JP6430262B2 - オフセット算出装置及びこれを用いた方位角センサ - Google Patents

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Description

本発明は、オフセット算出装置及びこれを用いた方位角センサに関する。
方位角センサ(地磁気センサ)は、地磁気の方向を検出することにより、方位角を測定する。ただし、測定対象の地磁気は非常に微弱である。従って、方位角を精度良く検出するためには、周囲環境に存在する磁場(方位角センサを搭載したセットの内部で発生する磁場、若しくは、方位角センサの周囲に置かれた強力マグネットなどが発する磁場など)に起因するオフセットや、方位角センサ自体の性能に起因するオフセットをキャンセルして、真の地磁気を検出する必要がある。
方位角センサのオフセットは、時間的にも空間的にも絶えず変化する。従って、方位角を精度良く検出するためには、方位角センサのオフセットを高速かつ継続的にキャンセルし続ける必要がある。
オフセット補正方法としては、使用するユーザが意図的に手動補正する方法と、ユーザが意図しない間に自動補正する方法があり、ユーザの利便性向上や方位角センサの検出精度向上を鑑みると、後者の方法を採用することが望ましい。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特許第4391416号明細書
しかしながら、特許文献1の従来技術では、オフセット補正処理に要する演算量が非常に多いので、オフセットを高速かつ継続的にキャンセルし続けるためには、高い演算能力を必要とするという課題があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記課題に鑑み、従来よりも少ない演算量でオフセットを算出することのできるオフセット算出装置及びこれを用いた方位角センサを提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているオフセット算出装置は、3軸座標系または2軸座標系のデータ点として順次取得される3軸または2軸の磁気検出データについて、N個(ただしN≧2)のデータ点から任意に択一された基準データ点を原点と一致させるように各々のデータ点を一様に平行移動することにより、前記基準データ点を除いた(N−1)個の仮想データ点を導出した上で、前記原点を通る曲面または曲線と各々の仮想データ点との距離が最小となる仮想オフセット点を算出し、前記平行移動分を元に戻すように前記仮想オフセット点を平行移動することにより、前記磁気検出データのオフセット値を算出する構成(第1の構成)とされている。
上記第1の構成から成るオフセット算出装置は、前記仮想データ点を(Hxi’,Hyi’,Hzi’)(ただしi=1〜N−1)とし、前記仮想オフセット点を(Hx0’,Hy0’,Hz0’)としたとき、次の(1)式で表される曲面の方程式を最小化するような仮想オフセット点を算出する構成(第2の構成)にするとよい。
Figure 0006430262
若しくは、上記第1の構成から成るオフセット算出装置は、前記仮想データ点を(Hxi’,Hyi’)(ただしi=1〜N−1)とし、前記仮想オフセット点を(Hx0’,Hy0’)としたとき、次の(2)式で表される曲線の方程式を最小化するような仮想オフセット点を算出する構成(第3の構成)とされている。
Figure 0006430262
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成るオフセット算出装置は、オフセット補正済みの磁気検出データを参照して各軸の最大値及び最小値に各々対応する複数の最大データ点及び最小データ点を常時探索し、各軸毎の最大値と最小値との差が全ての軸について閾値以上となったときに、一連のオフセット算出処理を実行する構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成るオフセット算出装置において、前記N個のデータ点には前記複数の最大データ点及び最小データ点が含まれる構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成るオフセット算出装置において、前記基準データ点は、前記複数の最大データ点及び最小データ点とは異なる任意の1点である構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成るオフセット算出装置において、前記基準データ点は、前記複数の最大データ点及び最小データ点のうちのいずれか1点である構成(第7の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている方位角センサは、2軸または3軸の磁気検出データを生成する磁気検出装置と、前記磁気検出データのオフセットを算出する上記第1〜第7いずれかの構成から成るオフセット算出装置と、前記磁気検出データのオフセットを補正するオフセット補正装置と