JP6404133B2 - 末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料を有機半導体層に使用した有機トランジスタ。 - Google Patents

末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料を有機半導体層に使用した有機トランジスタ。 Download PDF

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本発明は、本願発明者等が先にした特許出願(特願2014−266919 出願日:平26.12.28 以下、先出願とする。)に係わる、末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料(以下、先出願に係わる有機半導体材料とする。)を使用する有機トランジスタの特性に関する。
本願は先出願に係わる有機半導体材料を使用する有機トランジスタに関する発明であり、本願では、先出願の記載を引用する場合が多くあることに留意されたい。
有機半導体は、有機ELや電子ペーパーなどのフレキシブルディスプレーへの応用が期待され、ウェットプロセスである塗布や印刷によって大面積の素子を、シリコン半導体よりも低コストで作製できることが期待されている。このようなウェットプロセスへ適応させるために、溶媒への溶解性を高め、また熱安定性や耐酸化性等の安定性のある有機半導体材料が求められている。
高いキャリア移動度を有するペンタセンやテトラセン等のポリアセン化合物は、有機半導体材料として古くから知られている。しかし、このポリアセン化合物は、光や酸化に対して不安定であり、更に有機溶媒への溶解性が低いためウェットプロセスに利用することが困難である。そこで、化学的安定性や溶解度を改善するため、アセン骨格の一部に硫黄やセレン等のカルコゲン元素を導入したベンゾチエノベンゾチオフェン (以下、BTBTとする。)やジナフトチエノチオフェン (以下、DNTTとする。 )などが多数検討されている。
DNTTの中でも非特許文献1、特許文献1に記載のジナフト[2,3−b:2’,3’−f]チエノ[3,2−b]チエノチオフェン(以下,本非特許文献1の提案者は、この有機半導体をDNTTと称しているが、ここでは2,3−DNTTとする。)は、キャリアー移動度が2.0cm/Vsと高い値を示すことが報告されている。しかし、2,3−DNTTは、溶液状態で安定であるが、その溶解度は、室温でジクロロメタン1リットル中3.44mgであり、溶解性が低く、ウェットプロセスに利用することが困難である。
そこで、本願発明者等は、2,3−DNTTとは別に溶媒中で安定であり、かつ、溶解性の高いジナフト[2,1−b:2’,1’−f]チエノ[3,2−b]チオフェン(以下2,1−DNTTとする。)を開発し特許権を取得した。(特許文献2、特許文献3)
また、2,1−DNTTと異性体関係にあるジナフト[1,2−b:1‘,2’−f]チエノ[3,2−b]チオフェン(以下1,2−DNTTとする。)も特許文献2、3と同一の出願人により特許されている(特許文献4)。
以下に、2,3−DNTT、2,1−DNTT、1,2−DNTTの一般式を下記の[化A1]、[化A2]、[化A3]に示す。
[化A1]
Figure 0006404133
[化A2]
Figure 0006404133
[化A3]
Figure 0006404133
一方、2,3−DNTT類似の構造を有する縮合多環芳香族化合物において、中心のヘテロ環部分に隣接する芳香族環に置換基を導入することによって、縮合多環芳香族化合物の溶解度が改良されることを見出した特許出願もある(特許文献5)。
また、有機半導体では、分子構造が直線的な場合、温度が高くなるに従い動きやすくなり、それによって分子状態が変化し不安定となる傾向があることが明らかとなっている。そのため、ジグザグな構造を求められ、化学的及び物理的に安定で、かつ、高いキャリア移動度を示すW型構造を取るジナフトチオフェン及びジナフトチオフェン以外の化合物を有機半導体とする特許文献もある(特許文献6)。特許文献6のW型構造の化学式を[化A4]に示す。
[化A4]
Figure 0006404133
[[化A4]中、Xは、酸素、硫黄またはセレンである。]
本願発明者等の特許権に係わる発明である2,1−DNTTの末端のベンゼン環をチオフェン環に置き換えた屈曲型のチエノチオフェン骨格の有機半導体材料、ジ(ベンゾ[b]チエノ)[5,4―b:5’,4’―f]チエノ[3,2―b]チオフェン(以下、略称を54DBTとする。)を検討した結果、特許文献7にジ(ベンゾ[b]チエノ)[4,5―b:4’,5’―f]チエノ[3,2―b]チオフェン(以下、略称45DBTとする。)が見出された。45DBTの一般式を[化A5]に示す。
なお、45DBTは1,2−DNTTの端末のベンゼン環をチオフェン環に置き換えた有機半導体材料である。
[化A5]
Figure 0006404133
