JP6384177B2 - タッチパネルセンサ、タッチパネル装置及び表示装置 - Google Patents

タッチパネルセンサ、タッチパネル装置及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、検出電極を有したタッチパネルセンサ、タッチパネルセンサを含むタッチパネル装置、並びに、タッチパネルセンサを含む表示装置に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサを覆う透明カバーと、透明カバー上への接触位置を検出する位置検知回路及び制御回路、配線及びFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示機構が組み込まれた種々の装置(例えば、券売機、ATM、金銭登録機、キオスク端末、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機等)に対する入力手段として、画像表示機構とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサは画像表示機構の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。タッチパネルセンサのうちの画像表示機構の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサに積層された透明カバー上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別される。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が簡単であること、機能的に優れていること等の理由から、静電容量方式のタッチパネル装置が注目されている。静電容量方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(例えば、使用者の指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに積層された透明カバーに接触(接近)することにより、新たに寄生容量が発生し、この寄生容量の変化を利用して、透明カバー上における外部導体の位置を検出するようになっている。
とりわけ昨今では、特許文献1の図7に示された形式も検討されている。この形式では、アクティブエリア内に二次元配列された複数の検出電極と、各検出電極からそれぞれ延び出して非アクティブエリアまで延びる複数の引出配線と、を有しており、検出電極を厚さ方向に離間して設ける必要がない点において、投影型静電容量方式よりも構成が簡単になるという利点がある。
特表2007−533044号公報
特許文献1の形式では、多数の引出配線が設けられている。引出配線は、細い線状に形成されており、もともと断線しやすい。とりわけ、特許文献1のように検出電極や引出配線にITOを用いた場合、ITOは比較的脆く割れやすいことから、割れや断線の可能性が高まる。引出配線に割れ又は断線が生じると検出感度の低下や検出精度の低下をきたし、検出機能を発揮し得なくなることがある。
なお、検出電極及び引出電極から離間して設けられた共通電極を、さらに有する形式も存在する。このタッチパネルセンサでは、共通電極も引出配線同様に線状に形成されるので、共通電極の断線の可能性も生じる。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、検出電極が二次元配列されたタッチパネルセンサに、検出感度および検出精度の安定性を付与することを目的とする。
本発明によるタッチパネルセンサは、
透明基材と、
前記透明基材の一方の面に設けられ前記アクティブエリア内に二次元配列された複数の検出電極と、
各検出電極からそれぞれ延び出した複数の引出配線と、を備え、
各検出電極は、複数の開口領域を画成する導電性メッシュを含み、
各引出配線は、各検出電極から少なくとも前記非アクティブエリアまで延びる複数の第1配線金属導線を含み、
前記複数の第1配線金属導線は、前記アクティブエリア内においてそれぞれ互いから離間している。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、各引出配線は、前記複数の第1配線金属導線のうちの少なくとも2つを連結する少なくとも1つの第1連結金属導線をさらに含んでもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、各引出配線は、複数の前記第1連結金属導線を含み、前記複数の第1連結金属導線は、それぞれ互いから離間していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、各検出電極と当該検出電極に対応する前記引出配線との接続箇所において、前記検出電極の導電性メッシュをなす金属導線と前記引出配線の前記第1配線金属導線が、一体的に形成されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記複数の検出電極は、第1方向、及び、前記第1方向と交差する第2方向に配列されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記透明基材の前記一方の面に前記複数の検出電極及び前記複数の引出配線から離間して設けられた少なくとも1つの共通電極を有し、前記共通電極は、前記アクティブエリア内から前記非アクティブエリアまで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線を含んでもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記透明基材の前記一方の面に前記複数の検出電極及び前記複数の引出配線から離間して設けられた複数の共通電極を有し、前記共通電極は、前記アクティブエリア内から前記非アクティブエリアまで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線を含み、前記複数の共通電極は、前記第1方向に配列され、各共通電極は、前記第2方向に延びていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサは、
透明基材と、
前記透明基材の一方の面に設けられ前記アクティブエリア内に二次元配列された複数の検出電極と、
各検出電極からそれぞれ延び出した複数の引出配線と、
前記透明基材の一方の面に前記複数の検出電極及び前記複数の引出配線から離間して設けられた共通電極を有し、