、補正済みの磁気検出データから方位角データを生成する方位角演算装置と、を有する構成(第8の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている電子機器は、上記第8の構成から成る方位角センサを備えた構成(第9の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているオフセット算出方法は、3軸座標系または2軸座標系のデータ点として順次取得される3軸または2軸の磁気検出データについて、N個(ただしN≧2)のデータ点から任意に択一された基準データ点を原点と一致させるように各々のデータ点を一様に平行移動することにより、前記基準データ点を除いた(N−1)個の仮想データ点を導出するステップと、前記原点を通る曲面または曲線と各々の仮想データ点との距離が最小となる仮想オフセット点を算出するステップと、前記平行移動分を元に戻すように前記仮想オフセット点を平行移動することにより、前記磁気検出データのオフセット値を算出するステップと、を有する構成(第10の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、従来よりも少ない演算量でオフセットを算出することのできるオフセット算出装置及びこれを用いた方位角センサを提供することが可能となる。
方位角センサ1の全体構成を示すブロック図 オフセット算出処理の第1例を示すXYZ座標空間図 オフセット算出処理の第2例を示すフローチャート 3軸の最大値・最小値を示すXYZ座標空間図 差分値ΔHxの変遷挙動を示すタイムチャート 原点Oに平行移動される基準データ点の一選択例を示すタイムチャート 3軸の最大値・最小値に対応するデータ点を基準点として選択する場合の留意点について説明するためのXYZ座標空間図 スマートフォンの外観図 スマートフォンの外観図 スマートウォッチの外観図
<全体構成>
図1は、方位角センサ1の全体構成を示すブロック図である。本構成例の方位角センサ1は、磁気検出部10と、オフセット補正部20と、オフセット算出部30と、方位角演算部40と、を有する。
磁気検出部10は、X軸方向の磁気を検出する磁気センサ10Xと、Y軸方向の磁気を検出する磁気センサ10Yと、Z軸方向の磁気を検出する磁気センサ10Zとを含み、3軸の磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)を生成する。なお、磁気センサ10X、10Y、10Zそれぞれの磁気検出素子としては、例えば、ホール素子を利用してもよいし、MR[magnetoresistance]素子を利用してもよい。また、X軸、Y軸、Z軸は、互いに直交するように設計すればよい。
オフセット補正部20は、オフセット算出部30で算出されたオフセット値(=3軸の磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)に各々含まれるオフセット成分(Hx0,Hy0,Hz0))を用いて磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)を補正する。オフセット補正処理により、Hx←Hx−Hx0、Hy←Hy−Hy0、Hy←Hz−Hz0となる。
オフセット算出部30は、オフセット補正済みである磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)を常時監視し、磁気検出部10のオフセット値(Hx0,Hy0,Hz0)を逐次更新する。オフセット算出処理(オフセット更新処理)については後ほど詳述する。
方位角演算部40は、オフセット補正済みの磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)から方位角データSoを生成する。
なお、本図では、オフセット補正部20、オフセット算出部30、及び、方位角演算部40を各々独立した処理ブロックとして描写したが、これらの処理ブロックは、CPU[central processing unit]やDSP[digital signal processor]などを用いて一元的に実装することができる。
<オフセット算出処理(第1例)>
図2は、オフセット算出部30におけるオフセット算出処理の第1例を示すXYZ座標空間図である。第1例のオフセット算出処理では、3軸座標系のデータ点として順次取得される3軸の磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)について、N個のデータ点(ただしN≧2であり、本図の例ではデータ点P1〜P7の合計7点(N=7))が参照される。なお、磁気検出部10の精度が高ければ、データ点数を不要に増やさなくても十分なオフセット算出精度が得られる。
次に、データ点P1〜P7から任意に択一された基準データ点を原点O(0,0,0)と一致させるように、各々のデータ点P1〜P7が一様に平行移動される。本図の例ではデータ点P7が基準データ点として択一されている。このような平行移動により、基準データ点P7を除いた6個(=N−1個)の仮想データ点P1’〜P6’が導出される。
