JP6373402B2 - 脳波による認証装置、認証方法、認証システム及びプログラム - Google Patents

脳波による認証装置、認証方法、認証システム及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、脳波による生体認証に関し、脳波による認証装置、認証方法、認証システム及びプログラムに関する。
近年、情報セキュリティの根幹をなす個人認証技術として、一般的にパスワードや物(ICカード等)が普及している。これらの認証は、忘却や紛失によって本人でも認証ができなくなったり、漏洩や盗難によって他人が認証されたりする恐れがある。これに対し、生体情報による認証の場合は、そのような危険性が低いと考えられ、キー入力や物の携帯が不要であるので手軽な認証手段であり、本人以外の第三者が認証されることを防止できる手段と考えられている。生体認証として、指紋、瞳の中の虹彩等が挙げられる。また、手のひらや指の血管の形を読み取る静脈認証等が、銀行のATM等に利用されている。その他にも、声紋、顔形、筆跡などによる認証が実用化されている。しかし、生体認証でさえ、複製によって破られたりする可能性がある。
一方、近年、人の思考や行動と脳活動との関係性について様々な研究がなされ、脳活動などの生体信号に着目して外部機器を制御したり、他者に意思を伝達したりするBrain−Machine Interface(BMI)技術が注目されている。
本発明者は、仮想意思決定関数を提案し、その計算方法を示した(非特許文献1参照)。非特許文献1には、単一ニューロン活動を例にとって神経活動から二者択一の行動予測方法を示している。
また、本発明者は、脳活動の解析により意思を伝達できる意思伝達支援装置及び方法を提案した(特許文献1、2参照)。特許文献1、2の技術により、例えば、発話や書字の困難な運動障害者、手足等による各種機器の入力操作が困難な重度の運動障害者のために、意思伝達を支援できる。
また、本発明者は、健常者を含めた一般の被験者を対象として、脳波解析により脳内情報表現を地図的に示す手法を提案した(特許文献3参照)。また、本発明者は、脳波解析により、調査対象物を序列化する装置及び方法を提案した(特許文献4参照)。
先行文献調査をしたところ、脳波を利用した認証方法が提案されている(特許文献5、6参照)。特許文献5では、脳波からフーリエ変換により取得した周波数成分や、脳波から相関次元解析により取得した時間領域成分を基底として、対象者の脳波に基づく基底と、対象候補者の脳波に基づく基底との距離に基づいて、個人認証を行うことが、提案されている。また、特許文献6では、既存のバイオメトリクス認証による本人性の検査に加えて、ユーザー本人が不正な操作を強要された場合にこれを感知する個人認証方法として、脳波、心拍数、発汗量等の情報を、感情的特徴を表す生体情報として、精神状態の判定に利用することが、提案されている。
特開2012−053656号公報 特開2012−073329号公報 特開2010−274035号公報 特開2013−178601号公報 特開2004−248714号公報 特開2005−293209号公報
長谷川良平他「Single trial−based prediction of a go/no−go decision in monkey superior colliculus」 Neural Networks 19(2006)1223−1232
従来技術の特許文献1や2では、脳波データを解析することにより、脳内における意思決定を解読するために、高速で高精度で解読できることを解決課題としていた。
本発明者が既に提案した特許文献1について、以下に詳しく説明する。
特許文献1は、それ以前に意思伝達に関する研究で提案されている装置では、脳波等の生体情報を測定するには、ノイズが大きく、正解の確率が低く、判定まで時間がかかるという問題を、解決する技術である。特に、特許文献1は、脳内意思を誤判定なく短時間で判別すること、操作者が脳で考えることでリアルタイムに機器を直接操作すること、発話障害のある患者や老人が、基本的な身の回りの介護や気持ち等の意思を、より簡単に直接的に介助者に伝えることを可能とする技術である。
特許文献1は、本発明者が従来から研究開発している「仮想意思決定関数」という、意思決定の脳内過程を定量化する手法により実現したものである。特許文献1では、仮想意思決定関数の概念を大幅に拡張し、脳波計測による意思伝達装置のための脳内意思解読手法として活用したものである。また、予測確率が十分高まれば脳波解読を打ち切って答えを出す手法を提案したものである。
