JP6394350B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、感光来ドラムの表面を一様に帯電した後、露光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器により現像してトナー像を形成し、形成されたトナー像を記録材上に転写・定着することによって、記録材上に画像を形成する画像形成装置が存在する。
このような画像形成装置では、表面に凹凸が形成される加工がされたエンボス紙等の記録材に対して画像を形成する場合に、記録材の凹部においてトナーの転写不良が発生する場合がある。
特許文献1には、表面に凹凸が形成される加工がされたエンボス紙等の記録材において有色トナー画像の転写不良を抑制するために、中間転写体上に、透明トナーにより形成された透明トナー層の上に有色トナーにより形成された有色トナー層を形成する技術が開示されている。そして、中間転写体上に形成されたトナー像を用紙へ転写する際には、透明トナー層と有色トナー層との層間で切断されやすくなるため用紙への転写性が改善されることが記載されている。
特開2009−25713号公報
本発明は、表面に凹凸が形成される加工がされた凹凸紙に画像を形成する場合に、トナーの帯電量を低下させない場合と比較して、凹凸紙に対するトナー像の転写不良の発生を抑制することを目的とする。
請求項1に係る発明は、トナー像を保持する像保持体と、現像剤としてトナーおよびキャリアを収容する収容容器を有し、前記像保持体に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段と、前記現像手段により前記像保持体上に形成されたトナー像を、記録材上に転写する転写手段と、記録材として表面に凹凸が形成される加工がされた凹凸紙を用いる場合に、凹凸紙に転写するためのトナー像が前記現像手段により前記像保持体上に形成される前に、前記収容容器におけるトナーの帯電量を低下させる帯電量調整手段とを備え、前記帯電量調整手段は、凹凸紙の坪量が予め定めた値より小さい場合には、前記収容容器におけるトナーの帯電量を低下させないことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、前記帯電量調整手段は、前記現像手段の前記収容容器に収容されるトナーを前記像保持体に吐き出すこと、および/または、当該収容容器に新たなトナーを供給することにより、当該収容容器におけるトナーの帯電量を低下させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、前記帯電量調整手段は、前記現像手段の前記収容容器に収容される現像剤におけるトナー濃度を高くすることで、当該収容容器におけるトナーの帯電量を低下させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、前記凹凸紙は、エンボス紙であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、前記帯電量調整手段は、凹凸紙に転写するためのトナー像が前記現像手段により前記像保持体上に形成された後、凹凸紙以外の記録材に転写するためのトナー像が当該現像手段により当該像保持体上に形成される前に、前記収容容器におけるトナーの帯電量を上昇させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、トナー像を保持する像保持体と、前記像保持体に形成された静電潜像をトナーで現像して当該像保持体上にトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により前記像保持体上に形成されたトナー像を、記録材上に転写する転写手段とを備え、前記現像手段は、記録材として坪量が予め定めた値以上であるエンボス紙を用いる場合に、エンボス紙上に転写されない非転写トナー像を前記像保持体上に形成することにより当該像保持体上にトナーを吐き出した後、エンボス紙に形成するためのトナー像を当該像保持体上に形成し、記録材として坪量が当該値より小さいエンボス紙を用いる場合に、当該非転写トナー像を当該像保持体上に形成しないで、エンボス紙に形成するためのトナー像を当該像保持体上に形成することを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、表面に凹凸が形成される加工がされた凹凸紙に画像を形成する場合に、トナーの帯電量を低下させない場合と比較して、凹凸紙に対するトナー像の転写不良の発生を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、画像形成時と同様の動作により、収容容器におけるトナーの帯電量を低下させることができる。
請求項3に係る発明によれば、画像形成時と同様の動作により、収容容器におけるトナーの帯電量を低下させることができる。
請求項4に係る発明によれば、エンボス紙に画像を形成する場合に、エンボス紙に形成される画像の濃度むらや色抜けの発生を抑制することができる。
請求項5に係る発明によれば、凹凸紙に画像を形成した後、凹凸紙以外の記録材に画像を形成する場合に、画像濃度が高くなることを抑制することができる。
請求項6に係る発明によれば、エンボス紙に画像を形成する場合に、トナーの吐き出しを行わない場合と比較して、エンボス紙に対するトナー像の転写不良の発生を抑制することができる。
本実施の形態が適用される複合機の全体構成を示した図である。 現像器の構成を示した図であり、現像器の断面図である。 トナーの帯電量とエンボス紙に対するトナーの転写性グレードとの関係を示した図である。 凹凸紙に画像を形成する指示がなされた場合に、制御装置による制御に基づいて行われる処理のフローチャートである。 第1セットアップ処理の前後のトナーの帯電量およびエンボス紙へのトナーの転写性グレードの関係を示した図である。 画像形成装置において、坪量の互いに異なるエンボス紙に対して画像を形成した場合のトナーの転写性グレードの関係を示した図である。 実施の形態2において、凹凸紙に画像を形成する指示がなされた場合に、制御装置による制御に基づいて行われる処理のフローチャートである。
