。したがって、無洗浄のままであっても信号の高周波損失を低減させることができる。
図10に本実施の形態および従来の高周波接続線路の反射損失特性、通過損失特性を示す。ここでは、第1の基板6−1の誘電体材料をポリイミド(比誘電率4.4)、第2の基板8−1の誘電体材料をアルミナセラミクス(比誘電率9.4)としている。第1の基板6−1の厚みは一般的なフレキシブル基板の厚みであり、約0.05mmである。
第1の基板6−1の高周波線路7−1に備えられたシグナル線路6−2の幅は0.15mm、シグナル線路6−2とグランド6−3とのギャップは0.08mmである。シグナルパッド6−4の幅とシグナル線路6−2の幅は同一となっている。また、第1の基板6−1のシグナルパッド6−4の幅と第2の基板8−1の高周波線路10−1に備えられたシグナル線路9−1の幅も同一である。さらに、第2の基板8−1の高周波線路10−1に備えられたシグナル線路9−1とグランド9−2とのギャップ(空隙9−3の幅)は、第1の基板6−1の高周波線路7−1に備えられたシグナル線路6−2とグランド6−3とのギャップと同一であり、0.08mmとしている。
同様に、図21(A)、図21(B)、図22(A)、図22(B)に示した従来の高周波接続線路においては、基板1−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド1−2の幅を0.15mm、シグナルパッド1−2とグランドパッド1−3とのギャップを0.08mmとしている。シグナルパッド1−5の幅とシグナルパッド1−2の幅は同一となっている。また、基板1−1のシグナルパッド1−5の幅と基板4−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド4−2の幅も同一である。さらに、基板4−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド4−2とグランドパッド4−3とのギャップは、基板1−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド1−2とグランドパッド1−3とのギャップと同一であり、0.08mmとしている。
図10における100は従来の高周波接続線路の反射損失特性を示し、101は本実施の形態の高周波接続線路の反射損失特性を示し、102は従来の高周波接続線路の通過損失特性を示し、103は本実施の形態の高周波接続線路の通過損失特性を示している。図10から明らかなように、本実施の形態によれば、高周波線路7−1と高周波線路10−1との接続箇所での特性インピーダンスの不整合の改善効果により、従来の高周波接続線路と比較して、反射損失、通過損失が改善されていることが分かる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図11は本発明の第2の実施の形態に係る高周波接続線路を構成する、第1の基板に形成される高周波線路の分解斜視図である。図11に示すように、平板状の絶縁体からなる第1の基板15−1には、導体からなるシグナルスルーホール15−7およびグランドスルーホール15−8が複数埋め込まれている。
第1の基板15−1の表面には、導体からなるシグナル線路15−2と、同じく導体からなるグランド15−3とが形成される。第1の基板15−1の裏面には、シグナル線路15−2と対応して設けられる、導体からなるシグナルパッド15−4と、グランド15−3と対応して設けられる、導体からなるグランドパッド15−5と、比較的広い面積を備えた導体からなるグランドプレーン15−6とが形成される。グランドパッド15−5はグランドプレーン15−6と接続されている。
表面のシグナル線路15−2は、シグナルスルーホール15−7によって裏面のシグナルパッド15−4と電気的に接続されている。同様に、表面のグランド15−3は、グランドスルーホール15−8によって裏面のグランドパッド15−5およびグランドプレーン15−6と電気的に接続されている。
グランド15−3は第2の基板8−1との接続箇所のみに形成されており、第2の基板8−1との接続箇所以外の領域(グランドプレーン15−6が形成されている領域)ではシグナル線路15−2のみが形成されている。したがって、グランドプレーン15−6の上方に位置するシグナル線路15−2のみの領域では、高周波線路はマイクロストリップ線路構造となっている。
以上のような構造により、図12の斜視図で示すような高周波線路16−1が第1の基板15−1に形成される。第1の基板15−1には、第2の基板8−1との接続箇所に平面視長方形の切欠き16−2が形成されている。つまり、第1の基板15−1は、図11に示すように端部に切欠き16−2が形成された平面視櫛形の形状を有している。
