JP6378122B2 - 積層セラミック電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミック電子部品に関する。
積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ等の積層セラミック電子部品は、一般に、積層構造の部品本体に外部電極を設けて構成されている。部品本体は長さと幅と高さとで規定された略直方体状を成しており、外部電極は部品本体内の内部電極層やコイル層等の導体部と電気的に接続するように該部品本体に設けられている。この積層セラミック電子部品は部品実装基板や部品内蔵基板等に多用されているものの、該積層セラミック電子部品の小型化及び薄型化が依然として要求されている現状にあっては、導体パッドや導体ビアに対する外部電極の接続信頼性が懸念されている。
後記特許文献1には、前掲の接続信頼性に鑑みた外部電極8a及び8bの構造が開示されている(図1及び図2を参照)。この外部電極8a及び8bは、延在部9a及び9bが積層セラミック素体3の引出部5a及び5bの上面から機能部4の上面に亘って形成され、且つ、引出部5a及び5bの上面の延在部9a及び9bが機能部4の延在部9a及び9bよりも低くなっており、回り込み部10a及び10bが積層セラミック素体3の端面から引出部5a及び5bの上面の延在部9a及び9bの表面に亘って形成されており、これら延在部9a及び9bと回り込み部10a及び10bの表面に金属層12a及び12bが形成されている。
しかしながら、後記特許文献1に開示されている外部電極8a及び8bの構造では、金属膜12a及び12bの上面にその下側に存する延在部9a及び9bと回り込み部10a及び10bの形態に起因して顕著な段差や起伏が生じてしまうため、導体パッドや導体ビアに対する接続信頼性を向上することは難しい。例えば、金属膜12a及び12bの上面をハンダを介して導体パッドに接続する場合、前掲の顕著な段差や起伏によって金属膜12a及び12bの上面と導体パッドとの隙間が変化してしまうため、隙間が大きい箇所のハンダ量と隙間が小さい箇所のハンダ量に偏りが生じ易くなって接続不良を生じる懸念がある。また、金属膜12a及び12bの上面に導体ビアを接続する場合、前掲の顕著な段差や起伏によって導体ビアの接続に利用できる区域が狭くなってしまうため、導体ビアの位置公差如何では接続不良を生じる懸念がある。
特許第5217584号公報
本発明の課題は、導体パッドや導体ビアに対する外部電極の接続信頼性を格段向上できる積層セラミック電子部品を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、積層構造の部品本体に外部電極を設けた積層セラミック電子部品であって、前記部品本体は、長さと幅と高さとで規定された略直方体状を成していて、高さ方向一面及び他面の端縁に該端縁に沿って形成された凹部を有しており、前記外部電極は、高さ方向側回り込み部が前記部品本体の凹部内に形成された下地導体層と、高さ方向側回り込み部が前記下地導体層の高さ方向側回り込み部上から前記部品本体の高さ方向一面及び他面の前記凹部を除く面状部上に及んで連続して形成された主導体層とを有しており、前記主導体層の高さ方向側回り込み部は、前記下地導体層の高さ方向側回り込み部上の表面区域と前記部品本体の面状部上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域を有している。
本発明によれば、導体パッドや導体ビアに対する外部電極の接続信頼性を格段向上できる積層セラミック電子部品を提供することができる。
図1は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第1実施形態)を高さ方向から見た図である。 図2(A)は図1に示した積層セラミックコンデンサを幅方向から見た図、図2(B)は図1のS1−S1線に沿う断面図、図2(C)は図2(B)の部分拡大図である。 図3(A)は図1に示した積層セラミックコンデンサを長さ方向から見た図、図3(B)は図1のS2−S2線に沿う断面図、図3(C)は図1のS3−S3線に沿う断面図、図3(D)は図3(B)の部分拡大図、図3(E)は図3(C)の部分拡大図である。 図4は図1に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図5(A)及び図5(B)は図1に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図6は図1に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図7は図1に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図8(A)及び図8(B)は図1に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図9は図1に示した積層セラミックコンデンサの変形例を示す部分拡大断面図である。 図10は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第2実施形態)を高さ方向から見た図である。 図11(A)は図10に示した積層セラミックコンデンサを幅方向から見た図、図11(B)は図10のS4−S4線に沿う断面図、図11(C)は図11(B)の部分拡大図である。 図12(A)は図10に示した積層セラミックコンデンサを長さ方向から見た図、図12(B)は図10のS5−S5線に沿う断面図、図12(C)は図10のS6−S6線に沿う断面図、図12(D)は図12(B)の部分拡大図、図12(E)は図12(C)の部分拡大図である。 図13は図10に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図14(A)及び図14(B)は図10に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図15は図10に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図16は図10に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図17(A)及び図17(B)は図10に示した積層セラミックコンデンサの製造方法例の説明図である。 図18は図10に示した積層セラミックコンデンサの変形例を示す部分拡大断面図である。 図19は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第3実施形態)を高さ方向から見た図である。 図20(A)は図19に示した積層セラミックコンデンサを幅方向から見た図、図20(B)は図19のS7−S7線に沿う断面図、図20(C)は図20(B)の部分拡大図である。 図21(A)は図19に示した積層セラミックコンデンサを長さ方向から見た図、図21(B)は図19のS8−S8線に沿う断面図、図21(C)は図19のS9−S9線に沿う断面図、図21(D)は図21(B)の部分拡大図、図21(E)は図21(C)の部分拡大図である。 図22は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第4実施形態)を高さ方向から見た図である。 図23(A)は図22に示した積層セラミックコンデンサを幅方向から見た図、図23(B)は図22のS10−S10線に沿う断面図、図23(C)は図23(B)の部分拡大図である。 図24(A)は図22に示した積層セラミックコンデンサを長さ方向から見た図、図24(B)は図22のS11−S11線に沿う断面図、図24(C)は図22のS12−S12線に沿う断面図、図24(D)は図24(B)の部分拡大図、図24(E)は図24(C)の部分拡大図である。 図25は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第5実施形態)を高さ方向から見た図である。 図26(A)は図25に示した積層セラミックコンデンサを幅方向から見た図、図26(B)は図25のS13−S13線に沿う断面図、図26(C)は図26(B)の部分拡大図である。 図27(A)は図25に示した積層セラミックコンデンサを長さ方向から見た図、図27(B)は図25のS14−S14線に沿う断面図、図27(C)は図25のS15−S15線に沿う断面図、図27(D)は図27(B)の部分拡大図、図27(E)は図27(C)の部分拡大図である。 図28は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第6実施形態)を高さ方向から見た図である。 図29(A)は図28に示した積層セラミックコンデンサを幅方向から見た図、図29(B)は図28のS16−S16線に沿う断面図、図29(C)は図29(B)の部分拡大図である。 図30(A)は図28に示した積層セラミックコンデンサを長さ方向から見た図、図30(B)は図28のS17−S17線に沿う断面図、図30(C)は図28のS18−S18線に沿う断面図、図30(D)は図30(B)の部分拡大図、図30(E)は図30(C)の部分拡大図である。 図31(A)及び図31(B)は、第1実施形態、第2実施形態、第5実施形態及び第6実施形態の製造方法例の補足説明図である。
《第1実施形態(図1〜図9)》
先ず、図1〜図3を引用して、本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-1の構造について説明する。因みに、図1は積層セラミックコンデンサ10-1の高さ方向一面及び他面の両方を示し、図2(A)は積層セラミックコンデンサ10-1の幅方向一面及び他面の両方を示し、図3(A)は積層セラミックコンデンサ10-1の長さ方向一面及び他面の両方を示す。
図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1の長さLは1000μm、幅は500μm、高さHは100μmである(何れも公差を含まない基準寸法)。この積層セラミックコンデンサ10-1は、長さと幅と高さとで規定された略直方体状のコンデンサ本体11と、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に設けられた計2個の外部電極12とを備えている。
コンデンサ本体11の長さは960μm、幅は460μm、高さは80μmである(何れも公差を含まない基準寸法)。このコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁及び幅方向端縁に各端縁に沿って連続して形成された矩形枠状の凹部11bを有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11bを除く部分が略平坦な面状部11aとなっている(図5も参照)。凹部11bの長さ方向寸法及び幅方向寸法は50〜100μmの範囲内で設定され、凹部11bの深さは5〜10μmの範囲内で設定されている。因みに、矩形枠状の凹部11bの面状部11aと近接する箇所は、面状部11aに向かって徐々に深さが浅くなる傾斜面又は湾曲面となっている。
また、コンデンサ本体11は、6〜60層(図2及び図3には便宜上6層を表示)の矩形状の内部電極層11cが誘電体層11dを介して積層された容量部(符号無し)と、容量部の高さ方向両側に位置する保護部(符号無し)とを有している。内部電極層11cは長さ方向に交互にずれていて、高さ方向一方から奇数番目の内部電極層11cの長さ方向端縁は一方の外部電極12に電気的に接続され、偶数番目の内部電極層11cの長さ方向端縁は他方の外部電極12に電気的に接続されている。
内部電極層11cの長さは[コンデンサ本体11の長さ]−[凹部11bの長さ方向寸法]の値以下となっており、内部電極層11cの幅は[コンデンサ本体11の幅]−2×[凹部11bの幅方向寸法]の値以下となっている。例えば、凹部11bの長さ方向寸法が100μmの場合、内部電極層11cの長さは860μm以下に設定され、凹部11bの幅方向寸法が50μmの場合、内部電極層11cの幅は360μm以下に設定されている。一方、誘電体層11dと保護部の長さ及び幅は、コンデンサ本体11の長さ及び幅と同じである。