次に、原点Oを通る曲面H1と各々の仮想データ点P1’〜P6’との距離が最小となる仮想オフセット点C’が算出される。具体的に述べると、仮想データ点Pi’を(Hxi’,Hyi’,Hzi’)(本図の例ではi=1〜6)とし、仮想オフセット点C’を(Hx0’,Hy0’,Hz0’)としたときに、次の(1)式で表される曲面H1の方程式を最小化するような仮想オフセット点C’が算出される。
Figure 0006430262
なお、上記(1)式で表される曲面H1の方程式は、仮想オフセット点C’を中心とする半径rの球面が原点Oを通る(r=|OC’|)と仮定して導出されたものである。
最後に、先の平行移動分を元に戻すように仮想オフセット点C’を平行移動することにより、本来のオフセット点C(Hx0,Hy0,Hz0)(磁気検出部10のオフセット値に相当)が算出される。
このように、本例のオフセット算出処理では、参照されるN個のデータ点のうち、任意の1点を必ず通る曲面を仮定することにより、球面の方程式よりも簡単化された曲面の方程式を導出し、当該方程式のパラメータを残り(N−1)個のデータ点から推定する演算手法が採用されている。
従って、球面の方程式を直接的に適用してオフセット値を算出する従来技術と異なり、複雑な演算(平均値演算など)を必要としないので、オフセット補正処理に要する演算量を低減し、高速かつ継続的にオフセットをキャンセルすることが可能となる。
なお、ここでは、3軸の磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)をオフセット補正対象とした例を挙げて詳細な説明を行ったが、上記のオフセット算出手法は、2軸の磁気検出データ(Hx,Hy)をオフセット補正対象とした場合にも適用することが可能である。
その場合、原点O(0,0)を通る曲線H2と各々の仮想データ点Pi’との距離が最小となる仮想オフセット点C’を算出すればよい。より具体的に述べると、仮想データ点Pi’を(Hxi’,Hyi’)とし、仮想オフセット点C’を(Hx0’,Hy0’)としたとき、次の(2)式で表される曲線H2の方程式を最小化するような仮想オフセット点C’を算出すればよい。
Figure 0006430262
<オフセット算出処理(第2例)>
図3は、オフセット算出部30におけるオフセット算出処理の第2例を示すフローチャートである。第2例のオフセット算出処理では、第1例のオフセット算出処理(本図ではステップS5〜S7に相当)を実行するに先立ち、参照対象として妥当なデータ点群を決定するための前処理(本図ではステップS1〜S4に相当)が導入されている。以下、順を追って詳細に説明する。なお、特に言及しない限り、各ステップの実行主体は、オフセット算出部30であるものとする。
まず、ステップS1では、オフセット値(Hx0,Hy0,Hz0)の設定ないし更新が行われる。なお、初期値は(0,0,0)である。
次に、ステップS2では、3軸の磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)が常時取得されて、そのオフセット補正が行われる(Hx←Hx−Hx0,Hy←Hy−Hy0,Hz←Hz−Hz0)。なお、本ステップS2の実行主体は、オフセット補正部20である。
次に、ステップS3では、オフセット補正済みの磁気検出データ(Hx,Hy,Hz)を参照して、3軸の最大値・最小値6点が常時探索される。
図4は、3軸の最大値・最小値を示すXYZ座標空間図である。本図の例において、X軸成分の最大値はHx(max)であり、これに対応するX軸最大データ点はPa(Hx(max),*,*)である。一方、X軸成分の最小値はHx(min)であり、これに対応するX軸最小データ点はPb(Hx(min),*,*)である。
なお、本図では明示されていないが、Y軸成分の最大値Hy(max)及び最小値Hy(min)、並びに、Z軸成分の最大値Hz(max)及び最小値Hz(min)についても、上記と同様、各軸毎の最大データ点及び最小データ点が存在する。
図3に戻り、フローの説明を続ける。ステップS4では、各軸毎に最大値と最小値との差分値ΔHx、ΔHy、ΔHzが閾値以上であるか否かの判定が行われる。例えば、ΔHx≧THx、かつ、ΔHy≧THy、かつ、ΔHz≧THzであればイエス判定となり、上記不等式のいずれか一つでも不満足であればノー判定となる。ステップS4において、イエス判定が下された場合にはフローがステップS5に進められ、ノー判定が下された場合にはフローがステップS3に戻される。
なお、各軸の閾値THx〜THzは、測定対象となる地磁気の大きさ(一般には20〜80μT、日本では40〜50μT)を鑑み、例えば、30μT程度に設定することが望ましい。また、各軸の閾値THx、THy、THzは、互いに同一の値であっても構わないし、各々異なる値であっても構わない。