特許文献1の意思伝達支援装置は、刺激を提示する装置と、該装置による刺激提示後の脳波を計測する脳波計からの脳波データを処理する処理装置とからなり、該処理装置は、該脳波データを解析して得た判別関数と成功率とに基づいて、特定の意思決定が脳内でなされたと判断することを特徴とする。また、上記脳波データを解析して得た判別関数による累積判別得点と成功率との積に基づいて、該積が閾値を超えた時に、特定の意思決定が脳内でなされたと判断して、判断結果を機器に出力するものである。特許文献1では、脳波計によって測定したデータを解析して得た関数は、多変量解析の関数であり、ロジスティック関数や線形判別分析関数等であり、変数の重み付けは、脳波のチャンネルと刺激提示後の経過時間毎に設定するものであることを示した。
特許文献1は、脳内の意思をリアルタイムで解読し、意思伝達を支援することができる技術であり、成功率は、改良された仮想意思決定関数を作成するための数値として使用されていた。特許文献1や2の装置は、様々な脳情報を反映する脳波の中でも特に認知機能に関係した事象関連電位(ERP)のリアルタイム解読に基づいている。
特許文献1や2等の意思伝達支援装置を始めとして、多くの脳波BMI技術が着目する事象関連電位のパターンには個人差が大きく、障がい者向けの意思伝達装置としての実用化を考えた時には、汎用化が行いにくいという問題がある。それは、ある人の脳波パターンで学習させた脳波判別モデル式が他の人では十分な解読精度を発揮しないという、汎用化の困難さである。即ち、個々人の脳波パターンの登録が必要であるという短所である。一方、この福祉機器としての短所は、そのまま情報セキュリティ装置としての長所となりうる。つまり、特定個人を対象として許可した外部機器の制御(「システムにログインする」とか「扉を開ける」など)を行うことが、その個人にしかできなくなるからである。
また、「オドボール」課題(多数の同一刺激の中に稀に出現する刺激に対するボトムアップ型の注意の高まりを誘発)遂行中の事象関連電位の脳波パターンの個人差にもとづいた個人認証システムが知られている。しかし、実用的な脳波認証システムの構築に向けては、事象関連電位を誘発する刺激が誰にでもわかってしまうオドボール課題はリスクが高く、また認証の精度が90%程度と低いという問題がある。
本発明は、これらの問題を解決しようとするものであり、個人認証として、秘匿性が高く、認証の精度の高い、個人認証装置、個人認証方法、システム及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、以下の特徴を有する。
本発明の装置は、脳波による認証装置であって、脳波計と、前記脳波計により得られる複数の刺激事象に対する脳波に対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点の判別モデル間比較に基づき、前記モデルを提供した認証候補者を特定して認証する処理部と、を備えることを特徴とする。前記処理部における、判別モデル間比較に基づく認証候補者の前記特定は、前記判別得点、もしくは前記判別得点から求めた解読精度の、いずれか一方又は両方に基づく。前記脳波は、前記刺激事象に対する認知的処理に関連する脳波であることを特徴とする。前記脳情報を推定する判別モデルは、標的選択課題における脳波から標的を解読できるように、判別モデルの重み付け係数を最適化したものであることを特徴とする。前記認証装置は、さらに、複数の刺激事象を提示する刺激提示部及び前記複数の刺激事象のうちのいずれが標的であるかを提示する標的提示部を備え、前記脳波計により得られる前記脳波は、標的を選択する認知課題に関連する脳波であることを特徴とする。前記刺激提示部は、図形の異なる刺激事象、又は位置のみ異なる刺激事象を提示することを特徴とする。前記処理部の判別モデル間比較に基づく認証候補者の前記特定とは、各刺激種に対する累積判別得点の標準化データにおける標的に対する平均値の、判別モデル間比較による順位、もしくは前記判別得点から求めた解読精度の、判別モデル間比較による順位、もしくは前記判別得点と前記解読精度の両方の累積値の順位の平均値により、最上位を特定することであることを特徴とする。
本発明の装置は、脳波による認証装置であって、脳波計と、前記脳波計により得られる複数の刺激事象に対する脳波を、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する解読モデルによって解読処理して、解読精度を求め、前記解読精度に基づき前記モデル式を提供した認証候補者を特定して認証する処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明の方法は、脳波による認証方法であって、複数の刺激事象により生起される認証対象者の脳波を計測し、前記脳波に対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点の判別モデル間比較に基づき、前記判別モデルを提供した認証候補者を特定して認証することを特徴とする。
