JP6396770B2 - 道路床版のジョイント部構造及びその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、橋梁ジョイント部やコンクリート床版の目地部等の道路床版のジョイント部に適用可能な反応型樹脂を用いた樹脂舗装体を有する道路床版のジョイント部構造及びその施工方法に関する。
高速道路や一般道路には、土路盤(路床)、路盤及びアスファルト舗装から構成される一般的なアスファルト舗装部のほか、橋梁や高架橋、コンポジット舗装路等、路盤がコンクリートスラブ等の床版により構成される部分がある。このような床版を含むアスファルト舗装路では、寒暖の変化によって床版が伸縮することから、道路床版のジョイント部においてアスファルト舗装にクラックが発生することが避けられない。そこで、橋梁や高架橋では、例えば一対の櫛歯状の金属製プレートで構成した伸縮装置を、アスファルト舗装の表面に沿うように床版に取り付けた荷重支持型のジョイント部構造(特許文献1参照)や、床版ジョイント部に対向配置した側板間にゴム状のシール材を設置した突合せ型のジョイント部構造、目地を跨いで設置したギャッププレートを特殊バインダーで覆い、その上に特殊合材を設けた埋設型のジョイント部構造等、様々なジョイント部構造が実用に供されている。
また、本願出願人らは、樹脂舗装体からなる道路床版のジョイント部構造として、ジョイント部の幅よりも小さな幅を有する縁切り層を、ジョイント部の幅方向の中央で目地を跨ぐように両床版上に設け、樹脂を含み、硬化時の弾性率が比較的小さい未硬化の第1舗装材を、ジョイント部の下部に填充し、両床版における縁切り層から露出する部分に接着させ、硬化時の弾性率が第1舗装材よりも大きい、樹脂を含む未硬化の第2舗装材を、ジョイント部内の第1舗装材の上方に填充した発明を提案している(特許文献2参照)。
特開2013−064305号公報 特開2014−80853号公報
特許文献1のジョイント部構造では、金属製プレートを用いるため、設置工事が大掛かりになる。また、金属製プレートの下方に止水部材を設置することでジョイント部の止水性能を向上させているが、止水部材が劣化した時には、床版に取り付けられた伸縮装置の全体を取り外して補修する必要がある。そのため、補修工事も大掛かりになる上、補修に時間が掛かる。突合せ型のジョイント部構造においても同様である。
一方、特許文献2のジョイント部構造は、施工や補修が容易であり、かつクラックの発生も抑制できるが、低温時(冬季)に大きく開く目地に追従できる伸び率を有する樹脂舗装材を用いると、高温時(夏季)の伸び率が小さく又は大きくなり過ぎ、抗張力(引張り強さ)も低下してしまう。伸び率及び抗張力が共に低下するとジョイント構造体が目地の伸縮に追従できずに破断する虞があり、伸び率が大きく弾性率が小さ過ぎると支持荷重が低下してジョイントとしての機能が失われる虞がある。一方、高温時に十分な支持荷重を発揮し得る伸び率の樹脂舗装材を用いると、低温時の伸び率及び抗張力が小さくなって樹脂舗装材が破断する虞がある。
本願発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、硬化時間が短く施工が容易であり、かつ低温時に大きく開く目地に追従できる伸び率を有すると共に、高温時に伸び率が大きくなり過ぎない伸縮性を有する反応型の樹脂舗装材の開発に成功した。ところが、そのような物性を有する反応型樹脂舗装材を用いたとしても、反応型樹脂舗装材をジョイント部に填充してなる樹脂舗装体とこれに連続する舗装材との接着性が低い場合には、結合部で剥離が生じやすい。また、この樹脂舗装体をアスファルト舗装道路に適用した場合には、車両の通過時に樹脂舗装体が弾性変形してタイヤが沈み込むことにより、タイヤがアスファルト舗装に乗り上げる際にアスファルト舗装に角欠けが発生してしまう。アスファルト舗装に角欠けが発生すると、樹脂舗装体とアスファルト舗装との結合面が小さくなり、これによって更に樹脂舗装体の弾性変形が大きくなり、アスファルト舗装の破損と結合部の剥離とが進行してしまうことを本願発明者らは見出した。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、施工や補修が容易であり、かつ樹脂舗装体と舗装との剥離を抑制できる道路床版のジョイント部構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、道路の互いに隣接する床版(3)間の目地(5)の直上で当該目地に沿う帯状のジョイント部(6)に形成される道路床版のジョイント部構造であって、前記ジョイント部の幅(W1)よりも小さな幅(W3)を有し、前記ジョイント部の幅方向の中央で前記目地を跨ぐように両床版上に設けられる縁切り層(11)と、前記縁切り層の上方かつ前記ジョイント部の幅方向の中央に設けられ、−20℃及び80℃での伸び率が40〜200%であり、−20℃及び80℃での抗張力が0.1〜50N/mmである第1反応型樹脂を含む伸縮樹脂舗装体(12)と、前記ジョイント部の幅方向の両端部に設けられて前記伸縮樹脂舗装体と互いに結合し、−20℃及び80℃での伸び率が10〜35%であり、−20℃及び80℃での抗張力が1〜20N/mmである第2反応型樹脂を含む緩和樹脂舗装体(13)とを有する道路床版のジョイント部構造を提供する。
