JP6426601B2 - 等方性応力を検出してピエゾホール効果の補償を提供する方法及びデバイス - Google Patents

等方性応力を検出してピエゾホール効果の補償を提供する方法及びデバイス Download PDF

Info

Publication number
JP6426601B2
JP6426601B2 JP2015510807A JP2015510807A JP6426601B2 JP 6426601 B2 JP6426601 B2 JP 6426601B2 JP 2015510807 A JP2015510807 A JP 2015510807A JP 2015510807 A JP2015510807 A JP 2015510807A JP 6426601 B2 JP6426601 B2 JP 6426601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hall
hall element
contacts
voltage
diagonal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015510807A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015520364A (ja
Inventor
ザムエル・フーバー
ヨハン・ラマン
ピーテル・ロンバウツ
アポロニウス・ヤコブス・ファン・デル・ウィール
Original Assignee
メレクシス・テクノロジーズ・ナムローゼフェンノートシャップ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by メレクシス・テクノロジーズ・ナムローゼフェンノートシャップ filed Critical メレクシス・テクノロジーズ・ナムローゼフェンノートシャップ
Publication of JP2015520364A publication Critical patent/JP2015520364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6426601B2 publication Critical patent/JP6426601B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/20Measuring force or stress, in general by measuring variations in ohmic resistance of solid materials or of electrically-conductive fluids; by making use of electrokinetic cells, i.e. liquid-containing cells wherein an electrical potential is produced or varied upon the application of stress
    • G01L1/22Measuring force or stress, in general by measuring variations in ohmic resistance of solid materials or of electrically-conductive fluids; by making use of electrokinetic cells, i.e. liquid-containing cells wherein an electrical potential is produced or varied upon the application of stress using resistance strain gauges
    • G01L1/2287Measuring force or stress, in general by measuring variations in ohmic resistance of solid materials or of electrically-conductive fluids; by making use of electrokinetic cells, i.e. liquid-containing cells wherein an electrical potential is produced or varied upon the application of stress using resistance strain gauges constructional details of the strain gauges
    • G01L1/2293Measuring force or stress, in general by measuring variations in ohmic resistance of solid materials or of electrically-conductive fluids; by making use of electrokinetic cells, i.e. liquid-containing cells wherein an electrical potential is produced or varied upon the application of stress using resistance strain gauges constructional details of the strain gauges of the semi-conductor type
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/12Measuring force or stress, in general by measuring variations in the magnetic properties of materials resulting from the application of stress
    • G01L1/125Measuring force or stress, in general by measuring variations in the magnetic properties of materials resulting from the application of stress by using magnetostrictive means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/18Measuring force or stress, in general using properties of piezo-resistive materials, i.e. materials of which the ohmic resistance varies according to changes in magnitude or direction of force applied to the material
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0023Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration
    • G01R33/0029Treating the measured signals, e.g. removing offset or noise
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0023Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration
    • G01R33/0035Calibration of single magnetic sensors, e.g. integrated calibration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/07Hall effect devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

