JP6368536B2 - 自動分析装置および分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体試料の成分分析を行う自動分析装置および分析方法に関する。
フロー型検出器を含むフロー型分析装置は、複数の試料を連続的に繰り返し測定できることから、生体試料の臨床検査やプラント生産工程の検査など幅広い分野で使用されている。特に、血液や尿などの生体試料の臨床検査に使用される生化学自動分析装置においては、電解質(Naイオン、Kイオン、Clイオン等)を分析する手法として、イオン選択電極(以下ISE;Ion Selective Electrode)を用いたイオン選択電極法が主流である。
イオン選択電極法は、電解質濃度に応じて電位が変動するイオン感応膜を利用して、比較電極とISE間の電位差(起電力)を計測することで、試料中の電解質濃度を測定する。電位差を計測する為、ISEと比較電極が検体を通じて電気的に導通している必要がある。また、正確な電位差計測の為に、電気的なノイズ源から隔離されていることが必要である。
フロー型の電解質分析装置では、検体が入った容器から吸引ノズルで検体を吸引し、センサ部であるISEへ導入して電解質濃度の測定を行う。また、検体測定と検体測定の間に一点補正を行う為の内部標準液を測定する場合がある。このような電解質分析装置の流路構造を示す公知例として、特許文献1が挙げられる。
特開2013−24799号公報
特許文献1に記載されているようなフロー型の電解質分析装置では、吸引ノズルで最初の試料(試料A)を吸引した後、次の試料(試料B)を吸引する際に、ノズル先端から生じる前試料の液だれや、ノズル先端部に導入されている前検体が次検体と接触して試料を汚染することを防ぐことを目的とし、試料Aを吸引した後に微量の空気を吸引することが一般的である。吸引された空気は、流路中においては、試料Aと試料Bの間に生成された空気層(エアギャップ)という形で試料と共に移動する。
試料間にエアギャップが入る場合、以下のような課題があった。(1)ISEの特性上、溶液測定の合間にイオン感応膜が空気に露出すると、試料測定時の電位安定化に時間を要する為、分析高速化が困難であった。(2)電位計測時に流路内に気泡が残存した場合に、電気的なノイズが生じる場合がある。
上記課題を解決する為の、本願発明の構成は以下の通りである。
すなわち、液体に含まれる成分を測定するセンサ部と、気体及び容器に収容された液体を吸引するノズルと、前記ノズルと前記センサ部を連結する第一流路と、前記センサ部とポンプを連結する第二流路と、前記第一流路から分岐して前記第二流路あるいは前記ポンプに連結された第三流路と、前記ノズルにより吸引された流体を前記第一流路または前記第二の流路の何れに導入するかを切り替える切替部と、前記ノズルから吸引された液体を前記第一流路に導入し、前記ノズルから吸引された気体を前記第三流路に導入するよう前記切替部を制御する制御手部段と、を備えたことを特徴としている。
本実施の形態によれば、吸引ノズルの液だれや前検体による次検体の汚染を防止する為に吸引した気泡が感応膜に接触することによる電位不安定化が低減され、測定値の安定性が向上する。また、ISEと比較電極間の流路に気泡が残留し電気ノイズが発生するリスクを低減できる為、測定結果の信頼性向上につながる。
本発明の自動分析装置の一例である。 従来の電解質測定部の流路構成図である。 従来の電解質測定部の動作を説明する図である。 従来の電解質測定部の動作フロー図である。 本発明における電解質測定部の流路構成図である。(実施例1) 本発明における電解質測定部の動作を説明する図である。(実施例1) 本発明における電解質測定部の動作を説明する図である。(実施例1) 本発明における電解質測定部の動作フロー図である。(実施例1) 本発明における電解質測定部の流路構造の一例を示す図である。(実施例2) 本発明における電解質測定部の流路構成図である。(実施例3) 本発明における電解質測定部の動作フロー図である。(実施例3)
<自動分析装置の構成>
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1を用いて、本実施の形態に係る自動分析装置の全体構成および動作について説明する。図1は、この自動分析装置の全体構成の一例を示す概略構成図である。ここでは、生化学自動分析装置を例に説明する。
