本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明する。尚、以下の説明においては、図1に示すスロットマシン1の正面に対峙したときの前後左右方向を基準として説明する。本実施例のスロットマシン1は、図2に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rからそれぞれ見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rの外周部には、特に図示しないが、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」等の互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L,2C,2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rにおいて各々上中下三段に表示される。
各リール2L,2C,2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L,32C,32R(図3参照)によって回動させることで、各リール2L,2C,2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L,2C,2Rの回動を停止させることで、透視窓3L,3C,3Rに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33Rと、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3L,3C,3Rに対応する透過領域及び透視窓3L,3C,3Rを介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域を除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回動を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回動を開始した3つのリール2L,2C,2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回動開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L,22C,22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの背面には、図3に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機で打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機で自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31cを有するメダルセレクタ29(図2参照)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25が設けられている。
図2に示すように、前面扉1bの背面におけるメダル投入部4の直下には、メダルセレクタ29が取り外し自在に設けられている。前面扉1bを背面から見てメダルセレクタ29の右側には、メダルセレクタ29の側面から流出したメダルをホッパータンク34aに誘導するメダルシュート196が取り付けられているとともに、メダルセレクタ29の下方には、メダルセレクタ29の背面下部から流出したメダルを下方のメダル払出口9に誘導するメダル返却通路191及びホッパーユニット34から払い出されたメダルをメダル払出口9に誘導するメダル払出通路192を構成するメダル通路部材190が配設されている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L,2C,2R、リールモータ32L,32C,32R(図3参照)、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図3参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図3参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図3参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図3参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100及び後述するスピーカ60が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図3参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回動し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回動が