JP6430285B2 - 熱交換器の冷却装置および冷却方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、前記熱交換器に対して逆浸透膜装置により処理した電気伝導度の低い処理水を散水することで、節電およびスケールの発生を防止する熱交換器の冷却装置が記載されている。
特許文献3には、工場排水を活性汚泥処理した処理水を原水として利用し、前記原水を精製処理した水を前記熱交換器に対して散水することで、節電およびスケールの発生を防止する熱交換器の冷却方法が記載されている。
前記散水手段が、
電気伝導度が20μS/cm未満の処理水を得るための逆浸透膜装置と、前記処理水を送水するための送水管と、前記処理水を散水するための散水ノズルを有しているもので、前記散水ノズルが、前記外気取り入れ口を含む面側に配置されるものであり、
前記風の緩衝手段が、
開口部を有する風の遮蔽面を備えた部材であり、前記遮蔽面の面積(開口部を含む面積)に対する開口部の総面積が5〜60%の範囲のものであり、
前記開口部を有する遮蔽面が、前記外気取り入れ口を含む面に対して間隔をおいて配置されるものであり、
前記室外機のファンが作動したとき、外気が前記風の緩衝手段の開口部を通り、前記外気取り入れ口から取り込まれて熱交換器に送風されるものであり、
前記開口部から前記外気取り入れ口に至る空気流中に前記散水ノズルが位置するように、前記風の緩衝手段の開口部の位置と前記散水ノズルの位置が調整されるものである、熱交換器の冷却装置と、前記冷却装置を使用した熱交換器の冷却方法を提供する。
前記開口部を有する風の緩衝手段は、逆浸透膜装置の処理水の噴霧に対する風の影響を抑制すると共に、開口部を通って熱交換器に向かって流れる気流を形成させ、噴霧された前記処理水と熱交換器が接触されやすくすることで、冷却効率を高めることができるものである。
前記冷却効率を高めるとは、同一水量の水を使用したとき、風の緩衝手段を利用しない場合と比べて、熱交換器の冷却に使用されない処理水量を低減し、電気使用量の削減効果が大きくなることを意味するものである。
また、前記冷却効率を高めるとは、風の緩衝手段を利用しない場合と同等の電気使用量の削減効果を得るときには、噴霧する水量を減少させることができることを意味するものである。
(1)図1、図2の熱交換器の冷却装置
図1および図2により熱交換器の冷却装置を説明する。
冷房装置の室外機1は、ハウジング2内に熱交換器3とファン4が配置されている。なお、凝縮器、圧縮機、パイプなどの他の構成要素は省略している。
ハウジング2の一面側には、外気の取り入れ口5を有している。図1の実施形態では、外気の取り入れ口5は一面側のみに形成されているが、二面または三面以上に形成されていてもよい。
逆浸透膜装置は、図示していない水源と接続されている。水源は、水道の取水口がある場合は、それを利用してもよいし、ビルなどであれば、屋上に設置されている貯水タンクを利用してもよいし、さらに特許文献3のように排水を処理した処理水を利用してもよい。なお、水源自体は、本発明の冷却装置には含まれない。
RO装置は、例えば、ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社より販売されている、装置型式VCR40シリーズ、VCR80シリーズ、NER40シリーズ、NER80シリーズ、SHRシリーズ、E−mizuシリーズなどを用いることができる。
RO装置の処理水は、電気伝導度が4〜10μS/cmであり、Caイオン、Mgイオン、Naイオン、Clイオン、イオン状シリカなどが実質的に除かれたものが好ましい。
散水ノズル12の孔径(散水するための孔の内径)は、100μm以下の液滴を噴霧できる大きさに調整されているものが好ましく、液滴の大きさは50〜100μmがより好ましく、50〜70μmがさらに好ましい。
液滴の大きさが前記範囲であると、空気流と共に熱交換器3まで供給し易くなり、冷却効率も高めることができる。
前記範囲の液滴を噴霧できるものとしては、例えば、(株)いけうち製の霧ノズル125N、10N、14、16N、20N、25、32、38、100などを使用することができる。
