JP6432630B2 - シール部材および防水コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、シール部材および防水コネクタに関する。
従来、自動車等の車両のワイヤーハーネスを接続する際に用いられるコネクタでは、コネクタ内部への水の侵入を抑制するため、シール部材を有する防水コネクタが使用されている(特許文献1等参照)。シール部材は、通常、端末部に端子が接続された端子付電線が挿入される挿入孔を有している。防水コネクタでは、挿入された端子付電線の電線外周に挿入孔の内面が密着することにより、コネクタ内部への水の侵入が抑制される。
特開2016−58138号公報
近年、防水コネクタは、小型化が要求されるとともに、挿入される電線数(極数)が増加している。これに伴い、シール部材には複数の挿入孔が形成されるともに、各挿入孔の孔径も小さくなってきている。
しかしながら、このようなシール部材では、各挿入孔に端子付電線を挿入するにつれ、柔軟なシール部材が弾性変形し、未だ端子付電線が挿入されていない挿入孔の孔径が縮まってくる。そのため、当該挿入孔に端子付電線を挿入した際に、金属製の端子により挿入孔の内面に裂傷が発生し、防水コネクタの防水性を低下させるおそれがある。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、裂傷の抑制を図ることが可能なシール部材、また、良好な防水性を有する防水コネクタを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、分子中にビニル基を少なくとも2つ有する第1シリコーン化合物に由来する第1ユニットと、
分子中にヒドロシリル基を少なくとも2つ有する第2シリコーン化合物に由来する第2ユニットと、
分子中にビニル基を少なくとも2つ有しており、上記第1シリコーン化合物とは異なる有機化合物に由来する第3ユニットと、
を分子中に有する熱硬化型シリコーンゴムより構成され、
上記有機化合物は、以下の(式1)で示される、シール部材にある。
Figure 0006432630
(但し、上記(式1)中、nは、4以上14以下の整数である。)
本発明の他の態様は、上記シール部材を有する、防水コネクタにある。
上記シール部材を構成する熱硬化型シリコーンゴムは、分子中に、上述の第1ユニットおよび第2ユニットに加え、第3ユニットを有している。そのため、上記シール部材を構成する熱硬化型シリコーンゴムは、第3ユニットの存在により、第1ユニットおよび第2ユニットで構成される熱硬化型シリコーンゴムに比べ、架橋点間分子量を大きくすることが可能になる。そのため、上記シール部材を構成する熱硬化型シリコーンゴムは、架橋点間分子量が大きくなることで、破断時モジュラスが低下するとともに破断時伸びが増加する。これにより、上記シール部材によれば、端子付電線が挿入孔に挿入される際の応力が緩和され、挿入孔の裂傷を抑制することが可能になる。また、上記シール部材によれば、裂傷が生じても、裂傷が進行し難くなる。
上記防水コネクタは、上記シール部材を有している。そのため、上記防水コネクタは、良好な防水性を発揮することができる。
実施例1のシール部材および防水コネクタ(一部)を模式的に説明するためのI−I線断面図である。 実施例1のシール部材および防水コネクタ(一部)を後方から見た模式的な説明図である。
上述したシール部材において、熱硬化型シリコーンゴムにおける第1ユニットは、分子中にビニル基を少なくも2つ有する第1シリコーン化合物に由来する部位である。第1シリコーン化合物としては、例えば、分子鎖の両末端にジメチルビニルシロキシ基が付加されたジメチルポリシロキサン、分子鎖の両末端にジメチルビニルシロキシ基が付加されたジメチルポリシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
熱硬化型シリコーンゴムにおける第2ユニットは、分子中にヒドロシリル基を少なくも2つ有する第2シリコーン化合物に由来する部位である。第2シリコーン化合物としては、例えば、分子鎖の両末端にジメチルハイドロジェンシロキシ基が付加されたジメチルポリシロキサン、分子鎖の両末端にトリメチルシロキシ基が付加されたメチルハイドロジェンポリシロキサンなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