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31a〜31c、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41、メイン制御部41の制御に用いるクロックを生成する制御用クロック生成回路42、メイン制御部41が搭載する乱数回路が乱数を生成する際に用いるクロックを生成する乱数用クロック生成回路43、遊技制御基板40に接続されるスイッチ類の検出を行うスイッチ検出回路44、リールモータ32L,32C,32Rを駆動させるモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30を駆動させるソレノイド駆動回路46、LED類を駆動させるLED駆動回路47、遊技制御基板40への供給電圧の低下を検知する電断検出回路48、メイン制御部41に対してリセット信号を与えるリセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用されるRAM、プログラムに従って制御動作を行うCPUが内蔵されており、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
また、メイン制御部41は、遊技の進行等に応じて演出制御基板90に対して各種のコマンドを送信する。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55を駆動させるLED駆動回路93、スピーカ53,54,60からの音声出力制御を行う音声出力回路94、サブ制御部91対してリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、演出制御基板90への供給電圧の低下を検出する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
本実施例では、図2に示すように、スピーカ53,54は、前面扉1bの背面下部左右側に、スロットマシン1の前方に向けて音を出力可能に取り付けられ、スピーカ60は、筐体1aの下部に、下方に向けて音を出力可能に取り付けられている。本実施例では、スピーカ53,54は中音用または高音用のスピーカとされ、スピーカ60は低音用のスピーカとされている。尚、本実施例では、スピーカ53,54は中音用または高音用のスピーカとされ、スピーカ60は低音用のスピーカとされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ53,54を低音用のスピーカとし、スピーカ60を中音用または高音用のスピーカとしてもよい。
次に、筐体1aについて、図4〜図8に基づいて説明する。図4は、筐体の内部を示す正面図である。図5は、(A)は筐体へのスピーカの取付構造を示す分解斜視図、(B)は(A)の要部拡大断面図である。図6は、筐体へのスピーカ及びホッパーユニットの取付構造を示す分解斜視図である。図7は、(A)はスピーカが取付けられる前の筐体を示す一部破断平面図、(B)はスピーカが取付けられた筐体を示す一部破断平面図である。図8は、図7(A)のA−A断面図である。図9は、遊技島にスロットマシンが設置された状態を示す説明図である。
図2及び図4に示すように、筐体1aは、木材または合成樹脂材からなる上板110a、底板110b、左側板110c、右側板110d及び背板110eにより前面が開口する箱状に形成され、底板110bの上面には、補強枠板111が設けられている。図7(A)に示すように、補強枠板111の右側には切欠部112が形成され、該切欠部112を介して底板110bの上面が露呈されており、該切欠部112に対応する位置にオーバーフロータンク35が設置されている。
図2に示すように、上板110aには、前後方向に列設された複数(本実施例では4つ)の貫通孔113からなる上取付部114L,114Rが左右に形成されている。また、底板110bには、前後方向に列設された複数(本実施例では5つ)の貫通孔115からなる下取付部116L,116Rが左右に形成されている。尚、補強枠板111における各貫通孔115に対応する位置には、これら貫通孔115を露呈させるための孔部115aや切欠部115bが形成されている。これら上取付部114L,114Rや下取付部116L,116Rは、筐体1aを遊技場に設置される設備に設置する際に用いられる。また、貫通孔113,115は、釘Kの直径よりも小径の孔部にて構成されている。
図9には、遊技場等に設置される設備の一例である遊技島200が示されている。遊技島200は、例えば、列方向に向けて所定間隔おきに複数立設される金属製のフレーム等からなる支持枠201と、これら支持枠201間に架設される木材や合成樹脂材からなる下設置板202及び上設置板203と、を備え、これら下設置板202と上設置板203との間にスロットマシン1を長手方向に向けて複数列設することができるようになっている。尚、本実施例では、2列の下設置板202及び上設置板203が設けられ、一対のスロットマシン1を背中合わせの状態で設置できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1列のみ遊技機を列設できるものであってもよい。また、遊技島200は、複数台のスロットマシン1を取り付け可能であったが、1台のスロットマシン1のみ設置可能であってもよい。
