JP2015031586A - 分析装置及び液体吸引装置 - Google Patents

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麗香 宮本
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Abstract

【課題】本発明は上記課題に鑑み、分注液量が微量である場合や、一時的な詰まり状態が発生している検体であっても、吸引異常状態を精度よく検出することができる液体吸引装置または分析装置を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明は上記課題に鑑み、液体を吸引する吸引プローブと、該吸引プローブに液体を吸引させるための圧力差を発生させるシリンジと、前記吸引プローブおよび前記シリンジを接続する流路と、前記シリンジによる圧力差を発生させる為の動作を制御する制御部とを有する液体吸引装置において、前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサの出力値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている出力値に基づいて、液体吸引開始後の所定時間内における圧力センサの出力値の総和と、液体の吸引に伴って圧力センサの出力値が変動する過程の特徴に基づいて、液体吸引異常の有無を判定する判定手段と、を備えたことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サンプルを吸引した際の吸引異常を検出する機能を備えた分注プローブおよび分注プローブを備えた液体吸引装置、及び当該液体吸引装置を備えた分析装置に関する。
生化学自動分析装置や免疫自動分析装置などの自動分析装置では、サンプルを検体容器から吸引して、反応容器へ吐出(以下分注と称する)するサンプル分注機構を備えている。サンプル分注機構は、一般的に、分注プローブ、分注プローブと流路を介して接続された分注シリンジ、分注シリンジのプランジャを駆動させるモータなどの機構、及び分注プローブを所定の位置に移動させる機構から構成され、分注プローブの先端をサンプル液面に浸漬し、分注シリンジのプランジャを所定量駆動することによって、所定量のサンプルを吸引し、分注プローブを反応容器に移動させ、サンプルを吐出する、という分注動作を実施する。
サンプルとして主に血清,血漿が用いられ、これらは採血時の処理状態や、採血後の保管時間や環境に依っては、サンプル中にフィブリンと呼ばれる固形物が生成する場合がある。このようなサンプルにおいては、サンプル吸引時に固形物を吸引して分注プローブの詰まりや、サンプル吸引量不足の原因となり、分析精度の低下に繋がる。
分注中のプローブの詰まりやそれに付随する異常状態の発生を防ぐための手段として、分注プローブと分注シリンジを接続する分注流路に圧力センサを設け、サンプル吸引中の流路内圧力変動に基づいて、サンプル分注の異常を検知する技術が報告されている。例えば、特許文献1(特開平10−48220公報)では、サンプルを吸引するときの吸引路内の圧力を検知する圧力センサにより、サンプルの吸引開始後一定時間経過した時点での圧力変化に基づいて、サンプルの吸引異常を検知する方法が記載されている。
特開平10−48220号公報
特許文献1に開示されている方法では、分注対象とするサンプル量が微量となった場合、サンプル吸引時の流路内圧力変動が小さくなり、分注異常の判定が困難となることがある。
また、一時的な吸引異常を判定することも困難である。一時的な吸引異常とは、サンプル吸引途中に固形物を吸引してしまったがその後、固形物がシリンジ内に吸引され、一定時間後には詰まりが解消された状態を言う。この場合には一定時間後の圧力変動が規定の範囲内に収まっているため、分注異常であることを判定することができない。
本発明は上記課題に鑑み、分注液量が微量である場合や、一時的な詰まり状態が発生している検体であっても、吸引異常状態を精度よく検出することができる吸引装置または分析装置を提供することを目的としている。
本発明は上記課題に鑑み、以下の構成を備える点を特徴としている。
