JP6465393B2 - 導電性パターンシートの製造方法、導電性パターンシート、導電性パターンシートを備えたタッチパネルセンサおよびフォトマスク - Google Patents

導電性パターンシートの製造方法、導電性パターンシート、導電性パターンシートを備えたタッチパネルセンサおよびフォトマスク Download PDF

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Description

本発明は、導電性パターンシートの製造方法に係り、とりわけ、導電性パターンが視認されてしまうことが効果的に抑制され得る導電性パターンシートの製造方法に関する。また、本発明は、導電性パターンシート、導電性パターンシートを備えたタッチパネルセンサおよびフォトマスクに関する。
従来、可視光透過性を有する導電性パターンが、タッチパネル用電極基板、透明アンテナ、電磁波遮蔽材(電磁波遮蔽シート)等、として、種々の分野において広く使用されてきた。このような導電性パターンは、それ自体不透明な金属材料を用いて形成されている一方で、多くの用途、例えば表示装置上に配置されて用いられるタッチパネル用電極基板や電磁波遮蔽材(電磁波遮蔽シート)としての用途等において、十分に不可視化されていることが要望される。とりわけ導電性メッシュのパターンが部分的にでも視認されるようになると、単に透過率が低下してしまうだけでなく、例えば他の部材と重ね合わせられた際に濃淡むら、ちらつき、モアレといった不具合を引き起こしてしまう。
今日、入力手段として広く用いられているタッチパネル装置を例にして説明する。タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、タッチパネルセンサと制御回路とを接続する配線を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示機構が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM、金銭登録機、キオスク端末、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機等)に対する入力手段として、画像表示機構とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサは画像表示機構の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。タッチパネルセンサのうちの画像表示機構の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネル装置が多く採用されている。容量結合方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(例えば、使用者の指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに接触(接近)することにより、新たに寄生容量が発生し、この寄生容量の変化を利用して、タッチパネルセンサ上における外部導体の位置を検出するようになっている。
タッチパネルセンサは、通常、基材と、基材上に設けられた電極と、を有している。電極は、アクティブエリアに位置する検出電極と、非アクティブエリアに位置する取出電極と、を有している。例えば特許文献1に開示されているように、多くのタッチパネルセンサにおいて、検出電極は、画像表示機構の表示領域に対面する位置に配置されることから、ITO等の透明導電材料を用いて形成されている。ただし、透明導電材料の屈折率は比較的に大きく、このため、タッチパネルセンサのうち検出電極が配置されている領域と検出電極が配置されていない領域との間における光の透過率および反射率が大きく異なる場合がある。このように領域間における光の透過率および反射率の差が大きい場合、検出電極の輪郭がタッチパネルセンサの使用者から視認されることになり、意匠上の観点から好ましくないだけでなく、表示装置の画質を著しく劣化させてしまう。
また、別のタッチパネルセンサとして、検出電極が金属材料を用いて形成されたタッチパネルセンサも知られている。このタッチパネルセンサでは、検出電極が金属材料からなる幅狭の導電性細線で形成されている。このため、アクティブエリアでの透過率を十分高くすることができる。また、金属材料の導電率は高いことから、導電性細線の幅を狭くしても、タッチパネルセンサの面抵抗率(単位:Ω/□)を十分小さくすることができる。このようなタッチパネルセンサは、まず、透明基材上に、接着剤を介して金属箔を積層し、次に、この金属箔を、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチングによりパターンニングして、電極を形成することによって、作製されている。
特開2008−98169号公報
導電性細線155からなる導電性パターンを有する導電性パターンシートを含む従来のタッチパネルセンサ130では、図29に示すように、基材135のシート面に対する法線方向から見た導電性細線155の側面155c,155dは、直線で構成された形状を有していた。このような導電性細線155を有するタッチパネルセンサ130について本件発明者らが鋭意研究を進めたところ、導電性細線155の直線で構成された側面形状に起因して、導電性細線155を有する導電性パターンが観察者に視認され得ることが知見された。タッチパネルセンサ130に入射した光L、とりわけ映像光L1または外光L2が、導電性細線155における直線で構成された側面155c,155dに入射すると、この入射した光Lが、その入射方向に対応して導電性細線155の側面155c,155dで概ね同じ方向に反射する。そして、この反射光が観察者に視認されることにより、導電性細線155を有する導電性パターンが観察者に視認される。この結果、この導電性細線155に起因した濃淡むらや、画像表示機構の画素配列や他のタッチパネルセンサの導電性細線等との干渉に起因したモアレが、視認されやすくなる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであって、導電性パターンシートの導電性パターンをなす導電性細線が観察者に視認されることを抑制することを目的とする。
本発明による導電性パターンシートの製造方法は、
基材シートと、前記基材シート上に配置された導電層と、を有する積層体に、前記導電層の側からレジストパターンを形成する、レジストパターン形成工程であって、前記レジストパターンは、前記基材シート側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記レジストパターンの前記側面は非平滑面を含むものである、レジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記導電層をエッチングして、前記導電層をパターニングすることにより、パターニングされた導電層からなる導電性パターンを形成する、導電性パターン形成工程と、
を備える。
本発明による導電性パターンシートの製造方法において、前記レジストパターン形成工程は、マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有するフォトマスクであって、前記遮光パターンは、前記マスク基材側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記遮光パターンの前記側面は非平滑面を有する、フォトマスクを用意する工程と、前記積層体の前記導電層上に感光層を形成する工程と、前記感光層の前記導電層と反対の側に前記フォトマスクを配置する工程と、前記フォトマスクの前記遮光パターンをマスクとして、前記感光層を露光する工程と、前記感光層を現像して、現像された感光層からなるレジストパターンを形成する工程と、を有してもよい。
本発明による導電性パターンシートの製造方法において、前記遮光パターンの前記側面は、前記マスク基材のシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含んでもよい。
本発明による導電性パターンシートの製造方法において、前記レジストパターン形成工程は、マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有するフォトマスクを用意する工程と、前記積層体の前記導電層上に、感光性材料および光拡散成分を含む感光層を形成する工程と、前記感光層の前記導電層と反対の側に前記フォトマスクを配置する工程と、前記フォトマスクの前記遮光パターンをマスクとして、前記感光層を露光する工程と、前記感光層を現像して、現像された感光層からなるレジストパターンを形成する工程と、を有してもよい。
