JP6378173B2 - X線蛍光およびラマン分光法の組み合わせを利用した試料分析 - Google Patents

X線蛍光およびラマン分光法の組み合わせを利用した試料分析 Download PDF

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Description

本発明は一般に試料、例えば鉱物試料の分析に関する。
多くの用途において、注目する試料の分析が行うことが望ましい。望まれる分析は、定性的、定量的、またはその両者であってよく、試料内に1個または複数の元素または化合物が含まれていてよい。例えば、石油やガスの探査等の鉱業用途において、1種以上の鉱物の有無を調べるために複数の試料を分析することが望ましい。この種の分析は、求める鉱物に関する分析情報を直接提供すると共に、求める鉱物その他の埋蔵物が近くに存在することを示唆する指標鉱物に関する分析情報を提供することができる。例えば、試料の鉱物組成を理解することにより、探査されている地域が石油、ガスまたは石油/ガス含有成分を含んでいる可能性を認識することができる。
X線蛍光(「XRF」)は、鉱物を含む各種の試料の元素分析に用いられる技術である。XRF分析器は、試料上の点にX線を照射して、試料内の異なる元素から発せられた特性X線のスペクトルを測定することにより試料の化学的組成を判定する。一次X線源は、X線管または放射性同位元素等の放射性物質であってよい。本明細書で用いる「X線」という用語は、エネルギーが約1keV〜約150keVの光子を含み、従って、励起状態の原子が非励起状態になった際に発せられる特徴的なX線、原子により電子が散乱された際に発せられる制動放射X線、一般にレイリーおよびコンプトン散乱放射と各々呼ばれる弾性および非弾性散乱光子を含んでいる。
光源からの高エネルギー一次X線に露光された際に、試料内に存在する各原子の元素は、基本的に特定の元素のフィンガープリントである特性蛍光X線の一意な組を生成する。X線蛍光分析器は、X線で試料上の点を照射して、試料の各種の元素から発せられた特性X線のスペクトルを測定することにより試料の化学的組成を判定する。一次X線源は、X線管または放射性同位元素等の放射性物質であってよい。原子レベルでは、充分なエネルギーを有する光子が試料内の原子に衝突した際に、特徴的な蛍光X線が生じて、原子の内殻軌道の一つから1個から電子を除去する。原子は次いで、ほぼ瞬間的に安定性を回復し、内殻軌道に残された空孔を、原子のより高いエネルギーを有する(外殻)軌道の1個からの電子で満たす。過剰なエネルギーは、原子の2個の量子状態の差を特徴付けるエネルギーを有する蛍光X線の形で放出することができる。XRF分析器は、試料内の異なる元素により発せられた広範囲の異なる特性蛍光X線を誘導および測定することにより、特定のエネルギーで生じる蛍光X線の数に基づいて、試料内に存在する元素を判定すると共に相対濃度を計算することが可能である。しかし、特別な状況を除いて、低濃度の軽い元素(通常は20未満の小さい原子番号Z)は通常、エネルギーが約2.5キロ電子ボルト(keV)未満の蛍光X線は空気の短い経路長内で吸収されてしまうため、可搬型XRF分析器で直接測定することができない。このため、軽い元素のXRF分析は、関連するX線が通過する空間のヘリウムガスパージまたは真空化を必要とするが、これは可搬型または手持ち式測定器には不便な場合がある。
XRF分析器は公知であり、本明細書で引用している米国特許第7875847号明細書、同7916834号明細書、および同7791027号明細書に記述されているものを含んでいる。
本発明は、XRFにより行われる完全な元素分析が往々にして試料の分析に適してないことを認識している。例えば、上述の鉱業用途で、識別された分析対象の鉱物は往々にして、マグネシウム、酸素、硫黄等、1種以上のより軽い元素を含む無機化合物である。しかし、XRFによるマグネシウムより軽い元素の検出には既に述べたように問題がある。従って、多くの鉱物について、その大部分がアルミニウムおよびシリコン酸化物の混合物を含んでいるため、XRFでは限られた情報しか得られない。炭素および水素を主成分とし、若干の窒素および酸素も含むプラスチック/ポリマーでも同様の状況が生じる。本願発明者はまた、このような状況でXRFでは酸素、窒素および炭素等の軽い元素を直接測定できないことが、XRFにより分析可能な試料の他の元素/組成の分析精度に悪影響を及ぼすことを理解している。
従って、本発明のいくつかの実施形態において、X線スペクトルデータを得るために試料にX線を照射し、またラマンスペクトルデータを得るために光を照射する試料の組成分析装置および方法を提供する。試料の分析は、X線スペクトルデータおよびラマンスペクトルデータの両方に基づいて行われる。いくつかの実施形態において、X線スペクトルデータに基づいて第1の元素が識別され、ラマンスペクトルデータに基づいて分子が識別され、識別された元素および分子に基づいて化合物が識別される。別の実施形態において、ラマンスペクトルデータと干渉し合う恐れがある光学蛍光の影響を低減する技術を提供する。例えば、そのような技術は波長が300nm未満の紫外線等のUV照射光を用いても、または干渉光学蛍光によりストークスラマンスペクトルデータが不鮮明になっている場合に分子を識別する反ストークスラマンスペクトルデータを用いても、あるいは、光パルスに続く時間に基づいて(例えば、光パルスの開始時点に続く時間に基づいて)ラマンスペクトルデータを選択してもよい。いくつかの実施形態において、本装置および方法は、X線照射およびX線分光計を省略してもよい。更に別の実施形態において、X線スペクトルデータに基づいて試料内の化合物の第1の元素の定量分析を行い、ラマンスペクトルデータから第2の元素の存在を識別する。
コンピュータにロードされた際に本発明の方法を実行できるコンピュータプログラムを搭載したコンピュータプログラム製品も提供する。
本発明の実施形態について以下の図面を参照しながら記述する。
本発明の分析器の模式図である。 本発明の手持ち式分析器の上面図である。 本発明の手持ち式分析器の側面断面図である。 本発明の手持ち式分析器の透視図である。 本発明の方法を示すフロー図である。 本発明の方法を示すフロー図である。 本発明を鉱物分析に適用する別の例を示す。 本発明を鉱物分析に適用する別の例を示す。
各図において、同一参照番号を用いて同一または類似要素を表す。