また、内部電極層11cの厚さは0.5〜5μmの範囲内で設定され、誘電体層11dの厚さは0.5〜10μmの範囲内で設定され、保護部の厚さは10〜20μmの範囲内で設定されている。例えば、内部電極層11cの厚さが0.5μmで誘電体層11dの厚さが0.5μmで保護部の厚さが10μmの場合、内部電極層11cの総数は概ね60層となる。
前掲の内部電極層11cには、好ましくはニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金、これらの合金等を主成分した良導体が使用されている。また、誘電体層11dと保護部には、好ましくはチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、ジルコン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸バリウム、酸化チタン等を主成分とした誘電体セラミックス、より好ましくはε>1000又はクラス2(高誘電率系)の誘電体セラミックスが使用されている。
各外部電極12は、下地導体層12aと、補助導体層12bと、主導体層12cとを有している。下地導体層12aは、コンデンサ本体11の長さ方向端面を覆う部分(符号無し)とに、コンデンサ本体11の高さ方向両面に位置する高さ方向側回り込み部12a1と、コンデンサ本体11の幅方向両面に位置する幅方向側回り込み部12a2とを連続して有している。図2及び図3から分かるように、高さ方向側回り込み部12a1は、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に存する凹部11bのうちの長さ方向端縁に沿う部分内に形成されており、幅方向側回り込み部12a2は、コンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されている。また、高さ方向側回り込み部12a1及び幅方向側回り込み部12a2の長さは凹部11bの長さ方向寸法と同等であり、高さ方向側回り込み部12a1及び幅方向側回り込み部12a2の厚さは、コンデンサ本体11の長さ方向端面を覆う部分の厚さを含め、凹部11bの深さと同等である。
また、補助導体層12bは、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1とコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面との間に介在している。図2及び図3から分かるように、補助導体層12bは、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面、詳しくは面状部11aの表面及び凹部11bのうちの幅方向端縁に沿う部分の内面に及んで連続して形成されている(図7も参照)。この補助導体層12bは、コンデンサ本体11に対する主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の密着を補助する役割を担うものであり、その厚さは0.05〜5μmの範囲内で設定されている。補助導体層12bの長さは、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等又は該長さよりも僅かに短く、補助導体層12bの幅は、コンデンサ本体11の幅と同等又は該幅よりも僅かに狭い。
さらに、主導体層12cは、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分(符号無し)と、補助導体層12bの表面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に位置する幅方向側回り込み部12c2とを連続して有している。図2及び図3から分かるように、高さ方向側回り込み部12c1は、補助導体層12bの表面、換言すれば下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上からコンデンサ本体11の面状部11a上及び凹部11bのうちの幅方向端縁に沿う部分上に及んで連続して形成されており、幅方向側回り込み部12c2は、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に形成されている。また、高さ方向側回り込み部12c1の長さは積層セラミックコンデンサ10-1の長さの1/5〜2/5の範囲内で設定されており、高さ方向側回り込み部12c1及び幅方向側回り込み部12c2の厚さは、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分を含め、3〜10μmの範囲内で設定されている。因みに、幅方向側回り込み部12c2は下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に形成されているため、図2(A)に示したように、幅方向側回り込み部12c2の長さは高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも短い。
つまり、各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a上の表面区域とによって構成された略平坦な面状の被接続区域CAを有している。
前掲の下地導体層12aと補助導体層12bと主導体層12cには、好ましくはニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金、チタン、スズ、亜鉛、これらの合金等を主成分した良導体が使用されている。下地導体層12aと補助導体層12bと主導体層12cの主成分は異なっていても良いし、同じであっても良い。
次に、図4〜図8を引用して、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1の好ましい製造方法例について説明する。
コンデンサ本体11の内部電極層11cの主成分がニッケル、誘電体層11dと保護部の主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤とを含む金属ペーストを用意すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤等とを含むセラミックスラリーを用意する。
そして、ダイコータやグラビアコータ等の塗工装置と乾燥装置とを用いて、キャリアフィルムの表面にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷装置と乾燥装置とを用いて、第1グリーンシートの表面に金属ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する(図4を参照)。図4は1個の積層セラミックコンデンサ10-1に対応する第2グリーンシートGSを示すものであり、矩形状の内部電極層用パターンCPの長さ方向一端縁と幅方向両端縁を囲むようにコ字状のマージンMAが存在する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する可動式吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に達するまで積み重ねて熱圧着して、保護部に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に達するまで積み重ねて熱圧着して、容量部に対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機や機械式又は油圧式プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ブレードダイシング機やレーザーダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉や箱型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下又は低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11を作製する。
図5(A)及び図5(B)は焼成工程を経て作製されたコンデンサ本体11を高さ方向から見た図と幅方向から見た図をそれぞれ示す。作製されたコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁及び幅方向端縁に各端縁に沿って連続して形成された矩形枠状の凹部11bを有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11bを除く部分が略平坦な面状部11aとなっている。この凹部11bは未焼成積層シート作製工程で形成されるものであって、具体的には隣接する内部電極層11cが高さ方向で向き合う区域に比べて、他の区域の高さ寸法が熱圧着時や本熱圧着時に減少し易いことを利用している。このような凹部11bを形成する方法としては、熱間静水圧プレス機を用いて本熱圧着を行う方法の他、合成ゴム製の弾性板を高さ方向両面に接触させつつ機械式又は油圧式プレス機によって本熱圧着を行う方法が好ましく採用できる。
そして、ローラ塗布機やディップ塗布機等の塗布装置と乾燥装置とを用いて、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に金属ペースト(前記の金属ペーストを流用)を塗布し乾燥した後、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って、下地導体層12aを作製する(図6を参照)。下地導体層12aを作製するときには、図2及び図3に示したように、一部がコンデンサ本体11の長さ方向端面に形成され、高さ方向側回り込み部12a1が凹部11bのうちの長さ方向端縁に沿う部分内に形成され、幅方向側回り込み部12a2がコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されるようにすると共に、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さと極力同等になるようにする。高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さよりも顕著に大きく又は小さくなる場合には、使用する金属ペーストの粘度を調整することによって、厚さ調整を行うことができる。また、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さよりも顕著に大きくなる場合には、金属ペーストを塗布した後に余分なペースト分を掻き取る方法、或いは、作製後の下地導体層12aの余分な部分を研磨する方法によって、厚さ調整を行うこともできる。
そして、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の面状部11aの表面及び凹部11bのうちの幅方向端縁に沿う部分の内面に及んで連続するように、補助導体層12bを作製する(図7を参照)。厚さが薄い補助導体層12bを作製する方法としては、前記の金属ペーストを低粘度化したものや他の低粘度金属ペーストをスプレー噴霧等で吹き付けて、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法によってニッケル又はニッケル以外の金属の薄膜を形成する方法が好ましく採用できる。また、補助導体層12bの厚さが数μmの場合には、スクリーン印刷法で前記の金属ペースト又は他の金属ペーストを印刷して、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法でも、補助導体層12bを問題なく作製することができる。尚、図7には、図示の便宜上、補助導体層12bの長さが主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等で、幅がコンデンサ本体11の幅と同等のものを示したが、先に述べたように該補助導体層12bの長さは主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも僅かに短くても良いし(図8(A)を参照、幅はコンデンサ本体11の幅よりも僅かに狭くても良い(図8(B)を参照)。
