JP6357833B2 - 複合成形品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、連続繊維を用いたUDテープと熱可塑性樹脂による複合成形品の製造方法に関する。
近年、軽量かつ高強度という特長を生かし、ガラス繊維や炭素繊維などで強化された繊維強化樹脂が自動車、航空機、電機電子などの分野で広く利用されている。特に、自動車分野においては車両軽量化による燃費向上を狙い、金属代替としての用途が期待されている。金属代替としての用途を拡大する上で最も大きなポイントとなるのが更なる高強度、高剛性化である。しかし、通常用いられる射出成形用の繊維強化樹脂は含有する強化繊維が不連続な短繊維であるため、強度、剛性の改良効果は限定的なものとなる。
このような限界を打破するために、短繊維より高い強度および剛性を有する連続繊維を成形体内にインサートすることにより構造体としての機械特性を向上させる方法が見出されている。具体的には、一方向性の連続繊維により構成させるUDテープを予め金型キャビティ内に配置し、熱可塑性樹脂を射出成形することで接合一体化した複合成形品を製造する方法が多く取られている。一方向性の連続繊維は繊維方向における引張強度および弾性率に非常に優れており、前記方法で製造された複合成形品に対し短繊維の補強では得られないような卓越した機械特性を付与することができる。
前記のUDテープとは、一方向に配列した連続繊維に熱可塑性樹脂を含浸固化させてテープ形状に加工した一方向テープ(Uni−Directional tape)の事である。含浸樹脂に熱可塑性樹脂を用いるため、射出された熱可塑性樹脂の熱により含浸樹脂が溶融、その後、再固化することで良好な接着層が形成される。これにより、含浸樹脂と熱可塑性樹脂との接着性に優れる複合成形品を得ることが出来る。その反面、含浸樹脂が溶融する過程において、含浸樹脂の繊維拘束力が低下するため、流動する熱可塑性樹脂のせん断で連続繊維が乱れてしまったり(連続繊維が一方向に揃っていない状態になったり)、UDテープ自身がずれてしまったりして、良好な成形品を得ることが非常に困難であった。
この問題に対する従来技術として、特許文献1には、固定冶具を用いてUDテープの一方端を挟持し、それを固定冶具が収容可能な掘り込み形状を有する金型キャビティ内にセットし、その後、溶融した熱可塑性樹脂を射出成形することで複合成形品を製造する方法が開示されている。
特開2013−252644号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法によれば、連続繊維の乱れやUDテープの位置ずれをある程度抑制することは出来るものの、1サイクルごとに固定冶具でUDテープの一方端を挟持し、それを金型キャビティ内の収容部にセットするという前作業が必要となり、生産効率が良くない。また、固定冶具により挟持された一方端に関しては、構造上熱可塑性樹脂が充填されることが無く、成形品からはみ出した形となってしまうため、その部分を除去するような後加工が必要となり、同様に生産効率が良くない。
これに加え、金型構造として固定冶具の収容部を設ける必要が有り、大型の成形品の成形において想定される、成形品の端部から遠い箇所へのUDテープのインサートが困難であるなど、成形品形状の制約も多い。
なおかつ、固定冶具を用いることによる部品点数の増加、固定冶具収容部を設けることによる金型形状の複雑化、これらに起因する金型の整備性の低下も問題となる。
このような従来技術の問題点を鑑み、本発明は、UDテープにおける配置方法の工夫により、連続繊維の乱れとUDテープの位置ずれを抑制し、金型の整備性を損なうことなく、より効率的にUDテープと熱可塑性樹脂との複合成形品を製造する製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を達成するための本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
(1)金型キャビティ内に切断面を有し、一方向に引き揃えた連続繊維をナイロン6樹脂にて含浸固化させたUDテープを配置した後、金型キャビティ内にナイロン6樹脂を射出する複合成形品の製造方法であって、UDテープを配置するキャビティ面が、ナイロン6樹脂の流路より一段低い位置に設けられ、金型キャビティ内にUDテープを配置するに際し、UDテープの切断面が金型キャビティ面から1mm以内となるようにUDテープを配置し、配置したUDテープの延在方向に流動するナイロン6樹脂をUDテープに接触させる際に、ナイロン6樹脂をUDテープの上面のうち、UDテープの切断面からUDテープを構成する連続繊維の配向方向に10mm以内の上面に最初に接触させること特徴とする複合成形品の製造方法