前記共通電極は、前記アクティブエリア内から前記非アクティブエリアまで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線を含む。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記複数の第2配線金属導線のうちの少なくとも2つを連結する少なくとも1つの第2連結金属導線をさらに含んでもよい。
本発明によるタッチパネル装置は、上述のタッチパネルセンサを備える。
本発明による表示装置は、上述のタッチパネルセンサを備える。
本発明によれば、検出電極が二次元配列されたタッチパネルセンサに、検出感度および検出精度の安定性を付与することができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、タッチパネル装置を画像表示装置とともに概略的に示す斜視図である。 図2は、図1のタッチパネル装置を画像表示機構とともに示す断面図である。なお、図2に示された断面は、図1のII−II線に沿った断面に概ね対応している。 図3は、タッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す上面図である。 図4は、図3のタッチパネルセンサの一部の拡大図である。 図5は、タッチパネルセンサの縦断面図である。 図6は、タッチパネルセンサの製造方法の一例を説明するための図である。 図7は、タッチパネルセンサの一変形例を説明するための図である。 図8は、タッチパネルセンサの一変形例を説明するための図である。 図9は、タッチパネルセンサの作用を説明するための図である。 図10は、従来のタッチパネルセンサの引出配線の一部に断線が生じた状態を示す図である。 図11は、検出電極、引出配線及び共通電極の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図8は本発明による一実施の形態およびその一変形例を説明するための図である。このうち図1はタッチパネル装置及び画像表示装置を概略的に示す図であり、図2は図1のタッチパネル装置及び画像表示機構を示す断面図である。図3および図4はタッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す平面図であり、図5はタッチパネルセンサを示す断面図である。
図1〜図5に示されたタッチパネル装置20は、静電容量結合方式として構成され、タッチパネル装置20への外部導体5(例えば、人間の指)の接触位置を検出可能に構成されている。なお、静電容量結合方式のタッチパネル装置20の検出感度が優れている場合には、外部導体5がタッチパネル装置に接近しただけで当該外部導体5がタッチパネル装置のどの領域に接近しているかを検出することができる。このような現象にともなって、ここで用いる「接触位置」とは、実際には接触していないが位置を検出され得る接近位置を含む概念とする。
図1および図2に示すように、タッチパネル装置20は、画像表示機構(例えば液晶表示装置)12とともに組み合わせられて用いられ、表示装置10を構成している。図示された画像表示機構12は、一例としてフラットパネルディスプレイ、より具体的には液晶表示装置として構成されている。画像表示機構12は、表示面12aを形成する液晶表示パネル15と、液晶表示パネル15を背面から照明するバックライト14と、液晶表示パネル15に接続された表示制御部13と、を有している。液晶表示パネル15は、映像を表示することができる表示領域A1と、表示領域A1を取り囲むようにして表示領域A1の外側に配置された非表示領域(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部13は、表示されるべき画像に関する情報を処理し、画像情報に基づいて液晶表示パネル15を駆動する。液晶表示パネル15は、表示制御部13の制御信号により、所定の映像を表示面12aに表示するようになる。すなわち、画像表示機構12は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
なお、図2に示されているように、液晶表示パネル15は、一対の偏光板16,18と、一対の偏光板16,18間に配置された液晶セル17と、を有している。出光側に配置された偏光板18の出光側には、機能層19が設けられている。機能層19は、特定の機能を発揮することを期待された層であって、画像表示機構12の最出光側面、すなわち表示面12aを形成している。機能層19は、一例として、反射防止層(AR層)としての機能する低屈折率層とすることができる。また機能層19の他の例として、反射防止層に代えて或いは反射防止層に加えて、防眩機能を有した防眩層(AG層)、耐擦傷性を有したハードコート層(HC層)、帯電防止機能を有した帯電防止層(AS層)等の一以上を含むように構成され得る。
偏光板16,18は、入射した光を直交する二つの偏光成分に分解し、一方の方向の偏光成分を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向の偏光成分を吸収する機能を有した偏光子を有している。以下においては、液晶表示パネル15に含まれる一対の偏光板を区別するため、液晶表示パネル15の配置状態に関係なく、入光側(バックライト側)の偏光板16を下偏光板と呼び、出光側(観察者側)の偏光板18を上偏光板と呼ぶ。
液晶セル17は、一対の支持板と、一対の支持板間に配置された液晶と、を有している。液晶セル17は、一つの画素を形成する領域毎に、電界印加がなされ得るようになっている。そして、電界印加された液晶セル17の液晶の配向は変化するようになる。入光側に配置された下偏光板16を透過した特定方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分は、一例として、電界印加されている液晶セル17を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、電界印加されていない液晶セル17を通過する際にその偏光方向を維持する。このため、液晶セル17への電界印加の有無によって、下偏光板16を透過した特定方向の偏光成分が、下偏光板16の出光側に配置された上偏光板18をさらに透過するか、あるいは、上偏光板18で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
バックライト14は、光源を含んでおり、面状に光を照射する。バックライト14は、エッジライト型(サイドライト型)や直下型として構成された既知の面光源装置を用いることができる。光源は、発光ダイオード(LED)、冷陰極管、白熱灯、有機EL等の既知の光源から構成され得る。
