JP6372918B2 - 導電性組成物、導電性組成物の製造方法、帯電防止樹脂組成物ならびに帯電防止樹脂皮膜 - Google Patents

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Description

本発明は、π共役系導電性高分子を含有し、溶媒中に分散可溶化する導電性組成物、その製造方法、当該導電性組成物と樹脂成分とを混合して成る帯電防止樹脂組成物、ならびに当該帯電防止樹脂組成物を硬化させて成る帯電防止樹脂皮膜に関する。
一般的に、主鎖がπ電子を含む共役系で構成されるπ共役系導電性高分子は、電解重合法あるいは化学酸化重合法により合成される。電解重合法では、ドーパントとなる電解質と、π共役系導電性高分子を形成するための前駆体モノマーとの混合溶液を用意し、当該溶液中に電極を配置すると共に予め形成した電極材料などの支持体を浸漬しておき、電極間に電圧を印加することによって、π共役系導電性高分子が当該支持体表面にフィルム状に形成される。このように、電解重合法は、電解重合用の装置を必要とし、かつバッチ生産となることから、大量生産性に劣る。一方、化学酸化重合法では、上記のような制約は無く、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーに酸化剤と酸化重合触媒とを添加し、溶液中で大量のπ共役系導電性高分子を製造することができる。
しかし、化学酸化重合法では、π共役系導電性高分子を構成する主鎖の共役系の成長に伴い、溶媒に対する溶解性が乏しくなるため、π共役系導電性高分子は、溶媒に不溶の固体粉末で得られる。このため、塗布等の手法によって、プラスチック等の各種基材上にπ共役系導電性高分子の膜を均一な厚みにて形成することは難しい。かかる理由から、π共役系導電性高分子に官能基を導入して溶媒に可溶にする方法、バインダ樹脂にπ共役系導電性高分子を分散させて溶媒に可溶化する方法、π共役系導電性高分子にアニオン基含有高分子酸を添加して溶媒に可溶化する方法などが試みられている。
例えば、π共役系導電性高分子の水への溶解性を向上させるため、分子量2,000〜500,000のアニオン基含有高分子酸としてのポリスチレンスルホン酸の存在下にて、酸化剤を用いて、3,4−ジアルコキシチオフェンを化学酸化重合し、ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)水溶液を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、ポリアクリル酸の存在下で、π共役系導電性高分子を形成するための前駆体モノマーを化学酸化重合し、π共役系導電性高分子コロイド水溶液を製造する方法も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
さらに、有機溶剤に可溶若しくは分散して有機樹脂と混合可能な導電性溶液を製造する方法も提案されている。その一例として、ポリアニリンの有機溶剤溶液およびその製造方法が知られている(例えば、特許文献3を参照)。また、ポリアニオンと真性導電性高分子とを含む水溶液から有機溶剤への転相による溶媒置換法も知られている(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6および特許文献7を参照)。また、凍結乾燥後の真性導電性高分子を有機溶剤に溶解させる方法も知られている(例えば、特許文献8を参照)。しかし、これらの方法では、ポリアニリンの例のように他の有機樹脂との混合が困難であり、加えて、多量の水を含む溶剤系に限られるという問題がある。水が少量若しくは実質的に水を含まない場合であっても、上記文献(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6および特許文献7を参照)のように、アミン化合物を用いることに起因して、樹脂と混合した場合の経時的な色調劣化、導電性高分子へのポリアニオンのドープがアミンによって徐々に引き抜かれて導電性が経時的に低下するという問題がある。
また、特徴的な例としてイソシアネート系化合物を用いた樹脂に導電性を付与する場合、アミンによる導電性高分子の凝集が起こるという不具合がある。さらには、付加硬化型シリコーン樹脂に導電性高分子を混合すると、アミンによる硬化阻害が生じ、シリコーン樹脂の硬化が不十分となるという欠点もある。
上述のように、これまでに、π共役系導電性高分子を含む導電性高分子溶液は、水溶液でありながらも、上記先行技術(特許文献1〜8開示の技術)により有機溶剤にその一部若しくは全部を置換した導電性高分子溶液が提案されている。さらに、アミン系化合物に代えてエポキシ系化合物を添加し、アミン系化合物の添加に伴う欠点を解消しつつ、ポリアニオンにおけるドープに要したアニオン以外のアニオンとエポキシ系化合物との反応生成物を形成して、有機溶剤を主とする溶媒中にて安定的に導電性高分子を分散させた導電性高分子溶液も提案されている(特許文献9を参照)。
特開平7−090060号公報 特開平7−165892号公報 国際公開WO2005/052058 特開2006−249303号公報 特開2007−254730号公報 特開2008−045061号公報 特開2008−045116号公報 特開2011−032382号公報 国際公開WO2014/125827号公報
しかし、上述した従来の技術では、いずれも、導電性高分子に対してアミン系化合物を用い、水相から有機相に転相するものであるため、アミン系化合物に由来する上記欠点を克服することはできない。また、エポキシ系化合物を添加することにより、有機溶剤中に導電性高分子を安定的に分散させることはできるが、導電性をもっと高めたいとの要望がある。
本発明は、有機溶剤を主とする溶媒に安定的に分散可溶な導電性組成物を用いて、上記のアミン系化合物由来の問題、例えば付加型シリコーンが固まりにくいなどの問題が少なく、かつ導電性に優れた透明導電膜を形成することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、アミン系化合物、エポキシ系化合物を使用せず、カルボン酸ハライド系の化合物を使用する全く新しい技術を開発して、本発明の完成に至った。具体的な課題解決手段は、以下のとおりである。
上記目的を達成するための一実施の形態に係る導電性組成物は、(a)π共役系導電性高分子と、(b)ポリアニオンと、(c)下記の化学式(1)で表される化合物とを含む導電性組成物である。
Figure 0006372918
(Rは特に限定されない基を、XはCl、Br、I、Fのいずれかを、それぞれ表す。)
別の実施の形態に係る導電性組成物は、さらに、(b)ポリアニオンと(c)化学式(1)で表される化合物との反応生成物を含む。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、また、重量比にて有機溶剤:水=90:10〜100:0の範囲の溶媒に分散した状態にある。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、また、有機溶剤に可溶な(d)バインダ樹脂をさらに含む。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、さらに、(d)バインダ樹脂を硬化性オルガノポリシロキサン組成物とする。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、また、(a)π共役系導電性高分子を、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、およびこれらの内の2以上の共重合体からなる群から選択される少なくとも1種以上の繰り返し単位を有する高分子とする。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、また、(a)π共役系導電性高分子を、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)またはポリピロールとする。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、また、(b)ポリアニオンのアニオン基が、スルホン酸基、リン酸基およびカルボキシ基から選択される1種若しくは2種以上から成るものとする。