本発明は、ホール板に類似の板状構造物によって等方性応力を検出するための方法及びデバイスに関する。本発明はまた、ホール板を備えるセンサにおけるピエゾホール効果の応力を補償するための、より具体的には、ホール板自体に関する測定値を用いて補償するための方法及びデバイスに関する。
ホール素子は、ホール効果を基礎として、予め決められた磁界の成分に比例する電気的出力信号を提供する磁界センサである。ホールセンサは、ホール素子、又は複数のホール素子からなるクラスタと、1つ又は複数のホール素子を動作させてホール素子の出力信号を評価するための電子回路とを備える。ホールセンサは、半導体チップに埋め込まれた集積回路として製造される。半導体チップは、ハウジング内にパッケージ化される。ホール素子は、プロセス関連の変動及び幾何学的形状関連の変動から生じるオフセットを有する。オフセットは、複数のホール素子を並列に接続する(クラスタ)ことにより、及び/又は既知のスピニング電流法を用いて動作させることによって、効果的に最小化可能である。これは、多くの特許文献、例えば特許文献1、2、及び3から知られる。
ハウジングにパッケージ化された半導体チップは機械的応力を受けるが、この機械的応力は温度及び湿度などの環境的な影響に依存する。変化する機械的応力は、ホール素子のオフセットを変化させるだけでなく、ピエゾホール効果に起因してホール素子の感度も変化させる。オフセットの変化は、上述の対策を用いて効果的に抑止される。感度の変化を補償するためには、例えば特許文献4〜7によれば、機械的応力を検出する応力センサを使用し、その出力信号を用いて、ピエゾホール効果に起因して生じるホール素子の感度の変化を補償することが知られている。
国際公開第01/18556号 欧州特許第548391号明細書 独国特許出願公開第4302342明細書 独国特許第10154495号明細書 独国特許第10154498号明細書 独国特許第102004003853号明細書 独国特許出願公開第102008051949号明細書
R. T. H. Shibata, "A potential problem for point contacts on a two-dimensional anisotropic medium with an arbitrary resistivity tensor," J. Appl. Phys., vol. 66, no. 10, November 1989 L. J. van der Pauw, "A method of measuring specific resistivity and Hall effect of discs of arbitrary shape," Philips Research Reports, vol. 13, no. 1, 1958 B. Halg, "Piezo-Hall coefficients of n-type silicon", J. Appl. Physics 64 (1), 1 July 1988(著者名Halgの「a」はウムラウト記号付き) Y. Kanda, "A Graphical Representation of Piezoresistance Coefficients in Silicon", IEEE Transactions on electron devices, Vol. ED-29, No. 1, January 1982 Ch. Smith, "Piezoresistance Effect in Germanium and Silicon", Physical Review, Vol. 94, Number 1, April 1, 1954
本発明の実施形態の目的は、ホール素子におけるピエゾホール効果を補償するための実用的な方法を提供することにある。
上述の目的は、本発明の実施形態に係る方法及びデバイスによって達成される。具体的には、上述の目的は、ホール素子上で行われるピエゾ抵抗測定を基礎とする補償によって達成される。
本発明の実施形態の優位点の1つは、半導体チップにおける等方性応力が測定されることにある。本発明の実施形態の優位点の1つは、等方性応力及びピエゾホール効果に起因して生じるホール素子の感度の変化が補償され得ることにある。本発明の実施形態の優位点の1つは、応力が大幅に補償される、例えば残留感度ドリフトが1%未満であるホールセンサが開発されることにある。
第1の態様において、本発明は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子であって、上記板形状領域に接触する4つの接点を備えるホール素子によって等方性応力を決定するための方法を提供する。
上記接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は上記四角形の一辺を画定する。
上記方法は、上記ホール素子の少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値を決定することを含み、上記ホール素子の4つの接点は複数の接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する角である2つの接点を備える。
このセットアップにおいて、一方の接点ペアは電流を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧を測定するために使用される。
上記供給される電流と上記測定される電圧との関係は上記ファンデルパウ・トランス抵抗値を定義する。
上記方法は、
上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値に少なくとも依存する応力信号を決定することと、
上記決定された応力信号を温度依存性の予め決められた基準応力信号と比較することによって、上記等方性応力を決定することとをさらに含む。
トランス抵抗値を決定するために本発明の実施形態に係る4点測定方法を用いることは、簡単な抵抗測定を用いることよりも正確である。薄い板、板の周における4つ以上の接点、無限小の接点というファンデルパウの要件に従う限り、ホール素子の形状に無関係に本発明の実施形態に係る方法が機能するということは1つの優位点である。相対応力値を決定することにより、温度に関連する影響と応力に関連する影響とを区別することができる。
本発明の実施形態に係る方法は、
上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値からシート抵抗値を計算することと、
上記シート抵抗を用いて上記応力信号を決定することとをさらに含んでもよい。
上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値からシート抵抗値を計算することは、上記ホール素子に対して実行される複数のトランス抵抗測定値、例えば複数のファンデルパウ・トランス抵抗測定値又は複数の対角トランス抵抗測定値の間に存在する線形関係を場合により用いて、ファンデルパウの方程式
Figure 0006426601
又は上記方程式から導出可能な数学的に等価な関係式を解くことを含んでもよい。
本発明の実施形態において、上記等方性応力を決定することは、上記計算された応力信号( )から、
Figure 0006426601
に従って、相対応力信号を決定することを基礎としてもよい。ここで、VS,ref(T)は、温度Tに依存する上記応力信号の基準関数である。
代替として、上記等方性応力を決定することは、上記計算された応力信号から、
Figure 0006426601
に従って、相対応力信号を決定することを基礎としてもよい。ここで、VS,ref(T)は、温度Tに依存する上記応力信号の基準関数である。
本発明の実施形態において、少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値を決定することは、上記各接点が90°ずつ一様に変位されているホール素子上で、上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値を決定することを含んでもよい。
接点が90°の角度で一様に変位されている対称なホール素子を用いることは優位点である。しかしながら、どのような理由であれ、例えばプロセスの変動に起因して、ホール素子の形状が最適な対称形状からずれたとき、応力値 を決定するための一般的方法は、それによって実質的に影響されないだけ十分に頑健であろう。
本発明の実施形態において、
少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値を決定することは、
第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて第1のファンデルパウ・トランス抵抗値を測定することと、
第2のファンデルパウ測定セットアップにおいて第2のファンデルパウ・トランス抵抗値を測定することとを含んでもよい。
上記第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて、互いに隣接する接点からなる第1の接点ペアは電流を供給するために使用され、互いに隣接する接点を備える第2の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第2の接点ペアは上記第1の接点ペアとは異なる。
上記第2のファンデルパウ測定セットアップにおいて、互いに隣接する接点からなる第3の接点ペアは電流を供給するために使用され、互いに隣接する接点からなる第4の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第3の接点ペアは上記第1及び第4の接点ペアとは異なり、上記第4の接点ペアは上記第2の接点ペアとは異なり、すべての接点ペアは上記板の4つの接点のうちの2つからなる。
本発明の代替の実施形態において、
少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値を決定することは、
第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて第1のファンデルパウ・トランス抵抗値を測定することと、
上記ホール素子上の第1の対角測定セットアップにおいて少なくとも第1の対角トランス抵抗値を測定することと、
上記第1のファンデルパウ・トランス抵抗値及び上記少なくとも第1の対角トランス抵抗から、第2のファンデルパウ・トランス抵抗値を計算することとを含んでもよい。
上記第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて、互いに隣接する接点からなる第1の接点ペアは電流を供給するために使用され、互いに隣接する接点からなる第2の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第2の接点ペアは上記第1の接点ペアとは異なる。
上記第1の対角測定セットアップにおいて、第5の接点ペアは電流を供給するために使用され、第6の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第5の接点ペアの接点間には、上記四角形の辺に沿って上記第6の接点ペアの接点が差しはさまれ、すべての接点ペアは上記板の4つの接点のうちの2つからなり、上記供給される電流と上記測定される電圧との関係は上記対角トランス抵抗値を定義する。
少なくとも第1の対角トランス抵抗値を測定することは、
第1の対角測定セットアップにおいて第1の対角トランス抵抗値を測定することと、
上記第1の対角測定セットアップとは異なる第2の対角測定セットアップにおいて第2の対角トランス抵抗値を測定することとを含んでもよい。
第2のファンデルパウ・トランス抵抗値を計算することは、上記第1のファンデルパウ・トランス抵抗値と、上記2つの対角トランス抵抗の和又は差(これは測定に使用される符号変換に依存し、これにより、磁界が存在すれば当該磁界を除去する)とから、上記第2のファンデルパウ・トランス抵抗値を計算することを含んでもよい。
本発明の実施形態において、上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値に少なくとも依存する上記応力信号を決定することは、シート抵抗値に比例する上記応力信号を取得することを含んでもよい。
代替として、
上記応力信号(V)を決定することは、
Figure 0006426601
を評価することを含んでもよい。
は、決定されるべき上記応力信号であり、Vsqは、シート抵抗値に比例するシート抵抗電圧であり、Γは定数であり、Voffsetは、2つの対角トランス抵抗測定値又は2つのファンデルパウ・トランス抵抗値へ線形関係を有するトランス抵抗オフセット値に比例する電圧である。
さらに代替として、
上記応力信号(V)を決定することは、
Figure 0006426601
を評価することを含んでもよい。
は、決定されるべき上記応力信号であり、Vsqは、シート抵抗値に比例するシート抵抗電圧であり、Γは定数であり、ΔVは、第1の対角線に沿って電流を流した結果としての上記第1の対角線にわたる電圧と、第2の対角線に沿って電流を流した結果としての上記第2の対角線にわたる電圧との差である。
本発明の実施形態において、応力信号を決定することは、上記第1及び第2のファンデルパウ・トランス抵抗値の平均値に比例する信号を評価することを含んでもよい。
本発明の実施形態において、応力信号を決定することは、ファンデルパウ・トランス抵抗値と、少なくとも1つの対角トランス抵抗値から決定されるオフセット値との線形関数を評価することを含んでもよい。
本発明の実施形態は、また、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子であって、上記板形状領域に接触する4つの接点を備えるホール素子によって磁界の成分を決定するための方法を提供する。
上記ホール素子は上記磁界内に位置決めされる。
上記方法は、
本発明の第1の態様に係る方法の実施形態のうちの任意のものに従って、上記ホール素子により相対応力信号を決定することと、
第1の対角トランス抵抗値に比例する第1の対角電圧と、第2の対角トランス抵抗値に比例する第2の対角電圧とを加算することにより、上記磁界に比例するホール電圧値を計算することと、
上記ホール電圧値、上記相対応力信号、及び基準ホール電圧値から、上記磁界の成分を計算することとを含む方法。
本発明の実施形態は、また、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子であって、上記板形状領域に接触する4つの接点を備えるホール素子によって磁界の成分を決定するための方法を提供する。
上記ホール素子は上記磁界内に位置決めされる。
上記方法は、
本発明の第1の態様に係る方法の実施形態のうちの任意のものに従って、上記ホール素子により相対応力信号を決定することと、
上記ホール素子の現在の温度を測定することと、
第1の対角トランス抵抗値に比例する第1の対角電圧と、第2の対角トランス抵抗値に比例する第2の対角電圧とを加算することにより、上記磁界に比例するホール電圧値を計算することと、
上記ホール素子の現在の温度における基準関数の値を計算することと、
上記測定されたホール電圧値、上記応力信号、及び上記ホール素子の現在の温度における上記基準関数から、上記磁界の成分を計算することとを含む方法。
上記基準関数は、基準ホール関数と、上記応力信号の基準関数と、上記ホール素子の材料特性に依存する基準関数γ(T)とを含んでもよい。
パラメータTは上記温度を示し、
h(VS,rel(T),γ(T))は、上記相対応力信号(VS,rel(T))及び上記基準関数γ(T)に依存する関数を示し、
上記磁界の成分の値DOutは、等式:
Figure 0006426601
に従って、又は数学的に等価である式に従って計算され、
refは、上記関数VHall,ref(T)が関連する基準磁界である。
特定の実施形態では、
h(VS,rel(T),γ(T))は、h(VS,rel(T),γ(T))=h(V/VS,ref(T),γ(T))を満たし、
上記磁界の成分の値DOutは、等式:
Figure 0006426601
に従って、又は数学的に等価である式に従って計算され、
refは、上記関数VHall,ref(T)が関連する基準磁界である。
特定の実施形態では、
h(V/VS,ref(T),γ(T))は、
Figure 0006426601
を満たし、
は上記応力信号であり、 S,ref (T)は、温度Tの関数である上記応力信号の基準関数であり、γ(T)は、温度Tの関数である上記ホール素子(1)の材料特性に依存する基準関数である。
代替の実施形態では、
h(VS,rel(T),γ(T))は、h(VS,rel(T),γ(T))=h(V−VS,ref(T),γ(T))を満たし、
上記磁界の成分の値DOutは、等式:
Figure 0006426601
に従って、又は数学的に等価である式に従って計算され、
refは、上記関数VHall,ref(T)が関連する基準磁界である。
本発明の実施形態によれば、上記基準関数VHall,ref(T)及びVS,ref(T)は校正によって決定されてもよい。
上記校正は、
基準磁界Brefを印加するステップと、
nがn≧1の整数であり、指数iが1からnまでの値をとるとき、上記ホール素子を予め決められた様々な温度Tに設定するステップとを少なくとも含み、
上記校正は、各温度Tについて、
上記ホール素子の温度Tact(i)を測定し、
上記ホール素子の2つの対角測定セットアップにおいて第1の対角電圧(Vdiag1)及び第2の対角電圧(Vdiag2)を測定し、
ホール電圧値VHall,ref(i)を計算し、
上記ホール素子の少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値RvdP(i)を測定し、
応力電圧VS,ref(i)を計算するステップを少なくとも含む。
上記ホール素子の2つの対角測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は第1及び第2の接点ペアを形成し、上記第1の接点ペアは電流を供給するために使用され、上記第2の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第1の接点ペアの接点には、上記四角形の辺に沿って上記第2の接点ペアの接点が差しはさまれ、上記第1の対角測定セットアップは上記第2の対角測定セットアップとは異なる。
上記ホール素子の少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は第3及び第4の接点ペアを形成し、上記第3の接点ペアは互いに隣接する接点からなり、電流を供給するために使用され、上記第4の接点ペアは互いに隣接する接点からなり、電圧を測定するために使用され、上記第3の接点ペアは上記第4の接点ペアとは異なり、上記供給される電流と上記測定される電圧との関係は上記ファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)を定義する。
上記校正は、
データ集合{Tact(i),VHall,ref(i)}から上記基準関数VHall,ref(T)を決定するステップと、
データ集合{Tact(i),VS,ref(i)}から上記基準関数VS,ref(T)を決定するステップとを少なくとも含む。
本発明の実施形態に係る方法において、
iが1からnまで変化するとき、様々な温度Tで、上記ホール素子の第1の応力条件に対して第1のデータ集合{Tact(i),VHall,ref(i),VS,ref(i)}が決定されてもよい。kが1からhまで変化するとき、様々な温度Tで、上記ホール素子の第2の応力条件に対して第2のデータ集合{Tact(k),VHall,sec(k),VS,sec(k)}が決定されてもよい。ここで、n及びhは、n≧1及びh≧1の範囲の整数である。
上記第1のデータ集合から基準関数VHall,ref(T)及びVS,ref(T)が決定されてもよく、上記第2のデータ集合から基準関数VHall,sec(T)及びVS,sec(T)が決定されてもよい。
上記基準関数γ(T)は、
Figure 0006426601
として決定されてもよい。
値Brefは、上記第1のデータ集合を決定する際に印加される磁界を示し、値Bsecは、上記第2のデータ集合を決定する際に印加される磁界を示す。
別の態様において、本発明の実施形態は、等方性応力を測定するための応力センサを提供する。
上記応力センサはホール素子を備え、上記ホール素子は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有し、上記板形状領域に接触する4つの接点を備え、上記接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は上記四角形の一辺を画定する。
