JP6408843B2 - 車両用電力供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用電力供給装置に関し、特に負荷として接続される電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)に流れる暗電流の監視のための技術に関する。
一般に、車両上には多数の電子制御ユニットが搭載されている。これらの電子制御ユニットの各々は、通常はマイクロコンピュータのような制御部を有し、事前に定めた手順や規則に従って動作するように構成されている。また、車両に搭載された電源(バッテリーやオルタネータ)から各電子制御ユニットに対して電源電力が供給される。各電子制御ユニットは車両側から供給される電源電力により動作する。
また、例えば車両が停止しているような状況においては、車両上に搭載された電子制御ユニット多くがその動作を必要としない状態になる。このような時には、例えば各電子制御ユニット内のマイクロコンピュータをスリープモードに移行することにより、電源電力をほとんど消費しない状態になる。
上記のような電子制御ユニット等に対して電源電力を供給する車両用電力供給装置に関しては、従来技術として例えば特許文献1〜特許文献3が知られている。
特許文献1の給電回路は、スリープモードにおける消費電力を低減するための技術を示している。具体的には、制御部43が、通常モード時に半導体スイッチ41をオン制御し、スリープモード時に半導体スイッチ41をオフ制御する。また、半導体スイッチ41に並列接続されるバイパス抵抗5を用いている。
特許文献2の車載電力供給制御装置は、電子機器のハードウェア規模を増大させることなく、また、暗電流を増大させることなく、電源装置から電子機器へ電力を供給するための電力線の数を削減するための技術を示している。特許文献2においては、バッテリが接続される入力端子11及びECU50a〜50cが接続される出力端子14、15との間にIGリレー23及びACCリレー24を設けてある。また、通信回路28にて受信した車輌のイグニッションスイッチ及びアクセサリスイッチの接続状態に係る情報に応じて制御回路27がIGリレー23及びACCリレー24のオン/オフを制御する。
特許文献3の車両用制御装置は、電圧安定化回路が停車中に消費する無駄な暗電流を低減するための技術を示している。具体的には、バッテリに繋がる第1給電ラインL1と第2給電ラインL2との接続を切り替える昇圧入力リレー11と、電圧安定化回路12と、バイパス給電ラインL4とを備えている。制御回路11は、エンジン停止の状態と、始動用モータの作動を開始するために必要な始動前操作の状態とに応じて、昇圧入力リレー11を制御する。
特開2011−194902号公報 特開2011−20522号公報 特開2012−30631号公報
例えば、車両のエンジンが停止している時には、エンジンを制御するために使用する電子制御ユニットの動作は不要になる。また、車両が停車している時には、車両の運転のために必要な様々な電子制御ユニットの動作は不要になる。また、エンジンが停止している時にはオルタネータが停止して発電しないので、無駄な電力消費を抑制しないとバッテリーが消耗してしまう。
したがって、車両のエンジンが停止しているような状況では、動作が不要な各電子制御ユニットをスリープモードに移行する。これにより、スリープモードに移行した各電子制御ユニットは電源電力をほとんど消費しない状態になり、車両上のバッテリーの消耗を避けることができる。
しかしながら、例えばコンピュータのプログラムの動作異常により、各電子制御ユニットが予期しない動作を行う場合がある。これにより、例えばスリープモードに移行しているはずの特定の電子制御ユニットが、実際にはスリープモードに移行することなく、大きな電源電力の消費を続ける場合がある。その結果、例えば車両が駐車している間にバッテリーの著しい消耗が生じ、例えばエンジンを再び始動することができない状況に陥る可能性もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力供給先の各電子制御ユニットの異常な動作による無駄な電力消費を抑制することが可能な車両用電力供給装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る車両用電力供給装置は、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) 車両上に搭載された複数の電子制御ユニットに対して車両側の電源電力を供給する車両用電力供給装置であって、
監視対象の前記電子制御ユニットの電源ラインに流れる電流の大きさを監視する暗電流監視回路であってオンオフ切り替え可能なスイッチング素子を介挿する暗電流監視回路と、