別の実施の形態に係る導電性組成物は、また、(b)ポリアニオンを、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリル酸アルキレンスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)またはそれらの1種以上を共重合構成体として含む。
また、一実施の形態に係る導電性組成物の製造方法は、上述のいずれかの導電性組成物を製造する方法であって、π共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の水分散体に、化学式(1)で表される化合物を添加し、少なくとも水分を除去する工程を含む製法である。
また、一実施の形態に係る導電性組成物の製造方法は、上述のいずれかの導電性組成物を製造する方法であって、化学式(1)で表される化合物を、π共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の水分散体に添加し、水に不溶の有機溶媒への転相を行い、少なくとも水分を除去する工程を含む製法である。
また、一実施の形態に係る導電性組成物の製造方法は、上述のいずれかの導電性組成物を製造する方法であって、化学式(1)で表される化合物を、予め水分を低減したπ共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の乾燥固体に添加する工程を含む製法である。
また、一実施の形態に係る帯電防止樹脂組成物は、上述のいずれかの導電性組成物と、有機溶剤に溶解した樹脂溶液とを混合して成る。
また、一実施の形態に係る帯電防止樹脂皮膜は、上述の帯電防止樹脂組成物から有機溶剤を低減せしめ硬化して成る。
本発明によれば、有機溶剤を主とする溶媒に安定的に分散可溶な導電性組成物を用いて、アミン系化合物由来の問題、例えば付加型シリコーンが固まりにくいといった問題が少なく、かつ導電性に優れた透明導電膜を形成することができる。
以下、本発明に係る導電性組成物およびその製造方法、その導電性組成物を含む帯電防止樹脂組成物ならびに帯電防止樹脂皮膜の各実施の形態について説明する。
<A 導電性組成物およびその製造方法の実施の形態>
1.導電性組成物
本発明の実施の形態に係る導電性組成物は、(a)π共役系導電性高分子と、(b)ポリアニオンと、(c)下記の化学式(1)で表される化合物と、を含む。本願において、(c)下記の化学式(1)で表される化合物は、この実施の形態に係る導電性組成物中に単に分散していても良く、また、(b)ポリアニオンと反応して反応生成物を形成していても良い。この実施の形態に係る導電性組成物は、水を主とする溶媒に分散したものでも良く、また有機溶剤を主とする溶媒に分散したものでも良い。
Figure 0006372918
(Rは特に限定されない基を、XはCl、Br、I、Fのいずれかを、それぞれ表す。)
ポリアニオンがπ共役系導電性高分子にドープすることにより、π共役系導電性高分子とポリアニオンとの複合体が形成される。ポリアニオンにおいては、全てのアニオン基がπ共役系導電性高分子にドープせず、余剰のアニオン基を有している。この余剰のアニオン基は親水基であるから、複合体を水に可溶化させる役割を果たす。当該複合体を有機溶剤に可溶化させるためには、親水基としてのアニオン基に対して何らかの作用を及ぼし、その親水性を低下せしめる必要がある。前記化学式(1)で表される化合物は、上記親水性を低下させるのに寄与している。
本願で用いられるポリアニオンをドーパントとしている真性導電性高分子は、おおよそ数十ナノメータの粒子径を持つ微粒子から形成される。かかる微粒子は、界面活性剤の作用をも持つポリアニオンの存在によって可視光領域において透明であって、溶媒中に微粒子が溶解しているように見える。実際には、当該微粒子は溶媒中に分散しているが、本願では、この状態を「分散可溶化」の状態と称している。溶媒は、有機溶剤を主とする溶媒である。ここで、「有機溶剤を主とする」とは、溶媒中に占める有機溶剤が50%を超えることを意味する。特に、溶媒は、重量比にて有機溶剤:水=90:10〜100:0の範囲であるのが好ましい。
1.1 製造方法
この実施の形態に係る導電性組成物は、π共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の水分散体に、前記化学式(1)で表される化合物を添加し、少なくとも水分を除去する工程を含む製造方法にて得られる。また、この実施の形態に係る導電性組成物は、前記化学式(1)で表される化合物を、π共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の水分散体に添加し、水に不溶の有機溶媒への転相を行い、少なくとも水分を除去する工程を含む製造方法にて得ることもできる。さらに、この実施の形態に係る導電性組成物は、前記化学式(1)で表される化合物を、予め水分を低減したπ共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の乾燥固体に添加する工程を含む製造方法にて得ることもできる。
この実施の形態に係る導電性組成物は、より詳しくは、一例ではあるが、以下の方法によって製造することができる。
(1)導電性高分子/ポリアニオン複合体を分散させた水分散体からの製造方法
導電性高分子/ポリアニオン複合体を分散させた水分散体は、導電性高分子用のモノマーとドーパントとが共存した水溶液または水分散体の状態に、酸化剤の存在下で重合を行うことで得られる。ただし、このようなモノマーからの重合のみならず、市販の導電性高分子/ドーパント複合体の水分散体を用いても良い。市販の導電性高分子/ドーパント複合体の水分散体としては、例えば、Heraeus社のPEDOT/PSS複合体の水分散体(商品名: Clevios)、アグファ社のPEDOT/PSS複合体の水分散体(商品名: Orgacon)などを挙げることができる。
導電性組成物は、上記水分散体に、化学式(1)で表される化合物(以後、適宜、「カルボン酸ハライド」、「酸ハライド」あるいは「酸ハロゲン化物」という)を溶剤と共に添加後、好ましくはアニオンとカルボン酸ハライドの基とを反応させて、その後に溶液を濃縮、濾別あるいは乾固して得られる。その後、好適には、得られた濃縮物あるいは固体を、有機溶剤を主とする溶媒中に可溶若しくは分散させて、塗料の形態で使用する。また、上記水分散体に、カルボン酸ハライドを溶剤と共に添加後、好ましくはアニオンとカルボン酸ハライドの基を反応させている間若しくは反応後に、水に不溶の有機溶剤を加えて、水不溶の溶剤相(有機相ともいう)に導電性組成物を転相させ、必要に応じて脱水などの工程を経た後に、導電性組成物を、有機溶剤を主とする溶媒(例えば、量比にて有機溶剤:水=90:10〜100:0の範囲の溶媒)中に可溶若しくは分散させても良い。ただし、アニオンとカルボン酸ハライドとは必ずしも反応していなくても良い。
(2)凍結乾燥された導電性高分子/ポリアニオン複合体の固形物からの製造方法
(2−a)
凍結乾燥された導電性高分子/ポリアニオン複合体の固形物を、カルボン酸ハライドを含む水溶液に入れて撹拌し、ろ過を行った後、ろ取したものを水洗し、塩化水素を抜く。最後に、有機溶剤を加えることにより、導電性組成物を得る。
(2−b)
有機溶剤中に、凍結乾燥された導電性高分子/ポリアニオン複合体の固形物を入れ、さらに、そこにカルボン酸ハライドを入れ、導電性組成物を得る。
1.2 導電性組成物用の原料
(a)π共役系導電性高分子