RO装置の処理水は、電気伝導度が20μS/cm未満、好ましくは4〜10μS/cmの範囲であり、Caイオン、Mgイオン、Naイオン、Clイオン、イオン状シリカなどが実質的に除かれているため、噴霧ノズルの閉塞を防止でき、液滴の大きさが安定する。
風の緩衝手段20は、平面遮蔽部21が外気取り入れ口5を含む面に対して間隔をおいて配置されており、平面遮蔽部21と外気取り入れ口5の間に散水手段10が位置するように配置されている。
風の緩衝手段20は、平面遮蔽部21が室外機1(外気取り入れ口5)に向かって吹く風を遮るように作用すると共に、開口部25が室外機1の外気取り入れ口5に向かって流れる空気流を形成するように作用するものである。
風の緩衝手段20の平面遮蔽部21は、プラスチック、金属、木材またはこれらを組み合わせたものからなるもの、前記材料からなる支持部材(例えば、梁材、棒材、パイプを組み合わせた枠形状もの)でプラスチックシートが支持されたものなどからなるものである。
開口部25の外側面21a側の開口径(z1)と内側面21bの開口径(z2)は同じであるものが好ましいが(z1=z2)、z1>z2でもよいし、z1<z2でもよい。
開口部25は、平面遮蔽部21の面積(開口部25も含む面積)に対する開口部の総面積(開口率)が5〜60%の範囲になるものである。
開口率は、室外機1が配置されている周囲環境に応じて調整することができる。例えば、室外機1が、風が通り抜けやすい場所や風が強い場所に設置されているような場合には開口率を小さくして、室外機1が、周囲に建物、塀などがあり、風が通りにくい場所に設置されているような場合には開口率を大きくすることができる。
開口部25の形成位置、形状、大きさ、数などは、前記開口率の範囲内において調整することができる。
なお、室外機1と風の緩衝手段20は、周囲環境に応じて、植物の種子、塵埃、虫などが侵入することを防止するための網などで覆うこともできる。
また、複数の室外機1を使用するときは、風の緩衝手段20の長さをより長くすることで、複数の室外機1と一つの風の緩衝手段20を組み合わせることもできる。
図3は、図1、図2とは別実施形態の熱交換器の冷却装置であるが、風の緩衝手段が異なるほかは、図1、図2の熱交換器の冷却装置と同じものである。
風の緩衝手段120は、開口部125aを有する平面遮蔽部121と、平面遮蔽部121の両側から同一方向に折り曲げられた、開口部125bを有する第1側面遮蔽部122と、開口部125cを有する第2側面遮蔽部123からなるものである。
風の緩衝手段120は、平面遮蔽部121が外気取り入れ口5を含む面に対して間隔をおいて配置され、第1側面遮蔽部122がハウジング2の第1側面2aに対して間隔をおいて配置され、第2側面遮蔽部123がハウジング2の第1側面2bに対して間隔をおいて配置されている。
外気取り入れ口5は、平面遮蔽部121、第1側面遮蔽部122および第2側面遮蔽部123で囲まれた状態になっている。
なお、図3に示す風の緩衝手段120は、第1側面遮蔽部122および第2側面遮蔽部123のいずれか一方がない形態にすることもできる。
風の緩衝手段120の平面遮蔽部121、第1側面遮蔽部122および第2側面遮蔽部123は、プラスチック、金属、木材またはこれらを組み合わせたものからなるもの、前記材料からなる支持部材(例えば、梁材、棒材、パイプを組み合わせた枠形状もの)でプラスチックシートが支持されたものなどからなるものである。
なお、室外機1と風の緩衝手段120は、周囲環境に応じて、植物の種子、塵埃、虫などが侵入することを防止するための網などで覆うこともできる。
開口部125bは、第1側面遮蔽部122の厚さ方向に貫通された孔であり、第1側面遮蔽部122の面積(開口部125bを含む面積)に対する開口部の総面積(開口率)が5〜60%の範囲になるものである。
開口部125cは、第2側面遮蔽部123の厚さ方向に貫通された孔であり、第2側面遮蔽部123の面積(開口部125cを含む面積)に対する開口部の総面積(開口率)が5〜60%の範囲になるものである。
開口部125a、125b、125cのそれぞれの開口率は、前記範囲内で同じであってもよいし、開口部ごとに異なっていてもよい。