監視対象の前記電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを識別し、前記複数の電子制御ユニットの全ての動作がスリープ状態であると識別したことに基づいて、前記スイッチング素子をオフからオンに切り替えて、前記暗電流監視回路が検出した前記複数の電子制御ユニットそれぞれの前記電源ラインに流れる電流の大きさの合計を、正常時の前記複数の電子制御ユニットそれぞれの前記電源ラインに流れる電流の大きさの合計に基づいて予め定められた閾値と比較することにより、暗電流の異常の有無を識別する監視制御部と、
を備えたことを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載の車両用電力供給装置であって、
前記監視制御部は、監視対象の前記電子制御ユニットが接続された通信線に現れる信号
の状態を監視する通信監視部を含み、前記通信線に現れる信号の状態に基づいて、監視対
象の前記電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを識別する、
ことを特徴とする。
(3) 上記(1)に記載の車両用電力供給装置であって、
更に、前記電子制御ユニットに供給する電源電力のオンオフを制御するスイッチング回
路を備え、
前記監視制御部は、暗電流の異常有を認識した場合に、前記スイッチング回路を制御し
て、監視対象の前記電子制御ユニットに供給する電源電力を一時的に遮断した後、再び供
給開始する、
ことを特徴とする。
上記(1)の構成の車両用電力供給装置によれば、監視対象の電子制御ユニットがスリープ状態であるにもかかわらず、何らかの誤動作により大きな電源電力を消費している場合には、これを異常として検出することができるので、無駄な電力消費を抑制するための制御を実施することが可能になる。
上記(2)の構成の車両用電力供給装置によれば、監視対象の電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを容易に識別できる。すなわち、車両に搭載される様々な電子制御ユニットは、通常の動作中は例えば定期的に信号を通信線に送出し、スリープ状態になると信号の送出が確実に停止するので、通信線に現れる信号を監視することにより、スリープ状態か否かを識別できる。
上記(3)の構成の車両用電力供給装置によれば、異常有が検出された電子制御ユニットの電力消費を簡単な制御により抑制できる。すなわち、供給する電源電力を一時的に遮断することにより、一般的な電子制御ユニットにおいては、通電再開時に自動的にリセット動作が実行されるの。これにより、電子制御ユニット内の誤動作が停止して正常な動作に復帰することになり、スリープ時には電源電力をほとんど消費しない状態になる。
本発明の車両用電力供給装置によれば、電力供給先の各電子制御ユニットの異常な動作による無駄な電力消費を抑制することが可能になる。すなわち、監視対象の電子制御ユニットがスリープ状態であるにもかかわらず、何らかの誤動作により大きな電源電力を消費している場合には、これを異常として検出することができるので、無駄な電力消費を抑制するための制御を実施することが可能になる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態の車両用電力供給装置を含むシステムの構成例を示すブロック図である。 図2は、図1に示した車両用電力供給装置における主要な制御の内容を示すフローチャートである。 図3は、正常な場合の各部の状態の具体例を示すブロック図である。 図4は、異常時の各部の状態の具体例を示すブロック図である。
本発明の車両用電力供給装置に関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<システムの構成例>
本発明の実施形態の車両用電力供給装置を含むシステムの構成例を図1に示す。車両上には様々な電装品(図示せず)や、電装品を制御するための多数の電子制御ユニット(ECU)が備わっている。また、様々な電装品や、様々なECUのそれぞれが動作するために必要な電源電力は、車両に搭載された主電源であるオルタネータや車上バッテリー(図示せず)から供給される。尚、実際の車両においては更に多くのECUや多数の電装品が搭載されているが、図1においては一部分のECUのみを示してある。
図1に示した構成のシステムにおいては、オルタネータや車上バッテリーの出力にスマート電源ボックス10が接続されており、スマート電源ボックス10を経由して、複数の電子制御ユニット(ECU)21〜24にそれぞれ電源電力(例えば+12[V])が供給される。
図1に示すように、スマート電源ボックス10の出力と電子制御ユニット21〜24との間はワイヤハーネス31で接続されている。すなわち、ワイヤハーネス31に含まれる電力線31a、31b、31c、及び31dが、それぞれ電力線16a、16b、16c、及び16dの出力を電子制御ユニット21〜24の各電源ラインと接続している。