[化A5]中、Aは、チオフェン、フラン、セレノフェン、ピロール環である。]
これまで、2,1−DNTT誘導体よりも1,2−DNTT誘導体は、溶解性が悪く、閾値電圧が高いという問題があった。この理由の一つとして、1,2−DNTTのHOMOレベル(計算値)が−5.56eVと、2,1−DNTTのHOMOレベル(計算値)の−5.40eVよりも深く、電極の仕事関数との差が大きくなり、正孔注入障壁が大きくなるものと考えられた。
1,2−DNTTと2,1−DNTTの関係のような、45DBTとは異なり、より屈折した分子構造を持つ異性体の方が、HOMOレベルも浅くなると推察され、また、2,1−DNTTの端末のベンゼン環をチオフェン環に置き換えることで、末端の硫黄原子によって、2,1−DNTTよりも分子間相互作用が強くなり、耐熱性も向上すると推測されることから、合成を試みた。その結果、耐熱性に優れ、有機溶媒に溶けやすい、末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料を発明し、これを先出願とした。
そして、先出願に係わる有機半導体材料(以下、本有機半導体材料とする場合がある。)の物性を検討するため、45DBTと本有機半導体材料との分子軌道計算を行った。その結果は後述するが、後者の方が、前者に比較し、HOMOレベルがAu電極の仕事関数に近いため、正孔の注入障壁が小さく、Au電極から半導体層へ正孔が注入しやすくなり、より低電圧で駆動するようになり、トランジスタ性能が向上すると推察された。
WO2008/050726 特開2009−302264号公報 特開2010−161323号公報 特開2010−258214号公報 特開2013−197193号公報 特開2013−53140号公報 WO2014/087300 A1
Tatsuya Yamamoto,Kazuo Takimiya「Journalof American Chemical Society」2007年,第129巻, 2224−2225
解決しようとする課題は、先出願に係わる末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料を、有機半導体層に使用し、良好なトランジスタ性能を有する有機トランジスタを提供するものである。
参考のため、先出願に係わる有機半導体材料の一般式を[化8]に示す。
[化8]
Figure 0006404133
Figure 0006404133
すなわち、第1発明は、下記の化学式[化1]で示される末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする化合物を有機半導体層に使用する有機トランジスタである。
[化1]
Figure 0006404133
化学式〔化1〕中の置換基RからRは、水素原子及びハロゲン原子、炭素数が3から60のアリール基、炭素数が3から60の複素環基、炭素数が1から30のアルキル基、炭素数が2から30のアルケニル基、炭素数が2から30のアルキニル基、炭素数が1から30のアルコキシル基、炭素数が1から60のアミノ基、炭素数が1から30のアミド基、炭素数が1から30のイミノ基、炭素数が1から30のカルボキシル基、ヒドロキシル基、炭素数が1から30のエステル基、ニトロ基、ニトリル基、炭素数が1から30のスルフィド基、メルカプト基、炭素数が1から30のスルホニル基、炭素数が1から60のシリル基のうち、少なくとも一つを含み、これらの各基は置換基を有していてもよい。なお、置換基RからRの好ましい例は、水素原子、フッ素原子、アリール基、複素環基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アミノ基である。
置換基RからRにおける、ハロゲン原子はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、好ましい例はフッ素原子である。
置換基RからRにおける、アリール基は炭素数が3から60の芳香環基で、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、クリセンなどが挙げられ、これらの各基は置換基を有していてもよい。
置換基RからRにおける、複素環基は炭素数が3から60の複素環基で、ピリジン、ピラジン、トリアジン、ピロール、キノリン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、チエノチオフェン、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チアゾール、ベンゾチアゾールなどが挙げられ、これらの各基は置換基を有していてもよい。
置換基RからRにおける、アルキル基は炭素数が1から30の直鎖型、分岐型、環状型のアルキル基であり、例えば、メチル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、イソプロピル基、t-ブチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、n−トリフルオロメチル基などが挙げられ、これらの各基は置換基を有していてもよい。
