JP6411520B2 - 複素環化合物 - Google Patents

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Description

[関連出願]
本出願は,日本特許出願2013−209826(2013年10月7日出願)に基づく優先権を主張しており,この内容は本明細書に参照として取り込まれる。
[技術分野]
本発明は、ソマトスタチン受容体サブタイプ5(本明細書中では、「SSTR5」と略記することがある)拮抗作用を有し、糖尿病、インスリン抵抗性、脂質異常症、肥満症、アテローム性動脈硬化症、心血管系疾患、メタボリックシンドロームおよび神経症などの疾患・状態の治療、改善又は予防に有用な複素環化合物に関する。
[発明の背景]
糖尿病(DM:Diabetes Mellitus)は、インスリンの分泌不全またはインスリン抵抗性により血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が病的に上昇する病気であり、種々の重篤な合併症の危険因子になることが知られている。糖尿病は、遺伝的な要因を基盤として種々の環境因子(運動不足、過食および肥満など)が関与することにより発症すると言われており、今後、肥満人口の増加に伴い糖尿病患者数は増加していくと予想されている。糖尿病はインスリン依存型の1型糖尿病(IDDM:Insulin Dependent Diabetes Mellitus)とインスリン非依存型の2型糖尿病に分類されるが、糖尿病患者の大部分(約9割)は2型糖尿病に分類される。
1型糖尿病は、種々の遺伝的要因や後天的要因により膵臓のランゲルハンス島でインスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気であり、2型糖尿病はβ細胞におけるグルコースに応答したインスリン分泌量の不足と末梢組織(肝臓、筋肉および脂肪など)におけるインスリン感受性の低下を要因とする病気である。
糖尿病に関する治療および予防に関しては、食事および運動療法が施される他に薬物療法も行なわれている。
現在の代表的な薬物療法としては、インスリン、インスリンアナログまたはGLP−1(グルカゴン様ペプチド−1)アナログなどを皮下投与する薬物療法、および経口投与可能な血糖降下薬を用いる薬物療法が挙げられる。経口投与可能な血糖降下薬としては、グリメピリドなどのスルフォニルウレア剤(SU薬);メトホルミンなどのビグアナイド剤(BG薬);ボグリボースおよびミグリトールなどのαグルコシダーゼ阻害剤(αGI薬);ピオグリタゾンなどのチアゾリジン系誘導体(TZD薬);シタグリプチンおよびアログリプチンなどのDPP−IV(ジペプチジルペプチダーゼ−IV)阻害剤などがある。
ソマトスタチンは視床下部などの中枢神経系、膵臓のランゲルハンス島および腸管粘膜などに広く分布しており、消化管運動、消化液分泌および糖・脂質代謝の制御に重要な役割を果たしている。特に生体内において、種々のホルモン、増殖因子および生理活性物質の産生・分泌に対して抑制的に働くことが知られている。ソマトスタチンが抑制的に働くホルモンには、成長ホルモン(GH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、プロラクチン、インスリン、グルカゴン、ガストリン、セクレチン、PYY(ペプチドYY)、GIP(胃抑制ポリペプチド)、GLP−1、CCK(コレシストキニン)、VIP(血管作動性腸管ペプチド)およびOxyntomodulinなどがある。また、ソマトスタチンは、δ細胞がα細胞及びβ細胞と接する膵臓のランゲルハンス島または消化管粘膜において、パラクリンとしても作用する。このため、ソマトスタチンは内分泌系、外分泌系および神経系などにおいて多彩な生理機能を有している。
ソマトスタチン受容体は、7回膜貫通型G蛋白質共役型受容体の1つであり、現在までに5種類のサブタイプが見出されており、それぞれSSTR1、SSTR2、SSTR3、SSTR4およびSSTR5と命名されている(非特許文献1)。その中でも、SSTR5はインスリンおよびインクレチンの分泌調節への関与が示されている(非特許文献2)。
一方、特許文献1には、以下の化合物がSSTR5拮抗作用を有することが報告されている。
[式中、Raは独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-10アルキル基およびハロゲン原子で置換されたC1-10アルキル基からなる群から選択され、R1は、水素原子、置換フェニルおよび置換複素環からなる群から選択され、R2は、置換アリールおよび置換複素環からなる群から選択され、nおよびmは独立して、1、2および3からなる群から選択される。]
Toureらには、Bcl−2アンタゴニストとして下記式で示される化合物が記載され、
その一例として、上記式中、R1がFであり、R2がHであり、R3がNMe2であり、HETが以下の構造を有するCompound 20が開示されている(非特許文献3)。
Qiaoらには、以下の化合物がFactor Xa阻害活性を有し、抗血栓剤として利用可能なことが報告されている(非特許文献4)。
特許文献2には、Factor Xa阻害剤である置換アミノメチルで置換された化合物が記載され、その好ましい形態として下記の化合物が開示されている。
[式中、P4は、4−メトキシフェニル、2−アミノメチルフェニル、2−ナフチル等の特定の環状部位であり、M4は、A−Bで示される特定の環状部位(A:5員または6員の炭素環または含窒素複素環、B:置換アミノメチル基を有する5員または6員の炭素環または含窒素複素環)である]。
また、特許文献3には、以下の化合物が肥満および肥満関連障害治療薬として使用しうることが報告されている。
[式中、R1は置換されていてもよいフェニルであり、R2は水素または置換されていてもよいフェニル、R3は水素、C16アルキル若しくはベンジルであり、R4は水素、ベンジル等で置換されていてもよいピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル等であり、Xは−C(=O)−もしくはメチレンである]
上記のほか、CAS登録番号778571−82−7および768356−31−6として、以下の化合物が知られている。
国際公開第2012/024183号 国際公開第2003/047520号 国際公開第2003/027114号
Patel YC: "Molecular pharmacology of somatostatin receptor subtypes." J Endocrinol Invest 20:348-367, 1997 Chisholm C et al.: "Somatostatin-28 regulates GLP-1 secretion via somatostatin receptor subtype 5 in rat intestinal cultures." Am J Physiol Endocrinol Metab 283:E311-317, 2002 B. Barry Toure et al.: "The Role of the Acidity of N-Heteroaryl Sulfonamides as Inhibitors of Bcl-2 Family Protein-Protein Interactions." ACS Medicinal Chemistry Letters 4(2):186-190, 2013 Qiao JX et al.: "Pyrazole-based factor Xa inhibitors containing N-arylpiperidinyl P4 residues." Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 17(5):1432-1437, 2007
SSTR5拮抗作用を有し、糖尿病、インスリン抵抗性、脂質異常症、肥満症、アテローム性動脈硬化症、心血管系疾患、メタボリックシンドロームおよび神経症などの疾患・状態の治療、改善又は予防に有用な化合物の開発が望まれている。
本発明者らは、式:
〔式中、
環Pは6員芳香族複素環を、
環Aは置換されていてもよい4から7員含窒素飽和複素環を、
環Bは置換されていてもよいベンゼン環または置換されていてもよい複素環を、
1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基またはCO2R(ここで、Rは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。)を示し、
1およびR2は、どちらか一方がCO2Rであり、
Wは、C1-6アルキル基で置換されていてもよいC1-2アルキレン基を、
3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して水素原子またはC1-6アルキル基を示す。〕
で表される化合物またはその塩(以下、化合物(I)と称する場合がある)が、優れたSSTR5拮抗作用を有し、糖尿病、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、脂質異常症、肥満症、アテローム性動脈硬化症、心血管系疾患および神経症などの疾患・状態の治療、改善または予防に有用であり、かつ優れた薬効を有することを初めて見いだした。この知見に基づいて、本発明者らは、鋭意研究を行い、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]式:
〔式中、
環Pは6員芳香族複素環を、
環Aは置換されていてもよい4から7員含窒素飽和複素環を、
環Bは置換されていてもよいベンゼン環または置換されていてもよい複素環を、
1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基またはCO2R(ここで、Rは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。)を示し、
1およびR2は、どちらか一方がCO2Rであり、
Wは、C1-6アルキル基で置換されていてもよいC1-2アルキレン基を、
3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して水素原子またはC1-6アルキル基を示す。〕
で表される化合物またはその塩;
[2]環Pが、ピリジンである、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[3]環Aが、ピペリジン、アゼチジンまたはピロリジンである、上記[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[4]環Bが、
(1)ハロゲン原子;C3-10シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC6-14アリール基;
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、または
(2)C1-6アルキル基;C3-10シクロアルキル基;C1-6アルコキシ基;1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC6-14アリール基;
から選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいピリジン、インドールまたはピラゾールである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物またはその塩;
[5]R1が、水素原子またはCOOHであり;
2が、水素原子、C1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基、またはCOOHであり、R1およびR2は、どちらか一方がCOOHである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物またはその塩;
[6]Wがメチレンである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の化合物またはその塩;
[7]R3、R4、R5およびR6が水素原子である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩;
[8]環Pが、ピリジンであり、Wがメチレンであり、該ピリジンは隣接する環とともに置換されていてもよいテトラヒドロナフチリジンを構成し、
環Aが、ピペリジン、アゼチジンまたはピロリジンであり、
環Bが、
(1)ハロゲン原子、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルコキシ基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC6-14アリール基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、または
(2)C1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6-14アリール基から選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいピリジン、インドールまたはピラゾールであり、
1が、水素原子またはCOOHであり、
2が、水素原子、C1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基、またはCOOHであり、
1およびR2は、どちらか一方がCOOHであり、
3、R4、R5およびR6が水素原子である、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[9]6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩;
[10]6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩;
[11]6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩;
[12]6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩;
[13]上記[1]記載の化合物またはその塩を含有する医薬;
[14]ソマトスタチン受容体5拮抗剤である上記[13]記載の医薬;
[15]糖尿病の予防・治療剤である上記[13]記載の医薬;
[16]哺乳動物に対して上記[1]記載の化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における糖尿病の予防・治療方法;
[17]哺乳動物に対して上記[1]記載の化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるソマトスタチン受容体5を拮抗する方法;
[18]糖尿病の予防・治療剤を製造するための、上記[1]記載の化合物またはその塩の使用;
[19]糖尿病の予防・治療に使用するための、上記[1]記載の化合物またはその塩;
等に関する。
化合物(I)は、優れたSSTR5拮抗作用を有し、糖尿病、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、脂質異常症、肥満症、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患および神経症などの疾患・状態の治療、改善および予防に有用であり、かつ優れた薬効を有する。
[発明の詳細な説明]
以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルが挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニルが挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、4−メチル−2−ペンチニルが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC3-10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC3-10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリルが挙げられる。
本明細書中、「C7-16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、3−メチルブタノイル、2−メチルブタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル−カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルコキシ−カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリール−カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルが挙げられる。
本明細書中、「C7-16アラルキル−カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4−トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(7)C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1-6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6-14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1−ナフトイルオキシ、2−ナフトイルオキシ)、
(13)C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6-14アリール−カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基 、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基 、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニル基、
(26)C6-14アリール−カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C1-6アルコキシ−カルボニル基、
(30)C6-14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7-16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、
(35)C6-14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、
(39)C6-14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基、
(42)C6-14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ)、
(46)モノ−またはジ−C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1-6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1-6アルキル)(C1-6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、
(52)C6-14アリール−カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7-16アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
(58)C2-6アルケニル基、
(59)C2-6アルキニル基、
(60)C3-10シクロアルキル基、
(61)C3-10シクロアルケニル基、及び
(62)C6-14アリール基。
「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3−b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3−b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H−キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ−β−カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
また、「アシル基」としては、炭化水素−スルホニル基、複素環−スルホニル基、炭化水素−スルフィニル基、複素環−スルフィニル基も挙げられる。
ここで、炭化水素−スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環−スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素−スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環−スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1-6アルキル−カルボニル基、C2-6アルケニル−カルボニル基(例、クロトノイル)、C3-10シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3-10シクロアルケニル−カルボニル基(例、2−シクロヘキセンカルボニル)、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C6-14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1-6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ−またはジ−C1-6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ−またはジ−C2-6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ−またはジ−C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ−またはジ−C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ−またはジ−3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C1-6アルキル)(C1-6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、(C1-6アルキル)(C6-14アリール−カルボニル)アミノ基(例、N−ベンゾイル−N−メチルアミノ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルボニル−カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニル−カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルボニル−チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニル−チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N−エチル−N−メチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルボニル−スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニル−スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ)、C3-10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6-14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C7-16アラルキル−カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、tert−ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1-6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C7-16アラルキル−カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(−SH)基、C1-6アルキルチオ基、C2-6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2−ブテニルチオ、2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ)、C3-10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C6-14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7-16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1-6アルキル−カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6-14アリール−カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基およびC7-16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ−C1-6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキレン基」としては、例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH26−、−CH(CH3)−、−C(CH32−、−CH(C25)−、−CH(C37)−、−CH(CH(CH32)−、−(CH(CH3))2−、−CH2−CH(CH3)−、−CH(CH3)−CH2−、−CH2−CH2−C(CH32−、−C(CH32−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−C(CH32−、−C(CH32−CH2−CH2−CH2−が挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルケニレン基」としては、例えば、−CH=CH−、−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH2−、−C(CH32−CH=CH−、−CH=CH−C(CH32−、−CH2−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH=CH−が挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルキニレン基」としては、例えば、−C≡C−、−CH2−C≡C−、−C≡C−CH2−、−C(CH32−C≡C−、−C≡C−C(CH32−、−CH2−C≡C−CH2−、−CH2−CH2−C≡C−、−C≡C−CH2−CH2−、−C≡C−C≡C−、−C≡C−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−C≡C−が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素環」としては、例えば、C6-14芳香族炭化水素環、C3-10シクロアルカン、C3-10シクロアルケンが挙げられる。
本明細書中、「C6-14芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルケン」としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。
本明細書中、「複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、芳香族複素環および非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環が挙げられる。該「芳香族複素環」の好適な例としては、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジンなどの5ないし6員単環式芳香族複素環;
ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、チエノピリジン、フロピリジン、ピロロピリジン、ピラゾロピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、イミダゾピラジン、イミダゾピリミジン、チエノピリミジン、フロピリミジン、ピロロピリミジン、ピラゾロピリミジン、オキサゾロピリミジン、チアゾロピリミジン、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ナフト[2,3−b]チオフェン、フェノキサチイン、インド−ル、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジンなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環が挙げられる。該「非芳香族複素環」の好適な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパニン、ジアゼパン、アゼピン、アゾカン、ジアゾカン、オキセパンなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環;
ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロナフト[2,3−b]チオフェン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、4H−キノリジン、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン、テトラヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドロフェナントリジン、ヘキサヒドロフェノチアジン、ヘキサヒドロフェノキサジン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロナフチリジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロカルバゾール、テトラヒドロ−β−カルボリン、テトラヒドロアクリジン、テトラヒドロフェナジン、テトラヒドロチオキサンテン、オクタヒドロイソキノリンなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」としては、「複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
以下、化合物(I)における各記号の定義について詳述する。
環Pは6員芳香族複素環を示す。
環Pで示される「6員芳香族複素環」としては、例えば、上記「芳香族複素環」のうち、6員の芳香族複素環が挙げられる。
環Pで示される「6員芳香族複素環」は、好ましくは、ピリジンである。
環Pがピリジンの場合、環Pは隣接する環とともに、置換されていてもよいテトラヒドロナフチリジン(特に、置換されていてもよい1,6−テトラヒドロナフチリジン、または置換されていてもよい1,7−テトラヒドロナフチリジン)を構成することが好ましい。すなわち、部分構造式:
である。
は、より好ましくは
である。
環Aは置換されていてもよい4から7員含窒素飽和複素環を示す。
環Aで示される「置換されていてもよい4から7員含窒素飽和複素環」における「4から7員含窒素飽和複素環」としては、上記「複素環」のうち、4から7員の含窒素飽和複素環が挙げられる。
環Aで示される「置換されていてもよい4から7員含窒素飽和複素環」における「4から7員含窒素飽和複素環」は、好ましくは、ピペリジン、アゼチジンまたはピロリジンであり、より好ましくは、ピペリジンである。
該「4から7員含窒素飽和複素環」は、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個の置換基を有していてもよい。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
環Aは、好ましくは、ピペリジン、アゼチジンまたはピロリジンであり、より好ましくはピペリジンである。
環Bは置換されていてもよいベンゼン環または置換されていてもよい複素環を示す。
環Bで示される「置換されていてもよいベンゼン環」における「ベンゼン環」は、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし4個、より好ましくは3または4個の置換基を有していてもよい。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
このような置換基としては、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ);1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル)が好ましい。
環Bで示される「置換されていてもよい複素環」における「複素環」は、好ましくは、5ないし14員の複素環であり、より好ましくは、5ないし14員の含窒素複素環である。
環Bで示される「置換されていてもよい複素環」における「複素環」は、特に好ましくは、ピリジン、インドールまたはピラゾールである。
該「複素環」は、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個、より好ましくは3個の置換基を有していてもよい。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
このような置換基としては、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);C1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル);C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル);C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ);1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル)が好ましい。
環Bは、好ましくは、それぞれ置換されていてもよい、ベンゼン環、ピリジン、インドールまたはピラゾールである。
環Bは、より好ましくは、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素);C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ);1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、塩素、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル);
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、または
(2)C1-6アルキル基(好ましくは、イソブチル);C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル);C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ);1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、塩素、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル);
から選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいピリジン、インドールまたはピラゾールが挙げられる。
環Bの特に好適な例は、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素);C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ);1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、塩素、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル)から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環である。
1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、プロピル、メトキシメチル)、C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル)またはCO2R(ここで、Rは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基、好ましくは水素原子を示す。)を示し、R1およびR2は、どちらか一方がCO2R(好ましくは、COOH)である。
1およびR2は、好ましくは、それぞれ独立して、水素原子、C1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、メトキシメチル)、C3-10シクロアルキル基(例、シクロプロピル)またはCO2R(ここで、Rは水素原子またはC1-6アルキル基、好ましくは水素原子を示す。)である。
また、R1が水素原子またはCOOHであり、R2が、水素原子、C1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基、またはCOOHであり、R1およびR2は、どちらか一方がCOOHであることが好ましい。とりわけ、R1がCOOHであり、R2が、C1-6アルキル基(好ましくは、エチル、プロピル)であることが好ましい。
3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して水素原子またはC1-6アルキル基を示す。
3、R4、R5およびR6は、好ましくは、水素原子である。
Wは、C1-6アルキル基で置換されていてもよいC1-2アルキレン基(好ましくは、メチレン)を示す。
Wは、好ましくは、C1-2アルキレン基であり、より好ましくは、メチレンである。
化合物(I)の好適な例としては、以下の化合物が挙げられる。
[化合物A]
環Pが、ピリジンであり、Wがメチレンであり、該ピリジンは隣接する環とともに置換されていてもよいテトラヒドロナフチリジン(好ましくは、置換されていてもよい1,6−テトラヒドロナフチリジンまたは置換されていてもよい1,7−テトラヒドロナフチリジン)を構成し、
環Aが、ピペリジン、アゼチジンまたはピロリジンであり、
環Bが、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素)、C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル)、C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)、1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、塩素、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル)から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、または
(2)C1-6アルキル基(好ましくは、イソブチル)、C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル)、C1-6アルコキシ基(好ましくは、エトキシ、イソプロポキシ)、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル)から選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいピリジン、インドールまたはピラゾールであり、
1が、水素原子またはCOOHであり、
2が、水素原子、C1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、プロピル、メトキシメチル)、C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル)、またはCOOHであり、
1およびR2は、どちらか一方がCOOHであり
3、R4、R5およびR6が水素原子である、化合物(I)。
[化合物A−1]

である、前記[化合物A]。
[化合物A−2]
環Aがピペリジンである、前記[化合物A−1]。
[化合物A−3]
環Bがハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素);C3-10シクロアルキル基(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);C1-6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ);1ないし3個のハロゲン原子(好ましくは、塩素、フッ素)で置換されていてもよいC6-14アリール基(好ましくは、フェニル);
から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環である、前記[化合物A−1]または前記[化合物A−2]。
[化合物A−4]
1が、COOHであり、
2が、C1-6アルキル基(好ましくは、エチル、プロピル)である、前記[化合物A−1]、前記[化合物A−2]または前記[化合物A−3]。
化合物(I)における塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、このような塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
化合物(I)は、プロドラッグとして用いてもよい。
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物である。
化合物(I)のプロドラッグとしては、
化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化またはtert−ブチル化された化合物);
化合物(I)のヒドロキシ基がアシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化された化合物(例、化合物(I)のヒドロキシ基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物);
化合物(I)のカルボキシ基がエステル化またはアミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化された化合物);
等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
本明細書において、プロドラッグは塩を形成していてもよく、かかる塩としては、前述の化合物(I)における塩として例示したものが挙げられる。
また、化合物(I)は、同位元素(例、3H、13C、14C、18F、35S、125I)等で標識されていてもよい。
さらに、化合物(I)は、水和物であっても、非水和物であっても、無溶媒和物であっても、溶媒和物であってもよい。
さらに、1Hを2H(D)に変換した重水素変換体も、化合物(I)に包含される。
同位元素で標識または置換された化合物(I)は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography:PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用である。
さらに、化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)またはそのプロドラッグ(以下、単に本発明化合物と略記することがある)は、毒性が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体等と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に対して、後述する各種疾患の予防または治療剤として用いることができる。
ここにおいて、薬理学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機または無機担体物質が用いられ、これらは固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
結合剤の好適な例としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
溶剤の好適な例としては、注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油が挙げられる。
溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
懸濁化剤の好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖が挙げられる。
緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールが挙げられる。
防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
着色剤の好適な例としては、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
甘味剤の好適な例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
本発明化合物を含有する医薬は、本発明化合物を単独で、または薬理学的に許容し得る担体と混合して、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の医薬組成物とすることにより、哺乳動物に対して、経口的または非経口的(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与および直接的な病巣への投与)に安全に投与することができる。
医薬組成物は、速放性製剤または徐放性製剤等の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセル)であってもよい。
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
なお、医薬組成物中の本発明化合物の含量は、剤形、本発明化合物の投与量等により異なるが、例えば、約0.1〜100重量%である。
経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性または持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、肺毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、哺乳動物に対し、各種疾患の予防または治療剤、または診断薬として用いることができる。
本発明化合物は、優れたSSTR5拮抗作用を有する。
本発明化合物は、糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、肥満型糖尿病)、肥満症(例、悪性肥満細胞(malignant mastocytosis)、外因性肥満(exogenous obesity)、過インシュリン性肥満症(hyperinsulinar obesity)、過血漿性肥満(hyperplasmic obesity)、下垂体性肥満(hypophyseal adiposity)、減血漿性肥満症(hypoplasmic obesity)、甲状腺機能低下肥満症(hypothyroid obesity)、視床下部性肥満(hypothalamic obesity)、症候性肥満症(symptomatic obesity)、小児肥満(infantile obesity)、上半身肥満(upper body obesity)、食事性肥満症(alimentary obesity)、性機能低下性肥満(hypogonadal obesity)、全身性肥満細胞症(systemic mastocytosis)、単純性肥満(simple obesity)、中心性肥満(central obesity)等)、摂食亢進症(hyperphagia)、高脂血症/脂質異常症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、食後高脂血症)、高血圧症、心血管疾患(例、心不全、不整脈、虚血性心疾患、心臓弁膜症、動脈硬化)、糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、糖尿病性心筋症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、***症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害]、メタボリックシンドローム(高トリグリセライド(TG)血症、低HDLコレステロール(HDL−C)血症、高血圧症、腹部肥満および耐糖能不全から選ばれる3つ以上を保有する病態)、筋肉減少症、情動障害、性機能障害、うつ病、不安症、
神経症、動脈硬化症、膝関節炎等の予防・治療剤として用いることができる。
糖尿病の判定基準については、2010年に日本糖尿病学会から「糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告」が報告されている。
この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dL以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dL以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dL以上、HbA1c(国際標準値)が6.5%以上のいずれかを示す状態である。但し、HbA1c(国際標準値)(%)は国際標準化されたNGSP(National Glycohemoglobin Standardization Program)相当値として、従来のJDS(Japan Diabetes Society)値で表記されたHbA1c(JDS値)(%)に0.4%を加えた値で表記する。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dL未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dL未満を示す状態」(正常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
