JP6384980B2 - 内装シート - Google Patents

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本発明は床材、壁装材、巾木等の内装シートに関する。
従来より、建築物や車輌などの内装仕上げ材としてポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製シートが広く使用されている。例えば、ポリ塩化ビニル製床材は柔軟で施工性に優れるが、一方で靴を履いて歩行する際の靴底との摩擦による汚れ(ヒールマーク)が付きやすいなど一般的に耐汚染性に劣る。そのため通常は施工後にワックスを塗布するなどの防汚処理を施して使用されるが、防汚性を維持する為には定期的に古いワックスを除去してから再度ワックスを塗布するといったメンテナンスを行わなければならない。このメンテナンス作業はコストと時間がかかる上、廃液が大量に出るなどの環境面でのデメリットもある。
またワックスなどの防汚処理が不要な床材として、紫外線や電子線などの活性エネルギー線により硬化する樹脂組成物を被覆した合成樹脂製床材が提案されている(特許文献1、2)。活性エネルギー線硬化性樹脂は活性エネルギー線を照射することにより瞬時に架橋反応によって硬化する樹脂である。床材など内装仕上げ材の表面に被覆することにより優れた耐汚染性を付与することが可能である。
しかしながら、活性エネルギー線により硬化する樹脂組成物を被覆した合成樹脂製床材は耐汚染性には優れていても耐摩耗性は十分とは言えず、長期使用していくうちに表面の活性エネルギー線硬化性樹脂層が摩耗してしまい、耐汚染性が低下するといった問題があった。
特開平6−136668 特許平6−256444
本発明は上記問題を解決するものであり、ワックス塗布など防汚処理の定期的なメンテナンスを必要とせず、長期にわたって耐汚染性を有する内装シートを提供することである。
本発明は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤5重量部〜60重量部とシリコーン系共重合体1重量部〜10重量部と50重量部未満の充填剤とを含有する樹脂組成物のみからなり、上面に凸部及び凹部がなだらかに連続する微細な凹凸を形成する表面層を有し、前記可塑剤がフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤から選ばれる少なくとも一種以上のみである内装シートであり、シリコーン系共重合体をシリコーン-アクリル系共重合体とすることであり、表面層の算術平均粗さRaを1μm〜15μmとすることである。
上記のような構成としたことにより汚れが付着しにくく、また付着しても簡単な清掃で汚れを落とすことができ、防汚処理のメンテナンスを必要とせずに長期にわたって美観を維持することができる。
また、表面層を適度な表面粗さを有する層とすることにより、耐汚染性を有するとともに防滑性にも優れた内装シートとすることができる。
以下、本発明について詳細を説明する。
本発明の内装シートは少なくとも表面層を有しており、表面層は塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤5重量部〜60重量部とシリコーン系共重合体1重量部〜10重量部と50重量部未満の充填剤とを含有する樹脂組成物からなる。
内装シートの表面層に使用する塩化ビニル系樹脂としては、たとえばポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル系樹脂共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などが挙げられ、これらを単独でも2種以上組み合わせて使用しても良い。これら塩化ビニル系樹脂の中でも加工性、価格の点でポリ塩化ビニルが好ましい。ポリ塩化ビニルは懸濁重合、乳化重合、塊状重合などの重合法により重合されるが、いずれの重合法により製造されたポリ塩化ビニルも使用でき、また異なる重合法によって得られたポリ塩化ビニルを複数使用することもできる。ポリ塩化ビニルの平均重合度は400〜1500の範囲のものが好ましい。
シリコーン系共重合体は、シリコーンと共重合可能な各種有機樹脂との共重合体であれば良い。シリコーンと共重合可能な樹脂として、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられ、これら共重合可能な樹脂のうち1種以上とシリコーンとを反応させることでシリコーン系共重合体が得られる。このうちアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂のいずれかとシリコーンを反応させたシリコーン系共重合体が塩化ビニル系樹脂との相溶性が良く、好ましい。