置換基RからRにおける、アルケニル基は炭素数が2から30のアルケニル基で、例えば、エテニル基、メチルエテニル基、(n−オクチル)エテニル基、フェニルエテニル基、ナフチルエテニル基、ビフェニルエテニル基、ターフェニルエテニル基、パーフルオロフェニルエテニル基などが挙げられ、これらの各基は置換基を有していてもよい。
置換基R1からRにおける、アルキニル基は炭素数が2から30のアルキニル基で、例えば、エチニル基、メチルエチニル基、(n−オクチル)エチニル基、フェニルエチニル基、ナフチルエチニル基、ビフェニルエチニル基、ターフェニルエチニル基、パーフルオロフェニルエチニル基などが挙げられ、これらの各基は置換基を有していてもよい。
置換基RからRにおける、アミノ基は炭素数が1から60のアミノ基で、例えば、ジフェニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ジチエニルアミノ基、ジピリジルアミノ基などが挙げられ、これらの各基は置換基を有していてもよい。
前記置換基とは、水素原子及びハロゲン原子、アリール基、複素環基、アルキル基、フルオロアルキル基、アルケニル基、フルオロアルケニル基、アルキニル基、フルオロアルキニル基、アルコキシル基、フルオロアルコキシル基、アミノ基、アミド基、イミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エステル基、ニトロ基、ニトリル基、スルフィド基、メルカプト基、スルホニル基、シリル基が挙げられる。
[化1]の正式名はジ(ベンゾ[b]チエノ)[6,7―b:6’,7’―f]チエノ[3,2―b]チオフェンであり、以下、略して67DBTとする。
第1発明に記載の化学式[化1]の67DBTの有機半導体材料の合成過程を反応式[化4]に示すが、下記の合成法に限定されるものではなく、公知の反応を組み合わせて合成することが可能である。
[化4]
Figure 0006404133
2−ブロモチオフェノールを塩基性条件下で、2−ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタールを作用させ、次にポリリン酸を作用させると、化合物Aを合成することができる。上記以外の化合物Aの合成法として、公知のベンゾ[b]チオフェンの合成法を用いることができる。例えば、o−ジブロモベンゼンや1−ブロモー2−ヨードベンゼンなどo−ジハロベンゼンに、n−BuLiなどの公知の有機リチウム試薬やMgなどを用いて有機金属化合物とし、硫黄を作用させ、2−ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタールなど、2−ハロゲン化アセトアルデヒドジアルキルアセタールを用い、さらにポリリン酸や二リン酸等の酸触媒を用いることで化合物Aを合成することができる。
化合物Aにn−BuLiなどの公知の有機リチウム試薬やMgなどを用いて、有機金属化合物とし、DMFやN−メチルホルムアニリドなど公知のホルミル化剤を作用させると、化合物Bを合成することができる。
化合物Bに臭素などのハロゲンや塩化チオニル等の公知のハロゲン化剤と硫黄を作用させることで、67DBTを合成することができる。
続いて、第2発明は、化学式[化2]で示される末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする化合物を有機半導体層に使用する有機トランジスタである。
[化2]
Figure 0006404133
ただし、化学式[化2]中のRからRは、第1発明の[化1]のRからRと同じである。
化学式[化2]の正式名はジ(ベンゾ[b]チエノ)[5,4―b:5’,4’―f]チエノ[3,2―b]チオフェンであり、54DBTとする。
化学式[化2]の化合物は、第1発明の化合物[化1]と同様にアルデヒドに臭素などのハロゲンや塩化チオニル等の公知のハロゲン化剤と硫黄を作用させることで、54DBTを合成することができる。反応式を[化5]に示す。
[化5]
Figure 0006404133
続いて、第3発明は、化学式[化3]で示される末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする化合物を有機半導体層に使用する有機トランジスタである。
[化3]
Figure 0006404133
ただし、化学式[化3]中のRからRは、第1発明の[化1]のRからRと同じである。
化学式[化3]の正式名はジ(ベンゾ[c]チエノ)[5,4―b:5’,4’―f]チエノ[3,2―b]チオフェンであり、54DBT−cとする。
化合物[化3]は[化1]と同様にアルデヒドに臭素などのハロゲンや塩化チオニル等の公知のハロゲン化剤と硫黄を作用させることで、54DBT−cを合成することができる。反応式を[化6]に示す。
[化6]
Figure 0006404133
