JP6395686B2 - 線巻式圧力容器 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスまたは液体の圧力媒体で被処理物を加圧処理する等方圧加圧装置などに用いられる大型の圧力容器に関するものである。
この種の圧力容器には、従来では、例えば下記の特許文献1に記載されたものがある。その従来技術は、次のように構成されている。複数のシリンダーセグメントを溶接接合して円筒形状のシリンダー本体とし、その外周面にスチールバンドを巻回してシリンダー本体に予圧縮力(プレストレス)を付与する。ここで、特許文献1には、複数のシリンダーセグメントを溶接接合した段階で、シリンダーセグメント同士の間にギャップを形成させておき、その後、スチールバンドを巻回して上記ギャップを減少させることが記載されている(最終的にはほとんどまたは完全に消失させる)。これにより、溶接接合部の予圧縮力(プレストレス)を高めている。溶接接合部の予圧縮力(プレストレス)が高まれば、構造的に弱い部分であるセグメント同士の溶接接合部にき裂などの欠陥が発生することを防止できる。
また、特許文献1には、シリンダーセグメントの継ぎ目に設けた凹部(空洞)からシリンダー本体内の圧力媒体を逃がすことでシリンダー本体内の圧力を減少させて、継ぎ目に発生したき裂の成長を抑えようとする内容が記載されている。
特許第5694564号公報
まず、特許文献1に記載のシリンダーセグメント同士の間にギャップを形成させておき、その後、ギャップを減少させることで溶接接合部の予圧縮力(プレストレス)を高めるという方法は、シリンダーセグメント同士の溶接接合面積を小さくせざるを得なくなるという短所を有する。溶接接合面積を小さくすると、溶接の信頼性が損なわれる。なお、最も信頼性の高い溶接は、接続箇所の全領域にわたって隙間なく溶接ビードが入り込む、いわゆる完全溶込溶接(Full penetration weld)である。また、シリンダーセグメント同士の間のギャップ部分では、このギャップがほぼ完全に消失したとしても、圧力媒体の漏れを防ぐことができない。そのため、面積が小さい溶接接合部のみで、圧力媒体の漏れを防ぐことになる。上記した完全溶込溶接(Full penetration weld)を採用した場合には、溶接接合面積が大きくなり、面積が大きい溶接接合部で圧力媒体の漏れを防ぐことができる。
また、特許文献1では、シリンダーセグメントの継ぎ目に凹部(空洞)を設けることで、継ぎ目に発生したき裂の成長を抑えようとしているが、継ぎ目における凹部(空洞)の存在は、そもそも構造的に弱い部分であるセグメント同士の継ぎ目(接合部)部分を、構造的により弱くしてしまう。
なお、圧力容器において溶接接続を用いる場合には、安全性確保のための定期的な検査が必須となる。線巻式圧力容器の場合、圧力容器本体の内側からの溶接接合部の検査は可能であるが、圧力容器本体の外周に巻回された線材の存在により、圧力容器本体の外側からの溶接接合部の検査は難しい。次善の策として、溶接接合部の致命的な破壊の前に、溶接接合部の異常(き裂などの欠陥の発生)をできるだけ早い段階で検知することが望ましい。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、円筒形状の圧力容器本体を、分割された形態の複数の筒分割片が溶接接合されてなるものとした場合に、筒分割片同士の溶接接合に信頼性の高い溶接法である完全溶込溶接を採用することができるとともに、仮にその溶接接合部にき裂などの欠陥が発生したとしても、それを早い段階で容易に検知することができる構造の線巻式圧力容器を提供することである。
本発明に係る線巻式圧力容器は、円筒形状の圧力容器本体と、前記圧力容器本体の外周に巻回された状態で前記圧力容器本体に予圧縮力を付与する線材とを備える線巻式圧力容器である。前記圧力容器本体は、分割された形態の複数の内筒分割片が溶接接合されてなる内筒と、前記内筒に外挿された内面に溝を有する外筒とを有する。円筒軸垂直方向における断面において、前記内筒分割片同士の溶接位置と前記溝の位置とが一致させられている。
