JP6370615B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
従来より、口腔用組成物には、使用時に所望の薬効を発揮させることを目的として、種々の油性薬効成分が用いられている。こうした油性薬効成分の多くは、組成物中における溶解性や安定性に課題がある上、使用感も損なわれるおそれがあるため、これらを改善すべく多くの研究がなされている。
例えば、特許文献1には、水難溶性の油状有効成分(a−1)と、油性基剤(a−2)とを含有し、かつ特定のリン酸水素カルシウムを配合してなる口腔用組成物が開示されており、油性成分を多く含有することによるべたつきの発生等の使用感低下を抑制し、外観安定性の向上を図っている。また、特許文献2には、特定の水溶性有効成分、界面活性剤、非テルペンカットペパーミント油、及び植物油等の油溶成分を含有する歯磨組成物が開示されており、有効成分による優れた薬効を発揮しつつ、高い保存安定性や使用感をもたらしている。さらに、特許文献3には、(A)水難溶性有効成分と(B)油性成分とを特定の割合で含有し、かつショ糖脂肪酸エステルとアニオン界面活性剤を特定の含有量とする歯磨組成物が開示されており、水難溶性有効成分による薬効を発揮しつつ、良好な保存安定性を付与している。
一方、加齢やストレス、疾病等により、口腔内で唾液の質の変化や分泌量の低下が生じてしまうことが知られており、これによって、自浄作用を担う口腔粘膜にて損傷や剥離が引き起こされ、口腔内において細菌が増殖するおそれがある。そのため、口腔用組成物中に含まれる油性薬効成分の口腔粘膜への吸着性が高まれば、薬効を十分に発揮させて良好な口腔環境を維持することが可能となる。
特開2011−144160号公報 特開2007−45786号公報 特開2005−289917号公報
しかしながら、特許文献1〜2に記載のように、炭化水素油や高級アルコール等の油性成分を用いると、その量によっては風味が損なわれるおそれがあり、さらに良好な安定性を確保するには、有効成分と風料との量的関係についても検討を要する。また、特許文献3では、有効成分と香料との量的関係のみならず、用いる界面活性剤の量についても改善の余地があり、依然として組成物の安定性や風味に課題がある。そして、上記いずれの特許文献においても、有効成分の口腔粘膜への吸着を十分に高めることのできる組成物を得るには至っていない。
したがって、本発明は、良好な安定性と風味をもたらしつつ、油性薬効成分の口腔粘膜への吸着性を効果的に高めることのできる、口腔内組成物に関する。
そこで本発明者らは、特定の油性薬効成分を、特定の油性成分であるトリアシルグリセロール、香料及び水とともに、各々特定の含有量で併用することにより、安定性に課題のあるオリザノール等の油溶性薬効成分についても良好な安定性と風味をもたらしつつ、油性薬効成分の口腔粘膜への吸着を効果的に高めることのできる口腔用組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)オリザノール、及びβ−グリチルレチン酸から選ばれる1種又は2種以上の油性薬効成分 0.01質量%以上0.5質量%以下
(B)トリアシルグリセロール 0.05質量%以上3質量%以下
(C)香料成分 0.1質量%以上2質量%以下
(D)水
を含有し、構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるトリアシルグリセロール(B1)の含有量が、成分(B)中に20質量%以上95質量%以下である口腔用組成物に関する。
また、本発明は、成分(A)、(B)及び(C)を含む油溶性成分を15℃〜40℃の温度で混合して油相1を得る工程(1)、
成分(D)を含む水溶性成分を混合して水相1を得る工程(2)、並びに
油相1と水相1とを15℃〜40℃の温度で混合する工程(3)
を備え、工程(2)以外の工程において、40℃を超え100℃以下の加熱工程を含まない請求項1〜6のいずれか1項に記載の口腔用組成物の製造方法に関する。
本発明の口腔用組成物によれば、油性薬効成分を効果的に口腔粘膜に吸着させることができ、所望の薬効を充分に発揮することが可能であるとともに、優れた風味をも兼ね備え、良好な使用感を確保することができる。
実施例1〜3、及び比較例1〜4の歯磨組成物における、成分(A)の吸着量を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の口腔用組成物は、オリザノール、及びβ−グリチルレチン酸から選ばれる1種又は2種以上の油性薬効成分(A)を0.01質量%以上0.5質量%以下含有する。成分(A)の油性薬効成分は、口腔内において拡散しながら優れた薬効を発揮するので、口腔粘膜へ有効に吸着させることにより、かかる薬効をさらに増大させつつその持続性をも高めることができる。
成分(A)のオリザノールは、米糠油及び米胚芽油特有に存在する生理活性物質でγ−オリザノールとも称され、植物性ステロールのフェルラ酸(3−メトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸)エステルの総称である。かかるオリザノールは、口腔内において抗炎症作用、抗酸化作用等をもたらし、歯周炎や歯周病等の予防改善効果の向上に寄与することができる。ここで、植物性ステロールとしては、トリテルペンアルコールや、トリテルペンアルコール以外の植物性ステロール、例えば、α−シトステロール、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、α−シトスタノール、β−シトスタノール、スチグマスタノール、カンペスタノール、ブラシカステロール、フコステロール、イソフコステロール、スピナステロール、アベナステロール等が挙げられる。γ−オリザノールは、単一化合物として用いてもよく、混合物として用いてもよい。なかでも、成分(A)のオリザノールとしては、良好な風味をもたらす観点から、シクロアルテノ−ルフェルラ酸エステル、24−メチレンシクロアルタノールフェルラ酸エステル、シクロブラノールフェルラ酸エステル、シクロサドールフェルラ酸エステル、β−シトステロールフェルラ酸エステル、スチグマステロールフェルラ酸エステル及びカンペステロールフェルラ酸エステルから選ばれる1種又は2種以上を含有するものが好ましく、少なくともシクロアルテノ−ルフェルラ酸エステルを含有するものがより好ましい。
成分(A)のβ−グリチルレチン酸は、甘草等から得られるグリチルリチン酸を加水分解することにより得られる3β−ヒドロキシ−11−オキソオレアナ−12−エン−30−カルボン酸であり、抗炎症作用、歯槽骨吸収抑制作用、ヒスタミン遊離抑制作用等をもたらし、歯周炎や歯周病等の予防改善効果の向上に寄与することができる。
成分(A)の含有量は、かかる成分による薬効効果を十分に得る観点から、本発明の口腔用組成物中に、0.01質量%以上であって、好ましくは0.02質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上である。成分(A)の含有量は、後述する成分とも相まって成分(A)の口腔粘膜への吸着性を有効に高めつつ、良好な風味を兼ね備え、製造性と組成物の安定性の観点から、本発明の口腔用組成物中に、0.5質量%以下であって、好ましくは0.3質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以下である。また、成分(A)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、0.01質量%以上0.5質量%以下であって、好ましくは0.02〜0.3質量%であり、より好ましくは0.05〜0.2質量%である。