すなわち、液体を吸引する吸引プローブと、該吸引プローブに液体を吸引させるための圧力差を発生させるシリンジと、前記吸引プローブおよび前記シリンジを接続する流路と、前記シリンジによる圧力差を発生させる為の動作を制御する制御部とを有する液体吸引装置において、前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサの出力値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている出力値に基づいて、液体吸引開始後の所定時間内における圧力センサの出力値の総和と、液体の吸引に伴って圧力センサの出力値が変動する過程の特徴に基づいて、液体吸引異常の有無を判定する判定手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、従来は検知することができなかった一時的なプローブの詰まり状態の発生を精度よく検出することができ、吸引異常を生じている可能性がある分注液体を用いて分析を実行することにより誤った分析結果を報告することを回避することができる。
本発明における分析装置の全体を示す図である。 本発明における分注機構の構造を示す図である。 正常なサンプル吸引における圧力出力値経時変化を示すグラフである。 異常なサンプル吸引における圧力出力値経時変化(第一例)を示すグラフである。 異常なサンプル吸引における圧力出力値経時変化(第二例)を示すグラフである。 サンプル吸引の正常/異常の判別フローを示す図である。 本実施例における分注量と閾値との関係
本発明を実施するための望ましい実施例を、以下図面を参照して説明する。
本発明に基づく望ましい実施例としては、被分注液としてのサンプルの吸引開始前から分注プローブ先端が吸引後液面を離れるまで分注プローブと分注シリンジを介する流路内流体の経時的な圧力変化を順次記憶するための、メモリなどの記憶手段と、所定の基準圧力と吸引開始後の所定区間の圧力値の総和と予め定められた閾値とを比較し、吸引開始後の所定区間の圧力値の最小と最大値の差分を定められた閾値とを比較するし、比較結果に基づいてサンプル吸引の異常有無を判定するための、コンピュータなどの演算手段を設け、吸引するサンプルの体積に応じて該閾値を算出するための手段を持つ。
以下、本発明の実施例をより具体的に説明する。先ず図1において分析装置および分析動作の概要を説明する。
分析装置100の、ラック101には、サンプルを保持するサンプル容器102が架設されており、ラック搬送ライン117によって、サンプル分注ノズル103の近傍のサンプル分注位置まで移動させる。インキュベータディスク104には、複数の反応容器105が設置可能であり、円周方向に設置された反応容器105を、反応容器設置位置、試薬吐出位置、サンプル吐出位置、検出位置、反応容器廃棄位置、等の所定位置まで移動させるための回転運動が可能である。サンプル分注チップ及び反応容器搬送機構106は、X軸,Y軸,Z軸の3方向に移動可能であり、サンプル分注チップ及び反応容器保持部材107,反応容器攪拌機構108,サンプル分注チップ及び反応容器廃棄孔109,サンプル分注チップ装着位置110、インキュベータディスク104の所定箇所、の範囲を移動し、サンプル分注チップおよび反応容器の搬送を行う。
サンプル分注チップ及び反応容器保持部材107には、未使用の反応容器とサンプル分注チップが複数設置されている。サンプル分注チップ及び反応容器搬送機構106は、サンプル分注チップ及び反応容器保持部材107の上方に移動し、下降して未使用の反応容器を把持して上昇し、インキュベータディスク104の反応容器設置位置の上方に移動し、下降して反応容器を設置する。
試薬ディスク111には、試薬や希釈液を保持した複数の試薬容器118が設置されている。試薬ディスク111の上部には試薬ディスクカバー112が設けられ、試薬ディスク111内部は所定の温度に維持される。試薬ディスクカバー112の一部には、試薬ディスクカバー開口部113が設けられている。試薬分注ノズル114は回転と上下移動が可能であり、試薬ディスクカバー112の開口部113の上方に回転移動して下降し、試薬分注ノズル114の先端を所定の試薬容器内の試薬或いは希釈液に接液させて、所定量の試薬或いは希釈液を吸引する。次いで、試薬分注ノズル114を上昇させて、インキュベータディスク104の試薬吐出位置の上方に移動して、反応容器105に試薬或いは希釈液を吐出する。