π共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば、何らの限定もなく用いることができる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、およびこれらの内の2以上の共重合体を好適に挙げることができる。重合の容易性、空気中における安定性の観点では、特に、ポリピロール類、ポリチオフェン類あるいはポリアニリン類を好適に用いることができる。π共役系導電性高分子は、無置換のままでも、十分に高い導電性およびバインダへの相溶性を示すが、導電性、バインダへの分散性若しくは溶解性をより高めるためには、アルキル基、アルケニル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基などの官能基が導入されても良い。
上記のπ共役系導電性高分子の好適な例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブテンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
上記のπ共役系導電性高分子の例において、抵抗値あるいは反応性を考慮すると、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から選択される1種若しくは2種以上からなる共重合体を、特に好適に用いることができる。高導電性および高耐熱性の面では、さらに、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を好適に用いることができる。また、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)のようなアルキル置換化合物は、有機溶剤を主とする溶媒への溶解性、疎水性樹脂を添加したときの相溶性および分散性を向上させるために、より好適に用いることができる。アルキル基の中でも、メチル基は、導電性に悪影響を与えることが少ないので、より好ましい。
(b)ポリアニオン
ポリアニオンは、アニオン性化合物であれば、特に制約無く用いることができる。アニオン性化合物とは、分子中に、(a)π共役系導電性高分子への化学酸化ドーピングが起こりうるアニオン基を有する化合物である。アニオン基としては、製造の容易さおよび高い安定性の観点から、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基、などが好ましい。これらのアニオン基の内、(a)π共役系導電性高分子へのドープ効果に優れる理由から、スルホ基あるいはカルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンとしては、例えば、アニオン基を有さないポリマーをスルホン化剤によりスルホン化等を行ってポリマー内にアニオン基を導入したポリマーの他、アニオン基含有重合性モノマーを重合して得られたポリマーを挙げることができる。通常、ポリアニオンは、製造の容易さの観点から、好ましくは、アニオン基含有重合性モノマーを重合して得る。かかる製造方法としては、例えば、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤および/または重合触媒の存在下、酸化重合またはラジカル重合させて得る方法を例示できる。より具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保持し、そこに、予め溶媒に所定量の酸化剤および/または重合触媒を溶解しておいた溶液を添加して、所定時間で反応させる。当該反応により得られたポリマーは、触媒によって一定の濃度に調整される。この製造方法において、アニオン基含有重合性モノマーにアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させることもできる。アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤および/または酸化触媒、溶媒は、(a)π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものと同様である。
アニオン基含有重合性モノマーは、分子内にアニオン基と重合可能な官能基を有するモノマーであり、具体的には、ビニルスルホン酸及びその塩類、アリルスルホン酸及びその塩類、メタリルスルホン酸及びその塩類、スチレンスルホン酸及びその塩類、メタリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、アリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、α−メチルスチレンスルホン酸及びその塩類、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸及びその塩類、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩類、シクロブテン−3−スルホン酸及びその塩類、イソプレンスルホン酸及びその塩類、1,3−ブタジエン−1−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−2−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−4−スルホン酸及びその塩類、アクリル酸エチルスルホン酸(CHCH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、アクリル酸プロピルスルホン酸(CHCH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、アクリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHCH−COO−C(CHCH−SOH)及びその塩類、アクリル酸−n−ブチルスルホン酸(CHCH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、アリル酸エチルスルホン酸(CHCHCH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、アリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHCHCH−COO−C(CHCH−SOH)及びその塩類、4−ペンテン酸エチルスルホン酸(CHCH(CH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、4−ペンテン酸プロピルスルホン酸(CHCH(CH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、4−ペンテン酸−n−ブチルスルホン酸(CHCH(CH−COO−(CH−SOH)及びその塩類、4−ペンテン酸−t−ブチルスルホン酸(CHCH(CH−COO−C(CHCH−SOH)及びその塩類、4−ペンテン酸フェニレンスルホン酸(CHCH(CH−COO−C−SOH)及びその塩類、4−ペンテン酸ナフタレンスルホン酸(CHCH(CH−COO−C10−SOH)及びその塩類、メタクリル酸エチルスルホン酸(CHC(CH)−COO−(CH−SOH)及びその塩類、メタクリル酸プロピルスルホン酸(CHC(CH)−COO−(CH−SOH)及びその塩類、メタクリル酸−t−ブチルスルホン酸(CHC(CH)−COO−C(CHCH−SOH)及びその塩類、メタクリル酸−n−ブチルスルホン酸(CHC(CH)−COO−(CH−SOH)及びその塩類、メタクリル酸フェニレンスルホン酸(CHC(CH)−COO−C−SOH)及びその塩類、メタクリル酸ナフタレンスルホン酸(CHC(CH)−COO−C10−SOH)及びその塩類等が挙げられる。また、これらを2種以上含む共重合体であってもよい。
