JP2011166124A - 電気・電子機器筐体 - Google Patents

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Abstract

【課題】市場で要求される剛性を満足し、かつ軽量化とコストの低減を満たした電気・電子機器筐体を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる成形体(I)と、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含む成形体(II)が接合されてなる電気・電子機器筐体であって、該成形体(I)が面状構造体であり、該成形体(II)の長手方向における任意の箇所における断面の形状が実質的に同一である長尺構造体であり、該断面の断面積が0.5〜50mm、かつその断面の最大幅b(mm)と最大長尺長さL(mm)とがL/b>5を満足する電気・電子機器筐体。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続した強化繊維を含む材料を効果的に利用することによって、電気・電子機器筐体に要求される剛性と軽量を満たす電気・電子機器筐体に関する。さらに詳しくは、本発明は、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含む、機械特性の高い長尺構造体である成形体を、軽量で安価な熱可塑性樹脂からなる成形体とを一体化させた、とりわけ高い剛性を有する軽量な電気・電子機器筐体に関する。
電気・電子機器は、社会が高度化するに従い急速な進歩をし続けている。そして、技術の急激な進歩により、容易な取り扱い性、低価格化が実現され、これまでは限られた環境でしか使用されることのなかったこれら電気・電子機器は、近年では一般家庭まで普及が広がっている。
こうした電気・電子機器を構成する筐体(電気・電子機器筐体)に使用される成形材料には、従来から成形性、生産性、高剛性が重要視されてきたが、近年の需要の拡大、とりわけ一般家庭への普及に伴って、上述の特性に加え、経済性、軽量性及び薄肉性を付与するといった要求がなされるようになった。これらの高度化した要求に応えるべく、電気・電子機器筐体についての活発な技術開発が行われているが、前述の要求の全てを満足させる技術は未だ開発されていないことが現状である。
特許文献1には、連続繊維で強化されたマトリックス樹脂から構成される構造部材を組み合わせて耐力構造とし、ポリマー材料によって取り囲んだプラスチック成形品に関する技術が記載されているが、特許文献1は、コンテナ、タンクなどの大型成形品を対象にしており、また、構造部材を組み合わせる手段として、接続具を用いた構造となっているために経済性が低く、電気・電子機器筐体のような小さな成形品には同様の技術を適用することは困難であり、商品価値が劣ると考えられる。
特許文献2には、連続強化繊維と熱可塑性樹脂から構成される強化材を金型内の所望位置に配し、次いで、樹脂を射出成形法により注入し、強化材を成形品の一部として一体化された成型品を得る方法が開示されている。すなわち、特許文献2では、部分的に強化材を用いることで、高剛性を損なうことなく、コストを抑えた製品が製造可能としている。しかし、強化材のマトリックス樹脂が熱可塑性樹脂からなるため、射出成形法による樹脂溶融熱で強化材のマトリックス樹脂が溶融し、また、電気・電子機器筐体のような精密な設計が必要になる小さな成型品では必然的に高い圧力がかかるため、連続強化繊維が乱れる。これらの強化繊維の乱れおよび強化材の変形による補強効率の低下は免れず、また、要求される精密な設計を満たすことが困難となり、外観不良にも繋がる。
特許文献3〜5には、連続強化繊維と熱硬化性樹脂から構成される面状の強化部材と、熱可塑性樹脂などから構成される部材とを一体化した電気・電子機器部材または筐体が開示されている。これらの特許文献に開示される電気・電子機器部材または筐体は、必要とされる剛性を満たしているとも言えるが、急速な進歩を続ける電気・電子機器分野において、コスト面を考慮しつつ、より複雑な形状に対応するためには、これら面状の強化部材を主とした構成のみでは難しいと考えられている。
特表2001−501714号公報 特公平3−44888号公報 特開2005−317942号公報 特開2006−44259号公報 特開2006−49878号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点の改善を試み、市場で要求される剛性を満足し、軽量化とコストの低減をともに満足するとともに、必要とされる複雑な形状に対しても対応可能な電気・電子機器筐体を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための本発明は、熱可塑性樹脂からなる成形体(I)と、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含む成形体(II)が接合されてなる電気・電子機器筐体であって、該成形体(I)が面状構造体であり、該成形体(II)の長手方向における任意の箇所における断面の形状が実質的に同一である長尺構造体であり、該断面の断面積が0.5〜50mm、かつその断面の最大幅b(mm)と最大長尺長さL(mm)とがL/b>5を満足する電気・電子機器筐体である。
複雑形状を形成することに適した熱可塑性樹脂からなる成形体(I)と、高剛性で生産性の高い連続した強化繊維と熱硬化性樹脂からなる成形体(II)を、必要とされる部分に効果的に配置することで、成形性、生産性、高剛性などの特性を損なうことなく、良好な軽量性、経済性、薄肉性を満たし、かつ必要とされる複雑な形状に対しても対応可能な電気・電子機器筐体が得られる。
本発明の電気・電子機器筐体の一例の模式斜視図(成形体(I)の一部を省略)である。 本発明の成形体(II)の面状構造体の模式斜視断面図および投影面積を示す一例の模式図である。 (a−1):本発明の溶融した熱可塑性樹脂がぶつかり合う直前の一例の模式断面図、(a−2):本発明の形成された形成されたウェルドの一例の模式断面図、(b−1):本発明の溶融した熱可塑性樹脂がぶつかり合う直前の一例の模式図(上方からの視点:上面の金型を省略)、(b−2):本発明の形成された形成されたウェルドの一例の模式図(上方からの視点:上面の金型を省略)、である。 (a):本発明の形成されたウェルドに跨って配置された成形体(II)の一例の模式断面図、(b):本発明の形成されたウェルドに跨って配置された成形体(II)の一例の模式断面図、(c):本発明の形成されたウェルドに跨って配置された複数本の成形体(II)の一例の模式図(上方からの視点:上面の金型を省略)、である。 本発明の成形体(II)のL字形の一例の模式斜視図である。 本発明の成形体(II)のT字形の一例の模式斜視図である。 本発明の成形体(II)のコ字形の一例の模式斜視図である。 本発明の成形体(II)のロ字形の一例の模式斜視図である。 本発明の成形体(II)の楕円形の一例の模式斜視図である。 本発明の断面形状がL字形の成形体(II)の作成方法の一例の模式斜視図である。 本発明の連続体からなる成形体(II)の一例の模式斜視図である。 