上述のように、本発明の実施形態は、試料への光の照射に反応して試料から得られるラマンスペクトルデータを利用する。ラマン分光法は、分子の巨大な配列を識別して特徴付けるための有効なツールである。ラマン分光法では、通常はレーザーからの波長が公知(通常は可視光、または近赤外線、あるいは紫外線)の光を試料に照射する。レーザー光(ラマンポンプと称することもある)は、標本の分子内の電子雲と相互作用し、当該相互作用の結果、分子の振動および/または回転エネルギー準位の差を表す選択的波長シフトが出現する。当該波長シフトの厳密な性質は、標本内に存在する分子に依存し、ストークスシフト(発せられた光子が入射または照射光子よりも長い波長を有する)および反ストークスシフト(発せられた光子が入射光子よりも短い波長を有する)の両方を含んでいてよい。しかし、反ストークススペクトルは励起振動状態の分子から生じるため、ストークススペクトルよりも強度が低く、且つ反ストークスシフトの方がより顕著に減衰する。一意な波長シグネチャ(通常はラマンシグネチャまたはラマンスペクトルと呼ばれる)が各分子により生じる。この一意なラマンシグネチャにより、分子を識別して特徴付けることができる。より具体的には、標本から戻る光のスペクトルは、ラマンポンプ光内でシフトするラマン誘導波長を識別すべく光学分光計で分析され、この結果生じたラマンスペクトルは次いで、試料内の分子を識別すべく既知のラマンシグネチャのライブラリと(例えばプロセッサにより)比較される。ストークス/反ストークス比率を含むラマン理論は、例えばD.A.Long“Raman Spectroscopy”、McGraw−Hill、1977の特に82〜84ページに記載されている。
ラマン分光法は、科学用、商用、および公的安全管理分野で広く利用されている。最近の技術的進歩により、ラマン分光法システムのサイズおよびコストを大幅に削減することが可能になった。これは次いで、ラマン分光法の実用的な応用範囲を広げている。例えば、潜在的に有害な物質の現場での識別等、各種分野で手持ち機器が昨今利用可能になっている。ラマン分光法およびスペクトル解釈を利用した分析器の詳細は例えば、米国特許第8107069号明細書、同8081305号明細書、同7928391号明細書、同7701571号明細書、同7636157号明細書、同8107069号明細書および米国特許出願公開第2009/0213361号明細書、同2010/0191493号明細書、同2010/0315629号明細書(これら全てを本明細書に引用している)その他で見ることができる。ラマン分光計の設計については、レーザーおよび検知器に関する議論も含め、Richard L.McCreery、“Raman Spectroscopy for Chemical Analysis”、Wiley−Interscience、2000にも記載されている。ある種の鉱物のラマンスペクトルについて、例えば“Handbook of Infrared and Raman Spectra of Inorganic Compounds and Organic Salts、Four−Volume Set”、Richard A.Nyquist、Curtis L.Putzig and M.Anne Leugers、Academic Press、San Diego、1997に報告されている。しかし、本願発明者らは、ラマン分光法が実際には多くの鉱物の分析で困難に遭遇する場合があることを認識している。特に、極めて多くの鉱物が、ラマン分光法で用いる典型的な照射波長に反応して光学的に強い蛍光を発する材料を含むことが分かっており、例えば“Luminescence Spectroscopy of Minerals and Materials”、Michael Gaft、Renata Reisfeld and Gerard Panczer、Springer−Verlag、Berlin Heidelberg、2005を参照されたい。光学蛍光(当該用語は光発光を含めるべく用いる)は、遷移元素および希土類イオンのトレース量に起因する。例えば、Mn2+および他の二価陽イオンは、Ca2+を置換できるのに対し、Fe3+およびCr3+はAl3+を置換することができる。106個の光子のうちほぼ1個しかラマン散乱されないのに対し、蛍光および発光は、蛍光に対する量子収量が1に近づくためラマン散乱よりも極めて効率的なプロセスである。従って、極めて低レベル(10億個中に1個、100万個中に1個)の蛍光不純物でも、ラマン散乱に等しいかはるかに大きく、且つ往々にしてラマンスペクトルを不鮮明にする光信号を生成することができる。これは、蛍光信号内のノイズが、ラマン信号を観察ができない程度にラマン信号よりも大きいために生じるものと思われる。特に、本願発明者らが約100種類の鉱物および認証済み基準材料を調べた結果、785nm、532nm、および1064nmの異なる励起波長を用いているにもかかわらず、これらのうち約20%からしか有用なラマンスペクトルが得られないことが分かっている。
本発明の実施形態は従って、試料の組成を分析する分析器を提供するものであり、当該分析器は、試料にX線を照射するX線照射器および照射されたX線に反応して試料から発せられた蛍光放射を表すX線スペクトルデータを生成するX線分光計を含んでいる。分析器はまた、試料に光を照射する光照射器および照射された光に反応して試料から発せられたラマン放射を表すラマンスペクトルデータを生成するラマン分光計を含んでいる。プロセッサが、X線蛍光スペクトルデータおよびラマンスペクトルデータを受信して、両方の信号に基づいて当該試料内の化合物の分析を行う。
いくつかの実施形態において、プロセッサはX線および光照射器を順次起動させるべく制御する。この順次起動は、一方が停止した直後に他方が起動されるように行われても、あるいはいずれか一方が停止してから他方が起動されるまで時間を置いてもよい。無論、X線および光照射器は同時測定を行うことができる。
他の実施形態において、分析器は任意選択的にX線照射器およびX線分光計が省略されていてもよく、その場合、プロセッサは分子(化合物であってよい)の分析をラマンスペクトルデータだけに基づいて行う場合がある。ここでも、任意の実施形態において、「分析」は単に分子の識別(すなわち分子の有無を調べる定性分析)を行うだけでもよいが、定量的情報もまた提供可能である。
いずれの実施形態においても、プロセッサは、X線スペクトルデータ(X線照射器およびX線分光計が存在する場合)に基づいて化合物の第1の元素を識別することができ、且つラマンスペクトルデータに基づいて化合物の分子を識別することができる。プロセッサは次いで、任意の識別された元素および識別された分子に基づいて化合物を識別することができる。例えば、第1の元素がストロンチウムであると識別され、分子が硫酸塩であると識別されたならば、存在すると識別された他の物質に応じて、化合物は硫酸ストロンチウムであると識別することができよう。任意選択的に、プロセッサはラマンスペクトルデータに基づいて、通常は単に識別された分子から、第2の元素の存在を識別することができる。例えば、硫酸塩分子が識別されたならば、硫黄と酸素の存在を(1対4の比率で)推定することができる。1個以上の第2の元素がこのように識別された場合、プロセッサは蛍光信号および第2の元素の存在に基づいて第1の元素の定量分析を行うことができる。例えば、第2の元素の存在に関する情報(存在する濃度または存在する近似的濃度)をX線周波数域に適用された基本パラメータ種別計算に用いて第1の元素の濃度をより正確に分析することができる。基本パラメータ計算の利用は、例えばHans A.van Sprangによる“FUNDAMENTAL PARAMETER METHODS IN XRF SPECTROSCOPY”、Advances in X−ray Analysis、Vol.42に記述されている。複数の元素または複数種類の分子および化合物について上述の方法のいずれかを実行することができる。