熱硬化型シリコーンゴムにおける第3ユニットは、分子中にビニル基を少なくとも2つ有する有機化合物に由来する部位である。但し、有機化合物が第1シリコーン化合物と同じものである場合には、熱硬化型シリコーンゴムの分子中に第1ユニットと第2ユニットしかないことになる。そのため、第3ユニットにおける有機化合物は、第1シリコーン化合物とは異なるものとされる。有機化合物としては、例えば、分子鎖の両末端にビニル基を有する炭化水素などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
有機化合物の炭素数は、8以上18以下とすることができる。この構成によれば、熱硬化型シリコーンゴムにおける破断時モジュラスと破断時伸びとのバランスに優れるので、裂傷の抑制を図りやすいシール部材が得られる。なお、炭素数が8未満の有機化合物は、材料コストの増加を招きやすい。また、炭素数が18超えの有機化合物は、入手が難しくなる。これらの観点からも、炭素数8以上18以下の有機化合物の利用が有利である。なお、上記にいう有機化合物の炭素数は、ビニル基が有する炭素数を含む。
有機化合物としては、より具体的には、以下の式1で示される有機化合物が用いられる。但し、式1中、nは、4以上14以下の整数である。
Figure 0006432630
熱硬化型シリコーンゴムは、具体的には、第1ユニットと第2ユニットとの間に第3ユニットが配置された分子構造を有することができる。この構成によれば、第1ユニットと第2ユニットとが第3ユニットによって架橋された架橋構造を取りやすくなり、熱硬化型シリコーンゴムにおける架橋点間分子量を大きしやすくなる。そのため、上記構成によれば、破断時モジュラスの低下と破断時伸びの増加とを確実なものとすることが可能となり、上述した作用効果を確実なものとすることができる。
なお、熱硬化型シリコーンゴムは、例えば、触媒、オイル、充填剤、難燃剤、着色剤、酸化防止剤、可塑剤等の各種の公知の添加剤を1種または2種以上含むことができる。
熱硬化型シリコーンゴムは、具体的には、例えば、第1シリコーン化合物と第2シリコーン化合物との合計100質量部に対して、有機化合物を0.01〜10質量部、好ましくは、0.5〜10質量部含むシリコーン組成物の熱硬化物より構成することができる。この構成によれば、上述した作用効果を奏するシール部材を確実なものとすることができる。なお、第1シリコーン化合物と第2シリコーン化合物との質量比は、好ましくは、70:30〜30:70、より好ましくは、60:40〜40:60の範囲より選択することができる。
熱硬化型シリコーンゴムの切断時モジュラスは、14MPa以下とすることができる。この構成によれば、上述した作用効果を奏するシール部材を確実なものとすることができる。熱硬化型シリコーンゴムの切断時モジュラスは、端子による裂傷の抑制を確実なものとする観点から、好ましくは、13.8MPa以下、より好ましくは、13MPa以下とすることができる。また、熱硬化型シリコーンゴムの切断時モジュラスは、端子による裂傷の抑制を確実なものとする観点から、好ましくは、4MPa以上、より好ましくは、4.3MPa以上、さらに好ましくは、4.5MPa以上とすることができる。
なお、熱硬化型シリコーンゴムの切断時モジュラスは、JIS K6251に準拠して、熱硬化型シリコーンゴムよりなるダンベル状試験片(3号形)を23℃、引張速度500mm/分で引っ張り、当該試験片が切断したときの引張力を上記試験片の初期断面積で除した値(単位:N/mm=MPa)をいう。
熱硬化型シリコーンゴムの切断時伸びは、550%超1000%以下とすることができる。この構成によれば、上述した作用効果を奏するシール部材を確実なものとすることができる。熱硬化型シリコーンゴムの切断時伸びは、端子による裂傷の抑制を確実なものとする観点から、好ましくは、560%以上、より好ましくは、570%以上、さらに好ましくは、580%以上、さらにより好ましくは、590%以上とすることができる。また、熱硬化型シリコーンゴムの切断時伸びは、端子による裂傷の抑制を確実なものとする観点から、好ましくは、950%以下、より好ましくは、900%以下、さらに好ましくは、860%以下とすることができる。
