以下、本発明の実施例1に係るコネクタC1ついて図1〜図4を参照しつつ説明する。コネクタC1は、図示しないケースと、ボディ100と、端子群200とを備えている。なお、図1〜図3に示すX−X’方向は、コネクタC1の端子群200の複数の端子の配列方向であり且つ特許請求の範囲の第1方向に相当する。X−X’方向のうちのX方向が第1方向の一方、X’方向が第1方向の他方に相当する。図1及び図3に示すY−Y’方向は、コネクタC1の端子群200の端子の長手方向であり且つ特許請求の範囲の第2方向に相当する。Y−Y’方向は、X−X’方向に直角に交差している。Y−Y’方向のうちのY方向が第2方向の一方、Y’方向が第2方向の他方に相当する。図2に示すZ−Z’方向は、コネクタC1のボディ100の厚み方向であり且つ特許請求の範囲の第3方向に相当する。Z−Z’方向は、Y−Y’方向及びX−X’方向に直角に交差している。Z−Z’方向のうちのZ方向が第3方向の一方、Z’方向が第3方向の他方に相当する。
端子群200は、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5を含んでいる。端子群200の端子は、G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の順で、ボディ100内に同じ高さ位置(第1高さ位置)でX−X’方向に間隔をあけて部分的に保持されている。ボディ100及び端子群200は、上記ケースに収容されている。ケース内のボディ100よりもY方向側の空間が、相手方コネクタが接続可能な接続孔となっている。
端子S3a、S3bは、図1〜図3に示されるように、Y−Y’方向の成分を含む方向に延びており且つX−X’方向に間隔をあけて隣り合う差動信号端子である。端子S3aがX’方向側に位置し、端子S3bがX方向側に位置している。端子S3b、S3aが特許請求の範囲の一方の第1端子、他方の第1端子に相当する。
端子S3aは、図3に最も良く示されているように、接点部S3a1と、接続部S3a2と、中間部S3a3とを有している。接点部S3a1は、Y−Y’方向に延びている。接点部S3a1は、ボディ100からY方向に突出しており且つ上記接続孔内に配置されている。接点部S3a1の先端部は、Z’方向に湾曲している。
接続部S3a2はY−Y’方向に延びている。接続部S3a2は、接点部S3a1のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置している。接続部S3a2は接点部S3a1と同じ高さ位置に位置している。接続部S3a2は、前部と、後部とを有している。接続部S3a2の前部は、接続部S3a2のY方向側の部分であって、ボディ100内に保持されている。すなわち、接続部S3a2の前部は、接続部S3a2の前部とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。接続部S3a2の後部は、接続部S3a2の前部に連続するY’方向側の部分であって、ボディ100からY’方向に突出している。
中間部S3a3は、接点部S3a1と接続部S3a2の前部との間に設けられ、接点部S3a1と接続部S3a2とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部S3a3は、中間部S3a3とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部S3a3は、接点部S3a1から接続部S3a2へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。
端子S3bは、接点部S3b1と、接続部S3b2と、中間部S3b3とを有している。接点部S3b1は、接点部S3a1と同様の構成である。接点部S3b1は、接点部S3a1のX方向側に間隔をあけて配置され且つ上記接続孔内に配置されている。
接続部S3b2は、接続部S3a2と同様の構成である。接続部S3b2は、接点部S3b1のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置するように、接続部S3b2が接続部S3a2のX方向側に間隔をあけて配置されている。接続部S3b2は接点部S3b1と同じ高さ位置に位置している。
中間部S3b3は、接点部S3b1と接続部S3b2の前部との間に設けられ、接点部S3b1と接続部S3b2とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部S3b3は、中間部S3b3とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部S3b3は、接点部S3b1から接続部S3b2へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部S3b3は中間部S3a3のX方向側に間隔をあけて配置されている。中間部S3b3の接点部S3b1に対する傾斜角は、中間部S3a3の接点部S3a1に対する傾斜角と同じである。
端子G4は、図1〜図3に示されるように、Y−Y’方向の成分を含む方向に延びており且つ端子S3bと端子S4aとの間に配置された差動信号端子以外の端子である。例えば、端子G4は、グランド端子又は端子S3a、S3b、S4a、S4bよりも低速の信号を伝送可能な低速信号端子である。より具体的には、低速信号端子は、端子S3a、S3b、S4a、S4bに伝送される信号の周波数の1/10以下又は1/100以下の周波数の信号を伝送可能なシングルエンド信号端子、電源端子又は機能端子等である。なお、端子G4が特許請求の範囲の第2端子に相当する。
端子G4は、図3に最も良く示されているように、接点部G41と、接続部G42と、中間部G43とを有している。接点部G41は、Y−Y’方向に延び、ボディ100からY方向に突出しており且つ上記接続孔内に配置されている。接点部G41は、端子S3bの接点部S3b1のX方向側に間隔をあけて配置されている。接点部G41の先端部は、Z’方向に湾曲している。
接続部G42はY−Y’方向に延びている。接続部G42は、端子S3bの接続部S3b2のX方向側に間隔をあけて配置されている。接続部G42は、接点部G41のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置している。接続部G42は、接点部G41と同じ高さ位置に位置している。接続部G42は、前部と、後部とを有している。接続部G42の前部は、接続部G42のY方向側の部分であって、ボディ100内に保持されている。すなわち、接続部G42の前部は、接続部G42の前部とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。接続部G42の後部は、接続部G42の前部に連続するY’方向側の部分であって、ボディ100からY’方向に突出している。
中間部G43は、接点部G41と接続部G42の前部との間に設けられ、接点部G41と接続部G42とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部G43は、中間部G43とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部G43は、接点部G41から接続部G42へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部G43は、端子S3bの中間部S3b3のX方向側に間隔をあけて配置されている。
端子G3bは、図1〜図3に示されるように、Y−Y’方向の成分を含む方向に延びており且つ端子S3aのX’方向側に間隔をあけて配置された差動信号端子以外の端子である。例えば、端子G3bは、グランド端子又は端子S3a、S3b、S2a、S2bよりも低速の信号を伝送可能な低速信号端子である。より具体的には、低速信号端子は、端子S3a、S3b、S2a、S2bに伝送される信号の周波数の1/10以下又は1/100以下の周波数の信号を伝送可能なシングルエンド信号端子、電源端子又は機能端子等である。なお、端子G3bが、特許請求の範囲の第3端子に相当する。
端子G3bは、図3に最も良く示されているように、接点部G3b1と、接続部G3b2と、中間部G3b3とを有している。接点部G3b1は、端子G4の接点部G41と同様の構成である。接点部G3b1は、端子S3aの接点部S3a1のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
接続部G3b2はY−Y’方向に延びている。接続部G3b2は、端子S3aの接続部S3a2のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部G3b2は、接点部G3b1のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置している。接続部G3b2は、接点部G3b1と同じ高さ位置に位置している。接続部G3b2は、前部と、後部とを有している。接続部G3b2の前部は、接続部G3b2のY方向側の部分であって、ボディ100内に保持されている。すなわち、接続部G3b2の前部は、接続部G3b2の前部とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。接続部G3b2の後部は、接続部S3a2の前部に連続するY’方向側の部分であって、ボディ100からY’方向に突出している。