シグナル線路15−2、グランド15−3、シグナルパッド15−4およびグランドパッド15−5は切欠き16−2の延伸方向に沿って切欠き16−2を避けるように形成されるので、第2の基板8−1との接続箇所におけるシグナル線路6−2とグランド6−3との間の領域およびシグナルパッド6−4とグランドパッド6−5との間の領域には第1の基板15−1の材料が存在しない。したがって、高周波線路16−1の端部は、全体として櫛形の外観を呈している。
図11、図12の例では、切欠き16−2が2個設けられているが、切欠き16−2は複数個でなくてもよく、少なくともシグナル線路15−2とグランド15−3との間の空隙の数だけ形成すればよい。シグナル線路15−2とグランド15−3とが1本ずつとすれば、切欠き16−2の最低数は1である。
図13は、本実施の形態の高周波接続線路の分解斜視図である。第2の基板8−1に形成される高周波線路10−1については、第1の実施の形態で説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態と同様に、第2の基板8−1のシグナル線路9−1とグランド9−2とは第1の基板15−1のシグナルパッド15−4とグランドパッド15−5とに対応して設けられ、シグナルパッド15−4とグランドパッド15−5とはシグナル線路15−2とグランド15−3とに対応して設けられるのであるから、シグナル線路9−1とグランド9−2との間の空隙9−3の数は第1の基板15−1の切欠き16−2の数と等しい。
高周波線路16−1と高周波線路10−1とを接続するには、高周波線路16−1の切欠き16−2の位置と高周波線路10−1の空隙9−3の位置とが概ね一致するように、高周波線路16−1を高周波線路10−1の上に載置し、高周波線路16−1のシグナルパッド15−4と高周波線路10−1のシグナル線路9−1との間、および高周波線路16−1のグランドパッド15−5と高周波線路10−1のグランド9−2との間をはんだ等によって接続すればよい。こうして、図14の斜視図で示すような高周波接続線路18−1が完成する。
図15は本実施の形態の高周波接続線路18−1の上面図、図16は図15の高周波接続線路18−1のA−A’線断面図である。第1の実施の形態と同様に、シグナル線路9−1の中心線とグランド9−2の中心線間の距離をw1、シグナルパッド15−4の中心線とグランドパッド15−5の中心線間の距離をw2とすると、w1とw2は等しい。これにより、高周波線路16−1の切欠き16−2の位置と高周波線路10−1の空隙9−3の位置とが概ね一致するように、高周波線路16−1を高周波線路10−1の上に載置すると、高周波線路16−1のシグナルパッド15−4と高周波線路10−1のシグナル線路9−1とが当接すると共に、高周波線路16−1のグランドパッド15−5と高周波線路10−1のグランド9−2とが当接する。
空洞8−2は、第2の基板8−1の全領域のうち、高周波線路16−1と高周波線路10−1との接続が行われる領域(図15の19−3)に形成される。第1の実施の形態と同様に、第2の基板8−1のうち空洞8−2の上に位置する表面に近い部分の厚みをh、空洞8−2の深さをdとしたとき、d≧hの関係が維持されるよう、空洞8−2が形成されている。空洞8−2の中は空気、あるいは真空となっており、空洞8−2の電気的な特性である比誘電率は1である。したがって、領域19−3で形成される電気的な容量は、空洞8−2が第2の基板8−1の材料で充填されている場合よりも十分低下する。
以上のように、本実施の形態においても、第2の基板8−1に空洞8−2を形成することにより、高周波線路16−1と高周波線路10−1との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができるので、第2の基板8−1の材料として比誘電率が大きい材料を用いる場合の接続箇所での特性インピーダンスの不整合を改善することができる。
また、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、高周波線路16−1のシグナルパッド15−4と高周波線路10−1のシグナル線路9−1との間、および高周波線路16−1のグランドパッド15−5と高周波線路10−1のグランド9−2との間をはんだで接続する工程の際に、液状化したフラックスがはんだから染み出してくる。櫛形の高周波線路16−1の切欠き16−2と高周波線路10−1の空隙9−3とが細い溝を形成しており、この溝が毛細管現象を誘発することで、液状化したフラックスがこの溝に一定量留まろうとするが、フラックスが空隙9−3を伝わって第2の基板8−1の凹部8−3にも濡れ広がると、重力、表面張力の両者によって、フラックスの大半が凹部8−3に流れ込む。