なお、熱硬化型シリコーンゴムの切断時伸びは、JIS K6251に準拠して、熱硬化型シリコーンゴムよりなるダンベル状試験片(3号形)を23℃、引張速度500mm/分で引っ張り、当該試験片が切断したときの伸びをいう。
シール部材は、端末部に端子が接続された端子付電線が挿入される挿入孔を一つ有していてもよいし、挿入孔を複数有していてもよい。後者の構成によれば、各挿入孔に端子付電線を挿入するにつれ、シール部材が弾性変形し、未だ端子付電線が挿入されていない挿入孔の孔径が縮まってくるが、当該挿入孔に端子付電線を挿入した際でも、挿入孔の内面に裂傷が発生し難いシール部材が得られる。なお、シール部材は、具体的には、板状、マット状等の形状を呈することができる。
シール部材は、具体的には、自動車等の車両のワイヤーハーネスにおける防水コネクタの防水に好適に用いることができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例のシール部材および防水コネクタについて、図面を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1のシール部材および防水コネクタについて、図1および図2を用いて説明する。図1および図2に示されるように、本例のシール部材1は、分子中にビニル基を少なくとも2つ有する第1シリコーン化合物に由来する第1ユニットと、分子中にヒドロシリル基を少なくとも2つ有する第2シリコーン化合物に由来する第2ユニットと、分子中にビニル基を少なくとも2つ有しており、第1シリコーン化合物とは異なる有機化合物に由来する第3ユニットとを分子中に有する熱硬化型シリコーンゴムより構成されている。但し、有機化合物は、上述した(式1)で示されるものである。
本例では、シール部材1は、前端面121と後端面122とが略平行な角形状に形成されており、端末部に端子30が接続された端子付電線3が挿入される挿入孔10を複数有している。なお、相手側コネクタ(不図示)との嵌合側が前方とされる。各挿入孔10の内周面には、端子付電線3の電線31の外周に密着する環状のリップ部11が形成されている。リップ部11は、挿入孔10の内周面に、所定の間隔をおいて挿入方向に複数段設けられている。この構成によれば、挿入孔10に挿入された端子付電線3は、端子30により挿入孔10を押し広げながら挿入される。端子30が挿入孔10を抜け出た後には、端子接続部よりも後方の電線31の外周面にリップ部11が密着する。これにより、シール部材1の各挿入孔10と各電線31との間の各隙間が一括してシールされる。
防水コネクタ2は、具体的には、合成樹脂製のアウターハウジング21と、合成樹脂製のインナーハウジングと、上記シール部材1とを有している。なお、図1および図2では、インナーハウジングは省略されている。インナーハウジングは、シール部材1の挿入孔10と同じ数だけ端子収容室を有している。端子収容室は、端子付電線3の端子30を後端より収容可能に構成されている。アウターハウジング21は、前方に延びる筒状のフード部210と、フード部210の後端を塞ぐ基部211とを有している。基部211には、孔部22が形成されており、孔部22を介して、インナーハウジングが有する端子収容室に端子付電線3の端子30を収容できるようになっている。
シール部材1は、防水コネクタ2の防水ゴム栓として機能するもので、アウターハウジング21の孔部22を蓋うように、アウターハウジング21の基部211の内面側に一体に形成されている。防水コネクタ2では、シール部材1の前端面121にインナーハウジングの後端面が密着するように構成されている。
本例のシール部材1を構成する熱硬化型シリコーンゴムは、分子中に、第1ユニットおよび第2ユニットに加え、第3ユニットを有している。そのため、本例のシール部材1を構成する熱硬化型シリコーンゴムは、第3ユニットの存在により、第1ユニットおよび第2ユニットで構成される熱硬化型シリコーンゴムに比べ、架橋点間分子量を大きくすることが可能になる。そのため、本例のシール部材1を構成する熱硬化型シリコーンゴムは、架橋点間分子量が大きくなることで、破断時モジュラスが低下するとともに破断時伸びが増加する。これにより、本例のシール部材1によれば、端子付電線3が挿入孔10に挿入される際の応力が緩和され、挿入孔10の裂傷を抑制することが可能になる。また、本例のシール部材1によれば、裂傷が生じても、裂傷が進行し難くなる。