図示しないが、電子制御ユニット21〜24のそれぞれは、制御のために必要なマイクロコンピュータなどの論理回路を内蔵している。また、電子制御ユニット21〜24のそれぞれは、複数のECUの間で互いにデータ通信するための通信機能を搭載している。
図1に示した例では、車両上の通信ネットワークを構成する共通の通信線として、通信バス34及び35が備わっている。また、電子制御ユニット21〜24はワイヤハーネス33を介して通信バス34及び35と接続されている。具体的には、電子制御ユニット21の通信線及び電子制御ユニット22の通信線は通信バス34と接続され、電子制御ユニット23の通信線及び電子制御ユニット24の通信線は通信バス35と接続されている。また、図1に示した例では、スマート電源ボックス10の通信線32a及び32bが、ワイヤハーネス32を介して通信バス34及び35と接続されている。
<スマート電源ボックス10の構成>
図1に示したスマート電源ボックス10は、マイクロコンピュータ(CPU)11、スイッチング回路12、通信インタフェース(I/F)14、及び暗電流モニタ回路15を内蔵している。
マイクロコンピュータ11は、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、スマート電源ボックス10に必要とされる機能を実現するための制御を実施する。本実施形態においては、マイクロコンピュータ11が実施する制御の中に、図2に示す特徴的な制御も含まれている。
スイッチング回路12は、4組(4チャネル)のIPD(Intelligent Power Device)を内蔵した集積回路である。各IPDは、パワーMOSFETのようなスイッチング素子と、ゲートドライバ、電流検出回路、及び各種保護回路を含んでいる。
各IPDのスイッチング素子のオンオフを制御するための制御端子(IN)は、それぞれマイクロコンピュータ11の出力ポート(OUT端子)と接続されている。また、各IPDの検出した電流の信号を出力する端子(センサ)は、それぞれマイクロコンピュータ11のアナログ入力ポート(AD)と接続されている。また、スイッチング回路12の電源入力端子は、主電源ライン13と接続されている。この主電源ライン13は、車両のオルタネータや車上バッテリーの出力と接続されている。各IPDのスイッチング素子の出力は、それぞれ電力線16a〜16dと接続されている。
通信インタフェース14は、通信バス34及び35を利用する通信ネットワークの通信規格(例えばCAN (Controller Area Network))に対応した通信処理を行うためのインタフェースであり、2チャネル分の受信機能を内蔵している。尚、本実施形態では送信機能は不要である。つまり、通信インタフェース14は、通信バス34に現れる信号と、通信バス35に現れる信号とをそれぞれ受信(検出)して各信号の内容を把握することができる。
図1に示した暗電流モニタ回路15は、電子制御ユニット21〜24がスリープ状態の時にそれらの電源ラインに流れる電流(暗電流と呼ぶ)の大きさを検出する機能を有している。この暗電流モニタ回路15は、スイッチング素子15a、抵抗器15b、増幅器15c、及び逆流防止回路15dを備えている。
スイッチング素子15aの入力端子(ドレイン)は、主電源ライン13と接続されている。また、スイッチング素子15aの制御入力端子(ゲート)は、マイクロコンピュータ11の出力ポート(OUT)と接続されている。
また、スイッチング素子15aの出力端子(ソース)は、抵抗器15b、及び逆流防止回路15dを介して、4本の電力線16a、16b、16c、及び16dとそれぞれ接続されている。逆流防止回路15dは4個のダイオードで構成されている。
増幅器15cの2つの入力端子は、それぞれ抵抗器15bの一端及び他端と接続されている。また、増幅器15cの出力端子は、マイクロコンピュータ11のアナログ入力ポート(AD)と接続されている。
<スマート電源ボックス10の基本的な動作>
<電力供給動作>
スマート電源ボックス10内のマイクロコンピュータ11は、その出力に接続された電子制御ユニット21〜24等の各負荷に対して電力を供給する場合には、スイッチング回路12の該当する制御端子(IN)に制御信号を与えてスイッチング素子をオンに切り替える。
例えば、スイッチング回路12内の1番目のチャネル(CH1)のスイッチング素子がオンになると、主電源ライン13からの電力が、前記スイッチング素子を介して電力線16aに供給され、更にワイヤハーネス31の電力線31aを通って電子制御ユニット21に電源電力が供給される。同様に、他のチャネル(CH2〜CH4)の各スイッチング素子をオンにすることにより、電子制御ユニット22〜24に電源電力を供給することができる。
