JP6354777B2 - シートバックパネルの組立構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シートバックパネルの組立構造に関するものである。
車両用シートにおけるシートバックの骨格部分は、フレームとシートバックパネルとにより構成されて、フレームは、少なくともシートバックパネルの周縁部に沿うように配設されるのが一般的である。そして、シートバックパネルには、シートに着座された乗員からの後方への荷重を受けるために、かなりの剛性が要求されるものである。また、シートバックを起立位置から前方へ略180度揺動させた倒伏位置をとり得るようにした場合は、倒伏位置において載置される荷物からの荷重をシートバックパネルが受けることから、より剛性が要求されるものである。
シートバックパネルはかなり大きな面積を有することから、剛性確保のために金属製の板材によって構成されるが、単なる板材のままでは剛性が不足することになる。特許文献1には、シートバックパネルの剛性を向上させるために、V字形状とされた多数のビード部を上下方向に隣接させて形成することが開示されている。
特開2011−105049号公報
ところで、最近では、車両の軽量化が強く望まれるようになっており、このためシートバックパネルを薄肉化することが考えられている。しかしながら、シートバックパネルに対して単に線状にビード部を形成するだけでは、薄肉化した際に十分な剛性を確保することが難しく、特にチャイルドシートの取付部やこの付近の剛性確保が難しいものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、シートバックパネルを薄肉化した場合でも、剛性を十分に確保できるようにしたシートバックパネルの組立構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
シートバックを構成するためのシートバックパネルの組立構造であって、
金属製の板材からなるシートバックパネルとパイプ材とにより構成され、
前記シートバックパネルに複数のビード部が形成され、
前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの中央部あるいはその付近に位置するビード部が、全周囲が完全に閉じられた環状に形成され、
前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの外周縁部付近に位置する一部のビード部が、該外周縁部方向に開口された非環状として形成され、
前記パイプ材が、平面視において、前記非環状とされた前記一部のビード部の開口部位を塞ぐようにして前記シートバックパネルに固定され、
前記パイプ材が、前記シートバックパネルの外周縁部に沿うように方形の環状に形成されたフレームとされ、
前記シートバックパネルには、前記環状とされた前記ビード部で囲まれた領域内において1つのエンボス部が形成され、
前記シートバックパネルには、前記非環状とされた前記ビード部で取り巻かれると共にその外周縁部側の開口部位が前記パイプ材で塞がれた領域内において1つのエンボス部が形成されている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、シートバックパネルのうち剛性の低くなる中央部やその付近に形成されるビード部を、その周囲が閉じられた環状に形成することにより、剛性を大幅に高めることができ、その分シートバックパネルを薄肉化することが可能となる。また、シートバックパネルの外周縁部付近に位置する非環状のビード部の開口部位は、平面視においてパイプ材で塞がれるようにしてあるので、この外周縁部付近の剛性をも十分に確保することができる。
記パイプ材が、前記シートバックパネルの外周縁部に沿うように方形の環状に形成されたフレームとされていることから、方形のフレームとビード部を有するシートバックパネルとの組立体の全体の剛性を十分に確保することができる。
さらに、前記シートバックパネルには、前記ビード部で囲まれた領域内においてエンボス部が形成されていることから、ビード部が形成された付近の剛性をより十分に向上させて、その分シートバックパネルをより薄肉化する上で好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2に記載のとおりである。すなわち、
前記ビード部が前記シートバックパネルの一面側に突出するように形成される一方、前記エンボス部が該シートバックパネルの他面側に突出するように形成されている、ようにしてある(請求項対応)。この場合、エンボス部とビード部とを同方向に突出形成した場合に比して、より剛性を向上させることができる。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項3に記載のように、