そして、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分と、補助導体層12bの表面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に位置する幅方向側回り込み部12c2とが連続するように、主導体層12cを作製する。この主導体層12cを作製する方法としては、電解メッキ法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法を好ましく採用できる。
次に、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1によって得られる効果について説明する(後記E11〜E13は効果を示す記号)。
(E11)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域CAを有しているため、該被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対する接続を高信頼下で行うことができる。例えば、被接続区域CAをハンダを介して導体パッドに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体パッドとの隙間を略一様にすることができ、これによりハンダ量の偏りを原因とした接続不良を未然に防止することができる。また、被接続区域CAに導体ビアに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体ビアが接続できる区域を十分に確保することができ、これにより導体ビアの位置公差を原因とした接続不良を未然に防止することができる。
(E12)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1とコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面との間に、該コンデンサ本体11に対する主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の密着を補助する役割を担う補助導体層12bが介在しているため、被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対して接続を行うときや接続完了後に主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が面状部11aから剥離することを未然に防止することができる。この補助導体層12bは、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1をコンデンサ本体11に直接形成したときに、コンデンサ本体11の表面粗さや材質等に起因して十分な密着力が得難い場合に有用である。
(E13)各外部電極12の主導体層12cの幅方向側回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも短いため(図1及び図2(A)を参照)、主導体層12cから導体パッドや導体ビアとの接続にさほど関与しない部分を除外して、該主導体層12cの形成に関する材料コストを削減することができる。また、積層セラミックコンデンサ10-1が外力等によって撓みを生じた場合でも、各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1にかかる応力を分散することができる。
〈変形例〉
次に、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1の変形例について説明する(後記M11及びM12は変形例を示す記号)。
(M11)図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1では、各外部電極12の補助導体層12bを下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に及んで連続して形成したが、図9に示したように、補助導体層12bを凹部11bのうちの長さ方向端縁に沿う部分の内面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に及んで連続して形成しても、前記同様の効果を得ることができる。このような補助導体層12bの形態を採用する場合には、前記の製造方法例における補助導体層12bの作製工程を、未焼成積層シート作製工程と未焼成チップ作製工程との間、或いは、未焼成チップ作製工程と下地導体層作製工程との間で実行すれば良い。
(M12)図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1では、各外部電極12cの高さ方向側回り込み部12c1の一部が被接続区域CAとして使用されないものを示したが、補助導体層12bを下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上からコンデンサ本体11の面状部11a上のみに及んで連続形成して、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の形状を被接続区域CAに対応した形状となるようにしても、前記同様の効果を得ることができる。
《第2実施形態(図10〜図18)》
先ず、図10〜図12を引用して、本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-2の構造について説明する。因みに、図10は積層セラミックコンデンサ10-2の高さ方向一面及び他面の両方を示し、図11(A)は積層セラミックコンデンサ10-2の幅方向一面及び他面の両方を示し、図12(A)は積層セラミックコンデンサ10-2の長さ方向一面及び他面の両方を示す。
図10〜図12に示した積層セラミックコンデンサ10-2が、前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と構造上で異なる点は、
・凹部11b’が、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って帯状に形成されており、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の凹部11b’を除く部分が、略平坦な面状部11a’となっている点(図10〜図12及び図14を参照)
・補助導体層12bが、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の面状部11a’の表面に及んで連続して形成されている点(図10〜図12及び図16を参照)
・主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が補助導体層12bの表面、換言すれば下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上からコンデンサ本体11の面状部11a上に及んで連続して形成されていて、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域と面状部11a’上の表面区域とによって略平坦な面状の被接続区域CAが構成されている点(図10〜図12を参照)
にある。他の構造は前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と同じであるため、その説明を省略する。
次に、図13〜図17を引用して、図10〜図12に示した積層セラミックコンデンサ10-2の好ましい製造方法例について説明する。
コンデンサ本体11の内部電極層11cの主成分がニッケル、誘電体層11dと保護部の主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤とを含む金属ペーストを用意すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤等とを含むセラミックスラリーを用意する。
そして、ダイコータやグラビアコータ等の塗工装置と乾燥装置とを用いて、キャリアフィルムの表面にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷装置と乾燥装置とを用いて、第1グリーンシートの表面に金属ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥すると共に、各内部電極層用パターンの幅方向両側のマージンにセラミックスラリーを塗工し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する(図13を参照)。図13は1個の積層セラミックコンデンサ10-2に対応する第2グリーンシートGSを示すものであり、矩形状の内部電極層用パターンCPの幅方向両側には該パターンCPと同等厚さのグリーンシート部分GSaが形成されているため、マージンMAは第2グリーンシートGSの長さ方向一端縁のみに沿って存在する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する可動式吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に達するまで積み重ねて熱圧着して、保護部に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に達するまで積み重ねて熱圧着して、容量部に対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機や機械式又は油圧式プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ブレードダイシング機やレーザーダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉や箱型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下又は低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて所定(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11を作製する。
図14(A)及び図14(B)は焼成工程を経て作製されたコンデンサ本体11を高さ方向から見た図と幅方向から見た図をそれぞれ示す。作製されたコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って形成された帯状の凹部11b’を有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11b’を除く部分が略平坦な面状部11a’となっている。この凹部11b’は未焼成積層シート作製工程で形成されるものであって、具体的には隣接する内部電極層11cが高さ方向で向き合う区域に比べて、他の区域の高さ寸法が熱圧着時や本熱圧着時に減少し易いことを利用している。このような凹部11b’を形成する方法としては、熱間静水圧プレス機を用いて本熱圧着を行う方法の他、合成ゴム製の弾性板を高さ方向両面に接触させつつ機械式又は油圧式プレス機によって本熱圧着を行う方法が好ましく採用できる。