スロットマシン1を遊技島200に設置するには、下設置板202と上設置板203との間における長手方向の所定の位置に筐体1aを載置した後、上取付部114L,114Rや下取付部116L,116Rに内側から取り付けた釘Kを下設置板202と上設置板203にそれぞれ打ち込む(例えば、図8参照)。これにより、筐体1aが下設置板202と上設置板203にそれぞれ設置固定され、遊技島200にスロットマシン1が取り付けられる。つまり、スロットマシン1は、該スロットマシン1に設けられる上取付部114L,114Rや下取付部116L,116Rを用いて遊技島200に取り付け可能である。
尚、本実施例では、例えば、遊技島200の下設置板202と上設置板203の前後幅や設置状況などに応じて、上取付部114L,114Rは前後方向に設けられた複数の貫通孔113及び下取付部116L,116Rは前後方向に設けられた複数の貫通孔115のうちからそれぞれ使用する貫通孔113,115を選択できるようになっているため、各遊技場に設置された遊技島設備に応じて適した位置に設置することができるが、予め定められた孔部のみを用いて取り付けできるようになっていてもよい。
また、本実施例では、釘Kを用いて下設置板202と上設置板203に設置固定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビスや他の取付部材等を用いて取り付けできるようにしてもよいし、あるいは、下設置板202や上設置板203に設けられた被係止部に係止可能な係止部等を介して取り付けできるようにしてもよい。
また、本実施例では、設備取付部としての上取付部114L,114Rや下取付部116L,116Rは、釘Kの直径よりも小径の貫通孔にて構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、釘Kの直径とほぼ同径の貫通孔や、釘Kの取付位置を特定可能な貫通しない穴部なども設備取付部に含まれる。また、設備取付部は、特に釘K等の取付部材の取付位置が任意である場合、該取付部材が貫通可能な強度を有する底板110bの全域であってもよい。つまり、予め加工された孔部等でなくてもよい。また、下設置板202や上設置板203に設けられた被係止部に係止可能な係止部であってもよい。
図4〜図8に示すように、補強枠板111の上面における左側辺と切欠部112の左側には、取付部材としての取付台70を前後方向に移動案内するガイドレール120L,120Rが取り付けられている。ガイドレール120L,120Rは、図8に示すように、補強枠板111の上面にビスB1にて取り付けられる取付片120aと、該取付片120aから段部を介して連設され補強枠板111の上面に対し隙間を隔てて配置されるガイド片120bと、から構成され、互いに平行をなすように補強枠板111に取り付けられている。
取付台70は、金属板を折り曲げ加工することにより形成されている。具体的には、平面視長方形をなす水平板70aと、水平板70aの左右側辺から下方に屈曲する側板70b,70cと、側板70b,70cそれぞれの下端辺から外側方に屈曲する被ガイド片70dと、により正面視略下向きコ字形に形成されている。そして、左右の被ガイド片70dを補強枠板111の上面とガイド片120bとの間に形成された隙間に前側から差し込むことで、左右一対のガイドレール120L,120Rにて左右方向の移動及び上方への浮き上がりが規制された状態で、後方にスライド移動させることができるようになっている。
本実施例では、取付台70は、左右一対のガイドレール120L,120Rに支持された状態で筐体1aの内部奥側まで押し込まれ、後端面が背板110eに近接(または当接)する位置(図7(B)参照)が筐体1aにおける取付台取付位置とされている。
水平板70aの上面には、ホッパーユニット34を前後方向に移動案内するガイドレール130L,130Rが取り付けられている。ガイドレール130L,130Rは、図8に示すように、水平板70aや右側の側板70cの外面に溶接などにより固定される取付片130aと、該取付片130aから連設され水平板70aの上面に対し隙間を隔てて配置されるガイド片130bと、から構成され、互いに平行をなすように水平板70aや右側の側板70cに取り付けられている。また、ガイドレール130L,130Rの後端には、ホッパーユニット34のホッパーユニット取付位置からの後方移動を規制するストッパ片131L,131Rが立設されている。
そして、ホッパーユニット34の下部から左右側に突出するように形成された前後方向を向く被ガイド片34d(図6参照)を水平板70aの上面70eとガイド片130bとの間に形成された隙間に前側から差し込むことで、左右一対のガイドレール130L,130Rにて左右方向の移動及び上方への浮き上がりが規制された状態で、後方にスライド移動させることができるようになっている。