シートバックを構成するためのシートバックパネルの組立構造であって、
金属製の板材からなるシートバックパネルとパイプ材とにより構成され、
前記シートバックパネルに複数のビード部が形成され、
前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの中央部あるいはその付近に位置するビード部が、全周囲が閉じられた環状に形成され、
前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの外周縁部付近に位置する一部のビード部が、該外周縁部方向に開口された非環状として形成され、
前記パイプ材が、平面視において、前記非環状とされた前記一部のビード部の開口部位を塞ぐようにして前記シートバックパネルに固定され、
前記シートバックパネルには、前記ビード部で囲まれた領域内においてエンボス部が形成され、
前記ビード部が前記シートバックパネルの一面側に突出するように形成される一方、前記エンボス部が該シートバックパネルの他面側に突出するように形成され、
前記エンボス部の突出高さが、前記ビード部の突出高さよりも大きくされている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、ほぼ請求項1に対応した効果および請求項2に対応した効果を得ることができると共に、ビード部の突出高さをエンボス部の突出高さよりも低くすることにより、細幅となるビード部を容易に形成する等の上で好ましいものとなる。
上記第2の解決手法を前提とする好ましい態様は次のとおりである。すなわち、
前記パイプ材が、前記シートバックパネルの前記他面側に固定されている、ようにしてある(請求項対応)。この場合、シートバックパネルの板面のうちパイプ材が配設される側に、シートバック用のクッション材が配設されるが、このパイプ材やエンボス部による突出部位をクッション材により覆って、その突出が問題にならないようにする上で好ましいものとなる。また、エンボス部を、パイプ材の固定部位に別途設けておくことにより、固定のための面積を大きく確保する上でも好ましいものとなる。
前記第1の解決手法あるいは第2の解決手法を前提とする好ましい態様は次のとおりである。すなわち、
前記環状とされたビード部が方形または円形とされ、
前記エンボス部が、方形または円形とされている、
ようにしてある(請求項対応)。この場合、シートバックパネルの板面に入力される種々の方向からの外力に効果的に対応して、シートバックパネルの曲げやねじりを効果的に防止する上で好ましいものとなる。
前記エンボス部は前記ビード部と離間して設けられ、
前記エンボス部の面積が、前記ビード部で囲まれる面積の10〜30%とされている、
ようにしてある(請求項6対応)。
前記環状ビード部で囲まれる面積が、500平方cm以下とされている、ようにしてある(請求項7対応)。
本発明によれば、シートバックパネルを薄肉化した場合でも剛性を十分に確保できる。
本発明が適用された後席用シートの一例を示す正面図。 シートバックパネルの正面図。 図2のX3−X3線相当断面図。 図2のX4−X4線相当断面図。 図2に示すシートバックパネルのうち、大きな面積を有する平坦面部分にハッチングを付して示す図。 図2に示される1組のビード部とエンボス部とを示す図。 図6のX7−X7線相当断面図。 1組のビード部とエンボス部との第2の例を示す図。 1組のビード部とエンボス部との第3の例を示す図。 1組のビード部とエンボス部との第4の例を示す図。
図1は、ハッチバック式とされた車両の後席用シートSを示す。図中、1はシートクッション、2、3は左右分割構成とされたシートバックである。シートバック2は1人用で、シートバック3は2人用とされている。シートバック3は、クッション材等が除去された状態が示される。
シートバック3は、シートバックパネル10とフレーム20とを有する。シートバックパネル10は、金属製(実施形態では通常の鋼板)の板材からなり、図1では、後述するビード部やエンボス部等が省略された簡略化した状態で示されている。
フレーム20は、シートバックパネル10の外周縁部に沿うように配設された方形の主フレーム21を有する。すなわち、主フレーム21は、シートバックパネル10の上縁部に沿って車幅方向に延びる上部21aと、シートバックパネル10の下縁部に沿って車幅方向に延びる下部21bと、シートバックパネル10の左右の側縁部に沿って上下方向に延びる左右一対の縦部21c、21dとを有する。フレーム20は、さらに、主フレーム21の上部21aと下部21bとを連結する補助フレーム22を有する。このようなフレーム20は、金属製(実施形態では鋼製)のパイプ材によって構成されて、例えばその4隅においてシートバックパネル10に対して溶接等により固定されている。