図1において、1はサンプルディスク、2は試薬ディスク、3は反応ディスク、4は反応槽、5はサンプリング機構、6は試薬分注機構、7は攪拌機構、8は測光機構、9は洗浄機構、10はコンピュータ(PC)、11は電解質測定部、12は記憶装置、13は制御部、14は圧電素子ドライバ、15は攪拌機構コントローラ、16は試料容器、17は円形サンプルディスク、18は試薬ボトル、19は円形試薬ディスク、20は保冷庫、21は反応容器、22は反応容器ホルダ、23は駆動機構、24はサンプルプローブ、25はサンプルプローブ支承軸、26はサンプルプローブアーム、27は試薬プローブ、28は試薬プローブ支承軸、29は試薬プローブアーム、30は電解質測定用サンプリング機構、31は固定部、33はノズル、34は上下駆動機構、35は電解質測定用サンプルプローブ、36は電解質測定用サンプルプローブ支承軸、37は電解質測定用サンプルプローブアームである。
本実施の形態に係る自動分析装置は、主に、複数の試料容器16が載置されるサンプルディスク1と、複数の試薬ボトル18が載置される試薬ディスク2と、複数の反応容器21が載置される反応ディスク3と、サンプルディスク1と反応ディスク3との近傍に設置されたサンプリング機構5と、試薬ディスク2と反応ディスク3との近傍に設置された試薬分注機構6と、反応ディスク3の近傍に設置された攪拌機構7、測光機構8、洗浄機構9、電解質測定部11、および電解質測定用サンプリング機構30等を有して構成される。
サンプルディスク1は、円形サンプルディスク17上に、分析対象の試料(サンプルとも記す)を収容する複数の試料容器16が円周上に並んで載置されている。このサンプルディスク1の近傍には、サンプリング機構5が設置されている。このサンプリング機構5は、該当する試料容器16から試料を吸入し、この試料を該当する反応容器21に吐出するサンプルプローブ24がサンプルプローブ支承軸25に固定されたサンプルプローブアーム26に取り付けられている。
試薬ディスク2は、円形試薬ディスク19上に、試薬を収納する複数の試薬ボトル18が円周上に並んで載置されている。この試薬ディスク2には、保冷庫20が設置されている。また、この試薬ディスク2の近傍には、試薬分注機構6が設置されている。この試薬分注機構6は、該当する試薬ボトル18から試薬を吸入し、この試薬を該当する反応容器21に吐出する試薬プローブ27が試薬プローブ支承軸28に固定された試薬プローブアーム29に取り付けられている。
反応ディスク3は、複数の反応容器21が保持される複数の反応容器ホルダ22が円周上に並んで載置されている。この反応ディスク3には、反応槽4が設置されている。この反応ディスク3は、駆動機構23により間欠回転可能となっている。また、この反応ディスク3の近傍には、攪拌機構7、測光機構8、洗浄機構9、電解質測定部11、電解質測定用サンプリング機構30等が設置されている。
攪拌機構7は、反応容器21内の内容物(試料と試薬)を攪拌するための機構であり、圧電素子ドライバ14、攪拌機構コントローラ15等から構成される。測光機構8は、反応容器21内の内容物を透過した透過光および内容物にて散乱した散乱光を測定するための機構であり、図示しない光源や検出器等から構成される。洗浄機構9は、反応容器21内を洗浄するための機構であり、ノズル33、上下駆動機構34等から構成される。
電解質測定部11は、試料の電解質測定を行うための装置であり、イオン選択電極や比較電極等から構成される。電解質測定用サンプリング機構30は、試料を電解質測定部11に分注するための機構であり、試料を吸入する電解質測定用サンプルプローブ35が電解質測定用サンプルプローブ支承軸36に固定された電解質測定用サンプルプローブアーム37に取り付けられている。

<従来の電解質測定装置>
図2は、従来の電解質測定部の流路構成を示す図である。
吸引ノズル部201は樹脂製のチューブなどから成るISE流路202を通じてISE電極211に接続されている。ISE電極211にはNa,K,Clのイオン濃度を測定するための電極膜を内蔵した三つのISE電極が連結されており、吸引ノズル部201で吸引された液体はISE流路202を連通して各ISE電極に導入される。