(2)金型キャビティ内にUDテープを配置するに際し、UDテープの切断面の少なくとも一部を予め金型キャビティ面に接触させるようにUDテープを配置する、(1)に記載の複合成形品の製造方法。
)UDテープを構成する連続繊維が炭素繊維である、(1)または(2)に記載の複合成形品の製造方法。
本発明に係る複合成形品の製造方法によれば、UDテープを工夫して配置することで、UDテープを用いた複合射出成形において問題となる、UDテープ中の連続繊維の乱れとUDテープ自身の位置ずれを生じさせることなく、UDテープと熱可塑性樹脂との複合成形品を製造することが出来る。また、固定冶具を用いず、特別な金型構造を設ける必要も無いため、金型の整備性を損なうことなく、複合成形品を容易に製造することが出来る。さらには、UDテープを予め挟持させる等の前作業のほか、複合成形品より突出したUDテープの端部を除去する後加工作業が要らないため、より効率よく複合成形品を製造することができる。これらに加え、複合成形品の形状の制約を受けることが無いため、設計自由度の高い複合成形品を製造することが出来る。
本発明の一実施態様を示す断面図である。 本発明の他の一実施様態の断面図である。 本発明の他の一実施様態の断面図である。 本発明の他の一実施態様を示す断面図である。 本発明の他の一実施態様を示す断面図である。 本発明の他の一実施態様を示す断面図である。 本発明の他の一実施態様を示す断面図である。 本発明の他の一実施態様を示す断面図である。 比較例1を実施した際の態様を示す断面図である。 図1の一実施態様の斜視図である。
(UDテープ)
前記の通り、UDテープとは、一方向に引き揃えた連続繊維を熱可塑性樹脂にて含浸固化し、テープ状に加工した部材である。UDテープに用いる強化繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、高強度ポリエステル繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維などの各種の無機繊維または有機繊維を用いることができる。これらの中でも比強度、比弾性率に優れるという点で炭素繊維が好ましい。
また、含浸させる熱可塑性樹脂としては公知のものが挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(PTT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、液晶ポリエステル等のポリエステル樹脂や、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリブチレン等のポリオレフィン樹脂や、スチレン系樹脂の他、ポリオキシメチレン樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメチレンメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、変性PPE樹脂、ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリスルホン樹脂(PSU)、変性PSU樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)、ポリケトン樹脂(PK)、ポリエーテルケトン樹脂(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン樹脂(PEKK)、ポリアリレート樹脂(PAR)、ポリエーテルニトリル樹脂(PEN)、熱可塑性フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、更にポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリイソプレン系樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドした樹脂が挙げられる。この中でも、親和性、接着性の観点から、射出成形に用いる熱可塑性樹脂と同種樹脂が好ましい。
また、UDテープ中における連続繊維が占める割合を示す繊維体積含有率(Vf:%)は、複合成形品の要求特性等により適宜選択することができるが、好ましくは15〜65%、より好ましくは30〜60%、さらに好ましくは40〜55%である。また、UDテープの弾性率としては、好ましくは40GPa以上、より好ましくは50GPa以上、さらにより好ましくは60GPa以上である。繊維体積含有率が15%未満になると、連続繊維による補強効果が十分に発揮されない場合がある。また65%を超えると、後述する射出成形用の熱可塑性樹脂との接着力が十分に発揮できないことがある。
(熱可塑性樹脂)
金型内に射出成形する熱可塑性樹脂としては、先に例示した熱可塑性樹脂やこれらの樹脂を組み合わせてなるアロイ樹脂等を用いることができ、また、UDテープに用いる含浸樹脂との接着性を考慮してこれら樹脂を適宜変更することが可能である。