上記応力センサは、スイッチングマトリクスと、電流を供給するための電流源と、上記供給される電流によって発生される電圧を測定するための差動増幅器と、マイクロコントローラとをさらに備える。
上記スイッチングマトリクスは、少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて上記ホール素子を動作させるように構成され、上記少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は2つの異なる接点ペアを形成し、1つの接点ペアは互いに隣接する接点からなり、一方の接点ペアは電流を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧を測定するために使用される。
上記スイッチングマトリクスは、2つの抵抗測定セットアップにおいて上記ホール素子を動作させるようにさらに構成され、上記2つの抵抗測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する接点ではない2つの接点からなり、抵抗測定セットアップにおける一方の接点ペアは、電流を供給するために及び電圧を測定するために使用される。
上記マイクロコントローラは、上記様々な測定セットアップの測定値から等方性応力の応力信号を発生するように構成される。
本発明の実施形態は、磁界の成分を測定するためのホールセンサをさらに提供する。
上記ホールセンサはホール素子を備え、上記ホール素子は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有し、上記板形状領域に接触する4つの接点を備え、上記接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は上記四角形の一辺を画定する。
上記ホールセンサは、スイッチングマトリクスと、電流を供給するための電流源と、上記供給される電流によって発生される電圧を測定するための差動増幅器と、マイクロコントローラとをさらに備える、
上記スイッチングマトリクスは、2つの直交対角測定セットアップにおいて上記ホール素子を動作させるように構成され、上記2つの直交対角測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する接点ではない2つの接点からなり、一方の接点ペアは電流を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記2つの対角測定セットアップは互いに異なる。
上記スイッチングマトリクスは、少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて上記ホール素子を動作させるようにさらに構成され、上記少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは互いに隣接する接点からなり、一方の接点ペアは電流を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧を測定するために使用される。
上記スイッチングマトリクスは、2つの抵抗測定セットアップにおいて上記ホール素子を動作させるようにさらに構成され、上記2つの抵抗測定セットアップにおいて、上記ホール素子の4つの接点は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する接点ではない2つの接点からなり、抵抗測定セットアップにおける1つの接点ペアは、電流を供給するために及び電圧を測定するために使用される。
上記マイクロコントローラは、上記様々な測定セットアップの測定値から磁界の成分の応力及び温度補償出力信号を発生するように構成される。
本発明の実施形態に係るセンサは、単一のホール素子から上記様々な測定セットアップの測定値を順次に決定するように適合化されてもよい。
代替として、
本発明の実施形態に係るセンサは、同一のチップ上の複数のホール素子を備えてもよく、各ホール素子は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域と、上記板形状領域に接触する4つの接点とを有し、上記ホール素子の接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は四角形の一辺を画定する。
上記各ホール素子は、スイッチングマトリクスと、電流を供給するための電流源と、上記供給される電流によって発生される電圧を測定するための差動増幅器とをさらに備える。
上記複数のホール素子は、マイクロコントローラを有する。
上記センサは、上記様々な測定セットアップの測定値を同時に決定するように適合化されてもよい。
特定の実施形態において、上記センサは、異なるホール素子からの少なくとも2つの直交対角測定値及び/又は少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗測定値を同時に決定するように適合化されてもよい。
本発明の特定の態様及び好ましい態様は、添付の独立請求項及び従属請求項において述べられる。従属請求項の特徴は、適宜、独立請求項の特徴と組み合わされてもよく、他の従属請求項の特徴と組み合わされてもよく、請求項において明示的に述べられたものだけではない。
本発明と、従来技術に対して達成される利点とを要約する目的で、本発明のある目的及び優位点を上述した。当然ながら、そのような目的又は利点のすべてが、本発明の特定の実施形態によって必ずしも達成されるわけではないことは、理解されるべきである。従って、例えば、当業者は、本明細書で教示又は示唆される他の目的又は優位点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの優位点又は一群の優位点を達成又は最適化するように、本発明を具体化又は実施可能であることを認識するであろう。
本発明の上述の態様及び他の態様は、以下の1つ又は複数の実施形態を参照して明らかになり、また、解明されるであろう。
ホール素子を有し、半導体チップに組み込まれたホールセンサの一実施形態を示す。 ホール素子のホール電圧、ファンデルパウ電圧、及び内部抵抗を測定するための回路図を示す。 ホール素子のホール電圧、ファンデルパウ電圧、及び内部抵抗を測定するための回路図を示す。 ホール素子のホール電圧、ファンデルパウ電圧、及び内部抵抗を測定するための回路図を示す。 ホール素子のホール電圧、ファンデルパウ電圧、及び内部抵抗を測定するための回路図を示す。 ホール素子のホール電圧、ファンデルパウ電圧、及び内部抵抗を測定するための回路図を示す。 ホール素子のホール電圧、ファンデルパウ電圧、及び内部抵抗を測定するための回路図を示す。 半導体チップのエッジに対するホール素子の方向を示す。 複数のホール素子を有するセンサの一実施形態を示す。
以下、例示として、添付の図面を参照して、本発明をさらに詳述する。
これらの図は、単なる略図であって、非限定的なものである。諸図において、一部の構成要素のサイズは、例示を目的として、誇張され、縮尺通りに描かれていないことがある。寸法及び相対的寸法は、本発明の実施のための実際の縮図に必ずしも対応していない。
請求項における参照符号は何れも、範囲を限定するものとして解釈されないものとする。
異なる図面において、同じ参照符号は、同じ又は類似する構成要素を示す。
本発明を、特定の実施形態に関連して、所定の図面を参照して説明するが、本発明は、これらに限定されるものではなく、請求項によってのみ限定される。
明細書及び請求項に記載される第1の、第2の、などの用語は、類似の構成要素を区別するために使用され、必ずしも、時間的、空間的、等級的、又は他の任意の様式を問わず、順序を記すためのものではない。このように使用される用語は、適切な状況下では交換可能であること、及び、本明細書に記述される本発明の実施形態は、本明細書に記述又は図示されるもの以外の順序で動作し得ることは、理解されるべきである。
請求項において使用される「備える」又は「含む」という用語は、これに続いて挙げられる手段に限定されるものとして解釈されるべきでなく、他の構成要素又はステップを排除するものでないことは、注目されるべきである。したがって、これは、記載されている通りの特徴、完全体、ステップ、又は構成要素の存在を特定するものとして解釈されるべきであり、1つ又は複数の他の特徴、完全体、ステップ、又は構成要素、又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではない。したがって、「手段Aと、Bとを備えるデバイス」という表現の範囲は、構成要素A及びBのみからなるデバイスに限定されるべきではない。本発明の場合、これは、デバイスの関連する構成要素がA及びBのみであることを意味する。
本明細書を通じて、「一実施形態」又は「ある実施形態」という言及は、その実施形態に関連して記述される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に包含されることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「一実施形態において」又は「ある実施形態において」という言い回しの出現は、必ずしも、その全てが同じ実施形態を示しているわけではないが、そうである場合もある。さらに、当業者には本開示から明らかとなるように、1つ又は複数の実施形態において、特定の特徴、構造、又は特性は任意の適切な方法で組み合わされてもよい。
同様に、本発明の例示的な実施形態の説明においては、開示の簡素化を目的として、また、本発明の様々な態様のうちの1つ又はそれ以上の理解を助けることを目的として、本発明の様々な特徴が単一の実施形態、図面、又はその説明に纏められることがある点は認識されるべきである。しかしながら、この開示方法は、請求項に記載された発明が、各請求項で明示的に述べた特徴以外のものを必要としているという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、添付の請求項が示すように、本発明の態様は、先に開示した単一の実施形態の全ての特徴のうちの一部に存在する。したがって、詳細な説明に続く請求項は、この詳細な説明に明示的に組み込まれ、各請求項は、それ自体が本発明の別個の実施形態として独自に存在する。
さらに、本明細書に記述される実施形態の中には、他の実施形態に含まれる他の特徴ではない、いくつかの特徴を含むものがあるが、当業者には理解されるように、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、発明の範囲に含まれ、異なる実施形態を形成することが意図される。例えば、添付の請求項では、別段の指摘のない限り、請求項に記載されている実施形態は何れも、任意の組み合わせで使用可能である。
本発明の所定の特徴又は態様について記述する際の特定の用語の使用は、その用語が、本明細書において、その用語に関連する発明の特徴又は態様の任意の特有の特性を包含すべく限定されるように再定義されているという意味に理解されるべきでないことは留意されるべきである。
ファンデルパウ(Van der Pauw)法は、物質の抵抗を非常に正確に決定するための既知の方法である。
ホール素子のファンデルパウ測定セットアップは、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子であって、この板形状領域に接触する4つの接点、好ましくはその外周に、又はその外周近くに接触する4つの接点を備えるホール素子を含むセットアップである。これらの接点は四角形の角を形成し、四角形の隣り合った2つの角はその一辺を画定する。言いかえれば、四角形の各辺は、その辺の終点を画定する2つの角に関連づけられ、四角形の各角は、交差することによって当該角を画定する2辺に関連づけられる。ファンデルパウ測定セットアップにおいて、ホール素子の4つの接点は、2つの分離した接点ペアを形成し、これらの接点ペアの各々は、四角形の隣り合う角である2つの接点からなる。ファンデルパウ測定セットアップにおいて、一方の接点ペアは給電に使用され、他方の接点ペアは電圧測定に使用される。
このようなセットアップの1つの接点ペアの接点間の電圧の測定を、別の接点ペアの接点間に既知の電流が印加されているときに行うことは、ファンデルパウ測定と呼ばれる。
測定される電圧は、ファンデルパウ電圧と呼ばれる。オームの法則による、流される既知の電流と測定されるファンデルパウ電圧との関係は、ファンデルパウ・トランス抵抗値を定義する。
本明細書で行う説明では、多くの具体的な詳細事項が記載される。しかしながら、本発明の実施形態が、これらの具体的な詳細事項なしに実施され得ることは理解される。他の例では、この説明の理解を曖昧にしないように、周知の方法、構造、及び技術は、詳細に示されていない。
本発明は、(少なくとも)4つの接点を有するドープされた物質の板状構造物、例えば(1)集積化されたホール素子、又は(2)応力を検出する目的で使用される「ファンデルパウ」構造物等、に関する。包含される構造の類似性は非常に高いが、何らかの区別を行うことはできる。ホール素子の場合、磁界が存在し、板は、この磁界に対してその感度が高いように設計される。機械的応力の存在は、エラー(後述する)の望ましくないソースである。これに対して、ファンデルパウ応力センサは、正確には応力を検出するという目的を有し、一方で磁界がエラーの望ましくないソースとされる場合がある。
以下、本発明をホールセンサによって詳細に説明するが、本発明をホールセンサに限定する意図はない。ホールセンサは、半導体チップの活性面に集積され、例えば、CMOS技術を用いて製造されてもよい。この例において、ホール素子は、半導体チップにも集積される。
機械的応力は、1次元パラメータではない。任意の点における材料の応力状態は、実質的に、独立した6成分によって記述され、「垂直応力成分」(σxx、σyy、及びσzz;記号表示に基づいて、これらは、x軸、y軸又はz軸に沿った垂直な機械的応力成分である)及び「剪断応力成分」(σxy、σxz、及びσyz)の識別が可能である。ホール素子内に発生する厳密な応力状態は、主として、電子ダイに加えられる「外部」からの力に依存する。ホール素子の場合、重要な応力源は、パッケージによって加えられる力に由来する。これは、コスト上の理由で型形成されたプラスチックパッケージが使用され、よってダイに対するパッケージの異なる熱膨張が大きな力を発生することに起因する。残念ながら、発生される力、延ては結果的に生じる応力は、温度に依存するだけでなく、例えば湿度などの他の環境条件にも依存する。さらに、これらは、経時変化によって時と共に変化する。これらのドリフト効果は、最終的に、温度補償のみを行うホールセンサの精度を制限するが、本発明の実施形態によれば、この点が、ホールセンサに応力補償を加える主たる動機付けとなっている。
概して、機械的応力は、板材料の電気的挙動を変えることが知られている。典型的には以下のように区別される。
− ピエゾ抵抗効果=応力に起因する、ホール素子の何らかの点における抵抗の変化。
− ピエゾホール効果=応力に起因する、ホール素子の何らかの点におけるホール感度の変化。
特に、以下の応力成分は、ホール素子の感度及び/又は抵抗に影響する。
σiso=σxx+σyy 等方性応力と称される
σdiff=σxx−σyy 差応力と称される
σxy 剪断応力と称される
これにより、本明細書では、ホール素子がx−y平面に存在し、半導体チップのエッジがx軸又はy軸に対して平行に延在することが仮定される。さらに、以下、次のような記号表示が使用される。
π11,π12,π44 主結晶軸に関連するピエゾ抵抗係数
Π11,Π12,Π13,Π66 ウェーハの結晶軸に対する半導体チップのエッジの回転位置に対するテンソル演算によって調整されたピエゾ抵抗係数
11,P12,P44 主結晶軸に関連するピエゾ電気係数
T 温度
ホール素子の現在の温度
ρ(T) ホール素子のゼロ応力の等方性抵抗であって、応力のない状態における温度の関数としてのホール素子の抵抗である
d ホール素子の平均厚さ
μ ホール移動度
ε ピエゾホール効果
ε 等方性応力σisoに起因するピエゾ抵抗
ε 差(異方性)応力σdiffに起因するピエゾ抵抗
ετ 剪断応力σxyに起因するピエゾ抵抗
導出される値は、ε、ε、及びεが個々の成分にどのように依存するかを特定する。結晶構造に起因して、式は、結晶軸に対するホール素子の板の方向に依存する。一般的方向を有する板の式は、直接的な、但しどちらかと言えば冗漫なテンソル変換によって導出可能であって、下記のような形式になる。
Figure 0006426601
Figure 0006426601
Figure 0006426601
Figure 0006426601
以下では、単に簡単化を理由として、式は、最も頻繁に発生する状況、即ち<101>フラットを有する(100)ウェーハ上の板、に限定される。次式が得られる。
Figure 0006426601
(1)
Figure 0006426601
(2)
Figure 0006426601
(3)
Figure 0006426601
(4)
π11,π12,π44及びP11,P12,P44の実際の値は、板のドーピングレベルなどの技術的パラメータに依存する。代表的な数値は、文献に記載されている。
数学的には、ホール素子の板の何らかの点における局所的な電気的挙動は、電界Eを電流密度Jに関連づける、一種の「一般化されたオームの法則」E=ρJによって記述される。板材料の結晶構造に起因して、ホール素子の電気的挙動は異方性(即ち、方向依存性)であり、これは、ρを行列としてモデリングされる。その最も一般的な形式において、ρは、3×3行列である。しかしながら、水平ホール素子では、電流の流れ及び電界は、平面内にあるものと仮定可能であり(即ち、E=J=0と仮定可能)、ホール素子の異方性抵抗は、2×2行列で記述可能である。次に、ホール素子に対して垂直な磁場Bを考慮すると、ρが下記の形式をとることを示すことができる。
Figure 0006426601
(5)
次に、本発明の実施形態に係る、等方性応力及び応力補償の原理を決定するための方法を、上述の式に関連して説明する。
第1の例では、簡単化を理由として、平面外の垂直応力σzzがゼロであることが仮定されている。まず、等式(5)から、応力は、期待される磁気的寄与「μB」の大きさを係数(1+ε)で変化させることが分かる。したがって、この係数は、ピエゾホール効果を表す。これを補償するためには、この係数が推定される必要がある。等式(1)から、εは、等方性応力σisoにのみ依存することが分かる(平面外の垂直応力σzzは、まだゼロであることが仮定される)。再度、等式(5)を参照すると、ε、ε、及びετでそれぞれ表される3つのピエゾ抵抗効果に注目される。ここで、εの値を提供する抵抗測定値を考え得るものと仮定する。以下、本発明の実施形態に係る、εを導出するための使用可能な抵抗測定値の識別について論じる。εに使用可能な値を用いて、等式(2)は、これから等方性応力σisoの推定を可能にし、等方性応力σisoは、等式(1)によってεを推定するために使用可能である。これにより、次式がもたらされる。
Figure 0006426601
(6)
したがって、材料定数の比2P12/(π11+π12)が既知である場合、ピエゾホール係数(1+ε)は、測定されたε値から計算可能であり、故に、これを基礎として、ピエゾホール効果の補償を行うことができる。
結果的に、関与するピエゾ定数間の数値の一致に起因して、等式(6)は、平面外の垂直応力が非ゼロである場合もなお、略有効であることになる。これは、次のように示すことができる。等式(1)及び(2)を整理し直すと、次式が得られる。
Figure 0006426601
数値を用いれば、次式を示すことができる。
Figure 0006426601
これは、等式(6)が実際に有効のままであることを含意する。
上記から、εの尺度をもたらす方法が提供されれば、ピエゾホール効果を補償するための手段を等式(6)により導出し得ることが分かる。
1.測定セットアップ
本発明の実施形態に係る応力センサは、測定素子と、測定素子上で測定を実行するために必要とされる構成要素を有する電子回路と、マイクロコントローラとを備える。また、応力センサは、オプションで温度センサを備えてもよい。応力センサは、例えば圧力センサとして使用可能である。
電子回路及びマイクロコントローラは、半導体チップへ集積されてもよい。応力センサの測定素子は、ホールセンサの水平ホール素子と同じ構造を有する板形状素子である。したがって、応力センサの測定素子は、事実上は、ホール素子である。重複を避けるために、以下、ホールセンサを用いて本発明を説明する。よって、全ては、ホール素子が板形状測定素子である本発明の実施形態に係る1つの応力センサに移行可能である。ホール素子も、典型的には、半導体チップに集積されるが、独立型のディスクリートなホール素子であることも可能である。