ステップS4でノー判定が下された場合には、フローがステップS3とステップS4をループすることになる。すなわち、各軸毎の差分値ΔHx、ΔHy、ΔHzが閾値以上となるまで、3軸の最大値と最小値が探索し続けられる。
図5は、X軸における差分値ΔHxの変遷挙動を示すタイムチャートである。符号Pa0〜Pa3ないしは符号Pb0〜Pb4が付されたデータ点を参照することにより、X軸最大データ点PaないしはX軸最小データ点Pbが時間の経過とともに順次更新されていく様子が見て取れる。また、X軸における差分値ΔHxは、当然のことながら、X軸成分の最大値Hx(max)と最小値Hx(min)のうち、少なくとも一方が更新される毎に大きくなっていく。
図3に戻り、フローの説明を続ける。ステップS4でイエス判定が下された場合には、先に説明した第1例のオフセット算出処理(本図のステップS5〜S7に相当)が実行される。すなわち、オフセット算出部30では、各軸毎の最大値と最小値との差が全ての軸について閾値以上となったときに、オフセット算出時の参照対象として妥当なデータ点群(オフセット点Cを中心とするXYZ座標空間内で比較的均等に分散していると考えられるデータ点群)が集まったという判断の下、先述のオフセット算出処理が実行される。
このようなアルゴリズムを採用することにより、局所的に偏在しているデータ点群から不適切なオフセット算出結果が得られる危険性を未然に低減することができるので、オフセット算出処理の信頼性を高めることが可能となる。
ステップS5では、先に説明したオフセット算出処理の1ステップとして、各軸の最大データ点及び最小データ点のいずれでもない任意の1点を原点O(0,0,0)へ平行移動するように、各軸の最大データ点及び最小データ点がそれぞれ平行移動される。
すなわち、第2例のオフセット算出処理で実際の演算に供されるデータ点は、各軸の最大データ点及び最小データ点が6点と、これらと異なる任意の1点(先述の基準データ点に相当)のみである。従って、オフセット算出部30には、合計7点分のレジスタを用意しておけば足りるので、10点以上のデータ点が必要となる従来構成と比べて、回路規模またはソフトウェアコードサイズを大幅に縮小することが可能となる。
図6は、原点O(0,0,0)に平行移動される基準データ点の一選択例を示すタイムチャートである。図中の黒丸印は、3軸の最大値・最小値に対応する最大データ点及び最小データ点(合計6点)を示している。一方、図中の白丸印は、上記6点以外のデータ点を示している。
例えば、本図で示したように、データ点P1からデータ点Pkまで3軸の最大値・最小値を探索し続けた結果、各軸の最大データ点と最小データ点が全て確定した場合、基準データ点の選択アルゴリズムを最も容易とする観点から言えば、データ点Pkの直後に取得されるデータ点Pk+1を基準データ点として選択することが望ましい。ただし、データ点P1〜Pk−1のいずれか1点(最大データ点と最小データ点を除く)を基準データ点として選択することについても、何ら忌避されるものではない。
図3に戻り、フローの説明を続ける。ステップS6では、ステップS5で平行移動済みの6点から、先出の(1)式で表される曲面H1の方程式を最小化するような仮想オフセット点C’(Hx0’,Hy0’,Hz0’)が導出される。この点については、先に詳述した通りであるので、重複した説明は割愛する。
次に、ステップS7では、3軸の最大値・最小値6点がクリアされて、先の平行移動分を元に戻したオフセット点C(Hx0,Hy0,Hz0)が磁気検出部10のオフセット値として算出される。
その後、フローはステップS1に戻されて上記一連の処理が繰り返される。その結果、時間的にも空間的にも絶えず変化する方位角センサ1のオフセットが高速かつ継続的にキャンセルし続けられるので、方位角を精度良く検出することが可能となる。
なお、上記のステップS5では、原点O(0,0,0)へ平行移動される基準データ点として、各軸の最大データ点及び最小データ点のいずれでもない任意の1点を選択する例を挙げて説明を行ったが、基準データ点は、各軸の最大データ点及び最小データ点のうちのいずれか1点であっても構わない。このような構成であれば、オフセット算出処理で実際の演算に供されるデータ点を一つ減らすことができるので、回路規模またはソフトウェアコードサイズをさらに縮小することが可能となる。ただし、本構成を採用した場合、各軸の最大データ点及び最小データ点の分布状態によっては、オフセット算出精度の低下を招くおそれがある。
図7は、3軸の最大値・最小値に対応するデータ点を基準データ点として選択する場合の留意点について説明するためのXYZ座標空間図である。外来磁場などの影響により、各軸の最大値及び最小値のうち、いずれか一つ(本図の例ではX軸成分の最大値Hx(max))が他から大きく乖離している場合がある。
他から大きく乖離した最大データ点または最小データ点が基準データ点として選択されると、基準データ点を原点と一致させるための平行移動量が本来の値から大きく乖離してしまう。その結果、先述のオフセット算出処理により正しいオフセット値Cを得ることが出来なくなる。