(実施の形態1)
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される複合機1の全体構成を示した図である。ここで、図1に示す複合機1は、コピー機能、スキャン機能およびプリント機能を有する複写機に、さらにファクシミリ機能を具備させたものである。
本実施の形態の複合機1は、記録材の一例としての用紙に画像を形成する画像形成装置2と、原稿に形成された画像を読み取る画像読取装置3と、ユーザからの操作指示を受け付けるとともにユーザに対して各種情報を表示する操作受付装置4と、複合機1の動作を制御する帯電量調整手段の一例としての制御装置5とを備えている。なお、この例において、制御装置5は、画像形成装置2の筐体に内蔵されている。
操作受付装置4は、ユーザに情報を表示するとともにユーザから操作指示を受け付けるためのタッチパネルで構成された表示パネル4aと、ユーザから操作指示を受け付けるためのボタン群4bとを備えている。
画像形成装置2は、電子写真方式を用いた所謂タンデム方式で構成され、予め定めた間隔を置いて並列的に配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像をそれぞれ形成する4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備えている。
画像形成ユニット11は、矢印A方向に回転しながら静電潜像が形成される像保持体の一例としての感光体ドラム12と、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で一様に帯電する帯電ロール13と、帯電ロール13によって帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光するプリントヘッド14と、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像手段の一例としての現像器15を備えている。この4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの各々は、現像器15に収容されるトナーを除いて同様の構成を有しており、各画像形成ユニット11のそれぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。また、この例では、現像器15において、各色のトナーを負極性に帯電している。
また、画像形成装置2は、各画像形成ユニット11の各感光体ドラム12上に形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20と、各画像形成ユニット11の各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21と、を備えている。さらに、画像形成装置2は、中間転写ベルト20上に転写された重畳トナー像を用紙に対して一括転写(二次転写)する二次転写部30と、二次転写されたトナー像を用紙上に定着させる定着器40と、を備えている。さらにまた、画像形成装置2は、中間転写ベルト20の表面に接触配置され、中間転写ベルト20に付着しているトナー(転写残トナー)を除去するベルトクリーナ23を備えている。
中間転写ベルト20は、導電性を有するフィルム状の無端ベルトにより構成され、一次転写ロール21を含む複数のロールによって張架されて矢印B方向に循環移動する。
二次転写部30は、中間転写ベルト20を挟んで互いに対向する二次転写ロール31とバックアップロール32とを備えている。二次転写ロール31は、中間転写ベルト20を介して、バックアップロール32に対して予め定めた圧力で押圧された状態となっている。そして、二次転写部30は、二次転写ロール31とバックアップロール32との間に形成された二次転写電界(二次転写バイアス)、および二次転写ロール31とバックアップロール32との間に形成された圧力により、中間転写ベルト20上に保持されたトナー像を用紙に転写させる。
また、本実施の形態の二次転写部30では、後述する第1セットアップ処理を行う場合に、バックアップロール32に対する二次転写ロール31の押圧を解除し、二次転写ロール31を中間転写ベルト20から離間できるようになっている。
なお、本実施の形態では、中間転写ベルト20、二次転写ロール31およびバックアップロール32により、転写手段が構成される。
定着器40は、内部に加熱源を備える定着ロール41と、定着ロール41に対して圧接配置される加圧ロール42とを備えている。そして、定着器40は、定着ロール41と加圧ロール42との間に、未定着トナー像を保持した用紙を通過させて加熱と加圧とを行うことにより、用紙上にトナー像を定着させる。
また、画像形成装置2は、互いに異なるサイズないし異なる紙種の複数の用紙を収容する用紙収容トレイ51〜53と、それぞれの用紙収容トレイ51〜53から用紙を取り出して搬送するフィードロール54とを備えている。用紙収容トレイ51〜53に収容される用紙の紙種としては、普通紙の他、表面にエンボス加工がされた用紙(エンボス紙)、和紙、シワ加工がされた用紙等の表面に凹凸が形成される加工がされた用紙(以下、凹凸紙と称する場合がある)が挙げられる。本実施の形態の画像形成装置2では、操作受付装置4を用いて予めそれぞれの用紙収容トレイ51〜53に収容される用紙の紙種を設定するようになっている。
さらに、画像形成装置2は、フィードロール54により用紙収容トレイ51から取り出された用紙を、二次転写部30および定着器40を介して画像形成装置2の機外に設けられた用紙積載部58に搬送するための用紙搬送路Rを備えている。