次に、タッチパネル装置20について説明する。タッチパネル装置20は、タッチパネルセンサ30を含む積層構造体20aと、タッチパネルセンサ30に接続された検出制御部21と、を有している。タッチパネルセンサ30を含む積層構造体20aは、画像表示機構12の表示面12aに対面する位置に配置されている。上述したように、タッチパネル装置20は、容量結合方式のタッチパネル装置として構成されており、情報を入力する入力装置としての役割を担っている。図2に示された例では、タッチパネル装置20の積層構造体20aは、観察者側、すなわち、画像表示機構12とは反対の側から順に、透明カバー22、接合層23及びタッチパネルセンサ30を有している。
透明カバー22は、誘電体として機能する透光性を有した層であり、例えばガラス板や樹脂フィルムから形成される。透明カバー22は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であることがより好ましい。なお、透明カバー22の可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」、JISK0115準拠品)を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
この透明カバー22は、タッチパネル装置20への入力面(タッチ面、接触面)として機能するようになる。つまり、透明カバー22に外部導体5(例えば、人間の指)を接触させることにより、タッチパネル装置20に対して外部から情報を入力することができるようになっている。また、透明カバー22は、表示装置10の最観察者側面をなしており、表示装置10において、タッチパネル装置20および画像表示機構12を外部から保護するカバーとしても機能する。
透明カバー22は、接合層23を介してタッチパネルセンサ30と接合されている。接合層23は、タッチパネルセンサ30の電極40と、透明カバー22に接触する外部導体5(例えば、人間の指)と、の間で誘電体として機能する。このような接合層23としては、種々の接着性または粘着性を有した材料からなる層を用いることができる。典型的な接合層としては、アクリル系接着剤またはアクリル系粘着剤からなる層を例示することができる。
なお、タッチパネル装置20の積層構造体20aには、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、一つの機能層が二以上の機能を発揮するようにしてもよいし、例えば、タッチパネルセンサ30の後述する透明基材32や、その他の積層構造体20aに含まれる各層(各基材や、接着層)に機能を付与するようにしてもよい。タッチパネル装置20の積層構造体20aに付与され得る機能としては、一例として、防眩(AG)機能、反射防止(AR)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、帯電防止(AS)機能、電磁波遮蔽機能、赤外線遮蔽機能、紫外線遮蔽機能、位相差機能、偏光機能、防汚機能等を例示することができる。
タッチパネル装置20の検出制御部21は、タッチパネルセンサ30に接続され、透明カバー22を介して入力された情報を処理する。具体的には、検出制御部21は、透明カバー22へ外部導体5(例えば、人間の指)が接触している際に、透明カバー22への外部導体5の接触位置を特定し得るように構成された回路(検出回路)を含んでいる。また、検出制御部21は、画像表示機構12の表示制御部13と接続され、処理した入力情報を表示制御部13へ送信することもできる。この際、表示制御部13は、入力情報に基づいた映像情報を作成し、入力情報に対応した映像を画像表示機構12に表示させることができる。
次に、タッチパネルセンサ30について、詳述する。図2および図3に示すように、タッチパネルセンサ30は、透明基材32と、透明基材32上に設けられた検出電極40と、を含んでいる。
透明基材32は、電極40を支持する基材として機能する。図1および図3に示すように、透明基材32は、タッチ位置を検出され得る領域に対応するアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1に隣接する非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。とりわけ図示された、タッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1は、画像表示機構12の表示領域A1に対面する領域を占めている。一方、非アクティブエリアAa2は、矩形状のアクティブエリアAa1の周縁部を四方から周状に取り囲むように、言い換えると、額縁状に形成されている。この非アクティブエリアAa2は、画像表示機構12の非表示領域A2に対面する領域に形成されている。
アクティブエリアAa1を介して画像表示機構12の画像を観察することができるよう、透明基材32は、透明または半透明となっている。透明基材32は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であることがより好ましい。なお、透明基材32の可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」、JISK0115準拠品)を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
透明基材32は、例えばガラスや樹脂の板、シートまたはフィルムから構成され得る。樹脂フィルムとしては、光学部材の基材として使用されている種々の樹脂フィルムを好適に用いることができる。一例として、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースエステル樹脂を透明基材32として用いることができる。他の例として、安価で安定性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂を、透明基材32として用いることができる。ポリエステル樹脂フィルムは、吸湿性が低く、高温多湿の環境化においても変形等が生じ難いといった利点を有している。
次に、透明基材32上に設けられたタッチパネルセンサ30の検出電極40及び引出配線50について説明する。図3に示すように、透明基材32の一方の面には、多数の検出電極40、及び、各検出電極40に接続された引出配線50が設けられている。検出電極40は、透明基材32上のアクティブエリアAa1内に設けられている。また、引出配線50は、アクティブエリアAa1内の検出電極40から、非アクティブエリアAa2内の端子部55にかけて延在している。