吸引ノズル部201をプログラムされたタイミングで上下動作を行うことが出来るよう、モータ等の上下動駆動手段(図示せず)が設けられている。試料吸引時には吸引ノズル部201を下降させ、ノズル先端を試料容器213内の試料内に下降させ、シリンジポンプ210を駆動させることにより試料をISE流路202内に導入する。吸引ノズル部201を上昇させて試料容器213からノズル先端を離した状態でシリンジポンプ210を駆動させることにより、流路内に空気を導入することが出来る。
比較電極液を収容した比較電極ボトル14はREF流路3を通じてREF電極212と接続されている。
ISE流路202とREF流路203は液絡部217で接続され、シリンジポンプ210を経由して廃液容器215へ接続されている。
ISE流路2のISE電極211と液絡部217の間にはピンチ弁209が、REF流路203の比較電極ボトル14とREF電極212の間には電磁弁206が、液絡部217とシリンジポンプ210の間には電磁弁205が、シリンジポンプ210と廃液容器215の間には電磁弁207がそれぞれ設けられている。各電磁弁およびピンチ弁は制御用コンピュータによりプログラムされたタイミングで開閉し、シリンジポンプ210の吸引および吐出動作と同期させることで、流路内の液の流れを制御することが出来る。
従来の電解質測定部の基本的な動作は、(a)ISE部充填動作、(b)比較電極部充填動作、(c)排出動作から構成される。以下、図3を用いてこの基本動作について説明する。
図3(a)はISE部充填動作を示す流路図であり、ピンチ弁209および電磁弁205は開放された状態であり、電磁弁206および電磁弁207は閉鎖されている状態である。この状態でシリンジポンプ210のプランジャを引いて吸引動作を行うと、吸引ノズル部201先端からISE流路202、ISE電極211、液絡部217を通過してシリンジポンプへ試料または空気が吸引される。なお、吸引ノズル部201を試料容器内の液面の下方に下降させた状態(試料液中にノズル先端を導入した状態)でシリンジポンプを駆動することにより試料を吸引し、吸引ノズル部201の先端を液面よりも上昇させた状態(試料液面からノズル先端を離した状態)でシリンジポンプを駆動することにより空気を吸引する。吸引した試料および空気はISE流路202を経由してISE電極211に充填される。ISE電極211を通過した試料および空気は、廃液流路220側に導入される。
図3(b)は、比較電極部充填動作を示す流路図である。電磁弁205,206を開放し、電磁弁207とピンチ弁209を閉鎖する。この状態でシリンジポンプのプランジャを引いて吸引動作を行うと、比較電極液が比較電極液ボトル214からREF流路203、比較電極12へと順次充填される。REF電極212を通過した比較電極液は液絡部217を通じて廃液流路220に導入される。
図3(c)は、排出動作を示す流路図である。電磁弁207を開放、電磁弁205を閉鎖した状態でシリンジポンプのプランジャを押して吐出動作を行うと、(a)ISE部充填動作および(b)比較電極部充填動作により、廃液流路220やシリンジポンプ内に蓄積された試料および比較電極液が廃液容器215へ吐出される。
ISE部充填動作を実施した後に比較電極部充填動作を実施することにより、ISE電極211に試料液が充填され、比較電極部12に比較電極液が充填され、液絡部217で試料液と比較電極液が接触した状態となる。これによりISE電極211とREF電極212が導通した状態となり回路を形成する為、電圧計218を利用して比較電極を基準としたISEの電位差を計測することが出来る。電位差計測時には、吸引ノズル部201も回路の一部を成す為、電気ノイズ源となりうる試料溶液や装置から絶縁する為に、吸引ノズルは上昇し試料容器から離した状態を取る。
図4に、従来の電解質測定部11の動作フローを示す。
試料容器213内に試料を充填した後(S41)、ISE部充填動作を実施して試料容器213より所定量の試料液を吸引ノズルからISE流路202へ吸引する(S42)。その後、比較電極部充填動作へ切り替え、所定量の比較電極液を比較電極液ボトル214からREF流路203へ吸引した後(S44)、電圧計218によりISE電極211とREF電極212間の電位差を計測し(S45)、内部処理を経て測定濃度を算出する。なお、測定濃度の計算は以下のネルンストの式により行う。
〔式1〕 E=E0+RT/nF・ln(f・C)