本発明の実施形態のいずれも、ラマンスペクトルデータに干渉する恐れのある光学蛍光の影響を低減または除去する1個以上の方法を含んでいてよい。そのような方法の第1のものは、試料に波長が300nm未満、更には280nm未満、270nm未満、あるいは260nm未満(例えば200〜250nmの範囲)の紫外線を照射する光照射器を用いる。光学蛍光による干渉が実質的に無いラマンスペクトルデータは多くの場合このようにして得られる。UVラマン分光分析法およびその実施は、“The Handbook of Vibrations Spectroscopy”に記載されたSanford A.Asherによる“Ultraviolet Raman Spectrometry”、John Wiley&Sons、2002に既に述べられている。無論、注目する試料で蛍光が問題になるとは想定されない状況、または蛍光に対処すべく他の方法(以下に述べるような)を用いる状況において、より長い波長の光(例えば、波長が最長1500nmまたは最長1600nmの可視または赤外光)を用いてもよい。第2の方法では、ラマンスペクトルデータがストークスおよび反ストークススペクトルデータの両方を含んでいて、プロセッサは、干渉光学蛍光信号によりストークススペクトルデータが不鮮明になっているか否かを判定することができる。すなわち、干渉光学蛍光がストークススペクトルに重なる位置および強度について、プロセッサが、例えば予め選択された基準に基づいてストークススペクトルデータまたはその一部が信頼に足らないと判定する程度であるか否かを判定する。プロセッサが、干渉光学蛍光によりストークススペクトルデータが不鮮明になっていると判定した場合、分子の識別にストークススペクトルデータは使用せず、反ストークススペクトルデータを用いる。プロセッサが、干渉光学蛍光によりストークススペクトルデータが不鮮明になっていないと判定した場合、識別に反ストークススペクトルデータではなくストークススペクトルデータを用いる(上で指摘したように、通常はストークススペクトルの方が強度が強いため)。無論、プロセッサは、特に干渉光学蛍光によりストークス信号が不鮮明になっていない場合に、上述の目的のためストークスおよび反ストークススペクトルデータの両方を用いてもよく、あるいは一方の一部を、他方の一部または全部と共に用いてもよい。第3の方法では、光照射器が試料に光パルスを(例えば、プロセッサの制御下で)照射し、プロセッサが、光パルスに続く予め選択された時間に基づいてラマン分光計からのラマンスペクトルデータを選択する。これを行うのは、干渉光学蛍光信号が存在する場合にラマンスペクトルデータを分離するためである。無論、この時間的分離は完全なものではない。光パルスの持続期間は、1000ピコ秒以下、例えば500ピコ秒以下、300ピコ秒以下、200ピコ秒以下、または100ピコ秒以下であり得る。プロセッサは、光パルスの開始時点に続く予め選択された時間内(例えば、1マイクロ秒、100ナノ秒、更には50ナノ秒以内、等)に試料から発せられた放射に反応して生成されたラマン分光計からのデータをラマンスペクトルデータとして選択することができる。例えば、光パルスの開始時点に続く予め選択された時間は、光パルスの持続期間に等しくても、またはよりも短くても長くてもよい。ラマン放射は通常ほぼ瞬間的に生じ、蛍光放射は励起照射後のナノ秒〜ミリ秒単位の時間で生じるため、当該第3の方法は、ラマンスペクトルデータとの光学蛍光の干渉を大幅に低減または除去することができる。当該第3の方法は「時間ゲーティング」とも呼ばれる。時間ゲーティングを実行する方法および装置は例えば、“Time−resolved Raman spectroscopy for in situ planetary mineralogy”APPLIED OPTICS、Vol.49、No.26(September 2010)に記述されている。
本発明は、複数の光パルスが、一連の光パルスおよび各パルス開始後に上述の仕方で得られたラマンスペクトルデータの複数の組として生成可能であるものと考察する。この場合、ラマンスペクトルデータを合算して信号/ノイズ比を低減することができる。光パルスの間に充分な時間を置くことにより、干渉光学蛍光の大部分またはほぼ全てを減衰させることができる。例えば、パルス列における1個のパルスの終了時点と次のパルスの開始との間に、少なくとも100ミリ秒、少なくとも10ミリ秒、または少なくとも1ミリ秒、または100マイクロ秒、10マイクロ秒、または1マイクロ秒程度の間隔が空けられてよい。
本発明は、時間ゲーティングの目的に予め選択された時間を用いるのではなく、代替的に適応型時間ゲーティング技術を提供する。当該技術は、異なる種類の試料は広範な異なる蛍光成分を有する可能性があることを認識している。当該適応型時間ゲーティングにおいて、光照射器は試料に光パルスを照射する。プロセッサは、光学蛍光がラマンスペクトルデータと干渉する光パルスの開始時点後の経過時間をカットオフ時間として識別し、次いで、光パルスの開始時点後のカットオフ時間内に試料から発せられた放射に反応して生成されたラマン分光計からのデータをラマンスペクトルデータとして選択する。この文脈における「干渉する」または「干渉」とは実質的な干渉を指し、干渉の量は、計器またはソフトウェア設計者あるいはユーザーにより容認できない程度(例えば単一パルスから生じたラマンスペクトルデータの信号/ノイズ比が10%、20%または40%超減少するであろう、または低下した)として予め選択されていてよい。カットオフ時間が上記のように識別される直前のパルス(以下で述べるように1個以上のパルスであってよい)は、ラマンスペクトルデータが選択される直前のパルス(同じく1個以上のパルスを含む)と同一であっても、または異なっていてもよい。また、これらのパルス同士で試料は異なっていてもよく、カットオフ時間が1種類の試料について(例えば、一箇所から収集されたる鉱物試料から)識別され、識別されたカットオフ時間を用いてラマンスペクトルデータが同種の複数の試料(例えば、同一場所から収集された鉱物試料から)から収集されてもよい。異なる種類の試料(例えば、異なる場所からの異なる鉱物試料、または異なる種類または量の蛍光材料を含むことが分かっているか疑われる種類の試料)について異なるカットオフ時間を識別することができる。代替的に、分析器は、新たな試料が分析のために分析器に置かれる都度、自動的にカットオフ時間を判定すべく設定されてもよい。
上記の適応型時間ゲーティングにおいて、プロセッサはまた、少なくともカットオフ時間(例えば、カットオフ時間よりも少なくとも10%または50%長いカットオフ時間、またはカットオフ時間の少なくとも2、3、10倍またはそれ以上のカットオフ時間)だけ(開始時点から次の開始時点まで)間隔が空けられた一連の光パルスを生成すべく光照射器を制御することができる。また、代替的または追加的に、適応型時間ゲーティングの変型例を同様に用いて、試料または試料の種類が変わった場合に生じる恐れがある蛍光のラマンスペクトルデータとの干渉を低減すべく試料または試料の種類間でパルスの強度および長さを調整することができる。