2006年のWHO(世界保健機構)からの報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dL以上、または、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dL以上を示す状態である。
また、上記報告によれば、耐糖能不全(IGT:Impaired glucose tolerance)とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dL未満であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dL以上200mg/dL未満を示す状態である。さらに、WHOの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dL以上126mg/dL未満の状態であり、もし測定値があるならば、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dL未満である状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。
本発明化合物は、上記した報告により判定される糖尿病、境界型、耐糖能不全又はIFG(Impaired Fasting Glucose)の予防又は治療剤としても用いられる。さらに、本発明化合物は、境界型、耐糖能不全又はIFG(Impaired Fasting Glucose)から糖尿病への進展を防止することもできる。
本発明化合物は、代謝症候群(メタボリックシンドローム)の予防・治療剤としても有用である。代謝症候群の患者では、単一の生活習慣病を発症している患者に比べて心血管疾患を発症する率が著しく高いことから、代謝症候群を予防・治療することは心血管疾患を予防するために極めて重要である。
代謝症候群の判定基準が、1999年にWHOから、2001年にNCEPから発表されている。WHOの判定基準によれば、高インスリン血症または耐糖能異常を基本条件に、内臓肥満、異常脂質血症(高TGまたは低HDL)、高血圧のうち2つ以上を持つ場合に代謝症候群と診断される(World Health Organization: Definition, Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus and Its Complications. Part I: Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus, World Health Organization, Geneva, 1999)。米国の虚血性心疾患の管理指標であるNational Cholesterol Education Program のAdult Treatment Panel IIIの判定基準によれば、内臓肥満、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、耐糖能異常のうち3つ以上を持つ場合に代謝症候群と診断される(National Cholesterol Education Program: Executive Summary of the Third Report of National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adults Treatment Panel III). The Journal of the American Medical Association, Vol. 285, 2486-2497, 2001)。
本発明化合物は、例えば、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、アルツハイマー病、パーキンソン病、痴呆症、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、急性または慢性下痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術または外傷後の炎症、腫脹、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、腸炎、炎症性腸疾患(炎症性大腸疾患を含む)、潰瘍性大腸炎、胃粘膜損傷(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損傷を含む))、小腸粘膜損傷、吸収不良、精巣機能障害、内臓肥満症候群、筋肉減少症の予防・治療剤としても用いることができる。
更に、本発明化合物は、種々の癌(なかでも乳癌(例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌等)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌等)、膵癌(例えば、膵管癌等)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌等)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫等)、結腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、直腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍等)、小腸癌(例えば、非ホジキンリンパ腫、消化管間質腫瘍等)、食道癌、十二指腸癌、舌癌、咽頭癌(例えば、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌等)、唾液腺癌、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫等)、神経鞘腫、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌等)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌等)、胆管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍等)、膀胱癌、尿道癌、皮膚癌(例えば、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌等)、血管腫、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌等)、副甲状腺癌、鼻腔癌、副鼻腔癌、骨腫瘍(例えば、骨肉腫、ユーイング腫瘍、子宮肉腫、軟部組織肉腫等)、血管線維腫、網膜肉腫、陰茎癌、精巣腫瘍、小児固形癌(例えば、ウィルムス腫瘍、小児腎腫瘍等)、カポジ肉腫、AIDSに起因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病等)等)の予防・治療剤としても用いることができる。
本発明化合物は、上記した各種疾患(例、心筋梗塞等の心血管イベント)の2次予防および進展抑制にも用いられる。
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によっても異なるが、例えば、成人の肥満患者に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.5〜10mg/kg体重であり、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
本発明化合物は、該化合物の作用の増強または該化合物の投与量の低減等を目的として、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、高脂血症治療剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、抗血栓剤等の薬剤(以下、「併用薬剤」と略記する)と組み合わせて用いることができる。この際、本発明化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらの併用薬剤は低分子化合物であってもよく、また高分子のタンパク質、ポリペプチド、抗体、ワクチン等であってもよい。これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、本発明化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類の製剤として投与されてもよいし、両方の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
糖尿病治療剤としては、例えば、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌またはイーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS-1)、経口インスリン製剤)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくはマレイン酸塩)、メタグリダセン(Metaglidasen)、AMG-131、バラグリタゾン(Balaglitazone)、MBX-2044、リボグリタゾン(Rivoglitazone)、アレグリタザール(Aleglitazar)、チグリタザール(Chiglitazar)、ロベグリタゾン(Lobeglitazone)、PLX-204、PN-2034、GFT-505、THR-0921、WO2007/013694、WO2007/018314、WO2008/093639またはWO2008/099794記載の化合物)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート)、ビグアナイド剤(例、メトホルミンまたはその塩(好ましくは塩酸塩)、ブホルミンまたはその塩(例、塩酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩))、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、アログリプチン(Alogliptin) またはその塩(好ましくは安息香酸塩)、ヴィルダグリプチン(Vildagliptin)、シタグリプチン(Sitagliptin)、サクサグリプチン(Saxagliptin)、テネリグリプチン(Teneligliptin)、リナグリプチン(Linagliptin)、アナグリプチン(Anagliptin)、メログリプチン(Melogliptin)、デュトグリプチン(Dutogliptin)、PF-00734200、ALS2-0426、TA-6666、TS-021、KRP-104、トレラグリプチン(Trelagliptin)またはその塩(好ましくはコハク酸塩))、β3アゴニスト(例、N-5984)、GPR40アゴニスト(例、ファシグリファム(fasiglifam)、WO2004/041266、WO2004/106276、WO2005/063729、WO2005/063725、WO2005/087710、WO2005/095338、WO2007/013689またはWO2008/001931記載の化合物)、GLP−1受容体アゴニスト[例、GLP-1、GLP-1MR剤、リラグルチド(Liraglutide)、エキセナチド(Exenatide)、AVE-0010、BIM-51077、Aib(8,35)hGLP-1(7,37)NH2、CJC-1131、Albiglutide]、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤、FBPase阻害薬)、SGLT2(sodium-glucose cotransporter 2)阻害剤(例、Dapagliflozin、AVE2268、TS-033、YM543、TA-7284、Remogliflozin、ASP1941)、SGLT1阻害薬、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498)、アジポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例、AS-2868)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬、グルコキナーゼ活性化薬(例、Piragliatin、AZD1656、AZD6370、TTP-355、WO2006/112549、WO2007/028135、WO2008/047821、WO2008/050821、WO2008/136428またはWO2008/156757記載の化合物)、GIP(Glucose-dependent insulinotropic peptide)等が挙げられる。
糖尿病性合併症治療剤としては、例えば、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット、CT−112、ラニレスタット(AS-3201)、リドレスタット)、神経栄養因子およびその増加薬(例、NGF、NT−3、BDNF、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例えば、4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メチル−1−イミダゾリル)−5−[3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール)、WO2004/039365記載の化合物)、神経再生促進薬(例、Y−128)、PKC阻害剤(例、ルボキシスタウリン メシレート(ruboxistaurin mesylate))、AGE阻害剤(例、ALT946、ピラトキサチン、N-フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、ALT-711、EXO-226、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン、プレギャバリン)、セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(例、デュロキセチン)、ナトリウムチャンネル阻害薬(例、ラコサミド)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン)、ソマトスタチン受容体作動薬(例、BIM23190)、アポトーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ-1(ASK-1)阻害薬等が挙げられる。
高脂血症治療剤としては、例えば、スタチン系化合物(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチン、セリバスタチン(cerivastatin)またはその塩(例、ナトリウム塩、カルシウム塩))、スクアレン合成酵素阻害剤(例、WO97/10224に記載の化合物、例えば、N−[[(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチル]ピペリジン-4-酢酸)、フィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミン)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicomol)、ニセリトロール(niceritrol)、ナイアスパン(niaspan))、イコサペント酸エチル、植物ステロール(例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザノール(γ−oryzanol))、コレステロール吸収阻害剤 (例、ゼチア)、CETP阻害剤(例、ダルセトラピブ(dalcetrapib)、アナセトラピブ(anacetrapib))、ω-3脂肪酸製剤(例、ω-3-acid ethyl esters 90)等が挙げられる。
降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、ロサルタン、ロサルタン カリウム、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、オルメサルタン、オルメサルタン メドキソミル、アジルサルタン、アジルサルタン メドキソミル)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン、アムロジピン、シルニジピン等)、βブロッカー(例、メトプロロール、アテノロール、プロプラノロール、カルベジロール、ピンドロール)、レニン阻害薬(例、アリスキレン)クロニジン等が挙げられる。
抗肥満剤としては、例えば、モノアミン取り込み阻害薬(例、フェンテルミン、シブトラミン、マジンドール、フロキセチン、テソフェンシン)、セロトニン2C受容体作動薬(例、ロルカセリン)、セロトニン6受容体拮抗薬、ヒスタミンH3受容体、GABA調節薬(例、トピラメイト)、MCH受容体拮抗薬(例、SB-568849;SNAP-7941;WO01/82925またはWO01/87834に記載の化合物)、ニューロペプチドY拮抗薬(例、ベルネペリット)、カンナビノイド受容体拮抗薬(例、リモナバン、タラナバン)、グレリン拮抗薬、グレリン受容体拮抗薬、グレリンアシル化酵素阻害薬、オピオイド受容体拮抗薬(例、GSK-1521498)、オレキシン受容体拮抗薬(例、アルモレキサント(Almorexant))、メラノコルチン4受容体作動薬、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、AZD-4017)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリスタット(cetilistat))、β3アゴニスト(例、N-5984)、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害薬、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬、ステアリン酸CoA脱飽和酵素阻害、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白阻害薬(例、R-256918)、Na-グルコース共輸送担体阻害薬(例、JNJ-28431754、ダパグリフロジン(dapagliflozin)、カナグリフロジン、レモグリフロジン)、NFκ阻害剤(例、HE-3286)、PPARアゴニスト(例、GFT-505、DRF-11605)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム、トロダスケミン(Trodusquemin))、GPR119作動薬(例、PSN-821)、グルコキナーゼ活性化薬(例、AZD-1656)、レプチン、レプチン誘導体(例、メトレレプチン)、CNTF(毛様体神経栄養因子)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、コレシストキニンアゴニスト、グルカゴン様ペプチド−1(GLP-1)製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物GLP-1製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトGLP-1製剤;GLP-1のフラグメントまたは誘導体(例、エクセナチド、リラグルチド))、アミリン製剤(例、プラムリンタイド、AC-2307)、ニューロペプチドYアゴニスト(例、PYY3-36、PYY3-36の誘導体、オビネプタイド、TM-30339、TM-30335)、オキシントモジュリン製剤:FGF21製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物FGF21製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトFGF21製剤;FGF21のフラグメントまたは誘導体))、ナルトレキソン塩酸塩徐放製剤とブプロピオン塩酸塩徐放製剤の合剤、摂食抑制薬(例、P-57)等が挙げられる。
利尿剤としては、例えば、キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチアジド、ポリチアジド、メチクロチアジド)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウム)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
抗血栓剤としては、例えば、ヘパリン(例、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、エノキサパリンナトリウム(enoxaparin sodium)、ダルテパリンナトリウム(dalteparinsodium))、ワルファリン(例、ワルファリンカリウム)、抗トロンビン薬(例、アルガトロバン(argatroban)、ダビガトラン(dabigatran))、血栓溶解薬(例、ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase))、血小板凝集抑制薬(例、塩酸チクロピジン(ticlopidine hydrochloride)、クロピドグレル、E5555、SHC530348、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム(beraprost sodium)、塩酸サルポグレラート(sarpogrelate hydrochloride)、プラスグレル(prasugrel)、チカグレロル(ticagrelor))、FXa阻害薬(例、リバーロキサバン(rivaroxaban)、アピキサバン(apixaban)、エドキサバン(edoxaban)、YM150、WO02/06234、WO2004/048363、WO2005/030740、WO2005/058823またはWO2005/113504記載の化合物)等が挙げられる。
前記した併用薬剤の投与時期は限定されず、本発明化合物と併用薬剤とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
併用薬剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明化合物と併用薬剤とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、
1)本発明化合物と併用薬剤とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、
2)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
3)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、
4)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
5)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物、併用薬剤の順序での投与、または逆の順序での投与)等が挙げられる。
本発明化合物と併用薬剤との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
本発明化合物の製造法について以下に説明する。
以下の製造方法における各工程で用いられた原料や試薬、ならびに得られた化合物は、それぞれ塩を形成していてもよい。このような塩としては、例えば、前述の本発明化合物の塩と同様のもの等が挙げられる。
各工程で得られた化合物が遊離化合物である場合には、自体公知の方法により、目的とする塩に変換することができる。逆に各工程で得られた化合物が塩である場合には、自体公知の方法により、遊離体または目的とする他の種類の塩に変換することができる。
各工程で得られた化合物は反応液のままか、または粗生成物として得た後に、次反応に用いることもできる、あるいは、各工程で得られた化合物を、常法に従って、反応混合物から濃縮、晶出、再結晶、蒸留、溶媒抽出、分溜、クロマトグラフィーなどの分離手段により単離および/または精製することができる。
各工程の原料や試薬の化合物が市販されている場合には、市販品をそのまま用いることができる。
各工程の反応において、反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分〜48時間、好ましくは10分〜8時間である。
各工程の反応において、反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常−78℃〜300℃、好ましくは−78℃〜150℃である。
各工程の反応において、圧力は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常1気圧〜20気圧、好ましくは1気圧〜3気圧である。
各工程の反応において、例えば、Biotage社製InitiatorなどのMicrowave合成装置を用いることがある。反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載がない場合、通常室温〜300℃、好ましくは50℃〜250℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分〜48時間、好ましくは1分〜8時間である。
各工程の反応において、試薬は、特に記載が無い場合、基質に対して0.5当量〜20当量、好ましくは0.8当量〜5当量が用いられる。試薬を触媒として使用する場合、試薬は基質に対して0.001当量〜1当量、好ましくは0.01当量〜0.2当量が用いられる。試薬が反応溶媒を兼ねる場合、試薬は溶媒量が用いられる。
各工程の反応において、特に記載が無い場合、これらの反応は、無溶媒、あるいは適当な溶媒に溶解または懸濁して行われる。溶媒の具体例としては、実施例に記載されている溶媒、あるいは以下が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサンなど;
アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:ジメチルスルホキシドなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸など;
無機酸類:塩酸、硫酸など;
エステル類:酢酸エチルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
上記溶媒は、二種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
各工程の反応において塩基を用いる場合、例えば、以下に示す塩基、あるいは実施例に記載されている塩基が用いられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウムなど;
塩基性塩類:炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、イミダゾール、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど;
有機リチウム類:n−ブチルリチウムなど。
各工程の反応において酸または酸性触媒を用いる場合、例えば、以下に示す酸や酸性触媒、あるいは実施例に記載されている酸や酸性触媒が用いられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄など。
各工程の反応は、特に記載の無い限り、自体公知の方法、例えば、第5版実験化学講座、13巻〜19巻(日本化学会編);新実験化学講座、14巻〜15巻(日本化学会編);精密有機化学 改定第2版(L. F. Tietze,Th. Eicher、南江堂);改訂 有機人名反応 そのしくみとポイント(東郷秀雄著、講談社);ORGANIC SYNTHESES Collective Volume I〜VII(John Wiley & SonsInc);Modern Organic Synthesis in the Laboratory A Collection of Standard Experimental Procedures(Jie Jack Li著、OXFORD UNIVERSITY出版);Comprehensive Heterocyclic Chemistry III、Vol.1〜Vol.14(エルゼビア・ジャパン株式会社);人名反応に学ぶ有機合成戦略(富岡清監訳、化学同人発行);コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(VCH Publishers Inc.)1989年刊などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
各工程において、官能基の保護または脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、Wiley−Interscience社2007年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 4thEd.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著);Thieme社2004年刊「Protecting Groups 3rdEd.」(P.J.Kocienski著)などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
アルコールなどの水酸基やフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、メトキシメチルエーテル、ベンジルエーテル、t−ブチルジメチルシリルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテルなどのエーテル型保護基;酢酸エステルなどのカルボン酸エステル型保護基;メタンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル型保護基;t−ブチルカルボネートなどの炭酸エステル型保護基などが挙げられる。
アルデヒドのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルアセタールなどのアセタール型保護基;環状1,3−ジオキサンなどの環状アセタール型保護基などが挙げられる。
ケトンのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルケタールなどのケタール型保護基;環状1,3−ジオキサンなどの環状ケタール型保護基;O−メチルオキシムなどのオキシム型保護基;N,N−ジメチルヒドラゾンなどのヒドラゾン型保護基などが挙げられる。
カルボキシル基の保護基としては、例えば、メチルエステルなどのエステル型保護基;N,N−ジメチルアミドなどのアミド型保護基などが挙げられる。
チオールの保護基としては、例えば、ベンジルチオエーテルなどのエーテル型保護基;チオ酢酸エステル、チオカルボネート、チオカルバメートなどのエステル型保護基などが挙げられる。
アミノ基や、イミダゾール、ピロール、インドールなどの芳香族ヘテロ環の保護基としては、例えば、ベンジルカルバメートなどのカルバメート型保護基;アセトアミドなどのアミド型保護基;N−トリフェニルメチルアミンなどのアルキルアミン型保護基、メタンスルホンアミドなどのスルホンアミド型保護基などが挙げられる。
保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)を使用する方法や還元法などを用いて行うことができる。
各工程において、還元反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラメチルアンモニウムなどの金属水素化物類;ボランテトラヒドロフラン錯体などのボラン類;ラネーニッケル;ラネーコバルト;水素;ギ酸などが挙げられる。炭素−炭素二重結合あるいは三重結合を還元する場合は、パラジウム−カーボンやLindlar触媒などの触媒を用いる方法がある。
各工程において、酸化反応を行う場合、使用される酸化剤としては、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシドなどの過酸類;過塩素酸テトラブチルアンモニウムなどの過塩素酸塩類;塩素酸ナトリウムなどの塩素酸塩類;亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウムなどの過ヨウ素酸類;ヨードシルベンゼンなどの高原子価ヨウ素試薬;二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムなどのマンガンを有する試薬;四酢酸鉛などの鉛類;クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジョーンズ試薬などのクロムを有する試薬;N−ブロモスクシンイミド(NBS)などのハロゲン化合物類;酸素;オゾン;三酸化硫黄・ピリジン錯体;四酸化オスミウム;二酸化ゼレン;2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)などが挙げられる。
各工程において、ラジカル環化反応を行う場合、使用されるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などのアゾ化合物;4−4’−アゾビス−4−シアノペンタン酸(ACPA)などの水溶性ラジカル開始剤;空気あるいは酸素存在下でのトリエチルホウ素;過酸化ベンゾイルなどが挙げられる。また、使用されるラジカル反応試剤としては、トリブチルスタナン、トリストリメチルシリルシラン、1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、ジフェニルシラン、ヨウ化サマリウムなどが挙げられる。
各工程において、Wittig反応を行う場合、使用されるWittig試薬としては、アルキリデンホスホラン類などが挙げられる。アルキリデンホスホラン類は、自体公知の方法、例えば、ホスホニウム塩と強塩基を反応させることで調製することができる。
各工程において、Horner−Emmons反応を行う場合、使用される試薬としては、ジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチルなどのホスホノ酢酸エステル類;アルカリ金属水素化物類、有機リチウム類などの塩基が挙げられる。
各工程において、Friedel−Crafts反応を行う場合、使用される試薬としては、ルイス酸と、酸クロリドあるいはアルキル化剤(例、ハロゲン化アルキル類、アルコール、オレフィン類など)が挙げられる。あるいは、ルイス酸の代わりに、有機酸や無機酸を用いることもでき、酸クロリドの代わりに、無水酢酸などの酸無水物を用いることもできる。
各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、試薬としては、求核剤(例、アミン類、イミダゾールなど)と塩基(例、塩基性塩類、有機塩基類など)が用いられる。
各工程において、カルボアニオンによる求核付加反応、カルボアニオンによる求核1,4−付加反応(Michael付加反応)、あるいはカルボアニオンによる求核置換反応を行う場合、カルボアニオンを発生するために用いる塩基としては、有機リチウム類、金属アルコキシド類、無機塩基類、有機塩基類などが挙げられる。
各工程において、Grignard反応を行う場合、Grignard試薬としては、フェニルマグネシウムブロミドなどのアリールマグネシウムハライド類;メチルマグネシウムブロミドなどのアルキルマグネシウムハライド類が挙げられる。Grignard試薬は、自体公知の方法、例えばエーテルあるいはテトラヒドロフランを溶媒として、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと、金属マグネシウムとを反応させることにより調製することができる。
各工程において、Knoevenagel縮合反応を行う場合、試薬としては、二つの電子求引基に挟まれた活性メチレン化合物(例、マロン酸、マロン酸ジエチル、マロノニトリルなど)および塩基(例、有機塩基類、金属アルコキシド類、無機塩基類)が用いられる。
各工程において、Vilsmeier−Haack反応を行う場合、試薬としては、塩化ホスホリルとアミド誘導体(例、N,N−ジメチルホルムアミドなど)が用いられる。
各工程において、アルコール類、アルキルハライド類、スルホン酸エステル類のアジド化反応を行う場合、使用されるアジド化剤としては、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、トリメチルシリルアジド、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。例えば、アルコール類をアジド化する場合、ジフェニルホスホリルアジドと1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)を用いる方法やトリメチルシリルアジドとルイス酸を用いる方法などがある。
各工程において、還元的アミノ化反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素、ギ酸などが挙げられる。基質がアミン化合物の場合は、使用されるカルボニル化合物としては、パラホルムアルデヒドの他、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられる。基質がカルボニル化合物の場合は、使用されるアミン類としては、アンモニア、メチルアミンなどの1級アミン;ジメチルアミンなどの2級アミンなどが挙げられる。
各工程において、光延反応を行う場合、試薬としては、アゾジカルボン酸エステル類(例、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)など)およびトリフェニルホスフィンが用いられる。
各工程において、エステル化反応、アミド化反応、あるいはウレア化反応を行う場合、使用される試薬としては、酸クロリド、酸ブロミドなどのハロゲン化アシル体;酸無水物、活性エステル体、硫酸エステル体など活性化されたカルボン酸類が挙げられる。カルボン酸の活性化剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD)などのカルボジイミド系縮合剤;4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド−n−ハイドレート(DMT−MM)などのトリアジン系縮合剤;1,1−カルボニルジイミダゾール(CDI)などの炭酸エステル系縮合剤;ジフェニルリン酸アジド(DPPA);ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ-トリスジメチルアミノホスホニウム塩(BOP試薬);ヨウ化2−クロロ−1−メチル−ピリジニウム(向山試薬);塩化チオニル;クロロギ酸エチルなどのハロギ酸低級アルキル;O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU);硫酸;あるいはこれらの組み合わせなどが挙げられる。カルボジイミド系縮合剤を用いる場合、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤をさらに反応に加えてもよい。
各工程において、カップリング反応を行う場合、使用される金属触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、塩化1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)などのパラジウム化合物;テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などのニッケル化合物;塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)などのロジウム化合物;コバルト化合物;酸化銅、ヨウ化銅(I)などの銅化合物;白金化合物などが挙げられる。さらに反応に塩基を加えてもよく、このような塩基としては、無機塩基類、塩基性塩類などが挙げられる。
各工程において、チオカルボニル化反応を行う場合、チオカルボニル化剤としては、代表的には五硫化二リンが用いられるが、五硫化二リンの他に、2,4−ビス(4−メトキシフェニル−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(Lawesson’s試薬)などの1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド構造を持つ試薬を用いてもよい。
各工程において、Wohl−Ziegler反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、N−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、臭素、塩化スルフリルなどが挙げられる。さらに、熱、光、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を反応に加えることで、反応を加速させることができる。
各工程において、ヒドロキシ基のハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、ハロゲン化水素酸と無機酸の酸ハロゲン化物、具体的には、塩素化では、塩酸、塩化チオニル、オキシ塩化リンなど、臭素化では、48%臭化水素酸などが挙げられる。また、トリフェニルホスフィンと四塩化炭素または四臭化炭素などとの作用により、アルコールからハロゲン化アルキル体を得る方法を用いてもよい。あるいは、アルコールをスルホン酸エステルに変換の後、臭化リチウム、塩化リチウムまたはヨウ化ナトリウムと反応させるような2段階の反応を経てハロゲン化アルキル体を合成する方法を用いてもよい。
各工程において、Arbuzov反応を行う場合、使用される試薬としては、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化アルキル類;トリエチルフォスファイトやトリ(イソプロピル)ホスファイトなどのホスファイト類が挙げられる。
各工程において、スルホンエステル化反応を行う場合、使用されるスルホン化剤としては、メタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物などが挙げられる。
各工程において、加水分解反応を行う場合、試薬としては、酸または塩基が用いられる。また、t−ブチルエステルの酸加水分解反応を行う場合、副生するt−ブチルカチオンを還元的にトラップするためにギ酸やトリエチルシランなどを加えることがある。
各工程において、脱水反応を行う場合、使用される脱水剤としては、硫酸、五酸化二リン、オキシ塩化リン、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、アルミナ、ポリリン酸などが挙げられる。
化合物(1)および化合物(1')は化合物(2)より以下の方法で製造することができる。
(式中、P1はアミノ基の保護基、Xはスルホナート基またはハロゲン原子を示す。)
化合物(1)は、化合物(5)と塩基を用いたアルキル化反応によっても製造することができる。
化合物(4)および化合物(5)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(1)のうち、化合物(1−2)は化合物(1−1)より以下の方法で製造することができる。
化合物(1)のうち、化合物(1−4)は化合物(1−3)より以下の方法で製造することができる。
化合物(2)のうち、化合物(2−1)は化合物(6)および化合物(7)より以下の方法で製造することができる。
(式中、R7はHまたはC1-6アルキルを示す。)
化合物(2−1)は、化合物(6)、化合物(7)および塩基を用いた付加−環化反応により製造することができる。溶媒としてジメチルアセトアミド、メタノールおよびアセトニトリル等が挙げられ、適宜の割合で混合して用いてもよい。塩基としてトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。
化合物(7)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(6)のうち、化合物(6−1)は化合物(8)より以下の方法で製造することができる。
(式中、P2はフェノール性水酸基の保護基、Mはトリアルキルスズまたはボロン酸(B(OR)2またはB-3+)を示す。)
化合物(13)は、化合物(12)のハロゲン化剤によるハロゲン化反応により製造することができる。ハロゲン化剤として、オキシ塩化リン、オキザリルクロリド、塩化チオニル等が挙げられる。
化合物(6−1)は、化合物(13)と化合物(14)のカップリング反応により製造することができる。化合物(14)として、カリウムビニル トリフルオロボラート、4,4,5,5−テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン、トリブチルビニルスズ等が挙げられる。
化合物(8)および化合物(14)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(12)のうち、化合物(12−1)は化合物(15)、化合物(16)および化合物(17)より以下の方法で製造することができる。
化合物(12−1)は化合物(15)、化合物(16)および化合物(17)よりピリドン環形成反応で製造することができる。化合物(15)と化合物(16)により活性中間体とした後、塩基を用いて化合物(17)を反応させてピリドン環を形成させる。
化合物(15)、化合物(16)および化合物(17)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(2)のうち、化合物(2−2)は化合物(18)および化合物(7)より以下の方法で製造することができる。
化合物(2−2)は、化合物(19)、一酸化炭素、塩基およびパラジウム触媒による一酸化炭素挿入反応により製造することができる。パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等が挙げられる。
化合物(18)は、自体公知の方法により製造することができる。
本発明は、更に以下の実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合は、アミノプロピルシラン結合シリカゲルを用いた。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒の比は、特に断らない限り容量比を示す。
以下の実施例においては下記の略号を使用する。
THF: テトラヒドロフラン
DMF: ジメチルホルムアミド
DMA: ジメチルアセトアミド
DME: 1,2-ジメトキシエタン
DMSO: ジメチルスルホキシド
1H NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)はフーリエ変換型NMRで測定した。解析にはACD/SpecManager(商品名)などを用いた。カルボキシ基、水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していない。
その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s: シングレット(singlet)
d: ダブレット(doublet)
t: トリプレット(triplet)
q: クァルテット(quartet)
quin: クゥインテット(quintet)
m: マルチプレット(multiplet)
br: ブロード(broad)
J: カップリング定数(coupling constant)
Hz: ヘルツ(Hertz)
CDCl3: 重クロロホルム
DMSO-d6: d6-ジメチルスルホキシド
CD3OD: 重メタノール
1H-NMR: プロトン核磁気共鳴
TFA: トリフルオロ酢酸
MS(マススペクトル)は、LC/MS(液体クロマトグラフ質量分析計)により測定した。イオン化法としては、ESI(ElectroSpray Ionization、エレクトロスプレーイオン化)法、または、APCI(Automospheric Pressure Chemical Ionization、大気圧化学イオン化)法を用いた。イオン化モードは、ポジティブモード(ESI+)とネガティブモード(ESI-)の両方、あるいは一方を用い、いずれかのデータを記載した。データは実測値(found)を記載した。通常、分子イオンピークが観測されるが、tert-ブトキシカルボニル基(-Boc)を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、tert-ブトキシカルボニル基あるいはtert-ブチル基が脱離したピークが観測されることもある。また、水酸基(-OH)を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、H2Oが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
実施例1
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 4-ブロモ-3-エトキシ-5-ヒドロキシベンゾアート
エチル 4-ブロモ-3,5-ジヒドロキシベンゾアート(12.3 g)のDMF(100 mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%油性、3.86 g)を加えて、窒素雰囲気下、0℃で30分間撹拌した。反応混合物にヨードエタン(4.15 mL)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(8.87 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.35-1.43 (3H, m), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.13-4.22 (2H, m), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.75 (1H, s), 7.13 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.34 (1H, d, J = 1.8 Hz).