また、マイクロコンピュータ11がスイッチング回路12内の各チャネルのスイッチング素子をオフに切り替えることにより、電子制御ユニット21〜24のそれぞれに対する電力供給を遮断することができる。
<暗電流モニタ回路15の動作>
マイクロコンピュータ11がスイッチング素子15aをオンにすると、主電源ライン13からスイッチング素子15a、抵抗器15b、逆流防止回路15d、電力線16a〜16d及び電力線31a〜31dを経由して、各電子制御ユニット21〜24の電源ラインに電流が流れる。したがって、電子制御ユニット21〜24の消費電流に対応する大きさの電流が抵抗器15bに流れる。また、この抵抗器15bの端子間には、流れる電流の大きさに比例する電圧降下が発生する。増幅器15cは、抵抗器15bの端子間に生じる電圧に対応する信号レベルをマイクロコンピュータ11に出力する。
したがって、マイクロコンピュータ11は、増幅器15cの出力から入力される信号レベルに基づいて、電子制御ユニット21〜24の消費電流を把握することができる。電子制御ユニット21〜24がスリープ状態の時に検出される消費電流が暗電流である。
尚、図1に示した暗電流モニタ回路15においては、電子制御ユニット21〜24の消費電流の合計をモニタする機能を有しているが、例えば逆流防止回路15d等の箇所に電力線16a〜16dのそれぞれに流れる電流を遮断可能な複数のスイッチを配置することにより、電子制御ユニット21〜24のそれぞれの消費電流を個別に検出することも可能である。
<スマート電源ボックス10の特徴的な制御動作>
図1に示した車両用電力供給装置における主要な制御の内容を図2に示す。すなわち、図1のスマート電源ボックス10内のマイクロコンピュータ11が、図2に示した「ECUスリープ監視制御」を実行する。この制御を実施するタイミングについては、例えば所定時間(例えば30秒)毎に定期的に行うことが想定される。図2に示した制御の内容について以下に説明する。
ステップS11では、マイクロコンピュータ11は、ワイヤハーネス31を介してスマート電源ボックス10に接続されている電子制御ユニット21〜24のそれぞれについて、スリープ状態か否かを識別する。具体的には、通信インタフェース14を用いて、通信バス34及び35に現れる信号を監視する。
例えば、電子制御ユニット21がスリープ状態でない時には、電子制御ユニット21が例えば定期的に通信線に送出する信号が通信バス34上に現れるので、この信号を通信インタフェース14で検出することにより、信号の送出元の電子制御ユニット21がスリープ状態でないことをマイクロコンピュータ11が把握できる。また、電子制御ユニット21がスリープ状態になると、通信バス34上には電子制御ユニット21からの信号が現れなくなるので、通信インタフェース14がこの信号を一定時間以上検出しない時には、電子制御ユニット21がスリープ状態になっていることをマイクロコンピュータ11が識別できる。他の電子制御ユニット22〜24についても同様である。
マイクロコンピュータ11は、ステップS11の処理を繰り返し実行し、電子制御ユニット21〜24の全てについて通信状態のチェックが完了すると、ステップS12を通って次のS13に進む。
ステップS13では、マイクロコンピュータ11は、S11における通信状態のチェックの結果に基づき、電子制御ユニット21〜24の全てがスリープ状態であるか否かを識別する。電子制御ユニット21〜24の全てがスリープ状態である場合に、S13から次のS14に進む。また、電子制御ユニット21〜24のいずれかがスリープ状態でない時には、図2の処理を終了する。
ステップS14では、マイクロコンピュータ11は暗電流モニタ回路15を起動して電流値Vc0を計測する。すなわち、暗電流モニタ回路15内のスイッチング素子15aをオンに切り替えた後、増幅器15cが出力する信号レベルをサンプリングしてデジタル信号に変換することにより、抵抗器15bに流れる電流の大きさを表す電流値Vc0を取得する。
ステップS15では、マイクロコンピュータ11は、S14で取得した電流値Vc0を事前に定めた暗電流の閾値Vcmax と比較する。「Vc0≦Vcmax 」の場合は暗電流が正常なので図2の処理を終了する。また、「Vc0>Vcmax 」の場合は暗電流が大きすぎるので異常とみなして次のS16に進む。尚、閾値Vcmax については、例えば、正常時における電力線16a〜16dの暗電流の総和に、予想される変動分や、余裕分を加算した電流値(例えば5[mA])に定めることが想定される。
ステップS16では、マイクロコンピュータ11は、スイッチング回路12に与える制御信号を制御し、4チャネルの全てのスイッチング素子を一定時間以上オフ状態にして、電子制御ユニット21〜24の全てに対する電力供給を遮断する。