本実施例では、ホッパーユニット34は、左右一対のガイドレール130L,130Rに支持された状態で奥側まで押し込まれ、後端面がストッパ片131L,131Rに近接(または当接)する位置が取付台70に対するホッパーユニット取付位置とされている。つまり、水平板70aの上面70eは、払出装置であるホッパーユニット34を取り付けるための払出装置取付部を構成している。
また、水平板70aの下面70f、つまり、ホッパーユニット34が取り付けられる上面70eと反対面の四隅には、スピーカ60を取り付けるためのネジN1が螺入されるナット140が溶接等によりそれぞれ固着されている。
図5に示すように、スピーカ60は、中空の箱体からなるエンクロージャ60aと、該エンクロージャ60aの下面に形成された孔部60bから音を出力可能に設けられたスピーカユニット(図示略)と、から主に構成される。エンクロージャ60aの下面四隅には、ネジN1の取付孔141を有する円筒状の凹部142が形成されている。また、エンクロージャ60aの上面における各凹部142に対応する位置には、ネジN1を挿通可能な取付孔144が形成されナット140を収容可能な大きさを有する収容凹部143が形成されている。さらに、エンクロージャ60aの上面前辺には、指を挿入可能な凹状の把手部145が形成されている。
このように構成されるスピーカ60は、下面四隅の各凹部142から取付孔141,144に取り付けたネジN1をそれぞれナット140に螺入することで、取付台70における水平板70aの下面70f側であって側板70b,70cの間に取り付けることができる。取り付けられた状態において、図6に示すように、把手部145が水平板70aの前辺より前側に露呈されるようになっている。つまり、水平板70aの下面70fは、音出力装置であるスピーカ60を取り付けるための音出力装置取付部を構成している。
スピーカ60を筐体1aに取り付けるには、まず、図5に示すように、取付台70における水平板70aの下面70f側にネジN1により取り付ける。そして、図6及び図7に示すように、スピーカ60が取り付けられた取付台70の左右の被ガイド片70dを、補強枠板111の上面とガイド片120bとの間に形成された隙間に前側から差し込んで後方にスライド移動させて、取付台70の後端面が背板110eに近接(または当接)する位置(図7(B)参照)に配置することで、筐体1aにおけるスピーカ取付位置に取り付けられる。
尚、本実施例では、スピーカ60は、底板110bに対しネジ等の取付部材により直接取り付けられるものではなく、底板110b上に設けられたガイドレール120L,120Rにより前後方向に移動可能に案内される取付台70に取り付けられ、該取付台70を介して底板110bにおけるスピーカ取付位置に配設されているだけであるが、このように取付台70等の取付部材を介してスピーカ取付位置に間接的に配設される状態も、筐体1aにおけるスピーカ取付位置に取り付けられた取付状態に含まれる。
また、本実施例では、取付台70が取付台取付位置に配置されたとき、該取付台取付位置からの逸脱が規制されていないものの、筐体1aにおけるスピーカ取付位置に取り付けられた取付状態とされており、該スピーカ取付位置から引き出された状態が非取付状態とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、取付台取付位置において取付台70をネジにて止着したり係止部等を係止させることで取付台取付位置からの逸脱が規制されるようにしてもよく、このような場合、これらネジや係止部による取付状態を解除することで非取付状態となる。
また、スピーカ60は、図示しない配線を介して演出制御基板90と接続されているため、スピーカ60を筐体1aから取り外すときには、該配線に設けられたコネクタ(図示略)等を介して演出制御基板90との間の配線接続を解除することが考えられる。よって、取付状態は、このようにコネクタを介して演出制御基板90と配線接続された状態を含み、非取付状態は、コネクタを介して配線接続が解除された状態を含む。
また、図7(B)及び図8に示すように、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられると、設備取付部としての下取付部116L,116Rのうち左側の下取付部116Lを構成する複数の貫通孔115がスピーカ60により上方から被覆されるため、各貫通孔115に筐体1aの内側から釘Kを差し込んで取り付けること、つまり、底板110bを釘Kにより下設置板202に取り付けることができなくなる。すなわち、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられた状態では、当該スロットマシン1を設備取付部としての下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けることが不可能となる。
また、このようにスピーカ60が取付台70を介してスピーカ取付位置に取り付けられた状態において、ホッパーユニット34を、左右の被ガイド片34dを水平板70aの上面70eとガイド片130bとの間に形成された隙間に前側から差し込んで後方にスライド移動させ、後端面がストッパ片131L,131Rに近接(または当接)するホッパーユニット取付位置に取り付けることができる。