上記課題を解決するため、本発明は、道路床版のジョイント部に樹脂舗装体(10)を設けたジョイント部構造の施工方法であって、互いに隣接する床版(3)間の目地(5)の直上で当該目地に沿う帯状のジョイント部(6)の幅方向の中央おいて、前記ジョイント部の幅(W1)よりも小さな幅(W3)を有する縁切り層(11)を、前記目地を跨ぐように両床版上に設ける工程と、硬化時において−20℃及び80℃での伸び率が40〜200%であり、−20℃及び80℃での抗張力が0.1〜50N/mmである未硬化の第1反応型樹脂を、前記縁切り層の上方かつ前記ジョイント部の幅方向の中央に填充し、硬化させて伸縮樹脂舗装体(12)を形成する工程と、硬化時において−20℃及び80℃での伸び率が10〜35%であり、−20℃及び80℃での抗張力が1〜20N/mmである未硬化の第2反応型樹脂を、前記ジョイント部の幅方向の両端部に填充し、硬化させて一対の緩和樹脂舗装体(13)を形成する工程とを含むことを特徴とする道路床版のジョイント部構造の施工方法を提供する。
ここで、床版とは、橋梁の床版やコンポジット舗装路の床版等に限られず、橋台や踏掛版等の床状体を含むものである。また、ジョイント部とは、ジョイント構造体が設けられる領域を指している。
これらの構成によれば、床版に取り付けられる金属製プレートを用いないため、道路床版のジョイント部へ樹脂舗装体の設置作業や補修作業が容易であり、設置/補修時間も短くできる。また、ジョイント部構造に用いられる樹脂(第1反応型樹脂及び第2反応型樹脂)が反応型であることにより、大きな設備を用いることなく、樹脂を施工速度に適した短時間で硬化させることができ、これによって養生期間を短縮することができる。そして、目地直上のジョイント部の中央に縁切り層を介して伸縮樹脂舗装体が設けられているため、温度変化による床版の伸縮により目地が伸縮した場合には、伸縮樹脂舗装体によって伸縮が吸収される。更に、伸縮樹脂舗装体と互いに結合する緩和樹脂舗装体がジョイント部の両端部に設けられるため、緩和樹脂舗装体とこれに連続する舗装との剥離が抑制される。なお、伸縮樹脂舗装体と緩和樹脂舗装体とは共に樹脂であることから結合力が強く、両者の結合部で剥離が生じる虞は低い。
また、上記の構成において、前記伸縮樹脂舗装体(12)と前記緩和樹脂舗装体(13)との結合面を跨ぐように当該伸縮樹脂舗装体及び当該緩和樹脂舗装体の内部に設けられる剥離防止シート(16)を更に有する構成とすることができる。
この構成によれば、剥離防止シートによって伸縮樹脂舗装体と緩和樹脂舗装体との剥離を防止することができる。また、通行車両の車輪に加わる衝撃を小さくし、振動や騒音を抑制することができる。
また、上記の構成において、前記緩和樹脂舗装体(13)は、上側ほど幅が狭くなる段付き形状を呈しており、前記伸縮樹脂舗装体(12)は、上側ほど幅が広くなる段付き形状を呈している構成とすることができる。
この構成によれば、緩和樹脂舗装体と伸縮樹脂舗装体との結合面を大きくすることで両者の剥離を防止することができる。また、通行車両の車輪に加わる衝撃を小さくし、振動や騒音を抑制することができる。
また、上記の構成において、段部(17)における前記緩和樹脂舗装体(13)と前記伸縮樹脂舗装体(12)との結合面に沿って延在すると共に、一端が前記伸縮樹脂舗装体の内部に進入し、他端が前記緩和樹脂舗装体の内部に進入するように設けられる剥離防止シートを更に有する構成とすることができる。
この構成によれば、剥離防止シートによって伸縮樹脂舗装体と緩和樹脂舗装体との剥離を防止すると共に、緩和樹脂舗装体と伸縮樹脂舗装体との結合面を大きくすることによっても両者の剥離を防止することができる。また、通行車両の車輪に加わる衝撃を小さくし、振動や騒音を抑制することができる。
また、上記の構成において、前記伸縮樹脂舗装体は、前記第1反応型樹脂からなる伸縮樹脂層(12a、12c)と、前記第1反応型樹脂及び粗骨材を混合してなる伸縮樹脂混合層(12b)とを含む構成とすることができる。
この構成によれば、伸縮樹脂舗装体の目地伸縮方向の伸びを確保しつつ、伸縮樹脂舗装体の鉛直荷重による潰れ変形を伸縮樹脂混合層によって抑制し、伸縮樹脂舗装体の弾性変形によるタイヤの沈み込みを抑制することができる。これにより、振動や騒音を小さくできる。