シートバック3は、主フレーム21の車幅方向各端部に設けたブラケット30、31を介して、車幅方向に延びる揺動軸線θを中心にして前後方向に揺動可能としてシートクッション1に連結されている。図1では、シートバック3は、起立位置にある状態が示され、この起立位置において、主フレーム21の左上端部に設けたロック部材32が、車体側に設けた係止部材33に係止されて、起立位置が保持されるようになっている。
シートバック3は、図1に示す起立位置の他に、倒伏位置をもとり得るようになっている。すなわち、図1の起立位置の状態から、係止部材33に対するロック部材32のロックを解除した状態で、シートバック3を前方へ略180度揺動させることにより、起立位置において背面側(後面側)となる面が上方を向いて、荷物を載置可能な載置面として機能されるようになっている。
主フレーム21の上部21aには、それぞれ2個一対となる保持筒部34、35が2組固定されている(例えば溶接による固定)。2組の保持筒部34、35には、それぞれ、ヘッドレスト用のフレーム36、37が上下方向に位置調整可能として保持されている。
シートバック2においても、シートバック3と同様に、起立位置と倒伏位置とを選択的にとり得るようになっている。そして、シートバック2の骨格構造も、シートバック3と同様に、シートバックパネルとフレームとによって構成されている。また、シートバック2用のヘッドレストが符号38で示される。
各シートバック2、3をそれぞれ起立位置とした図1の状態の他、図1の状態から、シートバック2のみを倒伏位置とする状態と、シートバック3のみを倒伏位置とする状態と、両シートバック2、3をそれぞれ倒伏位置とする状態と、を適宜選択可能である。
図1において、40、41は、それぞれチャイルドシート取付用のブラケットであり、42は、シートベルトアンカであり、43、44はシートベルトガイドである。ブラケット40、41およびシートベルトアンカ42は、それぞれシートバックパネル10に対して例えば溶接等により固定されている。また、シートベルトガイド43、44はそれぞれ主フレーム21の上部21aに固定されている。
次に、シートバックパネル10の詳細について、図2〜図7を参照しつつ説明する。シートバックパネル10は、実施形態では、薄肉(実施形態では厚さ0.4mm)の普通鋼板をプレス加工することにより形成されている。シートバックパネル10は、中央部分やその付近において、図5においてハッチングを付した3つの領域R1〜R3の部分が、上下方向に延びて大きな面積を有する平坦面とされている。
上記3つの領域R1〜R3は、特に剛性が低くなるために、剛性向上が強く望まれる領域となる。この領域R1〜R3では、ビード部とエンボス部との形成によって、剛性向上が図られている。以下、領域R1〜R3におけるエンボス部とビード部との形成手法について説明するが、その位置や方向については、シートバックパネル10が起立位置にあるときの状態を前提として説明する。
まず、各領域R1〜R3において、円形とされたエンボス部50が、領域R1〜R3の延び方向となる上下方向に間隔を開けて直列に複数形成されている。このエンボス部50は、シートバックパネル10の正面側(起立位置において前方を向く面側)に突出するように塑性変形された状態で形成されている。
ビード部51は、エンボス部50を取り巻くように形成されている。1つのエンボス部50を取り巻くビード部51は、方形(実施形態では略正方形)とされて、シートバックパネルの背面側(起立位置において後方を向く面側)に突出するように塑性変形された状態で形成されている。そして、エンボス部50を取り巻いているビード部51は、周方向に閉じられた環状として形成されている。
各領域R1〜R3において、複数のエンボス部50に対するビード部51同士は、互いに連続するように形成されている。すなわち、ビード部51のうち車幅方向に延びる部分が、上側のエンボス部50と下側のエンボス部50との共通用として形成されている。換言すれば、各領域R1〜R3において、上下方向に長く伸びるように左右一対の長いビード部(長い部分)を形成して、この左右一対のビード部同士を車幅方向に延びる短いビード部(短い部分)で連結しすることにより全体として梯子構造とて、上下左右のビード部によって囲まれた複数の領域にエンボス部50を形成するようにしてある。
図7に示すように、ビード部51の突出高さが符号α1で示され、エンボス部50の突出高さが符号α2で示される。そして、α2>α1として設定されている。より具体的には、実施形態では、α1が2〜3mm程度に設定され、α2が8〜10mm程度に設定されている。
図2に示すように、領域R3には取付孔46が形成され、領域R1には取付孔47が形成され、領域R2には取付孔48が形成されている。取付孔46、47は、チャイルドシート取付用のブラケット40、41(図1参照)を取付けるための取付部となっている。また、取付孔48は、シートベルトアンカ42を取付けるための取付部となっている。