続いて、第4発明は、第1発明から第3発明に記載の化学式[化1]、[化2]、[化3]のいずれかの有機半導体材料の複数を組み合わせて有機半導体層に使用する有機トランジスタである。
化学式[化1]、[化2]、[化3]のいずれかの有機半導体材料の中から2種類の有機半導体材料を選択し組み合わせる、又は3種類のすべてを選択し組み合わせてなる有機トランジスタである。
本発明の有機トランジスタを製作する際、有機半導体材料は、高純度化のために不純物の除去等の精製が必要になるが、本発明の化合物は、液体クロマトグラフィー法、昇華法、ゾーンメルティング法、ゲルパーミェーションクロマトグラフィー法、再結晶法などによって精製できる。
また、本発明の有機トランジスタを製作する際、有機半導体材料は、主として薄膜の形態で用いられるが、その薄膜作製法として、ウェットプロセスとドライプロセスどちらを使用してもよい。本発明の化合物は、有機溶媒等への溶解させることにより、産業上メリットの大きいウェットプロセスに適応できる。
ここで、有機溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、シクロヘキサノール、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、メチルエチルケトン、ジグライム、テトラヒドロフランなど、これまで公知のものが使用できる。これらの溶媒は、一種類もしくは二種類以上の混合物を用いても良い。また、本発明の化合物を有機溶媒等へ溶解させる場合、温度や圧力に特に制限は無いが、溶解させる温度に関しては、0〜200℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは、10〜150℃の範囲である。また、溶解させる圧力に関しては、0.1〜100MPaの範囲が好ましく、さらに好ましくは、0.1〜10MPaの範囲である。また、有機溶媒の代わりに、超臨界二酸化炭素のようなものを用いることも可能である。
ここで言うウェットプロセスとは、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレーコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、平板印刷法、凹版印刷法、凸版印刷法などを示しており、これら公知の方法が利用できる。
また、ここで言うドライプロセスとは、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、レーザー蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、気相輸送成長法などを示しており、これら公知の方法が利用できる。
本発明の有機トランジスタには、電極が使用されるが、その導電性材料としては特に限定はなく、例えば、金、銅、銀、ニッケル、クロム、鉄、スズ、アルミニウム、インジウム、パラジウム、ゲルマニウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、チタン、リチウム、亜鉛、タングステン、モリブデン、酸化スズ、酸化インジウム、銀ペースト、カーボンペースト、ITO、PEDOT/PSSなどが挙げられる。これらの電極は、一種類もしくは二種類以上の混合物を用いても良い。
本発明の有機トランジスタには、ゲート絶縁膜が使用されるが、その絶縁膜としては特に限定はなく、ポリメチルメタクリレート、パリレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、シアノエチルプルラン、CYTOP
のような有機絶縁膜や、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの無機絶縁膜を用いることができる。なお、CYTOPとは、アモルファス(非晶質)構造を有するフッ素樹脂で、透明性があり、コーティング剤、絶縁膜等に使用される。
本発明のトランジスタにおいて、有機半導体層は、ドーピング処理を施されていてもよい。ドーパントとしては、ドナー性のドーパントとアクセプター性のドーパントを用いることができる。ドナー性のドーパントとしては、有機半導体に、電子を供与できる化合物であれば、好適に用いる事ができる。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属や、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属。イットリウム、ランタン、ユーロピウム、などの希土類金属。テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウムなどのカチオンが挙げられる。