中間部G3b3は、接点部G3b1と接続部G3b2の前部との間に設けられ、接点部G3b1と接続部G3b2とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部G3b3は、中間部G3b3とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部G3b3は、接点部G3b1から接続部G3b2へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部G3b3は、端子S3aの中間部S3a3のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
端子G3aは、図1〜図3に示されるように、Y−Y’方向の成分を含む方向に延びており且つ端子G3bと端子S2bとの間(すなわち、端子S2bのX方向側)に配置された差動信号端子以外の端子である。例えば、端子G3aは、グランド端子又は端子S3a、S3b、S2a、S2bよりも低速の信号を伝送可能な低速信号端子である。より具体的には、低速信号端子は、端子S3a、S3b、S2a、S2bに伝送される信号の周波数の1/10以下又は1/100以下の周波数の信号を伝送可能なシングルエンド信号端子、電源端子又は機能端子等である。なお、端子G3aが、特許請求の範囲の第2端子に相当する。
端子G3aは、図3に最も良く示されているように、接点部G3a1と、接続部G3a2と、中間部G3a3とを有している。接点部G3a1は、端子G4の接点部G41と同様の構成であって、端子G3bの接点部G3b1のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
接続部G3a2は、端子G3bの接続部G3b2と同様の構成であって、接続部G3b2のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部G3a2は、接点部G3a1のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置している。接続部G3a2は、接点部G3a1と同じ高さ位置に位置している。
中間部G3a3は、接点部G3a1と接続部G3a2の前部との間に設けられ、接点部G3a1と接続部G3a2とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部G3a3は、中間部G3a3とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部G3a3は、接点部G3a1から接続部G3a2へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部G3a3は、端子G3bの中間部G3b3のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
端子S2a、S2bは、図1〜図3に示されるように、Y−Y’方向の成分を含む方向に延びており且つX−X’方向に間隔をあけて隣り合う差動信号端子である。端子S2aがX’方向側に位置し、端子S2bがX方向側に位置している。端子S2b、S2aは、特許請求の範囲の一方の第1端子、他方の第1端子に相当する。
端子S2bは、図3に最も良く示されているように、接点部S2b1と、接続部S2b2と、中間部S2b3とを有している。接点部S2b1は、接点部S3b1と同様の構成である。接続部S2b2は、接続部S3b2と同様の構成であって、接点部S2b1のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置するように、端子G3aの接続部G3a2のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部S2b2は接点部S2b1と同じ高さ位置に位置している。
中間部S2b3は、接点部S2b1と接続部S2b2の前部との間に設けられ、接点部S2b1と接続部S2b2とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部S2b3は、中間部S2b3とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部S2b3は、接点部S2b1から接続部S2b2へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部S2b3は、端子G3aの中間部G3a3のX’方向側に間隔をあけて配置されている。中間部S2b3の接点部S2b1に対する傾斜角は、中間部S3a3、S3b3の接点部S3a1、S3b1に対する傾斜角よりも小さい。
端子S2aは、接点部S2a1と、接続部S2a2と、中間部S2a3とを有している。接点部S2a1は、端子S3aの接点部S3a1と同様の構成であって、端子S2bの接点部S2b1のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部S2a2は、端子S3aの接続部S3a2と同様の構成であって、接点部S2a1のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置するように、端子S2bの接続部S2b2のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部S2a2は接点部S2a1と同じ高さ位置に位置している。
中間部S2a3は、接点部S2a1と接続部S2a2の前部との間に設けられ、接点部S2a1と接続部S2a2とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部S2a3は、中間部S2a3とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部S2a3は、接点部S2a1から接続部S2a2へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部S2a3は、端子S2bの中間部S2b3のX’方向側に間隔をあけて配置されている。中間部S2b3の接点部S2b1に対する傾斜角は、中間部S2a3の接点部S2a1に対する傾斜角と同じである。
端子G2は、図1〜図3に示されるように、Y−Y’方向の成分を含む方向に延びており且つ端子S2aと端子S1bとの間(すなわち、端子S2aのX’方向側)に配置された差動信号端子以外の端子である。例えば、端子G2は、グランド端子又は端子S1a、S1b、S2a、S2bよりも低速の信号を伝送可能な低速信号端子である。より具体的には、低速信号端子は、端子S1a、S1b、S2a、S2bに伝送される信号の周波数の1/10以下又は1/100以下の周波数の信号を伝送可能なシングルエンド信号端子、電源端子又は機能端子等である。なお、端子G2が特許請求の範囲の第3端子に相当する。
端子G2は、図3に最も良く示されているように、接点部G21と、接続部G22と、中間部G23とを有している。接点部G21は、端子G4の接点部G41と同様の構成である。接点部G21は、端子S2aの接点部S2a1のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
接続部G22は、端子G4の接続部G42と同様の構成である。接続部G22は、接点部G21のX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向側に位置するように、端子S2aの接続部S2a2のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部G22は、接点部G21と同じ高さ位置に位置している。
中間部G23は、接点部G21と接続部G22の前部との間に設けられ、接点部G21と接続部G22とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部G23は、中間部G23とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部G23は、接点部G21から接続部G22へX方向及びY’方向の成分を含む斜め方向に延びている(傾斜している)。中間部G23は、端子S2aの中間部S2a3のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
端子S4a、S4bは、次の相違点以外、端子S3a、S3bと同様の構成である。その相違点は、端子S4a、S4bの中間部の接点部に対する傾斜角が、端子S3a、S3bの中間部S3a3、S3b3の接点部S3a1、S3b1に対する傾斜角よりも大きいことである。よって、端子S4a、S4bについて、端子S3a、S3bと重複する説明は省略する。
端子G5は、次の相違点以外、端子G3bと同様の構成である。その相違点は、端子G5の中間部の幅が、端子G3bの中間部G3b3の幅よりも若干大きく、端子G5の中間部の接点部に対する傾斜角が、端子G3bの中間部G3b3の接点部G3b1に対する傾斜角よりも大きいことである。よって、端子G5について、端子G3bと重複する説明は省略する。
端子S1a、S1bは、次の相違点以外、端子S2a、S2bと同様の構成である。その相違点は、端子S1a、S1bの中間部の接点部に対する傾斜角が、端子S2a、S2bの中間部S2a3、S2b3の接点部S2a1、S2b1に対する傾斜角よりも小さいことである。よって、端子S1a、S1bについて、端子S2a、S2bと重複する説明は省略する。