アニオン基を有さない重合性モノマーとしては、エチレン、プロぺン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、スチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−ブチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−メトキシスチレン、α−メチルスチレン、2−ビニルナフタレン、6−メチル−2−ビニルナフタレン、1−ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルアセテート、アクリルアルデヒド、アクリルニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルイミダゾ−ル、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニルブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸アリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソボニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリロイルモルホリン、ビニルアミン、N,N−ジメチルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、N,N−ジブチルビニルアミン、N,N−ジ−t−ブチルビニルアミン、N,N−ジフェニルビニルアミン、N−ビニルカルバゾール、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、2−メチルシクロヘキセン、ビニルフェノール、1,3−ブタジエン、1−メチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,4−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,2−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1−オクチル−1,3−ブタジエン、2−オクチル−1,3−ブタジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1−ヒドロキシ−1,3−ブタジエン、2−ヒドロキシ−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
こうして得られるポリアニオンの重合度は、特に限定されるものではないが、通常、モノマーの単位が10〜100,000程度であり、溶媒可溶化、分散性および導電性を良好にする観点から、50〜10,000程度とするのがより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)を好適に挙げることができる。得られたアニオン性化合物がアニオン塩である場合には、アニオン酸に変質させるのが好ましい。アニオン酸に変質させる方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外ろ過法などを挙げることができる。これらの方法の中でも、作業容易性の観点から、限外ろ過法が好ましい。ただし、金属イオン濃度を低減することを要する場合には、イオン交換法を用いる。
(a)π共役系導電性高分子と(b)ポリアニオンとの組み合わせとしては、(a)および(b)の各グループから選択されたものを使用できるが、化学的安定性、導電性、保存安定性、入手容易性などの観点から、(a)π共役系導電性高分子の一例であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)と、(b)ポリアニオンの一例であるポリスチレンスルホン酸との組み合わせが好ましい。ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸とは、前述のように、導電性高分子用のモノマーとドーパントが共存した水溶液または水分散液の状態で酸化剤の存在下にて重合を行い、合成しても良い。また、市販の導電性高分子/ドーパント複合体の水分散体を使用しても良い。
ポリアニオンの含有量は、好ましくはπ共役系導電性高分子1モルに対して0.1〜10モルの範囲、より好ましくは1〜7モルの範囲である。ポリアニオンの含有量を0.1モル以上とすることにより、π共役系導電性高分子へのドーピング効果を高め、導電性を高めることができる。加えて、溶媒への溶解性が高くなり、均一分散形態の導電性高分子の溶液を得やすくなる。一方、ポリアニオンの含有量を10モル以下にすると、π共役系導電性高分子の含有割合を相対的に多くすることができ、より高い導電性を発揮させることができる。
(c)化学式(1)で表される化合物
化学式(1)で表される化合物(カルボン酸ハライド)としては、化学式(1)中のRについては特に制約がなく、XについてはCl、Br、I、Fのいずれかであれば、特に限定されない。また、ポリアニオンのアニオン基または電子吸引基に配位あるいは結合するものであれば、より好ましい。カルボン酸ハライドの分子量は、有機溶剤への易溶解性を考慮すると、好ましくは50〜2,000の範囲である。カルボン酸ハライドの量は、好ましくは、π共役系導電性高分子のポリアニオン中のアニオン基あるいは電子吸引基に対して、重量比で0.1〜50であり、より好ましくは1.0〜30.0である。カルボン酸ハライドの量を上記重量比で0.1以上とすると、カルボン酸ハライドを、ポリアニオンのアニオン基が溶剤に溶解する程度に変性することが出来る。一方、カルボン酸ハライドの量を上記重量比で50以下とすると、余剰のカルボン酸ハライドが導電性高分子溶液中に析出しにくいので、得られる導電性塗膜の導電率および機械的物性の低下を防止しやすい。
カルボン酸ハライドとしては、化学式(1)の分子構造を持つものであれば、特に限定されない。ただし、極性の低い有機溶剤に可溶化するには、炭素数の多い化合物が有効である。好適には炭素数が10以上の化合物が使用される。本願発明の大きな特徴は、1)化学式(1)で表される化合物(カルボン酸ハライド)を含むこと、2)水分を除去若しくは低減していること、にある。これら1)および2)の要件を達成することによって、水分の少ない状態で有機溶剤への可溶化が達成され、有機樹脂との混合も可能であり、また、付加型シリコーンの硬化を阻害しにくいという効果、さらには導電性の向上をも発現できる。
以下、カルボン酸ハライドを例示する。
カルボン酸ハライドは、化学式(1)において、Rを特に限定しない基とし、XをCl(塩素)、Br(臭素)、I(ヨウ素)、F(フッ素)のいずれかの基とする。Xとしては、特に、Cl(塩素)が好ましい。Rとしては、置換基を含んでも良く、炭化水素基あるいはアルコキシ基がより好ましく、また、飽和炭化水素基であっても不飽和炭化水素基であっても良く、直鎖状、分岐状あるいは環状であっても良い。カルボン酸ハライドとしては、特に、Rが飽和炭化水素基、特に直鎖の飽和炭化水素基、さらには、炭素数3以上の直鎖の飽和炭化水素基、その中でも炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基であるのが好ましい。
Rを飽和炭化水素基とする飽和カルボン酸ハライドとしては、炭素数1〜12のカルボン酸ハライドが好ましく、例えば、アセチルクロリド、プロピオン酸クロリド、n−酪酸クロリド(ブチリルクロリドともいう)、iso−酪酸クロリド、吉草酸クロリド、2−メチル酪酸クロリド、ピバル酸クロリド、トリメチル酢酸クロリド、カプロン酸クロリド、iso−吉草酸クロリド、tert−ブチル酢酸クロリド、2−エチル酪酸クロリド、4−メチル吉草酸クロリド、3−メチル吉草酸クロリド、エナント酸クロリド、2−メチルカプロン酸クロリド、カプリル酸クロリド、2−エチルカプロン酸クロリド、2−プロピル吉草酸クロリド、ペラルゴン酸クロリド、カプリン酸クロリド、8−メチルペラルゴン酸クロリド、ラウリン酸クロリド(ラウロイルクロリドともいう)、パルミチン酸クロリド(パルミトイルクロリドともいう)などが挙げられる。より好ましくは、アセチルクロリド、プロピオン酸クロリド、n−酪酸クロリド、吉草酸クロリド、カプロン酸クロリド、エナント酸クロリド、カプリル酸クロリド、ペラルゴン酸クロリド、カプリン酸クロリド、ラウリン酸クロリド、パルミチン酸クロリドを挙げることができる。