本発明のシステムは、脳波による認証システムであって、刺激提示装置と、脳波計と、該脳波計からの脳波データを処理する処理装置とを備える脳波による認証システムであって、前記刺激提示装置は、標的及び非標的からなる複数の刺激事象を、それぞれ複数回提示し、前記脳波計は、複数の刺激事象により生起される認証対象者の脳波を計測し、前記処理装置は、前記脳波に対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点に基づき、前記モデルを提供した認証候補者を特定して認証することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターを、複数の刺激事象をそれぞれ複数回提示する刺激提示手段と、該刺激提示直後の脳波データに対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点に基づき、前記モデルを提供した認証候補者を特定して認証する処理手段と、認証結果を提示する提示手段として機能させるためのプログラムである。
本発明により、脳波を解析することにより、秘匿性があり、かつ信頼度の高い認証が可能となった。
本発明によれば、従来の脳波を用いた認証では、実現できなかった認証精度95パーセントを短時間(5ブロック)で達成できた。刺激種の種類や図形判別行動課題や位置判別課題を適宜併用することにより、さらに精度を高めることができる。
本発明によれば、認証対象者や認証候補者は、パスワードを記憶する必要がないので、健常者は勿論、運動障がい者等にも、有効である。また、脳波による認証であるので、複製されるおそれがない。
本発明の脳波解読による個人識別の概要を示す図。 本実施の形態における脳波による個人識別用行動課題の図形判別の例を説明する図。 本実施の形態における脳波による個人識別用行動課題の位置判別の例を説明する図。 本発明の装置を示す概略図。 第1の実施の形態における判別得点(累積)の推移を説明する図。 第1の実施の形態における第1ゲームの例を説明する図。 第1の実施の形態における第2ゲームの例を説明する図。 第1の実施の形態における解読精度の推移を説明する図。 第2の実施の形態における個人認証の例の解読精度の推移を示す図。 第2の実施の形態における個人認証の例の個人認証の結果を示す図。
本発明の実施形態について以下説明する。
本発明は、脳波の解析による生体認証に関し、個人識別を脳波のみで可能とする個人認証技術である。
本発明は、脳活動、特に頭皮上で記録される脳波の種類である事象関連電位に着目して、刺激事象の提示に対する脳の反応性を分析することにより、個人識別するものである。具体的には、主として、刺激事象提示、脳波計測、脳波データ解析、個人識別、識別結果の提示の要素を含む。
本発明の装置は、脳波計測用ヘッドギアと、実験制御およびデータ解析用のコンピューターと、被験者用サブモニター(表示画面(刺激提示用))とを備える。
図1は、本発明の個人認証方法のための、脳波解読による個人識別を説明する概略図である。本発明では、図1に示すように、次のステップ(A)(B)(C)で脳波による個人認証を行う。
(A)ID不明の人物の脳波を計測する。
(B)事前登録によりデータベース登録された各人物の判別モデルによって判別得点又はさらに解読処理を進めて解読精度を算出する。
(C)判別得点又は解読精度のいずれか一方、又は両方に基づき、最大のモデルを提供した人物を特定する。
図1を詳しく説明する。ハテナマークは、認証対象者がID不明の人物であることを示す。輪郭が異なる顔は、事前登録によりデータベース登録された人物を示す。これらの人物の判別モデル式(判別モデルとも呼ぶ。)によって解読精度を算出すると、解読精度が、0.50、0.75、0.98、0.43、0.28となり、最大値0.98のモデルを提供した人物(丸い輪郭)を、認証対象者であると判定して、個人認証を行う。脳波の解読モデルの例として、2クラスのパターン識別モデルを用いることができ、例えば、線形判別分析によるモデル式、サポートベクターマシンなどが挙げられる。本発明における解読モデルにおいては、これらのモデル式を使用できる。
ステップ(A)において、個人認証のために、ユーザー(個人認証対象者)が提供するものは、図形判別あるいは位置判別に関する認知的判断が必要な「ターゲット(以下、標的とも呼ぶ。)選択課題」を遂行中の脳波データである。
図2に、本実施の形態における脳波による個人識別用行動課題の図形判別の例を示す。図形判別に関するターゲット選択課題では、時系列的に提示される複数種類の絵カードのうち、予め決めたターゲットが出現した時に、それを意識するだけである。
図3に、本実施の形態における脳波による個人識別用行動課題の位置判別の例を示す。
セキュリティレベルをあげるために、ターゲットを変えて複数回実施するのが良い。