端子G1は、Y−Y’方向に延びており且つ端子S1aのX’方向側に配置されたグランド端子又は低速信号端子である。この低速信号端子は、端子S1b、S1aよりも低速の信号を伝送可能な端子である。例えば、低速信号端子として、端子S1b、S1aに伝送される信号の周波数の1/10以下又は1/100以下の周波数の信号を伝送可能なシングルエンド信号端子、電源端子又は機能端子等を用いることが可能である。なお、端子G1は、特許請求の範囲の残りの第4端子に相当する。
端子G1は、図3に最も良く示されているように、接点部G11と、接続部G12と、中間部G13とを有している。接点部G11は、接点部G3b1と同様の構成であって、端子S1aの接点部S1a1のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部G12は、接続部G3b2と同様の構成であって、端子S1aの接続部S1a2のX’方向側に間隔をあけて配置されている。接続部G12は、接点部G11のY’方向側に位置している。接続部G12は、接点部G11と同じ高さ位置に位置している。
中間部G13は、接点部G11と接続部G12の前部との間に設けられ、接点部G11と接続部G12とを繋いでおり且つボディ100内に保持されている。すなわち、中間部G13は、中間部G13とボディ100との間に隙間なく、ボディ100に覆われている。中間部G13は、接点部G11から接続部G12へY’方向に延びている。中間部G13は、端子S1aの中間部S1a3のX’方向側に間隔をあけて配置されている。
ボディ100は、図1〜図3に示されるように、絶縁性を有する成形樹脂で構成されている。ボディ100は、第1面101と、第2面102と、第1部110a、110bと、第2部120a、120bと、第3部130a、130bと、第1凹部140と、第2凹部150とを有している。
第1部110aは、図3に最も良く示されているように、端子S2aと端子S2bとに挟まれたボディ100の一部(樹脂)であって、端子S2aと端子S2bとに沿って延びている。
第2部120aは、端子S2bと端子G3aとに挟まれたボディ100の一部(樹脂)であって、端子S2bと端子G3aとに沿って延びている。第2部120aの長さ方向の一部には、第2間隙121aが設けられている。第2間隙121aは、端子S2bから端子G3aまで延びている。端子S2bの後述する露出部と端子G3aの後述する露出部が第2間隙121aを通じて部分的に対向している。
第3部130aは、端子S2aと端子G2とに挟まれたボディ100の一部(樹脂)であって、端子S2aと端子G2とに沿って延びている。第3部130aの長さ方向の一部には、第3間隙131aが設けられている。第3間隙131aは、端子S2aから端子G2まで延びている。端子S2aの後述する露出部と端子G2の後述する露出部が第3間隙131aを通じて部分的に対向している。
第1部110bは、端子S3aと端子S3bとに挟まれたボディ100の一部(樹脂)であって、端子S3aと端子S3bとに沿って延びている。
第2部120bは、端子S3bと端子G4とに挟まれたボディ100の一部(樹脂)であって、端子S3bと端子G4とに沿って延びている。第2部120bの長さ方向の一部には、第2間隙121bが設けられている。第2間隙121bは、端子S3bから端子G4まで延びている。端子S3bの後述する露出部と端子G4の後述する露出部が第2間隙121bを通じて部分的に対向している。
第3部130bは、端子S3aと端子G3bとに挟まれたボディ100の一部(樹脂)であって、端子S3aと端子G3bとに沿って延びている。第3部130bの長さ方向の一部には、第3間隙131bが設けられている。第3間隙131bは、端子S3aから端子G3bまで延びている。端子S3aの後述する露出部と端子G3bの後述する露出部が第3間隙131bを通じて部分的に対向している。第3間隙131a、第2間隙121a、第3間隙131b及び第2間隙121bがX−X’方向に並んでいる。
第1凹部140は、図2に最も良く示されているように、ボディ100の第2間隙121a、第3間隙131a、第2間隙121b及び第3間隙131bよりもZ方向側の部分に、当該第2間隙121a、第3間隙131a、第2間隙121b及び第3間隙131bに連通するように設けられている。第1凹部140はX−X’方向に延びており且つボディ100の第1面101に開口している。第1凹部140から端子S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3bの長さ方向の一部の全領域(露出部)が露出し、端子G2の長さ方向の一部のX方向側の領域(露出部)が露出し、且つ端子G4の長さ方向の一部のX’方向側の領域(露出部)がZ方向側に露出している。なお、端子G2の前記一部のX’方向側の領域(露出部以外の領域(非露出部))はボディ100に保持され、端子G4の前記一部のX方向側の領域(露出部以外の領域(非露出部))はボディ100に保持されている。
第2凹部150は、ボディ100の第2間隙121a、第3間隙131a、第2間隙121b及び第3間隙131bよりもZ’方向側の部分に、当該第2間隙121a、第3間隙131a、第2間隙121b及び第3間隙131bに連通するように設けられている。第2凹部150はX−X’方向に延びており且つボディ100の第2面102に開口している。第2凹部150から端子S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3bの露出部が露出し、端子G2の露出部が露出し、且つ端子G4の露出部がZ’方向側に露出している。
以下、コネクタC1を製造するために使用される第1、第2金型10a、10bについて図4を参照しつつ説明する。第1金型10aは、凹部11aと、第1押え部12aとを有している。第2金型10bは、凹部11bと、第2押え部12bと、突部13b(第2突部)と、突部14b(第3突部)と、突部15b(第2突部)と、突部16b(第3突部)とを有している。
第1金型10aの凹部11aは、ボディ100のZ’方向側の略半分の形状に対応している。第1金型10aの第1押え部12aは、凹部11aの底面の中央部上に設けられている。第1押え部12aはX−X’方向に延びており且つボディ100の第2凹部150の形に対応した外形を有している。
第2金型10bの凹部11bは、ボディ100のZ方向側の残り略半分の形状に対応している。第2金型10bの第2押え部12bは、凹部11bの天面の中央部上に設けられている。第2押え部12bはX−X’方向に延びており且つボディ100の第1凹部140の形に対応した外形を有している。突部13bは、第2押え部12bの先端面上のボディ100の第2間隙121aに対応する位置に設けられている。突部13bの外形は、第2間隙121aの形に対応している。突部13bは、端子S2bの露出部のX方向側の端面と、端子G3aの露出部のX’方向側の端面とに当接可能である。突部14bは、第2押え部12bの先端面上のボディ100の第3間隙131aに対応する位置に設けられている。突部14bの外形は、第3間隙131aの形に対応している。突部14bは、端子G2の露出部のX方向側の端面と、端子S2aの露出部のX’方向側の端面とに当接可能である。突部15bは、第2押え部12bの先端面上のボディ100の第2間隙121bに対応する位置に設けられている。突部15bの外形は、第2間隙121bの形に対応している。突部15bは、端子S3bの露出部のX方向側の端面と、端子G4の露出部のX’方向側の端面とに当接可能である。突部16bは、第2押え部12bの先端面上のボディ100の第3間隙131bに対応する位置に設けられている。突部16bの外形は、第3間隙131bの形に対応している。突部16bは、端子G3bの露出部のX方向側の端面と、端子S3aの露出部のX’方向側の端面とに当接可能である。
なお、第1、第2金型10a、10bのキャビティEは、凹部11a、11bと、第1、第2押え部12a、12bと、突部13bと、突部14bと、突部15bと、突部16bとによって区画されている。
以下、上記第1、第2金型10a、10bを用いてコネクタC1を製造する第1方法について図4を参照しつつ説明する。まず、端子群200の端子を用意する。この端子を、G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の順で、第1金型10a上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。このとき、端子S2a、S2bが第1金型10a上にX−X’方向に間隔をあけて配置される。端子G3aが第1金型10a上の端子S2bのX方向側に間隔をあけて配置される。端子G2が第1金型10a上の端子S2aのX’方向側に間隔をあけて配置される。端子S3a、S3bが第1金型10a上にX−X’方向に間隔をあけて配置される。端子G4が第1金型10a上の端子S3bのX方向側に間隔をあけて配置される。端子G3bが第1金型10a上の端子S3aのX’方向側に間隔をあけて配置される。端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部が第1金型10aの第1押え部12aの先端面に当接する。
その後、第1、第2金型10a、10bを型締めする。これにより、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5が第1、第2金型10a、10bのキャビティE内に部分的に収容される。