B) エチル 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 4-ブロモ-3-エトキシ-5-ヒドロキシベンゾアート(8.87 g)、りん酸三カリウム(19.5 g)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(10.7 g)、トリシクロヘキシルホスフィン(20%トルエン溶液、5.45 mL)、トルエン(80 mL)および水(40 mL)の混合物に酢酸パラジウム(344 mg)を加えて、アルゴン雰囲気下90℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(9.34 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.04 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.06 (1H, s), 7.14-7.23 (3H, m), 7.30-7.39 (3H, m).
C) エチル 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート(13.0 g)およびピリジン(80 mL)の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(8.66 mL)を0℃で加えて、同温度で20分間撹拌した。反応混合物をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(15.6 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.42 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.10 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.10-7.19 (2H, m), 7.28-7.38 (2H, m), 7.64 (2H, s).
D) エチル 2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ビフェニル-4-カルボキシラート(15.6 g)、シクロプロピルボロン酸(7.67 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(2.20 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(53.6 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.29 g)およびトルエン(60 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(10.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.65-0.73 (2H, m), 0.73-0.83 (2H, m), 1.18-1.26 (3H, m), 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.56-1.67 (1H, m), 4.01 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.05-7.16 (2H, m), 7.20-7.31 (3H, m), 7.42 (1H, d, J = 1.4 Hz).
E) 2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
水素化リチウムアルミニウム(1.21 g)のTHF(50 mL)懸濁液にエチル 2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート(10.5 g)のTHF(50 mL)溶液を窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(1.2 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1.2 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(3.6 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣のトルエン(60 mL)溶液に二酸化マンガン(13.9 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(7.79 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.66-0.77 (2H, m), 0.80-0.91 (2H, m), 1.24 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.60-1.74 (1H, m), 4.03 (2H, q, J = 6.9 Hz), 7.03 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.08-7.18 (2H, m), 7.22-7.31 (3H, m), 9.94 (1H, s).
F) エチル 5-シアノ-6-ヒドロキシ-2-メチルニコチナート
3-オキソブタン酸エチル(40.0 mL)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(46.1 mL)のエタノール(80 mL)混合液を41℃から43℃で5時間撹拌した。反応混合物を20℃まで冷却した後、トリエチルアミン(4.40 mL)を加えた。25℃から36℃になるように冷却しながら、マロノニトリル(22.9 mL)とエタノール(177 mL)の混合物を滴下して、室温で終夜撹拌した。反応混合物に酢酸(21.7 mL)を20℃から25℃で加えた後、70℃から75℃で加熱下、水(560 mL)を加えた。反応混合物を氷冷した後、析出した固体を集め、水で洗浄して標題化合物(54.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.29 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.60 (3H, s), 4.22 (2H, q, J = 7.1 Hz), 8.44 (1H, s), 12.99 (1H, brs).
G) ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
エチル 5-シアノ-6-ヒドロキシ-2-メチルニコチナート(10.0 g)と炭酸銀(14.7 g)のトルエン(120 mL)懸濁液に、ベンジルブロミド(6.92 mL)を加えて、室温で2日間撹拌した。反応混合物をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣のエタノール(60 mL)および水(60 mL)の混合物に、水酸化リチウム1水和物(25.2 g)を加えて、窒素雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を6M塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣のDMF(20 mL)混合物に、炭酸カリウム(21.8 g)とヨードメタン(9.86 mL)を加えて、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(14.4 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.80 (3H, s), 3.89 (3H, s), 3.91 (3H, s), 5.59 (2H, s), 7.29-7.43 (3H, m), 7.53 (2H, d, J = 7.3 Hz), 8.74 (1H, s).
H) ジメチル 2-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
水素雰囲気下、ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(14.4 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、9.00 g)、THF(20 mL)およびエタノール(20 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄して標題化合物(4.96 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.83 (3H, s), 3.88 (3H, s), 3.92 (3H, s), 8.83 (1H, s), 12.85 (1H, brs).
I) ジメチル 2-クロロ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジメチル 2-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(4.96 g)およびアセトニトリル(30 mL)の混合物にオキシ塩化リン(4.11 mL)を加えて、窒素雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(4.97 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.87 (3H, s), 3.95 (3H, s), 3.97 (3H, s), 8.70 (1H, s).
J) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-クロロ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(2.40 g)、カリウムビニル トリフルオロボラート(2.64 g)、トリエチルアミン(2.75 mL)およびエタノール(20 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(0.804 g)を加えて、アルゴン雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(3.95 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(2.57 mL)、アセトニトリル(7.5 mL)およびメタノール(7.5 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、150℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.29 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 1.59-1.79 (4H, m), 2.73-2.96 (5H, m), 3.14 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.46-3.58 (2H, m), 3.93 (3H, s), 4.18-4.37 (2H, m), 4.70-4.94 (1H, m), 8.80 (1H, s).
K) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(630 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。残渣にトルエンを加え、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(20 mL)の混合物に2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(533 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(496 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(772 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 572.5.
L) 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(770 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて溶媒を減圧下留去し、析出した固体をろ取してジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(221 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.52-0.63 (2H, m), 0.66-0.79 (2H, m), 1.12 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.43-1.54 (1H, m), 1.58 (2H, d, J = 11.0 Hz), 1.74-1.94 (2H, m), 2.03-2.21 (2H, m), 2.75 (3H, s), 2.97 (2H, d, J = 11.0 Hz), 3.06 (2H, t, J = 6.5 Hz), 3.51 (2H, s), 3.58 (2H, s), 3.93 (2H, d, J = 7.1 Hz), 4.30-4.56 (1H, m), 6.49 (1H, s), 6.85 (1H, s), 7.15-7.33 (4H, m), 8.51 (1H, s).
実施例2
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 3-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(6.00 g) 、りん酸三カリウム(13.7 g)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(6.04 g)、トリシクロヘキシルホスフィン(20%トルエン溶液, 7.66 mL)、トルエン(30 mL)および水(15 mL)の混合物に酢酸パラジウム(0.484 g)を加えて、アルゴン雰囲気下90℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣と炭酸カリウム(4.47 g)のDMF(50 mL)懸濁液に、ヨードエタン(2.59 mL)を加えて80℃で1時間撹拌した。反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.92 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.50 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.91 (3H, s), 4.19 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.04-7.21 (4H, m), 7.46-7.63 (2H, m), 7.86 (1H, d, J = 8.0 Hz).
B) メチル 2-ブロモ-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 3-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート(5.92 g)およびDMF(40 mL)の混合物に、ジブロモイソシアヌル酸(3.28 g)を加えて、室温で終夜撹拌した。室温で反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(7.62 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 3.82-3.97 (3H, m), 4.11 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.89 (1H, s), 7.13 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.32-7.45 (2H, m), 8.07 (1H, s).
C) (2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-ブロモ-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート(7.62 g)、シクロプロピルボロン酸(5.56 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.33 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(32.4 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.38 g)およびトルエン(50 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加え、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣のTHF(50 mL)溶液を水素化リチウムアルミニウム(0.819 g)のTHF(50 mL)懸濁液に氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(1 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(3 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.65 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.54-0.65 (2H, m), 0.72-0.82 (2H, m), 1.43 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.67-1.81 (1H, m), 2.42 (1H, t, J = 6.5 Hz), 4.02-4.12 (2H, m), 4.69 (2H, d, J = 6.5 Hz), 6.72 (1H, s), 6.87 (1H, s), 7.05-7.16 (2H, m), 7.34-7.47 (2H, m).
D) 2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メタノール(5.65 g)のトルエン(30 mL)溶液に二酸化マンガン(17.2 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(4.66 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.62-0.70 (2H, m), 0.74-0.84 (2H, m), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.62-1.80 (1H, m), 4.14 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.81 (1H, s), 7.06-7.21 (2H, m), 7.34-7.49 (3H, m), 10.48 (1H, s).
E) メチル 5-シアノ-2-エチル-6-ヒドロキシニコチナート
メチル 3-オキソペンタノアート(15 mL) とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(19.1 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。2-シアノアセトアミド(10.6 g)のTHF(200 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性、5.27 g)を加えた後、先に得られた残渣を加えて室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した後、得られた残渣を水に溶かし、6M塩酸を加えて酸性にして析出する固体を集め、水およびヘキサンで洗浄して標題化合物(17.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.17 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.95 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.78 (3H, s), 8.45 (1H, s), 12.92-13.10 (1H, m).
F) ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
メチル 5-シアノ-2-エチル-6-ヒドロキシニコチナート(5.00 g)、炭酸銀(7.36 g)およびトルエン(60 mL)の混合物に、ベンジルブロミド(3.46 mL)を加えて、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた固体をジエチルエーテル-ヘキサンで洗浄した。得られた固体、エタノール(20 mL)および水(20 mL)の混合物に、水酸化リチウム1水和物(7.92 g)を加えて、窒素雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を6M塩酸を用いて0℃で中和した後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とDMF(20 mL)の混合物に、炭酸カリウム(6.85 g)とヨードメタン(7.04 g)を加えて、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.37 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.25-1.32 (3H, m), 3.18 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.89 (3H, s), 3.91 (3H, s), 5.61 (2H, s), 7.28-7.42 (3H, m), 7.52 (2H, d, J = 7.3 Hz), 8.72 (1H, s).
G) ジメチル 2-エチル-6-ヒドロキシピリジン-3,5-ジカルボキシラート
水素雰囲気下、ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(2.37 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、2.00 g)、THF(20 mL)およびエタノール(20 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄して標題化合物(1.25 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.36 (3H, t, J = 7.5 Hz), 3.18 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.88 (3H, s), 3.92 (3H, s), 8.81 (1H, s), 11.81 (1H, brs).
H) ジメチル 2-クロロ-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジメチル 2-エチル-6-ヒドロキシピリジン-3,5-ジカルボキシラート(1.25 g) およびアセトニトリル(15 mL)の混合物にオキシ塩化リン(0.731 mL)を加えて、窒素雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.35 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, t, J = 7.5 Hz), 3.21 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.95 (3H, s), 3.97 (3H, s), 8.66 (1H, s).
I) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-クロロ-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(1.35 g)、カリウムビニル トリフルオロボラート(1.40 g)、トリエチルアミン(1.46 mL)およびエタノール(10 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(0.428 g)を加えて、アルゴン雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(2.10 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(1.37 mL)、アセトニトリル(7.5 mL)およびメタノール(7.5 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、150℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.53 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.48 (9H, s), 1.62-1.79 (4H, m), 2.75-2.95 (2H, m), 3.09-3.27 (4H, m), 3.54 (2H, t, J = 6.7 Hz), 3.93 (3H, s), 4.17-4.37 (2H, m), 4.73-4.92 (1H, m), 8.76 (1H, s).
J) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(527 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去し、残渣にトルエンを加えて、さらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣およびTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド (359 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(401 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(267 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 586.5
K) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(260 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて濃縮した。析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(149 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.52-0.61 (2H, m), 0.69-0.82 (2H, m), 1.21 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.33 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.59 (2H, d, J = 11.7 Hz), 1.68-2.00 (3H, m), 2.25 (2H, t, J = 11.5 Hz), 2.93-3.19 (6H, m), 3.50-3.66 (4H, m), 4.04 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.40-4.56 (1H, m), 6.77 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.27 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.49 (2H, dd, J = 8.6, 5.6 Hz), 8.47 (1H, s).
実施例3
2-シクロプロピル-6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 5-シアノ-2-シクロプロピル-6-ヒドロキシニコチナート
エチル 3-シクロプロピル-3-オキソプロパノアート(20 mL)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(21.6 mL)の混合物を75℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。2-シアノアセトアミド(12.0 g)のTHF(200 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性、5.96 g)を加えた後、先に得られた残渣を加えて、窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した後、得られた残渣に水を加え、さらに6M塩酸を加えて酸性にして0℃で10分間撹拌し、析出した固体を集め、水とヘキサンで順次洗浄して標題化合物(26.4 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.12-1.22 (2H, m), 1.24-1.35 (5H, m), 3.03-3.17 (1H, m), 4.24 (2H, q, J = 7.1 Hz), 8.42 (1H, s), 11.95 (1H, brs).
B) ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-シクロプロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
エチル 5-シアノ-2-シクロプロピル-6-ヒドロキシニコチナート(5.00 g)と炭酸銀(6.53 g)のトルエン(60 mL)懸濁液に、ベンジルブロミド(3.07 mL)を加えて、室温で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた固体をジエチルエーテル-ヘキサンで洗浄した。得られた固体、エタノール(20 mL)および水(20 mL)の混合物に、水酸化リチウム1水和物(9.35 g)を加えて、窒素雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を0℃で6M塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とDMF(20 mL)の混合物に、炭酸カリウム(8.09 g)とヨードメタン(3.66 mL)を加えて、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.80 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.00-1.11 (2H, m), 1.12-1.19 (2H, m), 3.18-3.32 (1H, m), 3.90 (6H, s), 5.48 (2H, s), 7.27-7.39 (3H, m), 7.42-7.48 (2H, m), 8.70 (1H, s).
C) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-シクロプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
水素雰囲気下、ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-シクロプロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(5.80 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、2.00 g)、THF(20 mL)およびエタノール(20 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した。この固体とアセトニトリル(15 mL)の混合物にオキシ塩化リン(1.79 mL)を加えて、窒素雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。この精製物とカリウムビニル トリフルオロボラート(2.35 g)、トリエチルアミン(2.45 mL)およびエタノール(10 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(0.718 g)を加えて、アルゴン雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(3.53 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(2.30 mL)、アセトニトリル(7.5 mL)およびメタノール(7.5 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、150℃で8時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(0.980 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.00-1.12 (2H, m), 1.17-1.25 (2H, m, J = 3.6 Hz), 1.47 (9H, s), 1.55-1.77 (4H, m), 2.78-2.93 (2H, m), 3.02 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.09-3.20 (1H, m), 3.49 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.94 (3H, s), 4.18-4.35 (2H, m), 4.67-4.94 (1H, m), 8.69 (1H, s).
D) メチル 2-シクロプロピル-6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-シクロプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(480 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣にトルエンを加えて、さらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド (350 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(355 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(486 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 598.5
E) 2-シクロプロピル-6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 2-シクロプロピル-6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(480 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて濃縮して、析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(320 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.54 (2H, q, J = 5.1 Hz), 0.70-0.82 (2H, m), 0.96-1.18 (4H, m), 1.32 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.58 (2H, d, J = 12.8 Hz), 1.68-1.98 (3H, m), 2.15-2.35 (2H, m), 2.91-3.07 (4H, m), 3.11-3.27 (1H, m), 3.53 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.59 (2H, s), 4.04 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.24-4.56 (1H, m), 6.77 (1H, s), 7.00 (1H, s), 7.27 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.49 (2H, dd, J = 8.7, 5.7 Hz), 8.43 (1H, s).
実施例4
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
水素雰囲気下、ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-シクロプロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(5.80 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、2.00 g)、THF(20 mL)およびエタノール(20 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した。この固体とアセトニトリル(15 mL)の混合物にオキシ塩化リン(1.79 mL)を加えて、窒素雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。この精製物とカリウムビニル トリフルオロボラート(2.35 g)、トリエチルアミン(2.45 mL)およびエタノール(10 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(0.718 g)を加えて、アルゴン雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(3.53 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(2.30 mL)、アセトニトリル(7.5 mL)およびメタノール(7.5 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、150℃で8時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.46 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.01 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.48 (9H, s), 1.61-1.84 (6H, m), 2.70-3.00 (2H, m), 3.09-3.21 (4H, m), 3.54 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.93 (3H, s), 4.18-4.40 (2H, m), 4.75-4.91 (1H, m), 8.76 (1H, s).
B) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(532 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣にトルエンを加え、さらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド (351 mg)を加え、室温で10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(392 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(679 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 600.5
C) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(670 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて濃縮した後、析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(442 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.48-0.59 (2H, m), 0.72-0.83 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.32 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.50-1.95 (7H, m), 2.22 (2H, t, J = 11.4 Hz), 2.90-3.15 (6H, m), 3.18-3.66 (4H, m), 4.03 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.37-4.53 (1H, m), 6.77 (1H, s), 6.99 (1H, s), 7.27 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.49 (2H, dd, J = 8.6, 5.6 Hz), 8.46 (1H, s).
実施例5
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例6
6-(1-((5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 6-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシニコチノニトリル
水素化ナトリウム(60%油性、4.10 g)およびDMF(90 mL)の混合物に2-シアノアセトアミド(4.31 g)と3-(ジメチルアミノ)-1-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-エン-1-オン(9.00 g)を順次加えて、105℃で2時間撹拌した。溶媒を留去して得られた残渣に水を加えた後、酢酸を加えて酸性にし、70℃で15分間撹拌した。反応混合物にメタノールを加えて懸濁させ、析出した固体を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(9.98 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 6.78 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.38 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.89 (2H, dd, J = 8.8, 5.4 Hz), 8.19 (1H, d, J = 7.6 Hz).
B) 5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシニコチノニトリル
6-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシニコチノニトリル(4.00 g)、THF(30 mL)およびメタノール(30 mL)の混合物にN-ブロモスクシンイミド(3.66 g)を加えて、室温で10分間撹拌した。溶媒を留去して得られた残渣を水、酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒に懸濁させた後、得られた固体をヘキサンで洗浄し、標題化合物(5.18 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.28-7.44 (2H, m), 7.63 (2H, dd, J = 8.6, 5.5 Hz), 8.54 (1H, s), 13.11 (1H, brs).
C) 5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチノニトリル
5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシニコチノニトリル(5.18 g)、炭酸カリウム(4.89 g)およびDMF(30 mL)の混合物に2-ブロモプロパン(3.32 mL)を加えて、80℃で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.92 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (6H, d, J = 6.2 Hz), 5.27-5.56 (1H, m), 7.16 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.66-7.82 (2H, m), 8.08 (1H, s).
D) メチル 5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチナート
5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチノニトリル(5.92 g)およびエタノール(50 mL)の混合物に8 M水酸化カリウム水溶液(22.1 mL)を加えて、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を0℃で6 M塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とDMF(30 mL)の混合物に炭酸カリウム(4.88 g)とヨードメタン(1.66 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.65 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40 (6H, d, J = 6.1 Hz), 3.91 (3H, s), 5.35-5.51 (1H, m), 7.14 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.78 (2H, dd, J = 8.9, 5.4 Hz), 8.38 (1H, s).
E) メチル 5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチナート
メチル 5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチナート(3.65 g)、シクロプロピルボロン酸(2.55 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(610 mg)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(14.9 mL)およびトルエン(25 mL)の混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(635 mg)を加えてアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.18 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.60-0.68 (2H, m), 0.79-0.99 (2H, m), 1.39 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.87-2.00 (1H, m), 3.89 (3H, s), 5.37-5.53 (1H, m), 7.14 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.71-7.80 (2H, m), 7.82 (1H, s).
F) 5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチンアルデヒド
水素化リチウムアルミニウム(365 mg)のTHF(20 mL)懸濁液にメチル 5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチナート(3.17 g)のTHF(20 mL)溶液を窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(0.35 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.35 mL)を加え、5分間撹拌した後、さらに水(1.05 mL)を加えた。反応混合物を30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣のトルエン(30 mL)溶液に二酸化マンガン(8.36 g)を加えて、窒素雰囲気下60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.45 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.58-0.72 (2H, m), 0.87-0.99 (2H, m), 1.40 (6H, d, J = 6.2 Hz), 1.81-2.01 (1H, m), 5.35-5.66 (1H, m), 7.15 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.69-7.84 (3H, m), 10.36 (1H, s).
G) メチル 6-(1-((5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(600 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣にトルエンを加えて、さらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチンアルデヒド(534 mg)を加えて、室温で10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(473 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(810 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 587.5
H) 6-(1-((5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(800 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて濃縮した後、析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(727 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.51-0.62 (2H, m), 0.81-0.94 (2H, m), 1.30 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.58 (2H, d, J = 12.0 Hz), 1.73-2.00 (3H, m), 2.10-2.26 (2H, m), 2.75 (3H, s), 2.96 (2H, d, J = 11.1 Hz), 3.06 (2H, t, J = 6.5 Hz), 3.49 (2H, s), 3.58 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.27-4.52 (1H, m), 5.16-5.33 (1H, m), 7.29 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.37 (1H, s), 7.70-7.82 (2H, m), 8.50 (1H, s).