本発明の2つの成形体(II)を略垂直に配列させた一例の模式斜視図である。 本発明の成形体(II)からなるH字状の一例の模式斜視図である。 本発明の成形体(II)からなるU字状の一例の模式斜視図である。 本発明の2つの成形体(II)を接合した一例の模式斜視図である。 (a−1):本発明の2つの成形体を接合するための一方の積層の一例の模式図、(a−2):本発明の2つの成形体を接合するための他方の積層の一例の模式図、(b):本発明の2つの成形体を接合するための積層体の一例の模式斜視図、である。 (a):本発明の実施例1−2に記載の電気・電子機器筐体の一例の模式図、(b):本発明の実施例1−2に記載の電気・電子機器筐体の貫通孔の一例のB−B’断面模式図(視点:矢印方向)、(c)本発明の実施例1−2に記載の電気・電子機器筐体のざぐりの一例のC−C’断面模式図(視点:矢印方向)、である。 本発明の電気・電子機器筐体の剛性評価の一例の模式斜視図である。 実施例1−1に記載の積層体の一例の模式斜視図である。 (a):本発明の実施例2−2に記載の電気・電子機器筐体(図1を上方から見たもの)の一例の模式図、(b):本発明の実施例2−2に記載の電気・電子機器筐体の一例の断面模式図(視点:矢印方向)、である。 本発明の実施例3−2で得られた電子・電気機器筐体の一例の模式斜視図である。 本発明の実施例4−2で得られた電子・電気機器筐体の一例の模式斜視図である。 本発明の超音波溶着による一体化成形品の製造方法の一例の模式図である。 本発明のL字形断面を有する成形体(II)の成形手法の一例の模式図である((a):加圧前、(b):加圧後)。 本発明の実施例6−2で得られた電気・電子機器筐体の一例の模式斜視図である。 本発明の実施例7−2で得られた電気・電子機器筐体のプレス成形の一例の模式図である((a):加圧前、(b):加圧後)。 (a):本発明の実施例14−1で得られたU字状を有する成形体(II)の一例の模式斜視図、(b):本発明の実施例14−1で得られたU字状を有する成形体(II)を金型に配置した一例の模式図、である。 実施例15−1に記載の積層体の一例の模式斜視図である。 (a):本発明の実施例15−1で得られた箱型形状を有する成形体(II)の一例の模式斜視図、(b):本発明の実施例15−1で得られた箱型形状の面状部の一部を切削した成形体(II)の一例の模式斜視図、である。 本発明の実施例16−1において金型に巻き付けたプリプレグの一例の模式斜視図である。
本発明の電気・電子機器筐体の外観を表す図の一例を図1に示す。本発明に係る電気・電子機器筐体は、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含む長手方向における断面形状が実質的に同一である長尺構造体(成形体(II))と、熱可塑性樹脂からなる成形体(I)とが接合されていることが重要である。
本発明の成形体(I)の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリエステル等のポリエステル系樹脂や、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン等のポリオレフィンや、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性PPE、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、変性PSU、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリルブタジエンポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルニトリル(PEN)、フェノール系樹脂およびフェノキシ樹脂が挙げられる。また、熱可塑性樹脂は、上記の樹脂の共重合体や変性体および/または2種類以上ブレンドした樹脂などであっても良い。
これらの中でも、特定の目的に対して、上記の熱可塑性樹脂の1種または2種以上が、熱可塑性樹脂中に60重量%以上含まれることが好ましい。成形品の強度および耐衝撃性の観点から、ポリアミド(PA)とポリエステルが好ましく用いられる。また、耐熱性および耐薬品性の観点から、ポリアリーレンンスルフィド、中でもポリフェニレンスルフィド(PPS)が好ましく用いられる。成形品外観および寸法安定性の観点から、ポリカーボネート(PC)やスチレン系樹脂が特に好ましく用いられる。成形性および軽量性の観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、例えば、ポリプロピレン樹脂である。なかでも、成形品の強度の観点から、ポリアミド樹脂が特に好ましく用いられる。
また、熱可塑性樹脂には、耐衝撃性向上のために、他のエラストマーあるいはゴム成分を添加してもよく、電気・電子機器筐体の落下などによる衝撃から前記電気・電子機器筐体の内部にある電子部品や液晶などを保護する効果を得ることが可能となる。また強度や剛性の向上のために、強化繊維を添加しても良く、例えば、短繊維強化ペレットや長繊維強化ペレットなどの繊維強化熱可塑性樹脂ペレットや、熱可塑性のシートモールディングコンパウンド(熱可塑SMC)、熱可塑性のガラスマット基材(GMT)や熱可塑性の炭素繊維マット基材などが挙げられる。強化繊維を添加することにより高い剛性を有する電気・電子機器筐体が得られるほか、低収縮で寸法精度の高い成形体(I)を得ることが可能となり、より精密な設計に対応することが可能となり好ましい。上記強化繊維には本発明の成形体(II)に用いる連続した強化繊維と同様の思想で選定することができる。上記強化繊維のみでなく、用途等に応じ、本発明の目的を損なわない範囲で適宜、他の充填材や添加剤を含有しても良い。充填材や添加剤として、例えば、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤およびカップリング剤などが挙げられる。
本発明の成形体(I)は、面状構造体である。前記成形体(I)について、面状であるということ以外、その形状は特に限定はされないが、生産性とコストの観点より電気・電子機器筐体の最終的な形態に類似した形状がより好ましく、前記成形体(I)の一部に、ウェルド、ボス、リブから選択される少なくとも一種を備えることにより、電気・電子機器筐体の最終的な形態により近づけることが好ましい。例えば前記面状体の天面は必ずしも平坦である必要はなく、図2のように緩やかに湾曲したものや屈曲部を有した凹凸部を含んだ形状でも良い。面状構造体の好ましい例としては、筐体の薄肉性をより高める観点から、図2の面状電気・電子機器筐体3の最大投影面積(Amax)を有する面を天面とした場合の、正面からの投影面積(A)または側面からの投影面積(A)との面積比Amax/AまたはAmax/Aのうち、小さい方の値が5以上であることが好ましく、より好ましくは10以上、さらに好ましくは20以上である。
