JP6396758B2 - ポリアミド - Google Patents

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Description

本発明は、連続成形性や長期耐熱性に優れたポリアミドに関する。
ポリアミドは耐熱性や機械的特性に優れていることから、電気・電子部品、自動車部品用成形品等の分野において広く用いられている。ポリアミドの成型品を製造する場合には、その融点を超える温度で溶融成形する必要があるため、成形温度が高くなり、ポリアミドが熱分解する場合がある。熱分解抑制のためには、通常、溶融混練時または重合時の際に、ポリアミドに酸化防止剤が添加されている。この場合、添加した酸化防止剤により金型に汚れが発生する場合がある。
成形時のポリアミドの熱分解や金型に汚れを抑制する方法としては、例えば、特許文献1に、ポリアミドにごく微量の酸化防止剤を溶融混練時や重合時に添加する方法が開示されている。
特開2005−078890号公報
しかしながら、特許文献1のように、ポリアミドにごく微量の酸化防止剤を用いた場合であっても、長時間連続成形すると、酸化防止剤が加熱により飛散し、それにより金型に汚れが発生したり、得られた成型品を長時間熱処理すると、色調が著しく低下したりする場合があった。また、その汚れの発現や色調の低下は、ポリアミドの融点が高ければ高いほど顕著であった。
本発明は、長時間連続成形した場合の金型の汚れの発生や長時間熱処理した場合の色調の低下を抑制することができるポリアミドを提供することを目的とする。
本発明者らは、このような問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、上記目的を達成することができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)ジカルボン酸成分とジアミン成分から構成され、ジカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸、ジアミン成分が脂肪族ジアミンであって、以下の一般式(1)の構造を有する末端基を1.0〜6.0質量%含有するポリアミド。
(式中、Aは単結合または炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
(2)末端基が、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸の残基である(1)記載のポリアミド。
(3)脂肪族ジアミン成分が1,10−デカンジアミンである()に記載のポリアミド。
(4)(1)〜()いずれかに記載のポリアミド100質量部と、繊維状強化材5〜200質量部とを含有するポリアミド樹脂組成物。
本発明のポリアミドによれば、長時間連続成形した場合の金型の汚れの発生や長時間熱処理した場合の色調の低下を抑制することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアミドは、そのポリマー鎖の少なくとも一部に以下の一般式(1)の末端基(以下、「特定末端基」と略称する。)を有することが必要である。
式中、Aは、単結合または炭素数1〜20の炭化水素基である。前記炭化水素基としては、例えば、−Cn2n−、−Cn2n-1−または−Cn2n-2−で表される基(nはいずれも整数)が挙げられる。
上記特定末端基を与える化合物としては、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンモノカルボン酸またはその誘導体が挙げられ、具体的には、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチル安息香酸、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、1,10−デカンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシケイ皮酸が挙げられる。中でも、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸であることが好ましい。
本発明のポリアミドにおいて、特定末端基の割合は、0.5〜6.0質量%であることが必要であり、2.0〜5.0質量%であることが好ましい。前記割合が0.5質量%未満の場合、ポリマーの相対粘度が高くなり、成形性が悪くなり金型汚れが発生するので好ましくない。また、成形性を向上させるため成形温度を高くすると、ポリアミドが分解したりして、金型汚れが発生するので好ましくない。また、特定末端基が少ないので、長期耐熱性も低下する。一方、前記割合が6.0質量%を超えると、長時間連続成形した場合、金型の汚れが発生するので好ましくない。また、ポリマーの相対粘度が低下するため、成形品の機械的特性が低下し、その結果、成形品の耐熱性が低下して長期耐熱性も低下する。
本発明のポリアミドには、特定末端基を与える化合物以外のモノカルボン酸を併用してもよい。前記モノカルボン酸としては、例えば、ステアリン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘン酸等の脂肪族モノカルボン酸、4−エチルシクロヘキサンカルボン酸、4−へキシルシクロヘキサンカルボン酸、4−ラウリルシクロヘキサンカルボン酸等の脂環族モノカルボン酸、安息香酸、4−エチル安息香酸、4−へキシル安息香酸、4−ラウリル安息香酸、アルキル安息香酸類、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸等の芳香族モノカルボン酸が挙げられる。