E:起電力、E0:基準電位、R:気体定数、T:絶対温度、n:イオンの電荷数、F:ファラデー定数、ln:自然対数、f:活量係数、C:イオンの濃度
なお、REF電極12は毎回、一定の電解質濃度を持つ比較電極液と接触する為、常に一定の基準電位E0を生じる。よって、REF電極の電位を基準電位E0としたISE電極の電位を計測することができ、試料溶液中のイオン(電解質)濃度Cを算出することが出来る。
濃度測定が終了した後、プログラムされたタイミングで廃液動作を行い、シリンジポンプ210内の廃液を排出し(S46)、プランジャ位置を復帰する。その後、次の試料を測定するために再びS41へ戻り、試料容器213内の試料を入れ替え、次の試料に対してISE部充填動作を開始する。自動分析装置では、上記の動作を測定試料の数だけ繰り返し行うことで複数の試料に対する連続的な繰り返し測定を可能としている。
なお、電位差測定に影響を及ぼすレベルのノイズを生じない範囲であれば、試料容器内の試料入れ替え動作(S41)や排出動作(S46)は、他の動作と並行して実行してもよい。
なお、複数の試料を連続して測定する場合、吸引ノズル先端まで一回目の試料(以下、試料Aと称する)が充填された状態で、吸引ノズル部201が上下動すると、上下駆動時の振動や、ピンチ弁209閉鎖時の流路内圧の変動により、試料Aがノズル先端から落下(以下、ぼた落ちと称する)し、試料容器213内の次検体(以下、試料Bと称する)や内部標準液の汚染の原因となる可能性があった。
このぼた落ちを防ぐ方法として、S42のISE部充填動作後に、吸引ノズル部201を上昇させ、吸引ノズル部201先端が試料液の液面より上にある状態でシリンジポンプを駆動させ、吸引ノズル先端に空気領域(以下、エアギャップと称する)を作成する(S43)。作成するエアギャップの量を、ISE部に到達しない量の範囲で、ぼた落ちが生じない量とすることで、電位差計測に影響を与えない範囲でぼた落ちを防ぐことができる。
しかしながら、試料Aを測定後に試料Bを吸引すると、試料Aと試料Bの間に作成されたエアギャップがISE電極211を通過し、ISE電極211の感応膜がエアギャップと接触する。一般的にISE法では、溶液測定の合間に感応膜が空気に接触すると、測定電位が一時的に不安定となり、その後に溶液に接触したとしても測定電位が安定化するまでに時間がかかることが知られている。
従来の電解質測定装置では、エアギャップ通過による電位不安定化の影響を低減する為に、エアギャップ通過後、電位計測を行うまでの時間を調整する(長くする)ことで、電位が安定したタイミングで計測するなどの対策を取っているが、安定化する為の時間調整が要求されることから装置設計上の制限となっていた。また、装置の振動や流路内の微小な凹凸等の要因でエアギャップが流路内で***して、意図せず電位計測のタイミングで流路内にエアギャップが残存してしまった場合には、測定電位にノイズを生じて正確な測定が出来ない可能性が考えられる為、***したエアギャップを排出出来るように十分量の試料を吸引する必要があり、使用する試料量の低減が困難であるなどの課題があった。

<本発明の第一実施例>
本実施例では、エアギャップ除去流路を備えた電解質測定装置の例を説明する。図5に、本実施例の第一の実施の形態にかかわる電解質測定部の構成図の例を示す。
本実施の形態では、ISE電極211の上流に吸引ノズル部201とシリンジポンプ210を繋ぐエアギャップ除去流路204と、エアギャップ除去流路204上に設置された電磁弁208を設置しており、基本動作として従来の動作フローに加えて(d)エアギャップ除去動作を有している。
図6A及び図6Bを用いて、本実施の形態における基本動作を説明する。基本動作は(a)ISE部充填動作、(b)比較電極部充填動作、(c)排出動作、(d)エアギャップ除去動作の4つからなる。
(a)〜(c)動作は従来の電解質測定部における基本動作と同様に実行する。(d)エアギャップ除去動作は、試料Aの測定が完了した後、試料容器213中の試料を次試料である試料Bに入れ替え、吸引ノズル部201を下げて試料B内へ吸引ノズル先端を導入した状態で実施する。吸引ノズル部201先端に作成されたエアギャップをエアギャップ除去流路204に導入するため、電磁弁208を開放し、電磁弁205,7およびピンチ弁209を閉鎖した状態で、シリンジポンプを駆動させてエアギャップを除去する。エアギャップ除去動作完了後は、吸引ノズル先端を試料B内へ導入した状態のまま、ISE部充填動作を実行することで、ISE部充填動作により吸引ノズルから吸引された試料BはISE電極211へ導通される。以上より、気泡除去動作を実行することにより、ISE電極211にエアギャップが通過することなく試料Bの導入が可能となる。