Rを不飽和炭化水素基とする不飽和カルボン酸ハライドとしては、アクリル酸クロリド、アクリル酸ブロマイド、アクリル酸ヨーダイド、メタクリル酸クロリド、メタクリル酸ブロマイド、メタクリル酸ヨーダイド、ビニル酢酸クロリド、ビニル酢酸ブロマイド、ビニル酢酸ヨーダイド、クロトン酸クロリド、クロトン酸ブロマイド、クロトン酸ヨーダイド、4−ペンテン酸クロリド、4−ペンテン酸ブロマイド、4−ペンテン酸ヨーダイド、4−メチル−4−ペンテン酸クロリド、4−メチル−4−ペンテン酸ブロマイド、4−メチル−4−ペンテン酸ヨーダイド、5−ヘキセン酸クロリド、5−ヘキセン酸ブロマイド、5−ヘキセン酸ヨーダイド、2,4−ペンタジエン酸クロリド、2,4−ペンタジエン酸ブロマイド、2,4−ペンタジエン酸ヨーダイド等を挙げることができる。これらの化合物の中でも、入手の容易さからアクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリドが特に好ましい。
以上のような導電性組成物は、カルボン酸ハライドを含んでおり、好ましくはポリアニオンのアニオン基にカルボン酸ハライドの基が反応しているため、ポリアニオンの親水性が低下し、親油性を呈する。したがって、この導電性組成物は、有機溶剤に高濃度に可溶化あるいは分散可能である。
(d)樹脂(バインダ、あるいはバインダ樹脂ともいう)
導電性組成物は、導電性塗膜の耐傷性や硬度を高くし、塗膜と基材との密着性を向上させる観点から、好適には、バインダの機能を持つ樹脂(バインダ、あるいはバインダ樹脂とも称する)を含む。バインダ樹脂は、上記(a)〜(c)の各成分と異なり、この実施の形態に係る導電性組成物に含めても、あるいは含めなくても良い。バインダ樹脂としては、熱硬化性樹脂の他、熱可塑性樹脂であっても良い。π共役系導電性高分子は、親水性ではなく、親油性であるため、特に疎水性樹脂と相溶しやすい。バインダ樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等のポリエステル; ポリイミド; ポリアミドイミド; ポリアミド6,ポリアミド6,6,ポリアミド12,ポリアミド11等のポリアミド; ポリフッ化ビニリデン,ポリフッ化ビニル,ポリテトラフルオロエチレン,エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー,ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂; ポリビニルアルコール,ポリビニルエーテル,ポリビニルブチラール,ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂; エポキシ樹脂; キシレン樹脂; アラミド樹脂; ポリイミドシリコーン; ポリウレタン; ポリウレア; メラミン樹脂; フェノール樹脂; ポリエーテル; アクリル樹脂; シリコーン樹脂; ウレタン樹脂; およびこれらの共重合体や混合物などを好適に例示できる。
上記のバインダ樹脂は、有機溶剤に溶解されていても良く、スルホン酸基やカルボン酸基などの官能基が付与されて水溶液化されていても良く、あるいは乳化の形態で水に分散されていても良い。バインダ樹脂の中でも、溶剤に可能な樹脂若しくは液状であって容易に導電性組成物と混合可能なものとして、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、エポキシ樹脂、硬化性オルガノポリシロキサン組成物の一種であるポリイミドシリコーンおよびシリコーン樹脂のいずれか1種以上を用いるのが好ましい。アクリル樹脂は、高硬度で透明性に優れるため、光学フィルタの用途において特に適している。
(e)有機溶剤
有機溶剤は、上記(a)〜(c)の各成分と異なり、この実施の形態に係る導電性組成物に含めても、あるいは含めなくても良い。導電性組成物を可溶化若しくは分散させる溶媒に用いられる有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホニウムトリアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル等に代表される極性溶媒; クレゾール、フェノール、キシレノール等に代表されるフェノール類; メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等に代表されるアルコール類; アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等に代表されるケトン類; 酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等に代表されるエステル類; ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等に代表される炭化水素類; ギ酸、酢酸等に代表されるカルボン酸; エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等に代表されるカーボネート化合物; ジオキサン、ジエチルエーテル等に代表されるエーテル化合物; エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等に代表される鎖状エーテル類; 3−メチル−2−オキサゾリジノン等に代表される複素環化合物; アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等に代表されるニトリル化合物などを好適に例示できる。これらの有機溶剤は、単独で用いても良く、あるいは2種以上を混合して用いても良い。
これらの有機溶剤の内、種々の有機物との易混合性の観点から、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類をより好適に用いることができる。導電性組成物を用いて塗膜を形成する場合、固形の導電性組成物を有機溶剤に分散可溶化させて塗料を製造し、それを基材に塗布して有機溶剤の一部若しくは全部を除去する。したがって、有機溶剤としては、沸点の低いものを好適に選択する。これにより、塗膜形成時の乾燥時間を短縮でき、もって塗膜の生産性を高めることができる。
(f)その他
導電性組成物を可溶あるいは分散させた溶媒への添加剤として、例えば、導電性を向上させるものを挙げることができる。
(導電性向上剤)
導電性組成物の製造の際、塗膜の導電性をさらに向上させるべく、下記(f1)〜(f8)の化合物から選ばれる1種以上の導電性向上剤を添加するのが好ましい。
(f1)窒素含有芳香族性環式化合物
(f2)2個以上のヒドロキシ基を有する化合物
(f3)2個以上のカルボキシ基を有する化合物
(f4)1個以上のヒドロキシ基および1個以上のカルボキシ基を有する化合物
(f5)アミド基を有する化合物
(f6)イミド基を有する化合物
(f7)ラクタム化合物
(f8)グリシジル基を有する化合物
(f1)窒素含有芳香族性環式化合物
窒素含有芳香族性環式化合物としては、好適には、一つの窒素原子を含有するピリジン類およびその誘導体、二つの窒素原子を含有するイミダゾール類およびその誘導体、ピリミジン類およびその誘導体、ピラジン類およびその誘導体、三つの窒素原子を含有するトリアジン類およびその誘導体等が挙げられる。溶媒溶解性等の観点からは、ピリジン類およびその誘導体、イミダゾール類およびその誘導体、ピリミジン類およびその誘導体が好ましい。
ピリジン類およびその誘導体の具体的な例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、N−ビニルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、4−ピリジンメタノール、2,6−ジヒドロキシピリジン、2,6−ピリジンジメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類およびその誘導体の具体的な例としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール(N−ヒドロキシエチルイミダゾール)、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルべンズイミダゾール、2−ヒドロキシべンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)べンズイミダゾール等が挙げられる。