続いて、本実施の形態の現像器15の構成について説明する。図2は、現像器15の構成を示した図であり、現像器15の断面図である。
図2に示すように、現像器15は、感光体ドラム12に対向する開口を有し、内部にトナーとキャリアとを主成分とする二成分現像剤が収容される収容容器の一例としての現像ハウジング151と、現像ハウジング151の開口に面した箇所に配置されるとともに感光体ドラム12に対向する現像ロール152と、を備えている。現像ロール152は、磁石(図示せず)を内蔵しており、その表面に磁力によって現像剤を保持する。そして、現像ロール152上に保持された現像剤が形成する磁気ブラシを感光体ドラム12に接触させて、感光体ドラム12上の静電潜像をトナーで現像する。
また、現像器15は、現像ハウジング151内であって感光体ドラム12の軸方向に沿って設けられる一対の搬送スクリュー153a、153bを備えている。
さらに、現像器15は、現像ハウジング151内に新たなトナーを供給するトナー供給装置155を備えている。
さらにまた、現像器15は、現像ハウジング151内に収容される現像剤中のトナー濃度を測定する濃度検知センサ156を備えている。濃度検知センサ156は、例えば現像剤の透磁率を測定する。そして、制御装置5は、濃度検知センサ156により測定される現像剤の透磁率に基づいて、現像剤におけるトナー濃度を推定する。
本実施の形態の現像器15では、現像ハウジング151内に収容される現像剤が搬送スクリュー153a、153bにより攪拌されることで、トナーとキャリアとが摩擦され、トナーが負極性に帯電されるようになっている。
また、本実施の形態の画像形成装置2では、濃度検知センサ156による検知結果に基づいて、制御装置5により現像ハウジング151内のトナー濃度を特定する。そして、現像ハウジング151内のトナー濃度が予め定めた目標値となるように、制御装置5による制御により、トナー供給装置155により現像ハウジング151内に新たなトナーが供給される。
この例では、用紙として凹凸紙以外の用紙(普通紙)に対して画像を形成する際には、トナー濃度の目標値として第1濃度値が設定される。また、詳細については後述するが、凹凸紙に対して画像を形成する際には、トナー濃度の目標値として第1濃度値と比較して高い第2濃度値が設定される。
画像形成装置2では、制御装置5による制御の元で、画像形成動作が行われる。すなわち、カラー画像を形成する場合には、画像読取装置3やPC(図示せず)から入力された印刷ジョブデータ等は、制御装置5によって予め定められた画像処理が施され、色毎にプリントヘッド14に送られる。そして、例えば黒(K)の画像形成ユニット11Kでは、帯電ロール13により予め定められた電位で一様に帯電された感光体ドラム12の表面が、画像処理が施されたK色画像データに基づいてプリントヘッド14により露光され、感光体ドラム12上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器15により現像され、感光体ドラム12上には黒(K)色のトナー像が形成される。画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、同様にして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
なお、モノクロ画像を形成する場合には、黒(K)の画像形成ユニット11Kにおいてのみ、黒(K)色のトナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された各色トナー像は、矢印B方向に循環移動する中間転写ベルト20上に、高圧の一次転写電源としての電源装置(図示せず)から予め定められた一次転写バイアス電圧が印加された各一次転写ロール21により順次静電転写され、中間転写ベルト20上には、各色トナー像が重畳された重畳トナー像が形成される。重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写部30に向けて搬送される。
また、画像形成ユニット11にて各色トナー像が形成されるのに伴って、用紙収容トレイ51〜53に収容された用紙がフィードロール54により取り出される。そして、用紙は、中間転写ベルト20上の各色トナー像が二次転写部30に移動するタイミングに合わせて、複数の搬送ロール(図示せず)により二次転写部30に搬送される。また、高圧の二次転写電源としての電源装置(図示せず)から予め定めた二次転写バイアス電圧が二次転写部30に印加される。これにより、各色トナー像は、二次転写ロール31とバックアップロール32とにより形成された転写電界の作用によって、用紙上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙は、中間転写ベルト20から剥離され、定着器40まで搬送される。定着器40に搬送された用紙上の未定着トナー像は、定着器40によって加熱と加圧とにより定着処理を受けることで用紙上に定着される。そして、画像が形成された用紙は、画像形成装置2の用紙積載部58に排出される。
なお、二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(転写残トナー)は、中間転写ベルト20に接触して配置されたベルトクリーナ23によって除去され、次の画像形成動作(画像形成サイクル)に備えられる。
上述したように、本実施の形態の画像形成装置2では、用紙として、普通紙の他、普通紙と比較して表面に形成される凹凸が大きい、表面に凹凸を形成する加工がされた用紙(凹凸紙)に対して画像を形成することが可能となっている。凹凸紙としては、例えば、エンボス紙、和紙、シワ加工がされた用紙等が挙げられる。