本発明による導電性パターンシートの製造方法において、前記レジストパターンの前記側面は、前記基材シートのシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含んでもよい。
本発明による導電性パターンシートは、基材シートと、前記基材シート上に配置された導電性パターンと、を有し、前記導電性パターンは、前記基材シート側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有する導電性細線を有し、前記導電性パターンの前記側面は非平滑面を含む。
本発明による導電性パターンシートにおいて、前記導電性細線の前記側面は、前記基材シートのシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含んでもよい。
本発明によるタッチパネルセンサは、上述の導電性パターンシートを備える。
本発明によるフォトマスクは、マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有し、前記遮光パターンは、前記マスク基材側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記遮光パターンの前記側面は非平滑面を有する。
本発明によるフォトマスクにおいて、前記遮光パターンの前記側面は、前記マスク基材のシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含んでもよい。
本発明によれば、導電性パターンシートの導電性細線が観察者に視認されることを抑制することができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、導電性パターンシートを有するタッチパネル装置を画像表示機構とともに概略的に示す図である。 図2は、図1のタッチパネル装置を画像表示機構とともに示す断面図である。なお、図2に示された断面は、図1のII−II線に沿った断面に概ね対応している。 図3は、タッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す上面図である。 図4は、図1のタッチパネル用電極基板の一部の拡大図であり、導電性パターンシートにおける導電性パターンの一例を示す拡大図である。 図5は、図4の導電性パターンおよび取出配線をさらに拡大し、導電性パターンをなす導電性細線群の形状を詳細に示した図である。 図6は、導電性パターンの他の例を示す拡大図である。 図7は、図6の導電性パターンおよび取出配線をさらに拡大し、導電性パターンをなす導電性メッシュの形状を詳細に示した図である。 図8は、導電性パターンをなす導電性細線の断面形状を示す図である。 図9は、導電性パターンをなす導電性細線の平面視形状を示す図である。 図10は、導電性パターンシートの製造に用いるフォトマスクの製造方法の一例を説明するための横断面図である。 図11は、フォトマスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図12は、フォトマスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図13は、フォトマスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図14は、フォトマスクの製造方法の一例を説明するための図である。 図15は、フォトマスクの遮光パターンの形状の一例を示す図である。 図16は、導電性パターンシートの製造方法の一例を説明するための図である。 図17は、導電性パターンシートの製造方法の一例を説明するための図である。 図18は、導電性パターンシートの製造方法の一例を説明するための図である。 図19は、導電性パターンシートの製造方法の一例を説明するための図である。 図20は、導電性パターンシートの製造方法の一例を説明するための図である。 図21は、導電性パターンシートの製造方法の一例を説明するための図である。 図22は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための図である。 図23は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための図である。 図24は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための平面図である。 図25は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための図である。 図26は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための図である。 図27は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための図である。 図28は、導電性パターンシートの製造方法の変形例を説明するための図である。 図29は、従来の導電性パターンシートの導電性細線を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「導電性パターンシート」は、板やフィルムと呼ばれ得るような部材をも含む概念であり、したがって、「導電性パターンシート」は、「導電性パターン板(基板)」や「導電性パターンフィルム」と呼ばれる部材と、呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1〜図28は本発明による一実施の形態を説明するための図である。以下においては、導電性パターンシートが、タッチパネルセンサに組み込まれる例について説明する。図1は導電性パターンシートを有するタッチパネル装置を表示装置とともに概略的に示す図であり、図2は図1のタッチパネル装置を表示装置とともに示す断面図であり、図3はタッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す平面図である。
図1および図2に示されたタッチパネル装置20は、投影型の静電容量結合方式として構成され、タッチパネル装置への外部導体(例えば、人間の指)5の接触位置を検出可能に構成されている。なお、静電容量結合方式のタッチパネル装置20の検出感度が優れている場合には、外部導体がタッチパネル装置に接近しただけで当該外部導体がタッチパネル装置のどの領域に接近しているかを検出することができる。このような現象にともなって、ここで用いる「接触位置」とは、実際には接触していないが位置を検出され得る接近位置を含む概念とする。
<<<画像表示機構>>>
図1および図2に示すように、タッチパネル装置20は、画像表示機構(例えば液晶表示装置)12とともに組み合わせられて用いられ、表示装置10を構成している。図示された画像表示機構12は、一例としてフラットパネルディスプレイ、より具体的には液晶表示装置として構成されている。画像表示機構12は、表示面12aを形成する液晶表示パネル15と、液晶表示パネル15を背面から照明するバックライト14と、液晶表示パネル15に接続された表示制御部13と、を有している。液晶表示パネル15は、映像を表示することができる表示領域A1と、表示領域A1を取り囲むようにして表示領域A1の外側に配置された非表示領域(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部13は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて液晶表示パネル15を駆動する。液晶表示パネル15は、表示制御部13の制御信号により、所定の映像を表示面12aに表示するようになる。すなわち、画像表示機構12は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
なお、図2に示されているように、液晶表示パネル15は、一対の偏光板16,18と、一対の偏光板16,18間に配置された液晶セル17と、を有している。出光側に配置された偏光板18の出光側には、機能層19が設けられている。機能層19は、特定の機能を発揮することを期待された層であって、画像表示機構12の最も出光側の面、すなわち表示面12aを形成している。機能層19は、一例として、反射防止層(AR層)としての機能する低屈折率層とすることができる。また機能層19の他の例として、反射防止層に代えてあるいは反射防止層に加えて、防眩機能を有した防眩層(AG層)、耐擦傷性を有したハードコート層(HC層)、帯電防止機能を有した帯電防止層(AS層)等の1以上を含むように構成され得る。