本例の防水コネクタ2は、本例のシール部材1を有している。そのため、本例の防水コネクタ2は、高い防水性を発揮することができる。
<実験例>
以下、上記シール部材および防水コネクタを、実験例を用いてより具体的に説明する。
−材料準備−
未硬化の熱硬化型シリコーンゴムとして、東レ・ダウコーニング社製、7−6830を準備した。準備した7−6830は、いずれも、主剤であるA成分と硬化剤であるB成分との2成分からなる。A成分は、分子中にビニル基を少なくも2つ有するシリコーン化合物を含んでいる。B成分は、分子中にヒドロシリル基を少なくも2つ有するシリコーン化合物を含んでいる。
また、分子中にビニル基を少なくとも2つ有する有機化合物として、上述した式1において、n=4のもの(以下、「C8有機化合物」という。)、n=8のもの(以下、「C12有機化合物」という。)、n=14のもの(以下、「C18有機化合物」という。)をそれぞれ準備した。
−シール部材試料の作製−
7−6830のA成分とB成分とを質量比で50:50で混合し、得られた混合物100質量部に対して、表1〜表3に示す所定の有機化合物を所定質量部添加し、これを、180℃に加熱した金型内に射出成形機にて射出し、加熱硬化させた。その後、加熱硬化物を冷却し、脱型した。以上により、各試料のシール部材を得た。各試料のシール部材は、それぞれ、縦200mm×横200mm×厚み2mmの板状体、6行×6列で合計36個の挿入孔を有するマット状のゴム栓(36極)の2種類より構成されている。なお、試料1Cでは、有機化合物が添加されていない。
−熱硬化型シリコーンゴムの破断時モジュラスおよび破断時伸びの測定−
上記作製した板状体よりダンベル状試験片(3号形)を打ち抜きにより採取した。そして、このダンベル状試験片を用い、上述した手法により、熱硬化型シリコーンゴムの破断時モジュラスおよび破断時伸びを測定した。
−防水試験−
上記作製したゴム栓をアウターハウジングの孔部を蓋うように、アウターハウジングの基部の内側面に一体に取り付け、端子付電線を各挿入孔に挿入した。次いで、組み立てたコネクタをチューブの一方端部に取り付けることにより、試験体を準備した。次いで、チューブの他方端部からエアを供給可能とするとともに、試験体が水平となるように水中に浸漬し、挿入孔を水平状態に保ったまま、端子付電線を上方に引張った状態とした。次いで、チューブの他方端部から200kPaでエアを供給し、ゴム栓と電線との間からのエアリーク状況を確認した。10秒間エアリークによる気泡の発生が見られなかった場合を、防水性に優れるとして「◎(二重丸)」とした。10秒間エアリークによる気泡が発生しなかったものの、30秒に到達する前にエアリークによる気泡が発生した場合を、良好な防水性を有するとして「○(丸)」とした。エアリーク試験開始後10秒未満でエアリークによる気泡の発生が見られ、上記試験後、挿入孔の内面に端子による裂傷が確認された場合を、防水性がないとして「×(バツ)」とした。
シール部材の詳細構成、測定結果、試験結果をまとめて表1〜表3に示す。
Figure 0006432630
Figure 0006432630
Figure 0006432630
表1〜表3によれば、次のことがわかる。試料1Cのゴム栓は、主剤であるA成分および硬化剤であるB成分の2成分を混合し、この混合物を熱硬化させてなる。つまり、試料1Cのゴム栓は、A成分に由来するユニットとB成分に由来するユニットとを分子中に有する熱硬化型シリコーンゴムより構成されており、当該熱硬化型シリコーンゴムには、分子中にビニル基を少なくとも2つ有する有機化合物に由来するユニットが含まれていない。そのため、試料1Cのゴム栓を用いた試料1Cの防水コネクタでは、端子付電線の挿入時に、挿入孔の内面に裂傷が発生し、これが原因でエアリークが発生した。