本発明の口腔用組成物は、トリアシルグリセロール(B)を0.05質量%以上3質量%以下含有し、構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるトリアシルグリセロール(B1)の含有量が、20質量%以上95質量%以下である。かかる成分(B)を併用することにより、風味が損なわれるのを効果的に抑制しつつ、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を高め、組成物としての適度な保形性や良好な使用感、安定性を確保することができる。
成分(B)のトリアシルグリセロールとしては、例えば、シア脂、オリーブ油、マカデミアナッツ油、メドフォーム油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、アボカド油、キャノーラ油、及びキョウニン油等の植物油、並びにトリグリセリンと脂肪酸を用いて工業的に製造した合成トリアシルグリセロールから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。成分(B)のトリアシルグリセロールの構成脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が混在している。具体的には、成分(A)の口腔粘膜への吸着性向上効果と良好な風味とをバランスよく発揮する観点から、構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるトリアシルグリセロール(B1)の含有量は、成分(B)中に、20質量%以上であって、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%であり、95質量%以下であって、好ましくは92質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下である。また、成分(B1)の含有量は、成分(B)中に、20〜95質量%であって、好ましくは30〜92質量%であり、より好ましくは40〜90質量%である。
成分(B)の構成脂肪酸の炭素数は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性向上効果と良好な風味を兼ね備える観点から、好ましくは炭素数6〜24であり、より好ましくは炭素数12〜20である。具体的には、好ましくは、オレイン酸、リノール酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸から選ばれる脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールの含有量が、成分(B)中に95質量%以上であり、より好ましくは、オレイン酸、及びリノール酸から選ばれる不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロール成分(B1)と、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸から選ばれる脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールとの合計含有量が、成分(B)中に95質量%以上である。オレイン酸、及びリノール酸から選ばれる不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールの含有量は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性向上効果をより高める観点から、成分(B1)中に、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。また、オレイン酸、及びリノール酸から選ばれる不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールの含有量は、成分(B1)中に、好ましくは80〜100質量%であり、より好ましくは90〜100質量%であり、さらに好ましくは95〜100質量%である。具体的には、成分(B)としては、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を有効に高める観点から、シア脂及びオリーブ油から選ばれる1種又は2種が好ましい。
成分(B)の含有量は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を有効に高める観点、及び組成物の良好な保存安定性を保持する観点から、本発明の口腔用組成物中に、0.05質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。成分(B)の含有量は、良好な保存安定性及び風味を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、3質量%以下であって、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である。また、成分(B)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、0.05質量%以上3質量%以下であって、好ましくは0.1〜2質量%であり、より好ましくは0.2〜1質量%である。
成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を高める観点、及び成分(A)の安定性の観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは1.5以上であり、さらに好ましくは2以上である。成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、良好な保存安定性及び風味を確保する観点から、好ましくは20以下であり、口腔粘膜への吸着性の観点、歯磨組成物である場合には口腔内での泡立ちの観点、及び液体口腔用組成物である場合には組成物の透明性の観点から、より好ましくは10以下であり、さらに好ましくは7以下である。また、成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1.5〜10であり、さらに好ましくは2〜7である。
本発明の口腔用組成物は、香料成分(C)を0.1質量%以上2質量%以下含有する。これにより、香料由来の香味を十分に付与することができるとともに、口腔用組成物の良好な保存安定性を確保し、成分(A)の口腔粘膜への吸着向上効果を高めることもできる。かかる成分(C)の香料成分としては、例えば、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、シトラール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアセデヒド、シトラール、プレゴン、カルビートアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の香料成分が挙げられる。成分(C)として、上記の香料成分を含む、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、ペパーミント油等の天然香料成分、精油等を用いることもできる。また、成分(C)として、上記香料成分を含むストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料成分を用いることもできる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