チャイルドシート用の取付部となる取付孔46、47に隣接するようにして、エンボス部50を環状に取り巻く略方形のビード部51が位置されている。これにより、取付孔47、47付近の剛性(強度)が確保されることになる。
また、取付孔46、47の周囲を取り巻くように、周方向に連続する(閉じられた)環状のビード部81が形成されている。ビード部81は、ビード部51と同方向に突出されている。ビード部81の形成により、取付孔46、47付近の剛性がより向上されることになる。実施形態では、ビード部51の一部が、ビード部81の一部を構成するようにしてある。なお、ビード部51とビード部81とは、その一部を共通化することなく、互いに別個独立して形成してもよい。また、ビード部51が第1ビード部に対応し、ビード部81が第2ビード部に対応するものである。
シートベルトアンカ用の取付孔48の周囲には、ビード部81に相当するビード部が形成されていないが、取付孔48の周囲を取り巻くように、周方向に連続する(閉じられた)環状のビード部を形成してもよい。
領域R1〜R3以外の部分においても、シートバックパネル10には、エンボス部60やビード部61が適宜形成されて、全体として大きく剛性が向上されるようになっている。エンボス部60はシートバックパネル10の正面側に突出するように形成され、ビード部61はシートバックパネル10の背面側に突出するように形成されている。そして、エンボス部60の突出高さが、ビード部61の突出高さよりも大きくされている(エンボス部50とビード部51との関係と同じ設定)。
シートバックパネル10の前面側には肉厚のクッション材が配設される一方、シートバックパネル10の背面側は薄いカバーシートにより覆われて、シートバックパネル10およびフレーム20が外部から目視できないようにされる。
ここで、方形とされた各ビード部51は、車幅方向に延びる対向する2辺を有するものとなっている。そして、車幅方向に隔置されたビード部51の上記2辺同士は、互いに一直線上にないように位置設定されている。具体的には、図5において、車幅方向の直線R1上に、1つのビード部51の車幅方向に延びる辺を有するが、この直線R1上には、他のビード部51の車幅方向に延びる辺が位置しないように設定されている。同様に、車幅方向の直線R2上に、1つのビード部51の車幅方向に延びる辺を有するが、この直線R2上には、他のビード部51の車幅方向に延びる辺が位置しないように設定されている。このように、車幅方向に隣り合うビード部51の車幅方向に延びる各辺同士が、互いに一直線上にないように位置設定されることにより、特にシートバックパネル10のねじり剛性を高めることができる。また、各ビード部51で囲まれた領域内に形成されるエンボス部50同士も、車幅方向において一直線上にならないように位置設定されて、より一層ねじり剛性を高めることができる。
図1における1人用のシートバック2においても、2人用のシートバック3と同様に、シートバックパネル10とフレーム20とにより構成されて、その広い面積を有する平坦面には、前述したエンボス部50、60やビード部51、61が形成され、またチャイルドシート取付用の取付孔やこれを取り巻くビード部81が形成されている。
ここで、領域R1、R2に形成されたビード部51は、その周囲が閉じられた方形(略方形の場合を含み、実施形態では正方形)とされている。これに対して、領域R2に形成されたビード部51のうち、シートバックパネル10の中央部あるいはその付近に形成されたビード部51は、その周囲が閉じられた方形とされているのに対し、シートバックパネル10の外周縁部付近に位置するビード部51(図2中もっとも下方に位置するビード部51)は、下方に向けて(つまりシートバックパネル10の外周縁部側に向けて)開放されていて、その周囲が閉じられていない形状とされている。このように、開口部位を有するビード部51を形成することは、シートバックパネル10の全体的な成形性(プレス加工の容易性)を向上させる上で好ましいものとなるが、環状に形成する場合に比して剛性向上性が劣るものとなる。
前記主フレーム21は、シートバックパネル10の外周縁部に形成されたエンボス部60に着座された状態でもって、シートバックパネル10に固定されている(実施形態では溶接による固定)。この固定状態において、平面視において、領域R2に形成されている上記下方が開口されたビード部51の開口部位が、主フレーム21の下部21aで塞がれている。これにより、シートバックパネル10のうち、剛性向上性能が劣る開口部位を有するビード部51付近の剛性が、主フレーム21(の下部21a)でもって補強されることになる。