これに対し、試料1〜試料15のゴム栓は、主剤であるA成分と硬化剤であるB成分との混合物に対して、分子中にビニル基を少なくとも2つ有する所定の有機化合物が添加されており、この有機化合物を含む混合物が熱硬化されてなる。つまり、試料1〜試料15のゴム栓は、上記で規定される第1ユニット、第2ユニット、および、第3ユニットを分子内に有する熱硬化型シリコーンゴムより構成されている。
そのため、試料1〜試料15のゴム栓では、試料1Cのゴム栓に比べ、架橋点間分子量が大きくなることで、破断時モジュラスが低下するとともに破断時伸びが増加した。そして、これにより、端子付電線が挿入孔に挿入される際の応力が緩和され、挿入孔の裂傷を抑制することができた。その結果、試料1〜試料15のゴム栓は、上記防水試験での防水性能を満足することができた。
以上、本発明の実施例、実験例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例、実験例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
分子中にビニル基を少なくとも2つ有する第1シリコーン化合物に由来する第1ユニットと、
分子中にヒドロシリル基を少なくとも2つ有する第2シリコーン化合物に由来する第2ユニットと、
分子中にビニル基を少なくとも2つ有しており、上記第1シリコーン化合物とは異なる有機化合物に由来する第3ユニットと、
を分子中に有する熱硬化型シリコーンゴムより構成される、シール部材。
2.
上記有機化合物の炭素数は、8以上18以下である、上記1.に記載のシール部材。
3.
上記熱硬化型シリコーンゴムの切断時モジュラスが、14MPa以下である、上記1.または上記2.に記載のシール部材。
4.
上記熱硬化型シリコーンゴムの切断時伸びは、550%超1000%以下である、上記1.〜上記3.のいずれか1項に記載のシール部材。
5.
上記熱硬化型シリコーンゴムは、上記第1シリコーン化合物と上記第2シリコーン化合物との合計100質量部に対して、上記有機化合物を0.01〜10質量部含むシリコーン組成物の熱硬化物より構成されている、上記1.〜上記4.のいずれか1項に記載のシール部材。
6.
端末部に端子が接続された端子付電線が挿入される挿入孔を複数有する、上記1.〜上記5.のいずれか1項に記載のシール部材。
7.
上記1.〜上記6.のいずれか1項に記載のシール部材を有する、防水コネクタ。
1 シール部材
2 防水コネクタ

Claims (6)

  1. 分子中にビニル基を少なくとも2つ有する第1シリコーン化合物に由来する第1ユニットと、
    分子中にヒドロシリル基を少なくとも2つ有する第2シリコーン化合物に由来する第2ユニットと、
    分子中にビニル基を少なくとも2つ有しており、上記第1シリコーン化合物とは異なる有機化合物に由来する第3ユニットと、
    を分子中に有する熱硬化型シリコーンゴムより構成され、
    上記有機化合物は、以下の(式1)で示される、シール部材。
    Figure 0006432630
    (但し、上記(式1)中、nは、4以上14以下の整数である。)
  2. 上記熱硬化型シリコーンゴムの切断時モジュラスが、14MPa以下である、請求項1に記載のシール部材。
  3. 上記熱硬化型シリコーンゴムの切断時伸びは、550%超1000%以下である、請求項1または2に記載のシール部材。
  4. 上記熱硬化型シリコーンゴムは、上記第1シリコーン化合物と上記第2シリコーン化合物との合計100質量部に対して、上記有機化合物を0.01〜10質量部含むシリコーン組成物の熱硬化物より構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のシール部材。
  5. 端末部に端子が接続された端子付電線が挿入される挿入孔を複数有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のシール部材。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のシール部材を有する、防水コネクタ。
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