成分(C)は、本発明の口腔用組成物における良好な香味を実現し、成分(A)と成分(B)との併用によるこれらの成分の安定性の観点から、ユーカリオイル、スペアミントオイル、ペパーミントオイル、及びスペアミントオイルから選ばれる1種又は2種以上の精油(C1)を成分(C)中に10〜35質量%含有することが好ましく、メントール(C2)を成分(C)中に40〜70質量%含有することが好ましく、精油(C1)とメントール(C2)を成分(C)中に合計で50〜90質量%含有することが好ましい。本発明の口腔用組成物における良好な香味を実現する観点から、好ましくはアネトールを成分(C)中に1〜18質量%含有し、好ましくはアニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド、ペリラアルデヒド、シトラール、及びシトロネラール等から選ばれる1種又は2種以上のアルデヒドを成分(C)中に1〜7質量%含有する。
成分(C)の含有量は、香料由来の良好な香味を保持する観点、及び成分(A)と(B)との併用による安定性の観点から、本発明の口腔用組成物中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上である。成分(C)の含有量は、他の成分とも相まって、組成物の良好な保存安定性を確保し、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を高める観点から、本発明の口腔用組成物中に、2質量%以下であって、好ましくは1.5質量%以下である。また、成分(C)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、0.1質量%以上2質量%以下であって、好ましくは0.2〜2質量%であり、より好ましくは0.3〜1.5質量%である。
なお、一般に香味を付与する成分として、非テルペンカットペパーミント油も用い得るが、本発明では、かかる非テルペンカットペパーミント油の含有量が、本発明の口腔用組成物中に0.1質量%以下であっても、成分(A)の口腔粘膜への吸着向上効果を発揮しつつ、優れた香味をもたらすことができる。
成分(C)と成分(A)の含有量の質量比((C)/(A))は、成分(A)の口腔粘膜への吸着向上効果を良好に保持しつつ、成分(A)の組成物における安定性を確保する観点、及び香味が損なわれるのを有効に防止する観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは2以上であり、さらに好ましくは3以上である。成分(C)と成分(A)の含有量の質量比((C)/(A))は、成分(A)による薬効を十分に発揮させつつ、組成物の保存安定性を確保する観点から、好ましくは15以下であり、より好ましくは12以下である。また、成分(C)と成分(A)の含有量の質量比((C)/(A))は、好ましくは1〜15であり、より好ましくは2〜12であり、さらに好ましくは3〜12である。
成分(A)と成分(B)の合計含有量と成分(C)の含有量との質量比({(A)+(B)}/(C))は、油の分離を防止して安定性を向上する観点、製造性を向上する観点から、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.5以上であり、好ましくは3以下であり、より好ましくは2.5以下であり、さらに好ましくは1.5以下である。
成分(C)と成分(B)の含有量の質量比((C)/(B))は、成分(B)や成分(A)の溶解分散性を向上し、安定性を確保する点から、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.4以上であり、口腔粘膜への成分(A)の吸着性の観点からさらに好ましくは1以上であり、よりさらに好ましくは1.5以上である。成分(C)と成分(B)の含有量の質量比((C)/(B))は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を良好に保持しつつ、成分(A)の組成物における安定性を確保する観点から、好ましくは3.5以下であり、より好ましくは3以下であり、さらに好ましくは2.5以下である。また、成分(C)と成分(B)の含有量の質量比((C)/(B))は、好ましくは0.2〜3.5であり、より好ましくは0.4〜3であり、さらに好ましくは1〜2.5であり、よりさらに好ましくは1.5〜2.5である。
本発明の口腔用組成物は、水(D)を含有する。本発明における成分(D)の水とは、口腔用組成物に配合した精製水等だけでなく、例えば処方する際に用いる70%ソルビトール液(水溶液)のように、配合した各成分に含まれる水分をも含む、口腔用組成物中に含まれる全水分を意味する。かかる成分(D)の水を含有することにより、良好な保形性を保持しつつ、各成分を良好に分散又は溶解させて口腔内で良好に拡散させることができる。
例えば、本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合、成分(D)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは8質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは12質量%以上である。成分(D)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは45質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下である。また、成分(D)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは8〜50質量%であり、より好ましくは10〜45質量%であり、さらに好ましくは12〜40質量%である。
また本発明の口腔用組成物が液体口腔用組成物である場合、成分(D)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。成分(D)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは98質量%以下であり、より好ましくは95質量%以下であり、さらに好ましくは92質量%以下である。また、成分(D)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは60〜98質量%であり、より好ましくは70〜95質量%であり、さらに好ましくは80〜92質量%である。
なお、本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合、その水分量は、配合した水分量及び配合した成分中の水分量から計算によって算出することもできるが、例えばカールフィッシャー水分計で測定することができる。カールフィッシャー水分計としては、例えば、微量水分測定装置(平沼産業)を用いることができる。この装置では、歯磨組成物を5gとり、無水メタノール25gにより懸濁させ、この懸濁液0.02gを分取して水分量を測定することができる。