また、複合成形品の高強度・高剛性化を図るためにこれら樹脂に強化繊維を含有させたものを用いても良い。強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、炭酸カルシウムウィスカ、ワラステナイトウィスカ、硼酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などが挙げられる。
さらに、要求される特性に応じ、本発明の目的を損なわない範囲で他の充填材や添加剤を含有しても良い。例えば、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、カップリング剤などが挙げられる。
(複合成形品の製造方法)
上記組成で成るUDテープと熱可塑性樹脂とで構成される複合成形品の製造方法を以下で詳細に説明する。
本発明の第一の形態を図1に示す。本発明の製造方法は、図1のように、金型キャビティ内に切断面1cを有するUDテープ1を配置した後、金型キャビティ内4に熱可塑性樹脂2を射出する複合成形品の製造方法であって、熱可塑性樹脂2をUDテープ1に接触させる際に、熱可塑性樹脂2をUDテープの上面1aに最初に接触させて複合成形品とする方法である。ここで、切断面1cとはUDテープ1の連続繊維の配向方向に対して略直交方向に切断した面のことを言う。
このとき、射出された熱可塑性樹脂2の熱によりUDテープ1の含浸樹脂が融解することで、熱可塑性樹脂2と含浸樹脂との間に良好な接着層が形成され、接着強度に優れる複合成形品を得ることが出来る。ただし、射出した熱可塑性樹脂2と含浸樹脂とが融解、接着される過程において、含浸樹脂の繊維拘束力が低下するため、UDテープ1に対する熱可塑性樹脂2の接触の仕方によっては、UDテープ1中の繊維の乱れやUDテープ1自身の位置ずれといった現象が起こり得る。熱可塑性樹脂2を含浸樹脂とするUDテープ1のインサート成形においては、この現象をいかに抑制するかが、大きな技術的課題のひとつとなる。
UDテープ1を金型キャビティ内4に配置する方法としては、所望する特定の幅で製作されたUDテープ1を特定の長さに切断して所望の大きさのシート状物とし、これを金型キャビティ面3に、UDテープ1を構成する連続繊維の配向方向に沿った面を重ねて位置決めを行う。位置決めを行う方法としては、両面テープなどの接着剤、負圧による吸引などが挙げられるが、金型設計やUDテープ1の形状に応じて適宜選択して良い。ここで、配置するUDテープ1について、金型キャビティ面3に固定される面を下面1bと言い、対向する面を上面1aと言う。
図1のように、射出された熱可塑性樹脂2の流路がUDテープ1の上面1aに略垂直方向に設けられている場合、熱可塑性樹脂2はUDテープ1に接触する際に必ず上面1aに最初に接触することになる。これにより、UDテープ1に対し金型キャビティ面3の反対側から熱可塑性樹脂2の圧力が加わり、UDテープ1が金型キャビティ面3に押し付けられることで強固に固定される。このようにして固定されたUDテープ1は熱可塑性樹脂2のその後の充填過程においても繊維乱れやUDテープの位置ずれが起こらず、金型キャビティ面3に位置決めした通りに接合一体化された複合成形品を得ることが出来る。図1の態様に限らず、図2に示すように熱可塑性樹脂2の流路がUDテープ1の上面1aの上斜め方向に設けられる場合や、図3に示すように複数の熱可塑性樹脂2の流路が設けられる場合、図4に示すように複数の熱可塑性樹脂2の流路がUDテープ1の上面1aの上斜め方向に設けられる場合のように、射出された熱可塑性樹脂2が上面1aに最初に接触する限りにおいては、いずれも好ましい態様であるといえる。
次に、本発明の第二の形態を図5に示す。図5では、UDテープ1を配置するキャビティ面3が、熱可塑性樹脂2の流路より一段低い位置に設けられている。このとき、金型キャビティ内4にUDテープ1を配置するに際し、UDテープ1の切断面1cが金型キャビティ面3から1mm以内となるようにUDテープ1を配置することが好ましい。また、金型キャビティ内4にUDテープ1を配置するに際し、UDテープ1の切断面1cの少なくとも一部を予め金型キャビティ面3に接触させるようにUDテープ1を配置することもより好ましい。