次いで、サンプル分注チップ及び反応容器搬送機構106は、サンプル分注チップ及び反応容器保持部材107の上方に移動し、下降して未使用のサンプル分注チップを把持して上昇し、サンプル分注チップ装着位置110の上方に移動し、下降してサンプル分注チップを設置する。サンプル分注ノズル103は、回転及び上下動作が可能であり、サンプル分注チップ装着位置110の上方に移動して下降し、サンプル分注ノズル103の先端にサンプル分注チップを装着する。サンプル分注チップを装着したサンプル分注ノズル103は、搬送ラック101に載置されたサンプル容器102の上方に移動して下降し、サンプル容器102に保持されたサンプルを所定量吸引する。サンプルを吸引したサンプル分注ノズル103は、インキュベータディスク104のサンプル吐出位置に移動して下降し、インキュベータディスク104上の、試薬或いは希釈液が分注された反応容器105にサンプルを吐出する。サンプル吐出の後、サンプル分注ノズル103は、サンプル分注チップ及び反応容器廃棄孔109の上方に移動し、使用済みのサンプル分注チップを廃棄孔へと廃棄する。
サンプルと、試薬が吐出された反応容器105は、インキュベータディスク104の回転によって、反応容器搬送位置に移動し、サンプル分注チップ及び反応容器搬送機構106によって、反応容器攪拌機構108へと搬送される。反応容器攪拌機構108は、反応容器に回転運動を加えて反応容器内のサンプルと試薬を混和する。攪拌の終了した反応容器は、サンプル分注チップ及び反応容器搬送機構106によって、インキュベータディスク104の反応容器搬送位置に戻される。
反応液吸引ノズル115は回転と上下移動が可能であり、サンプルと試薬が分注、混和され、インキュベータディスク104上で所定時間が経過した反応容器105の上方に移動し、下降し、反応容器105内の反応液を吸引する。次いで、システム試薬(検出反応補助試薬)リザーバ123に充填された検出反応補助試薬を吸引して、反応液および検出反応補助試薬を検出部ユニット116へと送液して、測定対象物を検出する。その後、システム試薬(検出部洗浄試薬)リザーバ124に充填された検出部洗浄試薬を吸引して、検出部ユニット116へと送液して、検出部を洗浄する。各システム試薬リザーバ123・124のシステム試薬が吸引された後、各システム試薬供給ノズル121・122からシステム試薬が補充される。
反応液が吸引された反応容器105は、インキュベータディスク104の回転によって反応容器廃棄位置に移動し、サンプル分注チップ及び反応容器搬送機構106によって、インキュベータディスク105からサンプル分注チップ及び反応容器廃棄孔109の上方に移動し、廃棄孔から廃棄される。
次いで、図2を用いて、サンプル分注機構について説明する。
サンプルプローブ103はサンプル分注流路203を介して、サンプル分注シリンジ202に接続され、その間には圧力センサ204が備えられている。
制御部119はモータ駆動回路201を介してプランジャ駆動モータを制御して、該プランジャ駆動モータと接続するサンプル分注シリンジ202のプランジャを上下方向に駆動させることによってサンプルプローブ103内外の圧力差を発生させ、サンプルプローブ103からサンプルを吸引する。また、制御部119はモータ駆動回路205を介してサンプルプローブ駆動モータを制御して、該サンプルプローブを上下および回転方向に駆動させ、サンプルプローブ先端をサンプルに浸漬させる。このサンプル吸引において、圧力センサ204はサンプル分注流路203内の圧力に相関する電圧を出力し、アンプ206によって増幅され、A/D変換機207によってデジタル信号へと変換され、制御部119へと送られ、サンプル分注における異常吸引を検知する為の各種演算および判定処理が実施される。
次いで、サンプル吸引において、デジタル信号に変換されたサンプル分注流路203内の圧力経時変化、および吸引異常の判定方法について説明する。
図3は、正常なサンプル吸引において、サンプル分注流路203内の圧力をデジタル信号に変換した出力値の経時変化を示す。サンプル分注シリンジのプランジャ動作開始前にサンプルプローブ先端をサンプルへ侵漬させた時間をt0とし,このときの圧力センサの出力値をp0とする。
サンプル分注シリンジのプランジャ動作開始時間をt1とすると、t1から圧力センサの出力値はサンプル分注流路203内が負圧となる変化を示す。そして、サンプルプローブ内にサンプルが吸入され始めるt2から、サンプルの吸引に伴ってサンプル分注流路203内の圧力センサ値は徐々に負圧側からp0に向かって戻り、サンプルの吸引が完了するt3において、ほぼp0を示す。
一方、図4は、粘性の高いサンプルや、クロットなどの固形物(フィブリンや異物など)を含むようなサンプルにおいて、プローブ詰まりが発生して所望量の吸引ができない場合(サンプル吸引量が不足するような異常なサンプル吸引の場合)の例を示す。