成分(A)、(B)及び(C)以外であり、かつ界面活性剤ではない油性成分(X)は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を阻害することのない範囲内で、また風味を損なうことなく組成物の良好な保存安定性を保持し得る範囲内で、用いることができる。したがって、かかる成分(X)の油性成分は、成分(A)や成分(B)ではなく、ノニオン性界面活性剤やアニオン界面活性剤等の界面活性剤でもない。かかる成分(X)としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、植物性スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素油;ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エイコソニルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコール等の炭素数8〜22の高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ウンデシレン酸等の炭素数8〜22の高級脂肪酸及びそのエステル;メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン等のシリコーン油;アズレン、トリクロサン、イソピロピルメチルフェノール等の抗炎症剤や殺菌剤等の油性の有効成分等が挙げられる。なかでも、成分(X)としては、組成物の良好な使用感や保形性を確保する観点から、25℃において固体の油性成分(X1)以外の油性成分であるのが好ましい。25℃において固体の油性成分(X1)としては、例えば、セチルアルコール等の高級アルコール、飽和脂肪酸や高級脂肪酸及びそのエステル等が挙げられる。
成分(X)と、成分(B)の含有量の質量比((X)/(B))は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性が阻害されるのを防止する観点から、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.7以下であり、さらに好ましくは0.5以下である。成分(X)と、成分(B)の含有量の質量比((X)/(B))は、アズレン、トリクロサン、イソピロピルメチルフェノール等の抗炎症剤や殺菌剤等の油性の有効成分が成分(X)に含まれ、これらを安定に含有する観点から、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.2以上である。また、成分(X)と、成分(B)の含有量の質量比((X)/(B))は、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.1〜0.7であり、さらに好ましくは0.2〜0.5である。
成分(X)の含有量は、風味が損なわれるのを有効に防止する観点、及び組成物としての適度な保形性や容器からの良好な吐出性を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.2質量%以下である。成分(X)の含有量は、アズレン、トリクロサン、イソピロピルメチルフェノール等の抗炎症剤や殺菌剤の効果を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上である。成分(X)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.05〜1質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%であり、さらに好ましくは0.1〜0.2質量%である。
また、組成物の良好な使用感や保形性を確保する観点から、25℃において固体の油性成分(X1)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、或いは25℃において固体の油性成分(X1)を含有しないのが好ましい。
本発明の口腔用組成物は、各成分の分散性を高めて優れた保存安定性を確保しつつ、成分(A)の口腔粘膜への吸着防止効果と良好な風味を兼ね備える観点から、ノニオン性界面活性剤を含有するのが好ましい。かかるノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、モノミリスチン酸ペンタグリセリンやステアリン酸モノグリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、モノミリスチン酸ポリグリセリルやラウリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アミンオキサイド系界面活性剤、モノ−(又はジ−)エタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド、ポリエチレンポリプロピレングリコール等のポリグリコール、並びにポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、成分(A)の口腔粘膜への吸着性を効果的に高める観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノアルキル(又はアルケニル)エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、口腔用組成物が歯磨組成物である場合の起泡性、低温での粘度上昇を抑制する観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルがさらに好ましい。
ノニオン性界面活性剤の含有量は、良好な保存安定性と保存後の口腔粘膜への吸着性の観点、風味を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1%質量以上であり、さらに好ましくは0.2質量%以上である。ノニオン性界面活性剤の含有量は、成分(A)の口腔粘膜への吸着向上効果を良好に保持する観点及び口腔用組成物が歯磨組成物である場合の起泡性の観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下である。また、ノニオン性界面活性剤の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.05〜1.5質量%であり、より好ましくは0.1〜1.2質量%であり、さらに好ましくは0.2〜1質量%である。また、低温での粘度上昇を抑制する観点から、ノニオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有しないことが好ましく、又はポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以下である。
ノニオン性界面活性剤と成分(A)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(A))は、口腔用組成物の安定性の観点、風味が損なわれるのを有効に防止し、成分(A)の溶解性の観点、口腔粘膜への吸着性を良好に高める観点から、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.5以上であり、さらに好ましくは0.7以上である。ノニオン性界面活性剤と成分(A)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(A))は、組成物の良好な使用感を保持する観点から、好ましくは20以下であり、より好ましくは15以下であり、さらに好ましくは12以下である。また、ノニオン性界面活性剤と成分(A)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(A))は、好ましくは0.2〜20であり、より好ましくは0.5〜15であり、さらに好ましくは0.7〜12である。