アクセプター性のドーパントとしては、有機半導体から、電子を取り去ることができる化合物であれば好適に用いる事ができる。例えば、塩素、臭素、ヨウ素、塩化ヨウ素、臭化ヨウ素などのハロゲン化合物。五フッ化リン、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素などのルイス酸、フッ化水素、硫酸、硝酸などのプロトン酸、酢酸、ギ酸、アミノ酸などの有機酸。三塩化鉄、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、五フッ化タングステン、六塩化タングステンなどの遷移金属化合物塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、スルホン酸アニオンなどの電解質アニオンなどが挙げられる。
また、本発明の有機トランジスタは、物理的損傷から保護するために、有機トランジスタの全面あるいは一部に保護層を設けることもできる。保護層を形成する材料としては、特に限定はなく、ポリメチルメタクリレート、パリレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、シアノエチルプルラン、CYTOPのような有機化合物や、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの無機化合物を用いることができる。
本発明の有機トランジスタの使用例を、図1及び図2に示す。図1、図2では、電界効果型トランジスタ(以下FETとする)での使用例を挙げている。FETはその特徴から、スイッチング素子や増幅素子として利用される。ゲート電流が低いことに加え、構造が平面的であるため、ウェットプロセスによる作製や集積化が容易であり大面積化を可能とする。ここでは、本発明に使用する化合物は、主にp型半導体として利用されているが、置換基、溶剤によってn型半導体として機能する場合もある。
第1発明ないし第3発明では、チエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料であるジナフト[2,1−b:2’,1’−f]チエノ[3,2−b]チオフェン(略称2,1−DNTT)を用いた有機トランジスタと比較し、電界効果移動度や熱安定性が高く、かつ、本発明に係わる有機半導体の異性体である、ジ(ベンゾ[b]チエノ)[4,5―b:4’,5’―f]チエノ[3,2―b]チオフェン(略称45DBT)よりも、HOMOレベルが浅く、低電圧で駆動できると推定され、有機溶媒への溶解性が高くなるため、この有機半導体をウェットプロセスで有機トランジスタに使用することが容易になり、安価に生産することが可能となる。第4発明によれば請求項1ないし請求項3の化合物の有機トランジスタへの用途を明らかにして化合物の有効利用をより図ることができる。
図1は、トップコンタクト型FETの概略図である 図2は、ボトムコンタクト型FETの慨略図である。 図3は、各種DBT3の分子軌道計算結果である。 図4は、67DBTH−NMRスペクトル図である。 図5は、8−67DBTH−NMRスペクトル図である。 図6は、8−67DBT13C−NMRスペクトル図である。 図7は、54DBTH−NMRスペクトル図である。 図8は、ペンタセンのUVスペクトルの経時変化である。 図9は、54DBTのUVスペクトルの経時変化である。 図10は、8−67DBTのUVスペクトルの経時変化である。 図11は、54DBTのDSCチャートである。 図12は、2,1−DNTTのDSCチャートである
本発明の代表的な実施例を以下に挙げる。
前記反応式[化4]の67DBTの合成過程の詳細を示す。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
また、目的の化合物は必要に応じてMS(質量分析スペクトル)、H―NMRおよび13C−NMRにより決定した。使用した機器は以下の通りである。
MS:ABSCIEX Q−STAR
H―NMRおよび13C−NMR:Agilent Technologies MercuryPlus
ナトリウムt−ブトキシド0.59g(5.3mmol)のTHF溶液10mlに2−ブロモベンゼンチオール0.5g(2.6mmol)のTHF溶液5mlを滴下した。30分撹拌後、2−ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール0.62g(3.2mmol、1.2eq)を滴下し、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、トルエンで抽出し、有機層を減圧濃縮後、ポリリン酸0.5gを加え、一晩撹拌した。反応液に水を加え、トルエンで抽出し、有機層を減圧濃縮後、化合物A0.3gを収率54%で得た。
化合物AのH−NMRおよび13C−NMRの測定結果を以下に示す。
1H―NMR(CDCl3, 400.4MHz)δ=7.23(1H,t,J=8.6Hz),7.41(1H,d,J=5.5Hz),7.47(1H,d,J=8.6Hz),7.47(1H,d,J=5.3Hz),7.74(1H,dd,J=0.8Hz,8.6Hz).
13C−NMR(CDCl, 100.7MHz)δ=116.1,122.7,124.9,125.7,127.3,127.4,140.7,141.8.