本発明のポリアミドの主骨格としては特に限定されないが、半芳香族ポリアミドや脂肪族ポリアミドや脂環式ポリアミドが挙げられ、中でも、耐熱性が高いことから、半芳香族ポリアミドが好ましい。半芳香族ポリアミドの中でも、機械的特性が高いことから、ジカルボン酸成分がテレフタル酸、ジアミン成分が脂肪族ジアミンである半芳香族ポリアミドが好ましい。
半芳香族ポリアミドとしては、ポリアミド12T、ポリアミド11T、ポリアミド10T、ポリアミド9T、ポリアミド8T、ポリアミド7T、ポリアミド6T、ポリアミド12I、ポリアミド11I、ポリアミド10I、ポリアミド9I、ポリアミド8I、ポリアミド7I、ポリアミド6I(Tはテレフタル酸、Iはイソフタル酸由来であることを表す。)、脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド612、ポリアミド610、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド12、ポリアミド10、ポリアミド6、脂環式ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド12C、ポリアミド10C、ポリアミド9C、ポリアミド6Cが挙げられる(Cは1,4−シクロヘキサンジカルボン酸由来であることを表す。)。
ポリアミドを構成するジカルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸が挙げられ、脂環式ジカルボン酸としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸が挙げられる。これらのジカルボン酸は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアミドを構成するジアミン成分としては、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、脂肪族ジアミンが挙げられる。芳香族ジアミンとしては、例えば、キシシレンジアミンが挙げられ、脂環式ジアミンとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ビスアミノメチルシクロヘキサンが挙げられ、脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,2−エタンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、シクロヘキサンジアミンが挙げられる。これらのジアミンは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、重合しやすいことから、脂肪族ジアミンであることが好ましく、デカンジアミンであることがより好ましい。
ポリアミドを構成するω−アミノカルボン酸成分としては、ε−カプロラクタムやアミノカプロン酸や11−アミノウンデカン酸が挙げられる。
本発明は、酸化防止剤が飛散しやすい高い加工温度条件を要するポリアミドに適用した場合に、酸化防止剤の配合量の低減が可能となるため、本発明を用いる意義が大きい。前記理由から、本発明は、融点が270℃以上のポリアミドに効果的であり、融点が300℃以上のポリアミドにさらに効果的である。
本発明のポリアミドの相対粘度は、1.8〜3.5であることが好ましく、1.8〜3.2であることがより好ましく、1.9〜3.0であることがさらに好ましい。ここで、相対粘度は、96%硫酸中、25℃、濃度1g/dLで測定したものを指す。相対粘度を1.8〜3.5とすることで、成形時の流動性を維持しつつも、良好な機械的特性を保持することができる。
本発明のポリアミドの製造方法は、特定末端基を導入できる方法であれば特に限定されず、従来から知られているポリアミドの加熱重合法や溶液重合法を用いることができる。例えば、ポリアミド原料を混合し、加圧下、加熱重合し、その後、常圧下さらに加熱重合する方法が挙げられる。より高分子量化するために、固相重合を併用してもよい。
本発明のポリアミドの製造には、重合触媒を用いてもよい。重合触媒としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸またはそれらの塩が挙げられる。重合触媒の使用量は特に限定されないが、通常、全モノマー成分に対して、2質量%以下である。
本発明のポリアミドには、必要に応じてフィラーや安定剤等の添加剤を加えてもよい。添加剤は、ポリアミドの重合時に添加してもよいし、得られたポリアミドを添加剤と溶融混練する時に添加してもよい。添加剤としては、ガラス繊維や炭素繊維のような繊維状強化材、タルク、膨潤性粘土鉱物、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、グラファイトのような充填材、酸化チタン、カーボンブラック等のような顔料、そのほか、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤等の周知の添加剤が挙げられる。
機械的特性の向上を目的に繊維状強化材を用いる場合、その配合量は、ポリアミド100質量部に対して、5〜200質量部とすることが好ましく、10〜180質量部とすることがより好ましく、20〜150質量部とすることがさらに好ましく、30〜130質量部とすることが最も好ましい。繊維状強化材の含有量が5質量部未満の場合、機械的特性の向上効果が小さい場合がある。一方、繊維状強化材の含有量が200質量部を超える場合、溶融混練時にストランド切れが多発し、樹脂組成物ペレットを得ることが困難となる場合がある。
本発明のポリアミドは、成形用途において特に好ましく用いることができる。成形加工方法としては、例えば、射出成形、押出成形、吹き込み成形、焼結成形等の熱溶融成形法等が挙げられる。このような方法により、各種の成形体、例えば、Tダイ押出、インフレーション成形により、各種のフィルム、シートが得られる。また、溶融紡糸法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング法により、各種の繊維が得られる。