図7に本実施例における動作フローを例示する。
試料容器内に試料を導入した後(S71)、吸引ノズル部201先端を試料容器213内に導入し、エアギャップ除去動作を実行することで(S72)、前回の試料測定の際に吸引ノズル部201の先端に吸引されたエアギャップをエアギャップ除去流路204に除去する。その後、ISE部充填動作へ動作を切替えて所定量の試料を吸引した後(S73)、吸引ノズル先端に再びエアギャップを作成した後(S74)、比較電極部充填動作へ切り替える(S75)。電圧計218によりISEと比較電極間の電位差を計測した後(S76)、排出動作を実施する(S77)。次に測定すべき試料がある場合には、試料容器213内の試料を入れ替えた後に、再度気泡除去動作を実行する。以降、測定する試料の数上記フローを繰り返し実行する。なお、前回試料測定時に作成したエアギャップが流路内に無い場合(例えば、初回測定の場合)には、エアギャップ除去動作(S72)を省略することが可能である。
エアギャップ除去に必要なシリンジポンプ駆動量は、前回測定時に吸引したエアギャップ量、吸引ノズル部201先端からエアギャップ除去流路入口219までの距離、試料の吸引スピード等に基づいて決定される。このシリンジポンプ吸引量により、気泡除去動作とISE部充填動作の切替タイミングが決定される。

<本発明の第二実施例>
本実施例では、吸引ノズルから吸引した流体をエアギャップ除去流路204およびISE流路202へと連通するノズル直結分岐流路211の形状について規定した実施例について説明する。
内径が一定の流路に満たされた流体を一定の流速で吸引した場合、流路内壁付近と流路中心付近では移動速度が異なる。一般に流路内壁付近では、流路中心に比べて流体の移動速度は遅い。そのため、液体が移動する流路内にエアギャップが存在する場合、空気は水に比べて弾性率が小さい為、流路内壁付近と中心付近の速度の差によりエアギャップの領域が変形・***する可能性がある。さらに、移動速度が速いほどエアギャップに働く力が大きくなるため、***する可能性が高まる。また、流路内壁に結合部やコネクタ等の段差が存在する場合、移動中のエアギャップが段差による衝撃で***する可能性も考えられる。
気泡の***を回避し、効果的に気泡を除去する為の、流路構造の例を図8に示す。エアギャップ除去流路204へ連通する分岐部(エアギャップ除去流路入口)は、ISE流路202へ連通する流路に対して垂直方向上側に設けられている。これにより、流路内を流れるエアギャップはエアギャップ除去流路204に導入されやすくなる。
一般的なISE流路202の流路内径dはφ0.5mm〜1.0mmであり、エアギャップ除去流路204の流路内径DはISE流路202の内径Dよりも大きいφ1.1mm〜3.0mmの範囲とするのが望ましい。また、ノズル直結分岐流路211の内壁に段差が存在することでエアギャップが***することを防ぐ為に、吸引ノズル部201の先端からエアギャップ除去流路入口219の間はコネクタ等の段差が無いよう、一体成型することが望ましい。さらに、吸引ノズル部201からISE流路202へ至る流路内壁は滑らかに形成されているのが望ましく、曲げ領域については緩やかなカーブを描くように形成されている。
ノズル直結分岐流路211を上記のような形状とすることにより、エアギャップ除去流路204の内径DがISE流路202の内径dよりも太いために、シリンジポンプのプランジャ動作速度が同一であっても、エアギャップ除去流路204に導入された試料およびエアギャップの移動速度が遅くなり、***し難くなる。また、毛細管現象により、内径の細いISE流路202へエアギャップが導入されにくくなる。
本実施の形態によれば、連続的に複数の試料を測定する場合であっても、エアギャップがISE部へ導入されないため、ISE電極211の感応膜とエアギャップが接触することにより測定電位が不安定となる状態を防ぎ、連続計測が可能となる。また、ISE流路202内に残存したエアギャップが電位計測時にISE部に混入することによるノイズが発生するリスクが低減可能である。