両課題とも、複数の視覚刺激のうち、ユーザーが心の中で選ぼうとしているターゲットを脳波からうまく解読できるかどうかを指標として個人認証を行う。一度登録された人物であれば、自分自身のモデルを用いたときのみ、高い精度で解読することが可能であり、認証のための証拠となりうる。
同一ユーザーでも、2種の課題で脳波を解読するために必要なモデルは異なるため、2種類の課題において共に高い精度で解読に成功することを条件にすることにより、セキュリティレベルを高めることができる。特に、図形判別と位置判別では、脳活動の内容が異なるため、脳波を解読するために必要なモデルが異なるので、併用することにより、さらにセキュリティレベルが高まる。
本発明の個人認証方法では、個人識別を行うための、個人の脳波の特徴的データを事前登録しておく。即ち、本発明の個人認証方法は、「個人識別のための事前登録」ステップを備える。
(第1の実施の形態)
本実施の形態を図を参照して以下説明する。
図4は、本実施の形態による装置及び方法を模式的に示す図である。図4の個人認証対象者への刺激提示1で図示されるように、刺激提示用の表示画面を個人認証対象者に見せて、個人認証対象者の頭皮上脳波を脳波計(図中、脳波アンプ4)により計測記録する。個人認証対象者は、脳波を測定するための脳波計電極3を頭に装着する。例えば、脳波計電極を固定したヘッドキャップを用いる。表示画面(モニター)に様々な視覚刺激を提示する。脳波計により脳波生波形のデータを得る。脳波生波形のデータをコンピューター6等の処理装置で解析処理して、個人認証の判定結果を表示画面等に示す。図4において、脳波電極の位置する頭部から脳波アンプ4に、そして、脳波アンプ4からコンピューター6に、太い矢印を図示したが、これは有線又は無線により信号が伝達されることを模式的に図示したものである。
図2は、本実施の形態における、図形判別用の刺激事象の提示と、これに対する個人認証対象者の脳波の反応とを、時間経過と共に模式的に示す図である。図2に示すように、刺激事象(注意喚起事象、テスト刺激事象ともいう。)、例えば簡単な図形を1事象(1枚)ずつ個人認証対象者に提示する。これを見た個人認証対象者の脳波を計測し、該脳波をコンピューター等の脳波解析処理装置により解析する。刺激事象は、記号、イラスト、絵、写真などである。これは後述する事前登録及び個人認証の両方の工程で共通する図形判別用課題である。
[事前登録における(a)刺激事象提示と該刺激事象に対する脳波測定]について、具体的に説明する。
複数の刺激事象、例えば8個の図形のうち、1つをターゲットとして被験者に教示し、順次提示される刺激事象が当該ターゲットであれば頭の中でその提示回数を数える認知課題を、各被験者に実施して、その際の脳波を計測する。頭頂部を中心にして頭皮上に設置した単一もしくは複数の電極からの脳波を計測する。計測は、次の手順で行う。なお、電極位置は、標準電極配置法(10%法)に基づき8箇所に配置して行った。
(1) 複数の視覚刺激(図形、イラスト、絵、写真、動画像等)を被験者に提示する。例えば、連続的に、視覚刺激(図2では簡単な図形)を、紙芝居のように擬似ランダムな順番で、コンピューターの表示画面等に提示する(図2参照)。なお、視覚刺激に限定されることはなく、聴覚刺激(音、音声、音楽等)、触覚刺激、臭覚刺激等で実施することもできる。
(2) その際、複数の視覚刺激(図2では、複数の幾何学図形(三角形、菱形、星形、双楕円形、四角形、円形、ハート形、クローバ形等))のうち一つ(例えば星形)を「ターゲット」として個人認証対象者に教示しておく。個人認証対象者は、ターゲットの刺激に対してのみ、その提示回数を頭の中でカウントするよう教示してカウントさせる作業を行う。特定の視覚刺激をターゲットとする一連の刺激提示を1ゲームと表現することとする。すべての視覚刺激(8種類)の1回ずつの擬似ランダム提示を1ブロックとするとき、各ゲームにおいては連続的に5ブロック提示を行う。この場合、どの視覚刺激も5回提示される。各視覚刺激の1回あたりの提示時間は750ミリ秒間で、250ミリ秒のブランク後、次の視覚刺激を提示する。
(3) 短い休憩を挟んだ後、別ゲーム、つまり「ターゲット」とする刺激事象の教示を順次変えた状態で、上記(2)を実行する。これを繰り返して、複数の視覚刺激の全てについて「ターゲット」として実施する。例えば8個の図形で実施する場合、合計8ゲーム実施する。個人認証対象者間で共通のターゲットを用いる。
図2の下部に示した脳波データは、「標的」を星形と教示して被験者に視覚刺激を見せてカウントさせた時の、各視覚刺激に対応する脳波データの例である。図に模式的に示したように、ターゲット(星形)の視覚刺激に対する脳波データは、ノンターゲット(三角形、菱形、双楕円形)の視覚刺激に対する脳波データと比べ、脳波の反応が大となる。同様に、他のターゲットを教示した場合においても、脳波データのうち、ターゲットの視覚刺激に対する脳波データは、ノンターゲットの刺激に対する脳波データと比べると、脳波の反応が多くの場合、大となっている。