検出電極40は、透明基材32上のアクティブエリアAa1内に二次元配列されている。すなわち、アクティブエリアAa1内に二次元的に分散するように配列されている。例えば、二以上の方向に配列されている。図3に示された例では、検出電極40は、第1方向(X)及び第2方向(Y)に配列されている。第1方向(X)と第2方向(Y)は、交差、とりわけ直交している。なお、図3では、検出電極40は単純な矩形で簡略化して表現されているが、後述するように、検出電極40は矩形状の導電性メッシュ45から形成されている。
検出電極40は、外部導体5がタッチパネルセンサ30に接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化を検知するために設けられるものである。したがって、検出電極40には、電磁的な変化または静電容量の変化に起因する電流を検知可能なレベルで流すことができる程度の導電性が求められる。このような検出電極40を構成するための材料として、優れた導電性を有する金属材料、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上を用いることができる。
一方、これらの金属材料は、可視光に対して遮光性を有している。そこで、検出電極40は、金属導線46が多数の開口領域47を画成するメッシュパターンにて配置されている導電性メッシュ45を含んでいる。とりわけ図4に示された例においては、各検出電極40が、矩形状に形成された導電性メッシュ45から形成されている。なお、図4に示された例において、導電性メッシュ45は、格子配列状の規則的なメッシュパターンを有している。ただし、導電性メッシュ45は、格子配列以外の規則的なメッシュパターンを有していてもよいし、不規則的なメッシュパターンを有していてもよい。
引出配線50は、透明基材32のアクティブエリアAa1内の検出電極40に接続され、そこから非アクティブエリアAa2内へ延びている。そして、非アクティブエリアAa2内において、端子部55に接続されている。端子部55は、図示しない外部接続配線(例えば、FPC)を介し、検出制御部21に接続される。
各検出電極40に接続される各引出配線50は、それぞれ複数の第1配線金属導線51を含む。図4に示した例では、各引出配線50は、それぞれ2本の第1配線金属導線51を含んでいる。また、複数の第1配線金属導線51は少なくともアクティブエリアAa1内において、それぞれ互いから離間している。すなわち、お互いに交差または接触しないように配置されている。とりわけ図4に示した例では、1本の引出配線50をなす2本の第1配線金属導線51が、検出電極40から非アクティブエリアAa2に至るまで平行に配置されている。
各引出配線50は、少なくともアクティブエリアAa1内において、複数の第1配線金属導線51のうちの少なくとも2つを連結する少なくとも1つの第1連結金属導線52をさらに含んでいる。とりわけ図4に示した例では、各引出配線50に、アクティブエリアAa1内において、2本の第1配線金属導線51を連結する多数の第1連結金属導線52が設けられている。また、複数の第1連結金属導線52は、それぞれ互いから離間している。すなわち、お互いに交差または接触しないように配置されている。図4に示した例では、引出配線50の複数の第1連結金属導線52は、対応する検出電極40から第1方向(X)に延び出し、次に、第2方向(Y)に沿って非アクティブエリアAa2まで延びている。そして、引出配線50の各直線部分において、複数の第1連結金属導線52が、それぞれ平行に配置されている。
また、各検出電極40と当該検出電極40に対応する引出配線50との接続箇所において、検出電極40の導電性メッシュ45をなす金属導線46と、引出配線50の第1配線金属導線51とが、一体的に形成されている。すなわち、繋ぎ目なく同一の材料から形成されている。図4に示した例では、検出電極40の導電性メッシュ45をなす金属導線46のうちの2本が、当該検出電極40の外側まで延長されて、この延長された部分が引出配線50の第1配線金属導線51をなしている。
透明基材32における、検出電極40及び引出配線50が設けられた一方の面には、検出電極40及び引出配線50から離間して、共通電極60が設けられている。共通電極60は、アクティブエリアAa1内から非アクティブエリアAa2まで延びている。図3に示した例では、第2方向(Y)に沿って配列された一群の検出電極40に対して、対応する共通電極60がそれぞれ1つ設けられている。また、共通電極60は、それぞれの対応する検出電極40の列に沿うように第2方向(Y)に延びている。したがって、第1方向(X)及び第2方向(Y)に配列された複数の検出電極40に対応して、複数の共通電極60が第1方向(X)に配列され、各共通電極60は第2方向(Y)に延びている。
この例においては、検出電極40及び共通電極60を用いて、外部導体5がタッチパネルセンサ30に接近した際に生じる静電容量の変化を検知する。すなわち、外部導体5がタッチパネルセンサ30に接近すると、接近した箇所に対応する検出電極40と共通電極60との間の静電容量が変化する。したがって、静電容量が変化した検出電極40及び共通電極60を特定することで、タッチパネルセンサ30における、外部導体5が接近した位置を特定することができる。
各共通電極60は、それぞれ複数の第2配線金属導線61を含む。図4に示した例では、各共通電極60は、それぞれ2本の第2配線金属導線61を含んでいる。また、複数の第2配線金属導線61は少なくともアクティブエリアAa1内において、それぞれ互いから離間している。すなわち、お互いに交差または接触しないように配置されている。とりわけ図4に示した例では、1つの共通電極60をなす2本の第2配線金属導線61が、アクティブエリアAa1内において平行に配置され、第2方向(Y)に延びている。
各共通電極60は、少なくともアクティブエリアAa1内において、複数の第2配線金属導線61のうちの少なくとも2つを連結する少なくとも1つの第2連結金属導線62をさらに含んでいる。とりわけ図4に示した例では、各共通電極60に、アクティブエリアAa1内において、2本の第2配線金属導線61を連結する多数の第2連結金属導線62が設けられている。また、複数の第2連結金属導線62は、それぞれ互いから離間している。すなわち、お互いに交差または接触しないように配置されている。図4に示した例では、複数の第2連結金属導線62が、それぞれ平行に配置されている。
なお、引出配線50における、非アクティブエリアAa2内に配置されている部分は、必ずしも複数の第1配線金属導線51を含まなくてもよい。図4に示すように、非アクティブエリアAa2内では不可視化を図る必要がないことから、第1配線金属導線51よりも幅太のベタ金属パターン53で引出配線50を形成してもよい。例えば、ベタ金属パターン53は、複数の第1配線金属導線51のうちの最外方に位置する一対の第1配線金属導線の間隔と同一の幅を有するようにしてもよい。同様に、共通電極60における、非アクティブエリアAa2内に配置されている部分は、必ずしも複数の第2配線金属導線61を含まなくてもよい。例えば非アクティブエリアAa2内では、第2配線金属導線61よりも幅太のベタ金属パターン63で共通電極60を形成してもよい。例えば、ベタ金属パターン63は、複数の第2配線金属導線61のうちの最外方に位置する一対の第2配線金属導線の間隔と同一の幅を有するようにしてもよい。ベタ金属パターン53、63の利用は、抵抗値の低減に有効である。