この第1、第2金型10a、10bの型締めは、以下のステップを含む。第2金型10bの突部13bが、キャビティE内で端子S2bの露出部と端子G3aの露出部との間に挿入され(配置され)、端子S2bの露出部のX方向側の端面と端子G3aの露出部のX’方向側の端面とに当接する。第2金型10bの突部14bが、キャビティE内で端子G2の露出部と端子S2aの露出部との間に挿入され(配置され)、端子G2の露出部のX方向側の端面と端子S2aの露出部のX’方向側の端面とに当接する。第2金型10bの突部15bは、キャビティE内で端子S3bの露出部と端子G4の露出部との間に挿入され(配置され)、端子S3bの露出部のX方向側の端面と端子G4の露出部のX’方向側の端面とに当接する。第2金型10bの突部16bは、キャビティE内で端子G3bの露出部と端子S3aの露出部との間に挿入され(配置され)、端子G3bの露出部のX方向側の端面と端子S3aの露出部のX’方向側の端面とに当接する。第2金型10bの第2押え部12bが端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部に当接する。これにより、第1金型10aの第1押え部12aと第2金型10bの第2押え部12bとが端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部を挟持する。
これと共に、端子G1の接続部G12の前部及び中間部G13、端子S1aの接続部S1a2の前部及び中間部S1a3、端子S1bの接続部S1b2の前部及び中間部S1b3、端子G2の接続部G22の前部及び中間部G23の露出部以外の部分(非露出部を含む。)、端子S2aの接続部S2a2の前部及び中間部S2a3の露出部以外の部分、端子S2bの接続部S2b2の前部及び中間部S2b3の露出部以外の部分、端子G3aの接続部G3a2の前部及び中間部G3a3の露出部以外の部分、端子G3bの接続部G3b2の前部及び中間部G3b3の露出部以外の部分、端子S3aの接続部S3a2の前部及び中間部S3a3の露出部以外の部分、端子S3bの接続部S3b2の前部及び中間部S3b3の露出部以外の部分、端子G4の接続部G42の前部及び中間部G43の露出部以外の部分(非露出部を含む。)、端子S4aの接続部S4a2の前部及び中間部S4a3、端子S4bの接続部S4b2の前部及び中間部S4b3、及び端子G5の接続部G52の前部及び中間部G53が、キャビティE内に中空配置される。以下、各端子のキャビティE内に配置される部分をインサート部とも称する。
その後、第1、第2金型10a、10bのキャビティE内に絶縁性を有する樹脂Rを射出する。すると、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5のインサート部が樹脂R内にインサートされる。端子G2、S2aのインサート部の露出部以外の部分間に樹脂Rが流入する。端子S2a、S2bのインサート部の間に樹脂Rが流入する。端子S2b、G3aのインサート部の露出部以外の部分間に樹脂Rが流入する。端子G3b、S3aのインサート部の露出部以外の部分間に樹脂Rが流入する。端子S3a、S3bのインサート部の間に樹脂Rが流入する。端子S3b、G4のインサート部の露出部以外の部分間に樹脂Rが流入する。端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の接点部が樹脂RからY方向に突出する。端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の接続部の後部が樹脂RからY’方向に突出する。
その後、キャビティE内の樹脂Rを硬化させる。硬化した樹脂Rがボディ100となる。このとき、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5のインサート部がボディ100にX−X’方向に間隔をあけて保持される(インサート成形される)。端子G2、S2aのインサート部の露出部以外の部分間の樹脂Rが、第3部130aとなる。端子S2a、S2bのインサート部の間の樹脂Rが第1部110aとなる。端子S2b、G3aのインサート部の露出部以外の部分間の樹脂Rが第2部120aとなる。端子G3b、S3aのインサート部の露出部以外の部分間の樹脂Rが第3部130bとなる。端子S3a、S3bのインサート部の間の樹脂Rが第1部110bとなる。端子S3b、G4のインサート部の露出部以外の部分間の樹脂Rが第2部120bとなる。第1押え部12aの外形に応じてボディ100の第2凹部150が成形され、第2押え部12bの外形に応じてボディ100の第1凹部140が成形される。突部14bの外形に応じて、第3間隙131aが端子G2の露出部と端子S2aの露出部との間に形成される。突部13bの外形に応じて、第2間隙121aが端子S2bの露出部と端子G3aの露出部との間に形成される。突部16bの外形に応じて、第3間隙131bが端子G3bの露出部と端子S3aの露出部との間に形成される。突部15bの外形に応じて、第2間隙121bが端子S3bの露出部と端子G4の露出部との間に形成される。
その後、第1、第2金型10a、10bを離型させる。すると、第1押え部12aがボディ100の第2凹部150から取り外される。第2押え部12bがボディ100の第1凹部140から取り外される。突部13bが第2間隙121aから取り外される。突部14bが第3間隙131aから、突部15bが第2間隙121bから取り外される。突部16bが第3間隙131bから取り外される。これにより、端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部が第1、第2凹部140、150から露出する。以上の通り、ボディ100に端子群200の端子がインサート成形される。
その後、ケースを用意する。その後、ボディ100及び端子群200の端子をケースに収容させる。以上のようにコネクタC1が製造される。
以下、次の図示しない第1、第2金型を用いてコネクタC1を製造する第2方法について説明する。この第1、第2金型は、次の通り第1、第2金型10a、10bと相違している以外、同じ構成である。その相違点は、上記した突部13b、突部14b、突部15b及び突部16bが、第2金型の第2押え部12bではなく、第1金型の第1押え部12aの先端面に設けられていることである。
まず、端子群200の端子を用意する。端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部が第1金型の第1押え部12aの先端面に当接するように、当該端子を、G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の順で、第1金型上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。
この端子の配置は以下のステップを含む。端子S2aの露出部を突部14bにX方向側から当接させ、端子S2bの露出部を突部13bにX’方向側から当接させ、当該端子S2a、S2bを第1金型上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。端子G3aの露出部を突部13bにX方向側から当接させ、端子G3aを第1金型上の端子S2bのX方向側に間隔をあけて配置する。端子G2の露出部を突部14bにX’方向側から当接させ、端子G2を第1金型上の端子S2aのX’方向側に間隔をあけて配置する。これにより、突部13bが端子S2bの露出部と端子G3aの露出部との間に位置し、端子S2bの露出部のX方向側の端面と端子G3aの露出部のX’方向側の端面とに当接する。突部14bが、端子G2の露出部と端子S2aの露出部との間に位置し、端子G2の露出部のX方向側の端面と端子S2aの露出部のX’方向側の端面とに当接する。端子S3aの露出部を突部16bにX方向側から当接させ、端子S3bの露出部を突部15bにX’方向側から当接させ、当該端子S3a、S3bを第1金型上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。端子G4の露出部を突部16bにX方向側から当接させ、端子G4を第1金型上の端子S3bのX方向側に間隔をあけて配置する。端子G3bの露出部を突部15bにX’方向側から当接させ、端子G3bを第1金型上の端子S3aのX’方向側に間隔をあけて配置する。これにより、突部15bが、端子S3bの露出部と端子G4の露出部との間に位置し、端子S3bの露出部のX方向側の端面と端子G4の露出部のX’方向側の端面とに当接する。突部16bが、端子G3bの露出部と端子S3aの露出部との間に位置し、端子G3bの露出部のX方向側の端面と端子S3aの露出部のX’方向側の端面とに当接する。
その後、第1、第2金型を型締めする。これにより、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5が第1、第2金型のキャビティE内に部分的に収容される。