この構成によると、内筒分割片同士の溶接接合部にき裂などの欠陥が発生し、それが溶接接合部を径方向に少しでも貫通すると、圧力容器本体内から圧力媒体が漏れ、外筒の内面に形成された溝を流れる。この溝を流れる圧力媒体の検知は容易である。そのため、内筒分割片同士の溶接接合部に、き裂などの欠陥が発生したとしても、それを早い段階で容易に検知することができる。また、上記構成によると、内筒分割片同士の溶接接合に信頼性の高い溶接法である完全溶込溶接を採用することができる。
また本発明において、前記内筒分割片は、内筒が周方向において分割された形態の断面円弧形状の分割片であり、円筒軸垂直方向における断面において、前記内筒分割片同士の溶接位置と、前記溝の位置と、が周方向において一致していることが好ましい。
上記した内筒分割片同士の溶接接合部には、圧力容器本体に導入された圧力媒体により周方向の引張応力が発生する。そのため、この溶接接合部位は、内筒における特に弱い(強度的に弱い)部分、すなわち、き裂などの欠陥が発生し易い部分である。この部位に前記溝の位置を合わせることで圧力媒体の検知を行えるようにしておくことにより、圧力容器の安全性がより高まる。
さらに本発明において、前記外筒は、周方向において分割された形態の断面円弧形状の複数の外筒分割片が溶接接合されてなるものであり、円筒軸垂直方向における断面において、前記内筒分割片同士の溶接位置と、前記外筒分割片同士の溶接位置と、が周方向においてずらされていることが好ましい。
この構成によると、内筒分割片同士の溶接接合部にき裂などの欠陥が発生して、そこから圧力媒体が漏れた場合に、外筒分割片同士の溶接接合部への圧力媒体の到達を遅くすることができる(外筒の内面に形成された溝を圧力媒体が流れるので、基本的には到達しない)。これは、外筒分割片同士の溶接接合部での欠陥の発生を抑えることに寄与する。
さらに本発明において、圧力媒体検知手段が前記溝に接続されていることが好ましい。この構成によると、外筒の内面に形成された溝を流れる圧力媒体の検知を容易に行うことができる。
本発明に係る線巻式圧力容器によれば、筒分割片同士の溶接接合に信頼性の高い溶接法である完全溶込溶接を採用することができるとともに、仮にその溶接接合部にき裂などの欠陥が発生したとしても、それを早い段階で容易に検知することができる。
本発明の一実施形態に係る線巻式圧力容器の縦断面図(図2のB−B断面図)である。 図1のA−A断面図である。 内筒分割片の斜視図である。 外筒分割片の斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する線巻式圧力容器は、熱間等方圧加圧装置に用いられるのに好適な圧力容器であるが、本発明に係る線巻式圧力容器は、冷間等方圧加圧装置に用いられる圧力容器としても使用することができる。また、被処理物とともに線巻式圧力容器の中に入れられ、当該被処理物を加圧処理するための圧力媒体は、アルゴンなどのガス、水などの液体である。被処理物としては、例えば、金属粉末・セラミック粉末・樹脂粉末、食品などが挙げられる。
(線巻式圧力容器の構成)
図1〜3に基づき、本発明の一実施形態に係る線巻式圧力容器100の構成について説明する。線巻式圧力容器100は、被処理物および、圧力媒体としてのガスが入れられる円筒形状の圧力容器本体1と、圧力容器本体1の外周に、張力を付与した線材を巻回してなる線巻層2とを備える。圧力容器本体1の下端開口は下蓋4で閉止され、上端開口は上蓋3で閉止される。圧力容器本体1の上端部には上部ヘッダー5が配置され、下端部には下部ヘッダー6が配置される。
上記した圧力容器本体1は、周方向において分割された形態の断面円弧形状の複数の内筒分割片9が溶接接合されてなる内筒7と、周方向において分割された形態の断面円弧形状の複数の外筒分割片10が溶接接合されてなる外筒8とで構成される。外筒8は内筒7に外挿される。