また、本発明の成形体(II)が、前記成形体(I)に有するウェルドを跨って配置されてなることが好ましい。すなわち、成形体(II)を、成形体(I)のいずれの箇所に配置するのかに関しては特に限定はされないが、ウェルドが形成されている箇所は強度低下が生じるため、これらを補強する目的でウェルドを跨って配置させることが好ましく、さらに、前記ウェルドに対して略垂直な方向と成形体(II)の長手方向が平行となるようにウェルドを跨って配置されることが好ましく、前記成形体(II)の長手方向と成形体(II)を構成する強化繊維の配置方向が同一であることがより好ましい。なお、ここで言う「ウェルドに対して略垂直」とは、図3に示したような、溶融した樹脂と樹脂がぶつかり合って生じるウェルドを直線と捉え、図4−(c)に示したように前記ウェルドと成形体(II)の長手方向がなす角度が85°〜95°の範囲であることとする。また、前記電気・電子機器筐体に負荷をかけた場合に、変形量の大きくなる箇所に配置することが好ましく、特に限定はされないが、前記成形体(II)を前記電気・電子機器筐体の向かい合う辺と辺を結ぶような配置や対角線状に配置、中央部に跨って配置することが好ましい。また前記成形体(II)を前記電気・電子機器筐体の内側面の天面と立壁面に跨って配置することが好ましく、より剛性の高い電気・電子機器筐体を得ることができる。
本発明の成形体(II)が、前記電気・電子機器筐体を成形する金型のキャビティ内において、前記成形体(I)が充填されるゲート位置から半径5mm以上の位置に配置されてなることが好ましく、充填樹脂の圧力による成形体(II)への影響を軽減する観点から、半径10mm以上がより好ましい。半径5mmより近い位置の場合は、成形体(I)の樹脂溶融熱や射出圧力により成形体(II)が変形する可能性がありうる。上記の観点からゲート位置からの距離に関して特に限定はされないが、前記成形体(II)の配置および前記電気・電子機器筐体の形状、ゲート位置などの設計の観点から、半径50mm以下とすることが好ましい。
補強の観点から、1つの成形体(II)が複数のウェルドに跨って配置されても良く、前記ウェルドに対して複数の成形体(II)が跨って配置されても良い。また、前記成形体(II)の上にボスまたはリブが形成されていることも好ましく、電気・電子機器筐体の要求される設計自由度を低下させることのない電気・電子機器を提供することが可能となる。
本発明の成形体(I)は、凹形状の溝を有し、前記成形体(II)が該溝に沿って配置されてなることが好ましい。これらの成形体を用いることで簡便に接合を行うことができ、かつ接合後の面が平滑にすることも可能となる。凹形状の溝に関しては特に限定はされないが、前記成形体(II)の形状が嵌め合わせることが可能な形状とすることがより好ましい。また、近年になって要求が高くなりつつある使用者によるオーダーメイド製品にも容易に、かつ多種多様なデザインに対応することが可能となる。
本発明の成形体(II)は、引張弾性率が40GPa以上であることが好ましく、剛性を高める観点から、70GPa以上がさらに好ましく、100GPa以上がより好ましい。
本発明の成形体(II)は、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含むことを必須とする。なおここで言う「連続した」とは、成形体(II)の端面から端面、側面から側面など、向かい合う面にわたって連続していることが好ましいが、必ずしも成形品全体にわたって連続している必要はなく、途中で分断されていても問題はない。本発明では、連続した強化繊維は長さが10mm以上であることとする。また、本発明で用いる強化繊維について特に限定はされないが、例えばアルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維、黒鉛繊維などの単独で導電性を示す繊維の他に、ガラス繊維などの絶縁性繊維や、アラミド繊維、PBO繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維、およびシリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維などが挙げられる。これらの中でも、特定の目的に対して、上記の強化繊維の1種または2種以上を併用しても良い。この中でも本発明の成形体(II)に用いる強化繊維としては、剛性と軽量性の観点から炭素繊維が特に好ましく用いられる。
本発明の成形体(II)に含まれる熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノール(レゾール型)、ユリア・メラミン、ポリイミドなどや、これらの共重合体、変性体、および、2種類以上ブレンドした樹脂などを使用することができる。さらに、耐衝撃性向上のために、上記熱硬化性樹脂にエラストマーもしくはゴム成分を添加してもよい。この中でも本発明における用いる熱硬化性樹脂としては、成形体(II)の剛性および強度の観点からエポキシ樹脂を好ましく用いられる。
本発明の成形体(II)は、比較的簡易な設備で容易にかつ連続的に成形体(II)を得るために、長手方向の任意の箇所における断面の形状が実質的に同一であることを必須とする。また、前記成形体(II)に含まれる連続した強化繊維は一方向に配置されることが好ましく、さらに、前記成形体(II)の長手方向と前記連続した強化繊維の配置方向とが実質的に同一であることが好ましい。
なお、ここで言う「断面の形状が実質的に同一である」とは、前記成形体(II)の長手方向に切り出した観察断面において、観察断面の投影面積の差が±10%以下であることとする。また、ここで言う「成形体(II)の長手方向と、前記連続した強化繊維の配置方向とが、実質的に同一である」とは、前記成形体(II)の長手方向と垂直に切り出した断面において、強化繊維の断面積が前記強化繊維の直径または半径から算出される断面積に対して120%以下で配置されていることとする。
ここで、本発明に用いられる成形体(II)の断面積は、0.5〜50mmであり、前記成形体(II)の断面の最大幅bと最大長尺長さLとのアスペクト比(L/b)が5を超えるものである。なお、ここで言う「断面の最大幅b」とは、図5〜図9に示したように、成形体(II)の向きや形状に関係なく成形体(II)の全ての辺において、最大の値となる辺の長さとする。また、ここで言う「最大長尺長さL」とは、図5〜図9に示したように、成形体(II)の長手方向の一方の端から他方の端までの距離とする。また、このLとLの間における断面の形状は、実質的に同一であり、最大長尺長さLは、断面の形状が実質的に同一である成形体(II)の長手方向の長さとも言える。
さらに、前記断面積とアスペクト比に関し、電気・電子機器筐体の剛性と軽量の両観点より断面積は5〜30mm、アスペクト比は8以上であることが好ましい。断面積が大きすぎると、成形体(II)の厚みおよび/または幅が増大し、前記成形体(II)の使用量が多くなり、軽量の要求を満たすことが困難となりうる。幅が大きすぎると、成形体(II)を配置する自由度が低下してしまい、厚みが厚すぎると、得られる電気・電子機器筐体が大型化する可能性がある。逆に、断面積が小さすぎると、成形体(II)を得ることが困難となり、経済性が低下する。また、アスペクト比に関しては特に限定はされないが、剛性と軽量化を両立させる観点から、50以下であることが好ましい。逆にアスペクト比が小さすぎると、長尺構造体による効果的な補強を行うことが出来ず、結果として多くの成形体(II)を必要とし、筐体全体の重量が増加する可能性がある。