開口部125a、125b、125cのそれぞれの開口率は、室外機1が配置されている周囲環境に応じて調整することができる。
例えば、室外機1が、風が通り抜けやすい場所や風が強い場所に設置されているような場合には開口率を小さくして、室外機1が、周囲に建物、塀などがあり、風が通りにくい場所に設置されているような場合には開口率を大きくすることができる。
また例えば風が、室外機1の第1面2a側から第2面2b側に向かって吹きやすい状況であれば、第1側面遮蔽部122の開口部125bの開口率を小さくし、平面遮蔽部121の開口部125aの開口率と第2側面遮蔽部123の開口部125cの開口率を大きくすることができる。
開口部125a、125b、125cの形成位置、形状、大きさ、数などは、前記開口率の範囲内において調整することができる。
また、多数(例えば10台以上)の室外機1が一方向に並べられているときは、図3に示す風の緩衝手段120であり第1側面遮蔽部122がないものを一端側に配置して、図3に示す風の緩衝手段120であり第2側面遮蔽部123がないものを他端側に配置して、中間に図2に示す風の緩衝手段20を配置することで、長い一つの風の緩衝手段として使用することができる。
図4(a)〜(h)は、室外機と風の緩衝手段との異なる実施形態の配置状態を示すものである。室外機1が設置されている周囲環境の風向の状況に応じて、例えば、図4(a)〜(h)のような異なる実施形態を選択することができる。
なお、白矢印は、いずれも室外機1が作動状態にあるときの周囲環境の風向の一例を示している。
風の緩衝手段20は、図4(b)、図4(c)に示すように室外機1に対して斜めに配置することもできる。
図4(e)は、図4(d)の変形例であり、風の緩衝手段120は、平面遮蔽部121に対して、第1側遮蔽部122と第2側面遮蔽部123が外側に拡がるように形成されている。
ここで、例えば第1側遮蔽部122は図4(e)に示す形態で、第2側面遮蔽部123は図4(d)と同じ形態であるもの、または第1側遮蔽部122と第2側面遮蔽部123が前記形態と逆の形態であるものでもよい。
風の緩衝手段120Aは、平面遮蔽部121Aと第1側面遮蔽部122Aを有しており、平面遮蔽部121Aが外気取り入れ口5と間隔をおいて配置され、第1側面遮蔽部122Aが室外機1の第1面2aと間隔をおいて配置されている。
第1側面遮蔽部122Aは、図4(e)と同様に外側に拡がった形態でもよい。
風の緩衝手段120Bは、平面遮蔽部121Bと第2側面遮蔽部123Bを有しており、平面遮蔽部121Bが外気取り入れ口5と間隔をおいて配置され、第2側面遮蔽部123Bが室外機1の第2面2bと間隔をおいて配置されている。
第2側面遮蔽部123Bは、図4(e)と同様に外側に拡がった形態でもよい。
第1側面遮蔽部122Cが室外機1の第1面2aと間隔をおいて配置され、第2側面遮蔽部123Cが室外機1の第2面2bと間隔をおいて配置されている。
第1側面遮蔽部122Cは、室外機1の第1面2aに対して斜めになるように配置されていてもよいし、第2側面遮蔽部123Cは、室外機1の第2面2bに対して斜めになるように配置されていてもよい。
図5(a)、(b)は、風の緩衝手段20の遮蔽面(平面遮蔽部)21と開口部25の位置関係を示した図である。
開口部25は、平面遮蔽部21の外側面21aから内側面21b(室外機1側になる面)まで貫通した孔である。
図5(a)、(b)では、開口部25が横長の四角形であるが、縦長の四角形でもよいし、円形、楕円形、三角形、五角形、六角形以上の多角形、不定形でもよい。
図5(a)、(b)では、開口部25が均等間隔で配置されているが、一部に偏って配置されていてもよい。
例えば、風の緩衝手段20が図4(b)のように配置された状態で使用されるときは、図5(a)にて左半分側(第2辺20b側の半分)のみに開口部25を形成したものを使用して、第2辺20bが室外機1に近い位置になるようにして配置することもできる。
また例えば、風の緩衝手段20が図4(c)のように配置された状態で使用されるときは、図5(a)にて右半分側(第1辺20a側の半分)のみに開口部25を形成したものを使用して、第1辺20aが室外機1に近い位置になるようにして配置することもできる。