このように、本実施の形態では、液状化したフラックスを切欠き16−2と空隙9−3とから構成される細い溝による毛細管現象によって第2の基板8−1の凹部8−3に誘導するので、はんだ接続後の冷却時にフラックスを凹部8−3の内部で安定硬化させることができ、高周波線路16−1と高周波線路10−1との接続箇所に残って硬化するフラックスの残渣を減らすことができる。その結果、本実施の形態では、高周波線路16−1と高周波線路10−1との接続箇所での電気的容量の増大を抑制することができ、この接続箇所での高周波線路16−1,10−1の特性インピーダンスを概ね50Ωに維持することが可能となる。
図17に本実施の形態および従来の高周波接続線路の反射損失特性、通過損失特性を示す。ここでは、第1の基板15−1の誘電体材料をポリイミド(比誘電率4.4)、第2の基板8−1の誘電体材料をアルミナセラミクス(比誘電率9.4)としている。第1の基板15−1の厚みは一般的なフレキシブル基板の厚みであり、約0.05mmである。
第1の基板15−1の高周波線路16−1に備えられたシグナル線路15−2の幅は0.15mm、シグナル線路15−2とグランド15−3とのギャップは0.08mmである。シグナルパッド15−4の幅とシグナル線路15−2の幅は同一となっている。また、第1の基板15−1のシグナルパッド15−4の幅と第2の基板8−1の高周波線路10−1に備えられたシグナル線路9−1の幅も同一である。さらに、第2の基板8−1の高周波線路10−1に備えられたシグナル線路9−1とグランド9−2とのギャップ(空隙9−3の幅)は、第1の基板15−1の高周波線路16−1に備えられたシグナル線路15−2とグランド15−3とのギャップと同一であり、0.08mmとしている。
同様に、図21(A)、図21(B)、図22(A)、図22(B)に示した従来の高周波接続線路においては、基板1−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド1−2の幅を0.15mm、シグナルパッド1−2とグランドパッド1−3とのギャップを0.08mmとしている。シグナルパッド1−5の幅とシグナルパッド1−2の幅は同一となっている。また、基板1−1のシグナルパッド1−5の幅と基板4−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド4−2の幅も同一である。さらに、基板4−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド4−2とグランドパッド4−3とのギャップは、基板1−1の高周波線路に備えられたシグナルパッド1−2とグランドパッド1−3とのギャップと同一であり、0.08mmとしている。
図17における200は従来の高周波接続線路の反射損失特性を示し、201は本実施の形態の高周波接続線路の反射損失特性を示し、202は従来の高周波接続線路の通過損失特性を示し、203は本実施の形態の高周波接続線路の通過損失特性を示している。図17から明らかなように、本実施の形態によれば、高周波線路16−1と高周波線路10−1との接続箇所での特性インピーダンスの不整合の改善効果により、従来の高周波接続線路と比較して、反射損失、通過損失が改善されていることが分かる。
なお、第1、第2の実施の形態において、第2の基板8−1に空洞8−2を設けることによる、高周波線路7−1,16−1と高周波線路10−1との接続箇所での特性インピーダンスの不整合の改善効果は、高周波線路7−1,16−1と高周波線路10−1との接続にはんだ以外の接続手法を用いる場合においても同様に適用可能である。
本発明は、高周波線路同士を接続する技術に適用することができる。
6−1,15−1…第1の基板、6−2,9−1,15−2…シグナル線路、6−3,9−2,15−3…グランド、6−4,15−4…シグナルパッド、6−5,15−5…グランドパッド、6−6,15−6…グランドプレーン、6−7,15−7…シグナルスルーホール、6−8,15−8…グランドスルーホール、7−1,10−1,16−1…高周波線路、7−2,16−2…切欠き、8−1…第2の基板、8−2…空洞、8−3…凹部、9−3…空隙、12−1,18−1…高周波接続線路。

Claims (4)

  1. 第1の基板上に形成された第1の高周波線路と、