以上のような構成において、シートバックパネル10は、大きな面積を有する平坦面に、エンボス部50とエンボス部50を環状に取り巻くビード部51とを形成することにより、その剛性が大幅に向上される。特に、エンボス部50とビード部51とは反対方向に突出形成されているので、同方向に突出形成した場合に比してより剛性を向上させることができる。さらに、1つのエンボス部50を取り巻くビード部51が、その周方向に閉じられた環状として形成することによりさらに剛性が向上される。さらにまた、複数のエンボス部50に対するビード部51が互いに連続するように形成することにより、ある1つのエンボス部50に対するビード部51が、他のエンボス部50に対するビード部51とが離間している場合に比して、より剛性を向上させることができる。ビード部51を方形(特に略正方形)に形成することにより、種々の方向からの曲げ力に対抗する上で好ましいものとなる。
シートバック3(2)が起立位置にあるとき、シートバックパネル10の前面側には突出量の大きいエンボス部50が位置されることになるが、シートバックパネル10の前面側に配設されているクッション材によって、大きな突出が問題とならないものである。また、シートバック3(2)を倒伏位置としたとき、シートバックパネル10の背面側つまり荷物が載置される載置面側に位置されるビード部51は、その突出量が小さいので、荷物を載置する上で支承を生じないものである。
実施形態のものにおいては、所望の(必要な)剛性を確保するのに、従来は0.5mmを超える肉厚が必要であったが、0.3mmで同等の剛性を確保することが可能である。また、エンボス部50やビード部51等の形状や個数、シートバックパネル10の材質等よっては更に薄い板厚のものを使用してもよい。よって、0.2mm〜0.5mmの肉厚の普通鋼板をプレス加工することにより、必要な剛性を確保しつつ従来よりも十分に軽量化を図ることができる。
次に、図8以下を参照しつつ、エンボス部50をビード部51との変形例について説明する。まず、図8の例は、エンボス部50を方形(略正方形)に形成した例を示す。図8の例では、エンボス部50の各辺が、ビード部51の各辺と平行に延びるようにされている。
図9の例は、図8の場合と同様に、エンボス部50を方形(略正方形)として形成してある。ただし、エンボス部50の各辺が、ビード部51の各辺と略45度傾斜する設定となっている。図9の場合は、より広い方向での曲げ力に対応する上で好ましいものとなる。
図10の例は、エンボス部50およびビード部50共に、円形に形成した例を示す。円形の場合も、種々の方向からの外力に対抗する上で好ましいものとなる。図10の変形として、ビード部51を円形としつつ、エンボス部50を方形(特に略正方形)とすることもできる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。エンボス部50の突出高さよりもビード部51の突出高さを大きくしてもよく、この場合は、シートバックパネル10の前面側(起立位置において前方を向く側の面)に、突出量の大きいビード部51を突出させ、シートバックパネル10の背面側(倒伏位置において上方を向く側の面)に突出量の小さいエンボス部50を位置させるのが好ましい。エンボス部50とビード部51との突出量を略同じに設定してもよい。つのエンボス部50とこれを取り巻くビード部51とを1つのセル単位としたとき、隣り合うセル同士(のビード部51)が互いに連続することなく離間したものであってもよい。
複数のビード部51のシートバックパネル10の板面からの突出方向を相違させるようにしてもよい(あるビード部51はシートバックパネル10の一面側に突出し、別のビード部51はシートバックパネル10の他面側に突出する構成)。同様に、複数のエンボス部50のシートバックパネル10の板面からの突出方向を相違させてもよい。方形のビード部51の対向する2辺が、車幅方向に延びることなく、例えば車幅方向に対して傾斜させて形成する(例えば略45度傾斜させて形成する)等、ビード部51のシートバックパネル10の板面内での姿勢位置は適宜選択できる。また、車幅方向に隔置されたビード部51の間で、あるビード部51はその対向する2辺が車幅方向に延びるように設定し、他のビード部はその対向する2辺が車幅方向と傾斜する方向に延びるように形成してもよい。
1つのエンボス部50とこれを取り巻くビード部51とからなる1つのセル単位で考えたとき、1つのセル単位の面積(ビード部51によって囲まれる面積)は、小さいほど剛性向上の効果が高くなるので、例えば100平方cm〜500平方cm範囲で設定するのが好ましく、またエンボス部50の面積は、上記ビード部51によって囲まれる面積の10〜30%程度の大きさに設定するのが好ましい。1つのセル単位からなる剛性向上部は、シートバックパネル10のうち剛性が要求される平坦面部分に適宜配設することができる。例えば、1つのセル単位毎に適宜分散させたり、複数のセル単位が隣り合うように存在させたり、複数のセル単位を隣り合わせて配設するときにその延び方向(エンボス部50の配列方向)を車幅方向としたり、斜め方向にしたりする等、適宜選択できる。ビード部51で囲まれた領域内に、エンボス部50を形成しないようにしてもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、シートバックの軽量化の上で好ましいものとなる。