本発明の一実施形態において、分析器が、本明細書における構造のいずれかに従い提供され、内部の光照射器が走査型光照射器を含んでいる。そのような分析器を用いる方法において、走査型光照射器は、試料のある面積にわたり走査される光線を試料に照射する。これにより、試料全体にわたり異なる領域で、不均質な試料の異なる領域における異なる組成物を識別するのに有用なスペクトルを得ることができる。別の実施形態では、光照射器は、単にX線照射と同一面積(例えば、X線の照射面積と同延)をカバーする光線(レーザービーム等)だけを有している。この場合、レーザービームのような微細光線を用いたならば、当該光線を(適切な光学機器等により)試料へのX線照射と同一面積に拡大するか、または試料へのX線照射と同一面積をカバーすべく走査することができる。無論、光学照射と同一面積の試料をカバーすべく、適当な手段または光学機器によりX線ビームを縮小する等、他の方法で面積を合わせることができる。
本明細書に記述する分析器の任意の実施形態の各種の構造が可能である。一実施形態において、分析器は光ポートを有するハウジングを含んでいる。例えば、X線照射器、光照射器、および分光計がハウジング内に配置されていて、X線照射器および光照射器が光ポートを通して外側の試料を照射し、分光計が光ポートを通して試料から戻る放射を受信することができる。このとき、X線照射器は光ポートへの経路長が光照射器よりも短い位置に配置され、X線分光計は光ポートからの経路長がラマン分光計よりも短い位置に配置されていてよい。X線の方が、特に真空状態でないかまたは特別なガスが存在しない場合に、距離に応じて速く減衰する傾向を有しているのに対し、光は比較的減衰し難いため、上述の構成は、X線減衰を低く抑えながら、手持ちまたは可搬型の分析装置内に構成要素をコンパクトに詰め込めるようにする。上述の文脈における「経路長」とは、X線または光が各々の照射器の最後の光学要素から光ポートまで辿る経路の長さ、またはX線蛍光またはラマン放射が各々の分光計内の光ポートから第1の光学要素まで辿る経路の長さを意味する。どの実施形態においても、X線および光は光ポートで重なり合う場合がある(同延又は同一の広がりを持つことを含む)。通常、光ポートは、X線および光がハウジング外の試料まで通過することを許す適当なウインドウによりカバーされ、その結果生じたX線蛍光およびラマン放射が当該試料からウインドウを通ってハウジング内へ戻る一方、塵その他の汚染物質をハウジング内に入れない。使用時において、当該ウインドウは、X線および光が試料上で重なる(同延又は同一の広がりを持つことを含む)ように、試料に隣接または対向して配置されていてよい。
別の構成において、分析器は、光ポートおよびX線ポートを有するハウジングを追加的に含んでいる。本構造において、X線照射器はX線ポートを通して外側の試料を照射し、X線分光計はX線ポートを通して試料から戻る放射を受信する。また、光照射器は光ポートを通して外側の試料を照射し、光学分光計は光ポートを通して試料から戻る放射を受信する。搬送部は試料を、光ポートからのX線により照射される位置と、光ポートからの光により照射される位置との間を移動させる。そのような搬送部はプロセッサの制御下にあってよい。本実施形態は、手持ち式分析器には適していないが、可搬型分析器により適していよう。無論、搬送部がなくてもよく、代替的に操作者が必要に応じて手操作のみで試料の位置合わせを行ってもよい。
本発明の分析器のいずれの実施形態も、手持ち式でも可搬型であってもよい。「手持ち式」とは、分析器の重量が5kg未満、2、1、0.5、更には0.2kg未満で、各寸法が50cm未満、更には30cm未満であり、一方の寸法(厚さ)が10cmまたは5乃至3cm未満であってよい。「手持ち式」分析器は多くの場合電池駆動式であって、電池は通常上述の寸法に収まり、上述の重量内に含まれるが、別個の電源が提供されて分光計に接続されていてもよい。「可搬型」分析器は若干寸法が大きく、例えば10〜50kgまたは20〜50kg等、50kg、20kgまたは10kg未満であり、若干寸法が大きくてもよく(どの方向の寸法も最大500、200または100cm等)、通常は外部電源(電池が提供されていてもよいが)に接続する電力入力端を含んでいる。
上述のように、本発明の方法は、本出願に記述するどの装置でも実行可能な任意の方法を含んでいる。本発明のコンピュータプログラム製品は、本発明のどの方法も実行可能なコンピュータプログラムを格納した任意のコンピュータプログラム製品を含んでいる。コンピュータプログラム「製品」とは、本発明のコンピュータプログラムを非一時的であるが潜在的に一時的な形式で格納可能な有形の非一時的媒体(例えば、磁気、光、または個体メモリ)である。
本出願全体を通じて以下の用語は、別途用法が明確でない限り、記述された意味を有する。「第1」および「第2」等の用語は、何ら特定の関係を示すものではなく、単に類似の名称を付された要素を区別するために用いられる。本発明の実施形態の異なる要素が別々に記述されているが、それらは実際には同一構成要素の一部または全部を用いることができる。例えば、X線およびラマン分光計は1個以上の同一構成要素(同一検知器等)を用いることができるが、実際には、通常は完全に別個の構成要素を用いるであろう。「分析」、「分析する」、または類似の用語は、1個以上の元素、分子または化合物を識別することを指す。この識別は、定性的(例えば、元素が存在するか存在しないか)または定量的(例えば、化合物の存在が「高い」か、または所定量を超えると思われる、あるいは所定の量または濃度で存在する)のいずれかまたは両方であってよい。「識別」は提示された情報を指し、完全に正確である必要はない。例えば、プロセッサは、元素、分子または化合物が存在しそうであると判定し、その結果が不確実であるかまたは指定された程度の確実性を有する(例えば、「分子Xが60%の確実性で存在する」)旨の追加的な情報の有無にかかわらず、当該結果を「識別」として提示することがある。「分子」は、同一でも異なっていてもよい2個以上の原子からなり、電荷を帯びていてもいなくてもよい(従って、分子は複数の原子と共に陽イオンまたは陰イオンを含む)。「化合物」は、2個以上の異なる原子からなるため、1個の分子は当該分子の原子が異なる化合物であってよい。試料を分析する際に、分析対象の化合物は、自身がより大きい化合物の一部である分析対象の分子(異なる元素からなる場合)または任意選択的に識別された更なる元素(X線スペクトルデータから等)を含む分析対象の分子であってよい。例えば、硫酸イオンは、ラマン信号から識別可能な分子であり、鉄はXRFにより識別可能な元素である。両方が試料分析で発見されたならば、分析により他に何が発見されたかに応じて、分析により試料内にありそうな化合物として硫酸鉄が挙げられるかもしれない。「プロセッサ」とは、必要なタスクを達成可能な任意のハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せである。例えば、プロセッサは適切にプログラムされた汎用マイクロプロセッサ、または特定用途向け集積回路(「ASIC」)を含んでいてよい。プロセッサがプログラム可能である場合、未だプログラムされておらず、必要なタスクをプロセッサが実行できるために必要なプログラムをロードできるだけであってよい。「光」は、紫外(100〜400nm)、可視(400〜700nm)、または赤外(700〜2000nm)面積における任意の電磁放射を指す。「不定冠詞のA(=或る)」は1個のモノを意味し、2個以上の場合もある。