風の緩衝手段20の開口部25は、厚さ方向に貫通した孔であればよく、例えば、図6(a)〜(d)に示す実施形態のようにすることができる。
図6(a)は、開口部25が、高さ方向(長軸方向)に対して直交する方向に形成されている実施形態である。
図6(b)は、開口部25が、外側面21aから内側面21bに下向きに傾斜して形成されている実施形態である。
図6(c)は、開口部25が、外側面21aから内側面21bに上向きに傾斜して形成されている実施形態である。
図6(d)は、開口部25が、図6(a)、(b)、(c)の開口部25が混在して形成されている実施形態である。
風の緩衝手段20の開口部25は、厚さ方向に貫通した孔であればよく、例えば、図7(a)〜(d)に示すような実施形態にすることができる。
図7(a)は、開口部25が、高さ方向(長軸方向)に対して直交する方向に形成されている実施形態である。
開口部25の内側面21b側には、筒状の空気流の制御手段27が内側面21bから突き出された状態で形成されている。
開口部25の内側面21b側には、筒状の空気流の制御手段27が内側面21bから突き出された状態で形成されている。
開口部25の内側面21b側には、筒状の空気流の制御手段27が内側面21bから突き出された状態で形成されている。
開口部25の内側面21b側には、筒状の空気流の制御手段27が内側面21bから突き出された状態で形成されている。
図7(a)〜(d)に示す筒状の空気流の制御手段27は、開口部25を通る空気流を特定方向に制御するように機能するものである。
図8に示す風の緩衝手段220は、脚部226と天板部227、脚部226と天板部227の間の第1側板部228と第2側板部229が枠を形成するように組み合わされている。
第1側板部228と第2側板部229の間には、天板部227側から順に、第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223が掛け渡されている。
第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223のそれぞれの長さ方向の両端側は、第1側板部228と第2側板部229に固定されている。
図8では、第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223の3枚が使用されているが、緩衝板の数は制限されるものではなく、4枚以上の緩衝板を組み合わせて使用することもできる。
図9(a)は、角度αは鈍角であり、図9(b)は、角度αは90度であり、図9(c)は、角度αは鋭角である。
図9(a)〜(c)では、第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223は、それぞれの角度αが同一であるが、それぞれの角度αが異なるようにすることもできる。
角度αは、例えば、第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223の第1側板部228と第2側板部229に対する取り付け位置を調整することで変えることができる。
前記のように取り付け位置を変える方法は特に制限されるものではない。例えば、第1側板部228と第2側板部229の第1緩衝板221の取り付け位置に高さの異なる複数の貫通孔を開け、第1緩衝板221の長さ方向の両端面に2つの孔を開けておき、それぞれの孔の位置を調整しながらボルトなどで固定する方法を適用することができる。第2緩衝板222と第3緩衝板223についても同様にすることができる。
第1開口部225a、第2開口部225b、第3開口部225cおよび第4開口部225dは、長さ方向に伸びる細長い隙間からなる開口であるが、上記した角度αを変えることで、開口部の幅(図9(a)〜(c)に示すw1)も変えることができる。
第1開口部225a、第2開口部225b、第3開口部225cおよび第4開口部225dの開口面積は、それぞれの開口部の「幅w1×長さ」から求められる。