そして、ローラ塗布機やディップ塗布機等の塗布装置と乾燥装置とを用いて、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に金属ペースト(前記の金属ペーストを流用)を塗布し乾燥した後、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って、下地導体層12aを作製する(図15を参照)。下地導体層12aを作製するときには、図11及び図12に示したように、一部がコンデンサ本体11の長さ方向端面に形成され、高さ方向側回り込み部12a1が凹部11b’内に形成され、幅方向側回り込み部12a2がコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されるようにすると共に、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さと極力同等になるようにする。高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さよりも顕著に大きく又は小さくなる場合には、使用する金属ペーストの粘度を調整することによって、厚さ調整を行うことができる。また、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さよりも顕著に大きくなる場合には、金属ペーストを塗布した後に余分なペースト分を掻き取る方法、或いは、作製後の下地導体層12aの余分な部分を研磨する方法によって、厚さ調整を行うこともできる。
そして、下地導体層12の高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の面状部11a’の表面に及んで連続するように、補助導体層12bを作製する(図16を参照)。厚さが薄い補助導体層12bを作製する方法としては、前記の金属ペーストを低粘度化したものや他の低粘度金属ペーストをスプレー噴霧等で吹き付けて、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法によってニッケル又はニッケル以外の金属の薄膜を形成する方法が好ましく採用できる。また、補助導体層12bの厚さが数μmの場合には、スクリーン印刷法で前記の金属ペースト又は他の金属ペーストを印刷して、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法でも、補助導体層12bを問題なく作製することができる。尚、図16には、図示の便宜上、補助導体層12bの長さが主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等で、幅がコンデンサ本体11の幅と同等のものを示したが、先に述べたように該補助導体層12bの長さは主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも僅かに短くても良いし(図17(A)を参照)、幅はコンデンサ本体11の幅よりも僅かに狭くても良い(図17(B)を参照)。
そして、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分と、補助導体層12bの表面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に位置する幅方向側回り込み部12c2とが連続するように、主導体層12cを作製する。この主導体層12cを作製する方法としては、電解メッキ法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法を好ましく採用できる。
次に、図10〜図12に示した積層セラミックコンデンサ10-2によって得られる効果について説明する(後記E21〜E23は効果を示す記号)。
(E21)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a’上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域CAを有しているため、該被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対する接続を高信頼下で行うことができる。例えば、被接続区域CAをハンダを介して導体パッドに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体パッドとの隙間を略一様にすることができ、これによりハンダ量の偏りを原因とした接続不良を未然に防止することができる。また、被接続区域CAに導体ビアに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体ビアが接続できる区域を十分に確保することができ、これにより導体ビアの位置公差を原因とした接続不良を未然に防止することができる。
(E22)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1とコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面との間に、該コンデンサ本体11に対する主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の密着を補助する役割を担う補助導体層12bが介在しているため、被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対して接続を行うときや接続完了後に主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が面状部11aから剥離することを未然に防止することができる。この補助導体層12bは、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1をコンデンサ本体11に直接形成したときに、コンデンサ本体11の表面粗さや材質等に起因して十分な密着力が得難い場合に有用である。
(E23)各外部電極12の主導体層12cの幅方向回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも短いため(図10及び図11(A)を参照)、主導体層12cから導体パッドや導体ビアとの接続にさほど関与しない部分を除外して、該主導体層12cの形成に関する材料コストを削減することができる。また、積層セラミックコンデンサ10-2が外力等によって撓みを生じた場合でも、各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1にかかる応力を分散することができる。
〈変形例〉
次に、図10〜図12に示した積層セラミックコンデンサ10-2の変形例について説明する(後記M21は変形例を示す記号)。
(M21)図10〜図12に示した積層セラミックコンデンサ10-2では、各外部電極12の補助導体層12bを下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に及んで連続して形成したが、図18に示したように、補助導体層12bを凹部11b’の内面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に及んで連続して形成しても、前記同様の効果を得ることができる。このような補助導体層12bの形態を採用する場合には、前記の製造方法例における補助導体層12bの作製工程を、未焼成積層シート作製工程と未焼成チップ作製工程との間、或いは、未焼成チップ作製工程と下地導体層作製工程との間で実行すれば良い。
《第3実施形態(図19〜図21)》
先ず、図19〜図21を引用して、本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-3の構造について説明する。因みに、図19は積層セラミックコンデンサ10-3の高さ方向一面及び他面の両方を示し、図20(A)は積層セラミックコンデンサ10-3の幅方向一面及び他面の両方を表し示し、図21(A)は積層セラミックコンデンサ10-3の長さ方向一面及び他面の両方を示す。
図19〜図21に示した積層セラミックコンデンサ10-3が、前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と構造上で異なる点は、
・補助導体層12bを排除した点(図19〜図21を参照)
・主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の面状部11aの表面及び凹部11bのうちの幅方向端縁に沿う部分の内面に及んで連続して形成され、また、幅方向側回り込み部12c2が、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面からコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面に及んで連続して形成されている点(図19〜図21を参照)
・主導体層12cの幅方向側回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等である点(図19及び図20(A)を参照)
にある。他の構造は前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と同じであるため、その説明を省略する。
次に、図19〜図21に示した積層セラミックコンデンサ10-3の好ましい製造方法例について、図4〜図6を流用して説明する。
コンデンサ本体11の内部電極層11cの主成分がニッケル、誘電体層11dと保護部の主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤とを含む金属ペーストを用意すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤等とを含むセラミックスラリーを用意する。
そして、ダイコータやグラビアコータ等の塗工装置と乾燥装置とを用いて、キャリアフィルムの表面にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷装置と乾燥装置とを用いて、第1グリーンシートの表面に金属ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する(図4を参照)。図4は1個の積層セラミックコンデンサ10-3に対応する第2グリーンシートGSを示すものであり、矩形状の内部電極層用パターンCPの長さ方向一端縁と幅方向両端縁を囲むようにコ字状のマージンMAが存在する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する可動式吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に達するまで積み重ねて熱圧着して、保護部に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に達するまで積み重ねて熱圧着して、容量部に対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機や機械式又は油圧式プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ブレードダイシング機やレーザーダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉や箱型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下又は低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11を作製する。
作製されたコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁及び幅方向端縁に各端縁に沿って連続して形成された矩形枠状の凹部11bを有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11bを除く部分が略平坦な面状部11aとなっている(図5を参照)。この凹部11bは未焼成積層シート作製工程で形成されるものであって、具体的には隣接する内部電極層11cが高さ方向で向き合う区域に比べて、他の区域の高さ寸法が熱圧着時や本熱圧着時に減少し易いことを利用している。このような凹部11bを形成する方法としては、熱間静水圧プレス機を用いて本熱圧着を行う方法の他、合成ゴム製の弾性板を高さ方向両面に接触させつつ機械式又は油圧式プレス機によって本熱圧着を行う方法が好ましく採用できる。