本実施例における一つの実施の形態では、エアギャップ除去流路入口219は、吸引ノズル部201先端から40mmの位置に設置されている。吸引ノズル部201先端からISE流路202へ接続される流路の流路内径はφ0.8mmであるのに対して、エアギャップ除去流路204およびエアギャップ除去流路口19の内径はφ1.6mmであり、エアギャップ除去流路204はISE流路202よりも大きい内径を持つ。ISE流路202が接続される末端までの距離はおよそ60mmである。また、液だれを防ぐ為のエアギャップを作成するために吸入する空気の量は10μLである。
試料Aを測定した後に10μLの空気を吸引し、エアギャップを作成する。このとき、吸引ノズル部201の先端からおよそ20mmの区間にわたってエアギャップが存在し、その下流に初回試料AがISE流路202内に満たされている状態である。
この状態で、吸引ノズル部201先端を試料Bが収容された試料容器213内へ導入し、エアギャップ除去動作を実行しながらシリンジポンプを駆動させる場合、吸引ノズル部201先端に生成されたエアギャップをISE流路202から除去する為に必要な吸引体積量は、21μLである。したがって、本実施例においては、エアギャップ除去動作において、最低21μLの体積を吸引した後に、ISE部充填動作へ切り替えればよい。
各流路の内径や、エアギャップ除去流路入口219の接続位置などが異なる場合には、上記方法でシリンジポンプの吸引量を算出することが出来る。各流路内径やエアギャップ除去流路入口219の設置位置などの条件により、気泡の変形や***の影響を考慮して吸引体積量を設定してもよい。

<本発明の第三実施例>
本実施例では、気泡検出器によりエアギャップの存在を検知し、除去する分析装置の例を説明する。図9は、本実施例の第三の実施の形態にかかわる装置の構成例を示す図である。
本実施の形態では、吸引ノズル部201先端からエアギャップ除去流路入口219の間に気泡検出器216を備える。すなわち、気泡検出器216はエアギャップ除去流路204とISE流路202へ繋がる流路の分岐部よりも上流側に設置される。
気泡検出器216としては、例えばノズルの一部または全体を光透過性の材料で形成し、流路外部から光学的に流路内のエアギャップの有無を検出する光学的原理に基づく検出器の他、コールターカウンターのように流路内の電気抵抗測定によりエアギャップ有無を検出する電気的原理に基づく検出器であってもよい。検出器は流路内でエアギャップの***を生じさせる段差や振動を生じない構成で有ればその他の方式による検出器であってもよい。
図10に本実施例における動作フローの例を示す。
実施例1と同様の動作フローにより、試料容器内の試料入れ替え(S101)、エアギャップ除去動作(S102)を実施する。エアギャップ除去動作(S102)を実施している間、気泡検出器216がエアを検出したか否かを監視する(S103)。気泡検出部16がエアを検出している場合は、エアギャップが通過している状態であると判断して、エアギャップ除去動作を継続する。
気泡検出器216でエアを検出しない場合、エアギャップはすでに気泡検出部16のある領域を通過していると判断し、エアがある状態から無い状態に検出状態が切り替わった時点において、気泡検出器216からエアギャップ除去流路入口219の間にある体積量をエアギャップ除去流路204へ吸引した後に、エアギャップ除去動作からISE部充填動作へ切り替える(S104)。ISE部充填動作が完了した後は、実施例1と同様に、エアギャップ作成動作(S105)、比較電極部充填動作(S106)、電位差計測(S107)、排出動作(S108)を実行する。
本実施の形態によれば、予期しない要因によりエアギャップの***や混入が発生した場合であっても、エアギャップ除去流路204へ確実に除去することが可能となり、より高い信頼性を確保した測定を実現することが可能となる。これにより、エアギャップの体積変化を考慮して第三の吸引動作により吸引する量に広い裕度を設ける必要がなく、最小限の動作時間と試料量による分析が行うことが出来、測定時間の短縮と試料量の低減が可能となる。
1 サンプルディスク
2 試薬ディスク
3 反応ディスク
4 反応槽
5 サンプリング機構
6 試薬分注機構
7 攪拌機構
8 測光機構
9 洗浄機構
10 コンピュータ(PC)