但し、幅w1は、空気の流れ(図9(a)〜(c)において白矢印で示している)に対する緩衝作用に影響するものであり、図9(a)〜(c)においては、第1開口部225aおよび第4開口部225dのw1は狭い方の幅となる。
図3に示す風の緩衝手段120と同様の形態にするときは、平面遮蔽部121、第1側面遮蔽部122および第2側面遮蔽部123のそれぞれに、第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223を取り付けることができる。
第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223は、側面形状が図示するような平板であるもののほか、湾曲しているもの、平面に突起を有しているものでもよい。
また第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝板223は、側面形状が三角形、台形、クランク形状などの形状のものであってもよい。
図1〜図3により本発明の熱交換器の冷却装置を使用した冷却方法を説明する。
冷房装置の室内機の運転が開始されると、室外機1の運転も開始される。室外機1の運転が開始され、ファン4が作動して、外気取り入れ口5から取り入れられた空気が熱交換器3に送風され、熱交換器3が冷却される。
室外機1の運転と並行して、RO装置の運転も開始して、電気伝導度が20μS/cm未満、好ましくは4〜10μS/cm範囲の処理水を製造する。
前記電気伝導度が20μS/cm未満の処理水は、送水管11から送水され、散水ノズル12から室外機1の外気取り入れ口5に噴霧される。
このとき、上記したとおり、100μm以下の大きさの液滴になるように噴霧すると、室外機1を設置している面(例えば、コンクリート面)に水が滴り落ちることがほとんどなくなり、設置面に苔などが発生することを抑制できるので好ましい。
外気取り入れ口5に噴霧された処理水は、ファン4による送風と共に熱交換器3に送られて、熱交換器3の表面に付着する。
熱交換器3の表面に付着した処理水は蒸発し、その際に熱を奪うため、熱交換器3による冷媒の冷却効果が高められる。
また、処理水は電気伝導度が低いため(即ち、実質的にスケール成分を含んでいないため)、長期間散水を継続した場合でも、外気取り入れ口5、ファン4、熱交換器3などにスケール成分が付着することもない。
しかし、図1および図2に示す実施形態の冷却装置では、散水ノズル12は室外機1と風の緩衝手段20の間に配置されているため、散水ノズル12から処理水を噴霧するとき、室外機1に向かって吹き付ける風の影響を受け難くなる。
室外機1に正面から風が吹き付けているときには、開口部25は風が通るが、平面遮蔽部21は風を遮断することになるため、室外機1(散水ノズル12)まで到達する風量が制御される(即ち、風の強さが緩和される)ことになる。
また、ファン4が作動していることから、開口部25を通った風は、開口部25から外気取り入れ口5に至る空気流を生じさせることになる。
このため、散水ノズル12から噴霧された処理水のほぼ全量は、前記空気流と共に熱交換器3に送られて熱交換器3の冷却に使用されることになり(即ち、冷却に使用されずに飛び散ってしまう処理水量が低減され)、冷却効率が高められる。
また、図8に示すような風の緩衝手段220を使用するときは、室外機1が設置された場所の風の状況に応じて、図9(a)〜(c)のいずれかの形態にすることができるほか、第1緩衝板221、第2緩衝板222、第3緩衝223の角度αを適宜調整することができる。
熱交換器の冷却装置を使用して、下記の条件で冷却運転を実施した。
<室外機と熱交換器の冷却装置>
室外機:COOLSCAPE製THVD-100を3台使用した。各室外機は、表面と裏面の両方に伝熱面(外気取り入れ口を有する面)を有しているため、合計で6面の伝熱面を有している。
RO処理装置:ダイセン・メンブレン・システムズ(株)製のE−mizu200(処理量:200L/hr,処理水の電気伝導度7〜10μS/cm)を1台使用した。
噴霧ノズル:(株)いけうち製の霧ノズル125Nを、1つの伝熱面ごとにそれらの上辺に300mmの間隔で8個ずつ取り付けた。
