JP6370402B2 - ハウジング、特に工業用ハウジング - Google Patents

Description

本発明は、ハウジング、特に工業用ハウジングに関する。

このような工業用ハウジングは、例えば、機械制御、分配、建物の据え付けのための、電気開閉装置、コネクタ、端子等のための制御キャビネット、端子箱等として利用可能である。工業用ハウジングは、一般的に、ハウジング本体を有しており、ハウジング本体の側面は、取り付け、メンテナンス、調整作業等のためにハウジングの内部空間に到達することを可能にするために、開放された構成を有し得る。開放された構成を有する当該側面を、ドアを用いて閉じることができる。ハウジング本体は、さらに、１つ又は複数の別の側面に、例えばケーブルを通過させるための１つ又は複数の開口部を有することが可能であり、当該開口部はそれぞれ、例えばフランジプレート等のカバー要素で閉鎖され得る。

当該ハウジングは、様々な周囲条件において用いられるので、例えば湿気及び粉塵の侵入に対する、また、機械的負荷の作用に対する、特定の種類の保護に対応しなければならない。特に、カバー要素で閉鎖された、ハウジング本体の側面の開口部は、しばしば、脆弱な箇所となる。

本発明の課題は、カバー要素によって閉鎖された開口部の領域において、改善された保護を可能にするハウジングを提供することにある。

本発明によると、本課題は、請求項１の特徴によって解決される。本発明の適切な態様及び有利なさらなる構成は、下位請求項に記載されている。

本発明に係るハウジングは、ハウジング本体を有しており、当該ハウジング本体の少なくとも１つの側面には、開口部が形成されている。さらに、当該ハウジングは、シール要素を有しており、当該シール要素は、当該シール要素が当該開口部の縁を囲むように、当該開口部を有する側面に載置されている。さらに、当該ハウジングはフレーム要素を有しており、当該フレーム要素は、当該フレーム要素が当該シール要素の縁を囲むように、当該開口部を有するハウジング本体の側面に載置されている。加えて、当該ハウジングは、開口部を閉鎖するためのカバー要素を有しており、当該カバー要素は、開口部が閉鎖された状態において、フレーム要素とシール要素とに面的に載置されている。

本発明に係るハウジングは、特に、ハウジング本体とカバー要素との間に配置されているシール要素も、外部の作用から保護されているので、シール要素の密封効果が、ハウジングに外部から作用が加えられている際にも保護されており、従って、シール要素の密封効果が、ハウジングへの外部からの作用によってネガティブな影響を受けることがないということを特徴としている。本発明によると、これは、フレーム要素がシール要素の周りを取り囲むように配置されており、従って、シール要素がその外周面において、フレーム要素によって囲まれていることによって実現する。それによって、当該シール要素は、外側に向かって、フレーム要素によって、特に機械的作用から保護されており、例えば水噴流からも保護されている。その際、シール要素もフレーム要素も、ハウジング本体の側面に面的に載置されており、開口部が閉鎖された状態では、カバー要素は、開口部、シール要素、及び、フレーム要素を覆っている。フレーム要素とシール要素とが互いに隣り合って、開口部を有するハウジング本体の側面に載置されていることによって、開口部が閉鎖されている状態において、カバー要素からハウジング本体の方向に作用する力は、カバー要素をハウジング本体に固定することによって、フレーム要素に誘導されるので、シール要素に作用する力と、従ってシール要素への負荷とを減少させることができる。それによって、シール要素の良好かつ確実な密封効果が、長期間にわたって保証され得る。

好ましくは、閉鎖された状態において、カバー要素は、その外周面で、フレーム要素の外周面と重なっている。それによって、例えば汚れが堆積する、又は、湿気が溜まり得る、カバー要素とフレーム要素との間の縁部は回避され得る。

機械的作用に対する特に優れた抵抗力を得るために、フレーム要素は、好ましくは、寸法安定性を有する材料から形成されている。フレーム要素を寸法安定性を有する材料から形成することによって、シール要素を特に効果的に保護することも可能になる。なぜなら、フレーム要素に作用する負荷がシール要素に伝わることが防止できるからである。

例えば、フレーム要素を金属、特にステンレス鋼から形成することが可能である。フレーム要素がステンレス鋼から形成されている場合、フレーム要素の特に高い耐食性が得られる。しかしまた、フレーム要素は、薄鋼板又はアルミニウム等の、別の金属材料からも形成され得る。さらに、腐食防止のために亜鉛メッキ、ニッケルメッキ、又は、ラッカーを塗布した金属材料を用いることもできる。