ターゲット選択課題において取得されたデータには、ターゲット提示直後の反応とノンターゲット提示直後の反応が含まれている。
ここで、刺激(視覚刺激、聴覚刺激、臭覚刺激、触覚刺激等。)に対する脳波について説明する。本実施の形態では、刺激に対して事象関連電位(または事象関連脳波という。)と呼ばれる脳波電位を利用する。事象関連電位は、認知過程に影響を与える、外的または内的事象の発生タイミングと連動して生じる一過性の脳波であり、P300(刺激提示後300ミリ秒後の陽性の電位変化。)などがある。
[事前登録における(b)脳波データの分析処理とデータベース登録]について、具体的に説明する。
ターゲット提示直後の脳波データとノンターゲット提示直後の脳波データの2種類のタグ付けデータに対して線形判別分析を行い、判別モデル式を生成する。本発明の実施の形態では、ターゲットの脳波データには値が正に、ノンターゲットの脳波データには値が負になるような出力を行えるように、モデル式の重みづけ係数を最適化する。
判別モデル式の重み付け係数を、個人毎に、かつ刺激事象毎に、本実施の形態の装置の記憶部に、記憶しておく。複数の個人認証対象者の同様のデータを記憶部に蓄積しデータベースとする。
以下数式を用いて判別得点について詳細に説明する。例えば、次式で表される線形判別関数によって各視覚刺激の提示1回分に対する判別得点(y)を算出する。
Figure 0006373402
yの式において、xはあるチャネルのある時点における脳波データ(電圧)の値である。xの種類はチャンネル数(被験者の頭部の頭皮上の複数の測定箇所における脳波データを得るので、測定箇所の数に応じたチャンネル数)とデータポイントを掛け合わせた種類(n)が存在する。各脳波データに対する重みづけ係数wと定数項cは線形判別分析によって求めることができる。
[個人認証のステップ(A)における、刺激事象提示と該刺激事象に対する脳波測定]について、具体的に説明する。
上述の事前登録で使用した同じ刺激種を用いて、[事前登録における(a)刺激事象提示と該刺激事象に対する脳波測定]で説明した方法と同様に、脳波測定を行う。即ち、複数の刺激事象、例えば8個の図形のうち、1つをターゲットとして被験者に教示し、順次提示される刺激事象が当該ターゲットであれば頭の中でその提示回数を数える認知課題を、各被験者に実施して、その際の脳波を計測する。
個人認証の際には、複数の刺激種のうちの全てをターゲットとして設定する必要はなく、個人識別が可能であれば、全ゲームを実施する必要はない。また、個人識別が可能なところで、打ち切ってもよい。
[個人認証のステップ(B)]について、具体的に説明する。
データベースに登録されている複数の登録者の判別モデル式を用いれば、認証目的の新たな脳波データ(認証される場面において計測される脳波データ)に対して「ターゲットらしさ」に関する定量化が可能となる。即ち、本実施の形態では、認証対象者(被験者)についての各刺激に対して、データベースに登録されている複数の登録者の判別モデル式を用いて、それぞれ判別得点を算出し、刺激種ごとにその得点を累積する。
最終ブロックにおける被験者の脳波データから得られた累積判別得点が最大となった刺激種が、ターゲットとして設定した刺激種と一致した場合に「解読成功」とカウントする。全ゲーム(例えば8ゲーム)中、何ゲームの解読に成功したかによって「解読精度」を計算する。解読精度は0/8〜8/8で変動する。一般に解読精度は刺激提示の繰り返し回数(ブロック数)の増加と共に高まる。しかし、解読精度は、最終結果が同じでも、被験者によって、最初から高い場合や途中から高くなる場合があるので、ブロック数の増加に伴う解読精度の増加の過程が異なる。そこで、個人認証システムとしては、解読精度のブロック平均を解読精度の詳細データとして用いることが好ましい。
図5は、認証対象者(被験者)の各刺激(本図の(1)〜(8))に対して、データベースに登録されている複数の登録者毎の判別モデル式を用いて、それぞれ判別得点を算出し、刺激種ごとにその得点を所定の時間経過で表示)累積した、判別得点の推移を示すグラフである。図5の縦軸は累積された判別得点を示し、横軸は時間経過をブロック数(1ブロックから5ブロック)で示した。標的をカウントする認知課題を遂行する際の、各ブロックにおける刺激毎の脳波データの判別得点を累積していくと、5ブロックの累積で、特定の刺激事象(4)は累積判別得点が6を超え最高値を示していることがわかる。他の刺激事象(1)(2)(3)(5)・・・(8)の累積判別得点はブロックを累積していくと低く安定していることがわかる。