内筒分割片9は、平面視で円弧形状、側面視で長方形の金属(例えば炭素鋼)の板材であり、複数の内筒分割片9を周状に組み合わせ、合わせ面を完全溶込溶接で接合して円筒形状の内筒7とされる。同様に、外筒分割片10は、平面視で円弧形状、側面視で長方形の金属(例えば炭素鋼)の板材であり、複数の外筒分割片10を周状に組み合わせ、合わせ面を完全溶込溶接で接合して円筒形状の外筒8とされる。なお、溶接ビードの図示は省略している。
外筒8の内径は、外筒8を内筒7に外挿できる寸法とされ、具体的には、内筒7の外径と同じ寸法か、または若干大きい寸法とされる。なお、後述する線巻作業の便宜のため、外筒8の内径を、内筒7の外径寸法よりも若干小さい寸法にして、外筒8を内筒7に焼嵌めにて外挿したり、内筒7を外筒8に冷やし嵌めにて内挿したりして、両円筒を線巻作業の前に一体化するのが好ましい。
ここで、外筒8を内筒7に嵌め込むに当たり、円筒軸方向Daに延びるように外筒8(外筒分割片10)の内面に形成された溝10aと、同じく円筒軸方向Daに延びる内筒分割片9間の溶接線(内筒分割片9同士の溶接位置22)とを一致させる。換言すれば、円筒軸垂直方向における断面において(図2)、内筒分割片9同士の溶接位置22と、外筒8の内面に形成された溝10aの位置とを周方向Dcにおいて一致させる。なお、焼嵌めや冷やし嵌めを行わない場合は、内筒7に外筒8を外挿し、その後、線巻作業を行うのに先行して、上記したように、外筒8の内面に形成された溝10aと内筒分割片9間の溶接線(内筒分割片9同士の溶接位置22)とを一致させる。
なお、溝10aの大きさは図2に示される程度のものである必要はない。前記したように、内筒7と外筒8とは一体化するので、内筒7と外筒8との間には微視的な隙間しか存在しない。そのため、図2に示される溝10aよりも小さな溝としてもよい。
内筒分割片9間の上記した溶接線(内筒分割片9同士の溶接位置22)と、円筒軸方向Daに延びる外筒分割片10間の溶接線(外筒分割片10同士の溶接位置23)とは一致せずにずらされる。すなわち、円筒軸垂直方向における断面において(図2)、内筒分割片9同士の溶接位置22と、外筒分割片10同士の溶接位置23とは周方向Dcにおいてずらされる。
本実施形態では、半円形状の溝10aとされているが、溝10aの形状はこれに限られることはない。但し、応力集中しないように、全体が滑らかな曲面とされた溝であることが好ましい。
内筒7が嵌め込まれた外筒8の外周面には、板状の長尺のスペーサ11が周方向Dcにおいて一定間隔で配置される。なお、スペーサは棒状のものであってもよい。
圧力容器本体1を構成する外筒8の外周には、複数の上記したスペーサ11を間に挟んで、張力を付与したピアノ線(線材、不図示)が巻回される(線巻作業)。これにより、線巻層2が形成される。ピアノ線は、例えば平形ピアノ線である。ピアノ線へ付与する張力は、設計上予定される所定の圧縮残留応力が内筒7および外筒8に線巻作業終了時に生ずるように予め計算により決められる。
線巻作業終了後は、内筒7および外筒8に十分な圧縮残留応力が生じている。そのため、例えば線巻作業前の寸法として、外筒8の内径を、内筒7の外径よりも大きい寸法とした場合でも、線巻作業終了後は、内筒7と外筒8との間の隙間は消滅して両円筒は一体化する。
複数の上記したスペーサ11の存在により、外筒8と線巻層2との間には冷却水路21が形成される。冷却水路21は、外筒8と線巻層2とスペーサ11とで区画された空間であり、円筒軸方向Daに沿って複数の冷却水路21が形成される。ここで、上部ヘッダー5には、冷却水の導入水路5a、および円環状のヘッダー水路5bが形成され、下部ヘッダー6には、冷却水の排出水路6a、および円環状の集水水路6bが形成されている。上部ヘッダー5に形成された導入水路5aからの冷却水は、ヘッダー水路5b、複数の冷却水路21、および集水水路6bをこの順で流れた後、排出水路6aから排出される。