第1、第2金型の型締めは、以下のステップを含む。第2金型の第2押え部12bが端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部に当接する。これにより、第1金型の第1押え部12aと第2金型の第2押え部12bとが端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部を挟持する。この挟持によって、以下の状態が維持される。1)第1金型の突部13bが、キャビティE内で端子S2bの露出部と端子G3aの露出部との間に位置し、端子S2bの露出部のX方向側の端面と端子G3aの露出部のX’方向側の端面とに当接した状態が維持される。2)第1金型の突部14bが、キャビティE内で端子G2の露出部と端子S2aの露出部との間に位置し、端子G2の露出部のX方向側の端面と端子S2aの露出部のX’方向側の端面とに当接した状態が維持される。3)第1金型の突部15bが、キャビティE内で端子S3bの露出部と端子G4の露出部との間に位置し、端子S3bの露出部のX方向側の端面と端子G4の露出部のX’方向側の端面とに当接した状態が維持される。4)第1金型の突部16bが、キャビティE内で端子G3bの露出部と端子S3aの露出部との間に位置し、端子G3bの露出部のX方向側の端面と端子S3aの露出部のX’方向側の端面とに当接した状態が維持される。
その後、上記第1方法と同様に、第1、第2金型のキャビティE内に絶縁性を有する樹脂Rが射出され、ボディ100に端子群200の端子がインサート成形される。
なお、突部13b及び突部15bが、第2金型10bの第2押え部12bではなく、第1金型10aの第1押え部12aの先端面に設けられ、突部14b及び突部16bが第2金型10bの第2押え部12bに設けられたままに設計変更することが可能である。その逆に設計変更可能であることは当業者に当然に理解される。
上記したコネクタC1の上記接続孔内に相手方コネクタが挿入されると、コネクタC1の上記端子の接点部に相手方コネクタの接点部が接触する。このようにして相手方コネクタがコネクタC1に接続される。一方、コネクタC1の端子の接続部は、基板や別のコネクタの端子に接触する。これにより、コネクタC1が基板や別のコネクタに接続される。
以上のようなコネクタC1及びその製造方法は以下の技術的特徴を有する。第1に、端子群200の端子がX−X’方向に狭ピッチ間隔で配置されたとしても、端子S2a、S2bのインピーダンスのマッチング及び端子S3a、S3bのインピーダンスのマッチングを容易に行うことができる。その理由は以下の通りである。端子S2a、S2bの間には、樹脂である第1部110aが介在しているのに対して、端子S2bと端子G3aとの間の第2部120aには、端子S2bから端子G3aまで延びる第2間隙121aが設けられ、端子S2aと端子G2との間の第3部130aには、端子S2aから端子G2まで延びる第3間隙131aが設けられている。第2間隙121a、第3間隙131aは、誘電率が第1部110a、第2部120a、第3部130aよりも低いので、第2間隙121a、第3間隙131aの両側に各々位置する端子の露出部間に電界が発生し難い。よって、端子S2bと端子G3aとの電気結合及び端子S2aと端子G2との電気結合が弱くなり、端子S2a、S2bの差動結合が強くなる。これにより、端子S2a、S2bのインサート部(ボディ100に保持された部分)のインピーダンスを部分的に向上させることができる。よって、端子S2a、S2bのインピーダンスのマッチングを行い易くなる。端子S3a、S3bのインサート部(ボディ100に保持された部分)のインピーダンスも、端子S2a、S2bと同様に部分的に向上するので、端子S3a、S3bのインピーダンスのマッチングを行い易くなる。
第2に、ボディ100に、第2間隙121a、第3間隙131a、第2間隙121b及び第3間隙131bを容易に形成することができる。その理由は以下の通りである。突部13bがキャビティE内で端子S2bの露出部と端子G3aの露出部との間に配置され、突部14bがキャビティE内で端子G2の露出部と端子S2aの露出部との間に配置され、突部15bがキャビティE内で端子S3bの露出部と端子G4の露出部との間に配置され、突部16bがキャビティE内で端子G3bの露出部と端子S3aの露出部との間に配置された状態で、キャビティE内に樹脂Rを射出するだけで第2間隙121a、第3間隙131a、第2間隙121b及び第3間隙131bがボディ100に容易に形成される。
第3に、ボディ100の射出成形時に、樹脂流動によって端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4が位置変位したり、変形したりする可能性を低減することができる。その理由は以下の通りである。第1金型10aの第1押え部12aと第2金型10bの第2押え部12bとによって、端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4の露出部が挟持されている。しかも、突部13bが端子S2bの露出部と端子G3aの露出部とに当接し、突部14bが端子G2の露出部と端子S2aの露出部とに当接し、突部15bが端子S3bの露出部と端子G4の露出部とに当接し、突部16bが端子G3bの露出部と端子S3aの露出部とに当接している。
以下、本発明の実施例2に係るコネクタC2ついて図5〜図8を参照しつつ説明する。コネクタC2は、ボディ100’の構成がボディ100の構成と相違する以外、コネクタC1と同様の構成である。以下、この相違点について詳しく説明し、重複する説明は省略する。コネクタC2のボディ及びそのサブエレメントは、符号に’を付してコネクタC1のボディ及びそのサブエレメントと区別する。なお、実施例1と同様に、X−X’方向が図5〜図7に、Y−Y’方向が図5及び図7に、Z−Z’方向が図6に示されている。
ボディ100’は、図5〜図7に示されるように、絶縁性を有する成形樹脂で構成されている。ボディ100’は、第1面101’と、第2面102’と、第1部110’と、第2部120’と、第3部130’とを有している。
第1部110’は、図7に最も良く示されているように、端子S2aと端子S2bとに挟まれたボディ100’の一部(樹脂)であって、端子S2aと端子S2bとに沿って延びている。
第2部120’は、図7に最も良く示されているように、端子S2bと端子G3aとに挟まれたボディ100’の一部(樹脂)であって、端子S2bと端子G3aとに沿って延びている。第2部120’の長さ方向の一部には、複数の第2間隙121’が前記長さ方向に間隔をあけて設けられている。各第2間隙121’は、端子S2bから端子G3aまで延びている。各第2間隙121’は、図6に示されるように、Z−Z’方向にも延びており、ボディ100’の第1面101’及び第2面102’に開口している。端子S2b及び端子G3aは、第2間隙121’を通じて互いに対向する対向面を複数有している。端子S2bの各対向面は、端子S2bのX方向側の端面の長さ方向の一部である。端子G3aの各対向面は端子G3aのX’方向側の端面の長さ方向の一部である。
第3部130’は、図7に最も良く示されているように、端子S2aと端子G2とに挟まれたボディ100’の一部(樹脂)であって、端子S2aと端子G2とに沿って延びている。第3部130’の長さ方向の一部には、複数の第3間隙131’が前記長さ方向に間隔をあけて設けられている。各第3間隙131aは、端子S2aから端子G2まで延びている。各第3間隙131aは、図6に示されるように、Z−Z’方向にも延びており、ボディ100’の第1面101’及び第2面102’に開口している。端子S2a及び端子G2は、第3間隙131’を通じて互いに対向する対向面を複数有している。端子S2aの各対向面は、端子S2aのX’方向側の端面の長さ方向の一部である。端子G2の各対向面は、端子G2のX方向側の端面の長さ方向の一部である。
なお、ボディ100’は上記の通り第1、第2凹部140、150を有していない。よって、端子G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4は露出部を有していない。
以下、コネクタC2を製造するために使用される第1、第2金型20a、20bについて図8を参照しつつ説明する。第1金型20aは、凹部21aと、複数の突部22a(第2突部)と、複数の突部23a(第3突部)とを有している。第2金型20bは、凹部21bと、複数の突部22b(第2突部)と、複数の突部23b(第3突部)とを有している。なお、図8では、作図の都合上、突部22a、突部23a、突部22b及び突部23bが一つずつ図示されている。
第1金型20aの凹部21aは、ボディ100のZ’方向側の略半分の形状に対応している。第1金型20aの突部22aは、凹部21aの底面上のボディ100’の第2間隙121’に対応する箇所に各々設けられている。突部22aの外形は、対応する第2間隙121’のZ’方向側の略半分の形に対応している。第1金型20aの突部23aは、凹部21aの底面上のボディ100’の第3間隙131’に対応する箇所に各々設けられている。突部23aの外形は、対応する第3間隙131’のZ’方向側の略半分の形に対応している。
第2金型20bの凹部21bは、ボディ100のZ方向側の残り略半分の形状に対応している。第2金型20bの突部22bは、凹部21bの天面上のボディ100’の第2間隙121’に対応する箇所に各々設けられている。突部22bの外形は、対応する第2間隙121’のZ方向側の略半分の形に対応している。突部22bのZ−Z’方向の寸法は、突部22aのZ−Z’方向の寸法よりも、端子S2b及び端子G3aの厚み寸法分大きい。突部22bは、端子S2bの対向面と、端子G3aの対向面とに各々当接可能である。第2金型20bの突部23bは、凹部21bの天面上のボディ100’の第3間隙131’に対応する箇所に各々設けられている。突部23bの外形は、対応する第3間隙131’のZ方向側の略半分の形に対応している。突部23bのZ−Z’方向の寸法は、突部23aのZ−Z’方向の寸法よりも、端子G2及び端子S2aの厚み寸法分大きい。突部23bは、端子G2の対向面と、端子S2aの対向面とに各々当接可能である。