図6は、目標(ターゲット)をID−1(例えば星形図形)と教示した第1ゲームにおいて、8個の刺激事象の判別得点をレーダーチャートで示した図である。図6では、ID−1の判別得点が他の判別得点より大で最大であるので、教示した目標と判別得点最大のものが一致した解読成功の例を示している。
図7は、目標(ターゲット)をID−2(例えば三角形)と教示した第2ゲームにおいて、8個の刺激事象の判別得点をレーダーチャートで示した図である。図7では、ID−4の判別得点が他の判別得点より大で最大であるので、教示した目標と判別得点最大のものが不一致となる解読失敗の例を示している。
本実施の形態では、教示した目標と判別得点最大のものが一致した解読成功の数を、全体数(教示した目標と判別得点最大のものが不一致であった解読失敗の数と解読成功の数の和)で除した数値を、解読精度とした。8個の刺激事象を用いて、8個のいずれも目標として教示して実施した場合は、解読精度は、0/8〜8/8となる。
図8は、本実施の形態における、解読精度の推移を表すグラフの例である。図8の縦軸は解読精度を示し、横軸は時間経過をブロック数(1ブロックから5ブロック)で示した。図8は、累積判別得点から解読精度を算出して実施した例であるが、標的をカウントする認知課題を遂行する際の、ブロック毎の脳波データの判別得点から、解読精度を求めることもできる。当該ブロックまでを実施した際の脳波データの累積判別得点からそのブロックにおける解読精度を算出することができる。この解読精度の推移も含めて数値化する手法として、例えば解読精度のなす曲線の積分値により数値化することが可能であり、実施の形態1〜3ではこの値の高さを指標として判別モデル間の比較を行う。
図8に示すように、一般にブロック回数が増加すると解読精度が上がる。
刺激種が8種で、ブロック数が5ブロックの例で説明したが、認証のための脳波計測において、ブロック数を適宜設定することができる。認証対象者の各刺激に対する脳波データに対して、データベースに登録されている複数の登録者毎の判別モデル式を用いて、それぞれ判別得点を算出した後、刺激種ごとに該判別得点を所定の時間経過(ブロック数)累積して、各ブロックにおける被験者の脳波データから得られた累積判別得点が最大となった刺激種が、ターゲットとして設定した刺激種と一致した場合に「解読成功」とカウントして、全ゲーム(例えば8ゲーム)中何ゲームの解読に成功したかによって「解読精度」を計算する。
[個人認証のステップ(C)における、解読精度が最大のモデルを提供した人物の特定]について具体的に説明する。
ステップ(B)で得られた解読精度のうち、解読精度が最大となった判別モデル式を提供した登録者を特定する。認証対象者が、予め登録されている認証候補者の中の前記特定した登録者であるとの認証を行う。
なお、事前登録されている対象候補者の、アルファベットや数字等のIDの入力を、認証対象者に求めて、該IDと、解読精度が最大として特定された登録者とが一致することを判定して、認証することができる。
認証の信頼度をより高めるために、指紋認証等の公知の認証方法と併用してもよい。
実施の形態では、刺激を主に視覚刺激について説明したが、視覚刺激に代えて聴覚刺激、接触刺激、臭覚刺激等を与えて対応する脳波を計測して解析するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、図2に示すような、脳波による個人識別用行動課題が図形判別である例で説明したが、本実施の形態では、図3に示すような、脳波による個人識別用行動課題として位置判別を用いる。本実施の形態は、位置判別に関する視覚刺激を扱う以外は、第1の実施の形態と、同様である。
位置判別に関するターゲット選択課題では、画面上の複数(例では8箇所)の位置のうちのどこかがランダムにフラッシュされ、その一つがターゲットとなる。位置判別の選択課題でも、ターゲットは、位置を変えて複数回実施する。行動課題が、図形判別の場合と位置判別の場合とでは、脳の認知機能が異なる。位置判別は、異なる図や絵の判別とは異なり、高速で判別する機能を脳が持っているので、認証もより速くできることが期待できる。
図9、10は、脳波による個人認証実験の結果の例である。位置判別に関するターゲット課題で実施した。フラッシュする位置のみが異なる8つの視覚刺激を提示する際に、1つをターゲットとして被験者に教示し、順次提示される刺激が当該ターゲットであれば頭の中でその提示回数を数える認知課題を、認証候補者となる各被験者に実施して、その際の脳波を計測した。予め判別モデル式を登録する事前登録の際には、8ゲーム、15ブロックのデータで、判別モデル式を生成した。次に、認証対象者に対する個人認証のステップでは、事前登録と同じ条件で、8ゲーム、5ブロックの実験を行い、得た認証対象者の脳波データに対して、先に事前登録した候補対象者(図では判別モデル提供者と記載)のそれぞれの判別モデル式を適用して、解読精度を求めた。