図3と同様に、プランジャ動作開始時間t1からプローブ内にサンプルが吸引され始める時間t2までの出力値はサンプル分注流路203内が負圧となる変化を示す。この間の出力値経時変化は、図3の正常なサンプル吸引と概ね同一である。しかし、t2から正常サンプルにおいてサンプルの吸引が完了すると見込まれる時間t3においては、サンプルの吸引に伴う出力値の上昇が緩やかであり、t3以降の出力値はp0未満を示す。これは、サンプルとサンプルプローブ間の管摩擦抵抗と、分注流路内の負圧が釣り合う事でサンプル吸引が正常に完了せず、吸引量が設定値に対して不足していることを示す。なお、サンプル分注量に依存してt2における出力値、t3の値は変動する。
また、図5は、クロット等の固形物を含むようなサンプルにおいて、クロットがプローブに一時的に詰まり、一時的にサンプル吸引が阻害されるような異常なサンプル吸引の例を示す。
図3と同様に、t1からt2までの出力値はサンプル分注流路203内が負圧となる変化を示す。この間の出力値経時変化は、図3の正常なサンプル吸引と概ね同一である。そして、t2から正常なサンプルにおいてサンプルの吸引が完了すると見込まれる時間t3においては、サンプルの吸引に伴う出力値の上昇が緩やかであり、p0未満を示す。しかしその後プローブのクロット詰まりが解消されるとt3以降,徐々に圧力センサの出力値は上昇し、サンプルプローブがサンプルから離れる時間t4までに出力値はほぼp0と同等の値を示す。この場合は、サンプル分注量は概ね設定値を維持しているが、吸引したサンプルは固形物を含む可能性があり、以降の分析結果への影響を考慮して、異常なサンプル吸引として扱う事が適切である。
次いで、図3に示すような正常なサンプル吸引と、図4と図5に示すような異常なサンプル吸引との差異を、判別する為の計算方法について説明する。
先ず、ステップ1として、正常なサンプル吸引と、異常なサンプル吸引において、出力値の差異が生じ始めるt2からt4までの、p0と出力値の差分の総和値(S)を算出する。即ち、p0を示す線、t2を示す線、t4を示す線、および出力値を示す線で囲まれる領域の面積である。この総和値を用いることで、図3のような正常な吸引と、図4のような異常な吸引において、サンプル分注量が微量で、その圧力変動が小さい場合においても、高い判別分解能を確保することができる。
ただし、図3のような正常な吸引と、図5のような一時的なクロット詰まりのような異常な吸引において、サンプル分注量が微量である場合は、t2からt4までの、p0と出力値の差分の総和値(S)のみでは判別が困難となる可能性がある。
そこで、ステップ2として、t2からサンプルの吸引に伴ってサンプル分注流路203内が負圧側からp0に向かって戻る過程の特徴を判別に加味する。該特徴とは、サンプル異常吸引時における負圧からp0への戻り難さを示すものであり、例えば、t3からt4の区間において、圧力センサの出力値の最大値と最小値を抽出して、その差分値(P)を算出する方法がある。図5のような一時的なクロット詰まり異常が生じたサンプル吸引時の圧力センサ出力値は、クロット詰まりが生じている分だけ、圧力値がp0へ戻りにくいため、の算出される差分値は、図3のような正常吸引における差分値よりも、絶対値として大きくなる。
或いは、t3からt4の区間における最小値のみを指標とすることも可能である。上述のように一時的なクロット詰まりが生じたサンプル異常吸引時には、圧力値が負圧からp0へ戻りにくいため、抽出される最小値は、正常吸引における最小値よりも小さくなる。
また、所定圧力に到達するまでの時間を用いる方法もある。例えば、正常サンプルの吸引時においてサンプル吸引が完了すると見込まれる時間t3における出力値を基準出力値として記憶しておき、この基準出力値に到達するまでに要する時間を指標とすることができる。或いは、シリンジ作動前の当初圧力値p0に近接するまでに要する時間を指標とすることも可能である。これらの時間を指標とすると、正常吸引に比べて異常吸引では要する時間が長くかかる。
以上、t2からt4までの、p0と出力値の差分の総和値(S)を用いる判別方法(第1の判別方法)に加えて、上記の負圧からp0への戻り難さを示す指標に基づく判別方法(第2の判別方法)を行うことで、従来では判別困難であった微量分注量時や一時的な詰まり状態が生じる異常吸引に対しても、高い判別分解能を維持することが可能となる。