偏光板16,18は、入射した光を直交する2つの偏光成分に分解し、一方の方向の偏光成分を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向の偏光成分を吸収する機能を有した偏光子を有している。以下においては、液晶表示パネル15に含まれる一対の偏光板を区別するため、液晶表示パネル15の配置状態に関係なく、入光側(バックライト側)の偏光板16を下偏光板と呼び、出光側(観察者側)の偏光板18を上偏光板と呼ぶ。
液晶セル17は、一対の支持板と、一対の支持板間に配置された液晶と、を有している。液晶セル17は、1つの画素を形成する領域毎に、電界印加がなされ得るようになっている。そして、電界印加された液晶セル17の液晶の配向は変化するようになる。入光側に配置された下偏光板16を透過した特定方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分は、一例として、電界印加されている液晶セル17を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、電界印加されていない液晶セル17を通過する際にその偏光方向を維持する。このため、液晶セル17への電界印加の有無によって、下偏光板16を透過した特定方向の偏光成分が、下偏光板16の出光側に配置された上偏光板18をさらに透過するか、あるいは、上偏光板18で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
バックライト14は、光源を含んでおり、面状に光を照射する。バックライト14は、エッジライト型(サイドライト型)や直下型として構成された既知の面光源装置を用いることができる。光源は、発光ダイオード(LED)、冷陰極管、白熱灯、有機EL等の既知の光源から構成され得る。
<<<タッチパネル装置>>>
図1および図2に示された例では、タッチパネル装置20は、検出制御部21およびタッチパネル積層体22を有している。タッチパネル装置20のタッチパネル積層体22は、第1電極基板(導電性パターンシート)31および第2電極基板(導電性パターンシート)32を有するタッチパネルセンサ30を含んでいる。図示された例では、タッチパネル積層体22は、観察者側、すなわち、画像表示機構12とは反対の側から順に、カバー層28、接着層25、第1電極基板31、接着層24、第2電極基板32、および、低屈折率層23を有している。
カバー層28は、誘電体として機能する透光性を有した層であり、例えばガラスや樹脂フィルムから形成される。このカバー層28は、タッチパネル装置20への入力面(タッチ面、接触面)として機能するようになる。つまり、カバー層28に導体(例えば、人間の指)5を接触させることにより、タッチパネル装置20に対して外部から情報を入力することができるようになっている。また、カバー層28は、表示装置10の最も観察者側の面をなしており、表示装置10において、タッチパネル装置20および画像表示機構12を外部から保護するカバーとしても機能する。
カバー層28は、接着層25を介して第1電極基板31と接合されている。また、第1電極基板31は、接着層24を介して第2電極基板32と接合されている。接着層24および接着層25は、電極基板31,32の電極41,42と、カバー層28に接触する導体(例えば、人間の指)5と、の間で誘電体として機能する。このような接着層24および接着層25としては、種々の接着性を有した材料からなる層を用いることができる。なお、本明細書において、「接着(層)」は粘着(層)をも含む概念として用いる。
第2電極基板32の画像表示機構12側に設けられた低屈折率層23は、反射防止層(AR層)として機能することを期待された層である。この低屈折率層23によれば、画像表示機構12からの画像を形成する光が、タッチパネル装置20の画像表示機構12側の表面にて、反射されて迷光となってしまうことを防止することができる。なお、低屈折率層23は、多数の微小突起を含んでなるモスアイ構造を有した反射防止層に置き換えることも可能であり、また、省略することも可能である。さらに、タッチパネル装置20のタッチパネル積層体22が、画像表示機構12の表示面12aに接着層等を介して接合されることも可能であり、この場合、低屈折率層23は不要となる。
なお、タッチパネル装置20のタッチパネル積層体22には、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、1つの機能層が2以上の機能を発揮するようにしてもよいし、例えば、タッチパネルセンサ30の後述する基材シート35,36や、その他タッチパネル積層体22に含まれる各層(各基材や、接着層)に機能を付与するようにしてもよい。タッチパネル装置20のタッチパネル積層体22に付与され得る機能としては、一例として、防眩(AG)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、帯電防止(AS)機能、電磁波遮蔽機能、防汚機能等を例示することができる。
タッチパネル装置20の検出制御部21は、タッチパネルセンサ30に接続され、カバー層28を介して入力された情報を処理する。具体的には、検出制御部21は、カバー層28へ導体(例えば、人間の指)5が接触している際に、カバー層28への導体5の接触位置を特定し得るように構成された回路(検出回路)を含んでいる。また、検出制御部21は、画像表示機構12の表示制御部13と接続され、処理した入力情報を表示制御部13へ送信することもできる。この際、表示制御部13は、入力情報に基づいた映像情報を作成し、入力情報に対応した映像を画像表示機構12に表示させることができる。
なお、「容量結合」方式および「投影型」の容量結合方式との用語は、タッチパネルの技術分野で用いられる際の意味と同様の意味を有するものとして、本件においても用いている。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。典型的な静電容量結合方式のタッチパネル装置は電極(導電体層)を含んでおり、外部の導体(例えば、人間の指)がタッチパネルに接触することにより、外部の導体とタッチパネル装置の電極(導電体層)との間でコンデンサ(静電容量)が形成されるようになる。そして、このコンデンサの形成にともなった電気的な状態の変化に基づき、タッチパネル上において外部導体が接触している位置の位置座標が特定(位置検出)されるようになる。
<<タッチパネルセンサ>>
次に、タッチパネルセンサ30について説明する。図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、タッチパネルセンサ30の厚み方向、すなわちタッチパネルセンサ30のパネル面への法線方向に沿った方向、に離間して配置された第1電極41および第2電極42を有している。とりわけ図2に示された例では、タッチパネルセンサ30は、第1基材シート35上に第1電極41が形成された第1電極基板(導電性パターンシート)31と、第2基材シート36上に第2電極42が形成された第2電極基板(導電性パターンシート)32を有している。また、これに限らず、1つの基材シートの両面に第1電極41および第2電極42を形成し、1つの電極基板(導電性パターンシート)をなすようにしてもよい。
<基材シート>
基材シート35,36は、電極41,42を支持し、且つ、タッチパネルセンサ30において誘電体として機能する。図1および図3に示すように、基材シート35,36は、タッチ位置を検出され得る領域に対応するアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1に隣接する非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。図1に示すように、タッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1は、画像表示機構12の表示領域A1に対面する領域を占めている。一方、非アクティブエリアAa2は、矩形状のアクティブエリアAa1を四方から周状に取り囲むように、言い換えると、額縁状に形成されている。この非アクティブエリアAa2は、画像表示機構12の非表示領域A2に対面する領域に形成されている。