例えば、「第1の元素を識別する」とは、1個以上の第1の元素を識別することを意味する。同様に、プロセッサが、「ある」パルスの開始後の経過時間をカットオフ時間として識別した場合、当該識別は複数の光パルスに続くデータに基づいて実現できる(且つ、平均的な適当なカットオフ時間も次いで識別することができる)。同様に、「ある」光パルスの開始時点後のカットオフ時間内に試料から発せられた放射に反応して生成されたラマン分光計からのデータからラマンスペクトルデータが選択された場合、1個以上のそのようなパルスを用いることができる。「または」とは、任意の1個以上の指定された項目を意味する。例えば、「複数の元素または複数種類の分子を識別する」とは、複数元素だけまたは複数種類の分子だけでなく、複数の元素および複数種類の分子の両方を識別することを含んでいる。「してよい」とは、任意選択を意味する。例えば、本発明の任意の実施形態が「特徴Xを有していてよい」ならば、当該実施形態は実際に特徴Xを含んでいても、または特徴Xを含んでいなくてもよい。任意の量の範囲に言及されている場合、当該範囲は特に、当該範囲内に含まれる全ての整数値を指している(例えば、「最大100ピコ秒」は具体的には、1、2、3、4、...、100ピコ秒等を含む値を指している)。本出願で引用する全ての参照文献は、その全文を本明細書に引用している。しかし、引用した参照文献の何らかの記載が本出願の内容と矛盾する場合、本出願の内容が優先する。本出願に記述する任意の方法における一連の事象の順序は、記述の順序には限定されない。むしろ、事象は、論理的に可能な同時生起を含む任意の順序で生起し得る。
ここで図1を参照するに、図に示す分析器は、通常は金属または高耐衝撃プラスチックで作られ、実質的に閉じていてウインドウ104により画定される光ポートを除いて光を通さないハウジング100を含んでいる。ウインドウ104は、X線、UV、および可視光を透過させる任意の適当な材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエステル(Mylar(登録商標))またはポリイミドに(Kapton(登録商標))等の適当なポリマーフィルム)で作られている。ウインドウ104用の数種類の材料もまたラマンスペクトルを生成可能であるが、分析器はそのようなスペクトルをメモリに保存することができ、プロセッサはそのようなスペクトルを分析から数学的に除外することができる。ハウジング100内のX線部2は、X線源110の形式のX線照射器と、X線検出器118およびデジタル信号プロセッサ124を含むX線分光計116とを含んでいる。X線源110は、銀、タングステン、モリブデン、ロジウム、パラジウム、タンタル、銅、クロミウム、金またはチタン等の適当な金属で作られた陽極ターゲットを有するような適当なX線管であってよい。X線源110は、試料がウインドウ104に隣接して配置されてX線源が起動された際に試料200にX線ビーム112を照射すべく構成されている。X線分光計116は、照射されたX線ビーム112に反応して試料200から発せられたX線蛍光114を受信し、デジタル信号プロセッサ124においてX線蛍光114を表すX線蛍光スペクトルデータを生成すべく構成されている。上述のように、いくつかの実施形態において、X線部2は省略してもよい。
ハウジング100内の光学部4は、光照射器50を含んでいる。光照射器50は、試料200に光を照射すべくウインドウ104を通して光線56を誘導すべく光源52および各種光学素子54(図1に単一レンズとして模式的に示す)を含んでいる。光源52は、UV範囲におけるラマン分光に充分な強度の光線56を発する。例えば、光源52は300nm未満、例えば260nm以下の波長のレーザー等のUVレーザーであってよい。X線ビーム112と光線56がポート154で重なり、同延でもあり得る(すなわち、両者が試料200上の同一面積をカバーする)点に注意されたい。レーザービームの場合、試料200上の所望の面積をカバーすることができるよう、適当な光学素子を用いて当該レーザービームを拡大することができる。試料200が特に不均質である場合、この重なりにより、X線スペクトルデータおよびラマンスペクトルデータが試料内の同一組成から収集されている可能性が高まる。また、X線スペクトルデータは通常、表面領域(例えば1cm2)上の平均を表す。しかし、ラマンスペクトルデータは後述するように、同一面積を走査して収集することで、後述のように試料による鉱物マッピングに関する有用なデータが得られる。光学部4は更に、検知器122および各種光学素子(図示せず)を含むラマン分光計120を含んでいる。ラマン分光計120は、光線56による照射に反応して試料200から発せられたラマン放射58を受信して、そのように発せられたラマン放射を表すラマンスペクトルデータを生成すべく構成されている。図1に示すように、X線照射器110は、光照射器50から光ポート104までの経路長よりも短い光ポート104までの経路長の位置に配置されている。すなわち、ウインドウ104までのX線ビーム114の長さは、ウインドウ104までの光線56の長さよりも短い。同様に、X線分光計116は、光ポート104からラマン分光計120までの経路長よりも短い光ポート104からの経路長の位置に配置されている。すなわち、X線蛍光114の経路は、ラマン放射58の経路よりも短い。
プロセッサ124は、X線分光計116およびラマン分光計120と通信してそれらからX線およびラマンスペクトルデータ(ストークスおよび反ストークススペクトルデータの両方)を受信し、X線源110および光照射器50と通信してそれらの動作を制御する(例えば、本明細書に記述するようにオン/オフ状態を制御する)。プロセッサ124はまた、分光計116、120のいずれかまたは両方の動作パラメータを制御することができる。プロセッサは更に、メモリ121(光、磁気、または固体メモリ等)、分析器の地理的位置を提供可能な位置特定モジュール123(全地球測位システム用チップすなわち「GPS」チップ)、およびプロセッサ124を遠隔機器と通信可能にする無線通信モジュール125(セルラー、衛星、またはWi−Fi通信モジュール)と通信する。本明細書に記述する方法を実行するためのプロセッサ124のプログラミング、制御機能用に予め選択されたパラメータ、および他の必要データは、メモリ121、通信モジュール125、またはハウジング100の外部に配置された操作者インタフェース128の任意の1個以上により提供することができる。同様に、メモリ121は、分光計により生成されたスペクトルデータまたは分析情報または分析の中間データを保存することができる。操作者インタフェース128は、同じくハウジング100の外部から見えるように配置されたディスプレイ126上の仮想キーボードを表示可能なナビゲーションボタンを含んでいてよい。