ピリミジン類およびその誘導体の具体的な例としては、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−6−クロロ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジメトキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4−ピリミジンジオール等が挙げられる。
ピラジン類およびその誘導体の具体的な例としては、ピラジン、2−メチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、ピラジンカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸、5−メチルピラジンカルボン酸、ピラジンアミド、5−メチルピラジンアミド、2−シアノピラジン、アミノピラジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、2−エチル−3−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン等が挙げられる。
トリアジン類およびその誘導体の具体的な例としては、1,3,5−トリアジン、2−アミノ−1,3,5−トリアジン、3−アミノ−1,2,4−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリ−2−ピリジン−1,3,5−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ビス(4−フェニルスルホン酸)−1,2,4―トリアジン二ナトリウム、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4―トリアジン−ρ,ρ’−ジスルホン酸二ナトリウム、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
(f2)2個以上のヒドロキシ基を有する化合物
2個以上のヒドロキシ基を有する化合物としては、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、チオジエタノール、グルコース、酒石酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等の多価脂肪族アルコール類; セルロース、多糖、糖アルコール等の高分子アルコール; 1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸およびその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸およびその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸およびその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸およびその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸およびその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸およびその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン、ガーリック酸メチル(没食子酸メチル)、ガーリック酸エチル(没食子酸エチル)等の芳香族化合物、ヒドロキノンスルホン酸カリウム等が挙げられる。
(f3)2個以上のカルボキシ基を有する化合物
2個以上のカルボキシ基を有する化合物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マロン酸、1,4−ブタンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸、クエン酸等の脂肪族カルボン酸類化合物; フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、5−スルホイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4,4’−オキシジフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の、芳香族性環に少なくとも一つ以上のカルボキシ基が結合している芳香族カルボン酸類化合物; ジグリコール酸、オキシ二酪酸、チオ二酢酸(チオジ酢酸)、チオ二酪酸、イミノ二酢酸、イミノ酪酸等が挙げられる。
(f4)1個以上のヒドロキシ基および1個以上のカルボキシ基を有する化合物
1個以上のヒドロキシ基および1個以上のカルボキシ基を有する化合物としては、酒石酸、グリセリン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等が挙げられる。
(f5)アミド化合物
アミド基を有する化合物は、−CO−NH−(COの部分は二重結合)で表されるアミド結合を分子中に有する単分子化合物である。すなわち、アミド化合物としては、例えば、上記結合の両末端に官能基を有する化合物、上記結合の一方の末端に環状化合物が結合された化合物、上記両末端の官能基が水素である尿素および尿素誘導体などが挙げられる。アミド化合物の具体例としては、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グリコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、ピルボアミド、アセトアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素およびこれらの誘導体等が挙げられる。
また、アミド化合物として、アクリルアミドを使用することもできる。アクリルアミドとしては、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。アミド化合物の分子量は46〜10,000であることが好ましく、46〜5,000であることがより好ましく、46〜1,000であることが特に好ましい。
(f6)イミド化合物
イミド化合物としては、その骨格より、フタルイミドおよびフタルイミド誘導体、スクシンイミドおよびスクシンイミド誘導体、ベンズイミドおよびベンズイミド誘導体、マレイミドおよびマレイミド誘導体、ナフタルイミドおよびナフタルイミド誘導体などが挙げられる。
また、イミド化合物は、両末端の官能基の種類によって、脂肪族イミド、芳香族イミド等に分類されるが、溶解性の観点からは、脂肪族イミドが好ましい。さらに、脂肪族イミド化合物は、分子内の炭素間に不飽和結合を有する飽和脂肪族イミド化合物と、分子内の炭素間に不飽和結合を有する不飽和脂肪族イミド化合物とに分類される。飽和脂肪族イミド化合物は、R−CO−NH−CO−Rで表される化合物であり、R,Rの両方が飽和炭化水素である化合物である。具体的には、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、アラントイン、ヒダントイン、バルビツル酸、アロキサン、グルタルイミド、スクシンイミド、5−ブチルヒダントイン酸、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メチルヒダントイン、1,5,5−トリメチルヒダントイン、5−ヒダントイン酢酸、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、セミカルバジド、α,α−ジメチル−6−メチルスクシンイミド、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、α−メチル−α−プロピルスクシンイミド、シクロヘキシルイミドなどが挙げられる。不飽和脂肪族イミド化合物は、R−CO−NH−CO−Rで表される化合物であり、R,Rの一方または両方が1つ以上の不飽和結合である化合物である。その具体例としては、1,3−ジプロピレン尿素、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、1,4−ビスマレイミドブタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,8−ビスマレイミドオクタン、N−カルボキシヘプチルマレイミドなどが挙げられる。