風の緩衝手段:金属フレームで支持された、厚さ10mmのプラスチック製黒色シートに図5(a)に示すように計2箇所の穴を開けたものを使用した。開口部面積は9%であった。風の緩衝手段は、室外機上部には接して、室外機下部には約70cmの間隔をおいて伝熱面の正面に配置した。
場所:タイ国バンコク市内のA商業施設
期間:2014年4月7日から4月11日までの5日間
噴霧時間:夜間2:30〜5:00,日中13:30〜15:00
噴霧量:ノズル1個当たり0.06L/min,全体で173L/Hr,液滴径約60μm
室外機が設置している場所への通路を閉鎖して(但し、風の通りを阻害しないようにした)、外部から観察できないようにして実施した。
4月10日の運転では、日中の噴霧停止していた時間帯では、最低でも49KWあった消費電力が、噴霧中は37kWまで低下して、24〜25%の消費電力の削減効果が認められた。
夜間では、噴霧停止していた時間帯では、最低でも42kWあった消費電力が、噴霧中は36kWまで低下して、14〜15%の消費電力の削減効果が認められた。
熱交換器の冷却装置を使用して、下記の条件で冷却運転を実施した。
<室外機と熱交換器の冷却装置>
室外機:ダイキン製RUR20NYISタイモデルを1台使用した。片面のみに伝熱面(外気取り入れ口)を有するもの。
RO処理装置:ダイセン・メンブレン・システムズ(株)製のE−mizu200(処理量:200L/hr,処理水の電気伝導度7〜10μS/cm)を1台使用した。
噴霧ノズル:(株)いけうち製の霧ノズル125Nを、室外機の伝熱面の縦側中間部と下部の2箇所において19個ずつ、合計で38個配置した。
風の緩衝手段:金属フレームで支持された、厚さ10mmのプラスチック製黒色シートに図5(a)に示すように計10箇所の穴を開けたものを使用した。開口部面積は25%であった。風の緩衝手段は、約30cmの間隔をおいて伝熱面の正面に配置した。
場所:タイ国ロッブリ県のB工場
期間:2014年11月20日
噴霧量:全体で200L/Hr,液滴径60μm
11:30になった時点で、風の緩衝手段は使用せず、RO処理装置による処理水の噴霧を開始し、そのまま10分間継続した。消費電力は7.1kWに下がった。RO処理装置による処理水の噴霧を停止すると、消費電力は8.3kWに戻った。
風の緩衝手段を使用しない場合では、15%の消費電力の削減効果が確認できた。
12:40に再度RO処理装置による処理水の噴霧を開始すると、消費電力は一旦6.1kWまで落ちたが、気温の上昇に伴い、7kWまで徐々に上昇した。
13:30にRO処理装置による処理水の噴霧を停止し、風の緩衝手段を所定位置に設置した。
風の緩衝手段を設置するまでの消費電力は8.5〜8.6kWであったが、設置後は8.3kWであった。
14:00に、風の緩衝手段を設置した状態で、RO処理装置による処理水の噴霧を再開すると消費電力は急激に低下し、再開30分後以降は、消費電力6.5kW前後で推移した。22%の消費電力の削減効果が確認できた。
なお、運転時間中は、室外機が設置している場所への通路を閉鎖して(但し、風の通りを阻害しないようにした)、外部から観察できないようにして実施した。
熱交換器の冷却装置を使用して、下記の条件で冷却運転を実施した。
<室外機と熱交換器の冷却装置>
室外機:YORK製を9台使用した。片面のみに伝熱面(外気取り入れ口)を有するもの。
RO処理装置:ダイセン・メンブレン・システムズ(株)製のE−mizu200(処理量:200L/hr,処理水の電気伝導度7〜10μS/cm)を2台使用した。
噴霧ノズル:一つの室外機の伝熱面に対して10個ずつ配置した。
風の緩衝手段:厚さ10mmのトタン板に図6(c)に示すように開口部25が、外側面21aから内側面21bに上向きに傾斜して形成され、計14箇所の穴を開けたものを使用した。開口部面積は30%であった。風の緩衝手段は、約30cmの間隔をおいて伝熱面の正面に配置した。
場所:タイ国のC工場
期間:2014年8月23日から9月1日までの10日間
噴霧量:ノズル1個当たり0.3L/min、全体で1440L/Hr
噴霧時間:9:00〜10:00
11:00〜12:00
13:00〜14:00
15:00〜16:00