次に、検出電極40、引出配線50及び共通電極60の断面形状について説明する。図5は、厚さ方向に沿った断面において、タッチパネルセンサ30が示されている。ここで厚さ方向とは、シート状(フィルム状、板状、パネル状)からなるタッチパネルセンサ30のシート面(フィルム面、板面、パネル面)への法線方向に沿った断面のことを指す。ここで、シート面(フィルム面、板面、パネル面)とは、対象となるシート状(フィルム状、板状、パネル状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指している。そして、本実施の形態においては、透明基材32が一対の主面を有するシート状の形状を有している。したがって、本実施の形態では、厚さ方向に沿った断面とは、透明基材32の面への法線方向に沿った断面と一致する。
図5に示すように、透明基材32上に、検出電極40をなす導電性メッシュ45の金属導線46、引出配線50をなす第1配線金属導線51及び第1連結金属導線52、共通電極60をなす第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62が形成されている。導電性メッシュ45の金属導線46、第1配線金属導線51、第1連結金属導線52、第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62は、それぞれ、透明基材32上に設けられた導電性金属層70と、導電性金属層70上に設けられた暗色層71とを含んでいる。言い換えると、暗色層71は、導電性メッシュ45を構成する金属導線46、第1配線金属導線51、第1連結金属導線52、第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62の長手方向に直交する断面において導電性金属層70を上側、すなわち透明基材32とは反対の側から覆っている。
ここで導電性金属層70は、高導電率を有した金属材料を用いて形成された層であり、上述したように、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上からなる層である。なお、導電性金属層70は、単層である必要はなく、異なる材料または同一の材料からなる複数の層として構成されていてもよい。
金属材料からなる導電性金属層70は、優れた導電率を有する反面、比較的高い反射率を呈する。そして、タッチパネルセンサ30の導電性メッシュ45の金属導線46、第1配線金属導線51、第1連結金属導線52、第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62をなす導電性金属層70によって外光が反射されると、タッチパネル装置20のアクティブエリアAa1を介して観察される画像表示機構12の画像コントラストが低下してしまう。そこで、暗色層71が、導電性金属層70の観察者側に配置されている。この暗色層71によって、画像のコントラストを向上させ、画像表示機構12によって表示される画像の視認性を改善することができる。すなわち、暗色層71は、黒色等の暗色の層であり、隣接する導電性金属層70よりも低反射率の層である。なお、暗色層71は、導電性金属層70の上面だけでなく、導電性金属層70の両側面にも形成することができる。この場合、傾斜した方向からの外光の反射も効果的に防止できる。
暗色層71としては、種々の既知の層を用いることができる。導電性金属層70をなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、導電性金属層70をなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる暗色層71を形成してもよい。また、暗色材料の塗膜や、ニッケルやクロム等のめっき層等のように、導電性金属層70上に暗色層71を設けるようにしてもよい。また、ここで用いる暗色層71とは、暗色化(黒化)された層のみでなく、粗化された層も含む。
なお、引出配線50をなす第1配線金属導線51及び第1連結金属導線52における、非アクティブエリアAa2内に配置されている部分には、必ずしも暗色層71を設けなくてもよい。同様に、共通電極60をなす第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62における、非アクティブエリアAa2内に配置されている部分には、必ずしも暗色層71を設けなくてもよい。
このような構成からなる検出電極40、引出配線50及び共通電極60において、図5に示された、検出電極40をなす導電性メッシュ45の金属導線46、引出配線50をなす第1配線金属導線51及び第1連結金属導線52、共通電極60をなす第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62の幅(最大幅)W、すなわち、シート状からなる透明基材32のシート面に沿った幅(最大幅)Wを1μm以上5μm以下とし、且つ、高さ(厚さ)H、すなわち、シート状からなる透明基材32のシート面への法線方向に沿った高さ(厚さ)Hを0.1μm以上3μm以下とすることが好ましい。このような寸法の導電性メッシュ45、第1配線金属導線51、第1連結金属導線52、第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62によれば、その金属導線が十分に細線化されているので、検出電極40、引出配線50及び共通電極60を極めて効果的に不可視化することができる。同時に、断面形状において十分な高さを有するようになり、すなわち、金属導線の断面形状のアスペクト比(H/W)が十分に大きくなり、高い導電性を有するようになる。
次に、図6を参照して、タッチパネルセンサ30の製造方法の一例について説明する。図6(a)〜(f)は、タッチパネルセンサ30の製造方法の一例を順に示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、透明基材32を準備する。透明基材32は、例えばガラスや樹脂の板、シートまたはフィルムである。