    前記第1の基板と異なる第2の基板上に形成され、前記第1の高周波線路と電気的に接続された第2の高周波線路とを備え、
    前記第1の高周波線路は、
    誘電体からなる前記第1の基板と、
    この第1の基板に形成された第1のシグナル線路と、
    前記第1の基板に形成された第1のグランドと、
    前記第1の基板に形成され、前記第1のシグナル線路と電気的に接続されたシグナルパッドと、
    前記第1の基板に形成され、前記第1のグランドと電気的に接続されたグランドパッドとを備え、
    前記第2の高周波線路は、
    誘電体からなる前記第2の基板と、
    この第2の基板に形成され、前記第1の基板と前記第2の基板とが向かい合うようにして前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに前記シグナルパッドと当接して電気的に接続される第2のシグナル線路と、
    前記第2の基板に形成され、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに前記グランドパッドと当接して電気的に接続される第2のグランドとを備え、
    前記第2の基板は、比誘電率が前記第1の基板の比誘電率以上で、前記第1の基板よりも厚い誘電体からなり、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路との接続領域の少なくとも一部において前記第1の基板と向かい合う表面から離れた基板内部に空洞が形成され
    前記第1の基板は、端部に切欠きが形成された平面視櫛形の誘電体からなり、
    前記第1高周波線路は、前記第1のシグナル線路と前記第1のグランドと前記シグナルパッドと前記グランドパッドとが前記切欠きの延伸方向に沿って前記第1の基板に形成されることにより、前記第2の高周波線路と重ね合わされる端部が櫛形の形状を有することを特徴とする高周波接続線路。
  2. 請求項記載の高周波接続線路において、
    前記第2の基板は、さらに、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路との接続領域の近傍において前記第1の基板と向かい合う表面に形成された凹部を備え、
    前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとは、前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに前記切欠きと対応する位置に、前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとが存在しない空隙が生じ、この空隙が前記凹部と連通するように前記第2の基板に形成され、
    前記切欠きの位置と前記空隙の位置とが一致するように前記第1の高周波線路と前記第2の高周波線路とが重ね合わされたときに、前記切欠きと前記空隙と前記凹部とが連通することを特徴とする高周波接続線路。
  3. 請求項1または2記載の高周波接続線路において、
    前記第1の高周波線路は、さらに、前記グランドパッドと電気的に接続されたグランドプレーンを備え、前記第1の基板の前記第2の基板と向かい合う面に前記シグナルパッドと前記グランドパッドと前記グランドプレーンとが形成され、この面と反対側の面に前記第1のシグナル線路と前記第1のグランドとが形成されたグランデットコプレーナ線路であり、
    前記第2の高周波線路は、前記第2の基板の前記第1の基板と向かい合う面に前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとが形成されたコプレーナ線路であることを特徴とする高周波接続線路。
  4. 請求項1または2記載の高周波接続線路において、
    前記第1の高周波線路は、さらに、前記グランドパッドと電気的に接続されたグランドプレーンを備え、前記第1の基板の前記第2の基板と向かい合う面に前記シグナルパッドと前記グランドパッドと前記グランドプレーンとが形成され、この面と反対側の面のうち前記第2の高周波線路との接続領域に前記第1のシグナル線路と前記第1のグランドとが形成され、前記接続領域以外の領域には前記第1のシグナル線路のみが形成されたマイクロストリップ線路であり、
    前記第2の高周波線路は、前記第2の基板の前記第1の基板と向かい合う面に前記第2のシグナル線路と前記第2のグランドとが形成されたコプレーナ線路であることを特徴とする高周波接続線路。
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