ここで、本実施の形態では、画像形成装置2の用紙収容トレイ51〜53に用紙を設置するに際して、例えば操作受付装置4を用いて、用紙の種類(紙種)を設定する。すなわち、用紙収容トレイ51〜53に用紙を収容する際に、操作受付装置4の表示パネル4aに用紙の種類を選択するための選択画面が表示される。そして、ユーザにより表示パネル4aに表示された選択画面またはボタン群4bが操作されることで、用紙収容トレイ51〜53に収容される用紙の種類が選択される。選択された用紙の種類は、制御装置5において、それぞれの用紙収容トレイ51〜53と対応付けて記憶される。また、画像形成装置2において画像を形成する指示がなされた場合には、制御装置5による制御に基づいて、画像形成の対象となる紙種の用紙がいずれかの用紙収容トレイ51〜53に収容される用紙から選択され、二次転写部30に搬送される。
なお、画像形成装置2に用紙の種類を検知するセンサ(図示せず)を設け、センサによる検知結果に応じて、用紙の種類を判定し自動で設定するようにしてもよい。このようなセンサとしては、例えば用紙の表面状態を検知する超音波センサ等が挙げられる。
ところで一般に、エンボス紙等の凹凸紙に対して画像を形成する場合、凹凸紙の表面に形成される画像に濃度むらや色抜け等の不具合が生じるおそれがある。
具体的に説明すると、上述したように、画像形成装置2では、二次転写部30において、中間転写ベルト20上に形成された重畳トナーを用紙に一括転写する。用紙の表面に凹部と凸部とが形成された凹凸紙では、凸部と比較して凹部において転写電界が作用しにくい。このため、凹凸紙では、凸部と比較して凹部において十分量のトナーが転写されず、この結果、凹部において画像の濃度が低くなったり、色抜けが生じたりする場合がある。
これに対し、本発明者らは、トナーの帯電量を調整することで、エンボス紙に対するトナーの転写性が向上することを見出した。
図3は、トナーの帯電量(μC/g)とエンボス紙に対するトナーの転写性グレードとの関係を示した図である。具体的には、画像形成装置2において、エンボス紙(特種東海製紙社製のレザック66、203gsm)に対して画像を形成する動作を行った場合の、トナーの単位質量当たりの帯電量(μC/g)とエンボス紙に対する転写性グレードとの関係を示している。
この例では、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)のそれぞれのトナーを用いた場合のエンボス紙に対する転写性グレードの評価を行った。
ここで、転写性グレードの判定は、二次転写部30にて二次転写され、定着器40にて定着された後の画像を目視で確認した場合に、以下の基準で行っている。
1:エンボス紙の凹部において、画像面積が10%以下の範囲で抜けが存在する、またはエンボス紙の凹部において、抜けが存在しない。
2:エンボス紙の凹部において、画像面積が30%以下の範囲で抜けが存在する。
3:エンボス紙の凹部において、画像面積が50%以下の範囲で抜けが存在する。
4:エンボス紙の凹部において、画像面積が50%より大きい範囲で抜けが存在する。
なお、エンボス紙の凹部での「抜け」とは、凹部においてトナーが転写されていない領域のことを意味する。
図3に示すように、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)のそれぞれのトナーにおいて、トナーの帯電量(μC/g)を低減させることで、エンボス紙に対する転写性(転写性グレード)が良好になることが確認された。
より具体的には、図3に示す例では、トナーの帯電量を30μC/g未満とすることで、エンボス紙に対する転写性グレードが良好になることが確認された。
そこで、本実施の形態の画像形成装置2では、エンボス紙等の凹凸紙に対して画像を形成する指示がなされた場合に、凹凸紙に画像を形成する前に予めトナーの帯電量を低くする処理を行っている。これにより、エンボス紙等の凹凸紙に対するトナーの転写性の低下を抑制し、凹凸紙に形成される画像における濃度むらや色抜けの発生を抑制している。
図4は、凹凸紙に画像を形成する指示がなされた場合に、制御装置5による制御に基づいて行われる処理のフローチャートである。
図4に示すように、制御装置5は、まず操作受付装置4やPC(図示せず)等を介して、新たな画像形成処理を実行する旨の指示を受け付ける(ステップ101)。ここで、制御装置5は、画像形成処理の指示を受け付けるに際して、画像を形成する用紙の種類(紙種)や画像形成枚数、形成する画像の種類等に関する情報を併せて取得する。
次に制御装置5は、ステップ101にて取得した用紙の種類(紙種)に関する情報に基づいて、画像形成の対象となる用紙の種類(紙種)が、凹凸紙に該当するか否かを判断する(ステップ102)。
画像形成の対象となる用紙の種類(紙種)が凹凸紙である場合(ステップ102でYES)、制御装置5は、現像器15の現像ハウジング151に収容されるトナーの帯電量を下げるための処理(第1セットアップ処理)を行う(ステップ103)。なお、セットアップ処理を行う際には、用紙(凹凸紙)に対する画像形成動作は一旦停止され、二次転写部30への凹凸紙の搬送も停止される。
続いて、ステップ103の第1セットアップ処理が終了した後、制御装置5は、凹凸紙に対する画像形成動作を開始し(ステップ104)、一連の処理を終了する。
ステップ103の第1セットアップ処理は、制御装置5による制御に基づいて、以下のような手順で行われる。
まず、中間転写ベルト20から二次転写ロール31が離間される(ステップ103−1)。
続いて、画像形成ユニット11において、現像ハウジング151からトナーを吐き出すための吐き出しトナー像の形成動作が行われる(ステップ103−2)。具体的には、上述した通常の画像形成動作と同様のプロセスで、画像形成ユニット11において感光体ドラム12上に吐き出しトナー像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成されたそれぞれの吐き出しトナー像は、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順次転写される。