なお、第1、第2金型20a、20bのキャビティE’は、凹部21a、21bと、突部22a、22bと、突部23a、23bとによって区画されている。
以下、上記第1、第2金型20a、20bを用いてコネクタC2を製造する第1方法について図8を参照しつつ説明する。まず、端子群200の端子を用意する。この端子を、実施例1と同様に、第1金型20a上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。
その後、第1、第2金型20a、20bを型締めする。これにより、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5が第1、第2金型20a、20bのキャビティE’内に部分的に収容される。
この第1、第2金型20a、20bの型締めは、以下のステップを含む。第2金型20bの突部22bが、キャビティE’内で端子S2bの対向面と端子G3aの対向面との間に各々挿入され(配置され)、端子S2bの対向面と端子G3aの対向面とに各々当接する。突部22bの先端面と突部22aの先端面とが各々当接する。第2金型20bの突部23bが、キャビティE’内で端子G2の対向面と端子S2aの対向面との間に各々挿入され(配置され)、端子G2の対向面と端子S2aの対向面とに各々当接する。突部23bの先端面と突部23aの先端面とが各々当接する。
これと共に、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の接続部の前部及び中間部が、キャビティE’内に中空配置される。以下、各端子のキャビティE’内に配置される部分をインサート部とも称する。
その後、第1、第2金型20a、20bのキャビティE’内に絶縁性を有する樹脂Rを射出する。すると、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5のインサート部が樹脂R内にインサートされる。端子G2、S2aのインサート部間(対向面間を除く。)に樹脂Rが流入する。端子S2a、S2bのインサート部間に樹脂Rが流入する。端子S2b、G3aのインサート部間(対向面間を除く。)に樹脂Rが流入する。端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の接点部が樹脂RからY方向に突出する。端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の接続部の後部が樹脂RからY’方向に突出する。
その後、キャビティE’内の樹脂Rを硬化させる。硬化した樹脂Rがボディ100’となる。このとき、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5のインサート部がボディ100’にX−X’方向に間隔をあけて保持される(インサート成形される)。端子G2、S2aのインサート部間(対向面間を除く。)の樹脂Rが第3部130’となる。端子S2a、S2bのインサート部の間の樹脂Rが第1部110’となる。端子S2b、G3aのインサート部間(対向面間を除く。)の樹脂Rが第2部120’となる。突部23a、23bの外形に応じて、第3間隙131’が端子G2と端子S2aとの間に各々成形される。突部22a、22bの外形に応じて、第2間隙121’がボディ100’の端子S2bと端子G3aとの間に各々成形される。
その後、第1、第2金型20a、20bを離型させる。すると、突部22a、22bが第2間隙121’から取り外される。突部23a、23bが第3間隙131’から取り外される。端子S2bの対向面と端子G3aの対向面とが各々対向する。端子G2の対向面と端子S2aの対向面とが各々対向する。以上の通り、ボディ100’に端子群200の端子がインサート成形される。
その後、ケースを用意する。その後、ボディ100’及び端子群200の端子をケースに収容させる。以上のようにコネクタC2が製造される。
以下、次の図示しない第1、第2金型を用いてコネクタC2を製造する第2方法について説明する。この第1、第2金型は、次の通り第1、第2金型20a、20bと相違している以外、同じ構成である。突部22aのZ−Z’方向の寸法が、突部22bのZ−Z’方向の寸法よりも、端子S2b及び端子G3aの厚み寸法分大きい。突部22aは、端子S2bの対向面と、端子G3aの対向面とに各々当接可能である。突部23aのZ−Z’方向の寸法は、突部23bのZ−Z’方向の寸法よりも、端子G2及び端子S2aの厚み寸法分大きい。突部23aは、端子G2の対向面と、端子S2aの対向面とに各々当接可能である。
まず、端子群200の端子を用意する。端子を、G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5の順で、第1金型上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。この端子の配置は以下の工程を含む。端子S2aの対向面を突部23aにX方向側から各々当接させ、端子S2bの対向面を突部22aにX’方向側から各々当接させ、当該端子S2a、S2bが第1金型上にX−X’方向に間隔をあけて配置する。端子G3aの対向面を突部22aにX方向側から各々当接させ、端子G3aを第1金型上の端子S2bのX方向側に間隔をあけて配置する。端子G2の対向面を突部23aにX’方向側から各々当接させ、端子G2を第1金型上の端子S2aのX’方向側に間隔をあけて配置する。これにより、突部22aが端子S2bの対向面と端子G3aの対向面との間に各々位置し、端子S2bの対向面と端子G3aの対向面とに各々当接する。突部23aが、端子G2の対向面と端子S2aの対向面との間に各々位置し、端子G2の対向面と端子S2aの対向面とに各々当接する。
その後、第1、第2金型を型締めする。これにより、端子G1、S1a、S1b、G2、S2a、S2b、G3a、G3b、S3a、S3b、G4、S4a、S4b、G5が第1、第2金型のキャビティE’内に部分的に収容される。このとき、突部22bの先端面と突部22aの先端面とが当接する。突部23bの先端面と突部23aの先端面とが当接する。
第1、第2金型の型締めによって、以下の状態が維持される。1)第1金型の突部22aが、キャビティE’内で端子S2bの対向面と端子G3aの対向面との間に各々位置し、端子S2bの対向面と端子G3aの対向面とに各々当接した状態。2)第1金型の突部23aが、キャビティE’内で端子G2の対向面と端子S2aの対向面との間に各々位置し、端子G2の対向面と端子S2aの対向面とに各々当接した状態。
その後、上記の通り第1、第2金型のキャビティE’内に絶縁性を有する樹脂Rが射出され、ボディ100’に端子群200の端子がインサート成形される。
以上のようなコネクタC2及びその製造方法は、コネクタC1と同じ第1技術的特徴を有する。
第2に、ボディ100’に、第2間隙121’及び第3間隙131’を容易に形成することができる。その理由は以下の通りである。突部22a又は22bがキャビティE’内で端子S2bの対向面と端子G3aの対向面との間に各々配置され、突部23a又は23bがキャビティE’内で端子G2の対向面と端子S2aの対向面との間に各々配置された状態で、キャビティE’内に樹脂Rを射出するだけで第2間隙121’及び第3間隙131がボディ100’に容易に形成される。
第3に、ボディ100’の射出成形時に、樹脂流動によって端子G2、S2b又は端子S2a、G3aが位置変位したり、変形したりする可能性を低減することができる。その理由は以下の通りである。突部22a又は22bが端子S2bの対向面にX方向側から各々当接し、突部23a又は23bが端子G2の対向面にX方向側から各々当接している。よって、X’方向側からキャビティE’内に樹脂Rを射出することによって、樹脂流動によって端子G2、S2bが位置変位したり、変形したりする可能性を低減することができる。突部22a又は22bが端子G3aの対向面にX’方向側から各々当接し、突部23a又は23bが端子S2aの対向面にX’方向側から各々当接している。よって、X方向側からキャビティE’内に樹脂Rを射出することによって、樹脂流動によって端子S2a、G3aが位置変位したり、変形したりする可能性を低減することができる。
なお、本発明のコネクタ及びコネクタの製造方法は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
本発明の第1端子は、第1方向に交差する第2方向の成分を含む方向に延びており且つ第1方向において間隔をあけて隣り合う差動信号端子である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第1端子は、第2方向に直線状に延びた構成とすることが可能である。第1端子は、第1方向及び第2方向の成分を含む方向に延びた構成とすることも可能である。第1端子は、第3方向及び第2方向の成分を含む方向に延びた構成とすることも可能である。また、第1端子は、第1方向又は第3方向に中間部で折り曲げられた構成とすることも可能である。