フレーム要素は、例えば、ハウジング本体の側面に堅く、又は、カバー要素にも硬く固定され得る。この固定は、例えばボンディング接続、又は、スポット溶接接続等の溶接接続によって行われ得る。

シール要素は、好ましくは弾性材料、特に連続気泡型のシリコーンフォームから形成されている。連続気泡型のシリコーンフォームを使用することによって、シール要素の部分的な特に高い圧縮が可能である。なぜなら、連続気泡型のシリコーンフォームは、非常に良好な圧縮永久歪み（ＤＶＲ）を有しているからである。加えて、シール要素に連続気泡型のシリコーンフォームを用いることによって、特に高い温度領域がカバーされ得る。なぜなら、連続気泡型のシリコーンフォームは、極端な温度条件下で、特に−６０℃から＋１６０℃の間でも、非常に良好に密封し、機能性を寿命期間に亘って維持することができるからである。しかしまた、シール要素は、独立気泡型のシリコーンフォーム、ポリウレタンフォーム、又は、ネオプレンフォーム等の、別の弾性材料からも形成され得る。

シール要素の密封効果をさらに高めるために、好ましくは、開口部が閉鎖されていない状態において、シール要素が、フレーム要素よりも高いことが規定されている。開口部がカバー要素によって閉鎖される場合、カバー要素をシール要素に載置する際、シール要素は、カバー要素によって、カバー要素がフレーム要素に載置されるまで、圧縮されるか、又は、圧迫され得る。シール要素の圧縮によって、カバー要素及びハウジング本体の側面に、シール要素が特に密かつ面的に接することが可能になるので、それによって、カバー要素及びハウジング本体に対する特に良好な密封効果が得られる。開口部が閉鎖された状態において、シール要素は、シール要素の圧縮によって、好ましくは、フレーム要素と同じ高さを有する。

閉鎖された状態を形成するために、カバー要素は、好ましくは、固定手段を用いて、ハウジング本体に固定可能であり、閉鎖された状態において、固定手段は、好ましくは、カバー要素及びシール要素を貫通している。カバー要素は、好ましくは複数の開口部を有しており、当該開口部を通じて、固定手段は貫通し得る。シール要素は、好ましくは、同じく複数の通過開口部を有しており、当該通過開口部を通じて、固定手段が貫通し得る。固定手段としては、例えばネジを用いることが可能であり、当該ネジは、ハウジング本体に形成されたネジ穴に螺入可能である。同じく、その他の固定手段も考えられる。

以下に、本発明を、添付の図面を用いて、好ましい実施形態を基に詳細に説明する。示されているのは以下の図である。

閉鎖された状態ではない、本発明に係るハウジングの概略的斜視図である。 図１に示されたハウジングの、側面から見た概略的平面図である。 閉鎖された状態における、カバー要素を有する図１及び図２に示したハウジングの、部分的に断面で示された概略図である。 閉鎖された状態における、図１及び図２に示されたハウジングの概略図である。

図１は、例えば電気開閉装置を受容するための、工業用ハウジングの形状のハウジング１００を示している。ハウジング１００はハウジング本体１０を有しており、当該ハウジング本体は、箱状に形成されている。ハウジング本体１０は、金属材料、特にステンレス鋼材料から形成され得る。ハウジング１００の側面は開放された構造を有しており、当該側面にはドア１１が配置されており、それによって、この開放された構造の側面を閉鎖することができる。

ハウジング本体１０の別の側面１２は、開口部１３を有しており、当該開口部は、同様に、ハウジング本体１０の内部空間への到達を可能にする。開口部１３を有する側面１２には、シール要素１４が、例えば連続気泡型のシリコーンフォーム等の弾性材料から形成されたシール要素１４が開口部１３の縁を取り囲むか、又は、開口部１３を包囲するように、面的に載置されている。そのために、プレート状の、平らに形成されたシール要素１４は、シール要素１４の中央に配置された凹部１５を有しており、凹部１５の大きさは、ハウジング本体１０の側面１２における開口部１３の大きさに対応している。

ここに示された態様では、シール要素１４及び凹部１５の底面は長方形に形成されている。シール要素１４又は凹部１５、及び、開口部の、例えば円形、又は、その他の多角形といった別の形状も同じくあり得る。

凹部１５は、シール要素１４内に、凹部１５とシール要素１４の外周面との間のシール要素１４の幅が、シール要素１４の全ての面において同じ大きさであるように形成されており、それによって、シール要素１４の全ての面において、同じく良好な密封効果を得ることができる。