吐き出しトナー像としては、現像ハウジング151内のトナーを迅速に吐き出す観点から、それぞれの画像形成ユニット11において画像形成が可能な全画像領域に高密度の画像を形成することが好ましい。この例では、吐き出しトナー像として、画像形成ユニット11において、全画像領域にベタ画像を形成する。
このように、それぞれの画像形成ユニット11において吐き出しトナー像を形成することで、それぞれの画像形成ユニット11における現像器15の現像ハウジング151内から感光体ドラム12上にトナーが吐き出される(排出される)。
なお、中間転写ベルト20上に転写された吐き出しトナー像は、二次転写ロール31が離間された二次転写部30を、用紙に転写されることなく通過する。そして、ベルトクリーナ23により中間転写ベルト20から除去される。
また、第1セットアップ処理では、吐き出しトナー像の形成とともに、それぞれの現像器15においてトナー供給装置155により現像ハウジング151内に新たなトナーが供給される(ステップ103−3)。
ここで、上述したように、現像器15では、現像ハウジング151内において搬送スクリュー153a、153bにより現像剤中のトナーおよびキャリアを攪拌搬送しトナーとキャリアとを摩擦させることにより、トナーを帯電させている。
このため、トナー供給装置155により現像ハウジング151内に新たに供給されるトナーは、現像ハウジング151内に既に収容されているトナーと比較して帯電量が低くなっている。
したがって、本実施の形態の第1セットアップ処理においては、吐き出しトナーの形成により帯電量の高いトナーを現像ハウジング151内から吐き出すとともに、トナー供給装置155により帯電量の低い新たなトナーを現像ハウジング151内に供給することで、現像ハウジング151内に収容されるトナーの帯電量が、第1セットアップ処理を実行する前と比較して低下する。
さらに、第1セットアップ処理では、制御装置5により、現像器15内のトナー濃度の目標値を変更する処理が行われる(ステップ103−4)。具体的には、トナー濃度の目標値を、画像形成対象の用紙として凹凸紙以外の用紙が選択されている場合に設定される第1濃度値から、第1濃度値よりも高い第2濃度値へ変更する処理が行われる。
これにより、現像器15の現像ハウジング151内にトナー供給装置155により新たなトナーが引き続き供給されるため、現像ハウジング151内に収容されるトナーの帯電量が、第1セットアップ処理を実行する前と比較して低い状態で維持される。
その後、二次転写ロール31を、中間転写ベルト20を介してバックアップロール32に対して加圧した状態とし(ステップ103−5)、第1セットアップ処理を終了する。
なお、第1セットアップ処理では、ステップ101において取得された画像の種類が、カラー画像である場合には、それぞれの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kにおいて、吐き出しトナー像の形成動作、現像ハウジング151へのトナーの供給動作およびトナー濃度の目標値の変更処理が行われる。
一方、ステップ101において取得された画像の種類がモノクロ画像である場合には、黒(K)の画像形成ユニット11Kにおいて、吐き出しトナー像の形成動作、現像ハウジング151へのトナーの供給動作およびトナー濃度の目標値の変更処理が行われる。この場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の画像形成ユニット11Y、11M、11Cでは、吐き出しトナー像の形成動作、現像ハウジング151へのトナーの供給動作およびトナー濃度の目標値の変更処理は行われない。
このように、本実施の形態の画像形成装置2では、エンボス紙等の凹凸紙に対して画像を形成する指示がなされた場合に、予めトナーの帯電量を低下させる第1セットアップ処理を行っている。これにより、二次転写部30において、中間転写ベルト20上に保持されたトナー像を凹凸紙に対して転写する際に、第1セットアップ処理を行わない場合と比較して、凹凸紙の凹部に対してトナーが転写されやすくなる。この結果、第1セットアップ処理を行わない場合と比較して、凹凸紙に対して形成される画像において、凹部における画像濃度低下や色抜けの発生が抑制される。
図5は、第1セットアップ処理の前後のトナーの帯電量およびエンボス紙へのトナーの転写性グレードの関係を示した図である。図5では、画像形成装置2において、第1セットアップ処理を行う前と第1セットアップ処理を行った後とのそれぞれについて、エンボス紙(特種東海製紙社製のレザック66、203gsm)に対して、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)のトナーを用いて画像を形成する動作を行った場合の転写性グレードを示している。第1セットアップ処理としては、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)の画像形成ユニット11M、11C、11Kにおいて、吐き出しトナー像としてA4サイズの全面画像をCin60%にて300枚分形成する動作、および現像ハウジング151内に新たなトナーを補給する動作を行った。また、二次転写部30に供給する二次転写バイアスの大きさは3500Vとした。
なお、図5における転写性グレードの判断基準は、図3に示した例と同様である。
図5に示すように、第1セットアップ処理を行うことで、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)のそれぞれについてトナーの帯電量が下がることが確認された。また、図5に示すように、第1セットアップ処理を行うことで、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)のそれぞれについてエンボス紙へのトナーの転写性(転写性グレード)が良好になることが確認された。