前記成形体(II)の断面形状に関して、L字形、T字形、コ字形、閉断面のロ字形から選択される少なくとも1種であることが好ましい。前記断面形状に関しては特に限定されることはないが、円や楕円、中空形状など一般的に知られている断面二次モーメントが高くなる形状も好ましく選択可能である。ここで言う「L字形」とは、図5を一例としたアルファベットのLのような形状のことであり、「T字形」とは、図6を一例としたアルファベットのTのような形状であり、「コ字形」とは、図7を一例としたカタカナのコのような形状であり、「ロ字形」は図8を一例としたカタカナのロのような形状のことであり、「楕円」は図9を一例とした形状のことである。
これらの断面形状を有する成形体(II)の作成方法について特に限定はされないが、図10に示したような連続した強化繊維に熱硬化性樹脂が含浸したプリプレグシートを前記形状となるように積層し、硬化させて形状を得る方法や、連続した強化繊維を引き抜き成形法によって熱硬化性樹脂を含浸させ、前記形状となる金型および/または含浸ダイを通過させて形状を得る方法や、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂からなる板状の成形体や角状の成形体から前記形状となるように加工装置を使用して、切削を行なって形状を得る方法などが挙げられる。また前記方法に関して、特別なものを使用する必要はなく、一般的に使用される金型や材料、加工機でこれらの形状を得ることが可能である。
本発明では、剛性の向上という観点から、前記のような成形体(II)を1つの連続体として有するか、または3つ以上有することが好ましい。電気・電子機器筐体の剛性を向上させる目的からは、用いられる個数は特に限定されないが、軽量やコストの観点から15以下とすることが好ましい。
成形体(II)が1つの連続体である場合とは、例えば図11のように成形体(II)が電気・電子機器筐体の内側面の天面と4つの立壁面に跨って配置する形態が挙げられる。成形体(II)が連続体であれば、分割されている場合よりも補強効果をさらに高めることが出来るため好ましい。連続体である成形体(II)の作製方法は特に限定されないが、連続繊維で補強された繊維強化プリプレグを擬似等方に積層して、成形したものを成形体(II)の形状に切り出して作製する方法や、連続繊維で補強されたヤーンプリプレグを成形体(II)の形状に巻きつけて成形する方法などが例示できる。
成形体(II)を3つ以上有する場合で好ましい形態は、3つ以上の成形体(II)が互いに平行に配列されてなることが好ましく、うち少なくとも2本が略垂直に配置されてなることが好ましく、さらに好ましくは、うち3本がH字状に接合されてなることである。ここで言う「略垂直に配置」とは、図12を一例とした一方の成形体(II)と他方の成形体(II)とのなす角が85°〜95°の範囲に配置された状態とする。一方の成形体(II)と他方の成形体(II)の配置位置に関しては特に限定はされないが、アルファベットのTのように一方の成形体(II)の中央に他方の成形体(II)が配置されている状態やアルファベットのLのように一方の成形体(II)の一端に他方の成形体(II)が配置されている状態などが選択可能である。「H字状」とは、図13を一例とした2つの平行に配置された成形体(II)に略垂直に1つの成形体(II)が配置された状態のことである。アルファベットのHのように2つの平行に配置された成形体(II)の中央に1つの成形体(II)が配置されたものに限らず、図14に示したアルファベットのUのように2つの平行に配置された成形体(II)の一端に1つの成形体(II)が配置されたものも選択可能である。これらの形状は特に限定されることはないが、要求に応じて上記形状を含む、「E字状」や「日字状」、「田字状」などの形状も選択可能である。
これらの形態の作成方法について特に限定はされないが、前記一方の成形体(II)の端面と他方の成形体(II)の長手方向の側面に接着剤を塗布し、固化させることによる接合や、図15に示したような前記一方の成形体(II)の端面と他方の成形体(II)の長手方向の側面にお互いの形状が嵌め合わさるような形状に加工し、嵌合構造にすることによる接合や、図16の(a−1)と(a−2)に示したように連続した強化繊維に熱硬化性樹脂が含浸したプリプレグシートを交互におよび/または対称となるように積層し、一体に硬化させて接合する方法などが挙げられる。なおここで言う「対称」とは、成形体(II)の厚み方向の中心軸より、積層の構成が対称となるように配置されていることとする。
また、前記成形体(II)の一部に凹部および/または貫通孔を有することが好ましい。高い剛性を有する電気・電子機器筐体を得るためには、成形体(I)と成形体(II)が強固に接合されてなることが非常に重要であり、かかる観点から、前記凹部および/または貫通孔に成形体(I)を形成する熱可塑性樹脂が流入することにより、前記成形体(I)と前記成形体(II)とが一体化されることが好ましい。この成形体(II)の一部に有する凹部および/または貫通孔の寸法や形状に関しては特に限定はされないが、成形体(II)の剛性を維持する観点から、凹部の幅や貫通孔の径は成形体(II)の幅の70%以下が好ましい。前記寸法があまりに大きいと、前記成形体(II)の剛性が極端に低下する可能性があり、また小さすぎると前記成形体(I)を形成する熱可塑性樹脂の流入が困難となる可能性がある。また、成形体(I)と成形体(II)の接合の観点から、凹部および貫通孔の形状は流入した成形体(I)が外れにくい形状が好ましく、図17−(c)に示したような「ざぐり」や「ねじ山」、木材同士の接合で見られる仕口法となるような溝を形成しても良い。
本発明の成形体(I)と成形体(II)をさらに強固に接合するために、前記成形体(II)の表面の少なくとも一部に熱可塑性樹脂が含まれることが好ましい。これにより上記の機械的な接合のみでなく、化学的な接着力を得ることが可能となる。この成形体(II)の表面の少なくとも一部に含まれる熱可塑性樹脂に関しては特に限定はされないが、前記成形体(I)と相溶性を有する熱可塑性樹脂を選択することがより好ましい。
前記成形体(I)は射出成形またはプレス成形により得られることが好ましく、射出成形法を用いることで容易にかつ連続的に、要求される電気・電子機器筐体表面の複雑な形状に対応した成形体(I)を得ることが可能となる。
また、プレス成形法を用いる場合には、射出成形と比較して材料の流動が穏やかであるために、成形体(II)をより精密に配置することができる。その結果、補強をより精密に制御することが可能となり、反り変形や異方性の低い寸法精度の高い成形体(I)を得ることが可能となる。
ここで、プレス成形とは、加工機械および型、工具その他成形用の治具や副資材等を用いて、曲げ、剪断、圧縮等の変形を与えて成形体を得る方法であるが、その成形形態として絞り、深絞り、フランジ、コールゲート、エッジカーリング、型打ちなどが例示される。また、プレス成形の方法としては、各種存在するプレス成形の方法のなかでも、大型の航空機などの成形品部材を作製する際によく使用されるオートクレーブ法や、工程が比較的簡便である金型プレス法が好ましく挙げられるが、設備や成形工程でのエネルギー使用量、使用する成形用の治具や副資材等の簡略化、成形圧力、温度の自由度の観点から、金属製の型を用いて成形をおこなう金型プレス法を用いることがより好ましい。