また、本実施例では、図4に示すように、電源装置としての電源ボックス100は、底板110bから上方に離れた位置で左側板110cの内面に固設されているため、電源ボックス100と底板110bとの間に、スピーカ60の一部が挿入可能な空間が形成されている。よって、大型のスピーカ60を横向きに倒伏させても、電源ボックス100が邪魔になることがないので、底板110bに安定した姿勢で取り付けることができるようになっている。
また、スピーカ60から音が出力されることで、スピーカユニット近傍の空気に流れが生じるため、該スピーカ60の近くに設けられている電源ボックス100の放熱が効果的に行われる。
このように構成されるスロットマシン1にあっては、例えば、当該スロットマシン1の製造メーカから所定の遊技場へ納品され、該遊技場に設置された遊技島200に設置する場合、図2及び図4に示すように、各スロットマシン1の筐体1aには、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられ、ホッパーユニット34がホッパーユニット取付位置に取り付けられている。このようにスピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられている取付状態では、スピーカ60により各貫通孔115が被覆されているため、各スロットマシン1を設備取付部としての下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けることが不可能である。
よって、各スロットマシン1を設備取付部としての下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けるためには、スピーカ60をスピーカ取付位置から取り外し、下取付部116Lの各貫通孔115に筐体1aの内側から釘Kを差し込んで取り付けできるようにする必要がある。
本実施例では、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられている状態で、把手部145に指を挿入して把持して手前側に引っ張ってスライドさせることで、スピーカ60だけでなく、該スピーカ60が取り付けられた取付台70及び該取付台70に取り付けられているホッパーユニット34が一緒に引き出されるため、スピーカ60を簡単に筐体1aから取り外すことができる。
具体的には、スピーカ60を筐体1aから取り外す際に、ネジ等の取付部材による取付状態を解除する作業や、ホッパーユニット34を先に取り外す作業や、大型で持ちにくいホッパーユニット34を持ち上げて引き出す作業等、特定の取り外し作業を行うことなく筐体1aから取り外すことが可能な状態でスピーカ60が取り付けられている。すなわち、スピーカ60は、スピーカ取付位置に取り付けられた取付状態から手前側に引き出すだけで容易に非取付状態としてスロットマシン1の筐体1aから取り外すことができるように底板110bに取り付けられている。
このようにスピーカ60は、筐体1aから簡単に取り外すことができるように取り付けられている。よって、下設置板202へ設置するために、下取付部116Lの各貫通孔115に釘Kを内側から取り付けるための作業スペースを確保することによりスピーカ60の取付位置が制限されてしまうことがないように、下取付部116Lの近傍のスペースを有効に利用してスピーカ60を底板110bに取り付けることができる。
以上説明したように、本発明の実施例としてのスロットマシン1にあっては、該スロットマシン1に設けられる設備取付部としての上取付部114L,114R、下取付部116L,116Rを用いて遊技場(図示略)に設置された設備としての遊技島200に取り付け可能であり、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられたときに下取付部116Lを用いてスロットマシン1を遊技島200に取り付けることが不可能な状態となっており、スピーカ60は、スピーカ取付位置に取り付けられた取付状態から容易に非取付状態としてスロットマシン1から取り外すことができるように取り付けられている。
このようにすることで、スピーカ60をスピーカ取付位置に取り付けると、下取付部116Lを用いてスロットマシン1を遊技島200の下設置板202に取り付けることが不可能な状態となるが、スピーカ60は、スピーカ取付位置に取り付けられている取付状態から把手部145に手を差し込んで手前側に引くだけで、容易に非取付状態として底板110bから取り外すことができる。よって、スロットマシン1の遊技島200への取り付け作業を考慮することなく、下取付部116Lの近傍のスペースを有効に利用してスピーカ60を取り付けることができる。