次に、図6(b)に示すように、透明基材32上に導電性金属層70を形成する。導電性金属層70は、上述したように、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上からなる層である。導電性金属層70は、公知の方法で形成され得る。例えば、銅箔等の金属箔を貼着する方法、電界めっき及び無電界めっきを含むめっき法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、又はこれらの二以上を組み合わせた方法を採用することができる。
次に、図6(c)に示すように、導電性金属層70上に暗色層71を形成する。暗色層71は、例えば導電性金属層70をなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、導電性金属層70をなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる暗色層71を形成することができる。また、暗色材料の塗膜や、ニッケルやクロム等のめっき層等のように、導電性金属層70上に暗色層71を設けるようにしてもよい。また、導電性金属層70の表面を粗化して暗色層71を設けるようにしてもよい。
次に、図6(d)に示すように、暗色層71にレジストパターン72を形成する。最終的に検出電極40をなす導電性メッシュ45、引出配線50をなす第1配線金属導線51及び第1連結金属導線52、共通電極60をなす第2配線金属導線61及び第2連結金属導線62、端子部55となる箇所の上にのみ、レジストパターン72が形成されるようにする。このレジストパターン72は、公知のフォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより形成することができる。
次に、図6(e)に示すように、レジストパターン72をマスクとして、導電性金属層70をエッチングする。このエッチングにより、導電性金属層70がレジストパターン72と略同一のパターンにパターニングされる。エッチング方法は特に限られることはなく、公知の方法が採用できる。公知の方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが挙げられる。
最後に、図6(f)に示すように、レジストパターン72を除去する。これにより、透明基材32上に、パターニングされた導電性金属層70によって形成された導電性メッシュ45、第1配線金属導線51、第1連結金属導線52、第2配線金属導線61、第2連結金属導線62及び端子部55を有するタッチパネルセンサ30を得ることができる。
このようにして形成されたタッチパネルセンサ30において、導電性メッシュ45の金属導線46、第1配線金属導線51および第1連結金属導線52は、互いに接続する箇所において、一体的に形成される。本実施の形態では、導電性メッシュ45の金属導線46、第1配線金属導線51および第1連結金属導線52が互いに接続する箇所において、金属導線46、第1配線金属導線51および第1連結金属導線52をそれぞれなす導電性金属層70に、繋ぎ目が形成されていない。また、金属導線46、第1配線金属導線51および第1連結金属導線52をそれぞれなす暗色層71にも、繋ぎ目が形成されていない。導電性メッシュ45の金属導線46、第1配線金属導線51および第1連結金属導線52は、互いに接続する箇所において、一体的に形成されている場合、金属導線46,51,52への割れや断線の発生を効果的に防止することができる。
同様に、第2配線金属導線61および第2連結金属導線62は、互いに接続する箇所において、一体的に形成される。本実施の形態では、第2配線金属導線61および第2連結金属導線62が互いに接続する箇所において、第2配線金属導線61および第2連結金属導線62をそれぞれなす導電性金属層70に、繋ぎ目が形成されていない。また、第2配線金属導線61および第2連結金属導線62をそれぞれなす暗色層71にも、繋ぎ目が形成されていない第2配線金属導線61および第2連結金属導線62は、互いに接続する箇所において、一体的に形成されている場合、金属導線61,62への割れや断線の発生を効果的に防止することができる。
なお、上記では導電性金属層70をエッチングしてパターニングする、いわゆるサブトラクト法により各金属導線を形成する例を示したが、この方法に限らず、アディティブ法やセミアディティブ法を用いて各金属導線を形成してもよい。
ところで、上述した製造方法によれば、図7に示されたタッチパネルセンサ30のように、検出電極40、引出配線50及び共通電極60とともに、ダミーパターン76を形成することができる。図7に示すように、ダミーパターン76は、透明基材32上の検出電極40、引出電極50及び共通電極60が形成されていない領域に、検出電極40、引出配線50及び共通電極60から離間して、すなわち検出電極40、引出配線50及び共通電極60と非導通状態にて、形成される。ダミーパターン76は、検出電極40、引出配線50及び共通電極60と同一の材料を用いて、構成される。ダミーパターン76を設けることにより、検出電極40、引出配線50及び共通電極60が設けられている領域と、これらが設けられていない領域と、の間での濃淡むらが緩和される。これにより、検出電極40、引出配線50又は共通電極60の存在が視認されてしまうといった不具合を効果的に解消することができる。
図7に示された例において、ダミーパターン76は、検出電極40の導電性メッシュ46と同様に、メッシュパターンとして形成されている。このダミーパターン76は、図8に示すように、アクティブエリアAa1内の全域に広がる基準メッシュパターン75を、検出電極40、引出配線50及び共通電極60が形成されるべき領域の輪郭81に沿って、除去または断線することによって、形成される。
図7に示すように、作製されたタッチパネルセンサ30において、基準メッシュパターン75内の検出電極40、引出配線50及び共通電極60となるべき領域の輪郭81に沿って、除去部80が形成される。そして、この除去部80で囲まれた領域が、検出電極40、引出配線50及び共通電極60となる。また、検出電極40、引出配線50及び共通電極60となる部分以外の領域に、ダミーパターン76が形成される。言い換えると、検出電極40、引出配線50及び共通電極60に除去部80を介して隣り合うようにして、ダミーパターン76が形成される。