イミド化合物の分子量は60〜5,000であることが好ましく、70〜1,000であることがより好ましく、80〜500であることが特に好ましい。
(f7)ラクタム化合物
ラクタム化合物とは、アミノカルボン酸の分子内環状アミドであり、環の一部が−CO−NR−(Rは水素または任意の置換基)である化合物である。ただし、環の一個以上の炭素原子が不飽和やヘテロ原子に置き換わっていてもよい。ラクタム化合物としては、例えば、ペンタノ−4−ラクタム、4−ペンタンラクタム−5−メチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリジノン、ヘキサノ−6−ラクタム、6−ヘキサンラクタム等が挙げられる。
(f8)グリシジル基を有する化合物
グリシジル基を有する化合物としては、例えば、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、ビスフェノールA、ジグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル等のグリシジル化合物などが挙げられる。
導電性向上剤の含有量は、導電性成分100質量部に対して10〜10000質量部であることが好ましく、30〜5000質量部であることがより好ましい。導電性向上剤の含有量が前記下限値以上上限値以下であれば、帯電防止性をより向上させることができる。
<B 帯電防止樹脂組成物ならびに帯電防止樹脂皮膜の実施の形態>
1.帯電防止樹脂組成物
本発明の実施の形態に係る帯電防止樹脂組成物は、上述の導電性組成物と、有機溶剤に溶解した樹脂溶液とを混合してなる。当該樹脂溶液は、上述の(d)バインダ樹脂と(e)有機溶剤とを含む。したがって、帯電防止樹脂組成物は、上述の(a)〜(d)の成分を含む。
2.帯電防止樹脂皮膜
本発明の実施の形態に係る帯電防止樹脂皮膜は、上述の帯電防止樹脂組成物から有機溶剤を低減せしめ硬化して成る膜である。導電性組成物が固形の場合には、それを、有機溶剤を主とする溶媒中に可溶若しくは分散させた溶液から帯電防止樹脂組成物(塗料)を用意する。また、導電性組成物が既に有機溶剤を主とする溶媒中に可溶若しくは分散させた状態の溶液である場合にはそのまま若しくは有機溶剤でさらに希釈して帯電防止樹脂組成物(塗料)を用意する。塗料は、紙、プラスチック、鉄、セラミックス、ガラスに代表される基体上に供給される。供給方法としては、刷毛やバーコーターを使う塗布法、塗料中に基体を浸漬するディップ法、塗料を基体上に滴下して基体を回転させて塗料を拡げるスピンコート法などの種々の手法を例示できる。基体上の塗料の硬化法は、加熱により有機溶剤を除去する方法の他、紫外線などの光や電子線を照射して硬化する方法などを例示できる。
以上のように、この実施の形態に係る導電性組成物は、化学式(1)で表される化合物(カルボン酸ハライド)を含み、より好ましくはポリアニオンとカルボン酸ハライドとの反応生成物を含むため、種々な有機溶剤を主とする溶媒中に分散、可溶なものである。また、上述の導電性組成物は、種々の有機樹脂あるいは有機樹脂組成物溶液にも可溶であり、それぞれの組成物において抵抗値を減ずるあるいは通電できるという利点を有する。また、導電性組成物は、従来から知られているアミン系化合物、エポキシ系化合物を用いた導電性高分子水分散液におけるポリアニオン残渣との反応によって溶剤置換する方法に比べて、保存安定性、電気抵抗値の安定性に優れると共に、アミンなどが反応の障害になる分野にも適用可能である。
次に、本発明の製造例および実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<製造例>
(製造例1)・・・ポリスチレンスルホン酸の製造
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃にて攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、その溶液を12時間攪拌した。得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に、10質量%に希釈した硫酸を1000ml添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の1000ml溶液を除去し、残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。さらに、得られたろ液に約2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形物を得た。得られたポリスチレンスルホン酸についてGPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)カラムを用いたHPLC(高速液体クロマトグラフィー)システムを用いて、昭和電工株式会社製プルランを標準物質として重量平均分子量を測定した結果、分子量は30万であった。
(製造例2)・・・PEDOT−PSS水溶液の製造
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、製造例1で得た36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。これにより得られた混合溶液を20℃に保ち攪拌を行いながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくりと添加し、3時間攪拌して反応させた。得られた反応液に2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。次に、得られた溶液に、200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水とを加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。さらに、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.2質量%の青色のPEDOT−PSSの水溶液を得た。
(製造例3)
製造例2で得られたPEDOT−PSS水溶液100gとブチリルクロリド3.87gを混合し、スターラーを用いて室温にて1時間攪拌した。得られた溶液にメタノール100gを添加し、析出した固形物を、ろ取した。得られた固形物に150gのメチルエチルケトンを加え、高圧分散して0.5%濃度の導電性高分子溶液を得た。
(製造例4)
製造例2で得られたPEDOT−PSS水溶液100gとラウロイルクロリド7.95gを混合し、スターラーを用いて室温にて1時間攪拌した。得られた溶液にメタノール100gを添加し、析出した固形物を、ろ取した。得られた固形物に150gのメチルエチルケトンを加え、高圧分散して0.5%濃度の導電性高分子溶液を得た。
(製造例5)
製造例2で得られたPEDOT−PSS水溶液100gとパルミトイルクロリド9.90gを混合し、スターラーを用いて室温にて1時間攪拌した。得られた溶液にメタノール100gを添加し、析出した固形物を、ろ取した。得られた固形物に150gのメチルエチルケトンを加え、高圧分散して0.5%濃度の導電性高分子溶液を得た。
(製造例6)
製造例2で得られたPEDOT−PSS水溶液100gとメタノール100gとC12、C13混合高級アルコールグリシジルエーテル12.5gを混合し、スターラーを用いて60℃で4時間攪拌し、析出した固形物を、ろ取した。得られた固形物に150gのメチルエチルケトンを加え、0.5%濃度の導電性高分子溶液を得た。