図1の分析器は可搬型の分析器として構成されていてよいが、特に図2、図3に示す手持ち式分析器として構成されていてもよい。図2、図3の手持ち式分析器は、図1に示すものと同一部品を有しているが、以下に述べるいくつかの追加的な特徴を備えている。特に、ハウジング100はユーザーが持ち易いように銃の形状に構成されている。手持ち式分析器はまた、分析器の構成要素の全てに電力を供給する電池130(再充電可能であってよい)、安全インターロックスイッチ154、およびトリガー156を含んでいる。安全インターロックスイッチ154は、ポート154が試料200に直接隣接して試料200がスイッチ154を閉鎖位置まで内側へ押すまでは開いていて分析器の起動を防止すべく設計されている。安全インターロックスイッチ154が閉じたときにユーザーがトリガー156を押して試料の分析を開始することができる。
図1〜図3の実施形態では、X線および光学照射の両方が同一ウインドウ104を通して誘導されるが、上述のように、各々に対して別々のポートを備えた分析器を有していてもよい点に注意されたい。これら2個の別々のポートは互いに隣接していても、またはハウジング100の一部により分離されていてもよい。そのような状況において、あるウインドウから次のウインドウまで試料200を移動させるべく搬送部300が設けられていてよい。搬送部200は、試料支持部310および支持部310を移動させるべく連結されたモーター320を含んでいてよく、モーター320はプロセッサ124により制御される。当該変型例において、光学素子部のウインドウはガラス、石英、シリカ、サファイヤ、フッ化カルシウム、フッ化バリウム等の可視光およびUV透過材料であってよい。このような実施形態は特に、手持ち式ではない可搬型の分析器に有用である。
ここで図2、図3の手持ち式分析器の動作を図4を参照しながら記述するが、当該動作が、手持ち式の実施形態には安全インターロックスイッチ154およびトリガー156が存在する点を除いて図1に示す分析器と同様であることは理解されよう。プロセッサ124が必要なタスクを実行すべく、既に述べたいずれかの方式で適宜プログラム済みであるものと仮定する。最初に、ユーザーはハウジング100を片手で握り、次いでユーザーインタフェース128および画面126を用いて、探索したい元素または鉱物に関する情報を入力する(300)。この操作は代替的に、ユーザーが分析器で識別可能な全ての元素または鉱物を探索したい、または当該情報が(例えば、通信モジュール123からの配信により)予めメモリ121に保存されている、のいずれかの理由で省略することができる。プロセッサ124は次いで、X線部2または光学部4のいずれかの構成要素の制御に必要な予め選択されたパラメータがメモリ121から予め提供されていない場合、当該パラメータを生成する(320)。このような予め選択されたパラメータは、X線源110から配信されたX線ビーム114の持続期間、光パルスの持続期間、周波数、および光照射器50から配信された光線56の全経過時間、ストークススペクトルが干渉光学蛍光により鮮明にされた時点を評価するためのパラメータ、干渉光学蛍光信号が存在すればラマンスペクトルデータを分離すべくプロセッサ124がラマン分光計からのラマンスペクトルデータを選択する期間、の任意の1個以上を含んでいてよい。
プロセッサ124は次いで、安全インターロックスイッチ154が閉じている(これは通常はユーザーが光ポート104を試料200に隣接して接触するように配置した場合にのみ生じる)か否か、およびユーザーがトリガー156を押したか否かを調べる(350)。両方の条件が満たされたならば、プロセッサ124はX線源110を起動して試料200を予め選択された期間だけX線ビーム112で照射する。この間、X線分光計116は、X線ビーム112による照射に反応して試料200から発せられたX線蛍光114があれば受信して、当該X線蛍光を表すX線スペクトルデータを生成する(370)。プロセッサ124は次いで、光照射器50を(制御光源52により)起動して、試料200に1個以上の光パルス380を照射する(380)。プロセッサ124は次いで、光学蛍光がラマンスペクトルデータと干渉する光パルスの開始時点後の経過時間を、光パルス間隔だけでなくカットオフ時間としても識別し、上述の仕方でこれらの値を試料または試料の種類として設定する(382)。例えば、干渉蛍光は、最終的にはラマンスペクトルデータのあらゆるピーク値を超える信号基線の明確な立ち上がりを生じさせる。このような立ち上がりが予め容認不可とされた値に達した場合、光パルスの開始時点からの持続期間をカットオフ時間(または、カットオフ時間の識別に複数のパルスを用いる場合は平均)として設定することができる。次いで光パルスの間隔もまた、少なくともカットオフ時間に等しい(および好適にはカットオフ時間より幾分長い)時間として設定する(382)ことができる。次いで同一のまたは異なる試料(好適には同一種類の試料)に、設定された光パルス間隔を用いる一連の光パルスを照射する(385)ことができる。
各光パルスがオンである間、ラマン分光計120は、光線56の照射パルスに反応して試料200から発せられたラマン放射58があれば受信して、(ストークスおよび反ストークス成分の両方を含む)当該ラマン放射を表すラマンスペクトルデータを生成する(390)。プロセッサ124は、干渉光学蛍光信号が存在すればラマンスペクトルデータを分離すべく、各光パルスの開始時点に続く時間に基づいてラマンスペクトルデータを選択する(400)。特に、図4において、プロセッサ124は、1個以上の光パルスの開始時点後のカットオフ時間内に試料から発せられた放射に反応して生成されたラマン分光計からのデータをラマンスペクトルデータとして選択する。
プロセッサ124はまた、ストークススペクトルデータが干渉光学蛍光により不鮮明になっているか否かを判定する(420)。この判定(420)は、照射する光線46の波長からの予測される典型的なストークスシフトの範囲内における1個以上の明確なピークの有無の確認に基づいていてよい(ストークスシフトは照射光より長い波長へ向かう)。ラマン放射は光学蛍光よりはるかに弱いため、強度確認もまた実行することができる(従って予想されるストークスシフトの領域における幅広い高輝度帯は干渉蛍光を示す)。干渉光学蛍光の影響を低減するための選択(400)または判定(420)方法を、図示するように共に、またはどちらか一方だけを用いることができる。代替的に、多くの試料について、短波長紫外線光源52(例えば波長が約260nm以下)を用いた場合、干渉光学蛍光は恐らく充分に低いため、選択(400)および判定(420)の両方を省略でき、従って光源52は一連の光パルスを発する必要がない。
プロセッサ124は、ストークススペクトルデータが干渉光学蛍光により不鮮明になっていると判定した(420)ならば、ストークススペクトルデータではなく反ストークススペクトルデータを用いて試料200の分子の分析を行う(440)。他方、プロセッサ124は、ストークススペクトルデータが干渉蛍光により不鮮明になっていないと判定した(420)ならば、ストークススペクトルデータを用いて試料200内の分子の分析を行う(43)。ストークス放射の方が反ストークス放射よりも強度が高いため、不鮮明でなければ通常はストークススペクトルデータを用いる方がよい。無論、ストークススペクトルデータ(当該スペクトルデータの任意の部分も含む)が不鮮明ではないと判定された(420)ならば、プロセッサ124は上述の分子分析において、反ストークススペクトルデータおよび不鮮明でないストークススペクトルデータの両方を用いることができる。