実施例7
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(12.8 g)と炭酸カリウム(12.7 g)のDMF(70 mL)懸濁液に、2-ブロモプロパン(6.49 mL)を加えて60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(14.0 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.37 (6H, d, J = 6.0 Hz), 3.86 (3H, s), 4.41-4.67 (1H, m), 7.29-7.35 (2H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz).
B) メチル 4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアート(7.50 g) 、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(6.56 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.44 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(35.1 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.50 g)およびトルエン(50 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(6.61 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (6H, d, J = 6.0 Hz), 3.90 (3H, s), 4.56-4.78 (1H, m), 7.07-7.19 (4H, m), 7.49-7.59 (2H, m), 7.80-7.90 (1H, m).
C) メチル 2-ブロモ-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(6.61 g)とDMF(60 mL)の混合物に、ジブロモイソシアヌル酸(4.60 g)を加えて、室温で5時間撹拌した。反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(7.53 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.37 (6H, d, J = 6.0 Hz), 3.90 (3H, s), 4.45-4.69 (1H, m), 6.91 (1H, s), 7.06-7.18 (2H, m), 7.32-7.44 (2H, m), 8.05 (1H, s).
D) (2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-ブロモ-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(7.53 g)、シクロプロピルボロン酸(4.40 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.26 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(30.8 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.31 g)およびトルエン(150 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣のTHF(50 mL)溶液を水素化リチウムアルミニウム(2.00 g)のTHF(50 mL)懸濁液に窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(2 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(6 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.75 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.55-0.64 (2H, m), 0.68-0.83 (2H, m), 1.31-1.40 (6H, m), 1.67-1.89 (1H, m), 2.45 (1H, t, J = 6.6 Hz), 4.51-4.64 (1H, m), 4.66 (2H, d, J = 6.6 Hz), 6.73 (1H, s), 6.86 (1H, s), 7.05-7.15 (2H, m), 7.34-7.45 (2H, m).
E) 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メタノール(5.75 g)のトルエン(80 mL)溶液に二酸化マンガン(16.6 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(4.54 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.61-0.72 (2H, m), 0.75-0.85 (2H, m), 1.39 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.71 (1H, tt, J = 8.4, 5.4 Hz), 4.54-4.76 (1H, m), 6.83 (1H, s), 7.07-7.20 (2H, m), 7.35-7.50 (3H, m), 10.46 (1H, s).
F) 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例8
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 3-エトキシ-5-ヨード-4-(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド
3-エトキシ-4-ヒドロキシ-5-ヨードベンズアルデヒド(16.1 g)、炭酸カリウム(15.2 g)およびDMF(120 mL)の混合物にクロロ(メトキシ)メタン(6.27 mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(12.1 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.67 (3H, s), 4.04-4.19 (2H, m), 5.33 (2H, s), 7.39 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.87 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.82 (1H, s).
B) 3-シクロプロピル-5-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド
3-エトキシ-5-ヨード-4-(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド(12.1 g)、シクロプロピルボロン酸(9.25 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(53.9 mL)およびトルエン(60 mL)の混合物にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.30 g)およびジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(2.21 g)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して精製物を得た。得られた精製物のメタノール(100 mL)溶液に6 M塩酸(50 mL)を加え、70℃で3時間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去し酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(6.60 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.68-0.79 (2H, m), 0.95-1.06 (2H, m), 1.48 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.12-2.24 (1H, m), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.36 (1H, s), 7.02 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.23 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.76 (1H, s).
C) 2-シクロプロピル-6-エトキシ-4-ホルミルフェニル トリフルオロメタンスルホナート
3-シクロプロピル-5-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(4.00 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(6.77 mL)およびTHF(100 mL)の混合物に4-ジメチルアミノピリジン(0.237 g)とN-フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(9.70 g)を加え、70℃で3時間撹拌した。反応混合物に1 M塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(6.24 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.78-0.87 (2H, m), 1.10-1.19 (2H, m), 1.49 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.06-2.20 (1H, m), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.05 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 1.7 Hz), 9.90 (1H, s).
D) 2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
2-シクロプロピル-6-エトキシ-4-ホルミルフェニル トリフルオロメタンスルホナート(3.00 g)、(3,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸(5.60 g)、フッ化セシウム(5.39 g)およびDME(15 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(1.30 g)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、セライトろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.57 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.67-0.77 (2H, m), 0.79-0.92 (2H, m), 1.26 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.58-1.70 (1H, m), 4.04 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.95-7.06 (2H, m), 7.08-7.19 (1H, m), 7.20-7.24 (1H, m), 7.27-7.44 (1H, m), 9.94 (1H, s).
E) 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例9
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 4-ブロモ-3,5-ジヒドロキシベンゾアート
4-ブロモ-3,5-ジヒドロキシ安息香酸(45.0 g)、濃硫酸(5 mL)およびエタノール(300 mL)の混合物を24時間加熱還流し、減圧下、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた固体をヘキサンで洗浄し、標題化合物(48.3 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.39 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.82 (2H, brs), 7.31 (2H, s).
B) エチル 4-ブロモ-3-ヒドロキシ-5-プロポキシベンゾアート
エチル 4-ブロモ-3,5-ジヒドロキシベンゾアート(30.0 g)とDMF(200 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性、10.1 g)を加えて、窒素雰囲気下、0℃で30分間撹拌した。反応混合物に1-ヨードプロパン(11.2 mL)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(14.1 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.08 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.39 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.78-1.95 (2H, m), 4.05 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.74 (1H, s), 7.13 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.34 (1H, d, J = 1.8 Hz).
C) エチル 4'-フルオロ-2-ヒドロキシ-6-プロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 4-ブロモ-3-ヒドロキシ-5-プロポキシベンゾアート(30.0 g)、りん酸三カリウム(63.0 g)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(34.6 g)、トリシクロヘキシルホスフィン(20%トルエン溶液、17.6 mL)のトルエン(200 mL)と水(100 mL)の混合物に酢酸パラジウム(1.11 g)を加えて、アルゴン雰囲気下90℃で終夜加熱撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(31.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.86 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.58-1.71 (2H, m), 3.92 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.03 (1H, s), 7.10-7.23 (3H, m), 7.30-7.41 (3H, m).
D) エチル 4'-フルオロ-2-プロポキシ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 4'-フルオロ-2-ヒドロキシ-6-プロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(31.5 g)およびピリジン(200 mL)の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(20.1 mL)を0℃で加えて、同温度で20分間撹拌した。反応混合物をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(44.6 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.81-0.96 (3H, m), 1.43 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.62-1.76 (2H, m), 3.99 (2H, t, J = 6.3 Hz), 4.43 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.09-7.18 (2H, m), 7.28-7.38 (2H, m), 7.63 (2H, s).
E) (2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メタノール
エチル 4'-フルオロ-2-プロポキシ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ビフェニル-4-カルボキシラート(44.6 g)、シクロプロピルボロン酸(22.3 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(6.38 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(156 mL)およびトルエン(250 mL)の混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(6.65 g)を加えてアルゴン雰囲気下、100℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物のTHF(150 mL)溶液を、水素化リチウムアルミニウム(3.50 g)のTHF(150 mL)懸濁液に窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(3.5 mL)および15%水酸化ナトリウム水溶液(3.5 mL)を加え、5分間撹拌した後、さらに水(10.5 mL)を加え30分間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(29.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.58-0.69 (2H, m), 0.72-0.78 (2H, m), 0.82 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.50-1.76 (3H, m), 3.84 (2H, t, J = 6.3 Hz), 4.66 (2H, d, J = 5.9 Hz), 6.51 (1H, s), 6.80 (1H, s), 7.03-7.13 (2H, m), 7.20-7.31 (2H, m).
F) 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メタノール(29.8 g)およびトルエン(200 mL)の混合物に二酸化マンガン(60.4 g)を加えて、窒素雰囲気下60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(22.1 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.67-0.76 (2H, m), 0.78-0.93 (5H, m), 1.57-1.73 (3H, m), 3.91 (2H, t, J = 6.3 Hz), 7.03 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.07-7.18 (2H, m), 7.22-7.33 (3H, m), 9.94 (1H, s).
G) 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例10
6-(1-(4-シクロブチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 3-エトキシ-5-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート
エチル 3,5-ジヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(15.0 g)のDMF(100 mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%油性、3.99 g)を加えて、窒素雰囲気下、0℃で30分間撹拌した。反応混合物にヨードエタン(4.09 mL)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(7.59 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.39 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.50 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.16 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.59 (1H, s), 7.02 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.31 (1H, d, J = 1.7 Hz).
B) エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-エトキシ-4-ヨードベンゾアート
エチル 3-エトキシ-5-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(7.59 g)と炭酸カリウム(4.68 g)のDMF(200 mL)懸濁液に、ベンジルブロミド(2.95 mL)を加えて60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(7.09 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.51 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.17 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.38 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.22 (2H, s), 7.14 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.20 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.31-7.46 (3H, m), 7.54 (2H, d, J = 7.2 Hz).
C) エチル 3-(ベンジルオキシ)-4-シクロブチル-5-エトキシベンゾアート
マグネシウム(10.8 g)およびTHF(180 mL)の混合物に触媒量のヨウ素を加えた後、シクロブチルブロミド(30 g)のTHF(90 mL)溶液を室温でゆっくりと加えて、同温度で2時間撹拌した。反応混合物に臭化亜鉛(50.0 g)のTHF(120 mL)溶液を0℃で加えて、同温度で2時間撹拌した。エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-エトキシ-4-ヨードベンゾアート(10 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.644 g) 、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.482 g)、およびDMF(100 mL)の混合物に先に調製した亜鉛試薬(140 mL)を加えて、アルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、酢酸エチルを加えて、セライトでろ過した。ろ液を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.5 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 355.
D) エチル 4-シクロブチル-3-エトキシ-5-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアート
エチル 3-(ベンジルオキシ)-4-シクロブチル-5-エトキシベンゾアート(8.5g) とメタノール(100 mL)の混合物に10%パラジウム炭素(2.55 g)を加え、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過後、ろ液を濃縮した。得られた残渣およびジクロロメタン(60 mL)の混合物に、トリエチルアミン(6.1 mL)を0℃で加えて、室温で20分間撹拌した。反応混合物にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(5.56 mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで3回抽出後、合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(6 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 397.
E) 4-シクロブチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンズアルデヒド
エチル 4-シクロブチル-3-エトキシ-5-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアートを用いて、実施例1の工程Dおよび工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 245.
F) 6-(1-(4-シクロブチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロブチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例11
6-(1-(3-シクロプロピル-4-(シクロプロピルメトキシ)-5-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 3-シクロプロピル-4-(シクロプロピルメトキシ)-5-エトキシベンズアルデヒド
3-シクロプロピル-5-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(830 mg)と炭酸カリウム(1.11 g)のDMF(10 mL)懸濁液に、(ブロモメチル)シクロプロパン(0.781 mL)を加えて70℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.03 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.27-0.38 (2H, m), 0.54-0.65 (2H, m), 0.68-0.78 (2H, m), 0.97-1.11 (2H, m), 1.21-1.38 (1H, m), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.30-2.45 (1H, m), 3.95 (2H, d, J = 7.3 Hz), 4.11 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.91 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.22 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.81 (1H, s).
B) 6-(1-(3-シクロプロピル-4-(シクロプロピルメトキシ)-5-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと3-シクロプロピル-4-(シクロプロピルメトキシ)-5-エトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例12
6-(1-(4-シクロペンチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 4-シクロペンチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンズアルデヒド
エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-エトキシ-4-ヨードベンゾアートと2-(シクロペンタ-1-エン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを用いて、実施例1の工程B、工程H、工程C、工程Dおよび工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.52-0.73 (2H, m), 0.91-1.02 (2H, m), 1.45 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.61-2.14 (9H, m), 3.72-3.97 (1H, m), 4.09 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.22 (2H, s), 9.87 (1H, s).
B) 6-(1-(4-シクロペンチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロペンチル-3-シクロプロピル-5-エトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例13
6-(1-((1-tert-ブチル-3-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと1-tert-ブチル-3-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒドを用いて実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例14
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-シクロプロピル-6-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
2-シクロプロピル-6-エトキシ-4-ホルミルフェニル トリフルオロメタンスルホナートと(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸を用いて、実施例8の工程Dと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.54-0.92 (4H, m), 1.25 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.58-1.71 (1H, m), 4.06 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.83-7.01 (2H, m), 7.07 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.18-7.25 (1H, m), 7.27 (1H, d, J = 1.2 Hz), 9.95 (1H, s).
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-6-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例15
6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアートとベンジルブロミドを用いて、実施例2の工程A、工程B、工程Cおよび工程Gと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.53-0.64 (2H, m), 0.73-0.85 (2H, m), 1.65-1.78 (1H, m), 3.96 (3H, s), 6.86 (1H, s), 7.11 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.35-7.44 (2H, m), 7.46 (1H, s), 10.57 (1H, s).
B) メチル 2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート(3.88 g)およびDMF(40 mL)の混合物にN-クロロスクシンイミド(2.17 g)を加えて、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣およびDMF(40 mL)の混合物に、炭酸カリウム(5.62 g)および2-ヨードプロパン(4.06 mL)を加えて、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.45 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.58-0.68 (2H, m), 0.70-0.80 (2H, m), 1.32 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.41-1.54 (1H, m), 3.92 (3H, s), 4.28-4.47 (1H, m), 7.09-7.25 (5H, m).
C) (2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(3.45 g)およびTHF(40 mL)の混合物に、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5 Mトルエン溶液、19.0 mL)を0℃で加えて、窒素雰囲気下、同温度で20分間撹拌した。反応混合物に硫酸ナトリウム10水和物を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、ろ液を減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.82 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.58-0.65 (2H, m), 0.68-0.77 (2H, m), 1.35 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.41-1.53 (1H, m), 2.25 (1H, t, J = 6.3 Hz), 4.48-4.63 (1H, m), 4.73 (2H, d, J = 6.2 Hz), 6.85 (1H, s), 7.06-7.25 (4H, m).
D) 2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メタノールを用いて、実施例2の工程Dと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.63-0.70 (2H, m), 0.71-0.82 (2H, m), 1.39 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.47 (1H, t, J = 8.4 Hz), 4.45-4.64 (1H, m), 7.12-7.25 (4H, m), 7.34 (1H, s), 10.38 (1H, s).
E) 6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-クロロ-6-シクロプロピル-4'-フルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例16
6-(1-((2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2',4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアート(4.10 g) 、(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸(4.04 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.789 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(19.2 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.821 g)およびトルエン(50 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.90 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40 (6H, d, J = 6.0 Hz), 3.90 (3H, s), 4.52-4.70 (1H, m), 6.83-7.01 (2H, m), 7.04-7.15 (2H, m), 7.33-7.49 (1H, m, J = 6.4 Hz), 7.83 (1H, d, J = 8.0 Hz).
B) メチル 2-ブロモ-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2',4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(3.90 g)およびDMF(40 mL)の混合物に、ジブロモイソシアヌル酸(2.19 g)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(4.90 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.37 (6H, d, J = 6.0 Hz), 3.90 (3H, s), 4.41-4.63 (1H, m), 6.85-7.02 (3H, m), 7.17-7.33 (1H, m), 8.04 (1H, s).
C) (2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-ブロモ-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(4.90 g)、シクロプロピルボロン酸(3.28 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.783 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(30.8 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.815 g)およびトルエン(50 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。この精製物のTHF(50 mL)溶液を水素化リチウムアルミニウム(0.474 g)のTHF(50 mL)懸濁液に窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(0.5 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(1.5 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.97 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.48-0.60 (2H, m), 0.66-0.79 (2H, m), 1.35 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.59-1.72 (1H, m), 2.45 (1H, t, J = 6.5 Hz), 4.47-4.63 (1H, m), 4.67 (2H, d, J = 6.4 Hz), 6.71 (1H, s), 6.86-6.99 (3H, m), 7.19-7.36 (1H, m).
D) 2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メタノール(3.97 g)のトルエン(30 mL)溶液に二酸化マンガン(10.8 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.53 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.56-0.66 (2H, m), 0.70-0.80 (2H, m), 1.39 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.58-1.70 (1H, m), 4.52-4.74 (1H, m), 6.82 (1H, s), 6.87-7.04 (2H, m), 7.28-7.35 (1H, m), 7.48 (1H, s), 10.47 (1H, s).
E) 6-(1-((2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例17
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート
エチル 3,5-ジヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(5.00 g)およびDMF(50 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性、1.33 g)を加えて、窒素雰囲気下、0℃で30分間撹拌した。反応混合物にベンジルブロミド(2.78 mL)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.94 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.20 (2H, s), 7.12 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.31-7.45 (4H, m), 7.47-7.55 (2H, m).
B) 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアートを用いて、実施例7の工程A、実施例1の工程B、実施例2の工程G、実施例8の工程C、実施例1の工程Dおよび工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.66-0.74 (2H, m), 0.79-0.92 (2H, m), 1.18 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.64 (1H, tt, J = 8.4, 5.3 Hz), 4.43-4.59 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.06-7.16 (2H, m), 7.20-7.31 (3H, m), 9.93 (1H, s).
C) 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例18
6-(1-(4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2-(ベンジルオキシ)-4-シクロブチルベンゾアート
メチル 2-(ベンジルオキシ)-4-ヨードベンゾアートを用いて、実施例10の工程Cと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 297.3.
B) メチル 2-(ベンジルオキシ)-5-ブロモ-4-シクロブチルベンゾアート
メチル 2-(ベンジルオキシ)-4-シクロブチルベンゾアート(14 g)およびジクロロメタンの混合物に炭酸水素ナトリウム(7.51 g)を加えた後、臭素(3.17 mL)のジクロロメタン(25 mL)溶液を10℃でゆっくりと加え、同温度で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(12.2 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 375.1.
C) メチル 4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-ヒドロキシベンゾアート
メチル 2-(ベンジルオキシ)-5-ブロモ-4-シクロブチルベンゾアートを用いて、実施例1の工程Dおよび工程Hと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 247.2.
D) 4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒド
メチル 4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-ヒドロキシベンゾアートを用いて、実施例6の工程Cおよび実施例1の工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.58-0.63 (2H, m), 0.84-0.88 (2H, m), 1.39 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.71-1.77 (1H, m), 1.83-1.89 (1H, m), 2.02-2.18 (3H, m), 2.38-2.44 (2H, m), 3.91-3.96 (1H, m), 4.65-4.71 (1H, m), 6.86 (1H, s), 7.43 (1H, s), 10.38 (1H, s).
E) 6-(1-(4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例19
6-(1-((2-シクロプロピル-3',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-シクロプロピル-3',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアートを用いて、実施例16の工程A、工程B、工程Cおよび工程Dと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.56-0.66 (2H, m), 0.70-0.80 (2H, m), 1.39 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.58-1.70 (1H, m), 4.52-4.74 (1H, m), 6.82 (1H, s), 6.87-7.04 (2H, m), 7.28-7.35 (1H, m), 7.48 (1H, s), 10.47 (1H, s).
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-3',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-3',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例20
6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例21
6-(1-(4-シクロペンチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 4-シクロペンチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒド
メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアートとシクロペンタ-1-エン-1-イルボロン酸を用いて、実施例1の工程B、工程H、実施例2の工程B、工程Cおよび工程Dと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.61-0.70 (2H, m), 0.84-0.95 (2H, m), 1.38 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.50-1.65 (2H, m), 1.68-1.97 (5H, m), 2.05-2.19 (2H, m), 3.54-3.73 (1H, m), 4.54-4.72 (1H, m), 6.86 (1H, s), 7.49 (1H, s), 10.38 (1H, s).
B) 6-(1-(4-シクロペンチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロペンチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例22
6-(1-((2-エトキシ-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
エチル 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラートを用いて、実施例6の工程Cおよび実施例1の工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.21 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.05 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.39-4.62 (1H, m), 6.97-7.18 (4H, m), 7.29-7.39 (2H, m), 9.94 (1H, s).
B) 6-(1-((2-エトキシ-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-エトキシ-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例23
6-(1-((2-エトキシ-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-エトキシ-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
エチル 4-ブロモ-3-ヒドロキシ-5-プロポキシベンゾアートを用いて、実施例6の工程C、実施例1の工程Bおよび工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.89 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.29 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.59-1.78 (2H, m), 3.94 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.06 (2H, q, J = 6.9 Hz), 7.04-7.11 (2H, m), 7.12 (2H, s), 7.30-7.38 (2H, m), 9.94 (1H, s).
B) 6-(1-((2-エトキシ-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-エトキシ-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例24
6-(1-(4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(7.00 g)、炭酸カリウム(6.96 g)とDMF(100 mL)の混合物に室温で2-ヨードプロパン(6.42 g)を加え、窒素雰囲気下、70℃で2日間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(7.92 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.37 (6H, d, J = 6.0 Hz), 3.86 (3H, s), 4.49-4.63 (1H, m), 7.28-7.33 (2H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.5 Hz).
B) メチル 4-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンゾアート
メチル 4-ヨード-2-イソプロポキシベンゾアート(7.92 g)のトルエン(100 mL)溶液に室温でシクロプロピルボロン酸(3.19 g)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(37 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.59 g)およびジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.52 g)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で15時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(5.43 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.70-0.76 (2H, m), 0.98-1.05 (2H, m), 1.36 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.82-1.93 (1H, m), 3.85 (3H, s), 4.49-4.63 (1H, m), 6.62 (1H, dd, J = 8.1, 1.6 Hz), 6.69 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.1 Hz).
C) メチル 5-ブロモ-4-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンゾアート
メチル 4-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンゾアート(5.43 g)のDMF(80 mL)溶液に室温でジブロモイソシアヌル酸(3.99 g)を加え、窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。反応混合物に室温でチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(6.89 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.65-0.72 (2H, m), 1.04-1.11 (2H, m), 1.34 (6H, d, J = 6.1 Hz), 2.12-2.23 (1H, m), 3.86 (3H, s), 4.42-4.56 (1H, m), 6.50 (1H, s), 7.96 (1H, s).
D) メチル 4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシベンゾアート
メチル 5-ブロモ-4-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンゾアート(6.89 g)のトルエン(100 mL)溶液に室温でシクロプロピルボロン酸(2.83 g)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(33 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.41 g)およびジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.36 g)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で15時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(5.90 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.62-0.72 (4H, m), 0.88-0.96 (2H, m), 0.98-1.06 (2H, m), 1.33 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.99-2.11 (1H, m), 2.21-2.32 (1H, m), 3.85 (3H, s), 4.40-4.53 (1H, m), 6.51 (1H, s), 7.43 (1H, d, J = 0.4 Hz).
E) (4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシフェニル)メタノール
水素化リチウムアルミニウム(1.71 g)とTHF(85 mL)の混合物に、0℃でメチル 4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシベンゾアート(5.90 g)のTHF(15 mL)溶液を加え、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌した。反応混合物に0℃で、水(1.8 mL)、1M水酸化ナトリウム水溶液(1.8 mL)、水(5.4 mL)を順次加え、セライトによりろ過した後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.22 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.59-0.68 (4H, m), 0.86-1.00 (4H, m), 1.33 (6H, d, J = 6.0 Hz), 2.02-2.13 (1H, m), 2.15-2.27 (1H, m), 2.41 (1H, t, J = 6.5 Hz), 4.48-4.64 (3H, m), 6.49 (1H, s), 6.86 (1H, s).
F) 4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒド
(4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシフェニル)メタノール(5.22 g)のトルエン(80 mL)溶液に室温で二酸化マンガン(14.7 g)を加え、窒素雰囲気下、80℃で1時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(4.88 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.64-0.76 (4H, m), 0.88-0.96 (2H, m), 1.03-1.11 (2H, m), 1.36 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.98-2.09 (1H, m), 2.25-2.37 (1H, m), 4.53-4.66 (1H, m), 6.49 (1H, s), 7.47 (1H, d, J = 0.6 Hz), 10.37 (1H, s).
G) 6-(1-(4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4,5-ジシクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例25
6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) ジメチル 2-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジメチル 2-クロロピリジン-3,5-ジカルボキシラート(1.01 g)、カリウムビニル トリフルオロボラート(1.18 g)、トリエチルアミン(1.22 mL)およびエタノール(10 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(0.359 g)を加えて、アルゴン雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(880 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.90 (3H, s), 3.91 (3H, s), 5.74 (1H, dd, J = 1.36 Hz, 10.68 Hz), 6.59 (1H, dd, J = 1.36 Hz, 17.0 Hz), 7.51-7.58 (1H, m), 8.56 (1H, d, J = 1.28 Hz), 9.16 (1H, s).
B) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(1.8 g)、tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(2.4 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(2.13 mL)、アセトニトリル(10 mL)およびメタノール(10 mL)の混合物をマイクロウェーブ照射下、150℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.8 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 390.2.
C) 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例26
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例27
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例28
6-(1-((5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 5-ブロモ-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチノニトリル
5-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシニコチノニトリル(3.49 g)、炭酸カリウム(3.29 g)およびDMF(30 mL)の混合物にヨードエタン(1.43 mL)を加えて、80℃で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.00 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.51 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.16 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.77 (2H, dd, J = 8.9, 5.3 Hz), 8.10 (1H, s).
B) エチル 5-ブロモ-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチナート
5-ブロモ-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチノニトリル(3.75 g)、THF(10 mL)およびエタノール(10 mL)の混合物に8 M水酸化カリウム水溶液(14.6 mL)を加えて、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を6 M塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とDMF(10 mL)の混合物に炭酸カリウム(3.23 g)とヨードエタン(1.40 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.40 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.33-1.50 (6H, m), 4.38 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.49 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.14 (2H, t, J = 8.8 Hz), 7.79 (2H, dd, J = 8.9, 5.4 Hz), 8.38 (1H, s).
C) エチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチナート
エチル 5-ブロモ-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチナート(2.40 g)、シクロプロピルボロン酸(1.68 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(401 mg)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(9.78 mL)およびトルエン(25 mL)の混合物に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(418 mg)を加えてアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.06 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.60-0.68 (2H, m), 0.84-0.96 (2H, m), 1.33-1.47 (6H, m), 1.89-2.00 (1H, m), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.50 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.14 (2H, t, J = 8.7 Hz), 7.77 (2H, dd, J = 8.8, 5.5 Hz), 7.82 (1H, s).
D) 5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチンアルデヒド
水素化リチウムアルミニウム(237 mg)のTHF(20 mL)懸濁液にエチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチナート(2.06 g)のTHF(20 mL)溶液を窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(0.20 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.20 mL)を加え、5分間撹拌した後、さらに水(0.60 mL)を加えた。反応混合物を1時間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣のトルエン(10 mL)溶液に二酸化マンガン(5.43 g)を加えて、窒素雰囲気下60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.47 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.64-0.71 (2H, m), 0.88-0.99 (2H, m), 1.44 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.86-2.01 (1H, m), 4.54 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.15 (2H, t, J = 8.8 Hz), 7.75-7.83 (3H, m), 10.38 (1H, s).
E) 6-(1-((5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチンアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例29
6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)アゼチジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)アゼチジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラートとtert-ブチル 3-アミノアゼチジン-1-カルボキシラートを用いて、実施例25の工程Bと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 362.2.
B) 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)アゼチジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)アゼチジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例30
6-(1-(4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-エトキシベンズアルデヒド
メチル 4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-ヒドロキシベンゾアートとヨウ化エチルを用いて、実施例6の工程Cおよび実施例1の工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 245.5.
B) 6-(1-(4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-エトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例31
7-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-8-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-カルボン酸
A) tert-ブチル 4-((2-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)エチル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシラート
(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)アセトアルデヒド(5.66 g)とtert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート (7.16 g)のTHF(60 mL)溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(9.47 g)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(10.5 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 374.2.
B) メチル 7-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-8-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-カルボキシラート
一酸化炭素(5気圧)雰囲気下、tert-ブチル 4-((2-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)エチル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシラート(10.5 g)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(2.30 g)、トリエチルアミン(11.8 mL)、メタノール(20 mL)およびDMF(60 mL)の混合物を90℃で7時間撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(4.01 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 390.3.
C) 7-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-8-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 7-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-8-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-2-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例32
6-(1-((4-シクロプロピル-1-エチル-1H-インドール-6-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 4-シクロプロピル-1-エチル-1H-インドール-6-カルバルデヒド
メチル 1-エチル-4-ヒドロキシ-1H-インドール-6-カルボキシラートを用いて、実施例8の工程C、実施例1の工程Dおよび工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.85-0.93 (2H, m), 1.00-1.12 (2H, m), 1.50 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.19-2.32 (1H, m), 4.25 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.73 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.23 (1H, s), 7.35 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.73 (1H, s), 10.01 (1H, s).
B) 6-(1-((4-シクロプロピル-1-エチル-1H-インドール-6-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロプロピル-1-エチル-1H-インドール-6-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例33
6-(1-((5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチンアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例34
6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピロリジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラートとtert-ブチル 3-アミノピロリジン-1-カルボキシラートを用いて、実施例25の工程Bと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 376.3.
B) 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピロリジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例35
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(15 g)、炭酸カリウム(14.9 g)およびDMF(100 mL)の混合物にヨードエタン(6.47 mL)を加えて、窒素雰囲気下、70℃で1時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(16.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.87 (3H, s), 4.09 (2H, q, J = 6.9 Hz), 7.28-7.35 (2H, m), 7.48 (1H, d, J = 8.1 Hz).
B) メチル 2-ブロモ-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアート(16.5 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(3.32 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(81 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(3.46 g)およびトルエン(100 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加え、セライトろ過し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。精製物とDMF(150 mL)の混合物に、ジブロモイソシアヌル酸(12.5 g)を加えて、室温で5時間撹拌した。反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(22.6 g)を得た。これは不純物を含んでいたが、これ以上精製せずに先の反応を行った。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.91 (3H, s), 4.10 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.74-7.03 (3H, m), 7.20-7.36 (1H, m), 8.06 (1H, s).
C) (2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-ブロモ-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート(22.6 g)、シクロプロピルボロン酸(13.1 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(3.75 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(91 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(3.91 g)およびトルエン(150 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。精製物のTHF(50 mL)溶液を水素化リチウムアルミニウム(2.5 g)のTHF(50 mL)懸濁液に窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(2.5 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(2.5 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(7.5 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(16.1 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.51-0.59 (2H, m), 0.66-0.77 (2H, m), 1.37-1.46 (3H, m), 1.58-1.71 (1H, m), 2.39 (1H, t, J = 6.6 Hz), 4.06 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.69 (2H, d, J = 6.5 Hz), 6.69 (1H, s), 6.84-7.00 (3H, m), 7.18-7.36 (1H, m).
D) 2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メタノール(16.1 g)のトルエン(80 mL)溶液に二酸化マンガン(45.9 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(12.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.57-0.64 (2H, m), 0.71-0.80 (2H, m), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.54-1.70 (1H, m), 4.13 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.81 (1H, s), 6.87-7.04 (2H, m), 7.26-7.35 (1H, m), 7.48 (1H, s), 10.49 (1H, s).
E) ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ブチリル酢酸エチル(40 g)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(35.3 mL)のエタノール(80 mL)混合液を40℃から50℃で5時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した後、トリエチルアミン(3.52 mL)を加えた。25℃から35℃になるように氷冷しながら、マロノニトリル(18.4 g)とエタノール(160 mL)の混合物を滴下して、室温で16時間撹拌した。反応混合物に酢酸(17.4 mL)を加えた後、50℃で加熱下、水(400 mL)を加えた。反応混合物を氷冷した後、析出した固体を集めて水-エタノールの混合溶媒で洗浄した。このようにして得られた固体と炭酸銀(83 g)のトルエン(400 mL)懸濁液に、ベンジルブロミド(38.9 mL)を加えて、室温で2日間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣の酢酸エチル溶液をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣のエタノール(250 mL)および水(250 mL)の混合物に、水酸化リチウム1水和物(98 g)を加えて、窒素雰囲気下、100℃で週末撹拌した。反応混合物を0℃で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とDMF(100 mL)の混合物に、炭酸カリウム(113 g)とヨードメタン(51.1 mL)を加えて、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(53.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.98 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.67-1.83 (2H, m), 3.08-3.18 (2H, m), 3.89 (3H, s), 3.91 (3H, s), 5.59 (2H, s), 7.27-7.42 (3H, m), 7.49-7.55 (2H, m), 8.72 (1H, s).
F) ジメチル 2-ヒドロキシ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
水素雰囲気下、ジメチル 2-(ベンジルオキシ)-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(53.8 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、20 g)、THF(50 mL)およびエタノール(50 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して標題化合物(35.4 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.07 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.69-1.87 (2H, m), 2.98-3.24 (2H, m), 3.88 (3H, s), 3.91 (3H, s), 8.82 (1H, s), 12.47 (1H, brs).
G) ジメチル 2-クロロ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジメチル 2-ヒドロキシ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(11 g)およびアセトニトリル(50 mL)の混合物にオキシ塩化リン(8.10 mL)を加えて、窒素雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(11.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.01 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.65-1.85 (2H, m), 3.08-3.24 (2H, m), 3.94 (3H, s), 3.97 (3H, s), 8.66 (1H, s).
H) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-クロロ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(11.8 g)、カリウムビニル トリフルオロボラート(10.2 g)、トリエチルアミン(12.1 mL)およびエタノール(50 mL)の混合物に(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加体(1.9 g)を加えて、アルゴン雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、tert-ブチル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(13.1 g)、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(11.4 mL)およびDMA(80 mL)の混合物を140℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水に注ぎ酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムを通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(16.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.01 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.48 (9H, s), 1.60-1.82 (6H, m), 2.72-2.99 (2H, m), 3.08-3.25 (4H, m), 3.54 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.93 (3H, s), 4.19-4.35 (2H, m), 4.73-4.90 (1H, m), 8.76 (1H, s).
I) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
ギ酸(50 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(15.2 g)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣にトルエンを加えて、さらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(60 mL)の混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(10.6 g)を加えて、10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(11.2 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製した。得られた精製物のメタノール(30 mL)-THF(30 mL)溶液に室温で2M水酸化ナトリウム水溶液(70 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で2M塩酸を用いて中和した後、水を加えて100℃で5分間撹拌した。0℃に冷やした後、析出した固体をろ取し、水とジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール)を行い、標題化合物(15.0 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.37-0.56 (2H, m), 0.68-0.77 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.31 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.53-1.74 (5H, m), 1.75-1.93 (2H, m), 2.17 (2H, t, J = 11.9 Hz), 2.98 (2H, d, J = 11.3 Hz), 3.03-3.14 (4H, m), 3.50-3.63 (4H, m), 4.01 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.34-4.51 (1H, m), 6.76 (1H, s), 6.99 (1H, s), 7.18 (1H, s), 7.28-7.38 (1H, m), 7.40-7.51 (1H, m), 8.47 (1H, s).
実施例36
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(530 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣にトルエンを加えてさらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド (349 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(390 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(730 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 600.5.
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(730 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で6M塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて濃縮し、析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール)を行い、標題化合物(486 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.49-0.62 (2H, m), 0.66-0.77 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.12 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.37-1.73 (5H, m), 1.75-1.94 (2H, m), 2.11 (2H, t, J = 12.2 Hz), 2.96 (2H, d, J = 11.1 Hz), 3.02-3.15 (4H, m, J = 6.2 Hz), 3.50 (2H, s), 3.58 (2H, s), 3.93 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.37-4.53 (1H, m), 6.49 (1H, s), 6.85 (1H, s), 7.16-7.32 (4H, m), 8.48 (1H, s).
実施例37
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例38
6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 4-ブロモ-3,5-ジエトキシベンゾアート
4-ブロモ-3,5-ジヒドロキシ安息香酸(50.0 g)のDMF(300 mL)溶液に炭酸カリウム(89.0 g)とヨードエタン(60.1 mL)を加えて、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層をシリカゲルクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル)に通じた後、減圧下溶媒を留去した。得られた固体をジエチルエーテルとヘキサンで洗浄し、標題化合物(55.8 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.49 (6H, t, J = 7.0 Hz), 4.17 (4H, q, J = 7.0 Hz), 4.38 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.21 (2H, s).
B) エチル 2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 4-ブロモ-3,5-ジエトキシベンゾアート(55.8 g)のトルエン(300 mL)と水(150 mL)の混合物に酢酸パラジウム(1.98 g)、りん酸三カリウム(112 g)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(43.1 g)とトリシクロヘキシルホスフィン(20% トルエン溶液、31.2 mL)を加えて、アルゴン雰囲気下90℃で終夜加熱撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(50.7 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.27 (6H, t, J = 6.9 Hz), 1.41 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.03 (4H, q, J = 6.9 Hz), 4.40 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.99-7.14 (2H, m), 7.28-7.41 (4H, m).
C) 2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
水素化リチウムアルミニウム(4.34 g)のTHF(200 mL)懸濁液にエチル 2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート(50.7 g)のTHF(200 mL)溶液を、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(4.5 mL)、1 M水酸化ナトリウム水溶液(4.5 mL)を加え5分間撹拌し、さらに水(13.5 mL)を加えた。反応混合物を1時間撹拌した後、セライトろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣とトリエチルアミン(63.8 mL)のDMSO(250 mL)溶液に三酸化硫黄ピリジン錯体(48.6 g)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応混合物に水(450 mL)を加えて析出した固体をろ取した。得られた固体は再結晶(エタノール/水)を行い、標題化合物(36.9 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.29 (6H, t, J = 7.0 Hz), 4.06 (4H, q, J = 6.9 Hz), 7.08 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.13 (2H, s), 7.34 (2H, dd, J = 9.0, 5.6 Hz), 9.94 (1H, s).
D) メチル 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣にトルエンを加えてさらに減圧下溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(334 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(565 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 604.5
E) 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(560 mg)のメタノール(2 mL)-THF(2 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温で6M塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて濃縮した。析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(141 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.16 (6H, t, J = 6.9 Hz), 1.50-1.73 (4H, m, J = 7.5 Hz), 1.74-1.95 (2H, m), 2.05-2.20 (2H, m), 2.91-3.15 (6H, m, J = 7.4 Hz), 3.49-3.64 (4H, m), 3.96 (4H, q, J = 7.0 Hz), 4.34-4.55 (1H, m, J = 6.5 Hz), 6.68 (2H, s), 7.10-7.20 (2H, m), 7.25-7.35 (2H, m, J = 5.8 Hz), 8.48 (1H, s).
実施例39
6-(1-((2-シクロプロピル-3',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-3',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例40
6-(1-((2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例41
6-(1-(4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-イソプロポキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例42
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 4'-フルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
4-ブロモ-2-メトキシベンズアルデヒド(25.0 g)、りん酸三カリウム(74.0 g)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(24.4 g)、トリシクロヘキシルホスフィン(20%トルエン溶液、41.3 mL)、トルエン(250 mL)および水(125 mL)の混合物に酢酸パラジウム(2.61 g)を加えて、アルゴン雰囲気下90℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。あわせた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をメタノール(150 mL)により結晶化させ、標題化合物(16.0 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.03 (3H, s), 7.31-7.41 (3H, m), 7.45 (1H, d, J = 1.3 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.82-7.91 (2H, m), 10.37 (1H, s).
B) 2-ブロモ-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
4'-フルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(16.0 g)のDMF(90 mL)溶液にジブロモイソシアヌル酸(10.6 g)を15℃から30℃で加え、40分間撹拌した後、水(30 mL)を加え、さらに1時間撹拌した。析出した固体をろ取し、DMF(15 mL)と水(15 mL)の混合液および水(30 mL)で順次洗浄し、標題化合物(20.6 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.96 (3H, s), 7.25 (1H, s), 7.29-7.40 (2H, m), 7.54 (2H, dd, J = 8.4, 5.6 Hz), 7.91 (1H, s), 10.30 (1H, s).
C) 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
アルゴン雰囲気下、トルエン(250 mL)に2-ブロモ-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(20.6 g)、シクロプロピルボロン酸(10.3 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(4.10 g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(4.27 g)および2 M炭酸ナトリウム水溶液(100 mL)を加え、100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルのショートカラム(ヘキサン/酢酸エチル)に通した後、ろ液を濃縮した。残渣をエタノール(50 mL)と水(10 mL)の混合液で結晶化させ、得られた結晶をエタノール(85 mL)で洗浄し、標題化合物(9.70 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.62-0.71 (2H, m), 0.77-0.86 (2H, m), 1.66-1.79 (1H, m), 3.91 (3H, s), 6.82 (1H, s), 7.09-7.19 (2H, m), 7.38-7.48 (3H, m), 10.45 (1H, s).
D) 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例43
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-シクロプロピル-5-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアートと(3,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸を用いて、実施例7の工程B、工程C、工程Dおよび工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.59-0.72 (2H, m), 0.78-0.88 (2H, m), 1.47 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.65-1.79 (1H, m), 4.14 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.79 (1H, s), 7.08-7.34 (3H, m), 7.46 (1H, s), 10.48 (1H, s).
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例44
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例45
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例46
6-(1-((2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例47
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
メチル 4-メトキシ-3-オキソブタノアートを用いて、実施例2の工程E、工程F、工程G、工程Hおよび工程Iと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 1.59-1.82 (4H, m), 2.77-2.99 (2H, m), 3.16-3.27 (2H, m), 3.47-3.61 (5H, m), 3.94 (3H, s), 4.17-4.38 (2H, m), 4.69-4.89 (1H, m), 4.97 (2H, s), 8.81 (1H, s).
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例48
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-(メトキシメチル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例49
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-イソプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-イソプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
エチル 4-メチル-3-オキソペンタノアートを用いて、実施例1の工程F、工程G、工程H、工程Iおよび工程Jと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.28 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.44-1.52 (9H, m), 1.58-1.77 (4H, m), 2.75-2.99 (2H, m), 3.14 (2H, t, J = 6.5 Hz), 3.53 (2H, t, J = 6.5 Hz), 3.79-3.99 (4H, m), 4.17-4.35 (2H, m), 4.71-4.90 (1H, m), 8.66 (1H, s).
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-イソプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-イソプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例50
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-イソプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-イソプロピル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例51
6-(1-(4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(4.19 g)、炭酸カリウム(4.17 g)およびDMF(50 mL)の混合物に室温で2-ヨードエタン(3.53 g)を加え、窒素雰囲気下、70℃で1時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(4.52 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.87 (3H, s), 4.09 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.29-7.34 (2H, m), 7.48 (1H, d, J = 8.1 Hz).
B) メチル 4-シクロプロピル-2-エトキシベンゾアート
メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアート(4.51 g)のトルエン(80 mL)溶液に室温でシクロプロピルボロン酸(1.90 g)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(22 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(944 mg)およびジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(907 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で18時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(3.25 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.71-0.78 (2H, m), 0.98-1.06 (2H, m), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.83-1.94 (1H, m), 3.86 (3H, s), 4.11 (2H, q, J = 6.9 Hz), 6.61 (1H, dd, J = 8.1, 1.6 Hz), 6.67 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.71 (1H, d, J = 8.1 Hz).
C) メチル 5-ブロモ-4-シクロプロピル-2-エトキシベンゾアート
メチル 4-シクロプロピル-2-エトキシベンゾアート(3.25 g)のDMF(60 mL)溶液に室温でジブロモイソシアヌル酸(2.54 g)を加え、窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。反応混合物にジブロモイソシアヌル酸(423 mg)を加え、窒素雰囲気下、90℃で30分間撹拌した。反応混合物に室温でチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(4.08 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.66-0.74 (2H, m), 1.04-1.12 (2H, m), 1.44 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.12-2.24 (1H, m), 3.86 (3H, s), 4.06 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.48 (1H, s), 7.97 (1H, s).
D) メチル 4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシベンゾアート
メチル 5-ブロモ-4-シクロプロピル-2-エトキシベンゾアート(4.08 g)のトルエン(70 mL)溶液に室温でシクロプロピルボロン酸(1.76 g)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(20 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(874 mg)およびジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(840 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で18時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(3.27 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.62-0.73 (4H, m), 0.88-0.96 (2H, m), 0.98-1.06 (2H, m), 1.42 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.99-2.10 (1H, m), 2.22-2.33 (1H, m), 3.85 (3H, s), 4.06 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.49 (1H, s), 7.45 (1H, s).
E) (4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシフェニル)メタノール
水素化リチウムアルミニウム(1.09 g)とTHF(65 mL)の混合物に、0℃でメチル 4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシベンゾアート(3.26 g)のTHF(15 mL)溶液を加え、窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物に0℃で、水(1 mL)、1M水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)、水(3 mL)を順次加え、セライトによりろ過した後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.84 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.59-0.69 (4H, m), 0.86-1.00 (4H, m), 1.41 (3H, t, J = 7.0 Hz), 2.02-2.14 (1H, m), 2.17-2.27 (1H, m), 2.35 (1H, t, J = 6.5 Hz), 4.05 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.61 (2H, d, J = 6.3 Hz), 6.47 (1H, s), 6.87 (1H, s).
F) 4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシベンズアルデヒド
(4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシフェニル)メタノール(2.84 g)のトルエン(50 mL)溶液に窒素雰囲気下、室温で二酸化マンガン(8.50 g)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(2.68 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.63-0.70 (2H, m), 0.71-0.78 (2H, m), 0.89-0.96 (2H, m), 1.03-1.11 (2H, m), 1.44 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.98-2.10 (1H, m), 2.27-2.37 (1H, m), 4.10 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.47 (1H, s), 7.47 (1H, s), 10.39 (1H, s).
G) 6-(1-(4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4,5-ジシクロプロピル-2-エトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例52
6-(1-(4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-エトキシベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと4-シクロブチル-5-シクロプロピル-2-エトキシベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例53
6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
A) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラート
ジメチル 6-クロロピリジン-2,5-ジカルボキシラートを用いて、実施例1の工程Jと同様の方法により標題化合物を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 390.3.
B) 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例54
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例55
6-(1-((5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと5-シクロプロピル-6-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロポキシニコチンアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例56
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例57
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと2-シクロプロピル-4'-フルオロ-5-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例58
6-(1-((5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと5-シクロプロピル-2-エトキシ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチンアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例59
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-2-カルボキシラートと2-シクロプロピル-6-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例60
メチル 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピン-2-カルボキシラート
A) エチル 2-(3-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)プロピル)ニコチナート
オキザリルクロリド(2.55 mL)とジクロメタン(50 mL)の混合物に-65℃でDMSO(4.19 mL)のジクロロメタン(10 mL)溶液を加えて、同温度で15分間撹拌した。反応混合物にエチル 2-(3-ヒドロキシプロピル)ニコチナート(4.8 g)のジクロロメタン溶液(10 mL)を加えて、同温度でさらに20分間撹拌した。反応混合物にトリエチルアミン(10.4 mL)を-78℃で加えて、同温度で25分間撹拌した後、室温に昇温した。反応混合物に水を加えて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とエタノール(80 mL)の混合物にベンジル 4-アミノピペリジン-1-カルボキシラート(5.65 g)を加えて、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水素化ホウ素ナトリウム(0.92 g)を0℃で加えて、室温で終夜撹拌した。反応混合物を1M塩酸で中和した後、ジクロロメタンで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン)で精製して標題化合物(5.0 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 426.0.
B) ベンジル 4-(5-オキソ-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-c]アゼピン-6-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート
エチル 2-(3-((1-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)プロピル)ニコチナート(2.4 g)とジクロロメタン(60 mL)の混合物に、2Mトリメチルアルミニウムのトルエン溶液(14.6 mL)を0℃で加えて、室温で36時間撹拌した。反応混合物に水を加えた後、塩酸を加えて中和し、有機層を分離した後、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン)で精製して標題化合物(1.2 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 380.2.
C) ベンジル 4-(1-オキシド-5-オキソ-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-c]アゼピン-6-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート
ベンジル 4-(5-オキソ-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-c]アゼピン-6-イル)ピペリジン-1-カルボキシラート(1.8 g)とジクロロメタン(50 mL)の混合物に、m-クロロ過安息香酸(2.45 g)を加えて、室温で3時間撹拌した。反応混合物に10%二亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて、20分間撹拌した後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去して標題化合物(1.0 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 396.2.
D) メチル 6-(1-((2,6-ジエトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピン-2-カルボキシラート
ベンジル 4-(1-オキシド-5-オキソ-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-c]アゼピン-6-イル)ピペリジン-1-カルボキシラートを用いて、実施例1の工程I、実施例31の工程B、実施例1の工程Hおよび工程Kと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例61
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。残渣にトルエンを加え、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド(415 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(482 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 614.3.
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(475 mg)のメタノール(5 mL)-THF(5 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて溶媒を減圧下留去し、析出した固体をろ取してジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(360 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.52-0.63 (2H, m), 0.66-0.82 (5H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.44-1.74 (7H, m), 1.74-1.94 (2H, m), 2.03-2.17 (2H, m), 2.96 (2H, d, J = 11.3 Hz), 3.03-3.15 (4H, m), 3.49 (2H, s), 3.58 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.83 (2H, t, J = 6.2 Hz), 4.33-4.54 (1H, m), 6.49 (1H, s), 6.83 (1H, s), 7.16-7.32 (4H, m), 8.48 (1H, s).