ここで、凹凸紙に対する画像形成動作の終了時には、現像ハウジング151におけるトナーの帯電量が第1セットアップ処理の実行前と比較して低い状態となっている。このため、凹凸紙に対する画像形成動作の終了後、引き続いて例えば普通紙等の凹凸紙以外の用紙に対して画像を形成する場合、二次転写部30において用紙にトナーが転写されやすくなり、用紙に形成される画像濃度が通常よりも高くなるおそれがある。
このような問題を抑制するため、凹凸紙に対する画像形成動作を行った後に、凹凸紙以外の用紙(普通紙)に対して画像を形成する指示がなされた場合には、制御装置5による制御に基づいて、トナーの帯電量を上げるための第2セットアップ処理を行ってもよい。第2セットアップ処理を行い、トナーの帯電量を、第1セットアップ処理を行う前の状態まで戻すことで、凹凸紙に対して画像形成動作を行った後、凹凸紙以外の用紙に画像を形成する場合に、画像濃度が高くなることが抑制される。
第2セットアップ処理は、例えば以下の手順で行われる。まず、第1セットアップ処理と同様に、制御装置5による制御に基づいて、中間転写ベルト20から二次転写ロール31が離間される。
続いて、それぞれの画像形成ユニット11の現像器15において、トナー供給装置155による現像ハウジング151への新たなトナーの供給量を減らし、または供給を停止する。さらに、それぞれの画像形成ユニット11において、第1セットアップ処理と同様に吐き出しトナー像の形成を行う。
さらにまた、制御装置5により、現像器15内のトナー濃度の目標値を、第2濃度値から第2濃度値よりも低い第1濃度値へ変更する処理を行う。
これにより、現像器15内のトナー濃度が低下しトナーとキャリアとの摩擦による帯電が促進されるため、凹凸紙に画像形成後であって第2セットアップ処理を実行する前と比較して、現像ハウジング151におけるトナーの帯電量が上昇する。
この結果、第1セットアップ処理を実行し凹凸紙に画像を形成した後、凹凸紙以外の用紙(普通紙)に画像を形成する場合に、画像濃度が高くなることが抑制される。
なお、本実施の形態では、凹凸紙に対してカラー画像を形成する指示がなされた場合には、全ての画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kにおいて第1セットアップ処理を実行するものとした。カラー画像の種類(写真、グラフ等)やカラー画像の色合い、画像密度等により凹凸紙における濃度むら目立たない色(例えばイエロー(Y)等)の画像形成ユニット11については、第1セットアップ処理を行わなくてもよい。例えば、凹凸紙に対してカラー画像を形成する指示がなされた場合に、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の画像形成ユニット11M、11C、11Kにおいてのみ第1セットアップ処理を行い、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yにおいては第1セットアップ処理を行わない構成としてもよい。
(実施の形態2)
続いて、本発明の実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成については同様の符号を用い、ここでは、その詳細な説明を省略する。
上述した実施の形態1では、エンボス紙等の凹凸紙に対して画像形成を行う指示がなされた場合に、一律に第1セットアップ処理を行ってトナーの帯電量を低下させ、凹凸紙に対する転写性の低下を抑制する構成とした。しかしながら、第1セットアップ処理は、凹凸紙に対する転写性の低下を抑制するためには有効であるものの、吐き出しトナー像の形成によりトナーを消費するため、過度に行うことは、省資源の観点から好ましくない。
また、凹凸紙に対して画像を形成する場合であっても、凹凸紙の坪量(厚さ)や凹凸紙の種類、凹凸紙に形成する画像の種類等によっては、必ずしも第1セットアップ処理を行わなくてもよい場合がある。例えば、凹凸紙の坪量が低い場合、凹凸紙の坪量が高い場合と比較して凹部においても転写電界が作用しやすいため、トナーの転写性の低下は起こりにくい。
図6は、画像形成装置2において、坪量の互いに異なるエンボス紙に対して画像を形成した場合のトナーの転写性グレードの関係を示した図である。図6では、画像形成装置2において、第1セットアップ処理を行う前と第1セットアップ処理を行った後とのそれぞれについて、坪量の互いに異なるエンボス紙(特種東海製紙社製のレザック66、151gsm、204gsm、250gsm)に対して黒(K)色のトナーを用いて画像を形成する動作を行った場合の転写性グレードを示している。
第1セットアップ処理としては、黒(K)の画像形成ユニット11Kにおいて、吐き出しトナー像としてA4サイズの全面画像をCin60%にて300枚分形成する動作、および現像ハウジング151内に新たなトナーを補給する動作を行った。また、二次転写部30に供給する二次転写バイアスの大きさは3500Vとした。さらに、現像器15において、第1セットアップ処理を行う前のトナーの帯電量は、33.9μC/gであり、第1セットアップ処理後のトナーの帯電量は29.1μC/gであった。
図6に示すように、エンボス紙の坪量が204gsmおよび250gsmの場合には、第1セットアップ処理を行うことで、第1セットアップ処理を行う前と比較して、凹凸紙への転写性グレードが良好になることが確認された。より具体的には、エンボス紙の坪量が204gsmの場合には、第1セットアップ処理を行う前には、転写性グレードが3であるのに対し、第1セットアップ処理を行うことで、転写性グレードが1になることが確認された。また、エンボス紙の坪量が250gsmの場合には、第1セットアップ処理を行う前は、転写性グレードが4であるのに対し、第1セットアップ処理を行うことで、転写性グレードが1になることが確認された。