そして、ローラ塗布機やディップ塗布機等の塗布装置と乾燥装置とを用いて、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に金属ペースト(前記の金属ペーストを流用)を塗布し乾燥した後、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って、下地導体層12aを作製する(図6を参照)。下地導体層12aを作製するときには、図20及び図21に示したように、一部がコンデンサ本体11の長さ方向端面に形成され、高さ方向側回り込み部12a1が凹部11bのうちの長さ方向端縁に沿う部分内に形成され、幅方向側回り込み部12a2がコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されるようにすると共に、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さと極力同等になるようにする。高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さよりも顕著に大きく又は小さくなる場合には、使用する金属ペーストの粘度を調整することによって、厚さ調整を行うことができる。また、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さよりも顕著に大きくなる場合には、金属ペーストを塗布した後に余分なペースト分を掻き取る方法、或いは、作製後の下地導体層12aの余分な部分を研磨する方法によって、厚さ調整を行うこともできる。
そして、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分と、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面及びコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面及びコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面に位置する幅方向側回り込み部12c21とが連続するように、主導体層12cを作製する。この主導体層12cを作製する方法としては、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法を好ましく採用できる。
次に、図19〜図21に示した積層セラミックコンデンサ10-3によって得られる効果について説明する(後記E31及びE32は効果を示す記号)。
(E31)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域CAを有しているため、該被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対する接続を高信頼下で行うことができる。例えば、被接続区域CAをハンダを介して導体パッドに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体パッドとの隙間を略一様にすることができ、これによりハンダ量の偏りを原因とした接続不良を未然に防止することができる。また、被接続区域CAに導体ビアに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体ビアが接続できる区域を十分に確保することができ、これにより導体ビアの位置公差を原因とした接続不良を未然に防止することができる。
(E32)各外部電極12の主導体層12cの幅方向側回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等であるため(図19及び図20(A)を参照)、コンデンサ本体11の全表面の略40〜80%が柔軟性の高い主導体層12cで覆われる形態を確保して、積層セラミックコンデンサ10-3の抗折強度を向上させることができる。
《第4実施形態(図22〜図24)》
先ず、図22〜図24を引用して、本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-4の構造について説明する。因みに、図22は積層セラミックコンデンサ10-4の高さ方向一面及び他面の両方を示し、図23(A)は積層セラミックコンデンサ10-4の幅方向一面及び他面の両方を示し、図24(A)は積層セラミックコンデンサ10-4の長さ方向一面及び他面の両方を示す。
図22〜図24に示した積層セラミックコンデンサ10-4が、前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と構造上で異なる点は、
・凹部11b’が、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って帯状に形成されており、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の凹部11b’を除く部分が、略平坦な面状部11a’となっている点(図22〜図24を参照)
・補助導体層12bを排除した点(図22〜図24を参照)
・主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の面状部11a’の表面に及んで連続して形成され、また、幅方向側回り込み部12c2が、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2のからコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面に及んで連続して形成されている点(図22〜図24を参照)
・主導体層12cの幅方向側回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等である点(図22及び図23(A)を参照)
にある。他の構造は前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と同じであるため、その説明を省略する。
次に、図22〜図24に示した積層セラミックコンデンサ10-4の好ましい製造方法例について、図13〜図15を流用して説明する。
コンデンサ本体11の内部電極層11cの主成分がニッケル、誘電体層11dと保護部の主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤とを含む金属ペーストを用意すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤等とを含むセラミックスラリーを用意する。
そして、ダイコータやグラビアコータ等の塗工装置と乾燥装置とを用いて、キャリアフィルムの表面にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷装置と乾燥装置とを用いて、第1グリーンシートの表面に金属ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥すると共に、各内部電極層用パターンの幅方向両側のマージンにセラミックスラリーを塗工し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する(図13を参照)。図13は1個の積層セラミックコンデンサ10-4に対応する第2グリーンシートGSを示すものであり、矩形状の内部電極層用パターンCPの幅方向両側には該パターンCPと同等厚さのグリーンシート部分GSaが形成されているため、マージンMAは第2グリーンシートGSの長さ方向一端縁のみに沿って存在する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する可動式吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に達するまで積み重ねて熱圧着して、保護部に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に達するまで積み重ねて熱圧着して、容量部に対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機や機械式又は油圧式プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ブレードダイシング機やレーザーダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉や箱型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下又は低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて所定(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11を作製する。
作製されたコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って形成された帯状の凹部11b’を有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11b’を除く部分が略平坦な面状部11a’となっている(図14を参照)。この凹部11b’は未焼成積層シート作製工程で形成されるものであって、具体的には隣接する内部電極層11cが高さ方向で向き合う区域に比べて、他の区域の高さ寸法が熱圧着時や本熱圧着時に減少し易いことを利用している。このような凹部11b’を形成する方法としては、熱間静水圧プレス機を用いて本熱圧着を行う方法の他、合成ゴム製の弾性板を高さ方向両面に接触させつつ機械式又は油圧式プレス機によって本熱圧着を行う方法が好ましく採用できる。
そして、ローラ塗布機やディップ塗布機等の塗布装置と乾燥装置とを用いて、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に金属ペースト(前記の金属ペーストを流用)を塗布し乾燥した後、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地導体層12aを作製する(図15を参照)。下地導体層12aを作製するときには、図23及び図24に示したように、一部がコンデンサ本体11の長さ方向端面に形成され、高さ方向側回り込み部12a1が凹部11b’内に形成され、幅方向側回り込み部12a1がコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されるようにすると共に、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さと極力同等になるようにする。高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さよりも顕著に大きく又は小さくなる場合には、使用する金属ペーストの粘度を調整することによって厚さ調整を行うことができる。また、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さよりも顕著に大きくなる場合には、金属ペーストを塗布した後に余分なペースト分を掻き取る方法、或いは、作製後の下地導体層12aの余分な部分を研磨する方法によって厚さ調整を行うこともできる。
そして、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分と、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面及びコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面及びコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面に位置する幅方向側回り込み部12c21とが連続するように、主導体層12cを作製する。この主導体層12cを作製する方法としては、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法を好ましく採用できる。