ところで、図7及び図8に示す例において、基準メッシュパターン75は、格子配列状の規則的なメッシュパターンを有している。すなわち、第1方向(X)に沿って形成され、第1方向(X)と交差する第2方向(Y)に沿って複数本配置された第1金属細線75aと、第2方向(Y)に沿って形成され、第1方向(X)に沿って複数本配置された第2金属細線75bとにより、格子配列状の規則的な基準メッシュパターン75が形成されている。とりわけ、図7及び図8に示した例では、複数の第1金属細線75aは、それぞれ互いに平行に、且つ、第2方向(Y)に沿って互いに等間隔で配置されており、複数の第2金属細線75bは、それぞれ互いに平行に、且つ、第1方向(X)に沿って互いに等間隔で配置されている。また、第1金属細線75aと第2金属細線75bとは、交差、とりわけ直交している。このように基準メッシュパターン75がアクティブエリアAa1内で規則的なパターンとなっている場合、作製されたダミーパターン76は、検出電極40、引出配線50及び共通電極60と同様のパターンを有することになる。したがって、検出電極40、引出配線50又は共通電極60の存在が視認されてしまうといった不具合を極めて効果的に解消することができる。
本実施の形態の作用について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、本実施の形態の引出配線50の部分拡大図である。図10は、ITOを用いた従来技術による引出配線150の部分拡大図である。
図10に示された従来技術では、ITOが比較的脆く割れやすいことから、ITOからなる引出配線150に割れ91や断線92が生じることがあった。従来技術では1つの検出電極40に対応する引出配線150は1つしかなかったため、この引出配線150に割れ91や断線92が生じると、対応する検出電極140の検出感度の低下を引き起こし得る。最悪の場合、対応する検出電極140が全く機能しなくなることさえあった。
これに対して、図9に示された本実施の形態では、引出配線に、ITOと比較して強度の高い金属導線を用いているので、割れや断線が生じにくい。また、検出電極40から延び出す引出配線50が第1配線金属導線51を複数備えていることにより、複数の第1配線金属導線51の一部に割れや断線90が起こったとしても、他の第1配線金属導線51により導通が確保される。さらに、本実施の形態では、複数の第1配線金属導線51を連結する第1連結金属導線52を備えていることにより、複数の第1配線金属導線51に割れや断線90が起こっても、第1連結金属導線52を経由して、第1配線金属導線51の割れや断線90の箇所を迂回するようにして、導通を確保することができる。したがって、第1配線金属導線51の割れや断線90により検出電極40が機能しなくなる事態を回避することができ、これにより検出電極40が二次元配列されたタッチパネルセンサ30に、検出感度および検出精度の安定性を付与することができる。
図11に、検出電極40、引出配線50及び共通電極60の変形例を示す。図11に示した変形例では、各検出電極40は、第1方向に対して45°傾斜した格子配列状の規則的なメッシュパターンを有した導電性メッシュ45を備えている。各引出配線50は、それぞれ2本の第1配線金属導線51を含み、この2本の第1配線金属導線51を連結するように複数の第1連結金属導線52を備えている。そして、各引出配線50は、全体的に見てそれぞれ梯子状の形状をなしている。また、各共通電極60は、それぞれ2本の第2配線金属導線61を含み、この2本の第2配線金属導線61を連結するように複数の第2連結金属導線62を備えている。そして、各共通電極60は、全体的に見てそれぞれ梯子状の形状をなしている。
図11に示した変形例においても、検出電極40から延び出す引出配線50が第1配線金属導線51を複数備えており、さらに、複数の第1配線金属導線51を連結する複数の第1連結金属導線52を備えているので、第1配線金属導線51の一部に割れや断線が起こっても、他の第1配線金属導線51や第1連結金属導線52を経由して、引出配線50の導通を確保することができる。また、共通電極60が第2配線金属導線61を複数備えており、さらに、複数の第2配線金属導線61を連結する複数の第2連結金属導線62を備えているので、第2配線金属導線61の一部に割れや断線が起こっても、他の第2配線金属導線61や第2連結金属導線62を経由して、共通電極60の導通を確保することができる。
以上のように、本実施の形態によるタッチパネルセンサは、透明基材32と、透明基材32の一方の面に設けられアクティブエリアAa1内に二次元配列された複数の検出電極40と、各検出電極40からそれぞれ延び出した複数の引出配線50と、を備え、各検出電極40は、複数の開口領域47を画成する導電性メッシュ45を含み、各引出配線50は、各検出電極40から少なくとも非アクティブエリアAa2まで延びる複数の第1配線金属導線51を含み、複数の第1配線金属導線51は、アクティブエリアAa1内においてそれぞれ互いから離間している。
各検出電極40から延び出す引出配線50が第1配線金属導線51を複数備えていることにより、複数の第1配線金属導線51の一部に割れや断線が起こったとしても、他の第1配線金属導線51により、アクティブエリアAa1内から非アクティブエリアAa2までの導通が確保される。したがって、第1配線金属導線51の割れや断線により検出電極40が機能しなくなる事態を効果的に回避することができ、これにより検出電極40が二次元配列されたタッチパネルセンサ30に、検出感度および検出精度の安定性を付与することができる。
また、本実施の形態によるタッチパネルセンサは、透明基材32と、透明基材32の一方の面に設けられアクティブエリアAa1内に二次元配列された複数の検出電極40と、各検出電極40からそれぞれ延び出した複数の引出配線50と、透明基材32の一方の面に複数の検出電極40及び複数の引出配線50から離間して設けられた共通電極60を有し、共通電極60は、アクティブエリアAa1内から非アクティブエリアAa2まで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線61を含んでいる。
共通電極60が複数の第2配線金属導線61を備えていることにより、複数の第2配線金属導線61の一部に割れや断線が起こったとしても、他の第2配線金属導線61により、アクティブエリアAa1内から非アクティブエリアAa2までの導通が確保される。したがって、第2配線金属導線61の割れや断線により検出電極40と共通電極60との間で位置検出ができなくなる事態を効果的に回避することができ、これにより検出電極40が二次元配列されたタッチパネルセンサに、検出感度および検出精度の安定性を付与することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
例えば、検出電極40の配列は、直交以外の角度で交差する二方向にそれぞれ配列されていてもよい。
1つの引出配線50に対して、第1配線金属導線51を3本以上備えていてもよい。同様に、1つの共通電極60に対して、第2配線金属導線61を3本以上備えていてもよい。