11 電解質測定部
12 記憶装置
13 制御部
14 圧電素子ドライバ
15 攪拌機構コントローラ
16 試料容器
17 円形サンプルディスク
18 試薬ボトル
19 円形試薬ディスク
20 保冷庫
21 反応容器
22 反応容器ホルダ
23 駆動機構
24 サンプルプローブ
25 サンプルプローブ支承軸
26 サンプルプローブアーム
27 試薬プローブ
28 試薬プローブ支承軸
29 試薬プローブアーム
30 電解質測定用サンプリング機構
31 固定部
33 ノズル
34 上下駆動機構
35 電解質測定用サンプルプローブ
36 電解質測定用サンプルプローブ支承軸
37 電解質測定用サンプルプローブアーム
201 吸引ノズル部
202 ISE流路
203 REF流路
204 エアギャップ除去流路
205,206,207,208 電磁弁
209 ピンチ弁
210 シリンジポンプ
211 ISE電極
212 REF電極
213 試料容器
214 比較電極液ボトル
215 廃液容器
216 気泡検出器
217 液絡部
218 電圧計
219 エアギャップ除去流路入口
220 廃液流路
221 ノズル直結分岐流路

Claims (9)

  1. イオン感応膜を有するISE電極と、
    検体を収容する容器から該検体を吸引するノズルと、
    前記ノズルと前記ISE電極を連結する第一流路と、
    前記ISE電極とポンプを連結する第二流路と、
    前記第一流路から分岐して前記ポンプに連結され第三流路と、
    前記ポンプにより吸引する流路を前記第一流路と前記第三流路の間で切り替える切替部と、
    前記検体を前記第一流路に導入した後、前記ノズルから吸引された気体を前記第三流路に導入するよう前記切替部を制御する制御部と、を備え、
    前記第三流路の断面積は、前記第一流路の断面積よりも大きい、自動分析装置。
  2. 前記ノズルを前記容器に対して上下に駆動させるノズル駆動部を備え、
    前記制御部は、
    前記ノズルを前記容器内の検体に浸漬させて該検体を吸引し前記ISE電極へ導入する第一の吸引動作と、
    前記ノズルを前記容器内の検体に浸漬させずに気体を吸引する第二の吸引動作と、
    吸引した気体を前記第三流路へ導入する第三の吸引動作と、を有し、
    前記第一の吸引動作を実行する前に前記第三の吸引動作を実行するよう、前記切替部、前記ポンプ、及び、前記ノズル駆動部の動作を制御する、請求項1記載の自動分析装置
  3. 前記第三流路は前記第一流路に対して重力方向上向きに分岐して連結されている、請求項1又は2に記載の自動分析装置
  4. 前記ノズル、及び、前記第三流路への分岐部を一体的に形成した部材を有する、請求項1乃至3何れか一に記載の自動分析装置。
  5. 前記第三流路への分岐部と前記ノズル先端との間に気体の有無を検出する検出器を備える、請求項1乃至4何れか一に記載の自動分析装置。
  6. 前記制御部は、前記検出器で気体の存在を検出したタイミングに基づいて、前記切替部を制御する、請求項5記載の自動分析装置。
  7. ISE電極を用いて、連続的に検体を分析する分析方法において、
    前記ISE電極に連結された第一流路に第一検体を導入する第一検体導入工程と、
    前記ISE電極に導入された前記第一検体中の成分を分析する分析工程と、
    測定が完了した第一検体を前記ISE電極から排出する排出工程と、
    連続的に測定する第二検体を前記第一流路に導入する第二検体導入工程と、を有し、
    前記第一検体導入工程の後、前記第二検体導入工程を実施する前に、前記第一流路に気体を導入する気体導入工程と、前記第一流路に導入された気体を該第一流路から分岐した第二流路を介して前記第一流路から除去する気体除去工程と、を有し、
    前記第二流路の断面積は、前記第一流路の断面積よりも大きい、分析方法。
  8. 前記第二流路は、前記第一流路に対して重力方向上向きに分岐して連結されている、請求項7記載の分析方法。
  9. 前記第一流路内に気体があるか否かを判断する判断工程を有し、
    前記判断工程により気体があると判断された場合に前記気体除去工程を実施する、請求項7又は8に記載の分析方法。
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