実施例62
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。残渣にトルエンを加え、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(420 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(595 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 618.3.
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-3',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(580 mg)のメタノール(5 mL)-THF(5 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて溶媒を減圧下留去し、析出した固体をろ取してジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(487 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.54-0.62 (2H, m), 0.69-0.79 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.14 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.44-1.73 (5H, m), 1.74-1.93 (2H, m), 2.11 (2H, t, J = 11.2 Hz), 2.96 (2H, d, J = 11.0 Hz), 3.03-3.15 (4H, m), 3.50 (2H, s), 3.58 (2H, t, J = 6.7 Hz), 3.95 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.31-4.53 (1H, m), 6.52 (1H, s), 6.86 (1H, s), 7.03-7.12 (1H, m), 7.24-7.35 (1H, m), 7.37-7.51 (1H, m), 8.48 (1H, s).
実施例63
6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート
エチル 3,5-ジヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(5.00 g)およびDMF(50 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性, 1.33 g)を加えて、窒素雰囲気下、0℃で30分間撹拌した。反応混合物にベンジルブロミド(2.78 g)を加えて室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.94 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.20 (2H, s), 7.12 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.31-7.45 (4H, m), 7.47-7.55 (2H, m).
B) エチル 3-(ベンジルオキシ)-4-ヨード-5-イソプロポキシベンゾアート
エチル 3-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(2.94 g)と炭酸カリウム(1.53 g)のDMF(30 mL)懸濁液に、2-ヨードプロパン(1.47 mL)を加えて60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.72 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.36-1.47 (9H, m), 4.38 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.68 (1H, dt, J = 12.1, 6.1 Hz), 5.21 (2H, s), 7.12-7.22 (2H, m), 7.29-7.47 (3H, m), 7.54 (2H, d, J = 7.2 Hz).
C) エチル 2-(ベンジルオキシ)-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 3-(ベンジルオキシ)-4-ヨード-5-イソプロポキシベンゾアート(2.72 g)、りん酸三カリウム(4.06 g)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(1.78 g)、トリシクロヘキシルホスフィン(20%トルエン溶液、1.13 mL)、トルエン(20 mL)および水(10 mL)の混合物に酢酸パラジウム(72 mg)を加えて、アルゴン雰囲気下100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.03 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.15-1.23 (6H, m), 1.41 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.40 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.45-4.57 (1H, m), 5.06 (2H, s), 7.01-7.12 (2H, m), 7.16-7.40 (9H, m).
D) エチル 4'-フルオロ-2-イソプロポキシ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ビフェニル-4-カルボキシラート
水素雰囲気下、エチル 2-(ベンジルオキシ)-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(2.03 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、1.6 g)、THF(10 mL)およびエタノール(5 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(1.57 mL)およびTHF(50 mL)の混合物に4-ジメチルアミノピリジン(55 mg)とN-フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(2.25 g)を加え、70℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.67 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.21-1.27 (6H, m), 1.42 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.43 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.52-4.74 (1H, m), 7.06-7.18 (2H, m), 7.27-7.35 (2H, m), 7.63 (2H, dd, J = 10.2, 1.1 Hz).
E) エチル 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート
エチル 4'-フルオロ-2-イソプロポキシ-6-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ビフェニル-4-カルボキシラート(1.67 g)、シクロプロピルボロン酸(0.955 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(228 mg)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(5.56 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(238 mg)およびトルエン(15 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。反応混合物をろ過後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.22 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.64-0.83 (4H, m), 1.15 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.56-1.68 (1H, m), 4.29-4.54 (3H, m), 7.04-7.14 (2H, m), 7.20-7.30 (3H, m), 7.44 (1H, d, J = 1.3 Hz).
F) 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド
水素化リチウムアルミニウム(0.3 g)のTHF(20 mL)懸濁液にエチル 2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルボキシラート(1.22 g)のTHF(10 mL)溶液を窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(0.3 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.3 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(0.9 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物のトルエン(10 mL)溶液に二酸化マンガン(3.21 g)を加えて、窒素雰囲気下、70℃で30分間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(850 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.66-0.74 (2H, m), 0.79-0.92 (2H, m), 1.18 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.64 (1H, tt, J = 8.4, 5.3 Hz), 4.43-4.59 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.06-7.16 (2H, m), 7.20-7.31 (3H, m), 9.93 (1H, s).
G) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。残渣にトルエンを加え、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-カルバルデヒド(346 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(477 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 614.3.
H) 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(470 mg)のメタノール(5 mL)-THF(5 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて溶媒を減圧下留去し、析出した固体をろ取してジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(389 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.52-0.63 (2H, m), 0.68-0.78 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.05-1.11 (6H, m), 1.42-1.74 (5H, m), 1.75-1.94 (2H, m), 2.12 (2H, t, J = 11.3 Hz), 2.96 (2H, d, J = 10.8 Hz), 3.02-3.16 (4H, m), 3.50 (2H, s), 3.58 (2H, t, J = 6.6 Hz), 4.27-4.58 (2H, m), 6.49 (1H, s), 6.85 (1H, s), 7.15-7.31 (4H, m), 8.48 (1H, s).
実施例64
6-(1-((2-シクロプロピル-6-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-6-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例65
6-(1-((6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2,2',3,4'-テトラフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
4-ブロモ-2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(5.03 g)のトルエン(150 mL)溶液に、(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸(5.39 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.40 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(34.1 mL)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.46 g)を室温で加え、窒素雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過した後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(5.49 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.93-7.06 (2H, m), 7.23-7.30 (1H, m), 7.35-7.44 (1H, m), 7.70 (1H, ddd, J = 8.1, 6.2, 1.8 Hz), 10.39 (1H, d, J = 0.6 Hz).
B) 2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
2,2',3,4'-テトラフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(4.95 g)のメタノール(120 mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、5.64 g)を室温で加え、窒素雰囲気下で16時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチルと水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標題化合物(5.14 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.13 (3H, d, J = 2.6 Hz), 6.91-7.05 (2H, m), 7.09-7.16 (1H, m), 7.32-7.43 (1H, m), 7.67 (1H, dd, J = 8.1, 1.4 Hz), 10.43 (1H, d, J = 0.8 Hz).
C) 2,2',4'-トリフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド
2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(5.14 g)の酢酸(120 mL)溶液に、48%臭化水素酸(22.0 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下120℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を1M水酸化ナトリウム水溶液で中和して、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルのショートカラム(ヘキサン/酢酸エチル)に通し、標題化合物(4.60 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.91-7.05 (3H, m), 7.34-7.46 (2H, m), 9.96 (1H, d, J = 1.8 Hz), 11.07 (1H, s).
D) 6-ブロモ-2,2',4'-トリフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド
2,2',4'-トリフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド(3.29 g)のDMF(90 mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(2.25 g)を室温で加え、窒素雰囲気下、同温で3時間撹拌した。反応混合物に室温で飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)およびジオールを担持したシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で順次精製して標題化合物(3.15 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.93-7.06 (2H, m), 7.22-7.32 (1H, m), 7.71 (1H, d, J = 1.9 Hz), 9.92 (1H, d, J = 1.9 Hz), 10.90 (1H, brs).
E) 6-ブロモ-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
6-ブロモ-2,2',4'-トリフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド(1.41 g)、炭酸カリウム(1.18 g)およびDMF(20 mL)の混合物に、ヨードメタン(0.907 g)を室温で加え、窒素雰囲気下60℃で3時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.37 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.11 (3H, d, J = 2.9 Hz), 6.92-7.07 (2H, m), 7.23-7.33 (1H, m), 7.93 (1H, d, J = 1.9 Hz), 10.37 (1H, s).
F) 6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
6-ブロモ-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(1.36 g)のトルエン(30 mL)溶液に、シクロプロピルボロン酸(1.01 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.323 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(7.87 mL)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.360 g)を室温で加え、アルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過した後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.11 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.59-0.66 (1H, m), 0.69-0.75 (1H, m), 0.77-0.83 (2H, m), 1.53-1.61 (1H, m), 4.07 (3H, d, J = 2.3 Hz), 6.93-7.05 (2H, m), 7.25 (1H, d, J = 0.9 Hz), 7.27-7.35 (1H, m), 10.39 (1H, s).
G) メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(313 mg)とギ酸(8 mL)の混合物を、窒素雰囲気下70℃で30分間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣、6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(244 mg)およびTHF(8 mL)の混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(307 mg)を室温で加え、窒素雰囲気下、同温で15時間撹拌した。反応混合物に室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(250 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.53-0.59 (1H, m), 0.61-0.68 (1H, m), 0.73-0.79 (2H, m), 1.01 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.55-1.62 (1H, m), 1.67-1.90 (6H, m), 2.19-2.30 (2H, m), 3.01 (2H, brs), 3.11-3.19 (4H, m), 3.55-3.62 (4H, m), 3.90 (3H, d, J = 1.3 Hz), 3.92 (3H, s), 4.62-4.74 (1H, m), 6.76 (1H, s), 6.91-7.01 (2H, m), 7.27-7.35 (1H, m), 8.76 (1H, s).
H) 6-(1-((6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(244 mg)のエタノール(8 mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(1.5 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣に水を加え、2M塩酸で中和した後、酢酸エチルとTHFの混合液で抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣を結晶化(ヘキサン/酢酸エチル)させ、さらに再結晶(ヘキサン/エタノール)を行い、標題化合物(160 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.55-0.62 (2H, m), 0.72-0.80 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.47-1.72 (5H, m), 1.73-1.90 (2H, m), 2.16 (2H, t, J = 11.6 Hz), 2.95 (2H, d, J = 11.3 Hz), 3.03-3.14 (4H, m), 3.52-3.62 (4H, m), 3.82 (3H, d, J = 0.9 Hz), 4.36-4.52 (1H, m), 6.84 (1H, s), 7.18-7.27 (1H, m), 7.40 (1H, td, J = 9.7, 2.5 Hz), 7.50 (1H, td, J = 8.5, 6.7 Hz), 8.49 (1H, s).
実施例66
6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 3-(ベンジルオキシ)-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(22 g)、(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸(25 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(4.87 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(119 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(5.07 g)およびトルエン(150 mL)の混合物を100℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温で水に注ぎ、セライトろ過後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣、炭酸カリウム(21.9 g)およびDMF(100 mL)の混合物にベンジルブロミド(10.4 mL)を加え、窒素雰囲気下70℃で1時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(30.5 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.92 (3H, s), 5.22 (2H, s), 6.85-7.02 (2H, m), 7.09-7.19 (2H, m), 7.28-7.45 (3H, m), 7.47-7.56 (2H, m), 7.62 (1H, dd, J = 6.8, 2.9 Hz), 7.90 (1H, d, J = 8.0 Hz).
B) メチル 5-(ベンジルオキシ)-2-ブロモ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 3-(ベンジルオキシ)-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート(28.0 g)のDMF(150 mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(15.9 g)を室温で加え、同温で終夜撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(34.0 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.92 (3H, s), 5.15 (2H, s), 6.87-7.01 (3H, m), 7.10-7.55 (6H, m), 8.11 (1H, s).
C) メチル 5-(ベンジルオキシ)-2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 5-(ベンジルオキシ)-2-ブロモ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート(34.3 g)、シクロプロピルボロン酸(17.0 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(4.87 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(119 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(5.07 g)およびトルエン(150 mL)の混合物を100℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温で水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(20.3 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.54-0.63 (2H, m), 0.70-0.80 (2H, m), 1.59-1.72 (1H, m), 3.87-3.93 (3H, m), 5.14 (2H, s), 6.83-7.01 (3H, m), 7.18-7.41 (4H, m), 7.44-7.51 (3H, m).
D) メチル 2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 5-(ベンジルオキシ)-2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボキシラート(20.3 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、10 g)およびTHF(100 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で1時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(15.0 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.48-0.58 (2H, m), 0.65-0.78 (2H, m), 1.57-1.70 (1H, m), 3.96 (3H, s), 6.85 (1H, s), 6.86-7.00 (2H, m), 7.19-7.34 (1H, m), 7.50 (1H, s), 10.58 (1H, s).
E) メチル 2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-5-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート(3.13 g)のDMF(40 mL)溶液に、N-クロロスクシンイミド(1.65 g)を室温で加え、窒素雰囲気下、同温で3時間撹拌した後、さらにN-クロロスクシンイミド(0.549 g)を加え、窒素雰囲気下、同温で16時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、0℃で1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、得られた結晶を酢酸エチルに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去して標題化合物(3.17 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.48-0.72 (4H, m), 1.43-1.53 (1H, m), 3.99 (3H, s), 6.90-7.04 (2H, m), 7.14-7.25 (1H, m), 7.46 (1H, d, J = 0.7 Hz), 11.26 (1H, s).
F) メチル 2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボキシラート(1.66 g)、炭酸カリウム(1.36 g)およびDMF(30 mL)の混合物に、ヨードメタン(1.04 g)を室温で加え、窒素雰囲気下60℃で3時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.20 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.56-0.78 (4H, m), 1.45-1.55 (1H, m), 3.93 (3H, s), 3.94 (3H, s), 6.90-7.04 (2H, m), 7.14-7.25 (1H, m), 7.33 (1H, s).
G) (2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルボキシラート(1.17 g)のTHF(40 mL)溶液に、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(1.5Mトルエン溶液、6 mL)を0℃で加え、窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物にジイソブチルアルミニウムヒドリド(1.5Mトルエン溶液、2 mL)を加え、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌した後、さらにジイソブチルアルミニウムヒドリド(1.5Mトルエン溶液、2 mL)を加え、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌した。反応混合物に硫酸ナトリウム-10水和物を0℃で加え、セライトろ過した後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.07 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.54-0.76 (4H, m), 1.44-1.56 (1H, m), 2.07-2.16 (1H, m), 3.90 (3H, s), 4.67-4.82 (2H, m), 6.89-7.02 (3H, m), 7.15-7.24 (1H, m).
H) 2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メタノール(1.07 g)のトルエン(30 mL)溶液に二酸化マンガン(2.29 g)を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で1時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(978 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.60-0.81 (4H, m), 1.45-1.56 (1H, m), 4.00 (3H, s), 6.93-7.06 (2H, m), 7.16-7.26 (1H, m), 7.40 (1H, s), 10.38 (1H, s).
I) メチル 6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(358 mg)とギ酸(6 mL)の混合物を、窒素雰囲気下70℃で30分間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣、2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(304 mg)およびTHF(8 mL)の混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(364 mg)を室温で加え、窒素雰囲気下、同温で48時間撹拌した。反応混合物に室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(315 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.52-0.68 (2H, m), 0.69-0.77 (2H, m), 1.30 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.45-1.57 (1H, m), 1.66-1.92 (4H, m), 2.19-2.32 (2H, m), 2.97-3.08 (2H, m), 3.11-3.26 (4H, m), 3.55-3.63 (4H, m), 3.87 (3H, s), 3.93 (3H, s), 4.62-4.76 (1H, m), 6.89-7.02 (3H, m), 7.17-7.26 (1H, m), 8.76 (1H, s).
J) 6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-2',4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(301 mg)のエタノール(8 mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(1.5 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣に水を加え、2M塩酸で中和した後、析出した結晶をろ取し、エタノールに溶解させて、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣を結晶化(ヘキサン/酢酸エチル)させ、さらに再結晶(ヘキサン/エタノール)を行い、標題化合物(241 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.52-0.64 (2H, m), 0.67-0.78 (2H, m), 1.21 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.38-1.50 (1H, m), 1.60 (2H, d, J = 9.4 Hz), 1.73-1.90 (2H, m), 2.17 (2H, t, J = 11.5 Hz), 2.96 (2H, d, J = 11.0 Hz), 3.04-3.18 (4H, m), 3.53-3.62 (4H, m), 3.80 (3H, s), 4.38-4.53 (1H, m), 7.02 (1H, s), 7.16-7.25 (1H, m), 7.34-7.45 (2H, m), 8.49 (1H, s).
実施例67
6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸6
A)4-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシベンズアルデヒド
4-ブロモ-2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(52.8g)のメタノール(600mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、69.1g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下で2時間還流し、体積約1/4まで真空で濃縮した。混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物(52.3g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ4.12 (3H, d, J = 2.9 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 8.5, 5.7 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 8.5, 1.6 Hz), 10.34 (1H, s).
B)4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド
4-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシベンズアルデヒド(52.3g)の酢酸(350mL)溶液に、48%臭化水素酸(254mL)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、120℃で16時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで粉砕し、ろ過により集め、表題化合物を得た(34.6g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.26 (1H, dd, J = 8.5, 5.9 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 8.5, 1.4 Hz), 10.25 (1H, s), 11.36 (1H, brs).
C)2,4’-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(34.6g)のDME(350mL)溶液に(4-フルオロフェニル)ボロン酸(33.2g)、2M炭酸ナトリウム水溶液(237mL)、酢酸パラジウム(II)(2.49g)、およびジシクロヘキシルホスフィノ-2',6’-ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(9.74g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。水(700mL)を反応混合物に加えた。混合物を真空で濃縮し、DMEを除去した。沈殿物をろ過により集め、水で洗浄した。水性ろ液をさらに精製するため、取っておいた。次に、上記固体を酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチルおよび1M塩酸の混合物に、上記固体を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物を得た(20.6g)。
水性ろ液を1M塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(8.96g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.05-7.15 (1H, m), 7.30-7.42 (2H, m), 7.56 (1H, dd, J = 8.2, 1.3 Hz), 7.61-7.72 (2H, m), 10.29 (1H, s), 11.02 (1H, brs).
D)6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(33.7g)のDMF(400mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(24.8g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で3時間撹拌した。混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(33.1g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.32-7.48 (4H, m), 7.77 (1H, d, J = 1.7 Hz), 10.27 (1H, s), 11.28 (1H, brs).
E)6-ブロモ-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
DMF(35mL)中の6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(3.40g)および炭酸カリウム(3.00g)の混合物に、ヨードエタン(2.54g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、60℃で5時間撹拌した。混合物を室温で水によりクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(3.55g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.29 (2H, qd, J = 7.0, 1.2 Hz), 7.32-7.42 (2H, m), 7.42-7.51 (2H, m), 7.83 (1H, d, J = 1.8 Hz), 10.27 (1H, s).
F)6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
6-ブロモ-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(3.55g)のトルエン(35mL)溶液に、シクロプロピルボロン酸(1.79g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)ホスフィン(854mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(953mg)、および2M炭酸ナトリウム水溶液(15.6mL)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温で水によりクエンチし、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(2.99g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.60-0.70 (2H, m), 0.75-0.85 (2H, m), 1.35 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.59 (1H, tt, J = 8.4, 5.3 Hz), 4.22 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.15 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.30-7.41 (2H, m), 7.42-7.52 (2H, m), 10.28 (1H, s).
G) ジエチル 2-ヒドロキシ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
3-オキソヘキサン酸エチル(20.0g)および1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(15.8g)の混合物をエタノール(40mL)中、40〜50℃で3時間撹拌した。25℃に冷却後、シアノ酢酸エチル(15.7g)、続いてN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(22.1mL)を上記混合物に室温で加えた。混合物を50℃で16時間撹拌した。酢酸(9.11g)およびエタノール(40mL)を混合物に室温で加えた。混合物を50℃に温め、水(100mL)を投入した。懸濁液を室温まで冷却し、30分間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、エタノール−水(20mL-80mL)で洗浄し、真空下70℃で乾燥して、白色固体を得た。固体をエタノール(200mL)に還流温度で溶解した。同じ温度で、水(150mL)を混合物に加えた。混合物を徐々に冷却し、50〜60℃で1時間、および室温で2時間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、エタノール−水(25mL-25mL)で洗浄し、真空下70℃で乾燥して、表題化合物を得た(17.5g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.18-1.36 (6H, m), 1.50-1.68 (2H, m), 2.85-2.99 (2H, m), 4.15-4.32 (4H, m), 8.47 (1H, s), 12.49 (1H, brs).
H) ジエチル 2-プロピル-6-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジエチル 2-ヒドロキシ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(12.0g)のアセトニトリル(120mL)溶液に、三塩化ホスホリル(7.95mL)を室温で加えた。混合物を塩化カルシウム管による乾燥雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、ブラインおよび水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。エタノール(130mL)中の、上記残渣、トリエチルアミン(11.8mL)、トリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(8.51g)、およびジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン]パラジウムジクロロメタン付加物(2.42g)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で一晩撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲル−パッド(ヘキサン/酢酸エチル)でろ過して、表題化合物を得た(10.3g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.95 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.34 (6H, td, J = 7.1, 1.3 Hz), 1.65-1.80 (2H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 4.29-4.40 (4H, m), 5.66-5.74 (1H, m), 6.58 (1H, dd, J = 16.9, 2.5 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 16.9, 10.6 Hz), 8.50 (1H, s).
I) エチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イ
ル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジエチル 2-プロピル-6-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(9.00g)、4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(7.42g)、およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(8.09mL)の混合物を、DMA(45mL)中、130〜140℃で4.5時間撹拌した。混合物を室温で水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲル−パッド(ヘキサン/酢酸エチル)に通し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(10.0g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.93 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.34 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.42 (9H, s), 1.53-1.73 (6H, m), 2.70-2.93 (2H, m), 3.00-3.15 (4H, m), 3.54 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.97-4.15 (2H, m), 4.34 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.51-4.67 (1H, m), 8.48 (1H, s).
J) エチル 5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩一水和物
2M塩化水素(エタノール溶液、167mL)にエチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(14.9g)を室温で加えた。混合物を4時間撹拌した。ジイソプロピルエーテル(1.00L)を反応混合物に加えた。混合物を30分間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥して、表題化合物を得た(13.7g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.93 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.33 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.59-1.81 (4H, m), 1.99-2.17 (2H, m), 2.97-3.11 (4H, m), 3.15 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.35 (2H, d, J = 12.1 Hz), 3.54 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.35 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.71 (1H, ddd, J = 12.2, 8.2, 4.2 Hz), 6.81 (2H, brs), 8.50 (1H, s), 8.91 (2H, brs).
K) エチル 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
エチル 5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩一水和物(5.92g)および6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(5.35g)のTHF(100mL)中の混合物にトリエチルアミン(3.26g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(6.82g)を反応混合物に室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で16時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、次にNHシリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(7.98g)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ0.58-0.67 (2H, m), 0.74-0.82 (2H, m), 0.97-1.05 (3H, m), 1.34-1.45 (6H, m), 1.63-1.91 (7H, m), 2.24 (2H, t, J = 11.1 Hz), 3.02 (2H, d, J = 11.1 Hz), 3.10-3.20 (4H, m), 3.54-3.62 (4H, m), 4.09 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.38 (2H, qd, J = 7.1, 1.5 Hz), 4.60-4.75 (1H, m), 6.71 (1H, s), 7.09-7.19 (2H, m), 7.30-7.40 (2H, m), 8.75 (1H, s).
L)6-(1-((6-シクロプロピル-3−エトキシ-2,4’-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン-3-カルボン酸
エチル 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(7.98g)のエタノール(65mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(25mL)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を水に溶解した。溶液を2M塩酸により調節して中性にすると、無色結晶を得た。ろ過後、この結晶をエタノールに溶解した。溶液をろ過し、ろ液を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて、無色固体を得た。固体をエタノール−ヘキサンから再結晶して、表題化合物を得た(7.16g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.55-0.65 (2H, m), 0.72-0.81 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.32 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.54-1.87 (7H, m), 2.15 (2H, t, J = 10.9 Hz), 2.95 (2H, d, J = 10.8 Hz), 3.03-3.15 (4H, m), 3.50-3.61 (4H, m), 4.03 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.37-4.52 (1H, m), 6.80 (1H, s), 7.26-7.35 (2H, m), 7.37-7.46 (2H, m), 8.48 (1H, s).
mp 221.3-222.0℃
実施例68
6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(2 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(6 mL)の混合物に6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(375 mg)を加えた後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(461 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 590.4.
B) 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(460 mg)のメタノール(4 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.0 mL)を加え、50℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、室温で2時間撹拌した後、析出した固体をろ取した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/水)を行い、標題化合物(385 mg)を得た。
実施例69
6-(1-((2,6-ジエトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2,6-ジエトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
メチル 3,5-ジエトキシ-4-ヨードベンゾアートと(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸を用いて、実施例8の工程Dおよび実施例1の工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.25-1.33 (6H, m), 3.98-4.14 (4H, m), 6.76-6.98 (2H, m), 7.19-7.34 (2H, m), 9.95 (1H, s).