本発明のポリアミドは、機械的特性、長期耐熱性、連続成形性に優れている。そのため、自動車のトランスミッション周り、エンジン周り、ランプ周り等で用いる自動車部品、事務機器等の電気・電子部品において用いることができる。自動車のトランスミッション周りで用いる自動車部品としては、例えば、シフトレバー、ギアボックス等の台座に用いるベースプレート、エンジン周りで用いる自動車部品としては、例えば、シリンダーヘッドカバー、エンジンマウント、エアインテークマニホールド、スロットルボディ、エアインテークパイプ、ラジエータタンク、ラジエータサポート、ラジエータホース、ウォーターポンプレンレット、ウォーターポンプアウトレット、サーモスタットハウジング、クーリングファン、ファンシュラウド、オイルパン、オイルフィルターハウジング、オイルフィルターキャップ、オイルレベルゲージ、タイミングベルトカバー、エンジンカバー、ランプ周りで用いる自動車部品としては、例えば、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ランプエクステンションが挙げられる。その他の自動車部品としては、非空気タイヤの部品、自動車用軸受、Oリング等のサスペンションの部品、排ガスアクチュエーターギアの部品が挙げられる。また、電気・電子部品としては、例えば、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、ICやLEDのハウジング、スピーカー振動版、フィルムコンデンサー、絶縁フィルム、エアーバッグ基布、耐熱フィルター、ボイラー用インペラ、ソーラーパネル用結束バンド、コンベア部品、ランプソケット、プラトップチェーン、MID(Molded Interconnect Device)部品、アルミ電解コンデンサーの端子台の部品が挙げられる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
A.評価方法
(1)相対粘度
96%硫酸を溶媒とし、濃度1g/dL、25℃で測定した。
(2)融点
試料10mgを、パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC−7を用いて、常温から350℃まで20℃/分で昇温し、5分間保持後、500℃/分で25℃まで降温し、5分間保持後、400℃まで20℃/分で昇温した。2回目の昇温時に得られた曲線の融解に由来するピークの頂点を融点温度とした。
(3)曲げ強度
射出成形機(東芝機械社製、「EC−100」)を用いて、ポリアミドを金型に充填し、冷却した後、成形片(127mm×12.7mm×3.2mm)を突き出しピンで押し取り出した。シリンダー温度は、実施例1〜18、比較例1、3〜7、9、10は330℃、比較例2、8は336℃でおこなった。また、射出圧力は100MPa、射出時間8秒、金型の温度は130℃、冷却時間は10秒間とした。
得られた成形片を用いて、ASTM D790に従って、曲げ強度を測定した。
(4)金型汚れ
射出成形機(ファナック社製、「α−100iA」)を用いて、シリンダー温度(融点+25℃)、金型温度(融点−185℃)の条件下、1サイクル25秒で、浅いコップ形状(肉厚1.5mm、外径40mm、深さ30mm)の成形体を1000ショット連続成形した。成形終了後に、深さ4μm、幅1mmのガスベントを目視で確認し、以下の基準で金型汚れを評価した。
○:詰まりがなかった。
×:詰まりがあった。
詰まりがなかった場合、連続成形性が良好であると判断した。
(5)イエローインデックス
(4)で得られた成形体を、熱風乾燥機にて、200℃空気雰囲気下、5時間加熱した。処理前後の成形体について、色調測定装置(日本電色社製SE−6000型)により、ASTM D1925に基づいて、測定した。
繊維状強化材を含まない場合は処理後の値が65以下の場合、繊維状強化材を含む場合は処理後の値が80以下の場合、長期耐熱性が良好であると判断した。
B.使用原料
(1)モノカルボン酸
・HP−1:4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸
・HP−2:1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]
・HP−3:イルガノックス1010、BASF社製、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
・STA:ステアリン酸
実施例1
平均粒径130μmの粉末状テレフタル酸(4.61kg)、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸(0.37kg)、次亜リン酸ナトリウム一水和物(20g)からなる混合物をリボンブレンダー式の反応装置に供給し、窒素密閉下、回転数30rpmで撹拌しながら170℃に加熱した。その後、170℃を保って、液注装置を用いて、100℃に加温溶融した1,10−デカンジアミン(5.05kg)を、2.5時間かけて連続的に上記混合物に液注添加し、粉末状の反応物を得た。
得られた粉末状の反応物を、反応装置に仕込んだまま、窒素気流下、250℃、回転数30rpmで8時間加熱して重合し、粉末状のポリアミド(P−1)を得た。
実施例2〜7、比較例1〜4
表1に記載された樹脂組成になるように、用いる原料を変更した以外は、実施例1と同様の操作をおこなって反応物を得、重合し、粉末状のポリアミド(P−2〜P−7、P−10〜P−13)を得た。
参考例1