本発明の実施形態に係るホールセンサは、より一般的な応力センサと同様に、測定素子としてのホール素子と、ホール素子上で測定を実行するために必要とされる構成要素を有する電子回路と、マイクロコントローラとを備え、オプションで温度センサを備える。ホール素子は、所謂水平ホール素子であって、4つの接点を備え、これら4つの接点は互いに90°の角度で一様に変位されていてもよいが、但しこれに限定されない。ホール素子は、等方性応力を測定するために、及びその活性面に対して垂直に走る磁界の成分を測定するために使用される。
図1は、このようなホールセンサを示すブロック図である。図示されているホールセンサは、ホール素子1と、スイッチングマトリクス2と、電流源3と、差動増幅器4と、アナログ−デジタル変換器5と、マイクロコントローラ6とを備え、オプションで温度センサ7を備える。ホール素子1は、所謂水平ホール素子であって、半導体チップの活性面に対して垂直に走る磁界の成分に感応する。電流源3は、マイクロコントローラ6によってその電流の強さIを調整できる制御型直流定電流源である。これは、負端子と、正端子とを有する。差動増幅器4は、負入力と、正入力とを有する。マイクロコントローラ6は、ホールセンサの様々な構成要素を制御し、また、マイクロコントローラ6は、磁界の成分の強度を計算するためのプログラミングコード及び校正データを含む。
ホール素子1は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有し、また、ホール素子1は、この領域に接触する4つの接点であって、板のエッジに、又はエッジの近くに位置決めされる4つの接点9を備える。このような板状構造物は、一様な厚さdを有する(孤立した穴のない)平坦な構造物であり、板のエッジに位置決めされる4つの点状接点を提供する、理想化されたファンデルパウ構造を実現したものである。多くの場合、板及び接点は、その全体が90°の回転に対して対称であるように設計される。しかしながら、実際に実現される構造物は、プロセス上の様々な制限事項に起因して、例えばマスクの不整列、非対称拡散、他に起因して、このような理想的構成から外れる場合がある。
ある集積化の実施形態において、板形状領域は、第1の導電型のウェル8であり、これは、第2の導電型の領域内に埋め込まれる。ホール素子1は、対称点に対して90°の回転を行ったときに(可能な限り)不変であるように設計されてもよいが、これに本発明を限定する意図はない。4つの接点9は、四角形の角を形成する。四角形の角は、四角形の一辺の「互いに隣接する」ものとして画成される。ウェル8は、好ましくは正方形であって、4つの接点9は、好ましくは正方形の角に配置される。ウェル8は、十字形であることも可能であり、接点9は、十字の腕の端に配置可能である。
スイッチングマトリクス2は、ホール素子1の2つの接点9を電流源3へ接続し、他の2つの接点9を差動増幅器4へ接続する働きをする。6つのスイッチング状態が提供され、図2Aから図2Fまでには、これらが示されている。短い矢印は、電流の方向を示し、+及び−符号が付加された長い点線の矢印は、差動増幅器4の入力に対する電圧の極性を示している。当然ながら、他の極性が使用されることも可能であり、その場合、熟練した読者には認識されるであろうが、下記の計算において符号が変わることがある。
次に、本発明による方法を、電流源3によって提供される既知の電流を供給することによって、及び、差動増幅器4によって電圧を測定することによって測定が実行される好ましい実施形態によって詳細に説明する。下記の式に記述されるように測定される様々な電圧を組み合わせることができるように、電圧は、同じ電流Iに関連するものでなければならない。言いかえれば、電流源3がスイッチング状態1から6までにおける様々な電圧の全ての測定に同じ電流Iを提供するか、測定された電圧の大きさが同一の電流Iに関連するように変更される。
スイッチング状態1=対角測定セットアップ1(図2A)
非隣接接点、例えば対向する対角の接点9.1及び9.3は、電流源3へ接続され、非隣接接点、例えば対向する対角の接点9.2及び9.4は、差動増幅器4へ接続される。電流は、矢印が示すように、電流源3の正端子から接点9.1へ流れ、接点9.3から電流源3の負端子へ流れる。接点9.2は差動増幅器4の負入力へ接続され、接点9.4は差動増幅器4の正入力へ接続される。この状態において差動増幅器4に存在する電圧は、対角電圧Vdiag1と称され、測定された対角電圧を既知の電流Iに関連づけることにより、第1の対角トランス抵抗Rdiag1が取得されてもよい。
スイッチング状態2=対角測定セットアップ2(図2B)
非隣接接点、例えば対向する対角の接点9.2及び9.4は、電流源3へ接続され、非隣接接点、例えば対向する対角の接点9.3及び9.1は、差動増幅器4へ接続される。電流は、電流源3の正端子から接点9.2へ流れ、接点9.4から電流源3の負端子へ流れる。接点9.3は差動増幅器4の負入力へ接続され、接点9.1は差動増幅器4の正入力へ接続される。この状態において差動増幅器4に存在する電圧は、対角電圧Vdiag2と称される。
2つのスイッチング状態1及び2は、スピニング電流法を用いてホール素子を動作させる場合の周知の直交位置である。即ち、これらは、ホール素子の90°回転によって区別される。第1の対角電圧Vdiag1及び第2の対角電圧Vdiag2は、通常、ホール電圧VHall1及びホール電圧VHall2と称される。第1の対角電圧Vdiag1及び第2の対角電圧Vdiag2を既知の電流Iへ関連づけることにより、第1の対角トランス抵抗Rdiag1及び第2の対角トランス抵抗Rdiag2が取得されてもよい。
スイッチング状態3=ファンデルパウ測定セットアップ1(図2C)
互いに隣接する、又は隣り合った接点9.1及び9.4は、電流源3へ接続される。互いに隣接する、又は隣り合った接点9.2及び9.3は、差動増幅器4へ接続される。電流は、電流源3の正端子から接点9.1へ流れ、接点9.4から電流源3の負端子へ流れる。接点9.2は差動増幅器4の負入力へ接続され、接点9.3は差動増幅器4の正入力へ接続される。この状態において差動増幅器4に存在する電圧は、ファンデルパウ電圧VvdP1と称される。この第1のファンデルパウ電圧VvdP1を既知の電流Iへ関連づけることにより、第1のファンデルパウ・トランス抵抗RVdP1が取得されてもよい。
スイッチング状態4=ファンデルパウ測定セットアップ2(図2D)
互いに隣接する、又は隣り合った接点9.1及び9.2は、電流源3へ接続される。互いに隣接する、又は隣り合った接点9.4及び9.3は、差動増幅器4へ接続される。電流は、電流源3の正端子から接点9.2へ流れ、接点9.1から電流源3の負端子へ流れる。接点9.3は差動増幅器4の負入力へ接続され、接点9.4は差動増幅器4の正入力へ接続される。この状態において差動増幅器4に存在する電圧は、ファンデルパウ電圧VvdP2と称される。この第2のファンデルパウ電圧VvdP2を既知の電流Iへ関連づけることにより、第2のファンデルパウ・トランス抵抗RVdP2が取得されてもよい。
スイッチング状態3及びスイッチング状態4は、ホール素子の90°回転によって区別される。即ち、これらは、互いに直交するものでもある。
スイッチング状態5=抵抗測定セットアップ1(図2E)
非隣接接点、例えば対向する対角の接点9.1及び9.3は、電流源3及び差動増幅器4の双方へ接続される。電流は、電流源3の正端子から接点9.1へ流れ、接点9.3から電流源3の負端子へ流れる。接点9.1は差動増幅器4の正入力へ接続され、接点9.3は差動増幅器4の負入力へ接続される。この状態において差動増幅器4に存在する電圧は、電圧降下VW1と称される。この第1の電圧降下VW1を既知の電流Iに関連づけることにより、第1の抵抗降下RW1が取得されてもよい。
スイッチング状態6=抵抗測定セットアップ2(図2F)
非隣接接点、例えば対向する対角の接点9.2及び9.4は、電流源3及び差動増幅器4の双方へ接続される。電流は、電流源3の正端子から接点9.2へ流れ、接点9.4から電流源3の負端子へ流れる。接点9.2は差動増幅器4の正入力へ接続され、接点9.4は差動増幅器4の負入力へ接続される。この状態において差動増幅器4に存在する電圧は、電圧降下VW2と称される。この第2の電圧降下VW2を既知の電流Iに関連づけることにより、第2の抵抗降下RW2が取得されてもよい。
スイッチング状態5及びスイッチング状態6は、ホール素子の90°回転によって区別される。即ち、これらは、互いに直交するものでもある。
本発明の実施形態に係るセットアップ及び対応する方法は、スイッチング状態1から6において、電流源3が電圧源によって置換されるように変更されてもよい。この場合は、例えば、電流計が電圧源と直列に配置され、電圧源により供給される電流を測定する。抵抗は、差動増幅器4に存在する電圧と、電流計を用いて測定される電流との比から計算される。同一の電流Iに関連する測定値であって、後述の計算に使用可能な測定値である、全測定値に対する正規化された電圧を取得するために、抵抗は、予め決められた電流Iで乗算されることが可能である。
差動増幅器4によって測定された電圧は、アナログ−デジタル変換器5によってデジタル化されてもよく、次いで、応力センサの等方性応力の応力信号を計算するために、及びオプションでホールセンサの応力及び/又は温度補償された出力信号を計算するために、マイクロコントローラ6において使用可能である。
スイッチング状態5及び6の抵抗電圧Vw1及びVw2は典型的には比較的大きい値を有するので、2つの抵抗電圧Vw1及びVw2の差をアナログ式に生成する追加回路をスイッチングマトリクス2と差動増幅器4との間に配置し、これにより差動抵抗電圧ΔVwを増幅のために差動増幅器4へ供給することが有利である場合がある。このような追加回路は、例えば、スイッチドキャパシタ技術を用いて実装可能である。
II.等方性応力の応力信号の生成
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値に依存する応力信号が決定される。
本発明の特定の実施形態によれば、応力信号を決定することは、2つのファンデルパウ・トランス抵抗値であって、そのうち少なくとも一方は測定され、他方は測定されても計算されてもよいファンデルパウ・トランス抵抗値を考慮したシート抵抗値の決定を含んでもよい。決定されたこのシート抵抗値は、次に、応力信号を決定するために使用されてもよい。この方法については、後にさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明の他の実施形態によれば、実際にシート抵抗値を計算することは必須ではなく、実際にシート抵抗値を計算することなく応力信号を決定するための他の計算方法も本発明の一部を形成する。
シート抵抗値は、典型的には、シート抵抗値Rsqとして表されることが可能である。対応するシート抵抗電圧Vsqをシート抵抗値Rsqの尺度として使用してもよく、これらの間の関係は、オームの法則Vsq=Rsq×Iによって表される。ここで、値Iは、ファンデルパウ電圧VVdpを測定するために使用された電流を示す。
応力信号は、抵抗だけでなく電圧も基礎として発生されることが可能である。電圧値は、特定の電流で除算することによって抵抗値へ変換され得るので、以下、応力信号の発生を抵抗によって説明する。しかしながら、これは、本発明を限定することを意図したものではなく、対応する電圧を基礎とする類似の論理的思考が行われる可能性もある。
A)ホール素子1のシート抵抗Rsqの計算
ファンデルパウは、構造物の形状及びエッジ上の接点位置に関わらず、物質のシート抵抗Rsqは、以下に示すように、非線形方程式:
Figure 0006426601
(7)
を解くこと、又は、この方程式から導出され得る数学的に等価な関係式を解くことによって導出され得ることを証明している。本方程式において、Rvdp1及びRvdp2は、ファンデルパウ測定値と称される。
正方形の板の場合、これらは、図2C及び図2Dに示されている。専門的に言えば、励起及び検出は同一ノードに存在しないので、これらはトランス抵抗測定値である。これら2つのトランス抵抗測定値からのRsqの導出は、ファンデルパウ法の適用と称される。
本発明の発明者らは、ファンデルパウ法の適用により取得されるシート抵抗Rsqからεが導出され得ることを発見している。
これを説明するために、まずは、理論上、シート抵抗Rsq内にどんな情報が含まれるかを予測する。この目的のために、磁界の存在下で異方性材料に適用されるファンデルパウ法の研究を含む非特許文献1の結果を用いて、次式が得られる。
Figure 0006426601
これを上述の式(5)と組み合わせると、次式が得られる。
Figure 0006426601
(8)
この式において、前部の係数ρ(T)/dは、ゼロ応力におけるシート抵抗として解釈可能である。板の抵抗は温度によって変化することを主な理由として、このゼロ応力のシート抵抗は温度に依存する。Rsqの式(8)から、差応力(εで表される)及び剪断応力(ετで表される)が共にRsqに対して2次の影響しか持たないことは明らかである。さらに、等式(8)は、磁界の存在を仮定して導かれたものであり、よって、導出されたシート抵抗Rsqが磁界に依存しないことを証明しているが、これは、本方法がホールセンサにおける補償に適用される場合の重要な要素である。
以下、差応力及び剪断応力に対するRsqの2次の依存性を補償することができ、証明可能な方法で1+εに比例する測定値が導かれることを示す。この目的のために、追加の測定値が使用されてもよい。
方程式(7)を解くためには、2つのファンデルパウ・トランス抵抗値Rvdp1及びRvdp2が必要とされる。
第1の実施形態において、これらの2つのファンデルパウ・トランス抵抗値Rvdp1及びRvdp2の両方は、スイッチング状態3(図2C)及びスイッチング状態4(図2D)に関連して先に述べたようなファンデルパウ測定セットアップにおいて測定されてもよい。
本発明者らは、等方性材料に関しては非特許文献2から、異方性材料に関しては非特許文献1から、次式のように2つの「ファンデルパウ測定値」及びオフセット測定値が線形関係を有することを発見している。
Figure 0006426601
(9)
故に、トランス抵抗のオフセット値Roffsetは、2つのファンデルパウ・トランス抵抗測定値RVdP1及びRVdP2を取得可能であれば、直接に決定可能である。
第2の実施形態においては、第2のファンデルパウ・トランス抵抗値Rvdp2の計算を可能にするようにオフセット測定値を取得可能であることを条件として、第1のファンデルパウ・トランス抵抗値Rvdp1を取得するために単一のファンデルパウ測定が実行されてもよい。
磁界が存在しなければ、オフセットは、図2A又は図2Bに示されている2つの可能性のうちの一方によって対角線沿いに測定可能である。ここでは、1つの対角線に沿って既知の電流Iが流され、もう1つの対角線に沿って電圧が測定される。測定された電圧と既知の電流との比を決定することにより、その結果は抵抗として表されることが可能である。この場合、これは、相反性により、Roffset=Rdiag1=−Rdiag2(マイナス符号は、図面で使用されている符号規約による)であることを示すことが可能である。この場合、ファンデルパウ測定に加えて、一方の対角トランス抵抗を測定するだけで十分である。
磁界が存在する場合、ホールセンサの場合のように、図面に示されている双方の対角測定値が使用される。よって、トランス抵抗のホール読み出し値(ホール電圧を既知の電流と関連づける)は、次式で得られる。
Figure 0006426601
一方で、オフセットトランス抵抗は、次式で得られる。
Figure 0006426601
これらの式における符号は、電流を流して電圧を測定する際に使用される符号規約に依存し、よって、RHallでは、オフセットがなくなって、磁界に比例する成分が残り(即ち、スピニング電流の平均)、一方でRoffsetでは、磁界からの寄与がなくなる。
これで、重要な要素は、2つの「ファンデルパウ測定値」とオフセット測定値とが線形関係を有することである。等式(9):
Figure 0006426601
も参照されたい。等方性材料及び磁界なしの場合、この結果は、オリジナルの非特許文献2へ戻る。非ゼロの磁界における異方性材料の場合、これは、非特許文献1から導出可能である。
関係式(9)は、第2のファンデルパウ・トランス抵抗測定値Rvdp2を、対角電圧(よって又は対角トランス抵抗)を測定することによって取得可能なオフセット測定値Roffsetで置換することを許容する。実際に、2つのファンデルパウ・トランス抵抗測定値の平均:
Figure 0006426601
を導入する場合、等式(9)は、Rvdp2=Rvdp1+Roffsetを示すので、
Figure 0006426601
になる。同様に、
Figure 0006426601
であることも示され得る。
上述の両方の結果は、オフセット測定値と組み合わせれば、単一のファンデルパウ測定値で十分であることを示している。この結果は、線形なファンデルパウ法だけでなく、非線形なファンデルパウ法にも当てはまる。
応力測定値のみが目標とされる特定の事例では、磁界がゼロであると仮定することができる。その結果、等方性応力信号を導出するには、単一のファンデルパウ測定値及びこれに加えて1つの対角オフセット測定値で十分である。
磁界が非ゼロである場合、ファンデルパウ測定値は1つで十分であるが、磁界の成分を排除するために2つの対角測定値を要する。
単一のファンデルパウ測定値のみの使用は、センサの帯域幅を向上させる、例えば最大化する際に有利である。ホールシステムでは、これは、正常な読み出し動作の中断を減らし、例えば最小化する。
さらに、オフセット測定値の精度は、関与する信号が遙かに小さいものであるので、さらに高まる。
さらに、ホールシステムにおいて、オフセット測定値は、スピニング電流動作に起因してほぼ「無料」で取得される。これは、時分割多重読み出し方式では、Roffsetに別々の読み出し段階は不要であることを意味する。
対角トランス抵抗値Rdiag1及びRdiag2、トランス抵抗オフセット値ROffset、2つのファンデルパウ・トランス抵抗値RVdP1及びRVdP2、及び差動抵抗電圧ΔVは、半導体チップに対する機械的応力の影響によって変化する。
式(7)及び式(9)から、ファンデルパウの方程式が、次式に等価であることを示すことができる。
Figure 0006426601
(10)
非線形方程式(7)は、この等式(10)を反復することによって、例えば、初期値Rsq=∞から開始することによって解くことができる。典型的には、ROffset≪RVdP及びROffset≪Rsqであるので、反復解は、僅か1回又は2回の反復で収束することが多い。1回の反復ステップでは、次式が得られる。
Figure 0006426601
2回の反復ステップでは、次式が得られる。
Figure 0006426601
この等式の右辺は、級数として表されてもよく、次式のように、ROffsetの2次までの項を含めて近似的に計算可能である。
Figure 0006426601
したがって、ファンデルパウ・トランス抵抗測定値(本明細書では、電流励起と組み合わせた電圧測定から得られるものとして記述される)は、ホール素子1のウェル8のシート抵抗Rsqの抵抗における応力関連の変化を測定する働きをする。シート抵抗Rsqは、主として等方性応力σisoに依存し、一方で、差応力σdiff及び剪断応力σxyの影響は、2次の効果である。
オフセットROffsetがゼロになる、又は無視できるほど小さければ、下記は、良い近似である。
Figure 0006426601
(11)
この場合、方程式(7)を解くことができ、次のような等価な関係がもたらされる。
Figure 0006426601
(12)
上述の関係は、Rsqを決定する方法を提供し、従って、等式(8)を参照すると、差応力(εで表される)及び剪断応力(ετで表される)の双方がRsqに対して2次の影響しか持たないという認識から、εを決定する方法を提供する。
上記から、応力信号を決定するためには、複数の測定信号、例えば2つのファンデルパウ測定信号、又は1つ又は複数の対角測定信号と組み合わされる1つのファンデルパウ測定信号が必要とされることが明らかとなってきている。
本発明の実施形態において、このような信号は順次に決定されてもよく、これに応じて、センサは、1つのホール素子(1)からの様々な測定セットアップの測定値を順次決定するように適合化されてもよい。