金型プレス法には、成形材料を型内に予め配置しておき、型締とともに加圧、加熱をおこない、次いで型締をおこなったまま、金型の冷却により該成形材料の冷却をおこない成形品を得るホットプレス法や、予め該成形材料を、熱可塑性樹脂の溶融温度以上に、遠赤外線ヒーター、加熱板、高温オーブン、誘電加熱などに例示される加熱装置で加熱し、熱可塑性樹脂を溶融、軟化させた状態で、前記成形型の下面となる型の上に配置し、次いで型を閉じて型締を行い、その後加圧冷却する方法であるスタンピング成形を採用することができる。プレス成形方法については、特に制限はないが、成形サイクルを早めて生産性を高める観点からは、スタンピング成形であることが好ましい。
さらに、前記電気・電子機器筐体を成形する金型のキャビティ内に、前記成形体(II)をインサートし、射出成形によりキャビティに前記成形体(I)が充填されてなることや前記成形体(II)と前記成形体(I)を配置し、プレス成形により一体化されることが好ましく、これらの方法を行うことで、前記成形体(II)に形成した凹部および/または貫通孔に容易に前記成形体(I)を流入させることが可能となり、また成形体(I)となる溶融した熱可塑性樹脂の熱により成形体(II)の表面に含まれる熱可塑性樹脂が軟化および/または溶融状態となり、金型内で冷却する際に強固に接着されるため好ましい。さらに前記電気・電子機器筐体の形状に関しても、設計自由度を高めることが可能となるため好ましい。
これらの成形体(II)は、前記電気・電子機器筐体の内側面に配置されてなることが好ましく、外側面に熱可塑性樹脂からなる成形体(I)の配置することで、要求される複雑な形状に対しても形成可能でかつ外観の良好な電気・電子機器筐体を得ることができる。また近年では、電気・電子機器の高性能化と共に内装される電子基盤や回路等から発生する熱による不具合が問題となることがあり、耐熱性の高い熱硬化性樹脂を用いた成形体(II)を内側面に配置することで、これらの問題に対応することも可能となる。
これらの成形体(II)は、前記電気・電子機器筐体の内側面の天面と立ち壁面から形成されるコーナー部に配置されることが好ましく、電気・電子機器筐体に負荷がかかった場合に応力が集中するコーナー部を強化することが、電気・電子機器筐体の剛性を向上させる点で好ましい。また前記コーナー部への配置について特に限定はされないが、前記電気・電子機器筐体の天面および立ち壁面に跨って配置されても良い
これらの電気・電子機器筐体において、前記成形体(I)が軟化または溶融した状態で前記成形体(II)と一体化される製造方法が好ましく、射出成形やプレス成形による製造方法がより好ましい。これらの製造方法により、近年求められる複雑形状に対応した高剛性かつ軽量な電気・電子機器筐体を連続して容易に得ることが可能となる。
実施例および比較例に基づき、本発明をさらに詳細かつ具体的に説明する。なお、各項目の評価方法を記述する。
[成形体(II)の断面観察用サンプルの作成方法]
得られた成形体(II)より、成形体(II)の長手方向と垂直方向に成形体を切り出し、その断面を湿式研磨し、断面観察用のサンプルとした。このとき、LおよびLとなる箇所を含む長手方向の任意の箇所をサンプルとして採取し、Lの箇所をサンプル1、Lの箇所をサンプル10、LからLの間の任意の箇所をサンプル2〜サンプル9とした。同様に、使用する各成形体(II)において、断面形状や長さが異なるものに関して、サンプルを採取した。
<評価方法1:成形体(II)の断面積の確認、および断面形状の同一確認>
研磨したサンプルの断面全体を超深度カラー3D形状測定顕微鏡VK−9500(コントローラー部)/VK−9510(測定部)(株式会社キーエンス製)を使用して拡大倍率100倍で撮影した。撮影した画像より解析アプリケーションVK−H1A9を使用して成形体(II)の断面積A(1)を測定した。また同様にサンプル2〜サンプル10の断面積A(n)(n=2〜10)を測定した。
測定によって得られた断面積A(1)〜A(10)が0.5〜50mmの範囲内であるか否かについて確認した。
また断面積A(1)を基準値として、断面積A(2)〜A(10)が断面積A(1)の±10%の範囲となるか否かについて確認した。
<評価方法2:最大長尺長さLの測定>
評価方法1で断面形状が実質的に同一と確認したサンプル1の箇所(L)からサンプル10の箇所(L)までの距離を、定規を使用して測定した。
<評価方法3:断面の最大幅bの測定>
評価方法1で撮影した画像において、観察アプリケーションVK−H1V9を使用して、上記の定義に従い成形体(II)の断面の最大幅bを測定した。
<評価方法4:成形体(II)に含まれる連続した強化繊維の配置方向の測定>
評価方法1で使用したサンプルの断面の任意の100μm×100μmの範囲を、前記3D形状測定顕微鏡を使用して拡大倍率400倍で撮影した。撮影した画像より解析アプリケーションVK−H1A9を使用して成形体(II)に含まれる強化繊維の断面積S(1)を測定した。同様に任意の強化繊維の断面積S(n)をn=50まで測定し、測定した全ての断面積S(n)が強化繊維の理論直径または半径から算出される断面積を基準として、120%以下の範囲であるか否かについて確認した。
<評価方法5:成形体(II)の引張弾性率の測定>
得られた任意の断面形状のサンプルを長さ100mmにカットし、両端に厚み1.2mm、長さ30mmのガラス繊維強化プラスチック製のタブを接着し試験片を得た。“インストロン(登録商標)”5565型万能材料試験機(インストロン・ジャパン株式会社製)の上下治具に試験片を装着し、クロスヘッドスピード1.27mm/minで引張試験を行った。引張試験で得られた応力−ひずみ曲線より、引張弾性率を得た。
<評価方法6:電気・電子機器筐体の重量m測定>
実施例および比較例で得られた電気・電子機器筐体の重量mを電子天秤で計量した。本実施例および比較例で使用した金型のキャビティ内全てに、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含む成形体(II)が充填されたと仮定した場合に算出される値を基準重量Mとした。これらの値と式(1)より軽量化度を算出した。
評価は、20%以上を◎、10%以上20%未満を○、5%以上10%未満を△、5%未満を×とした。
[(M−m)/M]×100[%] (1)。
<評価方法7:電気・電子機器筐体の剛性評価>
図18に示したように“インストロン(登録商標)”5565型万能材料試験機(インストロン・ジャパン株式会社製)の上部にR20の円筒で片側の先端がR100に加工された圧子12を取り付け、前記圧子の中心が前記電気・電子機器筐体の天面の中心に接触するような位置に配置し、下降速度1.6mm/minで前記電気・電子機器筐体に荷重を負荷した。測定される荷重値が50[N]となるまで前記圧子を下降させ、無荷重の地点からの移動距離を測定した。荷重値が0[N]から20[N]となる時までに圧子が移動した距離を本剛性評価のたわみ量[mm]とした。