以下、図6を用いて、サンプル吸引の正常/異常の判別フローを説明する。サンプル分注時に取得した圧力値から、当初の圧力値(p0)と出力値の差分の総和値から判別値として、S値を算出する。また、サンプル分注時に取得したサンプル分注流路203内の圧力波形に基づいて、圧力値が最も低下する時点(t2)から当初の圧力値(p0)に向かって戻る過程の特徴を示す判別値として、P値を算出する。なお、Pは、例えばt2からt4の時間領域内における圧力値の最小値と最大値の差分であっても良いし、t3からt4の時間領域内における圧力値の最小値であっても良い。また、所定圧力値に到達するまでの時間であっても良い。
第1の判別方法として、算出したS値が予め定めた閾値(F1)に対してS<F1となり、さらに第2の判別方法として、算出したP値が予め定めた閾値(F2)に対して|P|<F2となる場合は、正常なサンプル吸引と判断して分析を継続する。
一方、S値が予め定めた閾値(F1)に対してS≧F1となる場合は、第1の判別方法に基づいて、詰まり等の原因により適切な量だけ吸引されていない異常吸引であると判断し、分析を中止する。
さらに、閾値(F1)に対してS<F1となり第1の判別方法では異常が検出されない場合でも、P値が予め定めた閾値(F2)の範囲を逸脱している場合には、第2の判別方法に基づいて異常なサンプル吸引であると判定する。たとえば、所定時間領域内の圧力センサの出力値が変動する過程における最大値と最小値の差分、あるいは最小値に基づいて異常を判断する場合にあっては、|P|≧F2もしくは|P|≦F2となる場合は、異常なサンプル吸引と判断して、当該サンプルを用いた分析をキャンセルする。
次に、閾値(F1)の算出方法について以下説明する。
F1は設定分注量に応じて決定することが可能であり、設定分注量に従ったF1を用いることで高い判別分解能を確保することができる。例えば、設定分注量u1,u2,u3において、予め実験によって得られた正常サンプル吸引のS値をn1,n2,n3、異常サンプル吸引のS値をm1,m2,m3として、正常なサンプルと異常なサンプルの中央値(n1+m1)/2,(n1+m2)/2,(n3+m3)/2を閾値(F1)f1,f2,f3とする。
分注量(U)と閾値(F1)は図7のような近似線を示し、F1=aU+bあるいはF1=aU^2+bU+cの関係式で表すことが可能である。設定分注量(U)がu′のとき、閾値(F1)は上記式により算出された値f′となる。サンプル吸引によって得られたS値(x′)はF′と比較され、f′>x′であれば正常と判定され分析は継続され、f′≦x′であれば適切な量の吸引がされていない異常吸引と判定され、その後の分析はキャンセルされる。
次いで、閾値(F2)の算出方法について以下説明する。
予め実験によって得られた正常サンプル吸引のt3からt4の時間領域内における圧力値の最大値、最小値の差分値をq、およびその差分値qの変動幅rを取得する。閾値F2は、例えばq+rを閾値として予め算出することができる。ただし、t3からt4の区間における最小値のみを指標とするような場合や、所定圧力に到達するまでの時間を指標とする場合は、必要に応じて上述の閾値(F1)と同様に設定分注量に応じて決定することが可能である。
なお、これらの閾値は、予め装置毎に算出され装置内の記憶装置(図示せず)内に記憶されていることが望ましい。正常サンプルとしては、クロット等の固形物を含まず、且つ通常範囲の粘性を有するサンプルを使用することが望ましい。異常サンプルとしては、通常のサンプルと比較して異常な高粘性を有するものとして、例えばグリセロールを添加することによって調製した高粘性溶液を疑似サンプルとして使用することが望ましい。これらの正常サンプルおよび異常サンプルを予め吸引して、その際にプローブ配管内に生じる圧力を測定し、得られた圧力波形に基づいて、基準となる正常サンプルの圧力波形や閾値(F1,F2等)を算出する。
また、本実施例においてはサンプル吸引時の異常判定について主に説明したが、詰まり状態を生じさせうる液体であれば、たとえば試薬液や反応液の分注について本発明を適用することも可能である。
100:分析装置
101:ラック
102:サンプル容器
103:サンプル分注ノズル
104:インキュベータディスク
105:反応容器
106:サンプル分注チップおよび反応容器搬送機構
107:サンプル分注チップおよび反応容器保持部材
108:反応容器攪拌機構
109:サンプル分注チップおよび反応容器廃棄孔
110:サンプル分注チップ装着位置
111:試薬ディスク
112:試薬ディスクカバー
113:試薬ディスクカバー開口部
114:試薬分注ノズル
115:反応液吸引ノズル
116:検出ユニット
117:ラック搬送ライン
118:試薬容器
119:制御部
121:システム試薬(検出反応補助試薬)供給ノズル
122:システム試薬(検出部洗浄試薬)供給ノズル