このように本発明によれば、設置や補修が容易であり、かつ伸縮樹脂舗装体と舗装との剥離を抑制できる道路床版のジョイント部構造及びその施工方法を提供することができる。
第1実施形態に係る道路床版のジョイント部の断面図 緩和樹脂舗装体を構成する第1反応型樹脂の特性を示すグラフ 第1実施形態に係る道路床版のジョイント部の補修手順の説明図 第2実施形態に係る道路床版のジョイント部の断面図 第2実施形態に係る道路床版のジョイント部の補修手順の説明図 第3実施形態に係る道路床版のジョイント部の断面図 第3実施形態に係る道路床版のジョイント部の補修手順の説明図 第4実施形態に係る道路床版のジョイント部の断面図 第4実施形態に係る道路床版のジョイント部の補修手順の説明図
以下、図面を参照して、本発明を、いくつかの実施形態を示しながら詳細に説明する。なお、第2実施形態以降では、第1実施形態と同様の要素に同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1〜図3を参照しながら第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るジョイント部構造は、高速道路等のアスファルト舗装路1のコンポジット舗装部に適用されている。アスファルト舗装路1は、土路盤2に連続的に敷設されたコンクリートスラブ3(床版)の上にアスファルト舗装4が施されてなり、互いに隣接するコンクリートスラブ3の間には目地5が設けられている。この目地5の直上にジョイント部構造体である樹脂舗装体10が設けられる。本明細書では、樹脂舗装体10が設けられる領域(空間)をジョイント部6と称するものとする。
樹脂舗装体10(ジョイント部6)は、一定の幅W1を有し、目地5に沿ってアスファルト舗装路1を横断する帯状に設けられる。樹脂舗装体10(ジョイント部6)の幅W1は、目地5の幅W2及びコンクリートスラブ3の長さ(即ち、コンクリートスラブ3の伸縮に応じた目地幅の変化量)に応じ、目地5の幅W2よりも十分大きな値に設定される。
ジョイント部6の幅方向の中央における一対のコンクリートスラブ3上には、ジョイント部6の幅W1よりも小さな幅W3を有する縁切り層11が目地5を跨ぐように設けられている。縁切り層11の上方かつジョイント部6の幅方向の中央には、比較的伸縮性の高い第1反応型樹脂を含む舗装材により構成され、コンクリートスラブ3の伸縮による目地幅の変動を伸縮により吸収する伸縮樹脂舗装体12が設けられている。ジョイント部6の幅方向の両端部には、比較的伸縮性の低い第2反応型樹脂を含む舗装材により構成され、通行車両のタイヤがアスファルト舗装4に与える衝撃を緩和する一対の緩和樹脂舗装体13、13が設けられている。伸縮樹脂舗装体12及び一対の緩和樹脂舗装体13の上面には、タイヤの滑りを防止するべく道路表面の摩擦抵抗を増大させる表面仕上げ層14がアスファルト舗装4に至るように設けられている。本実施形態では、伸縮樹脂舗装体12は縁切り層11と同じ幅W3とされている。
緩和樹脂舗装体13は隣接するアスファルト舗装4及びコンクリートスラブ3に結合している。伸縮樹脂舗装体12は緩和樹脂舗装体13に結合している。表面仕上げ層14は伸縮樹脂舗装体12、一対の緩和樹脂舗装体13及びアスファルト舗装4に結合している。一方、伸縮樹脂舗装体12の下方には伸縮樹脂舗装体12と同じ幅W3の縁切り層11が設けられているため、伸縮樹脂舗装体12はコンクリートスラブ3に結合していない。
縁切り層11としては、例えばゴムアスファルト系樹脂やゴムアスファルト系樹脂シート(例えば、アオイ化学工業株式会社製のAOIジョイントフープN−200等)、ガムテープ等の自着シールを用いることができる。縁切り層11は、コンクリートスラブ3の上面に塗布又は貼付されることにより、比較的弱い結合力をもってコンクリートスラブ3に結合される。但し、縁切り層11は、伸縮樹脂舗装体12がコンクリートスラブ3に接着しないように両者の縁を切ると共に、伸縮樹脂舗装体12のコンクリートスラブ3に対する接着領域及び非接着領域の寸法を制御するものであるため、コンクリートスラブ3に結合される必要はなく、一対の緩和樹脂舗装体13、13間距離以下の幅寸法とされればよい。
ジョイント部6に面するアスファルト舗装4の側面、及びジョイント部6に面するコンクリートスラブ3の上面のうち縁切り層11により覆われない部分にはプライマー15が塗布されており、これにより緩和樹脂舗装体13とアスファルト舗装4及びコンクリートスラブ3との接着力が高められている。また、一対の緩和樹脂舗装体13の互いに対向する側面にもプライマー15が塗布されており、これにより緩和樹脂舗装体13と伸縮樹脂舗装体12との接着力が高められている。