シリコーン系共重合体の構造としては、シリコーン鎖がシリコーンと共重合可能な樹脂骨格中にブロック的に配置するブロック共重合体と、シリコーン鎖がシリコーンと共重合可能な樹脂側鎖に配置、あるいはシリコーンと共重合可能な樹脂鎖がシリコーン側鎖に配置するグラフト共重合体が挙げられるが、好ましくはグラフト共重合体であり、より好ましくは共重合可能な樹脂鎖がシリコーン側鎖に配置するグラフト共重合体である。
シリコーン系共重合体の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して1重量部〜10重量部である。樹脂組成物の加工はカレンダー成形法や押出成形法など通常のシート成形法により加工できるが、シリコーン系共重合体の添加量が10重量部を超えると加工性が低下して成形したシートの外観不良が発生したり、また1重量部より少ないと耐汚染性が十分でないなどの不具合が生じる。内装シートとして満足できるシート外観及び耐汚染性が得られる添加量は1重量部〜10重量部であり、好ましくは3重量部〜7重量部である。
可塑剤は通常の可塑剤を使用できる。例えば、DOP(ジ‐2‐エチルヘキシルフタレート)、DINP(ジイソノニルフタレート)、DIDP(ジイソデシルフタレート)などのフタル酸エステル系可塑剤や、DOA(ジ‐2‐エチルヘキシルアジペート)、DIDA(ジイソデシルアジペート)などのアジピン酸エステル系可塑剤、DOS(ジ‐2‐エチルヘキシルセバケート)などのセバシン酸エステル系可塑剤、DOZ(ジ‐2‐エチルヘキシルアゼレート)などのアゼライン酸エステル系可塑剤といった脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、TCP(トリクレジルホスフェート)、TPP(トリフェニルホスフェート)、TXP(トリキシレニルホスフェート)などのリン酸エステル系可塑剤、TOTM(トリス‐2‐エチルヘキシル‐トリメリテート)などのトリメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤などが挙げられる。ブリードアウトしにくい可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂との相溶性が良いフタル酸エステル系可塑剤や分子量の高いポリエステル系可塑剤などが挙げられる。可塑剤は単独で用いても複数の種類を複合して用いてもよい。
可塑剤の添加量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して5重量部〜60重量部である。複数の種類の可塑剤を用いる場合は、可塑剤の添加量の合計が塩化ビニル系樹脂100重量部に対して5重量部〜60重量部になるようにする。可塑剤の添加量が60重量部を超えると内装シートとしたときに汚れが付着しやすく、付着した汚れが簡単な清掃で除去できなくなり、十分な耐汚染性が得られない。5重量部より少ないと加工が困難であり、加工できても硬すぎて施工時に割れや白化が起きる等の不具合が生じる。可塑剤の添加量の範囲は5重量部〜60重量部であり、好ましくは15重量部〜35重量部である。
内装シートの表面層には充填剤を添加することができる。充填剤としては炭酸カルシウム、シリカの他、タルク、マイカなどの板状フィラー、ベントナイト、焼成カオリンなどのクレー類、酸化マグネシウム、アルミナなどの金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物などの無機系充填剤が使用できる。充填剤には塩化ビニル系樹脂との親和性を高めるため、脂肪酸や変性脂肪酸などの各種表面処理が施されていてもよい。
充填剤の添加量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して50重量部未満である。表面層への充填剤の添加量が増加すると内装シートの表面の平滑性に及ぼす影響が大きくなり、表面層の表面粗さが大きくなるため汚れが付着しやすくなる。より好ましい充填剤の添加量は30重量部未満であり、また表面層の下に印刷層などの意匠層を設ける場合は、意匠が視認できる透明性が必要となることから充填剤の添加量は10重量部未満であることが好ましい。
また添加する充填剤の粒度および形状によっても内装シートの表面層の耐汚染性が変化する。充填剤の平均粒子径に関しては、レーザー回折法による累積粒度分布の50%径であるメジアン径の場合は、メジアン径が2μm〜10μmの範囲のものが好ましい。また、BET法やブレーン透過法などにより求めた比表面積から換算した平均粒子径である比表面積径の場合は、比表面積径が1μm〜5μmの範囲のものが好ましい。また充填剤の形状は板状が好ましい。充填剤を含有した樹脂コンパウンドを加工する際、板状の充填剤は球形や不定形の充填剤に比べて加工中の樹脂コンパウンドの流れ方向に配向し易く、成形後のシート中でも配向した状態で存在し易い。そのためシートの表面粗さが小さくなる傾向にあり汚れが付着しにくく、また汚れを落とし易い。板状の充填剤としてはタルクやマイカなどが挙げられる。