次に、図22〜図24に示した積層セラミックコンデンサ10-4によって得られる効果について説明する(後記E41及びE42は効果を示す記号)。
(E41)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域CAを有しているため、該被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対する接続を高信頼下で行うことができる。例えば、被接続区域CAをハンダを介して導体パッドに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体パッドとの隙間を略一様にすることができ、これによりハンダ量の偏りを原因とした接続不良を未然に防止することができる。また、被接続区域CAに導体ビアに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体ビアが接続できる区域を十分に確保することができ、これにより導体ビアの位置公差を原因とした接続不良を未然に防止することができる。
(E42)各外部電極12の主導体層12cの幅方向側回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等であるため(図22及び図23(A)を参照)、コンデンサ本体11の全表面の略40〜80%が柔軟性の高い主導体層12cで覆われる形態を確保して、積層セラミックコンデンサ10-4の抗折強度を向上させることができる。
《第5実施形態(図25〜図27)》
先ず、図25〜図27を引用して、本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-5の構造について説明する。因みに、図25は積層セラミックコンデンサ10-5の高さ方向一面及び他面の両方を示し、図26(A)は積層セラミックコンデンサ10-5の幅方向一面及び他面の両方を示し、図27(A)は積層セラミックコンデンサ10-5の長さ方向一面及び他面の両方を示す。
図25〜図27に示した積層セラミックコンデンサ10-5が、前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と構造上で異なる点は、
・主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1における幅方向側回り込み部12c2よりも長い部分(符号無し)が、該長い部分の幅方向両端縁に、コンデンサ本体11の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部12c3を連続して有している点(図25〜図27を参照)
にある。他の構造は前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と同じであるため、その説明を省略する。
次に、図25〜図27に示した積層セラミックコンデンサ10-5の好ましい製造方法例について、図4〜図8を流用して説明する。
コンデンサ本体11の内部電極層11cの主成分がニッケル、誘電体層11dと保護部の主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤とを含む金属ペーストを用意すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤等とを含むセラミックスラリーを用意する。
そして、ダイコータやグラビアコータ等の塗工装置と乾燥装置とを用いて、キャリアフィルムの表面にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷装置と乾燥装置とを用いて、第1グリーンシートの表面に金属ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する(図4を参照)。図4は1個の積層セラミックコンデンサ10-5に対応する第2グリーンシートGSを示すものであり、矩形状の内部電極層用パターンCPの長さ方向一端縁と幅方向両端縁を囲むようにコ字状のマージンMAが存在する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する可動式吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に達するまで積み重ねて熱圧着して、保護部に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に達するまで積み重ねて熱圧着して、容量部に対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機や機械式又は油圧式プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ブレードダイシング機やレーザーダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉や箱型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下又は低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11を作製する。
作製されたコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁及び幅方向端縁に各端縁に沿って連続して形成された矩形枠状の凹部11bを有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11bを除く部分が略平坦な面状部11aとなっている(図5を参照)。この凹部11bは未焼成積層シート作製工程で形成されるものであって、具体的には隣接する内部電極層11cが高さ方向で向き合う区域に比べて、他の区域の高さ寸法が熱圧着時や本熱圧着時に減少し易いことを利用している。このような凹部11bを形成する方法としては、熱間静水圧プレス機を用いて本熱圧着を行う方法の他、合成ゴム製の弾性板を高さ方向両面に接触させつつ機械式又は油圧式プレス機によって本熱圧着を行う方法が好ましく採用できる。
そして、ローラ塗布機やディップ塗布機等の塗布装置と乾燥装置とを用いて、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に金属ペースト(前記の金属ペーストを流用)を塗布し乾燥した後、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って、下地導体層12aを作製する(図6を参照)。下地導体層12aを作製するときには、図26及び図27に示したように、一部がコンデンサ本体11の長さ方向端面に形成され、高さ方向側回り込み部12a1が凹部11bのうちの長さ方向端縁に沿う部分内に形成され、幅方向側回り込み部12a2がコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されるようにすると共に、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さと極力同等になるようにする。高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さよりも顕著に大きく又は小さくなる場合には、使用する金属ペーストの粘度を調整することによって、厚さ調整を行うことができる。また、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11bの深さよりも顕著に大きくなる場合には、金属ペーストを塗布した後に余分なペースト分を掻き取る方法、或いは、作製後の下地導体層12aの余分な部分を研磨する方法によって、厚さ調整を行うこともできる。
そして、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の面状部11aの表面及び凹部11bのうちの幅方向端縁に沿う部分の内面に及んで連続するように、補助導体層12bを作製する(図7を参照)。厚さが薄い補助導体層12bを作製する方法としては、前記の金属ペーストを低粘度化したものや他の低粘度金属ペーストをスプレー噴霧等で吹き付けて、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法によってニッケル又はニッケル以外の金属の薄膜を形成する方法が好ましく採用できる。また、補助導体層12bの厚さが数μmの場合には、スクリーン印刷法で前記の金属ペースト又は他の金属ペーストを印刷して、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法でも、補助導体層12bを問題なく作製することができる。尚、図7には、図示の便宜上、補助導体層12bの長さが主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等で、幅がコンデンサ本体11の幅と同等のものを示したが、先に述べたように該補助導体層12bの長さは主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも僅かに短くても良いし(図8(A)を参照、幅はコンデンサ本体11の幅よりも僅かに狭くても良い(図8(B)を参照)。
そして、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分と、補助導体層12bの表面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に位置する幅方向側回り込み部12c2とが連続するように、主導体層12cを作製する。また、主導体層12cを作製するときには、図25〜図27に示したように、該主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1における幅方向側回り込み部12c2よりも長い部分の幅方向両端縁に、コンデンサ本体11の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部12c3が連続して形成されるようにする。この主導体層12cを作製する方法としては、電解メッキ法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法を好ましく採用できる。
次に、図25〜図27に示した積層セラミックコンデンサ10-5によって得られる効果について説明する(後記E51〜E54は効果を示す記号)。
(E51)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域CAを有しているため、該被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対する接続を高信頼下で行うことができる。例えば、被接続区域CAをハンダを介して導体パッドに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体パッドとの隙間を略一様にすることができ、これによりハンダ量の偏りを原因とした接続不良を未然に防止することができる。また、被接続区域CAに導体ビアに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体ビアが接続できる区域を十分に確保することができ、これにより導体ビアの位置公差を原因とした接続不良を未然に防止することができる。