つまり、下取付部116Lを用いてスロットマシン1を遊技島200の下設置板202に取り付けるときは、前述したように製造メーカから所定の遊技場へ納品されたときと、遊技場内で遊技機の入替えを行うときなどであり、頻繁に行われるものではない。よって、下取付部116Lを用いてスロットマシン1を遊技島200の下設置板202に取り付けるときにスピーカ60を取り外す必要はあるが、取り外しに手間がかからない程度に取り付けできれば、下取付部116Lの近傍のスペースを有効に利用してスピーカ60を取り付けておくことが可能となる。
また、本実施例では、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられた状態において、当該スロットマシン1を設備取付部としての下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けることが不可能となるが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられていないときよりも当該スロットマシン1を設備取付部としての下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けることが困難な状態となるようになればよく、必ずしも下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けることが不可能とならなくてもよい。
尚、下取付部116Lを用いて下設置板202に取り付けることが困難な状態とは、例えば、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられた状態において、スピーカ60が下取付部116Lの各貫通孔115を覆うことはなく、各貫通孔115に釘Kを取り付けることは可能であるが、この釘Kを各貫通孔115に取り付けて下設置板202へ打ち込む作業を行う際に、作業者の手がスピーカ60に接触するなど間接的に作用することによって筐体1aの下設置板202への取り付けが困難となる状態等を含む。
また、下取付部116Rを用いて下設置板202に取り付けることが困難な状態とは、例えば、特に右側の下取付部116Rの各貫通孔115に釘Kを取り付けて下設置板202へ打ち込む作業を行う際に、作業者の手が、スピーカ60以外のホッパーユニット34やオーバーフロータンク35に接触するなど間接的に作用することによって、筐体1aの下設置板202への取り付けが困難となる状態等も含む。
また、本実施例では、スピーカ60は、特定の取り外し作業を行うことなく筐体1aから取り外すことが可能な状態でスピーカ取付位置に取り付けられている。具体的には、スピーカ60を筐体1aから取り外す際に、ネジ等の取付部材による取付状態を解除する作業や、スピーカ60より先にホッパーユニット34を先に取り外す作業や、大型で持ちにくいホッパーユニット34を持ち上げて引き出す作業を行うことなく、筐体1aから取り外すことが可能な状態でスピーカ60が取り付けられていた。
このように、特定の取り外し作業の一例として、スピーカ60を筐体1aから取り外す際にネジ等の取付部材による取付状態を解除して非取付状態とする作業や、ホッパーユニット34など他の装置や部材を先に取り外したりどかしたりする作業や、大型で持ちにくいホッパーユニット34を持ち上げて引き出す作業等が記載されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スピーカ60がドライバー等の工具を用いてネジ等の取付部材を取り外す作業や、ネジ等の取付部材が見えないなど取り外しが困難な状態での取り外し作業等を含む。
言い換えると、これら特定の取り外し作業を行うことなく簡単に取り外しができる状態とは、例えば、ドライバー等の工具を用いることなく取り外すことが可能な取付部材(例えば、蝶ネジやラッチなど)を用いて取り付けられている状態や、スピーカ60を取り付けるネジ等の取付部材が筐体1aの前面側に視認可能に露呈するなど作業しやすい状態で取り付けられている状態等を含む。
また、本実施例のように、スピーカ60を取り外す前に、例えば、ホッパーユニット34など他の装置を筐体1aから取り外したり、位置をずらしたりせずに取り外せる状態や、ネジ等の取付部材を取り外したりすることなくスピーカ60を手前に引き出すだけで筐体1aから取り外すことができる状態等を含む。
また、本実施例では、スピーカ60がスピーカ取付位置に取り付けられたときに、設備取付部としての左側の下取付部116Lを用いてスロットマシン1を遊技島200へ取り付けることが不可能な状態になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、右側の下取付部116Rを用いてスロットマシン1を遊技島200へ取り付けることが困難または不可能な状態になるようにしてもよいし、上取付部114L,114Rを用いてスロットマシン1を遊技島200へ取り付けることが困難または不可能な状態になるようにしてもよい。