また、詳しくは後述するが、外筒8の内面に形成された円筒軸方向Daに延びる溝10aは、内筒7と外筒8とが一体化することで確固としたガス漏れ検知溝となる。溝10a(ガス漏れ検知溝)は、下部ヘッダー6に形成された円環状の集ガス溝6cに連通しており、圧力媒体検知手段としてのガス漏れ検知器13が、ガス漏れ検知配管12および集ガス溝6cを介して溝10aに接続されている。
(圧力容器の構造的に弱い部位)
圧力容器本体1内の圧力がゼロ(常圧)の状態では、線巻層2(ピアノ線)からの予圧縮力で周方向Dcの圧縮残留応力が内筒7および外筒8に生じているが、圧力容器本体1内への圧力媒体(ガス)導入により、内筒7および外筒8には周方向Dcの引張応力が発生する。圧力容器本体1内を昇圧していくと、これに伴い引張応力が大きくなっていき、圧縮残留応力は小さくなっていく。やがて、ガス圧による引張応力により圧縮残留応力は相殺され、最終的には、内筒7および外筒8は引張応力が作用した状態となる。圧力容器本体1内から圧力媒体(ガス)を抜くと、内筒7および外筒8は圧縮残留応力が作用した状態に戻る。このように、圧力媒体(ガス)の導入、排出により、内筒7および外筒8には、圧縮応力と引張応力とは交互に作用することになる。
この場合、材料力学で明らかなように、円筒の内側ほど応力振幅が大きくなるので、内筒7と外筒8とを比べると、内筒7のほうが外筒8よりも応力振幅が大きくなる。線巻層2は、もとより大きな引張応力下にあり、圧力容器本体1内への圧力媒体(ガス)の導入、排出の間も引張応力下で応力が振幅するが、その応力振幅の大きさは、内筒7および外筒8よりも小さい。また、ピアノ線は、両円筒の材料である一般的な炭素鋼よりも強度は格段に大きい。また、内筒7は、高圧の圧力媒体と直接接触する。これらより、圧力容器の安全性の観点から最もクリティカルな部材は内筒7であり、内筒7の各部のうちの溶接接合部(内筒分割片9同士の溶接接合部)が最弱部位である。
(内筒の継ぎ目(内筒分割片9同士の溶接接合部)にき裂が発生した場合)
線巻式圧力容器100では、特許文献1に記載の圧力容器の構造のようにセグメント同士の間にギャップを形成しないため、各筒分割片9,10のそれぞれの溶接接合に、信頼性の高い溶接法である完全溶込溶接を採用することができる。
万が一、内筒7を構成する内筒分割片9同士の溶接接合部にき裂が発生し、疲労現象によりき裂が成長して内筒7を径方向に貫通したとしても、内筒7よりも作用する応力振幅が小さい外筒8は健常に保たれやすい。そのため、内筒7と外筒8との間にガス漏れが生じたとしても、圧力容器本体1は円筒胴としてのその形状を保つことができる。すなわち、圧力容器本体1を2層化(複数層化)したことにより、2層(複数層)同時に致命的な欠陥が生じる確率は低くなる。
また、内筒分割片9間の溶接線に沿って外筒8の内面に溝10aが設けられているため、内筒7の溶接接合部から漏れたガス(圧力媒体)は、この溝10aを通ってガス漏れ検知器13に達し、これにより、内筒7の溶接接合部でのき裂の発生を早い段階で容易に検知することができる。
また、内筒7の強度確保を考慮しても、溝10aは、一体化されている内筒7と外筒8との間の微視的な隙間に比して十分大きな空間断面積を有するものとすることができる。そのため、内筒7の溶接接合部から漏れたガスは、内筒7と外筒8との間の隙間にはほぼ入り込まず、ほとんどのガスが溝10aを流れる。よって、き裂が小さい段階での微量のガス漏れをガス漏れ検知器13にて検出することができる。
(その他の作用・効果)
また、外筒8と線巻層2との間に冷却水路21を設けたことにより、熱間等方圧加圧のように内部を高温に保つ用途に線巻式圧力容器100が用いられる場合でも、冷却水路21に冷却水を流すことで、圧力容器本体1の温度を安全な温度範囲に保つことができる。
また、圧力容器本体1を2層化(複数層化)したことで、圧力容器の安全性の観点からの最もクリティカルな部材である内筒7は、冷却水と接触しない構造となる。そのため、冷却水により内筒7が錆びたり腐食したりすることはない。
(変形例)