一方、エンボス紙の坪量が151gsmの場合には、第1セットアップ処理を行う前、および第1セットアップ処理を行った後の双方で、転写性グレードは1であり、第1セットアップ処理を行わない場合であっても、エンボス紙に対する転写性はほとんど変わらないことが確認された。
そこで、実施の形態2では、凹凸紙に対して画像を形成する指示がなされた場合に、凹凸紙の坪量が予め定めた坪量以上である場合には第1セットアップ処理を行い、凹凸紙の坪量が予め定めた坪量未満である場合には第1セットアップ処理を行わない構成としている。これにより、凹凸紙に対して画像を形成する指示がなされた場合に、一律に第1セットアップ処理を行う場合と比較して、吐き出しトナー像の形成によるトナーの消費を抑制している。
図7は、実施の形態2において、凹凸紙に画像を形成する指示がなされた場合に、制御装置5による制御に基づいて行われる処理のフローチャートである。
図7に示すように、制御装置5は、まず操作受付装置4やPC(図示せず)等を介して、新たな画像形成処理を実行する旨の指示を受け付ける(ステップ201)。ここで、制御装置5は、画像形成処理の指示を受け付けるに際して、画像を形成する用紙の種類(紙種)、用紙の坪量、画像形成枚数、形成する画像の種類等に関する情報を合わせて取得する。
次に制御装置5は、ステップ201にて取得した用紙の種類(紙種)に関する情報に基づいて、画像形成の対象となる用紙の種類(紙種)が、凹凸紙に該当するか否かを判断する(ステップ202)。
画像形成の対象となる用紙の種類(紙種)が凹凸紙である場合(ステップ202でYES)、制御装置5は、ステップ201にて取得した用紙の坪量に関する情報に基づいて、凹凸紙の坪量Qが予め定めた坪量Q1以上であるか否かを判断する(ステップ203)。
凹凸紙の坪量Qが予め定めた坪量Q1以上である場合(ステップ203でYES)、制御装置5は、現像器15の現像ハウジング151に収容されるトナーの帯電量を下げるための第1セットアップ処理を行う(ステップ204)。なお、第1セットアップ処理の内容は、実施の形態1のステップ103で説明したものと同様である。
続いて、ステップ204の第1セットアップ処理が終了した後、制御装置5は、凹凸紙に対する画像形成動作を開始し(ステップ205)、一連の処理を終了する。
一方、画像形成の対象となる用紙の種類(紙種)が凹凸紙以外の用紙である場合(ステップ202でNO)、凹凸紙の坪量Qが予め定めた坪量Q1未満である場合(ステップ203でNO)には、第1セットアップ処理を行うことなく、画像形成動作を開始し(ステップ205)、一連の処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、エンボス紙等の凹凸紙に対して画像を形成する指示がなされた場合に、一律に第1セットアップ処理を行うのではなく、凹凸紙の坪量に応じて、第1セットアップ処理行うか否かを判断する。
これにより、例えば濃度むら等が生じやすい坪量の大きな凹凸紙では、画像形成動作前に第1セットアップ処理を行うことで、形成される画像の濃度むらや色抜けの発生が抑制される。一方、濃度むらや色抜け等が発生しにくい坪量の小さな凹凸紙では、第1セットアップ処理を行わないことで、トナーの消費が抑制される。また、第1セットアップ処理を行わないことで、凹凸紙に対して画像を形成する指示がなされてから実際に画像が形成されるまでの期間が短縮される。
なお、図7に示した例では、凹凸紙の坪量に応じて第1セットアップ処理を行うか否かを判断している。しかしながら、本実施の形態において、第1セットアップ処理を行うか否かの判断基準は、これに限られるものではない。
例えば、凹凸紙における凹凸の大きさ(凹部の深さ)が予め定めた大きさを超える場合に、第1セットアップ処理を行い、凹凸の大きさが予め定めた大きさ未満である場合には第1セットアップ処理を行わないものとしてもよい。
また、一般に、画像密度が高い画像を形成する場合、それぞれの画像形成ユニット11の現像器15において、現像ハウジング151内のトナーが多く消費されるとともに、トナー供給装置155により現像ハウジング151内に新たなトナーが多く供給される。
このため、画像密度が高い画像を形成する画像形成動作が行われると、それぞれの画像形成ユニット11において、現像ハウジング151内のトナーの帯電量が低くなりやすい。この場合、凹凸紙に対して画像を形成する場合であっても、トナーの転写不良による画像の濃度むらや色抜けが生じにくい。
したがって、本実施の形態では、凹凸紙に対する画像形成の前に、画像密度が低い画像(例えば用紙がA4サイズの場合、画像密度が20%以下の画像)を形成する画像形成動作がなされている場合には、第1セットアップ処理を行い、凹凸紙に対する画像形成の前に、画像密度が高い画像(例えば用紙がA4サイズの場合、画像密度が20%よりも高い画像)を形成する画像形成動作がなされている場合には、第1セットアップ処理を行わないものとしてもよい。
この場合、凹凸紙に画像を形成する場合に一律に第1セットアップ処理を行う構成とした場合と比較して、トナーの消費量が抑制される。
ところで、エンボス紙等の凹凸紙に対するトナーの転写性の低下を抑制するための他の方法としては、二次転写部30において二次転写ロール31とバックアップロール32との間の圧力(ニップ圧)を、凹凸紙以外の用紙(普通紙)に対してトナー像を二次転写する場合と比較して高くする方法が挙げられる。
しかしながら、凹凸紙に対してトナー像を二次転写する際に二次転写ロール31とバックアップロール32とのニップ圧を高くした場合であっても、凹凸紙や画像の種類等によっては、凹凸紙の凹部に対するトナーの転写性が不十分となる場合がある。