伸縮樹脂舗装体12は第1反応型樹脂が硬化してなるものであり、緩和樹脂舗装体13は、第2反応型樹脂が硬化してなるものである。第1反応型樹脂及び第2反応型樹脂には、0〜45℃の作業環境において未硬化状態でジョイント部6に重力で注入できる流動性を有するべく1〜70Pa・sの粘度を有するものを用いるとよい。上記のように伸縮樹脂舗装体12は、目地5の収縮を吸収する埋設ジョイントとして機能するものであり、硬化後の第1反応型樹脂には、低温時に大きく開く目地5に追従できる伸び率が求められると共に、高温時に伸び率が大きくなり過ぎないことが求められる。一方、緩和樹脂舗装体13は、アスファルト舗装4に伝わるタイヤの衝撃を低減する機能を果たすため、硬化後の第2反応型樹脂には、低温時においても高温時においても伸び率が伸縮樹脂舗装体12よりも小さいことが求められる。
本実施形態で適用される高速道路では、使用する埋設ジョイントの材料には様々な条件が課せられている。例えば、主な高速道路で埋設ジョイントを採用するにあたっては、実物大供試体試験、ホイールトラッキング試験、ラベリング試験の照査があり、それぞれの規格において基準を満たさなければ使用することができないとされている。これらの試験では、ジョイント部における温度伸縮、走行車両による路盤や桁の変位、表層部の耐摩耗性等が−10〜60℃環境下で損傷なく基準値を満たすことが求められる。
既存の反応型樹脂を用いようとすると、伸び率が40%未満の場合、樹脂固形物に対する引張り負荷により破断/クラックが発生し、目標品質を保持できず、伸び率が200%より大きい場合、樹脂固形物に対する載荷試験において不可逆変形が発生し、目標品質を保持できない。また、抗張力が50N/mm以上の場合、樹脂固形物に対する引張り負荷により樹脂固形物の支持母体(コンクリート/アスファルト)に破断/クラックが発生し、目標品質を保持できず、抗張力が0.1N/mm未満の場合、樹脂固形物に対する載荷試験において不可逆変形が発生し、目標品質を保持できない。
そこで、第1反応型樹脂には、硬化後に上記条件を満たす物性を有する樹脂を用いる。具体的には、第1反応型樹脂として、多液混合反応型の樹脂を用い、反応成分と未反応成分とを配合することで当該物性を実現することができる。第1反応型樹脂の伸び率及び抗張力をJIS K 6251に準拠して測定したところ、−20℃では170%の伸び率、及び20N/mmの抗張力が得られ、80℃では40%の伸び率、及び0.2N/mmの抗張力が得られた。この結果をグラフに示したものが図2である。図示されるように、−20℃及び80℃のプロットは共に、上記物性を示す枠Aの中に収まっている。
また、第1反応型樹脂は、−20〜80℃におけるショア硬度(JIS K 6253 タイプE)が20〜50であり、80℃にて圧縮率30%における圧縮強度が0.1〜50N/mmであり、80℃にて圧縮率70%における圧縮強度が0.1〜50N/mmである。これは、圧縮率が30%未満で圧縮強度が50N/mm以上の場合、樹脂固形物に対する圧縮負荷による弾性変形が発生し、注入間隙からの樹脂固形物の飛び出し・脱落が発生し、目標品質を保持できず、圧縮率が70%以上で圧縮強度が0.1N/mm以下の場合、不可逆変形が発生し、目標品質を保持できないためである。
なお、第1反応型樹脂は、高速道路上等で埋設ジョイントとして採用するにあたり埋設ジョイント使用材料としての各照査試験における基準を満たしている材料であるが、ここでは配合についての詳細な説明は省略する。
一方、第2反応型樹脂には、第1反応型樹脂と同系の樹脂を含む多液混合反応型の樹脂であって、−20〜80℃にて、伸び率が10〜35%、抗張力が1〜20N/mm、ショア硬度(E)が70〜98の樹脂を用いる。
次に、図3を参照して本実施形態に係るジョイント部構造の施工手順について説明する。ここでは、既設のアスファルト舗装路1において、コンクリートスラブ3の目地5の直上に帯状の未舗装のジョイント部6を設け、このジョイント部6に樹脂舗装体10を構築する補修施工を例に説明する。
図3(a)に示すように、既設のアスファルト舗装路1では、連続的に敷設されたコンクリートスラブ3の上にアスファルト舗装4が施されており、互いに隣接するコンクリートスラブ3の間に目地5が設けられている。補修施工にあたり、作業者はまず、図3(b)に示すように、目地5を挟んで所定の幅W1でアスファルト舗装4を掘削して帯状のジョイント部6を形成する。この際、例えばサンダーやコンクリートカッタ等でアスファルト舗装4に平行に切れ目を入れた後、ジョイント部6に相当する部分のアスファルト舗装4をはぎ取る方法を採用すればよい。アスファルト舗装4をはぎ取った後には、作業者は、付着したアスファルト等を除去すべくコンクリートスラブ3の上面をブラシによって研磨する。