代替として、本発明の実施形態に係るセンサは、図4に示されているように、同一チップ上に複数のホール素子1.1、1.2、1.3、1.4を備えてもよい。各ホール素子1.1、1.2、1.3、1.4は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域と、板形状領域に接触する4つの接点とを有し、ホール素子の接点は、四角形の角を形成し、四角形の互いに隣接する2つの角は、四角形の一辺を画定する。ホール素子1.1、1.2、1.3、1.4は各々、さらに、(図4には示されていないが、図1と同様に)スイッチングマトリクスと、電流を供給するための電流源と、供給電流により発生される電圧を測定するための差動増幅器とを備える。複数のホール素子1.1、1.2、1.3、1.4は、マイクロコントローラを有する。センサは、複数のホール素子からの様々な測定セットアップの測定値を同時に決定するように適合化されてもよい。特定の実施形態において、センサは、異なるホール素子からの少なくとも2つの直交対角測定値及び/又は少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗測定値を同時に決定するように適合化されてもよい。
B)応力信号の決定
応力信号は、応力電圧Vとして表されてもよい。応力電圧Vは、等方性応力σisoに依存するが、差応力σdiff及び剪断応力σxyによって強く影響されない値であるものとする。応力電圧Vは、測定セットアップを用いて測定されて計算される値Vsq、VOffset、及びΔVの非線形関数F(Vsq,VOffset,ΔV)である。値Vsq及びRsqは、測定セットアップにおいて流される既知の電流Iによって、Vsq=Rsq×Iとして関連づけられる。同様に、Voffset=Roffset×Iである。
関数Fは、例えば、様々な応力条件下の有限要素シミュレーションによって決定可能である。値Vsq、VOffset、及びΔVは、各応力条件毎に所定の電流Iについて計算される。関数F(Vsq,VOffset,ΔV)は、次に、例えば最小二乗法に従って、即ち最小二乗フィッティングによって、例えば次式の偏差を最小化することによって決定される。
Figure 0006426601
(13)
接点9がホール素子1のウェル8のエッジ上に配置される小さい接点であることを所与とすれば、次の式が良い近似として適用される。
Figure 0006426601
(14)
Figure 0006426601
Figure 0006426601
角θは、図3に示されているように、ホール素子1のエッジと、半導体チップのエッジ(直線で示されている)とにより形成される角度を示す。Γ及びΓは、ホール素子1のウェル8の幾何学的形状及び接点9の位置及びサイズに依存する係数である。
シート抵抗電圧Vsq、オフセット電圧VOffset、及び差動抵抗電圧ΔVが、
Figure 0006426601
(15)
に従って結合されると、等式(12)〜(14)により、次式の応力電圧V
Figure 0006426601
で十分であり、よってこれは、等方性応力σisoのみに依存することになる。したがって、応力電圧Vは、測定値から直接に決定可能な等方性応力σisoの値である。Γ及びΓの値は、応力電圧Vに与える差応力又は剪断応力の影響が最小化スルように調整可能である。例えば、これらは、有限要素シミュレーションによって、又は実験的に決定可能である。角に配置される接点9を有する正方形のホール素子1の場合、Γ及びΓの値は、ほぼ、
Γ=0.82
Γ=0.6
である。
下記は、ホールセンサの好ましい一実施形態である。
− <110>フラットを有する(100)シリコンからなるウェーハが、ベース材料として使用される。
− 半導体チップのエッジは、フラットに対して平行に、又は直交して配置される。
− ホール素子1のエッジは、半導体チップのエッジに平行に延在し、即ち角θ=0である。
この場合、下記が当てはまる。
Figure 0006426601
及び、
Figure 0006426601
差応力σxx−σyy及び剪断応力σxyが無視できるほどに小さければ、VOffset≒0及びΔV≒0が当てはまり、等式(15)は、
=Vsq
に簡単化され、よって、等式(11)及び とRとの間、それぞれVsqとRsqとの間の関連により、応力電圧 は、単一のファンデルパウ電圧、例えばファンデルパウ電圧VvdP1又はファンデルパウ電圧VvdP2を測定することにより、又は好ましくは、2つのファンデルパウ電圧VvdP1及びVvdP2を測定して平均することにより決定され得るということになる。
差応力σxx−σyyは無視できるほど小さくないが、剪断応力σxyは無視できるほどに小さければ、ΔV≒0が当てはまり、等式(15)は、次式に簡単化される。
Figure 0006426601
(16)
差応力σxx−σyyは無視できるほどに小さいが、剪断応力σxyは無視できるほど小さくなければ、VOffset≒0が当てはまり、等式(15)は、次式に簡単化される。
Figure 0006426601
(17)
したがって、先に説明したような測定セットアップのスイッチング位置5及び6における抵抗測定値は、剪断応力σxyが無視できるほど小さくはない場合にのみ必要とされる。
C)相対応力信号の決定
応力信号又は応力電圧Vは、等方性応力σisoに依存するが、残念ながら、例えばρ(T)を介して温度Tにも依存する。さらに、様々な測定値の取得に際しては、今日まで、流される電流Iは既知であることが仮定されている。しかしながら、後述する正規化を適用して相対応力信号を取得する場合、これが必須ではないことが明らかとなるであろう。したがって、これらの相対応力信号が使用される本発明の実施形態では、これらの測定値を取得するために流される電流Iは、温度に伴って変わることが許容される。これを明らかにするために、表記法I(T)を導入する。温度に伴うIの変化は、例えば板上に現れ得る電圧の範囲を制御するために意図的に導入される可能性もあり、及び/又は、温度に伴うIの変化は、例えばチップ上の電流源が温度に対して完全には安定的でないことに起因して、寄生効果である可能性もある。
温度Tとは独立している応力信号を取得するために、相対応力信号 S,rel (T)が発生されてもよい。相対応力信号 S,rel (T)は、例えば、温度Tに依存する基準関数VS,ref(T)に対する応力電圧Vの比であってもよい。
Figure 0006426601
代替として、相対応力信号 S,rel (T)は、例えば、温度Tに依存する基準関数VS,ref(T)が減算される応力電圧Vであってもよい。
Figure 0006426601
全ての事例において、基準関数VS,ref(T)は、校正手順によって決定されてもよい。校正は、セクション「IV.校正データの取得」において記述される通りに実行される。読み取り値V(T)及びVS,ref(T)は同じ電流I(T)に比例するので、基準関数VS,ref(T)に対する応力電圧Vの比の場合、比において消えてしまうので、正確な値は重要でないことは明らかである。
応力センサが一定の温度Tで、又は比較的狭い温度範囲内で使用されれば、基準関数VS,ref(T)は、一定の基準値で置換可能である。
ピエゾホール効果を発生させるのは本質的に等方性応力σisoであるので、応力電圧Vは、ホール素子によるピエゾホール効果の補償に適する。したがって、ホール素子1は、等方性応力の測定、及びその活性面に対して垂直に延びる磁界の成分の測定の双方に有用である。以下、これについて説明する。
III.ホール素子の応力及び/又は温度補償のモデリング
ホールセンサの出力信号DOutは温度に対して独立であり、応力に対して独立であるものとする。応力を、以下では概して応力σと称する。測定される現在の温度T及び現在の読み出し値VHall及び を基礎として、本発明の実施形態により、応力及び温度補償された(デジタル)出力Doutが、ホール電圧値VHallを補正係数で乗算することによって導き出される。出力信号Doutは、本発明の実施形態により、次の関係式を用いてモデリングされてもよい。
Figure 0006426601
ここで、関数hは、相対応力信号 S,rel (T)又は数学的に等価である式に依存する。Brefは、関数VHall,ref(T)が関係する基準磁界である。
上述のような相対応力値の特定の実施形態では、Doutは次式になる。
Figure 0006426601
(18)
ここで、関数hは、比V/VS,ref(T)に依存し、例えば次の関数である。
Figure 0006426601
(19)
あるいは、Doutは次式になる。
Figure 0006426601
ここで、関数hは、 S,ref (T)との差に依存する。
上記において:
− VHallは、先に説明したような測定値を介して取得されるホール電圧値であって、次式:
Figure 0006426601
(20)
により与えられる。
− Vは、測定値により決定される応力電圧である。
− VHall,ref(T)及びVS,ref(T)は、基準関数であって、ホール素子に強度Brefを有する基準磁界が存在する事例では、校正によって決定され、ホールセンサのマイクロコントローラ6に格納される。
−γ(T)は、ホール素子1のウェル8の材料特性に依存する基準関数であって、次式:
Figure 0006426601
(21)
により、近い値で近似可能である。文献からの値、具体的には、例えば非特許文献3〜5における値は、N=3×1016の低レベルドーピングを有するウェル8の関数γ(T=25℃)の値を、ほぼ、
Figure 0006426601
(22)
として提供している。P12、π11及びπ12の温度係数は、ほぼ、
Figure 0006426601
(23)
である。
基準関数γ(T)は、例えば、2次多項式として表されることが可能である。等式(21)から等式(23)に特定された値は、次式:
γ(T)=1.66+0.0016×(T−25℃)+0.000005×(T−25℃)
をもたらす。
等式(19)は、テイラー級数として展開可能であり、よって等式(18)は、1次の項のみを考慮して、次式で表されてもよい。
Figure 0006426601
ホールセンサが一定の温度Tで、又は比較的狭い温度範囲内で使用されれば、基準関数VHall,ref(T)及びVS,ref(T)及び関数γ(T)は、一定の基準値、即ち、
Hall,ref(T)=VHall,ref(T)=VHall,ref
S,ref(T)=VS,ref(T)=VS,ref
γ(T)=γ
で置換されてもよい。ここで、値VHall,ref(T)及びVS,ref(T)は、後述する校正手順に従って、温度Tに関してのみ決定される。この場合、等式(18)は、結果的に、次式になる。
Figure 0006426601
よって例えば、等式(19)により、次式が得られる。
Figure 0006426601
Figure 0006426601
ホールセンサの出力信号Doutは、応力について補償される。
IV.校正データの取得
校正について、ホールセンサの例を用いて説明する。応力センサの校正は、アナログ式に実行される。しかし、磁界Brefの印加及びホール電圧値の決定は、不要である。
校正手順を規定するために、測定システムは、取得可能な3つの読み取り値を有することが仮定される。
第1の読み取り値は、温度の(高度に再現可能な)読み取り値Tである。
第2の読み取り値は、VHallであって、磁界Bに関する情報を含む、オフセットが補償されたホール電圧を表する。ホールのスピニング電流読み出し法を用いれば、次式の信号が利用可能である。
Figure 0006426601
(24)
ここで、σは、(多成分)応力状態を表すために導入されている。表記法ε(T,σ)は、読者に、εが、応力状態σに依存するだけでなく、温度依存の材料特性により温度Tにも依存する、という事実を想起させるために使用される。
本システムにおいて取得可能な第3の読み取り値は、応力信号Vであり、これは、等方性応力の尺度である。差及び剪断応力の2次の影響を無視できる場合、V=Rsq×I(T)を得ることができる。そうでなければ、これらの2次の影響は、先に述べた方法に従って補償可能である。何れの場合も、等方性応力に対する下記の依存性が当てはまる。
Figure 0006426601
(25)
この場合も、表記法ε(T,σ)は、温度依存の材料特性から受け継がれる直接的な温度依存性を強調するために存在する。マイクロコントローラに基づく測定システムの実施形態において、信号T、VHall、及びVは、マイクロコントローラ内で取得可能なデジタル値である。これらの信号を様々な測定値から如何にして導出し得るかについては、既に詳述した。本明細書に記述している校正手法は、これらの信号が取得可能であること、及びこれらの信号に包含される情報は、(24)及び(25)に特定されているものの良い近似であることのみを仮定している。
本発明の実施形態に係る校正方法の1つの優位点は、応力ゼロの状態で測定値が必要とされないことにある。
A)温度の特徴づけ
校正を非自明なものにする重要な要素は、2つ存在する。その最初の1つは、VHall及びVが、多くの温度依存の電気的及び機械的材料特性によって影響されることである。例えば、次の材料特性、即ち、(ρ(T)/d)I(T)、μ(T)、π11(T)、π12(T)、P12(T)、他は、温度依存性である。第2の課題は、応力状態σに関する直接的な情報を何ら取得できないことである。校正手順の観点からすると、ダイ内の実際の応力σは未知である。さらに、応力は、それ自体が温度の関数でもある。これは、ダイ内の応力の大部分が異なる材料の熱膨張の差によって生じることに起因する。パッケージ化されていないダイの場合、応力は、ダイ処理に使用される異なる材料(例えば、シリコンに比較される金属層)に起因して発生する。パッケージ化されたセンサの場合、ダイに対するパッケージの熱膨張の差が、典型的には、高い応力レベルを引き起こす(特に、プラスチックパッケージの場合)。
本発明の実施形態に係る校正手法の一要素は、センサ信号VHall及びVを温度に関して特徴づけることからなる。まず、これを行なう手順について述べる。特徴づけを行う際の正確な条件については、後に詳述する。例えば、ここで考察するセンサは、まだウェーハ上に存在する(即ち、パッケージ化されていない)可能性もあり、ウェーハを切り分けた後の剥き出しのダイである可能性もあり、又はパッケージ化されたセンサである可能性もある。これらの各事例において、センサには、応力レベルを変更するために外力が加えられる場合もある。これは、パッケージの湿度レベルを変えることによって達成される可能性もある。
校正は、関数VHall及び を決定する働きをし、下記のステップを含む。
− センサを予め決められた様々な温度Tにする。ここで、指数iは、1からnまでの値を仮定し、nは、n≧1の範囲内の整数である。例えば、n=3及びT=−40℃、T=25℃及びT=125℃である。
− 基準磁界Brefを印加する。
− ホール素子の現在の実際の温度Tact(i)を測定する。
− 対角電圧Vdiag1,ref(i)及びVdiag2,ref(i)を測定する。
− 少なくとも1つのファンデルパウ電圧、及び、場合により第2のファンデルパウ電圧VvdP1,ref(i)、VvdP2,ref(i)を測定する。
これから、
− 等式(20)を用いてホール電圧値VHall,ref(i)を計算し、
− 応力電圧VS,ref(i)を計算する。
応力信号VS,ref(i)は、等式(*19)又は(16)又は(17)を基礎としてセンサ及び/又は期待される機械的応力の使用により計算される。
校正中、センサは、所定の応力レベルを受ける。温度を変える際には、応力が変わる:σ=σref(T)。校正中の応力レベルσref(T)は、それ自体は未知であるが、主たる環境因子が同じである限り、即ち、同じパッケージ湿度、同じ経年効果、パッケージに対する同じ外力、他である限り、十分に再現可能である。次には、磁界B=Brefが印加され、センサがいくつかの異なる温度にされる。各温度において、温度センサは、読み取り値T、ホール信号VHallの読み出し値、及び応力信号Vを提供する。これらの読み取り値は、次式の基準値と呼ばれるものを形成する。
Figure 0006426601
(26)
校正データは、i=1からn個のデータ集合{Tact(i),VHall,ref(i),VS,ref(i)}からなる。曲線フィッティング(例えば、2次まで)を通じて、異なる点(T;VHall,ref[i])は、基準曲線VHall,ref(T)になることができる。これは、測定温度Tとは異なる温度Tの測定結果を補間するための手段を提供する。同様に、異なる点(T;VS,ref[i])も、基準曲線VS,ref(T)になることができる。2つの基準関数VHall,ref(T)及びVS,ref(T)は、好ましくは、2次又はより高次の多項式として表される。この場合、多項式の係数は、一般的な統計学的方法、例えば数学的フィッティング法を用いてn個のデータ集合{Tact(i),VHall,ref(i)}又は{Tact(i),VS,ref(i)}から決定され、ホールセンサのマイクロコントローラ6に格納されてもよい。
ここで、VHall及びVは共に、温度及び応力に依存することが思い起こされる。温度効果と応力効果とを区別することができるように、第2の特性決定が実行される。実際には、この第2の特性決定は、第1の特性決定に先行することができ、又は第1及び第2のセットが同じ温度に関して代替的に行われてもよい。センサデバイスが常に同じ温度で、又は狭い温度範囲内で使用されれば、第1の特性決定(温度効果に基づく特性決定)が厳格に要求されることはない。
第2の特性決定の主たる要件は、基準校正測定値に比べて、著しく異なる応力条件が適用されることにある。この校正ステップの間の応力は、σ=σsec(T)として示される。実際の応力レベルは、この場合もやはり未知であるが、確実に、(各温度において)第2の応力レベルσsecが基準レベルσrefとは著しく異なるようにすることができる。測定は、磁界Bsecが印加されて行われてもよい。原則的には、双方の校正中に同じ磁界を印加することができる:Bsec=Bref。しかしながら、これが実用的でなければ(例えば、これらの磁界を発生するために異なる機器が使用されれば)、第2の特性決定中に印加される磁界Bsecは、基準磁界Brefとは異なってもよい。この場合の要件は、比Bsec/Brefが既知であることである。これは、設計によるものか(同じ磁界を使用し、よってBsec/Bref=1である)、そうでなければ、試験セットアップにおいてこの比が何らかの方法で測定又は校正されていることによるか、の何れかである。これで、第2の測定値集合が得られる。
Figure 0006426601
(27)
この場合も、このデータ集合は、任意の温度において補間結果を得ることを可能にする関数VHall,sec(T)及びVS,sec(T)へ変換されることが可能である。これらの関数の決定に際して、(27)における温度セット{T}が、(26)において使用されるもの、即ち{T}と同じである必要はないことは、留意されるべきである。
また、基準磁界の値Bref及び基準関数γ(T)も、ホールセンサのマイクロコントローラ6に格納されてもよい。校正は、こうして完了される。基準関数VHall,ref(T)は、基準磁界Brefに関連づけられ、即ち、VHall,ref(T)は、Brefに比例する。
校正は、例えば、ハウジング内にパッケージ化されるホールセンサに対して実行されてもよい。しかしながら、校正は、ホールセンサを有するウェーハがまだ切り落とされていない場合に実行されてもよく、又はハウジングに成形される前のホールセンサに対して実行されてもよい。
特定の最終製品に関して、十分な量の校正データが収集されていれば、校正を別の方法で実行することが可能である場合がある。
精度を向上させるために、基準関数γ(T)は、実験的に決定されることも可能である。これは、複数の異なる方法で行われてもよく、最良の精度を与える手法を選択することができる。
まず、γ(T)は、等式(28)におけるように、関数VHall,sec(T)、VHAll,ref(T)、VS,sec(T)、及び S,ref (T)を補間することから導出可能である。したがって、様々な温度について、i=1からnまでの第1のデータ集合{Tact(i),VHall,ref(i),VS,ref(i)}が応力条件1に関して実行され、k=1からhまでの第2のデータ集合{Tact(k),VHall,sec(k),VS,sec(k)}が応力条件2に関して実行される。応力条件1の下では磁界Brefが印加され、応力条件2の下では磁界Bsecが印加される。Bsecは、Brefに等しくてもよい。例えば、n=3及びh=3である。データが校正関数VHall,ref(T)、VS,ref(T)、VHall,sec(T)、及びVS,sec(T)として表されれば、基準関数γ(T)は、次式のように特定されてもよい。