このような不具合を回避するためには、例えば、3軸の最大値・最小値に対応する6つのデータ点のうち、各軸成分の絶対値が最も大きいデータ点と最も小さいデータ点については、基準データ点としての選択候補から除外するなどの対策を講じることが望ましい。
<電子機器への適用>
図8〜図10は、それぞれ、方位角センサ1を備える電子機器の一例(スマートフォン100、タブレット端末200、及び、スマートウォッチ300)を示す外観図である。各機器の電子コンパスとして、先に説明した方位角センサ1を搭載することにより、ユーザの向いている方向を正確に検出することができる。特に、GPS[global positioning system]と電子コンパスを併用すれば、地図アプリやナビゲーションアプリでの位置検出精度を高めることが可能となる。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ないしは、スマートウォッチなどに搭載される方位角センサに利用することが可能である。
1 方位角センサ
10 磁気検出部
10X、10Y、10Z 磁気センサ(X軸、Y軸、Z軸)
20 オフセット補正部
30 オフセット算出部
40 方位角演算部
100 スマートフォン
200 タブレット端末
300 スマートウォッチ

Claims (10)

  1. 3軸座標系または2軸座標系のデータ点として順次取得される3軸または2軸の磁気検出データについて、N個(ただしN≧2)のデータ点から任意に択一された基準データ点を原点と一致させるように各々のデータ点を一様に平行移動することにより、前記基準データ点を除いた(N−1)個の仮想データ点を導出した上で、前記原点を通る曲面または曲線と各々の仮想データ点との距離が最小となる仮想オフセット点を算出し、前記平行移動分を元に戻すように前記仮想オフセット点を平行移動することにより、前記磁気検出データのオフセット値を算出することを特徴とするオフセット算出装置。
  2. 前記仮想データ点を(Hxi’,Hyi’,Hzi’)(ただし、i=1〜N−1)とし、前記仮想オフセット点を(Hx0’,Hy0’,Hz0’)としたとき、次の(1)式で表される曲面の方程式を最小化するような仮想オフセット点を算出することを特徴とする請求項1に記載のオフセット算出装置。
    Figure 0006430262
  3. 前記仮想データ点を(Hxi’,Hyi’)(ただし、i=1〜N−1)とし、前記仮想オフセット点を(Hx0’,Hy0’)としたとき、次の(2)式で表される曲線の方程式を最小化するような仮想オフセット点を算出することを特徴とする請求項1に記載のオフセット算出装置。
    Figure 0006430262
  4. オフセット補正済みの磁気検出データを参照して各軸の最大値及び最小値に各々対応する複数の最大データ点及び最小データ点を常時探索し、各軸毎の最大値と最小値との差が全ての軸について閾値以上となったときに、一連のオフセット算出処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のオフセット算出装置。
  5. 前記N個のデータ点には、前記複数の最大データ点及び最小データ点が含まれていることを特徴とする請求項4に記載のオフセット算出装置。
  6. 前記基準データ点は、前記複数の最大データ点及び最小データ点とは異なる任意の1点であることを特徴とする請求項5に記載のオフセット算出装置。
  7. 前記基準データ点は、前記複数の最大データ点及び最小データ点のうちのいずれか1点であることを特徴とする請求項5に記載のオフセット算出装置。
  8. 3軸または2軸の磁気検出データを生成する磁気検出装置と、
    前記磁気検出データのオフセットを算出する請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のオフセット算出装置と、
    前記磁気検出データのオフセットを補正するオフセット補正装置と、
    補正済みの磁気検出データから方位角データを生成する方位角演算装置と、
    を有することを特徴とする方位角センサ。
  9. 請求項8に記載の方位角センサを備えた電子機器。
  10. 3軸座標系または2軸座標系のデータ点として順次取得される3軸または2軸の磁気検出データについて、N個(ただしN≧2)のデータ点から任意に択一された基準データ点を原点と一致させるように各々のデータ点を一様に平行移動することにより、前記基準データ点を除いた(N−1)個の仮想データ点を導出するステップと、
    前記原点を通る曲面または曲線と各々の仮想データ点との距離が最小となる仮想オフセット点を算出するステップと、
    前記平行移動分を元に戻すように前記仮想オフセット点を平行移動することにより、前記磁気検出データのオフセット値を算出するステップと、
    を有することを特徴とするオフセット算出方法。
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