ノニオン性界面活性剤と成分(B)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(B))は、成分(A)と成分(B)の溶解性又は分散性を高めつつ、組成物の保存安定性を確保する観点、及び風味が損なわれるのを有効に防止する観点から、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.4以上である。ノニオン性界面活性剤と成分(B)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(B))は、良好な風味や使用感を保持する観点から、好ましくは5以下であり、より好ましくは3以下である。また、ノニオン性界面活性剤と成分(B)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(B))は、好ましくは0.2〜5であり、より好ましくは0.4〜3である。
本発明の口腔用組成物は、さらに適度な泡立ちを付与し、良好な使用感を確保する観点から、アニオン界面活性剤を含有することもできる。これにより、良好な起泡性や泡質、優れた洗浄性を確保することができ、より一層使用感を高めることが可能となる。かかるアニオン界面活性剤としては、例えば、アシルグルタミン酸ナトリウム、アシルサルコシンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、アルキルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、高級脂肪酸スルホン化モノグリセリド塩、イセチオン酸の脂肪酸エステル塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩、及びポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。これらアニオン界面活性剤の疎水基のアルキル基及びアシル基は、炭素数6〜18であることが好ましく、炭素数10〜14であることがより好ましい。また、ナトリウム塩であることが好ましい。なかでも、良好な起泡性及び低刺激性等を付与して使用感を高める観点から、アシルアミノ酸塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩及びアルキル硫酸エステル塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
アニオン界面活性剤の含有量は、良好な起泡性を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。アニオン界面活性剤の含有量は、製造時の脱泡性の観点、及び適度な起泡性を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である。また、アニオン界面活性剤の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.3〜3質量%であり、より好ましくは0.5〜2質量%であり、さらに好ましくは0.5〜1.5質量%である。
本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合は、さらに粘結剤を含有することが好ましい。粘結剤を含有することにより、組成物に適度な粘性を付与して良好な保形性をもたせ、チューブ容器やスクイズ容器などの押圧により吐出する容器に充填した際にも良好な吐出性を確保することができる。かかる粘結剤としては、例えばアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキプロピルセルロース、ペクチン、寒天、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、及び寒天から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、これらから選ばれる2種以上を組み合わせて含有することがさらに好ましい。
粘結剤の含有量は、保存安定性、保形性及び吐出性を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。粘結剤の含有量は、各成分を良好に分散又は溶解させる観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下である。また、粘結剤の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.3〜3質量%であり、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。
本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合は、さらに増粘性シリカを含有することが好ましい。増粘性シリカとは、吸油量が200〜400mL/100gであり、好ましくは220〜380mL/100gであり、より好ましくは、250〜350mL/100gであるシリカを意味する。したがって、増粘性シリカは吸油量の多いシリカであり、研磨剤として用いられるシリカとは相違する。一般的に、研磨剤として用いられるシリカの吸油量は、50〜150mL/100gである。ここで、吸油量とは、シリカが担持できる油量を示したものであり、測定方法はJIS K5101−13−2(2004年制定)に基づく方法により、吸収される煮あまに油の量により特定する。
なお、増粘性シリカは、上記の粘結剤とも相違し、粘結剤と併用することで増粘作用を発揮するため、増粘剤として知られている。増粘性シリカとしては、サイリシア、サイロピュア(富士シリシア化学株式会社製)、チキソシル(ローディアジャパン株式会社製)、ソルボシル(イネオスシリカ社製)、ファインシール(株式会社トクヤマ社製)、ニップジェル(東ソー・シリカ株式会社製)の市販品を用いることができる。増粘性シリカの含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下である。
本発明の口腔用組成物には、上記成分のほか、通常口腔用組成物に使用可能なその他の成分、例えば、研磨剤、発泡助剤、フッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物、pH調整剤、糖アルコール、保存剤等を本発明の効果が阻害されない範囲で適宜含有させることができる。
本発明の口腔用組成物は、適宜用途に応じて、練り歯磨剤や粉歯磨剤等の歯磨組成物、洗口剤や液状歯磨剤等の液体口腔用組成物として用いることができる。
本発明の口腔用組成物の25℃における粘度は、口腔用組成物が歯磨組成物であり、好ましくは練り歯磨剤である場合には、吐出性と保形性と使用感を良好に兼ね備える観点から、好ましくは1000〜5000dPa・sであり、より好ましくは1500〜4000dPa・sであり、さらに好ましくは2000〜4000dPa・sである。
なお、本発明の歯磨組成物の25℃における粘度は、製造後少なくとも24時間室温(25℃)で静置した口腔用組成物を、粘度測定用の容器に詰め、25℃の恒温器で24時間保存した後、ヘリパス型粘度計(東機産業株式会社 TVB−10R)を用いて、ロータT−C、回転数2.5rpm、1分間の条件で測定することができる。
本発明の口腔用組成物が液体口腔用組成物である場合の25℃における粘度は、測定温度を25℃とし、SV型粘度計(株式会社エー・アンド・デイ製、型番:SV-10、固有振動数30Hz)により測定することができる。
本発明の口腔用組成物のpHは、25℃におけるpHであって、良好な風味や使用感を保持する観点から、好ましくは5.5以上であり、より好ましくは6以上であり、好ましくは9以下であり、より好ましくは8以下であり、さらに好ましくは7.5以下である。