B) 6-(1-((2,6-ジエトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2,6-ジエトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例70
6-(1-((6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと6-シクロプロピル-2,2',4'-トリフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例71
6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,2',4'-トリフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,2',4'-トリフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
6-ブロモ-2,2',4'-トリフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒドとヨードエタンを用いて、実施例65の工程Eおよび工程Fと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.59-0.67 (1H, m), 0.67-0.76 (1H, m), 0.77-0.83 (2H, m), 1.43 (3H, td, J = 7.1, 0.7 Hz), 1.50-1.63 (1H, m), 4.28 (2H, qt, J = 7.0, 1.3 Hz), 6.92-7.05 (2H, m), 7.24-7.36 (2H, m), 10.41 (1H, s).
B) 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,2',4'-トリフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,2',4'-トリフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例72
6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A)4-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシベンズアルデヒド
4-ブロモ-2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(52.8g)のメタノール(600mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、69.1g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下で2時間還流し、体積約1/4まで真空で濃縮した。混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物(52.3g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ4.12 (3H, d, J = 2.9 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 8.5, 5.7 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 8.5, 1.6 Hz), 10.34 (1H, s).
B)4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド
4-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシベンズアルデヒド(52.3g)の酢酸(350mL)溶液に、48%臭化水素酸(254mL)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、120℃で16時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで粉砕し、ろ過により集めて、表題化合物(34.6g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.26 (1H, dd, J = 8.5, 5.9 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 8.5, 1.4 Hz), 10.25 (1H, s), 11.36 (1H, brs).
C)2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(34.6g)のDME(350mL)溶液に(4-フルオロフェニル)ボロン酸(33.2g)、2M炭酸ナトリウム水溶液(237mL)、酢酸パラジウム(II)(2.49g)、およびジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル(9.74g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。反応混合物に水(700mL)を加えた。混合物を真空で濃縮し、DMEを除去した。沈殿物をろ過により集め、水で洗浄した。水性ろ液をさらに精製するため、取っておいた。次に、上記固体を酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチルおよび1M塩酸の混合物に、固体を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物を得た(20.6g)。
水性ろ液を1M塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(8.96g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.05-7.15 (1H, m), 7.30-7.42 (2H, m), 7.56 (1H, dd, J = 8.2, 1.3 Hz), 7.61-7.72 (2H, m), 10.29 (1H, s), 11.02 (1H, brs).
D)6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(33.7g)のDMF(400mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(24.8g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で3時間撹拌した。混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(33.1g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.32-7.48 (4H, m), 7.77 (1H, d, J = 1.7 Hz), 10.27 (1H, s), 11.28 (1H, brs).
E)6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
DMF(250mL)中の、6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(26.7g)および炭酸カリウム(23.6g)の混合物に、2-ヨードプロパン(21.7g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、60℃で3時間撹拌した。混合物を室温で水によりクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(28.5g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.34 (6H, d, J = 6.0 Hz), 4.50-4.65 (1H, m), 7.32-7.42 (2H, m), 7.43-7.53 (2H, m), 7.83 (1H, d, J = 1.7 Hz), 10.26 (1H, s).
F)6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(28.5g)のトルエン(250mL)溶液に、シクロプロピルボロン酸(13.8g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)ホスフィン(6.58g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(7.34g)、および2M炭酸ナトリウム水溶液(120mL)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物をセライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(24.8g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.61-0.70 (2H, m), 0.75-0.85 (2H, m), 1.31 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.59 (1H, tt, J = 8.4, 5.3 Hz), 4.41-4.56 (1H, m), 7.15 (1H, d, J = 1.0 Hz), 7.30-7.41 (2H, m), 7.43-7.52 (2H, m), 10.28 (1H, s).
G) ジメチル 2-エチル-6-ヒドロキシピリジン-3,5-ジカルボキシラート
3-オキソペンタン酸メチル(25.4g)のメタノール(50mL)溶液に、1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(24.4g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、50℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物にシアノ酢酸メチル(21.3g)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(25.2g)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、50℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物に酢酸(14.1g)を50℃で加えた。混合物を窒素雰囲気下、50℃で10分間撹拌した。反応混合物に水(150mL)を50℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。ろ過後、結晶をメタノール-水(1:4)、次にジイソプロピルエーテルで洗浄した。結晶を真空下、70℃で乾燥して、表題化合物(22.3g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ1.17 (3H, t, J = 7.4 Hz), 2.95 (2H, q, J = 7.4 Hz), 3.75 (3H, s), 3.78 (3H, s), 8.50 (1H, s), 12.55 (1H, brs).
H) ジメチル 2-クロロ-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジメチル 2-エチル-6-ヒドロキシピリジン-3,5-ジカルボキシラート (22.3g)のアセトニトリル(250mL)溶液に、三塩化ホスホリル(17.3mL)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物(24.0g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.22 (3H, t, J = 7.5 Hz), 3.10 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.87-3.94 (6H, m), 8.59 (1H, s).
I) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-クロロ-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート (24.0g)のメタノール(230mL)溶液に、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロロメタン付加物(5.32g)、トリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(18.7g)、およびトリエチルアミン(18.8g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で16時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物をセライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣のDMA(150mL)溶液に、4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(22.4g)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(18.0g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、140℃で6時間撹拌した。混合物を水により室温でクエンチし、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(24.8g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.22 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.41 (9H, s), 1.55-1.68 (4H, m), 2.84 (2H, brs), 3.03-3.17 (4H, m), 3.55 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.88 (3H, s), 3.98-4.17 (2H, m), 4.50-4.70 (1H, m), 8.50 (1H, s).
J) メチル 2-エチル-5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩
2M塩化水素(メタノール溶液、236mL)およびメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート (19.7g)の混合物を窒素雰囲気下、室温で4時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣をメタノールおよび酢酸エチルから結晶化させた。ろ過後、この結晶を酢酸エチルで洗浄して、表題化合物(18.5g)を得た(18.5g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.23 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.74 (2H, d, J = 12.4 Hz), 2.07-2.25 (2H, m), 2.97-3.25 (6H, m), 3.34 (2H, d, J = 12.3 Hz), 3.57 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.89 (3H, s), 4.65-4.83 (1H, m), 8.55 (1H, s), 9.07-9.49 (2H, m).
K) メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
THF(60mL)およびDMA(20mL)中のメチル 2-エチル-5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩 (5.00g)の懸濁液に、トリエチルアミン(2.59g)を室温で加えた。同じ温度で30分間撹拌した後、反応混合物に6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(4.86g)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.07g)および酢酸(769mg)を反応混合物に室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で16時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製して、表題化合物を得た(5.80g)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ0.58-0.68 (2H, m), 0.74-0.82 (2H, m), 1.25-1.36 (9H, m), 1.56-1.74 (3H, m), 1.76-1.93 (2H, m), 2.16-2.33 (2H, m), 3.01 (2H, d, J = 11.7 Hz), 3.09-3.27 (4H, m), 3.53-3.65 (4H, m), 3.92 (3H, s), 4.34-4.49 (1H, m), 4.60-4.76 (1H, m), 6.76 (1H, s), 7.08-7.19 (2H, m), 7.34 (2H, dd, J = 8.6, 5.5 Hz), 8.76 (1H, s).
L)6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(8.03g)のメタノール(25mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を70℃で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で2時間撹拌した。混合物を1M塩酸により室温で中和し、水(100mL)を加えた。混合物を70℃で30分間、および室温で2時間撹拌して、無色結晶を得た。ろ過後、この結晶をエタノールに溶解した。溶液をろ過し、ろ液を真空で濃縮して無色固体を得た。固体をエタノール-水(45mL-130mL)から再結晶して、表題化合物を得た(7.26g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.54-0.65 (2H, m), 0.72-0.84 (2H, m), 1.18-1.29 (9H, m), 1.52-1.68 (3H, m), 1.71-1.90 (2H, m), 2.14 (2H, t, J = 11.3 Hz), 2.95 (2H, d, J = 11.0 Hz), 3.05-3.18 (4H, m), 3.51-3.62 (4H, m), 4.28-4.54 (2H, m), 6.83 (1H, s), 7.25-7.36 (2H, m), 7.37-7.48 (2H, m), 8.49 (1H, s).
mp 148.1-148.9℃
実施例 73
6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-メチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと6-シクロプロピル-3-イソプロポキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例74
6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A)4-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシベンズアルデヒド
4-ブロモ-2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(52.8g)のメタノール(600mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、69.1g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下で2時間還流し、体積約1/4まで真空で濃縮した。混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物を得た(52.3g)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ4.12 (3H, d, J = 2.9 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 8.5, 5.7 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 8.5, 1.6 Hz), 10.34 (1H, s).
B)4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド
4-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシベンズアルデヒド(52.3g)の酢酸(350mL)溶液に、48%臭化水素酸(254mL)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、120℃で16時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで粉砕し、ろ過により集めて、表題化合物を得た(34.6g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.26 (1H, dd, J = 8.5, 5.9 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 8.5, 1.4 Hz), 10.25 (1H, s), 11.36 (1H, brs).
C)2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(34.6g)のDME(350mL)溶液に(4-フルオロフェニル)ボロン酸(33.2g)、2M炭酸ナトリウム水溶液(237mL)、酢酸パラジウム(II)(2.49g)、およびジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル(9.74g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。反応混合物に水(700mL)を加えた。混合物を真空で濃縮し、DMEを除去した。沈殿物をろ過により集め、水で洗浄した。水性ろ液をさらに精製するため、取っておいた。次に、上記固体を酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチルおよび1M塩酸の混合物に、固体を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物を得た(20.6g)。
水性ろ液を1M塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(8.96g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.05-7.15 (1H, m), 7.30-7.42 (2H, m), 7.56 (1H, dd, J = 8.2, 1.3 Hz), 7.61-7.72 (2H, m), 10.29 (1H, s), 11.02 (1H, brs).
D)6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(33.7g)のDMF(400mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(24.8g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で3時間撹拌した。混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(33.1g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.32-7.48 (4H, m), 7.77 (1H, d, J = 1.7 Hz), 10.27 (1H, s), 11.28 (1H, brs).
E)6-ブロモ-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
DMF(35mL)中の6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(3.40g)および炭酸カリウム(3.00g)の混合物に、ヨードエタン(2.54g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、60℃で5時間撹拌した。混合物を水により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(3.55g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.37 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.29 (2H, qd, J = 7.0, 1.2 Hz), 7.32-7.42 (2H, m), 7.42-7.51 (2H, m), 7.83 (1H, d, J = 1.8 Hz), 10.27 (1H, s).
F)6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
6-ブロモ-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(3.55g)のトルエン(35mL)溶液に、シクロプロピルボロン酸(1.79g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)ホスフィン(854mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(953mg)および2M炭酸ナトリウム水溶液(15.6mL)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を水により室温でクエンチし、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(2.99g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.60-0.70 (2H, m), 0.75-0.85 (2H, m), 1.35 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.59 (1H, tt, J = 8.4, 5.3 Hz), 4.22 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.15 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.30-7.41 (2H, m), 7.42-7.52 (2H, m), 10.28 (1H, s).
G) ジメチル 2-エチル-6-ヒドロキシピリジン-3,5-ジカルボキシラート
3-オキソペンタン酸メチル(25.4g)のメタノール(50mL)溶液に、1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(24.4g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、50℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物にシアノ酢酸メチル(21.3g)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(25.2g)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、50℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物に、50℃で酢酸(14.1g)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、50℃で10分間撹拌した。反応混合物に50℃で水(150mL)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。ろ過後、結晶をメタノール-水(1:4)、次にジイソプロピルエーテルで洗浄した。この結晶を真空下、70℃で乾燥して、表題化合物を得た(22.3g)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ1.17 (3H, t, J = 7.4 Hz), 2.95 (2H, q, J = 7.4 Hz), 3.75 (3H, s), 3.78 (3H, s), 8.50 (1H, s), 12.55 (1H, brs).
H) ジメチル 2-クロロ-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジメチル 2-エチル-6-ヒドロキシピリジン-3,5-ジカルボキシラート (22.3g)のアセトニトリル(250mL)溶液に、三塩化ホスホリル(17.3ml)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮して、表題化合物(24.0g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.22 (3H, t, J = 7.5 Hz), 3.10 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.87-3.94 (6H, m), 8.59 (1H, s).
I) メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジメチル 2-クロロ-6-エチルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(24.0g)のメタノール(230mL)溶液に、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロロメタン付加物(5.32g)、トリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(18.7g)およびトリエチルアミン(18.8g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で16時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。混合物をセライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣のDMA(150mL)溶液に、4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(22.4g)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(18.0g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、140℃で6時間撹拌した。混合物を水により室温でクエンチし、セライトでろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(24.8g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.22 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.41 (9H, s), 1.55-1.68 (4H, m), 2.84 (2H, brs), 3.03-3.17 (4H, m), 3.55 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.88 (3H, s), 3.98-4.17 (2H, m), 4.50-4.70 (1H, m), 8.50 (1H, s).
J) メチル 2-エチル-5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩
2M塩化水素(メタノール溶液、236mL)およびメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(19.7g)の混合物を窒素雰囲気下、室温で4時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣をメタノールおよび酢酸エチルにより結晶化させた。ろ過後、この結晶を酢酸エチルで洗浄して、表題化合物を得た(18.5g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.23 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.74 (2H, d, J = 12.4 Hz), 2.07-2.25 (2H, m), 2.97-3.25 (6H, m), 3.34 (2H, d, J = 12.3 Hz), 3.57 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.89 (3H, s), 4.65-4.83 (1H, m), 8.55 (1H, s), 9.07-9.49 (2H, m).
K) メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
THF(90mL)およびDMA(30mL)中のメチル 2-エチル-5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩 (7.41g)の懸濁液に、トリエチルアミン(3.84g)を室温で加えた。同じ温度で30分間撹拌した後、反応混合物に6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(6.89g)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(6.04g)および酢酸(1.141g)を、室温で反応混合物に加えた。混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で60時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製して、表題化合物を得た(7.17g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.55-0.64 (2H, m), 0.71-0.82 (2H, m), 1.22 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.32 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.50-1.66 (3H, m), 1.70-1.91 (2H, m), 2.12 (2H, t, J = 10.9 Hz), 2.89-3.01 (2H, m), 3.05-3.16 (4H, m), 3.51 (2H, s), 3.57 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.88 (3H, s), 4.03 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.35-4.52 (1H, m), 6.79 (1H, s), 7.25-7.36 (2H, m), 7.38-7.46 (2H, m), 8.50 (1H, s).
L)6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(6.94g)のメタノール(20mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(20ml)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。混合物を1M塩酸により室温で中和し、70℃で1時間、および室温で16時間撹拌して、無色結晶を得た。ろ過後、この結晶をエタノールに溶解した。溶液をろ過し、ろ液を真空で濃縮して、無色固体を得た。固体をエタノール-DMSO-水(45mL-5mL-130mL)から再結晶して、表題化合物を得た(6.24g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.54-0.67 (2H, m), 0.71-0.84 (2H, m), 1.21 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.32 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.51-1.68 (3H, m), 1.72-1.90 (2H, m), 2.10-2.26 (2H, m), 2.96 (2H, d, J = 10.2 Hz), 3.05-3.17 (4H, m), 3.51-3.62 (4H, m), 4.03 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.35-4.56 (1H, m), 6.80 (1H, s), 7.26-7.36 (2H, m), 7.37-7.47 (2H, m), 8.50 (1H, s).
mp 207.8-208.7℃
実施例75
6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと6-シクロプロピル-3-イソプロポキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例76
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアート
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアート(3.27 g)と炭酸カリウム(3.25 g)のDMF(40 mL)懸濁液に、ヨードエタン(2.75 g)を加えて60℃で24時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(3.53 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.87 (3H, s), 4.09 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.28-7.34 (2H, m), 7.48 (1H, d, J = 8.0 Hz).
B) メチル 3-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 2-エトキシ-4-ヨードベンゾアート(1.34 g)とDME(20 mL)の混合物に(2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.918 g)、フッ化セシウム(1.99 g)および(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム ジクロロメタン付加体(II)(0.71
4 g)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、セライトろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.15 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 275.2.
C) メチル 2-ブロモ-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 3-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート(1.14 g)およびDMF(10 mL)の混合物に、ジブロモイソシアヌル酸(0.631 g)を加えて、室温で2時間撹拌した。反応混合物にジブロモイソシアヌル酸(0.238 g)をさらに加えて室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.39 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.91 (3H, s), 4.10 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.92 (1H, s), 7.13-7.33 (3H, m), 7.36-7.47 (1H, m), 8.07 (1H, s).
D) (2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 2-ブロモ-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-カルボキシラート(1.38 g)とトルエン(20 mL)の混合物に、シクロプロピルボロン酸(0.504 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.241 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(5.86 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.251 g)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で6時間撹拌した。反応混合物に水を加え、セライトろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。精製物のTHF(5 mL)溶液を水素化リチウムアルミニウム(0.326 g)のTHF(5 mL)懸濁液に0℃で加えた。同温度で2時間撹拌した後、水(0.5 mL)、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)、水(1.5 mL)を順次加えた。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.07 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.52-0.60 (2H, m), 0.67-0.76 (2H, m), 1.42 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.62-1.75 (1H, m), 2.41 (1H, t, J = 6.6 Hz), 4.07 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.70 (2H, d, J = 6.5 Hz), 6.73 (1H, s), 6.90 (1H, s), 7.10-7.23 (2H, m), 7.28-7.40 (2H, m).
E) 2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-イル)メタノール(1.06 g)のトルエン(10 mL)溶液に二酸化マンガン(1.61 g)を加えて60℃で1時間撹拌した。反応混合物に二酸化マンガン(0.965 g)をさらに加えて60℃で30分間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(955 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 285.2.
F) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(395 mg)とギ酸(5 mL)の混合物を60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣にトルエンを加えて減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣と2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド (260 mg)のTHF(5 mL)溶液を室温で10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(291 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(260 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 600.3.
G) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(250 mg) のメタノール(5 mL)-THF(5 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で2M塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて減圧下溶媒を留去し、析出した固体をろ取した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(153 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.43-0.55 (2H, m), 0.65-0.77 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.31 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.53-1.74 (5H, m), 1.76-1.93 (2H, m), 2.09-2.25 (2H, m), 2.98 (2H, d, J = 10.7 Hz), 3.04-3.15 (4H, m), 3.50-3.64 (4H, m), 4.01 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.32-4.53 (1H, m), 6.75 (1H, s), 6.97 (1H, s), 7.23-7.33 (2H, m), 7.35-7.51 (2H, m), 8.47 (1H, s).
実施例77
6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-3-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-クロロ-6-シクロプロピル-3-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
メチル 2-ヒドロキシ-4-ヨードベンゾアートを用いて、実施例2の工程A、工程B、工程C、工程G、実施例15の工程B、工程Cおよび実施例2の工程Dと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.54-0.85 (4H, m), 1.40-1.55 (4H, m), 4.13-4.24 (2H, m), 6.84-7.08 (2H, m), 7.20 (1H, td, J = 8.2, 6.4 Hz), 7.39 (1H, s), 10.38 (1H, s).
B) 6-(1-((2-クロロ-6-シクロプロピル-3-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-4'-フルオロ-6-プロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-クロロ-6-シクロプロピル-3-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例78
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 7-(ベンジルオキシ)-6-ブロモ-2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-4-オン
6-ブロモ-7-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-4-オン(9.34 g)と炭酸カリウム(7.09 g)のDMF(50 mL)懸濁液に、ベンジルブロミド(4.88 mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して標題化合物(9.95 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.72 (6H, s), 5.18 (2H, s), 6.50 (1H, s), 7.30-7.51 (5H, m), 8.14 (1H, s).
B) メチル 4-(ベンジルオキシ)-5-ブロモ-2-エトキシベンゾアート
7-(ベンジルオキシ)-6-ブロモ-2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-4-オン(9.95 g)およびメタノール(50 mL)の混合物に炭酸カリウム(7.57 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣と炭酸カリウム(7.57 g)のDMF(50 mL)懸濁液に、ヨードエタン(3.29 mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(9.80 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.38-1.47 (3H, m), 3.85 (3H, s), 3.97-4.09 (2H, m), 5.20 (2H, s), 6.50 (1H, s), 7.29-7.49 (5H, m), 7.95-8.23 (1H, m).
C) メチル 4-(ベンジルオキシ)-5-シクロプロピル-2-エトキシベンゾアート
メチル 4-(ベンジルオキシ)-5-ブロモ-2-エトキシベンゾアート(9.80 g)、シクロプロピルボロン酸(5.76 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.65 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(40.2 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.72 g)およびトルエン(100 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物をろ過後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(8.76 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.56-0.70 (2H, m), 0.82-0.95 (2H, m), 1.42 (3H, t, J = 6.9 Hz), 2.04-2.15 (1H, m), 3.84 (3H, s), 4.04 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.15 (2H, s), 6.48 (1H, s), 7.28-7.51 (6H, m).
D) メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアート
水素雰囲気下、メチル 4-(ベンジルオキシ)-5-シクロプロピル-2-エトキシベンゾアート(8.76 g)、10%パラジウム炭素(55%含水、4 g)、THF(100 mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。触媒をろ過により除去した後、得られたろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(8.07 mL)およびTHF(50 mL)の混合物に4-ジメチルアミノピリジン(282 mg)とN-フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(11.6 g)を加え、70℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(8.51 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.66-0.77 (2H, m), 0.94-1.08 (2H, m), 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.92-2.02 (1H, m), 3.88 (3H, s), 4.08 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.82 (1H, s), 7.47 (1H, s).
E) (2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-イル)メタノール
メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアート(2.50 g) 、(3-フルオロフェニル)ボロン酸(1.90 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.418 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(10.2 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(435 mg)およびトルエン(20 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加えた後、セライトろ過し、酢酸エチルで抽出した。有機層をシリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物のTHF(10 mL)溶液を水素化リチウムアルミニウム(500 mg)のTHF(20 mL)懸濁液に窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(0.5 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(1.5 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.80 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.54-0.67 (2H, m), 0.73-0.83 (2H, m), 1.43 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.65-1.87 (1H, m), 2.39 (1H, brs), 4.08 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.69 (2H, brs), 6.73 (1H, s), 6.88 (1H, s), 6.98-7.08 (1H, m), 7.10-7.23 (2H, m), 7.32-7.43 (1H, m).
F) 2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
(2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-イル)メタノール(1.80 g)のトルエン(80 mL)溶液に二酸化マンガン(5.47 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.14 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.62-0.71 (2H, m), 0.77-0.85 (2H, m), 1.46 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.74 (1H, tt, J = 8.4, 5.4 Hz), 4.14 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.82 (1H, s), 7.01-7.24 (3H, m), 7.41 (1H, td, J = 7.9, 5.9 Hz), 7.46 (1H, s), 10.49 (1H, s).
G) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。残渣にトルエンを加え、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(395 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(300 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 600.3.
H) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-3'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(300 mg)のメタノール(5 mL)-THF(5 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で2M塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて溶媒を減圧下留去し、析出した固体をろ取してジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(173 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.47-0.60 (2H, m), 0.73-0.83 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.33 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.52-1.95 (7H, m), 2.18 (2H, t, J = 11.0 Hz), 2.98 (2H, d, J = 11.3 Hz), 3.04-3.15 (4H, m), 3.49-3.65 (4H, m), 4.04 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.33-4.52 (1H, m), 6.79 (1H, s), 7.00 (1H, s), 7.13-7.34 (3H, m), 7.42-7.55 (1H, m), 8.47 (1H, s).
実施例79
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアートと(2-メトキシフェニル)ボロン酸を用いて、実施例7の工程Bおよび実施例1の工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.51-0.77 (4H, m), 1.44 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.55-1.66 (1H, m), 3.78 (3H, s), 4.11 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.82 (1H, s), 6.96-7.11 (2H, m), 7.21 (1H, dd, J = 7.5, 1.8 Hz), 7.31-7.47 (2H, m), 10.48 (1H, s).
B) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと2-シクロプロピル-5-エトキシ-2'-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例80
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-カルボキシラート
メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアート(2.5 g)、フェニルボロン酸(1.66 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.418 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(10.2 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.435 g)およびトルエン(20 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に放冷後、有機層を分離し、シリカゲル(NH)のショートカラムに通し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.80 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.57-0.69 (2H, m), 0.73-0.85 (2H, m), 1.43 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.69-1.86 (1H, m), 3.89 (3H, s), 4.05-4.14 (2H, m), 6.84 (1H, s), 7.26 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.33-7.58 (5H, m).
B) 2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
水素化リチウムアルミニウム(500 mg)のTHF(20 mL)懸濁液にメチル 2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-カルボキシラート(1.80 g)のTHF(10 mL)溶液を窒素雰囲気下、氷冷下で加えた。同温度で30分間撹拌した後、水(0.5 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)を加え、5分間撹拌した。反応混合物にさらに水(1.5 mL)を加え、30分間撹拌した後、ろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた精製物のトルエン(80 mL)溶液に二酸化マンガン(4.73 g)を加えて、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応混合物をろ過後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.13 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.62-0.71 (2H, m), 0.75-0.86 (2H, m), 1.46 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.67-1.83 (1H, m), 4.14 (2H, q, J = 7.0 Hz), 6.84 (1H, s), 7.34-7.51 (6H, m), 10.49 (1H, s).
C) メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ギ酸(5 mL)にメチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(500 mg)を加え、60℃で30分間撹拌した後、減圧下、溶媒を留去した。残渣にトルエンを加え、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣とTHF(5 mL)の混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(370 mg)を加えて10分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(368 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)で精製して標題化合物(471 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 582.3.
D) 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(460 mg)のメタノール(5 mL)-THF(5 mL)溶液に室温で2 M水酸化ナトリウム水溶液(1.50 mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温で塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルを加えて溶媒を減圧下留去し、析出した固体をろ取してジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体は再結晶(DMSO/エタノール/ヘキサン)を行い、標題化合物(397 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.45-0.61 (2H, m), 0.71-0.82 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.32 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.49-1.98 (7H, m), 2.19 (2H, t, J = 11.0 Hz), 2.92-3.14 (6H, m), 3.52-3.62 (4H, m), 4.03 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.36-4.52 (1H, m), 6.76 (1H, s), 6.96 (1H, s), 7.29-7.42 (1H, m), 7.42-7.49 (4H, m), 8.47 (1H, s).
実施例81
6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) 2,3,4'-トリフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド
4-ブロモ-2,3-ジフルオロベンズアルデヒド(7.02 g)のトルエン(200 mL)溶液に、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(6.67 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(1.96 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(47.6 mL)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.04 g)を室温で加え、アルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過した後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムのショートカラム(ヘキサン/酢酸エチル)に通し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を結晶化(ヘキサン/酢酸エチル)させ、さらに再結晶(ヘキサン/酢酸エチル)を行い、標題化合物(6.01 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.15-7.23 (2H, m), 7.28-7.34 (1H, m), 7.53-7.61 (2H, m), 7.69 (1H, ddd, J = 8.2, 6.2, 1.8 Hz), 10.37 (1H, d, J = 0.7 Hz).
B) 2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
2,3,4'-トリフルオロビフェニル-4-カルバルデヒド(6.01 g)のメタノール(160 mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、7.37 g)を室温で加え、窒素雰囲気下で18時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチルと水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標題化合物(6.18 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.13 (3H, d, J = 2.5 Hz), 7.14-7.22 (3H, m), 7.51-7.58 (2H, m), 7.66 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 10.41 (1H, d, J = 0.8 Hz).
C) 2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド
2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(6.18 g)の酢酸(150 mL)溶液に、48%臭化水素酸(28.4 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下120℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチルと水で希釈した。有機層を分離した後、得られた水層を1M水酸化ナトリウム水溶液で中和して、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルのショートカラム(ヘキサン/酢酸エチル)に通し、標題化合物(5.51 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.06-7.13 (1H, m), 7.31-7.41 (2H, m), 7.56 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.62-7.70 (2H, m), 10.29 (1H, s), 11.02 (1H, brs).
D) 6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド
2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド(2.02 g)のDMF(50 mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(1.49 g)を室温で加え、窒素雰囲気下、同温で3時間撹拌した。反応混合物に室温で飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.99 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.15-7.23 (2H, m), 7.28-7.36 (2H, m), 7.70 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.90 (1H, d, J = 1.9 Hz), 10.90 (1H, s).
E) 6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルバルデヒド(1.99 g)、炭酸カリウム(1.76 g)およびDMF(40 mL)の混合物に、ヨードメタン(1.35 g)を室温で加え、窒素雰囲気下60℃で3時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(2.03 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.10 (3H, d, J = 2.7 Hz), 7.14-7.23 (2H, m), 7.28-7.35 (2H, m), 7.92 (1H, d, J = 1.8 Hz), 10.36 (1H, s).
F) 6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド
6-ブロモ-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(2.03 g)のトルエン(50 mL)溶液に、シクロプロピルボロン酸(1.07 g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン(0.510 g)、2 M炭酸ナトリウム水溶液(9.31 mL)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.568 g)を室温で加え、アルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、セライトろ過した後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(1.68 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.65-0.73 (2H, m), 0.77-0.86 (2H, m), 1.54-1.65 (1H, m), 4.06 (3H, d, J = 2.4 Hz), 7.14-7.22 (3H, m), 7.31-7.39 (2H, m), 10.38 (1H, s).
G) メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(393 mg)とギ酸(8 mL)の混合物を、窒素雰囲気下70℃で30分間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣、6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-カルバルデヒド(289 mg)およびTHF(8 mL)の混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(386 mg)を室温で加え、窒素雰囲気下、同温で16時間撹拌した。反応混合物に室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(352 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.59-0.66 (2H, m), 0.74-0.82 (2H, m), 1.01 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.57-1.65 (1H, m), 1.67-1.92 (6H, m), 2.25 (2H, td, J = 11.6, 2.2 Hz), 3.02 (2H, d, J = 11.7 Hz), 3.11-3.20 (4H, m), 3.54-3.62 (4H, m), 3.89 (3H, d, J = 1.3 Hz), 3.92 (3H, s), 4.60-4.75 (1H, m), 6.70 (1H, d, J = 1.3 Hz), 7.10-7.19 (2H, m), 7.31-7.39 (2H, m), 8.76 (1H, s).
H) 6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-メトキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(335 mg)のエタノール(8 mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を室温で加え、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣に水を加え、2M塩酸で中和した。析出した結晶をろ取し、エタノールに溶解させた後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を結晶化(ヘキサン/酢酸エチル)させ、さらに再結晶(ヘキサン/エタノール)を行い、標題化合物(276 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.56-0.63 (2H, m), 0.73-0.80 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.52-1.89 (7H, m), 2.07-2.24 (2H, m), 2.95 (2H, d, J = 11.2 Hz), 3.03-3.14 (4H, m), 3.51-3.61 (4H, m), 3.82 (3H, d, J = 0.9 Hz), 4.36-4.53 (1H, m), 6.80 (1H, s), 7.27-7.36 (2H, m), 7.38-7.47 (2H, m), 8.48 (1H, s).
実施例82
6-(1-(5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(ピリジン-2-イル)ベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A) メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(ピリジン-2-イル)ベンゾアート
メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ベンゾアート(2.5 g)、2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(3.75 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.784 g)およびDMF(20 mL)の混合物を100℃で終夜撹拌した。反応混合物を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(480 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.58-0.67 (2H, m), 0.72-0.84 (2H, m), 1.44 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.86-2.01 (1H, m), 3.90 (3H, s), 4.14 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.07 (1H, s), 7.27-7.33 (1H, m), 7.49 (1H, s), 7.58 (1H, dt, J = 7.9, 1.1 Hz), 7.76 (1H, td, J = 7.7, 1.9 Hz), 8.59-8.78 (1H, m).
B) 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(ピリジン-2-イル)ベンズアルデヒド
メチル 5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(ピリジン-2-イル)ベンゾアートを用いて、実施例1の工程Eと同様の方法により標題化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.52-0.64 (2H, m), 0.71-0.83 (2H, m), 1.42 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.87-2.02 (1H, m), 2.36-2.53 (1H, m), 4.12 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.70 (2H, d, J = 6.4 Hz), 6.94 (1H, s), 6.98 (1H, s), 7.17-7.30 (1H, m), 7.57 (1H, dt, J = 7.9, 1.1 Hz), 7.69-7.82 (1H, m), 8.64-8.76 (1H, m).
C) 6-(1-(5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(ピリジン-2-イル)ベンジル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
メチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラートと5-シクロプロピル-2-エトキシ-4-(ピリジン-2-イル)ベンズアルデヒドを用いて、実施例1の工程Kおよび工程Lと同様の方法により標題化合物を得た。
実施例83
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
A)2',4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド
トルエン(70mL)中の4-ブロモ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(7.5g)、(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸(8.84g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(1.367g)、2M炭酸ナトリウム水溶液(56.0mL)、およびジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)ホスフィン(1.53g)の混合物を窒素雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を分離し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルパッドに通し、真空で濃縮した。残渣をメタノール-水(80mL-120mL)から結晶化させて、表題化合物を得た(8.50g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ7.08-7.17 (2H, m), 7.19-7.28 (1H, m), 7.36-7.46 (1H, m), 7.63 (1H, td, J = 8.9, 6.5 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 10.30 (1H, s), 10.89 (1H, brs).
B)3-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
2',4'-ジフルオロ-3-ヒドロキシビフェニル-4-カルボアルデヒド(8.00g)、ヨードエタン(8.98g)および炭酸カリウム(6.19g)の混合物をアセトン(70mL)中、60℃で3時間撹拌した。混合物をセライトでろ過した。ろ液を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を分離し、真空で濃縮した。残渣をメタノール(30mL)中で30分間還流し、室温まで冷却してさらに1時間撹拌した。固体をろ過により集め、メタノール(10mL)で洗浄し、70℃で乾燥して、表題化合物を得た(5.16g)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ1.41 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.27 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.20-7.28 (2H, m), 7.33 (1H, s), 7.38-7.46 (1H, m), 7.66-7.74 (1H, m), 7.77 (1H, d, J = 8.0 Hz), 10.41 (1H, d, J = 0.6 Hz).
C)2-ブロモ-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
3-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(5.16g)のDMF(30mL)溶液に、ジブロモイソシアヌル酸(3.39g)を室温で加えた。混合物を室温で4時間撹拌した。水(6mL)を反応混合物に加えた。次に、混合物に種結晶を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、DMF-水(8mL-2mL)で洗浄し、70℃で乾燥して、表題化合物を得た(6.00g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ1.38 (3H, t, J = 6.9 Hz), 4.23 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.15-7.61 (4H, m), 7.90 (1H, s), 10.33 (1H, s).
D)2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド
トルエン(50mL)中の2-ブロモ-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(5.70g)、シクロプロピルボロン酸(2.15g)、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)ホスフィン(549mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(612mg)、および2M炭酸ナトリウム水溶液(25.1mL)の混合物を窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。混合物を室温で水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。活性炭(600mg)をろ液に加えた。混合物を室温で20分間撹拌した。ろ過後、ろ液を真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(4.62g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.49-0.57 (2H, m), 0.70-0.79 (2H, m), 1.37 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.53-1.64 (1H, m), 4.18 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.06 (1H, s), 7.18-7.27 (1H, m), 7.32 (1H, s), 7.34-7.54 (2H, m), 10.37 (1H, s).
E) ジエチル 2-ヒドロキシ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
3-オキソヘキサン酸エチル(20.0g)および1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(15.8g)の混合物をエタノール(40mL)中、40〜50℃で3時間撹拌した。25℃まで冷却した後、上記混合物に、シアノ酢酸エチル(15.7g)、続いてN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(22.1mL)を室温で加えた。混合物を50℃で16時間撹拌した。混合物に酢酸(9.11g)およびエタノール(40mL)を室温で加えた。混合物を50℃まで温め、水(100mL)を投入した。懸濁液を室温まで冷却し、30分間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、エタノール-水(20mL-80mL)で洗浄し、真空下70℃で乾燥して、白色固体を得た。固体をエタノール(200mL)に還流温度で溶解した。混合物に、同じ温度で水(150mL)を加えた。混合物を徐々に冷却し、50〜60℃で1時間、および室温で2時間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、エタノール-水(25mL-25mL)で洗浄し、真空下70℃で乾燥して、表題化合物を得た(17.5g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.18-1.36 (6H, m), 1.50-1.68 (2H, m), 2.85-2.99 (2H, m), 4.15-4.32 (4H, m), 8.47 (1H, s), 12.49 (1H, brs).
F) ジエチル 2-プロピル-6-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラート
ジエチル 2-ヒドロキシ-6-プロピルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(12.0g)のアセトニトリル(120mL)溶液に、三塩化ホスホリル(7.95mL)を室温で加えた。混合物を塩化カルシウム管による乾燥雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により室温でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、ブラインおよび水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。エタノール(130mL)中の、上記残渣、トリエチルアミン(11.8mL)、トリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(8.51g)、およびジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロロメタン付加物(2.42g)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で一晩撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲル-パッド(ヘキサン/酢酸エチル)に通して、表題化合物を得た(10.3g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.95 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.34 (6H, td, J = 7.1, 1.3 Hz), 1.65-1.80 (2H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 4.29-4.40 (4H, m), 5.66-5.74 (1H, m), 6.58 (1H, dd, J = 16.9, 2.5 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 16.9, 10.6 Hz), 8.50 (1H, s).
G) エチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
ジエチル 2-プロピル-6-ビニルピリジン-3,5-ジカルボキシラート(9.00g)、4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(7.42g)、およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(8.09mL)の混合物を、DMA(45mL)中、130〜140℃で4.5時間撹拌した。混合物を室温で水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、ブラインで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲル-パッド(ヘキサン/酢酸エチル)に通し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(10.0g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.93 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.34 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.42 (9H, s), 1.53-1.73 (6H, m), 2.70-2.93 (2H, m), 3.00-3.15 (4H, m), 3.54 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.97-4.15 (2H, m), 4.34 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.51-4.67 (1H, m), 8.48 (1H, s).
H) エチル 5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩一水和物
2M塩化水素(エタノール溶液、167mL)にエチル 6-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート(14.9g)を室温で加えた。混合物を4時間撹拌した。反応混合物にジイソプロピルエーテル(1.00L)を加えた。混合物を30分間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、ジイソプロピルエーテルで洗浄して減圧下で乾燥して表題化合物を得た(13.7g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.93 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.33 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.59-1.81 (4H, m), 1.99-2.17 (2H, m), 2.97-3.11 (4H, m), 3.15 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.35 (2H, d, J = 12.1 Hz), 3.54 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.35 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.71 (1H, ddd, J = 12.2, 8.2, 4.2 Hz), 6.81 (2H, brs), 8.50 (1H, s), 8.91 (2H, brs).
I) エチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート
THF(203mL)中のエチル 5-オキソ-6-(ピペリジン-4-イル)-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート二塩酸塩一水和物(10.1g)の懸濁液に、トリエチルアミン(6.49mL)を加えた。混合物を30分間撹拌した。混合物に2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-カルボアルデヒド(7.73g)を加えた。混合物を30分間撹拌した。次に、反応混合物にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.39g)および酢酸(1.33mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(135mL)および水(135mL)に、混合物を室温で加えた。混合物を酢酸エチル(1.35L)で抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表題化合物を得た(13.3g)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ0.51-0.59 (2H, m), 0.67-0.77 (2H, m), 1.01 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.40 (6H, t, J = 7.2 Hz), 1.61-1.78 (5H, m), 1.78-1.95 (2H, m), 2.21-2.34 (2H, m), 3.05 (2H, d, J = 11.7 Hz), 3.10-3.20 (4H, m), 3.55-3.63 (4H, m), 4.00 (2H, q, J = 6.8 Hz), 4.38 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.67 (1H, tt, J = 12.1, 4.2 Hz), 6.68 (1H, s), 6.85-6.98 (2H, m), 6.99 (1H, s), 7.27-7.36 (1H, m), 8.75 (1H, s).
J)6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
エチル 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボキシラート (13.2g)のTHF(33mL)-エタノール(33mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(31.2mL)を加えた。混合物を50℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。2M塩酸(31.2mL)を反応混合物に加えた。次に、水(62.5mL)を反応混合物に加えた。0℃に冷却した後、沈殿物をろ過により集め、水で洗浄して気流により乾燥して、表題化合物を得た(12.4g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.45-0.53 (2H, m), 0.67-0.76 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.32 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.52-1.74 (5H, m), 1.77-1.94 (2H, m), 2.23 (2H, t, J = 11.3 Hz), 2.95-3.15 (6H, m), 3.52-3.62 (4H, m), 4.01 (2H, q, J = 6.8 Hz), 4.46 (1H, t, J = 11.9 Hz), 6.77 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.13-7.22 (1H, m), 7.33 (1H, td, J = 9.7, 2.5 Hz), 7.44 (1H, td, J = 8.5, 6.8 Hz), 8.48 (1H, s).
K)6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸(23.1g)をDMSO-エタノールから結晶化させて、表題化合物を得た(15.0g)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.37-0.56 (2H, m), 0.68-0.77 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.31 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.53-1.74 (5H, m), 1.75-1.93 (2H, m), 2.17 (2H, t, J = 11.9 Hz), 2.98 (2H, d, J = 11.3 Hz), 3.03-3.14 (4H, m), 3.50-3.63 (4H, m), 4.01 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.34-4.51 (1H, m), 6.76 (1H, s), 6.99 (1H, s), 7.18 (1H, s), 7.28-7.38 (1H, m), 7.40-7.51 (1H, m), 8.47 (1H, s).
mp 262-264℃
実施例84
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸1/2フマル酸塩
エタノール(10mL)中の6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸(125mg)の混合物にフマル酸(36.1mg)を加えた。この懸濁液をろ過し、溶媒を約2mLまで濃縮した。次に、混合物にアセトニトリルを加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。沈殿物をろ過により集め、酢酸エチルで洗浄して、表題化合物を得た(12.1mg)。
Anal. Calcd for C35H39N3O4F21/2C4H4O4:C, 67.16; H, 6.25;N, 6.35. Found:C, 67.19;H, 6.34;N, 6.49.
実施例85
6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸マレイン酸塩
エタノール(10mL)中の6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸(125mg)の混合物にマレイン酸(36.1mg)を加えた。この懸濁液をろ過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル-ヘキサンから結晶化させて、表題化合物を得た(100mg)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ0.51-0.64 (2H, m), 0.76 (2H, d, J = 8.0 Hz), 0.92 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.36 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.51-1.75 (3H, m), 1.76-1.90 (2H, m), 1.97-2.20 (2H, m), 3.03-3.63 (12H, m), 4.10 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.15-4.28 (1H, m), 4.59-4.80 (1H, m), 6.03 (2H, s), 6.93 (1H, s), 7.08-7.29 (2H, m), 7.30-7.52 (2H, m), 8.51 (1H, s).
表1に、実施例化合物の化合物名、構造式およびMSの実測値あるいはNMRスペクトルのデータを示す。MSの実測値はポジティブモード(ESI+)もしくはネガティブモード(ESI-)における実測値を示す。
試験例1
細胞内cAMP濃度を指標としたヒトSSTR5アンタゴニスト活性の評価
細胞内cAMP濃度の測定は、HTRF cAMP dynamic 2 kit(Cisbio)を用いて実施した。アッセイバッファー(5 mM HEPES(pH7.5)(Invitrogen), 0.1% fatty-acid free BSA(Sigma), 500 μM IBMX(Wako)含有HBSS(Invitrogen))にて希釈した被検化合物を384ウェル白プレート(Greiner)に最終濃度が1 μMとなるように2 μL/wellずつ添加した。ヒトSSTR5遺伝子(Accession No. NM_001053)を安定発現したCHO(dhfr-)細胞の凍結ストックを37℃恒温槽にて融解し、継代培地(MEM alpha(Wako), 10% 透析血清(Gemini), 50 μg/mL gentamicin(Invitrogen)にて懸濁した。細胞懸濁液を遠心後、アッセイバッファーにて細胞を再懸濁し、約4,000 cells/wellとなるように各wellに2 μLずつ添加した。化合物と細胞を15分間インキュベーションした後、最終濃度0.1 nMのsomatostatin 28(Toray Research Center)と0.3 μMのforskolin(Wako)を含むアッセイバッファーを2 μL/wellずつ添加し、室温にて30分間インキュベーションした。cAMP-d2とanti-cAMP-cryptateを各3 μL/wellずつ添加し、室温で60分間静置した後、Multi-label reader Envision (PerkinElmer)を用いてfluorescence resonance energy transfer (FRET)強度を測定した。アッセイバッファーに任意の濃度のcAMPを添加したウェル群のFRET強度から作成した検量線を用い、被検化合物群を添加したウェルのFRET強度をcAMP濃度に換算した。化合物の阻害活性は、以下の式にて算出した。
阻害活性(%)=(C−B)/(A−B)×100
A:0.3 μM forskolinを添加したウェルから算出したcAMP濃度
B:0.3 μM forskolin, 0.1 nM somatostatin 28を添加したウェルから算出したcAMP濃度
C:0.3 μM forskolin, 0.1 nM somatostatin 28および1 μM 被検化合物を添加したウェルのcAMP濃度
試験化合物の濃度1μMにおけるSSTR5に対する阻害率(%)を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明化合物は、優れたSSTR5拮抗作用を示した。
試験例2
マウスにおけるグルコース負荷試験
経口グルコース負荷試験は高脂肪食を与えた雄性C57BL6Jマウス(日本クレア株式会社)により実施した。8週齢のマウスは一晩絶食し、血漿グルコース値と体重に基づき別群(n=6)に分けた。 vehicle(0.5% (w/v) メチルセルロース)または実施例72の化合物(1 mg/kg) (vehicleに懸濁)を経口で動物に与え、グルコース(5 g/kg)を薬剤投与1時間後に負荷した。尾静脈から採血し、グルコース負荷0 (グルコース負荷直後)、10、30、60及び120分後の血中グルコース値(mg/dL)をACCU-CHEK (ロシュ社)により測定した。
表3から明らかなように、本発明化合物は、優れた血糖低下作用を示した。
試験例3
マウスにおける抗糖尿病効果(1)
本試験では、雄性KK-Ay/Taマウス(日本クレア株式会社)2型糖尿病モデルを使用した。7週齢において、血液サンプルを尾静脈から8:00 amに採取し、糖化ヘモグロビン(GHb)値、血漿グルコース値、インスリン値、トリグリセリド値、及び体重に基づき動物を別群(n=8)に分けた。vehicle (0.5% (w/v)メチルセルロース)または実施例67の化合物(10 mg/kg) (vehicleに懸濁)を1日1回2週間、経口で与えた。2週間の処置後、GHbを自動分析機HLC-723G8 (東ソー、日本)により測定した。
表4から明らかなように、本発明化合物は、優れたantidiabetic effect(GHb低下作用)を示した。
試験例4
マウスにおける抗糖尿病効果(2)
本試験では、雄性KK-Ay/Taマウス(日本クレア株式会社)2型糖尿病モデルを使用した。 7週齢において、血液サンプルを尾静脈から8:00 amに採取し、糖化ヘモグロビン(GHb)値、血漿グルコース値、インスリン値、トリグリセリド値、及び体重に基づき動物を別群(n=7)に分けた。実施例35の化合物はCE-2 diet(日本クレア株式会社)に混ぜて食餌により2週間投与した(0.03%(食餌中の化合物重量%))。2週間の処置後、GHbを自動分析機HLC-723G8 (東ソー、日本)により測定した。
表5から明らかなように、本発明化合物は、優れたantidiabetic effect(GHb低下作用)を示した。
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1の化合物 30 mg
2)微粉末セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
計 60 mg
1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1の化合物 30 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1000錠 計 140 g
1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。
この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
本発明化合物は、ソマトスタチン受容体サブタイプ5拮抗作用を有し、糖尿病、肥満症等の予防・治療に有用である。
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。

Claims (10)

  1. 式:
    〔式中、
    環Pが、ピリジンであり、Wがメチレンであり、該ピリジンは隣接する環とともに置換されていてもよいテトラヒドロナフチリジンを構成し、
    環Aが、ピペリジン、アゼチジンまたはピロリジンであり、
    環Bが、
    (1)ハロゲン原子、C 3-10 シクロアルキル基、C 1-6 アルコキシ基、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC 6-14 アリール基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、または
    (2)C 1-6 アルキル基、C 3-10 シクロアルキル基、C 1-6 アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC 6-14 アリール基から選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれ置換されていてもよいピリジン、インドールまたはピラゾールであり、
    1 が、水素原子またはCOOHであり、
    2 が、水素原子、C 1-6 アルコキシ基で置換されていてもよいC 1-6 アルキル基、C 3-10 シクロアルキル基、またはCOOHであり、
    1 およびR 2 は、どちらか一方がCOOHであり、
    3 、R 4 、R 5 およびR 6 が水素原子である〕で表される化合物またはその塩。
  2. 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-2',4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩。
  3. 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩。
  4. 6-(1-((6-シクロプロピル-2,4'-ジフルオロ-3-イソプロポキシビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩。
  5. 6-(1-((6-シクロプロピル-3-エトキシ-2,4'-ジフルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-2-エチル-5-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩。
  6. 6-(1-((2-シクロプロピル-5-エトキシ-4'-フルオロビフェニル-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-5-オキソ-2-プロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-カルボン酸またはその塩。
  7. 請求項1記載の化合物またはその塩を含有する医薬。
  8. ソマトスタチン受容体5拮抗剤である請求項記載の医薬。
  9. 糖尿病の予防・治療剤である請求項記載の医薬。
  10. 糖尿病の予防・治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはその塩の使用。

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