(E52)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1とコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面との間に、該コンデンサ本体11に対する主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の密着を補助する役割を担う補助導体層12bが介在しているため、被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対して接続を行うときや接続完了後に主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が面状部11aから剥離することを未然に防止することができる。この補助導体層12bは、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1をコンデンサ本体11に直接形成したときに、コンデンサ本体11の表面粗さや材質等に起因して十分な密着力が得難い場合に有用である。
(E53)各外部電極12の主導体層12cの幅方向側回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも短いため(図25及び図26(A)を参照)、主導体層12cから導体パッドや導体ビアとの接続にさほど関与しない部分を除外して、該主導体層12cの形成に関する材料コストを削減することができる。また、積層セラミックコンデンサ10-5が撓み応力を受けたときに、各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1にかかる応力を分散して軽減することができる。
(E54)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1における幅方向側回り込み部12c2よりも長い部分(符号無し)が、該長い部分の幅方向両端縁に、コンデンサ本体11の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部12c3を連続して有しているため、積層セラミックコンデンサ10-5が温度変動等に基づいて膨張収縮を生じた場合でも、該膨張収縮に伴う応力によってコンデンサ本体11の長さ方向稜線箇所にクラックが生じることを防止できると共に、欠けが生じ易い該長さ方向稜線箇所を稜線被覆部12c3によって保護することができる。
《第6実施形態(図28〜図30)》
先ず、図28〜図30を引用して、本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-6の構造について説明する。因みに、図28は積層セラミックコンデンサ10-6の高さ方向一面及び他面の両方を示し、図29(A)は積層セラミックコンデンサ10-6の幅方向一面及び他面の両方を示し、図30(A)は積層セラミックコンデンサ10-6の長さ方向一面及び他面の両方を示す。
図28〜図30に示した積層セラミックコンデンサ10-6が、前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と構造上で異なる点は、
・凹部11b’が、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って帯状に形成されており、コンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の凹部11b’を除く部分が、略平坦な面状部11a’となっている点(図28〜図30を参照)
・補助導体層12bが、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面の面状部11a’の表面に及んで連続して形成されている点(図28〜図30を参照)
・主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が補助導体層12bの表面、換言すれば下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上からコンデンサ本体11の面状部11a上に及んで連続して形成されていて、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域と面状部11a’上の表面区域とによって略平坦な面状の被接続区域CAが構成されている点(図28〜図30を参照)
・主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1における幅方向側回り込み部12c2よりも長い部分(符号無し)が、該長い部分の幅方向両端縁に、コンデンサ本体11の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部12c3を連続して有している点(図28〜図30を参照)
にある。他の構造は前記の積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と同じであるため、その説明を省略する。
次に、図28〜図30に示した積層セラミックコンデンサ10-6の好ましい製造方法例について、図13〜図17を流用して説明する。
コンデンサ本体11の内部電極層11cの主成分がニッケル、誘電体層11dと保護部の主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤とを含む金属ペーストを用意すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤等とを含むセラミックスラリーを用意する。
そして、ダイコータやグラビアコータ等の塗工装置と乾燥装置とを用いて、キャリアフィルムの表面にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機やグラビア印刷機等の印刷装置と乾燥装置とを用いて、第1グリーンシートの表面に金属ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥すると共に、各内部電極層用パターンの幅方向両側のマージンにセラミックスラリーを塗工し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する(図13を参照)。図13は1個の積層セラミックコンデンサ10-6に対応する第2グリーンシートGSを示すものであり、矩形状の内部電極層用パターンCPの幅方向両側には該パターンCPと同等厚さのグリーンシート部分GSaが形成されているため、マージンMAは第2グリーンシートGSの長さ方向一端縁のみに沿って存在する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する可動式吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に達するまで積み重ねて熱圧着して、保護部に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に達するまで積み重ねて熱圧着して、容量部に対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機や機械式又は油圧式プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ブレードダイシング機やレーザーダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉や箱型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下又は低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて所定(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11を作製する。
作製されたコンデンサ本体11は、高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って形成された帯状の凹部11b’を有しており、高さ方向一面及び他面の凹部11b’を除く部分が略平坦な面状部11a’となっている(図14を参照)。この凹部11b’は未焼成積層シート作製工程で形成されるものであって、具体的には隣接する内部電極層11cが高さ方向で向き合う区域に比べて、他の区域の高さ寸法が熱圧着時や本熱圧着時に減少し易いことを利用している。このような凹部11b’を形成する方法としては、熱間静水圧プレス機を用いて本熱圧着を行う方法の他、合成ゴム製の弾性板を高さ方向両面に接触させつつ機械式又は油圧式プレス機によって本熱圧着を行う方法が好ましく採用できる。
そして、ローラ塗布機やディップ塗布機等の塗布装置と乾燥装置とを用いて、コンデンサ本体11の長さ方向両端部に金属ペースト(前記の金属ペーストを流用)を塗布し乾燥した後、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って、下地導体層12aを作製する(図15を参照)。下地導体層12aを作製するときには、図29及び図30に示したように、一部がコンデンサ本体11の長さ方向端面に形成され、高さ方向側回り込み部12a1が凹部11b’内に形成され、幅方向側回り込み部12a2がコンデンサ本体11の幅方向一面及び他面の端部に形成されるようにすると共に、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さと極力同等になるようにする。高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さよりも顕著に大きく又は小さくなる場合には、使用する金属ペーストの粘度を調整することによって、厚さ調整を行うことができる。また、高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b’の深さよりも顕著に大きくなる場合には、金属ペーストを塗布した後に余分なペースト分を掻き取る方法、或いは、作製後の下地導体層12aの余分な部分を研磨する方法によって、厚さ調整を行うこともできる。
そして、下地導体層12の高さ方向側回り込み部12a1の表面からコンデンサ本体11の面状部11a’の表面に及んで連続するように、補助導体層12bを作製する(図16を参照)。厚さが薄い補助導体層12bを作製する方法としては、前記の金属ペーストを低粘度化したものや他の低粘度金属ペーストをスプレー噴霧等で吹き付けて、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法によってニッケル又はニッケル以外の金属の薄膜を形成する方法が好ましく採用できる。また、補助導体層12bの厚さが数μmの場合には、スクリーン印刷法で前記の金属ペースト又は他の金属ペーストを印刷して、これに前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を施す方法でも、補助導体層12bを問題なく作製することができる。尚、図16には、図示の便宜上、補助導体層12bの長さが主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さと同等で、幅がコンデンサ本体11の幅と同等のものを示したが、先に述べたように該補助導体層12bの長さは主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも僅かに短くても良いし(図17(A)を参照)、幅はコンデンサ本体11の幅よりも僅かに狭くても良い(図17(B)を参照)。
そして、下地導体層12aの長さ方向端面を覆う部分と、補助導体層12bの表面に位置する高さ方向側回り込み部12c1と、下地導体層12aの幅方向側回り込み部12a2の表面に位置する幅方向側回り込み部12c2とが連続するように、主導体層12cを作製する。また、主導体層12cを作製するときには、図28〜図30に示したように、該主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1における幅方向側回り込み部12c2よりも長い部分の幅方向両端縁に、コンデンサ本体11の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部12c3が連続して形成されるようにする。この主導体層12cを作製する方法としては、電解メッキ法の他、スパッタ法や真空蒸着法等の気相法を好ましく採用できる。