導電性メッシュ45は、格子配列以外の規則的なメッシュパターンを有していてもよいし、不規則的なメッシュパターンを有していてもよい。例えばボロノイメッシュのような不規則的なメッシュパターンでもよい。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
5 外部導体
10 表示装置
12 画像表示機構
12a 表示面
13 表示制御部
14 バックライト
15 液晶表示パネル
16 偏光板
17 液晶セル
18 偏光板
19 機能層
20 タッチパネル装置
20a 積層構造体
21 検出制御部
22 透明カバー
23 接合層
30 タッチパネルセンサ
32 透明基材
40 検出電極
45 導電性メッシュ
47 開口領域
50 引出配線
51 第1配線金属導線
52 第1連結金属導線
55 端子部
60 共通電極
61 第2配線金属導線
62 第2連結金属導線
70 導電性金属層
71 暗色層
72 レジストパターン
75 導電性メッシュ
76 残留部
80 除去部
A1 表示領域
A2 非表示領域
Aa1 アクティブエリア
Aa2 非アクティブエリア

Claims (15)

  1. 位置検出を実施される領域に対応するアクティブエリアと、前記アクティブエリアに隣接する非アクティブエリアと、を含むタッチパネルセンサであって、
    透明基材と、
    前記透明基材の一方の面に設けられ前記アクティブエリア内に二次元配列された複数の検出電極と、
    各検出電極からそれぞれ延び出した複数の引出配線と、
    前記透明基材の前記一方の面に設けられ前記検出電極及び前記引出配線から離間したダミーパターンと、を備え、
    各検出電極は、複数の開口領域を画成する導電性メッシュを含み、
    各引出配線は、各検出電極から少なくとも前記非アクティブエリアまで延びる複数の第1配線金属導線を含み、
    前記複数の第1配線金属導線は、前記アクティブエリア内においてそれぞれ互いから離間しており
    前記引出配線は、前記非アクティブエリア内において前記第1配線金属導線の幅よりも大きな幅を有する第1金属パターンを有し、前記複数の第1配線金属導線は、前記第1金属パターンにより互いに接続されている、タッチパネルセンサ。
  2. 各引出配線は、前記複数の第1配線金属導線のうちの少なくとも2つを連結する少なくとも1つの第1連結金属導線をさらに含む、請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 各引出配線は、複数の前記第1連結金属導線を含み、前記複数の第1連結金属導線は、それぞれ互いから離間している、請求項2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 各検出電極と当該検出電極に対応する前記引出配線との接続箇所において、前記検出電極の導電性メッシュをなす金属導線と前記引出配線の前記第1配線金属導線が、一体的に形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  5. 前記複数の検出電極は、第1方向、及び、前記第1方向と交差する第2方向に配列されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  6. 前記検出電極及び前記ダミーパターンは、メッシュパターンとして形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  7. 前記検出電極、前記引出配線及び前記ダミーパターンは、
    基準メッシュパターン内の、当該検出電極、当該引出配線及び当該ダミーパターンとなるべき領域の輪郭に沿って設けられた除去部により区画されている、請求項6に記載のタッチパネルセンサ。
  8. 前記透明基材の前記一方の面に前記複数の検出電極及び前記複数の引出配線から離間して設けられた少なくとも1つの共通電極を有し、
    前記共通電極は、前記アクティブエリア内から前記非アクティブエリアまで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  9. 前記透明基材の前記一方の面に前記複数の検出電極及び前記複数の引出配線から離間して設けられた複数の共通電極を有し、
    前記共通電極は、前記アクティブエリア内から前記非アクティブエリアまで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線を含み、
    前記複数の共通電極は、前記第1方向に配列され、各共通電極は、前記第2方向に延びている、請求項5に記載のタッチパネルセンサ。
  10. 位置検出を実施される領域に対応するアクティブエリアと、前記アクティブエリアに隣接する非アクティブエリアと、を含むタッチパネルセンサであって、
    透明基材と、
    前記透明基材の一方の面に設けられ前記アクティブエリア内に二次元配列された複数の検出電極と、
    各検出電極からそれぞれ延び出した複数の引出配線と、
    前記透明基材の一方の面に前記複数の検出電極及び前記複数の引出配線から離間して設けられた共通電極と、
    前記透明基材の前記一方の面に設けられ前記検出電極、前記引出配線及び前記共通電極から離間したダミーパターンと、を有し、
    前記共通電極は、前記アクティブエリア内から前記非アクティブエリアまで互いから離間して延びる複数の第2配線金属導線を含
    前記共通電極は、前記非アクティブエリア内において前記第2配線金属導線の幅よりも大きな幅を有する第2金属パターンを有し、前記複数の第2配線金属導線は、前記第2金属パターンにより互いに接続されている、タッチパネルセンサ。
  11. 前記検出電極及び前記ダミーパターンは、メッシュパターンとして形成されている、請求項8〜10のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  12. 前記検出電極、前記引出配線、前記共通電極及び前記ダミーパターンは、
    基準メッシュパターン内の、当該検出電極、当該引出配線、当該共通電極及び当該ダミーパターンとなるべき領域の輪郭に沿って設けられた除去部により区画されている、請求項11に記載のタッチパネルセンサ。
  13. 前記複数の第2配線金属導線のうちの少なくとも2つを連結する少なくとも1つの第2連結金属導線をさらに含む、請求項8〜12のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサを備えたタッチパネル装置。
  15. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサを備えた表示装置。
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