123:システム試薬(検出反応補助試薬)リザーバ
124:システム試薬(検出部洗浄試薬)リザーバ
201:モータ駆動回路(サンプル分注シリンジ用)
202:サンプル分注シリンジ
203:サンプル分注流路
204:圧力センサ
205:モータ駆動回路(サンプルプローブ用)
206:アンプ
207:A/D変換機
300:正常なサンプル吸引における圧力出力値
400:異常なサンプル吸引における圧力出力値(第一例)
500:異常なサンプル吸引における圧力出力値(第二例)

Claims (8)

  1. 液体を吸引する吸引プローブと、
    該吸引プローブに液体を吸引させるための圧力差を発生させるシリンジと、
    前記吸引プローブおよび前記シリンジを接続する流路と、
    前記シリンジによる圧力差を発生させる為の動作を制御する制御部とを有する液体吸引装置において、
    前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記圧力センサの出力値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている出力値に基づいて、液体吸引開始後の所定時間内における圧力センサの出力値の総和と、液体の吸引に伴って圧力センサの出力値が変動する過程の特徴に基づいて、液体吸引異常の有無を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする液体吸引装置。
  2. 請求項1に記載の液体吸引装置であって、
    前記判定手段が、圧力センサ出力値の総和を算出する区間が、前記流路内の圧力が負圧から上昇し始めた時点から、所望量の液体を吸引し終わるのに要する時間、あるいは所望量の液体を吸引し終わり前記分注プローブが液面から離脱するまでの時間であることを特徴とする液体吸引装置。
  3. 請求項1に記載の液体吸引装置であって、
    前記判定手段は、圧力センサ出力値が変動する過程の特徴として、前記流路内の圧力が負圧から上昇し始めた時点から、前記分注プローブが液面から離脱を開始する時点までの間における前記圧力センサの最大値と最小値の差分に基づいて判定することを特徴とする液体吸引装置。
  4. 請求項1に記載の液体吸引装置であって、
    前記判定手段は、圧力センサ出力値が変動する過程の特徴として、液体の吸引開始後から所定圧力に到達するまでの時間に基づいて判定することを特徴とする液体吸引装置。
  5. 液体を吸引する吸引プローブと、
    前記吸引プローブにより吸引された液体を用いて分析する分析部と、
    該吸引プローブに液体を吸引させるための圧力差を発生させるシリンジと、
    前記吸引プローブおよび前記シリンジを接続する流路と、
    前記シリンジによる圧力差を発生させる為の動作を制御する制御部と、
    前記流路内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記圧力センサの出力値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている出力値に基づいて、液体吸引開始後の所定時間内における圧力センサの出力値の総和と、液体の吸引に伴って圧力センサの出力値が変動する過程の特徴に基づいて、液体吸引異常の有無を判定する判定手段と、を備え、
    前記制御部は、前記判定手段の判定結果に基づいて分析を中止することを特徴とする分析装置。
  6. 請求項5に記載の分析装置であって、
    前記判定手段が、圧力センサ出力値の総和を算出する区間が、前記流路内の圧力が負圧から上昇し始めた時点から、所望量の液体を吸引し終わるのに要する時間、あるいは所望量の液体を吸引し終わり前記分注プローブが液面から離脱するまでの時間であることを特徴とする分析装置。
  7. 請求項1に記載の分析装置であって、
    前記判定手段は、圧力センサ出力値が変動する過程の特徴として、前記流路内の圧力が負圧から上昇し始めた時点から、前記分注プローブが液面から離脱を開始する時点までの間における前記圧力センサの最大値と最小値の差分に基づいて判定することを特徴とする分析装置。
  8. 請求項1に記載の分析装置であって、
    前記判定手段は、圧力センサ出力値が変動する過程の特徴として、液体の吸引開始後から所定圧力に到達するまでの時間に基づいて判定することを特徴とする分析装置。
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