17:00〜19:00
10日間とも、噴霧時間中の消費電力は、日中の噴霧停止していた時間帯における消費電力より低く、11%(9.4kW→8.4kW)から15%(14.8kW→12.5kW)の消費電力の削減効果が認められた。
なお、運転時間中は、室外機が設置している場所への通路を閉鎖して(但し、風の通りを阻害しないようにした)、外部から観察できないようにして実施した。
2 ハウジング
3 熱交換器
4 ファン
5 外気取り入れ口
10 散水手段
11 送水管
12 散水ノズル
20 風の緩衝手段
21 遮蔽面(平面遮蔽部)
25 開口部
Claims (6)
- 熱交換器、外気取り入れ口から外気を取り入れて前記熱交換器に送風し、空気冷却するためのファン、凝縮器および圧縮機を備えた室外機における前記熱交換器の冷却装置であって、散水手段と風の緩衝手段を有しているものであり、
前記散水手段が、
電気伝導度が20μS/cm未満の処理水を得るための逆浸透膜装置と、前記処理水を送水するための送水管と、前記処理水を散水するための散水ノズルを有しているもので、前記散水ノズルが、100μm以下の液滴を噴霧でき、前記外気取り入れ口を含む面側に配置されるものであり、
前記風の緩衝手段が、
開口部を有する風の遮蔽面である平面遮蔽部を備えた部材であり、前記平面遮蔽部の面積(開口部を含む面積)に対する開口部の総面積が5〜60%の範囲のものであり、
前記開口部を有する平面遮蔽部が、前記外気取り入れ口を含む面に対して間隔をおいて配置されるものであり、
前記風の緩衝手段の平面遮蔽部と前記室外機の外気取り入れ口の間に散水手段が位置するように配置されており、
前記室外機のファンが作動したとき、外気が前記風の緩衝手段の開口部を通り、前記外気取り入れ口から取り込まれて熱交換器に送風されるものであり、
前記風の緩衝手段の開口部から前記外気取り入れ口に至る空気流中に前記散水ノズルが位置するように、前記風の緩衝手段の開口部の位置と前記散水ノズルの位置が調整されるものである、熱交換器の冷却装置。 - 前記風の緩衝手段が、
前記遮蔽面が開口部を有する平面遮蔽部からなるものであり、
前記平面遮蔽部が、前記外気取り入れ口を含む面および前記散水ノズルと対向する位置に間隔をおいて配置されるものである、請求項1記載の熱交換器の冷却装置。 - 前記風の緩衝手段が、
前記遮蔽面が、開口部を有する平面遮蔽部と、前記平面遮蔽部の両側から同一方向に折り曲げられた、開口部を有する第1側面遮蔽部と開口部を有する第2側面遮蔽部からなるものであり、
前記平面遮蔽部が、前記外気取り入れ口を含む面および前記散水ノズルと対向する位置に間隔をおき、
前記第1側面遮蔽部と前記第2側面遮蔽部が、前記外気取り入れ口を含む面側になり、前記外気取り入れ口を含む面および前記散水ノズルと間隔をおいて配置されるものであり、
前記風の緩衝手段が、前記外気取り入れ口を含む面が前記平面遮蔽部、前記第1側面遮蔽部および前記第2側面遮蔽部により囲まれるように配置されるものである、請求項1記載の熱交換器の冷却装置。 - 前記風の緩衝手段が、前記遮蔽面が開口部を有する平板または開口部を有するシートからなるものである、請求項1記載の熱交換器の冷却装置。
- 前記風の緩衝手段が、前記遮蔽面に形成された開口部と、前記開口部に取り付けられた、前記開口部を通る空気流を特定方向に制御するための制御手段を備えているものである、請求項1記載の熱交換器の冷却装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換器の冷却装置を使用する熱交換器の冷却方法であって、
室外機の運転が開始され、ファンが作動して、外気取り入れ口から取り入れられた空気が熱交換器に送風されているとき、
前記散水手段の散水ノズルから前記室外機の外気取り入れ口に対して、電気伝導度が20μS/cm未満の処理水を噴霧して、
前記風の緩衝手段の開口部を通り、前記室外機の外気取り入れ口から熱交換器に至る空気流と共に、前記噴霧した処理水を前記熱交換器に送って冷却する、熱交換器の冷却方法。
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