Figure 0006426601
(28)
第2に、測定は、共通する温度セット{T}に関して行われることが可能であって、値、
Figure 0006426601
(29)
は、測定された値から直接に計算可能である。次に、集合(Ti,γ[i])は、フィッティング関数γ(T)へ変換されることが可能である。
下表は、様々な応力条件による校正測定の可能性の概要を示している。これらは、単に、興味深い特殊な事例であることから注目される限られた個数の可能性である。
Figure 0006426601
最も重要な校正データは、(18)におけるVHall,ref(T)及びVS,ref(T)の直接的使用において明らかであるように、「基準」状況からもたらされる。この表から明らかであるように、本発明の実施形態に係る校正方法は、基準測定がゼロ応力下で行われることを必要としない。このような場合、校正中に存在する応力σ=σref(T)は、未知であり、基準測定値VHall,ref(T)、VS,ref(T)に影響する。しかしながら、VHall,sec(T)及びVS,sec(T)を測定中の応力条件σ=σsec(T)が、全ての温度Tでσref(T)とは十分に異なっていれば、例えば(18)、(19)による温度及び応力が補償された出力Doutと、(28)により決定されるγ(T)とは、これらの測定中に実際に発生する実際の応力状況σref(T)及びσsec(T)に対して反応しなくなる点は、数学的に示すことができる。
γ(T)によって表される校正関数が、十分に再現可能なものであることが判明する可能性はあり、この場合、標準曲線が使用される可能性もある。そうでなければ、「余分な」校正測定(第2の測定セット)を行ってγの特性を決定し、例えば(29)を用いて対応する値を導出することが要求される。各温度について、これが、この特定温度のγの値が得られるように行われる。例えば、他の温度を外挿するために標準的な温度係数を用いれば、単一温度でも曲線全体を画定するのに十分である可能性がある。他の事例において、第2の測定値集合(HH)は、2つ以上の温度における読み取り値を包含することを必要とする。
本発明の実施形態に係る方法は、4つの接点を有するホール素子に限定されず、k×4個の接点を有するホール素子へ容易に移行されてもよい。ここで、kは整数である。
本発明を、機械的応力及び温度によって引き起こされるホール素子1のホール電圧値の変動を補償するための補正が、マイクロコントローラ6において計算された方式で実行される一例を用いて説明した。しかしながら、温度及び/又は機械的応力の影響を、ホール電流の変化を介して補償することも可能である。