アクティブエリアAa1を介して画像表示機構12の画像を観察することができるよう、基材シート35,36は、透明または半透明となっている。基材シート35,36は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であることがより好ましい。なお、基材シート35,36の透過率は、JIS K 7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
基材シート35,36は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂などからなる樹脂シート、ガラス、セラミックス等からなる無機材等、誘電体として機能し得る材料を用いることができる。
<電極>
図3に示されているように、第1電極41は、位置検出に用いられ、アクティブエリアAa1内に配置される、複数の第1検知電極43を含んでいる。各第1検知電極43には、非アクティブエリアAa2内に配置された第1取出配線45が接続されている。また、第2電極42は、位置検出に用いられ、アクティブエリアAa1内に配置される、複数の第2検知電極44を含んでいる。各第2検知電極44には、非アクティブエリアAa2内に配置された第2取出配線46が接続されている。取出配線45,46は、非アクティブエリアAa2内を、検知電極43,45から端子部49にかけて延在している。なお、図1〜図4および図6に示された例では、端子部49は、図示しない外部接続配線(例えば、フレキシブルプリント基板)を介して、検出制御部21に接続される。なお、各検知電極43,44は導電性パターン50を含み、導電性パターン50は、一例として、以下に説明するような導電性細線55からなる導電性細線群51または導電性メッシュ52によって形成されるが、図3では、各検知電極43,44が配置される領域を示している。
取出配線45,46は、検知電極43,44の各々に対し、接触位置の検出方法に応じて1つまたは2つ設けられている。各取出配線45,46は、対応する検知電極43,44に接続されて配線を形成している。
検知電極43,44は、外部導体5がタッチパネル積層体22に接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化を検知するために設けられるものである。検知電極43,44は、金属材料が、所定の線幅および厚さで形成された導電性細線55からなる導電性細線群51または導電性メッシュ52から構成される。金属材料としては、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上を用いることができる。
(導電性パターン)
図4および図5に、本実施の形態における導電性パターン50の一例として、導電性細線55からなる導電性細線群51を有する導電性パターン50を示す。図4は、図3に示した電極基板(導電性パターンシート)31,32の一部の拡大図である。図5は、図4の導電性パターン50をさらに拡大した図である。
図4に示された例において、非アクティブエリアAa2に配置された取出配線45,46は、配線部45a,46aと、配線部45a,46aの端部に配置された接続部45b,46bと、を含んでいる。検知電極43,44は、導電性パターン50をなす導電性細線群51を含んでいる。
図5に示されているように、第1検知電極43の導電性細線群51は、第1の方向(X)に延び、且つ、第1の方向(X)に非平行な第2の方向(Y)に配列された複数の導電性細線55を有している。複数の導電性細線55は、第1の方向(X)に沿ってアクティブエリアAa1から非アクティブエリアAa2まで延び、共通の接続部45bに接続している。接続部45bは、導電性細線55の長手方向である第1の方向(X)に非平行な方向に延びている。とりわけ、接続部45bは、導電性細線55の配列方向である第2の方向(Y)に延びている。そして、複数の導電性細線群51は、第1の方向(X)に非平行な第2の方向(Y)に、互いから離間して配列されている。なお、図示された例において、第1の方向(X)は、第2の方向(Y)と直交している。
一方、第2検知電極44の導電性細線群51は、図4に示されているように、第1の方向(X)と交差する第3の方向に延びている。そして、複数の導電性細線群51は、第2の方向(Y)および第3の方向の両方と交差する第4の方向に、互いから離間して配列されている。図示された例では、図4に示すように、導電性細線群51の長手方向である第3の方向は、第2の方向(Y)と平行となっている。また、導電性細線群51の配列方向である第4の方向は、第1の方向(X)と平行になっている。つまり、第1検知電極43の導電性細線群51の長手方向と第2検知電極44の導電性細線群51の長手方向は直交している。また、第1検知電極43の導電性細線群51の配列方向と第2検知電極44の導電性細線群51の配列方向は直交している。しかしながら、この例に限られることなく、タッチパネルセンサ30としては、第1検知電極43の導電性細線群51の長手方向と第2検知電極44の導電性細線群51の長手方向は、直交している必要はなく、交差していればよい。同様に、第1検知電極43の導電性細線群51の配列方向と第2検知電極44の導電性細線群51の配列方向の配列方向も、直交している必要はなく、交差していればよい。
なお、図4および図5に示された例では、第1検知電極43の各導電性細線55は第1の方向(X)に沿って直線状に延びているが、これに限らず、折れ線状または波線状のパターンで、第1の方向(X)と非平行な方向に振幅を有して、とりわけ第2の方向(Y)に振幅を有して、第1の方向(X)に沿って延びていてもよい。また、図4に示された例では、第2検知電極44の各導電性細線55は第2の方向(Y)に沿って直線状に延びているが、これに限らず、折れ線状または波線状のパターンで、第2の方向(Y)と非平行な方向に振幅を有して、とりわけ第1の方向(X)に振幅を有して、第2の方向(Y)に沿って延びていてもよい。
以上のような導電性細線群51の導電性細線55は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、箔の転写、塗工法等により、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上を含有する金属膜を基材シート35,36上に形成し、この金属膜を所望のパターンでエッチングすることによって、基材シート35,36上に形成することができる。
図6および図7に、本実施の形態における導電性パターン50の他の例として、導電性細線55からなる導電性メッシュ52を有する導電性パターン50を示す。図6は、図1に示した電極基板(導電性パターンシート)31,32の一部の拡大図である。図7は、図6の表面の導電性パターン50をさらに拡大した図である。
図6に示された例において、第1電極41および第2電極42は、導電性パターン50をなす導電性メッシュ52を含んでいる。導電性メッシュ52は、多数の導電性細線55により多数の開口領域56が画成されるメッシュ状の材料である。とりわけ、図示された例では、導電性メッシュ52は、多数の導電性細線55で格子状のメッシュが形成され、これにより、多数の矩形の開口領域56が画成されている。
図7に示すように、導電性メッシュ52は、2つの分岐点(合流点)57の間を延びて開口領域56を画成する導電性の接続要素58を多数含んでいる。とりわけ図示された例では、導電性メッシュ52は、両端において分岐点57を形成する多数の接続要素58の集まりとして構成されている。すなわち、導電性メッシュ52は、2つの分岐点57の間を延びる多数の接続要素58の集まりとして構成されている。そして、分岐点57において、接続要素58が接続されていくことにより、開口領域56が画成されている。言い換えると、接続要素58で囲繞、区画されて1つの開口領域56が画成されている。
以上のような導電性メッシュ52の導電性細線55は、例えば、上述の導電性細線群51の導電性細線55と同様の方法、すなわち、金属膜を基材シート35,36上に形成し、この金属膜を所望のパターンでエッチングする方法により形成することができる。