また、本実施例では、スピーカ60は、メダルを払い出す払出装置としてのホッパーユニット34を取り付けるための取付台70に取り付けられていた。スピーカ60は、特に低音用のスピーカであり、振動が取付台70を介してホッパーユニット34に伝達されやすいが、ホッパーユニット34は、特に図示しないが、ホッパーモータ34bにより回転駆動する回転ディスク(図示略)にてメダルを払い出す装置であり振動を伴う装置であるため、振動しやすいスピーカ60であっても、このような装置とともに取り付けることは影響が少ない。また、スピーカ60が振動することで、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが均されるため、メダル詰まりの発生が抑制される。
また、スピーカ60は、スロットマシン1に設けられた被スライド部としてのガイドレール120L,120Rに対しスライド移動可能に設けられ、該ガイドレール120L,120Rによりスピーカ取付位置まで案内されるようになっているので、スピーカ取付位置への取り付けを容易に行うことができる。
また、スピーカ60は、該スピーカ60以外の他の装置であるホッパーユニット34を取り付けるために用いられる取付部材としての取付台70に取り付けられている。このようにすることで、ホッパーユニット34と共通の取付台70を介してスロットマシン1に取り付けられているため、部品点数を低減することが可能となる。
尚、本実施例では、スピーカ60は、他の装置であるホッパーユニット34を取り付けるために用いられる取付台70に取り付けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ホッパーユニット34以外の装置(例えば、オーバーフロータンク35や電源ボックス100)を取り付けるために用いられる取付部材に取り付けられてもよい。
また、取付台70は、メダルを払い出す払出装置としてのホッパーユニット34を取り付けるための払出装置取付部としてのガイドレール130L,130Rを有し、該ガイドレール130L,130Rと反対側(水平板70aの下面70f)に音出力装置取付部としてのナット140が設けられているため、取付台70における払出装置取付部の反対側である下面を効率よく使用することができる。
また、スピーカ60は、特に低音用のスピーカであり、振動が取付台70を介してホッパーユニット34に伝達されやすいが、ホッパーユニット34は、特に図示しないが、ホッパーモータ34bにより回転駆動する回転ディスク(図示略)にてメダルを払い出す装置であり振動を伴う装置であるため、振動しやすいスピーカ60であっても、このような装置とともに取り付けることは影響が少ない。また、スピーカ60が振動することで、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが均されるため、メダル詰まりの発生が抑制される。
また、本実施例では、スピーカ60は、取付台70を介して底板110bに取り付けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10及び図11に示す変形例1のスピーカ60Aのように、取付台70等の取付部材を介すことなく、底板110bに直接取り付けられていてもよい。図10は、本発明の変形例1としてのスロットマシンを示す分解斜視図である。図11は、(A)はスピーカが取り付けられた状態を示す縦断面図、(B)は(A)のB−B断面図である。尚、本変形例1において、前記実施例と同様の構成部位に関しては同様の符号を付すことで、ここでの詳細な説明は省略することとする。
図10及び図11に示すように、本変形例1にあっては、底板110bにおける左右のガイドレール120L,120Rの間に、スピーカ60Aを前後方向に移動案内するガイドレール150L,150Rが取り付けられている。また、スピーカ60Aの左右側面には、ガイドレール150L,150Rが挿入可能なガイド溝152が前後方向に向けて形成されている。また、ガイドレール150L,150Rの前端間には、スピーカ60Aのスピーカ取付位置からの逸脱を規制する弾性係止片151が設けられている。
このように、本変形例1にあっては、ガイドレール150L,150Rの前端にガイド溝152を挿入し、スピーカ60Aを奥側へ押し込むことで、スピーカ60Aをスライド移動によりスピーカ取付位置に簡単に取り付けることができる。また、スピーカ60Aがスピーカ取付位置に配置されたときに、弾性係止片151が弾性変形してスピーカ60Aの前端に係止されるため、スピーカ60Aのスピーカ取付位置からの逸脱が規制される。
また、スピーカ60Aを取り外す場合には、弾性係止片151を弾性変形させて係止状態、つまり、取付状態を解除して非取付状態とした後、把手部145を把持して手前側に引き出すだけで、スピーカ60Aを筐体1aから容易に取り外すことができる。
また、前記実施例及び本変形例1では、スピーカ60,60Aをスピーカ取付位置に取り付けるための取付部材として、ガイドレール120L,120R、150L,150Rを適用していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、取付部材は、ガイドレールのようにスピーカをスピーカ取付位置まで移動案内する機能を有していなくてもよい。
尚、本変形例1にあっては、取付台70は、スピーカ60Aとは別個の取付部材にて底板110bに取り付けられているので、スピーカ60Aの把手部145とは別個に把手部153を設けることが好ましい。