Claims (27)

  1. ープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子(1)であって、上記板形状領域に接触する4つの接点(9)を備えるホール素子(1)によって等方性応力を決定するための方法であって、
    上記接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は上記四角形の一辺を画定し、
    上記方法は、
    上記ホール素子(1)の少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)を決定することを含み、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は複数の接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する角である2つの接点を備え、一方の接点ペアは電流(I)を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧(Vvdp1)を測定するために使用され、上記供給される電流(I)と上記測定される電圧(Vvdp1)との関係は上記ファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)を定義し、
    上記方法は、
    上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)に少なくとも依存する応力信号(V)を決定することと、
    上記決定された応力信号(V)を温度依存性の予め決められた基準応力信号(VS,ref(T))と比較することによって、上記等方性応力を決定することとを含む方法。
  2. 上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)からシート抵抗値(Rsq)を計算することと、
    上記シート抵抗値を用いて上記応力信号(V)を決定することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)からシート抵抗値(Rsq)を計算することは、上記ホール素子(1)に対して実行される複数のトランス抵抗測定値の間に存在する線形関係を場合により用いて、ファンデルパウの方程式
    Figure 0006426601
    又は上記方程式から導出可能な数学的に等価な関係式を解くことを含む請求項2に記載の方法。
  4. 上記等方性応力を決定することは、上記計算された応力信号(V)から、
    Figure 0006426601
    に従って、相対応力信号(VS,rel(T))を決定することを基礎とし、VS,ref(T)は、温度(T)に依存する上記応力信号の基準関数である請求項1〜3のうちの1つに記載の方法。
  5. 上記等方性応力を決定することは、上記計算された応力信号(V)から、
    Figure 0006426601
    に従って、相対応力信号(VS,rel(T))を決定することを基礎とし、VS,ref(T)は、温度(T)に依存する上記応力信号の基準関数である請求項1〜3のうちの1つに記載の方法。
  6. 少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)を決定することは、上記各接点が90°の角度で一様に変位されているホール素子(1)上で、上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値を決定することを含む請求項1〜5のうちの1つに記載の方法。
  7. 少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)を決定することは、
    第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて第1のファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)を測定することと、
    第2のファンデルパウ測定セットアップにおいて第2のファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp2)を測定することとを含み、
    上記第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて、互いに隣接する接点からなる第1の接点ペアは電流を供給するために使用され、互いに隣接する接点を備える第2の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第2の接点ペアは上記第1の接点ペアとは異なり、
    上記第2のファンデルパウ測定セットアップにおいて、互いに隣接する接点からなる第3の接点ペアは電流を供給するために使用され、互いに隣接する接点からなる第4の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第3の接点ペアは上記第1及び第4の接点ペアとは異なり、上記第4の接点ペアは上記第2の接点ペアとは異なり、すべての接点ペアは、上記板形状領域を有する上記ホール素子(1)の4つの接点のうちの2つからなる請求項1〜6のうちの1つに記載の方法。
  8. 少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)を決定することは、
    第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて第1のファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)を測定することと、
    上記ホール素子(1)上の第1の対角測定セットアップにおいて少なくとも第1の対角トランス抵抗値(Rdiag1)を測定することと、
    上記第1のファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)及び上記少なくとも第1の対角トランス抵抗値(Rdiag1)から、第2のファンデルパウ・トランス抵抗値を計算することとを含み、
    上記第1のファンデルパウ測定セットアップにおいて、互いに隣接する接点からなる第1の接点ペアは電流を供給するために使用され、互いに隣接する接点からなる第2の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第2の接点ペアは上記第1の接点ペアとは異なり、
    上記第1の対角測定セットアップにおいて、第5の接点ペアは電流を供給するために使用され、第6の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第5の接点ペアの接点間には、上記四角形の辺に沿って上記第6の接点ペアの接点が差しはさまれ、すべての接点ペアは、上記板形状領域を有する上記ホール素子(1)の4つの接点のうちの2つからなり、上記供給される電流と上記測定される電圧との関係は上記第1の対角トランス抵抗値(Rdiag1)を定義する請求項1〜6のうちの1つに記載の方法。
  9. 少なくとも第1の対角トランス抵抗値を測定することは、
    上記第1の対角測定セットアップにおいて上記第1の対角トランス抵抗値(Rdiag1)を測定することと、
    上記第1の対角測定セットアップとは異なる第2の対角測定セットアップにおいて第2の対角トランス抵抗値(Rdiag2)を測定することとを含み、
    第2のファンデルパウ・トランス抵抗値(RVdP2)を計算することは、上記第1のファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)と、上記2つの対角トランス抵抗値の和又は差とから、上記第2のファンデルパウ・トランス抵抗値(RVdP2)を計算することを含む請求項8に記載の方法。
  10. 上記少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)に少なくとも依存する上記応力信号(V)を決定することは、シート抵抗値(Rsq)に比例する上記応力信号(V)を取得することを含む請求項1〜9のうちの1つに記載の方法。
  11. 上記応力信号(V)を決定することは、
    Figure 0006426601
    を評価することを含み、
    は、決定されるべき上記応力信号であり、Vsqは、シート抵抗値(Rsq)に比例するシート抵抗電圧であり、Γは定数であり、Voffsetは、2つの対角トランス抵抗測定値(Rdiag1,Rdiag2)又は2つのファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)へ線形関係を有するトランス抵抗オフセット値(Roffset)に比例する電圧である、請求項1〜9のうちの1つに記載の方法。
  12. 上記応力信号(V)を決定することは、
    Figure 0006426601
    を評価することを含み、
    は、決定されるべき上記応力信号であり、Vsqは、シート抵抗値(Rsq)に比例するシート抵抗電圧であり、Γは定数であり、ΔVは、第1の対角線に沿って電流を流した結果としての上記第1の対角線にわたる電圧と、第2の対角線に沿って電流を流した結果としての上記第2の対角線にわたる電圧との差である請求項1〜9のうちの1つに記載の方法。
  13. 応力信号(V)を決定することは、上記第1及び第2のファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)の平均値に比例する信号を評価することを含む請求項7に記載の方法。
  14. 応力信号(V)を決定することは、ファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1)と、少なくとも1つの対角トランス抵抗値(Rdiag1)から決定されるオフセット値との線形関数を評価することを含む請求項8に記載の方法。
  15. ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子(1)であって、上記板形状領域に接触する4つの接点(9)を備えるホール素子(1)によって磁界の成分を決定するための方法であって、上記ホール素子(1)は上記磁界内に位置決めされ、上記方法は、
    請求項9〜14のうちの1つに従って上記ホール素子により相対応力信号(VS,rel(T))を決定することと、
    第1の対角トランス抵抗値(Rdiag1)に比例する第1の対角電圧と、第2の対角トランス抵抗値(Rdiag2)に比例する第2の対角電圧とを加算することにより、上記磁界に比例するホール電圧値(VHall)を計算することと、
    上記ホール電圧値(VHall)、上記相対応力信号(VS,rel(T))、及び基準ホール電圧値(VHall,ref(T))から、上記磁界の成分を計算することとを含む方法。
  16. ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有するホール素子(1)であって、上記板形状領域に接触する4つの接点(9)を備えるホール素子(1)によって磁界の成分を決定するための方法であって、上記ホール素子(1)は上記磁界内に位置決めされ、上記方法は、
    請求項9〜14のうちの1つに従って上記ホール素子により相対応力信号(VS,rel(T))を決定することと、
    上記ホール素子(1)の温度(T)を測定することと、
    第1の対角トランス抵抗値(Rdiag1)に比例する第1の対角電圧と、第2の対角トランス抵抗値(Rdiag2)に比例する第2の対角電圧とを加算することにより、上記磁界に比例するホール電圧値(VHall)を計算することと、
    上記ホール素子の温度(T)における基準関数の値を計算することと、
    上記測定されたホール電圧値(VHall)、上記応力信号(V)、及び上記ホール素子の温度(T)における上記基準関数から、上記磁界の成分を計算することとを含む方法。
  17. 上記基準関数は、基準ホール関数VHall,ref(T)と、上記応力信号の基準関数VS,ref(T)と、上記ホール素子(1)の材料特性に依存する基準関数γ(T)とを含み、
    パラメータTは上記温度を示し、
    h(VS,rel(T),γ(T))は、上記相対応力信号(VS,rel(T))及び上記基準関数γ(T)に依存する関数を示し、
    上記磁界の成分の値DOutは、等式:
    Figure 0006426601
    に従って、又は数学的に等価である式に従って計算され、Tは、上記ホール素子(1)の現在の温度を示し、
    refは、上記基準ホール関数VHall,ref(T)が関連する基準磁界である請求項16に記載の方法。
  18. h(VS,rel(T),γ(T))は、h(VS,rel(T),γ(T))=h(V/VS,ref(T),γ(T))を満たし、
    上記磁界の成分の値DOutは、等式:
    Figure 0006426601
    に従って、又は数学的に等価である式に従って計算され、
    refは、上記基準ホール関数VHall,ref(T)が関連する基準磁界である請求項17に記載の方法。
  19. h(V/VS,ref(T),γ(T))は、
    Figure 0006426601
    を満たし、
    は上記応力信号であり、VS,ref(T)は、温度Tの関数である上記応力信号の基準関数であり、γ(T)は、温度Tの関数である上記ホール素子(1)の材料特性に依存する基準関数である請求項18に記載の方法。
  20. h(VS,rel(T),γ(T))は、h(VS,rel(T),γ(T))=h(V−VS,ref(T),γ(T))を満たし、
    上記磁界の成分の値DOutは、等式:
    Figure 0006426601
    に従って、又は数学的に等価である式に従って計算され、
    refは、上記基準ホール関数VHall,ref(T)が関連する基準磁界である、請求項17に記載の方法。
  21. 上記基準ホール関数VHall,ref(T)及び上記基準関数VS,ref(T)は校正によって決定され、上記校正は、
    基準磁界Brefを印加するステップと、
    nがn≧1の整数であり、指数iが1からnまでの値をとるとき、上記ホール素子(1)を予め決められた様々な温度Tに設定するステップとを少なくとも含み、
    上記校正は、各温度Tについて、
    上記ホール素子(1)の温度Tact(i)を測定し、
    上記ホール素子(1)の2つの対角測定セットアップにおいて第1の対角電圧(Vdiag1)及び第2の対角電圧(Vdiag2)を測定し、
    ホール電圧値VHall,ref(i)を計算し、
    上記ホール素子(1)の少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗値RvdP(i)を測定し、
    応力電圧VS,ref(i)を計算するステップを少なくとも含み、
    上記ホール素子(1)の2つの対角測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は第1及び第2の接点ペア(9.1、9.3;9.2、9.4)を形成し、上記第1の接点ペアは電流を供給するために使用され、上記第2の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記第1の接点ペアの接点には、上記四角形の辺に沿って上記第2の接点ペアの接点が差しはさまれ、上記2つの対角測定セットアップのうちの第1の対角測定セットアップは上記2つの対角測定セットアップのうちの第2の対角測定セットアップとは異なり、
    上記ホール素子(1)の少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は第3及び第4の接点ペアを形成し、上記第3の接点ペアは互いに隣接する接点からなり、電流を供給するために使用され、上記第4の接点ペアは互いに隣接する接点からなり、電圧を測定するために使用され、上記第3の接点ペアは上記第4の接点ペアとは異なり、上記供給される電流と上記測定される電圧との関係は上記ファンデルパウ・トランス抵抗値(Rvdp1,Rvdp2)を定義し、
    上記校正は、
    データ集合{Tact(i),VHall,ref(i)}から上記基準ホール関数VHall,ref(T)を決定するステップと、
    データ集合{Tact(i),VS,ref(i)}から上記基準関数VS,ref(T)を決定するステップとを少なくとも含む請求項17〜20のうちの1つに記載の方法。
  22. iが1からnまで変化するとき、様々な温度Tで、上記ホール素子(1)の第1の応力条件に対して第1のデータ集合{Tact(i),VHall,ref(i),VS,ref(i)}が決定され、kが1からhまで変化するとき、様々な温度Tで、上記ホール素子(1)の第2の応力条件に対して第2のデータ集合{Tact(k),VHall,sec(k),VS,sec(k)}が決定され、n及びhは、n≧1及びh≧1の範囲の整数であり、
    上記第1のデータ集合から基準ホール関数VHall,ref(T)及び基準関数VS,ref(T)が決定され、上記第2のデータ集合から基準ホール関数VHall,sec(T)及び基準関数VS,sec(T)が決定され、
    上記基準関数γ(T)は、
    Figure 0006426601
    として決定され、
    値Brefは、上記第1のデータ集合を決定する際に印加される磁界を示し、値Bsecは、上記第2のデータ集合を決定する際に印加される磁界を示す請求項21に記載の方法。
  23. 等方性応力を測定するための応力センサとして動作可能なセンサ装置であって、
    上記センサ装置は、ホール素子(1)と、スイッチングマトリクス(2)と、電流(I)を供給するための電流源(3)と、上記供給される電流(I)によって発生される電圧を測定するための差動増幅器(4)と、マイクロコントローラ(6)とを備え
    上記ホール素子は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有し、上記板形状領域に接触する4つの接点(9)を備え、上記接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は上記四角形の一辺を画定し、
    上記スイッチングマトリクス(2)は、少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて上記ホール素子(1)を動作させるように構成され、上記少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は2つの異なる接点ペアを形成し、1つの接点ペアは互いに隣接する接点からなり、一方の接点ペアは電流(I)を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧(Vvdp1)を測定するために使用され、
    上記スイッチングマトリクス(2)は、2つの抵抗測定セットアップにおいて上記ホール素子(1)を動作させるように構成され、上記2つの抵抗測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する接点ではない2つの接点からなり、抵抗測定セットアップにおける一方の接点ペアは、電流(I)を供給するために及び電圧(VW1,VW2)を測定するために使用され、
    上記マイクロコントローラ(6)は、上記様々な測定セットアップの測定値(Vvdp1,VW1,VW2)から等方性応力の応力信号を発生するように構成されるセンサ装置
  24. 磁界の中に配置されたときに上記磁界の成分を測定するためのホールセンサとして動作可能なセンサ装置であって、
    ホール素子(1)と、スイッチングマトリクス(2)と、電流(I)を供給するための電流源(3)と、上記供給される電流(I)によって発生される電圧を測定するための差動増幅器(4)と、マイクロコントローラ(6)とを備え、
    上記ホール素子(1)は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域を有し、上記板形状領域に接触する4つの接点(9)を備え、上記接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は上記四角形の一辺を画定し、
    上記スイッチングマトリクス(2)は、2つの直交対角測定セットアップにおいて上記ホール素子(1)を動作させるように構成され、上記2つの直交対角測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は2つの接点ペア(9.1、9.3;9.2、9.4)を形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する接点ではない2つの接点からなり、一方の接点ペアは電流を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧を測定するために使用され、上記2つの直交対角測定セットアップは互いに異なり、
    上記スイッチングマトリクス(2)は、少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて上記ホール素子(1)を動作させるように構成され、上記少なくとも1つのファンデルパウ測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは互いに隣接する接点からなり、一方の接点ペアは電流(I)を供給するために使用され、他方の接点ペアは電圧(Vvdp1)を測定するために使用され、
    上記スイッチングマトリクス(2)は、2つの抵抗測定セットアップにおいて上記ホール素子(1)を動作させるように構成され、上記2つの抵抗測定セットアップにおいて、上記ホール素子(1)の4つの接点(9)は2つの接点ペアを形成し、1つの接点ペアは、上記四角形の互いに隣接する接点ではない2つの接点からなり、抵抗測定セットアップにおける1つの接点ペアは、電流(I)を供給するために及び電圧(VW1,VW2)を測定するために使用され、
    上記マイクロコントローラ(6)は、上記様々な測定セットアップの測定値から磁界の成分の応力及び温度補償出力信号を発生するように構成されるセンサ装置
  25. 上記センサ装置は、単一のホール素子(1)から上記様々な測定セットアップの測定値を順次に決定するように適合化される請求項23又は24に記載のセンサ装置
  26. 上記センサ装置は、同一のチップ上の複数のホール素子(1)を備え、各ホール素子(1)は、ドープされた半導体材料からなる板形状領域と、上記板形状領域に接触する4つの接点(9)とを有し、上記ホール素子(1)の接点は四角形の角を形成し、上記四角形の互いに隣接する2つの角は四角形の一辺を画定し、
    上記各ホール素子(1)は、スイッチングマトリクス(2)と、電流(I)を供給するための電流源(3)と、上記供給される電流(I)によって発生される電圧を測定するための差動増幅器(4)とを備え、
    上記複数のホール素子(1)は、マイクロコントローラ(6)を有し、
    上記センサ装置は、上記様々な測定セットアップの測定値を同時に決定するように適合化される請求項23又は24に記載のセンサ装置
  27. 上記センサ装置は、異なるホール素子からの少なくとも2つの直交対角測定値及び/又は少なくとも1つのファンデルパウ・トランス抵抗測定値を同時に決定するように適合化される請求項26に記載のセンサ装置
JP2015510807A 2012-05-07 2013-05-07 等方性応力を検出してピエゾホール効果の補償を提供する方法及びデバイス Active JP6426601B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP12167042.6A EP2662675A1 (de) 2012-05-07 2012-05-07 Verfahren für die Bestimmung eines Stresswertes für isotropen Stress und Verfahren für die Bestimmung eines Magnetfeldes und Stresssensor und Hallsensor
EP12167042.6 2012-05-07
PCT/EP2013/059545 WO2013167631A1 (en) 2012-05-07 2013-05-07 Method and device for sensing isotropic stress and providing a compensation for the piezo-hall effect