ステップS17では、マイクロコンピュータ11は、スイッチング回路12に与える制御信号を制御し、4チャネルの全てのスイッチング素子を再びオン状態に戻して、電子制御ユニット21〜24の全てに対する電力供給を再開する。
<システムの動作の説明>
スマート電源ボックス10のマイクロコンピュータ11が上記S16、S17の制御を行った場合には、電子制御ユニット21〜24のそれぞれの内部において、電力供給の遮断に伴うパワーオンリセット信号が発生し、電子制御ユニット21〜24の動作が初期化される。
電子制御ユニット21〜24の各々は、その動作が不要な時、例えば車両が駐車中の時には、スマート電源ボックス10の出力からの電力供給は継続するが、所定の制御シーケンスに従って通常動作モードからスリープモードに自動的に移行する。そして、スリープ状態では各電子制御ユニット21〜24は必要最小限の動作のみを行うので、電源電力をごく僅かしか消費しない。そのため、スマート電源ボックス10が電子制御ユニット21〜24に対して電力供給を継続していても、通常は車両の駐車中等の間に車両のバッテリーが消耗することはない。
しかし、例えば、電子制御ユニット21〜24の内部のプログラムの実行に異常が発生すると、スリープモードに移行すべき状況であるにもかかわらず、実際にはスリープ状態にならず、電子制御ユニット21〜24のいずれか1つ又は複数が大きな電源電力の消費を継続する可能性がある。これにより、例えば車両の駐車中等の間に車両のバッテリーが消耗し、エンジンを再始動できないような状況に陥る可能性もある。
スマート電源ボックス10が図2の制御を実行する場合には、上記のような暗電流の異常を自動的に検出するので、上記S16、S17が実行される。そして、電子制御ユニット21〜24のそれぞれの内部において、電力供給の遮断に伴うパワーオンリセット信号が発生し、電子制御ユニット21〜24の動作が初期化される。この初期化により、プログラムの動作異常は解消されるので、電子制御ユニット21〜24はそれぞれスリープモードに確実に移行し、電源電力の消費は抑制される。
<電源電力消費の具体例>
<正常時>
正常な場合の各部の状態の具体例を図3に示す。図3に示した例では、4つの電子制御ユニット21〜24のそれぞれがスリープ状態になっている。
したがって、スマート電源ボックス10の出力から電力線31aを経由して電子制御ユニット21の電源ラインに流れる電流は非常に小さい値(0.2[mA]程度)になっている。また、他の電力線31b、31c、31dに流れる電流もそれぞれ非常に小さい値(0.2[mA]程度)になっている。
図3に示したような状況は正常であるので、スマート電源ボックス10のマイクロコンピュータ11が図2の制御を実行する際には、S15で「Vc0≦Vcmax 」になり、S16、S17を実行せずに処理を終了する。
<異常時>
異常時の各部の状態の具体例を図4に示す。図4に示した例では、3つの電子制御ユニット22〜24のそれぞれがスリープ状態になっているが、電子制御ユニット21はスリープ異常の状態になっている。
このため、スマート電源ボックス10の出力から電力線31aを経由して電子制御ユニット21の電源ラインに流れる電流は比較的大きい値(例えば400[mA])になっている。また、他の電力線31b、31c、31dに流れる電流はそれぞれ非常に小さい値(0.2[mA]程度)になっている。
図4に示したような状況は暗電流が異常であるので、スマート電源ボックス10のマイクロコンピュータ11が図2の制御を実行する際には、S15で「Vc0>Vcmax 」になり、S16、S17を実行する。
<変形の可能性>
図4に示したように、スリープ異常の発生している電子制御ユニット21が、通信バス34に対する信号の送出を継続する場合もある。このような場合は、図2に示した制御では電子制御ユニット21のスリープ状態を検出できないので、S14以降の処理を実行できない可能性がある。したがって、図2の制御に、以下に説明するような変更を加えることも考えられる。
(1)図2のS13において、電子制御ユニット21〜24の1つ以上がスリープ状態である場合にはS14に進む。
(2)通信状態の電子制御ユニット21とマイクロコンピュータ11との間で通信インタフェース14を介して通信を行い、スリープモードに移行すべき状態か否かをマイクロコンピュータ11が識別してS14に進む。
(3)車両側で発生するイグニッションのオンオフを示す信号や、アクセサリスイッチのオンオフを示す信号や、オルタネータが動作中か否かを示す信号などの状態に基づいて、通信状態の電子制御ユニット21がスリープモードに移行すべき状態か否かをマイクロコンピュータ11が識別してS14に進む。