ステップ380〜400は、適応型時間ゲーティング方法を表す(ステップ380〜382は適応型態様を表す)。しかし、いくつかの実施形態ではステップ380〜382の適応型態様を省略することができ、ステップ385は上述のように予め選択された特徴を有する一連の光パルスを用いてよい。上述のように、干渉光学蛍光は一般に、光パルスの開始時点後の(光パルスの開始時点後ほぼ瞬間的に生じる)ラマン放射が生じた時点よりも後の時点で生じる。従ってプロセッサ124は、光線照射の開始に続く第1の予め選択された期間内に生じるラマン分光計120からのデータをラマンスペクトルデータとして識別し、当該予め選択された期間の後で生じるラマン分光計からのデータを干渉光学蛍光として識別して、前者をラマンスペクトルデータとして選択する。
いずれの場合も、分子の分析は、公知の仕方でストークスおよび/または反ストークススペクトルデータをスペクトルデータのデータベースと比較することで行うことができる。たとえ分子が混在していても、公知の技術を用いて異なる種類の分子を分離することができる。データベースはメモリ121に保持することも、あるいは通信モジュール125を用いて遠隔置でアクセスすることもできる。次いでラマンスペクトルデータに基づいて試料200内の1個以上の元素の分析を行う(480)ことができる。この分析は単に、1個以上の元素の存在を、それらの濃度の有無にかかわらず、試料200内に存在する1個以上の分子の分析に基づいて識別するものである。このラマンスペクトルデータからの元素の分析に関する情報をX線スペクトルデータと共に用いて、X線スペクトルデータに基づいて分析を行う(500)ことができる1個以上の元素のより正確な定量分析を行う(500)ことができる。例えば、X線スペクトルデータだけに基づいて、ストロンチウムの存在に関する初期定量分析を行う(500)ことができたであろう。しかし、(硫酸塩としての)硫黄および酸素の存在の分析はラマンスペクトルデータから行う(480)ことができたであろう。この場合、プロセッサ124は次いで、硫黄および酸素分析並びにストロンチウムの基本パラメータ種別計算におけるX線スペクトルデータを用いてストロンチウムのより正確な定量分析を行う(500)ことができる。
プロセッサ124は次いで、分析された1個以上の異なる元素から、および分析された分子から、試料200内に存在する1個以上の鉱物の分析を行う(550)ことができる。これもまた、上記の結果をメモリ121内で利用可能または無線通信モジュール125を用いて遠隔サイトでアクセス可能な鉱物のデータベースと比較することにより実現される。例えば、ストロンチウムおよび硫酸塩が識別されるならば、プロセッサ124はデータベースから、硫酸ストロンチウムが既知の鉱物であり、従って存在しそうであると確認することができる。プロセッサ124は次いで、鉱物分析の結果を、位置特定モジュール123から得られた地理的位置と共に、メモリ121または遠隔位置のいずれかにあるデータベースに保存する(600)ことができる。異なる場所から複数の試料が分析器により、あるいは(例えば自身の通信モジュール125を用いる遠隔データベースを介して)直接または間接的に情報を交換可能な1個以上の異なる分析器により収集された後で、分析された異なる鉱物の複数の位置を抽出することができる。これは、プロセッサ124がメモリ121にアクセスするかまたは通信モジュール125を用いて遠隔メモリにアクセスして実行することも、あるいは遠隔プロセッサが実行した結果を通信モジュール125を用いてプロセッサ124に転送することもできる。いずれの場合も、プロセッサ124は次いで、衛星、トポロジカル、または地図画像あるいは適当なデータベースから得られた(640)他の地理的情報を生成(680)して、抽出された鉱物の分析情報に重ねてディスプレイ126に表示することができる。プロセッサ124または遠隔プロセッサは、上述の情報を用いて、鉱物サンプリング用の更なるサイトを識別(700)することができ、これらのサイト位置または更なる鉱物試料を収集する旨の他の命令をディスプレイ126上に表示することができる。例えば、探査対象面積の予め選択されたグリッドには、プロセッサ124が更なる試料分析のために識別することができる明らかに欠落した場所があり得る。
上述のように、X線周波数域は通常、より大きい面積、例えば1平方センチメートルから収集され、従って当該面積にわたる平均を表すのに対し、ラマン信号がはるかに小さい面積、典型的には1平方ミリメートルから得られる。従って、上述の実施形態の変型例において、光照射器50は、プロセッサ124の制御下で(ラスタ走査等により)光線56で試料200全体に走査できるようにする適当な光学素子により構成することができる。動作時において、光による照射(380)は従って、(例えば、ラスタ走査において)試料のある面積を光線56(使用時に光線56の走査パルスを含む)で走査することによりなされる。すなわち、ラマン分光計は、走査モードで動作し、X線周波数域を収集する面積(例えば、約1平方センチメートル)を1平方ミリメートルのレーザービームで走査する。この特徴により、X線分光計の視野内で試料200の面積全体にわたる鉱物のマッピングが可能になる。このような面積のラマン走査は、典型的なX線露光時間である30秒間にわたり容易に実現することができる。
更なる例
一例において、元素FeおよびSが共にX線スペクトルデータからも識別された場合、当該試料は硫化鉄(FeS)、遊離硫黄を含む磁鉄鉱(Fe34)、黄鉄鉱(FeS2)、または磁硫鉄鉱(Fe78)であり得る。ラマンスペクトルデータを用いて、存在する分子の種類、従って鉱物組成の化合物を上述の仕方で識別することができる。鉱物組成が分析されたならば、すなわち例えば当該試料がFeS、FeS2またはFe34であると評価されたならば、分析器は、XRF計算において当該試料の酸素の存在(XRFでは分からない)を正しく考慮に入れて、鉄および硫黄についてより正確な定量的結果を得ることができる。同様に、XRFスペクトルデータ分析によりカルシウム、硫黄および鉄の存在を識別したならば、ラマンスペクトルデータの分析により、当該試料が硫酸カルシウムまたは炭酸カルシウムあるいはその両方を含むか否かを判定することができる(炭素はXRFで直接分析できないもう一つ他の元素である)。