次に、作業者は、図3(c)に示すように、アスファルト舗装4の側面、及びコンクリートスラブ3の上面のうち幅方向の両端部にプライマー15を塗布し、図示しない型枠内(ジョイント部6の幅方向の両端部)に未硬化の第2反応型樹脂を填充し、第2反応型樹脂を硬化させることで一対の緩和樹脂舗装体13、13を形成する。
その後作業者は、図3(d)に示すように、互いに隣接するコンクリートスラブ3上に、目地5を覆うように縁切り層11を設ける。この工程では、伸縮樹脂舗装体12をコンクリートスラブ3に接着させない非接着範囲の大きさに応じて、縁切り層11をジョイント部6の幅方向の中央に設置する。縁切り層11をこのように設置することにより、後に填充する第1反応型樹脂の目地5への流入を容易に防止できる。また、作業者は、一対の緩和樹脂舗装体13の互いに対向する側面にプライマー15を塗布する。
次に、作業者は、図3(e)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13、13間(即ち、ジョイント部6の幅方向の中央)に未硬化の第1反応型樹脂を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで伸縮樹脂舗装体12を形成する。
最後に、作業者は、図3(f)に示すように、アスファルト舗装4の端部をも覆うように、一対の緩和樹脂舗装体13、13及び伸縮樹脂舗装体12上に表面仕上げ層14を形成し、ジョイント部6に樹脂舗装体10を設ける補修作業を完了する。表面仕上げ層14は、例えば、可撓性エポキシ樹脂をバインダーとして薄く均一に塗布し、その上に耐摩耗性の硬質骨材を散布して路面に固着させるニート工法で形成することができる。本実施形態では、ニート工法の仕上げ層を2層塗りにして表面仕上げ層14を形成している。
このような手順により、第1反応型樹脂によって伸縮樹脂舗装体12が形成され、第2反応型樹脂によって緩和樹脂舗装体13が形成される樹脂舗装体10によれば、次のような作用効果を得ることができる。
−20℃及び80℃での伸び率が40〜200%であり、−20℃及び80℃での抗張力が0.1〜50N/mmである第1反応型樹脂を含む伸縮樹脂舗装体12が、縁切り層11の上方かつジョイント部6の幅方向の中央に設けられるため、温度変化によるコンクリートスラブ3の伸縮により目地5が伸縮した場合には、伸縮樹脂舗装体12によって伸縮が吸収される。また、伸縮樹脂舗装体12と互いに結合し、−20℃及び80℃での伸び率が10〜35%であり、−20℃及び80℃での抗張力が1〜20N/mmである第2反応型樹脂を含む緩和樹脂舗装体13が、ジョイント部6の幅方向の両端部に設けられるため、緩和樹脂舗装体13とこれに連続するアスファルト舗装4との剥離が抑制される。なお、伸縮樹脂舗装体12と緩和樹脂舗装体13とは共に樹脂であってかつ同系の樹脂を含むことから結合力が強く、両者の結合部で剥離が生じる虞は低い。また、コンクリートスラブ3に取り付ける金属製プレートを用いないため、溶接作業等がなく、アスファルト舗装路1のジョイント部6の補修作業及び設置作業が容易である。また、伸縮樹脂舗装体12及び緩和樹脂舗装体13が反応型樹脂により構成されるため、短時間で硬化させることができ、養生期間を短縮することができる。
[第2実施形態]
次に、図4及び図5を参照しながら第2実施形態について説明する。
図4に示すように、本実施形態では、ジョイント部6における高さ方向の略中央に、成分が異なる樹脂同士の剥離を防止する2枚の剥離防止シート16が各緩和樹脂舗装体13と伸縮樹脂舗装体12との結合面を跨ぐように設けられている。剥離防止シート16は、緩和樹脂舗装体13及び伸縮樹脂舗装体12の高さ方向の略中央に設けられるため、緩和樹脂舗装体13及び伸縮樹脂舗装体12の内部に設置されている。
剥離防止シート16としては、ガラスクロス材等を用いることができるが、施工効率を考慮してロス材をチョップしたものを散布して剥離防止シート16としてもよい。剥離防止シート16は、第1反応型樹脂及び第2反応型樹脂と剥離しない素材であれば、ガラス以外の繊維(例えば、カーボンファイバーやアラミド繊維)からなるシートであってもよいが、第1反応型樹脂及び第2反応型樹脂が含浸可能な繊維構造(織布構造や不織布構造)を有するシートである。
このような構成の樹脂舗装体10は、図5に示す手順により形成することができる。なお、図5では、図3の(a)及び(b)に示す手順を省略している。まず作業者は、図5(a)に示すように、互いに隣接するコンクリートスラブ3上に、目地5を覆うように縁切り層11を設けると共に、アスファルト舗装4の側面、及びコンクリートスラブ3の上面のうち幅方向の両端部にプライマー15を塗布する。