また、凹凸紙の凹部に対するトナーの転写性を高めるために、二次転写ロール31とバックアップロール32とのニップ圧を過度に高くした場合には、凹凸紙に形成する画像の種類等によっては、凹凸紙に転写されるトナー像に色抜けが生じる場合がある。具体的に説明すると、二次転写ロール31とバックアップロール32とのニップ圧を過度に高くした場合、例えば凹凸紙の凸部や画像のトナーの重なりが多い部分等において、トナーに加えられる圧力が過剰となる場合がある。この場合、二次転写部30において圧力によりトナーが機械的につぶされて固まり、中間転写ベルト20から凹凸紙に対してトナー像が転写されない領域が形成される。この結果、凹凸紙に形成される画像に色抜けが生じる場合がある。
さらに、凹凸紙に対するトナーの転写性の低下を抑制するための他の方法としては、二次転写部30に印加する二次転写バイアスを、直流電圧に交流電圧を重畳した重畳バイアスとする方法が挙げられる。この方法では、中間転写ベルト20に保持されたトナーを振動させ、凹凸紙の凹部に対するトナーの転写性を向上させる。
しかしながら、二次転写バイアスを直流電圧と交流電圧との重畳バイアスとした場合であっても、凹凸紙や画像の種類等によっては、凹凸紙の凹部に対するトナーの転写性が不十分となる場合がある。
これに対し、本実施の形態のように、凹凸紙に画像を形成される指示がなされた場合に、トナーの帯電量を低下させる第1セットアップ処理を行うことで、例えば凹凸紙の坪量が大きい場合等のように凹凸紙の凹部にトナーが転写されにくい場合であっても、凹凸紙の凹部に対するトナーの転写性の低下が抑制される。これにより、凹凸紙に形成される画像の濃度むらや色抜けの発生が抑制される。
さらに、本実施の形態では、二次転写部30におけるニップ圧を高くする方法とは異なり二次転写部30においてトナーに過度な圧力をかける必要がない。このため、本実施の形態は、複数のラインが交差した部分でトナーが固まることによる画像の色抜けが生じやすいライン画像等を凹凸紙に対して形成する場合に、より有効に用いられる。
なお、例えば凹凸紙の種類や坪量、凹凸紙に形成する画像の種類等によって、凹凸紙に対するトナーの転写性をより改善する必要がある場合には、上述した二次転写部30におけるニップ圧を高くする動作、または二次転写部30に二次転写バイアスとして重畳バイアスを供給する動作を、第1セットアップ処理と併せて行ってもよい。
この場合、凹凸紙の凹部に対するトナーの転写性の低下がより抑制され、凹凸紙に形成される画像の濃度むらや色抜けの発生がより抑制される。
1…複合機、2…画像形成装置、4…操作受付装置、5…制御装置、11…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、15…現像器、20…中間転写ベルト、30…二次転写部、31…二次転写ロール、32…バックアップロール、151…現像ハウジング、155…トナー供給装置

Claims (6)

  1. トナー像を保持する像保持体と、
    現像剤としてトナーおよびキャリアを収容する収容容器を有し、前記像保持体に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段と、
    前記現像手段により前記像保持体上に形成されたトナー像を、記録材上に転写する転写手段と、
    記録材として表面に凹凸が形成される加工がされた凹凸紙を用いる場合に、凹凸紙に転写するためのトナー像が前記現像手段により前記像保持体上に形成される前に、前記収容容器におけるトナーの帯電量を低下させる帯電量調整手段と
    を備え
    前記帯電量調整手段は、凹凸紙の坪量が予め定めた値より小さい場合には、前記収容容器におけるトナーの帯電量を低下させないことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記帯電量調整手段は、前記現像手段の前記収容容器に収容されるトナーを前記像保持体に吐き出すこと、および/または、当該収容容器に新たなトナーを供給することにより、当該収容容器におけるトナーの帯電量を低下させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記帯電量調整手段は、前記現像手段の前記収容容器に収容される現像剤におけるトナー濃度を高くすることで、当該収容容器におけるトナーの帯電量を低下させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記凹凸紙は、エンボス紙であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電量調整手段は、凹凸紙に転写するためのトナー像が前記現像手段により前記像保持体上に形成された後、凹凸紙以外の記録材に転写するためのトナー像が当該現像手段により当該像保持体上に形成される前に、前記収容容器におけるトナーの帯電量を上昇させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. トナー像を保持する像保持体と、
    前記像保持体に形成された静電潜像をトナーで現像して当該像保持体上にトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により前記像保持体上に形成されたトナー像を、記録材上に転写する転写手段とを備え、
    前記現像手段は、記録材として坪量が予め定めた値以上であるエンボス紙を用いる場合に、エンボス紙上に転写されない非転写トナー像を前記像保持体上に形成することにより当該像保持体上にトナーを吐き出した後、エンボス紙に形成するためのトナー像を当該像保持体上に形成し、記録材として坪量が当該値より小さいエンボス紙を用いる場合に、当該非転写トナー像を当該像保持体上に形成しないで、エンボス紙に形成するためのトナー像を当該像保持体上に形成することを特徴とする画像形成装置。
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