<実施例>
実施例1
製造例3で得られた導電性高分子溶液を#14のバーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、100℃で1分間乾燥後、ローレスタ(三菱化学社製)を用いて表面抵抗値を測定した。測定結果を表1に示す。
実施例2
製造例4で得られた導電性高分子溶液をPETフィルム上に塗布した以外、実施例1と同様の方法で塗膜を形成した。表面抵抗値の測定結果を表1に示す。
実施例3
製造例5で得られた導電性高分子溶液をPETフィルム上に塗布した以外、実施例1と同様の方法で塗膜を形成した。表面抵抗値の測定結果を表1に示す。
実施例4
製造例4で得られた導電性高分子溶液9gにKS−3703T(信越化学工業社製、付加型シリコーン、固形分:30%、溶媒:トルエン溶液)1gとCAT−PL−50T(信越化学工業社製、白金触媒)0.02gとを添加して、塗料を作製した。得られた塗料を#14のバーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、150℃で1分間乾燥後、ハイレスタ(三菱化学社製)を用いて表面抵抗値を測定した。その測定結果を表1に示す。
実施例5
製造例4で得られた導電性高分子溶液8.5gにバイロン240(東洋紡社製、ポリエステル樹脂、固形分:20%、溶媒:トルエン溶液)1.5gを添加して、塗料を作製した。得られた塗料を#14のバーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、100℃で1分間乾燥後、ハイレスタ(三菱化学社製)を用いて表面抵抗値を測定した。その測定結果を表1に示す。
比較例1
製造例6で得られた導電性高分子溶液を#14のバーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、100℃で1分間乾燥後、ローレスタ(三菱化学社製)を用いて表面抵抗値を測定した。その測定結果を表1に示す。
比較例2
製造例6で得られた導電性高分子溶液9gにKS−3703T(信越化学工業社製、付加型シリコーン、固形分:30%、溶媒:トルエン溶液)1gとCAT−PL−50T(信越化学工業社製、白金触媒)0.02gとを添加して、塗料を作製した。得られた塗料を#14のバーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、150℃で1分間乾燥後、ハイレスタ(三菱化学社製)を用いて表面抵抗値を測定した。その測定結果を表1に示す。
比較例3
製造例2で得られたPEDOT−PSS水溶液100gを、スターラーを用いて室温にて1時間攪拌した。得られた溶液にメタノール100gを添加しろ過したが、溶液全てがろ紙を通過し、固形物を得ることができなかった。
Figure 0006372918
上記のように、酸ハロゲン化物の一つである酸クロリドを用いて製造した実施例1,2,3の導電性高分子溶液は、メチルエチルケトンに分散し、低い抵抗値を示した。これに対し、エポキシ化合物を用いて作成した比較例1の導電性高分子溶液は、メチルエチルケトンに分散したが、実施例1,2,3と比較して高い抵抗値を示した。次に、付加型シリコーンを混合した実施例4の塗料を用いて作製した塗膜は、十分な帯電防止性能を有していた。これに対し、エポキシ化合物を用いて作成した比較例2の導電性高分子溶液は、実施例4と比較して高い抵抗値を示した。また、ポリエステル樹脂を混合した実施例5の塗料を用いて作製した塗膜も、十分な帯電防止性能を有していた。また、実施例4,5の結果から、本導電性高分子溶液は、トルエン等の非極性溶媒とも混合可能であることが確認された。なお、比較例3に示すように、酸クロリドを用いなかった溶液では、固形物を取り出すことができなかった。
本発明は、例えば、帯電防止フィルム、帯電防止剥離紙、帯電防止剥離フィルム、導電性塗料、タッチスクリーン、有機LED、有機EL、リチウム二次電池、有機薄膜太陽電池、導電性高分子繊維などに有効に利用できる。

Claims (13)

  1. (a)π共役系導電性高分子と、
    (b)ポリアニオンと、
    (c)下記の化学式(1)で表される化合物と、
    を含み、重量比にて有機溶剤:水=90:10〜100:0の範囲の溶媒に分散した状態であることを特徴とする導電性組成物。
    Figure 0006372918
    (Rはアミン基およびエポキシ基を除く基を、XはCl、Br、I、Fのいずれかを、それぞれ表す。)
  2. 前記(b)ポリアニオンと前記(c)化学式(1)で表される化合物との反応生成物を含む請求項1に記載の導電性組成物。
  3. 有機溶剤に可溶な(d)バインダ樹脂をさらに含む請求項1または請求項2に記載の導電性組成物。
  4. 前記(d)バインダ樹脂が硬化性オルガノポリシロキサン組成物である請求項3に記載の導電性組成物。
  5. 前記(a)π共役系導電性高分子が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、およびこれらの内の2以上の共重合体からなる群から選択される少なくとも1種以上の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の導電性組成物。
  6. 前記(a)π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)またはポリピロールであることを特徴とする請求項5に記載の導電性組成物。
  7. 前記(b)ポリアニオンのアニオン基が、スルホン酸基、リン酸基およびカルボキシ基から選択される1種若しくは2種以上から成ることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の導電性組成物。
  8. 前記(b)ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリル酸アルキレンスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)またはそれらの1種以上を共重合構成体として含むものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の導電性組成物。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の導電性組成物を製造する方法であって、
    π共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の水分散体に、前記化学式(1)で表される化合物を添加し、少なくとも水分を除去する工程を含む導電性組成物の製造方法。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の導電性組成物を製造する方法であって、
    前記化学式(1)で表される化合物を、π共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の水分散体に添加し、水に不溶の有機溶媒への転相を行い、少なくとも水分を除去する工程を含む導電性組成物の製造方法。
  11. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の導電性組成物を製造する方法であって、
    前記化学式(1)で表される化合物を、予め水分を低減したπ共役系導電性高分子とそれにドープしたポリアニオンとの複合体の乾燥固体に添加する工程を含む導電性組成物の製造方法。
  12. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の導電性組成物と、有機溶剤に溶解した樹脂溶液とを混合してなる帯電防止樹脂組成物。
  13. 請求項12に記載の帯電防止樹脂組成物から有機溶剤を低減せしめ硬化して成る帯電防止樹脂皮膜。
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