次に作業者は、図5(b)に示すように、図示しない型枠内(ジョイント部6の幅方向の両端部)に未硬化の第2反応型樹脂をジョイント部6の下側のみに填充し、第2反応型樹脂を硬化させることで一対の緩和樹脂舗装体13、13の下部を形成し、一対の緩和樹脂舗装体13の互いに対向する側面の下部にプライマー15を塗布する。
その後、作業者は、図5(c)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13、13間の下部(即ち、ジョイント部6の幅方向中央の下部)に未硬化の第1反応型樹脂を填充すると共に、各緩和樹脂舗装体13と伸縮樹脂舗装体12との結合面を跨ぐように2枚の剥離防止シート16を設置し、第1反応型樹脂を硬化させることで伸縮樹脂舗装体12の下部を形成する。
その後、作業者は、図5(d)に示すように、図示しない型枠内(ジョイント部6の幅方向の両端部)に未硬化の第2反応型樹脂をジョイント部6の上側に填充し、第2反応型樹脂を硬化させることで一対の緩和樹脂舗装体13、13の上部を形成する。この際、第2反応型樹脂は剥離防止シート16に含浸し、硬化した緩和樹脂舗装体13の下部と結合する。なお、型枠には硬質のウレタンスポンジを使用することで成形を容易にすることができる。
次に、作業者は、図5(e)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13、13の上部間に未硬化の第1反応型樹脂を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで伸縮樹脂舗装体12の上部を形成する。この際、第1反応型樹脂は剥離防止シート16に含浸し、硬化した伸縮樹脂舗装体12の下部と結合する。
最後に、図5(f)に示すように、作業者が表面仕上げ層14を形成することで、ジョイント部6に樹脂舗装体10を設ける作業が完了する。
このように構成される樹脂舗装体10では、伸縮樹脂舗装体12と緩和樹脂舗装体13との結合面を跨ぐように伸縮樹脂舗装体12及び緩和樹脂舗装体13の内部に剥離防止シート16が設けられるため、伸縮樹脂舗装体12と緩和樹脂舗装体13との剥離が防止される。また、伸縮樹脂舗装体12と緩和樹脂舗装体13とは、柔軟性(硬度)が異なることから荷重によって沈み込む量が異なり、沈み込み量の違いが車輪に衝撃を加えることになるが、剥離防止シート16が伸縮樹脂舗装体12及び緩和樹脂舗装体13の高さ方向の中間位置に設けられているため、伸縮樹脂舗装体12の両端部(緩和樹脂舗装体13に近い部分)の沈み込みが抑制され、伸縮樹脂舗装体12と緩和樹脂舗装体13との剥離の防止につながる。また、車輪に加わる衝撃が小さくなり、振動や騒音が抑制される。
[第3実施形態]
次に、図6及び図7を参照しながら第2実施形態について説明する。
図6に示すように、本実施形態では、緩和樹脂舗装体13は、上側ほど幅が狭くなる段付き形状(階段状)とされ、伸縮樹脂舗装体12は、上側ほど幅が広くなる段付き形状とされており、緩和樹脂舗装体13と伸縮樹脂舗装体12との結合面に段部17が形成され、この段部17に延在するように剥離防止シート16が設けられている。そして、剥離防止シート16の幅は段部17の幅よりも大きくされており、剥離防止シート16は、一端が伸縮樹脂舗装体12の内部に、他端が緩和樹脂舗装体13の内部に進入するように設けられている。
このような構成の樹脂舗装体10は、図7に示す手順により形成することができる。図7(a)に示す作業は、第2実施形態と同様である。(a)の作業に引き続き、作業者は図7(b)に示すように、図示しない型枠内(ジョイント部6の幅方向の両端部)に未硬化の第2反応型樹脂をジョイント部6の下側のみに填充し、第2反応型樹脂を硬化させることで一対の緩和樹脂舗装体13、13の下部を形成する。
次に、作業者は、図7(c)に示すように、各緩和樹脂舗装体13の下部の上に剥離防止シート16を設置する。この際、作業者は、剥離防止シート16を、緩和樹脂舗装体13から内方に突出し、かつ内方に突出する量が緩和樹脂舗装体13上に載せられる量よりも小さくなるように設置する。
その後、作業者は、図7(d)に示すように、図示しない型枠内(ジョイント部6の幅方向の両端部)に未硬化の第2反応型樹脂をジョイント部6の上側に填充し、第2反応型樹脂を硬化させることで一対の緩和樹脂舗装体13、13の上部を形成する。この際、緩和樹脂舗装体13の上部が下部よりも幅が狭くなるように型枠を設置する。これにより、緩和樹脂舗装体13には段部17が形成される。