上記した実施形態では、外筒8と線巻層2との間にスペーサ11を配置して冷却水路21を設けているが、スペーサ11を配置せずに外筒8の外周面に線材(例えばピアノ線)を直接巻回して線巻層2を形成してもよい。冷間等方圧加圧の場合には、圧力容器本体1内の温度は常温であり、この場合には冷却水路21(冷却水)は不要である。
また上記した実施形態では、平面視で円弧形状、側面視で長方形の内筒分割片9としたことにより、隣り合う内筒分割片9間の溶接線、およびこれに位置を合わせた外筒8の内面に形成した溝10aは、円筒軸方向Daに延びている。この構造に代えて、例えば、平面視で円弧形状、側面視で平行四辺形の内筒分割片などとしてもよい(外筒分割片10についても同様)。この場合、隣り合う内筒分割片間の溶接線、およびこれに位置を合わせた外筒8の内面に形成する溝は、円筒軸方向Daに対して斜めに延びることとなる。
また上記した実施形態では、周方向Dcにおいて、内筒7および外筒8をそれぞれ分割した形態としているが、円筒軸方向Daにおいて、両円筒7,8をそれぞれ分割した形態とし、分割された部材同士を完全溶込溶接などで溶接接合してもよい。この場合、筒分割片は、円環形状の分割片となる。
この場合、内側の内筒7に関し、円筒軸垂直方向(円筒軸方向Daに対して直交する方向)に延びる円形の継ぎ目について、そこからのガス(圧力媒体)漏れを検知できるように、円筒軸垂直方向における断面において、円筒軸垂直方向に延びる上記継ぎ目(溶接接合部)の位置と一致するように外筒8の内面に溝を設けることになる。
このように、内筒7を構成する内筒分割片は、内筒7が周方向Dcにおいて分割された断面円弧形状の形態の分割片であってもよいし、円筒軸方向Daにおいて分割された円環形状の形態の分割片であってもよい(外筒8についても同様)。
その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行えることは勿論である。
1:圧力容器本体
2:線巻層
3:上蓋
4:下蓋
5:上部ヘッダー
6:下部ヘッダー
7:内筒
8:外筒
9:内筒分割片
10:外筒分割片
10a:溝
11:スペーサ
12:ガス漏れ検知配管
13:ガス漏れ検知器(圧力媒体検知手段)
21:冷却水路
22,23:溶接位置
100:線巻式圧力容器

Claims (4)

  1. 円筒形状の圧力容器本体と、
    前記圧力容器本体の外周に巻回された状態で前記圧力容器本体に予圧縮力を付与する線材と、
    を備える線巻式圧力容器であって、
    前記圧力容器本体は、
    分割された形態の複数の内筒分割片が溶接接合されてなる内筒と、
    前記内筒に外挿された、内面に溝を有する外筒と、
    を有し、
    円筒軸垂直方向における断面において、前記内筒分割片同士の溶接位置と、前記溝の位置とが一致していることを特徴とする、線巻式圧力容器。
  2. 請求項1に記載の線巻式圧力容器において、
    前記内筒分割片は、内筒が周方向において分割された形態の断面円弧形状の分割片であり、
    円筒軸垂直方向における断面において、前記内筒分割片同士の溶接位置と、前記溝の位置と、が周方向において一致していることを特徴とする、線巻式圧力容器。
  3. 請求項2に記載の線巻式圧力容器において、
    前記外筒は、周方向において分割された形態の断面円弧形状の複数の外筒分割片が溶接接合されてなるものであり、
    円筒軸垂直方向における断面において、前記内筒分割片同士の溶接位置と、前記外筒分割片同士の溶接位置と、が周方向においてずらされていることを特徴とする、線巻式圧力容器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の線巻式圧力容器において、
    圧力媒体検知手段が前記溝に接続されていることを特徴とする、線巻式圧力容器。
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