射出された熱可塑性樹脂2が図5に示す流動方向2bを有する場合、熱可塑性樹脂2はUDテープ1の切断面1cのごく近くで流動方向が変わるため、熱可塑性樹脂2はUDテープ1の切断面1cに直接接触することなく、UDテープ1の上面1aの中でも切断面1cに近い側に接触することとなる。このような熱可塑性樹脂2の接触態様では、UDテープ1の切断面1c近傍からスキン層の形成、すなわち固定化が始まるため、熱可塑性樹脂2による繊維乱れやUDテープが生じにくくなるため、より好ましい。このとき、熱可塑性樹脂2が接触する金型キャビティ面3が切断面1cから1mm以内の距離に有ればこのような好ましい態様を取ることが出来るが、この距離は近ければ近いほどより好ましく、切断面1cの少なくとも一部が金型キャビティ面3に当接していれば更に好ましい。図5の態様に限らず、図6に示すように熱可塑性樹脂2の流路がUDテープ1の切断面1cの上方に設けられる場合や、図7、図8に示すように熱可塑性樹脂2の流路がUDテープ1の切断面1cの斜め上方に設けられる場合のように、射出された熱可塑性樹脂2が切断面1cに接触する限りにおいては、いずれも好ましい態様であるといえる。
またさらに、熱可塑性樹脂2をUDテープ1の上面1aに最初に接触させるに際し、その接触位置をUDテープ1の切断面1cからUDテープ1を構成する連続繊維の配向方向に10mm以内の上面とする態様が更に好ましい。このような複合成形品の製造方法によれば、UDテープ1の一方端を固定冶具等で予め固定する必要が無い。そのため、熱可塑性樹脂2の流動により固定されたUDテープ1は、得られた複合成形品からはみ出すことも無く、はみ出した部分を除去するような後加工も不要となる。また、射出成形する前のUDテープ1の位置決めを簡易的な方法で行えるため、固定冶具をUDテープ1で挟むような事前作業も不要である。このような複合成形品の製造方法によれば、高い生産効率で複合成形品を製造することが出来る。さらに、固定冶具を収容するような特別な構造を金型に設ける必要がなく、部品点数も増えないため、金型の整備性を損なうことがない。なおかつ、このような複合成形品の製造方法により得られた複合成形品は、UDテープ1を浮島上にインサートすることが可能であり、形状の自由度が高く、所望する部位を効率よく補強することが可能である。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、下記実施例は本発明を何ら制約するものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更することは、本発明の技術範囲である。
(実施例1)
予め100mmの長さに切断したUDテープ(東レ(株)製 炭素繊維含有率40重量%、ベースレジン:ナイロン6樹脂))を、図に示すようにフィルムゲート金型におけるゲート側の金型キャビティ面に切断面が接触するように配置した。その金型キャビティ内に、熱可塑性樹脂CM1011G45(ベースレジン:ナイロン6、ガラス繊維45重量%含有)を射出成形し、UDテープと熱可塑性樹脂とを接合一体化して複合成形品を製造した。この複合成形品は、UDテープ中の連続繊維の乱れやUDテープ自身の位置ずれがなく、所望した形および位置にUDテープがインサートされた成形体であった。この際、固定冶具は用いておらず、また、特別な金型を導入することも無いため、非常に効率よく複合射出成形品を製造することができた。
(比較例1)
実施例1と同様の長さに切断したUDテープ(東レ(株)製 炭素繊維含有率40重量%、ベースレジン:ナイロン6樹脂)を図9のようにフィルムゲート金型におけるゲート側の金型キャビティ面にゲートから20.0mmの位置に配置した。その金型キャビティ内に、熱可塑性樹脂CM1011G45(ベースレジン:ナイロン6、ガラス繊維45重量%含有)を射出成形し、UDテープと熱可塑性樹脂とを接合して複合射出成形品を製造したところ、連続繊維の大幅な乱れやUDテープ自体の大きな位置ずれが認められた。
1 UDテープ
1a 上面
1b 下面
1c 切断面
2 熱可塑性樹脂
2a 流動先端
2b 流動方向
3 金型キャビティ面
4 金型キャビティ内

Claims (3)

  1. 金型キャビティ内に切断面を有し、一方向に引き揃えた連続繊維をナイロン6樹脂にて含浸固化させたUDテープを配置した後、金型キャビティ内にナイロン6樹脂を射出する複合成形品の製造方法であって、UDテープを配置するキャビティ面が、ナイロン6樹脂の流路より一段低い位置に設けられ、金型キャビティ内にUDテープを配置するに際し、UDテープの切断面が金型キャビティ面から1mm以内となるようにUDテープを配置し、配置したUDテープの延在方向に流動するナイロン6樹脂をUDテープに接触させる際に、ナイロン6樹脂をUDテープの上面のうち、UDテープの切断面からUDテープを構成する連続繊維の配向方向に10mm以内の上面に最初に接触させること特徴とする複合成形品の製造方法。
  2. 金型キャビティ内にUDテープを配置するに際し、UDテープの切断面の少なくとも一部を予め金型キャビティ面に接触させるようにUDテープを配置する、請求項1に記載の複合成形品の製造方法。
  3. UDテープを構成する連続繊維が炭素繊維である、請求項1または2に記載の複合成形品の製造方法。
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