その後、作業者は、図7(e)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13の互いに対向する側面の下部にプライマー15を塗布し、一対の緩和樹脂舗装体13、13の下部間(即ち、ジョイント部6の幅方向の中央の下部)に未硬化の第1反応型樹脂を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで伸縮樹脂舗装体12の下部を形成する。
その後、作業者は、図7(f)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13、13の上部間に未硬化の第1反応型樹脂を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで伸縮樹脂舗装体12の上部を形成する。最後に、図7(f)に示すように、作業者が表面仕上げ層14を形成することで、ジョイント部6に樹脂舗装体10を設ける作業が完了する。
このように構成される樹脂舗装体10では、緩和樹脂舗装体13が上側ほど幅が狭くなる段付き形状を呈し、伸縮樹脂舗装体12が上側ほど幅が広くなる段付き形状を呈しているため、緩和樹脂舗装体13と伸縮樹脂舗装体12との結合面が大きくなり、両者の剥離が防止される。また、伸縮樹脂舗装体12が緩和樹脂舗装体13に向けて段階的に薄くなるため、沈み込み量の急変によって車輪に加わる衝撃が更に小さくなり、振動や騒音が更に抑制される。
また、剥離防止シート16が、段部17における緩和樹脂舗装体13と伸縮樹脂舗装体12との結合面に沿って延在すると共に、一端が伸縮樹脂舗装体12の内部に進入し、他端が緩和樹脂舗装体13の内部に進入するように設けられるため、伸縮樹脂舗装体12と緩和樹脂舗装体13との剥離がより効果的に防止されると共に、これによっても沈み込み量の急変が抑制され、車輪に加わる衝撃が更に小さくなる。
[第4実施形態]
最後に、図8及び図9を参照しながら第3実施形態について説明する。
図8に示すように、本実施形態では、伸縮樹脂舗装体12が3層構造とされている。最も下の第1層は、第1反応型樹脂により形成される伸縮樹脂層12aである。その上の第2層は、第1反応型樹脂及び粗骨材を混合してなる伸縮樹脂混合舗装材により形成される伸縮樹脂混合層12bである。最も上の第3層は、第1反応型樹脂により形成される伸縮樹脂層12aである。
このような構成の樹脂舗装体10は、図9に示す手順により形成することができる。即ち、図9(a)に示すように、互いに隣接するコンクリートスラブ3上に、目地5を覆うように縁切り層11を設ける共に、アスファルト舗装4の側面、及びコンクリートスラブ3の上面のうち幅方向の両端部にプライマー15を塗布する。次に作業者は、図9(b)に示すように、図示しない型枠内(ジョイント部6の幅方向の両端部)に未硬化の第2反応型樹脂を填充し、第2反応型樹脂を硬化させることで一対の緩和樹脂舗装体13、13を形成する。その後、作業者は、図9(c)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13の互いに対向する側面にプライマー15を塗布する。
その後、作業者は、図9(d)に示すように、一対の緩和樹脂舗装体13、13間(即ち、ジョイント部6の幅方向の中央)の下部に未硬化の第1反応型樹脂を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで下側の伸縮樹脂層12aを形成する。続いて、図9(e)に示すように、作業者は、伸縮樹脂層12a上に伸縮樹脂混合舗装材を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで伸縮樹脂混合層12bを形成する。更に続けて、作業者は、図9(f)に示すように、伸縮樹脂混合層12b上に未硬化の第1反応型樹脂を填充し、第1反応型樹脂を硬化させることで上側の伸縮樹脂層12cを形成する。これにより、伸縮樹脂舗装体12が形成される。
最後に、図9(g)に示すように、作業者が表面仕上げ層14を形成することで、ジョイント部6に樹脂舗装体10を設ける作業が完了する。
このように構成される樹脂舗装体10では、伸縮樹脂舗装体12が、第1反応型樹脂からなる伸縮樹脂層12a、12cと、第1反応型樹脂及び粗骨材を混合してなる伸縮樹脂混合層12bとを含むため、伸縮樹脂舗装体12の目地伸縮方向の伸びが確保されつつ、伸縮樹脂舗装体12の鉛直荷重による潰れ変形が伸縮樹脂混合層12bによって抑制され、伸縮樹脂舗装体12の弾性変形によるタイヤの沈み込みが抑制される。これにより、振動や騒音が小さくなる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限られるものではない。