評価は、0.3[mm]未満を◎、0.3以上0.5[mm]未満を○、0.5[mm] 以上0.7[mm]未満を△、0.7[mm]以上を×とした。
(実施例1)
(実施例1−1:繊維強化成形体A1[成形体(II)])
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂で、一方向に配列された多数本の炭素繊維からなる強化繊維群からなり、強化繊維の含有量が、重量割合(Wf)で67%のプリプレグ(東レ(株)製トレカプリプレグP3052S−12)から、所定の大きさ有する長方形のプリプレグシート9を8枚切り出した。図19において、これら8枚のプリプレグシート9が、斜視図をもって示される。
長方形の切り出したシート長辺の方向を0°として、連続した強化繊維が一方向となるように、8枚のプリプレグシート9を、下から順次積層した(矢印Aで示される)。
次に、プレス成形機にて、プリプレグシート9からなる積層体11を、繊維強化複合材料板の厚みが均一となるように積層体に均一となるように0.6MPaの面圧をかけながら、150℃で30分間加熱して熱硬化性樹脂を硬化させた。硬化終了後、室温で冷却し、平均の厚み1.0mmの繊維強化複合材料板を得た。
得られた繊維強化複合材料板より自動切削機を用いて、成形体(II)の長手方向と連続した強化繊維の配置方向が実質的に同一となるように、幅方向と長さ方向を設定し、幅10mm、長さ296mmとなるように加工を行い、繊維強化成形体A1を3本得た。
実施例で製造した繊維強化成形体A1を、評価方法1〜5で評価した。結果は表1に示す。得られた繊維強化成形体A1の一方の端から30mmの位置に直径4mmの貫通孔を作製し、他方の端から30mmの位置に表側の直径が3mm、裏側の直径が5mmとなるようなテーパーのついた貫通孔を作製した。
(実施例1−2:電気・電子機器筐体A2)
図17に示される電気・電子機器筐体A2を製造した。電気・電子機器筐体の短辺の中央付近に生じるウェルドラインに跨るように、繊維強化成形体A1を射出成形用金型(図示せず)にインサートした。成形体(I)としてポリアミド樹脂ペレット(東レ(株)製CM1001)を用意した。このペレットを用いて、図17の成形体(I)のような形状を有する射出成形材を射出成形にて形成させ、電気・電子機器筐体A2を製造した。射出成形は、日本製鋼所(株)製J350EIII射出成形機を用いて行い、シリンダー温度は260℃とした。実施例で製造した電気・電子機器筐体を、評価方法6および7で評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
(実施例2−1:繊維強化成形体B1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じプリプレグシート8枚を下から順次積層した。前記実施例1−1と同じ条件で成形・加工を行い、幅10mm、長さ296mmとなる繊維強化成形体B1を2本、幅10mm、長さ186mmとなる繊維強化成形体B1を3本得た。
(実施例2−2:電気・電子機器筐体B2)
前記実施例1−2と同じ要領で成形を行い、各繊維強化成形体B1の裏側にポリアミド樹脂ペレットが4mm覆うような形状(図示せず)となるようにして、電気・電子機器筐体B2を得た。
(実施例3)
(実施例3−1:繊維強化成形体C1[成形体(II)])
図13のように繊維強化成形体C1がH字状となるように、前記実施例1−1と同じプリプレグシート8枚と共重合ポリアミド樹脂(東レ(株)製“アミラン(登録商標)”CM8000、ポリアミド6/66/610/612共重合体、融点128℃)製フィルム10(厚み50μm)1枚を下から順次、各長尺構造体の長手方向等と繊維方向が同じとなるように積層した。前記実施例1−1と同じ条件で成形を行い、各長尺構造体の幅が10mm、平行に配した2本の長尺構造体の長さが296mm、前記平行に配した長尺構造体に垂直に配した長尺構造体の長さが186mmとなるように加工を行い、繊維強化成形体C1を得た。
(実施例3−2:電気・電子機器筐体C2)
前記実施例1−2と同じ要領で成形を行い、図21に示される電気・電子機器筐体C2を製造した。
(実施例4)
(実施例4−1:繊維強化成形体D1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じプリプレグシート4枚と、前記プリプレグシートより幅の狭いプリプレグシート4枚からなる合計8枚のプリプレグシートと共重合ポリアミド製フィルム(厚み50μm)1枚を下から順次、長辺と平行に配する成形体(II)の断面形状が図5のようなL字形で、幅が10mm、長さが296mmの長尺成形体となるように積層した。また短辺と平行に配する成形体(II)となる部分の断面が長方形で幅が10mm、長さが188mmとなるように積層し、これらの前記成形体(II)がH字状となるように接合して、前記実施例1−1と同じ条件で成形を行い、繊維強化成形体D1を得た。
(実施例4−2:電気・電子機器筐体D2)
前記実施例1−2と同じ要領で成形を行い、図22に示される電気・電子機器筐体D2を製造した。
(実施例5)
(実施例5−1:繊維強化成形体E1[成形体(II)])
前記実施例3−1と同じ材料および形状の繊維強化成形体E1を得た。また、前記実施例3−2で形成される熱可塑性樹脂からなる成形体(II)を配置するための、凹形状の溝が形成された成形体(I)を予め射出成形によって成形した。
(実施例5−2:成形品E2)
前記実施例5−1で得た繊維強化成形体E1を前記成形体(I)に形成されている凹形状の溝に沿って配置し、治具を用いて超音波溶着機上に固定した。繊維強化成形体E1側から図23に示すように超音波溶着機の圧子をあて、超音波を15秒間発生させ、電気・電子機器筐体E2を製造した。
(実施例6)
(実施例6−1:繊維強化成形体F1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じプリプレグシート8枚と共重合ポリアミド性フィルム(厚み50μm)1枚を下から順次積層した。次に、図24(a)に示すように金型にプリプレグシートの積層体を配置し、0.6MPaの面圧をかけながら、150℃で30分間加熱して熱硬化性樹脂を硬化させた。硬化終了後、室温で冷却し、図5のような成形体(II)の断面形状がL字形の成形体(II)を得た。得られた成形体(II)の両端部が45°となるように切削機で加工し、長さ296mmと206mmの繊維強化成形体F1を2本ずつ得た。
また実施例2−1と同じ要領で、幅10mm、長さ186mmとなる繊維強化成形体F1を1本得た。
(実施例6−2:電気・電子機器筐体F2)
前記実施例1−2と同じ要領で、図25に示される電気・電子機器筐体F2を得た。
(実施例7)
(実施例7−1:繊維強化成形体G1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じ要領で、貫通孔を有した平均の厚み1.0mm、幅10mm、長さ296mmの繊維強化成形体G1を3本得た。
(実施例7−2:電気・電子機器筐体G2)