内装シートの表面層には上記の他にも安定剤、加工助剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、抗菌剤などの添加剤を加工性の向上や使用用途に応じた物性を付与するために適宜配合することが出来る。
内装シートの表面層の上面にエンボス加工などによって凹凸(しぼ)を形成することで、防滑性を向上することができる。主に床材として内装シートを使用する場合は、耐汚染性とともに歩行時の安全のため防滑性が重要となる。内装シートの表面層中のシリコーン系共重合体の添加量が多くなるとシリコーンの摺動性により表面が滑りやすくなるが、表面層の上面に凹凸を形成することで滑り抵抗が上昇し、歩行時に滑りにくくなる効果が得られる。表面層の上面に凹凸を設けると凹凸の形状によっては汚れが付着しやすくなったり、また凹部に溜まった汚れが落ちにくくなるといった場合がある。そこで微細な凹凸を表面層の上面に設けることにより、シリコーン系共重合体の添加による耐汚染性の効果を維持しながら防滑性にも優れた内装シートとすることができる。
内装シートの表面層の上面に形成する微細な凹凸の好ましい形態としては、算術平均粗さRaが1μm〜15μmであり、より好ましくは4μm〜10μmであり、さらに好ましくは5μm〜8μmである。形状は独立した凸部が点在する形状(シャープ)よりも、凸部及び凹部がなだらかに連続し(ブロード)、且つ、微細で複雑な曲線を描くものがより好ましい。
内装シートは少なくとも前述の表面層を最表面に有するものであり、表面層単層からなるものであっても、複数の層からなる多層構造であってもよい。また多層構造である場合、積層される層には特に制限はなく、表面層と同様のポリ塩化ビニル系樹脂層や他の熱可塑性樹脂層、各種樹脂発泡層、印刷層や着色層などの意匠層、織布や不織布などの基材層などを、使用する用途や要求される物性に応じて積層することができる。
シリコーン系共重合体を含有する内装シートの表面層は、耐摩耗性にも優れている。従来の活性エネルギー線硬化性樹脂層を表面に被覆した内装シートの場合、活性エネルギー線硬化性樹脂は通常塩化ビニル系樹脂に比べて硬くまた高価であるため、活性エネルギー線硬化性樹脂層の厚みは通常5μm〜100μm程度である。一方、本発明の内装シートの表面層は可塑剤を含有した塩化ビニル系樹脂層であり、柔軟性がありまた安価であるため、活性エネルギー線硬化性樹脂層よりも厚みを厚くすることができる。内装シートの表面層の厚みは0.1mm以上が好ましく、耐久性及びコスト性を考慮すると0.2mm〜1.0mmが好ましく、0.2mm〜0.5mmがより好ましい。すなわち、耐摩耗性に優れた表面層を長期使用に耐え得る厚みに設定することにより、内装シートの耐汚染性を長期にわたり維持することが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例に使用した各配合剤の具体的な物質名は以下の通りである。
塩化ビニル系樹脂:ポリ塩化ビニル樹脂
平均重合度 1300
可塑剤1:ジ‐2‐エチルヘキシルフタレート
可塑剤2:エポキシ化大豆油
安定剤:Ba−Zn系金属石鹸
シリコーン系共重合体1:シリコーン‐アクリル系グラフト共重合体
(アクリル樹脂鎖がシリコーン側鎖に配置)
シリコーン含有量 70%
シリコーン系共重合体2:シリコーン‐アクリル系グラフト共重合体
(アクリル樹脂鎖がシリコーン側鎖に配置)
シリコーン含有量 80%
充填剤1:軽質炭酸カルシウム(脂肪酸処理)
比表面積径 1.5μm(BET法比表面積換算値)
充填剤2:タルク
メジアン径 8μm(レーザー回折法による累積粒度分布の50%径)
充填剤3:重質炭酸カルシウム(有機物処理)
比表面積径 1.7μm(ブレーン透過法比表面積換算値)
メジアン径 3.0μm(レーザー回折法による累積粒度分布の50%径)
表1、表2に示した実施例及び比較例は、各配合を180℃の二本ロールで混練して0.5mmの単層シートを成形したものである。各シートについて耐ヒールマーク性及び加工性の評価を行った。
なお、後述の実施例および比較例の各評価項目については、以下の方法で評価を行った。
<加工性>
表面層の配合を二本ロールで混練し、シートを成形した時のロール加工性を評価した。
◎:良好
○:問題なく加工できる
△:やや悪いが加工は可能
×:加工不可能
<耐ヒールマーク性>
JIS K 3920に記載のスネルカプセルテスターに標準ゴムブロックを6個入れ、シートを表面層がゴムブロックと接触する向きにセットして50rpmの回転数で正転5分・反転5分を5サイクル回転させたあと、シートを取り出してヒールマークの付着の程度を観察し(汚れ性)、表面層を乾いた布で拭いた後のヒールマークの付着の程度を観察した(清掃性)。
◎:付着なし