例えば、上記各実施形態は高速道路における道路床版のジョイント部の補修施工作業に本発明を適用したものであるが、本発明は一般道路における道路床版のジョイント部の補修施工作業や新設施工作業にも適用可能である。また、高架橋や橋梁の互いに隣接する床版のジョイント部や、床版と橋台とジョイント部、橋台と踏掛版とのジョイント部等にも適用できる。また、上記実施形態では、ジョイント部6の補修施工の手順を説明したが、樹脂舗装体10は、新しく構築するコンポジット舗装路のアスファルト舗装路1においてコンクリートスラブ3の目地5の直上に形成するジョイント部構造として用いることもできる。この場合、例えば図3では、アスファルト舗装4を施工する前又は施工した後に、(c)以降の作業を行えばよい。このほか、施工の具体的手順をはじめ、各構成要素の具体的構成や材料等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更、取捨選択あるいは入れ替えが可能である。また、上記各実施形態に示した構成の一部を他の実施形態に組み合わせてもよい。
1 アスファルト舗装路
3 コンクリートスラブ(床版)
4 アスファルト舗装
5 目地
6 ジョイント部
10 樹脂舗装体
11 縁切り層
12 伸縮樹脂舗装体
12a 伸縮樹脂層
12b 伸縮樹脂混合層
12c 伸縮樹脂層
13 緩和樹脂舗装体
14 表面仕上げ層
15 プライマー
16 剥離防止シート
17 段部
W1 樹脂舗装体10(ジョイント部6)の幅
W3 縁切り層11の幅

Claims (6)

  1. 道路の互いに隣接する床版間の目地の直上で当該目地に沿う帯状のジョイント部に形成される道路床版のジョイント部構造であって、
    前記ジョイント部の幅よりも小さな幅を有し、前記ジョイント部の幅方向の中央で前記目地を跨ぐように両床版上に設けられる縁切り層と、
    前記縁切り層の上方かつ前記ジョイント部の幅方向の中央に設けられ、−20℃及び80℃での伸び率が40〜200%であり、−20℃及び80℃での抗張力が0.1〜50N/mmである第1反応型樹脂を含む伸縮樹脂舗装体と、
    前記ジョイント部の幅方向の両端部に設けられて前記伸縮樹脂舗装体と互いに結合し、−20℃及び80℃での伸び率が10〜35%であり、−20℃及び80℃での抗張力が1〜20N/mmである第2反応型樹脂を含む緩和樹脂舗装体と
    を有することを特徴とする道路床版のジョイント部構造。
  2. 前記伸縮樹脂舗装体と前記緩和樹脂舗装体との結合面を跨ぐように当該伸縮樹脂舗装体及び当該緩和樹脂舗装体の内部に設けられる剥離防止シートを更に有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の道路床版のジョイント部構造。
  3. 前記緩和樹脂舗装体は、上側ほど幅が狭くなる段付き形状を呈しており、
    前記伸縮樹脂舗装体は、上側ほど幅が広くなる段付き形状を呈していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路床版のジョイント部構造。
  4. 段部における前記緩和樹脂舗装体と前記伸縮樹脂舗装体との結合面に沿って延在すると共に、一端が前記伸縮樹脂舗装体の内部に進入し、他端が前記緩和樹脂舗装体の内部に進入するように設けられる剥離防止シートを更に有することを特徴とする請求項3に記載の道路床版のジョイント部構造。
  5. 前記伸縮樹脂舗装体は、前記第1反応型樹脂からなる伸縮樹脂層と、前記第1反応型樹脂及び粗骨材を混合してなる伸縮樹脂混合層とを含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の道路床版のジョイント部構造。
  6. 道路床版のジョイント部に樹脂舗装体を設けたジョイント部構造の施工方法であって、
    互いに隣接する床版間の目地の直上で当該目地に沿う帯状のジョイント部の幅方向の中央おいて、前記ジョイント部の幅よりも小さな幅を有する縁切り層を、前記目地を跨ぐように両床版上に設ける工程と、
    硬化時において−20℃及び80℃での伸び率が40〜200%であり、−20℃及び80℃での抗張力が0.1〜50N/mmである未硬化の第1反応型樹脂を、前記縁切り層の上方かつ前記ジョイント部の幅方向の中央に填充し、硬化させて伸縮樹脂舗装体を形成する工程と、
    硬化時において−20℃及び80℃での伸び率が10〜35%であり、−20℃及び80℃での抗張力が1〜20N/mmである未硬化の第2反応型樹脂を、前記ジョイント部の幅方向の両端部に填充し、硬化させて一対の緩和樹脂舗装体を形成する工程と
    を含むことを特徴とする道路床版のジョイント部構造の施工方法。
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