図26に示すようにプレス成形金型内に繊維強化成形体G1を配置し、次いで、ナイロン6樹脂(東レ(株)製“アミラン”CM1046)からなる厚み2.0mmの樹脂シートを配置した後、3MPaの面圧でプレス成形を行い、電気・電子機器筐体G2を製造した。このとき、プレス成形金型の表面温度は250℃とした。
(実施例8)
(実施例8−1:繊維強化成形体H1[成形体(II)])
前記実施例2−1と同じ要領で、幅10mm、長さ296mmとなる繊維強化成形体H1を2本、幅10mm、長さ186mmとなる繊維強化成形体H1を3本得た。
(実施例2−2:電気・電子機器筐体H2)
前記実施例7−2と同じ要領で成形を行い、各繊維強化成形体H1の裏側にナイロン6樹脂が4mm覆うような形状(図示せず)となるようにして、電気・電子機器筐体H2を得た。
(実施例9)
(実施例9−1:繊維強化成形体I1[成形体(II)])
前記実施例3−1と同じ要領で、図13のようなH字状の繊維強化成形体I1を得た。
(実施例9−2:電気・電子機器筐体I2)
前記実施例7−2と同じ要領で成形を行い、図21に示される電気・電子機器筐体I2を製造した。
(実施例10)
(実施例10−1:繊維強化成形体J1[成形体(II)])
前記実施例4−1と同じ要領で、断面形状が図5のようなL字形を有した成形体と断面形状が長方形の成形体からなるH字状の繊維強化成形体J1を得た。
(実施例10−2:電気・電子機器筐体J2)
前記実施例7−2と同じ要領で成形を行い、図22に示される電気・電子機器筐体J2を製造した。
(実施例11)
(実施例11−1:繊維強化成形体K1[成形体(II)])
前記実施例9−1と同じ要領で、繊維強化成形体K1を得た。
(実施例11−2:プリフォームK2[成形体(I)])
炭素繊維(東レ(株)製“トレカ”T700S−12K−50C)を25mm長にカットし、前記カット炭素繊維束をランダムな方向に炭素繊維束が分布するように散らばせ、炭素繊維束ランダム配向基材を作製した。前記炭素繊維束ランダム配向基材60重量%に、ナイロン6樹脂(東レ(株)製“アミラン”CM1046)からなる樹脂40重量%を含浸させ、厚さ2mmの炭素繊維シートモールディングコンパウンド基材(SMC)のプリフォームK2を作製した。
(実施例11−3:電気・電子機器筐体K3)
樹脂製フィルムに前記炭素繊維シートモールディングコンパウンド基材を用いることと10MPaの面圧で加圧することを除いて、前記実施例9−2と同じ要領で成形を行い、電気・電子機器筐体K3を得た。
(実施例12)
(実施例12−1:繊維強化成形体L1[成形体(II)])
前記実施例9−1と同じ要領で、繊維強化成形体L1を得た。
(実施例12−2:プリフォームL2[成形体(I)])
表面処理を施した炭素繊維を6mm長にカットし、チョップド炭素繊維を得た。水と界面活性剤(ナカライテクス(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名))からなる濃度0.1質量%の分散液を作成し、この分散液と前記チョップド炭素繊維とを用いて抄紙基材の製造装置(図示せず)を用いて、抄紙基材を製造した。抄紙した炭素繊維基材は200℃の乾燥炉で30分間乾燥した。得られた炭素繊維基材の幅は500mm、長さは500mm、目付は50g/mであった。
前記炭素繊維基材を1枚と、ナイロン6樹脂(東レ(株)製CM1046)フィルム2枚とを、フィルム/炭素繊維基材/フィルムとなるように積層し、250℃の温度で5MPaの圧力を2分間かけて炭素繊維基材にナイロン6樹脂が含浸したプリフォームL2を得た。
(実施例12−3:電気・電子機器筐体L3)
樹脂製フィルムに前記炭素繊維基材にナイロン6樹脂が含浸したプリフォームを用いることを除いて、前記実施例11−3と同じ要領で成形を行い、電気・電子機器筐体L3を得た。
(実施例13)
(実施例13−1:繊維強化成形体M1[成形体(II)])
前記実施例9−1と同じ要領で、繊維強化成形体M1を得た。
(実施例13−2:電気・電子機器筐体M2)
樹脂製フィルムにガラスマット基材(Quadrant社製“ユニシートP4038−BK31”(GMT))を用いることを除いて、前記実施例11−3と同じ要領で成形を行い、電気・電子機器筐体M2を得た。
(実施例14)
(実施例14−1:繊維強化成形体N1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じプリプレグおよび金型を用いて、図27に示すような形状を有した繊維強化成形体N1を3本得た。得られた繊維強化成形体N1に、前記実施例1−1と同じ要領で、2種の貫通孔を作製した。
(実施例14−2:電気・電子機器筐体N2)
前記繊維強化成形体M1を用いることを除いて、実施例7−2と同じ要領で電気・電子機器筐体N2を得た。
(実施例15)
(実施例15−1:繊維強化成形体O1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じプリプレグを8枚およびナイロン6樹脂フィルム(厚み20μm)1枚を用いて、図28に示すように積層構成が[0°/90°/45°/−45°/−45°/45°/90°/0°/フィルム]となるように下から順次積層し、プリプレグ積層体を得た。得られた積層体および金型を用いてプレス成形し、図29(a)に示すような成形品を得た。前記成形品の端部を切削加工し、また面状部の134mm×188mmを2か所取り除き、図29(b)に示すような繊維強化成形体O1を得た。
(実施例15−2:電気・電子機器筐体O2)
前記繊維強化成形体O1を用いることを除いて、実施例7−2と同じ要領で電気・電子機器筐体O2を得た。
(実施例16)
(実施例16−1:繊維強化成形体P1[成形体(II)])
前記実施例1−1と同じプリプレグを図30に示すように金型に巻き付けるように配置した後、プレス成形を行い、図11に示すような繊維強化成形体P1を得た。
(実施例16−2:電気・電子機器筐体P2)
前記繊維強化成形体P1を用いることを除いて、実施例7−2と同じ要領で電気・電子機器筐体O2を得た。
(比較例1:電気・電子機器筐体F2)
成形体(II)となる繊維強化成形体を用いないこと以外は、前記実施例1−2と同じ要領で、成形を行い電気・電子機器筐体F2を製造した。
(比較例2)
(比較例2−1:繊維強化成形体G1)
前記実施例1−1と同じ材料および同じ条件で繊維強化複合材料板を製造し、前記繊維強化複合材料板より自動切削機を用いて、幅296mm、長さ206mmとなるように加工を行い、繊維強化成形体G1を製造した。
(比較例2−2:電気・電子機器筐体G2)
前記実施例1−2と同じ要領で成形を行い、電気・電子機器筐体G2を製造した。
Figure 2011166124
Figure 2011166124
Figure 2011166124