○:ほとんど付着なし(わずかに付着が認められる程度)
△:付着あり
×:激しく付着あり
<滑り性>
JIS A 1454に準拠して試験した。O‐Yプルスリップテスター(安田精機製)にて、滑り片をデュロメータ硬さ(タイプAデュロメータ)が75である硬質ゴムとした時の乾燥状態と水+ダスト散布状態での滑り抵抗係数(C.S.R)を測定した。
<表面層の表面粗さ>
JIS B 0601に準拠した。表面粗さ形状測定器(東京精密製)にて、算術平均粗さ(Ra)を測定した。
<耐摩耗性>
JIS A 1454に準拠して試験した。摩耗試験機(マルイ製作所製)にて回転円盤1000回後の摩耗量を測定した。
Figure 0006384980
Figure 0006384980
表3の実施例は実施例3の配合をカレンダー成形機により加工して厚さ0.4mmのシート状に成形し、厚さ1.6mmの軟質塩化ビニル系シートからなる裏層に積層して作製した床材である。各床材は表面層を積層後にエンボス加工を施して表面に微細な凹凸を形成した。微細な凹凸が形成された表面層の表面粗さを前述の方法により測定した。また各床材について耐ヒールマーク性及び滑り性の評価を行った。
Figure 0006384980
表4に実施例17の床材とシリコーン系共重合体を添加していない一般PVC床材(以下、一般床材とする)とウレタン‐アクリル樹脂系の紫外線硬化性樹脂層を表面に被覆したPVC床材(以下、UV床材とする)の耐摩耗性試験の結果を示した。









Figure 0006384980
表5に実施例17の床材と表4のUV床材の耐ヒールマーク性試験の結果を示した。表中の耐ヒールマーク性(1)は未処理の床材を評価したもの、(2)は赤パット(レッドバッファーパット)を取り付けたポリッシャーで表面を100往復磨いた後の床材を評価したもの(UV床材は通常ポリッシャーでのメンテナンスを行わないため実施せず)、(3)は#000のスチールウールに800gの荷重を加えて表面に縦方向及び横方向に傷をつけた後の床材を評価したものである。
Figure 0006384980
実施例1〜6ではシリコーン系共重合体を添加することにより比較例1に比べて耐ヒールマーク性の汚れ性が改善され、シリコーン系共重合体の添加量が増えると清掃性も改善されている。実施例7〜10は可塑剤の添加量を変えたものであるが、実施例9をみても比較例2に比べ耐ヒールマーク性が改善されていることが分かる。また実施例11〜14では充填剤を添加しているが、不定形の炭酸カルシウムより板状のタルクの方が耐ヒールマーク性に優れることが分かる。
実施例16〜18においては表面層に微細な凹凸形状を設けることで滑り抵抗係数が上昇し、耐汚染性を有しながら防滑性にも優れたシートとなった。
表4より、シリコーン系共重合体を表面層に添加した実施例の床材は、シリコーン系共重合体を添加していない床材や紫外線硬化性樹脂層を表面に被覆した床材に比べて摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れていた。表面層の厚みと摩耗量との関係から、実施例の床材は表面の耐久性に優れており、すなわち表面層が有する性能を持続的に発揮できる。また表5より、実施例の床材は表面を磨いたり傷付けたりした後も処理前のものに比べ耐ヒールマーク性はほとんど変化しなかった。以上のことから、本発明の内装シートは従来の床材に比べて耐汚染性に優れるだけでなく、長期にわたってその性能を発揮し続けることが可能であることが分かる。
本発明の内装シートは、汚れが付着しにくく、また付着しても簡単な清掃で汚れを落とすことができ、防汚処理等の定期的なメンテナンスを必要とせずに長期にわたって美観を維持することができるため、さまざまな建築物や乗り物等に使用でき、特には病院やオフィス、学校などの公共施設やバス、電車などの車輌用の内装仕上げ材として最適である。

Claims (3)

  1. 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤5重量部〜60重量部とシリコーン系共重合体1重量部〜10重量部と50重量部未満の充填剤とを含有する樹脂組成物のみからなり、上面に凸部及び凹部がなだらかに連続する微細な凹凸を形成する表面層を有し、前記可塑剤がフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤から選ばれる少なくとも一種以上のみであることを特徴とする内装シート。
  2. 前記シリコーン系共重合体がシリコーン‐アクリル系共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の内装シート。
  3. 前記表面層の算術平均粗さRaが1μm〜15μmである請求項1または2のいずれかに記載の内装シート。
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