操作2
窒素雰囲気下、化合物A0.3g(1.4mmol)のTHF溶液10mlにi−PrMgCl・LiCl(1M−THF溶液)を2.8ml(2.8mmol、2eq)滴下し、室温で2時間撹拌後、0℃でN,N−ジメチルホルムアミド0.29ml(4.2mmol、3eq)を滴下し、滴下後室温に昇温後、塩酸で処理、トルエンで抽出し、有機層を減圧濃縮後、化合物Bを0.15g、収率66%で得た。
化合物BのH−NMRおよび13C−NMRの測定結果を以下に示す。
H―NMR(CDCl3, 400.4MHz)δ=7.42(1H,d,J=5.5Hz),7.56(1H,t,J=7.2Hz),7.64(1H,d,J=5.6Hz),7.85(1H,ddd,J=0.4Hz,1.1Hz,7.2Hz)8.03(1H,dd,J=1.1Hz,7.8Hz),10.23(1H,s).13C−NMR(CDCl, 100.7MHz)δ=122.9,124.3,129.8,130.5,130.9,131.4,137.1,141.3,191.3.
窒素雰囲気下、化合物B0.15g(0.93mmol)のトルエン溶液5mlにN,N−ジメチルホルムアミド0.1mlを加えた。塩化チオニル0.9g(7.4mmol、8eq)と硫黄0.04g(1.1mmol、1.2eq)を加え220℃に加温し、1時間保った。冷却後、反応液をろ過し、67DBTを収率11%で得た
以下に、67DBTのMSおよびH−NMRの測定結果を示す。また、67DBTH−NMRスペクトルを図4に示す。
MS(APPI) m/z=352H―NMR(CCl, 400.4MHz)δ=7.62(2H,d,J=5.3Hz),7.68(2H,d,J=5.3Hz),7.96(2H,d,J=8.5Hz),8.04(2H,d,J=8.5Hz).
同様の合成法を用いて8−67DBTを合成した。8−67DBTとしたのは、端末のチオフェン環にオクチル基であるC17が付加しているためである。8−67DBTの反応式を[化7]に示す。
[化7]
Figure 0006404133
8−67DBTのMS、H−NMRおよび13C−NMRの測定結果を以下に示す。また、8−67DBTH−NMRスペクトルを図5に、13C−NMRスペクトルを図6に示す。
MS(APPI) m/z=576
H−NMR(Cl4, 400.4MHz)δ=0.91(6H,t,J=7.1Hz),1.31(20H,m),1.85(4H,m),3.04(4H,t,J=7.4Hz),7.25(2H,s),7.76(2H,d,J=8.6Hz),7.94(2H,d,J=8.6Hz).
13C−NMR(CCl, 100.7MHz)δ=14.3,22.7,29.2,29.3,29.4,30.9,31.5,31.9,120.1,120.2,121.2,127.0,131.8,132.1,137.7,139.0,146.7
同様の合成法を用いて54DBTを合成した。54DBTの合成は、前記の反応式[化5]に示されている。
54DBTのMSおよびH−NMRの測定結果を以下に示す。また、54DBTH−NMRスペクトルを図7に示す。
MS(APPI) m/z=352
1H―NMR(CCl, 400.4MHz)δ=7.76(2H,d,J=5.3Hz),7.96(6H,m).
図8、図9、図10に、有機溶媒1,1,2,2−Tetrachloroethaneに溶解させたペンタセン、54DBT及び8−67DBTの0時間、24時間及び48時間後の経時変化におけUVスペクトルを示す。これらの図より、54DBT及び8−67DBTは、溶液中で48時間放置しても、スペクトルの変化が全く無く、非常に安定しているということがいえる。一方、ペンタセンは24時間後でスペクトルが大きく変化し、溶液中で不安定で、分解してしまっていることがわかる。
溶解度は、2,3―DNTTがジクロロメタン中3.4mg/L(文献値)、45DBT3は、45.5mg/Lであるのに対し、54DBTは、166.7mg/Lという結果となり、54DBTは、45DBT、2,3―DNTTよりも溶解性が高いことが分かる。
また、アルキル基を有する8−67DBTの溶解度は、ジクロロメタン中1125mg/Lであり、80℃トルエン中66g/Lと溶解性が非常に高い。
また、図11、図12に示すように、DSC(示差走査熱量計)の測定結果より、2,1−DNTTの融点が306.3−307.0℃、54DBT3の融点が357.6−358.0℃となり、54DBTは2,1−DNTTよりも融点が高く、低温での相転移点もないことから、耐熱性に優れているといえる。