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実施例1では、貫通孔を有した成形体(II)を配置しており、前記貫通孔に成形体(I)となる熱可塑性樹脂が流入した状態で固化することにより、成形体(I)と成形体(II)が強固に接合された剛性の高い電気・電子機器筐体を得た。実施例2では、長尺構造体である成形体(II)をウェルドに略垂直となるように跨って縦横に配置しており、筐体の剛性を維持しつつ軽量化に優れた電気・電子機器筐体を得た。また、実施例3では、成形体(II)をH字状に配列して接合しているため、他の成形体(II)との拘束力により筐体全体の剛性が向上された電気・電子機器筐体を得た。実施例4では、成形体(II)の断面形状をL字状とし、電気・電子機器筐体の天面と立壁面から形成されるコーナー部に成形体(II)を配置することで、形状による長尺構造体の剛性向上を実現しており、電気・電子機器筐体の立壁部分の剛性も高めた筐体を得た。実施例5では、成形体(I)の凹形状の溝に沿って成形体(II)を配置し、射出成形とは異なる簡便に接合方法で、実施例3と同じ剛性を発現する電気・電子機器筐体を得た。実施例6では、4辺にL字状の断面形状を有した成形体(II)を用いており、天面だけでなく、筐体全体に対するねじり負荷にも対応した剛性の高い筐体を得た。また成形体(II)をプレス成形の一工程で得ているため、加工工程を省略することができた。実施例7〜10では、実施例1〜4と同様の筐体をプレス成形法で得た。得られた成形品の物性について、実施例1〜4と比較しても大差はないが、成形体(II)の配置作業の容易さ、金型の仕様を簡素化できる点で優れていた。また実施例11〜13では、射出成形法では高い成形圧力が必要される強化繊維を含む成形体(I)を用いても、所望の筐体を容易に得ることができた。実施例14では、天面と立ち壁面を跨ってコーナー部に配置された成形体(II)を用いており、少ない成形体(II)で剛性の高い筐体を得た。実施例15および16では、継ぎ目のない連続体の成形体(II)を用いることで、より高い負荷に耐えることが可能な筐体を得た。
一方、比較例1では、必要とする成形体(II)を用いていないため、軽量化の面では十分に満足しているが、剛性の面で要求される条件を満たすことができなかった。比較例2では、アスペクト比の低い成形体(II)を用いているために重量が重くなり、より効果的に補強ができておらず、さらに電気・電子機器筐体に反りが生じた。
1 成形体(I)
2 成形体(II)
3 電気・電子機器筐体
4−a 金型(上)
4−b 金型(下)
5 ウェルド
6 ウェルドと成形体(II)とのなす角
7 強化繊維
8 熱硬化性樹脂
9 プリプレグシート
10 フィルム
11 積層体
12 圧子
13 超音波溶着機

Claims (23)

  1. 熱可塑性樹脂からなる成形体(I)と、連続した強化繊維と熱硬化性樹脂を含む成形体(II)が接合されてなる電気・電子機器筐体であって、該成形体(I)が面状構造体であり、該成形体(II)の長手方向における任意の箇所における断面の形状が実質的に同一である長尺構造体であり、該断面の断面積が0.5〜50mm、かつその断面の最大幅b(mm)と最大長尺長さL(mm)とがL/b>5を満足する電気・電子機器筐体。
  2. 前記成形体(II)の引張弾性率が40GPa以上である、請求項1に記載の電気・電子機器筐体。
  3. 前記成形体(II)の連続した強化繊維が、一方向に配置された強化繊維である、請求項1または2に記載の電気・電子機器筐体。
  4. 前記成形体(II)の長手方向と、前記連続した強化繊維の配置方向とが、実質的に同一である、請求項3に記載の電気・電子機器筐体。
  5. 前記成形体(I)が、ウェルド、ボス、リブから選択される少なくとも1種を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  6. 前記成形体(II)が、ウェルドを跨って配置されている、請求項5に記載の電気・電子機器筐体。
  7. 前記成形体(II)の上に、ボスまたはリブが形成されている、請求項5に記載の電気・電子機器筐体。
  8. 前記成形体(I)が凹形状の溝を有し、前記成形体(II)が該溝に沿って配置されている、請求項1〜7のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  9. 前記成形体(II)の断面形状が、L字形、T字形、コ字形、閉断面のロ字形から選択される少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  10. 3つ以上の前記成形体(II)を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  11. 前記成形体(II)の少なくとも一部に凹部および/または貫通孔を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  12. 前記成形体(II)の少なくとも一部に形成された凹部および/または貫通孔に、前記成形体(I)を形成する熱可塑性樹脂が流入することにより、前記成形体(I)と前記成形体(II)とが一体化されてなる、請求項11に記載の電気・電子機器筐体。
  13. 前記3つ以上の成形体(II)が互いに平行に配列されてなる、請求項10に記載の電気・電子機器筐体。
  14. 前記3つ以上の成形体(II)のうち少なくとも2本が、略垂直に配列されてなる、請求項10に記載の電気・電子機器筐体。
  15. 前記3つ以上の成形体(II)のうち少なくとも3本が、H字状に配列されてなる、請求項10に記載の電気・電子機器筐体。
  16. 前記成形体(II)の表面の少なくとも一部に熱可塑性樹脂が含まれる、請求項1〜15のいずれかに電気・電子機器筐体。
  17. 前記成形体(I)が軟化または溶融した状態で、前記成形体(II)と一体化されて得られるものである、請求項1〜16のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  18. 前記成形体(I)が射出成形またはプレス成形により得られるものである、請求項1〜17のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  19. 前記電気・電子機器筐体を成形する金型のキャビティ内に、前記成形体(II)がインサートされ、射出成形によりキャビティに前記成形体(I)が充填されて得られるものである、請求項1〜18に記載の電気・電子機器筐体。
  20. 前記成形体(II)が、前記電気・電子機器筐体を成形する金型のキャビティ内において、前記成形体(I)が充填されるゲート位置から半径5mm以上の位置に配置されて得られるものである、請求項1〜19に記載の電気・電子機器筐体。
  21. 前記電気・電子機器筐体を成形する金型のキャビティ内に、前記成形体(II)と前記成形体(I)を配置し、プレス成形によりキャビティ内で一体化されて得られるものである、請求項1〜18のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  22. 前記電気・電子機器筐体の内側面に、前記成形体(II)が配置されてなる、請求項1〜21のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
  23. 前記電気・電子機器筐体の内側面の天面と立ち壁面から形成されるコーナー部に、前記成形体(II)が配置されてなる、請求項1〜22のいずれかに記載の電気・電子機器筐体。
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