次に、図8および図9を参照して、本実施の形態における導電性パターン50をなす導電性細線群51または導電性メッシュ52の導電性細線55の形状について詳述する。図8には、電極基板(導電性パターンシート)31,32の厚み方向に沿った断面において、電極基板31,32が示されている。ここで厚み方向とは、シート状(フィルム状、板状、パネル状)からなる電極基板31,32のシート面(フィルム面、板面、パネル面)への法線方向に沿った断面のことを指す。そして、本実施の形態においては、基材シート35,36は一対の主表面を有するシート状の形状を有している。したがって、本実施の形態では、厚み方向に沿った断面とは、基材シート35,36の表面への法線方向に沿った断面と一致する。
電極基板31,32は、基材シート35,36と、基材シート35,36上に形成された電極41,42と、を有している。電極41,42は、それぞれ導電性細線群51または導電性メッシュ52をなす導電性細線55を含む導電性パターン50を有している。導電性細線55は、基材シート35,36側の面をなす基端面55aと、基端面55aと対向して配置された先端面55bと、基端面55aと先端面55bとの間を接続する一対の側面55c,55dと、を有している。そして図8に示された例において、基端面55aと先端面55bとは、互いに平行となっている。
このような構成からなる導電性パターン50において、導電性細線群51または導電性メッシュ52をなす導電性細線55の幅W、すなわち、導電性細線55の延在方向(長手方向)に垂直な断面(以下、単に「主切断面」とも呼ぶ)における電極基板31,32のシート面に沿った幅(最大幅)Wを1μm以上20μm以下とすることが好ましい。また、導電性細線55の高さ(厚さ)H、すなわち、電極基板31,32の厚み方向に沿った高さ(厚さ)Hを0.05μm以上15μm以下とすることが好ましい。このような寸法の導電性細線群51または導電性メッシュ52によれば、導電性細線55が十分に細線化されているので、電極41,42をなす導電性パターン50を極めて効果的に不可視化することができる。同時に、基端面55aおよび先端面55b間の高さが十分な高さとなり、すなわち、導電性細線55の断面形状のアスペクト比(H/W)が十分に大きくなり、高い導電性を有するようになる。
図9は、電極基板(導電性パターンシート)31,32のシート面への法線方向から見て、電極基板31,32が示されている。上述したように、導電性パターン50をなす導電性細線群51または導電性メッシュ52の導電性細線55は、基端面55aと先端面55bとの間を接続する一対の側面55c,55dを有している。側面55c,55dは、非平滑面60を含んでいる。ここで、導電性細線55の側面55c,55dに対して用いる「非平滑面」とは、当該面に入射した光が当該面上で乱反射し得る程度の凹凸を有する面、言い換えると、当該面に所定の角度で入射した光が、その入射した点により異なる方向に反射し得る程度の凹凸を有する面、を意味する。図9に示された例では、導電性細線55の側面55c,55dは、電極基板31,32のシート面への法線方向から見て、波線状をなす凹凸面61を有する非平滑面60を含んでいる。
図9に示された例では、導電性細線55の側面55c,55dの非平滑面60をなす凹凸面61は、導電性細線55の延在方向に非平行な方向へ突出する複数の凸部62と、隣り合う2つの凸部62間に形成された凹部63と、を有している。とりわけ図9に示された例では、導電性細線55の側面55c,55dの非平滑面60をなす凹凸面61は、導電性細線55の延在方向に直交し且つ電極基板31,32のシート面に平行な方向へ突出する複数の凸部62と、導電性細線55の延在方向に隣り合う2つの凸部62間に形成された凹部63と、を有している。
このような非平滑面60を含む導電性細線55を有する導電性パターンシートによれば、図9に示されているように、導電性細線55の側面55c,55dに入射した光Lは、当該側面55c,55dで乱反射する。これにより、導電性細線55の側面55c,55dに入射した光Lが、その入射方向に対応して当該側面55c,55dで同じ方向に反射することが抑制される。したがって、この反射光が観察者に視認されて、導電性細線55を有する導電性パターン50が観察者に視認されることを、効果的に抑制することができる。
とりわけ、非平滑面60を含む導電性細線55を有する導電性パターンシートをタッチパネルセンサに用いた場合、導電性細線55の側面55c,55dに入射した映像光L1または外光L2は、当該側面55c,55dで乱反射する。これにより、導電性細線55の側面55c,55dに入射した映像光L1または外光L2が、その入射方向に対応して当該側面55c,55dで同じ方向に反射することが抑制される。したがって、この反射光が観察者に明部または輝点として視認されることを、効果的に抑制することができる。この結果、導電性細線55に起因した濃淡むらや、画像表示機構の画素配列や他のタッチパネルセンサの導電性細線等との干渉に起因したモアレが視認されることを効果的に抑制することができる。
図9に示された例において、凸部62の配列間隔(配列ピッチ)P、すなわち、配列方向である導電性細線55の延在方向に隣り合う2つの凸部62の導電性細線55の延在方向に沿った間隔Pは、1μm以上50μm以下であることが好ましい。導電性細線55の延在方向に隣り合う2つの凸部62の導電性細線55の延在方向に沿った間隔Pは、例えば図9に示すように、当該2つの凸部62の先端部62a間の導電性細線55の延在方向に沿った距離として特定され得る。また、凸部62の振幅A、すなわち、凸部62の導電性細線55の延在方向に直交し且つ電極基板31,32のシート面に平行な方向への突出長さAは、1μm以上25μm以下であることが好ましい。凸部62の、導電性細線55の延在方向に直交し且つ電極基板31,32のシート面に平行な方向への突出長さは、例えば図9に示すように、凸部62の先端部62aと、当該凸部62と導電性細線55の延在方向に隣り合う凹部63の最深部63aと、の間の、導電性細線55の延在方向に直交し且つ電極基板31,32のシート面に平行な方向に沿った距離として特定され得る。
次に、以上に説明してきたタッチパネルセンサ30の電極基板(導電性パターンシート)31,32の製造方法の一例について、図10〜図21を参照して説明する。
先に、図10〜図15を参照して、電極基板31,32の製造に用いるフォトマスク70の製造方法について説明する。
まず、マスク基材71上に遮光層72を形成する。マスク基材71としては、例えば、石英ガラス、ソーダライムガラス等のガラス板を用いることができる。遮光層72は、マスク基材71上に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等によりクロム、モリブデン等の金属薄膜を形成することにより設けることができる。遮光層72は、クロム単層膜のように1層で形成されたものであってもよいし、クロム層上に酸化クロム層を設けたものやクロム層の両面に酸化クロム層を設けたもののように、複数層で形成されたものであってもよい。
次に、図10に示されているように、遮光層72上にレジスト層78を形成する。このレジスト層78としては、公知のネガ型またはポジ型のフォトレジスト層を用いることができる。
次に、レジスト層78を露光する。レジスト層78として例えばネガ型のフォトレジスト層を用いる場合、図11に示されているように、遮光層74を残存させるべき箇所に対応するレジスト層78に、レーザを照射するレーザ描画や電子線を照射するEB描画により、レジスト層78を露光する。このとき、後述の非平滑面74の凹凸形状に沿ってレーザまたは電子線による描画を行う。
レジスト層78の露光後、図12に示すように、レジスト層78を現像してレジストパターン79を形成する。
次に、図13に示されているように、レジストパターン79をマスクとして、露出した遮光層72をエッチング除去する。
その後、レジストパターン79を除去して、図14に示す遮光パターン73を有するフォトマスク70が作製される。
図14および図15を参照して、本実施の形態におけるフォトマスク70の遮光パターン73の形状について説明する。図14には、フォトマスク70の厚み方向に沿った断面において、フォトマスク70が示されている。そして、本実施の形態においては、マスク基材71は一対の主表面を有するシート状の形状を有している。したがって、本実施の形態では、厚み方向に沿った断面とは、マスク基材71の表面への法線方向に沿った断面と一致する。
フォトマスク70は、マスク基材71と、マスク基材71上に形成された遮光パターン73と、を有している。図14に示されているように、遮光パターン73は、マスク基材71側の面をなす基端面73aと、基端面73aと対向して配置された先端面73bと、基端面73aと先端面73bとの間を接続する一対の側面73c,73dと、を有している。そして図14に示された例において、基端面73aと先端面73bとは、互いに平行となっている。