図12は、(A)は本発明の変形例2としてのスロットマシンを示す分解斜視図、(B)はスピーカの取り付け状態を示す断面図である。
図12に示すように、本変形例2にあっては、スピーカ60Bの前辺左右側に、取付孔160aを有する取付片160L,160Rが前方に向けて突設されている。また、スピーカ60Bの後辺左右側に、差込片162L,162Rが後方に向けて突設されている。
一方、底板110bの前辺近傍位置には、取付孔160bが左右に形成されている。また、後辺近傍位置には、差込片162L,162Rが差し込み可能な差込孔161L,161Rが形成された支持部材161が左右方向に設けられている。
このように、本変形例2にあっては、差込孔161L,161Rに差込片162L,162Rを挿入し、スピーカ60Bを底板110b上に載置し、取付孔160aに取り付けたラッチ部材162を取付孔160bに差し込んで押し込むことで、ラッチ部材162の取付孔160a,160bからの逸脱が規制されるため、スピーカ60Bのスピーカ取付位置からの逸脱が規制される。
また、スピーカ60Bを取り外す場合には、ラッチ部材162を操作して係止状態、つまり、取付状態を解除して非取付状態とした後、手前側に引き出すだけで、スピーカ60Bを筐体1aから容易に取り外すことができる。
また、取付部材としてのラッチ部材162や取付片160L,160Rは、スピーカ60Bがスピーカ取付位置に取り付けられたときに底板110bの前側に配置されることで、ラッチ部材162による係止状態を解除する操作をラッチ部材162を見ながら行うことができるため、スピーカ60Bを筐体1aから容易に取り外すことができる。さらに、ラッチ部材162は、ドライバー等の工具を用いずに取り付けることができるため、スピーカ60Bを筐体1aから容易に取り外すことができる。
図13は、(A)は本発明の変形例3としてのスロットマシンを示す分解斜視図、(B)はスピーカの取り付け状態を示す断面図である。
図12に示す変形例2では、取付片160L,160Rは、スピーカ60Bの前辺左右側に前方に向けて突設されていたが、図13に示すように、スピーカ60Cの左右側辺から外方に向けて、取付孔170aを有する取付片170L,170Rを突設してもよい。一方、底板110bの前辺近傍位置には、取付孔171aを有する被取付板171L,171Rを立設する。このようにすることで、取付孔170a,171aが前方を向くため、ラッチ部材162を筐体1aの前方から容易に取り付けることができる。よって、スピーカ60Bを筐体1aから容易に取り外すことができる。
また、本実施例及び変形例では、音出力装置の一例として、スピーカ60が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スピーカが接続されるアンプ等であってもよい。
また、本実施例及び変形例では、設備取付部の一例である上取付部114L,114R、下取付部116L,116Rは、上板110aや底板110bに設けられていたが、左側板110c、右側板110d及び背板110eなど、他の位置に設けられていてもよい。
また、本実施例及び変形例では、スピーカ60,60A,60B,60Cは、底板110bの上面に横向きに倒伏した状態で取り付けられるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、縦向きに取り付けられるようにしてもよいし、あるいは、上板110a、左側板110c、右側板110d及び背板110eなど他の位置に取り付けられるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
また、前記実施例では、本発明が遊技機の一例であるスロットマシン1に適用された例が示されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技領域に遊技媒体(例えば、遊技球)を打ち込むことで遊技を行うパチンコ遊技機や雀球遊技機等に適用してもよい。また、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
パチンコ遊技機は、特に図示しないが、四角枠状に形成された外枠と、該外枠に対し回動可能に設けられ遊技盤が取り付けられる遊技枠と、遊技盤を透視可能とする透視窓を有するガラス扉枠と、からなり、外枠に設けられる設備取付部(例えば、木板からなる下板及び上板)を用いて遊技場に設置された設備(例えば、遊技島200の上設置板203と下設置板202との間)に取り付け可能である。そして、スピーカが外枠に設けられる場合において、スピーカが外枠のスピーカ取付位置に取り付けられたとき、該スピーカ取付位置に取り付けられていないときよりも設備取付部を用いてパチンコ遊技機を設備に取り付けることが困難な状態、または、スピーカがスピーカ取付位置に取り付けられたときに設備取付部を用いてパチンコ遊技機を設備に取り付けることが不可能な状態となっており、スピーカは、スピーカ取付位置に取り付けられた取付状態から容易に非取付状態として遊技機から取り外すことができるように取り付けられていればよい。