別の例はモリブデン岩または鉱石の分析である。モリブデン金属は、それを最も豊富に含む鉱石、すなわち二硫化モリブデンMoS2である鉱物モリブデナイトから回収される。しかし、そのような鉱石には通常他の化合物が存在し(黄鉄鉱(FeS2)または硫酸カルシウム等)、これらはまた硫黄を含んでいる。このような材料のX線分析は、励起状態のモリブデン原子は自身の主な特性X線を17.4keVで生成するだけでなく、硫黄X線と同一のエネルギーすなわち2.3keVでも特性X線を生成するという事実により困難である。鉄およびカルシウムからのX線信号の存在も硫黄の存在の可能性を示唆する。従って、計器のXRF部により2.3keVエネルギーで測定されたX線の強度は、黄鉄鉱、硫酸カルシウム、二硫化モリブデンからの硫黄X線、およびモリブデン自体からの2.3keVのX線の潜在的な混合物である。ラマンスペクトルデータを用いることで、硫黄を含む化合物のうちどれが試料内に存在するかを識別することが可能である。具体的には、試料が二硫化モリブデンまたは酸化モリブデン(両方の化合物が2.3keVでX線を生成し、一方は硫黄およびモリブデンから、他方はモリブデンだけからである)を含むか否かを判定することが可能である。このような情報がXRFに与えられたならば、分析ソフトウェアにより試料内の元素分析をより正確に行うことが可能になる。本例は、図5Aおよび図5Bのラマンスペクトルに示す純モリブデナイト、モリブデンおよび純硫黄の弱いエネルギー範囲のX線スペクトルで示す。図5Aは、Mo鉱石、純Moおよび純Sの弱いエネルギー範囲のX線スペクトルを示す。Mo鉱石スペクトルはカルシウムおよび鉄の存在を示すため、2.3keVでのピークは、共に2.3keVでの硫黄K−aおよびMo−La線の混合物を表し得る。図5Bは、鉱物モリブデナイト、石膏(硫酸カルシウム)、黄鉄鉱および硫黄のラマンスペクトルを示す。同図に見られるように、全ての鉱物が、異なるピーク特徴(異なる波数で重なり合わない)により明確に区別されるラマンスペクトルを生成する。このような情報に基づいて、2.3keVでのX線強度を、硫黄KaとモリブデンLa線の間で正しく割り当てることができるため、試料内の元素分析の全体的な精度が向上する。
本発明の特定の実施形態について上で詳述した。しかし、記述した実施形態の変型および変更が可能であることは明らかであろう。例えば、記述した方法における動作を記述した順序で、または他の何らかの順序で実行でき、あるいは論理的に可能な同時実行も可能であることが理解されよう。そのような変型例において図14のステップ500、520を、例えばステップ400の前で、またはステップ530の前の他のある時点で実行することができる。従って、本発明は記述した実施形態に限定されない。

Claims (17)

  1. 試料の組成を分析する分析器であって、
    前記試料にX線を照射するX線照射器と、
    前記照射されたX線に反応して前記試料から発せられた蛍光放射を表すX線スペクトルデータを生成するX線分光計と、
    前記試料に光を照射する光照射器と、
    前記光に反応して前記試料から発せられたラマン放射を表す、ストークススペクトルデータおよび反ストークススペクトルデータを含むラマンスペクトルデータを生成するラマン分光計と、
    前記X線スペクトルデータおよびラマンスペクトルデータを受信し、前記ストークススペクトルデータが干渉光学蛍光信号により不鮮明になっているか否かを判定し、前記ストークススペクトルデータが不鮮明になっていると判定されたならば、前記ストークススペクトルデータではなく前記反ストークススペクトルデータを用いて分子を識別し、前記X線スペクトルデータおよびラマンスペクトルデータに基づいて前記試料内の化合物の分析を行うプロセッサと、
    光ポートおよびX線ポートを有するハウジングと、を含み、
    前記X線照射器が前記X線ポートを通して外側の前記試料を照射し、前記X線分光計が前記X線ポートを通して前記試料から戻る放射を受信し、
    前記光照射器が前記光ポートを通して外側の前記試料を照射し、前記ラマン分光計が前記光ポートを通して前記試料から戻る放射を受信し、
    搬送部が、前記試料を、前記光ポートからのX線により照射される位置と、前記光ポートからの光により照射される位置との間を移動させる、分析器。
  2. 前記プロセッサが、
    前記X線スペクトルデータに基づいて前記化合物の第1の元素を識別し、
    前記ラマンスペクトルデータに基づいて前記化合物の分子を識別し、
    識別された元素および識別された分子に基づいて前記化合物を識別する、請求項1に記載の分析器。
  3. 前記プロセッサが、前記X線照射器および前記光照射器を順次または同時に起動させるべく制御する、請求項1に記載の分析器。
  4. 前記プロセッサが、
    前記X線スペクトルデータに基づいて前記化合物の第1の元素を識別し、
    前記ラマンスペクトルデータに基づいて第2の元素の存在を識別し、
    前記X線スペクトルデータおよび識別された第2の元素の存在に基づいて前記第1の元素の定量分析を行う、請求項1に記載の分析器。
  5. 前記プロセッサが、複数の元素または複数種類の分子を識別する、請求項2に記載の分析器。
  6. 前記光照射器が、前記試料に300nmよりも短い波長の光を照射する、請求項1に記載の分析器。
  7. 前記ストークススペクトルデータが不鮮明になっていないと判定されたならば、前記プロセッサは、前記反ストークススペクトルデータではなく前記ストークススペクトルデータを用いる、請求項1に記載の分析器。
  8. 前記X線照射器、前記光照射器、および前記分光計が前記ハウジング内において、前記X線照射器および前記光照射器が前記光ポートを通して外側の前記試料を照射し、前記分光計が前記光ポートを通して前記試料から戻る放射を受信すべく配置され、
    前記X線照射器が、前記光ポートへの経路長が前記光照射器よりも短い位置に配置され、
    前記X線分光計が、前記光ポートからの経路長が前記ラマン分光計よりも短い位置に配置されている、請求項1に記載の分析器。
  9. 前記X線照射器、前記分光計、および前記光照射器が前記ハウジング内において、前記X線照射器および前記光照射器が前記光ポートを通して外側の前記試料を照射し、前記分光計が前記光ポートを通して前記試料から戻る放射を受信すべく配置され、
    X線照射および光照射が前記光ポートで重なり合う、請求項1に記載の分析器。
  10. X線照射および光照射が前記試料において同一の広がりを持つ、請求項1に記載の分析器。
  11. 前記分析器が手持ち式分析器である、請求項8に記載の分析器。
  12. 前記光照射器が、前記試料に光パルスを照射し、
    前記プロセッサが、干渉光学蛍光信号が存在すれば干渉光学蛍光信号から前記ラマンスペクトルデータを分離すべく、前記光パルスの開始時点に続く時間に基づいて前記ラマン分光計からの前記ラマンスペクトルデータを選択する、請求項1に記載の分析器。
  13. 前記光照射器が、前記試料に光パルスを照射し、
    前記プロセッサが、光学蛍光がラマンスペクトルデータと干渉する光パルスの開始時点後の経過時間をカットオフ時間として識別し、次いで、光パルスの開始時点後の前記カットオフ時間内に前記試料から発せられた放射に反応して生成された前記ラマン分光計からのデータをラマンスペクトルデータとして選択する、請求項1に記載の分析器。
  14. 前記プロセッサが、前記光パルスの開始時点後1マイクロ秒以内に前記試料から発せられた放射に反応して生成された前記ラマンスペクトルデータを選択する、請求項12に記載の分析器。
  15. 前記プロセッサが、少なくとも前記カットオフ時間だけ間隔が空けられた一連の光パルスを生成すべく前記光照射器を制御する、請求項13に記載の分析器。
  16. 前記プロセッサが、少なくとも1マイクロ秒だけ間隔が空けられた一連の光パルスを生成すべく光照射器を制御する、請求項12に記載の分析器。
  17. 前記光照射器が、前記試料に、前記試料の面積にわたり走査される光線を照射する走査型光照射器を含む、請求項1に記載の分析器。
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