45DBT、54DBT、67DBT、54DBTおよび8−67DBTのHOMO−LUMOの計算を目的として、分子軌道計算プログラムGaussian09を用いて、密度汎関数理論(DFT)に基づく計算により構造最適化計算を行った。DFT計算を行うにあたり、密度汎関数にB3LYPを、基底関数に6−31G(d)を選択した。
ここで、Gaussian及び密度汎関数理論について概説する。
Gaussianは、多種多様な分子・化学反応を解析・設計するための量子化学計算ソフトウェアであり、有名で利用者数の多い量子化学計算ソフトウェアである。分子設計・構造解析・化学反応解析などで多くの成果を上げている。Gaussianは、様々な半経験的・非経験的量子化学計算法に関する機能を有しており、密度汎関数理論に基づく計算にも対応している。また、分子構造・基準振動などの基礎物性や、NMR化学シフトや紫外・可視吸収スペクトルなどの分子の同定や材料設計に役立つ物性値などを算出することが可能である。
密度汎関数理論(Density Functional Theory, DFT)とは、物理や化学の分野に於いて、原子、分子、凝集系などの多体電子系の電子状態を調べるために用いられる量子力学の理論である。この理論では、多体系の全ての物理量は空間的に変化する電子密度の汎関数として表され、密度汎関数理論という名前はそれに由来している。汎関数理論を用いた計算は実験結果と十分に一致し、また計算コストもハートリー-フォック法などの多体の波動関数を用いる手法と比べて低為、最も広く使われている手法である。
上記のように計算した結果を図3に示す。45DBTのHOMOレベルが、−5.50eVで、54DBTのほうが、HOMOレベルのAu電極の仕事関数に近いため、正孔の注入障壁が小さく、Au電極から半導体層へ正孔が注入しやすくなり、より低電圧で駆動するようになり、トランジスタ性能が向上すると推察される。
また、同様な方法で計算した各種DBTの分子起動計算結果を以下の表1に示す。
Figure 0006404133
表1より、45DBTのHOMOレベルは、54DBT、67DBT、54DBT−cおよび8−67DBTのどの化合物よりも深いことがわかる。
前述のごとく、54DBTはウェットプロセスに利用するため溶液中で安定であり、かつ溶解性の高いことが特徴である。しかし、有機トランジスタの半導体層に使用して、その基本的な特性を評価する場合、多結晶やアモルファス状態の薄膜として使用するよりも、単結晶の薄膜を用いて評価するほうが、欠陥が少ないために、材料本来のポテンシャルを評価できると考えられている。
そこで、本発明では、Physical Vapor Transport(PVT)法およびキャスト法を用いて、54DBT誘導体の少なくとも一種の単結晶を含有してなる有機トランジスタを試作し、その性能を評価した。次いで、真空蒸着装置を用いて、54DBT誘導体を半導体層として使用した有機薄膜トランジスタを作成し、その性能を評価した。なお、トランジスタ性能を調べるため、各素子は以下のように作成した。
54DBTの単結晶トランジスタの作成(PVT法)
54DBTを170℃に加熱しながら、アルゴンガスをキャリアガスとして、100ml/minの流速で流し、結晶の析出部分を120℃にすることで54DBT3の単結晶サンプルを作成した。
上記の方法で作成した54DBTの単結晶を用いて、図1に示す構造の薄膜デバイスを作成した。具体的には未処理の熱酸化膜を形成したシリコンウェハー(Si/SiO基板(bare))、0.3wt%のポリスチレン(PS)溶液を2000rpmで30秒間スピンコートし、90℃で1時間アニールを行ったSi/SiO基板(膜厚13nm)、CYTOP:薄め液=1:9の溶液を2000rpmで30秒間の条件でスピンコート法により成膜し、90℃で10分間、200℃で1時間アニールを行ったSi/SiO基板を用いた(膜厚27.8nm)。ソース・ドレイン電極は単結晶の両端にカーボンペーストを塗布することで形成、トップコンタクト型のFET素子を作製し、減圧条件下でFET測定を行った。
54DBTの単結晶トランジスタの作成(キャスト法)
54DBTの0.01wt%メシチレン溶液を基板へキャストした。調整の際、室温でサンプルが溶解しなかったため、ヒートガンを使用した。基板は0.7wt%のポリメチルメタクリレート(PMMA)溶液を2000rpmで30秒間の条件でスピンコート法により成膜し、120℃で4時間アニールしたSi/SiO基板(膜厚30nm)を使用した。ソース・ドレイン電極は単結晶の両端にカーボンペーストを塗布することで形成し、減圧条件下でFET測定を行った。