シール要素１４に加えて、フレーム要素１６が、ハウジング本体１０の側面１２に、フレーム要素１６がシール要素１４の外周面の縁を囲むか、又は、当該外周面を包囲するように、面的に載置されている。シール要素１４とは対照的に、フレーム要素１６は、寸法安定性を有する材料から、特にステンレス鋼等の金属材料から形成されている。フレーム要素１６はシール要素１４を縁取っており、フレーム要素１６は、その内周面で、シール要素１４の外周面に直に接することが可能である。

ハウジング本体１０の側面１２の開口部１３を閉鎖するために、カバー要素１７が、シール要素１４とフレーム要素１６とに載置されるので、カバー要素１７は、シール要素１４とフレーム要素１６とを覆う。この場合、カバー要素１７はプレート状に形成されている。その際、カバー要素１７の外周面は、フレーム要素１６の外周面に対応しているので、図４に示されているように、開口部１３が閉鎖された状態において、カバー要素１７は、フレーム要素１６と重なっている。従って、シール要素１４とは対照的に、カバー要素１７は、シール要素１４よりも大きい外周面を有している。

カバー要素１７は、ここではネジの形に形成されている複数の固定手段１８を用いて、ハウジング本体１０に固定される。カバー要素１７は、複数の開口部１９を有しており、シール要素１４は、複数の通過開口部２０を有しており、固定手段１８は、開口部１９を通ってカバー要素１７を、かつ、通過開口部２０を通ってシール要素１４を貫通しており、それによって、ハウジング本体１０に形成されたネジ穴に固定、特に螺入され得る。

特に図２から明らかであるように、シール要素１４は、開口部１３が閉鎖されていない状態では、フレーム要素１６よりも高いので、シール要素１４は、フレーム要素１６から突出している。開口部１３が閉鎖された状態では、シール要素１４は、カバー要素１７の載置によって、圧縮又は圧迫されているので、シール要素１４の高さは、閉鎖されていない状態に比べて減少している。シール要素１４は、カバー要素１７によって、カバー要素１７がフレーム要素１６に面的に載置されるまで圧縮される。図３の、カバー要素１７の部分的な断面図において認識できるように、シール要素１４の高さは、開口部１３が閉鎖された状態では、カバー要素１７によって、フレーム要素１６の高さに対応している。

１０ ハウジング本体
１１ ドア
１２ 側面
１３ 開口部
１４ シール要素
１５ 凹部
１６ フレーム要素
１７ カバー要素
１８ 固定手段
１９ 開口部
２０ 通過開口部
１００ ハウジング

Claims (6)

1. ハウジング本体（１０）であって、前記ハウジング本体（１０）の少なくとも１つの側面（１２）に開口部（１３）が形成されているハウジング本体（１０）と、
   シール要素（１４）であって、前記開口部（１３）を有する側面（１２）に、前記シール要素（１４）が前記開口部（１３）の縁を囲むように載置されているシール要素（１４）と、
   フレーム要素（１６）であって、前記開口部（１３）を有する前記側面（１２）に、前記フレーム要素（１６）が前記シール要素（１４）の縁を囲むように載置されているフレーム要素（１６）と、
   前記開口部（１３）を閉鎖するためのカバー要素（１７）であって、前記開口部（１３）が閉鎖された状態において、前記フレーム要素（１６）及び前記シール要素（１４）に面的に載置されているカバー要素（１７）と、
   を有するハウジング（１００）であって、
   前記カバー要素（１７）が、固定手段（１８）を用いて、前記ハウジング本体（１０）に固定可能であり、閉鎖された状態において、前記固定手段（１８）は、前記カバー要素（１７）及び前記シール要素（１４）を貫通していることを特徴とするハウジング（１００）。
2. 閉鎖された状態において、前記カバー要素（１７）が、その外周面で、前記フレーム要素（１６）の外周面に重なっていることを特徴とする、請求項１に記載のハウジング（１００）。
3. 前記フレーム要素（１６）が、寸法安定性を有する材料から形成されていることを特徴とする、請求項１又は２に記載のハウジング（１００）。
4. 前記フレーム要素（１６）が、金属から、特にステンレス鋼から形成されていることを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載のハウジング（１００）。
5. 前記シール要素（１４）が、弾性材料から、特に連続気泡型のシリコーンフォームから形成されていることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載のハウジング（１００）。
6. 前記開口部が閉鎖されていない状態において、前記シール要素（１４）が、前記フレーム要素（１６）よりも高いことを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載のハウジング（１００）。

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