本発明の第2端子は、第2方向の成分を含む方向に延びた差動信号端子以外の端子であって、上記実施例及び設計変形例の第1端子のうちの一方の第1端子の第1方向のうちの一方側に間隔をあけて配置されている限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第2端子は、第2方向に直線状に延びた構成とすることが可能である。第2端子は、第1方向及び第2方向の成分を含む方向に延びた構成とすることも可能である。第2端子は、第3方向及び第2方向の成分を含む方向に延びた構成とすることも可能である。また、第2端子は、第1方向又は第3方向に中間部で折り曲げられた構成とすることも可能である。
本発明の第3端子は、第2方向の成分を含む方向に延びた差動信号端子以外の端子であって、上記実施例及び設計変形例の第1端子のうちの他方の第1端子の第1方向のうちの他方側に間隔をあけて配置されている限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第3端子は、第2方向に直線状に延びた構成とすることが可能である。第3端子は、第1方向及び第2方向の成分を含む方向に延びた構成とすることも可能である。第3端子は、第3方向及び第2方向の成分を含む方向に延びた構成とすることも可能である。また、第3端子は、第1方向又は第3方向に中間部で折り曲げられた構成とすることも可能である。なお、上記端子G3a、G3bは一体化することが可能である。一体化された端子は、第2端子及び第3端子として共用可能である。
本発明のボディは、上記実施例及び設計変形例の第1端子、第2端子及び第3端子を少なくとも部分的に保持する絶縁樹脂であって、上記実施例又は後述する設計変更例の第1部、第2部及び第3部を有している限り任意に設計変更することが可能である。ボディは、上記実施例及び設計変形例の第1端子、第2端子及び第3端子を少なくとも部分的に保持する孔や凹部を有する構成としても良い。
本発明のボディの第2部は、ボディの一方の第1端子と第2端子との間に設けられており且つ当該第2部の少なくとも一部に上記実施例及び後述する設計変形例の第2間隙が少なくとも一つ設けられている限り任意に設計変更することが可能である。第2部は、ボディの端子S1b、G2間、ボディの端子S2b、G3a間、ボディの端子S3b、G4の間、及び/又はボディの端子S4b、G5に挟まれた樹脂とすることも可能である。上記実施例及び設計変形例の第2部は、幅が当該第2部の長さ方向の何れか一方に漸次低減する構成とすることが可能である。この第2部に設けられる第2間隙の幅も、長さ方向の何れか一方に漸次低減する。
本発明のボディの第2部の第2間隙は、上記実施例及び設計変形例の第2部の少なくとも一部に設けられており且つ一方の第1端子から第2端子まで延びている限り任意に設計変更することが可能である。第2間隙は、長尺状とすることが可能である。その一例が図9に示されている。ボディ100’’の第2部120a’’、120b’’に長尺状の第2間隙121a’’、121b’’が設けられている。また、第2部が第2間隙である構成とすることも可能である。すなわち、一方の第1端子と第2端子との間の全領域を第2間隙とすることが可能である。上記実施例及び設計変形例の第2間隙は、ボディの第1面及び第2面の少なくとも一方に開口した構成とすることが可能である。このように設計変更した場合、一対の第1端子のインサート部のインピーダンスを向上させることができる。
本発明のボディの第3部は、ボディの他方の第1端子と第3端子との間に設けられており且つ当該第3部の少なくとも一部に上記実施例及び後述する設計変形例の第3間隙が少なくとも一つ設けられている限り任意に設計変更することが可能である。第3部は、ボディの端子G1、S1a間、ボディの端子G2、S2a間、ボディの端子G3b、S4aの間、及び/又はボディの端子G4、S4aに挟まれた樹脂とすることも可能である。上記実施例及び設計変形例の第3部は、幅が当該第3部の長さ方向の何れか一方に漸次低減する構成とすることが可能である。この第3部に設けられる第3間隙の幅も、長さ方向の何れか一方に漸次低減する。
本発明のボディの第3部の第3間隙は、上記実施例及び設計変形例の第3部の少なくとも一部に設けられており且つ他方の第1端子から第3端子まで延びている限り任意に設計変更することが可能である。第3間隙は、長尺状とすることが可能である。その一例が図9に示されている。ボディ100’’の第3部130a’’、130b’’に長尺状の第3間隙131a’’、131b’’が設けられている。また、図10に示されるように、第2間隙121’’’と第3間隙131’’’とが千鳥配置されていても良い。図10中の100’’’はボディ、120’’’は第2部、130’’’は第3部である。上記実施例及び設計変形例の第2間隙及び/又は第3間隙は、ボディの第1面及び第2面の少なくとも一方に開口した構成とすることが可能である。なお、上記実施例及び設計変形例の第2間隙及び/又は第3間隙は、上記実施例及び後述する設計変形例の第1凹部及び第2凹部の少なくとも一方に連通し、当該一方の凹部を通じてボディ外に露出する構成とすることが可能である。後述する3Dプリンタを用いることによって、第2間隙及び/又は第3間隙が、ボディ外に開口しない構成とすることが可能である。
本発明のボディの第1部は、ボディの上記実施例及び設計変形例の一方の第1端子と上記実施例及び設計変形例の他方の第1端子との間に設けられている限り任意に設計変更することが可能である。第1部は、ボディの端子S1a、S1b間、ボディの端子S2a、S2b間、ボディの端子S3a、S3bの間、及び/又はボディの端子S4a、S4bに挟まれた樹脂とすることも可能である。
上記実施例及び設計変形例の第1部には、一又は複数の第1間隙が設けられた構成とすることが可能である。例えば、図11に示されるように第1部110’’’’に、複数の第1間隙111’’’’が第1部110’’’’の長さ方向に間隔をあけて設けられている。第1部110’’’’は、ボディ100’’’’の端子S2aと端子S2bとに挟まれた一部(樹脂)である。第1間隙111’’’’は、端子S2aから端子S2bまで延びている。第1間隙111’’’’は、ボディ100’’’’の第3方向の一方側の第1面及び第3方向の他方側の第2面の何れか一方に開口した構成とすることが可能である。端子S2a、S2bは、第1間隙111’’’’を通じて各々対向する複数の対向面を有する。ボディ100’’’’の第2部120’’’’は、実施例2の第2部120’と同じ構成である。第2部120’’’’にも、複数の第2間隙121’’’’が設けられている。ボディ100’’’’の第3部130’’’’は、実施例2の第3部130’と同じ構成である。第3部130’’’’にも、複数の第3間隙131’’’’が設けられている。このように設計変更した場合、第1部110’’’’に第1間隙111’’’’が設けられていることによって、端子S2a、S2bのインピーダンスを更に向上させることができる。よって、端子S2a、S2bのインピーダンスのマッチングを更に行い易くなる。なお、第1部が第1間隙である構成とすることも可能である。すなわち、一方の第1端子と他方の第1端子との間の全領域を第1間隙とすることが可能である。
本発明のボディの第1部の第1間隙は、少なくとも一つが第1部に設けられた構成とすることが可能である。上記実施例及び設計変形例の第1間隙は、第1部を挟む一対の第1端子のうちの一方から他方まで延びている必要はない。すなわち、第1部の第1方向の中央部に第1間隙が設けられていても良い。後述する3Dプリンタを用いることによって、第1間隙が、ボディ外に開口しない構成とすることが可能である。上記実施例及び設計変形例の第1間隙は、第1部の長さ方向に沿って延びた長尺状とすることも可能である。
本発明のボディの第1凹部及び/又は第2凹部は、省略可能である。本発明のボディの第1凹部は、ボディの上記実施例及び設計変形例の第1間隙、第2間隙及び第3間隙の少なくとも一つの間隙よりも第3方向の一方側に設けられ、当該少なくとも一つの間隙に連通し且つ上記実施例及び設計変形例の少なくとも一つの端子がボディ外に部分的に露出するように、ボディの第1面に開口している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第1凹部は、ボディの第2間隙よりも第3方向の一方側の部分に、少なくとも当該第2間隙に連通するように設けられており、且つ一方の第1端子及び第2端子の少なくとも一つが当該第1凹部からボディ外に部分的に露出するように、ボディの第1面に開口した構成とすることが可能である。
本発明のボディの第2凹部は、ボディの上記実施例及び設計変形例の第1間隙、第2間隙及び第3間隙の少なくとも一つの間隙よりも第3方向の他方側に設けられ、当該少なくとも一つの間隙に連通し且つ上記実施例及び設計変形例の少なくとも一つの端子がボディ外に部分的に露出するように、ボディの第2面に開口している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第2凹部は、ボディの第2間隙よりも第3方向の他方側の部分に、少なくとも当該第2間隙に連通するように設けられており、且つ一方の第1端子及び第2端子の少なくとも一つが当該第2凹部からボディ外に部分的に露出するように、ボディの第2面に開口した構成とすることが可能である。