図9は、候補対象者の判別モデル式を適用した解読精度が、ブロックの累積に従ってどのように推移するかを示す図である。17番の候補対象者の判別モデル式を適用した場合が、その他の候補対象者の判別モデル式を適用した場合より、解読精度の値が最大であることが分かる。解読精度の推移をみると、ブロック数を増加して解読精度を累積していくと、3ブロック以上の累積で、17番の場合が、解読精度が最大になることがわかる。図10は、図9の結果に基づき、判別モデル提供者1番から20番に対する解読精度を、全ブロック平均で示した図である。実験の結果から、被験者17番(Sbj.17)の脳波データに関して最も高い解読精度を示したものは、その被験者の判別モデルであることがわかる。同様の実験を20名分の認証実験に対して行った結果、19名の被験者のデータに関して同様の現象が確認された。このことから、認証の精度は95%であった。従来の脳波データを用いる認証の精度より高い。また、認証ができなかった1名について検討したところ、解読精度が最大である候補対象者の次点であったので、例えばブロック数を増加させることにより、認証の精度を100%にすることが可能である。
(第3の実施の形態)
第1及び第2の実施の形態では、脳波による個人識別用行動課題が図形判別である例と位置判別である例を説明したが、本実施の形態では、図形判別の課題と位置判別の課題の両方について、判別モデル式の事前登録と、個人認証を行う。また、個人認証の際には、最初に行った課題において2位以下と解読精度の差が生じている場合には、もう一方の課題を実施しないというように、適宜、図形判別の課題と位置判別の課題のいずれか一方を省略してもよい。
(第4の実施の形態)
第1〜3の実施の形態では、解読精度に着目した個人認証について説明したが、本実施の形態は、解読精度に換えて、解読精度を求める際に算出した判別得点自体に着目した個人認証を行うものである。図5に示すように、判別得点(累積)は各刺激種単位で算出される。これを利用して、本実施の形態では、各刺激種に係る判別得点や累積判別得点の値の高さを、複数の認証候補者複数の判別モデル間で比較して認証する。
以下、ターゲット刺激課題におけるターゲット教示1回のゲーム(第1の実施の形態の1ゲーム)を、一回の解読試行として、具体的に説明する。認証を求める認証対象者の脳波を計測し、該脳波データに対して、データベースに登録されている複数の登録者のそれぞれの判別モデルを用いて、ある特定の刺激種が標的になる解読試行ごとに、全ブロック分を累積した判別得点を刺激種ごとに算出する。これによって得られた刺激種分の累積判別得点を平均値が0、標準偏差が1となるように標準化し、標準累積判別得点を算出する。全解読試行に対してこの計算を行った後、標的に対する標準累積判別得点の平均値を求める。この作業をデータベースに登録されている各判別モデルに対して行う。その結果から、標的に対する標準累積判別得点が最大となる判別モデルを提供した人物を、当該人物として推定して、認証する。
他の具体例として、解読試行ごとに累積判別得点の高い順から順位をつけ、全解読試行に対する順位データの平均値を比較して最上位(1位)となる判別モデルを提供して、認証することもできる。
本実施の形態の場合、刺激種全てを標的にした解読試行を行わなくとも、刺激種1種、又は一部を標的とした解読試行でも認証作業ができる。最大である8種類の刺激のそれぞれ標的にした解読試行(8回の解読試行)に対して、標準累積判別得点を求めてからそれらの平均値を用いて、最も適した判別モデルを割り出す方法は、より認証精度は高くなる。刺激群の繰り返し回数であるブロックに関しても短縮は可能であり、最低1ブロック(標的を含む8種類の刺激を1回ずつ提示する)から認証可能である。
さらに、第1〜3の実施の形態においても、解読精度の推移の平均を高い順に並べた順位と、累積判別得点の高い順に並べた順位の平均を求めて最上位(1位)を決定して認証することもできる。
第1〜4の実施の形態では、認証対象者がデータベースに登録されているうちのいずれかの人物であるという前提に立って、そのうちの誰であるかを特定するために脳波に着目した認証方法を提示した。しかしながら、実際的な認証場面ではデータベースに登録されていない人物が認証の対象となる場合もある。このような場合に、登録外人物を排除するための手法としては解読精度に着目するのが有効であると考えられる。つまり、認証対象者がデータベースに登録されているいずれかの人物であれば、自らのモデルを使えば、認知課題の解読精度は非常に高くなるはずである(これまでの知見では90%以上)。それゆえ、例えば解読精度の閾値を0.7(70%)と設定して、もし、この閾値を下回るような解読精度を示した場合には否認、つまりデータベースには登録されていない人物と判断できる。なお、この閾値の設定を低くしすぎると、データベースの非登録者を間違って、登録者の誰かとして認証してしまうリスクが増加し、逆に閾値の設定を高くしすぎると、データベース登録者を間違って非登録者として否認してしまうリスクが増加する。そのため、どちらのリスクをより排除したいかによって、閾値の設定は決められるべきである。なお、このような閾値設定による認証/否認の手法として、解読精度のかわりに標的に対する累積判別得点(の平均値)を指標として用いることも可能である。また、この指標と解読精度の両方で閾値設定することも可能である。