なお、本発明の口腔用組成物のpHとは、25℃でpH電極を用いて測定した値であり、本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合、蒸留水を加えて口腔用組成物の濃度として10質量%の水溶液に調整した後に測定した値を意味する。
本発明の口腔用組成物の製造方法は、成分(A)、(B)及び(C)を含む油溶性成分を15℃〜40℃の温度で混合して油相1を得る工程(1)、
成分(D)を含む水溶性成分を混合して水相1を得る工程(2)、並びに
油相1と水相1とを15℃〜40℃の温度で混合する工程(3)
を備え、工程(2)以外の工程において、40℃を超え100℃以下の加熱工程を含まない。これにより、各成分の分散性又は溶解性を高めつつ、良好な香味と風味を保持するとともに、成分(A)の口腔粘膜への吸着を効果的に高めることのできる組成物を得ることができる。
工程(1)における油溶性成分は、成分(A)、(B)及び(C)を含むほか、必要に応じて他の油剤も含む。工程(1)において、成分(A)、(B)及び(C)、さらに必要に応じて他の油剤を混合して油相1を得る方法は、特に制限なく、常法により行うことができる。15℃〜40℃の温度で混合するとは、加熱することなく、これらの成分の撹拌等の混合を行う意味であり、好ましくは15℃〜35℃の温度で混合する。工程(1)においては、例えば組成物中における成分(C)の溶解性又は分散性を高める観点から、必要に応じてプロピレングリコール、エタノール、1,3−ブチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の溶剤を、成分(C)に対して5〜30質量%配合し混合することが好ましい。
工程(2)における水溶性成分は、成分(D)を含むほか、グリセリン、ソルビトール、粘結剤等の成分を含む。工程(2)においては、カルボキシメチルセルロースや寒天等の粘結剤を良好に分散させる観点から、粘結剤と成分(D)とを含む水溶性成分を40℃を超え100℃以下、好ましくは60℃〜80℃に加熱して溶解させ、その後にかかる温度を保持したまま、プロピレングリコール、グリセリンやソルビトール(液)、モノフルオロリン酸等のその他の水溶性成分と混合して水相1を得ることが好ましい。得られた水相1の温度は、工程(2)を経た後、工程(3)の処理前に15℃〜40℃、好ましくは15℃〜35℃の温度とする。
工程(3)では、工程(1)で得られた油相1と、工程(2)で得られた水相1とを15℃〜40℃の温度、好ましくは15℃〜35℃の温度で混合する。本発明の製造方法では、工程(2)以外の工程において、40℃を超え100℃以下の加熱工程を含まないことから、上述のとおり、工程(2)を経た後、工程(3)の処理前においても、また工程(3)を経た後の工程においても、40℃を超え100℃以下の加熱工程を含まず、15℃〜40℃の温度、好ましくは15〜35℃の温度で処理を行う。
なお、本発明の口腔用組成物がノニオン界面活性剤を含有する場合には、ノニオン界面活性剤は、油相1又は水相1のいずれに配合してもよいが、製造性の観点から、油相1に配合する、すなわち工程(1)において配合することが好ましい。本発明の口腔用組成物がアニオン界面活性剤や研磨剤や20℃における溶解度が40%以下の糖アルコール等の紛体を含有する場合には、工程(3)において、これらアニオン界面活性剤及び粉体を油相1及び水相1とともに配合して混合してもよく、工程(3)を経た後に配合して混合してもよいが、製造性の観点から、工程(3)において配合して混合することが好ましい。
本発明の口腔用組成物は、成分(A)の口腔粘膜への吸着性の観点から、好ましくは歯磨組成物であり、より好ましくはブラッシングにより歯磨組成物を口腔内に適用する使用方法であり、歯磨組成物を口腔内に適用してから、水で口腔内を漱いだ後であっても、成分(A)を良好に口腔粘膜に残存させることを可能とし、成分(A)の口腔粘膜への吸着方法を提供することができる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の口腔用組成物、その製造方法、及びその使用を開示する。
[1]次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)オリザノール、及びβ−グリチルレチン酸から選ばれる1種又は2種以上の油性薬効成分 0.01質量%以上0.5質量%以下
(B)トリアシルグリセロール 0.05質量%以上3質量%以下
(C)香料成分 0.1質量%以上2質量%以下
(D)水
を含有し、構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるトリアシルグリセロール(B1)の含有量が、成分(B)中に20質量%以上95質量%以下である口腔用組成物。
[2]成分(A)の含有量は、好ましくは0.02質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上であり、好ましくは0.3質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以下である上記[1]の口腔用組成物。
[3]構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるトリアシルグリセロール(B1)の含有量は、成分(B)中に、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%であり、好ましくは92質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下である上記[1]又は[2]の口腔用組成物。
[4]成分(B)の構成脂肪酸の炭素数は、好ましくは炭素数6〜24であり、より好ましくは炭素数12〜20である上記[1]〜[3]いずれか1の口腔用組成物。
[5]成分(B)は、好ましくはオレイン酸、リノール酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸から選ばれる脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールを成分(B)中に95質量%以上含有し、或いは、好ましくはオレイン酸、及びリノール酸から選ばれる不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロール(B1)、並びにミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸から選ばれる脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールを成分(B)中に合計で95質量%以上含有する上記[1]〜[4]いずれか1の口腔用組成物。
[6]成分(B)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である上記[1]〜[5]いずれか1の口腔用組成物。
[7]成分(B)が、好ましくはシア脂及びオリーブ油から選ばれる1種又は2種である上記[1]〜[6]いずれか1の口腔用組成物。
[8]成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、好ましくは1以上であり、より好ましくは1.5以上であり、さらに好ましくは2以上であり、好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下であり、さらに好ましくは7以下である上記[1]〜[7]いずれか1の口腔用組成物。
[9]成分(C)の含有量は、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下である上記[1]〜[8]いずれか1の口腔用組成物。