図15に、フォトマスク70のシート面への法線方向から見て、フォトマスク70が示されている。図15に示されているように、フォトマスク70の遮光パターン73の側面73c,73dは、非平滑面74を含んでいる。図示された例では、遮光パターン73の側面73c,73dは、フォトマスク70のシート面への法線方向から見て、波線状をなす凹凸面75を有する非平滑面74を含んでいる。
図15に示された例では、遮光パターン73の側面73c,73dの非平滑面74をなす凹凸面75は、遮光パターン73から突出する複数の凸部76と、隣り合う2つの凸部76間に形成された凹部77と、を有している。とりわけ図15に示された例では、遮光パターン73の側面73c,73dの非平滑面74をなす凹凸面75は、導電性細線55の側面55c,55dの非平滑面60をなす凹凸面61と略相補形状をなすように形成されている。すなわち、遮光パターン73における凹凸面75の凸部76は、導電性細線55における凹凸面61の凹部63に対応して略相補形状をなすように形成され、遮光パターン73における凹凸面75の凹部77は、導電性細線55における凹凸面61の凸部62に対応して略相補形状をなすように形成されている。
なお、後述するタッチパネルセンサの電極基板31,32の製造方法におけるレジスト層82の形成工程において、レジスト層82としてポジ型のフォトレジスト層を用いる場合には、遮光パターン73の側面73c,73dの非平滑面74をなす凹凸面75は、導電性細線55の側面55c,55dの非平滑面60をなす凹凸面61と略同一形状をなすように形成される。すなわち、遮光パターン73における凹凸面75の凸部76は、導電性細線55における凹凸面61の凸部62に対応して略同一形状をなすように形成され、遮光パターン73における凹凸面75の凹部77は、導電性細線55における凹凸面61の凹部63に対応して略同一形状をなすように形成される。
次に、図16〜図21を参照して、フォトマスク70を用いた、タッチパネルセンサの電極基板(導電性パターンシート)31,32の製造方法の一例について説明する。
まず、基材シート35,36を準備する。基材シート35,36は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース(三酢酸セルロース)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂などからなる樹脂シート、ガラス、セラミックス等からなる無機材等が用いられ得る。
次に、基材シート35,36上に導電性金属層(導電層)81を形成し、積層体80を作製する。導電性金属層81は、上述したように、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上からなる層である。導電性金属層61は、公知の方法で形成され得る。例えば、銅箔等の金属箔を貼着する方法、電解めっき及び無電解めっきを含むめっき法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、またはこれらの二以上を組み合わせた方法を採用することができる。
次に、積層体80の導電性金属層81上に、レジスト層(感光層)82を設ける。基材シート35,36、導電性金属層81およびレジスト層82が積層されたものを図16に示す。レジスト層82としては、公知のネガ型またはポジ型のフォトレジスト層、すなわち特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有する樹脂層を用いることができる。
次に、図17に示すように、レジスト層(感光層)82の導電性金属層(導電層)81と反対の側に、図15に示した遮光パターン73を有するフォトマスク70を配置して露光する。図17に示された例では、フォトマスク70の遮光パターン73がレジスト層82に対面するようにして、フォトマスク70が配置される。そして、フォトマスク70のレジスト層82と反対の側から特定波長域の光、例えば紫外線を照射する。これにより、図17に示された例では、レジスト層82の遮光パターン73に対応する箇所が遮光され、それ以外の箇所が露光される。
次に、レジスト層(感光層)82を現像して、この現像されたレジスト層82からなるレジストパターン83を形成する。レジスト層82として、例えばネガ型のフォトレジスト層を用いた場合には、図18に示されているように、上述の露光工程で露光された箇所以外の箇所のレジスト層82が除去される。また、レジスト層82として、ポジ型のフォトレジスト層を用いた場合には、上述の露光工程で露光された箇所のレジスト層82が除去される。
ここで、図18に示されているように、レジストパターン83は、導電性金属層(導電層)81側の面をなす基端面83aと、基端面83aと対向して配置された先端面83bと、基端面83aと先端面83bとの間を接続する一対の側面83c,83dと、を有している。そして図18に示された例において、基端面83aと先端面83bとは、互いに平行となっている。
図19に、積層体80のシート面への法線方向から見て、積層体80およびレジストパターン83が示されている。図19に示されているように、レジストパターン83の側面83c,83dは、非平滑面84を含んでいる。図示された例では、レジストパターン83の側面83c,83dは、積層体80のシート面への法線方向から見て、波線状をなす凹凸面85を有する非平滑面84を含んでいる。
図19に示された例では、レジストパターン83の側面83c,83dの非平滑面84をなす凹凸面85は、レジストパターン83の延在方向に非平行な方向へ突出する複数の凸部86と、隣り合う2つの凸部86間に形成された凹部87と、を有している。とりわけ図19に示された例では、レジストパターン83の側面83c,83dの非平滑面84をなす凹凸面85は、レジストパターン83の延在方向に直交し且つ積層体80のシート面に平行な方向へ突出する複数の凸部86と、レジストパターン83の延在方向に隣り合う2つの凸部86間に形成された凹部87と、を有している。
図19に示された例では、レジストパターン83の側面83c,83dの非平滑面84をなす凹凸面85は、フォトマスク70の遮光パターン73の側面73c,73dの非平滑面74をなす凹凸面75と略相補形状をなすように形成されている。すなわち、レジストパターン83における凹凸面85の凸部86は、フォトマスク70の遮光パターン73における凹凸面75の凹部77に対応して略相補形状をなすように形成され、レジストパターン83における凹凸面85の凹部87は、フォトマスク70の遮光パターン73における凹凸面75の凸部76に対応して略相補形状をなすように形成されている。
なお、レジスト層82としてポジ型のフォトレジスト層を用いた場合には、レジストパターン83の側面83c,83dの非平滑面84をなす凹凸面85は、フォトマスク70の遮光パターン73の側面73c,73dの非平滑面74をなす凹凸面75と略同一形状をなすように形成される。すなわち、レジストパターン83における凹凸面85の凸部86は、フォトマスク70の遮光パターン73における凹凸面75の凸部76に対応して略同一形状をなすように形成され、レジストパターン83における凹凸面85の凹部87は、フォトマスク70の遮光パターン73における凹凸面75の凹部77に対応して略同一形状をなすように形成される。
次に、図20に示すように、レジストパターン83をマスクとして、導電性金属層(導電層)81をエッチングする。このエッチングにより、導電性金属層81がレジストパターン83と略同一のパターンにパターニングされる。エッチング方法は特に限られることはなく、公知の方法が採用できる。公知の方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが挙げられる。その後、レジストパターン83を除去して、図21に示す電極基板(導電性パターンシート)31,32を得る。