上記実施の形態等で示した例は、発明を理解しやすくするために記載したものであり、この形態に限定されるものではない。
1 被験者への刺激提示
3 被験者の脳波計電極
4 脳波アンプ
6 コンピューター

Claims (11)

  1. 脳波による認証装置であって、
    脳波計と、
    前記脳波計により得られる複数の刺激事象に対する脳波に対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点の判別モデル間比較に基づき、前記判別モデルを提供した認証候補者を特定して認証する処理部と、
    を備えることを特徴とする脳波による認証装置。
  2. 前記処理部における、判別モデル間比較に基づく認証候補者の前記特定は、前記判別得点、もしくは前記判別得点から求めた解読精度の、いずれか一方又は両方に基づくことを特徴とする請求項1記載の脳波による認証装置。
  3. 前記脳波は、前記刺激事象に対する認知的処理に関連する脳波であることを特徴とする請求項1記載の脳波による認証装置。
  4. 前記脳情報を推定する判別モデルは、標的選択課題における脳波から標的を解読できるように、判別モデルの重み付け係数を最適化したものであることを特徴とする請求項1記載の脳波による認証装置。
  5. 前記認証装置は、さらに、複数の刺激事象を提示する刺激提示部及び前記複数の刺激事象のうちのいずれが標的であるかを提示する標的提示部を備え、
    前記脳波計により得られる前記脳波は、標的を選択する認知課題に関連する脳波であることを特徴とする請求項1記載の脳波による認証装置。
  6. 前記刺激提示部は、図形の異なる刺激事象、又は位置のみ異なる刺激事象を提示することを特徴とする請求項5記載の脳波による認証装置。
  7. 前記処理部の判別モデル間比較に基づく認証候補者の前記特定とは、各刺激種に対する累積判別得点の標準化データにおける標的に対する平均値の、判別モデル間比較による順位、もしくは前記判別得点から求めた解読精度の、判別モデル間比較による順位、もしくは前記判別得点と前記解読精度の両方の累積値の順位の平均値により、最上位を特定することであることを特徴とする請求項1記載の脳波による認証装置。
  8. 脳波による認証装置であって、
    脳波計と、
    前記脳波計により得られる複数の刺激事象に対する脳波を、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する解読モデルによって解読処理して、解読精度を求め、前記解読精度に基づく判別モデル式を提供した認証候補者を特定して認証する処理部と、
    を備えることを特徴とする脳波による認証装置。
  9. 複数の刺激事象により生起される認証対象者の脳波を計測し、
    前記脳波に対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点の判別モデル間比較に基づき、前記判別モデルを提供した認証候補者を特定して認証することを特徴とする脳波による認証方法。
  10. 刺激提示装置と、脳波計と、該脳波計からの脳波データを処理する処理装置とを備える脳波による認証システムであって、
    前記刺激提示装置は、標的及び非標的からなる複数の刺激事象を、それぞれ複数回提示し、
    前記脳波計は、複数の刺激事象により生起される認証対象者の脳波を計測し、
    前記処理装置は、前記脳波に対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点に基づき、前記判別モデルを提供した認証候補者を特定して認証することを特徴とする脳波による認証システム。
  11. コンピューターを、
    複数の刺激事象をそれぞれ複数回提示する刺激提示手段と、
    該刺激提示直後の脳波データに対して、予め蓄積されている認証候補者毎の、脳情報を推定する判別モデルによって判別得点を求め、前記判別得点に基づき、前記モデルを提供した認証候補者を特定して認証する処理手段と
    認証結果を提示する提示手段として機能させるためのプログラム。
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