[10]成分(C)と成分(B)の含有量の質量比((C)/(B))は、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.4以上であり、さらに好ましくは1以上であり、よりさらに好ましくは1.5以上であり、好ましくは3.5以下であり、より好ましくは3以下であり、さらに好ましくは2.5以下である上記[1]〜[9]いずれか1の口腔用組成物。
[11]成分(C)は、好ましくはユーカリオイル、スペアミントオイル、ペパーミントオイル、及びスペアミントオイルから選ばれる1種又は2種以上の精油(C1)を成分(C)中に10〜35質量%含有し、好ましくはメントール(C2)を成分(C)中に40〜70質量%含有し、好ましくは精油(C1)とメントール(C2)を成分(C)中に合計で50〜90質量%含有し、好ましくはアネトールを成分(C)中に1〜18質量%含有し、好ましくはアニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、2、4-ジメチル-3-シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド、ペリラアルデヒド、シトラール、及びシトロネラールから選ばれる1種2種以上のアルデヒドを成分(C)中に1〜7質量%含有する上記[1]〜[10]いずれか1の口腔用組成物。
[12]歯磨組成物である場合における水(D)の含有量は、好ましくは8質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは12質量%以上であり、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは45質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下である上記[1]〜[11]いずれか1の口腔用組成物。
[13]液体口腔用組成物である場合における水(D)の含有量は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上であり、好ましくは98質量%以下であり、より好ましくは95質量%以下であり、さらに好ましくは92質量%以下である上記[1]〜[11]いずれか1の口腔用組成物。
[14]成分(A)、(B)及び(C)以外であり、かつ界面活性剤ではない油性成分(X)と、成分(B)の含有量の質量比((X)/(B))は、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.7以下であり、さらに好ましくは0.5以下であり、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.2以上である上記[1]〜[13]いずれか1の口腔用組成物。
[15]成分(A)、(B)及び(C)以外であり、かつ界面活性剤ではない油性成分(X)の含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.2質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上である上記[1]〜[14]いずれか1の口腔用組成物。
[16]25℃において固体の油性成分(X1)の含有量は、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、或いは25℃において固体の油性成分(X1)を含有しないのが好ましい上記[1]〜[15]いずれか1の口腔用組成物。
[17]好ましくはノニオン性界面活性剤を含有し、より好ましくはノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノアルキル(又はアルケニル)エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上であり、さらに好ましくはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである上記[1]〜[16]いずれか1の口腔用組成物。
[18]ノニオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上であり、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下である上記[17]の口腔用組成物。
[19]ノニオン性界面活性剤と成分(A)の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/(A))は、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.5以上であり、さらに好ましくは0.7以上であり、好ましくは20以下であり、より好ましくは15以下であり、さらに好ましくは12以下である上記[17]又は[18]の口腔用組成物。
[20]25℃における粘度は、好ましくは1000〜5000dPa・sであり、より好ましくは1500〜4000dPa・sであり、さらに好ましくは2000〜4000dPa・sである上記[1]〜[19]いずれか1の口腔用組成物。
[21]成分(A)、(B)及び(C)を含む油溶性成分を15℃〜40℃の温度で混合して油相1を得る工程(1)、
成分(D)を含む水溶性成分を混合して水相1を得る工程(2)、並びに
油相1と水相1とを15℃〜40℃の温度で混合する工程(3)
を備え、工程(2)以外の工程において、40℃を超え100℃以下の加熱工程を含まない上記[1]〜[20]いずれか1の口腔用組成物の製造方法。
[21]成分(A)を口腔粘膜に吸着させるための上記[1]〜[20]いずれか1の口腔用組成物の使用。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜7、比較例1〜11]
表1及び表2に示す処方にしたがって、各歯磨組成物を調製した。具体的には、成分(A)、(B)及び(C)とプロピレングリコールの一部とエタノールを含む組成物1を室温25℃で3時間混合して油相1を得た。次いで、得られた油相1を、予め残りのプロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース、寒天、及び水の一部を60℃で混合し、次いでグリセリン、ソルビール液(70%)、残りの水、及びモノフルオロリン酸等の水溶性成分を混合し、60℃で20分間混合して得た組成物2に、30℃未満において、油相1と研磨剤、粒状のエリスリトール、活性剤とともに配合し、さらに30℃未満(室温25℃)において20分間混合して歯磨組成物を調製した。
なお、比較例8及び比較例10は、油相1を得る工程において、トリステアリン酸グリセリル、ステアリン酸が溶解又は分散しないため、加熱して溶解させた。
得られた歯磨組成物を用い、下記に示す方法にしたがって各測定及び各評価を行った。
結果を表1、表2に示す。
《粘度》
各歯磨組成物を粘度測定用の容器に詰め、25℃の恒温器で24時間保存した後、ヘリパス型粘度計(東機産業株式会社 TVB−10R)を用いて、ロータT-C、回転数2.5rpm、1分間の条件で測定した。
《風味》
3名のパネラーにより、歯磨組成物1gを用いた歯磨きを2分間行った際の風味について、油臭さを感じるか、刺激を感じるか否かを評価し、3名中2名以上が感じた評価を結果として示した。
《製造性・安定性》
製造性及び製造から24時間後の外観について、製造時に均一に混合され、油のしみ出しや分離がみられない場合を良好として、目視により評価した。
《成分(A)の口腔粘膜への吸着性》