また、図1に示した暗電流モニタ回路15においては、電力線16a〜16dに流れる暗電流の合計だけしか検出できないが、暗電流モニタ回路15の構成を変更すれば、電力線16a〜16dの電流を個別に計測することも可能である。その場合は、図2のS16、S17において、電力線16a〜16dの中で暗電流の異常を検知したECUに繋がる電力線だけを制御対象とすることも考えられる。
上述のように、スマート電源ボックス10内のマイクロコンピュータ11が図2に示した制御を実施することにより、電子制御ユニット21〜24のスリープ動作時に消費する暗電流が異常に増大するのを避けることができる。これにより、例えば車両が駐車している時に車上バッテリーが消耗してエンジンが再起動できなくなるのを防止できる。
ここで、上述した本発明に係る車両用電力供給装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 車両上に搭載された1つ以上の電子制御ユニットに対して車両側の電源電力を供給する車両用電力供給装置であって、
監視対象の前記電子制御ユニットの電源ラインに流れる電流の大きさを監視する暗電流監視回路(暗電流モニタ回路15)と、
監視対象の前記電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを識別し、スリープ状態である時に前記暗電流監視回路が検出した電流の大きさを閾値と比較することにより、暗電流の異常の有無を識別する監視制御部(マイクロコンピュータ11)と、
を備えたことを特徴とする車両用電力供給装置。
[2] 上記(1)の車両用電力供給装置であって、
前記監視制御部は、監視対象の前記電子制御ユニットが接続された通信線(通信バス34、35)に現れる信号の状態を監視する通信監視部(通信インタフェース14)を含み、前記通信線に現れる信号の状態に基づいて、監視対象の前記電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを識別する(S11〜S13)、
ことを特徴とする車両用電力供給装置。
[3] 上記(1)の車両用電力供給装置であって、
更に、前記電子制御ユニットに供給する電源電力のオンオフを制御するスイッチング回路(12)を備え、
前記監視制御部は、暗電流の異常有を認識した場合に、前記スイッチング回路を制御して、監視対象の前記電子制御ユニットに供給する電源電力を一時的に遮断した後、再び供給開始する(S16、S17)、
ことを特徴とする車両用電力供給装置。
10 スマート電源ボックス
11 マイクロコンピュータ
12 スイッチング回路
13 主電源ライン
14 通信インタフェース
15 暗電流モニタ回路
15a スイッチング素子
15b 抵抗器
15c 増幅器
15d 逆流防止回路
16a,16b,16c,16d 電力線
21,22,23,24 電子制御ユニット
31,32,33 ワイヤハーネス
31a,31b,31c,31d 電力線
32a,32b 通信線
34,35 通信バス

Claims (3)

  1. 車両上に搭載された複数の電子制御ユニットに対して車両側の電源電力を供給する車両用電力供給装置であって、
    監視対象の前記電子制御ユニットの電源ラインに流れる電流の大きさを監視する暗電流監視回路であってオンオフ切り替え可能なスイッチング素子を介挿する暗電流監視回路と、
    監視対象の前記電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを識別し、前記複数の電子制御ユニットの全ての動作がスリープ状態であると識別したことに基づいて、前記スイッチング素子をオフからオンに切り替えて、前記暗電流監視回路が検出した前記複数の電子制御ユニットそれぞれの前記電源ラインに流れる電流の大きさの合計を、正常時の前記複数の電子制御ユニットそれぞれの前記電源ラインに流れる電流の大きさの合計に基づいて予め定められた閾値と比較することにより、暗電流の異常の有無を識別する監視制御部と、
    を備えたことを特徴とする車両用電力供給装置。
  2. 請求項1に記載の車両用電力供給装置であって、
    前記監視制御部は、監視対象の前記電子制御ユニットが接続された通信線に現れる信号の状態を監視する通信監視部を含み、前記通信線に現れる信号の状態に基づいて、監視対象の前記電子制御ユニットの動作がスリープ状態か否かを識別する、
    ことを特徴とする車両用電力供給装置。
  3. 請求項1に記載の車両用電力供給装置であって、
    更に、前記電子制御ユニットに供給する電源電力のオンオフを制御するスイッチング回路を備え、
    前記監視制御部は、暗電流の異常有を認識した場合に、前記スイッチング回路を制御して、監視対象の前記電子制御ユニットに供給する電源電力を一時的に遮断した後、再び供給開始する、
    ことを特徴とする車両用電力供給装置。
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