次に、図28〜図30に示した積層セラミックコンデンサ10-6によって得られる効果について説明する(後記E61〜E64は効果を示す記号)。
(E61)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1は、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上の表面区域とコンデンサ本体11の面状部11a’上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域CAを有しているため、該被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対する接続を高信頼下で行うことができる。例えば、被接続区域CAをハンダを介して導体パッドに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体パッドとの隙間を略一様にすることができ、これによりハンダ量の偏りを原因とした接続不良を未然に防止することができる。また、被接続区域CAに導体ビアに接続する場合、該被接続区域CAに従前のような顕著な段差や起伏がないことから導体ビアが接続できる区域を十分に確保することができ、これにより導体ビアの位置公差を原因とした接続不良を未然に防止することができる。
(E62)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1とコンデンサ本体11の高さ方向一面及び他面との間に、該コンデンサ本体11に対する主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の密着を補助する役割を担う補助導体層12bが介在しているため、被接続区域CAを利用して導体パッドや導体ビアに対して接続を行うときや接続完了後に主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1が面状部11aから剥離することを未然に防止することができる。この補助導体層12bは、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1をコンデンサ本体11に直接形成したときに、コンデンサ本体11の表面粗さや材質等に起因して十分な密着力が得難い場合に有用である。
(E63)各外部電極12の主導体層12cの幅方向回り込み部12c2の長さが高さ方向側回り込み部12c1の長さよりも短いため(図28及び図29(A)を参照)、主導体層12cから導体パッドや導体ビアとの接続にさほど関与しない部分を除外して、該主導体層12cの形成に関する材料コストを削減することができる。また、積層セラミックコンデンサ10-6が外力等によって撓みを生じた場合でも、各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1にかかる応力を分散することができる。
(E64)各外部電極12の主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1における幅方向側回り込み部12c2よりも長い部分(符号無し)が、該長い部分の幅方向両端縁に、コンデンサ本体11の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部12c3を連続して有しているため、積層セラミックコンデンサ10-6が温度変動等に基づいて膨張収縮を生じた場合でも、該膨張収縮に伴う応力によってコンデンサ本体11の長さ方向稜線箇所にクラックが生じることを防止できると共に、欠けが生じ易い該長さ方向稜線箇所を稜線被覆部12c3によって保護することができる。
《第1実施形態、第2実施形態、第5実施形態及び第6実施形態の製造方法例に関する補足》
(1)前記の第1実施形態、第2実施形態、第5実施形態及び第6実施形態では、各々の製造方法例において、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の厚さ(図9と図18にあっては補助導体層12bの厚さを含む)が凹部11b又は11b’の深さと極力同等になるようにする手法を説明したが、主導体層12cの作製方法として電解メッキ法を採用する場合には、その手段として回転型電解メッキ装置(例えば特開2006−022399号公報を参照)を用いることより、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b又は11b’の深さと若干異なる場合でも、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の表面に前記同様の面状の被接続区域CAを形成することができる。以下、この点について図31を引用して説明する。
図31(A)は図2(C)と図10(C)と図26(C)と図29(C)に対応する断面図であり、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b又は11b’の深さよりも若干大きい場合を例示している。また、図31(B)は図9と図18に対応する断面図であり、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b又は11b’の深さよりも若干小さい場合を例示している。因みに、図31(A)及び図31(B)に記した2点鎖線は、回転型電解メッキ装置の回転容器の内面IFを示している。各図では、図示の便宜上、内面IFを横向きに描いているが、該内面IFは回転容器の底面から連続する縦向きの内面を指す。
回転型電解メッキ装置は、多数のワークが投入された回転容器内にメッキ液を連続供給し、且つ、回転容器を回転しつつ、回転容器内に挿入された電極と回転容器との間に電流を流すことによって、回転容器内の各ワークに対して所期の電解メッキを行う装置である。回転容器の回転には、一定速回転と減速を順次繰り返す方法と、一定速回転と停止を順次繰り返す方法と、一方向の一定速回転と減速又は停止と他方向の一定速回転と減速又は停止を順次繰り返す方法が採用されている。
つまり、図31(A)及び図31(B)に示したように、下地導体層12a及び補助導体層12bを作製した後の多数のコンデンサ本体11を前掲の回転型電解メッキ装置の回転容器に投入して該回転容器を一定速回転させると、各コンデンサ本体11は遠心力によって回転容器の底面から内面IFに移動して各々の面状部11a又は11a’が内面IFに向き合った姿勢となる。具体的には、図31(A)の場合には2つの下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1上に存する補助導体層12bが内面IFに接した状態で、図31(B)の場合にはコンデンサ本体11の面状部11a又は11a’上に存する補助導体層12bが内面IFに接した状態で、それぞれ所期の電解メッキが行われる。
即ち、前記状態で電解メッキが行われるとき、内面IFに接する部分の主導体層12cのメッキ厚は薄くなり、且つ、内面IFに接しない部分の主導体層12cのメッキ厚は薄くなることから、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の厚さが凹部11b又は11b’の深さと若干異なる場合でも、主導体層12cの高さ方向側回り込み部12c1の表面に前記同様の面状の被接続区域CAを形成することが可能となる。実験によれば、前記の第1実施形態、第2実施形態、第5実施形態及び第6実施形態で説明した積層セラミックコンデンサ10-1、10-2、10-5及び10-6の場合、下地導体層12aの高さ方向側回り込み部12a1の厚さ(図31(B)にあっては補助導体層12bの厚さを含む)と凹部11b又は11b’の深さとの差GAが5μm以下であるとき、該差GAを吸収する厚さ調整が為された高さ方向側回り込み部12a1を有する主導体層12cを作製できることが確認できた。
《他の実施形態》
(M51)前記第1実施形態〜第6実施形態には、長さLが1000μmで幅が500μmで高さHが100μm(何れも公差を含まない基準寸法)の積層セラミックコンデンサ10-1〜10-6を示したが、基準寸法がこれら数値以外の積層セラミックコンデンサや、内部電極層11cの層数が6層未満の積層セラミックコンデンサや、60層を超える積層セラミックコンデンサであっても、前記同様の効果を得ることができる。
(M52)前記第1実施形態〜第6実施形態には、主導体層12cが1層である外部電極12を示したが、主導体層12cの表面に別の主導体層を1層形成して外部電極12を作製したり、主導体層12cの表面に別の主導体層を2層以上形成して外部電極12を作製したりしても、前記同様の効果を得ることができる。
(M53)前記第1実施形態〜第6実施形態には、本発明を積層セラミックコンデンサに適用したものを示したが、積層セラミックインダクタや積層セラミックバリスタ等の他の積層セラミック電子部品に本発明を適用しても、前記同様の効果を得ることができる。
10-1,10-2,10-3,10-4,10-5,10-6…積層セラミックコンデンサ、11…コンデンサ本体、11a,11a’…面状部、11b,11b’…凹部、11c…内部電極層、11d…誘電体層、12…外部電極、12a…下地導体層、12a1…下地導体層の高さ方向側回り込み部、12a2…下地導体層の幅方向側回り込み部、12b…補助導体層、12c…主導体層、12c1…主導体層の高さ方向側回り込み部、12c2…主導体層の幅方向側回り込み部、12c3…主導体層の稜線被覆部、CA…被接続区域。

Claims (6)

  1. 積層構造の部品本体に外部電極を設けた積層セラミック電子部品であって、
    前記部品本体は、長さと幅と高さとで規定された略直方体状を成していて、高さ方向一面及び他面の端縁に該端縁に沿って形成された凹部を有しており、
    前記外部電極は、高さ方向側回り込み部が前記部品本体の凹部内に形成された下地導体層と、高さ方向側回り込み部が前記下地導体層の高さ方向側回り込み部上から前記部品本体の高さ方向一面及び他面の前記凹部を除く面状部上に及んで連続して形成された主導体層とを有しており、
    前記主導体層の高さ方向側回り込み部は、前記下地導体層の高さ方向側回り込み部上の表面区域と前記部品本体の面状部上の表面区域とによって構成された面状の被接続区域を有しており
    前記主導体層の高さ方向側回り込み部と前記部品本体の高さ方向一面及び他面との間に、前記部品本体に対する前記主導体層の高さ方向側回り込み部の密着を補助する役割を担う補助導体層が介在している、
    積層セラミック電子部品。
  2. 前記凹部は、前記部品本体の高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁及び幅方向端縁に各端縁に沿って連続して形成されている、
    請求項に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記凹部は、前記部品本体の高さ方向一面及び他面の長さ方向端縁のみに該長さ方向端縁に沿って形成されている、
    請求項に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記主導体層は前記高さ方向側回り込み部と連続する幅方向側回り込み部を有していて、該幅方向側回り込み部の長さは前記高さ方向側回り込み部の長さよりも短い、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
  5. 前記高さ方向側回り込み部における前記幅方向側回り込み部よりも長い部分は、前記部品本体の長さ方向稜線を覆う稜線被覆部を連続して有している、
    請求項に記載の積層セラミック電子部品。
  6. 前記主導体層は前記高さ方向側回り込み部と連続する幅方向側回り込み部を有していて、該幅方向側回り込み部の長さは前記高さ方向側回り込み部の長さと同等である、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品。
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