歯ブラシ(チェックスタンダード、花王株式会社製)を装着した保持部、及び稼動可能な試験台を備えたブラッシングマシーンを用いた。まず、シリコーン製シート(タイガーズポリマー株式会社 SR板 SR−50、1.5cm×5cm)を両面テープでブラッシングマシーンの試験台に固定した。次いで、各歯磨組成物を1g±0.01g秤量して上記シート上に配置し、イオン交換水250μLを注いだ後、歯ブラシへの荷重を200g、試験台の稼動を60rpmとし、20ストロークずつ3回にわたりブラッシングを行った。なお、シート上からずれた歯磨組成物は、各ブラッシングとブラッシングの間に元のシート上に戻した。
ブラッシング後、流水でシートを10秒間洗浄し、目視により歯磨組成物が除去されていることを確認した。次いで、シートを自然乾燥後、アセトンとともに25mLメスフラスコに投入して1分間程度浸漬して両面テープを剥離した後、シートを再びメスフラスコに戻し、25mLまで水を充填した。
次に、超音波洗浄機(ULTRASONIC CREANER SU-9TH、柴田化学機器工業株式会社)を用い、15分間×2回超音波処理を行った。処理後のメスフラスコ中の液体を四フッ化エチレン樹脂製フィルター(ポアサイズ0.45μm)でろ過し、ろ液中における成分(A)の量(μg/cm2)を測定対象物として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定し、成分(A)の口腔粘膜への吸着性の指標として評価した。
なお、歯磨組成物を用いたブラッシングをしなかったこと以外、同様にして上記測定を行なった結果を用い、両面テープを剥離した後にシート上に残存する粘着剤等の成分によって、得られる結果が左右されないことを確認した。評価結果を表1に示す。
なお、HPLCの測定は以下の条件により行った。
<HPLC(高速液体クロマトグラフィー)の測定条件>
《γ−オリザノール》
装置:日立高速液体クロマトグラム La chrom Elite
カラム:L−column ODS4.6×150mm(5μm)(化学物質評価研究機構)
カラム温度:40℃
移動相:メタノール/テトラヒドロフラン(88:12)
流量:1.0mL/Min
サンプル注入量:20μL
測定波長:326nm
なお、γ−オリザノールのピークは、保持時間5分の2〜3のピークの総和として測定した。
※1:オリザ油化株式会社製
※2:クロピュアリキッドベジラン、クローダジャパン株式会社製(トリオレイン酸グリセリル44.2質量%、トリリノール酸グリセリル6質量%、トリステアリン酸グリセリル44質量%、トリパルミチン酸グリセリル4質量%)
※3:小堺製薬株式会社製(トリオレイン酸グリセリル82.5質量%、トリリノール酸グリセリル6質量%、トリパルミチン酸グリセリル9質量%、トリステアリン酸グリセリル2.3質量%、トリアラキン酸グリセリル0.2質量%)
※4:和光製薬株式会社製(トリアシルグリセロールの構成脂肪酸:ラウリン酸44.6質量%、ミリスチン酸16.8質量%、パルミチン酸8.2質量%を含む飽和脂肪酸86.5質量%、オレイン酸5.8質量%、リノール酸1.8質量%を含む不飽和脂肪酸7.6質量%)
※5:l−メントール50質量%、ペパーミントオイル15質量%、アネトール5質量%、スペアミントオイル5質量%、ユーカリオイル1質量%、アニスアルデヒド2.5質量%、プロピレングリコール17質量%、エタノール3質量%、他(1,8-シネオール、ターピネオール等)1.5質量%
※6:レオドールTW-S120V、花王株式会社製
※7:エマール10PT、花王株式会社製
※8:ケルデント、DSP五協フード&ケミカル株式会社製
※9:CMC1150、ダイセルファインケム株式会社製
※10:サンローズF35SH、日本製紙ケミカル製
※11:サイロピュア♯25、富士シリシア化学株式会社製(吸油量310mL/100g)
※12:ソルボシルAC77、PT PQ Silicas Indonesia製
表1に示すように、実施例1〜3は、比較例1〜5の歯磨組成物に比べて、γ-オリザノールの吸着量が高く、γ−オリザノールとともに一定の油剤である成分(B)トリアシルグリセロールを含有することにより、γ−オリザノールの吸着量が向上することが認められる。
表2に示すように、比較例6〜11は、油臭さが感じられたり、製造時の成分(A)又は(B)の溶解、分散性が低いために不均一な混合状態であったり、製造後に油のしみ出し又は分離が認められる。これに対して、実施例1〜7は油臭さは感じられない良好な風味であり、成分(A)、(B)の溶解性や分散性が良く、外観上分離が生じないことも認められる。また、実施例1〜6は歯磨き中における歯磨組成物としての泡立ちにも優れ、使用感にも優れる。

Claims (7)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)オリザノール、及びβ−グリチルレチン酸から選ばれる1種又は2種以上の油性薬効成分 0.01質量%以上0.5質量%以下
    (B)シア脂由来のトリアシルグリセロール 0.05質量%以上3質量%以下
    (C)香料成分 0.1質量%以上2質量%以下
    (D)水
    を含有し、構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるトリアシルグリセロール(B1)の含有量が、成分(B)中に20質量%以上95質量%以下であり、かつ成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))が、1以上20以下である口腔用組成物。
  2. 成分(A)、(B)及び(C)以外であり、かつ界面活性剤ではない油性成分(X)と、成分(B)の含有量の質量比((X)/(B))が、1未満である請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 25℃において固体の油性成分(X1)を含有しないか又は0.5質量%以下含有する請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. 成分(B)が、成分(B1)以外に、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸から選ばれる脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールを含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  5. オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロールの含有量が、成分(B1)中に80質量%以上100質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  6. 成分(A)と成分(B)の合計含有量と成分(C)の含有量との質量比({(A)+(B)}/(C))が、0.4以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  7. 成分(A)、(B)及び(C)を含む油溶性成分を15℃〜40℃の温度で混合して油相1を得る工程(1)、
    成分(D)を含む水溶性成分を混合して水相1を得る工程(2)、並びに
    油相1と水相1とを15℃〜40℃の温度で混合する工程(3)
    を備え、工程(2)以外の工程において、40℃を超え100℃以下の加熱工程を含まない請求項1〜6のいずれか1項に記載の口腔用組成物の製造方法。
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