本発明のコネクタの製造方法は、上記実施例及び後述する設計変形例の第1、第2金型の型締め、及び上記実施例及び後述する設計変形例の第1、第2金型のキャビティ内に樹脂を射出して当該樹脂内に第1端子、第2端子及び第3端子を少なくとも部分的にインサートさせることを含む限り任意に変更することが可能である。
本発明の製造方法における第1、第2金型の型締めは、当該第1、第2金型のキャビティ内に、第1方向に間隔をあけて配置された一対の第1端子と、第1端子のうちの一方の第1端子の第1方向の一方側に間隔をあけて配置された第2端子と、第1端子のうちの他方の第1端子の第1方向の他方側に間隔をあけて配置された第3端子とを少なくとも部分的に収容させること、第1、第2金型の少なくとも一方に設けられた第2突部がキャビティ内で一方の第1端子と第2端子との間に位置し、一方の第1端子と第2端子とに当接していること、及び第1、第2金型の少なくとも一方に設けられた第3突部がキャビティ内で他方の第1端子と第3端子との間に位置し、他方の第1端子と第3端子とに当接していることを含む限り任意に変更することが可能である。
例えば、第1、第2金型の型締めは、第1端子、第2端子及び第3端子がキャビティ内に部分的に収容される一方、第1端子、第2端子及び第3端子のキャビティから突出する部分が第1、第2金型に挟持されることを含んでいても良い。第1、第2金型の型締めは、第1金型の第1押え部と第2金型の第2押え部とが上記実施例及び設計変形例の一方の第1端子、他方の第1端子、第2端子及び第3端子の少なくとも一つを挟持することを含んでいても良い。第1、第2金型の型締めは、第1金型の第1押え部と第2金型とが上記実施例及び設計変形例の一方の第1端子、他方の第1端子、第2端子及び第3端子の少なくとも一つを挟持することを含んでいても良い。すなわち、第2金型の第2押え部のみを省略しても良い。また、第1、第2金型の型締めは、第2金型の第2押え部と第1金型とが上記実施例及び設計変形例の一方の第1端子、他方の第1端子、第2端子及び第3端子の少なくとも一つを挟持することを含んでいても良い。すなわち、第1金型の第1押え部のみを省略しても良い。これらの挟持は、第2突部及び第3突部が端子に当接する箇所と異なる箇所を挟持していても良い。
本発明の第1、第2金型のキャビティは、第1金型の凹部と第2金型の凹部とで区画されていても良いし、第1金型の凹部とこの凹部を閉塞する第2金型のフラット面とで区画されていても良いし、第1金型の凹部とこの凹部に挿入される第2金型の凸状の台部とで区画されていても良いし、第2金型の凹部とこの凹部を閉塞する第1金型のフラット面とで区画されていても良いし、第2金型の凹部とこの凹部に挿入される第1金型の凸状の台部とで区画されていても良い。
本発明の第1、第2金型の少なくとも一方に設けられる第2突部は、少なくとも一つあれば良い。この第2突部の外形及び位置は、第2間隙の形状及び位置に応じて任意に設計変更することが可能である。上記実施例及び設計変形例の第2突部は、上記第1、第2金型の凹部、フラット面及び/又は台座上に設けることが可能である。また、上記実施例及び設計変形例の第2突部は、第1押え部の先端面上に設けられた構成とすることが可能である。この場合、第1、第2金型の型締めは、第1押え部と第2金型が、一方の第1端子及び第2端子の少なくとも一つを挟持すること、及び第2突部がキャビティ内で一方の第1端子と第2端子との間に位置し、一方の第1端子と第2端子とに当接することを含んでいても良い。上記実施例及び設計変形例の第2突部は、第2押え部の先端面上に設けられた構成とすることが可能である。この場合、第1、第2金型の型締めは、第2押え部と第1金型が、一方の第1端子及び第2端子の少なくとも一つを挟持すること、及び第2突部がキャビティ内で一方の第1端子と第2端子との間に位置し、一方の第1端子と第2端子とに当接することを含んでいても良い。上記実施例及び設計変形例の第2突部は、長尺状とすることも可能である。第1、第2金型の双方に第2突部が設けられている場合、第1、第2金型の型締めは、第2突部がキャビティ内で一方の第1端子と第2端子との間に各々位置し、一方の第1端子と第2端子とに各々当接することを含んでいても良い。
本発明の第1、第2金型の少なくとも一方に設けられる第3突部は、少なくとも一つあれば良い。この第3突部の外形及び位置は、第3間隙の形状及び位置に応じて任意に設計変更することが可能である。上記実施例及び設計変形例の第3突部は、上記第1、第2金型の凹部、フラット面及び/又は台座上に設けることが可能である。また、上記実施例及び設計変形例の第3突部は、第1押え部の先端面上に設けられた構成とすることが可能である。この場合、第1、第2金型の型締めは、第1押え部と第2金型が、他方の第1端子及び第3端子の少なくとも一つを挟持すること、及び第3突部がキャビティ内で他方の第1端子と第3端子との間に位置し、他方の第1端子と第3端子とに当接することを含んでいても良い。上記実施例及び設計変形例の第3突部は、第2押え部の先端面上に設けられた構成とすることが可能である。この場合、第1、第2金型の型締めは、第2押え部と第1金型が、他方の第1端子と第3端子の少なくとも一つを挟持すること、及び第3突部がキャビティ内で他方の第1端子と第3端子との間に位置し、他方の第1端子と第3端子とに当接することを含んでいても良い。上記実施例及び設計変形例の第3突部は、長尺状とすることも可能である。第1、第2金型の双方に第3突部が設けられている場合、第1、第2金型の型締めは、第3突部がキャビティ内で他方の第1端子と第3端子との間に各々位置し、他方の第1端子と第3端子とに各々当接することを含んでいても良い。上記の通り第2、第3間隙が千鳥配置されている場合、上記第2、第3突部も千鳥配置されていると良い。
上記したようにボディの第1部に第1間隙が設けられている場合、上記実施例及び設計変形例の第1、第2金型の少なくとも一方に第1間隙に対応した少なくとも一つの第1突部が設けられていると良い。第1突部は、上記実施例及び設計変形例の第1、第2押え部、凹部の底面、凹部の天面、フラット面及び/又は台部上に設けることが可能である。第1、第2金型の型締めは、第1突部がキャビティ内で一対の第1端子の間に位置することを含む。この第1突部の一対の第1端子の間の位置は、当該第1突部が当該一対の第1端子に当接することを含む。より具体的には、第1、第2金型が型絞めされるときに、第1突部がキャビティ内で一対の第1端子の間に挿入されるようにしても良いし、第1金型に第1端子を配置するときに、第1突部がキャビティ内で一対の第1端子の間に配置されており、第1、第2金型の型締め時に当該配置状態が維持されるようにしても良い。前者の一例が、図12に示されている。第1、第2金型20a’、20b’の型締め時に、第2金型20b’に設けられた第1突部24bが端子S2a、S2b間に挿入され、当該端子S2a、S2bの対向面に当接し、且つ第1突部24bと第1金型20a’に設けられた第1突部24aとが当接している。この第1突部は、上記実施例及び設計変形例の第1押え部及び第2押え部の何れか一方の先端面に設けることが可能である。なお、図12中のE’’は第1、第2金型20a’、20b’のキャビティである。
本発明の第1、第2金型は複数のピースで構成されていても良い。本発明の第1、第2金型の少なくとも一方の金型に設けられる第1突部、第2突部及び/又は第3突部は、当該一方の金型に取付可能な入れ子とすることが可能である。
本発明のボディは、上記した射出成形ではなく、3Dプリンタを用いて形成することも可能である。この場合、ボディが形成される過程で、第1間隙、第2間隙、第3間隙、第1凹部及び/又は第2凹部も形成される。また、ボディに対してレーザー等で照射し、第1間隙、第2間隙、第3間隙、第1凹部及び/又は第2凹部を形成しても良い。
更に、上記したコネクタは、次のように設計変更することが可能である。上記実施例及び設計変形例の一対の第1端子のうちの一つを省略することが可能である。この場合、第1端子は、高速シングルエンド端子とすることができる。上記実施例及び設計変形例の第2端子は、第1端子の第1方向の一方側に配置され、上記実施例及び設計変形例の第3端子は、第1端子の第1方向の他方側に配置される。第2端子及び第3端子は、上記したグランド端子又は低速信号端子とすると良い。ボディは、第1、第2、第3端子を少なくとも部分的に保持する。ボディの第1部は省略される。ボディの第2部は、第1端子と第2端子との間に設けられている以外、上記実施例及び設計変形例と同様の構成とすることが可能である。ボディの第3部は、第1端子と第3端子との間に設けられている以外、上記実施例及び設計変形例と同様の構成とすることが可能である。この設計変形例のコネクタも、第1端子を一つとするだけで、上記実施例及び設計変形例の製造方法(第1部の形成工程を除く。)によって製造することが可能である。
なお、上記実施例及び上記設計変形例におけるコネクタの各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。上記した実施例及び設計変更例は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能である。本発明の第1方向(X−X’方向)は、上記実施例又は上記設計変更例の端子の配列方向である限り任意に設定することが可能である。本発明の第2方向(Y−Y’方向)は、第1方向に交差している限り任意に設定することが可能である。本発明の第3方向(Z−Z’方向)は、第1方向及び第2方向に交差している限り任意に設定することが可能である。