このようなタッチパネルセンサ30の電極基板(導電性パターンシート)31,32の製造方法の一例によれば、基材シート35,36と、基材シート35,36上に配置された導電性パターン50と、を有し、導電性パターン50は、基材シート35,36側に位置する基端面55aと、基端面55aに対向して配置された先端面55bと、基端面55aと先端面55bとの間を接続する一対の側面55c,55dと、を有する導電性細線55を有し、導電性細線55の側面55c,55dは非平滑面60を含む、導電性パターンシート31,32を製造することができる。そして、このような導電性パターンシート31,32によれば、図9に示されているように、導電性細線55の側面55c,55dに入射した光Lは、当該側面55c,55dで乱反射する。これにより、導電性細線55の側面55c,55dに入射した光Lが、その入射方向に対応して当該側面55c,55dで同じ方向に反射することが抑制される。したがって、この反射光が観察者に視認されて、導電性細線55を有する導電性パターン50が観察者に視認されることを、効果的に抑制することができる。
とりわけ、非平滑面60を含む導電性細線55を有する導電性パターンシートをタッチパネルセンサに用いた場合、導電性細線55の側面55c,55dに入射した映像光L1または外光L2は、当該側面55c,55dで乱反射する。これにより、導電性細線55の側面55c,55dに入射した映像光L1または外光L2が、その入射方向に対応して当該側面55c,55dで同じ方向に反射することが抑制される。したがって、この反射光が観察者に明部または輝点として視認されることを、効果的に抑制することができる。この結果、導電性細線55に起因した濃淡むらや、画像表示機構の画素配列や他のタッチパネルセンサの導電性細線等との干渉に起因したモアレが視認されることを効果的に抑制することができる。
次に、図22〜図28を参照して、本実施の形態の導電性パターンシートの製造方法の変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
基材シート35,36を準備し、基材シート35,36上に導電性金属層(導電層)81を形成し、積層体80を作製する。次に、積層体80の導電性金属層81上に、レジスト層(感光層)92を設ける。レジスト層92は、感光性材料92aと光拡散成分92bとを含むように構成される。基材シート35,36、導電性金属層81およびレジスト層92が積層されたものを図22に示す。
レジスト層(感光層)92の感光性材料92aとしては、公知のネガ型またはポジ型のフォトレジスト材料、すなわち特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有する樹脂材料を用いることができる。
レジスト層(感光層)92の光拡散成分92bは、反射や屈折等によって、光の進路方向を変化させる機能を発揮し得る成分である。光拡散成分92bとしては、樹脂ビーズ、金属化合物、気体を含有した多孔質物質、金属化合物を周囲に保持した樹脂ビーズ等の粒子、さらには、単なる気泡が例示される。粒子としては、光透過性を有する粒子や光反射性を有する粒子を用いることができる。光透過性を有する粒子を用いる場合、感光性材料92aの屈折率と異なる屈折率を有する粒子を用いることが好ましい。この光拡散成分92bをなす粒子は、レジスト層92に、10%以上40%以下の重量%で含有することができる。また、光拡散成分92bの平均粒径(平均直径)は、JIS Z 8901:2006(試験用紛体及び試験用粒子)の附属書に規定される方法により測定した算術平均粒子径で、1μm以上20μm以下とすることができる。
次に、図23に示すように、レジスト層(感光層)92の導電性金属層(導電層)81と反対の側に、図24に示した遮光パターン73を有するフォトマスク70を配置して露光する。なお、フォトマスクとして、図15に示した遮光パターン73を有するフォトマスク70を用いてもよい。
図23に示されているように、フォトマスク70の遮光パターン73に遮られずにフォトマスク70を透過した特定波長域の光、例えば紫外線は、レジスト層(感光層)92に入射する。レジスト層92に入射した光は、レジスト層92の感光性材料92aを感光させる。このとき、図25に示されているように、レジスト層92に入射した光の一部は、光拡散成分92bにより拡散される。具体的には、光拡散成分92bをなす粒子の光反射性を有する表面による反射、光拡散成分92bをなす粒子と感光性材料92aとの屈折率差による光拡散成分92bと感光性材料92aとの界面での反射、光拡散成分92bと感光性材料92aとの界面での屈折によって光路が曲げられることによる光の拡散等により、レジスト層92に入射した紫外線等の光が拡散される。そして、この拡散された紫外線等の光は、光拡散成分92bの周囲の感光性材料92aを感光させる。これにより、図25において破線で示すように、感光部921と非感光部922との境界線Lは凹凸を有するようになる。
次に、レジスト層(感光層)92を現像して、この現像されたレジスト層92からなるレジストパターン93を形成する。レジスト層92の感光性材料92aとして、例えばネガ型のフォトレジスト材料を用いた場合には、図26に示されているように、上述の露光工程で露光された箇所以外の箇所のレジスト層92が除去される。また、レジスト層92の感光性材料92aとして、ポジ型のフォトレジスト材料を用いた場合には、上述の露光工程で露光された箇所のレジスト層92が除去される。このとき、感光部921と非感光部922との境界線L上に存在していた光拡散成分92bの一部はレジストパターン93に残留し、他の一部はレジストパターン93から脱落する。
図26に示されているように、レジストパターン93は、導電性金属層(導電層)81側の面をなす基端面93aと、基端面93aと対向して配置された先端面93bと、基端面93aと先端面93bとの間を接続する一対の側面93c,93dと、を有している。そして図26に示された例において、基端面93aと先端面93bとは、互いに平行となっている。
レジストパターン93の側面93c,93dは、非平滑面94を含んでいる。とりわけ図25および図26に示された例では、レジストパターン93の側面93c,93dは、積層体80のシート面への法線方向から見て、レジスト層92における感光部921と非感光部922との境界線Lの凹凸に対応した凹凸面を有する非平滑面94を含んでいる。
次に、図27に示すように、レジストパターン93をマスクとして、導電性金属層(導電層)91をエッチングする。このエッチングにより、導電性金属層91がレジストパターン93に対応したパターンにパターニングされる。その後、レジストパターン93を除去して、図28に示す電極基板(導電性パターンシート)31,32を得る。
このようなタッチパネルセンサ30の電極基板(導電性パターンシート)31,32の製造方法の変形例によれば、図24に示した遮光パターン73を有するフォトマスク70、すなわち遮光パターンの側面が非平滑面を有するフォトマスクを用いることなく、容易に導電性細線55の側面55c,55dに非平滑面60を形成することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
上述した実施の形態においては、導電性細線55の側面55c,55dは、基材シート35,36のシート面への法線方向から見て波線状の凹凸面61を有していたが、これに限らず、導電性細線55の側面55c,55dは、基材シート35,36のシート面への法線方向から見て折れ線状の凹凸面61を有してもよい。また、上述した実施の形態においては、フォトマスク70の遮光パターン73の側面73c,73dは、マスク基材71のシート面への法線方向から見て波線状の凹凸面75を有していたが、これに限らず、フォトマスク70の遮光パターン73の側面73c,73dは、マスク基材71のシート面への法線方向から見て折れ線状の凹凸面75を有してもよい。さらに、上述した実施の形態においては、レジストパターン83の側面83c,83dは、基材シート35,36のシート面への法線方向から見て波線状の凹凸面85を有していたが、これに限らず、レジストパターン83の側面83c,83dは、基材シート35,36のシート面への法線方向から見て折れ線状の凹凸面85を有してもよい。
上述した実施の形態において、濃淡むらやモアレを不可視化する上で極めて効果的な導電性細線群51および導電性メッシュ52のパターンの一例を説明したが、導電性細線群51および導電性メッシュ52のパターンは、上述した例に限定されるものではない。上述した構成に代えて、濃淡むらやモアレの不可視化するための既知の手法を導電性細線群51および導電性メッシュ52に適宜適用することができる。また、例えば、導電性細線群51および導電性メッシュ52をなす導線性細線55の幅や配置間隔に依存して、濃淡むらやモアレが視認されづらくなる場合もある。したがって、導電性細線群51および導電性メッシュ52のパターンは、上述した例に限られない。例えば、導電性細線群51において、各導電性細線55は折れ線状または波線状のパターンで配置されてもよい。また、導電性メッシュ52において、正方格子配列やハニカム配列で導線性細線55が配置されていてもよい。また、導電性メッシュ52のメッシュパターンは、規則的なメッシュパターンに限られず、ボロノイメッシュのような不規則的なメッシュパターンであってもよい。