54DBTの有機薄膜トランジスタの作成(蒸着)
54DBTを真空蒸着装置を用いて基板上に50nm蒸着し、さらにその上にソース、ドレイン電極となる金を電子ビーム法を用いて80nm蒸着(L=50μm、W=1.5mm)し、トップコンタクト型素子を作成した。なお、用いた基板はSi/SiO基板にPSとCYTOPでそれぞれ表面処理したものと未処理(bare)のものを用い、有機膜の作製条件として、基板温度は室温で作製を行った。AFM測定によりPSの膜厚は13nm、CYTOPの膜厚は27.8nmであった。
8−67DBTについても同様に有機トランジスタを試作し、その性能を評価した。
8−67DBTの単結晶トランジスタの作成(キャスト法)
8−67DBTのメシチレン溶液を0.2wt%、0.1wt%、0.05wt%の濃度で調整し、基板へキャストした。調整の際、室温でサンプルが溶解しなかったため、ヒートガンを使用した。基板は0.7wt%のPMMA溶液を2000rpmで30秒間の条件でスピンコート法により成膜し、120℃で4時間アニールしたSi/SiO2基板(膜厚30nm)を使用した。ソース・ドレイン電極は単結晶の両端にカーボンペーストを塗布することで形成し、減圧条件下でFET測定を行った。
8−67DBTの有機薄膜トランジスタの作成(蒸着)
8−67DBTを真空蒸着装置を用いて基板上に50nm蒸着し、さらにその上にソース、ドレイン電極となる金を電子ビーム法を用いて80nm蒸着(L=50μm、W=1.5mm)し、トップコンタクト型素子を作成した。なお、用いた基板はSi/SiO基板にPSとCYTOPでそれぞれ表面処理したものと未処理(bare)のものを用い、有機膜の作製条件として、基板温度は室温で作製を行った。
上記のように作製した各素子についてその性能を測定した結果を表2に示す。
Figure 0006404133
2,1−DNTTの単結晶の電界効果移動度は0.04cm/(Vs)で、On/Off電流比は10(特許文献3)であるため、上記の結果より、54DBTは2,1−DNTTよりもトランジスタ特性が優れているといえる。
本願に係わる発明は、末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料を有機半導体層に使用した有機トランジスタである。この有機半導体材料は、上記のように有機溶媒に対する溶解度が高く、安定性もあり、特に安価とされるウェットプロセスで有機トランジスタを作製することが可能である。そのため、今後、広くこの分野での需要使用が期待される。
1 トップコンタクト型FET
2 ボトムコンタクト型FET
3 ソース
4 ドレイン
5 有機半導体
6 絶縁膜
7 基板(ゲート)

Claims (3)

  1. 化学式[化1]で示される末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする化合物を有機半導体に使用する有機トランジスタ。[化1]
    Figure 0006404133
    化学式〔化1〕中の置換基RからRは、水素原子及びハロゲン原子、炭素数が3から60のアリール基、炭素数が3から60の複素環基、炭素数が1から30のアルキル基、炭素数が2から30のアルケニル基、炭素数が2から30のアルキニル基、炭素数が1から30のアルコキシル基、炭素数が1から60のアミノ基、炭素数が1から30のアミド基、炭素数が1から30のイミノ基、炭素数が1から30のカルボキシル基、ヒドロキシル基、炭素数が1から30のエステル基、ニトロ基、ニトリル基、炭素数が1から30のスルフィド基、メルカプト基、炭素数が1から30のスルホニル基、炭素数が1から60のシリル基のうち、少なくとも一つを含み、これらの各基は置換基を有していてもよい。
  2. 化学式[化2]で示される末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする化合物を有機半導体に使用する有機トランジスタ。[化2]
    Figure 0006404133
    ただし、化学式[化2]中のRからRは、請求項1の[化1]のRからRと同じである。
  3. 請求項1から請求項2に記載の化学式[化1]、[化2]の有機半導体材料を組み合わせて有機半導体層に使用する有機トランジスタ。
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