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015520364A JP2015520364A (ja) 2015-07-16
JP6426601B2 true JP6426601B2 (ja) 2018-11-21

Family

ID=48485129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015510807A Active JP6426601B2 (ja) 2012-05-07 2013-05-07 等方性応力を検出してピエゾホール効果の補償を提供する方法及びデバイス

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9857247B2 (ja)
EP (2) EP2662675A1 (ja)
JP (1) JP6426601B2 (ja)
WO (1) WO2013167631A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201319627D0 (en) 2013-11-06 2013-12-18 Melexis Technologies Nv Hall sensor readout system with offset determination using the hall element itself
CN103954927B (zh) * 2014-05-21 2016-03-23 常州天合光能有限公司 体积电阻与方块电阻转换校准装置及其校准方法
GB2539681A (en) 2015-06-23 2016-12-28 Melexis Tech Sa Stress and temperature compensated hall sensor, and method
US9851417B2 (en) * 2015-07-28 2017-12-26 Allegro Microsystems, Llc Structure and system for simultaneous sensing a magnetic field and mechanical stress
DE102016110612B4 (de) 2016-06-09 2024-05-02 Elmos Semiconductor Se Verfahren zum Betrieb einer Hall-Struktur mit vergrößerter Signalamplitude
DE102016110613B4 (de) 2016-06-09 2024-05-02 Elmos Semiconductor Se Vorrichtung und Verfahren zur Ansteuerung einer Hall-Struktur mit vergrößerter Signalamplitude
DE102016110611B4 (de) 2016-06-09 2024-05-02 Elmos Semiconductor Se Vorrichtung mit einer Hall-Struktur mit einer vergrößerten Signalamplitude
CN106180006B (zh) * 2016-08-31 2023-07-07 上海史密富智能装备股份有限公司 非晶合金铁芯自动检测装置及其检测方法
DE102017105317B3 (de) * 2017-03-14 2018-05-09 Helmholtz-Zentrum Dresden - Rossendorf E.V. Vorrichtung zum Charakterisieren des elektrischen Widerstandes eines Messobjekts
EP3415902B1 (en) * 2017-06-14 2023-12-27 Rolls-Royce Corporation System for nondestructive residual stress profiling using inductive sensing
US10564192B2 (en) * 2017-10-12 2020-02-18 Itx-M2M Co., Ltd. Hall sensor apparatus with temperature measurement function and current sensor apparatus with the same function
PL236388B1 (pl) * 2019-01-31 2021-01-11 Inst Fizyki Jadrowej Im Henryka Niewodniczanskiego Polskiej Akademii Nauk Sposób pomiaru wartości natężenia pola magnetycznego, wartości i kierunku odkształcenia oraz czujnik do pomiaru natężenia pola magnetycznego, wartości i kierunku odkształcenia
JP7396913B2 (ja) * 2020-01-30 2023-12-12 アズビル株式会社 圧力測定装置
DE102020206571A1 (de) 2020-05-26 2021-12-02 Infineon Technologies Ag Vorrichtung und verfahren zum ermitteln einer mechanischen spannungskomponente mittels einer hallsensorschaltung
CN114112129B (zh) * 2021-11-19 2022-08-05 苏州纳芯微电子股份有限公司 一种基板应力传感器及传感设备
CN117706157A (zh) * 2022-09-06 2024-03-15 苏州纳芯微电子股份有限公司 电流感测装置

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0548391B1 (de) * 1991-12-21 1997-07-23 Deutsche ITT Industries GmbH Offsetkompensierter Hallsensor
DE4302342A1 (en) 1992-01-28 1993-07-29 El Mos Elektronik In Mos Techn Offset compensated measurement of magnetic field with Hall element - involves chip-internal electronic compensation with two measurement phases between which measurement and supply connections are interchanged
JP3323875B2 (ja) * 1995-02-13 2002-09-09 株式会社東芝 ホール素子および電気量測定装置
US5621319A (en) * 1995-12-08 1997-04-15 Allegro Microsystems, Inc. Chopped hall sensor with synchronously chopped sample-and-hold circuit
JP3684691B2 (ja) * 1996-07-26 2005-08-17 株式会社デンソー 温度特性補償回路及び該温度特性補償回路を用いた磁電変換素子の駆動装置
JP3351723B2 (ja) * 1997-10-02 2002-12-03 株式会社東芝 電力計測装置
DE19858868C2 (de) * 1998-12-19 2003-06-18 Micronas Gmbh Hallsensor
US6265864B1 (en) * 1999-02-24 2001-07-24 Melexis, N.V. High speed densor circuit for stabilized hall effect sensor
DE19943128A1 (de) 1999-09-09 2001-04-12 Fraunhofer Ges Forschung Hall-Sensoranordnung zur Offset-kompensierten Magnetfeldmessung
AT5315U1 (de) * 2000-05-03 2002-05-27 Austria Mikrosysteme Int Verfahren zum kompensieren von mechanischen spannungen für die messung der magnetischen feldstärke mittels hallsonden
DE10154498B4 (de) 2001-11-07 2005-08-25 Infineon Technologies Ag Hallsondensystem und Verfahren zum Herstellen eines Hallsondensystems sowie Verfahren zum Steuern einer Hallspannung
DE10154495C5 (de) 2001-11-07 2018-01-11 Infineon Technologies Ag Konzept zur Kompensation der Einflüsse externer Störgrößen auf physikalische Funktionsparameter von integrierten Schaltungen
DE10331096B4 (de) * 2003-07-09 2014-02-13 Austriamicrosystems Ag Integrierte Halbleiteranordnung und Verfahren
NL1024114C1 (nl) * 2003-08-15 2005-02-16 Systematic Design Holding B V Werkwijze en inrichting voor het verrichten van metingen aan magnetische velden met gebruik van een hall-sensor.
DE102004003853B4 (de) 2004-01-26 2009-12-17 Infineon Technologies Ag Vorrichtung und Verfahren zur Kompensation von Piezo-Einflüssen auf eine integrierte Schaltungsanordnung
EP1795864A4 (en) 2004-09-29 2011-11-02 Amosense Co Ltd MAGNETIC SENSOR CONTROL METHOD, MAGNETIC SENSOR CONTROL MODULE, AND PORTABLE TERMINAL DEVICE
DE102005029464B4 (de) * 2005-06-24 2009-11-26 Infineon Technologies Ag Vorrichtung und Verfahren zum Ermitteln eines Kompensationssignals zum Kompensieren von Piezo-Einflüssen auf eine integrierte Halbleiterschaltung
US7980138B2 (en) 2007-10-29 2011-07-19 Infineon Technologies Ag Integrated circuit with stress sensing element
JP2011075338A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Seiko Instruments Inc 磁気センサ回路

Also Published As

Publication number Publication date
EP2847564B1 (en) 2019-09-04
WO2013167631A1 (en) 2013-11-14
JP2015520364A (ja) 2015-07-16
EP2847564A1 (en) 2015-03-18
US9857247B2 (en) 2018-01-02
US20150142342A1 (en) 2015-05-21
EP2662675A1 (de) 2013-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6426601B2 (ja) 等方性応力を検出してピエゾホール効果の補償を提供する方法及びデバイス
JP7360502B2 (ja) 磁気センサにおける漂遊場拒絶
US9689767B2 (en) Semiconductor pressure sensor
US10345394B2 (en) Hall sensor readout system with offset determination using the Hall element itself
EP3109658A1 (en) Stress and temperature compensated hall sensor, and method
JP6474492B2 (ja) 半導体圧力センサ
CN107636476B (zh) 支持执行并行测量的多引脚探针
JP6013361B2 (ja) 単一位置ホール効果測定
Yu et al. Comparison of Multiple Methods for Obtaining P $\Omega $ Resistances With Low Uncertainties
JP5173472B2 (ja) 磁界校正方法
US7034519B2 (en) High frequency measurement for current-in-plane-tunneling
Peng et al. The temperature compensation of the silicon piezo-resistive pressure sensor using the half-bridge technique
Náhlík et al. Influence of non-ideal circumferential contacts on errors in the measurements of the resistivity of layers using the van der Pauw method
Lozanova et al. A three-point-probe method for measuring resistivity and the Hall coefficient using Hall devices with minimal design complexity
Kang et al. Development of a handheld sheet resistance meter with the dual-configuration four-point probe method
Rietveld et al. Accurate high-ohmic resistance measurement techniques up to 1 PΩ
Naranjo-Esparcia et al. Measuring low H field and currents with AMR sensors
KR0140949B1 (ko) 반도체 장치 및 반도체기판에 형성된 더미 바이폴라 트랜지스터의 전류 증폭율 측정용 장치
KR20230079974A (ko) 박막 자기저항 센서의 구동 방법
JP2016038356A (ja) 永久磁石のゼロ磁界位置測定方法
CN117766516A (zh) 半导体电路装置和用于半导体电路装置的方法
Rietveld et al. Accurate high-ohmic resistance measurement techniques up to 1 PΩ
Kim et al. The Establishment of High DC Shunt Calibration System at KRISS and Comparison With NRC
Munoz et al. Total ionizing dose (TID) evaluation of magnetic tunnel
Zhang et al. Measuring thermal conductivity of nanocrystalline diamond film with a scanning thermal microscope

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181025

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6426601

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250