上述した実施の形態において、導電性パターン50をなす導線性細線55の基端面55a、先端面55b、側面55c,55dの少なくとも1面に暗色層を形成してもよい。金属材料からなる導電性パターン50は、優れた導電率を有する反面、比較的高い反射率を呈する。そして、タッチパネルセンサ30の導電性パターン50によって外光が反射されると、タッチパネル装置20の表示領域A3を介して観察される画像表示機構12の画像コントラストが低下してしまう。そこで、暗色層が、導電性パターン50をなす導電性細線55の基端面55a、先端面55b、側面55c,55dの少なくとも1面に形成されてもよい。この暗色層によって、画像のコントラストを向上させ、画像表示機構12によって表示される画像の視認性を改善することができる。暗色層は、黒色等の暗色の層であり、隣接する金属層よりも低反射率の層である。
暗色層としては、種々の既知の層を用いることができる。導電性細線55をなす材料の一部分に暗色化処理(黒化処理)を施して、導電性細線55をなしていた一部分から、金属酸化物や金属硫化物からなる暗色層を形成してもよい。また、暗色材料の塗膜や、ニッケルやクロム等のめっき層等のように、導電性細線55上に暗色層を設けるようにしてもよい。また、ここで用いる暗色層とは、暗色化(黒化)された層のみでなく、粗化された層も含む。
なお、以上において、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
30 タッチパネルセンサ
31 第1電極基板(導電性パターンシート)
32 第2電極基板(導電性パターンシート)
35 第1基材シート
36 第2基材シート
50 導電性パターン
51 導電性細線群
52 導電性メッシュ
55 導電性細線
55a 基端面
55b 先端面
55c 側面
55d 側面
60 非平滑面
61 凹凸面
62 凸部
62a 先端部
63 凹部
70 フォトマスク
71 マスク基材
72 遮光層
73 遮光パターン
73a 基端面
73b 先端面
73c 側面
73d 側面
74 非平滑面
75 凹凸面
76 凸部
77 凹部
80 積層体
81 導電性金属層(導電層)
82 レジスト層(感光層)
83 レジストパターン
83a 基端面
83b 先端面
83c 側面
83d 側面
84 非平滑面
85 凹凸面
86 凸部
87 凹部
92 レジスト層(感光層)
92a 感光性材料
92b 光拡散成分
93 レジストパターン
93a 基端面
93b 先端面
93c 側面
93d 側面
94 非平滑面

Claims (11)

  1. 基材シートと、前記基材シート上に配置された導電層と、を有する積層体に、前記導電層の側からレジストパターンを形成する、レジストパターン形成工程であって、前記レジストパターンは、前記基材シート側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記レジストパターンの前記側面は非平滑面を含むものである、レジストパターン形成工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして前記導電層をエッチングして、前記導電層をパターニングすることにより、パターニングされた導電層からなる導電性パターンを形成する、導電性パターン形成工程と、
    を備え、
    前記非平滑面は、前記レジストパターンの延在方向に非平行な方向へ突出する複数の凸部を有し、
    前記凸部の振幅は、前記レジストパターンの幅よりも小さく且つ1μm以上25μm以下(ただし1μm以上3μm以下を除く)である、導電性パターンシートの製造方法。
  2. 前記レジストパターン形成工程は、
    マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有するフォトマスクであって、前記遮光パターンは、前記マスク基材側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記遮光パターンの前記側面は非平滑面を有する、フォトマスクを用意する工程と、
    前記積層体の前記導電層上に感光層を形成する工程と、
    前記感光層の前記導電層と反対の側に前記フォトマスクを配置する工程と、
    前記フォトマスクの前記遮光パターンをマスクとして、前記感光層を露光する工程と、
    前記感光層を現像して、現像された感光層からなるレジストパターンを形成する工程と、
    を有する、請求項1に記載の導電性パターンシートの製造方法。
  3. 前記遮光パターンの前記側面は、前記マスク基材のシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含む、請求項2に記載の導電性パターンシートの製造方法。
  4. 前記レジストパターン形成工程は、
    マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有するフォトマスクを用意する工程と、
    前記積層体の前記導電層上に、感光性材料および光拡散成分を含む感光層を形成する工程と、
    前記感光層の前記導電層と反対の側に前記フォトマスクを配置する工程と、
    前記フォトマスクの前記遮光パターンをマスクとして、前記感光層を露光する工程と、
    前記感光層を現像して、現像された感光層からなるレジストパターンを形成する工程と、
    を有する、請求項1に記載の導電性パターンシートの製造方法。
  5. 前記レジストパターンの前記側面は、前記基材シートのシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性パターンシートの製造方法。
  6. 基材シートと、前記基材シート上に配置された導電性パターンと、を有し、
    前記導電性パターンは、前記基材シート側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有する導電性細線を有し、
    前記導電性細線の前記側面は非平滑面を含み、
    前記非平滑面は、前記導電性細線の延在方向に非平行な方向へ突出する複数の凸部を有し、
    前記凸部の振幅は、前記導電性細線の幅よりも小さく且つ1μm以上25μm以下(ただし1μm以上3μm以下を除く)である、導電性パターンシート。
  7. 前記導電性細線の前記側面は、前記基材シートのシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含む、請求項6に記載の導電性パターンシート。
  8. 請求項6または7に記載の導電性パターンシートを備えた、タッチパネルセンサ。
  9. マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有し、
    前記遮光パターンは、前記マスク基材側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記遮光パターンの前記側面は非平滑面を有し、
    前記非平滑面は、前記遮光パターンの延在方向に非平行な方向へ突出する複数の凸部を有し、
    前記凸部の振幅は、隣り合う2つの前記遮光パターン間に位置する間隙の幅よりも小さく且つ1μm以上25μm以下(ただし1μm以上3μm以下を除く)である、フォトマスク。
  10. マスク基材と、前記マスク基材上に配置された遮光パターンと、を有し、
    前記遮光パターンは、前記マスク基材側に位置する基端面と、前記基端面に対向して配置された先端面と、前記基端面と前記先端面との間を接続する一対の側面と、を有し、前記遮光パターンの前記側面は非平滑面を有し、
    前記非平滑面は、前記遮光パターンの延在方向に非平行な方向へ突出する複数の凸部を有し、
    前記凸部の振幅は、前記遮光パターンの幅よりも小さく且つ1μm以上25μm以下(ただし1μm以上3μm以下を除く)である、フォトマスク。
  11. 前記遮光パターンの前記側面は、前記マスク基材のシート面への法線方向から見て、波線状または折れ線状をなす、非平滑面を含む、請求項9または10に記載のフォトマスク。
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