ナイロン66塩(BASF社製)(8.00kg)、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸(0.10kg)、水 (7.00kg)をオートクレーブに供給し、オートクレーブを窒素雰囲気下にした後、温度250℃、内圧18kg/cm2で1時間加熱した。次に、内圧を18kg/cm2から常圧まで下げながら、温度を250℃から275℃まで1時間かけて上昇させ、その後、275℃で1時間重縮合を続けた。
得られた反応物を、ストランド状に払い出し、冷却固化後、切断し、さらに、これを窒素雰囲気下、100 ℃で12時間乾燥をおこない、水分率を0.02重量%以下に調製したペレット状のポリアミド(P−8)を得た。
参考例2
表1に記載された樹脂組成になるように、用いる原料を変更した以外は、参考例1と同様の操作をおこなって反応物を得、冷却固化後、切断し、乾燥して、ペレット状のポリアミド(P−9)を得た。
比較例5
ポリアミド(P−1)100質量部とHP−3 0.6質量部を、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給し、溶融混練をおこなった。押出機のシリンダー温度設定は320〜340℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は35kg/時間であった。次いで、溶融樹脂組成物をダイスからストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングしてポリアミドのペレット(P−14)を得た。
比較例6
HP−3のかわりにHP−1を用いた以外は、比較例5と同様の操作をおこなって、ポリアミドのペレット(P−15)を得た。
実施例1〜7、参考例1、2、比較例1〜6で得られたポリアミドの樹脂組成およびその物性値を表1に示す。
なお、得られたポリアミドを1H−NMRで確認したところ、重合時に添加したHP−1、HP−2、STAは、ポリアミドの末端基として結合しており、重合時に添加したHP−3および溶融混練時に添加したHP−1、HP−3は、ポリアミドに結合していなかった。
実施例10
ポリアミド(P−1)100質量部を、クボタ社製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE−W−1を用いて計量し、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給し、サイドフィーダーより繊維状強化材(GF−1)30質量部を供給し、溶融混練をおこなった。押出機のシリンダー温度は320〜340℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は35kg/時間であった。
次いで、溶融樹脂組成物をダイスからストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
実施例11〜16、比較例7〜12
ポリアミド(P−1)のかわりに、表2に示すポリアミドを用いた以外は、実施例10と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
参考例3、4
ポリアミド(P−1)のかわりに、表2に示すポリアミドを用いて、押出機のシリンダー温度を280〜300℃とする以外は、実施例10と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
実施例10〜16、参考例3、4、比較例7〜12で得られたポリアミド樹脂組成物の樹脂組成およびその物性値を表2に示す。
実施例1〜のポリアミドおよび実施例10〜16のポリアミド樹脂組成物は、1000ショット連続成形しても金型汚れが発生しなかった。また、実施例1〜のポリアミドは、200℃で5時間加熱処理後のイエローインデックスが65以下であり、実施例10〜16のポリアミド樹脂組成物は、200℃で5時間加熱処理後のイエローインデックスが80以下であった。
比較例1、7は、特定末端基を有しないポリアミドを用いたため、比較例1の処理後のイエローインデックスは65を超えており、比較例7の処理後のイエローインデックスは80を超えていた。
比較例2、8は、ポリアミドに占める特定末端基の割合が低かったため、金型汚れが発生した。また、比較例2の処理後のイエローインデックスは65を超えており、比較例8の処理後のイエローインデックスは80を超えていた。
比較例3、9は、ポリアミドに占める特定末端基の割合が高かったため、機械的特性が低かった。また、比較例3の処理後のイエローインデックスが65を超えており、比較例9の処理後のイエローインデックスが80を超えていた。
比較例4、5、6、10、11、12は、特定末端基を有しないポリアミドを用いたため、金型汚れが発生した。

Claims (4)

  1. ジカルボン酸成分とジアミン成分から構成され、ジカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸、ジアミン成分が脂肪族ジアミンであって、以下の一般式(1)の構造を有する末端基を1.0〜6.0質量%含有するポリアミド。
    (式中、Aは単結合または炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
  2. 末端基が、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼンプロピオン酸の残基である請求項1記載のポリアミド。
  3. 脂肪族ジアミン成分が1,10−デカンジアミンである請求項に記載のポリアミド。
  4. 請求項1〜いずれかに記載のポリアミド100質量部と、繊維状強化材5〜200質量部とを含有するポリアミド樹脂組成物。
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