S:シート
θ:揺動軸線
α1:突出高さ(ビード部)
α2:突出高さ(エンボス部)
R1〜R3:領域(平坦面部分)
1:シートクッション
2:シートバック(1人用)
3:シートバック(2人用)
10:シートバックパネル
20:フレーム
32:ロック部材
33:係止部材
40、41:ブラケット(チャイルドシート取付用)
46、47:取付孔(チャイルドシートの取付部)
50:エンボス部
51:ビード部
60:エンボス部

Claims (7)

  1. シートバックを構成するためのシートバックパネルの組立構造であって、
    金属製の板材からなるシートバックパネルとパイプ材とにより構成され、
    前記シートバックパネルに複数のビード部が形成され、
    前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの中央部あるいはその付近に位置するビード部が、全周囲が完全に閉じられた環状に形成され、
    前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの外周縁部付近に位置する一部のビード部が、該外周縁部方向に開口された非環状として形成され、
    前記パイプ材が、平面視において、前記非環状とされた前記一部のビード部の開口部位を塞ぐようにして前記シートバックパネルに固定され、
    前記パイプ材が、前記シートバックパネルの外周縁部に沿うように方形の環状に形成されたフレームとされ、
    前記シートバックパネルには、前記環状とされた前記ビード部で囲まれた領域内において1つのエンボス部が形成され、
    前記シートバックパネルには、前記非環状とされた前記ビード部で取り巻かれると共にその外周縁部側の開口部位が前記パイプ材で塞がれた領域内において1つのエンボス部が形成されている、
    ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造。
  2. 請求項1において、
    前記ビード部が前記シートバックパネルの一面側に突出するように形成される一方、前記エンボス部が該シートバックパネルの他面側に突出するように形成されている、ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造。
  3. シートバックを構成するためのシートバックパネルの組立構造であって、
    金属製の板材からなるシートバックパネルとパイプ材とにより構成され、
    前記シートバックパネルに複数のビード部が形成され、
    前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの中央部あるいはその付近に位置するビード部が、全周囲が閉じられた環状に形成され、
    前記複数のビード部のうち、前記シートバックパネルの外周縁部付近に位置する一部のビード部が、該外周縁部方向に開口された非環状として形成され、
    前記パイプ材が、平面視において、前記非環状とされた前記一部のビード部の開口部位を塞ぐようにして前記シートバックパネルに固定され、
    前記シートバックパネルには、前記ビード部で囲まれた領域内においてエンボス部が形成され、
    前記ビード部が前記シートバックパネルの一面側に突出するように形成される一方、前記エンボス部が該シートバックパネルの他面側に突出するように形成され、
    前記エンボス部の突出高さが、前記ビード部の突出高さよりも大きくされている、ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造。
  4. 請求項3において、
    前記パイプ材が、前記シートバックパネルの前記他面側に固定されている、ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記環状とされたビード部が方形または円形とされ、
    前記エンボス部が、方形または円形とされている、
    ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記エンボス部は前記ビード部と離間して設けられ、
    前記エンボス部の面積が、前記ビード部で囲まれる面積の10〜30%とされている、
    ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記環状ビード部で囲まれる面積が、500平方cm以下とされている、ことを特徴とするシートバックパネルの組立構造
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